JP2006233226A - 記録液体 - Google Patents
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Abstract
【課題】記録液体を微細な開口から吐出させ、被記録体に付着させて記録を行う液体噴射記録装置において、その吐出口部分を樹脂で形成した場合に、着色材としての微粒子である顔料の微粒子径を最適化し、吐出口部分に損傷,摩耗がないようにする。
【解決手段】開口がロックウェルMスケールで140以上である金属材料により形成されているとともに、該開口の大きさがΦ25μm以下であるような微細な開口から記録液体を吐出させ、被記録体に付着させて記録を行う液体噴射記録ヘッドに使用する記録液体で、該記録液体は、粒径が0.02μm〜0.2μmの顔料を分散させたものである。
【選択図】なし
【解決手段】開口がロックウェルMスケールで140以上である金属材料により形成されているとともに、該開口の大きさがΦ25μm以下であるような微細な開口から記録液体を吐出させ、被記録体に付着させて記録を行う液体噴射記録ヘッドに使用する記録液体で、該記録液体は、粒径が0.02μm〜0.2μmの顔料を分散させたものである。
【選択図】なし
Description
本発明は、記録液体、より詳細には、液体噴射記録ヘッドで使用するのに好適な微粒子を分散させた記録液体に関する。
ノンインパクト記録法は、記録時における騒音の発生が無視し得る程度に極めて小さいという点において、最近関心を集めている。その中で、高速記録が可能であり、しかも所謂普通紙に特別の定着処理を必要とせずに記録の行える所謂インクジェット記録法は、極めて有力な記録法であって、これまでにも様々な方式が提案され改良が加えられて商品化されたものもあれば、現在もなお実用化への努力が続けられているものもある。
このようなインクジェット記録法は、所謂インクと称される記録液体の小滴(droplet)を飛翔させて記録部材に付着させて記録を行うものであって、この記録液体の小滴の発生法及び発生された記録液体小滴の飛翔方向を制御するための方法によって、以下のように種々の方式がある。
例えば、特許文献1に開示されているTele type方式のものであって、記録液体の小滴の発生を静電吸引的に行い、発生した記録液体小滴を記録信号に応じて電界制御し、記録部材上に記録液体小滴を選択的に付着させて記録を行う静電吸引型のものがある。
また、特許文献2,特許文献3等に開示されているSweet方式のものであって、連続振動発生法によって帯電量の制御された記録液体の小滴を発生させ、この発生された帯電量の制御された小滴を一様の電界が掛けられている偏向電極間を飛翔させることで、記録部材上に記録を行う連続流型,荷電制御型のものがある。
また、他の方式として、例えば、特許文献4に開示されているHertz方式のものであって、吐出口とリング状の帯電電極間に電界を掛け、連続振動発生法によって記録液体の小滴を発生霧化させて記録する方式のものがある。即ち、この方式では、吐出口と帯電電極間に掛ける電界強度を記録信号に応じて変調することによって小滴の霧化状態を制御し、記録画像の階調性を出して記録する。
さらに、他の方式として、例えば、特許文献5に開示されているStemme方式がある。この方式は前記3つの方式とは根本的に原理が異なるものである。即ち、前記3つの方式は、何れも吐出口より吐出された記録液体の小滴を飛翔している途中で電気的に制御し、記録信号を担った小滴を選択的に記録部材上に付着させて記録を行うのに対して、このStemme方式は、記録信号に応じて吐出口より記録液体の小滴を吐出飛翔させて記録するものである。つまり、Stemme方式は、記録液体を吐出する吐出口を有する記録ヘッドに付設されているピエゾ振動素子に電気的な記録信号を印加し、この電気的記録信号をピエゾ振動素子の機械的振動に変え、該機械的振動に従って前記吐出口より記録液体の小滴を吐出飛翔させて記録部材に付着させることで記録を行うもので、いわゆる、ドロップオンデマンド型と呼ばれているものである。
さらに、他の方式として、先に本出願人が特許文献6において提案した方式がある。この方式も記録信号に応じて吐出口より記録液体の小滴を吐出飛翔させて記録するいわゆるドロップオンデマンド型であるが、液室内のインクを加熱してインクの中で気泡を発生せしめ、その気泡の作用力により吐出口よりインク滴を吐出させる、いわゆる、バブルインクジェット型と呼ばれているものである。
上述のように、インクジェット記録法は、その原理によって様々な方式があるが、共通していえることは所謂インクと称される記録液体の小滴(droplet)を飛翔させて記録部材に付着させて記録を行う点である。そして、このインクと称される記録液体であるが、水溶性の染料を溶解した記録液体を使用するのが一般的である。ところが、近年、耐水性や耐光性が重視されるようになり、記録液体の着色剤として堅牢性の強い顔料がインクジェット記録用として使用されることが期待されている。
例えば、印字品位,吐出特性,保存安定性,定着性等の基本的な課題を満たすインクジェット用の水性顔料インクとしては、特許文献7,特許文献8,特許文献9及び特許文献10に記載のインクが開示されている。
しかしながら、この顔料を分散させた記録液体は、あたかも砂利を含んだ川水が山を浸食するかのように、長時間使用しているとインクジェット記録ヘッドのインクの通り道を削り取り、傷を付けるという作用がある。これも単なるインク通路であれば多少の損傷,摩耗は問題ないが、吐出口部分の損傷,摩耗はインク滴吐出性能に影響を及ぼすため問題となる。
特に、近年、インクジェット記録の高画質化,高精度化がすすみ、使用されるヘッドの吐出口(ノズル)も、従来はΦ33μm〜Φ34μm(面積でいうと900μm2程度)から、Φ50μm〜Φ51μm(面積でいうと2000μm2程度)のものが一般的であったが、より微細な吐出口(例えば、Φ25μm以下、面積でいうと500μm2未満)が要求されてきている。その際、従来のように、比較的その吐出口が大きなものは、多少の損傷,摩耗であっても、インク滴吐出性能(噴射の安定性,インクの質量均一性等)にほとんど影響を及ぼさないため、問題とならないが、より微細な吐出口(例えば、Φ25μm以下)となった場合には、わずかの損傷,摩耗であっても、インク滴吐出性能(噴射の安定性,インク質量均一性等)に大きく影響を及ぼし、深刻な問題である。
米国特許第3060429号明細書
米国特許第3596275号
米国特許第3298030号
米国特許第3416153号明細書
米国特許第3747120号明細書
特公昭56−9429号公報
特開平2−255875号公報
特開平4−334870号公報
特開平4−57859号公報
特開平4−57860号公報
本発明の目的は、開口形成部材がロックウェルMスケールで65以上、120以下である樹脂材料であるとともに、該開口の大きさがΦ25μm以下、もしくは開口面積が500μm2未満であるような微細な開口から記録液体を吐出させ、被記録体に付着させて記録を行う液体噴射記録ヘッドに使用する記録液体において、着色材としての微粒子である顔料の微粒子径を最適化し、安定したインク滴噴射が得られるようにするとともに、開口部分の損傷,摩耗をなくし、長期にわたって安定して高画質記録が得られるようにすることにある。
請求項1の発明は、開口形成部材がロックウェルMスケールで65以上、120以下である樹脂材料であるとともに、該開口の大きさがΦ25μm以下、もしくは開口面積が500μm2未満であるような微細な開口から記録液体を吐出させ、被記録体に付着させて記録を行う液体噴射記録ヘッドに使用する記録液体において、前記記録液体は、粒径が0.02μm〜0.2μmの顔料を分散させていることを特徴としたものである。
開口形成部材がロックウェルMスケールで65以上、120以下である樹脂材料であるとともに、該開口の大きさがΦ25μm以下、もしくは開口面積が500μm2未満であるような微細な開口から記録液体を吐出させ、被記録体に付着させて記録を行う液体噴射記録ヘッドに使用する記録液体において、着色材としての微粒子である顔料の微粒子径を0.02μm〜0.2μmとして最適化したので、安定したインク滴噴射が得られるとともに、開口部分の損傷,摩耗が皆無となり、インク滴噴射性能の劣化がなくなり、長期にわたり安定して高画質記録が得られるようになった。
最初に、本発明が適用されるインクジェットの構成および原理について説明するが、前述のように、インクジェット記録法は各種の方式がある。ここでは、代表例として、バブルインクジェット型の例で説明するが、いうまでもなく本発明はこの方式に限定されるものではなく、全てのインクジェット記録法に適用されるものである。
図1は、バブルインクジェット型記録ヘッドの一例を説明するための図で、図1(A)はヘッド斜視図、図1(B)はヘッドを構成する蓋基板の斜視図、図1(C)は該蓋基板を裏側から見た斜視図、図1(D)は発熱体基板の斜視図であり、図中、1は蓋基板、2は発熱体基板、3は記録液体流入口、4は吐出口、5は流路、6は液室を形成するための領域、7は個別(独立)の制御電極、8は共通電極、9は発熱体である。
ここで蓋基板1は、ガラス基板や金属基板にエッチング等の手法によって、流路5や液室6を形成して製作できるが、最も好適な製作方法は、プラスチックの成形によって形成する手法である。これは最初の金型製作にややコストがかかるものの、その後は大量に生産できるため、1個あたりの製作費を非常に低くできる。その際、本発明では、後述するが、使用するプラスチックの硬さを適切に選ぶことにより吐出口4の部分の損傷,摩耗をなくし、安定したインク滴吐出を得ている。
なお、プラスチックの形成ではなく、金属基板にエッチング等で製作した場合も、後述するような硬さの金属材料を選ぶことが吐出口4の部分の損傷,摩耗をなくし、安定したインク滴吐出を得るために必要である。
なお、プラスチックの形成ではなく、金属基板にエッチング等で製作した場合も、後述するような硬さの金属材料を選ぶことが吐出口4の部分の損傷,摩耗をなくし、安定したインク滴吐出を得るために必要である。
図2は、バブルインクジェット方式のインクジェットのインク滴吐出の原理を説明するための図である。
図2(A)は定常状態であり、吐出口面でインク10と表面張力と外圧とが平衡状態にある。
図2(B)は発熱体9が加熱されて、発熱体9の表面温度が急上昇し隣接インク層に沸騰現象が起きるまで加熱され、微小気泡11が点在している状態にある。
図2(A)は定常状態であり、吐出口面でインク10と表面張力と外圧とが平衡状態にある。
図2(B)は発熱体9が加熱されて、発熱体9の表面温度が急上昇し隣接インク層に沸騰現象が起きるまで加熱され、微小気泡11が点在している状態にある。
図2(C)は発熱体9の全面で急激に加熱された隣接インク層が瞬時に気化し、沸騰膜を作り、気泡11が成長した状態である。この時、吐出口内の圧力は、気泡の成長した分だけ上昇し、吐出口面での外圧とのバランスがくずれ、吐出口よりインク柱10′が成長し始める。
図2(D)は気泡11が最大に成長した状態であり、吐出口面より気泡の体積に相当する分のインクが押し出される。この時、発熱体9には電流が流れていない状態にあり、発熱体9の表面温度は降下しつつある。気泡11の体積の最大値は電気パルス印加のタイミングからやや遅れる。
図2(E)は気泡11がインクなどにより冷却されて収縮を開始し始めた状態を示す。インク柱10′の先端部では押し出された速度を保ちつつ前進し、後端部では気泡の収縮に伴って吐出口内圧の減少により吐出口面から吐出口内へインクが逆流してインク柱10′にくびれ10″が生じている。
図2(F)はさらに気泡11が収縮し、発熱体9の面にインク10が接し、発熱体面がさらに急激に冷却される状態にある。吐出口面では、外圧が吐出口内圧より高い状態になるためメニスカスが大きく吐出口内に入り込んできている。インク柱の先端部は液滴12になり、記録紙の方向へ8〜13m/secの速度で飛翔している。
図2(G)は吐出口にインクが毛細管現象により再び供給(リフィル)されて図2(A)の状態にもどる過程で、気泡は完全に消滅している。
図3は、先の図1のヘッドとは違い、流路の先端部分に別途ノズル板20を設けたもので、図3(A)はノズル板20を取り付ける前の状態、図3(B)は取り付けた後の状態を示している。この場合も、このノズル板は、樹脂(プラスチック)フィルムに、例えば、エキシマレーザーによってノズル21を穿孔したり、あるいは金属のエッチング,エレクトロフォーミング,打ち抜き加工等の手法で形成されるが、その材料はその硬さを後述のように適切に選ぶ必要がある。
以上が熱を利用したバブルインクジェット型記録ヘッドの一般的な構成,原理であるが、前述のように本発明は、この方式に限定されるものではなく、全てのインクジェット記録法に適用されるものである。
本発明は、このようなインクジェット記録法に使用する記録液体(インク)を耐水性や耐光性が優れた顔料を記録液体の着色剤として使用するものである。しかしながら、この顔料を記録液体の着色剤として使用した場合、顔料は液媒体中に分散している砥粒のような存在であり、インクを大量使用した場合など、インクジェットヘッドのインクの通り道を、損傷させたり摩耗させたりするという問題がある。とりわけ吐出口部分の傷,摩耗はインク滴吐出性能に影響を及ぼすため問題となる。
本発明は、これを解決するために、吐出口部分を構成する材料の硬さやインク流量ならびにノズル部の顔料粒径などを鋭意検討したものである。
本発明に好適に適用される黒色顔料インクとしては、例えば、中性あるいは塩基性のpHを有する黒色顔料を、第3級アミンの塩あるいは第4級アンモニウム基を有するアクリル酸エステルモノマーあるいはアクリルアミドモノマーを少なくとも構成成分とする水溶性高分子を用いて分散処理してなるものであり、他の色相のインク,例えば、イエロー,マゼンタ及びシアン等のインクについても、これらの色相の顔料を、カルボキシル基あるいはスルホン基を水溶性基として有するアニオン系高分子分散剤を用いて分散処理してなるものである。
本発明に好適に適用される黒色顔料インクとしては、例えば、中性あるいは塩基性のpHを有する黒色顔料を、第3級アミンの塩あるいは第4級アンモニウム基を有するアクリル酸エステルモノマーあるいはアクリルアミドモノマーを少なくとも構成成分とする水溶性高分子を用いて分散処理してなるものであり、他の色相のインク,例えば、イエロー,マゼンタ及びシアン等のインクについても、これらの色相の顔料を、カルボキシル基あるいはスルホン基を水溶性基として有するアニオン系高分子分散剤を用いて分散処理してなるものである。
なお、ここでいう黒色顔料のpHとは、一般に、カーボンブラックの物性測定法に用いられているのと同様に、純水中に顔料を分散させた場合の溶液のpH値をいう。
また、記録に用いる被記録材が普通紙である場合においては、該普通紙に対するインクの界面張力において、黒色顔料インクの界面張力が、カラーインクの界面張力よりも高いこと、更には、普通紙に対するインクの浸透速度において、黒色顔料インクの浸透速度が、カラーインクの浸透速度よりも遅いことが好ましい。
また、記録に用いる被記録材が普通紙である場合においては、該普通紙に対するインクの界面張力において、黒色顔料インクの界面張力が、カラーインクの界面張力よりも高いこと、更には、普通紙に対するインクの浸透速度において、黒色顔料インクの浸透速度が、カラーインクの浸透速度よりも遅いことが好ましい。
以上のようなインクを用いて普通紙にカラー記録を行うと、定着性よく、濃度も高く、境界滲みの少ない画像を得ることができる。また、透明性を有する被記録材に記録を行った場合でも鮮明な投影画像が得られる。そして、いうまでもないが、顔料インクであるため、従来の染料インクを用いる場合に較べて、光や水に対する抵抗性は非常に優れたものとなる。
本発明で用いられる高分子分散剤は、主としてビニルモノマーの重合によって得られるものであって、得られる重合体の少なくとも一部を構成するカチオン性モノマーとしては、下記のような第3級アミンモノマーの塩及びこれらの第4級化された化合物が挙げられる。
すなわち、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート[CH2=C(CH3)-COO-C2H4N(CH3)2]、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート[CH2=CH-COO-C2H4N(CH3)2]、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリレート[CH2=C(CH3)-COO-C3H6N(CH3)2]、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリレート[CH2=CH-COO-C3H6N(CH3)2]、N,N−ジメチルアクリルアミド[CH2=CH-CON(CH3)2]、N,N−ジメチルメタクリルアミド[CH2=C(CH3)-CON(CH3)2]、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミド[CH2=CH-CONHC2H4N(CH3)2]、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリルアミド[CH2=C(CH3)-CONHC2H4N(CH3)2]、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド[CH2=CH-CONH-C3H6N(CH3)2]、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド[CH2=C(CH3)-CONH-C3H6N(CH3)2]等である。
第3級アミンの場合において、塩を形成する化合物としては、塩酸,硫酸,酢酸等が挙げられ、4級化に用いられる化合物としては、塩化メチル,ジメチル硫酸,ベンジルクロライド,エピクロロヒドリン等が挙げられる。この中で、塩化メチル,ジメチル硫酸等が分散剤を調製するうえで好ましい。
以上のような第3級アミンの塩、あるいは第4級アンモニウム化合物は水中ではカチオンとして振る舞い、中和された条件では酸性が安定溶解領域である。これらモノマーの共重合体中での含有率は20〜60重量%の範囲が好ましい。
以上のような第3級アミンの塩、あるいは第4級アンモニウム化合物は水中ではカチオンとして振る舞い、中和された条件では酸性が安定溶解領域である。これらモノマーの共重合体中での含有率は20〜60重量%の範囲が好ましい。
上記高分子分散剤の構成に用いられるその他のモノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、長鎖のエチレンオキシド鎖を側鎖に有するアクリル酸エステル等のヒドロキシ基を有するアクリル酸エステル、スチレン系モノマー等の疎水性モノマー類、及びpH7近傍の水に溶解可能な水溶性モノマーとして、アクリルアミド類,ビニルエーテル類,ビニルピロリドン類,ビニルピリジン類,ビニルオキサゾリン類が挙げられる。疎水性モノマーとしては、スチレン,スチレン誘導体,ビニルナフタレン,ビニルナフタレン誘導体,(メタ)アクリル酸のアルキルエステル,アクリロニトリル等の疎水性モノマーが用いられる。共重合によって得られる高分子分散剤中において水溶性モノマーは、共重合体を水溶液中で安定に存在させるために15〜35重量%の範囲で用い、かつ疎水性モノマーは、共重合体の顔料に対する分散効果を高めるために20〜40重量%の範囲で用いることが好ましい。
本発明のブラックインクに使用されるカーボンブラック顔料(C.I.ピグメントブラック7)としては、#2600,#2300,#990,#980,#960,#950,#900,#850,#750,#650,MCF−88,MA−600,#95,#55,#52,#47,#45,#45L,#44,#40,#33,#32,#30,#25,#20,#10,#5(以上、三菱化学製)、Printex95,Printex90,Printex85,Printex80,Printex75,Printex45,Printex40,PrintexP,Printex60,Printex300,Printex30,Printex35,Printex25,Printex200,PrintexA,PrintexG,PrintexL6,PrintexL(以上、デグッサ製)、Raven850,Raven780ULTRA,Raven760ULTRA,Raven790ULTRA,Raven520,Raven500,Raven410,Raven420,Raven430,Raven450,Raven460,Raven890,Raven1020(以上、コロンビア製)、Regal 415R,Regal 330R,Regal 250R,Regal 995R,Monarch800,Monarch880,Monarch900,Monarch460,Monarch280,Monarch120(以上、キャボット製)等が挙げられる。
イエローインクに使用される顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1,C.I.ピグメントイエロー2,C.I.ピグメントイエロー3,C.I.ピグメントイエロー12,C.I.ピグメントイエロー13,C.I.ピグメントイエロー14,C.I.ピグメントイエロー16,,C.I.ピグメントイエロー17,C.I.ピグメントイエロー73,C.I.ピグメントイエロー74,C.I.ピグメントイエロー75,C.I.ピグメントイエロー83,C.I.ピグメントイエロー93,C.I.ピグメントイエロー95,C.I.ピグメントイエロー97,C.I.ピグメントイエロー98,C.I.ピグメントイエロー114,C.I.ピグメントイエロー128,C.I.ピグメントイエロー129,C.I.ピグメントイエロー151,C.I.ピグメントイエロー154等が挙げられる。
マゼンタインクに使用される顔料としては、C.I.ピグメントレッド5,C.I.ピグメントレッド7,C.I.ピグメントレッド12,C.I.ピグメントレッド48(Ca),C.I.ピグメントレッド48(Mn),C.I.ピグメントレッド57(Ca),C.I.ピグメントレッド57:1,C.I.ピグメントレッド112,C.I.ピグメントレッド123,C.I.ピグメントレッド168,C.I.ピグメントレッド184,C.I.ピグメントレッド202等が挙げられる。
シアンインクに使用される顔料としては、C.I.ピグメントブルー1,C.I.ピグメントブルー2,C.I.ピグメントブルー3,C.I.ピグメントブルー15:3,C.I.ピグメントブルー15:34,C.I.ピグメントブルー16,C.I.ピグメントブルー22,C.I.ピグメントブルー60,C.I.バットブルー4,C.I.バットブルー60等が挙げられる。
以上の他に、レッド,グリーン,ブルーその他の3原色以外の中間色が必要とされる場合には、以下のような顔料を単独あるいは併用して用いることが好ましい。例えば、C.I.ピグメントレッド209,C.I.ピグメントレッド122,C.I.ピグメントレッド224,C.I.ピグメントレッド177,C.I.ピグメントレッド194,C.I.ピグメントオレンジ43,C.I.バットバイオレット3,C.I.ピグメントバイオレット19,C.I.ピグメントグリーン36,C.I.ピグメントグリーン7,C.I.ピグメントバイオレット23,C.I.ピグメントバイオレット37,C.I.ピグメントブルー15:6,C.I.ピグメントブルー209等が挙げられる。
また、カラーインク中には下記に挙げるような染料を共存させてもよい。イエローインクに用いられる染料としては、例えば、C.I.アシッドイエロー11,C.I.アシッドイエロー17,C.I.アシッドイエロー23,C.I.アシッドイエロー25,C.I.アシッドイエロー29,C.I.アシッドイエロー42,C.I.アシッドイエロー49,C.I.アシッドイエロー61,C.I.アシッドイエロー71,C.I.ダイレクトイエロー12,C.I.ダイレクトイエロー24,C.I.ダイレクトイエロー26,C.I.ダイレクトイエロー44,C.I.ダイレクトイエロー86,C.I.ダイレクトエロー87,C.I.ダイレクトイエロー98,C.I.ダイレクトイエロー100,C.I.ダイレクトイエロー130,C.I.ダイレクトイエロー142等が挙げられる。
マゼンタインクに用いられる染料としては、C.I.アシッドレッド1,C.I.アシッドレッド6,C.I.アシッドレッド8,C.I.アシッドレッド32,C.I.アシッドレッド35,C.I.アシッドレッド37,C.I.アシッドレッド51,C.I.アシッドレッド52,C.I.アシッドレッド80,C.I.アシッドレッド85,C.I.アシッドレッド87,C.I.アシッドレッド92,C.I.アシッドレッド94,C.I.アシッドレッド115,C.I.アシッドレッド180,C.I.アシッドレッド254,C.I.アシッドレッド256,C.I.アシッドレッド289,C.I.アシッドレッド315,C.I.アシッドレッド317,C.I.ダイレクトレッド1,C.I.ダイレクトレッド4,C.I.ダイレクトレッド13,C.I.ダイレクトレッド17,C.I.ダイレクトレッド23,C.I.ダイレクトレッド28,C.I.ダイレクトレッド31,C.I.ダイレクトレッド62,C.I.ダイレクトレッド79,C.I.ダイレクトレッド81,C.I.ダイレクトレッド83,C.I.ダイレクトレッド89,C.I.ダイレクトレッド227,C.I.ダイレクトレッド240,C.I.ダイレクトレッド242,C.I.ダイレクトレッド243等が挙げられる。
シアンインクに用いられる染料としては、C.I.アシッドブルー9,C.I.アシッドブルー22,C.I.アシッドブルー40,C.I.アシッドブルー59,C.I.アシッドブルー93,C.I.アシッドブルー102,C.I.アシッドブルー104,C.I.アシッドブルー113,C.I.アシッドブルー117,C.I.アシッドブルー120,C.I.アシッドブルー167,C.I.アシッドブルー229,C.I.アシッドブルー234,C.I.アシッドブルー254,C.I.ダイレクトブルー6,C.I.ダイレクトブルー22,C.I.ダイレクトブルー25,C.I.ダイレクトブルー71,C.I.ダイレクトブルー78,C.I.ダイレクトブルー86,C.I.ダイレクトブルー90,C.I.ダイレクトブルー106,C.I.ダイレクトブルー199等が挙げられる。
ただし、これらの染料を共存させる場合も、顔料粒径ならびにインク中の顔料含有量などは後述する範囲内に入っている必要がある。
ただし、これらの染料を共存させる場合も、顔料粒径ならびにインク中の顔料含有量などは後述する範囲内に入っている必要がある。
本発明において、前記したカチオン系水溶性高分子を分散剤として使用して顔料を分散する際に、物性面から好ましい顔料としては、等電点が6以上に調節された顔料、あるいは顔料を特徴づける単純水分散体のpHが中性あるいは塩基性のpHを有するもの、例えば、7以上〜10であるような顔料が分散性の点で好ましい。これは顔料とカチオン系水溶性高分子とのイオン的な相互作用力が強いためと理解されている。
以上のような材料を用いて顔料の微粒子水性分散体を得るには、以下のような方法を採用することが好ましい。
(1)カーボンブラックの場合:カーボンブラックをカチオン分散剤溶液中にてプレミキシング処理を行い、引き続き高ずり速度の分散装置でミリングし、希釈後、粗大粒子を除去するために遠心分離処理を行う。その後、所望のインク処方のための材料を添加し、場合によっては、エイジング処理を施す。しかる後、最終的に所望の平均粒径を有する顔料分散体を得るために遠心分離処理を行う。このようにして作製されるインクのpHは3〜9の範囲とするのが好ましい。
(1)カーボンブラックの場合:カーボンブラックをカチオン分散剤溶液中にてプレミキシング処理を行い、引き続き高ずり速度の分散装置でミリングし、希釈後、粗大粒子を除去するために遠心分離処理を行う。その後、所望のインク処方のための材料を添加し、場合によっては、エイジング処理を施す。しかる後、最終的に所望の平均粒径を有する顔料分散体を得るために遠心分離処理を行う。このようにして作製されるインクのpHは3〜9の範囲とするのが好ましい。
(2)その他の色相の顔料の場合:アニオン系分散剤を用いる以外は、基本的にはカーボンブラックと同様である。但し、小粒径にするのが困難な有機顔料の場合には、顔料合成と同時、あるいは合成途中段階で界面活性剤処理を行い、顔料粒子の結晶成長を抑制し、濡れ性を高めた加工顔料を使用することが望ましい。このようにして作製したインクのpHは5〜10の範囲とするのが好ましい。カーボン黒色インク及びカラーインク何れの場合でも、その平均粒径は0.02〜1μmの範囲であることが分散体の安定性上必須であり、好ましくは、0.03〜0.4μmの範囲である。これは分散体の安定性という観点からの必須条件であるが、微細な開口からインクを吐出させるといういわゆるインクジェットに必須という観点から、この平均粒径を検討すると微細な開口すなわち吐出口での目詰まりを考慮に入れる必要があるが、これは後述する。なお、良好なインクの表面張力は10〜60dyn/cmの範囲である。
これらのインクを用いて普通紙へ記録する場合には、記録される文字の鮮明さの点から、黒色顔料インクは用紙との界面張力が高いことが好ましい。一方、カラーインクは、カラーインク間の相互拡散による滲み(カラーブリード)を少なくするために、速い浸透速度を持つことがよい結果となるので、用紙との界面張力が低いことが好ましい。このように、黒色インクが酸性で高い界面張力を持ち、カラーインクが塩基性で低い界面張力を持っていると、黒色インクが、カラーインク側に流れ込む傾向が少なくなり、黒色インクとカラーインクのカラーブリードは事実上全くなくなる。なお、上記のインクと用紙の界面張力は、例えば、動的濡れ性試験機として市販されている装置(Wilhelmy法を用いた装置で、製品名称WET-3000レスカ株式会社製)等によって測定される量である。界面張力が高いとは、普通紙に対する接触角が1秒〜数秒の短時間においても、90゜以上であることを指し、界面張力が低いとは、90゜以下であることを指している。
本発明で使用するカラーインクに使用される分散剤は、アルカリ可溶性の水溶性脂樹であり、重量平均分子量は1,000〜30,000であり、好ましくは3,000〜15,000の範囲である。具体的には、スチレン,スチレン誘導体,ビニルナフタレン,ビニルナフタレン誘導体,アクリル酸のアルキルエステル,メタクリル酸のアルキルエステル等の疎水性モノマーと、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸及びその脂肪族アルコールエステル,アクリル酸,メタクリル酸,マレイン酸,イタコン酸,フマール酸及びそれらの誘導体等の親水性モノマーからなる共重合体及びそれらの塩等である。共重合体はランダム,ブロック,グラフト等の何れの構造を有していてもよく、酸価は100〜430、好ましくは、130〜360の範囲である。
本発明に使用される分散剤としては、更に、ポリビニルアルコール,カルボキシメチルセルロース等の水溶性ポリマー,ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物,ポリスチレンスルホン酸等の水溶性樹脂も使用することが可能である。しかし、アルカリ可溶性の水溶性脂樹の方が分散液の低粘度化が可能で、分散も容易であるという利点がある。これらの分散剤の使用量は、選択した顔料と分散剤とを用いて実験的に決定されるが、顔料に吸着せず溶解している樹脂の量は、インク中で4重量%以下であることが好ましい。
上記分散剤を水系にて用いるには塩基が必要である。そのために好適な塩基としては、エタノールアミン,ジエタノールアミン,トリエタノールアミン,N−メチルエタノールアミン,N−エチルジエタノールアミン,2−アミノ−2−メチルプロパノール,2−エチル−2−アミノ−1,3−プロパンジオール,2−(2−アミノエチル)エタノールアミン,トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン,アンモニア,ピペリジン,モルフォリン,β−ジヒドロキシエチル尿素等の有機塩基,水酸化ナトリウム,水酸化カリウム,水酸化リチウム等の無機塩基が挙げられる。最適な塩基種は選択した顔料及び分散剤の種類によって異なるが不揮発性で安定、かつ保水性の高いものが好ましい。用いる塩基の量は基本的には分散剤の酸価から計算される量から、それを中和するに必要な塩基量として夫々用いられる。場合によっては、酸の当量を上回る量の塩基を用いる場合がある。それは、分散性向上,インクのpH調整,記録性能の調整,保湿性の向上等の目的で行う。
本発明においてインクに用いられる溶剤としては、水と混和性がある有機溶剤類である。有機溶剤としては下記の如く3群に分けることができる。即ち、保湿性が高く,蒸発しにくく,親水性に優れる第1群の溶剤、有機性があり疎水性の表面への濡れ性がよく、蒸発乾燥性もある第2群の溶剤、適度の濡れ性を有し低粘度の第3群の溶剤(一価アルコール類)である。
第1群に属する溶媒としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、グリセリン、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ジメチルスルホキシド、ダイアセトンアルコール、グリセリンモノアリルエーテル、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ポリエチレングリコール300、チオジグリコール、N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、スルフォラン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ネオペンチルグリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、β−ジヒドロキシエチルウレア、ウレア、アセトニルアセトン、ヘンタエリスリトール、1,4−シクロヘキサンジオール等が挙げられる。
第2群に属する溶媒としては、ヘキシレングリコール、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、グリセリンモノアセテート、グリセリンジアセテート、グリセリントリアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノール、1,2−シクロヘキサンジオール、1−ブタノール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−ヘキセン−2,5−ジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール等が挙げられる。
第3群に属する溶媒としては、エタノール、n−プロパノール、2−プロパノール、1−メトキシ−2−プロパノール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール等が挙げられる。以上のような水溶性溶媒の総量は、おおむねインク全体に対して5〜40重量%の範囲で使用することが好ましい。
本発明のインクを構成する各水性顔料インクには、界面活性剤,pH調整剤,防腐剤等を添加することが可能である。界面活性剤は浸透性の高いカラーインクの調製,バブルインクジェット方式における発熱ヒーター,吐出ノズル表面への濡れ性の調節等に有益である。材料としては既存の市販品から適宜選択することができる。以上のような材料から構成される各インクの物性をまとめると、黒色インクは、高い表面張力(概略30〜60dyn/cm)を有し、一方、カラーインクは低い表面張力(概略10〜40dyn/cm)を有することが好ましい。
以上のような、本発明における黒色水性顔料インクとカラーインクを使用して普通紙に対してカラー記録を行うと、黒の文字等が鮮明であり、画像やグラフと黒の文字が隣り合っていても相互滲みがなく夫々明瞭である。
本発明のカラーインクを使用する場合、被記録材としては、一般の普通紙(例えば、上質紙,中質紙あるいはボンド紙等),コート紙,OHP用のプラスチックフィルム等の何れでも使用することができる。前述のように、本発明は全てのインクジェット記録方式に適用できるが、中でも、熱エネルギーによるインクの発泡現象によってインクを吐出させるタイプのインクジェット記録方法に使用する場合に特に好適であり、インクの吐出が極めて安定し、サテライトドットの発生等が生じないという特徴がある。但し、この場合に熱的な物性、例えば、比重,熱膨張係数及び熱伝導率等を調整する必要が生ずることもある。
次に、本発明のより特徴的な点について説明する。前述のように、本発明は、微細な開口からインクを吐出させるといういわゆるインクジェットヘッド記録方式に関するものであり、インク中に含まれる顔料によって生じる吐出口部分の損傷,摩耗がインク滴吐出性能に影響を及ぼすためそれを解決するためになされたものである。
特に、近年インクジェット記録の高画質化,高精細化が進み、使用されるヘッドの吐出口(ノズル)も、従来は、Φ33μm〜Φ34μm(面積でいうと900μm2程度)からΦ50μm〜Φ51μm(面積でいうと2000μm2程度)のものが一般的であったが、より微細な吐出口(例えば、Φ25μm以下、面積でいうと500μm2未満)が要求されてきている。
その際、従来のように比較的その吐出口径が大きなものは、多少の損傷,摩耗であっても、もともとの吐出口が大きいため、その大きさに占める損傷,摩耗の比率がほとんど無視できる程度のものであり、インク滴吐出性能(噴射の安定性,インク質量均一性等)にもほとんど影響を及ぼさず、問題とならない。しかしながら、より微細な吐出口(例えば、Φ25μm以下、面積でいうと500μm2未満)となった場合には、わずかの損傷,摩耗であっても、微細な吐出口であるため、その大きさに占める損傷,摩耗の比率が無視できず、インク滴吐出性能(噴射の安定性,インク質量均一性等)に影響を及ぼすようになる。
ところで、このような吐出口部の損傷,摩耗は、吐出口部を構成する材料の硬さを適切に選ぶことにより、回避可能と考えられる。本発明は、この点に注目し、各種材料の硬さと損傷,摩耗の関係を実験的に調べたものである。具体的には、図3に示したようなヘッドで、そのノズル板を材料を変えて形成し、一定時間インク噴射を行うことにより、吐出口部に損傷,摩耗が生じるかどうか、また、インク滴吐出性能の劣化が生じるかどうかを調べたものである。使用したヘッドは、図3に示したような構成の熱エネルギーを使用するインクジェット記録方式のヘッドであるが、図3に示したものは、説明を簡単にするため吐出口を4個しか示していない。実際に使用したのは吐出口の数が128個で、その配列密度が400dpiのものである。
また、発熱体の大きさは、22μm×90μmで、その抵抗値は110Ωであり、インク噴射の駆動電圧は24V、駆動パルス幅は6.5μs、駆動周波数は12kHzとした。なお、その吐出口部分(ノズル部分)は、各種樹脂材料や金属材料で形成したノズル板を変えたヘッドを準備して実験した。また、吐出口径は、Φ25μm(H1)、Φ20μm(H2)のものを用意した。
比較参考例として、吐出口径がΦ50μmのもの(参考ヘッド)も用意した。この場合は、吐出口の数が48個で、その配列密度が180dpiのものである。そして、この発熱体の大きさは40μm×180μmで、その抵抗値は120Ωであり、インク噴射の駆動電圧は30V、駆動パルス幅は7μs、駆動周波数は1.8kHzとした。ノズル板の厚さは、すべて40μmとした。なお、各種材料の硬さはロックウェル硬さで評価したが、実際の硬さ測定は、ノズル板で行っているわけではなく、ノズル板を形成している材料と同じ材料で試験片を作って測定したものである。
ノズル板を形成した材料を硬さとともに表1に示す。硬さは主にロックウェルMスケールで示したが、一部金属材料はBスケールで示した(BスケールはMスケール表示するものより硬いものに適用)。
使用したインクは、以下のような組成および製法によるものであるが、顔料粒径が0.02〜1μmまで変えたものを準備し、吐出口径の異なるヘッドおよび吐出口部の材料の異なるヘッドと組み合わせてテストした。
インクの製法を以下に記す。スチレン/アクリル酸/ブチルアクリレートからなる、酸価265、重量平均分子量8,000、ガラス転移温度67℃の共重合体Pをエタノールアミンを用いて溶解した水溶液を用い、ピグメントレッド122分散体D1〜D10を作成した。
・共重合体P水溶液(固形分15重量%) 40部
・ピグメントレッド122(ファーストゲンスーハーマジェンタRT,
大日本インキ製) 24部
・ジエチレングリコール 20部
・イソプロピルアルコール 10部
・水 130部
・共重合体P水溶液(固形分15重量%) 40部
・ピグメントレッド122(ファーストゲンスーハーマジェンタRT,
大日本インキ製) 24部
・ジエチレングリコール 20部
・イソプロピルアルコール 10部
・水 130部
これらの材料をバッチ式縦型サンドミル(アイメックス製)に仕込み、1mm径のガラスビーズをメディアとして充填し、水冷しつつ3時間分散処理を行った。分散後の液の粘度は18cp、pH=9.5の粗分散体を得た。この分散液を遠心分離機にかけ粗大粒子を除去し、また遠心分離の条件を種々変えることによって顔料の平均粒径を0.02〜1μmまで変えた分散体D1〜D7を得た。この微分散液を、水,ジエチレングリコールおよびエチレングリコールモノブチルエーテル(60:30:10重量比)にて希釈し、粘度3.3cps、表面張力35dyne/cm、pH9.3のマゼンタ色塩基性インクジェット用インクM1〜M7を得た。最終調製物の固形分は約7.5重量%であった。なお、これらのインク中の最終的な顔料含有率は5重量%である。なお、平均粒径は、動的光散乱法による粒度分布測定装置ELS−800(大塚電子製)にて測定を行い、平均量は自己相関関数の初期勾配から得られる値で示した。
これらのインクM1〜M7と上記の吐出口径の異なるヘッドおよび吐出口部の材料の異なるヘッドと組み合わせて、1つの吐出口あたり、5×108滴となるようにし、128ノズル全てインク滴吐出させた。そして、吐出開始直後と終了後で、吐出口部に損傷,摩耗が生じ、その結果、インク滴吐出性能の劣化が生じているかどうかを調べた結果を、表2,表3,表4に記す。なお、表中、○は吐出部口の損傷や摩耗は見られず、インク滴吐出性能の劣化も生じなかったもの、△は吐出口部の損傷や摩耗は見られるが、インク滴吐出性能の劣化が生じなかったもの、×は吐出口部の損傷や摩耗は見られ、インク滴吐出性能の劣化が生じたものである。
以上の結果より、比較参考例のように大きな吐出口のヘッドでは、吐出口部に多少の損傷や摩耗が生じても、吐出性能の劣化にまでは至らないことが分かる。一方、本発明が対象としている吐出口径がΦ25μm以下であるように非常に微細な場合には、吐出口部に損傷や摩耗が生じるとインク滴吐出性能が劣化するため、安定したインク滴吐出を行うためには、吐出口部に損傷や摩耗が生じないような条件を選ばなければならないことがわかる。なお、吐出口の形状が丸ではなく矩形、台形等の場合であっても、本発明は好適に適用される。その場合はΦ25μm以下は面積相当で約500μm2未満であり、本発明は丸以外の形状であってもその面積が約500μm2未満であるような吐出口のものに適用される。
具体的には、表2,表3よりわかるように、吐出口部を形成する樹脂材料を、ロックウェルMスケールで65〜120の材料(S3〜S11)を使用すればよい。また、顔料粒径が0.02μm〜0.2μmの範囲のインクを使用すればよい。なお、サンプルS1,S2のようにロックウェルMスケールで65未満であっても、顔料粒径を0.02μmのインクを使用すればインク滴吐出性能劣化は生じないが、使用できるインクが非常に限定されるため、あまり実用的とはいえない。
更に、吐出口部を形成する材料を金属とした場合には、サンプルS12のように、樹脂と同程度の硬さのものは、インク滴吐出性能劣化が生じない範囲で使用できるインク(顔料粒径)の範囲も、樹脂の場合と同程度であるが、樹脂よりもはるかに硬い、ロックウェルBスケール表示したサンプルS13,S14などは、インク滴吐出性能劣化が生じない範囲内で使用できるインク(顔料粒径)の範囲も広いことが分かる。つまり、顔料粒径が0.02μm〜0.6μmの範囲のインクを使用することができる。
次に、本発明の他の特徴について説明する。前述のように、本発明は、顔料インクを使用するものであるが、前述の結果より吐出口部の硬さを適切に選べば、顔料による吐出口部の損傷,摩耗を回避できることが分かった。しかし、顔料が砥粒のような作用をすることを考慮すると、吐出口部の硬さを適切に選べば、そのインク滴吐出の回数が無限大になっても全く損傷,摩耗が生じないとは考えにくい。そこで、ここでは、このような顔料インクを吐出する場合、どのくらいの回数までインク滴吐出性能劣化が生じないで吐出が可能であるかを調べた。
実験に使用したのは、前述と同様のインクおよびヘッドから適宜選択したものであり、ヘッドを連続駆動するとともに定期的にインク滴吐出性能をチェックし、劣化が生じ始めたときのインク滴吐出回数(吐出液滴数)を調べた。なお、この回数は、1つの吐出口あたりに吐出されるインク滴の吐出液滴数である。また、駆動の条件などは前述の実験と同じである。結果を表5〜表10に示す。表中、○は吐出口部の損傷や摩耗は見られず、インク滴吐出性能の劣化も生じなかったもの、△は吐出口部の損傷や摩耗は見られるが、インク滴吐出性能の劣化が生じなかったもの、×は吐出口部の損傷や摩耗は見られ、インク滴吐出性能の劣化が生じたものである。
以上の結果より、吐出口部の材料を樹脂にした場合は、吐出口から吐出する総液滴数は、1つの吐出口あたり5×108以下にする必要があることがわかる。また、吐出口部の材料を樹脂よりも硬い金属にした場合は、吐出口から吐出する総液滴数は、樹脂の場合に比べ大幅に増え、1つの吐出口あたり5×109まで、インク滴吐出性能劣化が生じないことが分かる。
図4は、本発明が適用される液体噴射記録装置の一例を示す概略斜視図であり、プリンタ本体30と、このプリンタ本体30に取り付けられたキャリッジ31と、このキャリッジ31に着脱交換自在に搭載される記録ヘッドユニット40を示している。ここでは、プリンタ本体30から記録ヘッドユニット40を交換しているところを示している。
図4に示した記録ヘッドユニット40は、図5にその構成を示すが、記録ヘッド部50をインク容器部60に固定してユニット化したものであり、この記録ヘッド部50は、インク容器部60の上部に固定されたフレキシブルプリント配線板(FPCB)51とヘッドチップ52とによって形成されている。このヘッドチップ52は、図6(斜視図)および図7(分解斜視図)に示すように、発熱体基板53とオリフィスプレート54とからなり、発熱体基板53上には、発熱体55と、共通電極56と、制御電極57とが形成されている。
図8は、図5に示した記録ヘッドユニットの分解図であり、インク容器部60には記録ヘッド部50に供給するインクが充填されるとともに、このインクを含浸するスポンジ状の吸収体61が収納されている。また、オリフィスプレート54は、例えば、樹脂で形成されるものであれば、前述のような特定の範囲内の硬さを有する材料が選ばれ、樹脂フィルムにエキシマレーザ加工等によって形成される。また、金属で形成される場合も同様に、ある範囲内の硬さを有する材料が選ばれ、例えば、ニッケルのエレクトロフォーミング加工や、ステンレス基板にエッチングあるいは打ち抜き加工等によって形成される。
このオリフィスプレート54を発熱体基板53に貼り付けた際に発熱体55に対向する位置にインク吐出口となるノズル58が形成されている。このノズル58は、オリフィスプレート54に所定間隔をもって2列に配列されている。インク容器部60に固定されたフレキシブルプリント配線板51とヘッドチップ52とはワイヤーボンディングによって電気的接続がなされている。なお、フレキシブルプリント配線板51には、この記録ヘッドユニット40をプリンタ本体30に搭載した際に、プリンタ本体30側からの画像記録情報を入力するための電気接点が形成されている。
前述のように、本発明では、インク滴吐出性能劣化が生じないようにするためには、吐出口から吐出する総液滴数をある値以下にすれば良いことが分かっている。つまり、その記録ヘッドが使用する総インク量をある値以下にしておけば良いのである。
具体的には、例えば、図5に示したような記録ヘッド部40をインク容器部60に固定してユニット化したものであれば、インク容器部60の容量を、1滴の質量×吐出滴数(例えば、5×108)×総吐出口数(例えば、128ノズル)以下になるようにすればよい。しかしながら、全ての吐出口から同じ数のインク滴吐出を行うわけではないので、実際には安全を見込んで、上記式より算出される値より、2〜3割程度少ない値以下とするのがよい。
より具体的には、ノズル数が100〜500個程度の場合、そのインク容器の容量は最大でも5000cc以下にすることが、キャリッジの負荷も考慮した実用的な値である。つまり、総インク量をこのような容量以下としておき、インクを使い切ったら、図4に示すように、記録ヘッドユニット40を交換してしまえば、インク滴吐出性能劣化が生じることなく、常に安定して高画質記録が得られるのである。
図9は、図5に示したような記録ヘッド部50に対して着脱交換可能な基体70に固定し、このユニット化した記録ヘッド部50をインク容器部60に対して着脱交換可能としたものである。図10は、その断面図、図11は、その分解斜視図である。インク容器部60は記録ヘッド部50に対して着脱自在に連結されるものであり、この連結のためのガイド凸部62が前記インク容器部60の上面部に形成され、前記基体70にはガイド凸部62をスライド自在に係合保持するガイド凹部71が形成されている。そして、これらのガイド凸部62とガイド凹部71とを係合させてインク容器60を奥まで押し込むことにより、図9及び図10に示したように、記録ヘッド部50とインク容器部60との連結が完了する。
インク容器部60には貯留したインクを液室72へ供給するための穴部63が形成されており、この穴部63にはリング状の弾性部材64が嵌め込まれている。一方、基体70には、インク容器部60を記録ヘッド部50に連結した際に弾性部材64の穴64aからインク容器部60内へ挿入されるパイプ状部材73が形成されており、パイプ状部材73の内部に形成されたインク導入路74が液室に連通されている。ここで、弾性部材64はインク容器部60を記録ヘッド部50へ連結した際にこれらの記録ヘッド部50とインク容器部60との間に介装されるものであり、その介装に伴う10〜20%のつぶし代を見込んで設計されている。
また、インク容器部60内へ挿入されるパイプ状部材73の先端部には、ステンレスメッシュのフィルタ75が取り付けられている。なお、記録ヘッド部50への連結を行う以前のインク容器部60には穴64aを閉止するための栓(図示せず)が取り付けられており、この栓はインク容器部60を記録ヘッド部50へ連結する直前に取り外される。
さらに、前記インク容器部60には内部を大気中に連通させることにより、インクの減少に伴う内部の圧力低下を防止するための微小開口65が形成されている。このように、インク容器部60を記録ヘッド部50と着脱交換自由にすることにより、インクがなくなった場合に、インク容器部60だけを交換すればよく、ランニングコストの低減を図ることができる。その場合、記録ヘッド部50はそのままにし、インク容器部60を複数回交換するわけであるが、この複数回の回数は、インク容器部60のインク容量×複数回の総インク量がその記録ヘッドが使用する総インク量(吐出口部の損傷や摩耗が生じない範囲内で使用する量)以下となるように決められる。
こうすることにより、インク滴吐出性能劣化が生じることなく、常に安定して高画質記録が得られる。なお、この回数を越えるときには、当然ではあるが記録ヘッド部40も交換される。
以上の説明より、本発明では、硬さが弱い樹脂材料で吐出口部を形成した場合には、図4に示したように、一定量インクを吐出したら記録ヘッドユニットを交換するが、一方で、樹脂より硬い金属等で吐出口部を形成した場合には、吐出口部の損傷,摩耗が生じるまでにはかなりのインク吐出が可能である。
前述の実験結果より、吐出口部の材料を樹脂よりも硬い金属にした場合は、吐出口から吐出する総液滴数は、樹脂の場合に比べ大幅に増え、1つの吐出口あたり5×109まで、インク滴吐出性能劣化が生じないことが分かっている。実際に、この滴数までインク滴吐出を行うことは、プリンタ本体が寿命となるのとほぼ同等であり、このような場合には、記録ヘッド部をプリンタのキャリッジ部に固着し、記録ヘッド部は交換せず、インク容器部だけ交換すればよく、それによりランニングコストの低減を実現できる。
なお、以上の説明は全てバブルインクジェットの例で説明したが、本発明はこれに限定されることなく、微細な吐出口を有し、顔料インクを使用する全てのインクジェットに適用されるものである。また、記録ヘッド例も単色のインクの例をあげて説明しているが、カラーインクジェットにも適用できるのはいうまでもない。
1…蓋基板、2…発熱体基板、3…記録液体流入口、4…吐出口、5…流路溝、6…共通液室、7…個別リード電極、8…共通リード電極、9…発熱体、10…インク、11…気泡、12…液滴、20…ノズルプレート、21…ノズル、30…プリンタ本体、31…キャリッジ、40…記録ヘッドユニット、50…記録ヘッド、51…フレキシブルプリント配線部、52…ヘッドチップ、53…発熱体基板、54…オリフィスプレート、55…発熱体、56…共通電極、57…制御電極、60…インク容器部、61…インク吸収体、62…ガイド凸部、63…孔、64…弾性部材、64a…弾性部材64の孔、65…微小開口、70…基板、71…ガイド凹部、72…液室、73…パイプ状部材、74…インク導入部、75…フィルタ。
Claims (1)
- 開口形成部材がロックウェルMスケールで65以上、120以下である樹脂材料であるとともに、該開口の大きさがΦ25μm以下、もしくは開口面積が500μm2未満であるような微細な開口から記録液体を吐出させ、被記録体に付着させて記録を行う液体噴射記録ヘッドに使用する記録液体において、前記記録液体は、粒径が0.02μm〜0.2μmの顔料を分散させていることを特徴とする記録液体。
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006126465A Pending JP2006233226A (ja) | 1998-09-08 | 2006-04-28 | 記録液体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006233226A (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02188254A (ja) * | 1989-01-18 | 1990-07-24 | Canon Inc | 吐出口プレート及び該吐出口プレートを有するインクジェット記録ヘッド |
JPH06100811A (ja) * | 1992-09-17 | 1994-04-12 | Canon Inc | インクジェット記録方法 |
JPH0880665A (ja) * | 1994-07-13 | 1996-03-26 | Canon Inc | インクセット及びこれを用いたインクジェットカラー記録方法 |
JPH10130558A (ja) * | 1996-09-03 | 1998-05-19 | Fujitsu Isotec Ltd | 水性顔料系インク及びインクジェットプリンタ |
-
2006
- 2006-04-28 JP JP2006126465A patent/JP2006233226A/ja active Pending
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02188254A (ja) * | 1989-01-18 | 1990-07-24 | Canon Inc | 吐出口プレート及び該吐出口プレートを有するインクジェット記録ヘッド |
JPH06100811A (ja) * | 1992-09-17 | 1994-04-12 | Canon Inc | インクジェット記録方法 |
JPH0880665A (ja) * | 1994-07-13 | 1996-03-26 | Canon Inc | インクセット及びこれを用いたインクジェットカラー記録方法 |
JPH10130558A (ja) * | 1996-09-03 | 1998-05-19 | Fujitsu Isotec Ltd | 水性顔料系インク及びインクジェットプリンタ |
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A521 | Written amendment |
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