JP2006241024A - 新規シアル酸誘導体 - Google Patents

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潔 池田
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Masayuki Sato
雅之 佐藤
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Abstract

【課題】 シアリダーゼ阻害活性を有し、優れた抗ウイルス作用を有する新規シアル酸誘導体およびその製造中間体を提供する。
【解決手段】 式(I)で表される新規シアル酸誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩およびこれらを含有してなる抗ウイルス剤を提供する。
【化1】

【選択図】 なし

Description

本発明は、シアリダーゼ活性阻害作用を有し、抗ウイルス剤として有用な新規シアル酸誘導体に関する。
ヒトパラインフルエンザウイルスはかぜ症候群の15〜20%を占めている病原体である。主な症状は気道感染によるかぜ様疾患であり、成人では通常軽い上気道炎の原因となるにすぎないが、乳幼児の初感染では下部気道も侵されしばしば重篤な症状を引き起こす。ヒトパラインフルエンザウイルスは1型から4型まで知られており、主に1歳未満の小児では咽頭炎・クループ(1型、2型によることが多い)や気管支炎・細気管支炎・肺炎(3型によることが多い)を引き起こす。パラインフルエンザウイルスの流行は毎年発生し、パラインフルエンザウイルスに対するワクチンの開発が行われているが、有用な効果は得られていない(例えば、非特許文献1)。
ヒトパラインフルエンザウイルスは、モノネガウイルス目のパラミクソウイルス科パラミクソウイルス亜科に属しており、パラミクソウイルス亜科には他にムンプスウイルス(おたふくかぜ)、ニューキャッスル病ウイルス(以下、NDVと省略)、センダイウイルス(以下、SVと省略)、Simian virus 5型(以下、SV5と省略)などが含まれる。主にパラミクソウイルス亜科はレスピロウイルス、モルビリウイルス、ルブラウイルスの3つの属からなり、ヒトパラインフルエンザウイルスの1型と3型はレスピロウイルス属、2型と4型はルブラウイルス属に分類される。また、レスピロウイルスにはSVやBovine parainfluenza virus 3型も属している。
ヒトパラインフルエンザウイルスは負の1本鎖RNAをゲノムとし、ウイルス膜表面には赤血球凝集とノイラミニダーゼの両活性をもつhemagglutinin- neuraminidase(以下、HNと省略)糖タンパク質と細胞融合と溶血活性をもつfusion(以下、Fと省略)糖タンパク質の2種類がスパイク状に多数突出している。これら二つの糖タンパク質により宿主細胞に感染する。HN糖タンパク質は、感染初期における細胞表面のシアル酸を含む糖タンパク質やガングリオシドへの結合と、感染後期における新生ウイルスの細胞からの遊離に関与している。一方、F糖タンパク質は初期段階の侵入においてウイルス膜と宿主細胞の細胞膜との融合に関与していることが知られている。しかし、パラインフルエンザウイルスの詳しい感染機構は明らかになっておらず、有効な治療法も未だ確立されていないのが現状である。
近年、2-deoxy-2,3-dehydro-N-acetylneuraminic acid(以下、Neu5Ac2enと省略)(例えば、非特許文献2)の4位の炭素に結合する水酸基がグアニジノ基で置換された4-guanidino-Neu5Ac2en(ザナミビル)が、呼吸器感染症を引き起こす代表的なウイルスであるインフルエンザウイルスの治療薬として開発された(例えば、非特許文献3)。ザナミビルはインフルエンザウイルスのノイラミニダーゼ(以下、NAと省略)阻害薬で、耐性ウイルスの出現が少なく有効な薬剤として期待されている。この構造は、インフルエンザウイルスNA糖タンパク質の結晶構造に基づきコンピューターを用いて設計され、ザナミビルとNA糖タンパク質複合体の三次構造をX線回折法により、ザナミビルが酵素の標的部位と相互作用することが確認されている(例えば、非特許文献4)。この成果により、シアル酸誘導体はインフルエンザウイルス感染症の治療薬として有効であることが示された。しかし、ザナミビルはヒトパラインフルエンザ2型ウイルスに対して強いシアリダーゼ阻害作用を示さなかった。これにより、ヒトパラインフルエンザウイルスHN糖タンパク質のシアリダーゼ活性部位はインフルエンザウイルスのNA糖タンパク質の活性部位と異なることが示唆された。
一方、最近同じパラミクソウイルス科に属するNDVのHN糖タンパク質とNeu5Ac2enとの複合体のX線結晶解析が報告された(例えば、非特許文献5)。それによると、NDVのHN糖タンパク質はインフルエンザウイルスNA糖タンパク質と類似したプロペラ様βシート構造をもち、構造が知られている他のNA糖タンパク質に多くの点で類似していた。しかし、NDVのHN糖タンパク質はpH6.5でNeu5Ac2enと共に結晶化されたが、pH4.6ではHN糖タンパク質単独で結晶化されたため、pHによりHN糖タンパク質の構造が変化していることが示唆された。この報告から、HN糖タンパク質は他のNA糖タンパク質に比べ流動性が高い構造を持つと考えられる。HN糖タンパク質のシアル酸結合部位周辺の構造的変化は、HN糖タンパク質の2つの働きであるシアロ糖鎖受容体への結合とNA活性を保持するために必要であることが示唆された。また、Neu5Ac2enの4位の炭素に結合した水酸基はどのアミノ酸とも相互作用しておらず、HN糖タンパク質はこの水酸基の方向に他のシアリダーゼにはみられない大きな空洞を持つことが判明した。さらに、Neu5Ac2enのグリセロール側鎖にある3つの水酸基と相互作用するアミノ酸は、ヒトパラインフルエンザ1型ウイルス(以下、hPIV-1と省略)やSVなど7種類のパラミクソウイルスのHN糖タンパク質に共通に保存されていることが判明した。また、ヒトパラインフルエンザウイルスにおいてHN糖タンパク質の阻害活性を示すシアル酸誘導体4-O-thiocarbamoylmethyl-Neu5Ac2enが知られている(例えば、非特許文献6および7)。
Rev.Infect.Dis., 2, 40-61 (1980) Virology, 58, 457-463 (1974) J.Virol., 74, 11108-11114 (2000) Drugs, 4, 761-784 (1999) Nat.Struct.Biol., 7, 1068-1074 (2000) Glycoconjugate J., 18(4), 331-337 (2001) Antimicrobial agents and chemotherapy,48(5), 1495-1502 (2004)
本発明の課題は、シアリダーゼ阻害活性を有し、優れた抗ウイルス作用を有する新規シアル酸誘導体およびその製造中間体を提供することにある。
本発明者らは、新規シアル酸誘導体が、ヒトパラインフルエンザウイルス等のHN糖タンパク質を標的としたシアリダーゼ阻害活性を有していることを見い出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
(1)式(I)
[式中、
は、水素原子または低級アルキルを表し、
は、低級アルキルを表し、
、RおよびRは、同一または異なって、水素原子、低級アルカノイルまたはRおよびRが一緒になってアルキレンもしくはアルキリデンを表し、
Xは、水素原子、ニトリル、チオカルバモイルまたは−Y−Q(式中、Yは、ビニレンまたはエチニレンを表し、Qは、置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換の芳香属複素環基を表す)を表し、
nは、1〜6の整数を表す。ただし、nが1のとき、Rが水素原子で、Xがチオカルバモイルである場合を除く]
で表される新規シアル酸誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩、
(2)Rが、水素原子である上記(1)記載のシアル酸誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩、
(3)R、RおよびRが、水素原子である上記(1)または(2)記載のシアル酸誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩、
(4)Xが、チオカルバモイルである上記(1)〜(3)記載のシアル酸誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩、
(5)Xが、−Y−Q(式中、YおよびQは、前記と同義である)で表される上記(1)〜(3)記載のシアル酸誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩、
(6)Yが、エチニレンを表し、Qが、芳香属複素環基である上記(5)記載のシアル酸誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩、
(7)芳香属複素環基が、硫黄原子を含んだ5員環複素環基である上記(6)記載のシアル酸誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩、または、
(8)5員環複素環基が、チエニルまたはチアゾリルである上記(7)記載のシアル酸誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩に関する。
また、本発明は、
(9)式(Ia)
(式中、R、Xおよびnは、前記と同義である)
で表される新規シアル酸誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗ウイルス剤、
(10)Xが、チオカルバモイルである上記(9)記載の抗ウイルス剤、
(11)Xが、−Y−Q(式中、YおよびQは、前記と同義である)である上記(9)記載の抗ウイルス剤、
(12)Yが、エチニレンを表し、Qが、芳香属複素環基である上記(11)記載の抗ウイルス剤、
(13)芳香属複素環基が、硫黄原子を含んだ5員環複素環基である上記(12)記載の抗ウイルス剤、または、
(14)5員環複素環基が、チエニルまたはチアゾリルである上記(13)記載の抗ウイルス剤に関する。
さらに本発明は、
(15)上記(1)記載の式(I)で表される新規シアル酸誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなるシアリダーゼ阻害剤に関する。
本発明の新規シアル酸誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩は、優れたシアリダーゼ阻害活性を有し、抗ウイルス剤として使用することができる。
以下、式(I)で表される化合物を化合物(I)という。他の式番号の化合物についても同様である。
式(I)の各基の定義において、
低級アルキルは、例えば直鎖または分岐状の炭素数1〜6のアルキル、具体的には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル等が挙げられる。
低級アルカノイルは、例えば直鎖または分岐状の炭素数1〜6のアルカノイル、具体的には、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイル等が挙げられる。
アルキレンは、例えば直鎖または分岐状の炭素数1〜3のアルキレン、具体的には、メチレン、エチレン、トリメチレン、プロピレン等が、アルキリデンは、例えば直鎖または分岐状の炭素数1〜3のアルキリデン、具体的には、エチリデン、プロピリデン、イソプロピリデン等があげられる。
アリールは、例えば炭素数6〜14のアリール、具体的には、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル等を挙げることができる。
芳香属複素環基としては、同一または異なって、窒素原子数1〜4、酸素、硫黄の各原子数1〜2から選ばれる1〜4のこれら異項原子を含む5員または6員の複素環基からなり、該複素環基は、単環性または縮合二環性もしくは三環性複素環基であり、具体的には、フリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、インドリル、カルバゾリル、キノリル、イソキノリル、アクリジニル、ナフチリジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾトリアゾリル、インダゾリル、キノキサリニル、キナゾリニル、グタラジニル、プリニル、プテリジニル、チアントレニル、フェノキサチニル、フェノキサジニル、フェノチアジニル、フェナジニル等を挙げることができる。
アリールおよび芳香属複素環基における置換基としては、同一または異なって、置換数1〜3の、例えば低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルカノイル、低級アルコキシカルボニル、ヒドロキシ、カルボキシ、ハロゲン、ニトロ、アミノ、トリフルオロメチル等が挙げられ、低級アルキル、低級アルカノイルは、前記と同義であり、低級アルコキシおよび低級アルコキシカルボニルにおける低級アルキル部分は、前記低級アルキルの定義と同義であり、ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素の各原子を意味する。
化合物(I)の薬理学的に許容される塩としては、酸付加塩、金属塩、アンモニウム塩、有機アミン付加塩等が挙げられ、酸付加塩としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等の各無機酸塩、金属塩としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等の各アルカリ金属塩、マグネシウム、カルシウム等の各アルカリ土類金属塩、アルミニウム、亜鉛等の各金属塩が、アンモニウム塩としては、アンモニウム、テトラメチルアンモニウム等の各塩が、有機アミン塩としては、トリエチルアミン、ピペリジン、モルホリン、トルイジン等の各塩が挙げられる。
次に、化合物(1)の製造方法について説明するが、各反応工程において、必要により、有機合成化学において常用される、官能基の保護、脱保護等の方法を実施することにより、また反応工程の順序を適宜変えて実施することにより、目的化合物を製造することが出来る。
製造方法1:化合物(I)において、Xが−Y−Hである化合物(Ib)および−Y−Qである化合物(Ic) は、下記工程により製造することができる。
(式中、R1aは、Rの定義における低級アルキルを表し、R4aおよびR5aは、RおよびRの定義における水素原子以外の基を表し、Yは、ビニレンまたはエチニレンを表し、ZおよびZは、同一または異なって、前記と同義のハロゲン原子を表し、R、Qおよびnは、前記と同義である)
工程a:
化合物(Ib)は、化合物(II)と化合物(III)とを、不活性溶媒中、1〜5当量の塩基および必要により相間移動触媒の存在下に、−10〜100℃の反応温度で、0.5〜24時間反応することにより製造することが出来る。また、反応は、窒素あるいはアルゴン等の不活性ガス雰囲気下に行うのが好ましい。
不活性溶媒としては、反応に関与しないものであれば特に制限はないが、例えば、メタノール、エタノール、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、クロロホルム、1,2-ジメトキシエタン(DME)、アセトニトリル、アセトン、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等が挙げられる。
塩基としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジメチルアニリン、ナトリウムハイドライド、ピリジン、カリウムハイドライド、ナトリウムメトキサイド、ナトリウムエトキサイド、カリウムブトキサイド、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、酸化銀等が例示される。
相間移動触媒としては、テトラブチルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムヨーダイド、テトラエチルアンモニウムヨーダイド等が例示される。
なお、化合物(II)は、Tetrahedron Lett.,39,6837-6840(1997)に記載の方法、あるいはこれに準じて製造することができる。
工程b:
化合物(Ic)は、化合物(Ib)と化合物(IV)とを、不活性溶媒中、塩基、パラジウム触媒および銅化合物の存在下に、−10〜100℃の反応温度で、0.5〜24時間反応することにより製造することが出来る。また、反応は、窒素あるいはアルゴン等の不活性ガス雰囲気下に行うのが好ましい。
不活性溶媒、塩基は、工程aに記載したものが同様に使用することが出来る。
パラジウム触媒としては、Pd(PPh)Cl、Pd(CHCN)Cl2、Pd(OAc)等が例示される。
銅化合物としては、CuI、Cu(OAc)等が例示される。
製造方法2:化合物(I)において、Xが、ニトリルである化合物(Id)およびチオカルバモイルである化合物(Ie)は、下記工程により製造することができる。
(式中、Zは、前記と同義のハロゲン原子を表し、R1a、R、R、R4a、R5aおよびnは、前記と同義である)
工程c:
化合物(II)と化合物(V)とを、不活性溶媒中、1〜5当量の塩基存在下に、−10〜50℃の反応温度で、0.5〜24時間反応することにより化合物(Id)を製造することが出来る。また、反応は、窒素あるいはアルゴン等の不活性ガス雰囲気下に行うのが好ましい。
不活性溶媒、塩基は、工程aに記載したものが同様に使用することが出来る。
工程d:
化合物(Ie)は、化合物(Id)とチオ酢酸またはローソン試薬とを、不活性溶媒中、触媒量のルイス酸触媒の存在下、−10〜50℃の反応温度で、0.5〜24時間反応することにより製造することが出来る。また、反応は、窒素あるいはアルゴン等の不活性ガス雰囲気下に行うのが好ましい。
ルイス酸触媒としては、ボロントリフルオライド・ジエチルエーテル、塩化アルミニウム、四塩化スズ、二塩化亜鉛等が例示される。
不活性溶媒は、工程aに記載したものが同様に使用することが出来る。
製造方法3:化合物(I)において、Xが水素原子である化合物(If)は、工程cにおいて、化合物(V)に代えてハロゲン化アルキルを用いることにより同様に製造することができる。
製造方法4:化合物(Ia)は、前記した製造方法1〜3により得られる化合物(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)および(If)から、Rが水素原子である化合物は、エステルの加水分解、また、R、RおよびRが水素原子である化合物は、アシル、ケタール等の加水分解等、有機合成化学の慣用的方法を適宜用いることにより、製造することが出来る。
上記各製造方法における中間体および目的化合物は、有機合成化学の慣用的方法である分離・精製法、例えば、ろ過、抽出、洗浄、乾燥、蒸留、再結晶、各種クロマトグラフィーにより、単離精製することができる。また、中間体においては、特に単離精製することなく、次の反応に供することもできる。また、化合物(I)の塩を所望の場合、化合物(I)が、反応過程で塩を形成していれば、そのまま単離精製すればよく、遊離の場合は、化合物(I)を適当な溶媒に溶解または懸濁し、所望の酸または塩を加え、単離精製すればよい。
化合物(I)またはそれらの薬理学的に許容される塩は、水または各種溶媒との付加物として存在し、単離精製される場合もあるが、これら付加物も本発明に包含される。また、化合物(I)は、立体異性体等、各種異性体が存在するが、これら全ての可能な異性体およびそれらの混合物も本発明に包含される。
本発明により得られる化合物(I)の具体例を表1に示す。
本発明により得られる化合物(I)は、ヒトパラインフルエンザウイルス等のHN糖タンパク質に対してシアリダーゼ阻害活性を有し、抗ウイルス剤として用いられるか、あるいはシアリダーゼ阻害活性を有する化合物の製造中間体として利用することができる。また、化合物(I)の中で、とりわけ化合物(Ia)で示される化合物が、優れたシアリダーゼ阻害活性を有しており、抗ウイルス剤として好適に用いることができる。
次に、本発明化合物の薬理作用について、試験例により具体的に説明する。
試験例1:本発明化合物のhPIV-1、hPIV-3、SVおよびNDVに対するシアリダーゼ活性阻害効果
1)実験材料
1-1)ウイルス
hPIV-1はC35株を用いた。
hPIV-1(C35)は、Seed virusを5% Fetal bovine serum(SIGMA、以下、FBSと省略)Minimum essential medium(INVITROGEN、以下、MEMと省略)培地、5%CO2条件下、37℃で培養したLewis lung carcinoma-monkey kidney(LLC-MK2)細胞に接種し、室温で1時間感染させた後、1 μg/mlのアセチルトリプシン(SIGMA)と0.1% Bovine Serum Albumin(Nacali tesque、以下、BSAと省略)を含有するMEM培地で5%CO2条件下34℃、3日間培養した。ウイルスを含む培養上清を4℃で2時間遠心分離(25000 rpm)した。上清を除去後、沈殿したウイルスを少量のPhosphate buffered saline(以下、PBSと省略)に懸濁し、50%グリセロール-PBS溶液に重層し、4℃で2時間遠心分離(38000 rpm)した後、PBSに懸濁して用いた。
hPIV-3はC35株を用いた。
培養は、hPIV-1と同様に行い、アセチルトリプシンは加えなかった。
SVは、Enders株を用いた。
10日目の発育鶏卵の尿膜腔内にシードとなるウイルス液を摂取し、34℃、48時間培養した。4℃で一晩放置した後に尿膜腔液を回収した。4℃、3000rpm、10分間遠心で夾雑物を除いた後、4℃、8000 rpm、3時間遠心でウイルスを沈殿させ、PBSに懸濁させた。ウイルス回収液を50%グリセロール-PBSの上に重層させ4℃、38000rpm、2時間遠心し上清を除去し、沈殿をPBSで懸濁させ精製ウイルスとした。
NDVは宮寺株を用いた。
NDVの培養は、SVと同様に行った。
1-2)基質
2’-(4-methylumbelliferyl)-α-D-N-acetylneuraminic acid(SIGMA、以下、4-MUと省略)25mgを2.25mlの精製水に溶かし、これに水飽和t-butyl methyl ether(Wako)を5ml加え、激しく振盪した後、エーテル層を除去した。水層中に含まれるt-butyl methyl etherを窒素下除去後、精製水を加え4mM 4-MUとし、-30℃に保存した。これを精製水で0.4mM 4-MUに希釈し、基質として用いた。
2)試験方法
2-1)本発明化合物のhPIV-1シアリダーゼ阻害活性測定法
蛍光測定用96ウェルマイクロプレート(会社名BD Falcon(登録商標);製品名Microtest(登録商標) 96-well Assay Plate、Black Flat Bottom、Enhanced Surface、 Nonsterile No Lid)に100mM酢酸緩衝液(pH4.6)で20 μg/mlに希釈したhPIV-1(C35)-PBS懸濁液2μlと10mMから倍々に希釈した試験化合物懸濁液1μlおよび超純粋(mQ水)1μlを混和し、氷上で1時間反応させた。さらに、0.4mM 4-MU 1μlを加えシェイカーで撹拌した後、37℃、30分間反応させ、100mM炭酸ナトリウム緩衝液(pH10.8)100μlを加え反応を停止した。各反応液を、マルチラベルカウンター(会社名パーキンエルマーライフサイエンス ジャパン株式会社;機器名Wallac 1420 ARVOsx マルチラベルカウンター) を用いて、励起波長355nm、蛍光波長460nmで測定した。
2-2)本発明化合物のhPIV-3シアリダーゼ阻害活性測定法
2-1で示した方法と同じ方法を用いた。酢酸緩衝液はpH4.2のものを用いた。
2-3)本発明化合物のSVシアリダーゼ阻害活性測定法
2-1で示した方法と同じ方法を用いた。
2-4)本発明化合物のNDVシアリダーゼ阻害活性測定法
2-1で示した方法と同じ方法を用いた。酢酸緩衝液はpH5.0のものを用いた。
なお、上記したシアリダーゼ阻害活性測定法においては、4-O-thiocarbamoylmethyl-Neu5Ac2en(以下、化合物Aと省略)、または、Neu5Ac2en(以下、化合物Bと省略)を対照として用いた。
3)試験結果
3-1)本発明化合物によるhPIV-1のシアリダーゼ活性阻害効果
10mMから倍々希釈した試験化合物に、100mM酢酸緩衝液(pH4.6)で希釈したhPIV-1 (20μg/ml)を加え1時間反応させたのち、0.4mM 4-MUを加え37℃ 30分間後100mM炭酸ナトリウム緩衝液(pH10.8)を加えて反応を停止させ、マルチラベルカウンターを用いてシアリダーゼ活性を測定した。結果は、図1〜5に、試験化合物のhPIV-1シアリダーゼ阻害活性を示した。
また、図1〜5のグラフから試験化合物濃度と阻害活性の関係の近似直線を求め阻害活性が50%になる濃度を求めた。表2〜6には、それぞれのグラフから求めた50%hPIVシアリダーゼ感染阻害濃度(IC50)を示し、また、表7には、化合物Aを基準にしたそれぞれの試験化合物における相対的なIC50を示した。
図1のグラフから、化合物(15)および(17)についてIC50を求めた結果を表2に示す。
図2のグラフから、化合物(4a)、(14)および(16)についてIC50を求めた結果を表3に示す。
図3のグラフから、化合物(4f)についてIC50を求めた結果を表4に示す。
図4のグラフから、化合物(4e)についてIC50を求めた結果を表5に示す。
図5のグラフから、化合物(4b)、(4c)および(4d)についてIC50を求めた結果を表6に示す。
化合物AのIC50を10としたときの各試験化合物における相対的なIC50を求めた結果を表7に示す。
置換基に硫黄原子を含む5員環複素環基を有する化合物(4b)(4c)および(4d)に強いシアリダーゼ阻害活性がみられた。
3-2)本発明化合物によるhPIV-3のシアリダーゼ活性阻害効果
10mMから倍々希釈した試験化合物に、100mM酢酸緩衝液(pH4.2)で希釈したhPIV-3 (20μg/ml)を加え1時間反応させたのち、0.4mM 4-MUを加え37℃ 30分間後100mM炭酸ナトリウム緩衝液(pH10.8)を加えて反応を停止させ、マルチラベルカウンターを用いてシアリダーゼ活性を測定した。結果は、図6〜9に、試験化合物のhPIV-3シアリダーゼ阻害活性を示した。
また、図6〜9のグラフから試験化合物濃度と阻害活性の関係の近似直線を求め阻害活性が50%になる濃度を求めた。表8〜11には、それぞれのグラフから求めた50%hPIVシアリダーゼ感染阻害濃度(IC50)を示し、また、表12には、化合物Aを基準にしたそれぞれの試験化合物における相対的なIC50を示した。
図6のグラフから、化合物(4b)、(15)および(17)についてIC50を求めた結果を表8に示す。
図7のグラフから、化合物(4a)、(14)および(16)についてIC50を求めた結果を表9に示す。
図8のグラフから、化合物(4c)、(4d)および(4f)についてIC50を求めた結果を表10に示す。
図9のグラフから、化合物(4e)についてIC50を求めた結果を表11に示す。
化合物AのIC50を10としたときの各試験化合物における相対的なIC50を求めた結果を表12に示す。
hPIV-1と同様に、hPIV-3においても、置換基に硫黄原子を含む5員環複素環基を有する化合物(4b)(4c)および(4d)に強いシアリダーゼ阻害活性がみられた。
3-3)本発明化合物によるSVのシアリダーゼ活性阻害効果
10mMから倍々希釈した試験化合物に、100mM酢酸緩衝液(pH4.6)で希釈したSV (20μg/ml)を加え1時間反応させたのち、0.4mM 4-MUを加え37℃ 30分間後100mM炭酸ナトリウム緩衝液(pH10.8)を加えて反応を停止させ、マルチラベルカウンターを用いてシアリダーゼ活性を測定した。結果は、図10に、試験化合物のSVシアリダーゼ阻害活性を示した。
また、図10のグラフから試験化合物濃度と阻害活性の関係の近似直線を求め阻害活性が50%になる濃度を求めた。表13には、グラフから求めた50%SVシアリダーゼ感染阻害濃度(IC50)を示した。
図10のグラフから、化合物(4b)についてIC50を求めた結果を表13に示す。
hPIVシアリダーゼ阻害活性の強かった化合物(4b)はSVに対しても強いシアリダーゼ阻害活性を示した。

3-4)本発明化合物によるNDVのシアリダーゼ活性阻害効果
10mMから倍々希釈した試験化合物に、100mM酢酸緩衝液(pH5.0)で希釈したNDV (20μg/ml)を加え1時間反応させたのち、0.4mM 4-MUを加え37℃ 30分間後100mM炭酸ナトリウム緩衝液(pH10.8)を加えて反応を停止させ、マルチラベルカウンターを用いてシアリダーゼ活性を測定した。結果は、図11に、試験化合物のNDVシアリダーゼ阻害活性を示した。
また、図11のグラフから試験化合物濃度と阻害活性の関係の近似直線を求め阻害活性が50%になる濃度を求めた。表14には、グラフから求めた50%NDVシアリダーゼ感染阻害濃度(IC50)を示した。
図11のグラフから、化合物(4b)についてIC50を求めた結果を表14に示す。
hPIVシアリダーゼ阻害活性の強かった化合物(4b)はNDVに対しても強いシアリダーゼ阻害活性を示した。
試験例2:本発明化合物のhPIV-1細胞感染阻害効果
1)実験材料
1-1)ウイルス
本試験では試験例1の1-1で用いたhPIV-1 C35株を使用した。
1-2)細胞
5%FBS-MEMで培養したLLC-MK2細胞を用いた。
1-3)抗体
hPIV-1(C35)の抗体は、hPIV-1に対するウサギのポリクローナル抗体(Anti-hPIV-1)を使用した。ウイルス懸濁液と等量のFreundのアジュバントを混合しエマルジョンにしたものをウサギの背中に皮内注射し、1週間後に採血を行い遠心分離した。Anti-hPIV-1は硫安沈殿後、HiTrap ProteinG column(Pharmacia)で精製して用いた。
2)実験方法
2-1)LLC-MK2細胞を用いた試験化合物のhPIV-1に対する中和活性測定法
24ウェルプレート(CORNING)に5%FBS-MEMを用いて、5%CO2条件下、37℃でLLC-MK2細胞を培養した。上清を取り除きPBSで2回洗浄後、超純水で2.5mMから7段階に倍々希釈した試験化合物と10mMから7段階に倍々希釈した化合物AおよびBの各100μlと0.1%BSA-MEMで希釈したhPIV-1(400HAU)100μlを懸濁し、細胞に接種した。室温、1時間反応後、ウイルス懸濁液を取り除かずに、1μg/mlアセチルトリプシン含有0.1%BSA-MEM 500μlを加え、5%CO2条件下、34℃で一晩培養した。培地を取り除きPBSで2回洗浄後、メタノール500μlを加え、室温で5分間反応させ固定化した。PBSで2回洗浄した後、0.5%BSA-0.05%Tween20-PBSで50倍希釈したAnti-hPIV-1 200μlを加え、室温で1時間反応させた。Anti-hPIV-1懸濁液を取り除き、PBSで3回洗浄した後、0.5%BSA-0.05%Tween20-PBSで500倍希釈したHorseradish peroxidase- conjugated(以下、HRPと省略)ProteinAを200μl加え、さらに室温で1時間反応させた。PBSで3回洗浄後、DEPDA溶液[0.06M N,N-diethyl-p- phenylenediamine dihydrochloride 200μl、0.1M 4-Chloro-1- naphthol 200μl、100mMクエン酸緩衝液(pH6.0)10ml、30%過酸化水素1μlの混合溶液]500μlを加え、室温で振盪させた。適度な発色を確認後PBSで3回洗浄し、PBS 500μl加え、顕微鏡(IMT-2、OLYMPUS)で青く染まったウイルス感染細胞を観察した。100倍の倍率で観察し、染色した細胞数をカウントした。試験化合物の入っていない細胞数を100%とし、50%感染阻害濃度(IC50)を算出した。
3)実験結果
LLC-MK2細胞を用いた試験化合物のhPIV-1に対する中和活性の結果について図12に示す。
また、50%hPIV-1感染阻害濃度(IC50)は表15に示す。
化合物(4b)はhPIV-1のLLC-MK2細胞への感染を濃度依存的に阻害した。また、化合物(4b)のIC50は195.5×10-6Mで化合物Aの977×10-6Mに比べ約5倍強い中和活性を示し、化合物Bの8789×10-6 Mに比べ、約45倍強い中和活性を示した。
化合物(I)またはそれらの薬理学的に許容される塩は、そのまま単独で投与することも可能であるが、通常各種の医薬製剤とすることが望ましく、該医薬製剤は、活性成分を薬理学的に許容される一種もしくは二種以上の担体と混合し、製剤学の常法により製造することができる。
投与経路としては、経口投与または吸入投与、静脈内投与などの非経口投与が挙げられる。
投与形態としては、錠剤、注射剤などが挙げられ、錠剤は、例えば乳糖、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、ヒドロキシプロピルセルローズ、界面活性剤、グリセリン等の、各種添加剤を混合し、常法に従い製造すればよく、吸入剤は、例えば乳糖等を添加し、常法に従い製造すればよい。注射剤は、水、生理食塩水、植物油、可溶化剤、保存剤等を添加し、常法に従い製造すればよい。
化合物(I)またはそれらの薬理学的に許容される塩の有効量および投与回数は、投与形態、患者の年齢、体重、症状等により異なるが、通常成人一人当たり、0.001mg〜1g、好ましくは0.01mg〜100mgを、一日一回ないし数回に分けて投与する。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
アルゴン雰囲気下、化合物(IIa)[化合物(II)において、R1aおよびRがメチル、Rが水素原子、R4aとR5aとが一緒になってイソプロピリデンである化合物]とプロパルギルブロミド (1.3 eq.) をDMF に溶解させ 0 ℃に冷却し、攪拌しながらNaH (2.0 eq.) を徐々に加え1 時間撹拌を続けた後, MeOH を加えた。反応液を減圧濃縮し、残渣に CH2Cl2 を加え,H2O で洗浄し,無水MgSO4 で乾燥した。 溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製し目的化合物(1)[化合物(I)において、RおよびRがメチル、Rが水素原子、RとRとが一緒になってイソプロピリデンであり、Xがエチニル、n=1である化合物]を収率56%で得た。
1H-NMR (CDCl3): δ6.02 (d, J= 2.9 Hz, 1H), 5.67 (d, J= 7.45 Hz, 1H), 4.61 (br, 1H), 4.43 (dd, J= 8.0, 2.9 Hz, 1H), 4.35 (m, 1H), 4.33 (dd, J= 8.0, 2.3 Hz, each 1H), 4.23 (dd, J= 8.0, 2.3 Hz, each 1H), 4.11 (m, 4H), 3.79 (s, 3H), 3.55 (b, 1H), 2.54 (t, J= 2.3 Hz, 1H), 2.09 (s, 3H), 1.40, 1.36 (s, each 3H).
13C-NMR (CDCl3): 172.75, 162.31, 146.00, 109.27, 106.99, 79.76, 77.59, 75.58, 74.26, 72.65, 70.35, 67.34, 56.03, 48.65, 27.11, 25.31, 23.32.
FAB-MS, m/z 384 (M+H)+.
アルゴン雰囲気下、CH3CN 中に実施例1で得られる化合物(1)、Pd(PPh3)2Cl2(0.02 eq.)、CuI (0.04 eq.)、Et3N (3.0 eq.)、Ph-Br (1.1 eq.)を加え、室温で6 時間撹拌した。 反応液を減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、目的化合物(2a)[化合物(I)において、RおよびRがメチル、Rが水素原子、RとRとが一緒になってイソプロピリデンであり、Xが2−フェニルエチニル、n=1である化合物]を収率53%で得た。
1H-NMR (CDCl3): δ7.47 (m, 2H), 7.35 (m, 3H), 6.10 (d, J= 2.9 Hz ,1H), 5.68 (d, J= 5.2 Hz, 1H), 4.63 (d, J= 4.0 Hz, 1H), 4.55 (d, J= 16.0 Hz, each 1H), 4.49 (m, 1H), 4.46 (d, J= 16.0 Hz, each 1H), 4.37 (m, 1H), 4.19 (m, 2H), 4.10 (m, 2H), 3.79(s, 3H), 3.56 (m, 1H), 2.02 (s, 3H), 1.39, 1.35 (s, each 3H).
アルゴン雰囲気下、CH3CN 中に実施例1で得られる化合物(1)、Pd(PPh3)2Cl2(0.02 eq.)、CuI (0.04 eq.)、Et3N (3.0 eq.)、2-iodothiophene (1.1 eq.)を加え、室温で6 時間撹拌した。 反応液を減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、目的化合物(2b)[化合物(I)において、RおよびRがメチル、Rが水素原子、RとRとが一緒になってイソプロピリデンであり、Xが2−(2−チエニル)エチニル、n=1である化合物]を収率83%で得た。
1H-NMR (CDCl3): δ7.28 (m, 1H), 7.25 (m, 1H), 6.98 (m, 1H), 6.10 (d,J= 2.9 Hz ,1H), 5.68 (d, J= 5.2 Hz, 1H), 4.63 (d, J= 4.0 Hz, 1H), 4.55 (dd, J= 16.0 Hz, each 1H), 4.49 (m, 1H), 4.46 (dd, J= 16.0 Hz, each 1H), 4.37 (m, 1H), 4.19 (m, 2H), 4.10 (m, 2H), 3.79(s, 3H), 3.56 (m, 1H), 2.02 (s, 3H), 1.39, 1.35 (s, each 3H).
実施例2で得られる化合物(2a)を80% 酢酸に溶かし80 ℃で1 時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製し目的化合物(3a)[化合物(I)において、RおよびRがメチル、R、RおよびRが水素原子、Xが2−フェニルエチニル、n=1である化合物]を収率82%で得た。
1H-NMR (D2O): δ7.44 (m, 3H), 7.30 (m, 2H), 6.13 (d,J= 1.7 Hz, 1H), 4.53 (dd, J= 2.9, 9.2 Hz, 1H), 4.43 (d, J= 16 Hz, each1H), 4.38 (d, J= 16.0 Hz, each1H), 4.23 (d, J= 10.9 Hz, 1H), 4.10 (t, J= 10.9 Hz, 1H), 3.79 (m, 1H), 3.74 (dd, J= 2.3, 12.0 Hz, 1H), 3.69 (s, 3H), 3.52 (m, 1H), 1.85 (s, 3H).
実施例3で得られる化合物(2b)を80% 酢酸に溶かし80 ℃で1 時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製し目的化合物(3b)[化合物(I)において、RおよびRがメチル、R、RおよびRが水素原子、Xが2−(2-チエニル)エチニル、n=1である化合物]を収率68%で得た。
1H-NMR (D2O): δ7.16 (m, 1H), 7.10 (m, 1H), 6.81 (m, 1H), 6.13 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 4.45 (dd, J = 2.9, 9.2 Hz, 1H), 4.35 (d, J = 16 Hz, each1H), 4.34 (d, J = 16.0 Hz, each1H), 4.20 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 4.14 (t, J = 10.9 Hz, 1H), 3.79 (m, 1H), 3.74 (dd, J = 2.3, 12.0 Hz, 1H), 3.69 (s, 3H), 3.52 (m, 1H), 1.85 (s, 3H).
実施例4で得られる化合物(3a)をMeOH に溶解させ 0 ℃に冷却し、0.1M-KOH (1.05 eq.) を滴下した。室温まで昇温させ、一晩撹拌した後アンバーライト IR-120 (H+) を用いて中和させ、濾過し、ろ液を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製後,脱塩処理し目的化合物(4a)[化合物(I)において、Rが水素原子、Rがメチル、R、RおよびRが水素原子、Xが2−フェニルエチニル、n=1である化合物]を収率83%で得た。
1H-NMR (D2O): δ7.44 (m, 2H), 7.35 (m, 3H), 5.79 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 4.47, 4.43 (dd, J = 16.0 Hz, each 1H), 1.89 (s, 1H)
実施例1で得られる化合物(1)より、実施例2、4および6記載の方法に準じて、化合物(4b〜f)を得た。
化合物(4b)[化合物(I)において、Rが水素原子、Rがメチル、R、RおよびRが水素原子、Xが2−(2−チエニル)エチニル、n=1である化合物]
1H-NMR (D2O): δ7.37 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.25 (d, J = 3.4 Hz, 1H), 6.97 (m, 1H), 5.76 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 4.45, 4.44 (dd, J = 16.0 Hz, each 1H), 1.89 (s, 1H)
化合物(4c)[化合物(I)において、Rが水素原子、Rがメチル、R、RおよびRが水素原子、Xが2−(3−チエニル)エチニル、n=1である化合物]
1H-NMR (D2O): δ7.59 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 7.37 (m, 1H), 7.12 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 5.78 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 4.47, 4.42 (dd, J = 16.0 Hz, each 1H), 1.90 (s, 1H)
化合物(4d)[化合物(I)において、Rが水素原子、Rがメチル、R、RおよびRが水素原子、Xが2−(2−チアゾリル)エチニル、n=1である化合物]
1H-NMR (D2O): δ7.75 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 7.57 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 5.82 (bs, 1H), 4.52, 4.51 (d, J = 16.0 Hz, each 1H), 1.88 (s, 1H)
化合物(4e)[化合物(I)において、Rが水素原子、Rがメチル、R、RおよびRが水素原子、Xが2−(3−ピリジル)エチニル、n=1である化合物]
1H-NMR (D2O): δ8.53 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 8.39, (dd, J = 1.8, 5.2 Hz, 1H), 7.85 (dt, J = Hz, 1H), 7.35 (q, J = 5.2 Hz, 1H),5.77 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 4.48, 4.47 (d, J = 16.0 Hz, each 1H), 1.88 (s, 1H)
化合物(4f)[化合物(I)において、Rが水素原子、Rがメチル、R、RおよびRが水素原子、Xが2−(2−ピリジル)エチニル、n=1である化合物]
1H-NMR (D2O): δ8.40 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 7.77 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 7.52 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 7.35 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 5.77 (bs, 1H), 4.50, 4.49 (d, J = 16.0 Hz, each 1H), 1.90 (s, 1H)
化合物(IIa)とプロパルギルブロミドに代えてアリルブロミドを用い、実施例1の方法に準じて、目的化合物(5)[化合物(I)において、RおよびRがメチル、Rが水素原子、RとRとが一緒になってイソプロピリデンであり、Xがビニル、n=1である化合物]を収率69%で得た。
1H-NMR (CDCl3): δ6.05 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 5.89 (m, 1H), 5.64 (d, J = 6.5 Hz, 1H), 5.32 (dd, J = 16.5 Hz, 1H), 5.24 (dd, J = 10, 2.0 Hz, 1H), 4.34 (dd, J = 5.0, 13.5 Hz, 1H), 4.20-4.23 (m, 2H), 4.14-4.17 (m, 2H), 4.94, 4.09 (m, 2H), 3.80 (s, 3H), 3.58 (dd, J = 8, 0.7 Hz, 1H), 2.02 (s, 3H), 1.36, 1.40 (s, each 1H).
FAB-MS (NBA) m/z: 385 (M + H)+.
アルゴン雰囲気下、CH3CN 中に実施例8で得られる化合物(5)、Pd(OAc)(0.02 eq.)、CuI (0.04 eq.)、Et3N (3.0 eq.)、Ph-I (1.1 eq.)を加え、室温で15時間撹拌した。 反応液を減圧濃縮し,得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、目的化合物(6)[化合物(I)において、RおよびRがメチル、Rが水素原子、RとRとが一緒になってイソプロピリデンであり、Xが2−フェニルビニル、n=1である化合物]を収率52%で得た.
1H-NMR (CDCl3): δ7.19-7.32 (m, 5H), 6.57 (d, 1H), 6.71 (dt, J = 16 Hz, 1H), 6.02 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 5.55 (d, J = 13 Hz, 1H), 4.23-4.29 (m, 2H), 4.04-4.10 (m, 2H), 4.00 (dd, J = 5.0, 8.5 Hz, 1H), 3.72 (s, 3H), 3.51 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 1.98 (s, 3H), 1.29, 1.32 (s, each 3H).
実施例9で得られる化合物(6)から、実施例4、次いで実施例6の方法に準じ、目的化合物(7)[化合物(I)において、Rが水素原子、Rがメチル、R、RおよびRが水素原子、Xが2−フェニルビニル、n=1である化合物]を収率63%で得た。
FAB-MS, m/z 408 (M+H)+.
アルゴン雰囲気下、化合物(IIa)とブロモプロピオニトリル(1.3 eq.) をDMF に溶解させ 0 ℃に冷却し、AgO (2.0 eq.)存在下に、1 時間撹拌を続けた後、 MeOH を加えた。反応液を減圧濃縮し、残渣に CH2Cl2を加え、H2O で洗浄し、無水MgSO4 で乾燥した。 溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製し目的化合物(8)[化合物(I)において、RおよびRがメチル、Rが水素原子、RとRとが一緒になってイソプロピリデンであり、Xがニトリル、n=2である化合物]を収率58%で得た。
1H-NMR (CDCl3): δ6.00 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 5.73 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 4.52 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 4.37 (m, 2H), 4.16 (m, 2H), 4.09 (m, 2H), 3.89 (m, 1H), 3.79 (s, 3H), 3.66 (m, 1H), 3.56 (m, 1H), 2.63(m, 2H), 2.12 (s, 3H), 1.40, 1.36 (s, each 3H).
FAB-MS, m/z 399 (M+H)+.
実施例4の方法に準じ化合物(8)を脱ケタール反応に付し、引き続き、無水酢酸とピリジンでアセチル化することにより化合物(9)[化合物(I)において、RおよびRがメチル、R、RおよびRがアセチル、Xがニトリル、n=2である化合物]を収率93%で得た。
1H-NMR (CDCl3): δ6.10 (d, J = 3.45 Hz, 1H), 5.96 (br, 1H), 5.51 (t, J = 5.15 Hz, 1H), 5.34 (m, 1H), 4.53 (dd, J = 2.85, 12.0 Hz, each1H), 4.41 (br, 1H), 4.20 (m, 2H), 4.25 (m, 1H), 3.82 (m, 1H), 3.78 (s, 3H), 3.77 (m, 1H), 2.61 (t, J= 6.3 Hz, 2H), 2.09 (s, 3H), 2.02 (s, 6H), 1.96 (s, 3H).
FABMS, m/z 485 (M+H)+.
化合物(9)は、1,2-ジメトキシエタンに溶解させ、ローソン試薬(0.5 eq.)を加えて還流しながら15時間反応を行い目的化合物(10)[化合物(I)において、RおよびRがメチル、R、RおよびRがアセチル、Xがチオアミド、n=2である化合物]を収率20%で得た。
1H-NMR (CDCl3): δ8.03 (br, 1H), 7.74 (br, 1H), 6.16 (d, J = 3.45 Hz, 1H), 5.95 (br, 1H), 5.52 (m, 1H), 5.40 (m, 1H), 4.56 (dd, J = 3.45, 12.6 Hz, 1H), 4.33 (m, 2H), 4.15 (m, 1H), 4.00 (m, 2H), 3.90 (m, 1H), 3.78 (s, 3H), 2.86 (m, 2H), 2.09 (s, 3H), 2.04, 2.02 (s, 6H), 1.95 (s, 3H).
FAB-MS, m/z 519 (M+H)+.
化合物(10)は、実施例6の方法に準じ、加水分解反応に付すことにより、目的化合物(11)[化合物(I)において、Rが水素原子、Rがメチル、R、RおよびRが水素原子、Xがチオアミド、n=2である化合物]を収率20%で得た。
FAB-MS, m/z 379 (M+H)+.
化合物(IIa)とブロモプロピオニトリルに代え、ブロモブチロニトリルとを用い、実施例11の方法に準じ、目的化合物(12)[化合物(I)において、RおよびRがメチル、Rが水素原子、RとRとが一緒になってイソプロピリデンであり、Xがニトリル、n=3である化合物]を収率64%で得た。
1H-NMR (CDCl3): δ6.08 (br, 1H), 6.01 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 4.33 (m, 1H), 4.23 (dd, J = 2.3, 8.6 Hz, 1H), 4.13 (m, 2H), 4.08 (m, 1H), 4.02 (d, J = 10.3 Hz, 1H), 3.80 (m, 2H), 3.77(s, 3H), 3.54(m, 2), 2.48(m, 2H), 2.08 (s, 3H), 1.90 (m, 2H), 1.38 (s, 3H), 1.33 (s, 3H).
FAB-MS, m/z 413 (M+H)+.
化合物(12)を脱ケタール化、次いでアセチル化した化合物を、ジクロロメタンに溶解させ、チオ酢酸(5.0 eq.)、ボロントリフルオライド・ジエチルエーテル(2.5 eq.)を加えて室温で3時間反応を行い、目的化合物(13)[化合物(I)において、RおよびRがメチル、R、RおよびRがアセチル、Xがチオアミド、n=3である化合物]を収率63%で得た。
1H-NMR (CDCl3): δ8.14 (br, 1H), 7.66 (br, 1H), 6.20 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 5.96 (br, 1H), 5.60 (m, 1H), 5.46 (m, 1H), 4.51 (dd, J = 4.0, 12.1 Hz, 1H), 4.40 (m, 1H), 4.34 (m, 1H), 4.14 (dd, J = 7.5, 12.1 Hz,1H), 3.88 (t, J = 4.0 Hz, 1H), 3.79(s, 3H), 3.69 (m, 1H), 3.54 (m, 1H), 2.71 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 2.10 (s, 3H), 2.03 (s, 6H), 1.96 (s, 3H).
FAB-MS, m/z 533 (M+H)+.
化合物(13)は、実施例6の方法に準じ、加水分解反応に付すことにより、目的化合物(14)[化合物(I)において、Rが水素原子、Rがメチル、R、RおよびRが水素原子、Xがチオアミド、n=3である化合物]を収率69%で得た。
1H-NMR (D2O): δ5.96 (br, 1H), 4.29 (dd, J = 2.3, 8.6 Hz, 1H), 4.18 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 4.11 (m, 1H), 3.82 (m,. 1H), 3.79 (dd, J = 2.3, 11.5 Hz, 1H), 3.65 (m, 1H), 3.55(m, 3H), 2.62 (m, 2H), 1.97 (s, 3H), 1.90 (m, 2H).
FAB-MS, m/z 415 (M+Na)+
化合物(IIa)とプロパルギルブロミドに代えてヨウ化エチル用い、実施例1の方法に準じて反応を行い、次いで実施例4、実施例6の方法に準じ、目的化合物(15)[化合物(I)において、Rが水素原子、Rがメチル、R、RおよびRが水素原子、Xが水素原子、n=2である化合物]を収率27%で得た。
FAB-MS, m/z 320 (M+H)+.
化合物(IIa)とプロパルギルブロミドに代えてヨウ化プロピルを用い、実施例1の方法に準じて反応を行い、次いで実施例4、実施例6の方法に準じ、目的化合物(16)[化合物(I)において、Rが水素原子、Rがメチル、R、RおよびRが水素原子、Xが水素原子、n=3である化合物]を収率35%で得た。
1H-NMR (D2O): δ5.86 (br, 1H), 4.28 (dd, J = 2.3, 8.6 Hz, 1H), 4.17 (d, J = 10.1 Hz, 1H), 4.11 (m, 1H), 3.84 (m,. 1H), 3.79 (dd, J = 2.3, 12.0 Hz, 1H), 3.57 (m, 3H), 3.43(m, 1H), 1.96 (s, 3H), 1.47 (m, 2H), 0.80 (t, J = 7.5 Hz, 3H).
FAB-MS, m/z 334 (M+H)+.
実施例1で得られる化合物(1)は、実施例4および実施例6の方法に準じ、脱ケタール、エステルの加水分解により、目的化合物(17)[化合物(I)において、Rが水素原子、Rがメチル、R、RおよびRが水素原子、Xがエチニル、n=1である化合物]を収率99%で得た。
1H-NMR (D2O): δ5.90 (d, J = 2.3Hz, 1H), 4.47 (dd, J = 2.3, 8.6 Hz, 1H), 4.22 (m, 3H), 4.09 (t, J = 9.2 Hz, 1H), 3.84 (m,. 1H), 3.78 (dd, J = 2.3, 11.5 Hz, 1H), 3.56 (m, 2H), 2.83 (t, J = 2.3 Hz, 1H) 1.97 (s, 3H).
FAB-MS, m/z 330 (M+H)+.
化合物(4b)10mg、乳糖70mg、デンプン15mg、ヒドロキシプロピルセルローズ4mgおよびステアリン酸マグネシウム1mg(計200mg)からなる組成を用い、常法により、錠剤を調製する。
常法により、化合物(4d)70mg、精製大豆油50mg、卵黄レシチン10mgおよびグリセリン25mgからなる組成に、全容量100mgとなるよう注射用蒸留水を添加し、注射剤を調製する。
本発明化合物のhPIV-1に対するシアリダーゼ活性阻害作用を示す図である。 本発明化合物のhPIV-1に対するシアリダーゼ活性阻害作用を示す図である。 本発明化合物のhPIV-1に対するシアリダーゼ活性阻害作用を示す図である。 本発明化合物のhPIV-1に対するシアリダーゼ活性阻害作用を示す図である。 本発明化合物のhPIV-1に対するシアリダーゼ活性阻害作用を示す図である。 本発明化合物のhPIV-3に対するシアリダーゼ活性阻害作用を示す図である。 本発明化合物のhPIV-3に対するシアリダーゼ活性阻害作用を示す図である。 本発明化合物のhPIV-3に対するシアリダーゼ活性阻害作用を示す図である。 本発明化合物のhPIV-3に対するシアリダーゼ活性阻害作用を示す図である。 本発明化合物のSVに対するシアリダーゼ活性阻害作用を示す図である。 本発明化合物のNDVに対するシアリダーゼ活性阻害作用を示す図である。 本発明化合物のLLC-MK2細胞へのhPIV-1感染阻害作用を示す図である。

Claims (15)

  1. 式(I)
    [式中、
    は、水素原子または低級アルキルを表し、
    は、低級アルキルを表し、
    、RおよびRは、同一または異なって、水素原子、低級アルカノイルまたはRおよびRが一緒になってアルキレンもしくはアルキリデンを表し、
    Xは、水素原子、ニトリル、チオカルバモイルまたは−Y−Q(式中、Yは、ビニレンまたはエチニレンを表し、Qは、置換もしくは非置換のアリールまたは置換もしくは非置換の芳香属複素環基を表す)を表し、
    nは、1〜6の整数を表す。ただし、nが1のとき、Rが水素原子で、Xがチオカルバモイルである場合を除く]
    で表される新規シアル酸誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩。
  2. が、水素原子である請求項1記載のシアル酸誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩。
  3. 、RおよびRが、水素原子である請求項1または2記載のシアル酸誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩。
  4. Xが、チオカルバモイルである請求項1〜3記載のシアル酸誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩。
  5. Xが、−Y−Q(式中、YおよびQは、前記と同義である)で表される請求項1〜3記載のシアル酸誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩。
  6. Yが、エチニレンを表し、Qが、芳香属複素環基である請求項5記載のシアル酸誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩。
  7. 芳香属複素環基が、硫黄原子を含んだ5員環複素環基である請求項6記載のシアル酸誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩。
  8. 5員環複素環基が、チエニルまたはチアゾリルである請求項7記載のシアル酸誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩。
  9. 式(Ia)
    (式中、R、Xおよびnは、前記と同義である)
    で表される新規シアル酸誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなる抗ウイルス剤。
  10. Xが、チオカルバモイルである請求項9記載の抗ウイルス剤。
  11. Xが、−Y−Q(式中、YおよびQは、前記と同義である)である請求項9記載の抗ウイルス剤。
  12. Yが、エチニレンを表し、Qが、芳香属複素環基である請求項11記載の抗ウイルス剤。
  13. 芳香属複素環基が、硫黄原子を含んだ5員環複素環基である請求項12記載の抗ウイルス剤。
  14. 5員環複素環基が、チエニルまたはチアゾリルである請求項13記載の抗ウイルス剤。
  15. 請求項1記載の式(I)で表される新規シアル酸誘導体またはそれらの薬理学的に許容される塩を含有してなるシアリダーゼ阻害剤。
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