JP2006250900A - 分析装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 測定面上に試料を供給するための流路を備えた分析装置において、測定時における測定面近傍の試料の状態を検出可能とする。
【解決手段】
試料測定部10を、光ビームに対して透明な例えば透明樹脂からなる直方体の本体を有し、この本体の平滑な上面を測定面50aとする誘電体ブロック50と、試料を供給するための流路60が形成された流路部材51とから構成し、測定面50a上の測定部63と対向する領域の中央付近に反応測定領域として種々のリガンド57aが固定されたセンサーチップ57を配設し、試料の流動方向においてセンサーチップ57と隣接する領域、すなわち試料がセンサーチップ57上を通過する直前および直後の2箇所の領域に金属膜55を配し、この2箇所の金属膜55上の試料の状態を表面プラズモンセンサーにより測定する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、測定面上において試料との化学反応、生化学反応等の種々の反応の状態を測定する分析装置において、測定面上に試料を供給するための流路を備えた分析装置に関するものである。
生化学実験においては一般に数μl程度の微量の液体試料を用いて分析を行うため、近年ではこのような実験を効率的に行えるようにするために測定部に試料を供給するための1mm以下の微細な流路を備えた分析装置が実用化されている(例えば特許文献1参照)。このような試料供給用の流路を備えた分析装置を用いることにより、測定部への液体試料の供給の簡便化が図れるとともに、無効体積が減少するため試料の分量の大幅な低減が可能となる等、効率的な測定が可能となる。
上記の分析装置は、例えば創薬研究分野等においては所望のアナライトに結合するリガンドを見いだすランダムスクリーニング等に用いることが可能である。このランダムスクリーニングのひとつの方法としては、センサーチップ上に種々のリガンドを固定し、このセンサーチップ上にアナライトを含有するバッファー(液体試料)を供給して、センサーチップ上の種々のリガンドとアナライトを反応させた後、アナライトを蛍光標識して顕微鏡観察することにより、供給したアナライトと結合するリガンドを特定することができる。
特開平10-337173号公報
上述したようなリガンドとアナライトの反応を分析する場合、バッファー中のアナライトの濃度が測定結果に影響を及ぼすため当然このバッファー中のアナライトの濃度を把握する必要がある。さらに厳密に言うと、バッファー全体の中でアナライトの濃度分布が一様で無い場合もあるので、実際に反応が生じる測定面近傍でのアナライトの濃度が重要である。また、流路により試料を供給する場合には測定面上を試料を通過した時間も重要な要素となってくる。
すなわち、より正確な測定を行うためには、実際に反応が生じる測定面近傍のアナライトの濃度や、測定面上を試料が通過した時間等、測定時における測定面近傍の試料の状態を把握する必要があるが、従来このような測定面近傍の試料の状態を検出することが可能な分析装置というものは実用化されていなかった。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、測定面上に試料を供給するための流路を備えた分析装置において、測定時における測定面近傍の試料の状態を検出することが可能な分析装置を提供することを目的とする。
本発明による分析装置は、一面に測定面が形成されるとともに測定面上に試料を流動させるための流路を備え、測定面の一部に試料と反応する物質が固定された反応測定領域を備え、試料の流動方向において反応測定領域と隣接する少なくとも一方の領域に薄膜層が形成されるとともに、薄膜層の流路と反対側の面に誘電体ブロックが密接されてなる試料測定部と、光ビームを発生させる光源、光ビームを誘電体ブロックに対して誘電体ブロックと薄膜層との界面で全反射条件が得られるように種々の角度で入射させる入射光学系、前記界面において種々の反射角で全反射した光ビームの強度を検出する光検出手段、および光検出手段による検出結果に基づいて薄膜層上の試料の状態を測定する測定手段からなる試料状態測定手段とを備えたことを特徴とするものである。
本発明による分析装置においては、薄膜層の流路側の面に、試料との反応を生じない保護膜を形成することが好ましい。
本発明の分析装置における試料状態測定手段は、薄膜層を金属膜からなるものとし、表面プラズモン共鳴による効果を利用して測定を行う所謂表面プラズモンセンサーとして構成されたものとすることができる。また、薄膜層を誘電体ブロックの一面に形成されたクラッド層とクラッド層上に形成された光導波層からなるものとし、光導波層における導波モードの励起による効果を利用して測定を行う所謂漏洩モードセンサーとして構成されたものとすることができる。
また、薄膜層上の試料の状態を測定する測定方法は、誘電体ブロックと薄膜層との界面に対して種々の入射角度で入射させた光ビームの前記界面での反射光を検出して、全反射減衰角もしくはその角度変化を検出することにより屈折率もしくは屈折率変化を測定するものであってもよいし、また、D.V.Noort,K.johansen,C.-F.Mandenius, Porous Gold in Surface Plasmon Resonance Measurement, EUROSENSORS XIII, 1999, pp.585-588 に記載されているように、複数の波長の光ビームを前記界面で全反射条件が得られる入射角で入射させ、各波長毎に前記界面で全反射した光ビームの強度を測定して、各波長毎の全反射減衰の程度を検出することにより屈折率もしくは屈折率変化を測定するものであってもよい。
本発明の分析装置によれば、測定面上に試料を供給するための流路を備えた分析装置において、一面に測定面が形成されるとともに測定面上に試料を流動させるための流路を備え、測定面の一部に試料と反応する物質が固定された反応測定領域を備え、試料の流動方向において反応測定領域と隣接する少なくとも一方の領域に薄膜層が形成されるとともに、薄膜層の流路と反対側の面に誘電体ブロックが密接されてなる試料測定部と、薄膜層上の試料の状態を測定するための表面プラズモンセンサー(もしくは漏洩モードセンサー)とから構成することにより、測定時における反応測定領域近傍の試料の状態を検出することが可能となるため、正確な分析を行うことが可能となる。
また、上記分析装置において、薄膜層の流路側の面に試料との反応を生じない保護膜を形成することにより、試料に影響を及ぼさずに反応測定領域近傍の試料の状態を検出することが可能となるため、より正確な分析を行うことが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本実施の形態の分析装置の平面図、図2は上記分析装置の側面図、図3は上記分析装置の試料測定部の側面図(図1中のIII−III線断面図)、図4は図3に示す試料測定部の測定面の上面図である。
この分析装置1は、試料を供給するための流路60を備えた試料測定部10と、流路60内を流れる試料の状態を測定するための表面プラズモンセンサー(試料状態測定手段)とから構成される。
試料測定部10は、光ビームに対して透明な例えば透明樹脂等からなる直方体の本体を有し、この本体の平滑な上面を測定面50aとする誘電体ブロック50と、この誘電体ブロック50の測定面50a上に密接される流路部材51とから構成される。
流路部材51は、入口61から測定部63に至る供給路62、および測定部63から出口65に至る排出路64から構成される流路60が、流路部材51の長手方向に渡って形成されている。
図3に示すように、流路部材51の下部部分には、供給路62の出口と排出路64の入口が開口され、また流路部材51の下面に位置する誘電体ブロック50の測定面50aと接する領域に、この供給路62の出口と排出路64の入口を囲むシール部51aが形成されており、このシール部51aの内側が測定部63となる。このため、流路部材51を誘電体ブロック50の測定面50a上に密接させた場合に、測定部63と測定面50a上の測定部63と対向する領域とにより流路が形成されることになる。なお、シール部51aは、流路部材51の上部部分と一体形成されたものであってもよいし、上部部分とは異なる素材により形成され、後付されたものであってもよく、例えばOリング等を流路部材51の下部部分に取り付けたものであってもよい。
本発明による分析装置1では、蛋白質を含む液体試料が使用されることが想定されるが、流路60内で液体試料中の蛋白質が固着してしまうと測定を正確に行うことが困難となってしまうため、流路部材51の材料としては蛋白質に対する非特異吸着性を有しないことが好ましく、具体的にはシリコン、ポリプロピレン等を用いるとよい。また、流路部材51をこのような弾性材料からなるものとすることにより、流路部材51を測定面50a上に確実に密接させることができるため、接触面からの液体試料の液漏れを防止することができる。
図3および図4に示すように、誘電体ブロック50の測定面50a上の測定部63と対向する領域の中央付近には反応測定領域として種々のリガンド57aが固定されたセンサーチップ57が配設されており、試料の流動方向においてセンサーチップ57と隣接する領域には金属膜55(薄膜層)が形成されており、さらに金属膜55上には測定に用いる試料と結合しない機能を有する保護膜56が形成されている。このような保護膜56としては、例えばアルキルチオール、アミノアルコールまたはアミノエーテル等を用いればよい。
また、誘電体ブロック50は、後述の表面プラズモンセンサーの光源から出射された光ビームを誘電体ブロック50と金属膜55との界面に入射させるとともに、この界面で全反射した光ビームを表面プラズモンセンサーの光検出手段に向けて出射させるプリズム部が一体的に形成されたものである。
本実施の形態においては、試料の流動方向においてセンサーチップ57と隣接する領域、すなわち試料がセンサーチップ57上を通過する直前および直後の2箇所の領域に金属膜55を配しており、この2箇所の金属膜55上の試料の状態を後述の表面プラズモンセンサーにより測定可能となっている。
表面プラズモンセンサーは、図1および図2に示すように、1本の光ビーム13を発生させる半導体レーザ等からなる光源14(以下、レーザ光源14という)と、上記光ビーム13を試料測定部10に通し、上記2箇所の金属膜55と誘電体ブロック50との2箇所の界面50bおよび50cに対して、種々の入射角が得られるように並列的に入射させる光学系15と、上記界面50bおよび50cで全反射した光ビーム13を各々平行光化する2つのコリメーターレンズ16と、この平行光化された光ビーム13を各々検出する2つのフォトダイオードアレイ17と、2つのフォトダイオードアレイ17に接続された差動アンプアレイ18と、ドライバ19と、コンピュータシステム等からなる信号処理部20と、この信号処理部20に接続された表示部21とを備えている。
入射光学系15は、レーザ光源14から発散光状態で出射した光ビーム13を平行光化するコリメーターレンズ15aと、該平行光化された光ビーム13を分割するハーフミラー15cと、ハーフミラー15cにより反射された光ビーム13を試料測定部10方向に反射させるミラー15dと、ハーフミラー15cを透過した光ビーム13、およびミラー15dにより反射された光ビーム13を上記界面50bおよび50c上で各々収束させる2つの集光レンズ15bとから構成されている。
光ビーム13は、上述のように集光されるので、界面50bおよび50cに対して種々の入射角θで入射する成分を含むことになる。なおこの入射角θは、全反射角以上の角度とされる。そこで、光ビーム13は界面50bおよび50cで全反射し、この反射した光ビーム13には、種々の反射角で反射する成分が含まれることになる。なお、上記光学系15は、光ビーム13を界面50bおよび50cにデフォーカス状態で入射させるように構成されてもよい。そのようにすれば、表面プラズモン共鳴の状態検出の誤差が平均化されて、測定精度が高められる。
なお光ビーム13は、界面50bおよび50cに対してp偏光で入射させる。そのようにするためには、予めレーザ光源14をその偏光方向が所定方向となるように配設すればよい。その他、波長板で光ビーム13の偏光の向きを制御してもよい。
以下、上記構成の分析装置1による試料分析について説明する。流路60内には予め保護膜56およびセンサーチップ57の乾燥を防止するための純水72が注入されている。試料分析の際には図3に示すように流路部材51の入口61に液体試料供給用ピペットチップ70を挿入し、出口65に液体試料吸入用ピペットチップ71を挿入し、液体試料供給用ピペットチップ70から液体試料としてアナライトを含有するバッファー73を流路60の測定部63に供給する。
流路60内のセンサーチップ57上にバッファー73を供給して、センサーチップ73上の種々のリガンド57aとバッファー73中のアナライトとを反応させた後、アナライトを蛍光標識して顕微鏡観察することにより、供給したアナライトと結合するリガンド57aを特定することができる。
この測定を行う際には、センサーチップ57の表面近傍のアナライトの濃度、およびセンサーチップ57上をバッファー73が通過した時間が測定結果に影響を及ぼすため、本発明においては表面プラズモンセンサーによりこれらを測定することを可能にしている。以下、表面プラズモンセンサーによるバッファー73の測定について説明する。
図1および図2に示す通り、レーザ光源14から発散光状態で出射した光ビーム13は、光学系15の作用により、測定部63の下の誘電体ブロック50と金属膜55との界面50bおよび50c上で収束する。この際、光ビーム13は、界面50bおよび50cに対して種々の入射角θで入射する成分を含むことになる。なおこの入射角θは、全反射角以上の角度とされる。そこで、光ビーム13は界面50bおよび50cで全反射し、この反射した光ビーム13には、種々の反射角で反射する成分が含まれることになる。
界面50bおよび50cで全反射した後、2つのコリメーターレンズ16によって各々平行光化された2本の光ビーム13は、2つのフォトダイオードアレイ17により各々検出される。本例におけるフォトダイオードアレイ17は、複数のフォトダイオード17a、17b、17c……が1列に並設されてなり、図2の図示面内において、平行光化された光ビーム13の進行方向に対してフォトダイオード並設方向がほぼ直角となる向きに配設されている。したがって、上記界面50bおよび50cにおいて種々の反射角で全反射した光ビーム13の各成分を、それぞれ異なるフォトダイオード17a、17b、17c……が受光することになる。
図5は、この表面プラズモンセンサーの電気的構成を示すブロック図である。図示の通り上記ドライバ19は、差動アンプアレイ18の各差動アンプ18a、18b、18c……の出力をサンプルホールドするサンプルホールド回路22a、22b、22c……、これらのサンプルホールド回路22a、22b、22c……の各出力が入力されるマルチプレクサ23、このマルチプレクサ23の出力をデジタル化して信号処理部20に入力するA/D変換器24、マルチプレクサ23とサンプルホールド回路22a、22b、22c……とを駆動する駆動回路25、および信号処理部20からの指示に基づいて駆動回路25の動作を制御するコントローラ26から構成されている。なお、差動アンプアレイ18、ドライバ19、信号処理部20は、2つのフォトダイオードアレイ17からの入力に対して、同様の処理を並列的に行うように構成されている。
上記フォトダイオード17a、17b、17c……の各出力は、差動アンプアレイ18の各差動アンプ18a、18b、18c……に入力される。この際、互いに隣接する2つのフォトダイオードの出力が、共通の差動アンプに入力される。したがって各差動アンプ18a、18b、18c……の出力は、複数のフォトダイオード17a、17b、17c……が出力する光検出信号を、それらの並設方向に関して微分したものと考えることができる。
各差動アンプ18a、18b、18c……の出力は、それぞれサンプルホールド回路22a、22b、22c……により所定のタイミングでサンプルホールドされ、マルチプレクサ23に入力される。マルチプレクサ23は、サンプルホールドされた各差動アンプ18a、18b、18c……の出力を、所定の順序に従ってA/D変換器24に入力する。A/D変換器24はこれらの出力をデジタル化して信号処理部20に入力する。
図6は、界面50b(または50c)で全反射した光ビーム13の入射角θ毎の光強度と、差動アンプ18a、18b、18c……の出力との関係を説明するものである。ここで、光ビーム13の界面50b(または50c)への入射角θと上記光強度Iとの関係は、同図(1)のグラフに示すようなものであるとする。
界面50b(または50c)にある特定の入射角θSPで入射した光は、金属膜55とバッファー72との界面に表面プラズモンを励起させるので、この光については反射光強度Iが鋭く低下する。つまりθSPが全反射減衰角であり、この角度θSPにおいて反射光強度Iは最小値を取る。この反射光強度Iの低下は、図2にDで示すように、反射光中の暗線として観察される。
また図6の(2)は、フォトダイオード17a、17b、17c……の並設方向を示しており、先に説明した通り、これらのフォトダイオード17a、17b、17c……の並設方向位置は上記入射角θと一義的に対応している。
そしてフォトダイオード17a、17b、17c……の並設方向位置、つまりは入射角θと、差動アンプ18a、18b、18c……の出力I´(反射光強度Iの微分値)との関係は、同図(3)に示すようなものとなる。
信号処理部20は、A/D変換器24から入力された微分値I´の値に基づいて、差動アンプ18a、18b、18c……の中から、全反射減衰角θSPに対応する微分値I´=0に最も近い出力が得られているもの(図6の例では差動アンプ18dとなる)を選択し、それが出力する微分値I´に所定の補正処理を施してから、その値を表示部21に表示させる。なお、場合によっては微分値I´=0を出力している差動アンプが存在することもあり、そのときは当然その差動アンプが選択される。
以後、所定時間が経過する毎に上記のように選択された差動アンプのいずれかが出力する微分値I´が、所定の補正処理を受けてから表示部21に表示される。この微分値I´は、測定チップの金属膜55に接している物質の誘電率つまりは屈折率が変化し、全反射減衰角θSPが変化して、図6(1)に示す曲線が左右方向に移動する形で変化すると、それに応じて上下する。したがって、この微分値I´を時間の経過とともに測定し続けることにより、金属膜55に接しているバッファー72の屈折率変化を調べることができる。
ここで本実施の形態における測定結果の一例を示す。図7は検出結果の一例を示すグラフである。なお、縦軸はSPR信号すなわちバッファー72中のアナライトの濃度を示す信号、横軸は時間であり、また実線はセンサーチップ57(測定領域)通過前の状態を示す信号、点線はセンサーチップ57(測定領域)通過後の状態を示す信号である。
図7に示す通り、実線で示すセンサーチップ57通過前の状態を示す信号から、SPR測定面(界面)50bの表面近傍のバッファー72中のアナライト濃度およびバッファー72が通過した時間を読み取ることができる。SPR測定面(界面)50bはバッファー72の流動方向においてセンサーチップ57の直前に配されているため、ここで読み取ったアナライト濃度をセンサーチップ57の表面近傍のアナライトの濃度とみなすことができる。
また、点線で示すセンサーチップ57通過後の状態を示す信号から、SPR測定面(界面)50cの表面近傍のバッファー72中のアナライト濃度およびバッファー72が通過した時間を読み取ることができる。
バッファー72は、SPR測定面(界面)50b上を通過した後、センサーチップ57上を通過してSPR測定面(界面)50c上に到達するため、センサーチップ57通過後の信号(点線)は、センサーチップ57通過前の信号(実線)とほぼ同様の波形パターンが若干遅れて発生することになる。なおバッファー72がセンサーチップ57上を通過すると、バッファー72中のアナライトがセンサーチップ57に固定された種々のリガンド57aと結合してアナライトの表面濃度が変動するため、波形の高さは変動することがあるが、正常に試料が供給されている場合にはバッファー72の供給時間すなわち波形の幅はほぼ同じとなる。そのため、この2つの信号波形の立上りの中間から2つの信号波形の立下りの中間までの間がセンサーチップ57上にバッファー72が供給されている時間とみなすことができる。
このように、本実施の形態によれば、センサーチップ57の表面近傍のアナライトの濃度、およびセンサーチップ57上にバッファー72が供給されている時間を検出することができるため、センサーチップ57による分析をより正確に行うことが可能となる。
なお、本実施の形態において試料状態測定手段は表面プラズモンセンサーとしたが、薄膜層を誘電体ブロックの一面に形成されたクラッド層とクラッド層上に形成された光導波層からなるものとし、光導波層における導波モードの励起による効果を利用して測定を行う漏洩モードセンサーとしてもよい。
本発明の一実施の形態による分析装置の平面図 上記分析装置の側面図 上記分析装置の試料測定部の側面図(図1中のIII−III線断面図) 上記試料測定部の測定面の上面図 上記表面プラズモンセンサーの測定系の電気的構成を示すブロック図 上記表面プラズモンセンサーの測定系における光ビーム入射角と検出光強度との関係、並びに光ビーム入射角と光強度検出信号の微分値との関係を示す概略図 表面プラズモンセンサーによる検出結果の一例を示すグラフ
符号の説明
10 試料測定部
13 光ビーム
14 レーザ光源
15 光学系
16 コリメーターレンズ
17 フォトダイオードアレイ
17a、17b、17c…… フォトダイオード
18 差動アンプアレイ
18a、18b、18c…… 差動アンプ
19 ドライバ
20 信号処理部
21 表示部
22a、22b、22c…… サンプルホールド回路
23 マルチプレクサ
24 A/D変換器
25 駆動回路
26 コントローラ
50 誘電体ブロック
51 流路部材
55 金属膜
60 流路
61 入口
62 供給路
63 測定部
64 排出路
65 出口
70、71 ピペット
72 液体試料
73 リガンド

Claims (2)

  1. 一面に測定面が形成されるとともに該測定面上に試料を流動させるための流路を備え、前記測定面の一部に前記試料と反応する物質が固定された反応測定領域を備え、前記試料の流動方向において前記反応測定領域と隣接する少なくとも一方の領域に薄膜層が形成されるとともに、該薄膜層の流路と反対側の面に誘電体ブロックが密接されてなる試料測定部と、
    光ビームを発生させる光源、前記光ビームを前記誘電体ブロックに対して該誘電体ブロックと前記薄膜層との界面で全反射条件が得られるように種々の角度で入射させる入射光学系、前記界面において種々の反射角で全反射した光ビームの強度を検出する光検出手段、および該光検出手段による検出結果に基づいて前記薄膜層上の試料の状態を測定する測定手段からなる試料状態測定手段とを備えたことを特徴とする分析装置。
  2. 前記薄膜層の前記流路側の面に、前記試料との反応を生じない保護膜が形成されていることを特徴とする請求項1記載の分析装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011180110A (ja) * 2010-03-04 2011-09-15 Konica Minolta Holdings Inc 計測装置

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