JP2006243553A - 平版印刷版処理方法およびその装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 感光性平版印刷版を処理しても、処理ムラを発生することなく、画像再現性に優れた印刷版の処理装置を提供する。
【解決手段】 少なくとも現像プロセス、水洗プロセスを順に有し、平版印刷原版を処理する処理装置において、現像処理液に浸漬させながら平版印刷原板を現像処理槽に導入する一対のローラを設けた平版印刷版処理装置において、前記一対のローラに対する現像液面をニップ点上方1cm以下の範囲に維持するようにした。
【選択図】 図3
【解決手段】 少なくとも現像プロセス、水洗プロセスを順に有し、平版印刷原版を処理する処理装置において、現像処理液に浸漬させながら平版印刷原板を現像処理槽に導入する一対のローラを設けた平版印刷版処理装置において、前記一対のローラに対する現像液面をニップ点上方1cm以下の範囲に維持するようにした。
【選択図】 図3
Description
本発明はCTP用感光材料の処理システムに関し、処理ムラの発生無く、画像再現性に優れた処理システムを提供することを目的とする。とりわけ、感熱層を有する平版印刷版をレーザ露光後、現像処理する平版印刷版処理方法及び平版印刷版処理装置において有効である。
一般に、感光性平版印刷版は、感光性平版処理装置(以下印刷版プロセッサーという)によって、現像処理される。この印刷版プロセッサーにおいて現像処理は、画像が記録された感光性平版印刷版を現像槽内に搬送しながら現像槽に貯留された現像液に浸漬し、現像液中に設けた回転ブラシローラ等の擦り手段を用いて感光性平版印刷版の非画像形成領域分の感光層を除去することによりなされる。
この印刷版プロセッサーでは、現像液による処理が終了した感光性平版印刷版は、水洗部で洗浄水によって水洗いされた後(水洗処理)、不感脂化処理部でガム液が塗布されることにより不感脂化処理が施される。
ここで、水洗部は、入口/出口ローラ、スプレ配管から構成され、入口ローラ通過後にスプレ配管から平版印刷版上に洗浄水が吐出されることによって、平版印刷版の洗浄が行なわれる。
これまで、感光性平版印刷版としては、コンベンショナルタイプのネガ、ポジの印刷版が主として用いられてきたが、近年のCTP化に伴って、フォトポリマー版、サーマル版(ヒートモード型)を用いたシステムが多用されるようになっている。
とりわけ、サーマル版は、高精細画像を要求する分野で、その注目度が高い。
ここで、水洗部は、入口/出口ローラ、スプレ配管から構成され、入口ローラ通過後にスプレ配管から平版印刷版上に洗浄水が吐出されることによって、平版印刷版の洗浄が行なわれる。
これまで、感光性平版印刷版としては、コンベンショナルタイプのネガ、ポジの印刷版が主として用いられてきたが、近年のCTP化に伴って、フォトポリマー版、サーマル版(ヒートモード型)を用いたシステムが多用されるようになっている。
とりわけ、サーマル版は、高精細画像を要求する分野で、その注目度が高い。
市場で用いられるサーマル版の中のサイズは様々であり、大サイズから小サイズまである。一方、自現機側では、特に、小サイズのプレートに対応できるような構成となっている。例えば、現像液面付近にローラを設けることによって、ローラ間距離を短くし、小サイズのプレート処理を可能にする構成とることがある。
こうした自現機構成は、小サイズ版の搬送以外のメリットを付与することができる。
こうした自現機構成は、小サイズ版の搬送以外のメリットを付与することができる。
印刷原版が、現像液中を搬送する際に、搬送に伴って、現像液面に波立ちが生じる。この波立ちは、印刷原版の処理に影響するので問題となるが、発生した波を現像液面近傍のローラにより遮蔽することができるため、製版品質の劣化を防止することができる。
ここで、現像液面の波立ちにより生ずる問題を簡単に説明する。
近年、CTP化と共に、出力される画像の高精細化が進んでいる。AMスクリーンでは、250線以上の網点線数が用いられることが多くなり、一方FMスクリーンなる高精細画像パターンが市場に浸透しつつある。
また、両者を合わせたハイブリッドスクリーンの浸透も見逃せない。
一般に高精細画像では網点周長が長く、僅かな現像進行の差で網点面積率が変化しやすい。画像部と非画像部の現像性に大きな差がつけば、面積率は変化しにくいが、実際には、画像部も現像進行と共に、網点面積率が小さくなる。現像工程では、前述したように平版印刷版を搬送ローラを用いて、現像液中を搬送しながら、現像処理する。
近年、CTP化と共に、出力される画像の高精細化が進んでいる。AMスクリーンでは、250線以上の網点線数が用いられることが多くなり、一方FMスクリーンなる高精細画像パターンが市場に浸透しつつある。
また、両者を合わせたハイブリッドスクリーンの浸透も見逃せない。
一般に高精細画像では網点周長が長く、僅かな現像進行の差で網点面積率が変化しやすい。画像部と非画像部の現像性に大きな差がつけば、面積率は変化しにくいが、実際には、画像部も現像進行と共に、網点面積率が小さくなる。現像工程では、前述したように平版印刷版を搬送ローラを用いて、現像液中を搬送しながら、現像処理する。
現像液中を平版印刷版が搬送される場合、現像液中にはガイドローラ等の搬送ラインを固定するための部材を現像液経路に配設する。ところが、搬送中版先端部が現像液中の搬送ローラ等の部材に衝突したときに現像液面が揺動しやすい。 また、現像液中を搬送する際に平版印刷版は、ニップローラ間で撓んだり、撓みの程度が変化することがあった。この場合も、液面は揺動し、液面の揺動した箇所では、現像性が僅かに変化し、前述した高精細画像パターンを処理したときには、ムラを生ずる。
しかしながら、液面ローラを使用した自現機では、以上に述べた小サイズ版の搬送性の向上や、現像液波うちに対する波打ち抑制といった効果を有していた。
このように液面ローラを使用した自現機にあっては、小サイズ版の搬送性の向上や波打ち抑制といった効果を有するのであるが、その反面、処理ムラが生じ、画像品質を著しく低下させることがおきることに本出願人は気がついた。
かかる原因を追求したところ、自現機現像槽の現像液の液面が該ローラのニップ点Nより上方にある場合に、処理ムラが生じ、画像品質を著しく低下させることが判明した。さらに、現像液の液面が該ローラのニップ点Nより上方にあるとどうして処理ムラとなるのかの理由を追及したところ、液面ローラの上流側(入口側)にある現像液が無攪拌の状態で処理を行なっているため、版上にのった現像液で処理の進んだ(疲労した)液体部と未処理に近い(未疲労)液体部とが攪拌されないまま滞留している。従って、こういう状態の現像液中に版が搬送されると、疲労した液体部に触れた版の部位は処理が遅れ、未疲労液体部に触れた版の部位は処理が速くなり、これが処理ムラの原因となり、画像品質を著しく低下させることが判った。
特に、サーマル版を用いたシステムの中には、現像液中に電解質(アルカリ)の他、現像抑制剤を用いることによって、現像を施し、更に現像された版に加熱等の手段を用いて、耐刷性を向上させるシステムがある。このような現像抑制剤を含有する現像液システムでは、電解質(アルカリ)濃度の他に、現像抑制剤濃度の影響を大きく受け易く、現像進行に及ぼす影響が複雑に変化する。このため、前述した処理ムラの程度が、とりわけ悪く、問題は深刻であった。
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、CTP用処理システムの中で、液面ローラを有する自現機において、処理ムラの発生しない現像方法及び装置を提供することを目的としている。特に、上述したように、本発明は、サーマル版の処理システムにおいて効果が大きく、中でも、現像液中に電解質の他、現像抑制剤を用いる処理液で特に有効である。
上記目的を達成するために、請求項1記載の平版印刷版処理方法に於いて、少なくとも現像プロセス、水洗プロセスを順に有し、平版印刷原版を処理する処理装置において、現像処理液に浸漬させながら平版印刷原板を現像処理槽に導入する一対のローラを設けた平版印刷版処理装置において、前記一対のローラに対する現像液面をニップ点上方1cm以下の範囲に維持することを特徴としている。
請求項2記載の平版印刷版処理方法では、前記現像処理装置に装填する現像液が、少なくとも電解質と現像抑制剤を含有することを特徴としている。
請求項3記載の平版印刷版処理装置では、少なくとも現像プロセス、水洗プロセスを順に有し、平版印刷原版を処理する処理装置において、現像処理液に浸漬させながら平版印刷原板を現像処理槽に導入する一対のローラを設けた平版印刷版処理装置において、前記一対のローラに対する現像液面をニップ点上方1cm以下の範囲に維持することを特徴としている。
請求項4記載の平版印刷版処理装置では、前記現像処理装置に装填する現像液が、少なくとも電解質と現像抑制剤を含有することを特徴としている。
以上の構成により、液面ローラを有する自現機において、感光性平版印刷版を処理しても、処理ムラを発生することなく、画像再現性に優れた印刷版を提供することができる。
以下、発明の実施形態について詳細に説明する。本発明は、感光材料が塗設された平版印刷版の現像処理方法及び装置である。
本発明の実施形態の一例を図1に示す。
図1に示す印刷版プロセッサー10は、図示されない露光装置によって露光が施された感光性平版印刷版の現像処理を行なう。ここで、露光装置はシステムによって異なり、CTP製版システムの場合は、固体レーザ、半導体レーザ、気体レーザ、CO2レーザ等を用いて、画像データを、媒体を介さずに直接感光性平版印刷版に露光する。露光に先立って、RIP処理が行なわれ、露光に必要な画像パタ−ンが形成される。
本発明の実施形態の一例を図1に示す。
図1に示す印刷版プロセッサー10は、図示されない露光装置によって露光が施された感光性平版印刷版の現像処理を行なう。ここで、露光装置はシステムによって異なり、CTP製版システムの場合は、固体レーザ、半導体レーザ、気体レーザ、CO2レーザ等を用いて、画像データを、媒体を介さずに直接感光性平版印刷版に露光する。露光に先立って、RIP処理が行なわれ、露光に必要な画像パタ−ンが形成される。
印刷版プロセッサー10は、一般的に感光性平版印刷版を現像液によって処理するための現像部、水洗処理する水洗部、水洗後の平版印刷版にガム液を塗布して不感脂化処理するフィニッシャー部とフィニッシャー部から出てきた平版印刷版を乾燥させる乾燥部が配設されている。本発明は、前記一般的構造に限定されることなく、少なくとも、現像処理機構を有するものであれば適用することができる。
印刷版プロセッサー10は、印刷版12を現像液によって処理するための現像部14と、現像液によって処理された印刷版12に水洗水を供給しながら版面をブラッシングし水洗する水洗部16と、水洗後の印刷版12に版面保護用のガム液を塗布して不感脂化処理するフィニッシング処理部18と、印刷版12を乾燥させる乾燥部20と、が配設されている。すなわち、印刷版プロセッサーには、印刷版12の搬送方向(図1の矢印A)方向に沿って、現像工程、水洗工程、フィニッシング処理工程及び乾燥工程が順に配置されている。
印刷版プロセッサー10内には、処理タンク22が設けられている。この処理タンク22には、処理槽として現像部14となる位置に現像槽24が形成され、水洗部16及び不感脂化処理部18となる位置に水洗槽26及びフィニッシング処理槽28が形成されている。また、処理タンク22には、現像槽24の上流側(印刷版12の搬送方向の上流側)に挿入部34のスペースが設けられ、フィニッシング処理槽28の下流側に乾燥部20のスペースが形成されている。
印刷版プロセッサー10は、印刷版12を現像液によって処理するための現像部14と、現像液によって処理された印刷版12に水洗水を供給しながら版面をブラッシングし水洗する水洗部16と、水洗後の印刷版12に版面保護用のガム液を塗布して不感脂化処理するフィニッシング処理部18と、印刷版12を乾燥させる乾燥部20と、が配設されている。すなわち、印刷版プロセッサーには、印刷版12の搬送方向(図1の矢印A)方向に沿って、現像工程、水洗工程、フィニッシング処理工程及び乾燥工程が順に配置されている。
印刷版プロセッサー10内には、処理タンク22が設けられている。この処理タンク22には、処理槽として現像部14となる位置に現像槽24が形成され、水洗部16及び不感脂化処理部18となる位置に水洗槽26及びフィニッシング処理槽28が形成されている。また、処理タンク22には、現像槽24の上流側(印刷版12の搬送方向の上流側)に挿入部34のスペースが設けられ、フィニッシング処理槽28の下流側に乾燥部20のスペースが形成されている。
処理タンク22の周囲を覆う外板パネル30には、印刷版プロセッサーへの印刷版12の挿入側(図1の紙面左側)にスリット状の挿入口32が形成され、処理タンク22には、現像部14の挿入口32側に挿入部34が形成されている。
印刷版プロセッサーには、処理タンク22の上部及び乾燥部20の上部を覆うカバー36、38が設けられている。挿入口32側のカバー36は、処理タンク22の挿入部34から水洗部16の上部を覆い、カバー38は、水洗部16の上部から乾燥部20の上部の間を覆うように配置される。
また、カバー36には、現像部14と水洗部16との間に印刷版12を挿入するためのリエントリー用の挿入口(副挿入口)40が設けられている。その副挿入口40は、現像部14での処理を除く印刷版プロセッサー10での処理を行うための印刷版12の挿入用となっている。
挿入口40に隣接する挿入部34には、ゴム製の搬送ローラ対(挿入口ローラ)42が配設されている。画像が焼付けられた印刷版12は、挿入口32から矢印A方向に沿って挿入されることにより、搬送ローラ対(挿入口ローラ)42の間に送り込まれる。
搬送ローラ対(挿入口ローラ)42は、回転駆動されることにより、この印刷版12を挿入口32から引き入れながら、水平方向に対して約15°から31°の範囲の角度で現像部14へ送り込む。片面タイプの印刷版12(12、12C)の処理に用いる印刷版プロセッサーでは、感光層(感光面)が上方へ向けられた状態で挿入口32から挿入される。すなわち、印刷版12は、感光面を上方へ向けられた状態で印刷版プロセッサーによって処理される。
処理タンク22に形成されている現像槽24は、底部中央が下方へ向けて突出された略山形状となっており、印刷版12の現像処理を行うための現像液を貯留する。
この現像槽24内には、印刷版12の搬送路の上流部となる挿入部34側に搬送ローラ48が配置されている。また、現像槽24内には、印刷版の搬送路の中央部に搬送ローラ対(中央ローラ)50が配置され、下流部となる水洗部16側に搬送ローラ対(下流ローラ)52が配置されている。
搬送ローラ対(挿入口ローラ)42は、回転駆動されることにより、この印刷版12を挿入口32から引き入れながら、水平方向に対して約15°から31°の範囲の角度で現像部14へ送り込む。片面タイプの印刷版12(12、12C)の処理に用いる印刷版プロセッサーでは、感光層(感光面)が上方へ向けられた状態で挿入口32から挿入される。すなわち、印刷版12は、感光面を上方へ向けられた状態で印刷版プロセッサーによって処理される。
処理タンク22に形成されている現像槽24は、底部中央が下方へ向けて突出された略山形状となっており、印刷版12の現像処理を行うための現像液を貯留する。
この現像槽24内には、印刷版12の搬送路の上流部となる挿入部34側に搬送ローラ48が配置されている。また、現像槽24内には、印刷版の搬送路の中央部に搬送ローラ対(中央ローラ)50が配置され、下流部となる水洗部16側に搬送ローラ対(下流ローラ)52が配置されている。
また、現像槽24には、搬送ローラ対(上流ローラ)48と搬送ローラ対(中央ローラ)50の間及び搬送ローラ対(中央ローラ)50と搬送ローラ対(下流ローラ)52の間に、処理する印刷版12の種類に応じたガイド板、搬送ローラ等の搬送部品や、擦り部材として用いるブラシローラ及びバックアップ用のローラないしガイド板が設けられることにより、印刷版12を現像槽24内の現像液に浸漬しながら搬送するための略U字状の搬送路が形成される。なお、現像槽24内の搬送路の構成は後述する。
一方、現像槽24内には、搬送ローラ対(中央ローラ)50と(下流ローラ)52の間に、ブラシローラ142と搬送ローラ60が配置されている。ブラシローラ142は、擦り部材の一例として用いられており、ブラシローラ142及び搬送ローラ60は、搬送ローラ対(中央ローラ)50と(下流ローラ)52の間を搬送される印刷版12の上面側に対向するように取り付けられている。
ブラシローラ142は、所定方向及び所定の回転方向に回転しながら印刷版12の上面に接触することにより、印刷版12の上面側の感光層をブラッシングして、現像液によって不要な感光層の除去を促進するようになっている。
ブラシローラ142は、所定方向及び所定の回転方向に回転しながら印刷版12の上面に接触することにより、印刷版12の上面側の感光層をブラッシングして、現像液によって不要な感光層の除去を促進するようになっている。
搬送ローラ対(挿入口ローラ)42によって挿入口32から引き入れられた印刷版12は、搬送ローラ対(上流ローラ)48を通過して搬送ローラ対(中央ローラ)50の間へ送り込まれる。現像液の液面レベルは、搬送ローラ対(上流ローラ)48の略ニップ点Nに位置しており、搬送されてきた印刷版12を挟持しながら、現像槽内に導入する。
さらに、搬送ローラ50によって現像槽24の底面に沿うように搬送ローラ対(下流ローラ)52へ向けて斜め上方へ案内する。このとき、印刷版12の上面側がブラシローラ142によってブラッシングされる。
また、搬送ローラ対(下流ローラ)52は、例えば外周部がゴム製のローラによって形成されており、 印刷版12を挟持して現像槽24から引き出しながら、水洗部16へ送り込む。
また、搬送ローラ対(下流ローラ)52は、例えば外周部がゴム製のローラによって形成されており、 印刷版12を挟持して現像槽24から引き出しながら、水洗部16へ送り込む。
現像槽24内には、搬送ローラ対(上流ローラ)48と搬送ローラ対(中央ローラ)50の間及び、搬送ローラ対(中央ローラ)50と搬送ローラ対(下流ローラ)52の間の底面近傍にスプレーパイプ54、56が設けられている。また、搬送ローラ対(中央ローラ)50下側には現像槽側面に取り付けられたヒータ200が設けられている。スプレーパイプ54、56には、図示しないポンプによって吸引した現像槽24内の現像液が供給されるようになっており、スプレーパイプ54、56からこの現像液を噴出する。これにより、現像槽24内の現像液が攪拌されて、印刷版12の均一な処理が可能となるようにしている。このとき、スプレーパイプ54から印刷版12の搬送方向と直交する方向である幅方向に沿って現像液を噴出すことにより、スプレーパイプ54から噴出された現像液が現像槽24内を搬送される印刷版12の表裏面の近傍に回り込んで、印刷版12の迅速な現像処理と処理ムラの発生を防止するようにしている。
また、現像槽の底には、図示されない吸液口が具備されており、液循環の際にここから現像液を吸液している。
また、現像槽の底には、図示されない吸液口が具備されており、液循環の際にここから現像液を吸液している。
また、現像部には図示しない補充ポンプによって、一定量の補充液が補充されるようになっている。補充は、挿入部にあるセンサーで印刷版の版長を測定し、予め入力されている版幅から面積を計算し補充することができる。さらに、一定時間間隔に補充しても良い。
更に又、図示しない電導度センサーが現像槽に組み入れられていて、その変化から補充しても良い。
更に又、図示しない電導度センサーが現像槽に組み入れられていて、その変化から補充しても良い。
搬送ローラ対(下流ローラ)52によって現像槽24から引き出された印刷版12は、この搬送ローラ対(下流ローラ)52によって表面に付着している現像液が絞り落とされながら水洗部16へ送り込まれる。
水洗入り口ローラから水洗部に入った印刷版12は、スプレ66により水洗水がかけられ、ローラ対64により、水洗部から排出される。
水洗部16には、水洗槽26の上方に配設された搬送ローラ対62、64によって印刷版12を略水平状態で搬送する搬送路が形成されており、印刷版12は、搬送ローラ対62、64に挟持されて水洗槽26の上方を水平搬送される。
搬送ローラ対62,64の間には印刷版12の搬送経路を挟んでスプレパイプ66、68が対で配置されている。搬送ローラ対62の上部ローラ62Aには、液きりのための金属製ロッド棒67が接触するように配設されている。
水洗槽26には、例えば洗浄剤として洗浄水(以下「水洗水」とする)が貯留されており、自動現像装置10では、図示しない給水ポンプによって、印刷版12の搬送に同期させて、スプレーパイプ66、68に水洗槽26内の水洗水を供給する。これにより、水洗水が、スプレーパイプ66、68から印刷版12へ向けて噴出されて、印刷版12の表面に付着している現像液を洗い流す。
印刷版12に供給された水洗水は、印刷版12が搬送ローラ対64に挟持されて送り出されることにより、印刷版12表裏面に付着していた現像液等と共に印刷版12の表裏面から絞り落とされ、水洗槽26内に回収される。なお、スプレーパイプ66、68からの水洗水の噴出方向は、スプレーパイプ66が印刷版12の搬送方向上流側で、スプレーパイプ68は印刷版12の搬送方向下流側としているが、これに限定されず他の方向であっても良い。また、水洗水の新液は、印刷版12の処理量に応じて図示しない手段によって水洗槽26に供給される。
更に水垢、かびなどの繁殖を抑制するために防腐剤を自動添加してもよい。水垢防止剤としては、富士写真フイルム(株)社製BK−3が好適に用いられる。
印刷版12に供給された水洗水は、印刷版12が搬送ローラ対64に挟持されて送り出されることにより、印刷版12表裏面に付着していた現像液等と共に印刷版12の表裏面から絞り落とされ、水洗槽26内に回収される。なお、スプレーパイプ66、68からの水洗水の噴出方向は、スプレーパイプ66が印刷版12の搬送方向上流側で、スプレーパイプ68は印刷版12の搬送方向下流側としているが、これに限定されず他の方向であっても良い。また、水洗水の新液は、印刷版12の処理量に応じて図示しない手段によって水洗槽26に供給される。
更に水垢、かびなどの繁殖を抑制するために防腐剤を自動添加してもよい。水垢防止剤としては、富士写真フイルム(株)社製BK−3が好適に用いられる。
フィニッシング処理部18には、フィニッシング処理槽28の上方に搬送ローラ対70が設けられ、印刷版12は、搬送ローラ対64によって搬送ローラ対70へ向けて搬送されることにより、フィニッシング処理部18内を搬送された後に、搬送ローラ対70によって挟持されて乾燥部20へ向けて送られる。
フィニッシング処理部18には、印刷版12の搬送路の上方側にスプレーパイプ72が設けられ、搬送路の下方側にスプレーパイプ74が設けられている。スプレーパイプ72、74は、長手方向(軸線方向)がサ印刷版12の幅方向に沿い、印刷版12の搬送路を挟んで上下に配置されている。また、スプレーパイプ72、74には、サーマルポジ印刷版12の幅方向に沿って複数の吐出孔が形成されている。
フィニッシング処理槽28には、印刷版12の版面保護に用いるガム液が貯留されており、このガム液が印刷版12の搬送に同期してスプレーパイプ72、74に供給される。スプレーパイプ72は、このガム液を印刷版12へ向けて滴下して印刷版12の表面に広げて塗布する。また、スプレーパイプ74は、吐出孔から印刷版12の裏面へ向けてガム液を吐出して、印刷版12の裏面にガム液を塗布する。
フィニッシング処理部18には、印刷版12の搬送路の上方側にスプレーパイプ72が設けられ、搬送路の下方側にスプレーパイプ74が設けられている。スプレーパイプ72、74は、長手方向(軸線方向)がサ印刷版12の幅方向に沿い、印刷版12の搬送路を挟んで上下に配置されている。また、スプレーパイプ72、74には、サーマルポジ印刷版12の幅方向に沿って複数の吐出孔が形成されている。
フィニッシング処理槽28には、印刷版12の版面保護に用いるガム液が貯留されており、このガム液が印刷版12の搬送に同期してスプレーパイプ72、74に供給される。スプレーパイプ72は、このガム液を印刷版12へ向けて滴下して印刷版12の表面に広げて塗布する。また、スプレーパイプ74は、吐出孔から印刷版12の裏面へ向けてガム液を吐出して、印刷版12の裏面にガム液を塗布する。
印刷版12は、表裏面に塗布されるガム液によって保護膜が形成される。なお、スプレーパイプ72からのガム液の吐出方向は、印刷版12の搬送方向下流側に限らず、他の方向であっても良く、また、整流板を設け、この整流板へ向けて噴出したガム液を、整流板で印刷版12の幅方向に沿って均一に拡散させながら、印刷版12の表面に流し落として塗布するようにしてもよい。また、スプレーパイプ74に換えて、吐出したガム液に印刷版12が接触しながら移動することにより印刷版12の裏面にガム液を塗布する吐出ユニット等を用いても良い。
なお、フィニッシング処理部18には、搬送ローラ対70の上方に洗浄スプレー76が設けられ、搬送ローラ対70の上方のローラに接触しながら回転する洗浄ローラ78が設けられており、予め設定している所定のタイミングで、この洗浄スプレー76から搬送ローラ対70の上方のローラと洗浄ローラ78の接触位置に、整流板80を介して洗浄水を滴下することにより、洗浄水を搬送ローラ対70の上方のローラの周面に均一に拡散させて、搬送ローラ対70の上下のローラの周面からガム液を洗い流し、ローラの周面にガム液が固着してサーマルポジ印刷版12を損傷させてしまうのを防止するようにしている。フィニッシング処理部18でガム液が塗布された印刷版12は、搬送ローラ対70に挟持されて、表裏面にガム液が若干残った状態(ガム液が薄膜として残った状態)で乾燥部20へ送られる。
印刷版プロセッサー10には、フィニッシング処理部18と乾燥部20の間に、仕切り板82が設けられている。この仕切り板82は、印刷版12の搬送路の上方に、処理タンク22の上端と対向するように配置されており、これにより、フィニッシング処理部18と乾燥部20の間にスリット状の挿通口84が形成されている。なお、仕切り板82は、二重構造となっており、これにより、挿通口84の乾燥部20側に溝状の通気路が形成され、乾燥部20内の空気がこの通気路内に入り込むことにより、乾燥部20内の空気が挿通口84から不感脂化処理部18内に入り込んでしまうのを防止している。
乾燥部20内には、挿通口84の近傍に、印刷版12を支持する支持ローラ86が配設され、また、サーマルポジ印刷版12の搬送方向の中央部及び、排出口88の近傍には、搬送ローラ対90及び搬送ローラ対92が配設されている。サーマルポジ印刷版12は、支持ローラ86及び搬送ローラ対90、92によって乾燥部20内を搬送される。
支持ローラ86と搬送ローラ対90との間、及び搬送ローラ対90と搬送ローラ対92との間には、印刷版12の搬送路を挟んで対でダクト94、96が配設されている。ダクト94、96は、長手方向がサーマルポジ印刷版12の幅方向に沿って配設されており、印刷版12の搬送路に対向する面にスリット孔98が設けられている。
ダクト94、96は、図示しない乾燥風発生手段によって発生された乾燥風が、長手方向の一端側から供給されると、この乾燥風をスリット孔98からサ印刷版12の搬送路へ向けて吐出し、印刷版12に吹き付ける。これにより、印刷版12は、表裏面に塗布されているガム液が乾燥され、保護膜が形成される。
一方、現像部14には、下面が現像槽24に貯留される現像液の液面より下方となるように遮蔽蓋100が配置され、現像槽24内の現像液の液面が空気と接触する面積を狭めている。また、カバー36の副挿入口(リエントリー用の挿入口)40には、図示しないガイドカバーによって閉塞されており、このガイドカバーによって外気が現像部14内に入り込むのを防止している。
この遮蔽蓋100には、現像液の液面から突出するブラシローラ142及び搬送ローラ60が入り込む凹部100Aと、搬送ローラ対(下流ローラ)52の上方側のローラと共に、後述する選択部品を配置したときにこの選択部品が入り込む凹部100Bが形成されている。
自動現像装置10では、現像槽24内に液面蓋100を配置することにより、現像槽24内の現像液が空気中の炭酸ガス等と接触してしまうことによる劣化や水分の蒸発を防止するようにしている。なお、遮蔽蓋100及び処理タンク22と搬送ローラ48対や搬送ローラ対(下流ローラ)52等の間にシリコンゴム等によって形成したブレード状のガイドカバー(図示省略)を設けて、現像槽24内の現像液が新鮮な外気と接触したり、現像液中の水分が蒸発してしまうのを防止してもよく、より好ましい。
自動現像装置10の現像槽24には、搬送ローラ48に対向して、搬送上ローラ48Aの下方に搬送ローラ下48Bが配置される。これにより、印刷版12は、挿入部34の搬送ローラ対(挿入口ローラ)42によって搬送ローラ対(上流ローラ)48の間へ挿入される。
図2は本発明に係る印刷版プロセッサーの作用・効果を説明する図で、(a)は本発明、(b)は従来装置である。図において、42は搬送ローラ対(挿入口ローラ)、48は搬送ローラ対(上流ローラ)、Nは上流ローラの上ローラ48Aと下ローラ48Bとの接触点であるニップ点、L0はニップ点Nと同一面を成す現像液面、L1はL0から上方1cmに位置する面を成す現像液面で本発明に係る上限値である。12は上流ローラ対48を通過中の印刷版、S1、S2のハッチング部分は、印刷版12と上ローラ48Aとで挟まれたため、現像槽全体が備えた現像液攪拌機能の及ばない領域に捕らわれている非攪拌状態の現像液である。
図2(a)の本発明によれば、現像液面をニップ点Nである現像液面L0より上方1cmの現像液面L1以下にしている。従って、挿入された版12が、上流ローラ48に咥えられると、版12と搬送上ローラ48Aで構成されたスペースS1には現像液が殆ど残存せず、例え残存したとしても(L1の場合)、僅かであって、処理ムラが問題となるほどでは無い。
ところが、図2(b)の従来装置によれば、搬送ローラ対(上流ローラ)48のニップ点Nよりも1cmを超える高いレベルに現像液面L2が位置していると、版12と搬送上ローラ48Aで構成されたスペースS2には現像液がたくさん溜り、無攪拌状態では処理ムラの原因となる。発生する処理ムラは、製版画像品質を劣化させるため、処理ムラを防止することが必須である。
版と搬送上ローラ48Aで構成されたスペースSに現像液が蓄積された状態では、無攪拌状態の疲労状態の現像液が版上に残存する。この現像液は無攪拌状態のため、感光層が溶出し、過度に疲労した部分とあまり疲労が進んでいないフレシュに近い部分が混在する。過度に疲労した部分では、あまり現像が進行せず、フレッシュに近い部分では、現像が通常どおり進行する。
特に処理ムラが著しい電解質、現像抑制剤を併用する系では、感光層が溶出した箇所では、アルカリが消費されると共に現像液抑制剤も消費され、一概に現像進行液が遅れるとは言えない。アルカリ及び現像液抑制剤のバランスや種類が現像進行に影響する。しかしながら、感光層が溶出後の、感光層含有濃度の高い部分と低い部分では、明確に現像進行の度合いが異なり、処理ムラの原因となる。
特に処理ムラが著しい電解質、現像抑制剤を併用する系では、感光層が溶出した箇所では、アルカリが消費されると共に現像液抑制剤も消費され、一概に現像進行液が遅れるとは言えない。アルカリ及び現像液抑制剤のバランスや種類が現像進行に影響する。しかしながら、感光層が溶出後の、感光層含有濃度の高い部分と低い部分では、明確に現像進行の度合いが異なり、処理ムラの原因となる。
このように、現像の初期段階で場所により現像進行状況に差が生じる。版面先端部では、現像槽内の攪拌された現像液が版上にのるため、処理ムラを生じ難い。
しかし、版が進行するに従い、版と搬送上ローラ48Aで構成されたスペース内の現像液は、無攪拌の不均一な現像液となっていく。
しかし、版が進行するに従い、版と搬送上ローラ48Aで構成されたスペース内の現像液は、無攪拌の不均一な現像液となっていく。
以上のように、現像入口液面近傍の搬送ローラ付近で生じた現像初期段階での現像進行の差が、処理ムラに影響する。特に、サーマル系では、初期の現像差が処理ムラとなりやすい。中でも、現像液中にアルカリ成分と共に、抑制剤を設けた現像系では初期現像の影響が大きい。この系では、アルカリによる現像進行を抑制剤の吸着により停止するため、処理ムラの程度も著しい。
このような、版と搬送上ローラ48Aで構成されたスペースS2に残存する無攪拌現像液の影響は、低温長時間現像で発生が著しい。現像時間が長時間化した場合、版と搬送上ローラ48Aで構成されたスペースS2にある現像液に感光層がさらされる時間が長くなるのがその理由である。
適用される現像液や版材によっても異なるが、12sec以下の現像時間では必然的に搬送速度は速くなり、版12と搬送上ローラ48Aで構成されるスペースに浸漬する時間が1sec以下である。この搬送速度では発生頻度は小さく、問題となるのはそれ以上の現像時間である。特に、現像時間が24secを超えた場合には、前記スペースに浸漬する時間が約2secとなり、処理ムラとなる。
適用される現像液や版材によっても異なるが、12sec以下の現像時間では必然的に搬送速度は速くなり、版12と搬送上ローラ48Aで構成されるスペースに浸漬する時間が1sec以下である。この搬送速度では発生頻度は小さく、問題となるのはそれ以上の現像時間である。特に、現像時間が24secを超えた場合には、前記スペースに浸漬する時間が約2secとなり、処理ムラとなる。
以上の理由から、搬送ローラ対(上流ローラ)48のニップ点Nは現像液面下1cmより上方の範囲に設定するのがよい。ニップ点Nがこれよりも深く液面に浸漬すると、現像時間によっては、処理ムラがNGとなるケースが発生する。搬送ローラ対(上流ローラ)48のニップ点Nは現像液面から1cm下(現像液中)で勿論効果はあり、問題となることは無いが、現像液面から0.5cm下の点よりも上とすることがより好ましい。
上述したように、液面に設けられた搬送ローラ対(上流ローラ)48ニップ点Nの位置は、上方に設けられた方が良いが、本来、この搬送ローラ対に期待される機能が損なわれてはならない。前述した通り、この搬送ローラ対には、小サイズのプレートに対応できるような構成となっている。例えば、現像液面付近にローラを設けることによって、ローラ間距離を短くし、小サイズのプレート処理を可能にする構成となっている。また、小サイズ版の搬送対応以外のメリットとして、高精細画像を処理した際に問題となる処理ムラ抑制効果がある。印刷原版が、現像液中を搬送する際に、搬送に伴って、現像液面に波立ちが生じる。この波立ちは、印刷原版の処理に影響し、問題となるが、現像液面近傍の搬送ローラ対(上流ローラ)48により、発生した波を遮蔽することができ、製版品質の劣化を防止することができる。すなわち、現像液面近傍の搬送ローラ対48の下ローラ48Bが現像液に浸漬する部分の深さを1cm以上とすることが好ましい。
また、現像槽24には、搬送ローラ48と搬送ローラ対(中央ローラ)50の間にガイド板44が配置される。このガイド板44は、搬送ローラ48、48Aによって引き入れた印刷版12を、搬送ローラ対(中央ローラ)50の間に所定の角度で挿入されるように案内する。
搬送ローラ対(中央ローラ)50と搬送ローラ対(下流ローラ)52には、ガイド板46が配置される。このガイド板48は、搬送ローラ対(中央ローラ)50によって送り出されるサーマルポジ印刷版12を、現像槽24の底面に沿って搬送ローラ対(下流ローラ)52へ向けて案内する。
搬送ローラ対(中央ローラ)50と搬送ローラ対(下流ローラ)52には、ガイド板46が配置される。このガイド板48は、搬送ローラ対(中央ローラ)50によって送り出されるサーマルポジ印刷版12を、現像槽24の底面に沿って搬送ローラ対(下流ローラ)52へ向けて案内する。
また、ブラシローラ142及び搬送ローラ60には、このガイド板46が対向するようになっている。ブラシローラ142は、ガイド板46の上面を搬送される印刷版12を所定のブラシ圧でガイド板46との間で挟持する。この状態でブラシローラ142が所定方向に回転駆動することにより、印刷版12の表面をブラッシングして、現像液に浸漬されることにより感光層の除去を促進するようにしている。なお、搬送ローラ60は、ブラシローラ142によってブラッシングされながらガイド板46上を搬送される印刷版12が、ガイド板46から浮き上がってしまうのを防止して、印刷版12がガイド板46上を、搬送ローラ対(下流ローラ)52へ向けて確実に案内されるようにしている。
また、図3には、別の実施形態として自現機現像部の構成を図示している。
図において、12は印刷版、22は処理槽、42はゴム製の搬送ローラ対(挿入口ローラ)、44はガイド板、48は搬送ローラ対(上流ローラ)、48Aは上ローラ、48Bは下ローラ、221はブラシ、50は現像出口ローラ、L1は本発明に係る現像液面である。
印刷版12が現像液面近傍の搬送ローラ対(上流ローラ)48A、48Bを通過後には、液中で搬送ローラでニップされることなく、ブラシ221を経て、現像出口ローラ50まで搬送されるのが特徴である。
この自現機においても、現像入口近傍の搬送ローラ48のニップ点Nは、現像液面L1と同じか若干下方に有る程度であり、印刷版12と搬送ローラ48Aで形成されるスペースS1には現像液がほとんど残存しない。
図において、12は印刷版、22は処理槽、42はゴム製の搬送ローラ対(挿入口ローラ)、44はガイド板、48は搬送ローラ対(上流ローラ)、48Aは上ローラ、48Bは下ローラ、221はブラシ、50は現像出口ローラ、L1は本発明に係る現像液面である。
印刷版12が現像液面近傍の搬送ローラ対(上流ローラ)48A、48Bを通過後には、液中で搬送ローラでニップされることなく、ブラシ221を経て、現像出口ローラ50まで搬送されるのが特徴である。
この自現機においても、現像入口近傍の搬送ローラ48のニップ点Nは、現像液面L1と同じか若干下方に有る程度であり、印刷版12と搬送ローラ48Aで形成されるスペースS1には現像液がほとんど残存しない。
次に前記現像システムに使用する材料について説明する。
本発明のアルカリ現像処理液を適用することができる感光性平版印刷版は、特に限定されるものではなく、支持体上に感光層、感熱層などの画像記録層を設けた種々の平版印刷版原版を挙げることができる。
本発明のアルカリ現像処理液を適用することができる感光性平版印刷版は、特に限定されるものではなく、支持体上に感光層、感熱層などの画像記録層を設けた種々の平版印刷版原版を挙げることができる。
画像記録層としては、例えば、特開平7−285275号公報及び特願2002−154279号明細書に記載されたサーマルポジタイプ、特開平7−20625号公報又は特開平11−218903号明細書に記載されたサーマルネガタイプ及び特開2001−100412号、特開2002−169282号明細書に記載されたフォトポリネガタイプ等が挙げられる。
特に好ましくは、特開平11−218914号、特願2002−499707号、特願2003−189095号、特願2003−181121号明細書に記載された重層のサーマルポジタイプが挙げられる。重層のサーマルポジタイプは、少なくとも2層以上の重層構成であってもよい。
本発明において使用される現像液は、以下の成分を含んでいる。現像処理に用いるアルカリ現像処理液(以下、単に「現像液」ともいう。)はアルカリ性の水溶液であって、従来公知のアルカリ水溶液の中から適宜選択することができる。
アルカリ水溶液としては、ケイ酸アルカリ若しくは非還元糖と、塩基とからなる現像液が挙げられ、特にpH12.5〜14.0のものが好ましい。
前記ケイ酸アルカリとしては、水に溶解したときにアルカリ性を示すものであり、例えばケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸リチウムなどのアルカリ金属ケイ酸塩、ケイ酸アンモニウムなどが挙げられる。
ケイ酸アルカリは1種単独でも、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記ケイ酸アルカリとしては、水に溶解したときにアルカリ性を示すものであり、例えばケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸リチウムなどのアルカリ金属ケイ酸塩、ケイ酸アンモニウムなどが挙げられる。
ケイ酸アルカリは1種単独でも、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記アルカリ水溶液は、ケイ酸塩の成分である酸化ケイ素SiO2とアルカリ酸化物M2O(Mはアルカリ金属又はアンモニウム基を表す。)との混合比率、及び濃度の調整により、現像性を容易に調節することができる。
前記アルカリ水溶液の中でも、前記酸化ケイ素SiO2とアルカリ酸化物M2Oとの混合比率(SiO2/M2O:モル比)が0.5〜3.0のものが好ましく、1.0〜2.0のものがより好ましい。
前記アルカリ水溶液の中でも、前記酸化ケイ素SiO2とアルカリ酸化物M2Oとの混合比率(SiO2/M2O:モル比)が0.5〜3.0のものが好ましく、1.0〜2.0のものがより好ましい。
前記SiO2/M2Oが0.5未満であると、アルカリ強度が強くなっていくため、平版印刷版原版の支持体として汎用のアルミニウム板などをエッチングしてしまうといった弊害を生ずることがあり、3.0を超えると、現像性が低下することがある。
また、現像液中のケイ酸アルカリの濃度としては、アルカリ水溶液の質量に対して1〜10質量%が好ましく、3〜8質量%がより好ましく、4〜7質量%が最も好ましい。この濃度が1質量%未満であると現像性、処理能力が低下することがあり、10質量%を超えると沈澱や結晶を生成しやすくなり、さらに廃液時の中和の際にゲル化しやすくなり、廃液処理に支障をきたすことがある。
非還元糖と塩基とからなる現像液において、非還元糖とは遊離性のアルデヒド基やケトン基を持たないために還元性を有しない糖類を意味し、還元基同士の結合したトレハロース型少糖類、糖類の還元基と非糖類が結合した配糖体、糖類に水素添加して還元した糖アルコールに分類される。本発明ではこれらのいずれも好適に用いることができる。
トレハロース型少糖類としては、例えばサッカロースやトレハロースが挙げられ、前記配糖体としては、例えばアルキル配糖体、フェノール配糖体、カラシ油配糖体などが挙げられる。
糖アルコールとしては、例えばD,L−アラビット、リビット、キシリット、D,L−ソルビット、D,L−マンニット、D,L−イジット、D,L−タリット、ズリシット、アロズルシットなどが挙げられる。さらには、二糖類の水素添加で得られるマルチトール、オリゴ糖の水素添加で得られる還元体(還元水あめ)なども好適に挙げることができる。
上記のうち、非還元糖としては、糖アルコール、サッカロースが好ましく、中でも特に、D−ソルビット、サッカロース、還元水あめが適度なpH領域に緩衝作用がある点でより好ましい。
これらの非還元糖は単独でも、二種以上を組み合わせてもよく、現像液中に占める割合としては、0.1〜30質量%が好ましく、1〜20質量%がより好ましい。
これらの非還元糖は単独でも、二種以上を組み合わせてもよく、現像液中に占める割合としては、0.1〜30質量%が好ましく、1〜20質量%がより好ましい。
前記ケイ酸アルカリ若しくは非還元糖には、塩基としてアルカリ剤を従来公知の物の中から適宜選択して組み合わせることができる。
該アルカリ剤としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、リン酸三アンモニウム、リン酸二ナトリウム、リン酸二カリウム、リン酸二アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素アンモニウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸アンモニウムなどの無機アルカリ剤、クエン酸カリウム、クエン酸三カリウム、クエン酸ナトリウムなどが挙げられる。
該アルカリ剤としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、リン酸三アンモニウム、リン酸二ナトリウム、リン酸二カリウム、リン酸二アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素アンモニウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸アンモニウムなどの無機アルカリ剤、クエン酸カリウム、クエン酸三カリウム、クエン酸ナトリウムなどが挙げられる。
さらにモノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、n−ブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、エチレンイミン、エチレンジアミン、ピリジンなどの有機アルカリ剤も好適に挙げることができる。
これらのアルカリ剤は単独で用いても、二種以上を組み合わせて用いてもよい。その中でも水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが好ましい。その理由は、非還元糖に対する添加量を調整することにより、広いpH領域においてpH調整が可能となるためである。また、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどもそれ自身に緩衝作用があるので好ましい。
これらのアルカリ剤は単独で用いても、二種以上を組み合わせて用いてもよい。その中でも水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが好ましい。その理由は、非還元糖に対する添加量を調整することにより、広いpH領域においてpH調整が可能となるためである。また、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどもそれ自身に緩衝作用があるので好ましい。
本発明のアルカリ現像処理液は、さらに画像部に対して溶解抑止力を発揮させる観点から、現像抑制剤を含めることができる。現像抑制剤の例としては以下のアルキレンオキサイド付加物がある。
(直鎖型アルキレンオキサイド付加物)
本発明で使用する直鎖型アルキレンオキサイド付加物の例として、次の一般式(I)で示されるものがある。
R−O−(A)m−(B)n−H ・・・(I)
本発明で使用する直鎖型アルキレンオキサイド付加物の例として、次の一般式(I)で示されるものがある。
R−O−(A)m−(B)n−H ・・・(I)
一般式(I)中、Rは水素原子、炭素原子数1〜30のアルキル基、アルケニル基、又は炭素原子数6〜48のアリール基を表し、A及びBは互いに異なる基であって、−CH2CH2O−又は−CH2CH(CH3)O−のいずれかを表し、m、nは0又は1〜50の整数を表し、但しmとnは同時に0ではない。
上記式(I)中、Rで示されるアルキル基、アルケニル基は分岐していてもよく、アルキル基、アルケニル基、アリール基は置換基を有していてもよく、置換基として例えば炭素原子数1〜20のアルキル基、ハロゲン原子、炭素原子数6〜15のアリール基、炭素原子数7〜17のアラルキル基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、炭素原子数2〜20のアルコキシ−カルボニル基、炭素原子数2〜15のアシル基などが挙げられる。
上記化合物において、AとBがともに存在するとき、ランダム状でもブロック状の共重合体でもよい。また、化合物中、mとnの合計は一般に2〜50、好ましくは2〜30、より好ましくは2〜20である。
上記化合物中、プロピレンオキシ基が存在するとき化合物の水溶解性が許容できる範囲で存在するのが望ましい。
上記化合物中、プロピレンオキシ基が存在するとき化合物の水溶解性が許容できる範囲で存在するのが望ましい。
上記の一般式(I)で示される直鎖型アルキレンオキサイド付加物の更なる具体例として、次の(a)〜(f)で示されるものがある。
HO−(A)m−(B)n−H ・・・(a)
CpH2p+1−O−(A)m−(B)n−H(pは1〜30の整数を表す。)・・・(b)
CqH2q―1−O−(A)m−(B)n−H(qは2〜30の整数を表す。)・・・(c)
CpH2p+1−O−(A)m−(B)n−H(pは1〜30の整数を表す。)・・・(b)
CqH2q―1−O−(A)m−(B)n−H(qは2〜30の整数を表す。)・・・(c)
上記(d)において、R01は水素原子、又は炭素原子数1〜20の分岐していてもよいアルキル基を表す。
上記(e)において、R01は水素原子、又は炭素原子数1〜20の分岐していてもよいアルキル基を表す。
上記(f)において、R01は水素原子、又は炭素原子数1〜20の分岐していてもよいアルキル基を表す。
上記式(a)〜(f)においてA、B、n、mの定義は式(I)における定義と同義である。
上記(a)〜(f)の式で示される化合物の中で、式(d)で示される化合物が好ましく使用され、その中でもR01が炭素原子数1〜10、好ましくは炭素原子数1〜4、より好ましくは炭素原子数1〜3のアルキル基を表すものである。
直鎖型アルキレンオキサイド付加物の分子量としては、画像部に対する充分な溶解抑止力を発揮し、且つ非画像部に対して充分な現像性を発揮する点から、一般に50〜10000が適当である。該分子量は好ましくは100〜5000であり、500〜3500が最も好ましい。
(分岐型アルキレンオキサイド付加物)
ここで分岐型アルキレンオキサイド付加物とは、その分子構造中に次の(II)
−(A)m−(B)n−H ・・・(II)
を2以上有する化合物を意味する。但し、ここで分岐型アルキレンオキサイド付加物にはポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレンオキサイドプロピレンオキサイド縮合物といったポリアルキレングリコールは含まれない。上記式(II)中、A及びBは互いに異なる基であって、−CH2CH2O−、又は、−CH2CH(CH3)O−のいずれかを表し、m、nは0又は1〜50の整数を表し、但しmとnは同時に0ではない。
ここで分岐型アルキレンオキサイド付加物とは、その分子構造中に次の(II)
−(A)m−(B)n−H ・・・(II)
を2以上有する化合物を意味する。但し、ここで分岐型アルキレンオキサイド付加物にはポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレンオキサイドプロピレンオキサイド縮合物といったポリアルキレングリコールは含まれない。上記式(II)中、A及びBは互いに異なる基であって、−CH2CH2O−、又は、−CH2CH(CH3)O−のいずれかを表し、m、nは0又は1〜50の整数を表し、但しmとnは同時に0ではない。
上記化合物において、AとBがともに存在するとき、ランダム状でもブロック状の共重合体でもよい。また、式(II)においてmとnの合計は一般に2〜50、好ましくは2〜30、特に好ましくは2〜20である。
本発明で使用する分岐型アルキレンオキサイド付加物の具体例として、(1)基:−O−
(A)m−(B)n−H(式中、A、B、m、nは、式(II)における定義と同義である。)を分子構造中に2以上有する化合物、及び(2)分子構造中に窒素原子を含み、窒素原子に結合している基:−(A)m−(B)n−H(式中、A、B、m、nは、式(II)における定義と同義である。)を2以上有する化合物などが含まれる。前記(2)の化合物において、2以上の基:−(A)m−(B)n−Hが同一の窒素原子に結合していてもよいし、別個の窒素原子に結合していてもよい。
(A)m−(B)n−H(式中、A、B、m、nは、式(II)における定義と同義である。)を分子構造中に2以上有する化合物、及び(2)分子構造中に窒素原子を含み、窒素原子に結合している基:−(A)m−(B)n−H(式中、A、B、m、nは、式(II)における定義と同義である。)を2以上有する化合物などが含まれる。前記(2)の化合物において、2以上の基:−(A)m−(B)n−Hが同一の窒素原子に結合していてもよいし、別個の窒素原子に結合していてもよい。
本発明で使用する分岐型アルキレンオキサイド付加物は、上記基(II)を分子構造中に2以上、具体的には2以上20以下、好ましくは10以下、より好ましくは8以下有する。
分岐型アルキレンオキサイド付加物におけるアルキレンオキサイドの総付加モル数は、2〜200モル/分子、好ましくは2〜100モル/分子、より好ましくは2〜50モル/分子である。
上記化合物中、プロピレンオキシ基が存在するとき化合物の水溶解性が許容できる範囲で存在するのが望ましい。
分岐型アルキレンオキサイド付加物におけるアルキレンオキサイドの総付加モル数は、2〜200モル/分子、好ましくは2〜100モル/分子、より好ましくは2〜50モル/分子である。
上記化合物中、プロピレンオキシ基が存在するとき化合物の水溶解性が許容できる範囲で存在するのが望ましい。
本発明で使用する分岐型アルキレンオキサイド付加物の更なる具体例として、以下の式(III)、(IV)、(IV’)で示される化合物がある。
上記の式(III)中、rは1〜10の整数を表し、R1、R2、R3はそれぞれ独立して水素原子又は次の下記式(II)を表し、但しR1、R2、R3はのうち少なくとも2つは式(II)にて示される基を表す。
−(A)m−(B)n−H ・・・(II)
−(A)m−(B)n−H ・・・(II)
上記式(II)中、A及びBは互いに異なる基であって、−CH2CH2O−、又は、−CH2CH(CH3)O−のいずれかを表し、m、nは0又は1〜50の整数を表し、但しmとnは同時に0ではない。
式(III)中、rは好ましくは1〜6、特に好ましくは1〜4の整数を表す。
式(III)で示される分岐型アルキレンオキサイド付加物の例として、糖アルコール(例えばD,L−トレイット、D,L−アラビット、リビット、キシリット、D,L−ソルビット、D,L−マンニット、D,L−イジット、D,L−タリット、ズルシット、アロズルシットなど)のアルキレンオキサイド付加化合物、及びグリセリンのアルキレンオキサイド付加化合物などがある。これらの化合物は市場において一般に入手することができ、市販品として例えば商品名ソルビトールEO(30)(日光ケミカルズ(株)製)などがある。
分岐型アルキレンオキサイド付加物のその他の具体例として、糖アルコールを縮合したジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、ペンタグリセリン及びヘキサグリセリンなどのポリグリセリンのアルキレンオキサイド付加物が挙げられる。
分岐型アルキレンオキサイド付加物のその他の具体例として、糖アルコールを縮合したジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、ペンタグリセリン及びヘキサグリセリンなどのポリグリセリンのアルキレンオキサイド付加物が挙げられる。
上記式(IV)、(IV′)において、A及びBは互いに異なる基であって、−CH2CH2O−又は−CH2CH(CH3)O−のいずれかを表し、m、nは0又は1〜50の整数を表し、但しmとnは同時に0ではなく、m’、n’は0又は1〜50の整数を表し、但しm’、n’は同時に0ではなく、m”、n”は0又は1〜50の整数を表し、但しm”とn”は同時に0ではなく、m”’、n”’は0又は1〜50の整数を表し、但しm”’とn”’はは同時に0ではなく、式(IV′)中、aは2〜12の整数を表す。
上記式(IV)で示される化合物の例としてトリエタノールアミンEO付加物などが挙げられる。
上記式(IV′)で示される分岐型アルキレンオキサイド付加物の例として、エチレンジアミンEO付加物、エチレンジアミンEO/PO付加物、エチレンジアミンPO付加物、旭電化工業(株)製の商品名テトロニックの商品カタログなどに記載されている化合物などを挙げることができる。
その他の分岐型アルキレンオキサイド付加物の例として、トリメチロールプロピルエーテルEO付加物、トリメチロールプロピルエーテルEO/PO付加物、トリメチロールプロピルエーテルPO付加物などがある。
上記式(IV′)で示される分岐型アルキレンオキサイド付加物の例として、エチレンジアミンEO付加物、エチレンジアミンEO/PO付加物、エチレンジアミンPO付加物、旭電化工業(株)製の商品名テトロニックの商品カタログなどに記載されている化合物などを挙げることができる。
その他の分岐型アルキレンオキサイド付加物の例として、トリメチロールプロピルエーテルEO付加物、トリメチロールプロピルエーテルEO/PO付加物、トリメチロールプロピルエーテルPO付加物などがある。
本発明で使用する分岐型アルキレンオキサイド付加物の分子量としては、画像部に対する充分な溶解抑止力を発揮し、且つ非画像部に対して充分な現像性を発揮する点から、一般に50〜10000が適当である。該分子量は好ましくは100〜5000であり、500〜3500が最も好ましい。
本発明のアルカリ現像処理液において、上記の現像抑制剤は1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。アルカリ性現像処理液における現像抑制剤を含めるとき、その含有量は、一般に0.001〜10.0質量%、好ましくは0.01〜5.0質量%、特に好ましくは0.05〜1.0質量%である。
アルカリ現像処理液は、上記のとおり、ケイ酸アルカリ若しくは非還元糖と、塩基を含む現像液を用いるが、そのカチオン成分として従来よりLi+、Na+、K+、NH4+が用いられ、中でも、イオン半径の小さいカチオンを多く含有する系では、画像記録層への浸透性が高く現像性に優れる一方、画像部まで溶解して画像欠陥を生ずる。従って、アルカリ濃度を上げるには、ある程度の限度があり、画像部に欠陥を生ずることなく、且つ非画像部に画像記録層(残膜)が残存しないように完全に処理するためには、微妙な液性条件の設定が要求された。
しかし、前記カチオン成分として、そのイオン半径の大きいカチオンを用いることにより、画像記録層中への現像液の浸透性を抑制することができ、アルカリ濃度、即ち、現像性を低下させることなく、画像部の溶解抑止効果をも向上させることができる。
前記カチオン成分としては、上記アルカリ金属カチオン及びアンモニウムイオンのほか、他のカチオンも用いることができる。
しかし、前記カチオン成分として、そのイオン半径の大きいカチオンを用いることにより、画像記録層中への現像液の浸透性を抑制することができ、アルカリ濃度、即ち、現像性を低下させることなく、画像部の溶解抑止効果をも向上させることができる。
前記カチオン成分としては、上記アルカリ金属カチオン及びアンモニウムイオンのほか、他のカチオンも用いることができる。
Al溶解防止剤としては、特開2001−213308号記載の元素周期率表の第2族、第3族、第4族、第12族、第13族及び第14族から選ばれる元素のイオン化可能な化合物である。現像液中の上記イオン化可能な化合物の含有量は、0.001〜10.0質量%が適当であり、好ましくは0.01〜5.0質量%、より好ましくは0.1〜1.0質量%である。このイオン化可能な化合物の溶解性は、現像液中で所望の濃度が達成できる程度でよい。このイオン化可能な化合物の形態としては水溶性の塩、酸化物又は水酸化物を使用するのが適当である。イオン化可能な塩としては、特にハロゲン化物、硫酸塩、硝酸塩、蟻酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、マレイン酸塩、乳酸塩、レブリン酸塩、マロン酸塩、アジピン酸塩又はフマル酸塩などが挙げられる。また元素周期率表の第2族、第3族、第4族、第12族、第13族及び第14族から選ばれる元素のイオン化可能な化合物tpしては、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、スカンジウム、イットリウム、チタン、ジルコニウム、亜鉛、カドミウム、アルミニウム、ガリウム、インジウム、ゲルマニウム、スズなどの化合物が適当である。上記イオン化可能な化合物の現像液中における溶解性を高めるために、相応する陽イオンとともに5又は6員環を形成することができる錯形成剤、例えば有機化合物の少量を添加してもよい。適当な錯形成剤としては、キシカルボン酸、アミノカルボン酸、エノール化可能なポリカルボニル化合物、ヒドロキシ基又はカルボキシル基を含有する窒素化合物及びフェノールなどがある。このような錯形成剤の例は西ドイツ国特許第1193366号明細書に記載されている。
Al溶解促進剤としては、窒素原子にリン酸基、ホスホン酸基が結合した化合物がある。
Al溶解促進剤としては、窒素原子にリン酸基、ホスホン酸基が結合した化合物がある。
本発明のアルカリ現像処理液には、さらに現像性能を高める目的で、以下のような添加剤を加えることができる。
例えば特開昭58−75152号公報に記載のNaCl、KCl、KBrなどの中性塩、特開昭58−190952号公報に記載のEDTA、NTAなどのキレート剤、特開昭59−121336号公報に記載の[Co(NH3)6]Cl3、CoCl2・6H2Oなどの錯体、特開昭50−51324号公報に記載のアルキルナフタレンスルホン酸ソーダ、n−テトラデシル−N,N−ジヒドロキシエチルベタインなどのアニオン又は両性界面活性剤、米国特許第4,374,920号明細書に記載のテトラメチルデシンジオールなどの非イオン性界面活性剤、特開昭55−95946号公報に記載のp−ジメチルアミノメチルポリスチレンのメチルクロライド4級化合物などのカチオニックポリマー、特開昭56−142528号公報に記載のビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライドとアクリル酸ソーダとの共重合体などの両性高分子電解質、特開昭57−192951号公報に記載の亜硫酸ソーダなどの還元性無機塩、特開昭58−59444号公報に記載の塩化リチウムなどの無機リチウム化合物、特開昭59−75255号公報に記載の有機Si、Tiなどを含む有機金属界面活性剤、特開昭59−84241号公報に記載の有機ホウ素化合物、EP101010号明細書に記載のテトラアルキルアンモニウムオキサイドなどの4級アンモニウム塩等が挙げられる。
アルカリ現像処理液及び補充液を用いて現像処理された平版印刷版は、水洗水や界面活性剤などを含有するリンス液、アラビアガムや澱粉誘導体を含む不感脂化液で後処理がなされる。この後処理には、これらの処理液を種々組み合わせて行うことができる。
例えば特開昭58−75152号公報に記載のNaCl、KCl、KBrなどの中性塩、特開昭58−190952号公報に記載のEDTA、NTAなどのキレート剤、特開昭59−121336号公報に記載の[Co(NH3)6]Cl3、CoCl2・6H2Oなどの錯体、特開昭50−51324号公報に記載のアルキルナフタレンスルホン酸ソーダ、n−テトラデシル−N,N−ジヒドロキシエチルベタインなどのアニオン又は両性界面活性剤、米国特許第4,374,920号明細書に記載のテトラメチルデシンジオールなどの非イオン性界面活性剤、特開昭55−95946号公報に記載のp−ジメチルアミノメチルポリスチレンのメチルクロライド4級化合物などのカチオニックポリマー、特開昭56−142528号公報に記載のビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライドとアクリル酸ソーダとの共重合体などの両性高分子電解質、特開昭57−192951号公報に記載の亜硫酸ソーダなどの還元性無機塩、特開昭58−59444号公報に記載の塩化リチウムなどの無機リチウム化合物、特開昭59−75255号公報に記載の有機Si、Tiなどを含む有機金属界面活性剤、特開昭59−84241号公報に記載の有機ホウ素化合物、EP101010号明細書に記載のテトラアルキルアンモニウムオキサイドなどの4級アンモニウム塩等が挙げられる。
アルカリ現像処理液及び補充液を用いて現像処理された平版印刷版は、水洗水や界面活性剤などを含有するリンス液、アラビアガムや澱粉誘導体を含む不感脂化液で後処理がなされる。この後処理には、これらの処理液を種々組み合わせて行うことができる。
以下に、本発明の製版方法で使用する感熱性ポジ型平版印刷版について説明する。
(感熱性ポジ型平版印刷版)
本発明の製版方法に使用する感熱性ポジ型平版印刷版(平版印刷版原版とも称する。)は、支持体上に赤外線吸収染料を必須成分として含み、さらに通常、アルカリ可溶性樹脂などを含有する画像記録層を設けたものである。
以下に、その画像記録層の構成について説明する。
(感熱性ポジ型平版印刷版)
本発明の製版方法に使用する感熱性ポジ型平版印刷版(平版印刷版原版とも称する。)は、支持体上に赤外線吸収染料を必須成分として含み、さらに通常、アルカリ可溶性樹脂などを含有する画像記録層を設けたものである。
以下に、その画像記録層の構成について説明する。
(赤外線吸収染料)
本発明において、画像記録層に用いられる赤外線吸収染料は、赤外線を吸収し熱を発生する染料であれば特に制限はなく、赤外線吸収染料として知られる種々の染料を用いることができる。
赤外線吸収染料としては、市販の染料及び文献(例えば「染料便覧」有機合成化学協会編集、昭和45年刊)に記載されている公知のものが利用できる。具体的には、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピラゾロンアゾ染料、キノンイミン染料、メチン染料、シアニン染料などの染料が挙げられる。本発明において、これらの染料のうち赤外光、もしくは近赤外光を吸収するものが、赤外光もしくは近赤外光を発光するレーザーでの利用に適する点で特に好ましい。
そのような赤外光、もしくは近赤外光を吸収する染料としては例えば特開昭58−125246号、特開昭59−84356号、特開昭59−202829号、特開昭60−78787号等に記載されているシアニン染料、特開昭58−173696号、特開昭58−181690号、特開昭58−194595号等に記載されているメチン染料、特開昭58−112793号、特開昭58−224793号、特開昭59−48187号、特開昭59−73996号、特開昭60−59240号、特開昭60−63744号公報等に記載されているナフトキノン染料、特開昭58−112792号公報等に記載されているスクワリリウム色素、英国特許434,875号記載のシアニン染料等を挙げることができる。
本発明において、画像記録層に用いられる赤外線吸収染料は、赤外線を吸収し熱を発生する染料であれば特に制限はなく、赤外線吸収染料として知られる種々の染料を用いることができる。
赤外線吸収染料としては、市販の染料及び文献(例えば「染料便覧」有機合成化学協会編集、昭和45年刊)に記載されている公知のものが利用できる。具体的には、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピラゾロンアゾ染料、キノンイミン染料、メチン染料、シアニン染料などの染料が挙げられる。本発明において、これらの染料のうち赤外光、もしくは近赤外光を吸収するものが、赤外光もしくは近赤外光を発光するレーザーでの利用に適する点で特に好ましい。
そのような赤外光、もしくは近赤外光を吸収する染料としては例えば特開昭58−125246号、特開昭59−84356号、特開昭59−202829号、特開昭60−78787号等に記載されているシアニン染料、特開昭58−173696号、特開昭58−181690号、特開昭58−194595号等に記載されているメチン染料、特開昭58−112793号、特開昭58−224793号、特開昭59−48187号、特開昭59−73996号、特開昭60−59240号、特開昭60−63744号公報等に記載されているナフトキノン染料、特開昭58−112792号公報等に記載されているスクワリリウム色素、英国特許434,875号記載のシアニン染料等を挙げることができる。
また、染料として米国特許5,156,938号記載の近赤外吸収増感剤も好適に用いられ、また、米国特許3,881,924号記載の置換されたアリールベンゾ(チオ)ピリリウム塩、特開昭57−142645号(米国特許第4,327,169号)記載のトリメチンチアピリリウム塩、特開昭58−181051号、同58−220143号、同59−41363号、同59−84248号、同59−84249号、同59−146063号、同59−146061号公報に記載されているピリリウム系化合物、特開昭59−216146号公報記載のシアニン染料、米国特許第4,283,475号に記載のペンタメチンチオピリリウム塩等や特公平5−13514号、同5−19702号広報に開示されているピリリウム化合物等が、市販品としては、エポリン社製のEpolight III−178、Epolight III−130、Epolight III−125等が特に好ましく用いられる。
画像記録層に用いられる赤外線吸収染料で特に好ましいものとして米国特許第4,756,993号明細書中に式(I)、(II)として記載されている赤外線吸収染料を挙げることができる。該色素はアルカリ化溶性樹脂と非常に強い相互作用を示し、画像記録層の未露光部耐アルカル現像性において優れる。
画像記録層に用いられる赤外線吸収染料で特に好ましいものとして米国特許第4,756,993号明細書中に式(I)、(II)として記載されている赤外線吸収染料を挙げることができる。該色素はアルカリ化溶性樹脂と非常に強い相互作用を示し、画像記録層の未露光部耐アルカル現像性において優れる。
画像記録層の赤外線吸収染料の添加量は画像記録層の質量に対し、感度及び画像記録層の均一性の観点から、0.01〜50質量%、好ましくは0.1〜50質量%、特に好ましくは0.1〜30質量%である。
以下に赤外線吸収染料の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下に赤外線吸収染料の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(アルカリ可溶性樹脂)
画像記録層に使用されるアルカリ可溶性樹脂は、水不溶性且つアルカリ水可溶性の樹脂(以下、適宜、アルカリ可溶性高分子と称する)であって、高分子中の主鎖および/または側鎖に酸性基を含有する単独重合体、これらの共重合体またはこれらの混合物を包含する。したがって、平版印刷版原版の画像記録層は、アルカリ性現像液に接触すると溶解する特性を有するものである。
画像記録層に使用されるアルカリ可溶性高分子は、従来公知のものであれば特に制限はないが、(1)フェノール性水酸基、(2)スルホンアミド基、(3)活性イミド基のいずれかの官能基を分子中に有する高分子化合物であることが好ましい。例えば以下のものが例示されるが、これらに限定されるものではない。
画像記録層に使用されるアルカリ可溶性樹脂は、水不溶性且つアルカリ水可溶性の樹脂(以下、適宜、アルカリ可溶性高分子と称する)であって、高分子中の主鎖および/または側鎖に酸性基を含有する単独重合体、これらの共重合体またはこれらの混合物を包含する。したがって、平版印刷版原版の画像記録層は、アルカリ性現像液に接触すると溶解する特性を有するものである。
画像記録層に使用されるアルカリ可溶性高分子は、従来公知のものであれば特に制限はないが、(1)フェノール性水酸基、(2)スルホンアミド基、(3)活性イミド基のいずれかの官能基を分子中に有する高分子化合物であることが好ましい。例えば以下のものが例示されるが、これらに限定されるものではない。
(1)フェノール性水酸基を有する高分子化合物としては、例えば、フェノールホルムアルデヒド樹脂、m−クレゾールホルムアルデヒド樹脂、p−クレゾールホルムアルデヒド樹脂、m−/p−混合クレゾールホルムアルデヒド樹脂、フェノール/クレゾール(m−,p−,又はm−/p−混合のいずれでもよい)混合ホルムアルデヒド樹脂等のノボラック樹脂やピロガロールアセトン樹脂が挙げられる。フェノール性水酸基を有する高分子化合物としてはこの他に、側鎖にフェノール性水酸基を有する高分子化合物を用いることが好ましい。側鎖にフェノール性水酸基を有する高分子化合物としては、フェノール性水酸基と重合可能な不飽和結合をそれぞれ1つ以上有する低分子化合物からなる重合性モノマーを単独重合、或いは該モノマーに他の重合性モノマーを共重合させて得られる高分子化合物が挙げられる。
フェノール性水酸基を有する重合性モノマーとしては、フェノール性水酸基有するアクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、又はヒドキシスチレン等が挙げられる。具体的にはN−(2−ヒドキシフェニル)アクリルアミド、N−(3−ヒドキシフェニル)アクリルアミド、N−(4−ヒドキシフェニル)アクリルアミド、N−(2−ヒドキシフェニル)メタクリルアミド、N−(3−ヒドキシフェニル)メタクリルアミド、N−(4−ヒドキシフェニル)メタクリルアミド、o−ヒドキシフェニルアクリレート、m−ヒドキシフェニルアクリレート、p−ヒドキシフェニルアクリレート、o−ヒドキシフェニルメタクリレート、m−ヒドキシフェニルメタクリレート、p−ヒドキシフェニルメタクリレート、o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、2−(2−ヒドロキシフェニル)エチルアクリレート、2−(3−ヒドロキシフェニル)エチルアクリレート、2−(4−ヒドロキシフェニル)エチルアクリレート、2−(2−ヒドロキシフェニル)エチルメタクリレート、2−(3−ヒドロキシフェニル)エチルメタクリレート、2−(4−ヒドロキシフェニル)エチルメタクリレート等を好適に使用することができる。かかるフェノール性水酸基を有する樹脂は、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。更に、米国特許4,123,279号明細書に記載されているように、t−ブチルフェノールホルムアルデヒド樹脂、オクチルフェノールホルムアルデヒド樹脂のような、炭素数3〜8のアルキル基を置換基として有するフェノールとホルムアルデヒドとの共重合体を併用してもよい。
(2)スルホンアミド基を有するアルカリ可溶性高分子化合物としては、スルホンアミド基を有する重合性モノマーを単独重合、或いは該モノマーに他の重合性モノマーを共重合させて得られる高分子化合物が挙げられる。スルホンアミド基を有する重合性モノマーとしては、1分子中に、窒素原子上に少なくとも1つの水素原子が結合したスルホンアミド基−NH−SO2−と、重合可能な不飽和結合をそれぞれ1つ以上有する低分子化合物からなる重合性モノマーが挙げられる。その中でも、アクリロイル基、アリル基、又はビニロキシ基と、置換或いはモノ置換アミノスルホニル基又は置換スルホニルイミノ基とを有する低分子化合物が好ましい。
(3)活性イミド基を有するアルカリ可溶性高分子化合物は、活性イミド基を分子内に有するものが好ましく、この高分子化合物としては、1分子中に活性イミド基と重合可能な不飽和結合をそれぞれ1つ以上有する低分子化合物からなる重合性モノマーを単独重合、或いは該モノマーに他の重合性モノマーを共重合させて得られる高分子化合物が挙げられる。
このような化合物としては、具体的には、N−(p−トルエンスルホニル)メタクリルアミド、N−(p−トルエンスルホニル)アクリルアミド等を好適に使用することができる。
このような化合物としては、具体的には、N−(p−トルエンスルホニル)メタクリルアミド、N−(p−トルエンスルホニル)アクリルアミド等を好適に使用することができる。
更に、アルカリ可溶性高分子化合物としては、前記フェノール性水酸基を有する重合性モノマー、スルホンアミド基を有する重合性モノマー、及び活性イミド基を有する重合性モノマーのうち2種類以上を重合させた高分子化合物、或いはこれら2種類以上の重合性モノマーに他の重合性モノマーを共重合させて得られる高分子化合物を使用することが好ましい。
フェノール性水酸機を有する重合性モノマーに、スルホンアミド基を有する重合性モノマー及び/又は活性イミド基を有する重合性モノマーを共重合させる場合には、これら成分の配合重合比(質量比)は50:50から5:95の範囲にあることが好ましく、40:60から10:90の範囲にあることが特に好ましい。
フェノール性水酸機を有する重合性モノマーに、スルホンアミド基を有する重合性モノマー及び/又は活性イミド基を有する重合性モノマーを共重合させる場合には、これら成分の配合重合比(質量比)は50:50から5:95の範囲にあることが好ましく、40:60から10:90の範囲にあることが特に好ましい。
アルカリ可溶性高分子が前記フェノール性水酸基を有する重合性モノマー、スルホンアミド基を有する重合性モノマー、又は活性イミド基を有する重合性モノマーと、他の重合性モノマーとの共重合体である場合には、アルカリ可溶性が充分となり現像ラチチュードの向上効果が充分に達成されるように、アルカリ可溶性を付与するモノマーは10モル%以上含むことが好ましく、20モル%以上含むものがより好ましい。
前記フェノール性水酸基を有する重合性モノマー、スルホンアミド基を有する重合性モノマー、又は、活性イミド基を有する重合性モノマーと共重合させるモノマー成分としては、下記(m1)〜(m12)に挙げる化合物を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
(m1)2−ヒドキシエチルアクリレート、又は、2−ヒドロキシエチルメタクリレート等の脂肪族水酸機を有するアクリル酸エステル類、及びメタクリル酸エステル類。
(m2)アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸―2−クロロエチル、グリシジルアクリレート、等のアルキルアクリレート。
(m3)メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルメタクリレート、等のアルキルメタクリレート。
(m4)アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−ヘキシルメタクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−ヒドキシエチルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−ニトロフェニルアクリルアミド、N−エチルーN―フェニルアクリルアミド等のアクリルアミド若しくはメタクリルアミド。
(m1)2−ヒドキシエチルアクリレート、又は、2−ヒドロキシエチルメタクリレート等の脂肪族水酸機を有するアクリル酸エステル類、及びメタクリル酸エステル類。
(m2)アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸―2−クロロエチル、グリシジルアクリレート、等のアルキルアクリレート。
(m3)メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルメタクリレート、等のアルキルメタクリレート。
(m4)アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−ヘキシルメタクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−ヒドキシエチルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−ニトロフェニルアクリルアミド、N−エチルーN―フェニルアクリルアミド等のアクリルアミド若しくはメタクリルアミド。
(m5)エチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、ヒドキシエチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル等のビニルエーテル類。
(m6)ビニルアセテート、ビニルクロロアセテート、ビニルブチレート、安息香酸ビニル等のビニルエステル類。
(m7)スチレン、α―メチルスチレン、メチルスチレン、クロロメチルスチレン等のスチレン類。
(m8)メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プロピルビニルケトン、フェニルビニルケトン等のビニルケトン類。
(m9)エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィン類。
(m10)N−ビニルピロリドン、アクリルニトリル、メタクリロニトリル等。
(m11)マレイミド、N−アクリロイルアクリルアミド、N−アセチルメタクリルアミド、N−プロピオニルメタクリルアミド、N−(p−クロロベンゾイル)メタクリルアミド等の不飽和イミド。
(m12)アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸。
(m6)ビニルアセテート、ビニルクロロアセテート、ビニルブチレート、安息香酸ビニル等のビニルエステル類。
(m7)スチレン、α―メチルスチレン、メチルスチレン、クロロメチルスチレン等のスチレン類。
(m8)メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プロピルビニルケトン、フェニルビニルケトン等のビニルケトン類。
(m9)エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィン類。
(m10)N−ビニルピロリドン、アクリルニトリル、メタクリロニトリル等。
(m11)マレイミド、N−アクリロイルアクリルアミド、N−アセチルメタクリルアミド、N−プロピオニルメタクリルアミド、N−(p−クロロベンゾイル)メタクリルアミド等の不飽和イミド。
(m12)アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸。
アルカリ可溶性高分子化合物としては、赤外線レーザー等による露光での画像形成性に優れる点で、フェノール性水酸基を有することが好ましく、例えば、フェノールホルムアルデヒド樹脂、m−クレゾールホルムアルデヒド樹脂、p−クレゾールホルムアルデヒド樹脂、m−/p−混合クレゾールホルムアルデヒド樹脂、フェノール/クレゾール(m−,p−,又はm−/p−混合いずれでもよい)混合ホルムアルデヒド樹脂等のノボラック樹脂やピロガロールアセトン樹脂が好ましく挙げられる。
また、フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性高分子化合物としては、更に、米国特許第4,123,279号明細書に記載されているように、t−ブチルフェノールホルムアルデヒド樹脂、オクチルフェノールホルムアルデヒド樹脂のような、炭素数3〜8のアルキル基を置換基として有するフェノールとホルムアルデヒドとの縮重合体が挙げられる。
アルカリ可溶性高分子化合物の共重合の方法としては、従来知られている、グラフト共重合、ブロック共重合、ランダム共重合法等を用いることができる。
本発明においてアルカリ可溶性高分子が、前記フェノール性水酸基を有する重合性モノマー、スルホンアミド基を有する重合性モノマー、又は活性イミド基を有する重合性モノマーの単独重合体或いは共重合体の場合、重量平均分子量が2,000以上、数平均分子量が500以上のものが好ましい。更に好ましくは、重量平均分量が5,000〜300,000で、数平均分子量が800〜250,000であり、分散度(重量平均分子量/数平均分子量)が1.1〜10のものである。
また、本発明においてアルカリ可溶性高分子がフェノールホルムアルデヒド樹脂、クレゾールアルデヒド樹脂等の樹脂である場合には、重量平均分子量が500〜20.000であり、数平均分子量が200〜10,000のものが好ましい。
これらアルカリ可溶性高分子化合物は、それぞれ1種類或いは2種類以上を組み合わせて使用してよく、前記画像形成層全固形分中、30〜99質量%、好ましくは40〜95質量%、特に好ましくは50〜90質量%の添加量で用いられる。画像形成層の耐久性と感度の両面から上記の含有量の範囲が適当である。
また、本発明においてアルカリ可溶性高分子がフェノールホルムアルデヒド樹脂、クレゾールアルデヒド樹脂等の樹脂である場合には、重量平均分子量が500〜20.000であり、数平均分子量が200〜10,000のものが好ましい。
これらアルカリ可溶性高分子化合物は、それぞれ1種類或いは2種類以上を組み合わせて使用してよく、前記画像形成層全固形分中、30〜99質量%、好ましくは40〜95質量%、特に好ましくは50〜90質量%の添加量で用いられる。画像形成層の耐久性と感度の両面から上記の含有量の範囲が適当である。
画像形成層にはまた、カルボキシル基を有するアルカリ可溶性高分子化合物(以下(B1)成分ということもある。)を含ませてもよい。
(B1)成分の高分子化合物としては、カルボキシル基を有するアルカリ可溶性高分子化合物であれば何れでもよいが、下記で定義される高分子化合物(b1−1)、(b1−2)が好ましい。
(B1)成分の高分子化合物としては、カルボキシル基を有するアルカリ可溶性高分子化合物であれば何れでもよいが、下記で定義される高分子化合物(b1−1)、(b1−2)が好ましい。
(b1−1)下記一般式(i)で表される重合性モノマー単位を有するアルカリ可溶性高分子化合物(以下、高分子化合物(b1−1)ともいう)
(式中、Xmは単結合又は2価の連結基を、Yは水素又はカルボキシル基を、Zは水素、アルキル基又はカルボキシル基を表す。)
一般式(i)で表される重合性モノマー単位を構成するモノマーとして、カルボキシル基と、重合可能な不飽和基を分子内にそれぞれ1以上有する重合性モノマーがある。
そのような重合性モノマーの具体例として、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸等のα、β−不飽和カルボン酸類を挙げることができる。
一般式(i)で表される重合性モノマー単位を構成するモノマーとして、カルボキシル基と、重合可能な不飽和基を分子内にそれぞれ1以上有する重合性モノマーがある。
そのような重合性モノマーの具体例として、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸等のα、β−不飽和カルボン酸類を挙げることができる。
上記カルボキシル基を有する重合性モノマーと共重合させるモノマーとしては、例えば下記(1)〜(11)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
(1)2−ヒドロキエチルアクリレート又は2−ヒドロキシエチルメタクリレート等の脂肪族水酸基を有するアクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類。
(2)アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルアクリレート、N−ジメチルアミノエチルアクリレート等のアルキルアクリレート。
(3)メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルメタクリレート、N−ジメチルアミノエチルメタクリレート等のアルキルメタクリレート。
(1)2−ヒドロキエチルアクリレート又は2−ヒドロキシエチルメタクリレート等の脂肪族水酸基を有するアクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類。
(2)アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルアクリレート、N−ジメチルアミノエチルアクリレート等のアルキルアクリレート。
(3)メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルメタクリレート、N−ジメチルアミノエチルメタクリレート等のアルキルメタクリレート。
(4)アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−ヘキシルメタクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−ニトロフェニルアクリルアミド、N−エチル−N−フェニルアクリルアミド等のアクリルアミド又はメタクリルアミド。
(5)エチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル等のビニルエーテル類。
(6)ビニルアセテート、ビニルクロロアセテート、ビニルブチレート、安息香酸ビニル等のビニルエステル類。
(7)スチレン、α−メチルスチレン、メチルスチレン、クロロメチルスチレン等のスチレン類。
(5)エチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル等のビニルエーテル類。
(6)ビニルアセテート、ビニルクロロアセテート、ビニルブチレート、安息香酸ビニル等のビニルエステル類。
(7)スチレン、α−メチルスチレン、メチルスチレン、クロロメチルスチレン等のスチレン類。
(8)メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プロピルビニルケトン、フェニルビニルケトン等のビニルケトン類。
(9)エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィン類。
(10)N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾール、4−ビニルピリジン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等。
(11)マレイミド、N−アクリロイルアクリルアミド、N−アセチルメタクリルアミド、N−プロピオニルメタクリルアミド、N−(p−クロロベンゾイル)メタクリルアミド等の不飽和イミド。
(9)エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィン類。
(10)N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾール、4−ビニルピリジン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等。
(11)マレイミド、N−アクリロイルアクリルアミド、N−アセチルメタクリルアミド、N−プロピオニルメタクリルアミド、N−(p−クロロベンゾイル)メタクリルアミド等の不飽和イミド。
式中、XはO、S、又はN−R12を表す。R10〜R12は、各々独立に、水素原子又はアルキル基を表す。m、n、oは、各々独立に、2から5の整数を表し、CmH2m、CnH2n、CoH2oは、各々、直鎖でも分岐構造でもよい。p、q、rは各々独立に、0から3,000の整数を表し、p+q+r≧2である。
R10〜R12におけるアルキル基としては、炭素原子数1〜12のものが好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基などが挙げられる。p、q、rは好ましくは0から500の整数を表し、更に好ましくは0から100の整数を表す。
上記一般式(ii)で表される繰り返し単位に相当するモノマーの例を以下に挙げるが、この限りではない。
上記一般式(ii)で表される繰り返し単位に相当するモノマーの例を以下に挙げるが、この限りではない。
上記一般式(ii)で表される繰り返し単位は、市販のヒドロキシポリ(オキシアルキレン)材料、例えば商品名プルロニック(Pluronic(旭電化工業(株)製)、アデカポリエーテル(旭電化工業(株)製)、カルボワックス(Carbowax(グリコ・プロダクス))、トリトン(Toriton(ローム・アンド・ハース(Rohm and Haas製)、およびP.E.G(第一工業製薬(株)製)として販売されているものを公知の方法でアクリル酸、メタクリル酸、アクリルクロリド、メタクリルクロリド又は無水アクリル酸等と反応させることによって製造できる。
別に、公知の方法で製造したポリ(オキシアルキレン)ジアクリレート等を用いることもできる。
別に、公知の方法で製造したポリ(オキシアルキレン)ジアクリレート等を用いることもできる。
市販品のモノマーとしては、日本油脂(株)製の水酸基末端ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートとしてブレンマーPE−90、ブレンマーPE−200、ブレンマーPE−350、ブレンマーAE−90、ブレンマーAE−200、ブレンマーAE−400、ブレンマーPP−1000、ブレンマーPP−500、ブレンマーPP−800、ブレンマーAP−150、ブレンマーAP−400、ブレンマーAP−550、ブレンマーAP−800、ブレンマー50PEP−300、ブレンマー70PEP−350B、ブレンマーAEPシリーズ、ブレンマー55PET−400、ブレンマー30PET−800、ブレンマー55PET−800、ブレンマーAETシリーズ、ブレンマー30PPT−800、ブレンマー50PPT−800、ブレンマー70PPT−800、ブレンマーAPTシリーズ、ブレンマー10PPB−500B、ブレンマー10APB−500Bなどが挙げられる。
同様に、日本油脂(株)製のアルキル末端ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートとしてブレンマーPME−100、ブレンマーPME−200、ブレンマーPME−400、ブレンマーPME−1000、ブレンマーPME−4000、ブレンマーAME−400、ブレンマー50POEP−800B、ブレンマー50AOEP−800B、ブレンマーPLE−200、ブレンマーALE−200、ブレンマーALE−800、ブレンマーPSE−400、ブレンマーPSE−1300、ブレンマーASEPシリーズ、ブレンマーPKEPシリーズ、ブレンマーAKEPシリーズ、ブレンマーANE−300、ブレンマーANE−1300、ブレンマーPNEPシリーズ、ブレンマーPNPEシリーズ、ブレンマー43ANEP−500、ブレンマー70ANEP−550など、また共栄社化学(株)製ライトエステルMC、ライトエステル130MA、ライトエステル041MA、ライトアクリレートBO−A、ライトアクリレートEC−A、ライトアクリレートMTG−A、ライトアクリレート130A、ライトアクリレートDPM−A、ライトアクリレートP−200A、ライトアクリレートNP−4EA、ライトアクリレートNP−8EAなどが挙げられる。
同様に、日本油脂(株)製のアルキル末端ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートとしてブレンマーPME−100、ブレンマーPME−200、ブレンマーPME−400、ブレンマーPME−1000、ブレンマーPME−4000、ブレンマーAME−400、ブレンマー50POEP−800B、ブレンマー50AOEP−800B、ブレンマーPLE−200、ブレンマーALE−200、ブレンマーALE−800、ブレンマーPSE−400、ブレンマーPSE−1300、ブレンマーASEPシリーズ、ブレンマーPKEPシリーズ、ブレンマーAKEPシリーズ、ブレンマーANE−300、ブレンマーANE−1300、ブレンマーPNEPシリーズ、ブレンマーPNPEシリーズ、ブレンマー43ANEP−500、ブレンマー70ANEP−550など、また共栄社化学(株)製ライトエステルMC、ライトエステル130MA、ライトエステル041MA、ライトアクリレートBO−A、ライトアクリレートEC−A、ライトアクリレートMTG−A、ライトアクリレート130A、ライトアクリレートDPM−A、ライトアクリレートP−200A、ライトアクリレートNP−4EA、ライトアクリレートNP−8EAなどが挙げられる。
高分子化合物(b1−1)におけるカルボキシル基と、重合可能な不飽和基とを分子内にそれぞれ1以上有する重合性モノマー成分を有する最小構成単位は、特に1種類のみである必要はなく、同一の酸性基を有する最小構成単位を2種以上、または異なる酸性基を有する最小構成単位を2種以上共重合させたものを用いることもできる。
共重合の方法としては、従来知られているグラフト共重合、ブロック共重合、ランダム共重合法などを用いることができる。
共重合の方法としては、従来知られているグラフト共重合、ブロック共重合、ランダム共重合法などを用いることができる。
(b1−2)カルボキシル基を有する下記一般式(iii)、(iv)または(v)で表されるジオール化合物と下記一般式(viii)で表されるジイソシアネート化合物との反応生成物を基本骨格とするカルボキシル基を有するアルカリ可溶性高分子化合物(以下、高分子化合物(b1−2)ともいう。)
R13は水素原子、置換基(例えばアルキル、アリール、アルコキシ、エステル、ウレタン、アミド、ウレイド、ハロゲノの各基が好ましい。)を有していてもよいアルキル、アルケニル、アラルキル、アリール、アルコキシ、アリーロキシ基を示し、好ましくは水素原子、炭素原子数1〜8個のアルキル基もしくは炭素原子数2〜8のアルケニル基、炭素原子数6〜15個のアリール基を示す。
R14、R15、R16はそれぞれ同一でも相異していてもよい、単結合、置換基(例えばアルキル、アルケニル、アラルキル、アリール、アルコキシ及びハロゲノの各基が好ましい。)を有していてもよい二価の脂肪族又は芳香族炭化水素を示す。好ましくは炭素原子数1〜20のアルキレン基、炭素原子数6〜15のアリーレン基、更に好ましくは炭素原子数1〜8個のアルキレン基を示す。
また、必要に応じ、R14、R15、R16中にイソシアネート基と反応しない他の官能基、例えばエステル基、ウレタン基、アミド基、ウレイド基、炭素−炭素不飽和結合を有していてもよい。
なお、R13、R14、R15、R16のうちの2又は3個で環を構成してもよい。
Arは置換基を有していてもよい三価の芳香族炭化水素を示し、好ましくは炭素原子数6〜15個の芳香族基を示す。
R14、R15、R16はそれぞれ同一でも相異していてもよい、単結合、置換基(例えばアルキル、アルケニル、アラルキル、アリール、アルコキシ及びハロゲノの各基が好ましい。)を有していてもよい二価の脂肪族又は芳香族炭化水素を示す。好ましくは炭素原子数1〜20のアルキレン基、炭素原子数6〜15のアリーレン基、更に好ましくは炭素原子数1〜8個のアルキレン基を示す。
また、必要に応じ、R14、R15、R16中にイソシアネート基と反応しない他の官能基、例えばエステル基、ウレタン基、アミド基、ウレイド基、炭素−炭素不飽和結合を有していてもよい。
なお、R13、R14、R15、R16のうちの2又は3個で環を構成してもよい。
Arは置換基を有していてもよい三価の芳香族炭化水素を示し、好ましくは炭素原子数6〜15個の芳香族基を示す。
OCN−R18−NCO ・・・(viii)
上式(viii)中、R18は置換基(例えばアルキル、アルケニル、アラルキル、アリール、アルコキシ、ハロゲノの各基が好ましい。)を有していてもよい二価の脂肪族又は芳香族炭化水素を示す。必要に応じ、R18中にイソシアネート基と反応しない他の官能基、例えばエステル、ウレタン、アミド、ウレイド基、炭素−炭素不飽和結合を有していてもよい。
一般式(iii)、(iv)又は(v)で示されるカルボキシル基を有するジオール化合物としては具体的には以下に示すものが含まれる。
即ち、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸、2,2−ビス(2−ヒドロキシエチル)プロピオン酸、2,2−ビス(3−ヒドロキシプロピル)プロピオン酸、ビス(ヒドロキシメチル)酢酸、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン酸、酒石酸、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−カルボキシ−プロピオンアミドなどが挙げられる。
即ち、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸、2,2−ビス(2−ヒドロキシエチル)プロピオン酸、2,2−ビス(3−ヒドロキシプロピル)プロピオン酸、ビス(ヒドロキシメチル)酢酸、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン酸、酒石酸、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−カルボキシ−プロピオンアミドなどが挙げられる。
該(b1−2)のカルボキシル基を有するアルカリ可溶性高分子化合物は、下記一般式(vi)又は(vii)で表されるジオールを組み合わせた反応生成物であると好ましい。
式中、R17はそれぞれ水素原子又は炭素原子数1〜8のアルキル基を示し、nは2以上の整数を示す。R17における炭素原子数1〜8のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基などが挙げられる。
以下に、上記一般式(vi)又は(vii)で表されるジオールの具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下に、上記一般式(vi)又は(vii)で表されるジオールの具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(上式(vi)で表されるジオールの具体例)
HO−(−CH2CH2O−)3−H
HO−(−CH2CH2O−)4−H
HO−(−CH2CH2O−)5−H
HO−(−CH2CH2O−)6−H
HO−(−CH2CH2O−)7−H
HO−(−CH2CH2O−)8−H
HO−(−CH2CH2O−)10−H
HO−(−CH2CH2O−)12−H
ポリエチレングリコール(平均分子量1000)
ポリエチレングリコール(平均分子量2000)
ポリエチレングリコール(平均分子量4000)
HO−(−CH2CH(CH3)O−)3−H
HO−(−CH2CH(CH3)O−)4−H
HO−(−CH2CH(CH3)O−)6−H
ポリプロピレングリコール(平均分子量1000)
ポリプロピレングリコール(平均分子量2000)
ポリプロピレングリコール(平均分子量4000)
HO−(−CH2CH2O−)3−H
HO−(−CH2CH2O−)4−H
HO−(−CH2CH2O−)5−H
HO−(−CH2CH2O−)6−H
HO−(−CH2CH2O−)7−H
HO−(−CH2CH2O−)8−H
HO−(−CH2CH2O−)10−H
HO−(−CH2CH2O−)12−H
ポリエチレングリコール(平均分子量1000)
ポリエチレングリコール(平均分子量2000)
ポリエチレングリコール(平均分子量4000)
HO−(−CH2CH(CH3)O−)3−H
HO−(−CH2CH(CH3)O−)4−H
HO−(−CH2CH(CH3)O−)6−H
ポリプロピレングリコール(平均分子量1000)
ポリプロピレングリコール(平均分子量2000)
ポリプロピレングリコール(平均分子量4000)
(上式(vii)で表されるジオールの具体例)
HO−(−CH2CH2CH2O−)3−H
HO−(−CH2CH2CH2O−)4−H
HO−(−CH2CH2CH2O−)8−H
HO−(−CH2CH2CH(CH3)O−)12−H
HO−(−CH2CH2CH2O−)3−H
HO−(−CH2CH2CH2O−)4−H
HO−(−CH2CH2CH2O−)8−H
HO−(−CH2CH2CH(CH3)O−)12−H
一般式(viii)で示されるジイソシアネート化合物として、具体的には以下に示すものが含まれる。
すなわち、2,4−トリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネートの二量体、2,6−トリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、3,3’−ジメチルビフェニル−4,4’−ジイソシアネートなどの如き芳香族ジイソシアネート化合物;ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネートなどの如き脂肪族ジイソシアネート化合物、イソホロンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチルシクロヘキサン−2,4(又は2,6)−ジイソシアネート、1,3−(イソシアネートメチル)シクロヘキサンな
どの如き脂肪族ジイソシアネート化合物;1,3−ブチレングリコール1モルとトリレンジイソシアネート2モルとの付加体などの如きジオールとジイソシアネートとの反応物であるジイソシアネート化合物などが挙げられる。
すなわち、2,4−トリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネートの二量体、2,6−トリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、3,3’−ジメチルビフェニル−4,4’−ジイソシアネートなどの如き芳香族ジイソシアネート化合物;ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネートなどの如き脂肪族ジイソシアネート化合物、イソホロンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチルシクロヘキサン−2,4(又は2,6)−ジイソシアネート、1,3−(イソシアネートメチル)シクロヘキサンな
どの如き脂肪族ジイソシアネート化合物;1,3−ブチレングリコール1モルとトリレンジイソシアネート2モルとの付加体などの如きジオールとジイソシアネートとの反応物であるジイソシアネート化合物などが挙げられる。
高分子化合物(b1−2)の合成に使用するジイソシアネート及びジオール化合物のモル比は好ましくは0.8:1〜1.2〜1であり、ポリマー末端にイソシアネート基が残存した場合、アルコール類又はアミン類等で処理することにより、最終的にイソシアネート基が残存しない形で合成される。
(B1)成分として、上記の高分子化合物(b1−1)及び(b1−2)から1種単独を使用してもよいし、また2種以上を併用してもよい。
(B1)成分中に含有されるカルボキシル基を有する繰り返し単位の含有量は、該(B1)成分の各単量体の総量に基づいて2モル%以上であり、好ましくは2〜70モル%であり、より好ましくは5〜60モル%の範囲である。
(B1)成分の好ましい重量平均分子量は、3000〜300,000が好ましく、6,000〜100,000がより好ましい。
(B1)成分中に含有されるカルボキシル基を有する繰り返し単位の含有量は、該(B1)成分の各単量体の総量に基づいて2モル%以上であり、好ましくは2〜70モル%であり、より好ましくは5〜60モル%の範囲である。
(B1)成分の好ましい重量平均分子量は、3000〜300,000が好ましく、6,000〜100,000がより好ましい。
さらに、(B1)成分の好ましい添加量は、画像記録層の全固形分質量に対して0.005〜80質量%の範囲であり、好ましくは0.01〜50質量%の範囲であり、更に好ましくは1〜20質量%の範囲である。
(添加剤)
前記の画像記録層を形成するにあたっては、上記の成分の他、本発明の効果を損なわない限りにおいて、更に必要に応じて、種々の添加剤を添加することができる。
(溶解性阻害化合物)
平版印刷版原版には、そのインヒビション(溶解性阻害)を高める目的で、該画像記録層に、種々のインヒビターを含有させることができる。
該インヒビターとしては特に限定されないが、4級アンモニウム塩、ポリエチレングリコール系化合物等が挙げられる。
前記の画像記録層を形成するにあたっては、上記の成分の他、本発明の効果を損なわない限りにおいて、更に必要に応じて、種々の添加剤を添加することができる。
(溶解性阻害化合物)
平版印刷版原版には、そのインヒビション(溶解性阻害)を高める目的で、該画像記録層に、種々のインヒビターを含有させることができる。
該インヒビターとしては特に限定されないが、4級アンモニウム塩、ポリエチレングリコール系化合物等が挙げられる。
4級アンモニウム塩としては、特に限定されないが、テトラアルキルアンモニウム塩、トリアルキルアリールアンモニウム塩、ジアルキルジアリールアンモニウム塩、アルキルトリアリールアンモニウム塩、テトラアリールアンモニウム塩、環状アンモニウム塩、二環状アンモニウム塩が挙げられる。
具体的には、テトラブチルアンモニウムブロミド、テトラペンチルアンモニウムブロミド、テトラヘキシルアンモニウムブロミド、テトラオクチルアンモニウムブロミド、テトララウリルアンモニウムブロミド、テトラフェニルアンモニウムブロミド、テトラナフチルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムヨージド、テトラステアリルアンモニ
ウムブロミド、ラウリルトリメチルアンモニウムブロミド、ステアリルトリメチルアンモニウムブロミド、ベヘニルトリメチルアンモニウムブロミド、ラウリルトリエチルアンモニウムブロミド、フェニルトリメチルアンモニウムブロミド、3−トリフルオロメチルフェニルトリメチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロミド、ジベンジルジメチルアンモニウムブロミド、ジステアリルジメチルアンモニウムブロミド、トリステアリルメチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロミド、ヒドロキシフェニルトリメチルアンモニウムブロミド、N−メチルピリジニウムブロミド等が挙げられる。特に特願2001−226297号、特願2001−370059号、特願2001−398047号明細書記載の4級アンモニウム塩が好ましい。
具体的には、テトラブチルアンモニウムブロミド、テトラペンチルアンモニウムブロミド、テトラヘキシルアンモニウムブロミド、テトラオクチルアンモニウムブロミド、テトララウリルアンモニウムブロミド、テトラフェニルアンモニウムブロミド、テトラナフチルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムヨージド、テトラステアリルアンモニ
ウムブロミド、ラウリルトリメチルアンモニウムブロミド、ステアリルトリメチルアンモニウムブロミド、ベヘニルトリメチルアンモニウムブロミド、ラウリルトリエチルアンモニウムブロミド、フェニルトリメチルアンモニウムブロミド、3−トリフルオロメチルフェニルトリメチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロミド、ジベンジルジメチルアンモニウムブロミド、ジステアリルジメチルアンモニウムブロミド、トリステアリルメチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロミド、ヒドロキシフェニルトリメチルアンモニウムブロミド、N−メチルピリジニウムブロミド等が挙げられる。特に特願2001−226297号、特願2001−370059号、特願2001−398047号明細書記載の4級アンモニウム塩が好ましい。
4級アンモニウム塩の添加量は、画像記録層の全固形分量に対して固形分で0.1〜50質量%であることが好ましく、さらには、1〜30質量%であることがより好ましい。上記含有量の範囲は、溶解性阻害効果を充分に発揮させ、且つバインダーの製膜性を悪化させない点で適当である。
ポリエチレングリコール系化合物としては、特に限定されないが、下記構造のものが挙げられる。
R1−{−O−(R3−O−)m−R2}n ・・・(V)
R1−{−O−(R3−O−)m−R2}n ・・・(V)
上式(V)において、R1は多価アルコール残基又は多価フェノール残基、R2は水素原子、炭素原子数1〜25の置換基を有しても良いアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキロイル基、アリール基又はアリーロイル基、R3は置換基を有しても良いアルキレン残基を示す。mは平均で10以上、nは1以上4以下の整数である。
上記構造のポリエチレングリコール系化合物の例としては、ポリエチレングリコール類、ポリプロピレングリコール類、ポリエチレングリコールアルキルエーテル類、ポリプロピレングリコールアルキルエーテル類、ポリエチレングリコールアリールエーテル類、ポリプロピレングリコールアリールエーテル類、ポリエチレングリコールアルキルアリールエーテル類、ポリプロピレングリコールアルキルアリールエーテル類、ポリエチレングリコールグリセリンエステル、ポリプロピレングリコールグリセリンエステル類、ポリエチレンソルビトールエステル類、ポリプロピレングリコールソルビトールエステル類、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、ポリプロピレングリコール脂肪酸エステル類、ポリエチレングリコール化エチレンジアミン類、ポリプロピレングリコール化エチレンジアミン類、ポリエチレングリコール化ジエチレントリアミン類、ポリプロピレングリコール化ジエチレントリアミン類が挙げられる。
これらの具体例を示すと、ポリエチレングリコール1000、ポリエチレングリコール2000、ポリエチレングリコール4000、ポリエチレングリコール10000、ポリエチレングリコール20000、ポリエチレングリコール5000、ポリエチレングリコール100000、ポリエチレングリコール200000、ポリエチレングリコール500000、ポリプロピレングリコール1500、ポリプロピレングリコール3000、ポリプロピレングリコール4000、ポリエチレングリコールメチルエーテル、ポリエチレングリコールエチルエーテル、ポリエチレングリコールフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジメチルエーテル、ポリエチレングリコールジエチルエーテル、ポリエチレングリコールジフェニルエーテル、ポリエチレングリコールラウリルエーテル、ポリエ
チレングリコールジラウリルエーテル、ポリエチレングリコールノニルエーテル、ポリエチレングリコールセチルエーテル、ポリエチレングリコールステアリルエーテル、ポリエチレングリコールジステアリルエーテル、ポリエチレングリコールベヘニルエーテル、ポリエチレングリコールジベヘニルエーテル、ポリプロピレングリコールメチルエーテル、ポリプロピレングリコールエチルエーテル、ポリプロピレングリコールフェニルエーテル、ポリプロピレングリコールジメチルエーテル、ポリプロピレングリコールジエチルエーテル、ポリプロピレングリコールジフェニルエーテル、ポリプロピレングリコールラウリルエーテル、ポリプロピレングリコールジラウリルエーテル、ポリプロピレングリコールノニ
ルエーテル、ポリエチレングリコールアセチルエステル、ポリエチレングリコールジアセチルエステル、ポリエチレングリコール安息香酸エステル、ポリエチレングリコールラウリルエステル、ポリエチレングリコールジラウリルエステル、ポリエチレングリコールノニル酸エステル、ポリエチレングリコールセチル酸エステル、ポリエチレングリコールステアロイルエステル、ポリエチレングリコールジステアロイルエステル、ポリエチレングリコールベヘン酸エステル、ポリエチレングリコールジベヘン酸エステル、ポリプロピレングリコールアセチルエステル、ポリプロピレングリコールジアセチルエステル、ポリプロピレングリコール安息香酸エステル、ポリプロピレングリコールジ安息香酸エステル、ポリプロピレングリコールラウリル酸エステル、ポリプロピレングリコールジラウリル酸エステル、ポリプロピレングリコールノニル酸エステル、ポリエチレングリコールグリセリンエーテル、ポリプロピレングリコールグリセリンエーテル、ポリエチレングリコールソルビトールエーテル、ポリプロピレングリコールソルビトールエーテル、ポリエチレングリコール化エチレンジアミン、ポリプロピレングリコール化エチレンジアミン、ポリエチレングリコール化ジエチレントリアミン、ポリプロピレングリコール化ジエチレントリアミン、ポリエチレングリコール化ペンタメチレンヘキサミンが挙げられる。
チレングリコールジラウリルエーテル、ポリエチレングリコールノニルエーテル、ポリエチレングリコールセチルエーテル、ポリエチレングリコールステアリルエーテル、ポリエチレングリコールジステアリルエーテル、ポリエチレングリコールベヘニルエーテル、ポリエチレングリコールジベヘニルエーテル、ポリプロピレングリコールメチルエーテル、ポリプロピレングリコールエチルエーテル、ポリプロピレングリコールフェニルエーテル、ポリプロピレングリコールジメチルエーテル、ポリプロピレングリコールジエチルエーテル、ポリプロピレングリコールジフェニルエーテル、ポリプロピレングリコールラウリルエーテル、ポリプロピレングリコールジラウリルエーテル、ポリプロピレングリコールノニ
ルエーテル、ポリエチレングリコールアセチルエステル、ポリエチレングリコールジアセチルエステル、ポリエチレングリコール安息香酸エステル、ポリエチレングリコールラウリルエステル、ポリエチレングリコールジラウリルエステル、ポリエチレングリコールノニル酸エステル、ポリエチレングリコールセチル酸エステル、ポリエチレングリコールステアロイルエステル、ポリエチレングリコールジステアロイルエステル、ポリエチレングリコールベヘン酸エステル、ポリエチレングリコールジベヘン酸エステル、ポリプロピレングリコールアセチルエステル、ポリプロピレングリコールジアセチルエステル、ポリプロピレングリコール安息香酸エステル、ポリプロピレングリコールジ安息香酸エステル、ポリプロピレングリコールラウリル酸エステル、ポリプロピレングリコールジラウリル酸エステル、ポリプロピレングリコールノニル酸エステル、ポリエチレングリコールグリセリンエーテル、ポリプロピレングリコールグリセリンエーテル、ポリエチレングリコールソルビトールエーテル、ポリプロピレングリコールソルビトールエーテル、ポリエチレングリコール化エチレンジアミン、ポリプロピレングリコール化エチレンジアミン、ポリエチレングリコール化ジエチレントリアミン、ポリプロピレングリコール化ジエチレントリアミン、ポリエチレングリコール化ペンタメチレンヘキサミンが挙げられる。
ポリエチレングリコール系化合物の添加量は、充分な溶解性阻害効果を発揮し、かつ画像形成性を良好に保つ観点から、画像記録層の全固形分量に対して固形分で0.1〜50質量%であることが適当であり、1〜30質量%であることがより好ましい。
また、上記インヒビション(溶解性阻害)改善の施策を行った場合、感度の低下が生じるが、この場合、ラクトン化合物を添加物することが有効である。このラクトン化合物は、露光部に現像液が浸透した際、現像液とラクトン化合物が反応し、新たにカルボン酸化合物が発生し、露光部の溶解に寄与して感度が向上するものと考えられる。
ラクトン化合物としては、特に限定されないが、下記一般式(L−I)及び一般式(L−II)で表される化合物が挙げられる。
ラクトン化合物としては、特に限定されないが、下記一般式(L−I)及び一般式(L−II)で表される化合物が挙げられる。
一般式(L−I)及び一般式(L−II)において、X1、X2、X3及びX4は、環の構成原子又は原子団であって、同じでも異なってもよく、それぞれ独立に置換基を有してもよく、かつ一般式(L−I)におけるX1、X2及びX3の少なくとも一つ及び一般式(L−II)におけるX1、X2、X3及びX4の少なくとも一つは、電子吸引性置換基又は電子吸引性基で置換された置換基を有する。
X1、X2、X3及びX4で表される環の構成原子又は原子団は、環を形成するための二つの単結合を有する非金属原子又は該非金属原子を含む原子団である。
好ましい非金属原子又は非金属原子団は、メチレン基、スルフィニル基、カルボニル基、チオカルボニル基、スルホニル基、硫黄原子、酸素原子及びセレニウム原子から選ばれる原子又は原子団であって、より好ましくは、メチレン基、カルボニル基及びスルホニル基から選ばれる原子団である。
X1、X2、X3及びX4で表される環の構成原子又は原子団は、環を形成するための二つの単結合を有する非金属原子又は該非金属原子を含む原子団である。
好ましい非金属原子又は非金属原子団は、メチレン基、スルフィニル基、カルボニル基、チオカルボニル基、スルホニル基、硫黄原子、酸素原子及びセレニウム原子から選ばれる原子又は原子団であって、より好ましくは、メチレン基、カルボニル基及びスルホニル基から選ばれる原子団である。
一般式(L−I)におけるX1、X2及びX3の少なくとも一つ又は一般式(L−II)におけるX1、X2、X3及びX4の少なくとも一つは、電子吸引性基を有する。本明細書において電子吸引性置換基は、ハメットの置換基定数σpが正の価を取る基を指す。ハメットの置換基定数に関しては、Journal of Medicinal Chemistry, 1973, Vol.16,No.11,1207−1216等を参考にすることができる。ハメットの置換基定数σpが正の価を取る電子吸引性基としては、例えばハロゲン原子(フッ素原子(σp値:0.06)、塩素原子(σp値:0.23)、臭素原子(σp値:0.23)、ヨウ素原子(σp値:0.18))、トリハロアルキル基(トリブロモメチル(σp値:0.29)、トリクロロメチル(σp値:0.33)、トリフルオロメチル(σp値:0.54))、シアノ基(σp値:0.66)、ニトロ基(σp値:0.78)、脂肪族・アリールもしくは複素環スルホニル基(例えば、メタンスルホニル(σp値:0.72))、脂肪族・アリールもしくは複素環アシル基(例えば、アセチル(σp値:0.50)、ベンゾイル(σp値:0.43))、アルキニル基(例えば、C≡CH(σp値:0.23))、脂肪族・アリールもしくは複素環オキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル(σp値:0.45)、フェノキシカルボニル(σp値:0.44))、カルバモイル基(σp値:0.36)、スルファモイル基(σp値:0.57)、スルホキシド基、ヘテロ環基、オキソ基、ホスホリル基等が挙げられる。
好ましい電子吸引性基は、アミド基、アゾ基、ニトロ基、炭素数1〜5のフルオロアルキル基、ニトリル基、炭素数1〜5のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜5のアシル基、炭素数1〜9のアルキルスルホニル基、炭素数6〜9のアリールスルホニル基、炭素数1〜9のアルキルスルフィニル基、炭素数6〜9のアリールスルフィニル基、炭素数6〜9のアリールカルボニル基、チオカルボニル基、炭素数1〜9の含フッ素アルキル基、炭素数6〜9の含フッ素アリール基、炭素数3〜9の含フッ素アリル基、オキソ基及びハロゲン元素から選ばれる
基である。
より好ましくは、ニトロ基、炭素数1〜5のフルオロアルキル基、ニトリル基、炭素数1〜5のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜5のアシル基、炭素数6〜9のアリールスルホニル基、炭素数6〜9のアリールカルボニル基、オキソ基及びハロゲン元素から選ばれる基である。
以下に、一般式(L−I)及びは一般式(L−II)で表される化合物の具体例を示すが、本発明はこれらの化合物に限定されるものではない。
基である。
より好ましくは、ニトロ基、炭素数1〜5のフルオロアルキル基、ニトリル基、炭素数1〜5のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜5のアシル基、炭素数6〜9のアリールスルホニル基、炭素数6〜9のアリールカルボニル基、オキソ基及びハロゲン元素から選ばれる基である。
以下に、一般式(L−I)及びは一般式(L−II)で表される化合物の具体例を示すが、本発明はこれらの化合物に限定されるものではない。
一般式(L−I)及び一般式(L−II)で表される化合物の添加量は、画像記録層の全固形分量に対して固形分で0.1〜50質量%が好ましく、さらには、1〜30質量%がより好ましい。なお、この化合物は現像液と反応するため、選択的に現像液を接触することが望まれる。
このラクトン化合物は、いずれか一種を用いても、併用してもよい。また2種類以上の一般式(L−I)の化合物、又は2種類以上の一般式(L−II)の化合物を合計添加量が上記範囲内で任意の比率で併用してもよい。
このラクトン化合物は、いずれか一種を用いても、併用してもよい。また2種類以上の一般式(L−I)の化合物、又は2種類以上の一般式(L−II)の化合物を合計添加量が上記範囲内で任意の比率で併用してもよい。
また、オニウム塩、o−キノンジアジド化合物、芳香族スルホン化合物、芳香族スルホン酸エステル化合物等の熱分解性であり、分解しない状態ではアルカリ水可溶性高分子化合物の溶解性を実質的に低下させる物質を併用することは、画像部の現像液への溶解阻止性の向上を図る点では、好ましい。オニウム塩としてはジアゾニウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、セレノニウム塩、アルソニウム塩等を挙げることができる。
本発明において用いられるオニウム塩として、好適なものとしては、例えば S.I.Schlesinger,Photogr.Sci.Eng.,18,387(1974)、T.S.Baletal,Polymer,21,423(1980)、特開平5−158230号公報に記載のジアゾニウム塩、米国特許第4,069,055号、同4,069,056号、特開平3−140140号の明細書に記載のアンモニウム塩、D.C.Neckeretal,Macromolecules,17,2468(1984)、C.S.Wenetal,Teh,Proc.Conf.Rad.Curing ASIA,p478 Tokyo,Oct(1988)、米国特許第4,069,055号、同4,069,056号に記載のホスホニウム塩、J.V.Crivello et al,Macromorecules,10(6),1307(1977)、Chem. & Eng.News,Nov.28,p31(1988)、欧州特許第104,143号、米国特許第339,049号、同第
410,201号、特開平2−150848号、特開平2−296514号に記載のヨードニウム塩、J.V.Crivello et al,PolymerJ.17,73(1985)、J.V.Crivelloet al.J.Org.Chem.,43,3055(1978)、W.R.Watt et al,J.Polymer Sci.,Polymer Chem.Ed.,22,1789(1984)、J.V.Crivello et al,Polymer Bull.,14,279(1985)、J.V.Crivello et al,Macromorecules,14(5),1141(1981)、J.V.Crivello et al,J.Polymer Sci.,Polymer Chem.Ed.,17,2877(1979)、欧州特許第370,693号、同233,567号、同297,443号、同297,442号、米国特許第4,933,377号、同3,902,114号、同410,201号、同339,049号、同4,760,013号、同4,734,444号、同2,833,827号、独国特許第2,904,626号、同3,604,580号、同3,604,581号に記載のスルホニウム塩、J.V.Crivello et al,Macromorecules,10(6),1307(1977)、J.V.Crivello et al,J.Polymer Sci.,Polymer Chem.Ed.,17,1047(1979)に記載のセレノニウム塩、C.S.Wen et al,Teh,Proc.Conf.Rad.Curing ASIA,p478 Tokyo,Oct(1988)に記載のアルソニウム塩等があげられる。
オニウム塩のなかでも、ジアゾニウム塩が特に好ましい。また、特に好適なジアゾニウム塩としては特開平5−158230号公報記載のものが挙げられる。
410,201号、特開平2−150848号、特開平2−296514号に記載のヨードニウム塩、J.V.Crivello et al,PolymerJ.17,73(1985)、J.V.Crivelloet al.J.Org.Chem.,43,3055(1978)、W.R.Watt et al,J.Polymer Sci.,Polymer Chem.Ed.,22,1789(1984)、J.V.Crivello et al,Polymer Bull.,14,279(1985)、J.V.Crivello et al,Macromorecules,14(5),1141(1981)、J.V.Crivello et al,J.Polymer Sci.,Polymer Chem.Ed.,17,2877(1979)、欧州特許第370,693号、同233,567号、同297,443号、同297,442号、米国特許第4,933,377号、同3,902,114号、同410,201号、同339,049号、同4,760,013号、同4,734,444号、同2,833,827号、独国特許第2,904,626号、同3,604,580号、同3,604,581号に記載のスルホニウム塩、J.V.Crivello et al,Macromorecules,10(6),1307(1977)、J.V.Crivello et al,J.Polymer Sci.,Polymer Chem.Ed.,17,1047(1979)に記載のセレノニウム塩、C.S.Wen et al,Teh,Proc.Conf.Rad.Curing ASIA,p478 Tokyo,Oct(1988)に記載のアルソニウム塩等があげられる。
オニウム塩のなかでも、ジアゾニウム塩が特に好ましい。また、特に好適なジアゾニウム塩としては特開平5−158230号公報記載のものが挙げられる。
オニウム塩の対イオンとしては、四フッ化ホウ酸、六フッ化リン酸、トリイソプロピルナフタレンスルホン酸、5−ニトロ−o−トルエンスルホン酸、5−スルホサリチル酸、2,5−ジメチルベンゼンスルホン酸、2,4,6−トリメチルベンゼンスルホン酸、2−ニトロベンゼンスルホン酸、3−クロロベンゼンスルホン酸、3−ブロモベンゼンスルホン酸、2−フルオロカプリルナフタレンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、1−ナフトール−5−スルホン酸、2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイル−ベンゼンスルホン酸、及びパラトルエンスルホン酸等を挙げることができる。これらの中でも特に六フッ化リン酸、トリイソプロピルナフタレンスルホン酸や2,5−ジメチルベンゼンスルホン酸のごときアルキル芳香族スルホン酸が好適である。
好適なキノンジアジド類としてはo−キノンジアジド化合物を挙げることができる。本発明に用いられるo−キノンジアジド化合物は、少なくとも1個のo−キノンジアジド基を有する化合物で、熱分解によりアルカリ可溶性を増すものであり、種々の構造の化合物を用いることができる。つまり、o−キノンジアジドは熱分解により結着剤の溶解抑制を失うことと、o−キノンジアジド自身がアルカリ可溶性の物質に変化することの両方の効果により感材系の溶解性を助ける。本発明に用いられるo−キノンジアジド化合物としては、例えば、J.コーサー著「ライト−センシティブ・システムズ」(John Wiley & Sons.Inc.)第339〜352頁に記載の化合物が使用できるが、特に種々の芳香族ポリヒドロキシ化合物あるいは芳香族アミノ化合物と反応させたo−キノンジアジドのスルホン酸エステル又はスルホン酸アミドが好適である。また、特公昭43−28403号公報に記載されているようなベンゾキノン(1,2)−ジアジドスルホン酸クロライド又はナフトキノン−(1、2)−ジアジド−5−スルホン酸クロライドとピロガロール−アセトン樹脂とのエステル、米国特許第3,046,120号及び同第3,188,210号に記載されているベンゾキノン−(1,2−ジアジドスルホン酸クロライド又はナフトキノン−(1,2)−ジアジド−5スルホン酸クロライドとフェノール−ホルムアルデヒド樹脂とのエステルも好適に使用される。
さらにナフトキノン−(1,2)−ジアジド−4−スルホン酸クロライドとフェノールホルムアルデヒド樹脂あるいはクレゾール−ホルムアルデヒド樹脂とのエステル、ナフトキノン−(1,2)−ジアジド−4−スルホン酸クロライドとピロガロール−アセトン樹脂とのエステルも同様に好適に使用される。その他の有用なo−キノンジアジド化合物としては、数多くの特許に報告され知られている。例えば特開昭47−5303号、特開昭48−63802号、特開昭48−63803号、特開昭48−96575号、特開昭49−38701号、特開昭48−13354号、特公昭41−11222号、特公昭45−9610号、特公昭49−17481号、米国特許第2,797,213号、同第3,454,400号、同第3,544,323号、同第3,573,917号、同第3,674,495号、同第3,785,825号、英国特許第1,227,602号、同第1,251,345号、同第1,267,005号、同第1,329,888号、同第1,330,932号、ドイツ特許第854,890号などの各明細書中に記載されているものをあげることができる。
o−キノンジアジド化合物の添加量は好ましくは、画像記録層中の全固形分に対し、1〜50質量%、更に好ましくは5〜30質量%、特に好ましくは10〜30質量%の範囲である。これらの化合物は単一で使用できるが、数種の混合物として使用してもよい。
また特開平11−288089号公報記載の少なくとも一部がエステル化されたアルカリ可溶性樹脂を含んでも良い。
また特開平11−288089号公報記載の少なくとも一部がエステル化されたアルカリ可溶性樹脂を含んでも良い。
また、画像記録層表面の溶解阻止性の強化とともに表面のキズに対する抵抗力を強化する目的で、特開2000−187318号公報に記載されているような、分子中に炭素数3〜20のパーフルオロアルキル基を2又は3個有する(メタ)アクリレート単量体を重合成分とする重合体を併用すること好ましい。添加量としては、画像記録層中の全固形分に占める割合が0.1〜10質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜5質量%である。
(現像促進剤)
また、感度を更に向上させる目的で、酸無水物類、フェノール類、有機酸類を併用することもできる。
酸無水物類としては環状酸無水物が好ましく、具体的に環状酸無水物としては米国特許第4,115,128号明細書に記載されている無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、3,6−エンドオキシ−テトラヒドロ無水フタル酸、テトラクロル無水フタル酸、無水マレイン酸、クロル無水マレイン酸、α−フェニル無水マレイン酸、無水コハク酸、無水ピロメリット酸などが使用できる。非環状の酸無水物としては無水酢酸などが挙げられる。
フェノール類としては、ビスフェノールA、2,2’−ビスヒドロキシスルホン、p−ニトロフェノール、p−エトキシフェノール、2,4,4′−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、4,4′,4″−トリヒドロキシトリフェニルメタン、4,4′,3″,4″−テトラヒドロキシ−3,5,3′,5′−テトラメチルトリフェニルメタンなどが挙げられる。
また、感度を更に向上させる目的で、酸無水物類、フェノール類、有機酸類を併用することもできる。
酸無水物類としては環状酸無水物が好ましく、具体的に環状酸無水物としては米国特許第4,115,128号明細書に記載されている無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、3,6−エンドオキシ−テトラヒドロ無水フタル酸、テトラクロル無水フタル酸、無水マレイン酸、クロル無水マレイン酸、α−フェニル無水マレイン酸、無水コハク酸、無水ピロメリット酸などが使用できる。非環状の酸無水物としては無水酢酸などが挙げられる。
フェノール類としては、ビスフェノールA、2,2’−ビスヒドロキシスルホン、p−ニトロフェノール、p−エトキシフェノール、2,4,4′−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、4,4′,4″−トリヒドロキシトリフェニルメタン、4,4′,3″,4″−テトラヒドロキシ−3,5,3′,5′−テトラメチルトリフェニルメタンなどが挙げられる。
更に、有機酸類としては、特開昭60−88942号、特開平2−96755号公報などに記載されている、スルホン酸類、スルフィン酸類、アルキル硫酸類、ホスホン酸類、リン酸エステル類及びカルボン酸類などがあり、具体的には、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルフィン酸、エチル硫酸、フェニルホスホン酸、フェニルホスフィン酸、リン酸フェニル、リン酸ジフェニル、安息香酸、イソフタル酸、アジピン酸、p−トルイル酸、3,4−ジメトキシ安息香酸、フタル酸、テレフタル酸、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、エルカ酸、ラウリン酸、n−ウンデカン酸、アスコルビン酸などが挙げられる。
上記の酸無水物、フェノール類及び有機酸類の画像記録層中に占める割合は、0.05〜20質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜15質量%、特に好ましくは0.1〜10質量%である。
上記の酸無水物、フェノール類及び有機酸類の画像記録層中に占める割合は、0.05〜20質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜15質量%、特に好ましくは0.1〜10質量%である。
(界面活性剤)
画像記録層中には、塗布性を良化するため、また、現像条件に対する処理の安定性を広げるため、特開昭62−251740号公報や特開平3−208514号公報に記載されているような非イオン界面活性剤、特開昭59−121044号公報、特開平4−13149号公報に記載されているような両性界面活性剤、EP950517公報に記載されているようなシロキサン系化合物、特開昭62−170950号公報、特開平11−288093号公報、特願2001−247351号に記載されているようなフッ素含有のモノマー共重合体を添加することができる。
非イオン界面活性剤の具体例としては、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタントリオレート、ステアリン酸モノグリセリド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等が挙げられる。両性活性剤の具体例としては、アルキルジ(アミノエチル)グリシン、アルキルポリアミノエチルグリシン塩酸塩、2−アルキル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインやN−テトラデシル−N,N−ベタイン型(例えば、商品名「アモーゲンK」:第一工業(株)製)等が挙げられる。
シロキサン系化合物としては、ジメチルシロキサンとポリアルキレンオキシドのブロック共重合体が好ましく、具体例として、(株)チッソ社製、DBE−224,DBE−621,DBE−712,DBP−732,DBP−534、独Tego社製、Tego Glide100等のポリアルキレンオキシド変性シリコーンを挙げることが出来る。
上記非イオン界面活性剤及び両性界面活性剤が、画像形成層中の全固形分に占める割合は0.01〜15質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜5質量%、さらに好ましくは0.05〜0.5質量%である。
画像記録層中には、塗布性を良化するため、また、現像条件に対する処理の安定性を広げるため、特開昭62−251740号公報や特開平3−208514号公報に記載されているような非イオン界面活性剤、特開昭59−121044号公報、特開平4−13149号公報に記載されているような両性界面活性剤、EP950517公報に記載されているようなシロキサン系化合物、特開昭62−170950号公報、特開平11−288093号公報、特願2001−247351号に記載されているようなフッ素含有のモノマー共重合体を添加することができる。
非イオン界面活性剤の具体例としては、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタントリオレート、ステアリン酸モノグリセリド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等が挙げられる。両性活性剤の具体例としては、アルキルジ(アミノエチル)グリシン、アルキルポリアミノエチルグリシン塩酸塩、2−アルキル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインやN−テトラデシル−N,N−ベタイン型(例えば、商品名「アモーゲンK」:第一工業(株)製)等が挙げられる。
シロキサン系化合物としては、ジメチルシロキサンとポリアルキレンオキシドのブロック共重合体が好ましく、具体例として、(株)チッソ社製、DBE−224,DBE−621,DBE−712,DBP−732,DBP−534、独Tego社製、Tego Glide100等のポリアルキレンオキシド変性シリコーンを挙げることが出来る。
上記非イオン界面活性剤及び両性界面活性剤が、画像形成層中の全固形分に占める割合は0.01〜15質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜5質量%、さらに好ましくは0.05〜0.5質量%である。
(焼出し剤/着色剤)
画像記録層中には、露光による加熱後直ちに可視像を得るための焼き出し剤や、画像着色剤としての染料や顔料を加えることができる。
焼出し剤としては、露光による加熱によって酸を放出する化合物(光酸放出剤)と塩を形成し得る有機染料の組合せを代表として挙げることができる。具体的には、特開昭50−36209号、同53−8128号の各公報に記載されているo−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸ハロゲニドと塩形成性有機染料の組合せや、特開昭53−36223号、同54−74728号、同60−3626号、同61−143748号、同61−151644号及び同63−58440号の各公報に記載されているトリハロメチル化合物と塩形成性有機染料の組合せを挙げることができる。かかるトリハロメチル化合物としては、オキサゾール系化合物とトリアジン系化合物とがあり、どちらも経時安定性に優れ、明瞭な焼き出し画像を与える。
画像記録層中には、露光による加熱後直ちに可視像を得るための焼き出し剤や、画像着色剤としての染料や顔料を加えることができる。
焼出し剤としては、露光による加熱によって酸を放出する化合物(光酸放出剤)と塩を形成し得る有機染料の組合せを代表として挙げることができる。具体的には、特開昭50−36209号、同53−8128号の各公報に記載されているo−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸ハロゲニドと塩形成性有機染料の組合せや、特開昭53−36223号、同54−74728号、同60−3626号、同61−143748号、同61−151644号及び同63−58440号の各公報に記載されているトリハロメチル化合物と塩形成性有機染料の組合せを挙げることができる。かかるトリハロメチル化合物としては、オキサゾール系化合物とトリアジン系化合物とがあり、どちらも経時安定性に優れ、明瞭な焼き出し画像を与える。
画像の着色剤としては、前述の塩形成性有機染料以外に他の染料を用いることができる。塩形成性有機染料を含めて、好適な染料として油溶性染料と塩基性染料をあげることができる。具体的にはオイルイエロー#101、オイルイエロー#103、オイルピンク#312、オイルグリーンBG、オイルブルーBOS、オイルブルー#603、オイルブラックBY、オイルブラックBS、オイルブラックT−505(以上オリエント化学工業(株)製)、ビクトリアピュアブルー、クリスタルバイオレットラクトン、クリスタルバイオレット(CI42555)、メチルバイオレット(CI42535)、エチルバイオレット、ローダミンB(CI145170B)、マラカイトグリーン(CI42000)、メチレンブルー(CI52015)などを挙げることができる。また、特開昭62−293247号公報に記載されている染料は特に好ましい。
これらの染料は、画像記録層中の全固形分に対し、0.01〜10質量%、好ましくは0.1〜3質量%の割合で添加することができる。
これらの染料は、画像記録層中の全固形分に対し、0.01〜10質量%、好ましくは0.1〜3質量%の割合で添加することができる。
(可塑剤)
更に画像記録層中には必要に応じ、塗膜の柔軟性等を付与するために可塑剤が加えられる。例えば、ブチルフタリル、ポリエチレングリコール、クエン酸トリブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、リン酸トリクレジル、リン酸トリブチル、リン酸トリオクチル、オレイン酸テトラヒドロフルフリル、アクリル酸又はメタクリル酸のオリゴマー及びポリマー等が用いられる。
更に画像記録層中には必要に応じ、塗膜の柔軟性等を付与するために可塑剤が加えられる。例えば、ブチルフタリル、ポリエチレングリコール、クエン酸トリブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、リン酸トリクレジル、リン酸トリブチル、リン酸トリオクチル、オレイン酸テトラヒドロフルフリル、アクリル酸又はメタクリル酸のオリゴマー及びポリマー等が用いられる。
(ワックス剤)
平版印刷版原版の画像記録層中には、キズに対する抵抗性を付与する目的で、表面の静摩擦係数を低下させる化合物を添加することもできる。具体的には、US6117913号公報、特願2001−261627号明細書、特願2002−032904号明細書、特願2002−165584号明細書に用いられているような、長鎖アルキルカルボン酸のエステルを有する化合物などを挙げることができる。添加量として好ましいのは、層を形成する全固形分中に占める割合が0.1〜10質量%、より好ましくは0.5〜5質量%である。
平版印刷版原版の画像記録層中には、キズに対する抵抗性を付与する目的で、表面の静摩擦係数を低下させる化合物を添加することもできる。具体的には、US6117913号公報、特願2001−261627号明細書、特願2002−032904号明細書、特願2002−165584号明細書に用いられているような、長鎖アルキルカルボン酸のエステルを有する化合物などを挙げることができる。添加量として好ましいのは、層を形成する全固形分中に占める割合が0.1〜10質量%、より好ましくは0.5〜5質量%である。
平版印刷版原版は、通常上記各成分を含有する感熱性組成物を溶媒に溶かして、適当な支持体上に塗布することにより製造することができる。
(塗布溶剤)
ここで使用する溶媒としては、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、2−メトキシエチルアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、ジメトキシエタン、乳酸メチル、乳酸エチル、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、テトラメチルウレア、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、γ−ブチロラクトン、トルエン、水等をあげることができるがこれに限定されるものではない。これらの溶媒は単独あるいは混合して使用される。
塗布溶剤の選択にあたっては、上部記録層、下部記録層の2層構造を有するものについては、隣接して設けられる場合に互いの層の界面における相溶を防止するため、上部記録層の塗布溶媒は、下部記録層を実質的に溶解しないものを選択することが好ましい。溶媒中の上記成分(添加剤を含む全固形分)の濃度は、好ましくは1〜50質量%である。
酸無水物を使用する際には塗布液中の水を0.5%以下にすることが好ましい。
(塗布溶剤)
ここで使用する溶媒としては、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、2−メトキシエチルアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、ジメトキシエタン、乳酸メチル、乳酸エチル、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、テトラメチルウレア、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、γ−ブチロラクトン、トルエン、水等をあげることができるがこれに限定されるものではない。これらの溶媒は単独あるいは混合して使用される。
塗布溶剤の選択にあたっては、上部記録層、下部記録層の2層構造を有するものについては、隣接して設けられる場合に互いの層の界面における相溶を防止するため、上部記録層の塗布溶媒は、下部記録層を実質的に溶解しないものを選択することが好ましい。溶媒中の上記成分(添加剤を含む全固形分)の濃度は、好ましくは1〜50質量%である。
酸無水物を使用する際には塗布液中の水を0.5%以下にすることが好ましい。
(塗布量)
また、前記感熱性組成物の塗布量(固形分)は、用途によって異なるが、皮膜特性及び耐刷性の観点から0.3〜3.0g/m2の塗布量で設けることができる。好ましくは0.5〜2.5g/m2であり、さらに好ましくは0.8〜1.6g/m2である。
また、前記感熱性組成物の塗布量(固形分)は、用途によって異なるが、皮膜特性及び耐刷性の観点から0.3〜3.0g/m2の塗布量で設けることができる。好ましくは0.5〜2.5g/m2であり、さらに好ましくは0.8〜1.6g/m2である。
(重層構造)
本発明で使用する平版印刷版原版は、上記した成分を含有する画像記録層を支持体上に設けられたものであるが、これら画像記録層は、少なくとも2層以上の重層構成であってもよい(以下便宜上、上側層と下側層とからなる2層の場合を説明する)。
その場合上側層と下側層を構成する、アルカリ可溶性樹脂は、上記に説明したアルカリ可溶性樹脂を適用することができるが、上側層は、下側層よりもアルカリに対する溶解性が低いものであるのが好ましい。
また、赤外線吸収染料は、各層において異なる赤外線吸収染料であってもよく、また各層に複数の化合物からなる赤外線吸収染料を用いてもよい。含有させる量としては、いずれの層に用いる場合にも、上記した通り、添加する層の全固形分に対して0.01〜50質量%、好ましくは0.1〜50質量%、特に好ましくは0.1〜30質量%の割合で添加することができる。複数の層に添加する場合は、添加量の合計が上記範囲になるように添加することが好ましい。
本発明で使用する平版印刷版原版は、上記した成分を含有する画像記録層を支持体上に設けられたものであるが、これら画像記録層は、少なくとも2層以上の重層構成であってもよい(以下便宜上、上側層と下側層とからなる2層の場合を説明する)。
その場合上側層と下側層を構成する、アルカリ可溶性樹脂は、上記に説明したアルカリ可溶性樹脂を適用することができるが、上側層は、下側層よりもアルカリに対する溶解性が低いものであるのが好ましい。
また、赤外線吸収染料は、各層において異なる赤外線吸収染料であってもよく、また各層に複数の化合物からなる赤外線吸収染料を用いてもよい。含有させる量としては、いずれの層に用いる場合にも、上記した通り、添加する層の全固形分に対して0.01〜50質量%、好ましくは0.1〜50質量%、特に好ましくは0.1〜30質量%の割合で添加することができる。複数の層に添加する場合は、添加量の合計が上記範囲になるように添加することが好ましい。
上記した熱分解性でありかつ熱分解しない状態ではアルカリ可溶性樹脂の溶解性を実質的に低下させる物質は、経時により一部分解することもあり得るので、画像記録層が重層構成の場合には、下側層に含有させるのが効果的であるが、いずれの層であっても、また両層であってもよい。含有させる量としては、上記した通りである。複数の層に添加する場合は、添加量の合計が上記範囲になるように添加することが好ましい。
また、ラクトン化合物は、重層構成の場合には、上側層に含有させるのが効果的であるが、いずれの層であっても、また両層であってもよい。
また、ラクトン化合物は、重層構成の場合には、上側層に含有させるのが効果的であるが、いずれの層であっても、また両層であってもよい。
(支持体)
平版印刷版原版に使用される親水性支持体としては、必要な強度と耐久性を備えた寸度的に安定な板状物が挙げられ、例えば、紙、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等)がラミネートされた紙、金属板(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィルム(例えば、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール等)、上記のごとき金属がラミネート、もしくは蒸着された紙、もしくはプラスチックフィルム等が含まれる。
平版印刷版原版に使用される親水性支持体としては、必要な強度と耐久性を備えた寸度的に安定な板状物が挙げられ、例えば、紙、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等)がラミネートされた紙、金属板(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィルム(例えば、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール等)、上記のごとき金属がラミネート、もしくは蒸着された紙、もしくはプラスチックフィルム等が含まれる。
支持体としては、ポリエステルフィルム又はアルミニウム板が好ましく、その中でも寸法安定性がよく、比較的安価であるアルミニウム板は特に好ましい。好適なアルミニウム板は、純アルミニウム板及びアルミニウムを主成分とし、微量の異元素を含む合金板であり、更にアルミニウムがラミネートもしくは蒸着されたプラスチックフィルムでもよい。
アルミニウム合金に含まれる異元素には、ケイ素、鉄、マンガン、銅、マグネシウム、クロム、亜鉛、ビスマス、ニッケル、チタンなどがある。合金中の異元素の含有量は高々10質量%以下である。
アルミニウム合金に含まれる異元素には、ケイ素、鉄、マンガン、銅、マグネシウム、クロム、亜鉛、ビスマス、ニッケル、チタンなどがある。合金中の異元素の含有量は高々10質量%以下である。
特に好適なアルミニウムは、純アルミニウムであるが、完全に純粋なアルミニウムは精錬技術上製造が困難であるので、僅かに異元素を含有するものでもよい。このようにアルミニウム板は、その組成が特定されるものではなく、従来より公知公用の素材のアルミニウム板を適宜に利用することができる。本発明で用いられるアルミニウム板の厚みはおよそ0.1mm〜0.6mm程度、好ましくは0.15mm〜0.4mm、特に好ましくは0.2mm〜0.3mmである。
アルミニウム板を粗面化するに先立ち、所望により、表面の圧延油を除去するための例えば界面活性剤、有機溶剤又はアルカリ性水溶液などによる脱脂処理が行われる。アルミニウム板の表面の粗面化処理は、種々の方法により行われるが、例えば、機械的に粗面化する方法、電気化学的に表面を溶解粗面化する方法及び化学的に表面を選択溶解させる方法により行われる。機械的方法としては、ボール研磨法、ブラシ研磨法、ブラスト研磨法、バフ研磨法などの公知の方法を用いることができる。また、電気化学的な粗面化法としては塩酸又は硝酸電解液中で交流又は直流により行う方法がある。また、特開昭54−63902号公報に開示されているように両者を組み合わせた方法も利用することができる。
このように粗面化されたアルミニウム板は、必要に応じてアルカリエッチング処理及び中和処理された後、所望により表面の保水性や耐摩耗性を高めるために陽極酸化処理が施される。アルミニウム板の陽極酸化処理に用いられる電解質としては、多孔質酸化皮膜を形成する種々の電解質の使用が可能で、一般的には硫酸、リン酸、蓚酸、クロム酸あるいはそれらの混酸が用いられる。それらの電解質の濃度は電解質の種類によって適宜決められる。
このように粗面化されたアルミニウム板は、必要に応じてアルカリエッチング処理及び中和処理された後、所望により表面の保水性や耐摩耗性を高めるために陽極酸化処理が施される。アルミニウム板の陽極酸化処理に用いられる電解質としては、多孔質酸化皮膜を形成する種々の電解質の使用が可能で、一般的には硫酸、リン酸、蓚酸、クロム酸あるいはそれらの混酸が用いられる。それらの電解質の濃度は電解質の種類によって適宜決められる。
陽極酸化の処理条件は用いる電解質により種々変わるので一概に特定し得ないが一般的には電解質の濃度が1〜80質量%溶液、液温は5〜70℃、電流密度5〜60A/dm2、電圧1〜100V、電解時間10秒〜5分の範囲であれば適当である。陽極酸化皮膜の量は耐刷性の点で1.0g/m2以上であることが好ましい。陽極酸化処理を施された後、アルミニウム表面は必要により親水化処理が施される。親水化処理としては、米国特許第2,714,066号、同第3,181,461号、第3,280,734号及び第3,902,734号に開示されているようなアルカリ金属シリケート(例えばケイ酸ナトリウム水溶液)法がある。この方法においては、支持体がケイ酸ナトリウム水溶液で浸漬処理されるか又は電解処理される。他に特公昭36−22063号公報に開示されているフッ化ジルコン酸カリウム及び米国特許第3,276,868号、同第4,153,461号、同第4,689,272号に開示されているようなポリビニルホスホン酸で処理する方法などが用いられる。
本発明で使用する平版印刷版原版は、支持体上に少なくとも前記した画像記録層を設けたものであるが、必要に応じて支持体と画像記録層との間に下塗層を設けることができる。
下塗層成分としては種々の有機化合物が用いられ、例えば、カルボキシメチルセルロース、デキストリン、アラビアガム、2−アミノエチルホスホン酸などのアミノ基を有するホスホン酸類、置換基を有してもよいフェニルホスホン酸、ナフチルホスホン酸、アルキルホスホン酸、グリセロホスホン酸、メチレンジホスホン酸及びエチレンジホスホン酸などの有機ホスホン酸、置換基を有してもよいフェニルリン酸、ナフチルリン酸、アルキルリン酸及びグリセロリン酸などの有機リン酸、置換基を有してもよいフェニルホスフィン酸、ナフチルホスフィン酸、アルキルホスフィン酸及びグリセロホスフィン酸などの有機ホスフィン酸、グリシンやβ−アラニンなどのアミノ酸類、及びトリエタノールアミンの塩酸塩などのヒドロキシ基を有するアミンの塩酸塩等から選ばれるが、2種以上混合して用いてもよい。
下塗層成分としては種々の有機化合物が用いられ、例えば、カルボキシメチルセルロース、デキストリン、アラビアガム、2−アミノエチルホスホン酸などのアミノ基を有するホスホン酸類、置換基を有してもよいフェニルホスホン酸、ナフチルホスホン酸、アルキルホスホン酸、グリセロホスホン酸、メチレンジホスホン酸及びエチレンジホスホン酸などの有機ホスホン酸、置換基を有してもよいフェニルリン酸、ナフチルリン酸、アルキルリン酸及びグリセロリン酸などの有機リン酸、置換基を有してもよいフェニルホスフィン酸、ナフチルホスフィン酸、アルキルホスフィン酸及びグリセロホスフィン酸などの有機ホスフィン酸、グリシンやβ−アラニンなどのアミノ酸類、及びトリエタノールアミンの塩酸塩などのヒドロキシ基を有するアミンの塩酸塩等から選ばれるが、2種以上混合して用いてもよい。
さらに下記式で示される構造単位を有する有機高分子化合物群から選ばれる少なくとも1種の化合物を含む下塗層も好ましい。
R11は水素原子、ハロゲン原子又はアルキル基を表し、R12及びR13はそれぞれ独立して、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、−OR14、−COOR15、−CONHR16、−COR17若しくは−CNを表すか、又はR12及びR13が結合して環を形成してもよく、R14〜R17はそれぞれ独立してアルキル基又はアリール基を表し、Xは水素原子、金属原子、NR18R19R20R21を表し、R18〜R21はそれぞれ独立して、水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基若しくは置換アリール基を表すか、又はR18及びR19が結合して環を形成してもよく、mは1〜3の整数を表す。
この下塗層は次のような方法で設けることができる。即ち、水又はメタノール、エタノール、メチルエチルケトンなどの有機溶剤もしくはそれらの混合溶剤に上記の有機化合物を溶解させた溶液をアルミニウム板上に塗布、乾燥して設ける方法と、水又はメタノール、エタノール、メチルエチルケトンなどの有機溶剤もしくはそれらの混合溶剤に上記の有機化合物を溶解させた溶液に、アルミニウム板を浸漬して上記化合物を吸着させ、その後水などによって洗浄、乾燥して下塗層を設ける方法である。前者の方法では、上記の有機化合物の0.005〜10質量%の濃度の溶液を種々の方法で塗布できる。また後者の方法では、溶液の濃度は0.01〜20質量%、好ましくは0.05〜5質量%であり、浸漬温度は20〜90℃、好ましくは25〜50℃であり、浸漬時間は0.1秒〜20分、好ましくは2秒〜1分である。これに用いる溶液は、アンモニア、トリエチルアミン、水酸化カリウムなどの塩基性物質や、塩酸、リン酸などの酸性物質によりpH1〜12の範囲に調整することもできる。
下塗層の被覆量は耐刷性能の観点から、2〜200mg/m2が適当であり、好ましくは5〜100mg/m2である。
下塗層の被覆量は耐刷性能の観点から、2〜200mg/m2が適当であり、好ましくは5〜100mg/m2である。
上記のようにして作成された平版印刷版原版は、画像様に露光され、その後、上記に詳述したアルカリ現像処理液を用いて現像処理を施される。
像露光に用いられる活性光線の光源としては、例えば、水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ケミカルランプ、カーボンアーク灯等がある。放射線としては、電子線、X線、イオンビーム、遠赤外線などがある。またg線、i線、Deep−UV光、高密度エネルギービーム(レーザービーム)も使用される。レーザービームとしてはヘリウム・ネオンレーザー、アルゴンレーザー、クリプトンレーザー、ヘリウム・カドミウムレーザー、KrFエキシマレーザー等が挙げられる。本発明においては、近赤外線から赤外領域において発光波長を持つ光源が好ましく、固体レーザー、半導体レーザーが特に好ましい。
像露光に用いられる活性光線の光源としては、例えば、水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ケミカルランプ、カーボンアーク灯等がある。放射線としては、電子線、X線、イオンビーム、遠赤外線などがある。またg線、i線、Deep−UV光、高密度エネルギービーム(レーザービーム)も使用される。レーザービームとしてはヘリウム・ネオンレーザー、アルゴンレーザー、クリプトンレーザー、ヘリウム・カドミウムレーザー、KrFエキシマレーザー等が挙げられる。本発明においては、近赤外線から赤外領域において発光波長を持つ光源が好ましく、固体レーザー、半導体レーザーが特に好ましい。
こうして画像露光し、現像し、水洗及び/又はリンス及び/又はガム引きして得られた平版印刷版に、不必要な画像部がある場合には、その不必要な画像部の消去が行われる。
このような消去は、例えば特公平2−13293号公報に記載されているような消去液を不必要画像部に塗布し、そのまま所定の時間放置したのちに水洗することにより行う方法が好ましいが、特開平59−174842号公報に記載されているようなオプティカルファイバーで導かれた活性光線を不必要画像部に照射したのち現像する方法も利用できる。
このような消去は、例えば特公平2−13293号公報に記載されているような消去液を不必要画像部に塗布し、そのまま所定の時間放置したのちに水洗することにより行う方法が好ましいが、特開平59−174842号公報に記載されているようなオプティカルファイバーで導かれた活性光線を不必要画像部に照射したのち現像する方法も利用できる。
以上のようにして本発明の製版方法により得られた平版印刷版は、所望により不感脂化ガムを塗布したのち、印刷工程に供することができるが、より一層の高耐刷力の平版印刷版としたい場合にはバーニング処理が施される。平版印刷版をバーニングする場合には、バーニング前に特公昭61−2518号、同55−28062号、特開昭1−31859号、同61−159655号の各公報に記載されているような整面液で処理することが好ましい。
その方法としては、該整面液を染み込ませたスポンジや脱脂綿にて、平版印刷版上に塗布するか、整面液を満たしたバット中に印刷版を浸漬して塗布する方法や、自動コーターによる塗布などが適用される。また、塗布した後でスキージあるいは、スキージローラーで、その塗布量を均一にすることは、より好ましい結果を与える。
その方法としては、該整面液を染み込ませたスポンジや脱脂綿にて、平版印刷版上に塗布するか、整面液を満たしたバット中に印刷版を浸漬して塗布する方法や、自動コーターによる塗布などが適用される。また、塗布した後でスキージあるいは、スキージローラーで、その塗布量を均一にすることは、より好ましい結果を与える。
整面液の塗布量は一般には0.03〜0.8g/m2(乾燥重量)が適当である。整面液が塗布された平版印刷版は必要あれば乾燥された後、バーニングプロセッサー(たとえば富士写真フイルム(株)より販売されているバーニングプロセッサー:「BP−1300」)などで高温に加熱される。この場合の加熱温度及び時間は、画像を形成している成分の種類にもよるが、180〜300℃の範囲で1〜20分の範囲が好ましい。
バーニング処理された平版印刷版は、必要に応じて適宣、水洗、ガム引きなどの従来より行われている処理を施すことができるが水溶性高分子化合物等を含有する整面液が使用された場合にはガム引きなどのいわゆる不感脂化処理を省略することができる。このような処理によって得られた平版印刷版はオフセット印刷機にかけられ、多数枚の印刷に用いられる。
バーニング処理された平版印刷版は、必要に応じて適宣、水洗、ガム引きなどの従来より行われている処理を施すことができるが水溶性高分子化合物等を含有する整面液が使用された場合にはガム引きなどのいわゆる不感脂化処理を省略することができる。このような処理によって得られた平版印刷版はオフセット印刷機にかけられ、多数枚の印刷に用いられる。
<実施例>
以下、実施例に基づいて、本発明の顕著な効果を説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されない。
(実施例1〜4、比較例1〜2)
図1および図3で詳細に記述した自現機で、初期投入現像液HD−P7(富士写真フイルム(株)社製サーマルポジ用現像液)を投入した。
補充液にもHD−P7を用いた。現像条件は現像液温度24℃、現像時間32秒である。
また、水洗部には水を投入し、フィニッシング部には、富士写真フイルム(株)製フィニッシャーFP−2W(1:1で希釈したもの)を投入した。
平版印刷版用原版として、LH−PCEを露光後、現像処理し、製版時の画像欠陥を評価した。
その結果、表1が得られた。
以下、実施例に基づいて、本発明の顕著な効果を説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されない。
(実施例1〜4、比較例1〜2)
図1および図3で詳細に記述した自現機で、初期投入現像液HD−P7(富士写真フイルム(株)社製サーマルポジ用現像液)を投入した。
補充液にもHD−P7を用いた。現像条件は現像液温度24℃、現像時間32秒である。
また、水洗部には水を投入し、フィニッシング部には、富士写真フイルム(株)製フィニッシャーFP−2W(1:1で希釈したもの)を投入した。
平版印刷版用原版として、LH−PCEを露光後、現像処理し、製版時の画像欠陥を評価した。
その結果、表1が得られた。
表1において、実施例1及び2は図1に記述した自現機で、実施例3及び4は図3に記述した自現機で実験した。実施例1及び3は搬送ローラのニップ点Nから1cm上に液面があり、実施例2及び4は搬送ローラのニップ点Nに液面が来るようにした(0cm)。
これに対して、比較例1は図1に記述した自現機で搬送ローラのニップ点Nから2cm上に液面があり、比較例2は図3に記述した自現機で搬送ローラのニップ点Nから2cm上に液面がある場合である。
なお、参考例1を1つ掲げている。これは原則比較例1と同じで、ただ現像時間だけが比較例1(現像時間30秒)より1/3と短く(現像時間12秒)している点だけ異なる。
これに対して、比較例1は図1に記述した自現機で搬送ローラのニップ点Nから2cm上に液面があり、比較例2は図3に記述した自現機で搬送ローラのニップ点Nから2cm上に液面がある場合である。
なお、参考例1を1つ掲げている。これは原則比較例1と同じで、ただ現像時間だけが比較例1(現像時間30秒)より1/3と短く(現像時間12秒)している点だけ異なる。
表1から判ることは、実施例1および3は現像時間30秒であるが、処理ムラは許容範囲であった。実施例2および4は現像時間30秒であるが、処理ムラは全く見られなかった。したがって画像ムラも無かった。
これに対して、比較例1および3では、処理ムラが現れて、不良(NG)であった。
なお、現像時間を12秒とした参考例1では比較例1と異なり、処理ムラは許容範囲であった。
これに対して、比較例1および3では、処理ムラが現れて、不良(NG)であった。
なお、現像時間を12秒とした参考例1では比較例1と異なり、処理ムラは許容範囲であった。
以上に説明したように、本発明によれば、挿入された版が、搬送ローラ対(上流ローラ)48に咥えられると、版と搬送上ローラ48Aで構成されたスペースS1には現像液が殆ど残存しない(実施例2および4)し、例え残存したとしても(実施例1および3)僅かであって、処理ムラが問題となるほどでは無い。
ところが、搬送ローラ対(上流ローラ)48ニップ点Nよりも現像液面が1cmより高い点に位置している(比較例1および2)とすると、版と搬送上ローラ48Aで構成されたスペースS2には現像液がたくさん溜り、無攪拌状態であるので処理ムラとなった。
このような、版と搬送上ローラ48Aで構成されたスペースSに残存する無攪拌現像液Wの影響は、低温長時間現像(比較例1の30秒)で発生が著しく、12sec以下の現像時間(参考例1)では、発生頻度は小さかった。
ところが、搬送ローラ対(上流ローラ)48ニップ点Nよりも現像液面が1cmより高い点に位置している(比較例1および2)とすると、版と搬送上ローラ48Aで構成されたスペースS2には現像液がたくさん溜り、無攪拌状態であるので処理ムラとなった。
このような、版と搬送上ローラ48Aで構成されたスペースSに残存する無攪拌現像液Wの影響は、低温長時間現像(比較例1の30秒)で発生が著しく、12sec以下の現像時間(参考例1)では、発生頻度は小さかった。
以上の実験から、搬送ローラ対(上流ローラ)48のニップ点Nは現像液面上か液面下1cmまでの範囲に設定する。ニップ点Nがこれよりも深く液面に浸漬すると、現像時間によっては、処理ムラがNGとなるケースが発生することが判った。このように本発明によれば、感光性平版印刷版を処理しても、処理ムラを発生することなく、画像再現性に優れた印刷版を提供することができる。
10 印刷版プロセッサー
12 印刷版
14 現像部
16 水洗部
18 フィニッシング(不感脂化)処理部
20 乾燥部
22 処理タンク
24 現像槽
26 水洗槽
28 フィニッシング処理槽
32 挿入口
42 搬送ローラ対(挿入口ローラ)
48 搬送ローラ対(上流ローラ)
48B 下ローラ
48A 上ローラ
50 搬送ローラ対(中央ローラ)
52 搬送ローラ対(下流ローラ)
221 ブラシ
L0 ニップ点Nと同一面を成す現像液面
L1 ニップ点Nから上方1cmに位置する像液面
N 上流ローラの上ローラと下ローラとの接触(ニップ)点
S1、S2 印刷版と上ローラとで挟まれる領域
12 印刷版
14 現像部
16 水洗部
18 フィニッシング(不感脂化)処理部
20 乾燥部
22 処理タンク
24 現像槽
26 水洗槽
28 フィニッシング処理槽
32 挿入口
42 搬送ローラ対(挿入口ローラ)
48 搬送ローラ対(上流ローラ)
48B 下ローラ
48A 上ローラ
50 搬送ローラ対(中央ローラ)
52 搬送ローラ対(下流ローラ)
221 ブラシ
L0 ニップ点Nと同一面を成す現像液面
L1 ニップ点Nから上方1cmに位置する像液面
N 上流ローラの上ローラと下ローラとの接触(ニップ)点
S1、S2 印刷版と上ローラとで挟まれる領域
Claims (4)
- 少なくとも現像プロセス、水洗プロセスを順に有し、平版印刷原版を処理する処理装置において、現像処理液に浸漬させながら平版印刷原板を現像処理槽に導入する一対のローラを設けた平版印刷版処理装置において、前記一対のローラに対する現像液面をニップ点上方1cm以下の範囲に維持することを特徴とする平版印刷版処理方法。
- 前記現像処理装置に装填する現像液が、少なくとも電解質と現像抑制剤を含有することを特徴とする請求項1記載の平版印刷版処理方法。
- 少なくとも現像プロセス、水洗プロセスを順に有し、平版印刷原版を処理する処理装置において、現像処理液に浸漬させながら平版印刷原板を現像処理槽に導入する一対のローラを設けた平版印刷版処理装置において、前記一対のローラに対する現像液面をニップ点上方1cm以下の範囲に維持することを特徴とする平版印刷版処理装置。
- 前記現像処理装置に装填する現像液が、少なくとも電解質と現像抑制剤を含有することを特徴とする請求項3記載の平版印刷版処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005061548A JP2006243553A (ja) | 2005-03-04 | 2005-03-04 | 平版印刷版処理方法およびその装置 |
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- 2005-03-04 JP JP2005061548A patent/JP2006243553A/ja active Pending
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