JP2006248241A - インクジェットプリンタ - Google Patents

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Yoshiyuki Nagai
芳之 永井
Hidetoshi Kaneko
英敏 金子
Toshio Takehara
寿男 竹原
Akinori Morimoto
成則 森本
Masatsugu Hatanaka
正嗣 畑中
Hiroshi Ishii
洋 石井
Keisuke Hara
圭祐 原
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Abstract

【課題】インクキャリッジの移動停止時の慣性力による横方向の振れを迅速に収斂させて、スキャナユニットにおける画像読取精度の低下を防止できる構成簡易なインクジェットプリンタを安価に提供する。
【解決手段】インクキャリッジ11を往復移動させて用紙に画像を形成する画像形成部3と、画像形成部3上に載置され、スキャナユニット6を一方向に移動させて原稿の画像データを読取る原稿読取部2と、原稿読取部2と画像形成部3を連結する第1の連結手段23と、画像形成部3で発生する主走査方向の揺動力を減衰・緩衝して原稿読取部2への影響を低減させるために、第1の連結手段23に設けられる第1の防振手段21と、を具備している。
【選択図】図2

Description

この発明は、インクジェットプリンタに係り、特にインクキャリッジ等の可動体を具備したインクジェットプリンタの防振技術に関する。
装置内部で主走査方向に往復移動するインクキャリッジを備えたインクジェットプリンタでは、例えば、図23に示すように、装置本体51の上部には原稿読取部52が、下部には画像形成部53が配置されている。その原稿読取部52では、スキャナユニット54が副走査方向である矢印a−b方向に架設されたガイド軸55に案内されて原稿台(プラテンガラス)56上に載置された原稿の画像を走査して読み取り、CCD57で光電変換して画像データとして図示しない画像処理部のメモリに一旦記憶された後、画像形成部53に出力される。
画像形成部53では、主走査方向である矢印c−d方向に架設されたガイド軸61に沿ってインクキャリッジ62を移動させつつ、画像データに対応して必要なインクをインクヘッドより吐出して用紙上に画像を記録する。そのインクキャリッジ62は、移動に伴い重心位置が大きく変化する上に、複数のインクタンク及びそれらに対応するインクヘッドを収容してかなりの重量があるため、インクキャリッジ62の移動によって、装置本体51に振れが生じる。
そのため、例えば、特許文献1には、装置本体の下面の4隅に防振支持具としてゴム製の台座(図23の符号63参照)をそれぞれ固定し、上記重心位置の変化による装置本体の振れを上記台座のクッション作用で緩衝・吸収させて、設置状態の安定化を図ろうとした構成が開示されている。なお、図23にて、58は光源、59はミラー、60は原稿カバー、Pは用紙、63は台座、64は搬送ローラ、65は変位計、66はFFTアナライザである。
特開昭61−197837号公報
ところが、上記公知例(特許文献1公報)のように、防振支持具としてのゴム製の台座63…を装置本体の下面に取り付けた構成においては、上記インクキャリッジ62の往復動停止時の慣性力が装置本体に作用した際、台座63…の底部が設置面に対する固定端となって装置本体51の上部側に横方向の撓みを生じる。
これにより、上記装置本体51の上部に位置するスキャナユニット54がF1方向(図23参照)へ揺動し、その後F2方向へ揺れ戻されるので、装置本体51の振れが収斂するまでに長い時間を必要とする。その間に、スキャナユニット54が走査すると、原稿画像の読み取りにずれ(読み取り精度の低下)を生じるおそれがあり、その対策が求められていた。
本発明は、このような実情に鑑みてなされ、インクキャリッジの移動停止時の慣性力による横方向の振れを迅速に収斂させて、スキャナユニットにおける画像読取精度の低下を防止できる構成簡易なインクジェットプリンタを安価に提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題を解決するための手段を以下のように構成している。
(1)インクキャリッジを往復移動させて用紙に画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部上に載置された原稿読取部と、
前記原稿読取部に配置され、インクキャリッジの駆動部とは別の駆動部によりインクキャリッジの移動方向と平行で、かつ、一方向に移動させてインクキャリッジの移動又は移動停止により画像形成部に揺動力が発生する期間に原稿の画像データを読取るスキャナユニットと、
前記原稿読取部と前記画像形成部を連結する第1の連結手段と、
前記画像形成部で発生する揺動力を減衰・緩衝して前記原稿読取部への影響を低減させるために、前記第1の連結手段に設けられる第1の防振手段と、を具備したことを特徴とする。
以下、同様に、上記原稿読取部においてスキャナユニットを一方向に移動させる駆動部とは、前記インクキャリッジの往復移動とは非同期であって且つ該インクキャリッジの駆動部とは別の駆動部であることを意味する。
この構成によれば、第1の連結手段に第1の防振部材を設けることにより、インクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動力が減衰・緩衝されて原稿読取部へ伝達されるため、原稿読取部の読取り精度への影響を少なくすることができる。
(2)インクキャリッジを往復移動させて用紙に画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部上に載置され、スキャナユニットを一方向に移動させて原稿の画像データを読取る原稿読取部と、原稿読取部の上面に開閉自在に設けられ、前記原稿読取部との間に原稿を挟む原稿カバーと、前記原稿読取部と原稿カバーを連結する第2の連結手段と、前記原稿読取部で発生する揺動力を減衰・緩衝して前記原稿カバーへの影響を低減させるために、前記第2の連結手段に設けられる第2の防振手段と、を具備したことを特徴とする。
この構成によれば、第2の連結手段に第2の防振部材を設けることにより、スキャナユニットの移動によって原稿読取部で発生した揺動力が減衰・緩衝されて原稿カバーへ伝達されるため、原稿読取部の作動時に原稿カバーと原稿読取部との間に載置された原稿が、原稿読取部上を移動するようなトラブルの発生を防止することができる。また、その第2の防振部材により、インクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動力の原稿カバーへの影響をも低減することができる。
(3)インクキャリッジを往復移動させて用紙に画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部上に載置され、スキャナユニットを一方向に移動させて原稿の画像データを読取る原稿読取部と、前記原稿読取部と前記画像形成部を連結する第1の連結手段と、前記原稿読取部と原稿カバーを連結する第2の連結手段と、
前記画像形成部で発生する揺動力を減衰・緩衝して前記原稿読取部への影響を低減させるために、前記第1の連結手段に設けられる第1の防振手段と、前記原稿読取部で発生する揺動力を減衰・緩衝して前記原稿カバーへの影響を低減させるために、前記第2の連結手段に設けられる第2の防振手段と、を具備したことを特徴とする。
この構成によれば、第1の連結手段に第1の防振部材を設け、かつ、第2の連結手段に第2の防振部材を設けていることにより、インクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動力が第1の防振部材で減衰・緩衝されて原稿読取部へ伝達されると共に、スキャナユニットの移動によって原稿読取部で発生した揺動力が第2の防振部材で減衰・緩衝されて原稿カバーへ伝達される。
従って、インクキャリッジの移動に伴って画像形成部で発生する揺動力の原稿読取部への影響を低減することができ、かつ、原稿カバーと原稿読取部との間に載置された原稿が原稿読取部上を移動したりするようなトラブルの発生を少なくすることもでき、併せて、原稿の読み取り精度を安定して向上させることができる。
(4)前記連結手段は、ヒンジ機構であることを特徴とする。
この構成によれば、連結手段をヒンジ機構で構成したため、簡単な構成で、連結対象物同士を移動可能に連結することができる。
(5)前記ヒンジ機構は、一方の連結対象物に取付られる軸受部と他方の連結対象物に取り付けられるヒンジ部とが回転軸によって回転自在に連結されてなることを特徴とする。
この構成によれば、軸受部とヒンジ部が回転軸を介して連結されているため、連結対象物(画像形成部と原稿読取部又は原稿読取部と原稿カバー)は回転軸を中心に自由に回動することができる。
(6)前記軸受部は、前記軸受部の材質より耐磨耗性の高い材料でできた軸受部材を有し、前記軸受部材に回転軸が移動可能かつ回転可能に挿通されることを特徴とする。
この構成によれば、耐磨耗性の高い材料でできた軸受部材に回転軸を挿通させるので、耐久性を顕著に向上させることができる。
(7)前記防振手段は、前記回転軸に近接し且つ前記軸受部と前記ヒンジ部との間に設けられ、前記軸受部と前記ヒンジ部とを離間させるように付勢する付勢部材であることを特徴とする。
この構成によれば、付勢部材が回転軸に近接し且つ軸受部とヒンジ部との間に設けられて軸受部とヒンジ部を離間するように付勢するので、軸受部とヒンジ部とが、ガタつきなく所定間隔で付勢された状態で位置決めされる。そして、軸受部又はヒンジ部の一方から揺動力が付与されると、両者間の間隔が増減して、その揺動力が付勢部材によって減衰・緩衝され、振動の伝搬が効果的に抑制される。
(8)前記付勢部材は、前記回転軸に巻装されるコイルばねあるいは弾性部材であることを特徴とする。
この構成によれば、回転軸に巻装したコイルばねあるいは弾性部材を用いた簡単な構成で揺動力を効果的に減衰・緩衝することができる。
(9)前記回転軸の一端部には、前記軸受部と当接可能に設けられ、前記軸受部と前記ヒンジ部との隙間を規制すると共に、前記軸受部の移動量を規制する規制部材を設けたことを特徴とする。
この構成によれば、規制部材によって、軸受部とヒンジ部との隙間が規制されると共に、軸受部の移動量が規制されるので、軸受部とヒンジ部に付勢力を常に付与することができ、揺動力を効果的に減衰・緩衝することができる。
(10)インクキャリッジを往復移動させて用紙に画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部上に載置され、スキャナユニットを一方向に移動させて、印刷する原稿の画像データを読取る原稿読取部と、前記原稿読取部を前記画像形成部に対して間隔を有して揺動自在に支持する第1の支持手段と、前記画像形成部と前記原稿読取部の間に設けられ、前記画像形成部で発生した揺動力を減衰・緩衝して前記原稿読取部に伝達する第1の防振手段と、を具備したことを特徴とする。
この構成によれば、第1の支持手段によって揺動自在に支持された原稿読取部に対して、インクキャリッジの作動時に画像形成部で発生した揺動力が第1の防振部材により減衰・緩衝されて伝達されるため、原稿読取部での読取り精度への振動の影響を少なくすることができる。
(11)インクキャリッジを往復移動させて用紙に画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部上に載置され、スキャナユニットを一方向に移動させて、印刷する原稿の画像データを読取る原稿読取部と、前記原稿読取部の上面に設けられ、前記原稿読取部とで原稿を挟む、原稿カバーと、前記原稿カバーを前記原稿読取部に対して所定間隔を有して支持する第2の支持手段と、前記原稿読取部と前記原稿カバーの間に設けられ、前記原稿読取部で発生した揺動力を減衰・緩衝して前記原稿カバーに伝達する第2の防振手段と、を具備したことを特徴とする。
この構成によれば、第2の支持手段によって揺動自在に支持された原稿カバーに対して、スキャナユニットの作動時に原稿読取部で発生した揺動力が第2の防振部材により減衰・緩衝されて伝達されるため、原稿カバーと原稿読取部との間に載置された原稿が、原稿読取部上を移動するようなトラブルの発生を防止することができる。また、その第2の防振部材により、インクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動力の原稿カバーへの振動の影響をも低減することができる。
(12)インクキャリッジを往復移動させて用紙に画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部上に載置され、スキャナユニットを一方向に移動させて、印刷する原稿の画像データを読取る原稿読取部と、前記原稿読取部の上面に設けられ、前記原稿読取部とで原稿を挟む、原稿カバーと、前記原稿読取部を前記画像形成部に対して所定間隔を有して支持する第1の支持手段と、前記原稿カバーを前記原稿読取部に対して所定間隔を有して支持する第2の支持手段と、前記画像形成部と前記原稿読取部の間に設けられ、前記画像形成部で発生した揺動力を減衰・緩衝して前記原稿読取部に伝達する第1の防振手段と、前記原稿読取部と前記原稿カバーの間に設けられ、前記原稿読取部で発生した揺動力を減衰・緩衝して前記原稿カバーに伝達する第2の防振手段と、を具備したことを特徴とする。
この構成によれば、インクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動力が第1の防振部材で減衰・緩衝されて原稿読取部へ伝達されると共に、スキャナユニットの移動によって原稿読取部で発生した揺動力が第2の防振部材で減衰・緩衝されて原稿カバーへ伝達される。
従って、画像形成部で発生する揺動力の原稿読取部への影響を低減することができ、かつ、原稿カバーと原稿読取部との間に載置された原稿が原稿読取部上を移動したりするようなトラブルの発生を少なくすることもでき、併せて、原稿の読み取り精度を安定して向上させることができる。
(13)前記支持手段は、ヒンジ機構であることを特徴とする。
この構成によれば、支持手段をヒンジ機構で構成したため、簡単な構成で原稿読取部及び/又は原稿カバーを回動可能にすることができる。
(14)前記ヒンジ機構は、支持棒と、前記支持棒の一端側に設けられる回転軸と、前記支持棒の他端側を遊嵌させる遊嵌穴と、を有することを特徴とする。
この構成によれば、インクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動力は、遊嵌穴に遊嵌されている支持棒によって減衰・緩衝されるため、原稿読取部への影響が低減される。
(15)前記防振手段は、装置本体リア側及びフロント側の幅方向端部近傍に設けられることを特徴とする。
この構成によれば、防振手段が、装置本体リア側及びフロント側の幅方向端部近傍に設けられることにより、揺動力を万遍なく減衰・緩衝することができる。
(16)前記防振手段は、前記画像形成部と前記原稿読取部の間、及び/又は、前記原稿読取部と前記原稿カバーの間、を垂直方向に所定間隔を隔てて弾発的に支持することを特徴とする。
この構成によれば、防振手段により、画像形成部と原稿読取部の間及び、原稿読取部と前記原稿カバーの間を垂直方向に所定間隔をおいて支持しているので、画像形成部から原稿読取部へ、原稿読取部から原稿カバーへ、の揺動力が減衰・緩衝することができ、原稿読取部及び/又は原稿カバーへの振動の伝搬を抑制することができる。
(17)前記防振手段は、付勢部材であることを特徴とする。
この構成によれば、防振手段が付勢部材で設けられているので、原稿読取部及び/又は原稿カバーを垂直方向所定位置に付勢支持すると共に、揺動力を減衰・緩衝することができ、原稿読取部及び/又は原稿カバーへの振動の伝搬を抑制することができる。
(18)前記付勢部材は、コイルばねまたは円弧状に湾曲した板ばねであることを特徴とする。
この構成によれば、付勢部材にコイルばねまたは円弧状に湾曲した板ばねを用いた簡単な構成により、原稿読取部及び/又は原稿カバーを垂直方向所定位置に付勢支持できると共に、揺動力を減衰・緩衝することができ、原稿読取部及び/又は原稿カバーへの振動の伝搬を抑制することができる。
(19)前記防振手段は、転動部材であることを特徴とする。
この構成によれば、転動部材によって、原稿読取部及び/又は原稿カバーを垂直方向所定位置に支持できると共に、揺動力を転動力に変換して減衰・緩衝することができ、原稿読取部及び/又は原稿カバーへの振動の伝搬を効果的に抑制することができる。
(20)前記転動部材は、ローラまたはベアリングであることを特徴とする。
この構成によれば、ローラまたはベアリングの軸方向をスキャナユニットの移動方向に対して垂直になるように設けることによって、揺動方向とローラまたはベアリングの転動方向が一致するため、画像形成部及び/又は原稿読取部からの揺動力は転動力に変換されるので、原稿読取部及び/又は原稿カバーへの振動の伝搬を効果的に抑制することができる。
(21)前記防振手段の両端又は一端に、前記防振手段の取付対象物との間の摩擦力を低減するための摩擦力低減手段を設けたことを特徴とする。
この構成によれば、摩擦力低減手段により、防振手段と取付対象物との間の摩擦力が低減されるので、揺動力が摺動力に変換され、より一層効果的に減衰・緩衝されるため、取付対象物への振動抑制効果が向上する。
(22)インクキャリッジを往復移動させて用紙に画像形成する画像形成部と、前記画像形成部上に載置され、スキャナユニットをパルスモータにより一方向に移動させて原稿の画像データを読取る原稿読取部と、を具備し、前記原稿読取部のスキャナユニットとパルスモータから成る第2の固有振動数Fmを、前記画像形成部の第1の固有振動数Fpよりも大きく設定したことを特徴とする。
この構成によれば、第2の固有振動数を、第1の固有振動数よりも小さく設定することにより、インクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動が原稿読取部へ減衰されて伝達されるため、スキャナユニットの位置ずれを防止でき、原稿読取部の読取り精度への影響を少なくすることができる。
(23)前記画像形成部の剛性をKm(Nm/rad)、前記スキャナユニットなどからなるモータ軸換算負荷イナーシャーをJL(Nm2 )、前記パルスモータのローターイナーシャーをJm(Nm2 )、前記画像形成部の剛性をKp(N/m)、前記画像形成部の等価質量をMp(Kg)、としたとき、(JL+Jm)/Mp<Km/Kp・・・(1)式を満たすことを特徴とする。
この構成によれば、(JL+Jm)/Mp<Km/Kpとしたことにより、第1の固有振動数より第2の固有振動数を大きくすることが可能となるため、原稿読取部へ減衰されて伝達されるため、スキャナユニットの位置ずれを防止でき、原稿読取部の読取り精度への影響を少なくすることができる。
(24)前記原稿読取部と前記画像形成部を連結する第1の連結手段と、前記画像形成部で発生する揺動力を減衰・緩衝して前記原稿読取部への影響を低減させるために、前記第1の連結手段に設けられる第1の防振手段と、を具備したことを特徴とする。
この構成によれば、第1の連結手段に第1の防振部材を設けたことにより、インクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動力が減衰・緩衝されて原稿読取部へ伝達されるため、原稿読取部の読取り精度への影響を少なくすることができる。
(25)前記原稿読取部の上面に開閉自在に設けられ、前記原稿読取部との間に原稿を挟む原稿カバーと、前記原稿読取部と原稿カバーを連結する第2の連結手投と、前記原稿読取部で発生する揺動力を減衰・緩衝して前記原稿カバーへの影響を低減させるために、前記第2の連結手段に設けられる第2の防振手段と、を具備したことを特徴とする。
この構成によれば、第2の連結手投に第2の防振部材を設けたことにより、スキャナユニットの移動によって原稿読取部で発生した揺動力が減衰・緩衝されて原稿カバーへ伝達されるため、原稿読取部の作動時に原稿カバーと原稿読取部との問に載置された原稿が、原稿読取部上を移動するようなトラブルの発生を防止することができる。また、その第2の防振部材により、インクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動力の原稿カバーへの影響をも低減することができる。
(26)前記原稿読取部と前記画像形成部を連結する策1の連結手段と、前記原稿読取部と原稿カバーを連結する第2の連結手段と、前記画像形成部で発生する揺動力を減衰・緩衝して前記原稿読取部への影響を低減させるために、前記第1の連結手投に設けられる第1の防振手投と、前記原稿読取部で発生する揺動力を減衰・緩衝して前記原稿カバーへの影響を低減させるために、前記第2の連結手段に設けられる第2の防振手段と、を具備したことを特徴とする。
この構成によれば、第1の連結手段に第1の防振部材を設け、かつ、第2の連結手段に第2の防振部材を設けていることにより、インクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動力が第1の防振部材で減衰・緩衝されて原稿読取部へ伝達されると共に、スキャナユニットの移動によって原稿読取部で発生した揺動力が第2の防振部材で減衰・緩衝されて原稿カバーへ伝達される。
従って、インクキャリッジの移動に伴って画像形成部で発生する揺動力の原稿読取部への影響を低減することができ、かつ、原稿カバーと原稿読取部との間に載置された原稿が原稿読取部上を移動したりするようなトラブルの発生を少なくすることもでき、併せて、原稿の読み取り精度を安定して向上させることができる。
(27)前記連結手段は、ヒンジ機構であることを特徴とする。
この構成によれば、連結手段をヒンジ機構で構成したため、簡単な構成で、連結対象物同士を移動可能に連結することができる。
(28)前記ヒンジ機構は、一方の連結対象物に取付られる軸受部と他方の連結対象物に取り付けられるヒンジ部とが回転軸によって回転自在に連結されてなることを特徴とする。
この構成によれば、軸受部とヒンジ部が回転軸を介して連結されているため、連結対象物(画像形成部と原稿読取部又は原稿読取部と原稿カバー)は回転軸を中心に自由に回動することができる。
(29)前記軸受部は、前記軸受部の材質より耐磨耗性の高い材料からなる軸受部材を有し、前記軸受部材に前記回転軸が移動可能かつ回転可能に挿通されることを特徴とする。
この構成によれば、耐磨耗性の高い材料からなる軸受部材に回転軸を挿通させるので、耐久性を顕著に向上させることができる。
(30)前記防振手段は、前記回転軸に近接し且つ前記軸受部と前記ヒンジ部との間に設けられ、前記軸受部と前記ヒンジ部とを離間させるように付勢する付勢部材であることを特徴とする。
この構成によれば、付勢部材が回転軸に近接し且つ軸受部とヒンジ部との間に設けられて軸受部とヒンジ部を離間させるように付勢するので、軸受部とヒンジ部とが、ガタつくことなく所定間隔で付勢された状態で位置決めされる。そして、軸受部又はヒンジ部の一方から揺動力が付与されると、両者間の間隔が増減して、その揺動力が付勢部材によって減衰・緩衝され、振動の伝搬が効果的に抑制される。
(31)前記付勢部材は、前記回転軸に巻装されるコイルばねまたは弾性部材であることを特徴とする。
この構成によれば、回転軸に巻装したコイルばねまたは弾性部材を用いた簡単な構成で揺動力を効果的に減衰・緩衝することができる。
(32)前記回転軸の一端部には、前記軸受部に当接可能に設けられ、前記軸受部と前記ヒンジ部との隙間を規制すると共に、前記軸受部の移動量を規制する規制部材を設けたことを特徴とする。
この構成によれば、規制部材によって、軸受部とヒンジ部との隙間が規制されると共に、軸受部の移動量が規制されるので、軸受部とヒンジ部に付勢力を常に付与することができ、常に、揺動力を効果的に減衰・緩衝することができる。
(33)前記原稿読取部を前記画像形成部に対して間隔を有して揺動自在に支持する第1の支持手段と、前記画像形成部と前記原稿読取部の間に設けられ、前記画像形成部で発生した揺動力を減衰・緩衝して前記原稿読取部に伝達する第1の防振手段と、を具備したことを特徴とする。
この構成によれば、第1の支持手段によって揺動自在に支持された原稿読取部に対して、インクキャリッジの作動時に画像形成部で発生した揺動力が第1の防振部材により減衰・緩衝されて伝達されるため、原稿読取部での読取り精度への振動の影響を少なくすることができる。
(34)前記原稿読取部の上面に設けられ、前記原稿読取部とで原稿を挟む原稿カバーと、前記原稿カバーを前記原稿読取部に対して所定間隔を有して支持する第2の支持手段と、前記原稿読取部と前記原稿カバーの間に設けられ、前記原稿読取部で発生した揺動力を減衰・緩衝して前記原稿カバーに伝達する第2の防振手段と、を具備したことを特徴とする。
この構成によれば、第2の支持手段によって揺動自在に支持された原稿カバーに対して、スキャナユニットの作動時に原稿読取部で発生した揺動力が第2の防振部材により減衰・緩衝されて伝達されるため、原稿カバーと原稿読取部との間に載置された原稿が、原稿読取部上を移動するようなトラブルの発生を防止することができる。また、その第2の防振部材により、インクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動力の原稿カバーへの振動の影響をも低減することができる。
(35)前記原稿読取部の上面に設けられ、前記原稿読取部とで原稿を挟む原稿カバーと、前記原稿読取部を前記画像形成部に対して所定間隔を有して支持する第1の支持手段と、前記原稿カバーを前記原稿読取部に対して所定間隔を有して支持する第2の支持手段と、前記画像形成部と前記原稿読取部の間に設けられ、前記画像形成部で発生した揺動力を減衰・緩衝して前記原稿読取部に伝達する第1の防振手段と、前記原稿読取部と前記原稿カバーの間に設けられ、前記原稿読取部で発生した揺動力を減衰・緩衝して前記原稿カバーに伝達する第2の防振手段と、を具備したことを特徴とする。
この構成によれば、インクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動力が第1の防振部材で減衰・緩衝されて原稿読取部へ伝達されると共に、スキャナユニットの移動によって原稿読取部で発生した揺動力が第2の防振部材で減衰・緩衝されて原稿カバーへ伝達される。
従って、画像形成部で発生する揺動力の原稿読取部への影響を低減することができ、かつ、原稿カバーと原稿読取部との間に載置された原稿が原稿読取部上を移動したりするようなトラブルの発生を少なくすることもでき、併せて、原稿の読み取り精度を安定して向上させることができる。
(36)前記支持手段は、ヒンジ機構であることを特徴とする。
この構成によれば、支持手段をヒンジ機構で構成したことにより、簡単な構成で原稿読取部及び/又は原稿カバーを回動可能にすることができる。
(37)前記ヒンジ機構は、支持棒と、前記支持棒の一端側に設けられる回転軸と、前記支持棒の他端側を遊嵌させる遊嵌穴と、を有することを特徴とする。
この構成によれば、インクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動力は、遊嵌穴に遊嵌されている支持棒によって減衰・緩衝されるため、原稿読取部への影響が低減される。
(38)前記防振手段は、装置本体リア側及びフロント側の幅方向端部近傍に設けられることを特徴とする。
この構成によれば、防振手段が、装置本体リア側及びフロント側の幅方向端部近傍に設けたことにより、揺動力を万遍なく減衰・緩衝することができる。
(39)前記防振手段は、前記画像形成部と前記原稿読取部の間、及び/又は、前記原稿読取部と前記原稿カバーの間、を垂直方向に所定間隔を隔てて弾発的に支持することを特徴とする。
この構成によれば、防振手段により、画像形成部と原稿読取部の間及び/又は原稿読取部と前記原稿カバーの間を垂直方向に所定間隔をおいて支持しているので、画像形成部から原稿読取部へ、原稿読取部から原稿カバーへ、の揺動力を減衰・緩衝させることができ、原稿読取部及び/又は原稿カバーへの振動の伝搬を抑制することができる。
(40)前記防振手段は、付勢部材であることを特徴とする。
この構成によれば、防振手段が付勢部材からなるので、原稿読取部及び/又は原稿カバーを垂直方向所定位置に付勢支持すると共に、揺動力を減衰・緩衝することができ、原稿読取部及び/又は原稿カバーへの揺動の伝搬を抑制することができる。
(41)前記付勢部材は、コイルばねまたは円弧状に湾曲した板ばねであることを特徴とする。
この構成によれば、付勢部材にコイルばねまたは円弧状に湾曲した板ばねを用いた簡単な構成により、原稿読取部及び/又は原稿カバーを垂直方向所定位置に付勢支持できると共に、揺動力を減衰・緩衝させることができ、原稿読取部及び/又は原稿カバーへの揺動の伝搬を抑制することができる。
(42)前記防振手段は、転動部材であることを特徴とする。
この構成によれば、転動部材によって、原稿読取部及び/又は原稿カバーを垂直方向所定位置に支持できると共に、揺動力を転動力に変換して減衰・緩衝することができ、原稿読取部及び/又は原稿カバーへの揺動の伝搬を効果的に抑制することができる。
(43)前記転動部材は、ローラまたはベアリングであることを特徴とする。
この構成によれば、ローラまたはベアリングの軸方向をスキャナユニットの移動方向に対して垂直になるように設けることによって、揺動方向とローラまたはベアリングの転動方向が一致するため、画像形成部及び/又は原稿読取部からの揺動力が転動力に変換されるので、原稿読取部及び/又は原稿カバーへの揺動の伝搬を効果的に抑制することができる。
(44)前記防振手段の両端または一端に、前記防振手段の取付対象物との間の摩擦力を低減するための摩擦力低減手段を設けたことを特徴とする。
この構成によれば、摩擦力低減手段により、防振手段と取付対象物との間の摩擦力が低減されるので、揺動力が摺動力に変換され、より一層効果的に減衰・緩衝されるため、取付対象物への振動抑制効果が向上する。
(45)インクキャリッジを往復移動させて用紙に画像形成する画像形成部と、前記画像形成部上に載置され、スキャナユニットを速度制御するためのDCモータにより該スキャナユニットを一方向に移動させて原稿の画像データを読取る原稿読取部と、を具備し、前記原稿読取部のスキャナユニットとDCモータから成る第2の振動数Fcを、前記画像形成部の第1の固有振動数Fpよりも大きく設定したことを特徴とする。
この構成によれば、第2の振動数を第1の固有振動数より大きくすることにより、インクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動振動が原稿読取部へ伝達された際に、速度制御されているスキャナユニットが位置ずれを起こすことが防止でき、原稿読取部の読取り精度への影響を少なくすることができる。
(46)前記スキャナユニットなどからなるモータ軸換算負荷イナーシャーをJL(Nm2 )、前記DCモータのローターイナーシャーをJm(Kgm2 )、トルク定数をKT(Nm/A)、逆起電圧定数をKe(V/(rad/S))、アンプゲインをKa、電気子抵抗をRa(Ω)、速度センサ感度をKv(V/(rad/S))、制御系の応答周波数をωc(rad/S)、前記画像形成部の剛性をKp(N/m)、前記画像形成部の等価質量をMp(Kg)としたとき、1≦ωc/ωp・・・(2)式を満たすことを特徴とする。但し、ωp=(Kp/Mp)0.5 、ωc=(Ka・Kv/Ke+1)/Tm、Tm=Ra・(JL+Jm)/(KT・Ke)とする。
この構成によれば、1≦ωc/ωpとすることにより、インクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動振動が原稿読取部へ伝達された際に、速度制御されたスキャナユニットが位置ずれを1倍以下に減少することが可能となり、原稿読取部の読取り精度への影響を少なくすることができる。
(47)前記(2)式に代えて、1.5≦ωc/ωp・・・(3)式を満たすことを特徴とする。
この構成によれば、1.5≦ωc/ωpとすることにより、インクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動振動が原稿読取部へ伝達された際に、速度制御されたスキャナユニットが位置ずれを0.4倍以下に減少することが可能となり、原稿読取部の読取り精度への影響を少なくすることができる。
(48)前記(2)式に代えて、2≦ωc/ωp・・・(4)式を満たすことを特徴とする。
この構成によれば、2≦ωc/ωpとすることにより、インクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動振動が原稿読取部へ伝達された際に、速度制御されたスキャナユニットが位置ずれを0.22倍以下に減少することが可能となり、原稿読取部の読取り精度への影響を少なくすることができる。
(49)Kv≦Tm/4・・・(5)式を満たすことを特徴とする。
この構成によれば、Kv≦Tm/4とすることにより、速度制御系の位相余有を45度程度確保でき、伝達関数の根を実根とするので応答性のよい制御が可能となりインクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動振動が原稿読取部へ伝達された際に、速度制御されたスキャナユニットが位置ずれを安定して減少することが可能となり、原稿読取部の読取り精度への影響を少なくすることができる。
(50)インクキャリッジを往復移動させて用紙に画像形成する画像形成部と、
前記画像形成部上に載置され、スキャナユニットを位置制御するためのDCモータにより該スキャナユニットを一方向に移動させて原稿の画像データを読取る原稿読取部と、を具備し、前記原稿読取部のスキャナユニットとDCモータから成る第2の振動数Fnを、前記画像形成部の第1の固有振動数Fpよりも大きく設定したことを特徴とする。
この構成によれば、第1の固有振動数より第2の振動数を大きくすることにより、インクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動振動が原稿読取部へ伝達された際に、位置制御されているスキャナユニットが位置ずれを起こすことが防止でき、原稿読取部の読取り精度への影響を少なくすることができる。
(51)前記スキャナユニットなどからなるモータ軸換算負荷イナーシャーをJL(Nm2 )、前記DCモータのローターイナーシャーをJm(Kgm2 )、
トルク定数をKT(Nm/A)、逆起電圧定数をKe(V/(rad/S))、アンプゲインをKa、電気子抵抗をRa(Ω)、速度センサ感度をKv(V/(rad/S))、位置制御系の固有振動数をωn(rad/S)、前記画像形成部の剛性をKp(N/m)、等価質量をMp(Kg)、としたとき、1.25≦ωn/ωp・・・(6)式を満たすことを特徴とする。但し、ωp=(Kp/Mp)0.5 、ωn=(Ka・Km・Kp/Tm)0.5 、Tm=Ra・(JL+Jm)/(KT・Ke)、とする。
この構成によれば、1.25≦ωc/ωpとすることにより、インクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動振動が原稿読取部へ伝達された際に、位置制御されたスキャナユニットが位置ずれを1倍以下に減少することが可能となり、原稿読取部の読取り精度への影響を少なくすることができる。
(52)前記(6)式に代えて、1.75≦ωn/ωp・・・(7)式を満たすことを特徴とする。
この構成によれば、1.75≦ωn/ωpとすることにより、インクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動振動が原稿読取部へ伝達された際に、位置制御されたスキャナユニットが位置ずれを0.5倍以下に減少することが可能となり、原稿読取部の読取り精度への影響を少なくすることができる。
(53)前記(6)式に代えて、5≦ωc/ωp・・・(8)式を満たすことを特徴とする。
この構成によれば、5≦ωc/ωpとすることにより、インクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動振動が原稿読取部へ伝達された際に、位置制御されたスキャナユニットが位置ずれを0.25倍以下に減少することが可能となり、原稿読取部の読取り精度への影響を少なくすることができる。
(54)Kv≦Tm/4・・・(9)式を満たすことを特徴とする。
この構成によれば、Kv≦Tm/4とすることにより、速度制御系の位相余有を45度程度確保でき、伝達関数の根を実根とするので応答性のよい制御が可能となりインクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動振動が原稿読取部へ伝達された際に、位置制御されたスキャナユニットが位置ずれを安定して減少することが可能となり、原稿読取部の読取り精度への影響を少なくすることができる。
(55)Kp≧(Ka・Kv/Ke+1)2 /(4・Ka・Tm/Ke)・・・(10)式を満たすことを特徴とする。
この構成によれば、Kp≧(Ka・Kv/Ke+1)2 /(4・Ka・Tm/Ke)とすることにより、伝達関数の根を実根とするので応答性のよい制御が可能となりインクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動振動が原稿読取部へ伝達された際に、位置制御されたスキャナユニットが位置ずれを応答よく追従して減少することが可能となり、原稿読取部の読取り精度への影響を少なくすることができる。
(56)1.2≦Kp≦2.3・・・(11)式を満たすことを特徴とする。
この構成によれば、1.2≦Kp≦2.3とすることにより、規範Mpの値を1.2≦Mp≦1.6とするので、安定性のよい制御が可能となりインクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動振動が原稿読取部へ伝達された際に、位置制御されたスキャナユニットが位置ずれを応答よく追従して減少することが可能となり、原稿読取部の読取り精度への影響を少なくすることができる。
(57)1.2≦Kp≦1.7・・・(12)式を満たすことを特徴とする。
この構成によれば、1.2≦Kp≦1.7とすることにより、規範Mpの値を1.2≦Mp≦1.4とするので、更に安定性のよい制御が可能となりインクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動振動が原稿読取部へ伝達された際に、位置制御されたスキャナユニットが位置ずれを応答よく追従して減少することが可能となり、原稿読取部の読取り精度への影響を少なくすることができる。
(58)Kp≒1.4・・・(13)式を満たすことを特徴とする。
この構成によれば、Kp≒1.4とすることにより、規範Mpの値をMp=1.3とするので、より一層、安定性のよい制御が可能となりインクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動振動が原稿読取部へ伝達された際に、位置制御されたスキャナユニットが位置ずれを応答よく追従して減少することが可能となり、原稿読取部の読取り精度への影響を少なくすることができる。
(59)前記インクキャリッジなどからなるモータ軸換算負荷イナーシャーをJL(Nm2 )、前記DCモータのローターイナーシャーをJm(Kgm2 )、トルク定数をKT(Nm/A)、逆起電圧定数をKe(V/(rad/S))、アンプゲインをKa、電気子抵抗Ra(Ω)、速度センサ感度をKv(V/(rad/S))、制御系の応答周波数をωc(rad/S)、前記画像形成部を支持する部材の剛性をKp(N/m)、前記画像形成部の等価質量をMp(Kg)、としたとき、1≦ωc/ωp・・・(14)式を満たすことを特徴とする。但し、ωP=(Kp/Mp)0.5 、ωc=(Ka・Kv/Ke+1)/Tm、Tm=Ra・(JL+Jm)/(KT・Ke)、とする。
この構成によれば、1≦ωc/ωpとすることにより、支持部材を介して床などの揺動振動が画像形成部へ伝達された際に、速度制御されたインクキャリッジの位置ずれを1倍以下に減少することが可能となり、画像形成部の読取り精度への影響を少なくすることができる。
(60)前記インクキャリッジなどからなるモータ軸換算負荷イナーシャーをJL(Nm2 )、前記DCモータのローターイナーシャーをJm(Kgm2 )、
トルク定数をKT(Nm/A)、逆起電圧定数をKe(V/(rad/S))、アンプゲインをKa、電気子抵抗をRa(Ω)、速度センサ感度をKv(V/(rad/S))、位置制御系の固有振動数をωn(rad/S)、前記画像形成部の支持部材の剛性をKp(N/m)、 前記画像形成部の等価質量をMp(Kg)としたとき、1.25≦ωn/ωp・・・(15)式を満たすことを特徴とする。但し、ωp=(Kp/Mp)0.5 、ωn=(Ka・Km・Kp/Tm)0.5 、Tm=Ra・(JL+Jm)/(KT・Ke)、とする。
この構成によれば、1.25≦ωn/ωpとすることにより、支持部材を介して床などの揺動振動が画像形成部へ伝達された際に、位置制御されたヘッドキャリッジの位置ずれを1倍以下に減少することが可能となり、画像形成部の読取り精度への影響を少なくすることができる。
以上の説明で明らかなように、本発明は、以下のような効果を奏する。
請求項1によれば、第1の連結手段に第1の防振部材を設けるので、インクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動力が減衰・緩衝されて原稿読取部へ伝達されるため、原稿読取部の読取り精度への影響を少なくすることができる。
請求項2によれば、第2の連結手段に第2の防振部材を設けるので、スキャナユニットの移動によって原稿読取部で発生した揺動力が減衰・緩衝されて原稿カバーへ伝達されるため、原稿読取部の作動時に原稿カバーと原稿読取部との間に載置された原稿が、原稿読取部上を移動するようなトラブルの発生を防止することができる。また、その第2の防振部材により、インクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動力の原稿カバーへの影響をも低減することができる。
請求項3によれば、第1の連結手段に第1の防振部材を設け、かつ、第2の連結手段に第2の防振部材を設けているので、インクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動力が第1の防振部材で減衰・緩衝されて原稿読取部へ伝達されると共に、スキャナユニットの移動によって原稿読取部で発生した揺動力が第2の防振部材で減衰・緩衝されて原稿カバーへ伝達される。
従って、インクキャリッジの移動に伴って画像形成部で発生する揺動力の原稿読取部への影響を低減することができ、かつ、原稿カバーと原稿読取部との間に載置された原稿が原稿読取部上を移動したりするようなトラブルの発生を少なくすることもでき、併せて、原稿の読み取り精度を安定して向上させることができる。
請求項4によれば、連結手段をヒンジ機構で構成したので、簡単な構成で、連結対象物同士を移動可能に連結することができる。
請求項5によれば、軸受部とヒンジ部が回転軸を介して連結されているので、連結対象物(画像形成部と原稿読取部又は原稿読取部と原稿カバー)は回転軸を中心に自由に回動することができる。
請求項6によれば、耐磨耗性の高い材料でできた軸受部材に回転軸を挿通させるので、耐久性を顕著に向上させることができる。
請求項7によれば、付勢部材が回転軸に近接し且つ軸受部とヒンジ部との間に設けられて軸受部とヒンジ部を離間するように付勢するので、軸受部とヒンジ部とが、ガタつきなく所定間隔で付勢された状態で位置決めされる。そして、軸受部又はヒンジ部の一方から揺動力が付与されると、両者間の間隔が増減して、その揺動力が付勢部材によって減衰・緩衝され、振動の伝搬が効果的に抑制される。
請求項8によれば、回転軸に巻装したコイルばねあるいは弾性部材を用いた簡単な構成で揺動力を効果的に減衰・緩衝することができる。
請求項9によれば、規制部材によって、軸受部とヒンジ部との隙間が規制されると共に、軸受部の移動量が規制されるので、軸受部とヒンジ部に付勢力を常に付与することができ、揺動力を効果的に減衰・緩衝することができる。
請求項10によれば、第1の支持手段によって揺動自在に支持された原稿読取部に対して、インクキャリッジの作動時に画像形成部で発生した揺動力が第1の防振部材により減衰・緩衝されて伝達されるので、原稿読取部での読取り精度への振動の影響を少なくすることができる。
請求項11によれば、第2の支持手段によって揺動自在に支持された原稿カバーに対して、スキャナユニットの作動時に原稿読取部で発生した揺動力が第2の防振部材により減衰・緩衝されて伝達されるので、原稿カバーと原稿読取部との間に載置された原稿が、原稿読取部上を移動するようなトラブルの発生を防止することができる。また、その第2の防振部材により、インクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動力の原稿カバーへの振動の影響をも低減することができる。
請求項12によれば、インクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動力が第1の防振部材で減衰・緩衝されて原稿読取部へ伝達されると共に、スキャナユニットの移動によって原稿読取部で発生した揺動力が第2の防振部材で減衰・緩衝されて原稿カバーへ伝達される。
従って、画像形成部で発生する揺動力の原稿読取部への影響を低減することができ、かつ、原稿カバーと原稿読取部との間に載置された原稿が原稿読取部上を移動したりするようなトラブルの発生を少なくすることもでき、併せて、原稿の読み取り精度を安定して向上させることができる。
請求項13によれば、支持手段をヒンジ機構で構成したので、簡単な構成で原稿読取部及び/又は原稿カバーを回動可能にすることができる。
請求項14によれば、インクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動力は、遊嵌穴に遊嵌されている支持棒によって減衰・緩衝されるため、原稿読取部への影響が低減される。
請求項15によれば、防振手段が、装置本体リア側及びフロント側の幅方向端部近傍に設けられるので、揺動力を万遍なく減衰・緩衝することができる。
請求項16によれば、防振手段により、画像形成部と原稿読取部の間及び、原稿読取部と前記原稿カバーの間を垂直方向に所定間隔をおいて支持しているので、画像形成部から原稿読取部へ、原稿読取部から原稿カバーへ、の揺動力が減衰・緩衝することができ、原稿読取部及び/又は原稿カバーへの振動の伝搬を抑制することができる。
請求項17によれば、防振手段が付勢部材で設けられているので、原稿読取部及び/又は原稿カバーを垂直方向所定位置に付勢支持すると共に、揺動力を減衰・緩衝することができ、原稿読取部及び/又は原稿カバーへの振動の伝搬を抑制することができる。
請求項18によれば、付勢部材にコイルばねまたは円弧状に湾曲した板ばねを用いた簡単な構成により、原稿読取部及び/又は原稿カバーを垂直方向所定位置に付勢支持できると共に、揺動力を減衰・緩衝することができ、原稿読取部及び/又は原稿カバーへの振動の伝搬を抑制することができる。
請求項19によれば、転動部材によって、原稿読取部及び/又は原稿カバーを垂直方向所定位置に支持できると共に、揺動力を転動力に変換して減衰・緩衝することができ、原稿読取部及び/又は原稿カバーへの振動の伝搬を効果的に抑制することができる。
請求項20によれば、ローラまたはベアリングの軸方向をスキャナユニットの移動方向に対して垂直になるように設けたことにより、揺動方向とローラまたはベアリングの転動方向が一致するため、画像形成部及び/又は原稿読取部からの揺動力は転動力に変換されるので、原稿読取部及び/又は原稿カバーへの振動の伝搬を効果的に抑制することができる。
請求項21によれば、摩擦力低減手段により、防振手段と取付対象物との間の摩擦力が低減されるので、揺動力が摺動力に変換され、より一層効果的に減衰・緩衝されるため、取付対象物への振動抑制効果が向上する。
請求項22によれば、第2の固有振動数を、第1の固有振動数よりも小さく設定することにより、インクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動が原稿読取部へ減衰されて伝達されるため、スキャナユニットの位置ずれを防止でき、原稿読取部の読取り精度への影響を少なくすることができる。
請求項23によれば、(JL+Jm)/Mp<Km/Kpとしたので、第1の固有振動数より第2の固有振動数を大きくすることが可能となるため、原稿読取部へ減衰されて伝達され、スキャナユニットの位置ずれを防止でき、原稿読取部の読取り精度への影響を少なくすることができる。
請求項24によれば、第1の連結手段に第1の防振部材を設けたので、インクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動力が減衰・緩衝されて原稿読取部へ伝達され、原稿読取部の読取り精度への影響を少なくすることができる。
請求項25によれば、第2の連結手投に第2の防振部材を設けたので、スキャナユニットの移動によって原稿読取部で発生した揺動力が減衰・緩衝されて原稿カバーへ伝達され、原稿読取部の作動時に原稿カバーと原稿読取部との問に載置された原稿が、原稿読取部上を移動するようなトラブルの発生を防止することができる。また、その第2の防振部材により、インクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動力の原稿カバーへの影響をも低減することができる。
請求項26によれば、第1の連結手段に第1の防振部材を設け、かつ、第2の連結手段に第2の防振部材を設けているので、インクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動力が第1の防振部材で減衰・緩衝されて原稿読取部へ伝達されると共に、スキャナユニットの移動によって原稿読取部で発生した揺動力が第2の防振部材で減衰・緩衝されて原稿カバーへ伝達される。
従って、インクキャリッジの移動に伴って画像形成部で発生する揺動力の原稿読取部への影響を低減することができ、かつ、原稿カバーと原稿読取部との間に載置された原稿が原稿読取部上を移動したりするようなトラブルの発生を少なくすることもでき、併せて、原稿の読み取り精度を安定して向上させることができる。
請求項27によれば、連結手段をヒンジ機構で構成したので、簡単な構成で、連結対象物同士を移動可能に連結することができる。
請求項28によれば、軸受部とヒンジ部が回転軸を介して連結されているので、連結対象物(画像形成部と原稿読取部又は原稿読取部と原稿カバー)は回転軸を中心に自由に回動することができる。
請求項29によれば、耐磨耗性の高い材料からなる軸受部材に回転軸を挿通させるので、耐久性を顕著に向上させることができる。
請求項30によれば、付勢部材が回転軸に近接し且つ軸受部とヒンジ部との間に設けられて軸受部とヒンジ部を離間させるように付勢するので、軸受部とヒンジ部とが、ガタつくことなく所定間隔で付勢された状態で位置決めされる。そして、軸受部又はヒンジ部の一方から揺動力が付与されると、両者間の間隔が増減して、その揺動力が付勢部材によって減衰・緩衝され、振動の伝搬が効果的に抑制される。
請求項31によれば、回転軸に巻装したコイルばねまたは弾性部材を用いた簡単な構成で揺動力を効果的に減衰・緩衝することができる。
請求項32によれば、規制部材によって、軸受部とヒンジ部との隙間が規制されると共に、軸受部の移動量が規制されるので、軸受部とヒンジ部に付勢力を常に付与することができ、常に、揺動力を効果的に減衰・緩衝することができる。
請求項33によれば、第1の支持手段によって揺動自在に支持された原稿読取部に対して、インクキャリッジの作動時に画像形成部で発生した揺動力が第1の防振部材により減衰・緩衝されて伝達されるため、原稿読取部での読取り精度への振動の影響を少なくすることができる。
請求項34によれば、第2の支持手段によって揺動自在に支持された原稿カバーに対して、スキャナユニットの作動時に原稿読取部で発生した揺動力が第2の防振部材により減衰・緩衝されて伝達されるため、原稿カバーと原稿読取部との間に載置された原稿が、原稿読取部上を移動するようなトラブルの発生を防止することができる。また、その第2の防振部材により、インクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動力の原稿カバーへの振動の影響をも低減することができる。
請求項35によれば、インクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動力が第1の防振部材で減衰・緩衝されて原稿読取部へ伝達されると共に、スキャナユニットの移動によって原稿読取部で発生した揺動力が第2の防振部材で減衰・緩衝されて原稿カバーへ伝達される。
従って、画像形成部で発生する揺動力の原稿読取部への影響を低減することができ、かつ、原稿カバーと原稿読取部との間に載置された原稿が原稿読取部上を移動したりするようなトラブルの発生を少なくすることもでき、併せて、原稿の読み取り精度を安定して向上させることができる。
請求項36によれば、支持手段をヒンジ機構で構成したので、簡単な構成で原稿読取部及び/又は原稿カバーを回動可能にすることができる。
請求項37によれば、インクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動力は、遊嵌穴に遊嵌されている支持棒によって減衰・緩衝されるため、原稿読取部への影響が低減される。
請求項38によれば、防振手段が、装置本体リア側及びフロント側の幅方向端部近傍に設けられるので、揺動力を万遍なく減衰・緩衝することができる。
請求項39によれば、防振手段により、画像形成部と原稿読取部の間及び/又は原稿読取部と前記原稿カバーの間を垂直方向に所定間隔をおいて支持しているので、画像形成部から原稿読取部へ、原稿読取部から原稿カバーへ、の揺動力を減衰・緩衝させることができ、原稿読取部及び/又は原稿カバーへの振動の伝搬を抑制することができる。
請求項40によれば、防振手段が付勢部材からなるので、原稿読取部及び/又は原稿カバーを垂直方向所定位置に付勢支持すると共に、揺動力を減衰・緩衝することができ、原稿読取部及び/又は原稿カバーへの揺動の伝搬を抑制することができる。
請求項41によれば、付勢部材にコイルばねまたは円弧状に湾曲した板ばねを用いた簡単な構成により、原稿読取部及び/又は原稿カバーを垂直方向所定位置に付勢支持できると共に、揺動力を減衰・緩衝させることができ、原稿読取部及び/又は原稿カバーへの揺動の伝搬を抑制することができる。
請求項42によれば、転動部材によって、原稿読取部及び/又は原稿カバーを垂直方向所定位置に支持できると共に、揺動力を転動力に変換して減衰・緩衝することができ、原稿読取部及び/又は原稿カバーへの揺動の伝搬を効果的に抑制することができる。
請求項43によれば、ローラまたはベアリングの軸方向をスキャナユニットの移動方向に対して垂直になるように設けることによって、揺動方向とローラまたはベアリングの転動方向が一致するため、画像形成部及び/又は原稿読取部からの揺動力が転動力に変換されるので、原稿読取部及び/又は原稿カバーへの揺動の伝搬を効果的に抑制することができる。
請求項44によれば、摩擦力低減手段により、防振手段と取付対象物との間の摩擦力が低減されるので、揺動力が摺動力に変換され、より一層効果的に減衰・緩衝されるため、取付対象物への振動抑制効果が向上する。
請求項45によれば、第2の振動数を第1の固有振動数より大きくするので、インクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動振動が原稿読取部へ伝達された際に、速度制御されているスキャナユニットが位置ずれを起こすことが防止でき、原稿読取部の読取り精度への影響を少なくすることができる。
請求項46によれば、1≦ωc/ωpとするので、インクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動振動が原稿読取部へ伝達された際に、速度制御されたスキャナユニットが位置ずれを1倍以下に減少することが可能となり、原稿読取部の読取り精度への影響を少なくすることができる。
請求項47によれば、1.5≦ωc/ωpとするので、インクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動振動が原稿読取部へ伝達された際に、速度制御されたスキャナユニットが位置ずれを0.4倍以下に減少することが可能となり、原稿読取部の読取り精度への影響を少なくすることができる。
請求項48によれば、2≦ωc/ωpとするので、インクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動振動が原稿読取部へ伝達された際に、速度制御されたスキャナユニットが位置ずれを0.22倍以下に減少することが可能となり、原稿読取部の読取り精度への影響を少なくすることができる。
請求項49によれば、Kv≦Tm/4とするので、速度制御系の位相余有を45度程度確保でき、伝達関数の根を実根とするので応答性のよい制御が可能となりインクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動振動が原稿読取部へ伝達された際に、速度制御されたスキャナユニットが位置ずれを安定して減少することが可能となり、原稿読取部の読取り精度への影響を少なくすることができる。
請求項50によれば、第1の固有振動数より第2の振動数を大きくするので、インクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動振動が原稿読取部へ伝達された際に、位置制御されているスキャナユニットが位置ずれを起こすことが防止でき、原稿読取部の読取り精度への影響を少なくすることができる。
請求項51によれば、1.25≦ωc/ωpとするので、インクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動振動が原稿読取部へ伝達された際に、位置制御されたスキャナユニットが位置ずれを1倍以下に減少することが可能となり、原稿読取部の読取り精度への影響を少なくすることができる。
請求項52によれば、1.75≦ωn/ωpとするので、インクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動振動が原稿読取部へ伝達された際に、位置制御されたスキャナユニットが位置ずれを0.5倍以下に減少することが可能となり、原稿読取部の読取り精度への影響を少なくすることができる。
請求項53によれば、5≦ωc/ωpとするので、インクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動振動が原稿読取部へ伝達された際に、位置制御されたスキャナユニットが位置ずれを0.25倍以下に減少することが可能となり、原稿読取部の読取り精度への影響を少なくすることができる。
請求項54によれば、Kv≦Tm/4とするので、速度制御系の位相余有を45度程度確保でき、伝達関数の根を実根とするので、応答性のよい制御が可能となりインクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動振動が原稿読取部へ伝達された際に、位置制御されたスキャナユニットが位置ずれを安定して減少することが可能となり、原稿読取部の読取り精度への影響を少なくすることができる。
請求項55によれば、Kp≧(Ka・Kv/Ke+1)2 /(4・Ka・Tm/Ke)とするので、伝達関数の根を実根とするので応答性のよい制御が可能となりインクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動振動が原稿読取部へ伝達された際に、位置制御されたスキャナユニットが位置ずれを応答よく追従して減少することが可能となり、原稿読取部の読取り精度への影響を少なくすることができる。
請求項56によれば、1.2≦Kp≦2.3とするので、規範Mpの値を1.2≦Mp≦1.6とするので、安定性のよい制御が可能となりインクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動振動が原稿読取部へ伝達された際に、位置制御されたスキャナユニットが位置ずれを応答よく追従して減少することが可能となり、原稿読取部の読取り精度への影響を少なくすることができる。
請求項57によれば、1.2≦Kp≦1.7とするので、規範Mpの値を1.2≦Mp≦1.4とするので、更に安定性のよい制御が可能となりインクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動振動が原稿読取部へ伝達された際に、位置制御されたスキャナユニットが位置ずれを応答よく追従して減少することが可能となり、原稿読取部の読取り精度への影響を少なくすることができる。
請求項58によれば、Kp≒1.4とするので、規範Mpの値をMp=1.3とし、より一層、安定性のよい制御が可能となりインクキャリッジの移動によって画像形成部で発生した揺動振動が原稿読取部へ伝達された際に、位置制御されたスキャナユニットが位置ずれを応答よく追従して減少することが可能となり、原稿読取部の読取り精度への影響を少なくすることができる。
請求項59によれば、1≦ωc/ωpとするので、支持部材を介して床などの揺動振動が画像形成部へ伝達された際に、速度制御されたインクキャリッジの位置ずれを1倍以下に減少することが可能となり、画像形成部の読取り精度への影響を少なくすることができる。
請求項60によれば、1.25≦ωn/ωpとするので、支持部材を介して床などの揺動振動が画像形成部へ伝達された際に、位置制御されたヘッドキャリッジの位置ずれを1倍以下に減少することが可能となり、画像形成部の読取り精度への影響を少なくすることができる。
以下に、本発明の実施形態に係るインクジェットプリンタについて図面を参照しつつ説明する。
[第1の実施形態]
(インクジェットプリンタの構成)
図1は複合型インクジェットプリンタの構成図で、装置本体1には、原稿読取部(スキャナ部)2と画像形成部3が、第1のヒンジ機構(連結手段)23を介して各独立に連結されて上下に積み重ねて配置されている。原稿読取部2は、装置本体1の上面に取り付けられた硬質透明ガラスからなるプラテンガラス4の下方に配置され、プラテンガラス4の上面には、原稿カバー5が第2のヒンジ機構(連結手段)24(図2参照)によって原稿読取部2に対して開閉自在に設けられている。
原稿読取部2は、プラテンガラス4の下面に平行な矢印a−bで示す副走査方向(横方向)に往復移動走査自在なスキャナユニット6を備えている。スキャナユニット6は、原稿に光を照射する光源7、原稿からの反射光を偏向するミラー8、ミラー8からの光学像を受光する光電変換素子としてのCCD9等を備え、矢印a−b方向に架設されたガイド軸10によって案内される。
画像形成部3には、図示省略の複数のインクヘッドおよびインクタンクを収納するインクキャリッジ(インクジェットヘッドキャリッジ)11と、そのインクキャリッジ11を主走査方向である矢印c,d方向に案内するガイド軸12と、インクヘッドで印字される用紙Pを主走査方向に直交する副走査方向(紙面に垂直な方向)に搬送して、インクキャリッジ11へ搬送する搬送ローラ13,13と、が設けられている。
スキャナユニット6が副走査方向に移動することにより、プラテンガラス4上の原稿画像が読み取られ、その光学像がCCD9で光電変換され、図示しない画像処理部において所定の処理を施された後、画像データとして画像形成部3に出力される。
画像形成部3では、インクキャリッジ11が主走査方向に移動しながら画像データに基づいてインクヘッドを駆動し、インクヘッドに収納されたインクを搬送ローラ13,13によって搬送された用紙P上に吐出して画像を形成する。
スキャナユニット6は、図示は省略するが、タイミングベルト、減速ギヤを介してPM型のパルスモータにより駆動される。キャビネットの強度を得るためのリブを除去、キャビネット自体の剛性を低減、剛性に大きく影響するリヤキャビネットを取り外すなどして画像形成部3の剛性を変化させたときの画像の位置ずれによる読取画質劣化への影響を検討した結果を表1に示す。
Figure 2006248241
剛性は、プッシュプルゲージを用いて画像形成部側面のZ方向中央、Y方向上端より1cmの位置をプッシュプルゲージを用いてX方向に9.8Nで静的に付勢した時の画像形成部3の変位量をもう一方の側面のY,Z方向同一位置をレーザーフォーカス変位計LT−8100(キーエンス社製)を用いて測定し、画像形成部3の剛性Kp(N/m)は、
Kp=(付勢9.8(N))/(付勢による変位量△X(m))、として求めた。
また、画像形成部3の固有振動数は、付勢を瞬時に開放し初期状態に復元する際に起きる変形の過渡振動を変位計の変位出力として求め、FFTアナライザーCF−5200(小野測器製)を使用して周波数分析し、画像形成部の固有振動数Fr(Hz)を測定した。
高さ20(cm)の画像形成部3に高さ7.5(cm)の画像読取部2を搭載したインクジェットプリンタの総重量は12(kgw)であり、変形モードを考慮した等価質量Mpは1/2の6(kg)となり、計算による固有振動数Fn(Hz)は、
Fn=(Kp/Mp)0.5 /(2π)、として求めた。
実測値と算出値の比Fr/Fnより計算誤差は、最大12%であり実用上支障のない範囲である。
次にスキャナユニット6について説明する。
使用したパルスモータM42SP−4NPK(ミツミ製)の諸元を表2〜4に示す。
Figure 2006248241
Figure 2006248241
Figure 2006248241
駆動に用いたパルスモータのドライバーICL6219(SGS社製)は、表5に示すように、電流制御入力I0,I1の組合せにより正規の相電流Imおよび(2/3)Im、(1/3)Im、0と選択でき、この機能を用いて、表6に示すように、状態“1”〜“16”に切替えて3.75(deg)ステップ角を分割数M=4で分割し駆動角度θd=0.9375(deg/Line),2,480Line/secのマイクロステップ駆動を用いている。
Figure 2006248241
Figure 2006248241
パルスモータの駆動周波数F=620(PPS)、2相励磁、定格電流Im=0.4(A/相)、プルアウトトルクTo=3.23×10-2(Nm)より駆動電流Id=0.15(A/相)でマイクロステップ駆動の時の駆動プルアウトトノレクTd(Nm)は、PM型のパルスモータの発生するトルクは電流に正比例することより、
Td=α・To・Id/Im
=0.667×3.23×10-2×0.15/0.4
=8.09×10-3(Nm)
α:マイクロステップの補正係数として求めた。
分割数Nのモーターの励磁状態へローターを引き込もうとする剛性Km(Nm/rad)は、PM型のパルスモータはトルク−角度特性は、図3のグラフに示すように、正弦波に近似することができることより、この正弦波を微分して求め、
Km=Td・N/4
=8.09×10-3×96/4
=0.194 (Nm/rad)
として求めた。
600DPIの送りを分割数、N×M=384で達成するためにスキャナユニット6のモーター軸換算駆動半径R(m)はR=42.3×10-6×384/(2π)=2.59×10-3(m)に設定されており、可動部重量W=0.45(Kgw)のスキャナユニット6のモーター軸換算負荷イナーシャーJL(Kgm2 )は、
JL=W・R2
=0.45×(2.59×10-32
=3.01×10-6 (Kgm2
として求めた。
駆動時におけるパルスモータの固有振動数Fm(Hz)はモータ単体のローターイナーシャーJm=1.30×10-6(Kgm2 )より、
Fm=(Km/(Jm十JL))0.5 /(2π)
={0.194/(1.30×10-6+3.01×10-6)}0.5
/(2π)
=33.8 (Hz)
として求めた。
なお、ギヤ、プーリー,ベルトなどは影響が小さいので計算では省略した。
表1より画像読取部2のスキャナユニット6、パルスモータなどから成る読取系の固有振動数Fmが画像形成装置の実測値Frもしくは算出値Fnより大きいことが良好な読取画像を得る必須条件であることが判明した。
モータの固有振動数Fmは望ましくは1.3倍以上、更に望ましくは1.5倍以上大きくすることで良好な読取画像が達成できる。
固有振動数の関係を整理することにより、画像形成部3及び画像読取部2における質量もしくはイナーシャー、剛性の比は、
(JL十Jm)/Mp<Km/Kpとすることにより、画像読取ずれを防止することが可能となり、望ましくは、
1.69・(JL+Jm)/Mp<(Km/Kp)
更に望ましくは、
2.25・(JL+Jm)/Mp<Km/Kp
とすれば、より良好な画像読取の得られるとともにその信頼性を向上させることが可能となる。
以上により、画像形成部3の固有振動数Fpに対して画像読取部2のスキャナユニット6の駆動源であるパルスモータの固有振動数Fmを大きくすることによりインクキャリッジ11の加減速に伴う振動が画像読取系に伝達すことにより生じる読取画像ぶれを防止できることが明らかになったので、次いで、この考え方を発展させ、駆動源にDCモータを用いた場合について検討する。
後に掲載する表7に諸元を示すφ36×50mmのDCモータをスキャナユニット6の駆動源に用いた場合について検討を行った。
DCモータの定格回転数ωo(rad/S)、定格電圧Vm(V)より逆起電圧定数Keは、
Ke=Vm/ωo (V/(rad/S))
起動トルクTs(Nm)、起動電流Is(A)よりトルク定数KTは、
KT=Ts/Is (Nm/A)、
電気子抵抗Raは、
Ra=Vm/Is(Ω)となる。
等価プーリー半径rp(m)、キャリッジ質量M(Kg)より、
モータ軸換算イナーシャーJL=M・rp2 (Kgm2 )、
ダンピングファクター,(Nm/(rad/S))、
ローターイナーシャーJm(Kgm2 )、とすると、モータゲインKmは、インクジェットプリンタ、スキャナに用いられるDCモータでは、電機子のインダクタンスは省略できるので、
Km=KT/(KT・Ke+Ra・D)
モータ時定数Tmは、
Tm=Ra・(JL+Jm)/(KT・Ke+Ra・D)となり、モータの応答周波数は1/Tmとなる。
また、インクジェットプリンタ、スキャナに用いられるDCモータではダンピングファクタDの影響が小さく省略出来るので、モータゲインKm、モータ時定数Tmは、
Km≒1/Ke
Tm≒Ra・(JL+Jm)/(KT・Ke)となる。
一定速度制御で画像読取を行った場合は速度制御系は、図4,図5のブロック図で示すように、積分性一次遅れ要素であり、速度センサー感度Kv(V/(rad/S))、アンプゲインをKaとすると位相が135度遅れる応答周波数ωc(rad/S)は、
ωc=(Ka・Kv/Ke+1)/Tmとなる。
トータルゲインGは、
G=1/(Kv+Ke/Ka)
であり位相余有の一般的な値である45度程度を確保する条件はG≦ωcであり、整理すると、
(Ka2 ・Kv2 )十(2・KV・Ke−Tm・Ke)・Ka
+Ke2≧0、
が得られ、上式において応答性を確保するためには根が実根であることが必要となり、速度センサ感度Kv(V/(rad/S))は、
Kv≦Tm/4として与えられる。
速度制御系の伝達関数Gv(s)の分母をa・S2 +b・S+cと整理することによりアンプゲインKaの条件は、
Ka≦−{b−(b2−4・a・c)0.5 }/(2・a)
但し、a=(Ka2・Kv2
b=((2.Kv・Ke−Tm・Ke)・Ka、
c=Ke2
固有振動数ωp(rad/S)もしくはFp=ωp/(2π)(Hz)の画像形成部3がインクキャリッジ11の加減速で振動し画像読取部2のスキャナユニット6へ伝達する振動はSIN(ωp・t)であり、このときの速度制御系の位置出力θo(S)、正規化位置出力θo(t)は速度制御系の応答周波数ωc(rad/S)、サーボゲインなどより、
θo(S)=ωp・{1/(Kv十Ke/Ka)}
/(S2 +ωp2 )・{(1/ωc)S+1}
θo(t)={1/(Kv+Ke/Ka)}
×{pl・EXP(−ωc・t)+po・SIN
(ωp・t+φ)}/po
但し、p1=1/{−(ωp2 +ωc2 )・ωc}
po=1/{ωp2 ・(ωp2 +ωc20.5
φ=SIN-1[ωp2 /{(ωp2 +ωc20.5
・ωc}]
正規化追従位置エラーθe(t)は、
θe=θo(t)−SIN(ωp・t)となる。
速度制御系のパラメータがスキャナーの位置精度に与える影響を検討するため以下の試算検討を行った。
上記方法に基づいて画像形成部固有振動数Fp=30(Hz)でゲイン設定した条件1〜7を表7に示す。
Figure 2006248241
条件1の正規化位置出力波形を図6に示し、条件2〜7もパラメータの設定に応じて過渡応答する。
表7でθemaxは正規化位置エラーθeの最大値である。
正規化位置エラーθeの波形を図7に示す。
表7、図6,図7で明らかなように、画像形成部3の固有振動数Fpが同一でも、制御系の設定により応答周波数Fcが大きく変化し、応答周波数Fcを高くすることにより、位置エラーを縮小できることがわかる。
画像形成部3の固有振動数Fp=15,30,150(Hz)として更に詳しく検討したのが、図8であり、画像形成部3の固有振動数Fpが変わることにより、制御系に要求される応答周波数特性も変化している。
ここで、固有振動数Fpと応答周波数Fcとの関係を整理するために応答周波数Fcを固有振動数Fpで除した値を正規化周波数Fc/Fp(またはωc/ωp)としたところ、図9に示すように、固有振動数Fpが異なる制御系の位置エラーが同一の曲線で表すことが可能となった。
図9より、少なくとも正規化周波数Fc/Fp≧1としないと振動を減衰できないことが判る。
折線に近似した近似曲線の変極点における正規化周波数Fc/Fp=1.5であることより、正規化周波数Fc/Fp≧1.5とすることにより正規化位置エラーθemax≦0.4となり、更に望ましくは、Fc/Fp≧2とすることによりθemα≦0.22に抑制が出来ることが明らかになった。
次に、図10,図11に示す速度帰還と位置帰還を併用する位置制御系を用いたスキャナプリンタの読取画像の位置ずれについて検討を行った。両図で明らかなように、位置制御系は二次遅れ要素となる。
この位置制御系においても前述の速度制御系と同様の条件、
Kv≦Tm/4
Ka≦−{b−(b2 −4・a・c)0.5 }/(2. a)が必要とされる。
モータ回転位置を検出するための位置検出の感度をKp(V/(rad)とするとトータルゲインGpは、
Gp(S)=Θo(S)/Θi(S)
=(Ka・Kp/Ke)/{(S2 +α2 )+β2
但し、α=(Ka・Kv/Ke+1)/(2・Tm)
β2 =ωn2 −a2
ωn2 =Ka・Kp/(Ke・Tm)
追従性を確保する条件は、
ωn2 ≧α2
となることより、位置検出器感度Kpの条件として、
Kp≧(Ka・Kv/Ke+1)2
/(4・Ka・Tm/Ke)
が得れる。
次に、二次遅れ要素の安定判別に用いられる規範Mpの値について述べる。
規範Mpの閉ループ周波数応答特性の極大値により制御系の安定度を判断するものであり、正弦波SIN(ω・t)入力に対する出力θoは、
Θo(S)=(ω・Ka・Kp/Ke)/(S2 +ω2 ){(S2 +α2 )+β2
Θo(t)=y・{ω-1・SIN(ω・t−psl)
−β-1・EXP(−α・t)・SIN(β・t−ps2)}
但し、γ=(ω・Ka・Kp/Ke)
/{(ωn2 −ω2 2 +4*α2 *ω20.5
ps1=TAN-1(2・α・ω)/(ωn2 −ω2
ps2=TAN-1(−2・α・ω)/(α2 −β2 +ω2
上述のΘo(t)のωについての微分が0となる点が最大値で規範Mpとなるので、
d{(ωn2 −ω2 2 +4*α2 *ω2 }/dω=0
整理すると、
ωmp=(ωn2 −2・α2 0.5
Figure 2006248241
通常のωn≒ωmp、ωn2 ≫1 、ωn2 ≫αであることより、ω=1として整理すると、
Mp≒ωn2 /{(ωn2 −ωmp2 2 +4*α2 *ω20.5
となり、通常、
1.2≦Mp≦1.6
望ましくは、
Mp≒1.3
となるように、パラメータを設定すればよい。
インクキャリッジ11の加減速により固有振動数ωp(rad/S)(Fp=ωp/(2π)(Hz))のプリンタのキャビネットからスキャナユニット6へ伝達する振動はSIN(ωp・t)であり、このときの位置制御系の位置出力θo(S)、正規化位置出力θo(t)は速度制御系の固有振動数周波数ωn(rad/S)、サーボゲインなどより、
Θo(S)=(ωp・Ka・Kp/Ke)/(S2 +ω2
{(S2 +α2 )+β2
Θo(t)=ωp・{ω-1・SIN(ω・t−psl)
−β-1・EXP(−α・t)・SIN(β・t−ps2)}
但し、ps1=TAN-1(2・α・ω)/(ωn2 −ωp2
ps2=TAN-1(−2・α・ω)/(α2 −β2 +ωp2
正規化追従位置エラーθe(t)は、
θe(t)=θo(t)−SIN(ωp・t)
となる。
前述した速度制御系と同様に位置制御系のパラメータがスキャナユニット6の位置精度に与える影響などを検討するため以下の試算検討を行った。
上記方法に基づいて画像形成部3の固有振動牧Fp=30(Hz)でパラメータ設定した条件8〜14を表8に示す。
Figure 2006248241
条件8の正規化位置出力波形を図12に示し、条件9〜14もパラメータ設定に応じて過渡応答し、正規化位置エラーθeの波形を図13に、各条件下での規範Mpの値を図14に示す。
表8と図14より、規範Mpの値は二重の帰還がかかった位置制御系において、内側のループである速度帰還系のパラメータの変化には影響されていない。
そこで、外側のループのパラメータである位置検出器感度Kpに対する変化を示したのが図15であり、同図より、
1.2≦Kp≦2.3とすることにより、
規範Mpの値を1.2から1.6の範囲に、望ましくは1.2≦Kp≦1.7とすることにより、規範Mpの値を1.2から1.4の範囲に、更に望ましくはKp=1.4とすることにより規範Mpの値を1.3とすることができる。
表8、図12,図13で明らかなように、画像形成部3の固有振動数Fpが同一でも制御系のパラメータの設定により固有振動数Fnが大きく変化し、固有振動数Fnを高くすることにより位置エラーを抑制できることがわかる。
画像形成部3の固有振動数Fp=15,30,150(Hz)として更に詳しく検討したのが図16であり、画像形成部3の固有振動数Fpが変わることにより制御系に要求される固有振動数特性も変化している。
ここで、画像形成部3の固有振動数Fpと制御系の固有振動数Fnとの関係を整理するために固有振動数Fnを固有振動数Fpで除した値を正規化周波数Fn/Fp(またはωn/ωp)としたところ、図17に示すように、固有振動数Fpが異なる制御系の位置エラーが同一の曲線で表すことが可能となった。
図17より、少なくとも正規化周波数Fn/Fp≧1.25にしないと振動を減衰できないことが判る。
折線近似した近似曲線の変極点における正規化周波数Fn/Fp=1.75であることより、正規化周波数Fc/Fp≧1.75とすることにより正規化位置エラーθemax≦0.5となり、更に望ましくはFc/Fp≧5とすることによりθemax≦0.25に抑えることが出来ることが明らかになった。
以上、詳細に説明したように、画像形成部3の固有振動数Fpと画像読取部2のスキャナユニット駆動用のDCモータ制御系の応答周波数Fcもしくは固有振動数Fnの関係を、Fp≦Fc、Fp≦Fnとすることより、画像読取ブレを抑制することができる。
本発明は、画像読取部2の位置精度の向上に限定されるものではなく、図1においてパルスエンコーダなど帰還信号に基づいてDCモータを制御してインクキャリッジが駆動される画像形成部3が固有振動数Fpの弾性部材等(または、コイルばね、板ばね、防振ゴム等々)で支持された場合の外乱振動に対しての印字画像ぶれの抑制においても同様の効果発揮するものである。
さらに、画像読取の信頼性を向上させるために画像形成部3及び画像読取部2の固有振動数の関係を条件5に設定して画像形成部3と画像読取部2の締結部に防振部材などを追加、改良した第2〜5の実施形態について以下に説明する。
[第2の実施形態]
(防振部材の構成)
図18は装置本体1の側面図である。防振部材(防振手段)21,22は、ヒンジ機構(連結手段)23,24内に設けられている。図18に示すように、第1のヒンジ機構23は原稿読取部2が後述する回転軸25を中心に矢印A方向に回動可能に設けられて、原稿読取部2が回動することによってインクキャリッジ10に収容されたインクタンクの交換等を行うことができるようになっている。
更に第2のヒンジ機構24は、原稿カバー5が回転軸26を中心に矢印B方向に回動可能に設けられて、原稿カバー5を回動させることにより、スキャナユニット6で走査する原稿を原稿カバー5とプラテンガラス4の間に挟むことが可能になる。
なお、ヒンジ機構23,24が設けられる位置は、作業者が印字指示をする操作部13が設けられている側(フロント側)の反対側(リア側)で且つ装置本体1の幅方向(図1紙面左右方向)の少なくとも両端部である。
図19は装置本体1の幅方向に直交する方向から見た防振部材21を含む第1のヒンジ機構23の要部一部断面図である。以下に、防振部材21を含む第1のヒンジ機構23について述べるが、第2のヒンジ機構24の構造も同一であるため、第1のヒンジ機構23の一方(図1の左側)のみに付いて説明し他の説明は省略する。
なお、第1,第2のヒンジ機構23,24の他方、即ち右側に付いては、左側のそれと対称的に設けられている。更に第1のヒンジ機構23の一方に関しても、図19では左側に軸受部26を設け、右側にヒンジ部27を設けた構成であるが、左右の部材が反転した構成も可能である。
画像形成部3は、その上部に一体的に形成した軸受部26を有し、原稿読取部2は、その下部に一体的に形成したヒンジ部27を有している。軸受部26はその厚さ方向に貫通する軸受部材28を有して、回転軸25を軸方向移動可能及び回転可能に軸支する。軸受部材28は、軸受部26に圧入又は接着固定される。
軸受部材28は、その内側に回転軸25と密に嵌挿させて回転軸25がガタ付くことなくその軸心方向に移動できるようにするために、寸法精度良く製作する必要があり、更に回転軸25との接触で磨耗が少なくなるようにする必要があり、その材質としては、例えば、軸受部26より硬く、しかも耐磨耗性のすぐれた軸受け用の金属材料で形成されることが好ましい。
軸受部材28に挿通される回転軸25は、その軸心方向への移動が可能であると共に、その一端部がヒンジ部27に螺着、圧入又は接着等によって固定される。その回転軸25近傍のヒンジ部27と軸受部26の隙間には、防振部材としてのコイルばね21が回転軸25の軸部に巻装されている。
回転軸25の他端部には、平板状の頭部(規制部材)251が形成され、軸受部26とヒンジ部27との間に形成される隙間(間隙)を所定の範囲内に規制し、軸受部26の可動範囲を制限し、更にコイルばね21を所定長さまで圧縮して、軸受部26がヒンジ部27から離れる方向(離反する方向)に付勢力を受ける状態とする。これにより、軸受部26とヒンジ部27に常に付勢力が付与され、揺動力を減衰・緩衝できると共に、通常時(自由状態)には、軸受部26とヒンジ部27が所定位置に位置決めされる。
なお、以上の説明では、防振部材としてコイルばね21を例に述べたが、これに限らず、コイルばねに代えて、弾性部材としての防振ゴムを同じ位置に軸受部26とヒンジ部27の両方に当接するように設けてもよく、また、軸受部26と頭部251の間に隙間を設け、その隙間に付勢部材としてのコイルばねや防振ゴムを回転軸25に巻装するようにして設けてもよい。あるいは、回転軸25の他端部に設けた頭部251に代えて、OリングやEリング等を規制部材として回転軸25に設けて、軸受部26をヒンジ部27に対して所定位置に位置決めしてもよい。
(防振部材の作用)
画像形成部3では、インクキャリッジ11が主走査方向に移動すると、インクキャリッジ11の慣性力によって画像形成部3を保持している筐体が矢印c−d方向(図1参照)に揺動する。従って、画像形成部3に設けられた軸受部26も図3に示す矢印c−d方向に揺動し、その上に載置されている原稿読取部2に揺動力が伝達されようとする。
しかし、画像形成部3では、ヒンジ部27に固定された回転軸25が軸受部26に対して軸方向に移動可能に設けられ、更にヒンジ部27と軸受部26との間には防振部材としてのコイルばね21が付勢状態で介装されているので、コイルばね21が伸縮して、回転軸25が軸受部材28内を軸方向に移動し、その揺動力は効果的に減衰・緩衝される。従って、軸受部26即ち画像形成部3からヒンジ部27への揺動力が減衰・緩衝されて伝達される。
通常、画像形成部3は、印字速度が8ppm(pages/min.)に設定されているので、インクキャリッジ11の主走査方向の移動によって40Hzから50Hzまでの振動数(振動周波数)が発生する。しかし、原稿読取部2の振動数が20Hzから30Hzまで減衰すれば、所望の読取り性能を確保できるので、本実施形態では、同程度まで振動数を減衰できるように、コイルばね21の弾発係数等やその他の仕様を設定している。
このような構成によれば、画像形成部3で発生した揺動力の原稿読取部2への伝達が減衰・緩衝されるため、インクキャリッジ11の作動中における原稿読取部2のスキャナユニット6の読取り性能への影響を顕著に低減することができ、読み取り精度を顕著に向上させることができる。
更に、原稿カバー5を移動させるための第2ヒンジ機構24にも同様に防振部材22を設けることにより、原稿読取部2から原稿カバー5へ伝達される揺動力を減衰・緩衝させることができるため、インクキャリッジ11の作動時及び/又はスキャナユニット6の作動時に、プラテンガラス4上に載置された原稿が移動したりするのを抑制することもでき、高い読み取り精度を維持できる。
以上、本実施形態では、第1,第2の防振部材21,22を、第1,第2のヒンジ機構23,24内に設けた構成について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、図示は省略するが、第1の防振部材21又は第2の防振部材22のいずれか一方のみを設けた構成としてもよく、その場合には、対応する第1のヒンジ機構23又は第2のヒンジ機構24のみを設ければよい。
[第3の実施形態]
以下に、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、第1の実施形態と共通する部分の説明は省略して相違する構成についてのみ説明する。
(ヒンジ機構の構成)
本実施形態では、図19に示すように、装置本体1には、第1のヒンジ機構(支持手段)31と第2のヒンジ機構(支持手段)32が設けられ、その第1のヒンジ機構31は、原稿読取部2が画像形成部3に対して回転軸33を中心に矢印A方向に回動可能に設けられて原稿読取部2が回動することによってインクキャリッジ11に収容されたインクタンク(図示省略)の交換等を行うことができるように構成される。
また、第2のヒンジ機構32は、原稿カバー5が原稿読取部2に対して回転軸34中心に矢印B方向に回動可能に設けられて原稿カバー5を回動させることにより、スキャナユニット6で走査する原稿を、原稿カバー5とプラテンガラス4の間に挟むことを可能にするように構成される。
第1のヒンジ機構31と第2のヒンジ機構32は構成が同一であり、更に各ヒンジ機構31,32は図19に示す幅方向に対称に設けられるので、以下の説明では第1のヒンジ機構31のうち、装置幅方向の一方だけについて述べる。その第1のヒンジ機構31は作業者が印字指示をする操作部13が設けられている側(フロント側)の反対側(リア側)に設けられている。
原稿読取部2には、回転軸33と、その回転軸33のまわりに回転可能に支持される支持棒(支持手段)35と、が設けられ、画像形成部3には、その支持棒35の先端から中間部までを挿入させるための遊嵌穴37が設けられている。その遊嵌穴37は、支持棒35との間に1mm乃至2mmの隙間を有している。
このような隙間を設定していることによって、支持棒35との間に画像形成部3のインクキャリッジ11の慣性力に伴う主走査方向(横方向)の振れが発生したとき、後述する防振部材がその揺動力を減衰又は吸収できるように、その遊嵌穴37に遊嵌された支持棒35及び回転軸33を介して画像形成部3で発生した揺動力の原稿読取部2への伝達を低減・抑制することができる。
なお、上記構成にあって、回転軸33を原稿読取部2の下部に一体的に設けてもよく、支持棒35に一体的に形成されて、回転軸33が原稿読取部2の下部に回転可能に軸支されるようにしてもよい。
(防振部材の構成)
本実施形態では、防振部材(防振手段)として、画像形成部3からの揺動力を吸収、減衰又は他の力(転動力、摺動力)に変換して原稿読取部2へ伝達するための第1の防振部材39と、原稿読取部2からの揺動力を吸収、減衰又は他の力に変換して原稿カバー5へ伝達するための第2の防振部材40とを設けているが、両防振部材39,40の構成は同一であるため、以下、第1の防振部材39についてのみ説明する。
図19は装置本体1の側面図、図20は、防振部材39を画像形成部3の上面から見た図である。防振部材39はコイルばねからなり、遊嵌穴37の近傍で且つ遊嵌穴37のフロント側(即ち、装置リア側の幅方向端部近傍)と、画像形成部3のフロント側の左右角部近傍(即ち、装置フロント側の幅方向近傍)の合計4箇所に設けられている。
この位置に、コイルばね39を設けることにより、原稿読取部2の保持状態が安定する。これら4個のコイルばね39…は、原稿読取部2が図19に示す基準位置にあるとき、第1のヒンジ機構31…の支持なしでも所定高さ位置に保持されるように構成している。
さらに、これらコイルばね39…は、後述するように、画像形成部3から原稿読取部2に向けて主走査方向に揺動しようとする力(以下、揺動力)が伝達されようとしても、その揺動力を充分減衰・緩衝して、原稿読取部2への影響が及ばないように、弾発係数等やその他の仕様を設定している。
また、揺動力が伝達されても第1のヒンジ機構31の支持棒35の先端が遊嵌穴37の底と衝突しないようにコイルばね39の仕様等を設定すればよい。なお、防振部材としてのコイルばね39は、その一端を画像形成部3に固定してもよく、原稿読取部2に固定してもよい。
(防振部材の作用)
次に、防振部材39,40の作用について述べる。図1に示すように、画像形成部3ではインクキャリッジ11が主走査方向(c−d方向)へ移動すると、インクキャリッジ11の慣性力によって、画像形成部3を保持している筐体が主走査方向に揺動する。
その揺動力は、コイルばね39を介して原稿読取部2に伝達されようとする。しかし、原稿読取部2は、4個のコイルばね39…によって所定位置に浮上した状態で支持されているため、揺動力がコイルばね39…によって減衰・緩衝され、原稿読取部2への影響は著しく低減され、高い読み取り精度を確保することができる。
通常、画像形成部3は、印字速度が8ppm(pages/min.)に設定されているので、インクキャリッジ11の主走査方向の移動によって40Hzから50Hzまでの振動数が発生する。本実施形態では、原稿読取部2の振動数が20Hzから30Hzまで減衰すれば、所望の読取性能を確保できるので、上記減衰力が得られるように、コイルばね39…の弾発係数やその他の仕様等を設定すればよい。
[第4の実施形態]
以下に、本発明の第4の実施形態について説明する。なお、前各実施形態と共通する部分の説明は省略して相違する構成についてのみ説明する。
(防振部材の構成)
本実施形態では、防振部材として、図21に示すような板ばね41…を用いている。その板ばね41は、中間部411を円弧状に湾曲させ、両端部142,142を平坦状に形成している。この板ばね41を、装置幅方向に位置するように配置して、その一端部412を画像形成部3の上面に固定し、他端部412を画像形成部3の上面にスライド自在に載置する。
原稿読取部2が、基準位置(図19参照)にあるとき、板ばね41 は、その


円弧状の湾曲部411が原稿読取部2の底面と線接触する。このような板ばね41…を用いた場合にも、第2の実施形態のコイルばね39…と同様に、揺動力が減衰・緩衝され、原稿読取部2に対する振動の低減抑制効果が得られるように、その弾発係数やその他の仕様を設定すればよい。
(防振部材の作用)
インクキャリッジ11が主走査方向へ移動すると、揺動力は、画像形成部3から板ばね41…を介して原稿読取部2へ伝達されようとする。しかし、原稿読取部2は4個の板ばね41…によって所定位置に浮上した状態で支持されているため、その揺動力は板ばね41…の他端部412が画像形成部3の上面上を摺動したり、原稿読取部2の底面に当接している板ばね41…の円弧状の中間部411がその底面を摺動することによって効果的に減衰・緩衝される。従って、原稿読取部2への影響は著しく低減され、高い読み取り精度を確保することができる。
[第5の実施形態]
以下に、本発明の第4の実施形態について図22を参照しつつ説明する。なお、前各実施形態と共通する部分の説明は省略して相違する構成についてのみ説明する。
(防振部材の構成)
図22は原稿読取部2の底面図である。この実施形態では、原稿読取部2の底面にローラ45…を防振部材として設けており、各ローラ45の支軸451が、装置本体1のフロント−リア方向に沿うように支持されている。そして、原稿読取部2と画像形成部3のフロント側両側には、原稿読取部2の画像形成部3に対する相対移動をある程度許容し、かつ、その相対移動を所定の範囲内に拘束するための連結棒46,46が設けられている。
各ローラ45…の取り付け位置は、図20のコイルばね39…が設けられた位置、即ち装置リア側の幅方向両端部と、装置フロント側の幅方向両端部に設けられる。従って、ローラ45…は、その周面部が画像形成部3の上面と線接触すると共に、主走査方向(図22の左右方向)に転動自在となっている。なお、本実施形態では、防振部材としてのローラ45…を原稿読取部2の底部に設けたが、画像形成部3の上部にローラ45…を設けてもよい。
(防振部材の作用)
インクキャリッジ11が主走査方向に移動すると、揺動力はローラ45を介


して原稿読取部2へ伝達されようとする。しかし、画像形成部3が揺動してもローラ45…が転動することによって揺動力が転動力に変換されるので、揺動力は著しく減衰・緩衝され、原稿読取部2への影響が効果的に低減され、高い読み取り精度を確保することができる。
なお、上述の各ローラ45…は、ベアリングを介して支持されてもよく、また、ローラ45…に代えて、円筒状のベアリングやボールベアリングを用いてもよい。このように、ベアリング部材を用いることによって、摩擦力の影響を少なくして、画像形成部3から原稿読取部2への揺動力が効率よく転動力に変換されるので、揺動力の減衰・緩衝効果が顕著となる。
また、図示は省略するが、上記各実施形態において、各防振部材が当接する原稿読取部2、画像形成部3、原稿カバー5に、摩擦力を低減するための摩擦力低減部材を設けてもよい。その摩擦力低減部材としては、テフロン(登録商標)コートやフッ素入り樹脂が好ましい。
このような摩擦力低減部材を設けることによって、防振部材とそれに対応する原稿読取部2又は画像形成部3又は原稿カバー5との当接部における摩擦力が低減されるので、相対的に摺動しやすくなり主走査方向の揺動力が摺動力に変換され、揺動力をより効果的に低減することができる。
本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置の概略構成図である。 同パルスモータのトルク−角度特性を示すグラフである。 同速度制御系統ブロック図である。 同速度制御系統ブロック図である。 同正規化出力波形を示すグラフである。 同正規化位置エラーの出力波形を示すグラフである。 同周波数対応の正規化位置エラーを示すグラフである。 同周波数対応の速度制御追従特性を示すグラフである。 同正規化周波数対応の速度制御追従特性を示すグラフである。 同位置制御系統ブロック図である。 同位置制御系統ブロック図である。 同正規化位置出力波形を示すグラフである。 同正規化位置エラーの出力波形を示すグラフである。 同位置検出器感度対応の規範の値を示すグラフである。 同位置検出器感度対応の規範の変化を示すグラフである。 同周波数対応の位置制御追従特性を示すグラフである。 同正規化周波数対応の位置制御追従特性を示すグラフである。 同第2の実施形態に係るヒンジ機構の断面図である。 同第3の実施形態に係る画像形成装置の外形図である。 同防振部材の配置を示す画像形成部の平面図である。 同第4の実施形態の防振部材の斜視図である。 同第5の実施形態の防振部材の配置を示す原稿読取部の平面図である。 従来の画像形成装置の概略構成図である。
符号の説明
2−原稿読取部
3−画像形成部
5−原稿カバー
6−スキャナユニット
11−インクキャリッジ
21−第1の防振手段
22−第2の防振手段
23−第1の連結手段
24−第2の連結手段
25−回転軸
251−規制部材
26−軸受部
27−ヒンジ部
28−軸受部材
31−第1の支持手段
32−第2の支持手段
39−第1の防振手段
40−第2の防振手段
41−付勢部材
411−中間部
45−ローラ

Claims (60)

  1. インクキャリッジを往復移動させて用紙に画像を形成する画像形成部と、
    前記画像形成部上に載置された原稿読取部と、
    前記原稿読取部に配置され、インクキャリッジの駆動部とは別の駆動部によりインクキャリッジの移動方向と平行で、かつ、一方向に移動させてインクキャリッジの移動又は移動停止により画像形成部に揺動力が発生する期間に原稿の画像データを読取るスキャナユニットと、
    前記原稿読取部と前記画像形成部を連結する第1の連結手段と、
    前記画像形成部で発生する揺動力を減衰・緩衝して前記原稿読取部への影響を低減させるために、前記第1の連結手段に設けられる第1の防振手段と、を具備したことを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. インクキャリッジを往復移動させて用紙に画像を形成する画像形成部と、
    前記画像形成部上に載置された原稿読取部と、
    前記原稿読取部に配置され、インクキャリッジの駆動部とは別の駆動部によりインクキャリッジの移動方向と平行で、かつ、一方向に移動させてインクキャリッジの移動又は移動停止により画像形成部に揺動力が発生する期間に原稿の画像データを読取るスキャナユニットと、
    原稿読取部の上面に開閉自在に設けられ、前記原稿読取部との間に原稿を挟む原稿カバーと、
    前記原稿読取部と原稿カバーを連結する第2の連結手段と、
    前記原稿読取部で発生する揺動力を減衰・緩衝して前記原稿カバーへの影響を低減させるために、前記第2の連結手段に設けられる第2の防振手段と、を具備したことを特徴とするインクジェットプリンタ。
  3. インクキャリッジを往復移動させて用紙に画像を形成する画像形成部と、
    前記画像形成部上に載置された原稿読取部と、
    前記原稿読取部に配置され、インクキャリッジの駆動部とは別の駆動部によりインクキャリッジの移動方向と平行で、かつ、一方向に移動させてインクキャリッジの移動又は移動停止により画像形成部に揺動力が発生する期間に原稿の画像データを読取るスキャナユニットと、
    前記原稿読取部と前記画像形成部を連結する第1の連結手段と、
    前記原稿読取部と原稿カバーを連結する第2の連結手段と、
    前記画像形成部で発生する揺動力を減衰・緩衝して前記原稿読取部への影響を低減させるために、前記第1の連結手段に設けられる第1の防振手段と、
    前記原稿読取部で発生する揺動力を減衰・緩衝して前記原稿カバーへの影響を低減させるために、前記第2の連結手段に設けられる第2の防振手段と、を具備したことを特徴とするインクジェットプリンタ。
  4. 前記連結手段は、ヒンジ機構であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のインクジェットプリンタ。
  5. 前記ヒンジ機構は、一方の連結対象物に取付られる軸受部と他方の連結対象物に取り付けられるヒンジ部とが回転軸によって回転自在に連結されてなることを特徴とする請求項4に記載のインクジェットプリンタ。
  6. 前記軸受部は、前記軸受部の材質より耐磨耗性の高い材料でできた軸受部材を有し、前記軸受部材に回転軸が移動可能かつ回転可能に挿通されることを特徴とする請求項5に記載のインクジェットプリンタ。
  7. 前記防振手段は、前記回転軸に近接し且つ前記軸受部と前記ヒンジ部との間に設けられ、前記軸受部と前記ヒンジ部とを離間させるように付勢する付勢部材であることを特徴とする請求項5に記載のインクジェットプリンタ。
  8. 前記付勢部材は、前記回転軸に巻装されるコイルばねあるいは弾性部材であることを特徴とする請求項7に記載のインクジェットプリンタ。
  9. 前記回転軸の一端部には、前記軸受部と当接可能に設けられ、前記軸受部と前記ヒンジ部との隙間を規制すると共に、前記軸受部の移動量を規制する規制部材を設けたことを特徴とする請求項7ないし9のいずれかに記載のインクジェットプリンタ。
  10. インクキャリッジを往復移動させて用紙に画像を形成する画像形成部と、
    前記画像形成部上に載置された原稿読取部と、
    前記原稿読取部に配置され、インクキャリッジの駆動部とは別の駆動部によりインクキャリッジの移動方向と平行で、かつ、一方向に移動させてインクキャリッジの移動又は移動停止により画像形成部に揺動力が発生する期間に原稿の画像データを読取るスキャナユニットと、
    前記原稿読取部を前記画像形成部に対して間隔を有して揺動自在に支持する第1の支持手段と、
    前記画像形成部と前記原稿読取部の間に設けられ、前記画像形成部で発生した揺動力を減衰・緩衝して前記原稿読取部に伝達する第1の防振手段と、を具備したことを特徴とするインクジェットプリンタ。
  11. インクキャリッジを往復移動させて用紙に画像を形成する画像形成部と、
    前記画像形成部上に載置された原稿読取部と、
    前記原稿読取部に配置され、インクキャリッジの駆動部とは別の駆動部によりインクキャリッジの移動方向と平行で、かつ、一方向に移動させてインクキャリッジの移動又は移動停止により画像形成部に揺動力が発生する期間に原稿の画像データを読取るスキャナユニットと、
    前記原稿読取部の上面に設けられ、前記原稿読取部とで原稿を挟む、原稿カバーと、
    前記原稿カバーを前記原稿読取部に対して所定間隔を有して支持する第2の支持手段と、
    前記原稿読取部と前記原稿カバーの間に設けられ、前記原稿読取部で発生した揺動力を減衰・緩衝して前記原稿カバーに伝達する第2の防振手段と、を具備したことを特徴とするインクジェットプリンタ。
  12. インクキャリッジを往復移動させて用紙に画像を形成する画像形成部と、
    前記画像形成部上に載置された原稿読取部と、
    前記原稿読取部に配置され、インクキャリッジの駆動部とは別の駆動部によりインクキャリッジの移動方向と平行で、かつ、一方向に移動させてインクキャリッジの移動又は移動停止により画像形成部に揺動力が発生する期間に原稿の画像データを読取るスキャナユニットと、
    前記原稿読取部の上面に設けられ、前記原稿読取部とで原稿を挟む、原稿カバーと、
    前記原稿読取部を前記画像形成部に対して所定間隔を有して支持する第1の支持手段と、
    前記原稿カバーを前記原稿読取部に対して所定間隔を有して支持する第2の支持手段と、
    前記画像形成部と前記原稿読取部の間に設けられ、前記画像形成部で発生した揺動力を減衰・緩衝して前記原稿読取部に伝達する第1の防振手段と、
    前記原稿読取部と前記原稿カバーの間に設けられ、前記原稿読取部で発生した揺動力を減衰・緩衝して前記原稿カバーに伝達する第2の防振手段と、を具備したことを特徴とするインクジェットプリンタ。
  13. 前記支持手段は、ヒンジ機構であることを特徴とする請求項10ないし12のいずれかに記載のインクジェットプリンタ。
  14. 前記ヒンジ機構は、支持棒と、前記支持棒の一端側に設けられる回転軸と、前記支持棒の他端側を遊嵌させる遊嵌穴と、を有することを特徴とする請求項10に記載のインクジェットプリンタ。
  15. 前記防振手段は、装置本体リア側及びフロント側の幅方向端部近傍に設けられることを特徴とする請求項10ないし12のいずれかに記載のインクジェットプリンタ。
  16. 前記防振手段は、前記画像形成部と前記原稿読取部の間、及び/又は、前記原稿読取部と前記原稿カバーの間、を垂直方向に所定間隔を隔てて弾発的に支持することを特徴とする請求項10ないし12のいずれかに記載のインクジェットプリンタ。
  17. 前記防振手段は、付勢部材であることを特徴とする請求項16に記載のインクジェットプリンタ。
  18. 前記付勢部材は、コイルばねまたは円弧状に湾曲した板ばねであることを特徴とする請求項17に記載のインクジェットプリンタ。
  19. 前記防振手段は、転動部材であることを特徴とする請求項16に記載のインクジェットプリンタ。
  20. 前記転動部材は、ローラまたはベアリングであることを特徴とする請求項19に記載のインクジェットプリンタ。
  21. 前記防振手段の両端又は一端に、前記防振手段の取付対象物との間の摩擦力を低減するための摩擦力低減手段を設けたことを特徴とする請求項15ないし20のいずれかに記載のインクジェットプリンタ。
  22. インクキャリッジを往復移動させて用紙に画像形成する画像形成部と、
    前記画像形成部上に載置された原稿読取部と、
    前記原稿読取部に配置され、インクキャリッジの駆動部とは別の駆動部によりインクキャリッジの移動方向と平行で、かつ、一方向に移動させてインクキャリッジの移動又は移動停止により画像形成部に揺動力が発生する期間に原稿の画像データを読取るスキャナユニットと、を具備し、
    前記原稿読取部のスキャナユニットとパルスモータから成る第2の固有振動数Fmを、前記画像形成部の第1の固有振動数Fpよりも大きく設定したことを特徴とするインクジェットプリンタ。
  23. 前記画像形成部の剛性をKm(Nm/rad)、
    前記スキャナユニットなどからなるモータ軸換算負荷イナーシャーをJL(Nm2 )、
    前記パルスモータのローターイナーシャーをJm(Nm2 )、
    前記画像形成部の剛性をKp(N/m)、
    前記画像形成部の等価質量をMp(Kg)、としたとき、
    (JL+Jm)/Mp<Km/Kp・・・・・(1)
    上記(1)式を満たすことを特徴とする請求項22に記載のインクジェットプリンタ。
  24. 前記原稿読取部と前記画像形成部を連結する第1の連結手段と、
    前記画像形成部で発生する揺動力を減衰・緩衝して前記原稿読取部への影響を低減させるために、前記第1の連結手段に設けられる第1の防振手段と、を具備したことを特徴とする請求項22に記載のインクジェットプリンタ。
  25. 前記原稿読取部の上面に開閉自在に設けられ、前記原稿読取部との間に原稿を挟む原稿カバーと、
    前記原稿読取部と原稿カバーを連結する第2の連結手投と、
    前記原稿読取部で発生する揺動力を減衰・緩衝して前記原稿カバーへの影響を低減させるために、前記第2の連結手段に設けられる第2の防振手段と、を具備したことを特徴とする請求項22に記載のインクジェットプリンタ。
  26. 前記原稿読取部と前記画像形成部を連結する第1の連結手段と、
    前記原稿読取部と原稿カバーを連結する第2の連結手段と、
    前記画像形成部で発生する揺動力を減衰・緩衝して前記原稿読取部への影響を低減させるために、前記第1の連結手投に設けられる第1の防振手投と、
    前記原稿読取部で発生する揺動力を減衰・緩衝して前記原稿カバーへの影響を低減させるために、前記第2の連結手段に設けられる第2の防振手段と、を具備したことを特徴とする請求項22に記載のインクジェットプリンタ。
  27. 前記連結手段は、ヒンジ機構であることを特徴とする請求項24ないし26のいずれかに記載のインクジェットプリンタ。
  28. 前記ヒンジ機構は、一方の連結対象物に取付られる軸受部と他方の連結対象物に取り付けられるヒンジ部とが回転軸によって回転自在に連結されてなることを特徴とする請求項27に記載のインクジェットプリンタ。
  29. 前記軸受部は、前記軸受部の材質より耐磨耗性の高い材料からなる軸受部材を有し、前記軸受部材に前記回転軸が移動可能かつ回転可能に挿通されることを特徴とする請求項28に記載のインクジェットプリンタ。
  30. 前記防振手段は、前記回転軸に近接し且つ前記軸受部と前記ヒンジ部との間に設けられ、前記軸受部と前記ヒンジ部とを離間させるように付勢する付勢部材であることを特徴とする請求項28に記載のインクジェットプリンタ。
  31. 前記付勢部材は、前記回転軸に巻装されるコイルばねまたは弾性部材であることを特徴とする請求項30に記載のインクジェットプリンタ。
  32. 前記回転軸の一端部には、前記軸受部に当接可能に設けられ、前記軸受部と前記ヒンジ部との隙間を規制すると共に、前記軸受部の移動量を規制する規制部材を設けたことを特徴とする請求項28ないし31のいずれかに記載のインクジェットプリンタ。
  33. 前記原稿読取部を前記画像形成部に対して間隔を有して揺動自在に支持する第1の支持手段と、
    前記画像形成部と前記原稿読取部の間に設けられ、前記画像形成部で発生した揺動力を減衰・緩衝して前記原稿読取部に伝達する第1の防振手段と、を具備したことを特徴とする請求項22に記載のインクジェットプリンタ。
  34. 前記原稿読取部の上面に設けられ、前記原稿読取部とで原稿を挟む原稿カバーと、
    前記原稿カバーを前記原稿読取部に対して所定間隔を有して支持する第2の支持手段と、
    前記原稿読取部と前記原稿カバーの間に設けられ、前記原稿読取部で発生した揺動力を減衰・緩衝して前記原稿カバーに伝達する第2の防振手段と、を具備したことを特徴とする請求項22に記載のインクジェットプリンタ。
  35. 前記原稿読取部の上面に設けられ、前記原稿読取部とで原稿を挟む原稿カバーと、
    前記原稿読取部を前記画像形成部に対して所定間隔を有して支持する第1の支持手段と、
    前記原稿カバーを前記原稿読取部に対して所定間隔を有して支持する第2の支持手段と、
    前記画像形成部と前記原稿読取部の間に設けられ、前記画像形成部で発生した揺動力を減衰・緩衝して前記原稿読取部に伝達する第1の防振手段と、
    前記原稿読取部と前記原稿カバーの間に設けられ、前記原稿読取部で発生した揺動力を減衰・緩衝して前記原稿カバーに伝達する第2の防振手段と、を具備したことを特徴とする請求項22に記載のインクジェットプリンタ。
  36. 前記支持手段は、ヒンジ機構であることを特徴とする請求項33ないし35のいずれかに記載のインクジェットプリンタ。
  37. 前記ヒンジ機構は、支持棒と、前記支持棒の一端側に設けられる回転軸と、前記支持棒の他端側を遊嵌させる遊嵌穴と、を有することを特徴とする請求項36に記載のインクジェットプリンタ。
  38. 前記防振手段は、装置本体リア側及びフロント側の幅方向端部近傍に設けられることを特徴とする請求項33ないし35のいずれかに記載のインクジェットプリンタ。
  39. 前記防振手段は、前記画像形成部と前記原稿読取部の間、及び/又は、前記原稿読取部と前記原稿カバーの間、を垂直方向に所定間隔を隔てて弾発的に支持することを特徴とする請求項35ないし37のいずれかに記載のインクジェットプリンタ。
  40. 前記防振手段は、付勢部材であることを特徴とする請求項39に記載のインクジェットプリンタ。
  41. 前記付勢部材は、コイルばねまたは円弧状に湾曲した板ばねであることを特徴とする請求項40に記載のインクジェットプリンタ。
  42. 前記防振手段は、転動部材であることを特徴とする請求項39に記載のインクジェットプリンタ。
  43. 前記転動部材は、ローラまたはベアリングであることを特徴とする請求項42に記載のインクジェットプリンタ。
  44. 前記防振手段の両端または一端に、前記防振手段の取付対象物との間の摩擦力を低減するための摩擦力低減手段を設けたことを特徴とする請求項33ないし43のいずれかに記載のインクジェットプリンタ。
  45. インクキャリッジを往復移動させて用紙に画像形成する画像形成部と、
    前記画像形成部上に載置された原稿読取部と、
    前記原稿読取部に配置され、インクキャリッジの駆動部とは別の駆動部であるDCモータにより一方向に移動させてインクキャリッジの移動又は移動停止により画像形成部に揺動力が発生する期間に原稿の画像データを読取るスキャナユニットと、を具備し、
    前記原稿読取部のスキャナユニットとDCモータから成る第2の振動数Fcを、前記画像形成部の第1の固有振動数Fpよりも大きく設定したことを特徴とするインクジェットプリンタ。
  46. 前記スキャナユニットなどからなるモータ軸換算負荷イナーシャーをJL(Nm2 )、
    前記DCモータのローターイナーシャーをJm(Kgm2 )、
    トルク定数をKT(Nm/A)、
    逆起電圧定数をKe(V/(rad/S))、
    アンプゲインをKa、
    電気子抵抗をRa(Ω)、
    速度センサ感度をKv(V/(rad/S))、
    制御系の応答周波数をωc(rad/S)、
    前記画像形成部の剛性をKp(N/m)、
    前記画像形成部の等価質量をMp(Kg)としたとき、
    1≦ωc/ωp・・・・・(2)
    但し、ωp=(Kp/Mp)0.5
    ωc=(Ka・Kv/Ke+1)/Tm
    Tm=Ra・(JL+Jm)/(KT・Ke)
    上記(2)式を満たすことを特徴とする請求項45に記載のインクジェットプリンタ。
  47. 前記(2)式に代えて、
    1.5≦ωc/ωp・・・・・(3)
    上記(3)式を満たすことを特徴とする請求項46に記載のインクジェットプリンタ。
  48. 前記(2)式に代えて、
    2≦ωc/ωp・・・・・(4)
    上記(4)式を満たすことを特徴とする請求項46に記載のインクジェットプリンタ。
  49. Kv≦Tm/4・・・・・(5)
    上記(5)式を満たすことを特徴とする請求項46ないし48のいずれかに記載のインクジェットプリンタ。
  50. インクキャリッジを往復移動させて用紙に画像形成する画像形成部と、
    前記画像形成部上に載置された原稿読取部と、
    前記原稿読取部に配置され、インクキャリッジの駆動部とは別の駆動部であるDCモータによりインクキャリッジの移動方向と平行で、かつ、一方向に移動させてインクキャリッジの移動又は移動停止により画像形成部に揺動力が発生する期間に原稿の画像データを読取るスキャナユニットと、を具備し、
    前記原稿読取部のスキャナユニットとDCモータから成る第2の振動数Fnを、前記画像形成部の第1の固有振動数Fpよりも大きく設定したことを特徴とするインクジェットプリンタ。
  51. 前記スキャナユニットなどからなるモータ軸換算負荷イナーシャーをJL(Nm2 )、
    前記DCのローターイナーシャーをJm(Kgm2 )、
    トルク定モータ数をKT(Nm/A)、
    逆起電圧定数をKe(V/(rad/S))、
    アンプゲインをKa、
    電気子抵抗をRa(Ω)、
    速度センサ感度をKv(V/(rad/S))、
    位置制御系の固有振動数をωn(rad/S)、
    前記画像形成部の剛性をKp(N/m)、
    等価質量をMp(Kg)、としたとき、
    1.25≦ωn/ωp・・・・・(6)
    但し、ωp=(Kp/Mp)0.5
    ωn=(Ka・Km・Kp/Tm)0.5
    Tm=Ra・(JL+Jm)/(KT・Ke)
    上記(6)式を満たすことを特徴とする請求項50に記載のインクジェットプリンタ。
  52. 前記(6)式に代えて、
    1.75≦ωn/ωp・・・・・(7)
    上記(7)式を満たすことを特徴とする請求項51に記載のインクジェットプリンタ。
  53. 前記(6)式に代えて、
    5≦ωc/ωp・・・・・(8)
    上記(8)式を満たすことを特徴とする請求項51に記載のインクジェットプリンタ。
  54. Kv≦Tm/4・・・・・(9)
    上記(9)式を満たすことを特徴とする請求項51ないし53のいずれかに記載のインクジェットプリンタ。
  55. Kp≧(Ka・Kv/Ke+1)2 /(4・Ka・Tm/Ke)・・・・・(10)
    上記(10)式を満たすことを特徴とする請求項51ないし53のいずれかに記載のインクジェットプリンタ。
  56. 1.2≦Kp≦2.3・・・・・(11)
    上記(11)式を満たすことを特徴とする請求項51ないし53のいずれかに記載のインクジェットプリンタ。
  57. 1.2≦Kp≦1.7・・・・・(12)
    上記(12)式を満たすことを特徴とする請求項51ないし53のいずれかに記載のインクジェットプリンタ。
  58. Kp≒1.4・・・・・(13)
    上記(13)式を満たすことを特徴とする請求項51ないし53のいずれかに記載のインクジェットプリンタ。
  59. 前記インクキャリッジなどからなるモータ軸換算負荷イナーシャーをJL(Nm2 )、
    前記DCモータのローターイナーシャーをJm(Kgm2 )、
    トルク定数をKT(Nm/A)、
    逆起電圧定数をKe(V/(rad/S))、
    アンプゲインをKa、
    電気子抵抗をRa(Ω)、
    速度センサ感度をKv(V/(rad/S))、
    制御系の応答周波数をωc(rad/S)、
    前記画像形成部を支持する部材の剛性をKp(N/m)、
    前記画像形成部の等価質量をMp(Kg)、としたとき、
    1≦ωc/ωp・・・・・(14)
    但し、ωp=(Kp/Mp)0.5
    ωc=(Ka・Kv/Ke+1)/Tm
    Tm=Ra・(JL+Jm)/(KT・Ke)
    上記(14)式を満たすことを特徴とする請求項50に記載のインクジェットプリンタ。
  60. 前記インクキャリッジなどからなるモータ軸換算負荷イナーシャーをJL(Nm2 )、
    前記DCモータのローターイナーシャーをJm(Kgm2 )、
    トルク定数をKT(Nm/A)、
    逆起電圧定数をKe(V/(rad/S))、
    アンプゲインをKa、
    電気子抵抗をRa(Ω)、
    速度センサ感度をKv(V/(rad/S))、
    位置制御系の固有振動数をωn(rad/S)、
    前記画像形成部の支持部材の剛性をKp(N/m)、
    前記画像形成部の等価質量をMp(Kg)としたとき、
    1.25≦ωn/ωp・・・・・(15)
    但し、ωp=(Kp/Mp)0.5
    ωn=(Ka・Km・Kp/Tm)0.5
    Tm=Ra・(JL+Jm)/(KT・Ke)
    上記(15)式を満たすことを特徴とする請求項50に記載のインクジェットプリンタ。
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