JP2006241636A - 特定の方法で機能性材料を含有されたことにより保存性が改良された製品 - Google Patents
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Abstract
【課題】 安全で人体の健康への悪影響がなく、かつ長期間の保存による特性の変化の小さい、液体状、粘性液体状、ゼリー状、ペースト状、粉体状の食品、化粧品、医療用品、接着剤等の工業用資材等を提供することである。
【解決手段】 容器の中に食品、化粧品、医療用品、接着剤等の工業用資材等の内容物、および抗菌剤、酸化防止剤、吸着剤、紫外線防止剤等の機能性素材を含有する細片状、多孔質状の3次元形状の機能性材料を含む製品で、該機能性材料の総表面積が、該内容物に実質的に接している該容器内表面の総表面積の2倍以上であることを特徴とする保存性が改良された製品を得ることができた。
【参考図】 なし
【解決手段】 容器の中に食品、化粧品、医療用品、接着剤等の工業用資材等の内容物、および抗菌剤、酸化防止剤、吸着剤、紫外線防止剤等の機能性素材を含有する細片状、多孔質状の3次元形状の機能性材料を含む製品で、該機能性材料の総表面積が、該内容物に実質的に接している該容器内表面の総表面積の2倍以上であることを特徴とする保存性が改良された製品を得ることができた。
【参考図】 なし
Description
本発明は、液体状、粘性液体状、ゼリー状、ペースト状、粉体状の食品、化粧品、医療用品、接着剤等の工業用資材等の防臭、抗菌、変色防止、特性劣化防止、分解防止等の保存性改良に関するものである。
食品の腐敗を防止する、有害な細菌類の繁殖を防止することは今日緊急の課題となっている。特に、学校給食、病院給食等においては食中毒をいかに防止するかが、重要な課題である。食品の保存性改良の目的で、従来多量の食塩が添加されてきた。しかし、近年高血圧、胃潰瘍等の健康上の問題が指摘され、食塩の使用を制限する傾向がある。現在、食品の保存性を向上のため種々の薬品が用いられているが、これらの薬品の安全性も問題になっている。
また、化粧品の経時変化による異臭、特性変化、混合物の分離は大きな問題である。これらの特性劣化を防止するため添加されている、パラベン等の有機系の防腐剤はアレルギー等の問題を引き起こし好ましくない。この有機系防腐剤の添加をなくす、あるいは減量することが求められている。さらに、超音波診断時、美容のための皮膚の養生等に用いられるゼリーの抗菌も求められている。
これらの製品の保存時の性能変化を防止するために、抗菌剤、酸化防止剤、吸着剤、紫外線防止剤等を、食品、化粧品、医療用品、接着剤等の工業用資材等の内容物そのものに含有させる方法、あるいは容器に含有させる方法が知られている。しかし、内容物に含有させる方法は、内容物の特性変化を招き易く、保存性改良と初期から良好な特性発揮を両立させることが困難であった。また、内容物に直接含有させる方法は、抗菌剤、酸化防止剤、吸着剤、紫外線防止剤等の人体の健康への悪影響の懸念が大きく好ましくない。また、容器に抗菌剤、酸化防止剤、吸着剤、紫外線防止剤等を含有させる方法は人体の健康への悪影響が小さく好ましいが、一方で抗菌剤、酸化防止剤、吸着剤、紫外線防止剤等と内容物の接触が不十分になり、保存性改良の十分な効果が得られず好ましくなかった。
特開平2003−166156号
また、化粧品の経時変化による異臭、特性変化、混合物の分離は大きな問題である。これらの特性劣化を防止するため添加されている、パラベン等の有機系の防腐剤はアレルギー等の問題を引き起こし好ましくない。この有機系防腐剤の添加をなくす、あるいは減量することが求められている。さらに、超音波診断時、美容のための皮膚の養生等に用いられるゼリーの抗菌も求められている。
これらの製品の保存時の性能変化を防止するために、抗菌剤、酸化防止剤、吸着剤、紫外線防止剤等を、食品、化粧品、医療用品、接着剤等の工業用資材等の内容物そのものに含有させる方法、あるいは容器に含有させる方法が知られている。しかし、内容物に含有させる方法は、内容物の特性変化を招き易く、保存性改良と初期から良好な特性発揮を両立させることが困難であった。また、内容物に直接含有させる方法は、抗菌剤、酸化防止剤、吸着剤、紫外線防止剤等の人体の健康への悪影響の懸念が大きく好ましくない。また、容器に抗菌剤、酸化防止剤、吸着剤、紫外線防止剤等を含有させる方法は人体の健康への悪影響が小さく好ましいが、一方で抗菌剤、酸化防止剤、吸着剤、紫外線防止剤等と内容物の接触が不十分になり、保存性改良の十分な効果が得られず好ましくなかった。
安全で人体の健康への悪影響がなく、かつ長期間の保存による特性の変化の小さい、液体状、粘性液体状、ゼリー状、ペースト状、粉体状の食品、化粧品、医療用品、接着剤等の工業用資材等の製品を提供することである。即ち、液体状、粘性液体状、ゼリー状、ペースト状、粉体状の食品、化粧品、医療用品等の良好な保存方法を提供する事である。また、人体の健康への悪影響を小さくするため、出来るだけ少量の抗菌剤、酸化防止剤、吸着剤、紫外線防止剤等の機能性素材を用い、かつ該機能性素材が内容物に混入する割合を出来る限り減らす方法を提供することである。
(1) 容器の中に食品、化粧品、医療用品、接着剤等の工業用資材等(内容物と称する)を含有し、かつ抗菌剤、酸化防止剤、吸着剤、紫外線防止剤等の機能性素材を含有する細片状、繊維状、多孔質状、網目状、発泡状等の形状の機能性材料を該容器の中に含む製品において、該機能性材料が該内容物に直接接触している総表面積が、該容器の表面の内で、該内容物に直接接触している部分の総表面積に対し、2倍以上の大きさである保存性が改良された製品による。
(2) 該機能性材料の一部が容器に連結されている項(1)に記載の保存性が改良された製品による。
(3) 該機能性材料の形状が3次元構造で、かつ容易に見かけの体積が変わりうる柔軟性を有する項(1)に記載の保存性が改良された製品による。
(4) 該機能性材料が織物、編物、組物、レース、網等の布、不織布、多孔質等のフィルム、スポンジ等の発泡体、紙からなる項(1)に記載の保存性が改良された製品による。
(5) 該機能性材料が不織布あるいは発泡体からなる項(4)に記載の保存性が改良された製品による。
(6) 該機能性素材が抗菌剤である項(1)に記載の保存性が改良された製品による。
(7) 該抗菌剤がAg、Mn、Fe、Co、Ni、CuおよびZnからなる金属イオンの内の少なくとも1種を含有した無機系抗菌剤である項(6)に記載の保存性が改良された製品による。
(2) 該機能性材料の一部が容器に連結されている項(1)に記載の保存性が改良された製品による。
(3) 該機能性材料の形状が3次元構造で、かつ容易に見かけの体積が変わりうる柔軟性を有する項(1)に記載の保存性が改良された製品による。
(4) 該機能性材料が織物、編物、組物、レース、網等の布、不織布、多孔質等のフィルム、スポンジ等の発泡体、紙からなる項(1)に記載の保存性が改良された製品による。
(5) 該機能性材料が不織布あるいは発泡体からなる項(4)に記載の保存性が改良された製品による。
(6) 該機能性素材が抗菌剤である項(1)に記載の保存性が改良された製品による。
(7) 該抗菌剤がAg、Mn、Fe、Co、Ni、CuおよびZnからなる金属イオンの内の少なくとも1種を含有した無機系抗菌剤である項(6)に記載の保存性が改良された製品による。
(8) 該無機系抗菌剤がAg、Mn、Fe、Co、Ni、CuおよびZnからなる金属イオンの内の少なくとも1種(第1成分)、およびアルカリ土類金属、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、ケイ素の内少なくとも1種(第2成分)を含有した酸化物あるいは水酸化物である項(7)に記載の保存性が改良された製品による。
(9) 該無機系抗菌剤の表面が炭素数10以上の高級脂肪酸、アニオン系界面活性剤、リン酸エステル、カップリング剤(シラン系、チタネート系、アルミニウム系)および多価アルコールと脂肪酸のエステル類からなる群から選ばれた表面処理剤の内の少なくとも一種による表面処理されている項(7)に記載の保存性が改良された製品による。
(10) 該無機系抗菌剤の第1成分が亜鉛イオンあるいは銅イオンである項(8)に記載の保存性が改良された製品による。
(11) 該無機系抗菌剤の第2成分がアルカリ土類金属、アルミニウムである項(8)に記載の保存性が改良された製品による。
(12) 該機能性素材が酸化防止剤である項(1)に記載の保存性が改良された製品による。
(13) 該機能性素材が吸着剤である項(1)に記載の保存性が改良された製品による。
(14) 該機能性素材が紫外線防止剤である項(1)に記載の保存性が改良された製品による。
(9) 該無機系抗菌剤の表面が炭素数10以上の高級脂肪酸、アニオン系界面活性剤、リン酸エステル、カップリング剤(シラン系、チタネート系、アルミニウム系)および多価アルコールと脂肪酸のエステル類からなる群から選ばれた表面処理剤の内の少なくとも一種による表面処理されている項(7)に記載の保存性が改良された製品による。
(10) 該無機系抗菌剤の第1成分が亜鉛イオンあるいは銅イオンである項(8)に記載の保存性が改良された製品による。
(11) 該無機系抗菌剤の第2成分がアルカリ土類金属、アルミニウムである項(8)に記載の保存性が改良された製品による。
(12) 該機能性素材が酸化防止剤である項(1)に記載の保存性が改良された製品による。
(13) 該機能性素材が吸着剤である項(1)に記載の保存性が改良された製品による。
(14) 該機能性素材が紫外線防止剤である項(1)に記載の保存性が改良された製品による。
本発明の機能性材料が容器に含まれている食品、化粧品、医療用品、接着剤等の工業用資材等の内容物に直接接触している総表面積が、容器の表面の内で該内容物に直接接触している部分の総表面積の2倍以上であることが好ましく、4倍以上がさらに好ましく、10倍以上はさらに好ましく、100倍以上が最も好ましい。
本発明の機能性材料は容器の内部に置かれて用いられるが、容器と該機能性材料の一部が接着、溶着等で連結されていても、容器と完全に分離されていても良いが、一部が容器と連結されているものが、使用中の移動が少なく、使い勝手および保存性改良の両方の点からより好ましい。連結カ所は1カ所でも、2カ所以上でも構わないが、2カ所以上が好ましく、4カ所以上がより好ましい。
本発明の機能性材料は柔軟性があり、圧縮、膨張時のみかけの体積差が大きい方が好ましい。ここで言う見かけの体積とは、機能性材料の構造体の最外部で囲まれた体積で、内部の該構造体により囲まれた空隙部の体積をも含む総体積である。柔軟性とは手で軽く押しただけで変形することを示す。該体積差は圧縮時に対し膨張時の体積比が、2以上が好ましく、4以上がより好ましく、10以上がさらに好ましい。膨張時の見かけの体積中の空隙率が50%以上が好ましく、80%以上がより好ましく、90%以上がさらに好ましい。
本発明に用いられる該機能性材料としては、機能性素材を含有でき、柔軟性があり、圧縮、膨張時のみかけの体積差が大きい構造体を形成できるものならばいずれも用いることができる。該機能性材料の材質は織物、編物、組物、レース、網等の布、不織布、多孔質等のフィルム、スポンジ等の発泡体、紙、あるいはセラミックス、炭素材料、粘土鉱物等の多孔質体、粘土鉱物からなる紙(例えば、産業総合技術研究所;クレースト)等のいずれも好ましい。ただし、容器に入れて用いた際に、該機能性材料は伸縮性、柔軟性に富むことが好ましい。すなわち、該機能性材料に伸縮性、柔軟性があればスクイズ瓶の中に用いた場合に、容器を押し縮め内容物を取り出す時に、スクイズ瓶の形状変化を妨げないので好ましい。また、円筒形状の容器等に入れて用いた場合は、内容物を手指であるいは何かの道具で取り出すときに伸縮性、柔軟性があれば邪魔にならず、使用時の違和感が小さく好ましい。さらにいずれの型の容器を用いた時にも最後に取り出せない内容物が容器内に残るが、この量が少ない方が好ましく、この点からも伸縮性、柔軟性が大きいことが必要である。
それらの点および機能性素材を含有させやすく、機能性素材を機能性材料内に固定化させやすい等の観点から、織物、編物、組物、レース、網等の布、不織布、多孔質等のフィルム、スポンジ等の発泡体、紙、セラミックス、炭素材料、粘土鉱物等の多孔質体、粘土鉱物からなる紙(例えば、産業総合技術研究所;クレースト)等が好ましく、織物、編物、組物、レース、網等の布、不織布、多孔質等のフィルム、スポンジ等の発泡体、紙がより好ましく、不織布、多孔質等のフィルム、スポンジ等の発泡体がさらに好ましく、その中でも不織布、多孔質等のフィルムが好ましく、不織布が最も好ましい。
それらの点および機能性素材を含有させやすく、機能性素材を機能性材料内に固定化させやすい等の観点から、織物、編物、組物、レース、網等の布、不織布、多孔質等のフィルム、スポンジ等の発泡体、紙、セラミックス、炭素材料、粘土鉱物等の多孔質体、粘土鉱物からなる紙(例えば、産業総合技術研究所;クレースト)等が好ましく、織物、編物、組物、レース、網等の布、不織布、多孔質等のフィルム、スポンジ等の発泡体、紙がより好ましく、不織布、多孔質等のフィルム、スポンジ等の発泡体がさらに好ましく、その中でも不織布、多孔質等のフィルムが好ましく、不織布が最も好ましい。
該機能性材料の形態は、多孔質のシート状、多孔質塊状、繊維あるいは細片が積み重なったシート状、編み目構造、不定形体等の総表面積および重量あたりの表面積が共に大きく、上記の如く空隙率が大きいものが好ましい。2次元の構造体でも3次元の構造体でも良いが、3次元の構造体の方が圧力による変形性、柔軟性、内容物との親和性をいずれも大きくできより好ましい。
該機能性材料の材質として好ましいものとしては、毛、綿、麻、絹等の天然繊維、アセテート、レーヨン等の再生繊維、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリ(エチレンテレフタレート−co−イソフタレート)等のポリエステル、ナイロン−6、ナイロン−66等のポリアミド、芳香族ポリアミド、ポリアクリロニトリル、ポリウレタン、フッソ系樹脂、ポリフェニレンサルファイド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリイミド、PBO(ベンザゾール系ポリマー)、ポリ乳酸、セルロース系高分子がある。
さらには繊維便覧(丸善株式会社、2004年12月15日発行)の187〜197ページに記載のあるガラス繊維、炭素繊維、セラミック繊維、金属繊維等も好ましく用いられる。これらの中でもポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。
本発明で用いられる織布は特に制限されるものでなく、上記の[0011]高分子素材はいずれも好ましい。
本発明で用いられる不織布はいかなるものでもよく、たとえば「不織布の製造と応用」(中村義男編集、株式会社シーエムシー、2000年4月30日発行)に記載されている不織布を用いることができる。
これらの中では乾式法が好ましく、さらに水流絡合法および紡糸型が好ましい。紡糸型としてはスパンボンド法、メルトブロー法、網状法、フィルム法が好ましく、スパンボンド法、メルトブロー法がさらに好ましく、スパンボンド法が最も好ましい。また水流絡合法としてはスパンレース法が最も好ましい。メルトブロー法については前記の「不織布の製造と応用」の80〜85ページに記載されており、またスパンボンド法については同書の86〜102ページ記載の方法を用いることができる。スパンレース法については同書70〜79ページに記載されている方法を用いることができる。
これらの中では乾式法が好ましく、さらに水流絡合法および紡糸型が好ましい。紡糸型としてはスパンボンド法、メルトブロー法、網状法、フィルム法が好ましく、スパンボンド法、メルトブロー法がさらに好ましく、スパンボンド法が最も好ましい。また水流絡合法としてはスパンレース法が最も好ましい。メルトブロー法については前記の「不織布の製造と応用」の80〜85ページに記載されており、またスパンボンド法については同書の86〜102ページ記載の方法を用いることができる。スパンレース法については同書70〜79ページに記載されている方法を用いることができる。
本発明の不織布、フィルムに使用される素材は、綿,麻,セルロース,ジュート、毛,絹等の天然繊維,アセテート,レーヨン等の再生繊維、溶融紡糸可能な熱可塑性樹脂がいずれも好ましく用いられるが、溶融紡糸可能な熱可塑性樹脂がより好ましい。溶融紡糸可能な熱可塑性樹脂は特に制限はない。例えばポリエチレン、ポリプロピレン、線状低密度ポリエチレン、プロピレン・エチレン又はプロピレン・エチレン・ブテン−1からなる2若しくは3元共重合体等のようなプロピレンと他のα−オレフインとの結晶性ランダム共重合体、等のポリオレフイン、ナイロン−6、ナイロン−66、ナイロン610.ナイロン12等のポリアミド、フッソ系樹脂、ポリフエニレンサルフアイド、エステル系繊維としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリ(エチレンテレフタレート−co−イソフタレート)、ポリエステル系エラストマー等などが好ましく使用されるが、第3成分として、イソフタル酸、5−スルホイソフタル酸、メトオキシポリオキシエチレングリコールなどを共重合させたものを使用することもできる。また塩化ビニールが好ましく使用される。また上記の[0011]記載の高分子素材を用いることもできる。前記樹脂の混合物、その他紡糸可能な熱可塑性樹脂等が例示できる。その中でもポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。
ポリエチレンを鞘部にし、ポリプロピレンを芯部にした、芯/鞘の2重構造、あるいはポリプロピレンを鞘部にし、ポリエチレンを芯部にした、芯/鞘の2重構造、およびポリエチレンとポリプロピレン貼りあわせた繊維も好ましく用いられる。
混繊スパンボンド紡糸の熱可塑性樹脂の組み合わせは、融点に10℃以上差があるような樹脂の組み合わせである。例えば高密度ポリエチレン/ポリプロピレン、低密度ポリエチレン/ポリプロピレン、プロピレン・エチレン・ブテン−1結晶性共重合体/ポリプロピレン、プロピレン・エチレン結晶性共重合体/ポリプロピレン、高密度ポリエチレン/ポリエチレンテレフタレート、低融点ポリエステル/ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン/ポリエチレンテレフタレート、プロピレン・エチレン・ブテン−1結晶性共重合体/ポリエチレンテレフタレート、ポリ弗化ビニリデン/ポリエチレンテレフタレート、低密度ポリエチレンと高密度ポリエチレンとの混合物/ポリプロピレン等を例示できる。その中でも高密度ポリエチレン/ポリプロピレン、低密度ポリエチレン/ポリプロピレンの組み合わせが好ましい。
混繊スパンボンド不織布において、低融点長繊維と高融点長繊維の混繊比は低融点長繊維が10〜90重量%、高融点長繊維が90〜10重量%である。好ましくは低融点長繊維が30〜70重量%、高融点長繊維が70〜30重量%である。
芯/鞘の2重構造の熱溶融性繊維とレーヨンを用いたノーバインダーサーマルボンドの不織布も、ポリエステルとレーヨンを交絡させたスパンレース系不織布(水流等で)も好ましい。
本発明の機能性材料の形態は多孔質フィルムでも良い。多孔質フィルムとしては、素材は特に限定されず、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレ−トが好ましく、ポリエチレンが特に好ましい。孔の径は0.1〜2mmが好ましく、0.2〜1mmがより好ましい。孔の面積がフィルムの面積に占める率(開口率)は50%以上が好ましく、90%以上がより好ましい。
本発明で用いられる発泡体としては発泡性樹脂組成物が好ましく、発泡性ポチスチレン、発泡性ポリエチレン、発泡性ポリプロピレン等の発泡性ポリオレフィン系樹脂、発泡性ポリカーボネート、アクリルニトリル/スチレン発泡性共重合体、メチルメタアクリレート/スチレン発泡性共重合体、発泡性塩化ビニル樹脂、発泡性脂肪族ポリエステル樹脂(生分解性樹脂)、発泡性ポリ乳酸樹脂(生分解性樹脂)等を用いることができる。この中でも、発泡性ポチスチレン、発泡性ポリエチレン、発泡性ポリプロピレン等の発泡性ポリオレフィン系樹脂が好ましく、発泡性ポリエチレン、発泡性ポリプロピレンが特に好ましい。
本発明に用いられる抗菌剤としては、有機系抗菌剤および無機系抗菌剤はどちらも好ましく用いることができる。しかし、人体の健康への影響が少なく、かつ長期間効果が持続し、保存性改良効果が大きい点から、無機系抗菌剤がより好ましい。
無機系抗菌剤としては、Ag、Mn、Fe、Co、Ni、CuおよびZnからなる金属イオンの内の少なくとも1種を含有した無機系抗菌剤が好ましい。さらに、Ag、Mn、Fe、Co、Ni、CuおよびZnからなる金属イオンの内の少なくとも1種(第1成分)、およびアルカリ土類金属、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、ケイ素の内少なくとも1種(第2成分)を含有した複合酸化物あるいは複合水酸化物である無機系抗菌剤がさらに好ましい。
第1成分はZn、およびCuのいずれかがより好ましく、Znが最も好ましい。第2成分はアルカリ土類金属、アルミニウム、ケイ素がより好ましく、マグネシウム、カルシウム、アルミニウムがさらに好ましく、マグネシウム、アルミニウムがさらに好ましく、アルミニウムが最も好ましい。第1成分の金属イオンの含有量は2〜98重量%が好ましく、2〜90重量%がさらに好ましい。
また本発明の無機系抗菌剤は、複合金属酸化物あるいは複合金属水酸化物で固溶体が最も好ましい。
第1成分はZn、およびCuのいずれかがより好ましく、Znが最も好ましい。第2成分はアルカリ土類金属、アルミニウム、ケイ素がより好ましく、マグネシウム、カルシウム、アルミニウムがさらに好ましく、マグネシウム、アルミニウムがさらに好ましく、アルミニウムが最も好ましい。第1成分の金属イオンの含有量は2〜98重量%が好ましく、2〜90重量%がさらに好ましい。
また本発明の無機系抗菌剤は、複合金属酸化物あるいは複合金属水酸化物で固溶体が最も好ましい。
これらの無機系抗菌剤の表面が炭素数10以上の高級脂肪酸、アニオン系界面活性剤、リン酸エステル、カップリング剤(シラン系、チタネート系、アルミニウム系)および多価アルコールと脂肪酸のエステル類からなる群から選ばれた表面処理剤の内の少なくとも一種による表面処理されていることも好ましい。
本発明の無機系抗菌剤は下記式(1)〜(5)で表されるものがより好ましく、下記式(1)、(3)と(4)がより好ましく、さらに(1)、(3)が最も好ましい。
MxN1−xO (1)
(式中、Nはアルカリ土類金属を表し、Mgおよび/あるいはCaが好ましい。MはMn、Fe、Co、Ni、CuおよびZnからなる群から選ばれた金属イオンの少なくとも一種を示し、CuおよびZnが好ましい。xは0.02<x<0.8である)
MxN1−x(OH)2 (2)
(式中、M、N、xは式(1)と同じである)
(MO)・(Al2O3)a・(SiO2)b (3)
(式中、M、は式(1)と同じ。aは0.00≦a<50で、bは0.00≦b<80である。ただし、a=0の場合、bは0.001≦b<80であり、b=0の場合、aは0.001≦a<50である。)
(MO)・(XO2)c (4)
(式中、M、は式(1)と同じ。XはTiおよび/またはZrを表す。cは0.001<c<0.2を表す。)
(MO)・(NO)d・(Al2O3)e (5)
(式中、M、Nは式(1)と同じ。dは0.05≦d<5で、bは0.01≦b<5ある。)
(式中、Nはアルカリ土類金属を表し、Mgおよび/あるいはCaが好ましい。MはMn、Fe、Co、Ni、CuおよびZnからなる群から選ばれた金属イオンの少なくとも一種を示し、CuおよびZnが好ましい。xは0.02<x<0.8である)
MxN1−x(OH)2 (2)
(式中、M、N、xは式(1)と同じである)
(MO)・(Al2O3)a・(SiO2)b (3)
(式中、M、は式(1)と同じ。aは0.00≦a<50で、bは0.00≦b<80である。ただし、a=0の場合、bは0.001≦b<80であり、b=0の場合、aは0.001≦a<50である。)
(MO)・(XO2)c (4)
(式中、M、は式(1)と同じ。XはTiおよび/またはZrを表す。cは0.001<c<0.2を表す。)
(MO)・(NO)d・(Al2O3)e (5)
(式中、M、Nは式(1)と同じ。dは0.05≦d<5で、bは0.01≦b<5ある。)
上記式(1)〜(5)において、MはZnがさらに好ましい。また、上記式(1)および(2)式のNはMgがより好ましい。上記式(3)のa、bはより好ましくは、aは0.00≦a<2で、bは0.00≦b<50である。(ただし、a=0の場合、bは0.001≦b<50であり、b=0の場合、aは0.001≦a<2である)。さらに好ましくは、aは0.00≦a<0.2で、bは0.00≦b<1である。(ただし、a=0の場合、bは0.001≦b<1であり、b=0の場合、aは0.001≦a<0.2である。)
本発明の好ましい無機系抗菌剤の例を以下に挙げるが、これらに限定されるものではない。 ( )内の数字は順に、BET表面積(m2/g)、粒度D50%(μm)を表す。
(A−1)Zn0.14Mg0.86O(15、0.4)
(A−2)Zn0.05Ca0.95O(12、0.4)
(A−3)Cu0.05Ca0.95O(18、0.5)
(A−4)Cu0.14Mg0.86O(30、0.4)
(A−5)Zn0.14Mg0.86(OH)2(19、0.3)
(A−6)ZnO・(Al2O3)0.04 (30、0.3)
(A−7)A−1の表面をラウリン酸ナトリウムで修飾した抗菌剤
(A−8)A−6の表面をラウリン酸ナトリウムで修飾した抗菌剤
これらはいずれも固溶体であることが、X線回折スペクトルにより確認されている。
(A−1)Zn0.14Mg0.86O(15、0.4)
(A−2)Zn0.05Ca0.95O(12、0.4)
(A−3)Cu0.05Ca0.95O(18、0.5)
(A−4)Cu0.14Mg0.86O(30、0.4)
(A−5)Zn0.14Mg0.86(OH)2(19、0.3)
(A−6)ZnO・(Al2O3)0.04 (30、0.3)
(A−7)A−1の表面をラウリン酸ナトリウムで修飾した抗菌剤
(A−8)A−6の表面をラウリン酸ナトリウムで修飾した抗菌剤
これらはいずれも固溶体であることが、X線回折スペクトルにより確認されている。
本発明の無機系抗菌剤の粒度D50%が0.01〜20μmが好ましく、0.02〜5μmがより好ましく、0.02〜1μmがさらに好ましい。粒子サイズは、5分間以上超音波で分散させた後に、レーザー散乱法で測定した値である。抗菌剤のBET表面積は重要な指標である。一般に抗菌効果を迅速に働かすためには、極めて大きいBET表面積が好ましい。しかし、一方では抗菌効果を持続させるためにはある程度以下の値にする必要がある。そのため、BET表面積は1〜300m2/gが好ましく、3〜150m2/gがより好ましく、3〜100m2/gがさらに好ましい。
これらの無機系抗菌剤の製造方法としては、特開平6−72816号、特開平6−65011号、特開平8−291011号、特開平8−48606号、特開平11−123385号、特開平11−180808号、特開平11−209258号、特開2000−63219号記載の方法を用いることができる。ただし、これらに限定されるものではない。
本発明の無機系抗菌剤は表面処理されることが好ましい。表面処理剤として好ましく用いられるものを例示すれば次の通りである。ステアリン酸、エルカ酸、パルミチン酸、ラウリン酸、ベヘニン酸等の炭素数10以上の高級脂肪酸類;前記高級脂肪酸のアルカリ金属塩;ステアリルアルコール、オレイルコール等の高級アルコールの硫酸エステル塩;ポリエチレングリコールエーテルの硫酸エステル塩、アミド結合硫酸エステル塩、エステル結合硫酸エステル塩、エステル結合スルホネート、アミド結合スルホン酸塩、エーテル結合スルホン酸塩、エーテル結合アルキルアリルスルホン酸塩、エステル結合アルキルアリルスルホン酸塩、アミド結合アルキルアリルスルホン酸塩等のアニオン系界面活性剤類;オルトリン酸とオレイルアルコール、ステアリルアルコール等のモノまたはジエステルまたは両者の混合物であって、それらの酸型またはアルカリ金属塩またはアミン塩等のリン酸エステル類;ビニルエトキシシラン、ビニル−トリス(2−メトキシ−エトキシ)シラン、ガンマーメタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ガンマーアミノプロピルトリメトキシシラン、ベーター(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、ガンマーグリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ガンマーメルカプトプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤類;イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロフォスフェート)チタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート、イソプロピルトリデシルベンゼンスルホニルチタネート等のチタネート系カップリング剤類;アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート等のアルミニウム系カップリング剤類;グリセリンモノステアレート、グリセリンモノオレエート等の多価アルコールと脂肪酸のエステル類。
この中でも、高級脂肪酸、アニオン系界面活性剤、リン酸エステル、カップリング剤(シラン系、チタネート系、アルミニウム系)および多価アルコールと脂肪酸のエステル類からなる群から選ばれた表面処理剤の内の少なくとも一種による表面処理が好ましく、さらにステアリン酸、エルカ酸、パルミチン酸、ラウリン酸、ベヘニン酸等の炭素数10以上の高級脂肪酸類および前記高級脂肪酸のアルカリ金属塩が特に好ましい。表面処理は特開2001−123071号の実施例1記載の方法に準じた方法で行うことができる。
本発明で用いられる酸化防止剤としては、特に制限はなく公知のものを使用することができる。例えば、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、ヒドロキシルアミン 系酸化防止剤、ヒンダードアミン系光安定剤、金属不活性化剤等である。
好ましくは、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤である。さらに好ましくは、リン系酸化防止剤および/または硫黄系酸化防止剤か ら選ばれる少なくとも1種の酸化防止剤と、少なくとも1種のフェノール系酸化防止剤を組み合わせた酸化防止剤である。具体的には、フェノール系酸化防止剤 とリン系酸化防止剤の組み合わせ、フェノール系酸化防止剤と硫黄系酸化防止剤の組み合わせ、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤および硫黄系酸化防 止剤の組み合わせである。より詳しくは特開平2003−238748号の[0033]〜[0066]に記載のものを用いるのが好ましい。
本発明に用いられる吸着剤としては、活性炭、木炭、カーボンナノチューブ等の炭素系、シリカゲル、アエロジル、ホワイトカーボン、高シリカ粘土、シリカゾル、多孔質ガラス、シリカ繊維、けいそう土、ケイ酸カルソウム等のコロイダルシリカ系、天然ゼオライト、合成ゼオライト等のゼオライト系、賦活アルミナ、アルミナ等のアルミナ系、骨炭、ハイドロタルサイト、天然アパタイト、合成アパタイト等のアパタイト系、フラースアース、活性白土、活性ボーキサイト、活性酸化マグネシウム、等がある。これらの吸着剤は「吸着の科学」(近藤精一著、丸善出版、2001年2月発行)183〜217頁、「吸着剤・吸着操作の設計」(柳井弘著、技報堂出版、1982年1月発行)48〜53頁に記載されている。中でも上記の、炭素系、コロイダルシリカ系、ゼオライト系、アルミナ系、アパタイト系が好ましい。
炭素系では活性炭、木炭が好ましく、活性炭が特に好ましい。コロイダルシリカ系では、シリカゲル、アエロジル、多孔質ガラス、シリカ繊維が好ましく、シリカゲル、アエロジルより好ましく、シリカゲルが特に好ましい。天然ゼオライト、合成ゼオライト等のゼオライト系では合成ゼオライトが特に好ましい。
吸着剤のBET表面積は10m2/g以上が好ましく、100m2/g以上がより好ましく、200m2/g以上がさらに好ましく、600m2/g以上が最も好ましい。吸着剤の平均サイズは0.01〜100μmが好ましく、0.05〜30μmがより好ましく、0.1〜10μmが最も好ましい。吸着剤の含有量は0.05〜10重量%が好ましく、0.2〜5重量%より好ましく、0.5〜3重量%が最も好ましい。
吸着剤のBET表面積は10m2/g以上が好ましく、100m2/g以上がより好ましく、200m2/g以上がさらに好ましく、600m2/g以上が最も好ましい。吸着剤の平均サイズは0.01〜100μmが好ましく、0.05〜30μmがより好ましく、0.1〜10μmが最も好ましい。吸着剤の含有量は0.05〜10重量%が好ましく、0.2〜5重量%より好ましく、0.5〜3重量%が最も好ましい。
本発明に好ましく用いられる紫外線防止剤としては、例えば、パラアミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸モノグリセリンエステル、N,N−ジプロポキシパラアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチルパラアミノ安息香酸エチルエステル等の安息香酸系紫外線吸収剤、ホモメンチル−N−アセチルアントラニレート等のアントラニル酸系紫外線吸収剤、アミルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p−イソプロパノールフェニルサリシレート等のサリチル酸系紫外線吸収剤、オクチルシンナメート、エチル−4−イソプロピルシンナメート、メチル−2,5−ジイソプロピルシンナメート、エチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、プロピル−p−メトキシシンナメート、イソアミル−p−メトキシシンナメート、オクチル−p−メトキシシンナメート(2−エチルヘキシル−p−メトキシシンナメート)、2−エトキシエチル−p−メトキシシンナメート、2−エチルヘキシル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、グリセリルモノ−2−エチルヘキサノイル−ジ−p−メトキシシンナメート等の桂皮酸系紫外線吸収剤、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸塩、4−フェニルベンゾフェノン、2−エチルヘキシル−4'−フェニルベンゾフェノン−2−カルボキシレート等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、3−(4'−メチルベンジリデン)−d,l−カンファー、3−ベンジリデン−d,l−カンファー、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチルエステル、2,2'−ヒドロキシ−5−メチルフェニルベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−5'−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、ジベンザラジン、ジアニソイルメタン、4−メトキシ−4'−t−ブチルジベンゾイルメタン、5−(3,3−ジメチル−2−ノルボルニリデン)−3−ペンタン−2−オン等が挙げられる。また、酸化チタン、酸化亜鉛等の紫外線吸収および散乱能を有する無機系の化合物、特に金属酸化物も紫外線防止剤として好ましく用いることができる。
また、食品、化粧品、医療用品、接着剤等の工業用資材等の容器としては特に限定される訳ではなく、プラスチック、紙、金属、ガラス、セラミック(陶磁器)、木質材料等いずれでも用いることができる。形態も通常の食品、化粧品、医療用品、接着剤等の工業用資材等にもちいられているものはいずれも用いることができる。例えば、フィルムからなる袋、射出成形品、押し出し成形品、回転成形品、ブロー・チューブ成形品等を用いることができる。
本発明の製品に含有される食品、化粧品、医療用品、接着剤等の工業用資材等内容物としてはいかなるものも用いることができる。例を挙げると、練りわさび、練りからし、すりおろしニンニク、すりおろしショウガ、ケチャップ、醤油、マヨネーズ、ジャム、バター等の食品がある。特に近年高血圧対策等から推奨されている減塩、無塩食品などには特に好ましい。また、クリーム、化粧水、乳液、頬紅、ファンデーション、口紅、アイシャドウ、アイライナー、日焼け止め等の化粧品、シャンプー、リンス、整髪料、ボディーシャンプー、除毛剤、増毛剤等のサニタリー製品、皮膚外用剤は、乳液、ジェル、クリーム、パック等の皮膚化粧料、メイクアップベースローションもしくはクリーム、乳液状又はクリーム状ファンデーション、乳化型アイカラー又はチークカラー、水性懸濁型のアイライナー、乳化型のアイライナー又はマスカラ等のメイクアップ化粧料、ボディローション、ハンドクリーム、レッグクリーム等の身体用化粧料、シャンプー,リンス、整髪料等の毛髪化粧料、或いはクレンジング剤、洗顔料、液体石鹸、ハンドソープ等の洗浄剤、歯磨き剤、美容用のジェリーなどに用いられる。医薬用品としては超音波撮影時に用いるジェリーに用いられる。また接着剤、シーラント、塗料等の工業用資材にも用いることができる。
皮膚外用剤に用いることができ、乳液、ジェル、クリーム、パック等の皮膚化粧料、メイクアップベースローションもしくはクリーム,乳液状又はクリーム状ファンデーション、乳化型アイカラー又はチークカラー、水性懸濁型のアイライナー、乳化型のアイライナー又はマスカラ等のメイクアップ化粧料、ボディローション、ハンドクリーム、レッグクリーム等の身体用化粧料、シャンプー、リンス、整髪料等の毛髪化粧料、或いはクレンジング剤、洗顔料、液体石鹸、ハンドソープ等の洗浄剤などに用いられる。これらの用途は人間だけでなく、犬、猫、鳥、鑑賞魚等のペット類の上記の目的にも好ましく用いられる。
液体状、粘性液体状、ゼリー状、ペースト状、粉体状の食品、化粧品、医療用品、接着剤等の工業用資材等の防臭、抗菌、変色防止、特性劣化防止、分解防止等の保存性を改良することができた。
以下に本発明の具体例を説明するが、これらに限定されるものではない。
ポリエチレンに本発明の無機系抗菌剤A−6を3重量%、3本ローラーミルで混練し、均一に抗菌剤をポリエチレン内に分散した。これを所定の方法で紡糸し、ポリエチレンの繊維を得た。また同様の方法で無機系抗菌剤A−6を3重量%含有したポリプロピレン繊維を得た。これらの繊維を熱融着させる所定の方法で、混繊スパンボンド不織布を作成した。本不織布のポリエチレンとポリプロピレンの量比は50:50であった(不織布サンプル−1)。
抗菌剤A−6の代わりに、ゼオライト包摂銀系抗菌剤を3重量%用いた以外は不織布サンプル−1と同様にして不織布サンプル−2を作成した。
各々無機系抗菌剤をA−1、A−5、A−8にした以外は不織布サンプル−1と同様にして不織布サンプル−3、4、5を作成した。
(比較例1)抗菌剤A−6を用いなかった以外は不織布サンプル−1と同様にして不織布サンプルC−1を作成した。
抗菌剤A−6の代わりに、ゼオライト包摂銀系抗菌剤を3重量%用いた以外は不織布サンプル−1と同様にして不織布サンプル−2を作成した。
各々無機系抗菌剤をA−1、A−5、A−8にした以外は不織布サンプル−1と同様にして不織布サンプル−3、4、5を作成した。
(比較例1)抗菌剤A−6を用いなかった以外は不織布サンプル−1と同様にして不織布サンプルC−1を作成した。
化粧クリームの調製
(1)ミツロウ 6.0(重量%、以下同じ)
(2)セタノール 5.0
(3)還元ラノリン 8.0
(4)スクワラン 27.5
(5)グリセリル脂肪酸エステル 4.0
(6)親油型グリセリルモノステアリン酸エステル 2.0
(7)ポリオキシエチレン(20EO)ソルビタンモノラウリン酸エステル 5.0
(8)d−δ−トコフェロール 0.05
(9)1,3−ブチレングリコール 5.0
(10)精製水 36.1
(11)香料 0.1
製法:(1)〜(8)の油相成分を混合し、加熱溶解して75℃にした。一方、(9)〜(10)の水相成分を混合,加熱溶解して75℃にした。この水相成分に前記油相を加えてホモジナイザーミキサーにて乳化した後冷却し、40℃にて(11)を添加し,混合し化粧クリームのサンプル−1を得た。
上記の化粧クリーム−1を、下記のようなポリエチレンシートで作った袋状の容器に入れ、そのクリームの中に上記の不織布サンプルを3次元の網状に加工したものを入れ、その不織布を6カ所でポリエチレンシートの内表面に接着連結した。これらのクリーム含有容器内に所定数の大腸菌を添加し、密封後に38℃で3日間放置した後に再び大腸菌数を測定した。サンプルの内容と各々の試験結果を下記に示す。
ポリエチレンシートの 不織布の 面積比 大腸菌数 備考
No.抗菌剤(A−6)含有率 種類 相対値
1 なし なし 100000 比較例
2 3重量% なし 8000 比較例
3 なし 1 1 7500 比較例
4 なし 1 2 1000 本発明
5 なし 1 3 300 本発明
6 なし 1 10 50 本発明
7 なし 2 10 3000 本発明
8 なし 3 10 80 本発明
9 なし 4 10 70 本発明
10 なし 5 10 10 本発明
注)面積比=不織布のクリームに接している表面積/ポリエチレンシートの袋の
クリームに接している表面積
本発明のNo.4〜10はいずれも比較例のNo.1、2、3に比べ、放置後の大腸菌数が少なく好ましかった。さらに亜鉛イオン含有の無機系抗菌剤を用いたサンプルNo.4、5、6、8、9、10は、ゼオライト包摂銀系抗菌剤を用いたサンプNo.7に比べ、放置後の大腸菌数が少なくより好ましかった。
(1)ミツロウ 6.0(重量%、以下同じ)
(2)セタノール 5.0
(3)還元ラノリン 8.0
(4)スクワラン 27.5
(5)グリセリル脂肪酸エステル 4.0
(6)親油型グリセリルモノステアリン酸エステル 2.0
(7)ポリオキシエチレン(20EO)ソルビタンモノラウリン酸エステル 5.0
(8)d−δ−トコフェロール 0.05
(9)1,3−ブチレングリコール 5.0
(10)精製水 36.1
(11)香料 0.1
製法:(1)〜(8)の油相成分を混合し、加熱溶解して75℃にした。一方、(9)〜(10)の水相成分を混合,加熱溶解して75℃にした。この水相成分に前記油相を加えてホモジナイザーミキサーにて乳化した後冷却し、40℃にて(11)を添加し,混合し化粧クリームのサンプル−1を得た。
上記の化粧クリーム−1を、下記のようなポリエチレンシートで作った袋状の容器に入れ、そのクリームの中に上記の不織布サンプルを3次元の網状に加工したものを入れ、その不織布を6カ所でポリエチレンシートの内表面に接着連結した。これらのクリーム含有容器内に所定数の大腸菌を添加し、密封後に38℃で3日間放置した後に再び大腸菌数を測定した。サンプルの内容と各々の試験結果を下記に示す。
ポリエチレンシートの 不織布の 面積比 大腸菌数 備考
No.抗菌剤(A−6)含有率 種類 相対値
1 なし なし 100000 比較例
2 3重量% なし 8000 比較例
3 なし 1 1 7500 比較例
4 なし 1 2 1000 本発明
5 なし 1 3 300 本発明
6 なし 1 10 50 本発明
7 なし 2 10 3000 本発明
8 なし 3 10 80 本発明
9 なし 4 10 70 本発明
10 なし 5 10 10 本発明
注)面積比=不織布のクリームに接している表面積/ポリエチレンシートの袋の
クリームに接している表面積
本発明のNo.4〜10はいずれも比較例のNo.1、2、3に比べ、放置後の大腸菌数が少なく好ましかった。さらに亜鉛イオン含有の無機系抗菌剤を用いたサンプルNo.4、5、6、8、9、10は、ゼオライト包摂銀系抗菌剤を用いたサンプNo.7に比べ、放置後の大腸菌数が少なくより好ましかった。
Claims (14)
- 容器の中に食品、化粧品、医療用品、接着剤等の工業用資材等(内容物と称する)を含有し、かつ抗菌剤、酸化防止剤、吸着剤、紫外線防止剤等の機能性素材を含有する細片状、繊維状、多孔質状、網目状、発泡状等の形状の機能性材料を該容器の中に含む製品において、該機能性材料が該内容物に直接接触している総表面積が、該容器の表面の内で、該内容物に直接接触している部分の総表面積の2倍以上の大きさであることを特徴とする保存性が改良された製品。
- 該機能性材料の一部が容器に連結されていることを特徴とする請求項1記載の保存性が改良された製品。
- 該機能性材料の形状が3次元構造で、かつ容易に見かけの体積が変わりうる柔軟性を有することを特徴とする請求項1記載の保存性が改良された製品。
- 該機能性材料が織物、編物、組物、レース、網等の布、不織布、多孔質等のフィルム、スポンジ等の発泡体、紙からなることを特徴とする請求項1記載の保存性が改良された製品。
- 該機能性材料が不織布あるいは発泡体からなることを特徴とする請求項4記載の保存性が改良された製品。
- 該機能性素材が抗菌剤であることを特徴とする請求項1記載の保存性が改良された製品。
- 該抗菌剤がAg、Mn、Fe、Co、Ni、CuおよびZnからなる金属イオンの内の少なくとも1種を含有した無機系抗菌剤であることを特徴とする請求項6記載の保存性が改良された製品。
- 該無機系抗菌剤がAg、Mn、Fe、Co、Ni、CuおよびZnからなる金属イオンの内の少なくとも1種(第1成分)、およびアルカリ土類金属、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、ケイ素の内少なくとも1種(第2成分)を含有した酸化物あるいは水酸化物であることを特徴とする請求項7記載の保存性が改良された製品。
- 該無機系抗菌剤の表面が炭素数10以上の高級脂肪酸、アニオン系界面活性剤、リン酸エステル、カップリング剤(シラン系、チタネート系、アルミニウム系)および多価アルコールと脂肪酸のエステル類からなる群から選ばれた表面処理剤の内の少なくとも一種による表面処理されていることを特徴とする請求項7に記載の包装物。
- 該無機系抗菌剤の第1成分が亜鉛イオンあるいは銅イオンであることを特徴とする請求項8記載の保存性が改良された製品。
- 該無機系抗菌剤の第2成分がアルカリ土類金属、アルミニウムであることを特徴とする請求項8記載の保存性が改良された製品。
- 該機能性素材が酸化防止剤であることを特徴とする請求項1記載の保存性が改良された製品。
- 該機能性素材が吸着剤であることを特徴とする請求項1記載の保存性が改良された製品。
- 該機能性素材が紫外線防止剤であることを特徴とする請求項1記載の保存性が改良された製品。
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---|---|---|---|---|
WO2010001872A1 (ja) * | 2008-07-03 | 2010-01-07 | 日清紡ホールディングス株式会社 | 液体の保存材および保存方法 |
CN104294600A (zh) * | 2014-10-20 | 2015-01-21 | 苏州富美纺织科技有限公司 | 用于织物的紫外防护整理剂 |
KR101673534B1 (ko) * | 2016-09-05 | 2016-11-07 | 임창영 | 화장품 용기의 제조방법 및 그 방법에 의한 화장품 용기 |
WO2016185811A1 (ja) * | 2015-05-20 | 2016-11-24 | 富士フイルム株式会社 | 超音波診断用の塗布型接触媒体 |
-
2005
- 2005-03-04 JP JP2005059832A patent/JP2006241636A/ja active Pending
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JPWO2010001872A1 (ja) * | 2008-07-03 | 2011-12-22 | 日清紡ホールディングス株式会社 | 液体の保存材および保存方法 |
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