JP2006236528A - ディスク記録装置用アクチュエータアームの製造方法及びこれを用いたアクチュエータアーム - Google Patents

ディスク記録装置用アクチュエータアームの製造方法及びこれを用いたアクチュエータアーム Download PDF

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Abstract

【課題】特別な加工装置を用いることなく製作が容易で安価であり、記録ヘッドを確実かつ正確に支持することができ、振動或いは外部の衝撃に強いアクチュエータアームの製造方法を提供する。
【解決手段】ヘッドを取付ける先端アーム部40と回転軸を有する基端軸受部を有する素材プレートは、まず、ブランク成形工程で素材プレートの概略形状をプレス型で打抜き成形して素材プレートを形成する。また、素材プレートの基端軸受部と先端アーム部40の厚さ寸法をプレス型で形成すると共に、基端軸受部に先端アーム部40と厚さ寸法の異なる少なくとも1つの段差面と、この基端軸受部に凹陥溝又は突起から成る当接面を形成し、成形工程は、段差面を基準にプレス型で打抜き成形し、組立工程は、複数のベースプレートを当接面を基準に位置決め固定し、これにより、一連のプレス加工でベースプレートを単一の部材で構成する。
【選択図】図1

Description

本発明はハードディスクなどの記録装置におけるアクチュエータアームの製造方法及びこれを用いたアクチュエータアームに係わり、詳細には、所定の間隔を隔てて積層状に配置された複数枚のディスクの間に、先端に記録ヘッドを保持したプレート状アーム部材を基端部の回転軸を中心に揺動自在に回転させるスイングアーム型アクチュエータに関するものである。
一般に、この種のアクチュエータアームは複数のプレート状アーム部材を重ね合わせて構成され、それぞれの先端アーム部に記録ヘッド(ヘッドアッセンブリ)を取付けて、積層状に配置された記録ディスクの間隙(ディスク相互間のギャップ)に挿入し、このアームの基端部を、回転軸を中心に揺動させてヘッドが記録トラックを走査するようにしている。
従来、このようなアクチュエータアームは、例えば特許文献1(特開2002−197821号公報)に開示されているように、記録装置のディスク枚数に応じた複数の薄板状アームプレートを積層状に組み合わせて、その基端部を連続して一体化し、各アームの先端部にジンバル機構でヘッドを保持した弾性板を取付けている。このアームプレート先端への弾性板の取付けは、アームの先端部に設けた取付穴を基準にヘッドを備えた弾性板を熔接、接着などで取付けている。同文献のものは、1つのアームプレートの表裏にそれぞれ弾性板を取付け、この弾性板に取付けられた2つのヘッドが上側に位置するディスクの裏面と上側に位置するディスクの表面に接するように配置されている。
そこで各アームプレートの基端部には軸受孔が形成され、管状のブッシュ部材にこの軸受孔を嵌合して上下積載状に配置するのと同時に、各アームプレートの間にはリング状スペーサを介在させ、このスペーサでアームプレート先端部の間隔を形成するようにしている。従ってこのブッシュ部材にアームプレートの軸受孔とスペーサリングを嵌合してスポット熔接で一体化した後、このブッシュ部材の中心に回転支軸を挿入する構造が同文献には開示されている。
また、特許文献2(特開2000−11554号公報)には、プレート状のアーム部材を所定の間隔を形成する板状スペーサを挟んで順次積み重ね、このアーム部材とスペーサをボルトで一体化する構造が開示されている。そして、アーム部材とスペーサには回転支軸に嵌合する軸受孔が基端部に形成され、この一体化したアームブロックを、回転支軸を中心に揺動自在に支持している。
このように、従来のアクチュエータアームは、ヘッドを取付ける板状のアームプレートを積載状に上下重ね合わせる際、このアームプレートの間にスペーサ部材を配置してアームの先端部に所定の間隔を形成し、それぞれ基端部を熔接或いはボルトなどで連結して一体化している。そして、前掲特許文献1のものは各軸受孔に筒状のブッシュを嵌合して一体化し、このブッシュに回転軸を挿入する構造を採用し、また前掲特許文献2のものは、各軸受孔を一致させた状態でボルト締めによって一体化させ、各軸受孔に回転軸を挿通する構造を採用している。
特開2002−197821号公報 特開2000−011554号公報
上述のように、記録ヘッド(ヘッドアッセンブリ)を取付けるアームプレートを積層状に組み合わせて一体化する際に、従来はアームプレートとは別にスペーサ部材を作成し、このスペーサ部材を各アームプレートの基端部に組み込んでアームプレート先端に所定の間隔を形成しているために部品点数が多く次の不都合がある。
まず、それぞれ個別に製作するアームプレートとスペーサ部材とは、製作精度、特に厚さ寸法を厳格に管理しなければ、これに取付けられるヘッドの位置が狂い、記録ディスクに接するヘッドの接触圧がバラついて摩耗による破損或いは記録再生のエラーを引き起こす。同様に、アームプレートとスペーサ部材の組立時(一体化時)にそれぞれ位置ズレが生じても同様の問題を起こす。また、アームプレートは十分な剛性が必要であり、特に、ヘッド部に生ずる振動で共振しない振動特性が必要となるが、装置の小型化に伴って極めて薄いアームプレートとスペーサとを用いた場合には十分な剛性が得られず、外部の衝撃によって共振したり破損する等故障の原因となる。
この場合、アームプレートとスペーサとを一体化する際に剛性を確保するために頑強にボルト締め或いは全面熔接などを行うと、これ等の締結力や熱によって変形が生じ正確な寸法精度が得られない等の問題があり、各部材の製造及び組立コストが高く、故障或いは記録再生のエラーを起こし易い欠点があった。
本発明は先端部にヘッドを固定する先端アーム部と、所定厚さを有する基端軸受部とを一体成形することによって上述の問題を解決し得るとの知見に基づいてなされたものであり、特別な加工装置を用いることなく製作が容易で安価であり、記録ヘッドを確実かつ正確に支持することができ、振動或いは外部の衝撃に強いアクチュエータアームの製造方法の提供を課題としている。また、本発明はかかる方法を用いた新規なアクチュエータアームの提供もその課題としている。
上記課題を解決する為に本発明の製造方法は、ヘッドを取付ける先端アーム部と回転軸を有する基端軸受部を有する素材プレートを次の工程で順次製作するようにしたものである。まず、ブランク成形工程で素材プレートの概略形状をプレス型で打抜き成形して素材プレートを形成する。この場合素材プレートの素材はアルミ合金、ステンレス板、鉄板などの金属材料を用い、例えば圧延加工材でその板厚はヘッド取付部の間隔に応じた厚さの材料を使用する。
つまり、板材料の厚さは積層状に配置された記録ディスクの間隔と等しいか若干厚い材料を選択する。通常記録ディスクの間隔と等しく、また、バラつきのない材料の選択は困難であるために若干厚い材料を使用するか、或いは若干厚い材料をフライス加工などで所定厚さに2次加工する。そして、この素材プレートの成形過程で基端軸受部の外周形状の寸法精度をバラツキが生じないように管理、例えばプレスの打抜加工による場合には剪断形状にバリ或いは変形が生じないように型形状及び剪断力を調整する。
次に、このように加工された素材プレートを鍛造工程で所定の厚さ寸法に整える。つまり、概略形状に形成した素材プレートを基端軸受部及び先端アーム部を所定の厚さ寸法にプレス型でプレス加工する。この厚さ寸法は最終仕上げ厚さに設定し、基端軸受部と先端アーム部との間に少なくとも1つの(1段)の厚さ方向の段差面を形成する。この段差面は次工程の成形工程で位置合せの基準とするためであり、これとは別に先端アーム部は所定の厚さ形状に段階的に厚さを小さくするように、2段或いはそれ以上に複数段差面を形成しても良い。
また、この鍛造工程では、素材プレートの基端軸受部の外周形状もその厚さ形状と同様にプレス型で所定形状に形成する。つまり、素材プレートの基端軸受部は素材プレートの厚さと外周をプレス型内で所定形状に遡性加工し、素材プレートの先端アーム部は厚さ形状のみを所定寸法に遡性加工する。
次に、このように所定厚さ寸法に形成した素材プレートを成形工程で所定形状に加工する。この成形工程はプレス型の打抜き成形で行い、プレス型は素材プレートの基端軸受部の段差面とその外周を基準面に形成する。この場合、第1のプレス型で基端軸受部に軸受孔と先端アーム部に貫通孔(後述の組立工程で使用する)を打抜き成形し、次いで第2のプレス型でこの軸受孔と貫通孔を基準(通常はパイロットピンを嵌合して位置決めする)に外形形状を打抜き成形する。尚、軸受孔と貫通孔及び外形形状を同時に同一型で打抜き成形しても良い。このように形成した素材プレートを焼入れなどの熱処理を施し、バレル研磨などの表面処理を施こすことによりベースプレートを形成する。
次いで、複数のベースプレートを軸受孔と更に必要に応じて貫通孔にパイロットピンを嵌合し上下積載状に組合せ一体化する。この一体化の方法は、各ベースプレートの接合面をスポット熔接で結合するか、或いは各ベースプレートを貫通するボルトで固定するかその他種々の固定方法を採用することができる。
このような製造工程で、特に本願発明は、上記鍛造工程において、素材プレートの基端軸受部と先端アーム部の厚さ寸法をプレス型で形成すると共に、基端軸受部に先端アーム部と厚さ寸法の異なる少なくとも1つの段差面と、この基端軸受部に凹陥溝又は突起から成る当接面を形成し、上記成形工程は、上記段差面を基準にプレス型で打抜き成形し、上記組立工程において、上記複数のベースプレートを上記当接面を基準に位置決め固定することにより、一連のプレス加工で従来2つ或いはそれ以上の部材で構成していたベースプレートを単一の部材で構成することが可能となり、ベースプレートの剛性を確保することができ、また複数の部材による加工精度のバラツキ、組合せ時の位置ズレなどを解消することが可能である。
また、上述の鍛造工程では、互いに接合するベースプレートの軸受孔の周囲に、この軸受孔より大口径の環状凹陥溝を形成し、上記組立工程ではそれぞれの環状凹陥溝にリング状連結部材を嵌合して2つのベースプレートを連結する。この複数のベースプレートは、それぞれに形成された軸受孔が合致しなければ位置ズレ或いはガタつきを生ずるが、比較的厚い軸受孔をプレス型で精度良く打抜くことは困難である。そこで、軸受孔の周囲に環状の凹陥溝を形成し、この凹陥溝にリング状の連結部材を嵌合して上下のベースプレートを位置合わせすることにより、凹陥溝はプレス型で加工精度が維持できる深さ寸法に形成でき、2つのベースプレートを正確に結合することが可能となる。この場合の連結部材は中心にベースプレートに形成された軸受孔と同一若しくは小径の軸受孔を設け、例えば板材をプレス型で打抜成形によって形成する。
更に、上記リング状連結部材を四角、六角、楕円などの非円形状に形成すると、連結した2つのベースプレートが軸受孔を中心に回転することがなく、組立工程で正しい姿勢で結合することができる。従って、組立工程では2つのベースプレートを軸受孔或いは連結孔にパイロットピンを挿通して位置決めすることなくこのリング状連結部材で順次組み合わせることが可能となる。
尚、上記リング状連結部材を用いることなく2つのベースプレートは接合面の一方に突起を、他方に凹陥溝を形成して互いに嵌合することによって連結しても良く、この場合はベースプレートの基端軸受部に2個所の突起若しくは凹陥溝を形成することが好ましい。 また、この場合、突起及び凹陥溝の隅部(形状的エッジ部)はバレル研磨などの表面研磨時にダレによって形状が崩れガタつきが生ずる恐れがあるが、この突起及び凹陥溝を回転軸に対し傾斜した面で形成することにより接合面の面積が増え位置ズレの問題を起こすことがない。
次に、本発明のアクチュエータアームの構成について説明すると、複数のベースプレートの基端軸受部に軸受孔と、この軸受孔の周囲に該軸受孔より大口径の環状凹陥部を形成し、この複数のベースプレートを互いに接合する上記環状凹陥溝にリング状連結部材を嵌合して連結し、この連結部材に軸受孔を設けることによって、回転軸に嵌合する軸受孔をそれぞれベースプレートの厚さ方向全長に亘って精度良く、加工する必要がなく、リング状連結部材と上記環状凹陥溝の寸法精度を管理すれば良くプレス加工などで容易に形成することが可能となる。
本発明は、上下に複数の記録ヘッドを保持するアクチュエータアームを複数のベースプレートの組合せで構成する際に、各ベースプレートを基端部の軸受部と先端部のアーム部とを記録ヘッドの配置間隔に応じた厚さの素材プレートから鍛造工程と成形工程で一体に成形し、次いで、各ベースプレートの基端軸受部を積み重ねて結合したものであるから以下の効果を奏する。
各ベースプレートは、基端軸受部と先端アーム部とが一体に構成され、特に基端軸受部は記録ヘッドの配置間隔に応じた厚さ寸法にプレス型で形成してあるため、従来ベースプレートとにこれと異なるスペーサ部材を組み合わせていたのに比べ部品点数は少なく、各部材を製作する際の寸法精度のバラつきによる誤差も少なく、先端アーム部に正確な間隔を確保することができる。また、このように単一部材で構成されたベースプレートは十分な剛性が得られ、外部からの衝撃によって振動或いは変形などの破損を少なくすることが可能である。
以下図示の好適な実施の形態に基づいて本発明を詳述する。
図1はアクチュエータアーム部構造を示し、同(a)は複数のベースプレートの組立分解斜視図、同(b)は組立状態の正面図である。アクチュエータアームAは、図示しない記録ディスクの枚数に応じた先端アーム部40と基端軸受部12とから構成され、その製造方法から複数のベースプレートを積層状に重ね合わせて形成される。そして、先端アーム部40は磁気ヘッドなどの記録素子を備えた弾性板43が固定支持され、この弾性板43のヘッドが記録ディスクの積層間隙の内に挿入される。図示のものは、先端アーム部40の表面と裏面にそれぞれ弾性板43が取付けられ、この弾性板43の記録ヘッド41は上下に隣接する記録ディスク裏面と表面とに当接するようにディスク間隙に挿入される構造を採用している。
そして、このベースプレート10は上下複数枚が重ね合わされて結合され、その基端部にはそれぞれ軸受孔13が設けられ、この軸受孔13に貫通する回転支軸を中心に揺動自在に支持される。このように一体化されたベースプレート10の1つには、図示しないムービングコイルが配置され、このコイルに対向するマグネットステータが装置フレームに固定されている。
従って、アクチュエータアームAは、複数のベースプレート10を上下積層状に組み合わせて一体化して構成され、各ベースプレートの先端アーム部40は、これに取り付けられ、ヘッドを支持する弾性板43が記録ディスクの積層間隙内に進入するようになっている。そして、軸受孔13を装置フレームに設けた回転支軸に嵌合して揺動自在に組み込まれることとなる。図示のアクチュエータアームAは、3つのベースプレートを組み合わせた場合を示し、それぞれ先端に先端アーム部40、基端に基端軸受部12を有し、基端部は厚く、先端部は薄いプレート状に形成する。
図2(a)は、最上段に位置するベースプレート10aを、図3(a)は中段のベースプレート10b、図4(a)は最下段に位置するベースプレート10cを示す。各ベースプレートには、先端アーム部40に弾性板43を固定するヘッド基準孔16が設けられ、このヘッド基準孔16を基準に記録ヘッド41を備えた弾性板43(図1参照)が熔接或いは接着剤で固定される。また、先端アーム部40には貫通孔15が設けられ、各ベースプレートを重ねて一体化する連結ピン22を挿入するようになっている。更に、基端軸受部12と先端アーム部40の中間には剛性を損なわない程度に軽量化のための開口部21が設けてある。
3枚のベースプレートは、図2(a)乃至図4(a)のように、若干形状の異なるベースプレート10a,10b,10cから成り、ベースプレート10bを挟んでベースプレート10a、ベースプレート10cを重ねる。重ねる際に、ベースプレート10aとベースプレート10b、ベースプレート10bとベースプレート10cの間にはリング状連結板11を入れる。ベースプレート10a,10b間、ベースプレート10b,10c間の対向する基端軸受部12には、リング状連結板11が嵌合する環状凹陥溝14が設けられている。ベースプレート間の環状凹陥溝14にリング状連結板11を嵌合させて重ねることでベースプレート10a,10b,10cの高さ方向の平行度を含む位置精度およびアクチュエータアーム回転中心との同軸度を確保する。
実施例のリング状連結板11は円筒状のパイプで、内径は軸受孔13と同等もしくはそれ以上の径を有し、外径はベースプレート10の環状凹陥溝14内壁径と同等の軽圧入寸法となっている。また、各磁気ディスクに対するベースプレート位置は、鍛造工程で決定されるベースプレート自身の当接面19からの段差寸法で決められるようにリング状連結板11を挟んでベースプレート10を重ねたとき、リング状連結板11はベースプレート10a,10b間、ベースプレート10b,10c間の環状凹陥溝14部内に納まり、ベースプレート同士が互いに当接面19で密着する。
リング状連結板11は上述のような寸法精度で、加工法としては比較的安価なプレス加工もしくはレース加工等で製作され特にコスト上の問題とならない。リング状連結板11を嵌合させた状態で各ベースプレート10a,10b,10cを貫通する貫通孔15に連結ピン22を挿入して、アクチュエータアーム回転中心に対する各ベースプレートの円周方向の位置精度を出して各ベースプレート10a,10b,10cをレーザ溶接等で一体化し、アクチュエータアームAとして精度を保証する。
ベースプレート10の環状凹陥溝14の形状として、円形である必要はなく、多角形等の非円形形状としても良い。この場合は、リング状連結板11がベースプレートの回り止めとなり、ベースプレート間を規制する機能が付加される。このため要求精度の程度によっては、上述の貫通孔15に連結ピン22を挿入して、アクチュエータアーム回転中心に対する各ベースプレートの円周方向の位置精度を出す工程が不要になる。
但し、リング状連結板11の内径を軸受孔13とする場合は、環状凹陥溝14の形状が正多角形でリング状連結板11の外径が環状凹陥溝14の正多角形内壁に内接することが必要となる。また、逆に環状凹陥溝14の形状が円形でリング状連結板11の外形が環状凹陥溝14の内周面に内接する正多角形であっても良い。
上記実施例の代替案として、図7(b)、図8(b)を例示する。
図7(b)は、請求項6のアクチュエータアームAの例であり、各ベースプレートの重なる面に小円径の突起32と対向する相手側プレートの対応する位置に、その突起32が嵌合する凹陥溝31を設け、各ベースプレートを重ねたときにそれぞれの嵌め合いで重ね合わせ精度を確保するものである。但し、各ベースプレート間は、2箇所の嵌め合い箇所が設けられている必要がある。また、小円径のため突起32の高さは、大きく取れず嵌合長は小さくなる。
図8(b)は、図7(b)の変形案で請求項7のアクチュエータアームの例であり、小円径の突起の代わりに細長い台形状の突起32を設け、それに対応する凹陥溝31に嵌め合わせて台形状突起のテーパ面33で位置決めするもので、図7(b)に比べて形状寸法精度が出し難い。
また、図7(b)案の問題として、各ベースプレートに熱処理等の表面処理を施した後にバレル処理を行うときに、位置決めに重要となる突起部の角部や、凹部の入口角部が削れて丸められ必要寸法が出なくなり、重ね合わせ精度不良となる恐れがある。
実施例の場合は、バレル処理時に環状凹陥溝14の入口角部は同様に丸められるが、リング状連結板11が入ることにより位置決めされる環状凹陥溝14の壁面は、バレルの影響を受けることは少なく、重ね合わせ精度は確保される。図8(b)案の場合も細長い台形状のテーパ面33で嵌合面積が大きく取れるため、同様にバレルの影響を受けることは少ない。
次に、本発明のアクチュエータアームAの製造方法について説明すると、本発明はアルミ合金、ステンレス剛などの板材をブランク形成工程、鍛造工程、成形工程、表面処理工程、組立工程の順に製造する。
(ブランク形成工程)
図5(a)は、ベースプレート10の素材で、アームの最大厚+αのアルミ板材をプレスで打ち抜いて製作する。ベースプレート形状は薄肉化するベースプレート先端側は細めに、素材厚に近い基端軸受部相当部分はアームの最大輪郭となる単純概略形状で打ち抜かれる。
(鍛造工程)
図5(b)は、アルミ素材を打ち抜いて製作したベースプレート10を鍛造型にセットして、ベースプレートとして必要となる段差形状を加工する。鍛造型の下型内にベースプレート10を乗せて、上型で圧縮してベースプレート10の厚さ方向を成形して段差を形成する。鍛造型内でベースプレート10は、厚さ方向のみ精度高く寸法出しをされ輪郭外形についは圧縮成形により素材は自由に延伸する。鍛造型内でベースプレート10の基端軸受部12に相当する部分は、圧縮力を受け延伸する際に金型の横壁に当って規制され金型形状寸法に成形され、次工程の成形工程でプレス抜きするときの基準となる。また、最終成形厚み寸法が素材厚より大幅に薄い場合、もしくは段差形状によって歯厚み精度を出すため鍛造工程を複数工程とすることもできる。
(成形工程)
鍛造工程で成形された段差と、金型形状寸法に成形されたベースプレート10の基端軸受部12の外形を基準にして、ベースプレート形状となる外形形状と各穴をプレス抜きする。このとき基準となる軸受孔13、貫通孔15、ヘッド基準孔16の各穴は、特に相互の位置精度が要求されるため、同一工程で加工される(図5(c)参照)。
また、外形についても、基準穴に対し寸法精度が要求される場合は、上記の穴あけ工程と同時に外形もプレス抜きをするか、もしくは請求項3のように工程を分けて第1のプレス型で前記軸受孔13と前記貫通孔15を打ち抜き、次いで、この軸受孔13及び/又は貫通孔15を基準に第2のプレス型で前記基端軸受部12と先端アーム部40の外形形状を打抜くことで必要精度を確保する。
上記で別工程とした場合は、工程間の移動または金型自身の誤差等で精度にバラツキを生じて要求精度が満足できない。本発明の場合は、特に磁気ディスク装置のアクチュエータアームで高精度を必要とするため外形および各穴を同時の成形工程で行っている。
(表面処理工程)
成形工程で、ベースプレート10は最終の形になるがベースプレート自体には鍛造プレス工程での加工歪が存在しており、このままでは経時的に変形が出たり強度低下部分が出たりする恐れがある。こうした加工歪みを除去し、かつ素材自体の引っ張り強さ、硬さを含む機械的強度および弾性比例限を上昇させる目的で熱処理を行う。熱処理は、T6と称される容体化処理後人工時効を行う。熱処理時の金属酸化物であるスケール取りと、プレス加工時のカエリ等のバリ取りを主目的に、熱処理完了後のベースプレート10を遠心バレルに掛ける。このときベースプレート角部のエッジが取れて隅アールを形成する(図5(d)参照)。
(組立工程)
バレル工程を完了した、ベースプレート10a,10b,10cとリング状連結板11を上述説明したように組み合わせる。重ねた状態で連結ピン22を3枚のベースプレートの貫通孔15に貫通させて各ベースプレート間の位置出しを行う。ベースプレート組み立ておよび連結ピン22の挿入は自動組立機で行うことが望ましい。
連結ピン22で位置決めされた各ベースプレートの基端軸受部12は、レーザ溶接等で接合されて各ベースプレートを一体化し、アクチュエータアームAが組立完了する。連結ピン22は、自動組立機の治具として使用され、溶接後に除去される。また連結ピン22を除去した貫通孔15は、磁気ディスク装置にアクチュエータアームAを組み付ける際に固定用孔として使用できる。
本発明に係わるアクチュエータアームの構成図であり、同図(a)は複数のベースプレートの組立分解斜視図であり、同図(b)は組立状態の正面図である。 最上段のベースプレートを示し、同図(a)は全体図であり、同図(b)は断面図を示す。 中段のベースプレートを示し、同図(a)は全体図であり、同図(b)は断面図を示す。 最下段のベースプレートを示し、同図(a)は全体図であり、同図(b)は断面図を示す。 ベースプレートの製造工程の説明図であり、同図(a)はブランク形成工程を示し、同図(a')はその断面図である。同図(b)は鍛造工程を示し、同図(b')はその断面図である。同図(c)は成形工程を示し、同図(c')はその断面図である。同図(d)は表面処理工程を示し、同図(d')はその断面図である。 アクチュエータアームの基端部の組立図である。 本発明に係わるアクチュエータアームの変形例を示す。 図7とは異なる変形例を示す。
符号の説明
10 ベースプレート
10a 上段ベースプレート
10b 中段ベースプレート
10c 下段ベースプレート
11 リング状連結板
12 基端軸受部
13 軸受孔
14 環状凹陥溝
15 貫通孔
16 ヘッド基準孔
19 当接面
21 開口部
22 連結ピン
31 凹陥溝
32 突起
33 テーパ面
40 先端アーム部
41 記録ヘッド
43 弾性板
A アクチュエータアーム


Claims (8)

  1. 記録ヘッドの取付部を備えた先端アーム部と、
    回転支軸の軸受孔を備えた基端軸受部とを有する複数のベースプレートで構成され、
    このベースプレートを先端アーム部に所定の間隔を形成するように重ね合わせたディスク記録装置におけるアクチュエータアームの製造方法であって、
    上記ヘッド取付部の間隔に応じた厚さのアルミ合金その他の金属板を所定形状に打抜き加工して素材プレートを形成するブランク形成工程と、
    上記素材プレートをプレス型で上記基端軸受部と先端アーム部とを所定の厚さ寸法に形成する鍛造工程と、
    上記鍛造工程で加工した素材プレートを所定の外形形状と、基端軸受部に上記軸受孔と、先端アーム部に上記各ベースプレートを連結する連結ピンの貫通孔とをプレス型で打抜き形成する成形工程と、
    上記成形工程で加工した素材プレートを熱処理した後、研磨してベースプレートを形成する表面処理工程と、
    上記ベースプレートの複数を上記軸受孔及び/又は上記貫通孔を基準に上下に重ね合わせて一体化する組立工程とを有し、
    上記鍛造工程は、素材プレートの基端軸受部と先端アーム部の厚さ寸法をプレス型で形成すると共に、基端軸受部に先端アーム部と厚さ寸法の異なる少なくとも1つの段差面と、この基端軸受部に凹陥溝又は突起から成る当接面を形成し、
    上記成形工程は、上記段差面を基準にプレス型で打抜き成形し、
    上記組立工程は、上記複数のベースプレートを上記当接面を基準に位置決め固定することを特徴とするアクチュエータアームの製造方法。
  2. 前記鍛造工程は、前記基端軸受部の外形と前記段差面とを所定形状に規制するプレス型で前記基端軸受部と先端アーム部とを所定の厚さ寸法に形成し、
    前記成形工程は、この基端軸受部の外形と段差面を基準に先端アーム部を所定の外形形状に打抜き形成することを特徴とする請求項1記載のアクチュエータアームの製造方法。
  3. 前記成形工程は前記段差面と前記基端軸受部の外形を基準に第1のプレス型で前記軸受孔と前記貫通孔を打ち抜き、次いでこの軸受孔及び/又は貫通孔を基準に第2のプレス型で前記基端軸受部と先端アーム部の外形形状を打抜くことを特徴とする請求項2記載のアクチュエータアームの製造方法。
  4. 前記鍛造工程は前記当接面を、前記基端軸受部の軸受孔の周囲に形成され該軸受孔より大きい口径の環状凹陥溝で構成し、
    前記組立工程は、2つのベースプレートそれぞれの上記環状凹陥溝に嵌合するリング状連結部材で結合し、
    このリング状連結部材は前記ベースプレートの軸受孔と同一若しくは小径の軸受孔を有することを特徴とする請求項1記載のアクチュエータアームの製造方法。
  5. 前記リング状連結部材は非円形形状に構成され、前記環状凹陥溝はこのリング状連結部材に適合する非円形形状に形成されていることを特徴とする請求項4記載のアクチュエータアームの製造方法。
  6. 前記鍛造工程は前記当接面を互いに連結するベースプレートの一方に形成した突起と、他方に形成した凹陥溝で構成し、
    前記組立工程は、上記突起と上記凹陥溝を嵌合して位置決めすることを特徴とする請求項1記載のアクチュエータアームの製造方法。
  7. 前記突起と凹陥溝はそれぞれ前記軸受孔の軸方向に傾斜したテーパ面を有することを特徴とする請求項6記載のアクチュエータアームの製造方法。
  8. 先端に記録ヘッドの取付部を有し、
    基端に回転支軸の軸受孔を有する複数のベースプレートと、
    この複数のベースプレートを先端アーム部に所定の間隔を形成するように重ね合わせたディスク記録装置におけるアクチュエータアームであって、
    上記複数のベースプレートはそれぞれ基端軸受部に互いに当接する接合面と上記軸受孔の周囲に該軸受孔より大きい口径の環状凹陥溝とを有し、
    この複数のベースプレートは上記環状凹陥溝に嵌合したリング状連結部材で互いに結合され、このリング状連結部材にはベースプレートに形成した軸受孔と同一径か若しくは小径の軸受孔が備えられていることを特徴とするディスク記録装置用アクチュエータアーム。

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