JP2006229613A - 電気音響変換器用振動板 - Google Patents

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【課題】 合成樹脂素材の中から異なる物性を有する材料を複数種、それぞれの特徴を有効に発現しうるように組み合わせ、製造価格が上昇することがなく、且つ音響エネルギーと電気エネルギーとの間の変換特性が優れた電気音響変換器を、安価に提供すること。
【解決手段】 高剛性の合成樹脂材料からなる高剛性樹脂層1と高内部損失の合成樹脂材料からなる高内部損失樹脂層2とをラミネートした複合層フィルムを成形して得た、ドーム形をした構成の電気音響変換器用振動板。
【選択図】 図1

Description

本発明は、合成樹脂製のフィルム素材を膨出成形させて製造された電気音響変換器用の振動板に関するものである。
かかる合成樹脂フィルム素材を膨出成形させてなる従来の振動板は、例えばイヤホーン、小形の高音用スピーカ、又はマイクロホン等に使用されている振動板のように、一般的にドーム形状のものが多く、振動板の本体部と該本体部を支持するエッジ部とを一枚の合成樹脂シートを使用して一体成型された簡単な構造の振動板が多用されている。この様な簡単な構造の振動板は、スピーカのように振動板の一局部をボイスコイルにより駆動された場合には、中、高周波数帯域で振動板本体に高次の分割振動が発生し、しかも振動板の構造並びに材質固有の性質として高次共振のエネルギーを吸収し難いので、周波数特性や過度特性が劣化して音質を損なう原因となっていた。この欠点を緩和し、音質改善をする目的で、振動板本体の材質を工夫したり、高次共振のエネルギーを吸収させることで周波数特性を改善しようとする試みがなされている。例えば、金属からなる振動板の表面をアイオノマー樹脂のフィルムでラミネートした振動板(実開平4−19096)、金属箔をラミネートした合成樹脂フィルムにより振動板とボビンとが一体成型され、更に振動板とボビンとの境界部の金属箔を一部分除去した構造の振動板(実公平2−33440)、振動板をエツジ部分を含めた広範囲の振動系ととらえ、エツジ部分がラミネートフィルムからなり且つラミネートフィルム部分をエッジ内周部、即ち振動板外周辺部に延長した構造の振動板が存在する。
実開平4−19096号公報 実公平2−33440公報 実公平1−33440公報
上述した従来の振動板では、金属振動板に固有の高次共振のQを低くすることを目的として、共振エネルギーの吸収部を形成しているので、剛性の高い金属振動板に対しては共振抑制力が十分であるとはいえず、且つ金属と合成樹脂のように機械インピーダンスの性質が大きく異なる物質を半ば無理に接合しているために、高次共振のエネルギーが吸収されず、改善効果が十分に認められなかった。又、他の従来例に於いては共振エネルギーを吸収する部分を区分して形成しているので構造が複雑であり、従来のように単純に成形できないために製造価格を引き下げることが困難であるという解決すべき課題を有していた。
そこで、本発明は、通常の合成樹脂素材の中から異なる物性を有する材料を複数種、それぞれの特徴を有効に発現しうるように組み合わせ、従来からの製法を変更することなく簡単に製造し得る振動板を開発することで、経費をかけずに性能が優れ、再生音質が改善されて商品価値を高めることを可能とする電気音響変換器用の振動板を製造し提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の振動板を実施例を示す図面と共通の符号を用いて説明すると、本発明の電気音響変換器用振動板は、高剛性の合成樹脂材料からなる高剛性樹脂層1と高内部損失の合成樹脂材料からなる高内部損失樹脂層2とをラミネートした複合層フィルムを成形して得た、ドーム形をした構成となっている。
以上の説明から既に明らかなように、本発明の電気音響変換器用振動板は、高剛性樹脂層1と高内部損失樹脂層2とがラミネートされた複合層フィルムを使用しているので、高剛性樹脂層1によって形状保持を受け持たせ、高内部損失樹脂層2の機械的共振エネルギーの吸収作用によって、高剛性の合成樹脂材料のみからなる振動板の場合に生じがちなQの高い高次共振を抑制することによって、振動板をスピーカに使用した場合に周波数特性や過度特性が改善され、再生音質が良好となって商品価値が向上する。又、高剛性樹脂層1の作用によって環境条件の変化に対する形状安定性が優れているので長期間にわたり優れた品質が保障される。しかも、合成樹脂同士が接触してラミネートされているので、金属と合成樹脂のごとき異種材料をラミネートしたものと異なって2層間の共振エネルギーの授受作用が大きく、従って共振の抑制効果が優れている特徴を有する。更に図7乃至図12に示した他の実施例のようにすることで部分的に強度・損失を変化させ、周波数特性の改善や最低共振周波数を変化させることが出来る。また、意匠を凝らすことも容易にできる利点がある。次に、製造に際しては、一枚のフィルムを振動板本体部3とエッジ部4と共に従来と同一手法で一体成形するので工費が増大することはない。又、使用する複合層フィルムは在来の包装具に使用する合成樹脂ラミネートフィルムと類似の手法で製造されるので材料面からの価格上昇はない。従って、製造価格が上昇することがなく、且つ音響エネルギーと電気エネルギーとの間の変換特性が優れた電気音響変換器を、安価に提供することが出来るという効果を期待することができるに至ったのである
本発明を実施するに当たっては、第1実施例の振動板を一事例として説明すると、高剛性の合成樹脂材料1としてポリエーテルイミド樹脂(以下PEIと略称)を、又、高内部損失の合成樹脂材料2としてポリウレタン樹脂(以下PUと略称)を使用しラミネートして複合層フィルムを形成する。このようにして得た複合層フィルムを通常の成形金型によりドーム形状の振動板本体部3とエッジ部4とを一工程で成形する。成形方法はシート素材のプレス成形でもよいが、マイクロホンやイヤホーンのように小寸法の振動板では圧空成形や真空成形による手段を採用してもよい。これら各層の厚さの割合は、この第1実施例ではPEI樹脂層が約28%、PU樹脂層は約72%であるが、高剛性樹脂層1の割合は13%〜34%、高内部損失樹脂層2の割合は66%〜87%程度の範囲が適当である。又、高剛性の合成樹脂材料としては上記以外にポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミド(PI)、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)、ポリパラフェニレンテレフタールアミド(PPTA)等、又、高内部損失の合成樹脂材料としては上記PU以外にも、ポリプロピレン(P.P)、ポリアミド(PA)等を使用することが出来る。更に、本発明の振動板の構造上の作用を考えた場合、複合層フィルムは2層と限定されないことは言うまでもない。
以下本発明の詳細を図に示した実施例に基き説明する。図1は本発明の第1実施例の構成を示す側面断面図、図2は第1実施例の外形を示す斜視図、図3は第1実施例の振動板を使用したスピーカと同一寸法、形状の振動板を使用したスピーカとの比較音圧周波数特性図、図4は3層構造をした第2実施例の振動板の側面断面図である。
図1並びに図2において、本実施例はPEIからなる高剛性樹脂層1とPUからなる高内部損失樹脂層2を積層した2層の複合層フィルムを使用している。形状はドーム型で振動板本体部(ドーム部)3とエッジ部4とが一枚の複合層フィルムによって一体成形されている。図1には参考までにボイスコイル5の断面が一点鎖線で仮想的に記入されている。本実施例のドーム形状の振動板本体部3の直径は17.5mm、エッジ部4の外周径36.0mm、高剛性樹脂層1の厚さは0.02mm、高内部損失樹脂層2の厚さは0.05mmである。
図3に本実施例の振動板を使用したスピーカの音圧周波数特性を示す。この音圧周波数特性はMic−Sp0.1m換算、入力100mWの条件で測定したものである。又、同図に従来例として、厚さ0.02mmのPETフィルムを成形した同一寸法、形状の振動板を使用したスピーカの音圧周波数特性を点線で示す。これらの比較周波数特性図から明らかなように、本第1実施例の振動板を使用する事によって、1.5kHz〜20kHzの帯域に於いてスピーカの周波数特性が改善されていることが認められる。
図4に第2実施例の振動板の側面断面構造を示す。この第2実施例は高剛性樹脂層1の表裏両面に高内部損失樹脂層2をラミネートした3層構造の複合層フィルムを使用した振動板である。第1実施例とほぼ同じ効果を有する(効果の記載は省略する)。
図5及び図6は、前記第1実施例に示した2層形態のドーム型振動板の断面形状を概略的に示した概要図と、前記第2実施例に示した3層形態のドーム型振動板の断面形状を概略的に示した概要図である。
図7乃至図12は、それぞれドーム型振動板の他の実施例を示したもので、これらのものは2層形態のドーム型振動板にも3層形態のドーム型振動板にも共通的に実施することができるものである。
而して、図7に示した振動板は、高内部損失樹脂層2の振動板本体部3に多数の小孔を形成するか、小丸凹凸を形成するか若しくは線状の凹凸リブ模様6を形成してある振動板を示したものである。図8に示した振動板は、高内部損失樹脂層2の振動板本体部3のみならず、エッジ部4にも多数の小孔を形成するか、小丸凹凸を形成するか若しくは線状の凹凸リブ模様6を形成してある振動板を示したものである。なお、これらのリブ模様6等は、エッジ部4のみに形成してあるものとしてもよい。
図9に示した振動板は、高内部損失樹脂層2の振動板本体部3に星形の抜き孔を形成したり、星形部分を残して残余部分を抜き孔としてあるものとしたり、または星形のリブ模様6を形成してあるものとした振動板を、図10は、更にエッジ部4にも6個の三角星形の抜き孔としたり、その残余部分を抜き孔としたり、またはリブ模様6を形成してある振動板を示したものである。これらのリブ模様6等は、エッジ部4のみに形成してあるものとしてもよい。更に、図11及び図12は、前記図10に示した抜き孔やリブ模様6等の形状を曲線からなる花模様に変えたものである。これらのリブ模様6等についても、振動板本体部3のみやエッジ部4のみに形成してあるものとして実施してもよいことは言うまでもない。
以上本発明の代表的と思われる実施例について説明したが、本発明は必ずしもこれらの実施例構造のみに限定されるものではなく、本発明にいう構成要件を備え、本発明にいう目的を達成し、前項に記載した効果を有する範囲内において適宜改変して実施することができるものである。
本発明の電気音響変換器用振動板は、剛性樹脂層1と高内部損失樹脂層2とがラミネートされた複合層フィルムを使用しているので、高次共振を抑制し、振動板をスピーカに使用した場合に周波数特性や過度特性が改善され、再生音質が良好となる。又、構造上1枚のフィルムを従来と同一手法で一体成形するので生産性が良好で、作業費が増大することはなく、複合層フィルムは在来の包装具の合成樹脂ラミネートフィルムと類似の手法で製造するので材料面からの価格上昇はない。従って、製造価格が嵩むことがなく、且つ音響エネルギーと電気エネルギーとの間の変換特性が優れた電気音響変換器を、安価に提供することが出来る利点を有するので、従来の振動板に代えて使用される可能性は極めて高い。
第1実施例の側面断面図。 同、斜視図。 第1実施例の振動板を使用したスピーカと従来例スピーカとの比較周波数特性図。 第2実施例の側面断面図。 2層形態の振動板の中央縦断面図。 3層形態の振動板の中央縦断面図。 振動板の平面図。 他の形態の振動板の平面図。 更に他の形態の振動板の平面図。 更に他の形態の振動板の平面図。 更に他の形態の振動板の平面図。 更に他の形態の振動板の平面図。
符号の説明
1 高剛性樹脂層
2 高内部損失樹脂層
3 振動板本体部
4 エッジ部
5 ボイスコイル

Claims (3)

  1. 高剛性の合成樹脂材料からなる高剛性樹脂層(1)と高内部損失の合成樹脂材料からなる高内部損失樹脂層(2)とをラミネートした複合層フィルムを成形して得た、ドーム形をした電気音響変換器用振動板。
  2. 振動板本体部(3)とエッジ部(4)とが、一枚の複合層フィルムにより一体成形されている請求項1記載の電気音響変換器用振動板。
  3. 高剛性樹脂層(1)がポリエーテルイミド樹脂からなり、高内部損失樹脂層(2)がポリウレタン樹脂からなる請求項1若しくは請求項2に記載の電気音響変換器用振動板。
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