JP2006251606A - 表示媒体とそれを用いた表示装置と表示体 - Google Patents

表示媒体とそれを用いた表示装置と表示体 Download PDF

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Abstract

【課題】鮮明で視認性の高い表示が可能な電気泳動表示用の表示媒体、それを利用した表示装置、及び可逆表示体の提供。
【解決手段】表示セルと、該表示セルに内包された表示組成物10とからなる表示媒体において、前記表示セルは、片側表面に電極2及び平行配向性液晶配向膜3を順に設けた基板1と、片側表面に透明電極5及びアルキルホスホン酸化合物からなる垂直配向性液晶配向膜6を順に設けた透明基板4とが所要間隔をもって対向配置された構成からなり、前記表示組成物10は、二周波駆動液晶性組成物8、ネガ型二色性染料9、及び該ネガ型二色性染料とは色調の異なる電気泳動性粒子7とを含有する表示媒体。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電界の作用により可逆的に視認状態を変化させ得る表示媒体とそれを用いた表示装置及び可逆表示体に関する。
電気泳動表示装置の場合、少なくとも一方が透明な2枚の基板を、スペーサーを介して所要間隔を空け、対向配置して密閉空間を形成し、この密閉空間内に電気泳動表示用表示液(表示液)を充填して表示パネルを構成する。表示液は、分散粒子(顔料成分粒子)を、この粒子とは色調の異なる色に着色された分散媒中に分散させて調製される。そして、この表示パネルに電界を印加することによって表示を得るものである。透明な基板面が表示面になる。
上記密封空間に充填される表示液は、例えば、キシレン、イソパラフィン系等の分散媒、二酸化チタン等の微粒子(分散粒子)、この分散粒子に対して色のコントラストをつけるための染料、界面活性剤等の分散剤、及び荷電付与剤等の添加剤から構成される。
この表示液に電界を印加することによって表示液中の分散粒子を透明板側に移動させれば、表面には分散粒子の色が現れる。また、これと逆方向の電界を印加することにより、分散粒子を背面側に移動させれば、表面には染料により着色された分散媒の色が現れる。
このような電気泳動表示装置は、電界の向きを制御することにより所望の表示を得る表示装置であり、表示液が比較的入手容易な低コスト材料であること、視野角が通常の印刷物並に広いこと、消費電力が小さいこと、メモリ性を有すること等の長所を持っているので安価な表示装置として注目されている。
また、このような分散粒子と該分散粒子と異なる色調に着色された分散媒とからなる電気泳動表示用表示液(分散系)をマイクロカプセル中に封入し、これらのマイクロカプセルを電極間に配装する構成の電気泳動表示装置が提案され、電気泳動表示装置の構成方法としても簡便な手段が提案されるようになってきた(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、これらの電気泳動表示装置の表示液は、一般に染料等を溶解して着色された疎水性分散媒中に、一般に二酸化チタン等の高屈折率の無機顔料粒子を分散させているため、分散状態の安定性の維持が難しく、繰り返し表示を行う際に凝集等によるコントラストの低下が発生し、表示品質を低下させるという欠点を有している。
また、通常これらの分散系には染料溶液を用いているため、顔料表面に染料が吸着したり、顔料と顔料との間隙に染料溶液が侵入することによって混色が発生し易く、同様にコントラストを大幅に低下させる欠点も有している。
これらの問題点については、染料溶液を用いた分散系の構成そのものと、分散粒子の分散状態の安定性とが関与していると考えられ、両者それぞれを克服することが必要とされている。
上記問題における分散安定性を向上させるための対応手段として、例えば、電気泳動性粒子の表面処理剤にチタネートカップリング剤を用いた系で、かつ染料によって着色された有色の分散媒中に、ソルビタン脂肪酸エステル界面活性剤を添加する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
ところが、提案で用いている界面活性剤の場合には、非水系有機溶媒中における顔料分散安定化効果が不十分であり、電圧を印加する電気泳動条件下において十分な効果は得られていない。
また、分散安定のため、帯電粒子に対して帯電制御剤である4級アンモニウム塩化合物を含有させる方法が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。この提案では、帯電の異なる2種類の電気泳動性粒子の一方を上記帯電制御剤で処理し、更に界面活性剤を添加することが記載されている。しかし、この場合においても上記と同様に十分な分散安定性が得られておらず効果としては不十分である。
一方、分散安定性を向上させるのとは別に、コントラストを向上させるために種々の提案がされている。
例えば、顔料表面に対して非吸着性である染料を分散媒の着色に用いること(例えば、非特許文献1参照。)、分散媒中の染料濃度を低くすること(例えば、非特許文献2参照。)や、染料濃度、顔料濃度、界面活性剤の最適化を行うこと(例えば、非特許文献3参照。)等による改善も提案されている。
しかし、これらの方法では、効果が不十分であるばかりでなく、染料溶液の表示濃度低下や、応答速度低下という問題を引き起してしまい、実用的な解決策に至っていないのが現状である。
また、前記特許文献1のように電気泳動表示用表示液をマイクロカプセルに封入して表示粒子として利用し、コントラストを向上させる方法が開示されている。
この方法のメリットとしては、泳動粒子の偏在によって起る表示の不均一を防げる点が挙げられる。しかし、この場合、内包される表示液が有色の染料溶液と誘電体顔料粒子の分散液を利用しているため、コントラストの点で十分ではない。
そこで、終始着色された分散媒を用いるシステムの有する上記欠点を解決する手段として、二色性色素を用いるシステムが提案されている(特許文献4、特許文献5、特許文献6参照。)。これらの場合、一定のコントラストの向上効果はあるものの、二色性色素の有色配向状態と無色配向状態を効果的に制御できないため、その向上効果は十分とは云えない。
あるいは別の手段として、例えば、高絶縁性低粘度の無色分散媒中に色調及び電気泳動性が互いに異なる少なくとも2種類の電気泳動性微粒子を分散した液を、少なくとも一方が透明な2枚の対向電極間にスペーサーを介して形成されるセル内に封入した電気泳動表示素子が提案されている(例えば、特許文献7参照。)。しかし、これらの系では色調の異なる電気泳動性微粒子の帯電電荷が反対(正と負の組合せ)であるために、安定な分散状態が維持されず、粒子間の電気的な引力による凝集が発生することで混色を起し、良好なコントラストを有する表示を実現することは困難である。
また、高絶縁性低粘度の無色分散媒中に電気泳動性が同一で色調及び電気泳動速度が互いに異なる少なくとも2種類の電気泳動性微粒子を分散した液を、少なくとも一方が透明な2枚の対向電極間にスペーサーを介して形成されるセル内に封入した電気泳動表示素子が提案されている(例えば、特許文献8参照)。ところが、この場合においても、粒子間の衝突が発生した際に安定な分散状態を維持することは困難であり、十分な機能を発揮するに至っていない。更にこの場合には、同一方向に移動する色調の異なる電気泳動性微粒子の移動速度差を利用したものであるために、一方の面において異なる色調を同時に表示することは不可能であり、同一方向に粒子が移動するために表示が遅く、実用性に欠けている。
あるいは、前述の特許文献7において提案されている電気泳動表示用表示液と同一の分散系をマイクロカプセル内に内包した例が例示されている(例えば、特許文献9参照。)。しかし、この場合にも分散系の安定性が維持されず、電気泳動性微粒子間の電気的な引力による凝集によって混色がマイクロカプセル内で発生し、表示の混色を起してしまうために実用的な手段ではない。
一方、このような色調及び電気泳動性(帯電電荷)が互いに異なる2種類の電気泳動性微粒子を分散した液を電気泳動表示用表示液として用いる系において問題となっている粒子間の凝集を防ぐための手段として、電荷調整剤の添加や粒子の表面処理等による立体的反発効果を用いることが提案されている(例えば、特許文献10参照。)。ところが、ここに記載されている方法では、十分な分散安定性を維持して2種類の電気泳動性微粒子間の凝集を完全に防ぐことは困難であり、良好なコントラストを実現するには至っていない。
また、樹脂と白色顔料からなる隠蔽用白色粒子と表示用着色粒子と溶媒からなる画像表示用インク組成物が提案されている(例えば、特許文献11参照。)。しかし、ここで提案されている白色粒子は、白色顔料を混練・粉砕し、分散状態から重合、凝集によって樹脂と複合化したものであり、通常、染料によって着色された分散媒を用いる電気泳動用表示液において溶媒との比重差を調整する目的で使用されている白色粒子である。
この場合にも、分散状態の安定性が維持されていないので、色調の異なる顔料(磁性粉単独又は混合物からなる表示用着色顔料)との組合せにおいて、2種類の粒子間における凝集を低減させる機能を持ち合わせていないため、凝集による混色を引き起し、コントラストの低下を引き起してしまう。
一方、溶媒種に関する例としては、染料によって着色された有色の分散媒を用いる系において、分散媒として直鎖アルキルベンゼンを用いることが提案されている(例えば、特許文献12参照。)。ところが、これらの溶媒は格別分散安定性を向上させる機能を有していないことから、この技術の展開によって、分散安定性の向上、更にはコントラストの向上を実現することは困難である。
更に、ハロゲン系のテトラクロロエチエンとアルキルベンゼンの混合溶媒や、テトラクロロエチレンと5−エチリデンノルボルネンと芳香族溶媒の混合溶媒を分散媒として用いる例が提案されている(特許文献13、特許文献14)。しかし、これらの場合にも上記直鎖アルキルベンゼンと同様に十分な効果を実現するものではない。
一方、誘電体粒子からなる電気泳動性粒子と、二色性色素とネマチック液晶からなる分散媒とを、透明基板と対向基板との隙間に封入した電気泳動表示装置、及び上記の電気泳動性粒子と分散媒を内包した1〜100μmの粒径を有するマイクロカプセルからなる電気泳動表示装置が提案されている(例えば、特許文献15参照。)。
前者の電気泳動表示装置では、表示面となる透明基板に垂直配向した配向膜を設け、裏面である対向基板には垂直配向か水平配向の配向膜を設けることによって、表示面側の液晶と二色性色素の吸収軸を共に垂直配向させている。この装置で電気泳動表示粒子の色調を表示する場合、即ち、表示面に電気泳動性粒子が存在する場合、電気泳動性粒子間の隙間に存在する二色性色素の吸収がなくなり、電気泳動性粒子の色調を効果的に表示することが可能となる。しかし、二色性色素の色調を表示する場合、即ち、電気泳動性粒子が裏面側に存在する場合、二色性色素の吸収軸は表示面に近いほど垂直配向となり、入射光が二色性色素に吸収されず、所望の色調が表示されない。このため、コントラストの高い表示が得られない。また、後者の装置で電気泳動表示粒子の色調を表示する場合、マイクロカプセル内の二色性色素は前者の装置のような配向膜との相互作用が存在しないため、ランダムに配向し、電気泳動性粒子の色調との混色が発生し、コントラストが低下してしまう。
特開平1−86116号公報(特許第2551783号) 特開平2−284128号公報 特開平11−119704号公報 特開2000−66247号公報 特開2002−277905号公報 特開2002−277906号公報 特開昭62−269124号公報 特開昭63−50886号公報 国際公開第98/03896号パンフレット 特表平8−510790号公報 特開平10−149117号公報 特開平1−300233号公報(特許第2612474号) 特表平9−500458号公報 特表平9−507881号公報 特開2000−66247号公報 フィリップス ラボ(Phlips Lab):コンファレンスレコード オブ 1980 バイエニアル ディスプ.レス.コンフ.(Conference Record of 1980 Biennial Disp.Res.Conf.) ゼロックスパロアルト(Xerox Palo Alto):プロク.エスアイデー(Proc.SID),Vol.18,No.3/4,1977 松下:プロク.エスアイデー(Proc.SID),Vol.18,No.3/4,1977
本発明は、前記表示液における分散状態の安定性や、表示におけるコントラストなど従来技術の問題点を解消し、より鮮明で視認性の高い表示が可能な電気泳動表示用の表示媒体と、それを利用した表示装置、及び可逆表示体の提供を目的とする。
本発明者は鋭意検討した結果、表示セルと、該表示セルに内包された表示組成物とからなる表示媒体において、前記表示セルを、片側表面に電極及び平行配向性液晶配向膜を順に設けた基板と、片側表面に透明電極及びアルキルホスホン酸化合物からなる垂直配向性液晶配向膜を順に設けた透明基板とから構成(所要間隔をもって対向配置)し、一方、表示組成物を、二周波駆動液晶性組成物、ネガ型二色性染料、及び該二色性染料とは色調の異なる電気泳動性粒子とを含有する組成とすることによって、上記課題が解決されることを見出し本発明に到った。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明は、以下に記載する(1)〜(15)の表示媒体、表示装置、及び可逆表示体に係るものであり、この発明によって前記課題が解決される。
(1)表示セルと、該表示セルに内包された表示組成物とからなる表示媒体において、前記表示セルは、片側表面に電極及び平行配向性液晶配向膜を順に設けた基板と、片側表面に透明電極及びアルキルホスホン酸化合物からなる垂直配向性液晶配向膜を順に設けた透明基板とが所要間隔をもって対向配置された構成からなり、前記表示組成物は、二周波駆動液晶性組成物、ネガ型二色性染料、及び該ネガ型二色性染料とは色調の異なる電気泳動性粒子とを含有することを特徴とする表示媒体。
(2)前記表示セルの少なくとも一部分に保護層を設けたことを特徴とする上記(1)に記載の表示媒体。
(3)前記保護層上の少なくとも一部分、及び/又は表示セルの少なくとも一部分に、印刷層を設けたことを特徴とする上記(2)の表示媒体。
(4)前記印刷層上に印刷保護層を設けたことを特徴とする上記(3)の表示媒体。
(5)前記表示媒体に情報記録部を設けたことを特徴とする上記(1)〜(4)の表示媒体。
(6)前記情報記録部が磁気の作用により情報記録の書き込みと読み出しが可能な記録部であることを特徴とする上記(5)の表示媒体。
(7)前記情報記録部が集積回路メモリ又は光メモリであることを特徴とする上記(5)の表示媒体。
(8)前記情報記録部が光の作用により情報記録の読み出しが可能な透明な記録部であることを特徴とする上記(5)の表示媒体。
(9)前記情報記録部に記録された情報が、表示媒体の表裏を示す情報及び/又は表示媒体の位置を示す情報であることを特徴とする上記(5)〜(8)のの表示媒体。
(10)上記(1)〜(9)の表示媒体と、該表示媒体に視認可能な情報を表示させることができる書き込み装置とから構成され、少なくとも書き込み時には該表示媒体と該書き込み装置とが近接できるように着脱自在とした表示装置であって、前記書き込み装置は、複数の信号電極と走査電極とを装備し、その交差部に画像信号に応じて表示媒体に電界を印加することのできるスイッチング素子を有し、それによって表示媒体に画像を表示するように構成されていることを特徴とする表示装置。
(11)前記画像信号に応じて表示媒体に電界を印加することのできるスイッチング素子が、薄膜トランジスタであることを特徴とする上記(10)の表示装置。
(12)上記(1)〜(9)の表示媒体と薄膜トランジスタとが一体に構成され、情報の書き換えを可能としたことを特徴とする可逆表示体。
(13)上記(1)〜(9)の表示媒体と薄膜トランジスタとが一体に構成され、情報の書き換えを可能とした可逆表示体であって、該表示媒体が可逆表示体の情報表示面の一部又は全面を占めることを特徴とする可逆表示体。
(14)前記可逆表示体が、可逆表示カード、可逆表示シート、可逆表示ディスプレイ又は可逆表示型看板の何れかであることを特徴とする上記(13)の可逆表示体。
(15)前記可逆表示カード、可逆表示シート、可逆表示ディスプレイ又は可逆表示型看板が、可撓性を有することを特徴とする上記(14)の可逆表示体。
以下では、上記(1)〜(15)の発明を、発明(1)〜発明(15)という。
本発明によれば、表示組成物の分散粒子の凝集や偏在などがなく分散状態が安定し、また、表示における混色などの問題がなくコントラストが優れ、鮮明で視認性の高い表示が可能な電気泳動表示用の表示媒体と、それを利用した表示装置、及び可逆表示体を提供することができる。
以下、本発明について図を参照して詳しく説明する。
図1は、本発明における表示セルとその表示セルに内包された表示組成物からなる表示媒体の形態の一例を示した断面図である。即ち、表示媒体の電気泳動性粒子が電界の極性に応じて透明基板側に移動する状態(a)と基板側に移動する状態(b)を示す断面図である。
図1に示す表示セルは、片側表面に電極2及び該電極面上に設けられた平行配向性液晶配向膜3を有する基板1(片側表面に電極及び平行配向性液晶配向膜を順に設けた基板)と、片側表面に透明電極5及び該電極面上に設けられたアルキルホスホン酸化合物からなる垂直配向性液晶配向膜6を有する透明基板4(片側表面に透明電極及び垂直配向性液晶配向膜を順に設けた透明基板)とを、両者の配向膜面同士を対向させて配置することにより形成されている。なお、各配向膜が設けられた基板は、図示しないスペーサにより所要間隔をもって対向配置され、この密閉空間に充填された、いわゆる表示セルに内包された表示組成物10が漏洩しないようになっている。
また、前述のように表示組成物10は、二周波駆動液晶性組成物8と、ネガ型二色性染料9と、該二色性染料とは色調の異なる電気泳動性粒子7とを含有している。
基板1と基板4において、それぞれの電極面に設ける平行配向性液晶配向膜3とアルキルホスホン酸化合物からなる垂直配向性液晶配向膜6は、液晶組成物を構成する液晶分子の配向を制御する配向膜である。
平行配向性液晶配向膜3は、液晶分子の長軸方向を基板に対して平行に配向させる配向膜である。この平行配向性液晶配向膜3は、カーボン、ポリオキシエチレン、ポリビニルアルコール又はポリイミドなどの配向剤を溶液塗布して物理吸着させる方法、二塩基性カルボン酸クロム錯体又は有機シランなどの配向剤を溶液塗布して化学吸着させる方法、アセチレンなどの配向剤をプラズマ重合する方法、二塩基性脂肪酸又はクラウンエーテルなどの配向剤を液晶溶解注入して物理吸着させる方法、あるいは基板面を変形配向処理する方法などにより形成された配向膜である。
一方、基板4の透明電極4の表面に設けるアルキルホスホン酸化合物からなる垂直配向性液晶配向膜6は、液晶分子の長軸方向を基板に対して垂直に配向させる配向膜である。好ましいアルキルホスホン酸化合物は、液晶の垂直配向に有効な炭素数8以上の直鎖状のアルキルホスホン酸化合物である。炭素数が7以下の直鎖状のアルキルホスホン酸化合物や、炭素数が8以上であっても分岐状のアルキルホスホン酸化合物では効果的な液晶の垂直配向性が得られない。
アルキルホスホン酸化合物は、透明電極4の表面に物理吸着、又は化学吸着させて垂直配向性液晶配向膜6を形成する。熱的な安定性の点で、化学吸着が好ましい。
表示組成物10を構成する二周波駆動液晶性組成物8としては、印加電圧のある一定の周波数(クロスオーバー周波数:fc)を境界点として、周波数fcより低周波数の印加電圧では正の誘電率異方性を示し、周波数fcより高周波数の印加電圧では負の誘電率異方性を示すネマチック液晶化合物から構成される。
また、ネガ型二色性染料9は、分子の短軸方向に光吸収の遷移モーメントを有する染料である。ネガ型二色性染料9と二周波駆動液晶性組成物8とを一対の基板間からなるセル内に混合状態で充填した場合、ネガ型二色性染料分子9の長軸は液晶分子の長軸と平行に配列する。液晶分子と染料分子の長軸が基板と垂直に配向すると、ネガ型二色性染料9の色調が視認され、逆に基板と平行に配向すると透明な色調が表示されることになる。
また、ネガ型二色性染料9とは色調の異なる電気泳動性粒子7は、電界の印加により電気泳動極性に応じて一方の電極に移動する。表示面である透明基板4側に移動する場合、その電気泳動性粒子7の色調が表示される。
電気泳動性粒子7として用いられるものは、例えば、鉛白、亜鉛華、リポトン、二酸化チタン、硫化亜鉛、酸化アンチモン、炭酸カルシウム、カオリン、雲母、硫酸バリウム、グロスホワイト、アルミナホワイト、タルク、シリカ、ケイ酸カルシウムなどから選択された一種類以上の無機顔料、あるいはそれらの無機顔料をポリマー粒子や中空ポリマー粒子の表面に付着させるか、またはポリマー粒子や中空ポリマー粒子の内部に導入させた複合粒子などである。
上記表示セルと表示組成物10とからなる表示媒体に対し、基板1上の電極2と透明基板4上の透明電極5を介して直流電圧を印加すると、図1(a)に示すように、電気泳動性粒子7が電界の極性に応じて透明基板4側に移動する。同時に、二周波駆動液晶性組成物8は、基板1近傍では平行配向性液晶配向膜3の影響を受けて基板と平行に配向し、基板1から離れるに従って徐々に正の誘電率異方性のため基板と垂直な方向に配向する。電気泳動性粒子7の移動及び二周波駆動液晶性組成物8のベンド配向により、ネガ型二色性染料9もベンド配向し、色調を呈した状態を形成する。
次に、二周波駆動液晶性組成物8が負の誘電率異方性を示す高周波数の電圧を印加すると、二周波駆動液晶性組成物8はベンド配向からホモジニアス配向へ移行し、同時にネガ型二色性染料9もホモジニアス配向して可視光を吸収しない透明な状態となる。また、電気泳動性粒子7は印加電圧が高周波数のため泳動できないため、透明基板4側はネガ型二色性染料9による混色のない電気泳動性粒子7の色調が表示される。
この状態で電圧の印加を停止すると、二周波駆動液晶性組成物8とネガ型二色性染料9は平行配向性液晶配向膜3の影響を受けて水平配向を保ち、透明状態が維持され、電気泳動性粒子7は粒子間凝集力と炭素数8以上の直鎖状のアルキルホスホン酸化合物からなる垂直配向性配向膜6の吸着力とにより透明基板4側に保持される。これによって、直流電圧印加時の表示状態が効果的に維持される。
また、図1(a)の場合と逆極性の直流電圧を印加すると、図1(b)に示すように、電気泳動性粒子7が基板1側に移動する。同時に、二周波駆動液晶性組成物8は正の誘電率異方性を示すため基板と垂直な方向に配向する。ネガ型二色性染料9は電気泳動性粒子7の移動及び二周波駆動液晶性組成物8の配向により基板と垂直な方向に配向して、効果的に光を吸収する。これによって、透明基板4側はネガ型二色性染料9による色調が効果的に表示される。
この状態で電圧の印加を停止すると、二周波駆動液晶性組成物8とネガ型二色性染料9は炭素数8以上の直鎖状のアルキルホスホン酸化合物からなる垂直配向性液晶配向膜6の影響を受けて垂直配向を保ち、光吸収状態が維持される。これによって、直流印加時の表示状態が効果的に保持される。
次に、本発明の表示媒体の好ましい実施形態を図2に示す構成断面図により説明する。
基板1は、ガラス板あるいはプラスチックフィルムからなる透明または着色した基板である。また、透明基板4は、ガラス板かプラスチックフィルムからなる透明な基板である。
基板1と基板4の厚さは、約10μm〜1mm、好ましくは25〜200μmである。
電極2は透明であっても着色されていてもよく、金属、ITO、SnO2、ZnO:Alなどの導電体薄膜からなり、スッパタリング法、真空蒸着法、CVD法、塗布法などにより形成することができる。電極5は、ITO、SnO2、ZnO:Alなどの透明な材料からなる透明電極である。電極2と電極5は、マトリックス状にパターン化されていてもよいが、少なくとも一方はパターン化されていない電極である。パターン化されていない電極は共通電極として使用することができる。
平行配向性液晶配向膜3は、物理吸着法、化学吸着法、プラズマ重合法、変形配向処理法などにより設けるが、配向膜の効果を向上させるためにラビング処理することが好ましい。
また、アルキルホスホン酸化合物からなる垂直配向性液晶配向膜6は、透明電極5の表面に物理吸着、又は化学吸着させて形成する。熱的な安定性の点で、化学吸着が好ましい。
保護層、例えば、保護層11は、保護層材料そのもの、あるいは必要に応じて保護層材料を溶解、分散、懸濁又は乳化する媒体、硬化剤、触媒及び/又は助触媒などを加えた保護層材料組成物として調製したものを用い、表示層上にワイヤーバーコート、ロールコート、ブレードコート、ディップコート、スプレーコート、スピンコート、グラビアコートなどの塗布方法、あるいはスパッタリング、化学的気相法などの気相方法により形成することができる。例えば、保護層11の場合の厚さは、基板4を保護する機能を有する範囲内で可能な限り薄い方が望ましく、約0.1〜100μm、より好ましくは0.3〜30μmである。
保護層用材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリアセタール、アクリル樹脂、メチルセルロース、エチルセルロース、フェノール樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、ジエン樹脂、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリフェニレンエーテル、ポリフ
ェニレンスルフィド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリアリレート、アラミド、ポリイミド、ポリ−p−フェニレン、ポリ−p−キシレン、ポリ−p−フェニレンビニレン、ポリヒダントイン、ポリパラバン酸、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾチアゾール、ポリベンゾオキサジアゾール、ポリキノキサリン、熱硬化性樹脂、活性エネルギー線硬化樹脂、あるいはそれらの混合物が挙げられる。
印刷層12は、表示媒体の使用目的に応じて、保護層11上の少なくとも一部(保護層11上の表示部分を除く少なくとも一部)に、公知のオフセット印刷、グラビア印刷又はスクリーン印刷により形成することができる。なお、表示媒体の保護層のない部分にも印刷層を設けても構わない。詳細には、印刷層12は、保護層11上の少なくとも一部分、及び/又は表示セルの少なくとも一部分に印刷層を設けることができる。即ち、発明(3)において、「保護層上の少なくとも一部分」と「表示セルの少なくとも一部分」という表現で両者を区別して記載したのは、表示媒体の保護層のない部分にも印刷層を設けてよいことを示すためである。
印刷層12上及び保護層11上に印刷保護層13を設けることができる。印刷保護層13は、保護層11と同様な材料からなり、印刷層12上及び保護層11上に、保護層11や印刷層12と同様、公知の方法により設けることができる。なお、図中の矢印14は表示面を示す。
更に、本発明における表示媒体の別の好ましい実施形態を図3により説明する。図3は、別の実施形態を説明するための表示媒体の構成を示す断面図(a)と透明な記録部の平面図(b)である。
図3において、基板1、透明基板4、電極2、透明電極5、炭素数8以上の直鎖状のアルキルホスホン酸化合物からなる垂直配向性液晶配向膜3、平行配向性液晶配向膜6、表示組成物10、及び矢印14は図2の場合と同様である。また、保護層21は、透明な記録部22を保護するためのものである。
図3(a)の断面図に示すように、非表示面26には、磁気記録部23と集積回路メモリー24を基板1上の少なくとも一部に設け、その磁気記録部23、集積回路メモリー24及び基板1を覆うように第二保護層25を設ける。第二保護層25は、前記保護層11や印刷保護層12を構成する材料と同様な材料を用いて形成される。
また、図3(b)の平面図に示すように、透明な記録部22は格子状に設けることができる。形成される行xと列y(n、mは自然数)の交差点(x,y)を読み出し/書き込み情報として固有化し、デジタル情報として利用することができる。即ち、このような表示媒体の場合、透明な基板4、透明な共通電極5、及び透明な記録部22を通して表示組成物10の表示が目視できると同時に、その表示に対応するか又は独立したデジタル情報を書き込んだり読み出したりすることができる。前記表示媒体に用いる、磁気の作用により情報の書き込みと読み出しが可能な磁気記録部23、あるいは集積回路メモリー24や光メモリーの情報記録部は、従来の記録技術を用いて作製することができる。
更に、前記の表示媒体と、当該表示媒体に視認可能な情報を表示させることができる書き込み装置とを、着脱が可能な表示装置に構成し、少なくとも書き込み時には前記表示媒体と前記書き込み装置を近接させて表示媒体に画像を表示するようにすることができる。
即ち、書き込み装置には、複数の信号電極と走査電極が装備され、その交差部に画像信号に応じて表示媒体に電界を印加することのできるスイッチング素子を有し、それによって前記表示媒体に画像を表示するように構成することができる。
このような構成では、2次元配列された電界印加手段がスイッチング素子を有するため、その作用により、選択時にある部位に与えられた電荷は、非選択時には表示媒体を構成する材料の時定数で放電するため、それが粒子の移動時間(応答時間)より長い場合には選択時間を応答時間より短くすることが可能となり、その結果、書き込み速度が速くなる。
また、前記の画像信号に応じて表示媒体に電界を印加することのできるスイッチング素子は、薄膜トランジスタであってもよい。
スイッチング素子としては、大面積の薄膜デバイスの作製が容易な薄膜トランジスタが好ましい。薄膜トランジスタは3端子素子であるためスイッチング性能が高く、中間調を伴うような場合にも鮮明な表示を得ることができる。なお、より書き込み速度を速くするために、蓄積コンデンサを等価回路的に表示媒体と並列になるように設けることも可能である。
更に、前記表示媒体は、薄膜トランジスタと一体に構成し、情報の書き換えを可能とした可逆表示体として各種の形態で用いることができる。
また、表示媒体と薄膜トランジスタとを一体に構成し、情報の書き換えを可能とした可逆表示体の表示媒体を当該可逆表示体の情報表示面の一部又は全面を占めるように構成することによって、カードや、シート等の各種形態で用いることができる。
それらの一例を挙げると、本発明の電気泳動表示媒体が名刺やクレジットカードのような小型のカードの一部又は全部を構成することで、情報を書き換えることが可能なカードが作製され、各種ポイントカードや会員カードとして使用できる。この様な携帯性に優れる小型のカードのサイズを大きくすることで、一般のオフィス等で使用されるディスプレイや記録紙(複写機、プリンター等の出力紙)の代用表示体として、可逆表示シートを作製することもできる。この様な可逆表示シートは、繰り返し使用することができるので、省資源、省エネルギーの観点からも優れた表示媒体である。
また、家電製品を始めとする各種物品に本発明の表示媒体を組み込むことにより、従来の液晶モニターの代りに情報を提供することが可能となる。この場合には、視野角が広くコントラストも高く優れた表示を実現することができる。
更に、本発明の電気泳動表示媒体を各種の広告や看板などの用途で用いることも可能である。この場合にも全面を電気泳動表示媒体で構成することもできるが、ポスターなどの一部分に組み込むことで効果的な表示を実現することも可能である。
また、上記した電気泳動表示媒体は、基板材料などを選択すれば媒体に可撓性を付与させることもできるので、前記のカード、シート、ディスプレイ、看板、広告を始めとする各種用途において、形状による制約を受けることがなく、非常に幅広い用途に対応することができる。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明を更に詳しく説明するが、これらの実施例は本発明の一態様にすぎず、本発明の技術的範囲は、これらの実施例によって何ら限定されるものではない。
[実施例1]
<表示媒体の作製>
(表示セルの作製)
厚さ1.1mmのITO付きガラス基板(SuperITO−A、アルバック成膜(株)製)を二枚用意し、一枚のITO付きガラス基板は、過酸化水素水(約30%)と、アンモニア水溶液(約30%)とイオン交換水とからなる溶液(それぞれを1:1:5の割合で混合)に浸し、約5分間超音波処理した後、同溶液に60℃で30分間浸して、ITO表面を洗浄した。
次に、5mmolのオクタデシルホスホン酸のジメチルスルホキシド/イオン交換水(体積比9:1)溶液を調製し、表面処理したITO付きガラス基板を、その溶液に40℃で21時間浸した。基板を取り出し、140℃で2時間加熱処理した後、0.5molのKCOのエタノール/イオン交換水(体積比2:1)に浸し、10分間超音波処理して、ITO表面に垂直配向性液晶配向膜を形成した。
また、もう一枚のITO付きガラス基板の電極面上には、配向剤AL1254(JSR社製、濃度2.5%)を塗布し、80℃で1分間乾燥した後、180℃で5分間焼成し、ラビング処理して平行配向性液晶配向膜を設けた。
次いで、上記垂直配向性液晶配向膜を設けたガラス基板と、平行配向性液晶配向膜を設けたガラス基板とを、相互の電極面側が対向するように配置(対向配置)し、樹脂スペーサーにより約18μmの電極面間距離を有する内部空間を形成するように構成して表示セルを作製した。
(表示組成物の調製)
次に、100.0gの二周波駆動液晶性組成物MX001543〔メルクジャパン社製、Δε(10kHz)=0.7、Δε(100kHz)=−3.4〕に、0.4gのネガ型二色性染料1,8−ビス−(4−ブチルベンズアミド)−4−(4−ブチルベンゾイルオキシ)−3−メチル−5−オキシアントラキノン(最大吸収波長536nm)と2.5gのオレイン酸を溶解し、得られた溶液に更に12.0gの酸化チタンCR50−2(石
原産業社製)を加え、15分間超音波分散して、表示組成物を調製した。
この表示組成物を表示セルに注入し、減圧下で脱気処理した後、基板間の隙間を密封して表示媒体を作製した。
[実施例2]
<表示媒体の作製>
(表示組成物の調製)
100.0gの二周波駆動液晶性組成物MX001544〔メルクジャパン社製、Δε(10kHz)=1.1、Δε(100kHz)=−3.9〕に、0.5gのネガ型二色性染料1,4,5,8−テトラデカノイルアミノアントラキノン(最大吸収波長548nm)と2.5gのオレイン酸を溶解し、得られた溶液に更に12.0gの酸化チタンCR50−2(石原産業社製)を加え、15分間超音波分散して、表示組成物を調製した点以
外は、実施例1と同様にして表示媒体を作製した。
[実施例3]
<表示媒体の作製>
(表示組成物の調製)
100.0gの二周波駆動液晶性組成物MX001545〔メルク社製、Δε(10kHz)=0.6、Δε(100kHz)=−3.7〕に、0.5gの二色性染料4−[6−(4−ペンチル−フェニル)−[1,2,4,5]テトラジン−3−イル]−ベンゾニトリル(最大吸収波長565nm)と2.5gのオレイン酸を溶解し、得られた溶液に更に12.0gの酸化チタンCR50−2(石原産業社製)を加え、15分間超音波分散して、表示組成物を調製した点以外は、実施例1と同様にして表示媒体を作製した。
[比較例1]
<表示媒体の作製>
(表示セルの作製)
実施例1と同様のITO付きガラス基板を二枚用意し、それぞれの電極面上に配向剤AL1254(JSR社製、濃度2.5%)を塗布し、80℃で1分間乾燥した後、180℃で5分間焼成し、ラビング処理して平行配向性液晶配向膜を設けた。
この平行配向性液晶配向膜を設けた二枚の電極面側が対向するように配置(対向配置)し、樹脂スペーサーにより約18μmの電極面間距離を有する内部空間を形成するように構成して表示セルを作製した。
この表示セルに実施例1と同様の表示組成物を注入し、実施例1と同様にして表示媒体を作製した。
[比較例2]
<表示媒体の作製>
比較例1において作製した表示セルに実施例2で調製した表示組成物を注入した以外は、比較例1と同様にして表示媒体を作製した。
[比較例3]
<表示媒体の作製>
比較例1において作製した表示セルに実施例3で調製した表示組成物を注入した以外は、比較例1と同様にして表示媒体を作製した。
[実施例4]
実施例1〜3及び比較例1〜3において作製したそれぞれの表示媒体に対し、対向配置された電極を介して表示面側に+150Vの電圧を印加して酸化チタンを表示面に移動させた後、電界を除去し、酸化チタンに依存した色調を表示した。
また、表示媒体に対し、対向配置された電極を介して表示面側に−150Vの電圧を印加し、酸化チタンを非表示面に移動させた後、10V(50kHz)の電圧を印加して二色性染料に依存した色調を表示した。
それぞれの酸化チタンに依存した色調及び二色性染料に依存した表示において、標準反射板上に表示セルを置き、大塚電子社製Photal MCPD−1000を用いて45度照射−垂直受光により、各セルの反射率を380〜800nmの波長領域で測定した。
各セルの二色性染料の最大吸収波長に相当する波長の反射率を基準にして、二色性染料表示に対する電気泳動性粒子表示の比(コントラスト比)を求めた。結果を下記表1に示す。
Figure 2006251606
評価の結果、実施例1〜3の表示媒体は、それぞれ比較例1〜3の表示媒体より高いコントラスト比を示し、本発明により視認性の高い表示媒体が得られることが明らかとなった。
実験結果から、本発明によれば従来技術の問題を解消した、視認性が高くより鮮明な表示が可能な表示媒体と、それを用いた表示装置及び表示体を提供できることが確認された。
本発明の表示媒体は、表示組成物の分散粒子の凝集や偏在などがなく分散状態が安定し、また、表示における混色などの問題がなくコントラストが優れ、鮮明で視認性の高い表示が可能なであるので、カード、シート、ディスプレイ、看板、広告を始めとする各種用途において好適に使用することができる。
本発明の表示媒体における電気泳動性粒子が電界の極性に応じて透明基板側に移動する状態(a)と基板側に移動する状態(b)を示す断面図である。 本発明の好ましい実施形態を説明するための表示媒体の構成を示す断面図である。 本発明の好ましい別の実施形態を説明するための表示媒体の構成を示す断面図(a)と透明な記録部の平面図(b)である。
符号の説明
1 基板
2 電極
3 平行配向性液晶配向膜
4 透明基板
5 透明電極
6 垂直配向性液晶配向膜
7 電気泳動性粒子
8 二周波駆動液晶性組成物
9 ネガ型二色性染料
10 表示組成物
11 保護層
12 印刷層
13 印刷保護層
14 表示面
21 保護層
22 透明な記録部
23 磁気記録部
24 集積回路メモリー
25 第二保護層
26 非表示面
〜x 行番号を示す符号
〜y 列番号を示す符号

Claims (15)

  1. 表示セルと、該表示セルに内包された表示組成物とからなる表示媒体において、前記表示セルは、片側表面に電極及び平行配向性液晶配向膜を順に設けた基板と、片側表面に透明電極及びアルキルホスホン酸化合物からなる垂直配向性液晶配向膜を順に設けた透明基板とが所要間隔をもって対向配置された構成からなり、前記表示組成物は、二周波駆動液晶性組成物、ネガ型二色性染料、及び該ネガ型二色性染料とは色調の異なる電気泳動性粒子とを含有することを特徴とする表示媒体。
  2. 前記表示セルの少なくとも一部分に保護層を設けたことを特徴とする請求項1に記載の表示媒体。
  3. 前記保護層上の少なくとも一部分、及び/又は表示セルの少なくとも一部分に、印刷層を設けたことを特徴とする請求項2に記載の表示媒体。
  4. 前記印刷層上に印刷保護層を設けたことを特徴とする請求項3に記載の表示媒体。
  5. 前記表示媒体に情報記録部を設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の表示媒体。
  6. 前記情報記録部が磁気の作用により情報記録の書き込みと読み出しが可能な記録部であることを特徴とする請求項5に記載の表示媒体。
  7. 前記情報記録部が集積回路メモリ又は光メモリであることを特徴とする請求項5に記載の表示媒体。
  8. 前記情報記録部が光の作用により情報記録の読み出しが可能な透明な記録部であることを特徴とする請求項5に記載の表示媒体。
  9. 前記情報記録部に記録された情報が、表示媒体の表裏を示す情報及び/又は表示媒体の位置を示す情報であることを特徴とする請求項5〜8の何れかに記載の表示媒体。
  10. 請求項1〜9の何れかに記載の表示媒体と、該表示媒体に視認可能な情報を表示させることができる書き込み装置とから構成され、少なくとも書き込み時には該表示媒体と該書き込み装置とが近接できるように着脱自在とした表示装置であって、前記書き込み装置は、複数の信号電極と走査電極とを装備し、その交差部に画像信号に応じて表示媒体に電界を印加することのできるスイッチング素子を有し、それによって表示媒体に画像を表示するように構成されていることを特徴とする表示装置。
  11. 前記画像信号に応じて表示媒体に電界を印加することのできるスイッチング素子が、薄膜トランジスタであることを特徴とする請求項10に記載の表示装置。
  12. 請求項1〜9の何れかに記載の表示媒体と薄膜トランジスタとが一体に構成され、情報の書き換えを可能としたことを特徴とする可逆表示体。
  13. 請求項1〜9の何れかに記載の表示媒体と薄膜トランジスタとが一体に構成され、情報の書き換えを可能とした可逆表示体であって、 該表示媒体が可逆表示体の情報表示面の一部又は全面を占めることを特徴とする可逆表示体。
  14. 前記可逆表示体が、可逆表示カード、可逆表示シート、可逆表示ディスプレイ又は可逆表示型看板の何れかであることを特徴とする請求項13に記載の可逆表示体。
  15. 前記可逆表示カード、可逆表示シート、可逆表示ディスプレイ又は可逆表示型看板が、可撓性を有することを特徴とする請求項14に記載の可逆表示体。
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