JP2006235438A - 電気光学装置及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 電気光学パネルと光学シートとを有する表示部を具備する電気光学装置において、光学シートの振動によるノイズ音の発生を防止することのできる電気光学装置の構成を提供する。
【解決手段】 本発明の電気光学装置は、画像を表示するための電気光学パネル111と、光源及び導光板を備えた照明装置と、電気光学パネルと照明装置との間に介挿された光学シート140とを有し、前記光学シートは、前記電気光学パネルと前記照明装置の導光板の少なくとも一方に対して振動伝達性の低い振動抑制部材141,142を介して支持されるとともに、前記構成部材に対して離間していることを特徴とする。
【選択図】図2
【解決手段】 本発明の電気光学装置は、画像を表示するための電気光学パネル111と、光源及び導光板を備えた照明装置と、電気光学パネルと照明装置との間に介挿された光学シート140とを有し、前記光学シートは、前記電気光学パネルと前記照明装置の導光板の少なくとも一方に対して振動伝達性の低い振動抑制部材141,142を介して支持されるとともに、前記構成部材に対して離間していることを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明は電気光学装置及び電子機器に係り、特に、携帯型電子機器に搭載する場合に好適な電気光学装置の構造に関する。
一般に、液晶装置などの各種の電気光学装置は表示体として各種電子機器に搭載されている。このような電子機器においては、多くの場合、各種の音を発するためのスピーカなどの発音体が内部に搭載されている。従来の電子機器では、通常、電気光学装置(例えば液晶表示装置)が筐体の内部において発音体とは離反した状態で収容されている。例えば、携帯電話のような携帯型電子機器において、筐体の内部に配置された共通の回路基板に対して電気光学装置と発音体とが別々に実装される場合がある(例えば、以下の特許文献1参照)。また、筐体の内側の相互に離間した部位に電気光学装置と発音体とが別々に固定される場合もある(例えば、以下の特許文献2参照)。
特開2001−168963号公報
特開2002−77346号公報
ところで、近年、携帯型電子機器の小型化と表示体の大画面化に対する要求が強くなってきているが、上記従来のような構造では、表示部と発音部とを重ねて配置すると筐体の厚肉化が避けられず、逆に筐体の厚肉化を避けようとすると表示部と発音部とが重ならないように配置する必要があるので、機器の大型化(平面寸法の増大)が避けられないといった問題点があり、小型化や大画面化がきわめて困難な状況にある。この問題点を解決するには、表示部と発音部をきわめて近接した位置に配置する、両者を直接固定する、両者を一体に構成するといったことなどが考えられる。
しかしながら、上記のようにして電気光学装置の近傍に発音体を配置すると、発音体の振動が筐体等を介して間接的にではあっても電気光学装置に伝達されやすくなったり、或いは、発音体から電気光学装置に対して直接振動が伝達されたりする。このようになると、電気光学装置の内部には多くの場合光拡散シートや集光シートなどの可撓性を備えた光学シートが存在するので、これらの光学シートに振動が伝達されて振動することにより、高周波のノイズ音が発生するという問題点がある。このノイズ音は、発音体から放出される音と同時に利用者の耳に入り、利用者に不快感を与えたり、発音体の音を聞き取りにくくしたりする。また、このような問題点は、携帯型電子機器に他の振動源、例えば、携帯電話における報知用バイブレータなどが内蔵されている場合にも同様に存在する。
そこで、本発明は上記問題点を解決するものであり、その目的は、電気光学パネルと光学シートとを有する表示部を具備する電気光学装置において、光学シートの振動によるノイズ音の発生を防止することのできる電気光学装置の構成を実現することにある。
本発明の電気光学装置は、画像を表示するための電気光学パネルと、光源及び導光板を備えた照明装置と、前記電気光学パネルと前記導光板との間に介在する光学シートとを有する表示部を具備する電気光学装置において、前記光学シートは、前記電気光学パネルその他の本装置の構成部材に対して、当該構成部材よりも振動伝達性の低い振動抑制部材を介して支持されるとともに、前記構成部材に対して離間していることを特徴とする。
この発明によれば、光学シートが構成部材に対して振動抑制部材を介して支持されるとともに、その構成部材に対して離間していることにより、構成部材から光学シートに振動が伝達されにくくなるとともに光学シートと構成部材とが直接当接しにくくなるので、ノイズ音の発生が抑制される。
なお、光学シートの位置決めやずれを防止するためには、光学シートは振動抑制部材を介して固定されることが好ましい。この場合の固定態様としては、光学シートが一対の振動抑制部材間に挟まれて支持される場合や、光学シートが振動抑制部材に固着される場合が含まれる。後者においては、振動抑制部材の表面に粘着層や接着層が設けられていてもよく、或いは、振動抑制部材自身が粘着性若しくは接着性を有する素材で構成されていてもよい。
より具体的には、画像を表示するための電気光学パネルと、光源及び導光板を備えた照明装置と、前記電気光学パネルと前記導光板との間に介在する光学シートとを有する表示部を具備する電気光学装置において、前記光学シートは、前記電気光学パネルと前記照明装置の導光板の少なくとも一方に対して、それよりも振動伝達性の低い振動抑制部材を介して支持されるとともに、前記電気光学パネル又は前記照明装置の少なくとも一方に対して離間していることを特徴とする。
また、画像を表示するための電気光学パネルと、光源及び導光板を備えた照明装置と、前記電気光学パネルと前記導光板との間に介在する光学シートと、前記電気光学パネルと前記照明装置の少なくとも一方を保持する保持枠とを有する表示部を具備する電気光学装置において、前記光学シートは、前記保持枠に対して、それよりも振動伝達性の低い振動抑制部材を介して支持されるとともに、前記保持枠に対して離間していることを特徴とする。
この場合に、振動源をさらに備え、前記振動抑制部材は前記振動源からの振動が光学シートに伝わるのを抑制することが好ましい。このような振動源としては、スピーカ、バイブレータなどのように電気光学装置そのものに搭載されるものや電気光学装置と共に電子機器内に搭載されるものが挙げられる。さらに、自動車のエンジンなどの機器外に設置されるものも振動源として把握することができる。
本発明において、前記振動抑制部材は、発泡樹脂材料、ゴム材料若しくはゲル材料で構成されていることが好ましい。本発明に係る振動抑制部材は、同一寸法の光学シートが支持されるべき構成部材と比較して振動エネルギーの減衰率が大きいものである。特に、振動抑制部材を発泡樹脂材料、ゴム材料若しくはゲル材料で構成することにより、振動の減衰率がきわめて大きくなるので、振動抑制部材を大きくしなくても上記構成部材から光学シートへの振動の伝達を確実かつ効果的に低減することができる。
本発明において、前記光学シートはプリズムシート又は拡散シートであり、前記振動抑制部材は電気光学パネルの表示領域と重ならないことが好ましい。通常、プリズムシート及び拡散シートは空気層と接していることを前提に光学条件が設定されているが、振動抑制部材が表示領域と重ならないことで表示領域では光学シートが確実に空気層と接するため、表示に悪影響が出るのを防ぐことができる。
本発明において、前記光学シートは前記電気光学パネルに対して前記振動抑制部材を介して支持されていることが好ましい。これによれば、光学シートが電気光学パネルに対して振動抑制部材を介して支持されることにより、電気光学パネルに対する光学シートの位置決めを行うことができるとともに、外来振動が装置に伝達されても、光学シートまでの振動伝達経路中に電気光学パネル及び振動抑制部材が介在することになるので、光学シートへの振動伝達をさらに抑制することが可能になる。
光学シートとしては、前記照明装置の光を拡散させるための光拡散シートや、前記照明装置の光を集光するための集光シートが挙げられる。光拡散シートや集光シートとしては、比較的薄い樹脂シート或いは樹脂フィルムが用いられる。この光拡散シートや集光シートは振動を受けると撓み振動を生じやすいので、ノイズ音の発生源になりやすい。光拡散シートとしては、例えば、透明樹脂中に微細な白色粒子や屈折率の異なる粒子を分散させたもの、或いは、表面を粗面化したものなどが挙げられる。また、集光シートとしては、例えば、表面に三角断面を有する微細なプリズム形状を多数備えたプリズムシートが挙げられる。
この場合、前記光学シートは前記照明装置に対して前記振動抑制部材を介して支持されていることが好ましい。光学シートが照明装置(例えば、導光板など)に対して振動抑制部材を介して支持されることにより、照明装置に対する光学シートの位置決めを行うことができるとともに、外来振動が装置に伝達されても、光学シートまで振動伝達経路中に照明装置及び振動抑制部材が介在することになるので、光学シートへの振動伝達をさらに抑制することが可能になる。
本発明において、前記表示部は前記電気光学パネルを保持する保持枠を有し、前記光学シートは前記保持枠に対して前記振動抑制部材を介して支持されていることが好ましい。これによれば、光学シートが保持枠に対して振動抑制部材を介して支持されることにより、電気光学パネルや照明装置とは別個に光学シートを支持することが可能になるので、支持構造の自由度を高めることができる。
本発明において、音を発生する発音体を備えた発音部をさらに具備することが好ましい。この場合には、発音部の発音体が音を発生すると、音に伴って生ずる振動が構成部材に伝達されるが、光学シートが構成部材に対して振動抑制部材を介して固定されているので、発音体に起因するノイズ音の発生が抑制される。
本発明において、前記発音体を収容する収容枠をさらに具備し、前記発音部は、前記収容枠を前記表示部の背面側に固定することによって、前記表示部と一体に構成されていることが好ましい。これによれば、表示部と発音部とが一体に構成されることによりコンパクトに構成することができるとともに、表示部の背面側に収容枠を固定し、この収容枠に発音体を収容することで、発音部の音響設計を搭載機器とは別個に行うことが可能になる。
本発明において、前記表示部と前記発音部とを仕切る壁面を有することが好ましい。これによれば、壁面によって表示部と発音部とが仕切られているため、発音体により発生する振動が表示部に伝達されにくくなる。この壁面は、通常、表示部を保持する保持枠、或いは、発音体を収容する収容枠で構成することができる。
また、前記保持枠若しくは前記収容枠には、前記発音体から発せられる音を放出するための放音口を設けることが望ましい。
さらに、前記発音体は圧電スピーカであることが好ましい。圧電スピーカは薄型化が容易であるため、装置全体をより薄型化することができる。ここで、圧電スピーカは、内部に圧電振動子を備えたスピーカを言う。
次に、本発明の他の電気光学装置は、画像を表示するための電気光学パネルと、光源及び導光板を備えた照明装置と、前記電気光学パネルと前記導光板との間に介在する光学シートとを有する表示部を具備する電気光学装置において、前記光学シートは、前記電気光学パネル及び前記照明装置の導光板に対して、振動伝達性の低い第1の振動抑制部材を介して支持されるとともに、前記電気光学パネル及び前記照明装置に対して離間し、前記電気光学パネルを保持する保持枠と、音を発生する発音体及び前記発音体を収容する収容枠を備えた発音部とをさらに具備し、前記発音部は、前記収容枠を前記保持枠の背面側に固定することによって、前記表示部と一体に構成され、前記電気光学パネルは第2の振動抑制部材を介して前記保持枠に支持され、前記第1の振動抑制部材及び前記第2の振動抑制部材が前記電気光学パネルの表示領域と重ならないことを特徴とする。
この発明によれば、電気光学パネルと繋がるものは振動抑制部材を介しているので、電気光学パネルに振動が伝わりづらく、電気光学パネルの表示が乱れることが無い。また、振動抑制部材が電気光学パネルの表示領域に重ならないので、たとえ振動が電気光学パネルに伝わっても、表示領域に直接に影響が出るのを防ぐことができる。
本発明の電子機器は、上記のいずれかに記載の電気光学装置と、該電気光学装置を制御する制御手段とを有することを特徴とする。本発明を適用するこのような電子機器としては、小型化が要求される携帯型電子機器であることが特に効果的である。携帯型電子機器としては、携帯電話、携帯型情報端末、電子時計などが挙げられる。
次に、添付図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。ここで、以下に説明する各実施形態は本発明の一例に過ぎず、その記述内容は本発明を何ら制限するものではない。
[第1実施形態]
最初に、本実施形態の全体構成について説明する。図1は、本発明に係る電気光学装置100の一方向(短辺方向)に沿った断面を示す断面図(A)、他方向(長辺方向)に沿った断面を示す断面図(B)、平面図(C)及び底面図(D)である。この電気光学装置100は、電気光学パネル111を備えた表示部110と、発音体121を備えた発音部120とを備えている。
最初に、本実施形態の全体構成について説明する。図1は、本発明に係る電気光学装置100の一方向(短辺方向)に沿った断面を示す断面図(A)、他方向(長辺方向)に沿った断面を示す断面図(B)、平面図(C)及び底面図(D)である。この電気光学装置100は、電気光学パネル111を備えた表示部110と、発音体121を備えた発音部120とを備えている。
電気光学パネル111は、液晶表示パネル、有機エレクトロルミネッセンスパネル、プラズマディスプレイパネル、フィールドエミッションパネルなどの各種の電気光学装置で構成される。ただし、本明細書では電気光学パネル111が液晶表示パネルであることを前提として以下説明する。表示部110には、電気光学パネル111を背後から照明するバックライト112が配置されている。また、電気光学パネル111及びバックライト112は保持枠113によって保持固定されている。
発音体121は圧電スピーカで構成される。圧電スピーカは、内部に圧電振動子を有し、この圧電振動子の振動によって音波を発生するように構成される。発音部120には、上記の発音体121の収容空間を確保するための上収容枠122が設けられ、この上収容枠122の内部に発音体121が配置される。
本実施形態では、発音部120を表示部110に固定するために、表示部110の背後から装着される下収容枠131が設けられる。下収容枠131は、発音体121を収容するとともに、表示部110の保持枠113に着脱可能に固定されている。より具体的には、下収容枠131には係合部(開口部)131aが設けられ、この係合部131aが保持枠113の外面に設けられた係合部(突起部)113aに係合することによって、下収容枠131が保持枠113に固定されている。この上収容枠122及び下収容枠131が発音体121を収容固定する上記の収容枠を構成している。
発音体121は、支持体123を介して下収容枠131に支持固定されている。この支持体123は、下収容枠131の内部に配置された発音体121を振動可能な状態に保ちつつ、所定位置に固定するためのものである。したがって、支持体123は、発音体121を確実に支持固定できるものであればよいが、特に、発音体の振動を妨げないとともに、下収容枠131自体に直接振動が伝わりにくくするために、或る程度の可撓性を有する緩衝材で構成されていることがより好ましい。
また、下収容枠131には、上収容枠122が緩衝材124を介して支持固定されている。この緩衝材124は、保持枠113と、上収容枠122と、下収容枠131との寸法公差を吸収するために、或る程度の可撓性を有する素材で構成されていることが好ましい。
なお、上収容枠122は、保持枠113と下収容枠131との間に発音体121を収容可能かつ発音可能とし、しかも、発音体121の音量を高めるための空間を確保するためのものである。例えば、この発音枠122を設けることによって、発音体121の音の放出方向逆側に発音用気室を確保することができる。したがって、当該空間が保持枠113や下収容枠131の構造によって確保されるのであれば、上記上収容枠122は不要である。
下収容枠131の発音体121に対向する底面位置には放音口131bが形成されている。本実施形態において、発音体121は背面側に形成された放音口131bから音を放出するように構成されている。このとき、放音口131bに連通する発音体121と下収容枠131との間の空間が、発音体121を支持固定する支持体123によって放音口131bを除いて密閉されるように構成することが好ましい。これによって、発音体121によって生ずる音を効率的に放音口131bから放射することが可能になる。
また、放音口131bから見て発音体121の反対側にある空間が上収容枠122と下収容枠131とによって(緩衝材124を介して)密閉されていることが好ましい。これによって、発音体121から見て放音口131bとは反対側にある空間が発音用気室として作用し、より効率的に放音口131bから音を放射することができる。なお、図示例では上収容枠122と下収容枠131とによって気室を構成しているが、上収容枠122を省略し、表示部110と下収容枠131とによって気室が構成されるようにしてもよい。また、本実施形態では、発音体121と上収容枠122との間には介在物が存在していないが、両者間に適宜の支持体を介在させてもよい。
表示部110にはフレキシブル配線基板などで構成される配線部材110Pが接続され、パネル保持枠113及び収容枠131の外部に導出されている。また、発音部120には配線部材120Pが接続され、上収容枠122及び下収容枠131の外部に導出されている。
この実施形態では、発音体121を収容する下収容枠131が背後から表示部110に固定されてなる構造を有する。これによって、発音体121を含む発音部120と表示部110とを簡単に一体化することができ、電気光学装置100をコンパクトに構成できる。
また、上収容枠122と下収容枠131の内部に発音部120が構成されているため、外部環境や表示部の構造には影響されずに発音用気室などの音響的環境を構成できることから、下収容枠131の外側、例えば、電気光学装置を設置する電子機器の筐体、或いは、表示部の内部に音響学的設計を施す必要がなくなり、どのような電子機器に搭載されても安定した発音特性を発揮することが可能になる。
また、下収容枠131に対して支持体123を介して発音体121を固定していることにより、表示部の構造に依存することなく、発音体121の発音に支障がない状態に構成することができるため、表示部の構造が変わっても安定した発音特性を得ることができる。
本実施形態では、表示部110の内部と、発音部120の内部とが、上記の保持枠113及び上収容枠122の一部によって構成された壁面部によって仕切られた構造を有している。これによって、発音部120の音響特性が表示部110の内部構造による影響を受けにくくなるとともに、発音部120内の発音体121による振動が表示部110に伝達されにくくなる。
次に、本実施形態の特徴部分について詳細に説明する。図2(A)は上記の全体構成を有する電気光学装置100に設けられた表示部110の内部構造を模式的に示す縦断面図、図2(B)は当該内部構造の一部である振動抑制部材の平面形状を示す平面図である。
本実施形態の表示部110に設けられた電気光学パネル111は、背面側に配置された基板111Aと視認側に配置された基板111Bをシール材111Cによって貼り合わせ、両基板の間に液晶111Dを封入したものである。基板111A及び111Bの外面上にはそれぞれ偏光板111E,111Fが配置(貼着)されている。基板111Aにはフレキシブル配線基板等で構成される配線部材110Pが実装されている。この電気光学パネル111は、表示領域内に複数の画素が配列され、図示しない電極パターン等によって複数の画素をそれぞれ独立に制御することができ、その結果、複数の画素によって所望の表示画像を形成することができるように構成されている。
一方、バックライト112は、発光ダイオード等で構成される光源112Aと、この光源112Aの放出する光を端面で受けて内部を伝播させ、上面から徐々に放出するように構成された導光板112Bと、この導光板112Bの背後に配置されたポリエステルフィルム等で構成される光反射シート112Cとを備えた平面光源である。光源112Aは、配線部材110Pの一部で構成され、或いは、配線部材110Pとは別に基板111Aに実装された配線部材110Qに実装されている。
本実施形態の表示部110では、上記の電気光学パネル111とバックライト112の間に光学シート140が配置されている。この光学シート140は、バックライト112の放出する照明光(導光板112Bの上面から放出される光)に作用し、電気光学パネル111を適切な照明状態とするための可撓性のシートである。この光学シートとしては、例えば、バックライト112の照明光の照度を均一化するための光拡散シートや同照明光の電気光学パネル111への入射角分布のばらつきを低減するための集光シートなどが挙げられる。これらの光学シートは、多くの場合、50〜200μm程度の厚さを有する樹脂材料で構成される。
従来の光学シートは、電気光学パネル111とバックライト112の間に挟みこまれ、電気光学パネル111とバックライト112に接触した状態とされていた。しかし、本実施形態の光学シート140は、バックライト112(図示例では導光板112B)に対して振動抑制部材141を介して支持され、しかも、振動抑制部材141が介在する部分を除いて、バックライト112(図示例では導光板112B)との間にすき間が形成されるように、バックライト112に対して離間して配置されている。また、光学シート140は、電気光学パネル111(図示例では基板111A)に対しても振動抑制部材142を介して支持さ、かつ、電気光学パネル111に対して離間している。すなわち、本実施形態では、光学シート140が振動抑制部材141と142を介して電気光学パネル111とバックライト112に挟持された状態で固定されている。
振動抑制部材141,142は、バックライト112から光学シート140を通過して電気光学パネル111へ向かう照明光の光路を妨げないように、電気光学パネル111の表示領域と重ならないように、光学シート140の周縁部にのみ配置されている。より具体的には、図2(B)に示すように、振動抑制部材141,142は、上記の表示領域と重ならないように平面視で閉じた枠状(図示例では矩形枠状)に構成されている。
本実施形態の振動抑制部材141,142は、電気光学パネル111の基板111Aや照明装置112の導光板112Bよりも振動伝達性の低い素材で構成されていればよいが、特に、発泡ウレタン等の発泡樹脂、NBR等のゴム、或いは、高分子ゲルなどのゲル材などによって構成されることが望ましい。このとき、光学シート140は、振動抑制部材141,142自体の粘着性や接着性によって電気光学パネル111やバックライト112に固定されていてもよく、或いは、振動抑制部材141,142とは別の粘着剤や接着剤によって振動抑制部材141,142を介して固定されていてもよい。さらに、光学シート140が振動抑制部材141,142に固定されておらず、単に両側から挟持されているだけであっても構わない。
また、振動抑制部材141,142は、光学シート140とバックライト112又は電気光学パネル111との間に所定のすき間を形成するために、或る程度の厚さを備えている。この振動抑制部材141,142の厚さは、光学シート140の振動による撓み変形により光学シート140がバックライト112又は電気光学パネル111に接触するといったことが生じないために十分なすき間を形成し得るものとすることが好ましい。例えば、上記厚さ或いはすき間は、100〜1000μmの範囲であることが好ましい。この範囲を下回ると、光学シート140が自重により、或いは、上記振動により撓んだときに、電気光学パネル111又はバックライト112に接触しやすくなり、振動抑制部材141,142を介することなく直接に受けたり、ノイズ音を発生したりする可能性が高くなる。また、上記範囲を上回ると、電気光学装置100の厚さが増大し、搭載機器の小型化を妨げる程度が高くなる。
本実施形態では、発音体121が振動すると、収容枠(上収容枠122及び下収容枠131)内の発音用空間で音が発生し、放音口131bから放出される。このとき、発音体121の振動は収容枠を介して保持枠113へ伝播し、保持枠113から電気光学パネル111及びバックライト112に伝播する。ところが、本実施形態では、光学シート140が電気光学パネル111及びバックライト112に対して振動抑制部材141,142を介して支持され、しかも、光学シート140は電気光学パネル111、バックライト112及び保持枠113に対して離間しているので、振動抑制部材141,142によって振動が減衰することにより、光学シート140が振動しにくくなっている。したがって、光学シート140が振動を受けて撓み振動を生じ、この撓み振動によって光学シート140が電気光学パネル111及びバックライト112に当接してノイズ音を生ずるといったことを防止できる。
なお、上記光学シート140としては、上記の光拡散シートや集光シートの他に、上記の光反射シート112C、或いは、DBEF(スリーエム社製、商品名)のような反射偏光板などを対象とすることができる。また、上記の振動抑制部材141,142は、光学シート140をバックライト112や電気光学パネル142に対して支持固定しているが、光学シート140を保持枠113に対して支持固定するように光学シート140と保持枠113との間に介在させても構わない。
[第2実施形態]
次に、図3を参照して、本発明に係る第2実施形態について説明する。図3は、第2実施形態の電気光学装置200の一方向(例えば短辺方向)に沿った断面を示す断面図である。
次に、図3を参照して、本発明に係る第2実施形態について説明する。図3は、第2実施形態の電気光学装置200の一方向(例えば短辺方向)に沿った断面を示す断面図である。
この実施形態の電気光学装置200では、電気光学パネル211及びバックライト212を保持枠213によって保持した表示部を備えている。電気光学パネル211は、上記第1実施形態と同様に、基板211Aと211Bをシール材211Cにより貼り合わせ、その間に液晶211Dを封入した構造を有し、上記と同様に基板211A及び211Bの外面上に偏光板211E及び211Fが配置されている。この電気光学パネル211(図示例では基板211A)は、両面接着テープなどの貼着部材244により保持枠213に接着固定されている。なお、図示しない部分は第1実施形態の電気光学パネル111と同様に構成される。
また、バックライト212は、図示しない光源と、導光板212Bと、光反射シート211Cとを備えている。これについても、図示しない部分は上記第1実施形態と同様に構成できる。バックライト212は、保持枠213の背面側に設けられた壁面部の内面で構成される支持面213xによって支持されている。
本実施形態では、電気光学パネル211とバックライト212の間に、光学シート240A及び240Bが配置されている。光学シート240Aは、保持枠213の内部に設けられた支持面213yに対して振動抑制部材241を介して固定されている。また、光学シート240Aは、光学シート240Bに対して振動抑制部材243を介して固定されている。さらに、光学シート240Bは、光学シート240Aに対して振動抑制部材243を介して固定されている。また、光学シート240Bは、電気光学パネル211に対して振動抑制部材242を介して固定されている。そして、上記光学シート240A及び240Bは、振動抑制部材241,242,243以外の他の全ての構造部材に対してそれぞれ間隔を有するように離間している。
本実施形態では、光学シート240A及び240Bがそれぞれ振動抑制部材241,242,243を介して他の構成部材に支持固定され、しかも、その振動抑制部材を除く他の全ての構成部材に対して離間しているので、外部から振動が電気光学装置200に伝達されても、光学シート240A,240Bに起因するノイズ音が発生しにくく構成される。
本実施形態のノイズ音の発生原因としては、保持枠213の外部に配置されたスピーカなどの発音部材や、搭載機器に設けられた報知バイブレータ等で発生する振動が挙げられる。これらの外来振動は、保持枠213を介して光学シート240A,240Bへ伝達される経路中で上記振動抑制部材241,242,243によって減衰される。
なお、本実施形態は表示部のみで構成されているが、上記第1実施形態と同様に、電気光学装置内に上記の表示部と一体化された発音部を設けても構わない。
[第3実施形態]
次に、図4(A)を参照して、本発明に係る第3実施形態について説明する。図4(A)は、第3実施形態の電気光学装置のうちの表示部の内部構造について、一方向(短辺方向)に沿った断面を示す断面図である。この実施形態は、基本的に第1実施形態とほぼ同様の構造を有するので、同一部分には同一符号を付し、それらの説明は省略する。また、図示しない部分においても、上記第1実施形態と同様に構成することができるので、説明を省略する。
次に、図4(A)を参照して、本発明に係る第3実施形態について説明する。図4(A)は、第3実施形態の電気光学装置のうちの表示部の内部構造について、一方向(短辺方向)に沿った断面を示す断面図である。この実施形態は、基本的に第1実施形態とほぼ同様の構造を有するので、同一部分には同一符号を付し、それらの説明は省略する。また、図示しない部分においても、上記第1実施形態と同様に構成することができるので、説明を省略する。
この実施形態の電気光学装置では、電気光学パネル111とバックライト112の間に光学シート140が配置されているが、この光学シート140は、バックライト112には振動抑制部材141を介して支持され、電気光学パネル111には支持されていない。すなわち、この光学シート140と電気光学パネル111との間には振動抑制部材が配置されておらず、光学シート140と電気光学パネル111とは離間している。この場合、光学シート140は、振動抑制部材141を介してバックライト112に対して粘着剤や接着剤により、或いは、振動抑制部材141自体の粘着性や接着性により固定される。
この実施形態では、電気光学パネル111とバックライト112は、図示しない保持枠によってそれぞれ位置決め固定されている。そして、光学シート140は、バックライト112に対しては支持固定されているが、電気光学パネル111には接触せず、上記保持枠の位置決め寸法に基づく所定のすき間を介して対向している。したがって、光学シート140は、バックライト112から振動抑制部材141を介して減衰された振動を受けるが、電気光学パネル111から振動を受けることはなくなる。
[第4実施形態]
次に、図4(B)を参照して、本発明に係る第4実施形態について説明する。図4(B)は、第4実施形態の電気光学装置のうちの表示部の内部構造について、一方向(短辺方向)に沿った断面を示す断面図である。この実施形態は、基本的に第1実施形態とほぼ同様の構造を有するので、同一部分には同一符号を付し、それらの説明は省略する。また、図示しない部分においても、上記第1実施形態と同様に構成することができるので、説明を省略する。
次に、図4(B)を参照して、本発明に係る第4実施形態について説明する。図4(B)は、第4実施形態の電気光学装置のうちの表示部の内部構造について、一方向(短辺方向)に沿った断面を示す断面図である。この実施形態は、基本的に第1実施形態とほぼ同様の構造を有するので、同一部分には同一符号を付し、それらの説明は省略する。また、図示しない部分においても、上記第1実施形態と同様に構成することができるので、説明を省略する。
この実施形態の電気光学装置では、電気光学パネル111とバックライト112の間に光学シート140が配置されているが、この光学シート140は、電気光学パネル111には振動抑制部材142を介して支持され、バックライト112には支持されていない。すなわち、光学シート140とバックライト112との間には振動抑制部材が介在せず、光学シート140はバックライト112とは離間している。この場合、光学シート140は、振動抑制部材142を介して電気光学パネル111に対して粘着剤や接着剤により、或いは、振動抑制部材142自体の粘着性や接着性により固定される。
この実施形態では、電気光学パネル111とバックライト112は、図示しない保持枠によってそれぞれ位置決め固定されている。そして、光学シート140は、電気光学パネル111に対しては支持されているが、バックライト112には接触せず、上記保持枠の位置決め寸法に基づく所定のすき間を介して対向している。したがって、光学シート140は、電気光学パネル111から振動抑制部材141を介して減衰された振動を受けるが、バックライト112から振動を受けることはなくなる。
[第5実施形態]
次に、図4(C)を参照して、本発明に係る第5実施形態について説明する。図4(C)は、第5実施形態の電気光学装置のうちの光学シート及び振動抑制部材の平面形状を示す断面図である。この実施形態は、基本的に第1実施形態乃至第4実施形態とほぼ同様の構造を有するので、同一部分には同一符号を付し、それらの説明は省略する。また、図示しない部分においても、上記第1実施形態乃至第4実施形態と同様に構成することができるので、説明を省略する。
次に、図4(C)を参照して、本発明に係る第5実施形態について説明する。図4(C)は、第5実施形態の電気光学装置のうちの光学シート及び振動抑制部材の平面形状を示す断面図である。この実施形態は、基本的に第1実施形態乃至第4実施形態とほぼ同様の構造を有するので、同一部分には同一符号を付し、それらの説明は省略する。また、図示しない部分においても、上記第1実施形態乃至第4実施形態と同様に構成することができるので、説明を省略する。
本実施形態では、上記各実施形態で示された振動抑制部材141,142,241,242,243を、図示のように、光学シート140の周縁部の複数個所に相互に分離した状態で配置された複数の振動抑制部材141a,141bで構成したものである。ここで、振動抑制部材141aは矩形の光学シート140の四隅に配置されている。また、振動抑制部材141bは光学シート140の長辺の中間位置に配置されている。このように、複数の振動抑制部材141a,141bで光学シート140を支持することによって、光学シート140における振動を受ける面積を低減することができるので、光学シート140に伝播する振動エネルギーや光学シート140の撓み変形量を低減することが可能になる。この場合に、複数の振動抑制部材による支持性能を低下させないためには、複数の振動抑制部材を光学シート140の周縁部において全周に沿って均等に分散配置することが望ましい。
[第6実施形態]
次に、図5を参照して、本発明に係る第6実施形態について説明する。この実施形態は、上記第1実施形態乃至第5実施形態とほぼ同様の構造を有するので、対応する部分を指摘した上で同一部分の説明は省略する。また、図示しない構造についても、上記第1実施形態乃至第5実施形態と同様に構成できるので、それらの説明も省略する。
次に、図5を参照して、本発明に係る第6実施形態について説明する。この実施形態は、上記第1実施形態乃至第5実施形態とほぼ同様の構造を有するので、対応する部分を指摘した上で同一部分の説明は省略する。また、図示しない構造についても、上記第1実施形態乃至第5実施形態と同様に構成できるので、それらの説明も省略する。
本実施形態の電気光学装置300では、表示部310及び発音部320が設けられ、表示部310には、上記各実施形態と同様の電気光学パネル311及びバックライト312が配置されている。表示部310には保持枠313が設けられ、この保持枠313の背後に収容枠322が取り付けられ、保持枠313と収容枠322の間に上記各実施形態と同様の発音体321を収容する空間が設けられている。表示部310には上記と同様の配線部材310Pが接続されている。
収容枠322は、発音体321を収容するとともに、表示部310の保持枠313に着脱可能に固定されている。より具体的には、保持枠313の外側面には係合突起313aが設けられ、収容枠322の側壁部には係合開口322aが設けられ、この係合開口322aに係合突起313aが係合(嵌合)することによって、収容枠322が保持枠313に対して着脱可能に取付固定される。また、収容部320には、上記各実施形態と同様の配線部材320Pが接続されている。
この保持枠313には、後述する発音用気室320Xに連通するとともに外部に開口する内部導音路313bが構成され、この内部導音路313bは、電気光学パネル311の表示面が露出している前面に開口して放音口313cを構成している。図示例では、内部導音路313bは、表示体(電気光学パネル311及びバックライト312)の背後に配置される発音用気室320Xの上部空間320Sに対する連通部分から側方へ進み、途中で屈折して表示部310の電気光学パネル311及びバックライト312(表示体)の側方を通過して、表示部310の前面側に伸びるように構成されている。
発音体321は支持部材323を介して収容枠322に支持されているとともに上記保持枠313にも支持された状態で固定されている。ここで、組立性を確保するために、発音体321は保持枠313にのみ固定されているか、或いは、支持部材323を介して発音枠322にのみ固定されているかのいずれかであることが好ましい。支持部材323は発音体321と収容枠322との間に閉曲線状(図示リング状)に配置され、発音用気室320Xを上部空間320Sと下部空間320Tに分割している。支持部材323は、発音体321と保持枠313及び収容枠322との間にガタが生じないように、合成ゴムや軟質合成樹脂(例えば、発泡ポリウレタン)などの弾性素材若しくは緩衝素材で構成されることが好ましい。なお、本実施形態に限らず、本発明において、発音体321と保持枠313及び収容枠322との間に生ずるガタは、ガタつきにより不要なノイズを発生させるとともに、発音体321の振動エネルギーを無駄に消失させるので、極力低減させることが望ましい。
保持枠313と発音枠322との間には支持部材324が介在している。この支持部材324は保持枠313と収容枠322との間に閉曲線状(図示リング状)に配置され、発音体321を収容する発音用気室320Xを構成している。この支持部材324は、保持枠313と収容枠322との間にガタが生じないように、合成ゴムや軟質合成樹脂(例えば、発泡ポリウレタン)などの弾性素材若しくは緩衝素材で構成されることが好ましい。
本実施形態では、発音体321が直接保持枠313に臨むように配置されているとともに、保持枠313の内部に内部導音路313bが構成され、表示部310の側方を通過して前面側に開口しているので、発音体321の振動が表示部310の内部に伝わりやすくなっている。したがって、表示部310の内部に図示しない光学シートが配置される場合、光学シートが従来と同様に配置されるならば、光学シートに起因するノイズ音がさらに発生しやすい構成となっている。
しかしながら、本実施形態では、先の実施形態で説明したように光学シートが振動抑制部材を介して構成部材に支持固定され、しかも、振動抑制部材を除く構成部材のいずれに対しても離間しているので、光学シートへの振動伝達及びノイズ音の発生を共に低減することができる。
なお、収容枠322には通気口322bが形成されている。通気口322bは図示のように収容枠322の中央部に形成されていることが好ましい。また、通気口322bは図示のように一つだけ形成されていてもよく、或いはまた、複数の小孔によって構成されていてもよい。ここで、通気口322bが設けられていない場合は、発音用気室の下部空間320Tが閉じられた空間となるので、その空間の容積が十分大きくない場合、振動板の振幅を大きくしたときに振動により下部空間の空気の圧力が高くなる。するとその圧力のため振動板の振幅が押えられてしまい音が大きくならないという現象が生じる。通気口322bを下部空間に形成すると、振動板の振幅を大きくしても通気口322bを通して空気が移動するために振動板の振幅が押えられることは無い。このとき通気口322bからも音が放出されるがここからの音は利用しない。
なお、下部空間320Tに十分な容積があれば通気口322bが無くても良い。また、通気口322bを放音口として用い、放音口131cを通気口として用いてもよい。この場合には、上部空間に十分な容積があれば内部導音路313bと上方の放音口313cを設けない構造にしても構わない。
[第7実施形態]
次に、図6を参照して、本発明に係る第7実施形態について説明する。本実施形態においても、上記第1実施形態乃至第5実施形態とほぼ同様の構造を有するので、対応する部分を指摘した上で同一部分の説明は省略する。また、図示しない構造についても、上記第1実施形態乃至第5実施形態と同様に構成できるので、それらの説明も省略する。
次に、図6を参照して、本発明に係る第7実施形態について説明する。本実施形態においても、上記第1実施形態乃至第5実施形態とほぼ同様の構造を有するので、対応する部分を指摘した上で同一部分の説明は省略する。また、図示しない構造についても、上記第1実施形態乃至第5実施形態と同様に構成できるので、それらの説明も省略する。
本実施形態の電気光学装置400では、表示部410及び発音部420が設けられ、表示部410には、上記各実施形態と同様の電気光学パネル411及びバックライト412が配置されている。表示部410には保持枠413が設けられ、この保持枠413の背後に収容枠422が取り付けられ、保持枠413と収容枠422の間に上記各実施形態と同様の発音体421を収容する空間が設けられている。表示部410には上記と同様の配線部材410Pが接続されている。
収容枠422は、発音体421を収容するとともに、表示部410の保持枠413に着脱可能に固定されている。より具体的には、保持枠413の外側面には係合突起413aが設けられ、収容枠422の側壁部には係合開口422aが設けられ、この係合開口422aに係合突起413aが係合(嵌合)することによって、収容枠422が保持枠413に対して着脱可能に取付固定される。また、収容部420には、上記各実施形態と同様の配線部材420Pが接続されている。
発音部420において収容枠422に取り付けられた発音体421は音波を発生させるための振動体そのものであり、従来のスピーカ(上記実施形態の発音体)のように振動体を固定又は収容するケースや支持体は備えていない。
また、保持枠413と収容枠422との間には支持部材423が介在し、発音用気室420Sを画成している。この支持部材423は保持枠413と収容枠422との間に閉曲線状(図示リング状)に配置され、その内側が発音用気室420Sとなっている。この支持部材423は、保持枠413と収容枠422との間にガタが生じないように、合成ゴムや軟質合成樹脂(例えば、発泡ポリウレタン)などの弾性素材若しくは緩衝素材で構成されることが好ましい。
発音体421は、例えば、圧電スピーカの本体を構成する圧電振動体で構成される。圧電振動体は、例えば、ステンレス鋼などで構成される振動板(シム板)と、圧電体とが積層されたものである。ここで、振動板の表裏両面に圧電体が積層されたバイモルフ型の圧電振動体で構成されていてもよく、表裏片面にのみ圧電体が積層されたユニモルフ型の圧電振動体であっても構わない。
本実施形態において、発音体421は収容枠422の底部内面上に直接固定されている。具体的には、発音体421の振動板の外縁部が収容枠422の内面上に固着されている。振動板の外周部と収容枠422の内面とは直接に接着剤などによって固定されている。収容枠422の内面には、発音体421が固定される固定内面部422xと、この固定内面部422xの内側に設けられ、発音体421の振動面(表面)に対向する対向内面部422yとが設けられ、この対向内面部422yは発音体421の振動面から離反するように、すなわち、発音体421の表面と対向内面部422yとの間に空隙が存在するように、構成されている。図示例の場合、固定内面部422xと対向内面部422yとの間に段差422zが設けられ、この段差422zによって固定内面部422xよりも対向内面部422yが低くなるように構成されている。
なお、図示例では、上記固定内面部422xが設けられた壁面部分の外面に対して、上記対向内面部422yが設けられた壁面部分の外面が下方に突出した構造となっている。ただし、これらの外面は平坦に構成されていても構わない。
上記発音用気室420Sとは、上記発音体421が収容され、その振動によって直接に音波が発生する空間を言う。図示例の場合、発音体421(振動板)の外周部は全周に亘って固定内面部422xに対して気密に固定されているので、発音用気室420Sは、発音体421と保持枠413の底面との間に存在する上部空間と、発音体421と対向内面部422yとの間に存在する下部空間とに分断されている。
発音用気室420Sの上部空間は、保持枠413に設けられた内部導音路413bを通して上方の放音孔413cにつながっている。また、対向内面部422yには通気口422bが形成されている。
本実施形態では、収容枠422に発音体421が直接に固定されているので、従来のように、発音用振動体を収容するケースを含む発音体を個別に設置する必要がなくなるため、発音部420をさらにコンパクトに構成することが可能になるとともに、部品点数の低減を図ることができる。
特に、発音体の振動面と対向内面部422yとの間に空隙が設けられていることで、発音体の振動に支障を生ずることがなくなるとともに、この空隙において音波を発生させることができる。この場合、固定内面部422xと対向内面部422yとの間に上記段差422zを設けることは、空隙を振動面全体にわたって確保することができる点で好ましい。また、通気口(放音口)422bから放射される充分な音量を確保するには上記空隙を調整する必要があるが、空隙の最適化を行うためにも上記段差422zは好都合である。
[第8実施形態]
最後に、図7及び図8を参照して本発明に係る第8実施形態として上記の電気光学装置を搭載した電子機器について説明する。この実施形態では、上記電気光学装置100を表示手段として備えた電子機器について説明する。ただし、他の実施形態も電気光学装置100と同様に本実施形態に適用することができる。
最後に、図7及び図8を参照して本発明に係る第8実施形態として上記の電気光学装置を搭載した電子機器について説明する。この実施形態では、上記電気光学装置100を表示手段として備えた電子機器について説明する。ただし、他の実施形態も電気光学装置100と同様に本実施形態に適用することができる。
図7は、本実施形態の電子機器における電気光学装置100に対する制御系(表示制御系)の全体構成を示す概略構成図である。ここに示す電子機器は、表示情報出力源291と、表示情報処理回路292と、電源回路293と、タイミングジェネレータ294と、光源制御回路295とを含む表示制御回路290を有する。また、上記と同様の電気光学装置100には、上述の構成を有する電気光学パネル111を駆動する駆動回路111Gが設けられている。この駆動回路111Gは、電気光学パネル111に直接実装されている電子部品(半導体ICなど)、パネル表面上に形成された回路パターン、或いは、液晶パネルに導電接続された回路基板に実装された半導体ICチップ若しくは回路パターンなどによっても構成することができる。
表示情報出力源291は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等からなるメモリと、磁気記録ディスクや光記録ディスク等からなるストレージユニットと、デジタル画像信号を同調出力する同調回路とを備え、タイミングジェネレータ294によって生成された各種のクロック信号に基づいて、所定フォーマットの画像信号等の形で表示情報を表示情報処理回路292に供給するように構成されている。
表示情報処理回路292は、シリアル−パラレル変換回路、増幅・反転回路、ローテーション回路、ガンマ補正回路、クランプ回路等の周知の各種回路を備え、入力した表示情報の処理を実行して、その画像情報をクロック信号CLKと共に駆動回路111Gへ供給する。駆動回路111Gは、走査線駆動回路、信号線駆動回路及び検査回路を含む。また、電源回路293は、上述の各構成要素にそれぞれ所定の電圧を供給する。
光源制御回路295は、外部から導入される制御信号に基づいて、電源回路293から供給される電力をバックライト112の光源112Aに供給する。光源112Aから放出された光は導光板112Bに入射して導光板112Bから放出され、電気光学パネル111に照射される。この光源制御回路295は、上記制御信号に応じて光源112Aの各光源の点灯/非点灯を制御する。また、各光源の輝度を制御することも可能である。
また、本実施形態の電子機器には音声信号出力回路296が設けられている。この音声信号出力回路296は、図示しない制御回路から送られる制御信号に基づいて、音声信号を発音体121に送出する。発音体121では、供給された音声信号に基づいて音声を出力する。
図8は、本発明に係る電子機器の一実施形態である携帯電話の外観を示す。この電子機器2000は、操作部2001と、表示部2002とを有し、表示部2002の筐体内部に回路基板2100が配置されている。回路基板2100上には上記の電気光学装置100が実装されている。そして、表示部2002の表面において上記電気光学パネル111を視認できるように構成されている。また、表示部2002には音声出力口2003が設けられ、この音声出力口2003は、上記発音体121から出力され上記の放音口から放射された音声が表示部2002の筐体内部を経て聴取可能となるように構成されている。
なお、以上説明した本発明は振動に起因する問題点を解決するものであるが、この振動の振動源としては、上記のスピーカなどのように電気光学装置内に搭載されるもの、バイブレータなどのように電気光学装置とともに電子機器内に搭載されるものの他に、自動車のエンジンなどを挙げることができる。
100…電気光学装置、110…表示部、111…電気光学パネル、112…バックライト、113…保持枠、113a…係合部(突起部)、114…緩衝材、120…発音部、121…発音体、122…上収容枠、123…支持体、124…緩衝材、131…下収容枠、131a…係合部(開口部)、232…固定枠、232a…係合部(開口部)、140…光学シート、141,142…振動抑制部材
Claims (14)
- 画像を表示するための電気光学パネルと、光源及び導光板を備えた照明装置と、前記電気光学パネルと前記導光板との間に介在する光学シートとを有する表示部を具備する電気光学装置において、
前記光学シートは、前記電気光学パネルと前記照明装置の導光板の少なくとも一方に対して、それよりも振動伝達性の低い振動抑制部材を介して支持されるとともに、前記電気光学パネル又は前記照明装置の少なくとも一方に対して離間していることを特徴とする電気光学装置。 - 画像を表示するための電気光学パネルと、光源及び導光板を備えた照明装置と、前記電気光学パネルと前記導光板との間に介在する光学シートと、前記電気光学パネルと前記照明装置の少なくとも一方を保持する保持枠とを有する表示部を具備する電気光学装置において、
前記光学シートは、前記保持枠に対して、振動伝達性の低い振動抑制部材を介して支持されるとともに、前記保持枠に対して離間していることを特徴とする電気光学装置。 - 振動源をさらに備え、前記振動抑制部材は前記振動源からの振動が光学シートに伝わるのを抑制することを特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置。
- 前記振動抑制部材は、発泡樹脂材料、ゴム材料若しくはゲル材料で構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電気光学装置。
- 前記光学シートはプリズムシート又は拡散シートであり、前記振動抑制部材は電気光学パネルの表示領域と重ならないことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電気光学装置。
- 前記光学シートは前記電気光学パネルに対して前記振動抑制部材を介して支持されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の電気光学装置。
- 前記光学シートは前記照明装置に対して前記振動抑制部材を介して支持されていることを特徴とする請求項6に記載の電気光学装置。
- 前記表示部は前記電気光学パネルを保持する保持枠を有し、前記光学シートは前記保持枠に対して前記振動抑制部材を介して支持されていることを特徴とする請求項1、2、4乃至7のいずれか一項に記載の電気光学装置。
- 音を発生する発音体を備えた発音部を具備することを特徴とする請求項8に記載の電気光学装置。
- 前記発音体は、前記保持枠に直接的又は間接的に繋がっていることを特徴とする請求項9に記載の電気光学装置。
- 前記発音体を収容する収容枠をさらに具備し、前記発音部は、前記収容枠を前記表示部の背面側に固定することによって、前記表示部と一体に構成されていることを特徴とする請求項10に記載の電気光学装置。
- 前記表示部と前記発音部とを仕切る壁面を有することを特徴とする請求項11に記載の電気光学装置。
- 画像を表示するための電気光学パネルと、光源及び導光板を備えた照明装置と、前記電気光学パネルと前記導光板との間に介在する光学シートとを有する表示部を具備する電気光学装置において、
前記光学シートは、前記電気光学パネル及び前記照明装置の導光板に対して、振動伝達性の低い第1の振動抑制部材を介して支持されるとともに、前記電気光学パネル及び前記照明装置に対して離間し、
前記電気光学パネルを保持する保持枠と、音を発生する発音体及び前記発音体を収容する収容枠を備えた発音部とをさらに具備し、
前記発音部は、前記収容枠を前記保持枠の背面側に固定することによって、前記表示部と一体に構成され、
前記電気光学パネルは第2の振動抑制部材を介して前記保持枠に支持され、
前記第1の振動抑制部材及び前記第2の振動抑制部材が前記電気光学パネルの表示領域と重ならないことを特徴とする電気光学装置。 - 請求項1乃至13のいずれか一項に記載の電気光学装置と、該電気光学装置を制御する制御手段とを有することを特徴とする電子機器。
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