JP2006251914A - 構造物診断システム、診断サーバ - Google Patents

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Abstract

【課題】 本願は、複数の劣化要素に基づいて簡便で客観的な評価が可能な構造物診断システムを提供する。
【解決手段】 本願の構造物診断システム1Aは、住宅情報と、使用情報を入力する入力手段2を含む端末装置4と、通信ネットワーク8を介して端末装置4と接続される診断サーバ6と、を備え、入力された住宅情報、使用情報に基づいて、住宅の立体モデルを作成するとともに、現状の住宅の劣化状態を診断し、当該診断結果を立体モデルに反映して提示する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、複数の劣化要因に基づいて住宅等の構造物の状態を総合的に診断する住宅等の構造物診断システムに関する。
一般に、住宅などの構造物は、経年変化により建築部材などが劣化し、構造物全体が劣化する。当該劣化の原因は、複数の劣化要因が組み合わさって起こるものであり、現状においては、保全員の目視点検に基づく主観的且つ定性的な評価を行っている。
一方、例えば、赤外線で構造物を撮像し、構造物のひび割れや浮き等の欠陥部の有無、位置、大きさを特定する構造物の劣化診断システムも存在する(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−37366号公報
しかしながら、保全員の目視点検による評価は、経験などによるばらつきが多いとともに、補修の要否判定を的確にできているとは言い難く、定量的な評価を行うことができないという問題がある。
また、通常、特許文献1のようなシステムは、保全員の目視点検に基づいて評価が低い場合(実際に住宅に欠陥が発生した場合)に使用されるものである。よって、当該システムは、異常があるか否かを検査するものであるため、住宅の劣化状態を知ることは不可能である。故に、異常が発生した後では手後れとなる場合も少なくない。
また、上記手後れとならないためにも、普段からの住宅の管理など、事前の対処こそが必要であると考えられる。
本発明の目的は、複数の劣化要素に基づいて簡便で客観的な評価が可能な構造物診断システムを提供することにある。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
請求項1の構造物診断システム(1A)は、住宅等の構造物情報と、当該構造物の使用状態を示す使用情報を入力する入力手段(2)を含む端末装置(4)と、通信ネットワーク(8)を介して前記端末装置と接続され、前記入力手段により入力された情報に基づいて当該構造物の状態を診断するための診断サーバ(6)と、を備える構造物診断システムであって、少なくとも当該構造物情報、使用情報のいずれか一方に対応づけられる住宅の劣化要素と、当該劣化要素に対応づけられる過去の気象データを加味した構造物の劣化影響度からなるデータベースを記憶する記憶手段(13)と、前記構造物情報に基づいて当該構造物の立体モデルを作成する立体モデル作成手段(12)と、少なくとも当該構造物情報、使用情報のいずれか一方に基づいて当該データベースから当該構造物の劣化要素を特定するとともに、当該劣化要素に対応づけられる構造物の劣化影響度から当該構造物の状態を解析する解析手段(14)と、当該解析結果に基づいて当該構造物の状態を診断する診断手段(15)と、前記診断結果を前記立体モデルに反映させて、当該構造物の状態を提示する提示手段(11)と、を備えていることを特徴とする。
以下、図1〜図4を参照して、本発明に係る構造物診断システムの実施形態について説明する。図1は構造物診断システムのハードウェア構成の一例を示す図、図2は診断サーバの概要構成を示す機能ブロック図、図3は本実施形態にかかるデータ処理部の動作の一例を示す図、図4は本実施形態にかかる構造物診断システムの動作例を示すフローチャート図である。
―本願の概要―
まず、本願の概要について説明する。
本願の構造物診断システムは、構造物(以下、当該構造物を「住宅」として説明する。)が設置されている地域の環境や経年変化によって変動する住宅の状態(特に、劣化状態)を診断するものである。当該構造物は、住宅の設備等も含まれるものであるとともに、当該住宅に限られるものではなく、ビルや工場など一般建築物であっても構わない。
住宅の劣化は、種々の劣化要素が複雑にからみあって起こるものであるが、例えば、住宅の壁体を固定している釘の錆の発生を住宅の劣化要素の一例として考えてみる。
通常、経年変化によって住宅の壁体を固定している釘などに錆が発生する。当該錆をそのまま放置しておくと、壁体の固定が不十分となり、住宅全体の構造のバランスが崩れ、他の壁体へ過大な負荷がかかるなどして住宅の劣化が進み、住宅の崩壊の一因となる場合がある。当該釘の発錆の主因は、壁体の内部に発生する結露や降雨、又は配管漏水などの水分であると考えられる。
錆は、釘が酸化することにより発生し、当該錆は、釘の材質はもとより、当該釘が固定されている場所の環境によって当該錆の進行が変動する。当該錆の進行状態は、当該釘の周囲の水分、湿気、時間などが大きく関係するものと考えられるので、釘の材質、壁体の材質、屋内気象条件、外気の気象条件などにより錆の発生、錆の進行状況などを推測できる。
具体的には、釘で固定している壁体の透湿抵抗値が大きい材質であって、釘の材質が木質材であって、外気の湿度が低く壁体内が乾燥している状態であって、室内の湿度が低く室内が乾燥しているような状態など錆が発生しにくい条件で使用されている住宅においては、錆は発生しにくい。
一方、錆が発生しやすい条件(上記一例に示す錆が発生しにくい条件とは逆の条件)で使用されている住宅においては、錆が発生し、経年劣化によって当該錆が進行することによって壁体の固定が不十分となり住宅全体のバランスが崩れ、住宅の劣化を促進させることになる。
また、錆の発生は、住宅全体に均一に発生するわけではなく、例えば、住宅を構成する要素ごと(例えば、北側の外壁と南側の外壁など)に異なるものである。
このように錆の発生は、材質そのものは劣化要素の一因であるものの、それが全ての劣化要素ではなく、住宅の立地条件(住宅が設置されている地域の気象形態なども含む。)やその住宅で生活している生活環境なども多大な影響を与えていることがわかる。
本願は、予め住宅の劣化要素と当該劣化要素に対応づけられる過去の気象データを加味した住宅の劣化の影響度からなるデータベースを用意しておき、利用者によって入力された住宅情報・使用情報に基づいて、当該データベースから住宅の劣化要素を特定するとともに当該劣化要素に対応づけられる住宅の劣化の影響度から当該住宅の状態を解析し、現状の住宅の状態を診断するものである。また、住宅の状態は、住宅を構成する要素ごとに異なるため、当該要素ごとに住宅の状態を診断するものである。さらに、本願は、住宅の立体モデルを作成し、要素ごとの住宅の状態を当該立体モデルに反映するようになっている。
このようにすれば、利用者は容易に住宅の状態(特に劣化状態)を認識できる。また、利用者は住宅の劣化状態に応じて、補修などの対策を講じることが可能となる。
−構造物診断システムの構成等−
次に、図1を参照して本願の一実施形態にかかる構造物診断システムの構成について説明する。
図1に示すように、構造物診断システム1Aは、利用者の住宅情報や住宅の使用状態である使用情報を入力する入力部2を備えた端末装置4と、当該住宅情報や使用情報に基づいて利用者の住宅の状態を診断する診断装置としての診断サーバ6と、を含んで構成され、それらは、通信ネットワークの一例としてのインターネット8に接続されている。そして、端末装置4は、いつでもインターネット8を介して診断サーバ6に接続し、当該診断サーバ6と相互にデータの送受信が可能になっている。また、診断サーバ6は、インターネット8を介して端末装置4に接続し、所定のデータの送信が可能になっている。なお、通信ネットワークは、インターネット8に限定されるものではなく、例えば、専用線により構築されたネットワーク等であってもよい。
なお、住宅情報とは、例えば、住宅の立地条件や立地状態の情報である。具体的には、例えば、住宅の間取り(部屋数、階数、向き)情報、住宅を構成している材料情報、住宅に関する設備(機器、器具、配管、配線など)情報、住宅の位置(住所等)情報、住宅近隣の住宅・環境情報、設備の蒸気発生量である。なお、住宅(設備含む。)に係わる設計図書(機器・器具リスト・配管種別口径リスト・据付方式・系統別管理データなど)等があれば尚良い。また、使用情報とは、住宅の使用状態を示す情報であり、例えば、住居人の人数、性別、体型、基礎代謝量、発汗量などの家族構成情報や月平均の在室時間又は在室時間帯、設備の運転時間帯、喫煙の有無、飼育している植物、動物などの生活パターン情報である。
端末装置4は、住宅情報や使用情報を入力するための所定のキーを備える入力部2、CPU等からなる制御部、HDD等の記憶部、モニタ等の出力部、及び通信部等を備えている。
また、利用者は、当該端末装置4を使用して診断サーバ6と接続し、当該住宅情報等を入力することによって起動する立体モデル作成プログラムに従って、所定のキーを操作する。これにより、後述する診断サーバ6の立体モデル作成部によって立体モデルが作成される。
なお、本実施形態の端末装置の入力部は、本願の入力手段として機能する。
次に、図2及び図3を参照して本願の構造物診断システムに含まれる診断サーバの構成及び機能について説明する。
診断サーバは、図2に示すように、通信部11、立体モデル作成部12、記憶部13、データ処理部14、診断部15、反映部16、制御部17等を備えたコンピュータにより構成される。なお、これらの構成要素の他にも、オペレータが指示入力を行うための入力部(キーボードやマウス等)や、各種情報を表示する表示部(モニタ等)、を備えているが図示を省略している。
通信部11は、端末装置4と相互に情報を送受信するものであり、例えば、利用者によって入力される住宅情報や使用情報、後述する立体モデルを作成するための情報を受信するとともに、後述する住宅の診断結果を端末装置4に送信する。
立体モデル作成部12は、端末装置4から送信された住宅情報に基づいて利用者の住宅の立体モデルを作成する。当該立体モデルは、住宅を構成する各要素(例えば、後述する外壁面、屋根、各部屋ごとなど)に分類されつつ作成される。当該立体モデルは、後述する立体モデル作成プログラムの起動によって、利用者の住宅情報などの情報を基に作成される。当該立体モデル作成部12は一時的に記憶部13に記憶される。
なお、本実施形態では、診断サーバ6側で当該立体モデルを作成する立体モデル作成プログラムが起動するようになっているが、端末装置4側のROMなどに当該立体モデル作成プログラムを記憶しておき、制御部などによって起動するようにして、立体モデルを作成し、当該立体モデルを住宅情報として診断サーバ6に送信(登録)するようにしても構わない。
記憶部13は、例えばハードディスクドライブ(HDD)等のデータ記憶手段からなり、ここには、住宅の劣化診断処理をするための各種データ群からなるデータ対応づけデータベースが予め構築されている。当該データ対応づけデータベースは、当該各種データ群が相互に対応づけられており、且つ、端末装置4により利用者によって入力部2から入力される住宅情報、使用情報に当該各種データ群が対応づけられている。また、当該データ対応づけデータベースは、修正・追加などが可能となっており、逐次更新される。
各種データ群とは、例えば、素材・建材物性データ、素材・建材劣化変動データ、経年気象データ、診断理論計算式、判定評価フィルタ、気候区分特性データ、劣化メカニズムデータ、支援工法データなどである。
素材・建材物性データとは、住宅の形態・完成品・現場加工に係る初期定データ(乾燥状態・気乾状態・湿潤状態の−15℃〜100℃までを使用したもの)であり、素材・建材劣化変動データとは、温度など気象データの変動に基づく後述する劣化項目別の素材・建材データである。また、経年気象データとは、気象庁や消防庁、自己測定に基づく災害データを含む過去の気象データであり、例えば、地域ごとに日射量・風向・風速・降雨量・降雪量・温度・湿度などのデータである。また、診断理論計算式とは、現象別の理論計算式、条件の変動による付加データ検証計算式などであり、判定評価フィルタとは、許容数値の上限、下限値を定めたものである。さらにまた、気候区分特性データとは、気候の特性を海洋沿岸・内陸・地形・標高などの要素に区分したものであり、劣化メカニズムデータとは、複数の劣化要因が混在して劣化に至る原因別・コース別の要因頻度を示すデータである。またさらに、支援工法データとは、劣化状態に対する適合工事・工法情報である。
データ処理部14は、図3に示すように、端末装置4から送信された情報とデータベースの情報を対応づけて当該データベースから得られる所定の情報を抽出し、利用者の住宅が自然にうける自然劣化要素と人為的にうける人為劣化要素(住宅が劣化する劣化要素)を特定するとともに、当該劣化要素が住宅に与える劣化影響度から現状の住宅の状態を解析する。また、当該劣化要素及び劣化影響度は、診断部15に送信される。また、データ処理部14は、後述する診断部15によって診断された住宅の状態の診断結果を作成する。
自然劣化要素とは、主として立地条件などによって住宅が自然にうける劣化(ダメージ)要素であって、地盤の土質や地形、並びに気象変動の影響によって劣化する。当該劣化要素は、気象系、近隣の環境系、経年系などの劣化項目に区分けすることができる。
気象系による劣化項目としては、氷結、外装材降雨浸透、樹脂素材劣化、表面結露、壁体内結露、金属発錆、外装浮き剥離などの項目に区分けされ、各項目(劣化要因)は、過去の気象データ(災害データを含む。)を加味した経年期間における住宅の劣化影響度が対応づけられている。
近隣の環境による劣化項目としては、塩分付着、車両排ガス、低周波振動、虫害、酸性雨、鉱泉水などの項目に区分けされ、各項目は、経年期間における住宅の劣化影響度が対応づけられている。
経年による劣化項目としては、素材変質、硬化、軟化、乾燥、含湿、膨張、収縮、割れ、反り、捩れなど項目に区分けされ、各項目は、過去の気象データ(災害データを含む。)を加味した経年期間における住宅の劣化影響度が対応づけられている。
人為的劣化要素とは、主として使用形態などによって住宅が人為的にうける劣化要素であって、使用頻度、使用状態などによって劣化する。当該劣化要素は、施工系、物理系、地形系、品質系、生態系、生活系などの劣化項目に区分けすることができる。
施工系による劣化項目としては、雨仕舞、組立・接合、表面処理、下地処理、据付、アンカー、基礎など項目に区分けされ、各項目は、過去の気象データ(災害データを含む。)を加味した経年期間における住宅の劣化影響度が対応づけられている。
物理系による劣化項目としては、過積載、耐風圧、風力引抜き圧、耐水圧、振動など項目に区分けされ、各項目は、過去の気象データ(災害データを含む。)を加味した経年期間における住宅の劣化影響度が対応づけられている。
地形系による劣化項目としては、高原気候、盆地、山間、ひな壇、積雪地、強風地区などの住宅の立地位置に関する項目に区分けされ、各項目は、過去の気象データ(災害データを含む。)を加味した経年期間における住宅の劣化影響度が対応づけられている。
品質系による劣化項目としては、膨張、収縮、反り、硬化、軟化、分離、割れ、裂け、粉化などの住宅の各要素の品質に関する項目に区分けされ、各項目は、過去の気象データ(災害データを含む。)を加味した経年期間における住宅の劣化影響度が対応づけられている。
生態系による劣化項目としては、鳥糞、羽毛、寄生虫、カビ菌、藻、白蟻、虫害などの項目に区分けされ、各項目は、過去の気象データ(災害データを含む。)を加味した経年期間における住宅の劣化影響度が対応づけられている。
生活系による劣化項目としては、季節ごとの使用頻度、収容人員数による空気性状変動、性別収容人員による空気性状変動などの項目に区分けされ、各項目は、過去の気象データ(災害データを含む。)を加味した経年期間における住宅の劣化影響度が対応づけられている。
なお、上記自然的劣化要素と人為的劣化要素(劣化要因)に当該劣化要因による住宅への劣化影響度を対応づけた解析用データベースは、記憶部13に記憶されている。
診断部15は、劣化要素及び劣化影響度に基づいて解析された現状の住宅の状態に基づいて当該住宅の劣化状態を診断し、当該診断情報をデータ処理部14に送信する。データ処理部14では、当該診断情報に基づいて現状の住宅の状態を示す診断結果を作成し、当該診断結果を反映部16に送信する。
また、診断は、住宅を構成する各要素ごとに診断される。要素とは、例えば、大区分として、東西南北それぞれの外壁面、内壁面、屋根、住宅の基礎部分など住宅の骨組みで区分けし、中区分として、居間、台所、子供部屋、トイレ、玄関などの各部屋ごとに区分けし、小区分として、各部屋ごとの天井、床、壁面などに区分けしたものである。
反映部16は、立体モデル作成部12により作成された立体モデルを一時的に記憶された記憶部13から抽出し、診断部15によって診断された診断結果を当該立体モデルに反映させる。当該診断結果が反映された立体モデルは、通信部11を介して利用者の端末装置4に送信される。
制御部17は、演算機能を有するCPU、作業用RAM、及び各種プログラムやデータを記憶するROM等によって構成され、各部を統括制御する。そして、CPUが例えばROM或いは記憶部に記憶された解析・診断処理プログラムを実行(解析・診断アプリケーションを起動)することにより、コンピュータが診断サーバ6として機能するようになっている。この解析・診断処理プログラムは、端末装置4から送信された情報(住宅情報や使用情報)に基づいて診断サーバ6が行う処理プログラムである。また、各種プログラムには、例えば、後述する利用者の住宅情報に基づいて住宅の立体モデルを作成する立体モデル作成処理プログラムなどがある。
なお、本実施形態の診断サーバ6のデータ処理部14は、本願の解析手段として機能する。また、診断サーバ6の診断部は、本願の診断手段として機能し、本実施形態の診断サーバの通信部11は、本願の提示手段として機能する。
―構造物診断システムの動作−
次に、本実施形態にかかる構造物診断システムにおける一連の処理動作について診断サーバを主体として図4を用いて説明する。なお、理解し易いように図1及び図2に対応する部分に符号を付することとするがこれにより実施形態が限定されるものではない。
始めに、利用者は、端末装置4を使用して、診断サーバから提示される入力項目にしたがって、住宅情報や使用情報を入力する。端末装置4の制御部は、通信部によって、入力した情報を診断サーバ6の通信部11に送信する。
ステップS1では、診断サーバ6の通信部11は、端末装置4の入力部2により入力された住宅情報や使用情報を受信する。
次いで、ステップS2では、診断サーバ6の制御部17は、住宅の立体モデルが作成されているか否かを判断する。この判断が肯定されれば、ステップS4に進み、否定されれば、制御部17によって立体モデル作成プログラムが起動し、立体モデル作成部12によって住宅の立体モデルが作成され(ステップS3)、記憶部13に記憶されるまで待機する。
次いで、ステップS4では、診断サーバ6のデータ処理部は、端末装置によって入力された当該住宅情報、使用情報と予め記憶部13に記憶されているデータベースの各データ群を対応づけて住宅の劣化要素を特定するとともに、当該劣化要素に対応づけられる住宅に与える影響度から住宅の状態を解析する。具体的には、住宅の要素ごとに当該住宅の状態を解析する。例えば、北側の外壁が海面に面しており当該北側の外壁に風が吹き付けているような場合には、当該北側の外壁は、潮風の影響を受けやすいため、東、西、南側の外壁と比較して、劣化の進行が早いと判断(解析)されるともにどの程度劣化が進行しているか(現状の住宅の状態)がデータベースに構築されている劣化要素に対応づけられている住宅の劣化影響度から推測される。これらにより、現状の住宅の状態を認識できる。また、住宅が劣化している場合には、住宅のどの部分が劣化しているのかを特定できるとともに、当該劣化部分又は住宅がどの程度耐えうるかを推測できる。また、その対処工法なども特定できるので、今後の修繕計画を素早く計画できる。
次いで、ステップS5では、診断サーバ6の診断部は、劣化要素及び劣化影響度に基づいて現状の住宅の劣化状態を解析して現状における住宅の劣化状態を診断する。
次に、ステップS6では、診断サーバ6の反映部は、診断した住宅の劣化状態を立体モデルに反映する。具体的には、劣化状態を立体モデルに表示する。その際、劣化の進行具合によって、色を変えるようにしてもよい。上記ステップS4の一例の場合、住宅の北側の外壁が海面に面しており、風が吹き付けることから、東、西、南面と比較して、外壁の劣化が進行していることを、利用者は容易に認識できる。このようにすれば、視覚的に現状の住宅の状態を認識できる。
次いで、ステップS7では、診断サーバ6の通信部11は、得られた診断結果及び立体モデルを端末装置4に送信し、処理を終了する。
また、端末装置4の通信部は、診断結果を受信し、制御部により当該診断結果を利用者に通知する。通知は、立体モデルで表示されるとともに、対処方法なども合わせてモニタ等にその旨を表示する。
以上に説明したように、本実施形態における構造物診断システム1Aは、利用者の住宅情報と、当該住宅の使用状態を示す使用情報を入力する入力部2を含む端末装置4と、インターネット8を介して端末装置4と接続され、入力部2により入力される情報に基づいて当該利用者の住宅の状態を診断するための診断サーバ6と、を備える住宅の劣化診断システム1Aであって、少なくとも当該住宅情報、使用情報のいずれか一方に対応づけられる住宅の劣化要素と当該劣化要素に対応づけられる過去の気象データを加味した住宅の劣化影響度からなるデータベースを記憶する記憶部13と、前記住宅情報に基づいて当該利用者の住宅の立体モデルを作成する立体モデル作成部12と、少なくとも当該住宅情報、使用情報のいずれか一方に基づいて当該データベースから住宅の劣化要素を特定するとともに、当該劣化要素に対応づけられる住宅の劣化影響度から当該構造物の状態を解析するデータ処理部14と、当該解析結果に基づいて当該住宅の状態を診断する診断部15と、前記診断結果を前記立体モデル作成部12により作成された立体モデルに反映させて、当該住宅の状態を利用者に提示する通信部11と、を備えた構成になっている。
このように構造物診断システム1Aは、利用者によって入力された住宅情報、使用情報に基づいて、当該利用者の住宅の立体モデルを作成するとともに、当該利用者の現状の住宅の劣化状態を診断し、当該診断結果を立体モデルに反映して利用者に提示するようになっている。よって、利用者は容易に現状の住宅の劣化状態を把握できるとともに、日常から住宅の管理を行うことができる。また、住宅が劣化している場合には、当該劣化している部分が立体モデルに反映された状態で利用者に提示されるので、当該利用者は住宅の劣化状態を容易に認識できる。さらに、利用者に住宅の劣化状態を提示する際に、劣化部分の今後の進行状況や対処方法などを所定の計算式により算出又はデータベースから抽出して一緒に提示することにより、利用者は今後の対策を講じることができ便利である。
なお、立体モデル作成部12は、予め簡易な住宅の立体モデル情報がデータとして住所に対応づけられている地図情報データベースを記憶部13に記憶しておき、当該地図情報データベースを読み出すことで立体モデルを作成するようにしてもよい。このようにすれば、利用者によって住所が入力されることにより、立体モデル作成部12は、当該住宅の立地モデル情報を読み出すだけで、容易に利用者の立体モデルを作成できる。
また、本実施形態では個人の住宅の劣化状態について診断するようにしたが、ビルや工場などの一般建築物であっても構わない。また、診断した立体モデルを含む住宅の情報を記憶部に記憶(登録)しておき、所定の期間ごとに当該住宅の状態を当該住宅の所有者に通知するようにしても構わない。
構造物診断システムのハードウェア構成の一例を示す図である。 診断サーバの概要構成を示す機能ブロック図である。 本実施形態にかかるデータ処理部の動作の一例を示す図である。 本実施形態にかかる構造物診断システムの動作例を示すフローチャート図である。
符号の説明
1A 構造物診断システム
2 入力部
4 端末装置
6 診断サーバ
8 インターネット
11 通信部
12 立体モデル作成部
13 記憶部
14 データ処理部
15 診断部
16 反映部

Claims (4)

  1. 住宅等の構造物情報と、当該構造物の使用状態を示す使用情報を入力する入力手段を含む端末装置と、通信ネットワークを介して前記端末装置と接続され、前記入力手段により入力された情報に基づいて当該構造物の状態を診断するための診断サーバと、を備える構造物診断システムであって、
    少なくとも当該構造物情報、使用情報のいずれか一方に対応づけられる住宅の劣化要素と、当該劣化要素に対応づけられる過去の気象データを加味した構造物の劣化影響度からなるデータベースを記憶する記憶手段と、
    前記構造物情報に基づいて当該構造物の立体モデルを作成する立体モデル作成手段と、
    少なくとも当該構造物情報、使用情報のいずれか一方に基づいて当該データベースから当該構造物の劣化要素を特定するとともに、当該劣化要素に対応づけられる構造物の劣化の影響度から当該構造物の状態を解析する解析手段と、
    当該解析結果に基づいて当該構造物の状態を診断する診断手段と、
    前記診断結果を前記立体モデルに反映させて、当該構造物の状態を提示する提示手段と、
    を備えていることを特徴とする構造物診断システム。
  2. 住宅等の構造物情報と、当該構造物の使用状態を示す使用情報を入力する入力手段を含む端末装置と、通信ネットワークを介して前記端末装置と接続され、前記入力手段により入力された情報に基づいて当該構造物の状態を診断するための診断サーバと、を備える構造物診断システムに含まれる診断サーバであって、
    前記診断サーバは、
    少なくとも当該構造物情報、使用情報のいずれか一方に対応づけられる住宅の劣化要素と、当該劣化要素に対応づけられる過去の気象データを加味した構造物の劣化影響度からなるデータベースを記憶する記憶手段と、
    前記構造物情報に基づいて当該構造物の立体モデルを作成する立体モデル作成手段と、
    少なくとも当該構造物情報、使用情報のいずれか一方に基づいて当該データベースから当該構造物の劣化要素を特定するとともに、当該劣化要素に対応づけられる構造物の劣化の影響度から当該構造物の状態を解析する解析手段と、
    当該解析結果に基づいて当該構造物の状態を診断する診断手段と、
    前記診断結果を前記立体モデルに反映させて、当該構造物の状態を提示する提示手段と、
    を備えていることを特徴とする診断サーバ。
  3. 住宅等の構造物情報と、当該構造物の使用状態を示す使用情報を入力する入力手段と当該構造物の立体モデルを作成する立体モデル作成手段とを含む端末装置と、通信ネットワークを介して前記端末装置と接続され、前記入力手段により入力された情報に基づいて当該構造物の状態を診断するための診断サーバと、を備える構造物診断システムに含まれる診断サーバであって、
    当該診断サーバは、
    少なくとも当該構造物情報、使用情報のいずれか一方に対応づけられる住宅の劣化要素と、当該劣化要素に対応づけられる過去の気象データを加味した構造物の劣化影響度からなるデータベースを記憶する記憶手段と、
    前記構造物情報に基づいて当該構造物の立体モデルを作成する立体モデル作成手段と、
    少なくとも当該構造物情報、使用情報のいずれか一方に基づいて当該データベースから当該構造物の劣化要素を特定するとともに、当該劣化要素に対応づけられる構造物の劣化の影響度から当該構造物の状態を解析する解析手段と、
    当該解析結果に基づいて当該構造物の状態を診断する診断手段と、
    前記診断結果を前記立体モデルに反映させて、当該構造物の状態を提示する提示手段と、
    を備えていることを特徴とする診断サーバ。
  4. 当該診断は、当該構造物を構成する要素ごとに行われることを特徴とする請求項2、又は3に記載の診断サーバ。
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