JP2006237663A - ストリーミング配信システム、ストリーミング配信方法およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】二つ以上の異なるコンテンツを同時にストリーミング配信するために、携帯端末のアクセス時点に関係なく、共通のコンテンツを効率よく提供できるようにすることを課題とする。
【解決手段】オーサリング端末で準備されたストリーミング情報は、音声、画像、文字、制御について一塊のデータとして番組進行に合わせて所定量単位で番号を付して配信サーバへアップロードされる。配信サーバは、携帯電話の初アクセスを確認すると、音声以外で継続段階の画像コンテンツについて実データのファイルを添付して携帯電話に配信する。データ番号6の配信タイミングでは、画像に関する動作指定が継続段階なので、その画像に関する実データのファイルが同時に配信される。開始段階から携帯電話のリクエストがあれば、画像に関する実データのファイルは添付されずにファイル名だけの通知で済む。
【選択図】図2
【解決手段】オーサリング端末で準備されたストリーミング情報は、音声、画像、文字、制御について一塊のデータとして番組進行に合わせて所定量単位で番号を付して配信サーバへアップロードされる。配信サーバは、携帯電話の初アクセスを確認すると、音声以外で継続段階の画像コンテンツについて実データのファイルを添付して携帯電話に配信する。データ番号6の配信タイミングでは、画像に関する動作指定が継続段階なので、その画像に関する実データのファイルが同時に配信される。開始段階から携帯電話のリクエストがあれば、画像に関する実データのファイルは添付されずにファイル名だけの通知で済む。
【選択図】図2
Description
本発明は、たとえば、携帯電話等の携帯端末で再生可能なコンテンツのストリーミング情報を配信するストリーミング配信システム、ストリーミング配信方法およびプログラムに関する。
近年、音声や映像等により構成されるストリーミング形式のコンテンツを携帯電話に配信するストリーミング配信システムが提供されている。たとえば、ビデオカメラによって撮影された動画をリアルタイム動画配信サーバに収集させ、その動画をストリーミングデータに変換して携帯電話に配信する画像配信システムが提案されている(特許文献1)。また、コンテンツを提供する番組を設け、コンテンツを所定データ量単位のストリーミングデータとして携帯電話にダウンロードさせ、バッファリングした時点から随時再生を開始できるようにしたコンテンツ配信システムが提案されている(特許文献2)。
特開2003−37836号公報
特開2003−284029号公報
上述した従来例では、携帯電話に対してストリーミングで提供されるコンテンツがたとえば動画のように単独で配信されていたので、その単独のコンテンツが携帯電話でストリーミング再生できれば処理はそこで完結していた。ところが、今日、携帯電話に対するストリーミング配信においては、動画、音楽、音声、テキスト、アンケートなどのコンテンツを二つ以上組み合わせて提供することにより、番組として様々な演出を実現することが可能となる。よって、各種コンテンツを単独でストリーミング配信するのではなく、複数の異なるコンテンツを少なくとも二種類以上は同時にストリーミング配信するための技術の登場が期待されていた。
この実現においては、複数の異なるコンテンツの配信時間をずらして順番に配信するのではなく、二つ以上の異なるコンテンツを番組の演出上、必要なタイミングで同時に配信できるようにすることである。この場合、携帯電話からのアクセスは、番組を提供する側が意図したタイミングとは限らないため、ユーザに対する各コンテンツの配信管理は困難になるという危惧があった。
本発明の目的は、二つ以上の異なるコンテンツを同時にストリーミング配信するために、携帯端末のユーザに対する配信管理を簡易化し、携帯端末のアクセス時点に関係なく、共通のコンテンツを効率よく提供することが可能なストリーミング配信システム、ストリーミング配信方法およびプログラムを提供することにある。
上述した課題を解決し、上記目的を達成するため、本発明に係るストリーミング配信システムは、携帯端末で再生可能なコンテンツのストリーミング情報を配信するストリーミング配信システムであって、ストリーミング情報には、コンテンツの実データが格納可能に構成されるとともに、コンテンツに対応させて配信段階を示すステータス情報が格納可能に構成されており、少なくとも配信段階毎に所定単位のストリーミング情報を記憶する記憶手段と、前記携帯端末からのアクセスを受け付けたとき、当該携帯端末のアクセス時点について、前記記憶手段に記憶されるストリーミング情報のステータス情報にしたがってコンテンツの配信段階を判断する判断手段と、前記判断手段の判断結果に応じて当該コンテンツの実データについて配信有無を決定する決定手段と、前記決定手段により決定された配信有無にしたがって前記記憶手段に記憶された実データを配信する配信手段と、を備えたことを特徴とするものである。
請求項1の発明は、請求項2のように、配信段階を示すステータス情報は、前記配信手段で配信される実データについて、配信の開始を示す開始段階、配信の継続可能な期間を示す継続段階、および、配信可能な期間の終了を示す終了段階のいずれかひとつを示しており、前記判断手段は、開始段階、継続段階、および、終了段階のいずれかひとつを判断結果とするようにしてもよい。
請求項2の発明は、請求項3のように、前記決定手段は、前記配信手段で配信すべき実データについて、前記判断手段で開始段階を判断結果とした場合には、コンテンツの実データを配信する決定を下すようにしてもよい。
請求項2の発明は、請求項4のように、前記決定手段は、前記配信手段で配信すべき実データについて、前記判断手段で継続段階を判断結果とした場合には、コンテンツの識別情報を格納する決定を下すようにしてもよい。
請求項4の発明は、請求項5のように、前記識別情報は、コンテンツのファイル名であってもよい。
請求項2の発明は、請求項6のように、さらに、前記携帯端末からのアクセスを受け付けたとき、当該携帯端末が初アクセスか否かを判断するアクセス判断手段を有しており、前記決定手段は、前記配信手段で配信すべき実データについて、前記アクセス判断手段で初アクセスを判断結果とし、かつ、前記判断手段で継続段階を判断結果とした場合には、コンテンツの実データを配信する決定を下すようにしてもよい。
請求項6の発明は、請求項7のように、前記アクセス判断手段は、前記携帯端末からのマジックナンバーによって初アクセスであることを判断するようにしてもよい。
請求項2の発明は、請求項8のように、前記決定手段は、前記配信手段で配信すべき実データついて、前記判断手段で終了段階を判断結果とした場合には、コンテンツの実データを配信しない決定を下すようにしてもよい。
請求項1〜8のいずれかひとつの発明は、請求項9のように、一種類以上のコンテンツが用意されており、ステータス情報はコンテンツの種類に応じてそれぞれ構成されるようにしてもよい。
請求項1〜9のいずれかひとつの発明は、請求項10のように、コンテンツの種類は、音、画像、テキスト、アンケートおよび携帯端末の機能を制御する制御情報のいずれかひとつまたはいずれかふたつ以上であってもよい。
請求項1〜10のいずれかひとつの発明は、請求項11のように、前記ストリーミング配信システムは、ストリーミング情報を生成するオーサリング端末と当該オーサリング端末からストリーミング情報を受信して前記記憶手段に記憶するとともに携帯端末からのアクセスを受け付けてアクセス元の携帯端末に対して前記配信手段による実データの配信を行う配信サーバとを備えているようにしてもよい。
また、請求項12の発明に係るストリーミング配信方法は、携帯端末で再生可能なコンテンツのストリーミング情報を配信する配信サーバのストリーミング配信方法であって、
ストリーミング情報には、コンテンツの実データが格納可能に構成されるとともに、コンテンツに対応させて配信段階を示すステータス情報が格納可能に構成されており、少なくとも配信段階毎に所定単位のストリーミング情報を前記配信サーバの記憶手段に記憶し、前記携帯端末からのアクセスを受け付けたとき、当該携帯端末のアクセス時点について、前記記憶手段に記憶されるストリーミング情報のステータス情報にしたがってコンテンツの配信段階を判断する第1ステップと、前記第1ステップの判断結果に応じて当該コンテンツの実データについて配信有無を決定する第2ステップと、前記第2ステップにより決定された配信有無にしたがって前記記憶手段に記憶された実データを配信する第3ステップと、を含んだことを特徴とするものである。
ストリーミング情報には、コンテンツの実データが格納可能に構成されるとともに、コンテンツに対応させて配信段階を示すステータス情報が格納可能に構成されており、少なくとも配信段階毎に所定単位のストリーミング情報を前記配信サーバの記憶手段に記憶し、前記携帯端末からのアクセスを受け付けたとき、当該携帯端末のアクセス時点について、前記記憶手段に記憶されるストリーミング情報のステータス情報にしたがってコンテンツの配信段階を判断する第1ステップと、前記第1ステップの判断結果に応じて当該コンテンツの実データについて配信有無を決定する第2ステップと、前記第2ステップにより決定された配信有無にしたがって前記記憶手段に記憶された実データを配信する第3ステップと、を含んだことを特徴とするものである。
請求項12の発明は、請求項13のように、配信段階を示すステータス情報は、前記配信手段で配信される実データについて、配信の開始を示す開始段階、配信の継続可能な期間を示す継続段階、および、配信可能な期間の終了を示す終了段階のいずれかひとつを示しており、前記第1ステップは、開始段階、継続段階、および、終了段階のいずれかひとつを判断結果とするようにしてもよい。
請求項13の発明は、請求項14のように、前記第2ステップは、前記第3ステップで配信すべき実データについて、前記第1ステップで開始段階を判断結果とした場合には、コンテンツの実データを配信する決定を下すようにしてもよい。
請求項13の発明は、請求項15のように、前記第2ステップは、前記第3ステップで配信すべき実データについて、前記第1ステップで継続段階を判断結果とした場合には、コンテンツの実データを配信しない決定を下すようにしてもよい。
請求項13の発明は、請求項16のように、さらに、前記携帯端末からのアクセスを受け付けたとき、当該携帯端末が初アクセスか否かを判断する第4ステップを有しており、前記第2ステップは、前記第3ステップで配信すべき実データについて、前記第4ステップで初アクセスを判断結果とし、かつ、前記第1ステップで継続段階を判断結果とした場合には、コンテンツの実データを配信する決定を下すようにしてもよい。
請求項16の発明は、請求項17のように、前記第4ステップは、前記携帯端末からのマジックナンバーによって初アクセスであることを判断するようにしてもよい。
請求項13の発明は、請求項18のように、前記第2ステップは、前記第3ステップで配信すべき実データについて、前記第1ステップで終了段階を判断結果とした場合には、コンテンツの実データを配信しない決定を下すようにしてもよい。
請求項12〜18のいずれかひとつの発明は、請求項19のように、一種類以上のコンテンツが用意されており、ステータス情報はコンテンツの種類に応じてそれぞれ構成されるようにしてもよい。
請求項12〜19のいずれかひとつの発明は、請求項20のように、コンテンツの種類は、音、画像、テキスト、アンケートおよび携帯端末の機能を制御する制御情報のいずれかひとつまたはいずれかふたつ以上であってもよい。
また、請求項21の発明に係るプログラムは、配信サーバのコンピュータにより実行可能なプログラムであって、前記コンピュータに、ストリーミング情報には、コンテンツの実データが格納可能に構成されるとともに、コンテンツに対応させて配信段階を示すステータス情報が格納可能に構成されており、少なくとも配信段階毎に所定単位のストリーミング情報を前記配信サーバの記憶手段に記憶し、前記携帯端末からのアクセスを受け付けたとき、当該携帯端末のアクセス時点について、前記記憶手段に記憶されるストリーミング情報のステータス情報にしたがってコンテンツの配信段階を判断する第1ステップと、前記第1ステップの判断結果に応じて当該コンテンツの実データについて配信有無を決定する第2ステップと、前記第2ステップにより決定された配信有無にしたがって前記記憶手段に記憶された実データを配信する第3ステップと、を実行させることを特徴とするものである。
請求項21の発明は、請求項22のように、配信段階を示すステータス情報は、前記配信手段で配信される実データについて、配信の開始を示す開始段階、配信の継続可能な期間を示す継続段階、および、配信可能な期間の終了を示す終了段階のいずれかひとつを示しており、前記第1ステップは、開始段階、継続段階、および、終了段階のいずれかひとつを判断結果とするようにしてもよい。
請求項22の発明は、請求項23のように、前記第2ステップは、前記第3ステップで配信すべき実データについて、前記第1ステップで開始段階を判断結果とした場合には、コンテンツの実データを配信する決定を下すようにしてもよい。
請求項22の発明は、請求項24のように、前記第2ステップは、前記第3ステップで配信すべき実データについて、前記第1ステップで継続段階を判断結果とした場合には、コンテンツの実データを配信しない決定を下すようにしてもよい。
請求項22の発明は、請求項25のように、さらに、前記携帯端末からのアクセスを受け付けたとき、当該携帯端末が初アクセスか否かを判断する第4ステップを有しており、前記第2ステップは、前記第3ステップで配信すべき実データについて、前記第4ステップで初アクセスを判断結果とし、かつ、前記第1ステップで継続段階を判断結果とした場合には、コンテンツの実データを配信する決定を下すようにしてもよい。
請求項25の発明は、請求項26のように、前記第4ステップは、前記携帯端末からのマジックナンバーによって初アクセスであることを判断するようにしてもよい。
請求項22の発明は、請求項27のように、前記第2ステップは、前記第3ステップで配信すべき実データについて、前記第1ステップで終了段階を判断結果とした場合には、コンテンツの実データを配信しない決定を下すようにしてもよい。
請求項21〜27のいずれかひとつの発明は、請求項28のように、一種類以上のコンテンツが用意されており、ステータス情報はコンテンツの種類に応じてそれぞれ構成されるようにしてもよい。
請求項21〜28のいずれかひとつの発明は、請求項29のように、コンテンツの種類は、音、画像、テキスト、アンケートおよび携帯端末の機能を制御する制御情報のいずれかひとつまたはいずれかふたつ以上であってもよい。
本発明によれば、二つ以上の異なるコンテンツを同時にストリーミング配信するために、携帯端末のユーザに対する配信管理を簡易化し、携帯端末のアクセス時点に関係なく、共通のコンテンツを効率よく提供することが可能なストリーミング配信システム、ストリーミング配信方法およびプログラムを提供できるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照し、本発明に係る最良の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の本実施の形態では、ユーザが使用する移動体端末の例として携帯電話機を利用する構成を説明しているが、例えば液晶バックライト等のコンテンツの表現力を高めるために利用可能な機能を有する移動体端末であれば、携帯電話機以外の移動体端末であっても利用可能である。例えば、PHS、無線移動通信機などを利用することができる。
以下に説明する本実施の形態では、ストリーミング配信システムが、ストリーミング情報を生成するオーサリング端末とそのオーサリング端末からストリーミング情報を受信して記憶するとともに携帯端末からのアクセスを受け付けてアクセス元の携帯端末に対して実データの配信を行う配信サーバとから構成される例を示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、配信サーバにすべての機能を持たせる構成としてもよい。
ここで、本実施の形態によるストリーミング情報は、コンテンツの実データが格納可能に構成されているとともに、コンテンツに対応させて配信段階を示すステータス情報が格納可能に構成される。また、コンテンツとしては、一種類以上のコンテンツが用意されており、ステータス情報はコンテンツの種類に応じてそれぞれ構成されるようにしてもよい。コンテンツの種類は、音、画像、テキスト、アンケートおよび携帯端末の機能を制御する制御情報のいずれかひとつまたはいずれかふたつ以上であってもよい。
以下に説明する本実施の形態は、リアルタイム収録または事前収録に基づく音情報(ディスクジョキー等の音声やCD音源等に基づく音楽)をあたかもラジオ放送のように携帯電話に対してストリーミング配信するものであるため、ストリーミング配信の期間は番組という位置付けで設定されるものとする。このストリーミング配信期間中は、音情報がベースとなって途切れることなく継続的に配信され、番組構成として画像、テキスト、アンケート等の他のコンテンツを同時に配信するものである。
携帯電話を所有するユーザは必ずしも番組の開始時点からラジオ放送を視聴するとは限らない。そのため、ベースとなる音情報以外のコンテンツを配信する場合には、携帯電話が初アクセスしてきたときに、番組進行上、配信タイミングがすでに過ぎていたとしてもあらかじめ決められた期間内であればそこではじめて配信できるように制御される。すなわち、ベースとなる音情報は番組進行に合わせてラジオ放送の如く流れていくが、この音情報以外のコンテンツについては、それぞれにステータス情報が付与されているので配信の継続期間であればはじめて配信されることになる。
ここで、ステータス情報には、配信の開始を示す開始段階、配信の継続可能な期間を示す継続段階、および、配信可能な期間の終了を示す終了段階のいずれかひとつが設定される。配信サーバにおいて、携帯電話からの初アクセスが受付られたときには、現在配信すべきストリーミング情報からステータス情報が確認され、いずれの段階かの判断が下される。初アクセスのとき、音情報以外のコンテンツ配信が開始段階であれば、このタイミングで必要なコンテンツはすべて音情報とともに同時に配信される。この場合には、音情報以外のコンテンツ配信が継続段階に入っても再度配信する必要はない。また、初アクセスのとき、音情報以外のコンテンツ配信が継続段階であれば、このタイミングではじめて必要なコンテンツはすべて音情報とともに同時に配信される。そして、音情報以外のコンテンツ配信が終了段階を超えるまでは、以降、音情報以外のコンテンツ配信が継続段階に入っても再度配信する必要はない。また、初アクセスのとき、音情報以外のコンテンツ配信が終了段階であれば、このタイミングで必要なコンテンツは配信されることはない。
つづいて、システム構成について説明する。図1は、本発明の一実施の形態によるコンテンツ配信システムを概略的に示す図である。図1において、コンテンツ配信システム10は、オーサリング端末12−1〜12−N(Nは任意の自然数)と、配信サーバ、認証サーバ等を含むサーバシステム群13とにより構成される。オーサリング端末12−1〜12−Nとサーバシステム群13とは、インターネットを示すネットワーク11を介して通信が可能である。サーバシステム群13は、たとえば無線通信を行う基地局14およびネットワーク11を介して携帯端末の代表例を示す携帯電話機(図中は携帯電話機15−1〜15−Mを示す。Mは任意の自然数である。)と通信可能である。図示せぬが、基地局14は、ゲートウェイサーバを介してネットワーク11との間でデータ通信を行う。
つぎに、図2、図3、図4、図5および図6を用いて本実施の形態によるストリーミング配信の基本原理について説明する。図2は本実施の形態によるストリーミング方式を説明する図、図3は本実施の形態による実データを説明する図、図4は本実施の形態によるストリーミング情報の基本構成を説明する図、図5(A),(B),(C),(D)および(E)は本実施の形態によるコンテンツに応じたステータス情報を説明する図、そして、図6は本実施の形態によるストリーミング配信動作を説明するフローチャートである。
図2には、オーサリング端末、配信サーバおよび携帯電話間の通信シーケンスが示されている。本実施の形態では、まずコンテンツとしての音情報(たとえば音声)が番組の主役となるため、番組放送中は継続してストリーミング配信されるものとする。その他のコンテンツとして、たとえば、画像(静止画/動画)、文字、制御情報が同時にストリーミング配信される。ただし、その他のコンテンツは、音情報ととともに継続して配信されるものではなく、ステータスとして開始段階、継続段階および終了段階により配信可能な期間が定義される。
このステータスにしたがえば、その他のコンテンツは開始段階に音情報とともに配信され、携帯電話が継続段階に初めて番組に対してアクセスしてきたときは(初アクセス)、そこで初めてその他のコンテンツを配信することになる。もちろん、開始段階からストリーミング配信を受けている携帯電話に対しては、その継続段階には再度の配信は行われず、携帯電話に対してその他のコンテンツに関して継続状態だけが通知される。継続段階の期間中、たとえば、画像や文字のコンテンツであれば、携帯電話上で継続して表示が行われ、制御のコンテンツ(イベント的な要素)であれば、表示についてバックライトの表示制御が行われたり、バイブについて駆動制御が行われる。
このように、本実施の形態では、コンテンツのストリーミング配信において、携帯電話から初アクセスがあったとき、すでに配信済みのコンテンツがあっても配信有効な期間であれば、音情報とともに初めてということで同時に配信することができる。
図2〜図5の例を用いて具体的に説明すると、まずオーサリング端末においてストリーミング配信すべきコンテンツが準備される。ここでは、ベースとなる音声(音情報)、画像、文字(テキスト)、制御の4種類が示されている。音声はベースのコンテンツとなるため、斜線で示すように継続的に実データのファイルが準備される。音声ファイル(実データ)は、・・・、データ番号5、データ番号6、データ番号7、・・・のように時間軸に沿って制作される。
各データ番号におけるデータは、たとえば、図4に示したように、基本構造はコンテンツのデータ種別識別子およびステータスの組み合わせからなるステータス情報とその実データとから構成される。データ識別子は、たとえば、音声のコンテンツであれば“0”、画像のコンテンツであれば“1”、テキストのコンテンツであれば“2”という具合に設定される。
ステータスを示す情報(ステータス情報)について具体的に説明すると、たとえば図5(A)に示したように、音声については、実データの指定としてファイル名のみが格納される。また、たとえば同図(B)に示したように、画像については、同ファイル番号において指定動作を行う再生開始時点からの相対時刻(遅れ)が格納される。また、動作指定として開始段階、継続段階、終了段階のいずれか1つが格納される。さらに、実データの指定としてファイル名が格納される。
文字(テキスト)についても、たとえば同図(C)に示したように、同ファイル番号において指定動作を行う再生開始時点からの相対時刻(遅れ)が格納される。また、動作指定として開始段階、継続段階、終了段階のいずれか1つが格納される。この文字の場合には、ファイル名の指定はなく、ステータス情報の中にテキスト本文が格納される。もちろん、ファイルとして画像と同様の扱いとしてもよいことはいうまでもない。
図2の例では、示していないが、本発明はさらに投票(項目選択型のアンケート)にも対応可能なデータ構造を有している。投票についても、たとえば図5(D)に示したように、ファイル番号において指定動作を行う再生開始時点からの相対時刻(遅れ)が格納される。また、動作指定として開始段階、継続段階、終了段階のいずれか1つが格納される。この投票の場合には、ファイル名の指定はなく、ステータス情報の中に投票のための動作内容が格納される。具体的には、投票ID、カウントダウン値などである。
そして、携帯電話の制御(液晶点滅制御やバイブ制御)については、たとえば同図(E)に示したように、同ファイル番号において指定動作を行う再生開始時点からの相対時刻(遅れ)が格納され、さらに動作指定として開始段階または終了段階が格納される。この制御においては、通信遅延時の動作継続を避けるために継続段階を除いているのであり、これは一例であって、設計上、他コンテンツと同様に、継続段階を設けるようにしてもよい。
図2の説明に戻り、画像ファイル(実データ)は、データ番号5,6、および7の3つのファイルを設けている。画像は、たとえば、データ番号5の期間で途中からの再生タイミングを有しており、データ番号5でその再生開始位置からたとえば4sec遅らせて再生開始(再生段階)するように設定されている。そして、この画像は、データ番号6の期間をすべて有効期間としてデータ番号7の期間の途中で終了タイミングを有している。その終了段階を示すタイミングは、データ番号7でその再生開始位置からたとえば8sec経過した位置となる。
そして、文字ファイル(テキストで組み込む)は、データ番号5および6の2つのファイルを設けている。文字は、たとえば、データ番号5の期間で途中からの再生タイミングを有しており、データ番号5でその再生開始位置からたとえば10sec遅らせて再生開始(再生段階)するように設定されている。そして、この文字は、データ番号6の期間の途中で終了タイミングを有している。その終了段階を示すタイミングは、データ番号6でその再生開始位置からたとえば5sec経過した位置となる。
さらに、制御ファイルは、データ番号6の1つのファイルを設けている。制御は、たとえば、データ番号6の期間で途中からの再生タイミングを有しており、データ番号6でその再生開始位置からたとえば3sec遅らせて再生開始(再生段階)するように設定されている。そして、この制御は、同じデータ番号6の期間の途中で終了タイミングを有している。その終了段階を示すタイミングは、データ番号6でその再生開始位置からたとえば12sec経過した位置となる。
このように、オーサリング端末では、データ番号5のタイミングでは、音声ファイル、画像ファイルおよび文字ファイルをストリーミング配信用として配信サーバにアップロードすることになる。このときのデータ構造は、たとえば図3に示したように、データ番号を示す“5”、音声に関して音声の識別子(0)および音声再生するファイル名の組み合わせ、画像に関して画像の識別子(1)、相対時刻(=4s)、動作指定(開始)および表示再生するファイル名の組み合わせ、文字に関して文字の識別子(2)、相対時刻(=10s)、動作指定(開始)および表示再生するテキスト本文の組み合わせ、ならびに、必要な実データのファイル(音声、画像)となる。
そして、データ番号6のタイミングでは、音声ファイルはベースなので新しいファイルとなり、一方、画像ファイルと文字ファイルについてはすでにひとつ前のデータ番号5の段階で一度アップロードしているので画像、文字それぞれのファイル名のみを通知するアップロードのかたちがとられる。このときのデータ構造は、たとえば図3に示したように、データ番号を示す“6”、音声に関して音声の識別子(0)および音声再生するファイル名の組み合わせ、画像に関して画像の識別子(1)、相対時刻(=0s)、動作指定(継続)および表示再生するファイル名の組み合わせ、文字に関して文字の識別子(2)、相対時刻(=5s)、動作指定(終了)および表示再生するテキスト本文の組み合わせ、制御に関して制御の識別子(3)、相対時刻(=3s)と動作指定(開始)の組み合わせと相対時刻(=12s)と動作指定(終了)の組み合わせ、ならびに、必要な実データのファイル(音声のみ)となる。なお、テキスト本文については、データ量としての負担は少ないので、再度送るようにしてもよく、あるいは、実データのファイルと同様に一度送った場合には送らないように制御してもよい。
さらに、データ番号7のタイミングでは、文字ファイルおよび制御ファイルはその期間は存在しないので、何もアップロードせず、音声ファイルと画像に関するファイル名とがアップロードされる。ここで、音声のコンテンツについては、とくに開始、継続、終了の段階通知は不要であるが、その他のコンテンツについては、開始、継続、終了の段階通知が必要となる。このときのデータ構造は、たとえば図3に示したように、データ番号を示す“7”、音声に関して音声の識別子(0)および音声再生するファイル名の組み合わせ、画像に関して画像の識別子(1)、相対時刻(=8s)、動作指定(終了)および表示再生するファイル名の組み合わせ、ならびに、必要な実データのファイル(音声のみ)となる。
携帯電話は配信サーバに対してアクセスし、番組コンテンツの配信をリクエストするので、たとえば図2のように、データ番号5のタイミングでリクエストが入ると、配信サーバはまずデータ番号5でアップロードされた音声、画像、文字の各ファイルを同時にストリーミング配信する。携帯電話は、ストリーミング配信により受信された音声をスピーカから再生出力し、画像、文字を画面上に再生出力する。
そして、携帯電話はつぎのリクエストを配信サーバに対して送り、その配信サーバよりデータ番号6の音声ファイル、画像ファイル名、文字ファイル名、制御ファイルを受信する。携帯電話は、ストリーミング配信により受信されたあらたな音声をスピーカから再生出力し、画像、文字を継続して画面上に出力させておき、制御ファイルに基づいて携帯電話の機能を制御する。さらに、携帯電話はつぎのリクエストを配信サーバに対して送り、その配信サーバよりデータ番号7の音声ファイルおよび画像ファイル名を受信する。携帯電話は、ストリーミング配信により受信されたあらたな音声をスピーカから再生出力し、画像を継続して画面上に出力させる。
ここで、携帯電話がデータ番号5の段階からリクエストしてストリーミング配信を受ける場合には、音声が再生されている間に、データ番号5の再生開始段階から4sec遅れて画像が表示され、10秒遅れて文字が表示される。以降は、データ番号6、7の順に上述したような動作が実行される。ところが、ユーザは必ずしもデータ番号5のタイミングから画像、文字、制御を享受するとは限らない。
すなわち、最データ番号6のタイミングが初アクセスとなることも想定される。この場合には、配信サーバにおいて、携帯電話の初アクセスが確認されると、音声以外で継続段階となっている画像のコンテンツについて実データのファイルが添付されて配信される。図3に示すデータ番号6の場合においては、画像に関する動作指定が継続段階となっているが、すでにアップロードされているその画像に関する実データのファイルが同時に配信される。
以下、動作について図6を用いて概略的に説明する。オーサリング端末、サーバシステム群(配信サーバ)、携帯電話は、それぞれ以下の動作をあらかじめ用意されたプログラムにしたがってコンピュータにより実行するものである。まず、ストリーミング配信すべきデータの準備はオーサリング端末において実施される。そして、ライブで生放送するライブモードであれ、あらかじめ番組放送時間に合わせて準備しておくオーサリングモードであれ、番組進行のスケジュールに合わせて配信サーバに対してデータ番号にしたがってアップロードされる。もちろん、オーサリング端末と配信サーバとが一体となったシステム構成により実現するようにしてもよいことはいうまでもない。
オーサリング端末においては、番組の開始が確認されると(ステップSA1のYESルート)、ストリーミング情報として図2に示したデータ番号対応のデータが生成される(ステップSA2)。このようにして生成されたストリーミング情報は所定単位量のデータとして配信サーバにアップロードされる(ステップSA3)。以上のストリーミング情報の生成(ステップSA2)およびアップロード(ステップSA3)は番組の終了まで繰り返して実行される(ステップSA4のNOルート)。また、番組が終了した場合には(ステップSA4のYESルート)、つぎの番組進行まで処理が待機される。なお、複数の番組が提供さえる場合には、同様の処理が平行して実行される。
配信サーバにおいては、ストリーミング情報がオーサリング端末から受信されると、準備メモリに記憶する(ステップSS1)。そして、携帯電話において配信サーバに対してストリーミングのリクエスト(アクセス)がなされると(ステップSM1)、配信サーバではそのリクエストが受け付けられる(ステップSS2のYESルート)。そして、アクセス元の携帯電話ユーザからのアクセスが初アクセスかどうかセッション状況等から判定し、番組のリクエストに基づく処理が開始される(ステップSS3)。
配信サーバでは、ステップSS1で記憶した最新のストリーミング情報に基づいて各コンテンツのステータス情報が読み出される(ステップSS4)。そして、各コンテンツについて配信段階が動作指定にしたがって判断される(ステップSS5)。そして、動作指定が開始段階であれば、前述した図2の例のように、それに該当するコンテンツに関して実データがステータス情報に付加され、音情報(音声)とともに同時配信される(ステップSS7)。
また、動作指定が継続段階であれば、前述した図2の例のように、それに該当するコンテンツに関してまずは初アクセスかどうかステップSS3の判断結果が参照され、初アクセスであれば(ステップSS6のYESルート)、それに該当するコンテンツに関して実データがステータス情報に付加され、音情報(音声)とともに同時配信される(ステップSS8)。一方、初アクセスでなければ(ステップSS6のNOルート)、それに該当するコンテンツに関して実データの付加はなく、そのままファイル名だけがステータス情報に付加されて、音情報(音声)とともに同時配信される(ステップSS9)。
また、動作指定が終了段階であれば、前述した図2の例のように、継続してきたものに終了のステータスを送るのみであって、それに該当するコンテンツに関して実データの付加はなく、そのままファイル名だけがステータス情報に付加されて、音情報(音声)とともに同時配信される(ステップSS9)。
このように、ステップSS7、ステップSS8、ステップSS9による処理が終了すると、セッションの切断等による終了が判断され、終了であれば処理は終了する(ステップSS10のYESルート)。一方、終了でない場合には(ステップSS10のNOルート)、処理はステップSS2に戻る。なお、ステップSS1のストリーミング情報のアップロードは適宜行われるものとする。
携帯電話においては、配信サーバからのステップSS7、ステップSS8、ステップSS9による処理に伴ってストリーミング配信されてくるデータが受信され、番組コンテンツとしての再生が実行される(ステップSM2)。そして、セッション終了等の通信終了状態になるまでは(ステップSM3のNOルート)、処理はステップSM1に戻り、つぎのリクエストを実行する。このようにして、あたかもテレビやラジオの如く、継続的な番組放送を享受することができる。
つぎに、図1、図7〜図19を用いて具体例について説明する。オーサリング端末12−1〜12−Nは、音声データの他に、画像データ及び文字データ等の表示データや、バイブレータ及び液晶バックライトといった携帯電話機の機能を制御する制御データを含むコンテンツを作成することが可能である。携帯電話機15−1〜15−Mにおいてコンテンツが再生されると、音声データの再生とともに、画像及び文字等が表示されたり、携帯電話機のバイブレータや液晶バックライトが作動したりすることにより、ユーザは表現力の高いコンテンツを楽しむことができる。例えば、音楽のコンテンツにおいて、音楽のリズムに合わせて携帯電話機の液晶バックライトを点滅させたり、怪談のコンテンツにおいて、お化けが出現する場面で携帯電話機のバイブレータを作動させたりすることが考えられる。
図1に戻り、本発明に係るコンテンツ配信システムの構成を説明すると、ネットワーク11は、公衆電話網、閉域IP通信網、インターネット網、ケーブル網、専用回線網、WAN又はLANなどを含む任意のネットワークであってよい。ネットワーク11がインターネット網である場合、オーサリング端末12−1〜12−N、サーバシステム群13及び基地局14とネットワーク11との接続には、電話回線接続、ADSL接続、無線接続、光ファイバー接続、ケーブル接続、専用線接続及びLAN接続を含む任意の接続方式が利用可能である。
オーサリング端末12−1〜12−Nは、コンテンツ配信システム10において配信するコンテンツを作成する例えばディスク・ジョッキーなどのコンテンツ作成者が利用する端末であり、ネットワーク11に接続可能であればどのような場所に設定されてもよい。例えば、オーサリング端末12−1〜12−Nは、サーバシステム群13とともに、コンテンツ配信サービス提供事業者のデータセンタに設置されることも可能である。
サーバシステム群13は、オーサリング端末12−1〜12−Nで作成されたコンテンツを蓄積し、携帯電話機15−1〜15−Mに配信するためのサーバ群であり、コンテンツ配信サービス提供事業者のデータセンタに設置される。
基地局14は、携帯電話サービス会社の有する基地局であり、ネットワーク11に接続され、ネットワーク11から受信したデータを無線ネットワークを介して携帯電話機15−1〜15−Mに送信し、携帯電話機15−1〜15−Mから無線ネットワークを介して受信したデータをネットワーク11に送信する。
携帯電話機15−1〜15−Mは、コンテンツ配信システム10においてコンテンツの配信を受けるユーザが保有する移動体端末である。図7は、オーサリング端末12−1〜12−Nのうちの任意の一つである、例えばオーサリング端末12−1の物理的な構成を示す図であり、図8は、同じくオーサリング端末12−1の機能的な構成を示す図である。なお、オーサリング端末12−2〜12−Nについても、図7及び図8に示されたオーサリング端末12−1と同様の構成を有するものとする。
図7に示す通り、オーサリング端末12−1は、CPU120と、記憶装置121と、入力装置122と、表示装置123と、音声出力装置124と、通信装置125とを備える。CPU120は、記憶装置121、入力装置122、表示装置123、音声出力装置124及び通信装置125を制御し、記憶装置121は、少なくとも、利用者が入力装置122を利用して入力した情報と、それらの情報を変換し送信するためのプログラムとを記憶する。入力装置122は、音声を入力するためのマイクを含み、更に、キーボード、マウス、プッシュボタン、タッチパネル等を含んでもよい。表示装置123はディスプレイを含み、音声出力装置124はスピーカを含む。通信装置125は、ネットワーク11を介してオーサリング端末12−1とサーバシステム群13とを通信させる機能を有する。
オーサリング端末12−1は、機能的には、図8に示すように、オーサリング端末12−1におけるコンテンツ作成処理を制御する制御部314と、時刻情報を提供するタイマ部313と、マイク301からの入力を受け付ける録音部310と、録音部310により録音された音声データ又は予めオーサリング端末12−1の記憶装置121に格納される音源ファイル302に含まれる音声データをサーバシステム群13に送信するための形式に変換する音声データ作成部312と、キーボード303又は画像ファイル304からの入力を受け付けて、画像及び文字等の表示データ、又はバイブレータや液晶バックライト等を制御する制御データを作成する表示・制御データ作成部315とを備える。オーサリング端末12−1は、更に、音声データ作成部312及び表示・制御データ作成部315から出力されたデータを圧縮するデータ圧縮部316と、当該圧縮データをネットワーク11を介してサーバシステム群13に送信する送受信部317とを含む。
図9はサーバシステム群13に含まれるサーバの物理的な構成を示す図であり、サーバシステム群13は、Webサーバ40、認証サーバ41、配信管理サーバ42、変換サーバ43、配信Aサーバ44、配信Bサーバ45及びエラー配信サーバ46を含む。ただし、図9はサーバシステム群13の構成の一例に過ぎず、サーバシステム群13の構成はこれに限られない。例えば、認証サーバ、配信管理サーバ、変換サーバ、及び配信サーバをまとめて一台のマシンで実現する等、図9に表示された複数のサーバをまとめて、物理的に一台のマシンで実現することも可能である。また、図9に記載された各サーバは、それぞれ一台のマシンで構成されても、複数台のマシンで構成されてもよい。例えば、図9では配信サーバとして配信Aサーバ44及び配信Bサーバ45の2台のサーバを設けているが、同時にコンテンツを配信する携帯電話機15−1〜15−Mの数が増加するのに応じて、配信Cサーバ、配信Dサーバといったように任意の台数のマシンを増設することが可能である。
サーバシステム群13に含まれるサーバ40〜46は、それぞれ、CPU400〜406と、記憶装置410〜416と、入力装置420〜426と、表示装置430〜436と、通信装置440〜446とを備える。記憶装置410〜416には、各サーバに内蔵された記憶装置を用いてもよいが、各サーバからネットワークを介してアクセス可能な外部の記憶装置を利用してもよい。サーバ40〜46は、後述する処理を実行させるソフトウェアを汎用コンピュータ上で動作させるものでもよく、専用のハードウェアであってもよい。
図10は、サーバシステム群13に含まれるサーバの機能的な構成を示す図である。Webサーバ40は、例えばコンテンツ配信の番組表等を含む所定の画面を携帯電話機15−1〜15−Mに搭載されたブラウザに表示させるためのファイルや、携帯電話機15−1〜15−Mがコンテンツ配信システム10を利用するための専用アプリケーションを、httpプロトコルを用いて携帯電話機15−1〜15−Mに提供するサーバである。Webサーバ40は、携帯電話機15−1〜15−Mからの画面要求及びアプリケーション要求を受信して各要求に対応する画面又はアプリケーションを返信する送受信・制御部501と、画像蓄積部502と、アプリケーション蓄積部503とを備える。認証サーバ41は、携帯電話機15−1〜15−Mからのコンテンツ配信要求に対しユーザ認証を行うサーバであり、認証要求の送受信及び認証処理の制御を行う送受信・制御部511と、ユーザ認証部512と、ユーザDB513(本明細書においては、データベースを「DB」と表記する)とを備える。配信管理サーバ42は、コンテンツの配信可否を管理し、配信Aサーバ44、配信Bサーバ45及びエラー配信サーバ46への配信開始通知を行うとともに、ユーザが要求するコンテンツの視聴可否判定を行うサーバである。配信管理サーバ42は、配信可否監視のための通信を制御し、視聴可否問合せを受信して結果を送信する送受信・制御部521と、配信Aサーバ44又は配信Bサーバ45の少なくとも1つを定期的に監視して当該番組のコンテンツが蓄積されているか否かを判定する配信可否監視部522と、要求された番組の視聴可否を判定する視聴可否判定部523と、配信管理DB524とを備える。
変換サーバ43は、オーサリング端末12−1〜12−Nから受信したコンテンツを、配信先である携帯電話機15−1〜15−Mの機種ごとの特徴にあわせて変換するサーバであり、コンテンツの送受信及び変換処理の制御を行う送受信・制御部531と、コンテンツ変換部532と、携帯電話機種情報蓄積部533とを備える。
配信Aサーバ44及び配信Bサーバ45は、変換サーバ43で変換されたコンテンツを蓄積し、携帯電話機15−1〜5Mの要求に応じて配信するサーバであり、コンテンツの蓄積及び配信を制御する送受信・制御部541、551と、コンテンツ配信部542、552と、コンテンツ蓄積部543、553とを備える。エラー配信サーバ46は、配信時間外のストリーミング配信要求等に応じて、携帯電話機15−1〜15−Mにコンテンツが配信不可能である旨を通知するエラー通知コンテンツを配信するサーバであり、エラー配信要求の受付と配信の制御を行う送受信・制御部561と、コンテンツ配信部562と、エラー配信の終了タイミングを判定するエラー配信終了判定部563と、コンテンツ蓄積部564とを備える。
図11の(a)、(b)は、ユーザDB513及び配信管理DB524に含まれるデータの一例を示す図である。ユーザDB513は、コンテンツ配信システム10に登録されているユーザの情報を管理するDBであり、ユーザID600と、契約期間601とを含む。ユーザID600は、コンテンツ配信システム10においてユーザを識別するための一意の文字列であり、契約期間601は各ユーザがコンテンツ配信サービスの利用を契約しており、サービスを利用可能である期間を示す。例えば、図11の(a)に例として示されるユーザDB513では、「AAAAaaaa」というユーザIDを有するユーザの契約期間が「2004/12/22マデ」であり、「BBBBbbbb」というユーザIDを有するユーザの契約期間が「2004/12/31マデ」であることが理解できる。
配信管理DB524は、コンテンツの配信期間を管理するDBであり、番組ID610と、開始時刻611と、終了予定時刻612と、フラグ613とを含む。番組ID610は、コンテンツ配信システム10において番組を識別するための一意の文字列である。開始時刻611及び終了予定時刻612は、番組表に定められた当該番組の開始時刻及び終了予定時刻であり、開始時刻611から終了予定時刻612までの間にコンテンツ配信要求を送信し視聴が認められた携帯電話機は、当該コンテンツを最初から視聴することができる。これ以外の時間にコンテンツ配信要求を送信した携帯電話機は、コンテンツの配信を受けることができない。なお、番組ID610、開始時刻611及び終了予定時刻612は、番組表が決定された時点で予め配信管理DB524に格納される。フラグ613は、コンテンツが現時点で配信可能であるか否かを示すフラグであり、例えばフラグ613に「0」がセットされている場合には当該コンテンツが配信不可能であり、「1」がセットされている場合には配信可能である。例えば、図11の(b)に例として示される配信管理DB524では、「10000000」という番組IDを有する番組の配信要求が、開始時刻「2004/12/03 14:00」から終了予定時刻「2004/12/03 14:05」まで受け付けられ、現在配信可能であること、及び、「10000001」という番組IDを有する番組の配信要求が、開始時刻「2004/12/03 15:00」から終了予定時刻「2004/12/03 15:05」まで受け付けられ、現在配信不可能であることが理解できる。
ただし、図11はユーザDB513及び配信管理DB524に格納されるデータの一例に過ぎず、ユーザDB513及び配信管理DB524は図11に示された以外の様々なデータを含んでもよいことに注意すべきである。
図12は、携帯電話機15−1〜15−Mのうちの任意の一つである、例えば携帯電話機15−1の物理的な構成を示す図である。携帯電話機15−2〜15−Mについても、図12に示された携帯電話機15−1と同様の構成を有するものとする。
携帯電話機15−1は、図12に示す通り、CPU150と、記憶装置151と、入力装置152と、表示装置153と、音声出力装置154と、振動装置155と、通信装置156とを備える。CPU150は、記憶装置151、入力装置152、表示装置153、音声出力装置154、振動装置155及び通信装置156を制御し、記憶装置151は、少なくとも、入力装置152を用いて入力されたデータと、通信装置156を介して基地局14から受信したデータと、それらのデータを表示装置153に表示するための汎用ブラウザ等のプログラムとを記憶する。記憶装置151は、更に、コンテンツ配信システム10において配信されるコンテンツを再生するための専用アプリケーションを含んでもよい。入力装置152は、マイクロフォン及びプッシュボタン等を含み、表示装置153は、配信されるコンテンツに含まれる液晶バックライト制御情報に応じて点灯する液晶バックライト157を備えるディスプレイを含み、音声出力装置154はスピーカを含む。振動装置155は、配信されるコンテンツに含まれるバイブレータ制御情報に応じて振動を発生させるバイブレータであり、通信装置156は、携帯電話機15−1を無線ネットワークを介して基地局14と通信させる機能を有する。
図13、図15及び図16は、コンテンツ配信システム10を用いて実現される種々の処理内容を示すブロック図である。各フローの詳細な説明に入る前に、コンテンツ配信システム10の処理の概略を説明する。
まず、コンテンツ配信システム10において配信されるコンテンツを作成するディスク・ジョッキーなどのコンテンツ作成者が、オーサリング端末12−1〜12−Nのいずれかを利用してコンテンツを作成する。当該コンテンツには、音声データのほかに、画像及び文字等の表示データや、バイブレータや液晶バックライト等の携帯電話機特有の機能を制御する制御データが含まれる。作成されるコンテンツは、例えば15秒ごとの一定の時間間隔で、送信可能なファイル形式に変換・圧縮され、サーバシステム群13に送信される(コンテンツ作成処理)。図13は、このようなコンテンツ作成処理の流れの例を示すフロー図である。
次いで、サーバシステム群13の変換サーバ43が、オーサリング端末12−1〜12−Nから送信されたコンテンツを受信し、該コンテンツを配信先である携帯電話機の各機種に対応するよう変換した上で、配信Aサーバ44及び配信Bサーバ45に送信する(コンテンツ変換・蓄積処理)。配信Aサーバ44及び配信Bサーバ45にコンテンツが蓄積されると、配信Aサーバ44又は配信Bサーバ45の少なくとも1つを定期的に監視している配信管理サーバ42はコンテンツが配信可能になった旨を判定し、配信Aサーバ44、配信Bサーバ45及びエラー配信サーバ46に配信開始通知を行うとともに、配信管理DB524に配信可能を示すフラグ613を設定する(コンテンツ配信管理処理)。図15の(a)、(b)は、このコンテンツ変換・蓄積処理及びコンテンツ配信管理処理の流れの例を示すフロー図である。
図16は、上記のコンテンツ作成処理、コンテンツ変換・蓄積処理及びコンテンツ配信管理処理を含むコンテンツ配信システム10の処理全体を示すものであり、携帯電話機15−1〜15−Mからサーバシステム群13へのコンテンツ配信要求が送信されてから、オーサリング端末12−1〜12−Nのいずれかで作成されサーバシステム群13で蓄積・変換されたコンテンツが当該携帯電話機に配信されるまでの流れを示している(コンテンツ配信処理)。
以下、各フローを詳細に説明する。図13はコンテンツ作成処理の流れの例を示すフロー図であり、図14は、本処理のためにオーサリング端末12−1〜12−Nの表示装置123に表示されるコンテンツ作成画面の例である。図14の画面では、作成するコンテンツを、コンテンツの開始時点からのミリ秒単位の経過時間900を横方向の尺度に用いた表形式で表現している。経過時間900より下の行には、上から、画像トラック910、文字トラック920、バイブレータ・トラック930、バックライト・トラック940、マイク音声トラック950、ファイル音声トラック960、音源ファイル・フォルダ970、画像ファイル・フォルダ980及びメッセージ入力エリア990が設けられている。音源ファイル・フォルダ970、画像ファイル・フォルダ980には、予めオーサリング端末12−1の記憶装置121に音源ファイル302及び画像ファイル304として格納されているファイルの一覧がそれぞれ表示される。メッセージ入力エリア990には、メッセージ・テキストを打ち込むためのメッセージ入力欄991と、当該メッセージを表示させる時間を例えばミリ秒単位で指定する表示時間指定欄992と、メッセージの入力を確定する入力ボタン993とが含まれる。マイク音声トラック950は、オーサリング端末12−1のマイク301から入力され録音部310で録音された音声データの波形を示し、ファイル音声トラック960は、音源ファイル302から入力された音声データの波形を示す。更に、画像トラック910及び文字トラック920は、マイク音声トラック950及びファイル音声トラック960の音声データと合わせてコンテンツに取り込まれる画像データ及び文字データを示し、バイブレータ・トラック930及びバックライト・トラック940は、マイク音声トラック950及びファイル音声トラック960の音声データと合わせてコンテンツに取り込まれるバイブレータ及びバックライトの制御データを示す。開始ボタン901はコンテンツの作成を開始するためのボタンであり、終了ボタン902はコンテンツの作成を終了するためのボタンである。
コンテンツ作成処理は、オーサリング端末12−1〜12−Nのいずれか、例えばオーサリング12−1において、図14のコンテンツ作成画面が起動され、開始ボタン901がクリックされることにより開始される。これにより、ステップS81において、オーサリング端末12−1のタイマ部313がコンテンツ作成開始時刻からの経過時間の測定を開始すると同時に、録音部310が、マイク301から入力される音声データの録音を開始する。マイク301からの音声データが録音されると、コンテンツ作成画面のマイク音声トラック950に当該音声データの波形である例えば波形951が表示される。オーサリング端末12−1におけるコンテンツ作成処理では、音声データとして、マイク301から入力され録音部310で録音された音声に加えて、予め音源ファイル302として格納された音声データを利用することが可能である。作成中のコンテンツに音源ファイル302からの音声データを挿入する場合、コンテンツ作成者は、ファイル音声トラック960において、音源ファイル302に含まれる音声データの再生を開始したい時刻に相当する位置をクリックした上で、音源ファイル・フォルダ970に表示された例えば音源ファイル971〜973のうちの所望のファイルをクリックすることにより、作成中のコンテンツに挿入したい音声データを含む音源ファイル、及び当該音声データの再生開始時刻を指定することができる。これにより、指定した時刻に音声出力装置124を介して当該音源ファイルの再生が開始され、更に、ファイル音声トラック960の指定した時刻より右側に、当該音源ファイルに含まれる音声データの波形である例えば波形961が表示される。コンテンツ作成者は、マイク301からの音声データと音源ファイル302からの音声データとの両方を同時に使用してもよく、いずれか一方のみを使用してもよい。
更に、コンテンツ作成の開始から終了までの所望のタイミングにおいて、コンテンツ作成者がコンテンツ作成画面上でそれぞれ後述する挿入作業を行うことにより、ステップS82において、作成中のコンテンツに、画像及び文字等の表示データ、或いはバイブレータ制御情報及び液晶バックライト制御情報等の制御データが挿入される。表示データ又は制御データは、任意の回数に渡り、作成中のコンテンツに挿入されることが可能である。
作成中のコンテンツに画像データが挿入される場合、コンテンツ作成者は、例えば、図14の画像トラック910において、画像データの表示を開始したい時刻及び終了したい時刻に相当する位置を選択した上で、画像ファイル・フォルダ980に表示された画像ファイル981〜982のうちの所望の画像ファイルをクリックする。この操作により、ステップS82において、コンテンツに挿入されるべき画像データと、該画像データの表示の開始時刻及び終了時刻を示すデータとが入力され、ステップS82−2において、入力されたデータがオーサリング端末12−1の記憶装置121に記憶される。また、入力されたデータに基づいて、画像トラック910の所望の時刻に対応する位置に、選択された画像ファイルである例えば画像ファイル911が表示される。
作成中のコンテンツに文字データが挿入される場合、コンテンツ作成者は、例えば、図14の文字トラック920において文字データの表示を開始したい時刻及び終了したい時刻に相当する位置をクリックした上で、メッセージ入力欄991に所望のメッセージを入力し、当該メッセージを表示したい時間を表示時間指定欄992に、例えばミリ秒単位で入力する。更に入力ボタン993を押下することにより、ステップS82において、コンテンツに挿入されるべき文字データと、該文字データの表示を開始及び終了する時刻とを示すデータとが入力され、ステップS82−2において、入力されたデータがオーサリング端末12−1の記憶装置121に記憶される。また、入力されたデータに基づいて、文字トラック920の所望の時刻に対応する位置に、入力したメッセージの一部を示すメッセージ・アイコン921が表示される。
作成中のコンテンツにバイブレータ制御情報が入力される場合、コンテンツ作成者は、例えば、バイブレータ・トラック930において、携帯電話機15−1〜15−Mの振動装置155の作動を開始させたい時刻及び終了させたい時刻に相当する位置をクリックにより指定する。この操作により、ステップS82において、コンテンツを再生する携帯電話機15−1〜15−Mの振動装置155の作動の開始時刻及び終了時刻を示すデータが入力され、ステップS82−2において、入力されたデータがオーサリング端末12−1の記憶装置121に記憶される。また、入力されたデータに基づいて、バイブレータ・トラック930の所望の時刻に対応する位置に、例えばバイブレータ制御情報931が表示される。
作成中のコンテンツに液晶バックライト制御情報が入力される場合、コンテンツ作成者は、例えば、バックライト・トラック940において、携帯電話機15−1〜15−Mの液晶バックライト157の点灯を開始させたい時刻及び終了させたい時刻に相当する位置をクリックにより指定する。この操作により、ステップS82において、コンテンツを再生する携帯電話機15−1〜15−Mの液晶バックライト157の点灯の開始時刻及び終了時刻を示すデータが入力され、ステップS82−2において、入力されたデータがオーサリング端末12−1の記憶装置121に記憶される。また、入力されたデータに基づいて、バックライト・トラック940の所望の時刻に対応する位置に、例えば液晶バックライト制御情報941が表示される。
一方、入力された音声データは、タイマ部313で計測される経過時間に従い、予め設定される時間間隔である例えば15秒ごとに音声データ作成部312により一つの音声ファイルにまとめられて出力される。音声データの入力開始後、ステップS83において所定時間の経過が判断されると、ステップS84において、音声データ作成部312により、当該所定時間分の音声データである単位再生データが作成される。このとき、当該期間内に、マイク301から録音された音声データや、指定された音源ファイル302の音声データ等の複数の音声データが存在する場合、それら複数の音声データを統合した1つの単位再生データが作成される。
このように単位再生データが作成されると、表示・制御データ作成部315は、ステップS85において、記憶装置121に記憶された画像データ、文字データ、バイブレータ制御情報及び液晶バックライト制御情報の中から、該単位再生データと対応する所定時間内にコンテンツに挿入されるよう指定されたデータを検出して取り出し、単位再生データの再生開始時刻に対する相対的な開始時刻及び終了時刻を算出して、画像データ、文字データ、バイブレータ制御情報及び液晶バックライト制御情報と、それらと対応付けられた相対的な開始時刻又は終了時刻とを含む表示・制御データファイルを作成する。相対的な開始時刻及び終了時刻について算出する例を挙げて説明すると、コンテンツ作成開始からの経過時間が1500〜3000ミリ秒の期間に対応する単位再生データと、当該単位再生データに対応する画像データであって、コンテンツ作成開始からの経過時間が1620〜1800ミリ秒の期間に表示される画像データとが存在する場合、画像データの相対的な開始時刻は1620−1500=120より120ミリ秒と算出され、相対的な終了時刻は1800−1500=300より300ミリ秒と算出される。
ステップS84で作成された単位再生データと、ステップS85で作成された、当該単位再生データに対応する表示・制御データファイルとは、ステップS86において、データ圧縮部316により一つのファイルに圧縮される。このとき、データ圧縮部316は、圧縮されたファイルに、コンテンツ作成者が予め入力した当該コンテンツの番組IDと、作成された圧縮ファイルが当該番組の開始から所定時間ごとに作成される単位再生データの何番目に対応するものであるかを示す分割番号とを付与する。この圧縮ファイルは、ステップS87において、送受信部317によりサーバシステム群13に送信される。
その後、ステップS88において、オーサリング端末12−1の制御部314は、コンテンツ作成者が終了ボタン902をクリックしたことに応じて、コンテンツ作成処理の終了を判断する。なお、図13では、ステップS83において所定時間が経過したと判断された後、ステップS84〜S87が実行された上でステップS88においてコンテンツの作成が終了されるか否かが判断され、作成が終了されない場合にステップS81に戻るように便宜的に記載しているが、本実施の形態のコンテンツ作成処理においては、ステップS81で開始された音声データの録音及び経過時間の測定は、コンテンツの作成開始から終了までの間、ステップS84〜87により中断されることなく継続的に実行される。また、ステップS83における所定時間経過の判断は、上記の通りタイマ部313により継続的に行われる経過時間の測定に基づいて、所定時間が経過するごとに、ステップS84を開始すべき旨が判断されるものである。ステップS84〜S87の処理は、所定時間の経過ごとに、音声データの録音及び経過時間の測定と並行して実行され、作成された圧縮ファイルがサーバシステム群13に逐次送信される。なお、ステップS82における表示・制御データの入力は、コンテンツの作成開始から終了までの任意のタイミングで実行可能である。
図15の(a)は、このように作成されたコンテンツをサーバシステム群13において変換し蓄積するための、コンテンツ変換・蓄積処理の流れの例を示すフロー図である。この処理は、ステップS1001において、変換サーバ43の送受信・制御部531が、オーサリング端末12−1〜12−Nのいずれかで作成されたコンテンツの所定期間分を受信することにより実行される。
送受信・制御部531は、ステップS1002において、コンテンツ変換部532を動作させ、携帯電話機種情報蓄積部533に蓄積されたデータを利用して、受信したコンテンツに含まれる単位再生データを、携帯電話機15−1〜15−Mの各機種における再生に適する機種別単位再生データに変換する。この変換により、機種別単位再生データと、該単位再生データの再生中に携帯電話機で利用される表示データ又は制御データと、当該コンテンツが含む番組の番組IDと、該データが番組の最初から何番目の所定時間に対応するものであるかを示す分割番号とを含む配信データが作成される。変換サーバ43は、ステップS1003において、この配信データを配信Aサーバ44及び配信Bサーバ45に送信する。
配信Aサーバ44及び配信Bサーバ45の送受信・制御部541、551は、ステップS1004において、変換サーバ43からの配信データを受信し、コンテンツ蓄積部543、553に蓄積する。これにより、オーサリング端末12−1〜12−Nで作成されたコンテンツは、配信Aサーバ44及び配信Bサーバ45に、携帯電話機15−1〜15−Mに配信可能な状態で保持される。
続いて、図15の(b)は、配信管理サーバ42がコンテンツの配信が可能となったことを判断する際の、コンテンツ配信管理処理の流れの例を示すフロー図である。配信管理サーバ42の配信可否監視部522は、配信Aサーバ44及び配信Bサーバ45の少なくとも1つを定期的に監視し、監視対象であるサーバのコンテンツ蓄積部に新しい番組の配信データが蓄積されていることを検出すると、当該番組が配信可能となったことを判定する。ステップS1005において配信可否監視部522がこのような監視を行い、新たな番組の配信が可能になったことを判定すると、ステップS1006において、配信可否監視部522は、配信管理サーバ524の当該番組の番組ID610に対応するフラグ613に、配信可能であることを示す値である例えば「1」を設定する。また、配信管理サーバ42の配信可否監視部522は、配信管理DB524のフラグ613の変更と同時又はその後に、配信Aサーバ44、配信Bサーバ45及びエラー配信サーバ46に対し、当該コンテンツが配信可能である旨を通知する配信開始信号を送信する。すると、配信開始信号を受信したエラー配信サーバ46のエラー配信終了判定部563が、ステップS1107において、後述するエラー通知コンテンツの配信を終了すべき旨を判定する。
図16は、コンテンツ配信システム10において携帯電話機15−1〜15−Mにコンテンツを配信するためのコンテンツ配信処理の流れの例を示すフロー図である。本処理は、携帯電話機15−1〜15−Mのいずれかである例えば携帯電話機15−1に搭載された専用アプリケーションが起動され、表示された配信要求画面においてコンテンツの配信要求操作が行われることにより開始する。すると、ステップS1101において、携帯電話機15−1から認証サーバ41に対し、コンテンツ配信要求のhttpリクエストが送信される。認証サーバ41の送受信・制御部511は、ステップS1102においてこのコンテンツ配信要求を受信し、ユーザ認証部512を動作させてユーザの認証を行う。具体的には、コンテンツ配信要求に含まれるユーザIDが、ユーザDB513に登録されており、且つ契約期間内であることを確認する。ステップS1102における認証が失敗した場合、処理は最初に戻り、携帯電話機15−1の表示装置153に再び配信要求画面が表示される。
ステップS1102におけるユーザの認証が成功すると、認証サーバ41の送受信・制御部511は、ステップS1103において、配信管理サーバ42に対し、ユーザが要求している番組が視聴可能であるか否かを問い合わせる視聴可否問合せ信号を送信する。ステップS1104において、配信管理サーバ42の送受信・制御部521は、この視聴可否問合せ信号を受信し、視聴可否判定部523を動作させて当該番組が視聴可能であるか否かを判定させる。具体的には、認証サーバ41から送信された番組IDをキーに配信管理DB524を検索し、指定された番組IDに対応するフラグ613に配信可能を示すフラグが立っているか否かを判定する。視聴可否判定の基準としては、更に様々な要素を利用することが可能である。例えば、通常は配信サーバの性能上の制約から、1つの番組を同時に配信することができるユーザ数には制限が生じるため、特定の番組の視聴を希望するユーザのうち、制限範囲内の数のユーザにのみ視聴を許可することが考えられる。また、携帯電話機15−1からのコンテンツ配信要求に含まれる機種情報を利用して、特定の機種を利用するユーザにのみコンテンツの視聴を許可することも可能である。
例えば番組の配信開始前にユーザが配信要求を行った場合など、ユーザによる番組の視聴が不可能である場合、配信管理サーバ42は、ステップS1105において、認証サーバ41に対し視聴不可能を表す信号を送信する。すると、ステップS1106において、視聴不可能信号を受信した認証サーバ41の送受信・制御部511は、ユーザの携帯電話機15−1に対し、エラー配信サーバ46のアドレス情報、具体的にはエラー配信サーバ46のURLと、携帯電話機15−1が最初に要求すべき配信データの分割番号である、例えば「0」とを通知する。そこで、携帯電話機15−1は、ステップS1107において、受信したURL及び分割番号を用いて、エラー配信サーバ46に対し、httpリクエストによるデータ要求を行う。エラー配信サーバ46のコンテンツ蓄積部564には、予め、番組が視聴不可能である旨を示すエラーメッセージを含むエラー通知コンテンツが、携帯電話機の機種ごとに作成され蓄積されている。ステップS1108において、ユーザからのデータ要求を受信したエラー配信サーバ46の送受信・制御部561は、コンテンツ配信部562を動作させ、携帯電話機15−1に対し、携帯電話機からのデータ要求に含まれる機種情報に対応するエラー通知コンテンツを含む応答データを配信する。このエラー通知コンテンツとしては、例えば、「残念ですがこのコンテンツは現在視聴できません」といったメッセージを表示する画像データを利用することが考えられる。
これ以降、ユーザが携帯電話機15−1に対して専用アプリケーションの終了を指定しない場合には、ステップS1107のエラー配信サーバ46へのデータ要求と、1108のエラー通知コンテンツの配信とが繰り返される。
その後、コンテンツ作成者がオーサリング端末12−1〜12−Nのいずれかを用いてユーザが視聴を希望している番組のコンテンツの作成の開始操作を行うと、ステップS1109において、使用されているオーサリング端末12−1等が音声の録音を開始し、ステップS1110において、コンテンツがサーバシステム群13に送信される。このステップS1109及びS1110は、図13のフロー図に示されたコンテンツ作成処理に対応する。このコンテンツ作成処理により、サーバシステム群13にコンテンツが送信されると、図15の(a)に示されたコンテンツ変換・蓄積処理が実施されて、配信Aサーバ44及び配信Bサーバ45のコンテンツ蓄積部543、553に配信データが蓄積されるとともに、図15の(b)に示されたコンテンツ配信管理処理が実行されて、エラー配信サーバ46のエラー配信終了判定部563が、エラー配信を終了すべき旨を判定する。そのため、エラー配信サーバ46の送受信・制御部561は、ステップS1112において携帯電話機15−1からのデータ要求を受信すると、ステップS1113において、携帯電話機15−1に対し、エラー配信サーバ46との通信を終了して再度認証サーバ41にコンテンツ配信要求を行うよう指示する情報を含む応答データを送信する。
この応答データを受信した携帯電話機15−1は、ステップS1114において、再度認証サーバ41にコンテンツ配信要求を送信する。認証サーバ41の送受信・制御部511は、ステップS1115においてステップS1102と同様のユーザ認証を行った上で、ステップS1116において、配信管理サーバ42にステップS1103と同様の視聴可否問合せ信号を送信する。ステップS1117において、配信管理サーバ42の視聴可否判定部523は、ステップS1104と同様に当該番組の視聴可否を判定する。この場合、配信管理DB524の当該番組に対応するフラグ613には、上述の通り配信可能を示す値が設定されているため、視聴可否判定部523は当該番組が視聴可能であると判定し、送受信・制御部521は、ステップS1118において、認証サーバ41に視聴可能を示す信号を送信する。
認証サーバ41の送受信・制御部511は、ステップS1119において上記の視聴可能信号を受信すると、携帯電話機15−1に、携帯電話機15−1にコンテンツを配信する配信サーバである例えば配信Aサーバ44のURLと、携帯電話機15−1が最初に要求すべき配信データの分割番号である、例えば「0」とを送信する。携帯電話機15−1は、ステップS1120において、受信したURL及び分割番号を用いて配信Aサーバ44にデータ要求を送信する。
配信Aサーバ44の送受信・制御部541は、ステップS1121においてこのデータ要求を受信すると、コンテンツ配信部542を動作させて、携帯電話機15−1に対し、コンテンツ蓄積部543に蓄積された当該番組の配信データのうち、携帯電話機15−1の機種に対応する配信データであって、データ要求において指定された分割番号の配信データを含む応答データを送信する。また、この際、配信Aサーバ44は、番組IDと、携帯電話機15−1から要求された配信データの分割番号をインクリメントすることにより算出した、携帯電話機15−1が次に要求すべき配信データの分割番号とを、応答データに含めて送信する。携帯電話機15−1は、このような応答データを受信すると、配信Aサーバ44に次回のデータ要求を送信する際に、応答データに含まれていた番組ID及び分割番号を含むデータ要求を送信する。配信Aサーバ44は、このようなデータ要求を受信すると、コンテンツ配信部542を動作させて、コンテンツ蓄積部543に蓄積された当該番組の要求された分割番号の配信データを、1回の要求に対し1つずつ配信する。
なお、携帯電話機15−1〜15−Mは、コンテンツを途切れなく再生するため、再生中の配信データの次に再生すべき配信データを、記憶装置151に設けられたバッファに格納することができる。携帯電話機15−1〜15−Mは、バッファに配信データが入っていない場合、配信Aサーバ44にデータ要求を送信する。バッファに配信データが入っている場合には、再生中の配信データの再生が終了してバッファ内の配信データの再生が開始された後の所定のタイミングでデータ要求を実行する。
データ要求のタイミングとしては、配信データの再生開始後の、例えば、バッファが空になった後であってもよく、データ要求に対する配信データが受信されるまでにバッファに書き込みができるようなタイミングであればよい。このように再生開始後の所定のタイミングにデータ要求をすることによって、配信サーバでは、データ要求があったときから、次のデータ要求が来るまでの時間として所定時間以上空くこととなり、その間に次の配信データをオーサリング端末から受信して記憶することができる。従って、携帯電話機からのデータ要求時に、配信データを確実に用意することができる。また、このように確実に配信データを用意することができるために、配信するデータが用意されていないのにも関わらず携帯電話機からデータ要求が来ることを適切に抑えることができる。
ステップS1122においてオーサリング端末12−1におけるコンテンツ作成が終了し、ステップS1123における携帯電話機15−1からのデータ要求に対し、当該番組の最後の分割番号を有する配信データを送信する際、配信Aサーバ44は、ステップS1124において、当該配信データを含む応答データに、配信Aサーバ44との通信を終了して再度認証サーバ41へのコンテンツ配信要求を行うよう指示する情報を含めて送信する。この応答データを受信した携帯電話機15−1は、ステップS1101と同様に、認証サーバ41に対してコンテンツ配信要求を送信する。それ以降は、ステップS1102以降と同様の処理が行われる。
図17、図18および図19は、コンテンツ配信システム10において、携帯電話機15−1〜15−Mと配信Aサーバ44、配信Bサーバ45及びエラー配信サーバ46との間でhttpプロトコルを用いてやり取りされるデータのフォーマットを示す図である。
図17は、例えばステップS1107、S1112、S1120及びS1123のような、携帯電話機15−1〜15−Mから配信Aサーバ44、配信Bサーバ45及びエラー配信サーバ46に対するデータ要求の際に送信される要求データ1300のフォーマットを示す図である。要求データ1300は、番組ID1301と、サーバ側指定文字列1302と、バージョン番号1303とを含む。番組ID1301は、配信を要求する番組を識別するための一意の文字列であり、サーバ側指定文字列1302は、配信サーバでの処理に必要な文字列であって、具体的には当該番組の何番目の配信データを要求するかを示す分割番号を含む。バージョン番号1303は、要求データ1300を送信する携帯電話機15−1〜15−Mに搭載された専用アプリケーションのバージョンを示す。
図18、図19は、例えばステップS1108、S1113、S1121及びS1124のような、図17に示された要求データに応じて配信Aサーバ44、配信Bサーバ45及びエラー配信サーバ46から携帯電話機15−1〜15−Mに返信する際に用いられる応答データ1400のフォーマットを示す図である。応答データ1400は、エラーコード1401、番組ID1402、サーバ側指定文字列1403、番組名1404、及びデータ件数1405を含むヘッダ部1411と、データ格納オフセット1406−1−1〜1406−L(Lは任意の自然数)、データ長1407−1〜1407−L、データ種別1408−1−1〜1408−L、及び実データ1409−1〜1409−Lを含むL個のデータ部1412−1〜1412−Lとを含む。エラーコード1401は、配信Aサーバ44、配信Bサーバ45及びエラー配信サーバ46における要求データ1300の処理状態を示すものであり、例えば、「0」であれば正常、「1」であればエラー、「2」であれば応答データ1400を受信した携帯電話機15−1〜15−Mが、配信Aサーバ44、配信Bサーバ45及びエラー配信サーバ46との通信を終了して認証サーバ41へ再度コンテンツ配信要求を行うべきである旨を示す。なお、エラーコード1401がエラーを示す例えば「1」に設定される場合、当該応答データ1400は、番組ID1402以降のデータを含まない。次に、番組ID1402は、応答データ1400に含まれる番組を識別するためのIDであり、要求データ1300に含まれる番組ID1301と共通のIDが利用される。サーバ側指定文字列1403は、配信サーバでの処理に必要な文字列であって、具体的には次に要求すべき配信データの分割番号を含む。番組名1404は、応答データ1400に含まれる番組の名称であり、データ件数1405は、データ部1412−1〜1412−Lに格納されるデータの件数である。例えば、1つの応答データ中にデータ部1412−1及び1412−2のみが存在する場合、データ件数1405は「2」となる。
データ部1412−1〜1412−Lには、携帯電話機15−1〜15−Mへの配信データである音声データ、画像データ、文字データ、バイブレータ制御情報及び液晶バックライト制御情報が格納される。ただし、応答データ1400は、必ずしもこれら5種類のデータ全てを含むものではなく、その一部を含んでも良い。また、画像データ、文字データ、バイブレータ制御情報及び液晶バックライト制御情報のそれぞれの種類について、1つのデータを含んでも良く、複数のデータを含んでも良い。
データ格納オフセット1406−1〜1406−Lは、データ部1412−1〜1412−Lの先頭データのオフセット値であり、データ長1407−1〜1407−Lはデータ部1412−1〜1412−Lのデータ長であり、データ種別1408−1〜1408−Lは実データ1409−1〜1409−Lに格納されるデータの種別を示す。データ種別1408−1〜1408−Lは、例えば、実データ1409−1〜1409−Lに格納されているデータが音声データであれば「0」、画像データであれば「1」、文字データであれば「2」、バイブレータ制御情報であれば「3」、液晶バックライト制御情報であれば「4」といったように設定可能である。実データ1409−1〜1409−Lには、コンテンツの内容である音声データ、画像データ、文字データ、バイブレータ制御情報及び液晶バックライト制御情報が、それぞれ後述のフォーマットで格納される。
図19は、応答データ1400の実データ1409−1〜1409−Lに格納されるデータのフォーマットを示す図であり、図19の(a)は音声の実データ1500、同図(b)は画像の実データ1510、同図(c)は文字の実データ1520、同図(d)はバイブレータ制御情報の実データ1530、同図(e)は液晶バックライト制御情報の実データ1540のフォーマットを示す。音声の実データ1500は、特殊動作フラグ1501、再生時間1502及び音声データ1503を含む。特殊動作フラグ1501は特殊動作を設定するためのフラグであり、再生時間1502は音声データ1503に格納されたデータの再生時間を例えばミリ秒単位で示す。音声データ1503には、mld形式又はmmf形式等の携帯電話機15−1〜15−Mで再生可能な音声データが格納される。
画像の実データ1510は、相対開始時刻1511と、動作フラグ1512と、レイヤー指定1513と、画像種別1514と、画像データ1515とを含む。相対開始時刻1511は、当該画像データ1515の表示を開始又は終了する時刻を、同じ応答データ1400に含まれる音声データ1503の再生開始時刻からのミリ秒単位の相対時刻で示すものである。動作フラグ1512は、画像表示の「開始」又は「終了」の動作を指定するためのフラグであり、例えば、動作フラグ1512が「0」の場合に画像の表示を開始し、「1」の場合に表示を終了するよう設定することが可能である。例として、相対開始時刻1511に「300」、動作フラグ1512に「0」が格納されている場合、音声データ1503の再生開始から300ミリ秒経過した時点で、携帯電話機15−1〜15−Mの表示装置153に画像データ1515の表示が開始される。この場合、同一の応答データ1400、又は同じ番組内の当該応答データ以後の応答データに、表示の「終了」を示す動作フラグを含む画像の実データが含まれており、当該終了の実データにおいて指定された相対時刻に画像の表示が終了される。レイヤー指定1513は、表示装置153において同時に複数の画像を表示する場合に、画像データ1515を表示すべきレイヤーを示す。画像種別は、jpg形式、gif形式などの画像データ1515のデータ形式を指定するためのフィールドである。画像データ1515には、携帯電話機15−1〜15−Mの表示装置153に表示されるべき画像データが格納される。なお、画像の実データが表示の終了を示す動作フラグを含む場合、当該実データは、画像種別1514及び画像データ1515を含まない。
文字の実データ1520は、相対開始時刻1521と、動作フラグ1522と、文字データ1523とを含む。相対開始時刻1521及び動作フラグ1522は、画像の実データ1510の相対開始時刻1511及び動作フラグ1512と同様であり、文字データ1523は携帯電話機15−1〜15−Mの表示装置153に表示される文字データを含む。
バイブレータ制御情報の実データ1530は、相対開始時刻1531と動作フラグ1532とを含む。これらは、画像の実データ1510の相対開始時刻1511及び動作フラグ1512と同様であり、動作フラグ1532が動作の開始を示す例えば「0」である場合に携帯電話機15−1〜15−Mの振動装置155が作動させられ、振動を発生する。この場合、同一の応答データ1400内に動作の終了を示す動作フラグが設定された別のバイブレータ制御情報の実データが含まれ、当該終了の実データにおいて指定された相対開始時刻に達すると、振動装置155の動作が終了させられる。
液晶バックライト制御情報の実データは、相対開始時刻1541と動作フラグ1542とを含み、動作フラグ1542が動作の開始を示す例えば「0」である場合、指定された相対開始時刻に、携帯電話機15−1〜15−Mの表示装置153の液晶バックライト157が点灯させられる。この場合、同一の応答データ1400内に動作の終了を示す動作フラグが設定された別の液晶バックライト制御情報の実データが含まれ、当該終了の実データにおいて指定された相対開始時刻に達すると、液晶バックライト157が消灯させられる。
以上、本発明に係るコンテンツ配信システムの若干の実施の形態の構成と動作について説明したが、本発明はこうした実施の形態に限定されるものではないことに注意するべきである。例えば、上記の実施の形態では、コンテンツに挿入される制御データとして、携帯電話機のバイブレータ及び液晶バックライトを制御するデータが利用されているが、本発明はこれに限られず、携帯電話機を含む移動体端末が備える様々な機能を制御するデータを利用することが可能である。例えば、制御データとしては、前面と背面の2箇所に表示画面を有する移動体端末の背面液晶画面を使って画像や文字等を表示させる制御データや、移動体端末からの通話を発信させる制御データや、充電池を使い切ってから再充電するためにバッテリを強制的に消費させる制御データや、プッシュボタンを光らせる制御データであってもよい。また、表示部を光らせる制御データとしては、液晶ディスプレイのバックライトを点灯させる制御データの他に、表示部の明るさを制御する制御データであってもよい。
また、上記実施の形態では、コンテンツ作成者の指示入力により、音声データに対応付ける制御データを受け付けて記憶するようにしていたが、本発明はこれに限られず、音声データに含まれている音声の状況に基づいて音声データに対応付ける制御データをサーバシステム群内の機能部が決定して記憶するようにしてもよい。この場合には、たとえば、制御データを設定する音声状況と、当該音声状況時に設定する制御データとを対応付けて予めメモリ等の記憶部に記憶しておき、入力される音声データの音声状況が記憶されている音声状況であることを検出した場合に、当該音声データに、音声状況に対応する制御データを対応付けて設定するようにすればよい。たとえば、拍手音が含まれている音声状況の場合には、液晶のバックライトの制御データを対応付けるように設定してもよく、また、無音時間が所定時間以上続く音声状況の場合には、バイブレータの制御データを対応付けて設定してもよく、また、特定の言葉が含まれている音声状況であれば、特定の画像を表示させる制御データであってもよい。
また、上記実施の形態では、オーサリング端末12−1〜12−Nでコンテンツが作成される際、作成の開始から終了まで途切れなく音声データが録音されるようになっていたが、本発明はこれに限られるものではなく、本発明に係るコンテンツ配信システムにおいて配信されるコンテンツは、音声データ又は映像データの少なくとも一方と、制御データとを含めばよいことに注意すべきである。
更に、上記の実施の形態に係るオーサリング端末12−1〜12−Nでは、コンテンツ作成処理のステップS84において、所定時間ごとに単位再生データを作成していたが、本発明はこれに限られず、例えば、配信すべきデータ量が所定量を超えた場合に単位再生データを作成するようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、オーサリング端末12−1〜12−Nとサーバシステム群13とを分けて記載したが、本発明はこれに限られず、オーサリング端末12−1〜12−Nの各機能をサーバシステム群13の中に備えるように構成してもよい。
また、上記実施の形態では、携帯電話機15−1〜15−Mからのコンテンツ配信要求を受けた認証サーバ41が毎回ユーザの認証を行うようにしていたが、本発明はこれに限られず、例えば、認証サーバ41の負荷を軽減するため、携帯電話機15−1〜15−Mの記憶装置151に認証日時及び認証結果を保存し、過去の所定の期間内に認証に成功した結果データが存在しない場合にのみ、認証要求を行わせることが可能である。
また、上記実施の形態では、オーサリング端末12−1〜12−Nにより逐次コンテンツを作成し、配信Aサーバ44及び配信Bサーバ45に蓄積して、ほぼリアルタイムで携帯電話機15−1〜15−Mに配信するようにしていたが、本発明はこれに限られず、例えば、オーサリング端末12−1〜12−Nで予め作成された番組のコンテンツを配信Aサーバ44及び配信Bサーバ45に蓄積しておき、所定の開始時刻になった際に携帯電話機15−1〜15−Mに配信するようにしてもよい。この場合、配信管理サーバ42は、配信サーバに配信データが蓄積されているか否かにより配信可否を判定するのではなく、所定の開始時刻になったか否かにより配信可否を判定するようにすればよい。
また、上記実施の形態では、配信Aサーバ44及び配信Bサーバ45は携帯電話機の機種ごとに変換された1種類以上の配信データを蓄積するようにしていたが、本発明はこれに限られず、例えば、A機種に対応する配信データを配信Aサーバ44に蓄積し、B機種に対応する配信データを配信Bサーバ45に蓄積するといったように携帯電話機の機種ごとにサーバを設けるようにしてもよい。この場合、例えばステップS1119において、認証サーバ41は、コンテンツ配信要求に含まれる携帯電話機の機種情報を読み取り、当該機種に対応する配信サーバのURLを送信するようにすればよい。
また、携帯電話機15−1〜15−MのユーザIDとしては、例えば、携帯電話機15−1〜15−Mに格納されている携帯電話機に固有な識別情報を利用してもよく、携帯電話機からネットワークにデータを送信する際に、基地局14のゲートウェイにおいて付与される当該携帯電話機のユーザを特定することのできる識別情報を利用してもよい。
以上説明したように、本実施の形態によれば、二つ以上の異なるコンテンツを同時にストリーミング配信するために、携帯端末のユーザに対する配信管理を簡易化し、携帯端末のアクセス時点に関係なく、共通のコンテンツを効率よく提供することが可能である。
以上、実施の形態を参照して詳述したように、本発明のコンテンツ配信システムにより、携帯電話機等の移動体端末に対するストリーム配信において、音声データ又は表示データの少なくとも一方と、移動体端末特有の機能を制御する制御データとを配信することにより、より表現力の高いコンテンツの配信を実現することが可能である。
12−1〜12−N オーサリング端末
13 サーバシステム群
14 基地局
15−1〜15−M 携帯電話機
13 サーバシステム群
14 基地局
15−1〜15−M 携帯電話機
Claims (29)
- 携帯端末で再生可能なコンテンツのストリーミング情報を配信するストリーミング配信システムであって、
ストリーミング情報には、コンテンツの実データが格納可能に構成されるとともに、コンテンツに対応させて配信段階を示すステータス情報が格納可能に構成されており、少なくとも配信段階毎に所定単位のストリーミング情報を記憶する記憶手段と、
前記携帯端末からのアクセスを受け付けたとき、当該携帯端末のアクセス時点について、前記記憶手段に記憶されるストリーミング情報のステータス情報にしたがってコンテンツの配信段階を判断する判断手段と、
前記判断手段の判断結果に応じて当該コンテンツの実データについて配信有無を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定された配信有無にしたがって前記記憶手段に記憶された実データを配信する配信手段と、
を備えたことを特徴とするストリーミング配信システム。 - 配信段階を示すステータス情報は、前記配信手段で配信される実データについて、配信の開始を示す開始段階、配信の継続可能な期間を示す継続段階、および、配信可能な期間の終了を示す終了段階のいずれかひとつを示しており、前記判断手段は、開始段階、継続段階、および、終了段階のいずれかひとつを判断結果とすることを特徴とする請求項1に記載のストリーミング配信システム。
- 前記決定手段は、前記配信手段で配信すべき実データについて、前記判断手段で開始段階を判断結果とした場合には、コンテンツの実データを配信する決定を下すことを特徴とする請求項2に記載のストリーミング配信システム。
- 前記決定手段は、前記配信手段で配信すべき実データについて、前記判断手段で継続段階を判断結果とした場合には、コンテンツの実データを配信しない決定を下すことを特徴とする請求項2に記載のストリーミング配信システム。
- 前記識別情報は、コンテンツのファイル名であることを特徴とする請求項4に記載のストリーミング配信システム。
- さらに、前記携帯端末からのアクセスを受け付けたとき、当該携帯端末が初アクセスか否かを判断するアクセス判断手段を有しており、前記決定手段は、前記配信手段で配信すべき実データについて、前記アクセス判断手段で初アクセスを判断結果とし、かつ、前記判断手段で継続段階を判断結果とした場合には、コンテンツの実データを配信する決定を下すことを特徴とする請求項2に記載のストリーミング配信システム。
- 前記アクセス判断手段は、前記携帯端末からのマジックナンバーによって初アクセスであることを判断することを特徴とする請求項6に記載のストリーミング配信システム。
- 前記決定手段は、前記配信手段で配信すべき実データについて、前記判断手段で終了段階を判断結果とした場合には、コンテンツの実データを配信しない決定を下すことを特徴とする請求項2に記載のストリーミング配信システム。
- 一種類以上のコンテンツが用意されており、ステータス情報はコンテンツの種類に応じてそれぞれ構成されることを特徴とする請求項1〜8のいずれかひとつに記載のストリーミング配信システム。
- コンテンツの種類は、音、画像、テキスト、アンケートおよび携帯端末の機能を制御する制御情報のいずれかひとつまたはいずれかふたつ以上であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかひとつに記載のストリーミング配信システム。
- 前記ストリーミング配信システムは、ストリーミング情報を生成するオーサリング端末と当該オーサリング端末からストリーミング情報を受信して前記記憶手段に記憶するとともに携帯端末からのアクセスを受け付けてアクセス元の携帯端末に対して前記配信手段による実データの配信を行う配信サーバとを備えていることを特徴とする請求項1〜10のいずれかひとつに記載のストリーミング配信システム。
- 携帯端末で再生可能なコンテンツのストリーミング情報を配信する配信サーバのストリーミング配信方法であって、
ストリーミング情報には、コンテンツの実データが格納可能に構成されるとともに、コンテンツに対応させて配信段階を示すステータス情報が格納可能に構成されており、少なくとも配信段階毎に所定単位のストリーミング情報を前記配信サーバの記憶手段に記憶し、前記携帯端末からのアクセスを受け付けたとき、当該携帯端末のアクセス時点について、前記記憶手段に記憶されるストリーミング情報のステータス情報にしたがってコンテンツの配信段階を判断する第1ステップと、
前記第1ステップの判断結果に応じて当該コンテンツの実データについて配信有無を決定する第2ステップと、
前記第2ステップにより決定された配信有無にしたがって前記記憶手段に記憶された実データを配信する第3ステップと、
を含んだことを特徴とするストリーミング配信方法。 - 配信段階を示すステータス情報は、前記配信手段で配信される実データについて、配信の開始を示す開始段階、配信の継続可能な期間を示す継続段階、および、配信可能な期間の終了を示す終了段階のいずれかひとつを示しており、前記第1ステップは、開始段階、継続段階、および、終了段階のいずれかひとつを判断結果とすることを特徴とする請求項12に記載のストリーミング配信方法。
- 前記第2ステップは、前記第3ステップで配信すべき実データについて、前記第1ステップで開始段階を判断結果とした場合には、コンテンツの実データを配信する決定を下すことを特徴とする請求項13に記載のストリーミング配信方法。
- 前記第2ステップは、前記第3ステップで配信すべき実データについて、前記第1ステップで継続段階を判断結果とした場合には、コンテンツの実データを配信しない決定を下すことを特徴とする請求項13に記載のストリーミング配信方法。
- さらに、前記携帯端末からのアクセスを受け付けたとき、当該携帯端末が初アクセスか否かを判断する第4ステップを有しており、前記第2ステップは、前記第3ステップで配信すべき実データについて、前記第4ステップで初アクセスを判断結果とし、かつ、前記第1ステップで継続段階を判断結果とした場合には、コンテンツの実データを配信する決定を下すことを特徴とする請求項13に記載のストリーミング配信方法。
- 前記第4ステップは、前記携帯端末からのマジックナンバーによって初アクセスであることを判断することを特徴とする請求項16に記載のストリーミング配信方法。
- 前記第2ステップは、前記第3ステップで配信すべき実データについて、前記第1ステップで終了段階を判断結果とした場合には、コンテンツの実データを配信しない決定を下すことを特徴とする請求項13に記載のストリーミング配信方法。
- 一種類以上のコンテンツが用意されており、ステータス情報はコンテンツの種類に応じてそれぞれ構成されることを特徴とする請求項12〜18のいずれかひとつに記載のストリーミング配信方法。
- コンテンツの種類は、音、画像、テキスト、アンケートおよび携帯端末の機能を制御する制御情報のいずれかひとつまたはいずれかふたつ以上であることを特徴とする請求項12〜19のいずれかひとつに記載のストリーミング配信方法。
- 配信サーバのコンピュータにより実行可能なプログラムであって、
前記コンピュータに、
ストリーミング情報には、コンテンツの実データが格納可能に構成されるとともに、コンテンツに対応させて配信段階を示すステータス情報が格納可能に構成されており、少なくとも配信段階毎に所定単位のストリーミング情報を前記配信サーバの記憶手段に記憶し、前記携帯端末からのアクセスを受け付けたとき、当該携帯端末のアクセス時点について、前記記憶手段に記憶されるストリーミング情報のステータス情報にしたがってコンテンツの配信段階を判断する第1ステップと、
前記第1ステップの判断結果に応じて当該コンテンツの実データについて配信有無を決定する第2ステップと、
前記第2ステップにより決定された配信有無にしたがって前記記憶手段に記憶された実データを配信する第3ステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。 - 配信段階を示すステータス情報は、前記配信手段で配信される実データについて、配信の開始を示す開始段階、配信の継続可能な期間を示す継続段階、および、配信可能な期間の終了を示す終了段階のいずれかひとつを示しており、前記第1ステップは、開始段階、継続段階、および、終了段階のいずれかひとつを判断結果とすることを特徴とする請求項21に記載のプログラム。
- 前記第2ステップは、前記第3ステップで配信すべき実データについて、前記第1ステップで開始段階を判断結果とした場合には、コンテンツの実データを配信する決定を下すことを特徴とする請求項22に記載のプログラム。
- 前記第2ステップは、前記第3ステップで配信すべきストリーミング情報について、前記第1ステップで継続段階を判断結果とした場合には、コンテンツの実データを配信しない決定を下すことを特徴とする請求項22に記載のプログラム。
- さらに、前記携帯端末からのアクセスを受け付けたとき、当該携帯端末が初アクセスか否かを判断する第4ステップを有しており、前記第2ステップは、前記第3ステップで配信すべき実データについて、前記第4ステップで初アクセスを判断結果とし、かつ、前記第1ステップで継続段階を判断結果とした場合には、コンテンツの実データを配信する決定を下すことを特徴とする請求項22に記載のプログラム。
- 前記第4ステップは、前記携帯端末からのマジックナンバーによって初アクセスであることを判断することを特徴とする請求項25に記載のプログラム。
- 前記第2ステップは、前記第3ステップで配信すべき実データについて、前記第1ステップで終了段階を判断結果とした場合には、コンテンツの実データを配信しない決定を下すことを特徴とする請求項22に記載のプログラム。
- 一種類以上のコンテンツが用意されており、ステータス情報はコンテンツの種類に応じてそれぞれ構成されることを特徴とする請求項21〜27のいずれかひとつに記載のプログラム。
- コンテンツの種類は、音、画像、テキスト、アンケートおよび携帯端末の機能を制御する制御情報のいずれかひとつまたはいずれかふたつ以上であることを特徴とする請求項21〜28のいずれかひとつに記載のプログラム。
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