JP2006234136A - 地上式lngタンクおよびこれに用いるガラス繊維強化プラスチック材 - Google Patents

地上式lngタンクおよびこれに用いるガラス繊維強化プラスチック材 Download PDF

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Abstract

【課題】 従来の9%Ni鋼に替わる強度と靭性と保冷性を備え、かつ、施工が容易な材料から構成される地上式LNGタンクを提供することを目的とする。
【解決手段】 少なくとも内槽2と外槽3とを備え、該内槽と該外槽との間隙に断熱材5を充填してなる地上式LNGタンク1であって、前記内槽2のLNG8接触面にガラス繊維強化プラスチックが適用されている地上式LNGタンク。
【選択図】 図1

Description

本発明は、地上式LNGタンクおよびこれに用いるガラス繊維強化プラスチック材に関する。特に、本発明は、軽量、安価で施工が容易な地上式LNGタンクおよび極低温下での液バリア機能に優れるガラス繊維強化プラスチック材に関する。
近年、地球環境問題から、クリーンなエネルギーとして天然ガスが注目され、その需要は益々高まる傾向にある。液化天然ガス(liquid natural gas:LNG)は、メタンを主成分とする天然ガスを水分、硫黄化合物、二酸化炭素などの不純物を除去した後、超低温に冷却、液化したものである。LNGタンクは、液化天然ガスを−163℃以下に保持して貯蔵するための装置であって、地上式LNGタンクや地下式LNGタンクが知られている。
このうち、特に、地上式のLNGタンクにおいては、内槽と外槽とから構成される二重殻LNGタンクが一般に用いられている。二重殻式のLNGタンクにおいては、LNGに接触する内槽の材料として、通常、9%Ni鋼が使用されてきた。9%Ni鋼は、線膨張係数が低く、LNGを液体状態に保持ことができる−163℃以下の低温においても脆性破壊を起こすことがなく、優れた強度と靭性を有する部材である。
しかし、9%Ni鋼は、比重が大きく、溶接などの施工が困難である。また、9%Ni鋼には地球規模で不足しているNiが用いられており、今後も需要が増加していくLNGタンク用の材料としては好ましくない。また、上記のような十分な強度と靭性を有する9%Ni鋼は、その製造に特殊な熱処理技術を必要とするため、製造自体が困難である。そのため、9%Ni鋼は価格が高く、さらに高性能の9%Ni鋼が十分に供給される状況にはない。9%Ni鋼に替わってLNGタンク内槽として使用できる新たな材料が求められている。
非特許文献1には、繊維強化プラスチックをLNG接触面に適用した、地下式のLNGタンクが記載されている。かかる地下式LNGタンクは、LNG接触面となる内槽が繊維強化プラスチックのパネルであり、その周囲にアルミ箔付きのグラスウールを巻き、さらに外側に硬質ポリウレタンフォームを巻き、その外側を鉄筋コンクリートで囲んで、鉄筋コンクリートの外側は土で荷重を支える構造となっている。
しかし、上記構造は、水深が30〜40m、直径が80〜100mにもなるLNGの液荷重を土圧で支えることができる地下式のLNGタンクには適用できるが、鋼材の液圧保持強度が十分でないため、鋼材でLNGの液荷重を支える必要のある地上式のLNGタンクには適用することができない。
日経産業新聞、13面、昭和53年11月30日
本発明は、強度と靭性と保冷性を備え、かつ、軽量で施工が容易な材料から構成される地上式LNGタンクを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものである。すなわち、本発明は地上式LNGタンクであって、少なくとも内槽と外槽とを備え、該内槽と外槽との間隙に断熱材を充填してなり、前記内槽が、LNG接触面にガラス繊維強化プラスチックが適用された樹脂系バリア材から構成される。
前記外槽の内壁側に、二次バリア層をさらに備え、該二次バリア層が、内壁側にガラス繊維強化プラスチックが適用された樹脂系バリア材から構成されることが好ましい。
ここで、二次バリア層の内壁とは、内槽からLNGが漏出した場合に、LNGに接触する可能性のある部分である。
前記樹脂系バリア材が、少なくともガラス繊維強化プラスチック層と、第一の保冷層と、樹脂層と、第二の保冷層と、プライマー層と、炭素鋼とを順に積層してなることが好ましい。炭素鋼としては、一般構造用鋼が好ましく用いられる。
前記ガラス繊維強化プラスチック層が、少なくとも#400〜#600のガラス繊維の平織クロス材と、難燃性ビニルエステル樹脂とを交互に積層してなり、積層体の少なくとも一方の表面にガラス繊維からなるステッチ材がさらに積層されているパネル又はプリプレグシートであることが好ましい。
前記第一の保冷層がフォームグラスを含んでなり、前記第二の保冷層がポリウレタンフォームを含んでなり、前記樹脂層がビニルエステル樹脂を含んでなることが好ましい。
前記内槽と外槽との底面が長方形状であることが好ましい。
前記内槽が、少なくとも底部と側壁部とが構成する隅角部を備え、該隅角部において、底部に適用された前記ガラス繊維強化プラスチックと側壁部に適用された前記ガラス繊維強化プラスチックとが接合部を有し、該接合部が、保冷層で覆われ、該保冷層が前記ガラス繊維強化プラスチックのプリプレグシートでさらに覆われていることが好ましい。保冷層は、ポリウレタンフォームからなることが好ましい。
本発明はまた別の形態によれば、少なくとも内槽と外槽とを備え、該内槽と該外槽との間隙に断熱材を充填してなる地上式LNGタンクであって、前記内槽が、LNG接触面にガラス繊維強化プラスチックが適用された樹脂系バリア材から構成され、該内槽は、少なくとも底部と側壁部とが構成する隅角部を備え、該隅角部において、底部に適用された前記ガラス繊維強化プラスチックと側壁部に適用された前記ガラス繊維強化プラスチックとが接合部を有し、該接合部が、ポ保冷層で覆われ、該保冷層が前記ガラス繊維強化プラスチックのプリプレグシートでさらに覆われている地上式LNGタンクである。保冷層は、ポリウレタンフォームからなることが好ましい。
本発明は、別の局面においては、ガラス繊維強化プラスチック材であって、#400〜#600のガラス繊維の平織クロス材と、難燃性ビニルエステル樹脂とを交互に積層してなり、積層体の少なくとも一方の表面にガラス繊維からなるステッチ材がさらに積層されている。かかるガラス繊維強化プラスチック材は、プラスチックパネル又はプリプレグシートであってよい。ガラス繊維強化プラスチック材のプリプレグシートは、本発明に係るLNGタンクの内槽のLNG接触面における接合部等に貼り付けることができる。
本発明は、さらに別の局面においては、地上式LNGタンク用の樹脂系バリア材であって、少なくとも、上記ガラス繊維強化プラスチック材と、第一の保冷層と、樹脂層と、第二の保冷層と、プライマー層と、炭素鋼とを順に積層してなる。
本発明によれば、内槽に、ガラス繊維強化プラスチック材を適用した樹脂系バリア材を用いることで、液圧保持強度、ガスバリア性、液密性に十分に優れ、さらに保冷性を備える内槽を有する地上式LNGタンクを安価に得ることができる。さらに、樹脂系バリア材は従来用いられてきた9%Ni鋼と比較して安価、軽量で、施工が容易なため、コスト的に有利な地上式LNGタンクを得ることができる。
また、本発明に係るガラス繊維強化プラスチック材は、線膨張係数が小さく、延性、難燃性に優れ、−163℃以下でLNGの搬入、搬出が繰り返された場合であってもクラックが進展しにくく液バリア機能を保つことができるため、LNGタンクに適用するバリア材として好適に用いることができる。
以下に、本発明を、図面を参照して詳細に説明する。同じ部材には同じ符号を付して表した。なお、本発明は以下に説明する形態に制限されるものではない。
図1は、本発明の一実施形態に係る地上式二重殻LNGタンクを示す概念図である。地上式二重殻LNGタンク1は、内槽2と、外槽3と、二次バリア層4と、粉末保冷材5と、一次保冷材6と、二次保冷材7と、アンカー部9と、支持材10とから構成される。内槽2には、LNG8が収容される。
本実施形態にかかる地上式二重殻LNGタンク1において、外槽3は、円形の平底を有する円筒形状である。外槽3の内壁には、間隙を介して、同じく円形の平底を有する円筒形の二次バリア層4が設けられている。二次バリア層4は、その側壁高さが外槽3の側壁高さよりも低く、外槽3の側壁内側にアンカー部9により取り付けられている。間隙は、外槽3底部と二次バリア層4底部との間、外槽3内側壁部と二次バリア層4の外側壁部との間に設けられる。そして、外槽3と二次バリア層4との間隙には二次保冷材7が充填されている。また、外槽3底部と二次バリア層4底部との間隙であって、内槽2の側壁の直下部に位置する箇所には、支持材10が設けられている。支持材10は、外槽の底面下の土中に設置される杭(図示せず)に荷重を伝えるようになっている。
二次バリア層4の底部には二次保冷材7が敷き詰められている。内槽2は、二次保冷材7を介して、二次バリア層4の内側に設置される。内槽2は、平底を有する円筒形の容器である。内槽2はその内部にLNGを収容することができる。内槽2と二次バリア層4の間隙、および内槽2と外槽3との間隙には、粉末状保冷材5が充填される。
さらに、地上式二重殻LNGタンク1には、図示しない蓋と、LNGの搬出手段、搬入手段となる配管等が設けられ、LNG8は内槽2内に密閉された状態で保持されている。
次に、地上式二重殻LNGタンク1を構成する各構成要素について説明する。
内槽2は、深さが約30m〜約40m、直径が約60m〜約100mであり、約10〜20万klのLNGを収容できることが好ましい。そして、LNGを−163℃の液状で保存しうる保冷機能と、LNG及びガス化したLNGを外部に漏らさないための液密性及び気密性、上記容量のLNGの荷重に耐えられるだけの強度を備える。本実施形態においては、内槽2は、従来用いられている9%Ni鋼ではなく、LNG接触面にガラス繊維強化プラスチックを適用した樹脂系バリア材から構成される。
本実施形態による円筒形の内槽2は、側壁部と、底部とから構成される。内槽2を構成する樹脂系バリア材は、複数の層からなる。樹脂系バリア材は、側壁部、底部とも内槽2のLNG接触面に垂直な方向に積層されている。図2は、樹脂系バリア材の一部を拡大した概念図である。内槽を構成する樹脂系バリア材2は、内槽2のLNG接触面20から順に、ガラス繊維強化プラスチック層21、フォームグラス層22、樹脂層23、ポリウレタンフォーム層24、プライマー層25、一般構造用鋼26が積層された部材である。
LNGと接触するガラス繊維強化プラスチック材21は、−163℃でLNGの搬入、搬出を繰り返してもクラックを生じにくく、液バリア機能を有する材料である。本実施形態におけるガラス繊維強化プラスチック材21は、LNG接触面に、ガラス繊維のステッチ材が設けられ、さらに延性と難燃性とを有する樹脂と、少なくとも収縮の等方性を有するガラス繊維クロスとが交互に複数層にわたって積層された積層体であることが好ましい。このような積層体は、真空含浸法で製造することができる。
具体的には、上記ステッチ材は、ガラス繊維からなるものを用いることが好ましい。ステッチ材とは、複数の縦糸ガラス繊維の上に複数の横糸ガラス繊維を重ね、交差部を適当な接着手段によって留めた材料をいう。ステッチ材は、クロスのように繊維を織って形成されたものとは異なり、うねりがないことを特徴とする。収縮の等方性を有するガラス繊維クロスは、#400〜600(400〜600g/m2)のガラス繊維の平織クロスであることが好ましい。かかるガラス繊維クロスは、比較的目が小さく、−163℃のLNGと接触した場合にもひずみが生じにくい。上記ステッチ材、ガラス繊維クロスの両方について、ガラス繊維としては、一般的なEガラス製でも良い。
樹脂は、好ましくは酸素指数が26以上の難燃性と、−163℃におけるひずみが2%以上の延性とを有する難燃化ビニルエステル樹脂である。かかる樹脂は、自己消火性を有し、−163℃においても延びやすくクラックが生じにくい。
なお、ガラス繊維強化プラスチック材のLNG接触面にステッチ材が存在していれば、樹脂とガラス繊維クロス層との繰り返し積層回数は、必要なガラス繊維強化プラスチック材の厚さに応じて適宜決定することができる。このようにして得られたガラス繊維強化プラスチック材は、気泡が少なく繊維含有率が約65%以上となっているため、気密性が高いものである。また、うねりの少ないステッチ材をLNG接触面に用いることで、樹脂の割れを防止することができる。
本実施形態において、LNG接触面に適用するガラス繊維強化プラスチック材21は、成型され、完全に硬化されたたパネルであってもよく、プリプレグシートであってもよい。プリプレグシートとする場合は、樹脂に、例えば、UV硬化剤を含んだ熱硬化性樹脂成分等を含有させ、目的箇所に貼り付けた後に完全に硬化させることができる。ガラス繊維強化プラスチック材のプリプレグシートは、パネル形状のガラス繊維強化プラスチック材接合部などに貼り付けた後で硬化させることにより、接合部を完全に覆うことができる点で特に有用である。
また別の態様によれば、本実施形態に用いるガラス繊維強化プラスチック材は、シート状の部材であって、少なくとも2層の上記ガラス繊維強化プラスチック材のシートで、樹脂層を挟んだ、三層式のシート材であってよい。かかるシート材は、前述のガラス繊維のステッチ材と、延性と難燃性とを有する樹脂と、少なくとも収縮の等方性を有するガラス繊維クロスとを真空含浸法によりNSテープ(ノンサンディングテープ)上に積層して第一のガラス繊維強化プラスチック層を成形し、第一のガラス繊維強化プラスチック層のNSテープ側に、ガラス繊維強化プラスチック層が硬化する前に樹脂を吹きつけ、樹脂上部に、別途、予め成形・硬化させた第二のガラス繊維強化プラスチック層を貼り合わせることで製造することができる。樹脂層は、接着性とガスバリア性に優れるビニルエステル樹脂で構成することが好ましい。
かかるガラス繊維強化プラスチックの三層式のシート材は、曲面などの自由な形状に成形することができ、接着施工が容易な点で特に有利である。さらに、第一のガラス繊維強化プラスチック層と第二のガラス繊維強化プラスチック層が冷熱緩和材として樹脂層を保護し、樹脂層が冷熱衝撃によって発生するガラス繊維強化プラスチックのマイクロクラックの進展を阻止するため、ガスバリア性が保持される。また、ガラス繊維強化プラスチック層と樹脂層との界面は、樹脂同士であるためにぬれ性がよく、界面剥離に強いという利点もある。
このようなガラス繊維強化プラスチック材は、樹脂系バリア材を構成する部材としてのみならず、単独で液密性を確保するためのバリア材用途に用いることもできる。具体的には、LNGタンクの内槽の接合箇所の被覆保護用等に用いることができる。
なお、本実施形態において、樹脂系バリア材を構成する部材として用いる場合、ガラス繊維強化プラスチック材21は、層厚さが2mm〜10mmであることが好ましい。液バリア機能を確保するためである。
フォームグラス層22は、第一の保冷層であって、ガラス繊維強化プラスチック材21のLNG接触面と逆側に位置する。フォームグラスは、保冷性を有し、かつ、LNG気化ガスの浸入による冷熱衝撃に耐えうる材料である。フォームグラス22層は、20〜60cmの厚さとすることが好ましい。保冷機能を確保するためである。なお、本実施形態では、ガラス繊維強化プラスチック材21と接する第一の保冷層としてフォームグラスを用いたが、保冷機能及びLNGの冷熱衝撃に耐えうる特性を有するほかの保冷材料を用いることもできる。
樹脂層23は、フォームグラス層22のガラス繊維強化プラスチック材と逆側に位置する。樹脂層23は、フォームグラス層22と、樹脂層23の外側に設けられるポリウレタンフォーム24層とを接着する機能と、LNG気化ガスのポリウレタンフォーム層24への浸入を防止するガスバリア機能を有する。樹脂としては、ビニルエステル樹脂を含んでなる接着剤を用いることが好ましい。あるいは、接着機能を有するビニルエステルシート材を、樹脂層とすることもできる。樹脂層23の厚さは、1〜3mmであることが好ましい。
ポリウレタンフォーム層24は、第二の保冷層であって、保冷機能を有し、その外側に位置する一般構造用鋼26を冷熱から保護するものである。ポリウレタンフォーム層24の厚さは、ステンレススチール材26を十分に保冷できる程度とすることが好ましく、例えば、25cm〜40cmとすることができる。なお、本実施形態では、第二の保冷層としてポリウレタンフォーム層を用いたが、空気層を多量に含んだ層(発泡層など)を有し、低熱伝導率性で、安価なほかの材料を用いることもできる。第二の保冷層は、さらに、発泡させやすく、燃えても有害ガスが出てこないといった施工性が容易なものであることが好ましい。
プライマー層25は、ポリウレタンフォーム層24と、その外側に位置する一般構造用鋼とを接着する機能と、ガスバリア機能を有するものである。特に、プライマー材としては、保冷層であるポリウレタンフォーム24層と、鋼材である一般構造用鋼26との剪断剥離を防止しうる、低温延性の大きいものを用いることが好ましい。具体的には、ビニルエステル系プライマーを使用することができる。プライマー層25の厚さは、0.5mm〜3mm程度であってよく、通常、1mm〜3mm程度とすることができる。
一般構造用鋼26は、内槽2に収容するLNGの液圧を保持し、ガスバリア機能を有するものである。一般構造用鋼26はコストの面から好ましく用いられるが、他の炭素鋼も使用可能である。一般構造用鋼26の層厚さは、内槽2の側壁を構成する樹脂系バリア材においては、頂部が薄く、底部が厚くなるように勾配をもって形成されていることが好ましい。40m以上の深さになるように収容されるLNGの液圧に適応するためである。具体的には、側壁の頂部の径方向厚さが10mm〜20mm程度であり、側壁の底部付近の径方向厚さが60mm〜80mm程度であることが好ましい。また、内槽2の底部を構成する一般構造用鋼26は、厚さが5mm〜10mm程度であることが好ましい。
このように、ガラス繊維強化プラスチック層21、フォームグラス層22、樹脂層23、ポリウレタンフォーム層24、プライマー層25、一般構造用鋼26が積層された樹脂系バリア材は、各層の特性が相まって、液バリア性、ガスバリア性、保冷性、液圧保持強度を備える。そして、各層が十分に接着されており、剥離などによる変形を防止することができる。このため、従来用いられていた9%Ni鋼に替わる鋼材として十分に内槽2を構成するのに適用することができる。なお、本実施形態においては、樹脂系バリア材を上記層構成として説明したが、上記層構成に限定されるものではない。例えば、フォームグラス層22、ポリウレタンフォーム層24は、同様の保冷機能を有する別の材料で構成された第一の保冷層、第二の保冷層であってよく、各保冷層が複数の保冷層から構成されていてもよい。また、本発明の樹脂系バリア材は、各層の機能や接着性を害しない限りにおいて、別の層をさらに備えることもできる。
本実施形態における有底円筒形状の内槽2が、上記樹脂系バリア材で構成されるとき、内槽2の底部、側壁部ともに、最外部に一般構造用鋼26の層があり、一般構造用鋼26の内壁にプライマー25層が位置し、プライマー25層の内壁にポリウレタンフォーム層24が位置し、ポリウレタンフォーム層24の内壁に樹脂層23が位置し、樹脂層23の内壁にフォームグラス層22が位置し、フォームグラス層22の内壁にガラス繊維強化プラスチック21が位置する。そして、内槽2のLNG接触面は、ガラス繊維強化プラスチック21で覆われた状態となっている。
内槽2の製造においては、最初に、一般構造用鋼26で、内槽2の側壁および底部を溶接により製造する。一般構造用鋼は、溶接により容易に施工することができ、溶接施工によればガスバリア性を確保することができる。この一般構造用鋼26の側壁および底部の内側に、プライマー層25、ポリウレタンフォーム層24、樹脂層23、フォームグラス層22、ガラス繊維強化プラスチック層21を順次形成することができる。
プライマー層25は、液状のプライマー材を一般構造用鋼26に直接塗布することができる。ポリウレタンフォーム層24は、その場で発泡させて、所望の厚さとすることができる。樹脂層2は、液状の樹脂接着剤をポリウレタンフォーム層24表面に直接塗布することができる。あるいは、接着機能を有するビニルエステルシート材をポリウレタンフォーム層24表面に張ることもできる。
ガラス繊維強化プラスチック材21は、フォームグラス層22の表面に、ガラス繊維強化プラスチック材のプリプレグシートまたはガラス繊維強化プラスチック材のパネルを張り付けることにより形成することができる。図3に、ガラス繊維強化プラスチック材21のパネルを複数使用する場合の概略的な断面図を示す。このとき、複数のパネル材間の接合部を覆うように、ガラス繊維強化プラスチック材21のプリプレグシート21aを張ることができる。プリプレグシート21aを、接合部を覆うように貼り付けることにより、接着面が強固となる。そして、接合部にLNGが進入して、接合部からの液漏れが生じる現象を防ぐことができる。
内槽2が円形の平面底を有する円筒形状の場合、底部と側壁部とが交わる箇所に隅角が形成される。図4は、本実施形態によるLNGタンク内槽2の隅角部の概略的な拡大断面図である。隅角部において、底部に貼り付けられたガラス繊維強化プラスチック材21と側壁部に貼り付けられたガラス繊維強化プラスチック材21とのあいだには接合部が生ずる。本実施形態においては、内槽2は、その隅角部の接合部を保護する隅角構造を備えている。
隅角構造において、隅角部のガラス繊維強化プラスチック材21の接合部は、保冷層であるポリウレタンフォーム層27で覆われている。そして、ポリウレタンフォーム層27の上から、ポリウレタンフォーム層27、ポリウレタンフォーム層27と底部に貼り付けられたガラス繊維強化プラスチック材21との接合部、およびポリウレタンフォーム層27と側壁に貼り付けられたガラス繊維強化プラスチック材21との接合部を覆うように、ガラス繊維強化プラスチックのプリプレグシート21aが貼り付けられている。ポリウレタンフォーム層27が被覆する面積は特に限定されないが、LNGの隅角部からの液漏れを防止することができる程度であれば良い。なお、本実施形態では、隅角部に適用する保冷層としてポリウレタンフォーム層27を用いたが、空気層を多量に含んだ層(発泡層など)を有し、低熱伝導率性で、安価なほかの材料を用いることもできる。保冷層は、さらに、発泡させやすく、燃えても有害ガスが出てこないといった施工性が容易なものであることが好ましい。
このように、内槽2が、隅角部の接合部を保冷層としてのポリウレタンフォーム層27と、ガラス繊維強化プラスチックのプリプレグシート21aとで被覆された隅角構造を備えることで、最も液漏れの危険性が高い隅角部を補強することができる。
本実施形態では、円形状の底を有する円筒形タンク形状の内槽2について隅角部の構造を説明したが、長方形状の底を有する角柱状のタンクにおいても、同様の隅角構造とすることができる。長方形状の底を有する角柱状のタンクの場合は、特に、底部と側壁の間のみならず、側壁と側壁との接合部にも隅角が形成される。このとき、側壁と側壁との接合部の隅角にも同様に保冷層であるポリウレタンフォームと、ガラス繊維強化プラスチックのプリプレグシートとを適用することができる。
このように、ガラス繊維強化プラスチック材21が適用された樹脂系バリア材で構成され、接合部が被覆補強されている内槽2は、十分な液密性、気密性、保冷性を備え、かつ液荷重にも耐えることができる。
本実施形態に係る地上式二重殻LNGタンク1において、外槽3は、プレストレストコンクリート材から形成することができる。プレストレストコンクリート材は、あらかじめ鋼材で圧縮力を与えておき引張力に対する抵抗を高めたものであって、鉄筋コンクリート部材よりも、軽量化ができ、耐久性・水密性に優れた性能を有する。外槽3は、側壁高さが約40m〜50m、円形状の底の直径が約80m〜100mとなるように設計することができる。しかし、外槽3の厚さやサイズは、LNG収容量などにより変化するため、当業者であれば、所望のLNG収容量に適合するように外槽3のサイズを設計することができる。また、外槽3の内壁には、一般構造用鋼からなるモイスチャーバリア層(図示せず)を設けることができる。
二次バリア層4は、外槽3の内壁に設けられ、液密性と気密性とを有するものである。二次バリア層4は、内槽2が破損して、LNGが漏出した場合の非常用バリアである。二次バリア層4は、上記内槽2に用いた樹脂系バリア材により構成することができる。すなわち、二次バリア層4の内壁面である、LNG漏出の際にLNGに接触しうる面が、ガラス繊維強化プラスチックを適用したものであってよい。
粉末保冷材5としては、断熱性を有し、二次バリア層4と内槽2との間隙に充填しやすい粉末状の保冷材であって、LNGと反応しないものを用いることができる。内槽2に収容されたLNG8を−163℃に保冷し、かつ、LNGが内槽2から漏出した場合に危険な反応が生ずるのを防ぐためである。具体的には、粉末保冷材5として、パーライトを用いることができる。
一次保冷材6は、内槽2底部と二次バリア層4底部の間隙に充填される。一次保冷材6としては、安価で堅固な保冷材を用いることが好ましい。内槽2底部から大きな面圧を受けるためである。具体的には、グラスウールを使用することができる。二次保冷材7としては、面圧保持機能を有するものを用いることが好ましい。内槽2底部から大きな面圧を受けるためである。具体的には、硬質ポリウレタンフォームを用いることができる。
支持材10としては、保冷機能と内槽の外壁の荷重保持機能を有するものを用いることができる。特には、パーライトコンクリートが好ましい。
第一実施形態にかかる地上式二重殻LNGタンク1は、上述のように、安価、軽量で、機能性に優れる樹脂系バリア材により内槽2、二次バリア層4が構成されているため、全体として十分な液密性、気密性、保冷性を備え、コスト的に有利なものとなっている。
なお、本実施形態においては、地上式の二重殻LNGタンクについて記載したが、本発明は、二重殻型のLNGタンクに限定されるものではない。当業者であれば、必要に応じて、多重殻型のLNGタンクを製造することができる。
本発明に係る地上式LNGタンクは、別の実施形態によれば、角型の地上式二重殻型LNGタンクである。図5に本実施形態による地上式角型二重殻LNGタンク1aの概略的な断面図を、図6に、地上式角型二重殻LNGタンク1aの平面図を示す。
地上式角型二重殻LNGタンク1aは、底面が長方形もしくは正方形の内槽2と、同じく底面が長方形もしくは正方形の外槽3と、底面が長方形もしくは正方形の二次バリア層4とから構成さる。かかる実施形態においては、二次バリア層4は、内槽2の外壁に接するように設けられている。
内槽2と二次バリア層4とは、いずれも、第一実施形態において詳述した樹脂系バリア材により構成される。すなわち、内槽2においては、内槽2のLNG接触面から外側に向かって、ガラス繊維強化プラスチック層21、フォームグラス層22、樹脂層23、ポリウレタンフォーム層24、プライマー層25、一般構造用鋼26が順に積層されている。また、二次バリア層4においては、二次バリア層4の内側から外側に向かって、ガラス繊維強化プラスチック層、フォームグラス層、ポリウレタンフォーム層、一般構造用鋼が順に積層されている(各層構成に関しては図示していない)。一般構造用鋼は、ステンレススチール材であってもよい。そして、内槽2の隅角部や、ガラス繊維強化プラスチック層の接合部は、第一の実施形態と同様に、ガラス繊維強化プラスチックのプリプレグシートで保護されていても良い。
従来の9%Ni鋼材を内槽に用いる場合には、溶接技術等の問題から、底面が円形の内槽が好ましく採用されている。しかし、樹脂系バリア材で内槽2を構成すれば、内槽2の外壁を構成する一般構造用鋼26の溶接は容易であり、かつ、内槽2の内壁であってLNG接触面を構成するガラス繊維強化プラスチック材21はシート状に張り込むことができるので角型のほうがより適用が容易である。また、角型の二重殻型LNGタンク1aは、曲げ加工等が不要であり施工が容易である。さらに、底面が円形の二重殻型LNGタンクと比較して、内径が同一の場合、容積を大きくとることができるため、一基のタンクで高容量のLNGを収容することができ、有利である。
本発明の活用例として、天然ガス液化基地におけるLNG製造と船積みまでの間,及びLNG受入基地における荷揚げから再ガス化・出荷までの間の調節・貯蔵の役割を果たす、地上式のLNGタンクとして用いることができる。
本発明に係る地上式二重殻LNGタンクの断面を示す概略図である。 本発明に係る地上式二重殻LNGタンクの内槽に用いる樹脂系バリア材の断面を示す概略図である。 図3は、本発明に係る地上式二重殻LNGタンクの内槽材を構成するガラス繊維強化プラスチックの適用の具体例を示す図である。 図4は、本発明に係る地上式二重殻LNGタンクの内槽の隅角部の構造を示す概略図である。 図5は、本発明の別の実施形態に係る地上式角型二重殻LNGタンクの概略的な断面図である。 図6は、本発明の別の一実施形態に係る地上式角型二重殻LNGタンクの概略的な平面図である。
符号の説明
1 地上式二重殻LNGタンク
1a 地上式角型二重殻LNGタンク
2 内槽
20 LNG接触面
21 ガラス繊維強化プラスチック層
21a ガラス繊維強化プラスチックプリプレグシート
22 フォームグラス層
23 樹脂層
24 ポリウレタンフォーム層
25 プライマー層
26 ステンレススチール材
27 ポリウレタンフォーム
3 外槽
4 樹脂系二次バリア層
5 粉末保冷材
6 一次保冷材
7 二次保冷材
8 LNG
9 アンカー部

Claims (10)

  1. 少なくとも内槽と外槽とを備え、該内槽と該外槽との間隙に断熱材を充填してなる地上式LNGタンクであって、
    前記内槽が、LNG接触面にガラス繊維強化プラスチックが適用された樹脂系バリア材から構成される地上式LNGタンク。
  2. 前記外槽の内壁側に、二次バリア層をさらに備え、該二次バリア層が、内壁側にガラス繊維強化プラスチックが適用された樹脂系バリア材から構成される請求項1に記載の地上式LNGタンク。
  3. 前記樹脂系バリア材が、少なくともガラス繊維強化プラスチック層と、第一の保冷層と、樹脂層と、第二の保冷層と、プライマー層と、炭素鋼とを順に積層してなる請求項1または2に記載の地上式LNGタンク。
  4. 前記ガラス繊維強化プラスチック層が、少なくとも
    #400〜#600のガラス繊維の平織クロス材と、
    難燃性ビニルエステル樹脂と
    を交互に積層してなり、積層体の少なくとも一方の表面にステッチ材が積層されているパネル又はプリプレグシートである請求項1〜3のいずれかに記載の地上式LNGタンク。
  5. 前記第一の保冷層がフォームグラスを含んでなり、前記第二の保冷層がポリウレタンフォームを含んでなり、前記樹脂層がビニルエステル樹脂を含んでなる請求項3または4に記載の地上式LNGタンク。
  6. 前記内槽と前記外槽との底面が長方形状である、請求項1〜5に記載の地上式LNGタンク。
  7. 前記内槽が、少なくとも底部と側壁部とが構成する隅角部を備え、
    該隅角部において、底部に適用された前記ガラス繊維強化プラスチックと側壁部に適用された前記ガラス繊維強化プラスチックとが接合部を有し、
    該接合部が、保冷層で覆われ、該保冷層が前記ガラス繊維強化プラスチックのプリプレグシートでさらに覆われている請求項1〜6のいずれかに記載の地上式LNGタンク。
  8. 少なくとも内槽と外槽とを備え、該内槽と該外槽との間隙に断熱材を充填してなる地上式LNGタンクであって、
    前記内槽が、LNG接触面にガラス繊維強化プラスチックが適用された樹脂系バリア材から構成され、該内槽は、少なくとも底部と側壁部とが構成する隅角部を備え、
    該隅角部において、底部に適用された前記ガラス繊維強化プラスチックと側壁部に適用された前記ガラス繊維強化プラスチックとが接合部を有し、
    該接合部が、保冷層で覆われ、該保冷層が前記ガラス繊維強化プラスチックのプリプレグシートでさらに覆われている地上式LNGタンク。
  9. #400〜#600のガラス繊維の平織クロス材と、
    難燃性ビニルエステル樹脂と
    を交互に積層してなり、積層体の少なくとも一方の表面に#400〜#600のガラス繊維からなるステッチ材が積層されているガラス繊維強化プラスチック材。
  10. 少なくとも、請求項9に記載のガラス繊維強化プラスチック材と、第一の保冷層と、樹脂層と、第二の保冷層と、プライマー層と、炭素鋼とを順に積層してなる地上式LNGタンク用の樹脂系バリア材。
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