JP2006227433A - テラヘルツ波発生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 小さい規模で、高いパワーのテラヘルツ波を連続的に発生するテラヘルツ波発生装置を提供する。
【解決手段】 第1の半導体レーザ12と、第2の半導体レーザ13と、非線形光学材料により形成された非線形光学素子14とを備え、第1の半導体レーザ12が発する第1の光は第2の半導体レーザ13により反射して共振し、第2の半導体レーザ13が発する第2の光は第1の半導体レーザ12により反射して共振し、第1の光の行路と第2の光の行路とが一致するように、第1の半導体レーザ12及び第2の半導体レーザ13は配置されており、非線形光学素子14は、第1の光及び第2の光の行路の上に配置されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、テラヘルツ波を発生するテラヘルツ波発生装置に関する。
近赤外光の周波数とミリ波の周波数との間の、0.1THzから100THzまでの周波数帯域(テラヘルツ領域と呼ばれる)の電磁波(以下、「テラヘルツ波」という。)は、種々の物質を透過するミリ波の性質と、直進性を有する赤外光の性質とを有する。そのため、テラヘルツ波は、半導体、医学、セキュリティ、環境調査、通信等の分野に応用することができ、大変注目されている。
しかしながら、テラヘルツ波に関する技術開発は、可視光、赤外光、ミリ波に関する技術開発に比べ、進んでいない。
第1の従来のテラヘルツ波発生装置を図12に示す(例えば、非特許文献1参照)。第1の従来のテラヘルツ波発生装置は、半絶縁性GaAs基板201とその上に設けられた厚さ1〜3μmのLT−GaAs層202と、その上に設けられた電極203及び電極204とで構成されている。LT−GaAs層202は、温度200〜250℃の環境下で形成された層である。電極203と電極204との間隔は3〜10μmであって、電極203と電極204との間には、電源205により電圧が印加される。
LT−GaAs層202は、キャリアの寿命が短い、キャリアの移動度が高い、インピーダンスが高いという性質を有する。波長が780nm程度で高いピークパワーを有するフェムト秒レーザからのパルス光301が電極203と電極204との間の領域に照射されると、LT−GaAs層202内で電子正孔対が発生する。電子は上記電圧により加速されて電極間を移動し、パルス電流が電極間を流れる。このとき、GaAs基板201の裏面からテラヘルツ波100が放射する。このようなテラヘルツ波の放射源は、光電導(PC)アンテナとして知られている。なお、正孔は電極間を低速で移動するため、テラヘルツ波の放射には関与しない。
第2の従来のテラヘルツ波発生装置を図13に示す。第2の従来のテラヘルツ波発生装置は、ZnTe、GaSe、GaP、LiNbO3等の非線形光学材料により形成された非線形光学素子400である。非線形光学素子400(テラヘルツ波発生装置)は、レーザからの連続的であり、かつ複数の波長成分を有する光302が照射されると、テラヘルツ波100を放射する。
M. Tani et.al., "Emission characteristics of photoconductive antennas based on low-temperature-grown GaAs and semi-insulating GaAs", Applied Optics, vol.36, No.30, 7853-7859 (1997)
しかしながら、図12に示す第1の従来のテラヘルツ波発生装置は、フェムト秒レーザからのパルス光301が照射されることにより、テラヘルツ波100を発生する。つまり、第1の従来のテラヘルツ波発生装置は、断続的に照射される光により、断続的にテラヘルツ波を発生する。テラヘルツ波を連続的に得ようとする場合、第1の従来のテラヘルツ波発生装置を使用することはできない。
それに対して、図13に示す第2の従来のテラヘルツ波発生装置(非線形光学素子400)は、連続的であり、かつ複数の波長成分を有する光302が照射されると、テラヘルツ波100を連続的に発生する。しかしながら、第2の従来のテラヘルツ波発生装置は、照射される光をテラヘルツ波に変換する効率が悪い。なぜなら、光302は非線形光学素子400を一回しか通過せず、かつ、光302の多くが非線形光学素子400の表面で反射するからである。そのため、高いパワーのテラヘルツ波を得ようとすると、高いパワーの光を照射する光源を用いなければならない。高いパワーの光を出力する光源は大きい。つまり、第2の従来のテラヘルツ波発生装置と光源とで構成されるシステムにより高いパワーのテラヘルツ波を発生させることはできるが、そのシステムの規模は大きい。
このように従来の技術では、規模の小さい装置で、高いパワーのテラヘルツ波を連続的に発生させることができない。
本発明は、上記課題を考慮し、小さい規模で、高いパワーのテラヘルツ波を連続的に発生するテラヘルツ波発生装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決し上記目的を達成するために、本発明のテラヘルツ波発生装置は、半導体レーザからの第1の光を共振させる第1の共振部と、半導体レーザからの第2の光を共振させる第2の共振部と、非線形光学材料により形成された非線形光学素子とを備え、前記第1の共振部と前記第2の共振部とは、前記第1の光の行路の少なくとも一部が前記第2の光の行路の少なくとも一部と共通するように配置されており、前記非線形光学素子は、前記第1の光の行路と前記第2の光の行路との共通する部位に配置されている。
このように、本発明のテラヘルツ波発生装置は、半導体レーザからの光を利用しているので、規模が小さく、また、第1の光及び第2の光は共振するので、高いパワーのテラヘルツ波を発生する。更に、連続光が非線形光学素子に入射するので、本発明のテラヘルツ波発生装置は、連続的にテラヘルツ波を放射することができる。
前記第1の共振部は、前記第1の光を発する第1の半導体レーザと、前記第1の半導体レーザからの前記第1の光を反射することにより共振させるための第1の反射部とを有し、前記第2の共振部は、前記第2の光を発する第2の半導体レーザと、前記第2の半導体レーザからの前記第2の光を反射することにより共振させるための第2の反射部とを有していてもよい。
第1の半導体レーザ、第1の反射部、第2の半導体レーザ、及び第2の反射部が配置される位置を変更することにより、第1の光と第2の光との一方又は双方の周波数(波長)を変更することができる。これにより、特定の周波数のテラヘルツ波を発生させることができる。
また、非線形光学素子に対する、第1の半導体レーザ、第1の反射部、第2の半導体レーザ、及び第2の反射部の相対的な位置を変更することにより、非線形光学素子へ入射する第1の光と第2の光との一方又は双方の入射角を変更することができる。これにより、特定の周波数のテラヘルツ波を発生させることができる。
前記第2の半導体レーザは前記第1の反射部を兼ねていて、前記第1の半導体レーザは前記第2の反射部を兼ねていてもよい。
本発明のテラヘルツ波発生装置は、更に、前記第1の反射部の位置を変更する変更部を備えてもよい。変更部により、第1の光の周波数(波長)を変更することができる。また、非線形光学素子へ入射する第1の光の入射角を変更することができる。これにより、特定の周波数のテラヘルツ波を発生させることができる。
本発明のテラヘルツ波発生装置は、半導体レーザを備え、前記第1の共振部は、前記半導体レーザからの第1の光を反射することにより共振させるための第1の反射部を有し、前記第2の共振部は、前記半導体レーザからの第2の光を反射することにより共振させるための第2の反射部を有していてもよい。その際、本発明のテラヘルツ波発生装置は、更に、前記第1の反射部の位置を変更する変更部を備えてもよい。
本発明のテラヘルツ波発生装置は、更に、前記第1の共振部と、前記第2の共振部と、前記非線形光学素子とが配置される基板を備えてもよい。これにより、テラヘルツ波発生装置の規模を小さくすることができる。
前記第1の共振部、前記第2の共振部、及び前記非線形光学素子は、複数存在してもよい。
前記半導体レーザの利得バンド幅は、1〜10nmであることが好ましい。
本発明は、小さい規模で、高いパワーのテラヘルツ波を連続的に発生するテラヘルツ波発生装置を提供することができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態を図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
先ず、実施の形態1のテラヘルツ波発生装置を図1を用いて説明する。
図1は、実施の形態1のテラヘルツ波発生装置の構成図である。実施の形態1のテラヘルツ波発生装置は、基板11と、第1の半導体レーザ12と、第2の半導体レーザ13と、非線形光学素子14とで構成されている。第1の半導体レーザ12、第2の半導体レーザ13、及び非線形光学素子14は、基板11の上に配置されている。
基板11は、高抵抗のSiにより形成されている。第1の半導体レーザ12は、以下の4種類のいずれかである。
(A−1)分布帰還型半導体レーザ(DFBレーザ)
(A−2)分布ブラッグ反射型半導体レーザ(DBRレーザ)
(A−3)外部共振器型レーザ
(A−4)ファブリペロ型レーザ
(A−1)から(A−3)は、波長780nm(周波数384.6THz)の第1の光Aが発振しやすいように(閾値利得が低いように)、半導体レーザの中に回折格子が形成されているか、半導体レーザの外にミラーが形成されている。他方、(A−4)は、波長780nm(周波数384.6THz)の第1の光Aを含む、多数の波長(周波数)の光を発振する、所謂、マルチ縦モードを発振する((A−4)自体には波長選択性は無い)。この波長帯で発振するように、第1の半導体レーザ12の材料として、AlGaAs系の半導体が用いられている。第2の半導体レーザ13も、上記(A−1)から(A−4)のいずれかである。ただし、第1の光Aの代わりに、例えば、波長782nm(周波数383.6THz)の第2の光Bが、発振波長の一つにある。
(A−1)から(A−3)では、第1の半導体レーザ12からの光のうち、第1の半導体レーザ12と第2の半導体レーザ13との間で第1の光Aのみが、第1の半導体レーザ12の内部の回折格子又は外部のミラー(ミラーには、第2の半導体レーザ13のミラーも含まれる。)により選択されて発振する。同様に、第2の半導体レーザ13からの光のうち、第2の半導体レーザ13と第1の半導体レーザ12との間で第2の光Bのみが、第2の半導体レーザ13の内部の回折格子又は外部のミラー(ミラーには、第1の半導体レーザ12のミラーも含まれる。)により選択されて発振する。
(A−4)では選択される波長は無いが、(A−4)はマルチ縦モードを発振するため、(A−4)が発する光には、第1の光A、第2の光Bが含まれている。第1の半導体レーザ12及び第2の半導体レーザ13が、上記(A−1)から(A−4)のいずれかである場合、第1の光A及び第2の光Bは、ともに、第1の半導体レーザ12のミラー及び第2の半導体レーザ13のミラーにより反射し、共振する。
このように、実施の形態1では、第1の半導体レーザ12からの第1の光Aが第2の半導体レーザ13により反射され、第2の半導体レーザ13からの第2の光Bが第1の半導体レーザ12により反射される。そのため、第1の半導体レーザ12からの第1の光Aの行路Lと、第2の半導体レーザ13からの第2の光Bの行路Lとは同じ光路である。
非線形光学素子14は、非線形光学材料LiNbO3により形成された素子であって、LiNbO3の一部のLiがプロトンで置換されて屈折率が周囲より高い導波路14aを有している。非線形光学素子14は、導波路14aが第1の光Aの行路(すなわち、第2の光Bの行路)Lの上に位置するように、基板11の上に配置されている。
第1の光A及び第2の光Bが非線形光学素子14の導波路14aを通過する際、導波路14aの内部において、非線形効果により、第1の光Aの周波数(周波数384.6THz)と第2の光Bの周波数(周波数383.6THz)との差の周波数(1THz)の電磁波(テラヘルツ波)100が発生する。第1の光A及び第2の光Bは、それぞれ、第1の半導体レーザ12及び第2の半導体レーザ13によって得られ、連続した光であって同じ行路Lを往復する。つまり、第1の光A及び第2の光Bは非線形光学素子14の導波路14aを常に通過する。そのため、導波路14aから、第1の光Aの周波数と第2の光Bの周波数との差の周波数のテラヘルツ波100が連続的に発生する。また、第1の光A及び第2の光Bは共振するので、第1の光A及び第2の光Bのパワーは高い。そのため、実施の形態1のテラヘルツ波発生装置は、高いパワーのテラヘルツ波を出力する。
このように、実施の形態1のテラヘルツ波発生装置は、周波数の差がテラヘルツ領域に存在する第1の光Aと第2の光Bとの同一の行路Lに配置された非線形光学素子14を備える。第1の光A及び第2の光Bは、連続した光であって、小型の第1の半導体レーザ12及び第2の半導体レーザ13によって得られる。また、第1の光A及び第2の光Bは共振する。そのため、実施の形態1のテラヘルツ波発生装置は、小さい規模で、高いパワーのテラヘルツ波を連続的に発生することができる。
次に、実施の形態1のテラヘルツ波発生装置の製造方法について簡単に述べる。第1の光Aと第2の光Bとを高効率に導波路14aに入射させるためには、第1の半導体レーザ12及び第2の半導体レーザ13を、設計で決められた位置から±2μmの範囲に収まる精度で基板11の上に実装しなければならない。それを実現するために、GFA(Guided Fluid Assembly)を用いて、第1の半導体レーザ12及び第2の半導体レーザ13を、パッシブアライメントで基板11の上に実装する(“GFA”については、B. P. Singh, K. Onozawa, K. Yamanaka, T. Tojo, and D. Ueda: IEEE/LEOS OPTICAL MEMS 2004 Int. Conf. on Optical MEMS and Their Applications, Takamatsu, 2004, Japan, p. 176-177.を参照)。GFAを用いるため、図1には記載されていないが、第1の半導体レーザ12及び第2の半導体レーザ13の基板11との接着面には、電極パターンが形成されており、そのパターンがはめ込まれるリセスが基板11に形成されている。
次に、ワイヤーボンド等を施し、第1の半導体レーザ12及び第2の半導体レーザ13が発光することができる状態にする。そして、第1の半導体レーザ12及び第2の半導体レーザ13を発光させ(アクティブアライメント)、発生するテラヘルツ波のパワーが最大になるように非線形光学素子14の位置を決める。非線形光学素子14の固定には、UV硬化樹脂を用いる。
なお、高抵抗のGaAs基板の上に、有機金属気相成長法を用いて、半導体レーザ用エピタキシャル層を形成し、それをエッチング等で分離することにより、GaAs基板の上に、2個の半導体レーザをモノリシックに集積してもよい。モノリシック構造では、2個の半導体レーザの位置は、フォトリソグラフィ精度で決定されるため、2個の半導体レーザを、設計で決めた位置から±0.1μmの範囲に収まるように配置することが可能である。非線形光学素子14は、アクティブアライメントとUV硬化樹脂とにより、2個の半導体レーザ間に配置する。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2のテラヘルツ波発生装置を図2を用いて説明する。
図2は、実施の形態2のテラヘルツ波発生装置の構成図である。実施の形態2のテラヘルツ波発生装置は、基板と、第3の半導体レーザ21と、第4の半導体レーザ22と、ミラー23と、アクチュエータ24と、ミラー25と、ミラー26と、非線形光学素子27とを備える。説明の簡単化のため、図2には基板は示されていない。第3の半導体レーザ21と、第4の半導体レーザ22と、ミラー23と、アクチュエータ24と、ミラー25と、ミラー26と、非線形光学素子27とが、基板の上に配置されている。
第3の半導体レーザ21は、下記3種類のいずれかである。
(B−1)分布ブラッグ反射型半導体レーザ(DBRレーザ)
(B−2)外部共振器型レーザ
(B−3)ファブリペロ型レーザ
第3の半導体レーザ21は、発振波長の一つに第3の光Cを有する。第4の半導体レーザ22は、第3の半導体レーザ21と同様、(B−1)から(B−3)のいずれかである。ただし、第3の光Cの代わりに第4の光Dを有する。これら(B−1)〜(B−3)のレーザは、二つ以上の鏡で形成された共振器の、鏡の間隔が変化することで、発振波長が変わる特徴を有する。
ミラー23は光を反射する平面状のミラーである。アクチュエータ24は、ミラー23を基板の上で所定の方向(図2の黒矢印の方向)に移動させる構成部である。ミラー25は光を反射する凹面状のミラーである。ミラー26は光を反射する凹面状のミラーである。ミラー25とミラー26とは、互いに相手方から見て凹状となるように配置さている。また、ミラー25は、ミラー23から見て凹状となるように配置さている。
第3の半導体レーザ21からの光は、ミラー23で反射してミラー25へ進行し、ミラー25により反射してミラー26へ進行し、ミラー26により反射してそれまでの行路を逆に進行して第3の半導体レーザ21へ戻る。第3の半導体レーザ21、ミラー25、ミラー26は、基板の上に、固定された状態で配置されている。ミラー23は、アクチュエータ24の駆動によって、基板の上を所定の方向(図2の黒矢印の方向)に所定の範囲内で移動することができるように、基板の上に配置されている。ミラー23が移動すると、第3の半導体レーザ21からの光が第3の半導体レーザ21へ戻るまでの行路の長さが変化する。行路の長さが変化すると、第3の半導体レーザ21が発生する光のうち、共振する第3の光Cの波長・周波数が変化する。
第4の半導体レーザ22及びミラー26は、基板の上に、固定された状態で配置されている。つまり、第4の半導体レーザ22からの光が第4の半導体レーザ22へ戻るまでの行路の長さは変化しない。そのため、その行路で共振する第4の半導体レーザ22からの第4の光Dの波長・周波数は一定である。
非線形光学素子27は、非線形光学材料により形成された素子であって、第4の光Dの行路の上に位置するように、基板の上に配置されている。また、ミラー23の位置が変化しても、第3の光Cが非線形光学素子27を通過するように、第3の半導体レーザ21、第4の半導体レーザ22、ミラー23、アクチュエータ24、ミラー25、ミラー26、及び非線形光学素子27は配置されている。
上述したように、ミラー23が移動すると、第3の半導体レーザ21からの光が第3の半導体レーザ21へ戻るまでの行路の長さが変化し、共振する第3の光Cの波長・周波数が変化する。また、ミラー23が移動すると、第3の光Cが非線形光学素子27に入射する際の角度θも変化する。
実施の形態1において説明したように、非線形光学素子27に周波数の異なる2種類の光が同時に照射されると、2種類の光の周波数の差の周波数を有するテラヘルツ波が非線形光学素子27から放射する。実施の形態2においても、第3の光Cの周波数と第4の光Dの周波数との差がテラヘルツ領域に存在していれば、非線形光学素子27からその差のテラヘルツ波が放射する。
また、実施の形態2では、第4の光Dの周波数は一定であるが、アクチュエータ24を用いてミラー23の位置を変化させると、第3の光Cの周波数は変化する。そのため、ユーザは、アクチュエータ24を用いることによりミラー23の位置を変化させて、第3の光Cの周波数を所望する値に変化させることができる。これにより、ユーザは、所望する周波数のテラヘルツ波を、非線形光学素子27から放射させることができる。すなわち、ユーザは、実施の形態2のテラヘルツ波発生装置を用いて、所望する周波数のテラヘルツ波を発生させることができる。
また、非線形光学素子27に入射する2種類の光の入射角が変化すれば、非線形光学素子27から放射するテラヘルツ波の最適周波数は変化する。ここで、最適周波数とは、変換効率が最大となる周波数である。実施の形態2では、第4の光Dの非線形光学素子27への入射角は一定であるが、第3の光Cの非線形光学素子27への入射角は、アクチュエータ24を用いてミラー23の位置を変化させると、変化する。そのため、ユーザは、アクチュエータ24を用いることにより第3の光Cの非線形光学素子27への入射角を所望する角度に変化させて、第3の光Cの周波数と第4の光Dの周波数との差を最適な値に調整することにより、出力の高いテラヘルツ波を、非線形光学素子27から放射させることができる。すなわち、ユーザは、実施の形態2のテラヘルツ波発生装置を用いて、出力の高いテラヘルツ波を発生させることができる。
このように、実施の形態2のテラヘルツ波発生装置は、小さい規模で、高いパワーのテラヘルツ波を連続的に発生することができるとともに、発生するテラヘルツ波の周波数を変化させることができる。すなわち、ユーザは、実施の形態2のテラヘルツ波発生装置から放射するテラヘルツ波の周波数を選択することができる。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3のテラヘルツ波発生装置を図3を用いて説明する。
図3は、実施の形態3のテラヘルツ波発生装置の構成図である。実施の形態3のテラヘルツ波発生装置は、基板と、第5の半導体レーザ31と、第6の半導体レーザ32と、ミラー33と、ミラー34と、非線形光学素子27とを備える。説明の簡単化のため、図3には基板は示されていない。基板には、第5の半導体レーザ31と、第6の半導体レーザ32と、ミラー33と、ミラー34と、非線形光学素子27とが配置されている。
第5の半導体レーザ31は、上記(B−1)から(B−3)のいずれかであり、発振波長の一つに第5の光Eを含んでいる。第6の半導体レーザ32も、上記(B−1)から(B−3)のいずれかであり、発振波長の一つに第6の光Fを含んでいる。ミラー33は、第5の半導体レーザ31からの光を第5の半導体レーザ31へ反射する構成部であって、第5の光Eを共振させる。ミラー34は、第6の半導体レーザ32からの光を第6の半導体レーザ32へ反射する構成部であって、第6の光Fを共振させる。
非線形光学素子27は、第5の光Eの行路eと第6の光Fの行路fとの交点に配置されている。
実施の形態3では、第5の半導体レーザ31、第6の半導体レーザ32、ミラー33、及びミラー34の位置が変化すると、第5の光Eの行路eの長さと、第6の光Fの行路fの長さとが変化する。第5の光Eの行路eの長さが変化すると、第5の光Eの周波数が変化する。同様に、第6の光Fの行路fの長さが変化すると、第6の光Fの周波数が変化する。第5の光Eと第6の光Fとが非線形光学素子27に入射すると、第5の光Eの周波数と第6の光Fの周波数との差の周波数を有するテラヘルツ波が、非線形光学素子27から放射する。
上述したように、第5の半導体レーザ31、第6の半導体レーザ32、ミラー33、及びミラー34の位置を変化させることにより、非線形光学素子27に入射する第5の光Eの周波数と第6の光Fの周波数とを変化させることができる。そのため、ユーザは、第5の光Eの周波数と第6の光Fの周波数との差が所望の値となるように、第5の半導体レーザ31、第6の半導体レーザ32、ミラー33、及びミラー34の位置を変化させることにより、所望の値の周波数のテラヘルツ波を、非線形光学素子27から放射させることができる。
また、実施の形態3では、第5の半導体レーザ31、第6の半導体レーザ32、ミラー33、及びミラー34の位置を変化させることにより、第5の光Eの行路eと第6の光Fの行路fとが形成する角度θを変化させることができる。角度θが変化すると、非線形光学素子27から放射するテラヘルツ波の最適周波数が変化する。そのため、ユーザは、第5の半導体レーザ31、第6の半導体レーザ32、ミラー33、及びミラー34の位置を変化させることにより、第5の光Eの周波数と第6の光Fの周波数との差の周波数のテラヘルツ波の出力が大きくなるように角度θ変化させて、出力の高い周波数のテラヘルツ波を、非線形光学素子27から放射させることができる。
なお、図4に示すように、基板30の上に、第5の半導体レーザ31と、第6の半導体レーザ32と、ミラー33と、ミラー34と、非線形光学素子27とで構成されるテラヘルツ波発生部を複数配置してテラヘルツ波発生装置を構成してもよい。その際、テラヘルツ波発生部毎に、非線形光学素子27に対する、第5の半導体レーザ31、第6の半導体レーザ32、ミラー33、及びミラー34の位置が異なっていてもよい。それとは逆に、非線形光学素子27に対する、第5の半導体レーザ31、第6の半導体レーザ32、ミラー33、及びミラー34の位置は、何れのテラヘルツ波発生部においても同じであってもよい。
(実施の形態4)
次に、実施の形態4のテラヘルツ波発生装置を図5を用いて説明する。
図5は、実施の形態4のテラヘルツ波発生装置の構成図である。実施の形態4のテラヘルツ波発生装置は、基板と、半導体レーザアレイ41と、複数のマイクロレンズ42と、レンズ43と、レンズ44と、ミラー45と、アクチュエータ46と、非線形光学素子27とを備える。説明の簡単化のため、図5には基板は示されていない。基板には、半導体レーザアレイ41と、複数のマイクロレンズ42と、レンズ43と、レンズ44と、ミラー45と、アクチュエータ46と、非線形光学素子27とが配置されている。
半導体レーザアレイ41は、複数の部位から光を出力する構成部である。各マイクロレンズ42は、半導体レーザアレイ41からの光をコリメートしてレンズ43に導く構成部であって、半導体レーザアレイ41が光を出力する部位の数と同じ数のマイクロレンズ42が基板の上に設けられている。レンズ43は、各マイクロレンズ42によって集められた、半導体レーザアレイ41からの各光を非線形光学素子27に集める構成部である。レンズ44は、非線形光学素子27を透過した、半導体レーザアレイ41からの各光を平行にする構成部である。ミラー45は、平面状で、レンズ44によって平行にされた各光を、各光が同じ行路を逆に進行してレンズ44に戻るように反射する構成部である。アクチュエータ46は、ミラー45を、ミラー45に進行してきた各光の行路と平行な方向(図5の白矢印の方向)に移動させる構成部である。
半導体レーザアレイ41からの各光の行路は異なるので、行路毎に共振する光の周波数は異なる。すなわち、実施の形態4のテラヘルツ波発生装置では、複数の周波数で共振する光が存在する。したがって、非線形光学素子27から、複数の周波数のテラヘルツ波が放射する。また、アクチュエータ46によって、半導体レーザアレイ41からの各光の行路の長さは変化する。すなわち、共振する各光の周波数は変化する。これにより、ユーザは、アクチュエータ46を用いてミラー45を移動させることにより、非線形光学素子27から放射させる複数のテラヘルツ波の周波数を変化させることができる。
なお、図6に示すように、アクチュエータ46を用いず、平面状で、特定の光のみを透過させるフィルタ49をミラー45と平行に配置し、非線形光学素子27から特定の周波数のテラヘルツ波のみを放射させてもよい。
(実施の形態5)
次に、実施の形態5のテラヘルツ波発生装置を図7を用いて説明する。
図7は、実施の形態5のテラヘルツ波発生装置の構成図である。実施の形態5のテラヘルツ波発生装置は、基板と、半導体レーザ51と、マイクロレンズ52と、ハーフミラー53と、ミラー54と、ミラー55と、ミラー56と、アクチュエータ57と、非線形光学素子27とを備える。説明の簡単化のために、図7には基板は示されていない。基板には、半導体レーザ51と、マイクロレンズ52と、ハーフミラー53と、ミラー54と、ミラー55と、ミラー56と、アクチュエータ57と、非線形光学素子27とが配置されている。
半導体レーザ51は光を発する構成部である。半導体レーザ51の活性層は、広いバンド幅に対して利得を有するように設計されている。マイクロレンズ52は、半導体レーザ51からの光をコリメートする構成部である。また、マイクロレンズ52は、半導体レーザ51へ進行する光をコリメートする構成部でもある。
ハーフミラー53は、光の一部を反射し、残部を透過させる、平面状の素子である。具体的には、ハーフミラー53は、マイクロレンズ52によってコリメートされた、半導体レーザ51からの光の一部をその進行方向を90°変化させてミラー54へ進行させるように上記光の一部を反射し、半導体レーザ51からの光の残部を透過させてミラー55へ進行させる。また、ハーフミラー53は、ミラー54からの光を透過させてミラー56へ進行させる。また、ハーフミラー53は、ミラー55からの光をその進行方向を90°変化させてミラー56へ進行させる。また、ハーフミラー53は、ミラー56からの光をその進行方向を90°変化させてミラー55へ進行させる。また、ハーフミラー53は、ミラー55からの光を透過させてマイクロレンズ52へ進行させる。また、ハーフミラー53は、ミラー56からの光を透過させてミラー54へ進行させる。更に、ハーフミラー53は、ミラー54からの光をその進行方向を90°変化させてマイクロレンズ52へ進行させる。
ミラー54、ミラー55、及びミラー56は、平面状のミラーであって、ミラー54及びミラー56は、反射面が半導体レーザ51からハーフミラー53へ進行する光と平行となるように配置されており、対向している。ミラー55は、反射面が半導体レーザ51からハーフミラー53へ進行する光と直交するように配置されている。
非線形光学素子27は、ハーフミラー53とミラー56との間を進行する光の行路に設けられている。
アクチュエータ57は、ミラー55を、半導体レーザ51からハーフミラー53へ進行する光の進行方向(図7の黒矢印の方向)に移動させる構成部である。
実施の形態5のテラヘルツ波発生装置では、半導体レーザ51から出力した光の一部は、マイクロレンズ52、ハーフミラー53、ミラー54、ハーフミラー53、ミラー56、ハーフミラー53、ミラー55(又はミラー54)、ハーフミラー53、マイクロレンズ52、半導体レーザ51の順(以下、「行路G」という。)に進行する。また、半導体レーザ51から出力した光の残部は、マイクロレンズ52、ハーフミラー53、ミラー55、ハーフミラー53、ミラー56、ハーフミラー53、ミラー54(又はミラー55)、ハーフミラー53、マイクロレンズ52、半導体レーザ51の順(以下、「行路H」という。)に進行する。
行路Gの長さと行路Hの長さとが異なれば、行路Gで共振する光の周波数と行路Hで共振する光の周波数とが異なる。行路Gで共振する光の周波数と行路Hで共振する光の周波数との差がテラヘルツ領域に存在するように、行路Gの長さと行路Hの長さとを設計すれば、非線形光学素子27から、上記差の周波数のテラヘルツ波が放射する。
また、アクチュエータ57を用いてミラー55の位置を変化させて、行路G及び行路Hで共振する光の周波数の一方又は双方を変化させれば、非線形光学素子27から放射するテラヘルツ波の周波数を変化させることができる。
(実施の形態6)
次に、実施の形態6のテラヘルツ波発生装置を図8を用いて説明する。
図8は、実施の形態6のテラヘルツ波発生装置の構成図である。実施の形態6のテラヘルツ波発生装置は、基板と、半導体レーザ61と、マイクロレンズ62と、ハーフミラー63と、ミラー64と、ミラー65と、ミラー66と、非線形光学素子27とを備える。説明の簡単化のために、図8には基板は示されていない。基板には、半導体レーザ61と、マイクロレンズ62と、ハーフミラー63と、ミラー64と、ミラー65と、ミラー66と、非線形光学素子27とが配置されている。
半導体レーザ61は光を発する構成部である。マイクロレンズ62は、半導体レーザ61からの光をコリメートする構成部である。また、マイクロレンズ62は、半導体レーザ61へ進行する光をコリメートする構成部でもある。
ハーフミラー63は、光の一部を反射し、残部を透過させる、平面状の構成部である。具体的には、ハーフミラー63は、マイクロレンズ62によってコリメートされた、半導体レーザ61からの光の一部をその進行方向を90°変化させてミラー64へ進行させ、半導体レーザ61からの光の残部を透過させてミラー65へ進行させる。また、ハーフミラー63は、ミラー66からの光をその進行方向を90°変化させてミラー65へ進行させる。また、ハーフミラー63は、ミラー65からの光を透過させてマイクロレンズ62へ進行させる。また、ハーフミラー63は、ミラー65からの光をその進行方向を90°変化させてミラー66へ進行させる。更に、ハーフミラー63は、ミラー64からの光をその進行方向を90°変化させてマイクロレンズ62へ進行させる。
ミラー64は、直交する2個の反射面により構成されており、ハーフミラー63側に開いていて、ハーフミラー63からの光をその進行方向を2度90°変化させてミラー66へ進行させる。また、ミラー64は、ミラー66からの光をその進行方向を2度90°変化させてハーフミラー63へ進行させる。
ミラー65は、平面状のミラーであって、反射面が半導体レーザ61からハーフミラー63へ進行する光と直交するように配置されている。
ミラー66は、直交する2個の反射面により構成されており、ハーフミラー63側に開いていて、ハーフミラー63からの光をその進行方向を2度90°変化させてミラー64へ進行させる。また、ミラー66は、ミラー64からの光をその進行方向を2度90°変化させてハーフミラー63へ進行させる。
非線形光学素子27は、半導体レーザ61からハーフミラー63へ進行する光の行路と、ハーフミラー63を介さずにミラー64とミラー66との間を進行する光の行路との交差点に配置されている。
実施の形態6のテラヘルツ波発生装置では、半導体レーザ61から出力した光の一部は、マイクロレンズ62、ハーフミラー63、ミラー64、ミラー66、ハーフミラー63、ミラー65、ハーフミラー63、マイクロレンズ62、半導体レーザ61の順(以下、「行路I」という。)に進行する。また、半導体レーザ61から出力した光の残部は、マイクロレンズ62、ハーフミラー63、ミラー65、ハーフミラー63、ミラー66、ミラー64、ハーフミラー63、マイクロレンズ62、半導体レーザ61の順(以下、「行路J」という。)に進行する。
行路Iの長さと行路Jの長さとが異なるので、行路Iで共振する光の周波数と行路Jで共振する光の周波数とが異なる。行路Iで共振する光の周波数と行路Jで共振する光の周波数との差がテラヘルツ領域に存在するように、行路Iの長さと行路Jの長さとを設計すれば、非線形光学素子27から、上記差の周波数のテラヘルツ波が放射する。
なお、図9に示すように、ミラー64を平面状のミラー68に置き換えてもよい。その場合、半導体レーザ61から出力した光の一部は、マイクロレンズ62、ハーフミラー63、ミラー68、ハーフミラー63、ミラー66、ミラー68、ミラー66、ハーフミラー63、ミラー65、ハーフミラー63、マイクロレンズ62、半導体レーザ61の順(以下、「行路K」という。)に進行する。また、半導体レーザ61から出力した光の残部は、マイクロレンズ62、ハーフミラー63、ミラー65、ハーフミラー63、ミラー66、ミラー68、ミラー66、ハーフミラー63、ミラー65、ハーフミラー63、マイクロレンズ62、半導体レーザ61の順(以下、「行路L」という。)に進行する。
行路Kの長さと行路Lの長さとが異なるので、行路Kで共振する光の周波数と行路Lで共振する光の周波数とが異なる。行路Kで共振する光の周波数と行路Lで共振する光の周波数との差がテラヘルツ領域に存在するように、行路Kの長さと行路Lの長さとを設計すれば、非線形光学素子27から、上記差の周波数のテラヘルツ波が放射する。
また、図10に示すように、アクチュエータ69により、ミラー68とハーフミラー63との距離を変化させてもよい。その場合、ユーザは、行路Kの長さ及び行路Lの長さを所望の長さに変化させることができる。これにより、ユーザは、非線形光学素子27から、所望の周波数のテラヘルツ波を放射させることができる。
(実施の形態7)
次に、実施の形態7のテラヘルツ波発生装置を、図11を用いて説明する。
図11は、実施の形態7のテラヘルツ波発生装置の構成図である。実施の形態7のテラヘルツ波発生装置は、基板70と、複数の半導体レーザ71と、複数のマイクロレンズ72と、複数の非線形光学素子27と、複数のハーフミラー73と、複数のミラー74と、複数のミラー75とを備える。基板70には、複数の半導体レーザ71と、複数のマイクロレンズ72と、複数の非線形光学素子27と、複数のハーフミラー73と、複数のミラー74と、複数のミラー75とが配置されている。
実施の形態7では、平行に、等間隔に左右に配置された各ミラー74と、各ミラー74と直交する一つの平面の上に配置された複数のミラー75とにより、マトリックスが形成されている。マトリックスの一つ一つには、一個の半導体レーザ71と、一個のマイクロレンズ72と、一個の非線形光学素子27と、一個のハーフミラー73とで構成される光学素子群が配置されている。マトリックスの一つ一つは、図7と同じ構成になっている(非線形光学素子27が設けられている場所が異なるが、同じ作用が得られる)。したがって、各光学素子群の非線形光学素子27には、二つの周波数の光が入射する。そのため、各光学素子群の非線形光学素子27から、テラヘルツ波が放射する。
図7で説明したように、ハーフミラー73と、ミラー74又はミラー75との距離を変えることにより、放射するテラヘルツ波の周波数を変えることができる。また、マトリックスの一つ一つについて、ハーフミラー73と、ミラー74又はミラー75との距離が異なるようにすれば、実施の形態7のテラヘルツ波発生装置は、複数の周波数のテラヘルツ波を高いパワーで放射することができる。
本発明のテラヘルツ波発生装置は、テラヘルツ波を発生する装置として有用であり、医療分野等で使用することができ、産業上の利用価値は高い。
実施の形態1のテラヘルツ波発生装置の構成図である。 実施の形態2のテラヘルツ波発生装置の構成図である。 実施の形態3のテラヘルツ波発生装置の構成図である。 実施の形態3のテラヘルツ波発生装置の構成図である。 実施の形態4のテラヘルツ波発生装置の構成図である。 実施の形態4のテラヘルツ波発生装置の構成図である。 実施の形態5のテラヘルツ波発生装置の構成図である。 実施の形態6のテラヘルツ波発生装置の構成図である。 実施の形態6のテラヘルツ波発生装置の構成図である。 実施の形態6のテラヘルツ波発生装置の構成図である。 実施の形態7のテラヘルツ波発生装置の構成図である。 第1の従来のテラヘルツ波発生装置の構成図である。 第2の従来のテラヘルツ波発生装置の構成図である。
符号の説明
11 基板
12、13、21、22、31、32、51、61、71 半導体レーザ
14、27 非線形光学素子
23、25、26、33、34、45、54、55、56、64、65、66、68、74、75 ミラー
24、46、57、69 アクチュエータ
41 半導体レーザアレイ
42、52、62、72 マイクロレンズ
43、44 レンズ
49 フィルタ
53、63、73 ハーフミラー
100 テラヘルツ波

Claims (8)

  1. 半導体レーザからの第1の光を共振させる第1の共振部と、
    半導体レーザからの第2の光を共振させる第2の共振部と、
    非線形光学材料により形成された非線形光学素子とを備え、
    前記第1の共振部と前記第2の共振部とは、前記第1の光の行路の少なくとも一部が前記第2の光の行路の少なくとも一部と共通するように配置されており、
    前記非線形光学素子は、前記第1の光の行路と前記第2の光の行路との共通する部位に配置されている
    テラヘルツ波発生装置。
  2. 前記第1の共振部は、前記第1の光を発する第1の半導体レーザと、前記第1の半導体レーザからの前記第1の光を反射することにより共振させるための第1の反射部とを有し、
    前記第2の共振部は、前記第2の光を発する第2の半導体レーザと、前記第2の半導体レーザからの前記第2の光を反射することにより共振させるための第2の反射部とを有する
    請求項1記載のテラヘルツ波発生装置。
  3. 前記第2の半導体レーザは前記第1の反射部を兼ねており、前記第1の半導体レーザは前記第2の反射部を兼ねている
    請求項2記載のテラヘルツ波発生装置。
  4. 更に、
    前記第1の反射部の位置を変更する変更部を備える
    請求項2記載のテラヘルツ波発生装置。
  5. 半導体レーザを備え、
    前記第1の共振部は、前記半導体レーザからの第1の光を反射することにより共振させるための第1の反射部を有し、
    前記第2の共振部は、前記半導体レーザからの第2の光を反射することにより共振させるための第2の反射部を有する
    請求項1記載のテラヘルツ波発生装置。
  6. 更に、
    前記第1の反射部の位置を変更する変更部を備える
    請求項5記載のテラヘルツ波発生装置。
  7. 更に、
    前記第1の共振部と、前記第2の共振部と、前記非線形光学素子とが配置される基板を備える
    請求項1記載のテラヘルツ波発生装置。
  8. 前記第1の共振部、前記第2の共振部、及び前記非線形光学素子は、複数存在する
    請求項7記載のテラヘルツ波発生装置。
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