JP2006250082A - V型内燃機関の吸気装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 スロットル開度センサを配置する上でレイアウトの制約を受けず、スロットルバルブのスロットル軸間距離を小さくしてスロットルボディの小型化を図ることができるV型内燃機関の吸気装置を供する。
【解決手段】 複数気筒がV型にバンクしたV型内燃機関において、各気筒の燃焼室からV型のバンク間に延出した各吸気通路の途中にそれぞれスロットルボディが互いに並んで設けられ、前記各スロットルボディ内の吸気の上流側と下流側にそれぞれ上流側スロットルバルブ71f,71rと下流側スロットルバルブ51f,51rが配設され、上流側スロットルバルブ71f,71rのスロットル開度を検出する上流側スロットル開度センサ78がV型の一方のバンク側のスロットルボディ70fに設けられ、下流側スロットルバルブ51f,51rのスロットル開度を検出する下流側スロットル開度センサ58がV型の他方のバンク側のスロットルボディ50rに設けられるV型内燃機関の吸気装置。
【選択図】 図7

Description

本発明は、複数気筒がV型にバンクしたV型内燃機関において吸気通路に多段にスロットルバルブが配設されたスロットルボディを有する吸気装置に関する。
V型内燃機関における各気筒の吸気通路にそれぞれ設けられるスロットルボディ内にスロットルバルブが2つ配設された吸気装置は、既に提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−285862号公報
同特許文献1には、自動二輪車に搭載されるV型2気筒内燃機関が開示されている。
2つの気筒が前後にバンクしてV型を形成しており、前方および後方に各々傾斜した気筒の間に前後のシリンダヘッドからそれぞれ吸気通路が上方に向け延出し、前後の吸気通路の途中にそれぞれスロットルボディが互いに平行に配設されている。
この前後に並設されるスロットルボディには、それぞれ吸気下流側にメインスロットルバルブ、上流側にサブスロットルバルブが配設されるとともに、メインスロットルバルブのさらに下流側にはインジェクタが配置されている。
前後のメインスロットルバルブは、互いにメイン連結バーで連結されて連動し、前後のサブスロットルバルブは、互いにサブ連結バーで連結されて連動するようになっており、メイン連結バーは、スロットルボディの右側に、サブ連結バーは左側に設けられている。
前側のスロットルボディの左側には、メインスロットルバルブをスロットルグリップの手動操作で駆動するための駆動部であるメインスロットルプーリが設けられるとともに、ファーストアイドル制御用の特殊な連動機構が構成されており、前側のスロットルボディの右側にはサブスロットルバルブを駆動するモータが設けられている。
上記のように、前側のスロットルボディの左右は、メインスロットルプーリ,連動機構およびモータが配置され、空きスペースが制限されるので、スロットルバルブのスロットル開度を検出するスロットル開度センサなどは、後側のスロットルボディに設けることが適当であり、特許文献1の明細書には記載がないが、図面図8にメインスロットルバルブのスロットル開度を検出するメインスロットル開度センサに相当するものが後側のスロットルボディの左側に認められる。
内燃機関を緻密に制御するために、メインスロットルバルブおよびサブスロットルバルブそれぞれにスロットル開度センサを設けて、両スロットルバルブのスロットル開度を検出して互いに連携した最適な運転制御に供することは既に公知の技術である。
そこで、前記特許文献1において、メインスロットル開度センサとともに、サブスロットルバルブについてもそのサブスロットル開度センサを付加するとなると、該サブスロットル開度センサもメインスロットル開度センサと同じくスペース的に余裕のある後側のスロットルボディに配置するのが適当である。
しかし、メインスロットル開度センサとサブスロットル開度センサを、同一のスロットルボディに配置するとレイアウトの制約を受けるとともに、スロットルボディの同じ側に配置するとスロットル軸間の距離が大きくなってスロットルボディが大型化する。
本発明は、かかる点に鑑みなされたもので、その目的とする処は、スロットル開度センサを配置する上でレイアウトの制約を受けず、スロットルバルブのスロットル軸間距離を小さくしてスロットルボディの小型化を図ることができるV型内燃機関の吸気装置を供する点にある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、複数気筒がV型にバンクしたV型内燃機関において、各気筒の燃焼室からV型のバンク間に延出した各吸気通路の途中にそれぞれスロットルボディが互いに並んで設けられ、前記各スロットルボディ内の吸気の上流側と下流側にそれぞれ上流側スロットルバルブと下流側スロットルバルブが配設され、前記上流側スロットルバルブのスロットル開度を検出する上流側スロットル開度センサがV型の一方のバンク側のスロットルボディに設けられ、前記下流側スロットルバルブのスロットル開度を検出する下流側スロットル開度センサがV型の他方のバンク側のスロットルボディに設けられるV型内燃機関の吸気装置とした。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のV型内燃機関の吸気装置において、前記上流側スロットル開度センサと前記下流側スロットル開度センサが、ともにスロットルボディのバルブ軸方向で同じ側に配設されることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載のV型内燃機関の吸気装置において、V型の一方のバンク側のスロットルボディに設けられた前記上流側スロットルバルブとV型の他方のバンク側のスロットルボディに設けられた前記上流側スロットルバルブとが、上流側連動部材により連結されて連動され、V型の一方のバンク側のスロットルボディに設けられた前記下流側スロットルバルブとV型の他方のバンク側のスロットルボディに設けられた前記下流側スロットルバルブとが、下流側連動部材により連結されて連動され、前記上流側連動部材と前記下流側連動部材が、スロットルボディに対して前記上流側スロットル開度センサおよび前記下流側スロットル開度センサが配設される側と反対側に配設されることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1ないし請求項3記載のV型内燃機関の吸気装置において、V型の一方のバンク側のスロットルボディに設けられた前記上流側スロットルバルブとV型の他方のバンク側のスロットルボディに設けられた前記上流側スロットルバルブとが、上流側連動部材により連結されて連動され、V型の一方のバンク側のスロットルボディに設けられた前記下流側スロットルバルブとV型の他方のバンク側のスロットルボディに設けられた前記下流側スロットルバルブとが、下流側連動部材により連結されて連動され、前記上流側スロットルバルブを駆動する上流側スロットルバルブ駆動部が前記上流側スロットル開度センサの設けられるバンク側のスロットルボディに設けられ、前記下流側スロットルバルブを駆動する下流側スロットルバルブ駆動部が前記下流側スロットル開度センサの設けられるバンク側のスロットルボディに設けられることを特徴とする。
請求項1記載のV型内燃機関の吸気装置によれば、上流側スロットル開度センサと下流側スロットル開度センサが、V型の一方のバンク側と他方のバンク側のそれぞれのスロットルボディに互いに分かれて設けられるので、スロットル開度センサを配置する上でレイアウトの制約を受けず設計の自由度が向上する。
また、スロットルバルブのスロットルバルブ軸間距離を小さくすることができスロットルボディの小型化を図ることができる。
請求項2記載のV型内燃機関の吸気装置によれば、上流側スロットル開度センサと下流側スロットル開度センサが、ともにスロットルボディの同じ側に配設されるので、各スロットル開度センサを内燃機関の一側方から組付けることができ組付け性が向上するだけでなく、各スロットル開度センサより延出するケーブルを一側方に纏めることにより、ケーブルの取りまわしが容易となり、配置スペースも小さく収めることができる。
請求項3記載のV型内燃機関の吸気装置によれば、上流側連動部材と下流側連動部材が、スロットルボディに対して上流側スロットル開度センサおよび下流側スロットル開度センサが配設される側と反対側に配設されるので、連動部材の配置に際してスロットル開度センサの影響を受けずレイアウトの自由度が大きく、かつ連動部材の可動範囲も大きくでき設計の自由度も向上する。
請求項4記載のV型内燃機関の吸気装置によれば、上流側スロットルバルブ駆動部が上流側スロットル開度センサの設けられるバンク側のスロットルボディに設けられ、下流側スロットルバルブを駆動する下流側スロットルバルブ駆動部が下流側スロットル開度センサの設けられるバンク側のスロットルボディに設けられるので、スロットルバルブ駆動部とスロットル開度センサとの間に連動部材が介在せず、スロットル開度センサは検出の誤差を減らすことができる。
以下、本発明に係る一実施の形態について図1ないし図10に基づいて説明する。
本実施の形態に係る内燃機関は、自動二輪車に搭載される前後V型の5気筒4ストロークサイクル内燃機関である。
該内燃機関10が搭載された自動二輪車1の全体側面図を、図1に示す。
自動二輪車1の車体フレームは、前部のヘッドパイプ2から左右に分岐して後方へ左右一対のメインフレーム3,3がやや斜め下向き延出するとともに、左右メインフレーム3,3の前部途中からそれぞれ下方へダウンフレーム4が延出している。
メインフレーム3は後方へ延出する傾斜部3aが車体中央より若干後方寄りで下方へ屈曲して鉛直部であるセンタフレーム部3bを構成しており、このメインフレーム3の傾斜部3aから後方へシートフレーム5が若干斜め上向きに延出している。
左右対をなすメインフレーム3,3とダウンフレーム4との間で、かつ前後方向はダウンフレーム4とセンタフレーム部3bとの間の空間に本内燃機関20が配置され、前側ダウンフレーム4の下端4pと後側センタフレーム部3bの上端3pと下端3qの3箇所で懸架されている。
そして、前輪7を下端に軸支するフロントフォーク8が、ヘッドパイプ2に軸支されてハンドルバー9によって転舵自在に設けられている。
一方、車体フレームの中央のセンタフレーム部3bに架設されたピボット軸10に、前端を軸支されてスイングアーム11が後方に延び、その後端に後輪12が軸支されている。
スイングアーム11とシートフレーム5の下部の間にはリンクを介してリヤクッション6が介装されている。
一対のメインフレーム3の上に燃料タンク13が架設され、同燃料タンク13の後方にシートフレーム6に支持されてシート14が配設されている。
内燃機関20は、クランク軸21を車体左右方向に指向させて横置きに搭載され、5気筒のうち3気筒を前方に傾け前バンクBfとし、2気筒を後方に傾け後バンクBrとし、前バンクBfと後バンクBrが互いに90度より若干小さいVバンク角をなして両者間にバンク空間Sを形成して前後V型バンクを構成している。
図2に内燃機関20本体の側断面図を示す。
上下割りのクランクケースの上側クランクケースがシリンダブロック23と一体に形成されており、下側クランクケース22とシリンダブロック23の上側クランクケースがクランク軸21を軸受を介して回転自在に挟持している。
シリンダブロック23の上部において前方斜め上方に3本の前シリンダ23fが延出し、後斜め上方に2本の後シリンダ23rが延出している。
3本の前シリンダ23fにシリンダ軸線方向に前シリンダヘッド24fと前シリンダヘッドカバー25fが順次重ねられて一体に結合されて前バンクBfが構成され、同様に2本の後シリンダ23rにシリンダ軸線方向に後シリンダヘッド24rと後シリンダヘッドカバー25rが順次重ねられて一体に結合されて後バンクBrが構成される。
各シリンダ23f,23rのシリンダボアに往復摺動自在に挿入されたピストン26がコンロッド27を介してクランク軸21の偏心したクランクピン21aに連結されている。
シリンダヘッド24f,24rには、ピストン26に対向して燃焼室30f,30rが形成されており、燃焼室30f,30rにはバンク空間S側に各々1対ずつ吸気ポート31f,31rが開口し、バンク空間Sと反対側に各々1対ずつ排気ポート32f,32rが開口している。
本内燃機関20は、DOHC型の動弁機構を備えており、吸気ポート31f,31rの開口をそれぞれ開閉する吸気弁33が弁ガイド34に摺動自在に支持され、排気ポート32f,32rの開口をそれぞれ開閉する排気弁35が弁ガイド36に摺動自在に支持されており、該吸気弁33と排気弁35は、スプリングにより上方に付勢され、上部のリフタ33a,35aが吸気カム軸37と排気カム軸38の各カムロブ37a,38aにより押圧されて駆動されて所定のタイミングで開弁・閉弁し燃焼室30f,30rへの吸気および排気を行う。
この前バンクBfと後バンクBrとの間のバンク空間Sに、吸気装置40が配置されている。
本吸気装置40は、各吸気通路の途中に設けられるスロットルボディにそれぞれ2個のスロットルバルブが吸気の方向に並んで配設される構造のものである。
なお、各スロットルバルブは、それぞれ別体のスロットルボディに収容されている。
前傾した前シリンダヘッド24fにおける各燃焼室30fの天井面の後側(バンク空間S側)に開口した1対の吸気ポート31fは、略鉛直上方に延出し分岐ポート41fで集合してバンク空間Sに突出しており、その分岐ポート41fの上端開口は接続管であるインシュレータ42fを介して下流側スロットルボディ50fが接続され、同下流側スロットルボディ50fの上に上流側スロットルボディ70fが直接連結されて、下流側スロットルボディ50fと上流側スロットルボディ70fが略鉛直上方に指向して突設されている。
下流側スロットルボディ50fには下流側スロットルバルブ51fが収容されており、上流側スロットルボディ70fには上流側スロットルバルブ71fが収容されている。
下流側スロットルバルブ51fと上流側スロットルバルブ71fは、バタフライ型のスロットルバルブである。
一方、後傾した後シリンダヘッド24rにおける各燃焼室30rの天井面の前側(バンク空間S)側に開口した1対の吸気ポート31rは、同様に略鉛直上方に延出し分岐ポート41rで集合してバンク空間Sに突出しており、その分岐ポート41rの上端開口は接続管であるインシュレータ42rを介して下流側スロットルボディ50rが接続され、同下流側スロットルボディ50rの上に上流側スロットルボディ70rが直接連結されて、下流側スロットルボディ50rと上流側スロットルボディ70rが略鉛直上方に指向して突設されている。
下流側スロットルボディ50rと上流側スロットルボディ70rのそれぞれに、バタフライ型の下流側スロットルバルブ51rと上流側スロットルバルブ71rが収容されている。
このように、バンク空間Sにおいて、前バンクBfの3気筒の吸気通路の略鉛直方向に吸気通路軸を有する3基のスロットルボディ(下流側スロットルボディ50fと上流側スロットルボディ70f)が左右に並んで前1列を構成し、後バンクBr側の2気筒の吸気通路の略鉛直方向に吸気通路軸を有する2基のスロットルボディ(下流側スロットルボディ50rと上流側スロットルボディ70r)が左右に並んで後1列を構成している。
前1列の3基のスロットルボディは互いに平行で、後1列の2基のスロットルボディは互いに平行であるが、前のスロットルボディと後のスロットルボディとは概ね平行であるが、幾らか下流側が互いに広がるような僅かな角度を有する。
後1列の2基のスロットルボディは、前1列の3基のうち左右のスロットルボディより若干内側に寄っている。
なお、上流側スロットルボディ70f,70rは、燃料タンク13の下面に形成された凹部に設けられたエアクリーナ15のクリーンサイド内に開口している(図1参照)。
図3は、前1列の3基の下流側スロットルボディ50fと後1列の2基の下流側スロットルボディ50rが組み合わされた状態(下流側スロットルボディ組立体50)の平面図であり、同図3を主として図4ないし図8を参照して、前3基の下流側スロットルボディ50fは、前方に突出した連結ボス50ffどうしを連結ボルト50fbが連結し、後方に突出した連結ボス50frどうしを連結ボルト50fbが連結して一体化され、同様に後2基の下流側スロットルボディ50rも、前方に突出した連結ボス50rfどうし,後方に突出した連結ボス50rrどうしをカラー部材50rcを介して連結ボルト50rbが連結して一体化されている。
そして、左側の前後の下流側スロットルボディ50f,50rどうしは、左外側から下流側連結板50Lが前後を4本のボルト50Lbによって両者に固定されて一体に連結され(図7参照)、さらに右側の前後の下流側スロットルボディ50f,50rどうしは、右外側から下流側連結板50Rが前後を4本のボルト50Rbによって両者に固定されて一体に連結されている(図8参照)。
したがって、前3基の下流側スロットルボディ50fと後2基の下流側スロットルボディ50rの合計5基の下流側スロットルボディ50f,50rは、互いに連結されて一体に下流側スロットルボディ組立体50として構成される。
一方、上流側スロットルボディ70f,70rにおいても、図4ないし図8に示すように、前3基の上流側スロットルボディ70fは、前方に突出した連結ボス70ffどうし、後方に突出した図示されない連結ボスどうしをカラー部材70fcを介して連結ボルト70fbが連結して一体化され、同様に後2基の上流側スロットルボディ70rも前方に突出した図示されない連結ボスどうし、後方に突出した連結ボス70rrどうしをカラー部材70rcを介して連結ボルト70rbが連結して一体化されている。
そして、左側の前後の上流側スロットルボディ70f,70rどうしは、左外側から上流側連結板70Lが前後を4本のボルト70Lbによって両者に固定されて一体に連結され(図7参照)、さらに右側の前後の上流側スロットルボディ70f,70rどうしは、右外側から上流側連結板70Rが前後を4本のボルト70Rbによって両者に固定されて一体に連結されている(図8参照)。
したがって、前3基の上流側スロットルボディ70fと後2基の上流側スロットルボディ70rの合計5基の上流側スロットルボディ70f,70rは、互いに連結されて一体に上流側スロットルボディ組立体70として構成される。
まず、下流側スロットルボディ組立体50に関して説明する。
図3に示すように、下流側スロットルボディ組立体50の前1列の3基の下流側スロットルボディ50f内の3個の下流側スロットルバルブ51fは、その3基のスロットルバルブ軸51faが、左右水平方向に指向して同軸であり、隣り合うスロットルバルブ軸51fa,51faどうしは、対向する端部に嵌着された連結金具52,52を調整ネジ52aが結合して互いに連結され、一体となって回動する。
後1列の2基の下流側スロットルボディ50r内の2個の下流側スロットルバルブ51rも、その2基のスロットルバルブ軸51raが、左右水平方向に指向して同軸であり、スロットルバルブ軸51ra,51raどうしは、対向する端部に嵌着された連結金具52,52を調整ネジ52aが結合して互いに連結され、一体となって回動する。
なお、下流側スロットルバルブ51f,51rは、スロットルバルブ軸51fa,51raの右端部に介装されたリターンスプリング51sによりを閉じ方向に付勢されている。
前1列のうち右側の下流側スロットルバルブ51fのスロットルバルブ軸51faは、右方に突出した端部にスロットルバルブ軸51faと一体に嵌着された固定クランクレバー53fsおよびスロットルバルブ軸51faに回動自在に嵌合したフリークランクレバー53ffが設けられており、固定クランクレバー53fsとフリークランクレバー53ffは調整ねじ53faにより相対角度を調整可能に結合されている(図3および図8参照)。
右側の下流側スロットルバルブ51rのスロットルバルブ軸51raは、右方に突出していて、その先端にベベルギヤ56bが嵌着され、途中にスロットルバルブ軸51raと一体の固定クランクレバー53rが嵌着されている(図3および図8参照)。
前記前側のスロットルバルブ軸51faの右端のフリークランクレバー53ffの自由端に突設されたピン53fpに前端を回動自在に嵌合した長尺板状の下流側連動部材54が、後側のスロットルバルブ軸51raの右端近傍の固定クランクレバー53rの自由端に突設されたピン53rpに後端を回動自在に嵌合して、前側のスロットルバルブ軸51faと後側のスロットルバルブ軸51raとを連動している。
後右側の下流側スロットルバルブ51rのさらに右側にギヤボックス56が設けられ、同ギヤボックス56の上にDCモータ55が設けられている。
DCモータ55の下方に前記スロットルバルブ軸51raに直交する方向に突出した駆動軸55aは、ギヤボックス56内に侵入し、同ギヤボックス56内においてその駆動軸55aの先端に嵌着されたベベルギヤ56aが前記スロットルバルブ軸51raに嵌着されたベベルギヤ56bに噛み合っている。
したがって、DCモータ55の駆動によりギヤボックス56内のベベルギヤ56a,56bの噛合を介して後側の2個の下流側スロットルバルブ51rが直接回動され、同時に下流側連動部材54を介して前側の3個の下流側スロットルバルブ51fが回動され、合計5個の下流側スロットルバルブ51f,51rが一斉に開閉駆動する。
下流側連動部材54が、下流側スロットルボディ50f,50rに対してDCモータ55およびギヤボックス56が配設される側と同じ右側に配設されるので、動力伝達の上流側のベベルギヤ56a,56bを介して直接下流側連動部材54が駆動され、下流側連動部材54により連動される前側の3個の下流側スロットルバルブ51fの開度の誤差を小さく抑え、スロットル開度の精度を向上させることができる。
モータ駆動軸55aがスロットルバルブ軸51raに直交する姿勢でDCモータ55が配置されるので、DCモータ55の長尺方向が左右方向に直交し、DCモータ55によるスロットルボディの幅方向の拡大を最小限に抑えることができる。
また、比較的に大きいDCモータ55やギヤボックス56をよりスペースのある気筒数の少ない2気筒の後バンク側に配設してDCモータ55やギヤボックス56を含む双方のバンクの全てのスロットルボディ全体のさらなる小型化を図ることができる。
後1列のうち左側の下流側スロットルボディ50rのスロットルバルブ軸51raは、左方に突出し、図7に示すように下流側連結板50Lにボルト59により取り付けられた下流側スロットル開度センサ58の作動軸に連結され、該下流側スロットル開度センサ58により下流側スロットルバルブ51f,51rの下流側スロットル開度を検出することができる。
DCモータ55が下流側連動部材54を介さずに直接駆動する後側の下流側スロットルバルブ51rのスロットル開度を、同じ後側の下流側スロットルボディ50rに設けられた下流側スロットル開度センサ58が検出しているので、検出誤差を可及的に小さくできる。
下流側スロットルボディ組立体50において、下流側スロットルボディ50f,50rには、その下流側スロットルバルブ51f,51rの下流側に燃料を供給する燃料噴射弁60f,60rが、それぞれ取付けられている。
前バンクBf側の下流側スロットルボディ50fに取付けられる燃料噴射弁60fと、後バンクBrの下流側スロットルボディ50rに取付けられる燃料噴射弁60rは、互いに対向する側で斜め上方に突設される。
前側の3個の燃料噴射弁60fの上端を互いに連結する燃料供給のためのデリバリー管61が左右車幅方向に配管されており、後側の2個の燃料噴射弁60rからデリバリー管61に向けて延出した枝管61b,61bが同デリバリー管61に連結されている(図3参照)。
このように前後の下流側スロットルボディ50f,50r間に突設された燃料噴射弁60f,60rおよびデリバリー管61は、左右側方を下流側連結板50L,50Rにより覆われることになり、飛石等から保護されている(図7,図8参照)。
また、下流側スロットルボディ50f,50rにおける燃料噴射弁60f,60rと反対側には、吸気絶対圧を測るための導圧接続端64f,64rが突設されている。
図3に2点鎖線で示すように、前側中央の下流側スロットルボディ50fの1個の導圧接続端64fと後側の左右の下流側スロットルボディ50rの2個の導圧接続端64r,64rから延出した3本の導圧管65aが、吸気圧センサ66に集合して給排気のタイミングを同じくする気筒の吸気絶対圧を計測する。
同様に、前側左右の下流側スロットルボディ50fの2個の導圧接続端64f,64fから延出した2本の導圧管65bが、吸気圧センサ67に集合して給排気のタイミングを同じくする気筒の吸気絶対圧を計測する。
下流側スロットルボディ組立体50は、一体に組立てられた5基の下流側スロットルボディ50f,50rに、概ね以上のようなスロットルバルブ駆動系、燃料供給系、吸気絶対圧検出系などの機器が装着されている。
次に、上流側スロットルボディ組立体70に関して説明する。
図4に示すように、上流側スロットルボディ組立体70の前1列の3基の上流側スロットルボディ70f内の3個の下流側スロットルバルブ71fは、その3本のスロットルバルブ軸71faが、左右水平方向に指向して同軸であり、隣り合うスロットルバルブ軸71fa,71faどうしは、対向する端部に嵌着された連結金具72,72を調整ネジ72aが結合して互いに連結され、一体となって回動する。
後1列の2基の上流側スロットルボディ70r内の2個の下流側スロットルバルブ71rも、その2本のスロットルバルブ軸71raが、左右水平方向に指向して同軸であり、スロットルバルブ軸71ra,71raどうしは、対向する端部に嵌着された連結金具72,72を調整ネジ72aが結合して互いに連結され、一体となって回動する。
なお、上流側スロットルバルブ71f,71rは、スロットルバルブ軸71fa,71raの右端部に介装されたリターンスプリング71sによりを閉じ方向に付勢されている。
前1列のうち右側の上流側スロットルバルブ71fのスロットルバルブ軸71faは、右方に突出した端部に駆動プーリ75が一体に嵌着されている(図4および図8参照)。
後1列のうち右側の上流側スロットルバルブ71rのスロットルバルブ軸71raは、右方に突出し、その端部にスロットルバルブ軸71raと一体に嵌着された固定クランクレバー73rsおよびスロットルバルブ軸71faに回動自在に嵌合したフリークランクレバー73rfが設けられており、固定クランクレバー73rsとフリークランクレバー73rfは調整ねじ73faにより相対角度を調整可能に結合されている(図4および図8参照)。
前記前側のスロットルバルブ軸71faにおける右端の駆動プーリ75の遠心方向への膨出部に突設されたピン75pに前端を回動自在に嵌合した長尺板状の上流側連動部材74が、後側のスロットルバルブ軸71raのフリークランクレバー73rfの自由端に突設されたピン73rpに後端を回動自在に嵌合して、前側のスロットルバルブ軸71faと後側のスロットルバルブ軸71raとを連動している。
前1列の右側の上流側スロットルバルブ71fには、そのスロットルバルブ軸71faの右端に嵌着された駆動プーリ75の上方にホルダー金具76が突設されており、ハンドル9に設けられた図示されないスロットルグリップの操作により駆動して互いに反対方向に伸縮する2本のスロットルワイヤ76a,76bが、延びてきてそのアウタ端部をホルダー金具76に保持し、駆動プーリ75に互いに反対方向に巻き掛けて先端を係止している。
したがって、スロットルグリップの手動操作によりスロットルワイヤ76a,76bが伸縮作動して駆動プーリ75を回動することで、直接前1列の上流側スロットルバルブ71fが回動され、上流側連動部材74を介して後1列の上流側スロットルバルブ71rが回動され、合計5個の上流側スロットルバルブ71f,71rが一斉に開閉駆動する。
以上のように、上流側スロットルバルブ71f,71rには手動バルブ駆動機構が設けられている。
上流側連動部材74が、上流側スロットルボディ70f,70rに対して駆動プーリ75が配設される側と同じ右側に配設されるので、動力伝達の上流側で直接下流側連動部材54が駆動され、下流側連動部材54により連動される後側の2個の上流側スロットルバルブ71rの開度の誤差を小さく抑え、スロットル開度の精度を向上させることができる。
前1列のうち左側の上流側スロットルボディ70fの左側面には、図7に示すように上流側スロットル開度センサ78がボルト79により固定されており、その作動軸がスロットルバルブ軸71faに同軸で連結されており、該上流側スロットル開度センサ78により上流側スロットルバルブ71f,71rの上流側スロットル開度を検出することができる。
駆動プーリ75が上流側連動部材74を介さずに直接駆動する前側の上流側スロットルバルブ71fのスロットル開度を、同じ前側の上流側スロットルボディ70fに設けられた上流側スロットル開度センサ78が検出しているので、検出誤差を可及的に小さくできる。
また、上流側スロットルボディ組立体において、上流側スロットルバルブ71f,71rには前記したように手動バルブ駆動機構が設けられているが、この手動バルブ駆動機構とは別に、アイドル運転時に電磁ソレノイド81により上流側スロットルバルブ71f,71rを僅かなアイドル作動角θi回動するアイドルスロットル開度駆動機構80が設けられている。
図4に示すように、アイドルスロットル開度駆動機構80は、後側左右の上流側スロットルボディ70r,70rの間の空間に配設される。
同空間に電磁ソレノイド81は、その伸縮する駆動ロッド81aを上流側スロットルボディ70rの吸気通路軸と平行で下方に突出させる姿勢で左右の上流側スロットルボディ70r,70rにボルト82で固定されて配置されている(図4および図9参照)。
後右側の上流側スロットルボディ70rの左側壁面にスロットルバルブ軸71raより前方でスロットルバルブ軸71raと平行に枢支軸83が突設され、同枢支軸83に第1リンクアーム84が基端を軸支されて後方にスロットルバルブ軸71ra近くまで延出し、その上下に揺動自在の後端が屈曲して左方へ延びて受板部84aを形成するとともに、基端近傍の一部が屈曲して右方へ延びて押板部84bを形成している。
第1リンクアーム84は、枢支軸83に巻回されたトーションスプリング85により後端の受板部84aが上方に揺動する方向に付勢されている。
この上方に付勢された受板部84aに対して前記電磁ソレノイド81の駆動ロッド81aが上方から突出して先端を受板部84aの上面に接している。
したがって、電磁ソレノイド81の駆動により駆動ロッド81aが突出すると、第1リンクアーム84は、後端の受板部84aが下方へ押されて基端近傍の押板部84bとともに下方へ揺動する。
一方、後右側の上流側スロットルボディ70rにおける上流側スロットルバルブ71rのスロットルバルブ軸71raは、左方に長く突出しており、その突出付け根に第2リンクアーム86が基端を嵌着されて第1リンクアーム84の右側を前方へ延出しており、同第2リンクアーム86の前端が屈曲して左方に延びて受板部86aが形成されている。
この受板部86aは、前記第1リンクアーム84の基端近傍の押板部84bの下方に位置し、受板部86aに螺合して貫通した調整ねじ87の上端が押板部84bの下面に接している。
調整ねじ87を回して上方への突出量を加減することで第1リンクアーム84と第2リンクアーム86の相対回動角を調整することができる。
この第1リンクアーム84と第2リンクアーム86は、リンク倍力機構を構成している。
すなわち、図4および図9を参照して、電磁ソレノイド81の駆動により駆動ロッド81aが突出して作用する第1リンクアーム84の力点は、揺動中心(枢支軸83)より遠い後端の受板部84aであり、第2リンクアーム86に作用する作用点は揺動中心に近い押板部84bであり、電磁ソレノイド81の動力がてこの原理による倍力されて作用し、さらに第2リンクアーム86はその揺動中心(スロットルバルブ軸71ra)より遠い前端に螺合された調整ねじ87を力点として揺動中心であるスロットルバルブ軸71raを作用点としてスロットルバルブ軸71raを回動するので、さらにてこの原理が働き、電磁ソレノイド81の動力は2重てこの原理により一層倍力されてスロットルバルブ軸71raを回動する。
内燃機関が停止しているときは、図9(1)に示すように、上流側スロットルバルブ71r(71f)は吸気通路を全閉状態とし、電磁ソレノイド81は駆動ロッド81aを収縮した状態にある。
そして、内燃機関始動時には、電磁ソレノイド81が駆動して図9(2)に示すように、駆動ロッド81aが所定長突出してリンク倍力機構を介して第2リンクアーム86と一体の上流側スロットルバルブ71r(71f)をアイドル作動角θi(約4.5度)回動して、吸気通路を所要のアイドルスロットル開度開くことになり、アイドル運転状態におけるアイドルエア制御がなされる。
全閉状態にある上流側スロットルバルブ71f,71rに吸気負圧が作用していると、上流側スロットルバルブ71f,71rを回動して開弁するには、大きな力を必要とするが、上記のように、電磁ソレノイド81の動力を2重てこのリンク倍力機構を介して倍力して上流側スロットルバルブ71f,71rを回動するようにしているので、電磁ソレノイドは出力の小さい小型のものでよく、リンク倍力機構のみが動力を伝達するので、部品点数が少なく構造が簡単であり、コストの低減を図ることができる。
リンク倍力機構自体が、第1リンクアーム84と第2リンクアーム86により2重てこを構成しているので、部品点数が少なく構造が簡単である。
電磁ソレノイド81は、後1列に配列される左右の上流側スロットルボディ70r,70r間に配設されるので、前1列3基の上流側スロットルボディ70fではなく後1列の2基の隣り合う上流側スロットルボディ70r,70r間のより大きい開きスペースを利用して電磁ソレノイド81をコンパクトに配置することができる。
また、リンク倍力機構自体が、第1リンクアーム84の揺動中心軸(枢支軸83)と第2リンクアーム86の揺動中心軸であるスロットルバルブ軸71raとの間にあって、コンパクトに構成され、同揺動中心軸間に電磁ソレノイド81が配置されるので、電磁ソレノイド81を含むアイドルスロットル開度駆動機構80全体を上流側スロットルボディ組立体70の内側にコンパクトに配設することができる。
さらに、電磁ソレノイド81は、上流側スロットルボディ70rの吸気中心軸と平行に駆動ロッド81aを突出させて第1リンクアーム84に作用するようにしているので、電磁ソレノイド81の長尺方向が上流側スロットルボディ70rの長尺方向(吸気軸方向)と一致して、上流側スロットルボディ70r,70rに、はまり良く並べてコンパクトに配置することができる。
上流側スロットルボディ組立体70は、一体に組立てられた5基の上流側スロットルボディ70f,70rに、概ね以上のようなスロットルバルブ駆動系、アイドルスロットル開度駆動機構80などの機構が装着されている。
以上のようにそれぞれ独立に組立てられた下流側スロットルボディ組立体50と上流側スロットルボディ組立体70が、各5基の下流側スロットルボディ50f,50rの上に対応する5基の上流側スロットルボディ70f,70rを重ねて各スロットルボディに吸気軸方向に穿設されたボルト孔50b,70bにボルト(図示せず)を挿入し螺合して一体に合体される。
なお下流側スロットルボディ組立体の5基の下流側スロットルボディ50f,50rの下流端は、前記したようにインシュレータ42f,42rを介して吸気ポート31f,31rの分岐ポート41f,41rの上端開口に連結される。
こうして内燃機関20の前バンクBfと後バンクBr間のバンク空間Sに、吸気装置40のスロットルバルブが組付けられる。
上流側スロットルバルブ71f,71rが、スロットルグリップの操作による手動バルブ駆動であり、下流側スロットルバルブ51f,51rがDCモータ55による電動バルブ駆動である。
DCモータ55は、コンピュータによる運転制御ユニットにより駆動制御される。
すなわち、運転制御ユニットは、手動により作動した上流側スロットルバルブ71f,71rのスロットル開度に応じて、燃料噴射量とともに、下流側スロットルバルブ51f,51rのスロットル開度を適切に制御し、運転状況に応じた最適な空燃比で内燃機関20を運転する。
また、内燃機関始動時には、電磁ソレノイド81を駆動して上流側スロットルバルブ71f,71rをアイドル作動角θiだけ開き、燃料噴射量とともに下流側スロットルバルブ51f,51rのスロットル開度を適切に制御して内燃機関を始動し、次いでアイドルエア制御を行ってアイドリングスピードを調整してアイドル運転状態とする。
前記したように、5基の下流側スロットルボディ50f,50rを一体の下流側スロットルボディ組立体50とし、5基の上流側スロットルボディ70f,70rを一体の上流側スロットルボディ組立体70として取り扱うことができるので、組付けあるいは取り外しなどの作業効率を大幅に向上させることができる。
下流側スロットルボディ組立体50と上流側スロットルボディ組立体70の一方を共通にして、他方を種々用意して組み合わせることで、汎用性が向上し、多くの車種に適合するスロットルボディを低コストで生産することができる。
内燃機関20のV型のバンク空間Sに、スロットルバルブが組付けられると、前1列に3基のスロットルボディ50f,70fが左右方向に並び、後1列に2基のスロットルボディ50r,70rが左右方向に並ぶ。
なお、前後の燃料噴射弁60f,60rの下方で前後のシリンダヘッド24f,24r間には、冷却水配管49が配設され、前後のシリンダヘッド24f,24rのウオータジャケットに冷却水を分配している。
図10は、下流側スロットルボディ組立体50と上流側スロットルボディ組立体70が合体された状態において、前バンクBfと後バンクBrを同一平面に配列し前面視した断面で示した説明図である。
同図10を参照して、DCモータ55およびベベルギヤ56a,56bの下流側バルブ駆動部は、後バンクBr側のスロットルボディ50r,70rの右側(図10で左側)に配設され、他方駆動プーリ75の上流側バルブ駆動部は、前バンクBf側のスロットルボディ50f,70fの右側に配設され、下流側バルブ駆動部と上流側バルブ駆動部は互いに前後に分かれて同じ右側(図10で左側)に配設されるので、一方のバルブ駆動部が設けられることにより生じるデッドスペースに他方のバルブ駆動部が配置されて、互いに反対側に配設したならばスロットルバルブ全体が幅広に構成されることになるのを防止して、バルブ駆動部を含む双方のバンクBf,Brの全てのスロットルバルブ全体の小型化を図ることができる。
下流側スロットルバルブ51f,51rが、DCモータ55により駆動される電動バルブ駆動機構であるので、運転制御ユニットがDCモータ55を駆動制御することにより緻密な出力コントロールを実行することができる。
下流側スロットル開度センサ58は、後バンクBr側の下流側スロットルボディ50rに設けられ、上流側スロットル開度センサ78は、前バンクBf側の上流側スロットルボディ70rに設けられるので、スロットル開度センサを配置する上でレイアウトの制約を受けず設計の自由度が向上する。
また、スロットルバルブの下流側スロットルバルブ軸51fa,51raと上流側スロットルバルブ軸71fa,71raとの上下軸間距離を小さくすることができスロットルボディの小型化を図ることができる。
下流側スロットル開度センサ58と上流側スロットル開度センサ78は、ともにスロットルボディの左側(図10で右側)に配設されるので、両スロットル開度センサ58,78を内燃機関20の一側方(左側)から組付けることができ組付け性が向上するだけでなく、両スロットル開度センサ58,78より延出するケーブルを一側方に纏めることにより、ケーブルの取りまわしが容易となり、配置スペースも小さく収めることができる。
このようにスロットルボディの左側(図10で右側)に下流側スロットル開度センサ58と上流側スロットル開度センサ78がともに配設されるのに対して、前バンクBf側の下流側スロットルバルブ51fと後バンクBr側の下流側スロットルバルブ51rを連動する下流側連動部材54および前バンクBf側の上流側スロットルバルブ71fと後バンクBr側の上流側スロットルバルブ71rを連動する上流側連動部材74が、ともにスロットルボディの右側(図10で左側)に配設されるので、連動部材54,74の配置に際してスロットル開度センサ58,78の影響を受けずレイアウトの自由度が大きく、かつ連動部材54,74の可動範囲も大きくでき設計の自由度も向上する。
本発明の一実施の形態に係る吸気装置を備える内燃機関が搭載された自動二輪車の全体側面図である。 本内燃機関の側断面図である。 下流側スロットルボディ組立体の平面図である。 本吸気装置の平面図である。 同前面図である。 同後面図である。 同左側面図である。 同右側面図である。 電磁ソレノイドの非動作時と動作時のアイドルスロットル開度駆動機構をそれぞれ示す右側面図である。 スロットルボディ全体の説明図である。
符号の説明
Bf…前バンク、Br…後バンク、S…バンク空間、40…吸気装置、
50f,50r…下流側スロットルボディ、51f,51r…下流側スロットルバルブ、53fs…固定クランクレバー、53ff…フリークランクレバー、54…下流側連動部材、
55…DCモータ、56…ギヤボックス、58…下流側スロットル開度センサ、
70f,70r…上流側スロットルボディ、71f,71r…上流側スロットルバルブ、73rf…フリークランクレバー、73rs…固定クランクレバー、74…上流側連動部材、
75…駆動プーリ、78…上流側スロットル開度センサ。

Claims (4)

  1. 複数気筒がV型にバンクしたV型内燃機関において、
    各気筒の燃焼室からV型のバンク間に延出した各吸気通路の途中にそれぞれスロットルボディが互いに並んで設けられ、
    前記各スロットルボディ内の吸気の上流側と下流側にそれぞれ上流側スロットルバルブと下流側スロットルバルブが配設され、
    前記上流側スロットルバルブのスロットル開度を検出する上流側スロットル開度センサがV型の一方のバンク側のスロットルボディに設けられ、
    前記下流側スロットルバルブのスロットル開度を検出する下流側スロットル開度センサがV型の他方のバンク側のスロットルボディに設けられることを特徴とするV型内燃機関の吸気装置。
  2. 前記上流側スロットル開度センサと前記下流側スロットル開度センサが、ともにスロットルボディのバルブ軸方向で同じ側に配設されることを特徴とする請求項1記載のV型内燃機関の吸気装置。
  3. V型の一方のバンク側のスロットルボディに設けられた前記上流側スロットルバルブとV型の他方のバンク側のスロットルボディに設けられた前記上流側スロットルバルブとが、上流側連動部材により連結されて連動され、
    V型の一方のバンク側のスロットルボディに設けられた前記下流側スロットルバルブとV型の他方のバンク側のスロットルボディに設けられた前記下流側スロットルバルブとが、下流側連動部材により連結されて連動され、
    前記上流側連動部材と前記下流側連動部材が、スロットルボディに対して前記上流側スロットル開度センサおよび前記下流側スロットル開度センサが配設される側と反対側に配設されることを特徴とする請求項2記載のV型内燃機関の吸気装置。
  4. V型の一方のバンク側のスロットルボディに設けられた前記上流側スロットルバルブとV型の他方のバンク側のスロットルボディに設けられた前記上流側スロットルバルブとが、上流側連動部材により連結されて連動され、
    V型の一方のバンク側のスロットルボディに設けられた前記下流側スロットルバルブとV型の他方のバンク側のスロットルボディに設けられた前記下流側スロットルバルブとが、下流側連動部材により連結されて連動され、
    前記上流側スロットルバルブを駆動する上流側スロットルバルブ駆動部が前記上流側スロットル開度センサの設けられるバンク側のスロットルボディに設けられ、
    前記下流側スロットルバルブを駆動する下流側スロットルバルブ駆動部が前記下流側スロットル開度センサの設けられるバンク側のスロットルボディに設けられることを特徴とする請求項1ないし請求項3記載のV型内燃機関の吸気装置。

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