JP2006242831A - コンクリートの応力測定システム及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 PC鋼材の緊張によりコンクリート内に導入されたプレストレスをより簡便かつ正確に測定する。
【解決手段】 プレストレスが導入されるコンクリートの応力測定方法において、プレストレス導入前において、コンクリートの表面に予め設けられた2以上の変位測定点62を撮影範囲に含めて撮像することにより参照画像を生成し、プレストレス導入後において2以上の変位測定点62を撮影範囲に含めて撮像することにより基準画像を生成し、生成した参照画像と基準画像とを画像処理することにより、各変位測定点62の画像位置を特定する。そして、特定した各変位測定62点の画像位置に基づき、基準画像毎に及び参照画像毎にその変位測定点62の間隔を計測し、その計測した基準画像の変位測定点の間隔に対する参照画像の変位測定点の間隔における差分をプレストレスの導入に伴うコンクリートの歪み量とし、この歪み量に基づいて上記コンクリートに導入されているプレストレスを求める。
【選択図】図4

Description

本発明は、PC鋼材の緊張等によりプレストレスが導入されるコンクリートの応力測定システム及び方法に関する。
各種の橋梁において、自動車等の荷重を直接支持するコンクリート桁には支点間で常時曲げモーメントが作用する。このためT桁、箱桁、中空床版、版桁を構成するコンクリートにプレストレスを導入したPC(プレストレストコンクリート)を製造し、桁の強度向上を図ることが通常行われている。
このPCを製造する工法として、ポストテンション方式とプレテンション方式が従来から知られている。
ポストテンション方式では、先ず金属管等のシースを型枠内に配置した後に、そのシース内にPC鋼材を挿通する。次に、型枠内にコンクリートを充填してこれを硬化させた後、PC鋼材を緊張させてプレストレスを導入する。このポストテンション方式においては、コンクリートの硬化後にPC鋼材を緊張させるため、現場での施工に適した工法といえる。
これに対してプレテンション方式では、固定支柱を用いて予めPC鋼材に引張力を負荷した後にコンクリートを充填する。このコンクリートが硬化することにより、上記引張力が負荷された状態にあるPC鋼材とこれが付着することになる。その結果、PC鋼材に負荷されていた引張力がコンクリートに伝えられることになる。
ところで、このようなPCに導入されたプレストレスは、PC鋼材のリラクセーションやコンクリートの弾性変形等のように材料物性に基づく要因に加え、PC鋼材とシースの摩擦や定着具のめり込み等の構造的な要因により、徐々に減少する。導入されたプレストレスが減少してしまうと、設計時のPCの強度を維持することができなくなることから、所望の緊張状態を発揮することができず、ひいてはコンクリート全体の耐久性が低下して損傷の原因ともなる。このため、かかるPCに導入されているプレストレスの変化量をセンシングすることにより、かかる損傷を未然に防止する必要がある。
以下、従来におけるプレストレスを測定する方法につき説明をする。
先ず、図11に示すように、打設されたコンクリート81が所定の強度に達した後、シース等に挿通されたPC鋼棒82を連結された図示しないジャッキにより緊張し、さらにPC鋼棒82の端部83をそれぞれ定着器具84により定着する。その後、図示しないジャッキを開放することにより、コンクリート81に対してプレストレスを導入する。かかる状態においてコンクリート81の外周側面82aにおいて予め歪ゲージ86を貼着し、かかる歪ゲージ86をスイッチボックス87へ接続し、さらにこのスイッチボックス87を歪測定器88へ接続しておく。
上述した緊張によるプレストレスが導入された状態にあるコンクリート81につき、歪ゲージ86を介して電気信号を検出する。この検出された電気信号はスイッチボックス87を介して歪測定器88へ送られ、数値化されることになる。この数値化した値は、初期値として記録しておく。
次に、このコンクリート81において歪ゲージ86が貼着させたままの状態で、図12に示すようにその周辺部を切削してこれを抜き出す、いわゆるコアリングを行う。このコアリングされたコンクリート片9は、プレストレスによる緊張が開放された状態となっている。
次にコンクリート片9に貼着されている歪ゲージ86に対して同様にスイッチボックス87へ接続し、さらにこのスイッチボックス87を歪測定器88へ接続する。そしてこの歪ゲージ86を介して同様に電気信号を検出し、さらには歪み測定器88でこれを数値化して測定値とする。この得られる測定値は、プレストレスによる緊張が開放された状態となっているため、初期値と異なる値となる。
即ち、この測定値と初期値との差分に基づき、コンクリート81に負荷されていた歪みを求めることができ、さらにはプレストレスの大きさを求めることが可能となる。
なお、このようなコンクリート部材内の応力を歪みゲージを用いて測定する方法は、例えば、非特許文献1に開示されている。
野永健二他 “小径コアによるコンクリート部材の現有応力測定法に関する試験研究”土木学会年次学術講演会後援概要集 JN:L4438B VOL57th、部門6、PAGE VI−216
しかしながら、上述した歪ゲージ86を用いたプレストレスの測定方法では、切削機によりコンクリート81からコンクリート片9を切り出すコアリングを行う際において、かかる切削機自身が歪ゲージ86に接触してしまう場合もあり、これにより正確な測定値を得ることができなくなる可能性もある。
またコアリングを行う場合には、歪ゲージ86のリード線とスイッチボックス87とを一度切り離す必要があり、上記測定値を測定する際にはこれらを再接続することになる。このため、歪ゲージ86のリード線とスイッチボックス87との再接続時における接続状況によっては、上記測定値に誤差が生じる可能性も出てくる。
さらに、上述した歪ゲージ86を用いたプレストレスの測定方法では、歪ゲージ86から電気信号を検出する度に、その歪ゲージ86が貼着されているコンクリート81の位置まで、スイッチボックス87や歪測定器88を運搬しなければならず、また歪ゲージ86とスイッチボックス87との煩雑な接続作業を行わなければならない。特に、屋外においてこのプレストレスを測定する場合には、かかる労力の負担は著しく増大することになる。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、PC鋼材の緊張等によりコンクリート内に導入されたプレストレスをより簡便かつ正確に測定することができるコンクリートの応力測定システム及び方法を提供することにある。
本発明に係るコンクリートの応力測定システムは、上述した課題を解決するために、プレストレスが導入されるコンクリートの応力測定システムにおいて、上記コンクリートの表面に予め設けられた2以上の変位測定点を撮影範囲に含めて撮像することにより基準画像を生成する第1の撮像手段と、上記第1の撮像手段による撮像後に上記各変位測定点が設けられた表面を含むようにして切り出された上記コンクリートの一部について、当該各変位測定点を撮影範囲に含めて撮像することにより参照画像を生成する第2の撮像手段と、 上記第1の撮像手段により生成された基準画像と、上記第2の撮像手段により生成された参照画像とを取得するとともにこれらを画像処理することにより、上記各画像に写し出された各変位測定点の画像位置を特定する画像解析手段と、上記画像解析手段により特定された各変位測定点の画像位置に基づき、上記基準画像毎に及び上記参照画像毎にその変位測定点の間隔を計測する計測手段と、上記計測手段により計測された上記参照画像の変位測定点の間隔に対する上記基準画像の変位測定点の間隔における差分を上記プレストレスの導入に伴うコンクリートの歪み量とし、この歪み量に基づいて上記コンクリートに導入されているプレストレスを求める応力算出手段とを備える。
本発明に係るコンクリートの応力測定システムは、上述した課題を解決するために、 プレストレスが導入されるコンクリートの応力測定システムにおいて、上記コンクリートの表面に予め設けられた2以上の変位測定点を撮影範囲に含めて撮像することにより基準画像を生成し、上記撮像後に上記各変位測定点が設けられた表面を除くようにして上記コンクリートの一部が切り出された後、当該変位測定点を撮影範囲に含めて撮像することにより参照画像を生成する撮像手段と、上記撮像手段により生成された基準画像と参照画像とを取得するとともにこれらを画像処理することにより、上記各画像に写し出された各変位測定点の画像位置を特定する画像解析手段と、上記画像解析手段により特定された各変位測定点の画像位置に基づき、上記基準画像毎に及び上記参照画像毎にその変位測定点の間隔を計測する計測手段と、上記計測手段により計測された上記参照画像の変位測定点の間隔に対する上記基準画像の変位測定点の間隔における差分を上記プレストレスの導入に伴うコンクリートの歪み量とし、この歪み量に基づいて上記コンクリートに導入されているプレストレスを求める応力算出手段とを備える。
本発明に係るコンクリートの応力測定システムは、上述した課題を解決するために、 プレストレスが導入されるコンクリートの応力測定システムにおいて、上記プレストレス導入前において、上記コンクリートの表面に予め設けられた2以上の変位測定点を撮影範囲に含めて撮像することにより参照画像を生成し、次に上記プレストレス導入後において上記2以上の変位測定点を撮影範囲に含めて撮像することにより基準画像を生成する撮像手段と、上記撮像手段により生成された参照画像と基準画像とを取得するとともにこれらを画像処理することにより、上記各画像に写し出された各変位測定点の画像位置を特定する画像解析手段と、上記画像解析手段により特定された各変位測定点の画像位置に基づき、上記基準画像毎に及び上記参照画像毎にその変位測定点の間隔を計測する計測手段と、上記計測手段により計測された上記基準画像の変位測定点の間隔に対する上記参照画像の変位測定点の間隔における差分を上記プレストレスの導入に伴うコンクリートの歪み量とし、この歪み量に基づいて上記コンクリートに導入されているプレストレスを求める応力算出手段とを備える。
また、本発明に係るコンクリートの応力測定方法は、上述した課題を解決するために、プレストレスが導入されるコンクリートの応力測定方法において、コンクリートの表面に予め設けられた2以上の変位測定点を撮影範囲に含めて撮像することにより基準画像を生成する第1の撮像ステップと、各変位測定点が設けられた表面を含むようにして上記コンクリートの一部を切り出す切削ステップと、切削ステップにおいて切り出した上記コンクリートの一部について、当該各変位測定点を撮影範囲に含めて撮像することにより参照画像を生成する第2の撮像ステップと、第1の撮像ステップにおいて生成した基準画像と、上記第2の撮像ステップにおいて生成した参照画像とを画像処理することにより、上記各画像に写し出された各変位測定点の画像位置を特定する画像解析ステップと、画像解析ステップにおいて特定した各変位測定点の画像位置に基づき、上記基準画像毎に及び上記参照画像毎にその変位測定点の間隔を計測する計測ステップと、記計測ステップにおいて計測した上記参照画像の変位測定点の間隔に対する上記基準画像の変位測定点の間隔における差分を上記プレストレスの導入に伴うコンクリートの歪み量とし、この歪み量に基づいて上記コンクリートに導入されているプレストレスを求める応力算出ステップとを有する。
また、本発明に係るコンクリートの応力測定方法は、上述した課題を解決するために、プレストレスが導入されるコンクリートの応力測定方法において、上記コンクリートの表面に予め設けられた2以上の変位測定点を撮影範囲に含めて撮像することにより基準画像を生成し、上記撮像後に上記各変位測定点が設けられた表面を除くようにして上記コンクリートの一部が切り出された後、当該変位測定点を撮影範囲に含めて撮像することにより参照画像を生成する撮像ステップと、上記撮像ステップにおいて生成した基準画像と参照画像とを画像処理することにより、上記各画像に写し出された各変位測定点の画像位置を特定する画像解析ステップと、上記画像解析ステップにおいて特定した各変位測定点の画像位置に基づき、上記基準画像毎に及び上記参照画像毎にその変位測定点の間隔を計測する計測ステップと、上記計測ステップにおいて計測した上記参照画像の変位測定点の間隔に対する上記基準画像の変位測定点の間隔における差分を上記プレストレスの導入に伴うコンクリートの歪み量とし、この歪み量に基づいて上記コンクリートに導入されているプレストレスを求める応力算出ステップとを有することを特徴とする。
また、本発明に係るコンクリートの応力測定方法は、上述した課題を解決するために、プレストレスが導入されるコンクリートの応力測定方法において、プレストレス導入前において、上記コンクリートの表面に予め設けられた2以上の変位測定点を撮影範囲に含めて撮像することにより参照画像を生成する第1の撮像ステップと、上記プレストレス導入後において上記2以上の変位測定点を撮影範囲に含めて撮像することにより基準画像を生成する第2の撮像ステップと、第1の撮像ステップにおいて生成した参照画像と、上記第2の撮像ステップにおいて生成した基準画像とを画像処理することにより、上記各画像に写し出された各変位測定点の画像位置を特定する画像解析ステップと、画像解析ステップにおいて特定した各変位測定点の画像位置に基づき、上記基準画像毎に及び上記参照画像毎にその変位測定点の間隔を計測する計測ステップと、計測ステップにおいて計測した上記基準画像の変位測定点の間隔に対する上記参照画像の変位測定点の間隔における差分を上記プレストレスの導入に伴うコンクリートの歪み量とし、この歪み量に基づいて上記コンクリートに導入されているプレストレスを求める応力算出ステップとを有する。
本発明では、予め設けられた2以上の変位測定点を第1の撮像手段により撮像して基準画像を生成し、コアリングしたコンクリート片につき、かかる変位測定点を撮影範囲に含めて第2の撮像手段により撮像して参照画像を生成する。そして、この基準画像毎に及び参照画像毎にその変位測定点の間隔L1、L2を計測し、歪み量Lw(=L1−L2)を求め、さらにこの求めた歪み量Lw歪み量に基づいてコンクリートに導入されているプレストレスを求める。
即ち、本発明では、歪ゲージを用いる必要がなくなる。このため、コアリング前後において、歪ゲージのリード線とスイッチボックスとを切り離し、再接続するステップを省略することができ、測定に伴う労力の負担を大幅に軽減させることが可能となり、測定精度そのものを向上させることも可能となる。
また、本発明では、スイッチボックスや歪測定器を測定箇所まで運搬する労力が不要となる点においても有効といえ、特に屋外においてこのプレストレスを測定する場合に、かかる労力軽減の効果は著しく増大することになる。
以下、本発明を実施するための最良の形態として、コンクリートの応力測定システム1について、図面を参照しながら詳細に説明する。
この応力測定システム1は、例えば図1に示すように、PC鋼材の緊張によりプレストレスが導入されたプレストレストコンクリート(PC)3の内部応力を測定する。この応力測定システム1は、PC3における表面を撮影範囲に含めて撮像を行う第1の撮像装置4と、この第1の撮像装置4による撮像後にPC3から切り出したコンクリート片6を撮像する第2の撮像装置5と、この第1の撮像装置4及び/又は第2の撮像装置5に接続される解析用コンピュータ7とを備えている。
このPC3は、例えば橋桁等に適用される。このPC3は、互いに並設又は連結状に架設されることにより橋を構成するためのブロックユニットであり、例えば図2(a)の断面図に示すように、脚柱11の上端部にスラブ12を配設することにより断面が略T字状のT形梁を構成している。またPC3は、脚柱11の部材軸方向(図2における紙面垂直方向)に直交する方向に延長するように埋設される枠型鉄筋13と、部材軸方向に略平行に埋設される鉄筋14と、鉄筋14に略並行に埋設されるシース21と、シース21内に挿通されて構成されるPC鋼材22と、これら各鉄筋13,14に打設されるコンクリート69とを備えている。
脚柱11並びにスラブ12は、枠型鉄筋13並びに縦鉄筋14を型枠内に配設してコンクリート69を打設することにより、脚柱11とスラブ12とが単一体として構成されるように構築される。スラブ12の上面12aには、図示しないアスファルトを敷設することにより車両や人が通行するための橋床が構成されることになる。このスラブ12として、例えば一端が自由端であり他端が固定端であるブラケット(張出し桁)を組み合わせて構成してもよい。
枠型鉄筋13は、1本の鉄筋材につき折り曲げ加工を複数回施すことにより構成される。この枠型鉄筋13は、枠形鉄筋縦中心線8から右側に向かって斜め上向きに延長する上側傾斜鉄筋31と、その端部から立ち上がる上端側部縦鉄筋32と、その上端部から左側に向かって枠形鉄筋縦中心線8を越えて水平に延長する上端横鉄筋33と、その左端部から下降する上端側部縦鉄筋34と、その下端部から右側に向かって斜め下向きに延長する上側傾斜鉄筋35と、枠形鉄筋縦中心線8を跨いでそれぞれ上端横鉄筋33から下降する中間縦鉄筋36,37と、中間縦鉄筋36の下端から枠形鉄筋縦中心線8を越えて中間縦鉄筋37の下端へ延長する下側横鉄筋38等が形成されている。これら各鉄筋31〜38は、図示しない結束線により互いに結束されていてもよい。
シース21は、鉄筋14の間隙においてスパン方向に伸びる6本の被覆管で構成されている。このシース21は、主としてポリエチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリカーボネート樹脂等の樹脂材料から選択される。これらシース21の配設仕様は、脚柱11に分布する断面力を考慮して設定される。本実施の形態においては、脚注11の中央部上側には圧縮力、中央部下側には引張力が作用するため、シース21内に挿通されるPC鋼材22を構造物断面図心より下側に設置する必要が生じることから、シース21を脚柱11の下方に設置する。
PC鋼材22は、脚柱11を構成するコンクリート69にプレストレスを導入すべく配設されたものであり、機械的強度を向上させるべく、高炭素鋼を冷間加工することにより、或いは焼入れや焼戻し等の熱処理を施すことにより作製される。このPC鋼材22は、シース21内に挿通されて部材軸方向に延長して設けられる結果、その両端が脚柱11外に突出される。この突出されたシース21の両端は、図示しないジャッキに取付けられて緊張されることにより、PC鋼材22、さらにはPC3全体にプレストレスが加えられることになる。
このPC鋼材22によるプレストレスの導入により、図2(b)に示すように、断面力は直線状に変化し、脚柱11の底面11aには圧縮応力σ1が、スラブ12の上面12aには、引張応力σ2が作用する。このため、この引張応力σ2がコンクリート69自身が持つ許容引張応力の範囲内に収まるように、シース21の高さ及びプレストレスの負荷力は予め最適に設定される。
なお、PC鋼材22とシース21により生成される間隙には、図2(a)に示すようにグラウト材25が充填される。このグラウト材25は、PC鋼材22の耐腐食性の向上およびPC鋼材22とコンクリート69との一体性を確保する見地から充填されるものであり、セメントや水、混和材等を混合することにより生成される。グラウト材25は、グラウトポンプ等によりシース21内に充填されるが、シース21とグラウト材25との間で形成される空隙を残すことなく、グラウト厚が等しくなるように充填するのが望ましい。
次に、このようなプレストレスが導入されたPC3の側面を撮像する第1の撮像装置4並びに解析用コンピュータ7の構成につき説明をする。ちなみに、第2の撮像装置5の構成は、第1の撮像装置4の構成と同等であるため、以下での説明を省略する。
第1の撮像装置4は、図3に示すように、レンズ部41と、レンズ部41の光軸に直交する位置に配設される撮像部42と、撮像部42により生成された画像信号を増幅する増幅部43と、この増幅部43において増幅された画像信号を解析用コンピュータ7へ送信するためのインターフェース44と、ユーザが各種操作を実行するボタン等で構成される操作部46と、この操作部46に接続される駆動部40とを備える、いわゆるデジタルスチルカメラである。
駆動部40は、操作部46からの命令に基づき、レンズ部41に対して自動絞り制御動作や自動焦点制御動作を実行し、さらには、被写体に対する撮影画角を変更する。
撮像部42は、例えばCCD(Charge Coupled Device)等の固体撮像素子により構成され、レンズ部41を介して入射される被写体像を撮像面上に結像させ、光電変換により画像信号を生成し、これを増幅部43へ送信する。増幅部43へ送信された画像信号は、所定のレベルまで増幅された上でインターフェース44へ送られることになる。
インターフェース44は、例えば、USB(Universal Serial Bus)やIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)1394インターフェース等で構成され、増幅部43から出力された画像信号を解析用コンピュータ7へ送信する。
解析用コンピュータ7は、図3に示すように、インターフェース51に接続されるエンコーダ52と、メモリ53と、CPU(Central Processing Unit )54と、表示制御部55と、マウスやキーボード等で構成される操作部56と、ハードディスク等で構成されるサーバ57とが内部バス50に接続されてなり、さらにこの表示制御部55には、例えば液晶ディスプレイ等で構成される表示部58が接続されている。
インターフェース51は、上述した第1の撮像装置4におけるインターフェース44を介して送信されてきた画像信号をエンコーダ52へ供給する。
エンコーダ52では、この供給されてきた画像信号につき、例えばJPEG(Joint Photographic Experts Group)等の規格に基づいて圧縮符号化する。このエンコーダ52により圧縮符号化された画像信号は、メモリ53やサーバ57、更には図示しないバッファ等に格納されることになる。
CPU54は、演算を行うALU(Arithmetic Logic Unit)や、データを一次記憶するレジスタ、メモリや周辺機器との入出力を行うバスインターフェース等で構成される。またこのCPU54では、その他、浮動小数点演算等を行う浮動小数点演算部、レジスタよりも多くの情報を一時記憶するキャッシュ等の機能を備えるようにしてもよい。CPU54は、操作部56を介したユーザの命令に基づき、解析用コンピュータ7内の各構成要素を制御する、いわゆる中央制御ユニットとしての役割を果たす。
表示制御部55は、CPU54による制御の下、メモリ53やサーバ57、更には図示しないバッファ等に格納されている画像信号を読み出し、これにつき表示部58への絵画処理を実行する。表示制御部55は、CPU54による制御に基づき、表示部58におけるコントラスト、輝度の制御を実行する。
次に、上述の構成からなる応力測定システム1により、実際にPC3の内部応力を測定する方法につき、図4に示すフローチャートを用いて詳細に説明する。
先ず、ステップS11において、PC3において実際に応力を測定する箇所Cにつき、状況を確認する。この応力測定箇所Cは、例えば図5(a)に示すように、プレストレスが負荷されている方向Aに対して平行な側面B上において特定されるものとする。
次にステップS12に移行し、ステップS11において特定された応力測定箇所C上において、ターゲット61を貼り付ける。このターゲット61は、例えば図5(b)に示すように、規則的なパターンが施されている。このターゲット61に施されているパターンは、縦横方向に等間隔で並べられた点により構成されている。
次にステップS13へ移行し、第1の撮像装置4により、このターゲット61を撮像する。この第1の撮像装置4により撮像されたターゲット61の画像を、以下、歪補正用画像ST1という。
次にステップS14へ移行し、応力測定箇所Cに貼り付けられているターゲット61を取り外す。このとき、第1の撮像装置4については、ターゲット61の撮像時と同一箇所に固定させておくとともに、第1の撮像装置4における各種設定や、焦点距離、倍率等については、特段の変更を行わないものとする。そして、この応力測定箇所C内において、例えば図5(c)に示すように指標62aと、指標62bを互いに異なる箇所に貼り付ける。このとき、これら指標62は、導入されたプレストレス方向に沿って貼り付けられるようにしてもよい。この指標62は、その中央に変位測定点63a,63bがそれぞれ描かれている。ちなみに、このステップS14における指標62の貼り付けは、ステップS13以前において実効するようにしてもよい。また、この指標62は、異なる3箇所以上において貼り付けるようにしてもよい。
次にステップS15へ移行し、第1の撮像装置4により、これら指標62a,62bにおける変位測定点63a,63bを撮影範囲に含めて撮像する。ちなみに、このステップS15における撮像は、上述したステップS14におけるターゲット61の撮像と同一条件で行われることになる。このステップS15において第1の撮像装置4により撮像された画像は、あくまでプレストレスが導入された状態にあるPC3の表面を撮像したものであり、以下、基準画像BA1という。
これら第1の撮像装置4により撮像された歪補正用画像ST1や基準画像BA1は、事後的に解析用コンピュータ7へ送られ、エンコーダ52によりJPEG規格に基づいて圧縮符号化される。そしてこの歪補正用画像ST1や基準画像BA1は、メモリ53やサーバ57等に記録されることになる。
次に、ステップS16へ移行し、PC3における応力測定箇所Cにつき、図6(a)に示すようにその周辺部を切削してこれを抜き出す、いわゆるコアリングを行う。このコアリングされたコンクリート片65は、プレストレスによる緊張が開放された状態となっている。
次にコンクリート片65を図6(b)に示すように台66上へ固定するとともに、ステップS12において使用したターゲット61を応力測定箇所Cに貼り付ける。そして、第2の撮像装置5により、このターゲット61を撮像する。この第2の撮像装置5により撮像されたターゲット61の画像を、以下、歪補正用画像ST2という。
次にステップS18へ移行し、応力測定箇所Cに貼り付けられているターゲット61を取り外す。このとき、第2の撮像装置5における各種設定や、焦点距離等については、特段の変更を行わずにそのままの状態で維持する。次に図6(c)に示すように、第2の撮像装置5により、これら指標62a,62bにおける変位測定点63a,63bを撮影範囲に含めて撮像する。ちなみに、このステップS18における撮像は、上述したステップS17におけるターゲット61の撮像と同一条件で行われることになる。このステップS18において第2の撮像装置5により撮像された画像を、以下、参照画像BA2という。
これら第2の撮像装置5により撮像された歪補正用画像ST2や参照画像BA2は、事後的に解析用コンピュータ7へ送られ、エンコーダ52によりJPEG規格に基づいて圧縮符号化される。そしてこの歪補正用画像ST2や参照画像BA2は、メモリ53やサーバ57等に記録されることになる。その結果、ステップS18終了時において、このメモリ53やサーバ57等には、歪補正用画像ST1、ST2と、基準画像BA1、参照画像BA2がともに記録されている状態となる。
次にステップS19へ移行し、撮像された各画像ST1、ST2、BA1、BA2について解析用コンピュータ7により画像解析を行う。
この画像解析では、先ず撮像された歪補正用画像ST1並びに歪補正用画像ST2により、それぞれ第1の撮像装置4並びに第2の撮像装置5におけるレンズ歪みを補正する。このレンズ歪み補正は以下の手順により実行する。
このステップS19に移行する前に、レンズ歪み量とターゲット61のスケールとの関係を予め調べておき、これをテーブルとして予め用意してサーバ57等に記録しておく。そして、実際にステップS19に移行し、レンズ歪みを補正する場合には歪み補正用画像ST1、ST2により撮像されたターゲット61のスケールを読み取り、これとサーバ57に記録しておいたテーブルとを照らし合わせ、それぞれどのくらいのレンズ歪みが生じているかを示す歪曲収差パラメータを推定する。そして、この推定した歪曲収差パラメータに応じて、基準画像BA1と、参照画像BA2の各レンズ歪みを除去する。
ちなみに、第1の撮像装置4と第2の撮像装置5との間で、レンズ部41から変位測定点63a,63bまでの距離や倍率につきズレが生じている場合に、この歪み補正用画像ST1、ST2に基づいて補正するようにしてもよい。同様に、第1の撮像装置4と第2の撮像装置5との間で、レンズ部41から変位測定点63a,63bに至る角度につきズレが生じている場合に、この歪み補正用画像ST1、ST2に基づいて補正するようにしてもよい。
このようにして各種補正がなされた基準画像BA1と参照画像BA2を表示制御部55による制御の下、表示部58上に表示させると図7に示すように指標62aと、指標62bとに描かれている変位測定点63aと変位測定点63bとが、輝度の違いとして画面上に現れてくる。このステップS19においては、CPU54による制御の下、これら変位測定点63aと変位測定点63bの画像位置を特定する。この画像位置の特定は,上述した変位測定点63の輝度を抽出することにより実行することになるが、その抽出精度を向上させるべく予め各種画像処理を施すようにしてもよい。なお、この変位測定点63は、画像上において少なくとも50〜100ピクセル程度で構成されていれば、その輝度成分をより正確に抽出することが可能となる。
次に、画像位置が特定された変位測定点63aと変位測定点63b間の距離を、表示部58における画面上で測定する。この距離測定は、実際に画素単位で実行されることになる。即ち、この変位測定点63a、63bを構成する画素につき、輝度の差を介して特定するとともに、その特定した画素の間隔を識別し、これを実際の距離に換算することになる。このため、各画像を構成する画素数が多いほどより細かいピッチの距離測定が実現可能となる。ちなみに、本発明においては、一枚の画像を800万画素で表示する場合を想定しているが、さらに細かい画素数で構成してもよいことは勿論である。
ここで測定した基準画像BA1における変位測定点63a、63bの間隔をL1とし、測定した参照画像BA2における変位測定点63a、63bの間隔をL2としたとき、プレストレスの導入に伴うPCの歪み量Lwは、以下の式(1)で表すことができる。
Lw=L1−L2 ・・・・・・・・・・・・・(1)
即ち、この(1)式は、プレストレスの導入に伴って縮小された変位測定点63a、63bの間隔L1と、かかるプレストレスの開放により拡大された変位測定点63a、63bの間隔L2の差分は、このプレストレスの導入に伴うPCの歪み量Lwに相当するものといえる。
なお、この計算された歪み量Lwから上記PC3に導入されているプレストレスを求めることも可能となる。
このように、本発明を適用した応力測定システム1では、導入されたプレストレス方向に沿ってPC3の表面に予め設けられた2以上の変位測定点62を第1の撮像装置4により撮像して基準画像BA1を生成し、コアリングしたコンクリート片65につき、かかる変位測定点62を撮影範囲に含めて第2の撮像装置5により撮像して参照画像BA2を生成する。そして、この基準画像BA1毎に及び上記参照画像BA2毎にその変位測定点62の間隔L1、L2を計測し、歪み量Lw(=L1−L2)を求め、さらにこの求めた歪み量Lwに基づいて上記PC3に導入されているプレストレスを求める。
即ち、本発明を適用した応力測定システム1では、歪ゲージを用いる必要がなくなる。このため、コアリング前後において、歪ゲージのリード線とスイッチボックスとを切り離し、再接続するステップを省略することができ、測定に伴う労力の負担を大幅に軽減させることが可能となり、測定精度そのものを向上させることも可能となる。
また、この応力測定システム1では、スイッチボックスや歪測定器を測定箇所まで運搬する労力が不要となる点においても有効といえ、特に屋外においてこのプレストレスを測定する場合に、かかる労力軽減の効果は著しく増大することになる。
なお、本発明を適用した応力測定システムでは、上述したステップS15において、指標62a,62bにおける変位測定点63a,63bを撮影範囲に含めて撮像した後、例えば図8(a)に示すように、かかる指標62a,62bを除く箇所Dにつきコンクリート片65をコアリングするようにしてもよい。これにより、このコアリングされた箇所D周辺については、プレストレスによる緊張が開放された状態となっている。そして、図8(b)に示すように、第1の撮像装置4により変位測定点63a,63bを撮影範囲に含めて参照画像の撮像を行う。この撮像においては、上記ステップS15と同一条件で行う。これによっても、プレストレスの開放から指標62a,62bの間隔が変化するため、かかるプレストレスの導入に伴う歪み量を求めることも可能となる。また、レンズ歪補正の工程を省略することができる点においてもより効率化を図ることが可能となる。
なお、上述した実施の形態では、あくまでPC鋼材22の緊張によりPC3内に導入されたプレストレスをコアリングにより抜き出したコンクリート片65を参照して測定する場合を例に挙げて説明をした。但し、本発明を適用した応力測定システム1は、かかる構成に限定されるものではなく、以下の図8に示す手順に基づき、PC3内に導入されたプレストレスを、導入前のPC3の状態と比較することにより測定するようにしてもよい。
先ず、ステップS21において、PC3において実際に応力を測定する箇所Cにつき、状況を確認する。ちなみに、このステップS21では、PC3全体にプレストレスが負荷される前の段階にある。
次にステップS22へ移行し、ステップS21において特定された応力測定箇所C上において、ターゲット61を貼り付ける。
次にステップS23へ移行し、第1の撮像装置4により、このターゲット61を撮像する。この第1の撮像装置4により撮像されたターゲット61の画像を、以下、歪補正用画像ST3という。
次にステップS24へ移行し、応力測定箇所Cに貼り付けられているターゲット61を取り外す。このとき、第1の撮像装置4については、ターゲット61の撮像時と同一箇所に固定させておくとともに、第1の撮像装置4における各種設定や、焦点距離、倍率等については、特段の変更を行わないものとする。そして、この応力測定箇所C内において、指標62aと、指標62bを互いに異なる箇所に貼り付ける。この指標62の貼り付け方法は、上述したステップS14の説明を引用することにより、ここでの説明を省略する。
次にステップS25へ移行し、第1の撮像装置4により、これら指標62a,62bにおける変位測定点63a,63bを撮影範囲に含めて撮像する。ちなみに、このステップS25における撮像は、上述したステップS24におけるターゲット61の撮像と同一条件で行われることになる。このステップS25において第1の撮像装置4により撮像された画像は、あくまでプレストレスが導入される以前の状態にあるPC3の表面を撮像したものであり、以下、参照画像BA3という。
次に、ステップS26へ移行し、突出させたシース21の両端を、図示しないジャッキに取付けて緊張することによりPC鋼材22を緊張する。これにより、PC3全体にプレストレスを導入する。
次にステップS27へ移行し、ステップS22において使用したターゲット61を応力測定箇所Cに貼り付ける。そして、第2の撮像装置5により、このターゲット61を撮像する。この第2の撮像装置5により撮像されたターゲット61の画像を、以下、歪補正用画像ST4という。
次にステップS28へ移行し、応力測定箇所Cに貼り付けられているターゲット61を取り外す。このとき、第2の撮像装置5における各種設定や、焦点距離等については、特段の変更を行わずにそのままの状態で維持する。次に第2の撮像装置5により、これら指標62a,62bにおける変位測定点63a,63bを撮影範囲に含めて撮像する。ちなみに、このステップS28における撮像は、上述したステップS27におけるターゲット61の撮像と同一条件で行われることになる。このステップS28において第2の撮像装置5により撮像された画像を、以下、基準画像BA4という。
次にステップS29へ移行し、撮像された各画像ST3、ST4、BA3、BA4について解析用コンピュータ7により画像解析を行う。このステップS29における画像解析は、上述したステップS19における画像解析と同様の手順で実行することになる。
ここで、図9に示すように、測定した参照画像BA3における変位測定点63a、63bの間隔をL3とし、測定した基準画像BA4における変位測定点63a、63bの間隔をL4としたとき、プレストレスの導入に伴うPCの歪み量Lwは、以下の式(2)で表すことができる。
Lw=L4−L3 ・・・・・・・・・・・・・(2)
即ち、この(2)式は、図10に示すようにプレストレスの導入に伴って拡大した変位測定点63a、63bの間隔L4と、プレストレスの無負荷状態における変位測定点63a、63bの間隔L3の差分は、プレストレスの導入に伴うPCの歪み量Lwに相当するものといえる。この歪み量Lwに基づき、プレストレスの大きさをも同様に求めることが可能となり、上述した効果を同様に奏することになる。また、この基準画像BA4を任意の時間間隔を置いて撮像することにより、プレストレスの経時的な変化をセンシングすることも可能となる。
なお、本発明を適用した応力測定システム1は、上述した図4、図8に示す手順のみに基づいて実行される場合に限定されるものではない。また、上述した例においては、第1の撮像装置4と第2の撮像装置5とを互いに異なる装置で実行する場合を例に挙げて説明をしたが、係る場合に限定されるものではなく、例えば第1の撮像装置4と第2の撮像装置5とを同一の撮像装置で構成してもよい。さらに、本発明を適用した応力測定システム1では、歪測定用画像STの生成工程を省略するようにしてもよいことは勿論である。
さらに、上述した実施の形態においては、PC鋼材22の緊張によりプレストレスが導入されるPC3の内部応力を測定する場合を例にとり、説明をしたが、これに限定される趣旨ではなく、コンクリートに対していかなる方法でプレストレスが導入されていても、内部応力を同様に測定できることは、勿論である。
本発明を適用した応力測定システムの構成図である。 PCの構成につき説明するための図である。 撮像装置並びに解析用コンピュータのブロック構成図である。 本発明の実施手順を示すフローチャートである。 本発明を適用した応力測定システムによる応力測定方法につき説明するための図である。 本発明を適用した応力測定システムによる応力測定方法につき説明するための他の図である。 ステップS19における画像解析の方法につき説明するための図である。 本発明の実施手順を示す他のフローチャートである。 ステップS29における画像解析の方法につき説明するための図である。 本発明の作用効果につき説明するための図である。 従来におけるコンクリートの内部応力を測定する方法につき説明するための図である。 コアリングにつき説明するための図である。
符号の説明
1 応力測定システム
3 プレストレストコンクリート(PC)
4 第1の撮像装置
5 第2の撮像装置
7 解析用コンピュータ
11 脚柱
13 枠型鉄筋
14 鉄筋
21 シース
22 PC鋼材
40 駆動部
41 レンズ部
42 撮像部
43 増幅部
44 インターフェース
46 操作部
50 内部バス
51 インターフェース
52 エンコーダ
53 メモリ
54 CPU
55 表示制御部
56 操作部
57 サーバ
58 表示部
62 変位測定点
69 コンクリート

Claims (9)

  1. プレストレスが導入されるコンクリートの応力測定システムにおいて、
    上記コンクリートの表面に予め設けられた2以上の変位測定点を撮影範囲に含めて撮像することにより基準画像を生成する第1の撮像手段と、
    上記第1の撮像手段による撮像後に上記各変位測定点が設けられた表面を含むようにして切り出された上記コンクリートの一部について、当該各変位測定点を撮影範囲に含めて撮像することにより参照画像を生成する第2の撮像手段と、
    上記第1の撮像手段により生成された基準画像と、上記第2の撮像手段により生成された参照画像とを取得するとともにこれらを画像処理することにより、上記各画像に写し出された各変位測定点の画像位置を特定する画像解析手段と、
    上記画像解析手段により特定された各変位測定点の画像位置に基づき、上記基準画像毎に及び上記参照画像毎にその変位測定点の間隔を計測する計測手段と、
    上記計測手段により計測された上記参照画像の変位測定点の間隔に対する上記基準画像の変位測定点の間隔における差分を上記プレストレスの導入に伴うコンクリートの歪み量とし、この歪み量に基づいて上記コンクリートに導入されているプレストレスを求める応力算出手段とを備えること
    を特徴とするコンクリートの応力測定システム。
  2. 上記第1の撮像手段並びに上記第2の撮像手段は、上記各撮像を実行する前に、上記各変位測定点が設けられた表面上に取り付けられた規則的なパターンからなるターゲットを撮像することにより補正用画像をそれぞれ生成し、
    上記画像解析手段は、上記生成された補正用画像に基づいて撮像時に生じるレンズ歪み要因を示す歪曲収差パラメータを推定し、推定した歪曲収差パラメータに応じて上記第1の撮像手段により生成された基準画像及び上記第2の撮像手段により生成された参照画像の各レンズ歪みを除去しつつ、上記各変位測定点の画像位置を特定すること
    を特徴とする請求項1記載のコンクリートの応力測定システム。
  3. プレストレスが導入されるコンクリートの応力測定システムにおいて、
    上記コンクリートの表面に予め設けられた2以上の変位測定点を撮影範囲に含めて撮像することにより基準画像を生成し、上記撮像後に上記各変位測定点が設けられた表面を除くようにして上記コンクリートの一部が切り出された後、当該変位測定点を撮影範囲に含めて撮像することにより参照画像を生成する撮像手段と、
    上記撮像手段により生成された基準画像と参照画像とを取得するとともにこれらを画像処理することにより、上記各画像に写し出された各変位測定点の画像位置を特定する画像解析手段と、
    上記画像解析手段により特定された各変位測定点の画像位置に基づき、上記基準画像毎に及び上記参照画像毎にその変位測定点の間隔を計測する計測手段と、
    上記計測手段により計測された上記参照画像の変位測定点の間隔に対する上記基準画像の変位測定点の間隔における差分を上記プレストレスの導入に伴うコンクリートの歪み量とし、この歪み量に基づいて上記コンクリートに導入されているプレストレスを求める応力算出手段とを備えること
    を特徴とするコンクリートの応力測定システム。
  4. プレストレスが導入されるコンクリートの応力測定システムにおいて、
    上記プレストレス導入前において、上記コンクリートの表面に予め設けられた2以上の変位測定点を撮影範囲に含めて撮像することにより参照画像を生成し、次に上記プレストレス導入後において上記2以上の変位測定点を撮影範囲に含めて撮像することにより基準画像を生成する撮像手段と、
    上記撮像手段により生成された参照画像と基準画像とを取得するとともにこれらを画像処理することにより、上記各画像に写し出された各変位測定点の画像位置を特定する画像解析手段と、
    上記画像解析手段により特定された各変位測定点の画像位置に基づき、上記基準画像毎に及び上記参照画像毎にその変位測定点の間隔を計測する計測手段と、
    上記計測手段により計測された上記基準画像の変位測定点の間隔に対する上記参照画像の変位測定点の間隔における差分を上記プレストレスの導入に伴うコンクリートの歪み量とし、この歪み量に基づいて上記コンクリートに導入されているプレストレスを求める応力算出手段とを備えること
    を特徴とするコンクリートの応力測定システム。
  5. 上記撮像手段は、上記2以上の変位測定点を撮影範囲に含めて任意の時間間隔をおいて継続的に撮像すること
    を特徴とする請求項4記載のコンクリートの応力測定システム。
  6. 上記撮像手段は、上記各撮像を実行する前に、上記各変位測定点が設けられた表面上に取り付けられた規則的なパターンからなるターゲットを撮像することにより補正用画像をそれぞれ生成し、
    上記画像解析手段は、上記生成された補正用画像に基づいて撮像時に生じるレンズ歪み要因を示す歪曲収差パラメータを推定し、推定した歪曲収差パラメータに応じて上記第1の撮像手段により生成された基準画像及び上記第2の撮像手段により生成された参照画像の各レンズ歪みを除去しつつ、上記各変位測定点の画像位置を特定すること
    を特徴とする請求項3記載のコンクリートの応力測定システム。
  7. プレストレスが導入されるコンクリートの応力測定方法において、
    上記コンクリートの表面に予め設けられた2以上の変位測定点を撮影範囲に含めて撮像することにより基準画像を生成する第1の撮像ステップと、
    上記各変位測定点が設けられた表面を含むようにして上記コンクリートの一部を切り出す切削ステップと、
    上記切削ステップにおいて切り出した上記コンクリートの一部について、当該各変位測定点を撮影範囲に含めて撮像することにより参照画像を生成する第2の撮像ステップと、
    上記第1の撮像ステップにおいて生成した基準画像と、上記第2の撮像ステップにおいて生成した参照画像とを画像処理することにより、上記各画像に写し出された各変位測定点の画像位置を特定する画像解析ステップと、
    上記画像解析ステップにおいて特定した各変位測定点の画像位置に基づき、上記基準画像毎に及び上記参照画像毎にその変位測定点の間隔を計測する計測ステップと、
    上記計測ステップにおいて計測した上記参照画像の変位測定点の間隔に対する上記基準画像の変位測定点の間隔における差分を上記プレストレスの導入に伴うコンクリートの歪み量とし、この歪み量に基づいて上記コンクリートに導入されているプレストレスを求める応力算出ステップとを有すること
    を特徴とするコンクリートの応力測定方法。
  8. プレストレスが導入されるコンクリートの応力測定方法において、
    上記コンクリートの表面に予め設けられた2以上の変位測定点を撮影範囲に含めて撮像することにより基準画像を生成し、上記撮像後に上記各変位測定点が設けられた表面を除くようにして上記コンクリートの一部が切り出された後、当該変位測定点を撮影範囲に含めて撮像することにより参照画像を生成する撮像ステップと、
    上記撮像ステップにおいて生成した基準画像と参照画像とを画像処理することにより、上記各画像に写し出された各変位測定点の画像位置を特定する画像解析ステップと、
    上記画像解析ステップにおいて特定した各変位測定点の画像位置に基づき、上記基準画像毎に及び上記参照画像毎にその変位測定点の間隔を計測する計測ステップと、
    上記計測ステップにおいて計測した上記参照画像の変位測定点の間隔に対する上記基準画像の変位測定点の間隔における差分を上記プレストレスの導入に伴うコンクリートの歪み量とし、この歪み量に基づいて上記コンクリートに導入されているプレストレスを求める応力算出ステップとを有すること
    を特徴とするコンクリートの応力測定方法。
  9. プレストレスが導入されるコンクリートの応力測定方法において、
    上記プレストレス導入前において、上記コンクリートの表面に予め設けられた2以上の変位測定点を撮影範囲に含めて撮像することにより参照画像を生成する第1の撮像ステップと、
    上記プレストレス導入後において上記2以上の変位測定点を撮影範囲に含めて撮像することにより基準画像を生成する第2の撮像ステップと、
    上記第1の撮像ステップにおいて生成した参照画像と、上記第2の撮像ステップにおいて生成した基準画像とを画像処理することにより、上記各画像に写し出された各変位測定点の画像位置を特定する画像解析ステップと、
    上記画像解析ステップにおいて特定した各変位測定点の画像位置に基づき、上記基準画像毎に及び上記参照画像毎にその変位測定点の間隔を計測する計測ステップと、
    上記計測ステップにおいて計測した上記基準画像の変位測定点の間隔に対する上記参照画像の変位測定点の間隔における差分を上記プレストレスの導入に伴うコンクリートの歪み量とし、この歪み量に基づいて上記コンクリートに導入されているプレストレスを求める応力算出ステップとを有すること
    を特徴とするコンクリートの応力測定方法。
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