JP2006249645A - 繊維の抗菌性付与方法及び抗菌処理された繊維 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、繊維の種類にかかわらず一般染工場で容易に、かつ安全に行える耐洗濯性を有する抗菌性付与方法の提供および該付与方法で抗菌性を付与した繊維を提供することである。
【解決手段】 一般式(1)または(2)で表される4級アンモニウム塩を含み、遊離ハロゲン含量が100ppm以下で、かつ炭酸ジエステル含量が200ppm以下である抗菌剤を繊維に付着させる抗菌性付与方法である。
N+・X− (1)
CH(CH)N+・X− (2)
(式中、R、RおよびRはそれぞれ同一または異なる、炭素数が1〜22の直鎖または分岐の脂肪族炭化水素基、RおよびRは炭素数が8〜22の直鎖または分岐の脂肪族炭化水素基、X-は超強酸のアニオンを表す。)
【選択図】 なし

Description

本発明は、耐洗濯性に優れる繊維の抗菌性付与方法に関する。さらに詳しくは、柔軟性を維持しながら洗濯によっても脱落が少なく抗菌効果が低下しない繊維の抗菌性付与方法に関する。
従来、衛生上のニーズ等から、耐洗濯性を有する抗菌性付与方法としては、銀−ゼオライト等の水不溶性抗菌剤を樹脂バインダーで繊維上に固着させる方法(特許文献1)や合成繊維の場合には樹脂に練り込んだ後に紡糸する方法(特許文献2)などが行われてきた。
特開2004−190152号公報 特開2003−128509号公報
しかしながら、水不溶性抗菌剤をバインダーで固着させる抗菌性付与方法はバインダーの使用量が多いため繊維間接着による柔軟性低下を起こす問題があり、抗菌剤練り込み繊維の場合には繊維銘柄が限定され、しかも高価となるなどの問題があった。
また、炭酸ジエステルを含有している場合は、経時的に炭酸ガスを発生し、製剤とした際に容器内が加圧となるため取り扱い作業者が危険にさらされるなどの問題があった。
本発明の目的は、繊維の種類にかかわらず一般染工場で容易に、かつ安全に行える耐洗濯性を有する抗菌性付与方法の提供;該付与方法で抗菌性を付与した繊維である。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、本発明に到達した。すなわち本発明は、一般式(1)または(2)で表される4級アンモニウム塩を含み、遊離ハロゲン含量が100ppm以下で、かつ炭酸ジエステル含量が200ppm以下である抗菌剤を繊維に付着させることを特徴とする抗菌性付与方法;該付与方法で抗菌処理された繊維である。
N+・X− (1)
CH(CH)N+・X− (2)
(式中、R、RおよびRは、炭素数が1〜22の直鎖または分岐の脂肪族炭化水素基で、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。RおよびRは炭素数が8〜22の直鎖または分岐の脂肪族炭化水素基、X-は超強酸のアニオンを表す。)
本発明の抗菌性付与方法は、繊維の種類にかかわらず一般染工場で容易に、かつ安全に行えるという効果を奏する。また該付与方法で処理した繊維に、優れた耐洗濯性を付与するという効果を奏する。
一般式(1)におけるR、RおよびRは炭素数1〜22(好ましくは1〜14)の直鎖または分岐の脂肪族炭化水素基を表す。
直鎖の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、ヤシ油アルキル基、オレイル基などが挙げられ、分岐の炭化水素基としては、イソプロピル基、2−エチルヘキシル基などが挙げられる。
一般式(1)におけるRは炭素数8〜22(好ましくは10〜18)の直鎖また分岐の脂肪族炭化水素基を表す。
直鎖の脂肪族炭化水素基としては、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、ヤシ油アルキル基、オレイル基などが挙げられ、分岐の脂肪族炭化水素基としては、2−エチルヘキシル基などが挙げられる。
一般式(1)で示される4級アンモニウム基の具体例としては、トリメチルドデシルアンモニウム、トリメチルテトラデシルアンモニウム、トリメチルヘキサデシルアンモニウム、トリメチルオクタデシルアンモニウム、トリメチルヤシ油アルキルアンモニウム、トリメチルオレイルアンモニウム、トリメチル2−エチルヘキシルアンモニウム、ジメチルエチルドデシルアンモニウム、ジメチルエチルテトラデシルアンモニウム、ジメチルエチルヘキサデシルアンモニウム、ジメチルエチルオクタデシルアンモニウム、ジメチルエチルヤシ油アルキルアンモニウム、ジメチルエチルオレイルアンモニウム、ジメチルエチル2−エチルヘキシルアンモニウム、メチルジエチルドデシルアンモニウム、メチルジエチルテトラデシルアンモニウム、メチルジエチルヘキサデシルアンモニウム、メチルジエチルオクタデシルアンモニウム、メチルジエチルヤシ油アルキルアンモニウム、メチルジエチルオレイルアンモニウム、メチルジエチル2−エチルヘキシルアンモニウム、ジメチルジヘキシルアンモニウム、ジメチルジオクチルアンモニウム、ジメチルジデシルアンモニウム、ジメチルジドデシルアンモニウムなどが挙げられる。
これらのうち抗菌性の観点から好ましいのは、ジメチルジデシルアンモニウム、トリメチルヘキサデシルアンモニウムである。
一般式(2)におけるRは前記Rと同じである。
一般式(2)で示される4級アンモニウム基の具体例としては、ジメチルデシルベンジルアンモニウム、ジメチルドデシルベンジルアンモニウム、ジメチルテトラデシルベンジルアンモニウム、ジメチルヘキサデシルベンジルアンモニウム、ジメチルヤシ油アルキルベンジルアンモニウム、ジメチルオレイルベンジルアンモニウム、ジメチル2−エチルヘキシルベンジルアンモニウムなどが挙げられる。
これらのうち抗菌性の観点から好ましいのは、ジメチルドデシルベンジルアンモニウム、ジメチルテトラデシルベンジルアンモニウムである。
一般式(1)、(2)においてX-で表されるアニオンを構成する超強酸は、プロトン
酸、およびプロトン酸/ルイス酸の組み合わせが挙げられる。
プロトン酸の具体例としては、トリフルオロメタンスルホン酸、ペンタフルオロエタンスルホン酸などが挙げられる。
プロトン酸/ルイス酸の組み合わせに用いられるプロトン酸としては、ハロゲン化水素(フッ化水素、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素など)が挙げられ、ルイス酸としては三フッ化硼素、五フッ化リン、五フッ化アンチモン、五フッ化砒素、五フッ化タウリンなどが挙げられる。プロトン酸/ルイス酸の組み合わせは任意であるが、具体例としては、四フッ化硼素酸、六フッ化リン酸、塩化フッ化硼素酸、六フッ化アンチモン、六フッ化砒素、六フッ化タウリンなどが挙げられる。
上記の超強酸のうち、耐洗濯性の観点から好ましいのはHammettの酸度関数(−H0)が12以上のもの(トリフルオロメタンスルホン酸、ペンタフルオロエタンスルホン酸、四フッ化硼素酸、六フッ化リン酸、塩化フッ化硼素酸、六フッ化アンチモン、六フッ化砒素、六フッ化タウリンなど)である。
一般式(1)または(2)で表される4級アンモニウム塩としては、上記4級アンモニウム基と上記超強酸で構成されるアニオンX−との任意の組み合わせのものが挙げられる。本発明の樹脂用抗菌剤においては、一般式(1)または(2)で表される4級アンモニウム塩はそれぞれ単独でもよいし、併用でもよい。
これらのうち、抗菌性と耐洗濯性の観点から好ましいのは、ジメチルジデシルアンモニウム、トリメチルヘキサデシルアンモニウム、ジメチルドデシルベンジルアンモニウムおよびジメチルテトラデシルベンジルアンモニウムなどの4級アンモニウム基とトリフルオロメタンスルホン酸、ペンタフルオロエタンスルホン酸、四フッ化硼素酸、六フッ化リン酸、塩化フッ化硼素酸、六フッ化アンチモン、六フッ化砒素、六フッ化タウリンなどのHammett酸度関数(−H0)が12以上の超強酸との組み合わせである。
本発明に使用する抗菌剤の遊離ハロゲン含量は通常100ppm以下、好ましくは0〜50ppm、とくに好ましくは0〜10ppmである。遊離ハロゲン含量が100ppmを超えると繊維の乾燥時やヒートセット時に抗菌剤自体が酸化劣化するとともに繊維を着色させ、加工繊維の品位を低下させる。また、染色物に対しては乾燥時やヒートセット時に染着染料の変質を促すことによって変色を起こすことがある。
さらに、本発明における炭酸ジエステルとしては、炭酸ジメチルおよび炭酸ジエチルが挙げられ、本発明の樹脂用抗菌剤中の炭酸ジエステルの含量は通常200ppm以下、好ましくは0〜100ppm、とくに好ましくは0〜50ppmである。該炭酸ジエステルが200ppmを超えると、製剤とした場合の容器内が加圧状態となり、開栓時に中身が吹き出すなどの事故が起こりやすくなる。
一般式(1)または(2)で表される4級アンモニウム塩の製造方法としては、遊離ハロゲン含量が100ppm以下(測定法:イオンクロマトグラフィー)で、かつ炭酸ジエステルの含量が200ppm以下(測定法:ガスクロマトグラフィー)となる方法であれば、特に限定されることはなく、通常次の方法で製造される。
例えば、前記超強酸のアルカリ金属(ナトリウム、カリウムなど)塩に、必要によりアルカリ金属の水酸化物(苛性ソーダ、苛性カリなど)を配合し[超強酸のアルカリ金属塩とアルカリ金属の水酸化物のモル比は1/0.01〜1/0.4]、さらに4級アンモニウム塩〔例えば、一般式(1)におけるアンモニウム基とハロゲンアニオンからなる塩〕の水溶液(20〜70重量%)を配合し[4級アンモニウム塩/超強酸塩のモル比は通常1/1〜1/1.5、好ましくは1/1.05〜1.3]、室温で約2時間撹拌混合した水分散液(A)を下記[1]−[2]の工程、または該(A)を[3])の工程で精製する。
工程[1]:(A)に金属銀、酸化銀、炭酸銀および有機酸〔炭素数1〜10のカルボン酸(モノ−およびポリカルボン酸など)など〕銀から選ばれる物質(B)を、上記4級アンモニウム塩〔一般式(1)におけるアンモニウム基とハロゲンアニオンからなる塩〕に対し1.1〜1.5当量%となる量加え、析出する塩(ハロゲン化銀)と下層(水層)を分液除去し、さらに上層中の水分を減圧留去した後、減圧乾燥して析出する塩を除去し、アルカリ金属塩および遊離ハロゲンを除去する工程。
工程[2]:工程[1]で得られた液にハロゲン化水素水溶液(C)を加え70〜80℃で約1時間撹拌混合後、分液処理した下層(水層)を除去し、上層を減圧乾燥して、目的の4級アンモニウム塩を得る、過剰の銀を除去する工程。
工程[3]:(A)と同量以上の水を仕込み、室温〜80℃で1時間攪拌後、同温度で静置分液する。分液した下層を除去し、上層を減圧脱水して目的の4級アンモニウム塩を得る、アルカリハライドを除去する工程。
本発明において抗菌付与する対象繊維は、例えば、木綿、ウール、絹、麻等の天然繊維;ポリエステル、カチオン可染ポリエステル、ナイロン、アクリル及びスパンデックス等の合成繊維並びにレーヨン及びアセテート等の半合成繊維である。また、木綿とポリエステル、ウールとポリエステル等の混紡繊維にも適用できる。
また、これらの繊維が綿、糸、編織物等のいずれの加工形態であっても本発明の抗菌性付与方法を適用できる。
本発明に使用される抗菌剤の付着量は繊維に対して通常0.005〜10重量%、抗菌効果と耐洗濯性の観点から、好ましくは0.01〜5重量%、とくに好ましくは0.05〜2重量%である。
本発明において抗菌剤を繊維に付与する方法としては、抗菌剤を必要により界面活性剤と混合し水などの溶剤で乳化分散した後、パディング法、浸漬法及びスプレー法等の通常の処理方法を適用することができる。
本発明の抗菌性付与方法においては、付与の際、必要によりさらに柔軟剤、防錆剤、溶剤、消泡剤、染料変色防止剤、蛍光増白剤、金属封鎖剤、香料、バインダー、難燃剤、酸化防止剤、消臭剤、撥水剤、撥油剤、糊剤、樹脂加工薬剤、紫外線吸収剤および帯電防止剤から選ばれる添加剤を併用させることができる。
柔軟剤としては、例えば、(変性)シリコーンを使用した柔軟剤及び脂肪族化合物等が挙げられる。
(変性)シリコーンを使用した柔軟剤としては、アミノ変性シリコーンが挙げられ、そのアミノ当量の好ましい範囲は300〜50,000である。アミノ当量がこの範囲であると、処理布の耐熱性(白もの[晒し]に対して黄変を起こさないこと)及び柔軟性が更に良好になる。
脂肪族化合物としては、カチオン界面活性剤、アニオン界面活性剤及びノニオン界面活性剤が挙げられる。
カチオン界面活性剤の代表的なものとしては、アミン塩型界面活性剤、これらの4級アンモニウム塩型界面活性剤、ピリジニウム塩型界面活性剤等が挙げられる。
アミン型界面活性剤としては、例えば、ソロミンA型、アーコベルA型、サパミンA型又はイミダゾリン(塩)型等の界面活性剤が挙げられる。
4級アンモニウム塩型界面活性剤としては、ソロミンA型、アーコベルA型、サパミンA型又はイミダゾリン型の3級アミン化合物を4級化剤で4級アンモニウム塩としたものが挙げられる。4級化剤としては、ジアルキル硫酸やアルキルハライドが挙げられる。
ピリジニウム塩としては、ステアラミドメチルピリジニウムクロライド等が挙げられる。
アニオン界面活性剤としては、例えば、モノ(ジ)アルキル(炭素数8〜24)スルホコハク酸塩、多価アルコール(炭素数2〜10、水酸基数2〜10)脂肪酸(炭素数8〜24)エステル硫酸エステル塩等が挙げられる。
アニオン基の対イオンとしては、ナトリウム等のアルカリ金属やアンモニア等の無機アルカリ物質及び(モノ、ジ、トリ)エタノールアミンや(モノ、ジ、トリ)アルキルアミン等のアミン化合物等の有機アルカリ物質が挙げられる。
ノニオン界面活性剤としては、多価アルコール(炭素数2〜10、水酸基数2〜10)の脂肪酸(炭素数8〜24)エステルや多価アルキルアミン(炭素数1〜10、アミン基数2〜10)の脂肪酸(炭素数8〜24)アミド等が挙げられる。
防錆剤としては、無機防錆剤(腐食抑制剤)及び有機防錆剤等が使用できる。
無機防錆剤としては、例えば、クロム酸ナトリウム塩、亜硝酸ナトリウム塩、硅酸ナトリウム塩及びポリ燐酸ナトリウム塩等が挙げられる。
有機防錆剤としては、例えば、脂肪族及び/又は芳香族カルボン酸(炭素数10〜30)、金属石けん(オレイン酸カルシウム、ナフテン酸カルシウム、ラノリン酸マグネシウム等)、石油スルホネートの塩(ナトリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等)、多価アルコール(炭素数2〜10、水酸基数2〜10)の脂肪酸(炭素数8〜24)エステル、アルキルアミン(炭素数8〜24)の脂肪酸(炭素数8〜30)塩、燐酸エステル塩(2−エチルへキシル燐酸[モノ、ジ]エステルナトリウム塩、ラウリルアルコール燐酸[モノ、ジ]エステルトリエタノールアミン塩等)等が挙げられる。
これらの中で好ましいものは、ポリ燐酸塩、金属石けん、スルホン酸塩、多価アルコールの脂肪酸エステル、アルキルアミンの脂肪酸塩、燐酸エステル塩であり、さらに好ましくは多価アルコールの脂肪酸エステル、燐酸エステル塩である。
溶剤としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール及びエチレングリコール等の水溶性溶剤有機溶剤、水並びにこれらの混合物が挙げられる。
消泡剤としては、例えば、鉱物油系消泡剤、シリコーン系消泡剤、金属石けん系消泡剤及びポリエーテル系消泡剤等(例えば、サンノプコ[株]製、ノプコ8034L、フォーマスタ1407K、SNデフォーマー170、SN−500E等)が挙げられる。
染料変色防止剤としては、例えば、次亜燐酸塩(ナトリウム、アンモニウム等)及びリン酸二水素アンモニウム等が挙げられる。
蛍光増白剤としては、例えば、Kayaphor AS−150(日本化薬[株]製)等が挙げられる。
金属封鎖剤としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム塩、ニトリロ三酢酸ナトリウムや重量平均分子量20,000以下のポリカルボン酸ナトリウム塩等が挙げられる。
バインダーとしては、ポリ酢酸ビニルやアクリル酸誘導体/スチレン共重合物のラテックスや、シリコーン系樹脂エマルションやポリウレタン樹脂エマルションが挙げられる。
難燃剤としては、リン酸エステル系[トリクレジルホスフェート、トリス(2,3ジブロモプロピル)ホスフェートなど]、臭素系(ヘキサブロモシクロドデカンなど)、三酸化アンチモン、ポリリン酸アンモニウム、ヘット酸、などが挙げられる。
また、酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤[2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)など];硫黄系酸化防止剤[ジラウリル3,3’−チオジプロピオネート(DLTDP)、ジステアリル3,3’−チオジプロピオネート(DSTDP)など];リン系酸化防止剤[トリフェニルホスファイト(TPP)、トリイソデシルホスファイト(TDP)など];アミン系酸化防止剤[オクチル化ジフェニルアミン、N−n−ブチル−p−アミノフェノール、N,N−ジイソプロピル−p−フェニレンジアミンなど]など;紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系(2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンなど)、サリチレート系(フェニルサリチレート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエートなど)、ベンゾトリアゾール系[(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロイルオキシエチルフェニル)ベンゾトリアゾールおよびその(共)重合体など]、アクリル系[エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、メチル−2−カルボメトキシ−3−(パラメトキシベンジル)アクリレートなど]など;帯電防止剤としては、ポリマー型(ポリエーテルエステルアミドなど)などが挙げられる。
上記その他の併用添加剤の使用量は、本発明の抗菌剤およびその他の添加剤が未処理の繊維重量に対して、通常5重量%以下、好ましくは0.1〜2重量%である。
[実施例]
以下実施例により本発明をさらに説明するが本発明はこれに限定されるものではない。実施例中の部は重量部、%は重量%を示す。
製造例1
四フッ化硼素酸ナトリウム60部(0.55モル)を室温でジメチルジデシルアンモニウムクロライド50%水溶液362部(0.5モル)に加え、2時間撹拌した。この反応水溶液に酸化銀15部を加え、析出した塩と下層(水層)を分液除去し、さらに上層の水分を留去し、減圧乾燥(減圧度950hpa、105℃×3時間)後、抗菌剤の融点(60℃)以上の温度で溶融状態にして、析出した塩を除去した。
次いで、1/10N塩酸100部を投入し、70〜80℃で1時間撹拌した後、下層(水層)を分液除去し、上層を減圧乾燥(前記条件に同じ)して、常温で固体のジメチルジデシルアンモニウム四フッ化硼素酸塩(X1)を得た。得られたものの遊離ハロゲン含量は3ppm、炭酸ジエステル(炭酸ジメチルおよび炭酸ジエチル、以下同じ)は検出限界(10ppm)以下であった。
得られた(X1)10.0質量部を70℃加熱し、そこにベタイン型両性界面活性剤「レボンLD−36」(三洋化成工業株式会社製)10.0質量部を加え、攪拌、均一とした後に水80.0質量部を加えて本発明に用いうる製剤(E1)100質量部を得た。
製造例2
トリフルオロメタンスルホン酸ナトリウム95部(0.55モル)を室温でジメチルジデシルアンモニウムクロライド50%水溶液362部(0.5モル)に加え、2時間攪拌した。この反応水溶液に酸化銀70gを加え、析出した塩と下層の水層を分液除去し、さらに上層の水分を留去し、減圧乾燥(前記条件に同じ)後、抗菌剤の融点(60℃)以上の温度で溶融状態にして、析出した塩を除去した。
次いで、1/10N塩酸溶液100部を投入し、70〜80℃で1時間攪拌した後、下層(水層)を分液除去し、上層を減圧乾燥(前記条件に同じ)して、常温で固体のジメチルジデシルアンモニウムトリフルオロメタンスルホン酸塩(X2)を得た。得られたものの遊離ハロゲン含量は2ppm、炭酸ジエステルは検出限界(10ppm)以下であった。
得られた(X2)10.0質量部を70℃加熱し、そこにベタイン型両性界面活性剤「レボンLD−36」(三洋化成工業株式会社製)10.0質量部を加え、攪拌、均一とした後に水80.0質量部を加えて本発明に用いうる製剤(E2)100質量部を得た。
製造例3
四フッ化硼素酸ナトリウム293部(2.67モル)と30%苛性ソーダ水溶液65部(0.49モル)を室温で配合し、さらにジメチルジデシルアンモニウムクロライド80%エタノール溶液1081部(2.39モル)を加え2時間撹拌した。この反応溶液に水1100部を加え、50〜60℃でさらに攪拌した後、同温度で1時間静置した。下層(水層)を分液除去し、さらに上層のエタノールと水を留去して、常温で固体のジメチルジデシルアンモニウム四フッ化硼素酸塩(X3)を得た。得られたものの遊離ハロゲン含量は10ppm、炭酸ジエステルは検出限界(10ppm)以下であった。
得られた(X3)10.0質量部を70℃加熱し、そこにベタイン型両性界面活性剤「レボンLD−36」(三洋化成工業株式会社製)10.0質量部を加え、攪拌、均一とした後に水80.0質量部を加えて本発明に用いうる製剤(E3)100質量部を得た。
製造例4
水1,100部に四フッ化硼素酸ナトリウム293部(2.67モル)と30%苛性ソーダ水溶液65部(0.49モル)を室温で配合し、さらにジメチルヤシ油アルキルベンジルアンモニウムクロライド80%メタノール溶液1058部(2.39モル)を加え2時間撹拌した。この反応溶液を50〜60℃でさらに攪拌した後、同温度で1時間静置した。下層(水層)を分液除去し、さらに上層のメタノールと水を留去して、常温で固体のジメチルヤシ油アルキルベンジルアンモニウム四フッ化硼素酸塩(X4)を得た。得られたものの遊離ハロゲン含量は5ppm、炭酸ジメチルエステルは検出限界(10ppm)以下であった。
得られた(X4)10.0質量部を70℃加熱し、そこにベタイン型両性界面活性剤「レボンLD−36」(三洋化成工業株式会社製)10.0質量部を加え、攪拌、均一とした後に水80.0質量部を加えて本発明に用いうる製剤(E4)100質量部を得た。
比較製造例1
四フッ化硼素酸ナトリウム60部(0.55モル)を室温でジメチルジデシルアンモニウムクロライド50%水溶液362部(0.5モル)に加え、2時間攪拌後、下層(水層)を分液除去した。上層の水分を留去し、減圧乾燥(前記条件に同じ)して、常温で固体のジメチルジデシルアンモニウム四フッ化硼素酸塩(Y1)を得た。得られたものの遊離ハロゲン含量は8,500ppm、炭酸ジエステルは検出限界(10ppm)以下であった。
得られた(Y1)10.0質量部を70℃加熱し、そこにベタイン型両性界面活性剤「レボンLD−36」(三洋化成工業株式会社製)10.0質量部を加え、攪拌、均一とした後に水80.0質量部を加えて比較用の製剤(F1)100質量部を得た。
実施例1〜4および比較例1
製造例1〜4で得られた製剤(X1)〜(X4)および比較製造例1で得られた製剤(Y1)をそれぞれ用いて未染色ポリエステルタフタ(織物)を以下の条件(表1)で処理した。
Figure 2006249645
比較例2
未染色ポリエステルタフタ(織物)を銀ゼオライト(Y2)0.5g/L、JSR−0545(スチレンブタジエン共重合物のラテックス;JSR株式会社製)10g/Lからなる水溶液でパディング処理し、繊維重量に対して銀ゼオライトが0.5質量%、ラテックス1.0質量%付着させたものをピンテンターで100℃、3分間乾燥後、同乾燥機で180℃、30秒間ヒートセットした。
比較例3
未染色ポリエステルタフタ(織物)をジデシルジメチルアンモニウムクロライド(Y3)の10質量%水溶液でパディング処理し、繊維重量に対してジデシルジメチルアンモニウムクロライドが0.5質量%付着させたものをピンテンターで100℃、3分間乾燥後、同乾燥機で180℃、30秒間ヒートセットした。
<抗菌性を付与した繊維の耐熱黄変性と柔軟性>
実施例1〜4で得られた処理布、比較例1〜3で得られた処理布ならびに実施例ならびに比較例に用いたものと同じ未処理のポリエステルタフタをそれぞれ100mm×100mmとした試料片を作成し、色相を日本電色工業製の測色色差計を用いて測定した。また、それぞれの処理布ならびに未処理のポリエステルタフタにおける触感法での柔軟性を測定した。結果を表3に示す。
Figure 2006249645
<抗菌性を付与した繊維の抗菌性評価>
実施例1〜4で得られた処理布ならびにこれらをJIS L 0217・103号に基づいて5回洗濯した処理布、比較例1〜3で得られた処理布ならびにこれらをJIS L 0217・103号に基づいて5回洗濯した処理布ならびに実施例及び比較例に用いたものと同じ未処理のポリエステルタフタについて、抗菌性をハローテストにより評価した。
直径100mmの平板シャーレに、黄色ブドウ球菌を接種したニュートリエント寒天培地を調整し、この寒天培地に、直径20mmの滅菌した円形試験布を軽く押しつけて密着させる。平板シャーレを37℃に温調し24時間培養する。培養後、裏から寒天培地の底を通して円形試験布の周りの阻止帯(ハロー)を観察し、下記計算式で阻止帯の幅を求める。
阻止帯の幅=(円形試験布を含めた阻止帯の直径−試験布の直径)/2
[抗菌活性は阻止帯の幅が大きいほど抗菌活性が高いことを示す]
Figure 2006249645
本発明の抗菌性付与方法は、従来の練り込方法と比べて簡便であり、繊維加工工程において抗菌処理が可能であるため、例えば、木綿、ウール、絹、麻等の天然繊維、ポリエステル、カチオン可染ポリエステル、ナイロン、アクリル及びスパンデックス等の合成繊維並びにレーヨン及びアセテート等の半合成繊維、木綿とポリエステル、ウールとポリエステル等の混紡繊維等他種類の繊維に適用できる。また、これらの繊維が綿、糸、編織物等のいずれの加工形態であっても本発明の抗菌性付与方法を適用できるため、繊維の後加工工程における抗菌性付与方法として好適である。

Claims (4)

  1. 一般式(1)または(2)で表される4級アンモニウム塩を含み、遊離ハロゲン含量が100ppm以下で、かつ炭酸ジエステル含量が200ppm以下である抗菌剤を繊維に付着させることを特徴とする繊維の抗菌性付与方法。
    N+・X− (1)
    CH(CH)N+・X− (2)
    (式中、R、RおよびRはそれぞれ同一または異なる、炭素数が1〜22の直鎖または分岐の脂肪族炭化水素基、RおよびRは炭素数が8〜22の直鎖または分岐の脂肪族炭化水素基、X−は超強酸のアニオンを表す。)
  2. 一般式(1)のX−が、Hammett酸度関数(−H0)12以上の超強酸のアニオ
    ンである請求項1記載の繊維の抗菌性付与方法。
  3. 一般式(1)のX−が、プロトン酸とルイス酸との組み合わせからなる超強酸のアニオ
    ンである請求項1または2記載の繊維の抗菌性付与方法。
  4. 請求項1〜3いずれか記載の方法で抗菌処理された繊維。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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