本発明は、それぞれ長手方向に傾斜した一面を相互に当接させた状態では他面が相互に略平行となる略くさび状の第1及び第2調整片から成り、長手方向における第1及び第2調整片相互の位置を変更することにより、他面間の幅を調整可能とされた隙間調整具に関するものである。
従来建物を建てる際、柱と柱との間に取り付けられるドア或いは窓などの建具を取り付けるための枠材は、所定の間隔を存して設けられた柱間の寸法より少し小さい寸法に作られている。該枠材の取り付けは、図26に示すように、柱11間に枠材12を入れ、柱11と枠材12との隙間16に隙間調整具20を挿入することにより、枠材12を柱11間に固定していた。該隙間調整具20は、厚さの異なる合板やベニヤ板、木の板片などの板材にて構成された複数枚の隙間調整板61にて構成されており、使用時はこれら複数枚の隙間調整板61を手で支えながら柱11に釘やネジなどの止め具62で固定していた。
該隙間調整板61は厚さを、柱11と枠材12との隙間16に合わせなければならないので、予め厚さの異なるものを多数用意しておかなければならない。このため、隙間調整板61の維持管理が難しく、時々種類の不足が生じて少し厚過ぎたり薄過ぎたりしてしまう。その結果、取り付けた枠材12が歪んでしまったりしていた。また、隙間調整の際は複数枚の隙間調整板61を隙間16に挿入して厚さ確認をしなければならず、隙間調整板61の取り付け作業が非常に困難で作業効率が低かった。
また、柱11や枠材12が反っていて隙間16より隙間調整板61の厚さが薄くて合わないときなどは、隙間調整板61が時々落下してしまう。逆に隙間調整板61が隙間16の寸法より厚い場合、枠材12は内側に湾曲して上下の隙間調整板61と枠材12との間に隙間ができてしまう(図27矢印範囲)。隙間調整板61と枠材12(或いは柱11)の間に隙間ができた状態で枠材12が取り付けられてしまうと、枠材12が湾曲して建物10の建具14(特に蝶番に支持されているドアなど)の開閉動作が悪化してしまう(図28点線)。また、柱11と枠材12間に隙間ができた状態で枠材12に重いドアが蝶番で取り付けられると、ドアの開閉中に枠材12が歪んでしまい、蝶番を支えるビスやネジが弛んでしまうこともあった。
また、板材にて構成された隙間調整板61以外にくさび状の隙間調整具も使用されている。くさび状の隙間調整具は、図29に示すように枠材12と柱11間に隙間調整具20を複数挿入して、枠材12に変形や歪みが生じないように固定していた。該隙間調整具20は、くさび状の第1又は第2調整片21、41にて構成されており、第1又は第2調整片21、41の、どちらか一方の第1又は第2調整片21、41を長手方向にスライドさせることにより、隙間調整具20の厚さ寸法を変えられるように構成している。
これらの第1又は第2調整片21、41は、異なる適当な角度のくさびが使用されていたため、図30に示すように隙間調整具20を柱11と枠材12に挿入した場合、第1調整片21と第2調整片41との間に隙間ができて、隙間調整具20が不安定な状態で取り付けられてしまう。
また、図31に示すように第1調整片21と第2調整片41を当接させた状態で、隙間調整具20を柱11に当接させた場合では、隙間調整具20と枠材12との間に隙間ができ、隙間調整具20が不安定な状態に取り付けられてしまう。また、図32に示すように第1調整片21と第2調整片41を当接させた状態で、隙間調整具20を柱11に当接させた場合、最悪の場合は枠材12が傾いてしまう。
そこで、上述のような不安定な状態を解決するため、図示しないが第1又は第2調整片を規格化したものも提案されている。この隙間調整具は、二つのくさび体(枠材に接する枠材側くさび体と、柱間の開口部と接する開口部側くさび体)とダボとから一組のスペーサーを構成している。この隙間調整具は、スペーサーの傾斜面を相互に当接させた状態で、両面が相互に略平行になるように構成されている。そして、どちらか一方のくさび体をスライドさせることにより、隙間調整具の厚さ寸法を変えられるように構成している。
これにより、建具の動作不良などの不都合を防止できるように構成している。また、枠材側くさび体に貫通孔を形成し、開口部側くさび体にダボの端部と係合可能な溝を備えたものもある。この場合、ダボは枠材側くさび体の貫通孔に貫通されて、ダボの一端は枠材に挿入されると共にダボの他端は開口部側くさび体の溝に挿入される。このような枠材側くさび体と開口部側くさび体によって、枠材と壁体開口部との隙間を調整して枠材と壁体開口部とを固定するように構成されていた(特許文献1参照)。
このように前者の板状の隙間調整具を使用した場合、重ねた隙間調整具がどの位の厚さになるのか容易に把握することができない。このため、隙間調整具の厚さ合わせに手間取ってしまい、柱と枠材間の隙間の調整に多くの時間を費やしてしまう問題があった。
また、後者のくさび状の隙間調整具では、枠材が変形しないように複数枚の隙間調整板を少し緩めに取り付けようとすると、何れかの隙間調整板が滑ってずれたり、自重でずれたりして1枚或いは数枚が脱落して薄くなってしまう。このため、隙間調整具の厚さが不足してしまう問題があった。
また、どちらか一方のくさび体をスライドさせることにより、隙間調整具の厚さ寸法を調整すると、どうしても隙間調整具が余り残余部分が発生してしまうため、その残余部分をノコギリで切除していた。このため、柱や枠材などがノコギリで傷付いてしまうという問題があった。
本発明は、係る従来技術の課題を解決するために成されたものであり、枠材と柱間の隙間を調整するための隙間調整具において、第1及び第2調整片の一面に長手方向に渡って相互に噛み合う波状の係止部を形成することにより係止部が滑ってしまうのを防止することができ、且つ、残余部分を容易に折り取ることができる隙間調整具を提供することを目的とする。
即ち、本発明の隙間調整具は、それぞれ長手方向の一面が傾斜し、この一面を相互に当接させた状態では他面が相互に略平行となる略くさび状の第1及び第2調整片から成り、長手方向における第1及び第2調整片相互の位置を変更することにより、他面間の幅を調整可能とされたものであって、第1及び第2調整片の一面に、この一面を相互に当接させた状態で噛み合う波状の係止部を長手方向に渡って形成したことを特徴とする。
また、請求項2の発明の隙間調整具は、上記において、第1及び第2調整片の係止部は、先端が湾曲形状、若しくは、角形状とされていることを特徴とする。
また、請求項3の発明の隙間調整具は、請求項1又は請求項2において、第1又は第2調整片の何れか一方の一面に、長手方向に渡って凸部を形成すると共に、他方の一面には、凸部が進入可能な凹部を形成したことを特徴とする。
また、請求項4の発明の隙間調整具は、請求項1又は請求項2において、第1及び第2調整片は、一面の端部に長手方向に渡る凸部が形成され、この凸部の内側に長手方向に渡る凹部が形成された同一形状を呈すると共に、この一面を相互に当接させた状態で、第1調整片の凸部は第2調整片の凹部内に進入し、第2調整片の凸部は第1調整片の外側に位置することを特徴とする。
また、請求項5の発明の隙間調整具は、請求項4において、凸部を凹部に進入させた状態で、対向する当該凸部の側面及び凹部の内面に係止部を形成したことを特徴とする。
また、請求項6の発明の隙間調整具は、それぞれ長手方向の一面が傾斜し、この一面を相互に当接させた状態では他面が相互に略平行となる略くさび状の第1及び第2調整片から成り、長手方向における第1及び第2調整片相互の位置を変更することにより、他面間の幅を調整可能とされたものであって、第1又は第2調整片の何れか一方の一面に長手方向に渡って凸部を形成し、他方の一面には凸部が進入可能な長手方向に渡る凹部を形成すると共に、凸部が凹部内に進入した状態を保持する保持構造を設けたことを特徴とする。
また、請求項7の発明の隙間調整具は、請求項6において、第1及び第2調整片は、一面の端部に凸部が形成され、この凸部の内側に凹部が形成された同一形状を呈し、この一面を相互に当接させた状態で、第1調整片の凸部は第2調整片の凹部内に進入し、第2調整片の凸部は第1調整片の外側に位置することを特徴とする。
また、請求項8の発明の隙間調整具は、請求項6又は請求項7において、保持構造は、第1調整片の凸部側面、若しくは、第2調整片の凹部内面に突設した突起であることを特徴とする。
また、請求項9の発明の隙間調整具は、請求項6又は請求項7において、弾性を備えた凸部を凹部に対して反らせることにより、保持構造を構成したことを特徴とする。
また、請求項10の発明の隙間調整具は、請求項6又は請求項7において、弾性を備えた凸部を先端に向けて拡幅させ、凹部内を奥部に向けて拡開させることにより、保持構造を構成したことを特徴とする。
また、請求項11の発明の隙間調整具は、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9又は請求項10において、第1及び第2調整片は、それぞれの一面を相互に当接させた状態で柱と枠材との隙間に挿入されることを特徴とする。
また、請求項12の発明の隙間調整具は、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10又は請求項11に加えて、第1又は第2調整片の何れか一方若しくは両方の他面に接着剤を設けたことを特徴とする。
また、請求項13の発明の隙間調整具は、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10、請求項11又は請求項12に加えて、第1及び第2調整片の一面を相互に当接させた状態で突き合い、露出する当該第1及び第2調整片の面に、寸法目盛りを設けたことを特徴とする。
また、請求項14の発明の隙間調整具は、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10、請求項11又は請求項12に加えて、第1及び第2調整片の一面を相互に当接させた状態で突き合い、露出する当該第1及び第2調整片の面に、当該第1及び第2調整片を切断可能な切り込みを設けたことを特徴とする。
また、請求項15の発明の隙間調整具は、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10、請求項11、請求項11、請求項12、請求項13又は請求項14において、第1及び第2調整片、若しくは、当該第1調整片又は第2調整片の何れか一方を、長手方向に複数連結したことを特徴とする。
また、請求項16の発明の隙間調整具は、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10、請求項11、請求項12、請求項13、請求項14又は請求項15において、第1及び第2調整片を木材、又は、合成樹脂、又は、硬質ゴムにて構成したことを特徴とする。
本発明によれば、それぞれ長手方向の一面が傾斜し、該一面を相互に当接させた状態では他面が相互に略平行となる略くさび状の第1及び第2調整片から成り、長手方向における第1及び第2調整片相互の位置を変更することにより、他面間の幅を調整可能とされた隙間調整具において、第1及び第2調整片の一面に、該一面を相互に当接させた状態で噛み合う波状の係止部を長手方向に渡って形成したので、例えば請求項2のように係止部の先端を湾曲形状、若しくは、角形状とすることにより、第1及び第2調整片が滑ってしまうのを防止することができる。これにより、隙間調整具を確実に一定の厚さに保持することができる。従って、第1調整片と第2調整片の係止部がずれて、所定の隙間寸法に調整した隙間調整具の厚さが薄くなってしまうなどの不都合を確実に防止することができるようになる。
特に、第1及び第2調整片の内のどちらか一方を長手方向に移動すれば、隙間調整具の厚さを容易に調整することができるので、例えば、食器棚やタンス、或いは、サイドボードなどの家具や本箱などの傾き調整にも使用することができる。従って、隙間調整具の汎用性を大幅に向上することができるようになるものである。
また、請求項3の発明によれば、請求項1又は請求項2において、第1又は第2調整片の何れか一方の一面に、長手方向に渡って凸部を形成すると共に、他方の一面には、凸部が進入可能な凹部を形成したので、第1調整片と第2調整片との係止部がずれることなく極めて容易に隙間調整具の厚さ調整を行うことができる。これにより、隙間調整具の厚さ調整時に第1調整片と第2調整片とが長手方向に対して直交方向にずれてしまうのを確実に防止することができる。従って、第1調整片と第2調整片とが外れてしまうなどと言うような不都合を確実に防止することができるようになるものである。
また、請求項4の発明によれば、請求項1又は請求項2において、第1及び第2調整片は、一面の端部に長手方向に渡る凸部が形成され、この凸部の内側に長手方向に渡る凹部が形成された同一形状を呈すると共に、この一面を相互に当接させた状態で、第1調整片の凸部は第2調整片の凹部内に進入し、第2調整片の凸部は第1調整片の外側に位置するので、第1調整片或いは第2調整片の内の何れか一方の調整片を製作するだけで、第1又は第2調整片として使用することができる。これにより、第1及び第2調整片の何れか一方だけでも隙間調整具を構成することが可能となる。従って、隙間調整具の生産性を大幅に向上させることが可能となり、隙間調整具の生産コストを極めて低減させることができる。
特に、第1及び第2調整片を同一形状としているので、第1調整片或いは第2調整片の内の何れか一方が不足した場合でも、残りの第1又は第2調整片の内の何れか他方の調整片だけで隙間調整具を構成することが可能になる。従って、第1又は第2調整片のどちらか一方を紛失した場合でも、どちらか一方の調整片だけを組み合わせて使用することができ、また、第1又は第2調整片が混入した場合でも仕分ける必要もなくなるので、隙間調整具の使い勝手を大幅に向上することができるようになる。
また、請求項5の発明によれば、請求項4において、凸部を凹部に進入させた状態で、対向する当該凸部の側面及び凹部の内面に係止部を形成したので、例えば、請求項13の如く、第1及び第2調整片の一面を相互に当接させた状態で突き合い、露出する当該第1及び第2調整片の面に、寸法目盛りを設ければ、相互の寸法目盛りを加算した厚さに隙間調整具の厚さを設定することができる。これにより、隙間調整具の厚さを予め隙間の寸法に合わせておけば、隙間調整具の厚さ寸法の調整を正確、且つ、短時間で行うことが可能となる。従って、隙間調整具の利便性を大幅に向上することができるようになる。
また、請求項6の発明によれば、それぞれ長手方向の一面が傾斜し、該一面を相互に当接させた状態では他面が相互に略平行となる略くさび状の第1及び第2調整片から成り、長手方向における第1及び第2調整片相互の位置を変更することにより、他面間の幅を調整可能とされた隙間調整具において、第1又は第2調整片の何れか一方の一面に長手方向に渡って凸部を形成し、他方の一面には凸部が進入可能な長手方向に渡る凹部を形成すると共に、凸部が凹部内に進入した状態を保持する保持構造を設けたので、第1及び第2調整片を保持構造で保持した状態では、第1調整片から第2調整片、或いは、第2調整片から第1調整片が外れてしまうのを防止することができる。これにより、例えば、隙間調整具を片手で取り扱うことが可能となる。従って、もう一方の手で隙間調整具に釘を打ち付けるなどの作業を行うことができるので、隙間調整具の取り付け作業性を極めて容易に行うことができるようになる。
また、請求項7の発明によれば、請求項6において、第1及び第2調整片は、一面の端部に凸部が形成され、この凸部の内側に凹部が形成された同一形状を呈し、この一面を相互に当接させた状態で、第1調整片の凸部は第2調整片の凹部内に進入し、第2調整片の凸部は第1調整片の外側に位置するので、例えば、請求項8の如く、保持構造を突起にて構成して第1調整片の凸部側面、若しくは、第2調整片の凹部内面に突設することにより、第1調整片と第2調整片とをしっくり保持させることができる。これにより、第1又は第2調整片の凹部内に、第2又は第1調整片の凸部を進入させた状態で、第2又は第1調整片を緩やかに移動させることが可能になる、従って、隙間調整具を例えば片手で取り扱うことが可能になると共に、隙間調整具の厚さ調整を容易に行うことができるので、間調整具の作業性を極め向上させることができるようになるものである。
また、保持構造を請求項9の如く、弾性を備えた凸部を凹部に対して反らせることにより、凹部内に凸部を挿入した状態で、凸部を所定の圧力で凹部に接触させることができる。これにより、第1調整片と第2調整片とをしっくり保持させることができる。従って、隙間調整具を例えば片手で取り扱うことが可能になると共に、隙間調整具の厚さ調整を容易に行うことができるので、間調整具の作業性を極め向上させることができるようになる。
また、請求項10の発明によれば、請求項6又は請求項7において、弾性を備えた凸部を先端に向けて拡幅させ、凹部内を奥部に向けて拡開させることにより、保持構造を構成したので、第1又は第2調整片の凹部内に、第2又は第1調整片の凸部を進入させた状態で、第1調整片に対して第2調整片が相互に面方向に離間してしまうのを防止することができるようになると共に、長手方向に移動させることが可能になる。これにより、第1調整片と第2調整片とを確実に保持することが可能になる。従って、隙間調整時に第1調整片或いは第2調整片が脱落してしまうなどの不都合を確実に防止することができ、隙間調整具の取り付け作業性を大幅に向上させることができる。
また、請求項11の発明の隙間調整具は、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9又は請求項10において、第1及び第2調整片は、それぞれの一面を相互に当接させた状態で柱と枠材との隙間に挿入されるので、柱と枠材との隙間を極めて容易、且つ、簡単に調整することが可能となる。従って、隙間調整具の取り付け作業性を著しく向上させることができるようになる。
また、請求項12の発明によれば、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10又は請求項11に加えて、第1又は第2調整片の何れか一方若しくは両方の他面に接着剤を設けたので、調整する隙間の両側の、柱或いは枠材のどちらか一側に第1調整片或いは第2調整片の何れか一方を固定しておくことができる。これにより、第1調整片或いは第2調整片を所定位置に固定しておくことができるので、第1調整片或いは第2調整片が落下してしまうなどの不都合を確実に防止することができる。
特に、隙間のどちらか一側に第1又は第2調整片の何れか一方を接着剤で固定しておけば、第1及び第2調整片が落下してしまうなどの不都合を確実に防止することができる。従って、隙間調整具の取り付け作業に両手を使用することができ、隙間調整具を極めて容易に取り扱うことができるようになるものである。
また、請求項13の発明によれば、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10、請求項11又は請求項12に加えて、第1及び第2調整片の一面を相互に当接させた状態で突き合い、露出する当該第1及び第2調整片の面に、寸法目盛りを設けたので、相互の寸法目盛りを合わせるだけで隙間調整具を対向する両寸法目盛りを加算した厚さに設定することができる。これにより、第1調整片と第2調整片との一面を相互に当接させた隙間調整具を、予めを所定の厚さに調整しておくことができる。従って、柱と枠材間の寸法に、予め隙間調整具の厚さを合わせておけば、柱と枠材間の隙間の調整を正確、且つ、短時間で行うことができる。
また、請求項14の発明によれば、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10、請求項11又は請求項12に加えて、第1及び第2調整片の一面を相互に当接させた状態で突き合い、露出する当該第1及び第2調整片の面に、当該第1及び第2調整片を切断可能な切り込みを設けたので、例えば、柱と枠材或いはタンスや棚本箱などの隙間調整後、ノコギリを使用せずに第1及び第2調整片を折り取ることができる。これにより、柱と枠材或いはタンスや棚本箱などの隙間調整後、隙間調整具の長さの余った部分を極めて容易に折り取ることが可能となる。従って、隙間調整具の取り付け作業を極めて短時間で行うことができて、柱と枠材間の隙間調整を短時間且つ容易に行うことができるようになる。
特に、隙間調整具の長さの余った部分を切り込みから、バリの少ない綺麗な状態で折り取ることができるので、折り取った隙間調整具を必要に応じて再使用することができる。従って、限りある森林資源の節約にも寄与することができるようになるものである。
また、請求項15の発明によれば、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10、請求項11、請求項11、請求項12、請求項13又は請求項14において、第1及び第2調整片、若しくは、当該第1調整片又は第2調整片の何れか一方を、長手方向に複数連結したので、隙間調整具の全長を長くすることができる。これにより、隙間調整具の一側を手で持てば容易に他側を隙間に挿入することが可能となる。従って、タンスや棚本箱などの隙間や柱と枠材などの隙間調整を極めて短時間、且つ、容易に行うことができる。
また、請求項16の発明によれば、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10、請求項11、請求項12、請求項13、請求項14又は請求項15において、第1及び第2調整片を木材、又は、合成樹脂、又は、硬質ゴムにて構成したので、例えば、第1及び第2調整片を木材にて製作した場合は、余った建築材(木材)を使用することができる。これにより、建築材の無駄を大幅に削減することが可能となり、限りある森林資源の節約にも寄与することができるようになるものである。
また、第1及び第2調整片を合成樹脂又は硬質ゴムにて製作した場合は、例えば第1及び第2調整片を成形機で成形することができる。これにより、同一形状の隙間調整具を大量生産することが可能となる。従って、隙間調整具のコストを大幅に低減させることができる。また、第1及び第2調整片を合成樹脂又は硬質ゴムにて構成することにより、板材のように割れる心配がない。これにより、容易に釘を打ち付けることが可能となるので、第1或いは第2調整片を柱に固定することが可能となる。従って、隙間調整具の取り付け作業性を大幅に向上することができるようになるものである。
本発明は、隙間調整具を隙間に挿入した際、くさび状の係止面がずれて隙間調整具の厚さが薄くなってしまうのを防止するため、第1及び第2調整片の当接面に係止部を形成することにより隙間調整具の厚さが薄くなってしまうのを防止することを特徴とする。隙間調整具の厚さが薄くなってしまうのを防止するという目的を、第1及び第2調整片の長手方向に渡って相互に噛み合う波状の係止部を形成するだけの簡単な構造で実現した。
次に、図面に基づき本発明の実施例を詳述する。図1は本発明の隙間調整具20を柱11と枠材12との隙間に取り付けた建物10の一部を示す図、図2は同図1の隙間調整具20を使用した建物10の要部を示す図、図3は本発明の隙間調整具20の斜視図、図4は本発明の隙間調整具20(寸法目盛りと切り込みを図示)の側面図、図5は本発明の隙間調整具20の側面図(厚さ調整図)をそれぞれ示している。尚、各図において図26乃至図32と同一符号で示すものは同一とする。
隙間調整具20は図1に示すように建物10の柱11と枠材12との隙間16に挿入し、枠材12と柱11間の隙間16を調整して好適に枠材12を取り付けるためのもので、枠材12の内側には引き戸式、開閉式、或いは固定式の建具14(この場合開閉式のガラス戸)が取り付けられる。該枠材12と両側の柱11、11との間にはそれぞれ約20mm程度の間隙16(図2に図示)が設けられている。隙間調整具20は、両柱11間の間隙16に複数箇所挿入して取り付けることにより、図2に示すように両柱11間に枠材12をガタ付き無く支持し固定できるように構成している。尚、図2では枠材12にアルミサッシを用いており、その他に木枠15を使用し、その両方に隙間調整具20を使用している。
該隙間調整具20は、略くさび状の第1調整片21と第2調整片41から構成されている(図3に図示)。この第1調整片21と第2調整片41とが相互に平行になるように当接させた状態(図5に図示)で、図2に示すように隙間調整具20は柱11と枠材12との隙間16に挿入される。このとき、枠材12が矩形状になるように隙間調整具20の厚さが調整される。隙間調整具20の厚さ調整は、一方の第1調整片21(この場合第2調整片41でも良い)が動かない状態で、他方の第2調整片41(この場合第1調整片21でも良い)を長手方向にスライドして、枠材12と柱11との隙間16寸法に調整する。これによって、両柱11、11間に枠材12が支持され固定される。尚、62は木枠15を固定する釘やネジなどの止め具である。
次に、隙間調整具20を、図3を用いて具体的に説明する。隙間調整具20は、幅約40〜70mm、長さ約50〜180mmの第1及び第2調整片41とから構成されており、これらの第1及び第2調整片21、41は長手方向の一側先端に行くに従って薄く構成したくさび状に形成されている。第1調整片21の傾斜面には長手方向に渡って係止部22、第2調整片41の傾斜面には長手方向に渡って係止部42が複数形成されており、両係止部22、42は相互に噛み合い可能に構成されている。尚、第1及び第2調整片21、41は通常加工が容易な木材にて構成されるが、第1及び第2調整片21、41の両方或いは一方を弾性合成樹脂、或いは、硬質ゴムにて構成しても差し支えない。
そして、第1及び第2調整片21、41の一面(両係止部22、42)を相互に当接させた状態で、隙間調整具20は両当接面(係止部22、42)の他面(隙間調整具20の両面)が相互に略平行になるように構成している。係止部22、42は、当該係止部22、42を相互に当接させた状態でそれぞれが噛み合うノコギリ形状の波状に形成されている。これによって、両係止部22、42は相互に噛み合い、第1及び第2調整片21、41が長手方向にずれないように構成している。
また、第1及び第2調整片21、41の一面を相互に当接させた状態で、図4に示すように側面に係止部42の厚さを示す寸法目盛り28、48を設けている。両寸法目盛り28、48は第1及び第2調整片21、41の一側端から他側端間に渡って所定の間隔で設けている。即ち、隙間調整具20には第1調整片21の一側(図中左側)の薄い方から他側(図中右側)の厚い方向に、寸法目盛り28を0.5mm間隔で設けている。また、第2調整片41には一側(図中左側)の厚い方から他側(図中右側)の薄い方向に、寸法目盛り48を0.5mm間隔で設けている。この場合、第1及び第2調整片21、41の厚さを示す寸法目盛り28、48は、当該寸法目盛り28、48を読み取り易くするために、波状の係止部22、42側の側面に設けている。
この隙間調整具20は、約15mm〜約25mmの範囲(図中矢印範囲T1)で厚さを調整できるように構成している。この場合、例えば第1調整片21の一側端部の厚さを5mm、他側端部の厚さを15mm、第2調整片41の一側端部の厚さを15mm、他側端部の厚さを5mmに構成している。この両寸法目盛り28、48近傍には第1及び第2調整片21、41の厚さを示す5、10、15(mm)などの数字を設けている。そして、隙間調整具20の厚さを調整する場合は、図5矢印で示すように第1及び第2調整片21、41の両係止部22、42を相互に当接させた状態で、どちらか一方の調整片21、41を長手方向にずらす。これにより、隙間調整具20の厚さを所定の厚さに調整することができる。尚、図5では寸法目盛り28、48を図示していない。
隙間調整具20の具体的な厚さの調整は、例えば隙間調整具20の厚さを15mmに調整する場合、第1調整片21と第2調整片41のどちらか一方の寸法目盛り28(10mm)と、第2調整片41と第1調整片21のどちらか一方の寸法目盛り48(5mm)とを一致させる。これによって、隙間調整具20を15mmの厚さにすることができる(図5矢印範囲T1)。また、隙間調整具20の厚さを25mmに調整する場合、第1調整片21と第2調整片41のどちらか一方の寸法目盛り28(10mm)と、第2調整片41と第1調整片21のどちらか一方の寸法目盛り48(15mm)とを一致させれば、隙間調整具20を25mmの厚さにすることができる。即ち、第1調整片21の寸法目盛り28と、第2調整片41の寸法目盛り48とを一致させた箇所の数字(厚さ)の合計が隙間調整具20の厚さになる。
このように、第1及び第2調整片21、41の寸法目盛り28、48を選択して合わせるだけで、隙間調整具20を所定の厚さに設定することができる。これにより、簡単且つ容易に隙間調整具20の厚さを調整することができる。尚、柱11と枠材12間の隙間16が隙間調整具20の厚さ(図6矢印T2)より広い場合は図6に示すように、その隙間16に合わせて所定の厚さの補助板54を使用すれば、隙間調整具20を当該隙間調整具20の厚さより広い隙間(図6矢印T3)でも使用することができる。これにより、隙間調整具20の厚さを複数種類用意する手間が省け便利である。
また、隙間調整具20(第1及び第2調整片21、41)には、第1及び第2調整片21、41を折り取り可能な切り込み26、46を設けている(図4に図示)。該第1調整片21には切り込み26を、第2調整片41には切り込み46を設けると共に、両切り込み26、46は、両係止部22、42の反対側の面から厚さ方向に所定寸法切り込んでいる。この切り込み26、46は、隙間調整具20の厚さ調整では容易に折れず、図示しない金槌や木槌で切り込み26、46から容易に折り取ることができる深さにて構成している。これにより、柱11と枠材12間の隙間16を隙間調整具20で調整した後、第1及び第2調整片21、41が余った残余部分(図示せず)を切り込み26、46部分から容易に折り取ることができる。
前記第1調整片21の係止部22は、第1調整片21より凸出して形成された山部22Aと、凹んだ谷部22Bとから波状に形成している(図4に図示)。該山部22Aは両側の谷部22Bの中心に対して、他側(この場合、第1調整片21の他側の厚い方向)の谷部22B側に所定寸法ずらし、山部22Aの両側の傾斜を変えている。また、他方の第2調整片41も同様に、係止部42の山部42Aは両側の谷部42Bの中心に対して、一側の谷部42B側(この場合、第2調整片41の一側の厚い方向)に所定寸法ずらし、山部42Aの両側の傾斜を変えている。
この場合、第1調整片21の係止部22は、山部22Aから両側の谷部22Bへの傾斜を鈍角に形成している。そして、第1調整片21の山部22Aから谷部22Bへの傾斜を、一側の薄い方を緩やかな勾配の緩やか斜面25に、他側の厚い方を緩やか斜面25より急に傾斜した急斜面25Aに形成している(図14に図示)。また、第2調整片41の山部42Aから谷部42Bへの傾斜を、一側の厚い方を急斜面25Aと同じ急斜面45Aに、他側の薄い方を緩やか斜面25と同じ緩やか斜面45に形成している。これによって、隙間調整具20を厚くする方向(第1調整片21の一方と第2調整片41の他方が近接して隙間調整具20を厚くする方向)へは相互に設けた緩やかな傾斜によって円滑に移動できるようになっている。また、隙間調整具20を薄くする方向(第1調整片21の一方と第2調整片41の他方が離間して隙間調整具20を薄くする方向)には滑り難くなるようになっている。尚、山部22Aと谷部22B間の寸法は前記寸法目盛り28、48の0.5mmに一致させている。これによって、第1又は第2調整片21、41を長手方向にスライドした際、隙間調整具20の厚さを0.5mm間隔で調整できるように構成している。
また、第1又は第2調整片21、41の何れか一方の一面に、長手方向に渡って係止部22より所定寸法凸出して凸部24を形成すると共に、他方の一面には凸部24が進入可能な凹部44を形成している(図3に図示)。即ち、実施例では第1調整片21に凸部24を形成し、第2調整片41に凹部44を形成している。詳しくは図7に示すように第1調整片21に三角山状の凸部24、第2調整片41には第1調整片21に形成した凸部24が進入可能なV溝形状の凹部44を形成している。
凸部24は、第1調整片21の係止部22より所定寸法凸出させているため、隙間調整具20を15mmの厚さに調整した場合、その厚さより凸部24だけが凸出して隙間16調整が不安定になってしまう。そこで、第1調整片21に形成した係止部22の反対側の面と平行になるように、凸部24の第1調整片21より厚くなる部分(図15点線部分)を切欠いて平面部24Aを設けている。これにより、隙間調整具20の厚さを安定して15mmに調整できるように構成している。
そして、第1及び第2調整片21、41の両係止部22、42を相互に当接させた状態で、凸部24は凹部44内に進入すると共に、第1及び第2調整片21、41はそれぞれ長手方向に移動可能に構成している。これによって、第1及び第2調整片21、41の両係止部22、42を相互に当接させた状態で、隙間調整具20の厚さを調整する際、第1調整片21と第2調整片41が長手方向に対して直交方向に外れてしまうのを防止することができる。
また、図8に示すように第1調整片21の凸部24を三角山状に形成せずに、カマボコ形状に形成すると共に、第2調整片41には第1調整片21に形成した凸部24が進入可能なU字状の凹部44を形成しても差し支えない。また、図9に示すように第1調整片21の凸部24を三角山状やカマボコ形状に形成せずに、台形形状に形成すると共に、第2調整片41には第1調整片21に形成した凸部24が進入可能な逆台形形状の凹部44を形成すれば、更に落下しにくくもできる。これら図8及び図9に示したような形状の凸部24及び凹部44も、図7に示した凸部24及び凹部44同様の効果を得ることができる。
また、第1又は第2調整片21、41の何れか一方若しくは両方の他面に接着剤50を設けている(図4に図示)。即ち、第1又は第2調整片21、41の両係止部22、42の反対側の面全体若しくは一部に両面接着テープなどの接着剤50を設けている。この接着剤50にて、第1調整片21又は第2調整片41を柱11又は枠材12に接着固定できるように構成している。この場合、第1又は第2調整片21、41の何れかを柱11或いは枠材12に固定しておくことができるので、次の作業に両手を使用することができる。これにより、隙間調整具20の取り付け作業を大幅に向上させられるように構成している。
以上の構成で、次に隙間調整具20の使用例を説明する。隙間調整具20は、図1に示した如き建物10の柱11と枠材12との隙間16に挿入することにより、その隙間16を調整することになるが、まず最初に、第2調整片41を接着剤50にて柱11或いは枠材12の所定の位置に貼り付けて固定する。この場合、枠材12の両端にそれぞれ第2調整片41を設けると共に、第2調整片41の一側(厚い方)が隙間16の奥方向に位置するように貼り付ける。
次に、第2調整片41の係止部42と第1調整片21の係止部22とを相互に対向させて、第1調整片21を一側の薄い方から第2調整片41と柱11、或いは、枠材12との隙間16に挿入する。このとき、第2調整片41の凹部44に第1調整片21の凸部24を合致させてから挿入すると共に、第1調整片21をスライドして枠材12に変形や歪みがでないように隙間調整具20の厚さ寸法を調整する。尚、厚さ寸法を調整した隙間調整具20は、図2に図示したように釘やネジなどの止め具62にて柱11に固定される。
これによって、枠材12は両柱11間に固定されるが、一般的に第1調整片21の一部或いは第2調整片41の一部が柱11と枠材12との隙間16からはみ出してしまう。この場合は、隙間16からはみ出した部分を切り込み26、46から図示しない金槌や木槌で折り取る。これによって、柱11と枠材12間の隙間16からはみ出した部分(隙間調整具20の残余部分)を、従来のようにノコギリを使用せずに容易に折り取ることができる。
また、枠材12と柱11の隙間16寸法が予め分かっている場合、隙間調整具20の厚さ寸法を予め決めておく。この場合、隙間調整具20を挿入する箇所の枠材12と柱11の隙間16の寸法を予め測定する。そして、前述した如き第1調整片21の寸法目盛り28と、第2調整片41の寸法目盛り48を一致させれば、それらの寸法目盛り28、48を合計した寸法が、隙間調整具20の厚さになるので、そのまま寸法を測定した箇所の隙間16に挿入すれば良い。これにより、柱11間に枠材12を短時間で固定することができる。尚、隙間16に挿入した隙間調整具20は厚さ寸法の微調整が行われて枠材12が平行に取り付けられる。
これによって、枠材12と柱11との平行度を維持することができるので、ドアやガラス戸などの建具14に歪みが発生してしまうのを防止することができる。また、枠材12の平行度を維持することができるので、建具14のスムースな開閉を維持できるようになると同時に、快適で長持ちする建物10を提供することが可能となる。この場合、枠材12は隙間調整具20を介して柱11に堅固に固定されるので、ドアやガラス戸などの建具14が壊れてしまうのを防止することができる。
このように、第1及び第2調整片21、41は、それぞれの一面を相互に当接させた状態で柱11と枠材12との隙間に挿入できるように構成しているので、柱11と枠材12との隙間を極めて容易、且つ、簡単に調整することが可能となる。これによって、隙間調整具20の取り付け作業性を著しく向上させることができるようになる。また、第1及び第2調整片21、41の一面に、この一面を相互に当接させた状態で噛み合う波状の係止部22、42を長手方向に渡って形成しているので、係止部22、42の先端を湾曲形状、若しくは、角形状とすることにより、第1及び第2調整片21、41が滑ってしまうのを防止することができる。これにより、隙間調整具20を確実に一定の厚さに保持することができるので、第1調整片21と第2調整片41の係止部22、42がずれて、所定の隙間寸法に調整した隙間調整具20の厚さが薄くなってしまうなどの不都合を確実に防止することができる。
また、第1及び第2調整片21、41の内のどちらか一方を長手方向に調整することにより、隙間調整具20を確実に一定の厚さに保持することができる。そして、厚さを調整した隙間調整具20を柱11と枠材12との隙間16に挿入すれば、柱11間に好適に枠材12を取り付けることができる。また、隙間調整具20を図示しない食器棚やタンス、或いは、サイドボードなどの家具や本箱などの傾き調整に使用することもできるので、隙間調整具20の利便性を大幅に向上することができる。
特に、予め第1調整片21と第2調整片41を調整して隙間調整具20の厚さを予め決めておくことができるので、隙間調整具20の厚過ぎや薄過ぎによって枠材12に変形や歪みが発生してしまうのを防止することができる。これにより、柱11に枠材12を安定して取り付けることができるようになる。
また、第1又は第2調整片21、41の何れか一方の一面に、長手方向に渡って凸部24を形成すると共に、他方の一面には、凸部24が進入可能な凹部44を形成しているので、第1調整片21と第2調整片41との係止部22、42がずれることなく極めて容易に隙間調整具20の厚さ調整を行うことができる。これにより、隙間調整具20の厚さ調整時に、第1調整片21と第2調整片41とが長手方向に対して直交方向にずれてしまうのを確実に防止することができるので、従って、第1調整片21と第2調整片41とが外れてしまうなどと言うような不都合を確実に防止することができる。
また、第1又は第2調整片21、41の何れか一方若しくは両方の他面に接着剤50を設けているので、調整する隙間の両側の、柱11或いは枠材12のどちらか一側に第1調整片21或いは第2調整片41の何れか一方を固定しておくことができる。これにより、第1調整片21或いは第2調整片41を所定位置に固定しておくことができるので、第1調整片21或いは第2調整片41が落下してしまうなどの不都合を確実に防止することができる。
特に、隙間のどちらか一側に第1又は第2調整片21、41の何れか一方を接着剤50で固定しておけば、第1及び第2調整片21、41が落下してしまうなどの不都合を確実に防止することができる。これにより、隙間調整具20の取り付け作業に両手を使用することができ、隙間調整具20を極めて容易に取り扱うことができて高効率な作業を行うことが可能となるので、大幅に作業性を向上することができる。また、建具14(ドア)の取り付けは、蝶番と枠材12と隙間調整具20と柱11を一体化して固定すれば、ビスやネジの緩み或いは枠材12のねじれなどを防止できて、衝撃力や長年の頻繁な使用に耐えられるようになる。
また、第1又は第2調整片21、41の何れか一方を接着剤50で、柱11或いは枠材12のどちらか一側に接着固定しておくことができるので、柱11と枠材12間の隙間16を調整する際、第1及び第2調整片21、41の内の何れかが落下してしまう不都合を防止することができる。これにより、極めて正確に隙間16調整を行うことが可能となる。
また、第1及び第2調整片21、41の一面を相互に当接させた状態で突き合い、露出する当該第1及び第2調整片21、41の面に、寸法目盛り28、48を設けているので、相互の寸法目盛り28、48を合わせるだけで隙間調整具20を対向する両寸法目盛り28、48を加算した厚さに設定することができる。これにより、第1調整片21と第2調整片41との一面を相互に当接させた隙間調整具20を予めを所定の厚さに調整しておくことができるので、柱11と枠材12間の寸法に、予め隙間調整具20の厚さを合わせておくだけで柱11と枠材12間の隙間の調整を正確、且つ、短時間で行うことができる。
また、第1及び第2調整片21、41の一面を相互に当接させた状態で突き合い、露出する当該第1及び第2調整片21、41の面に、当該第1及び第2調整片21、41を切断可能な切り込み26、46を設けているので、柱11と枠材12或いはタンスや棚本箱などの隙間調整後、ノコギリを使用せずに第1及び第2調整片21、41を折り取ることができる。これにより、柱11と枠材12或いはタンスや棚本箱などの隙間調整後、隙間調整具20の長さの余った部分を極めて容易に折り取ることが可能となるので、柱11と枠材12間の隙間調整を短時間且つ容易に行うことができる。この場合、隙間調整後余った隙間調整具20を切り込み26、46から綺麗に折り取ることができるので、折り取った隙間調整具20を必要に応じて再使用することができる。これにより、隙間調整具20の取り付け作業を極めて短時間且つ容易に行うことができるようになると共に、折り取った隙間調整具20を再使用することで、限りある森林資源の節約にも寄与することができ、隙間調整具の利便性を更に向上させることが可能となる。
次に、図10には本発明の他の実施例の隙間調整具20を示している。該隙間調整具20は、前述の実施例と略同じ構成を有している。以下、異なる部分について説明する。尚、前述の実施例と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、説明を省略する。隙間調整具20は、図10に示すように第1及び第2調整片21、41、若しくは、当該第1調整片21又は第2調整片41の何れか一方、若しくは両方を、長手方向に複数連結(実施例では3個連結)している。連結した各第1調整片21の間には、各第1調整片21を折り取るための前述同様の切り込み(図示せず)が設けられている。尚、図10では第1調整片21のみ図示。また、図10では第1調整片21の接着剤50面を直線にして複数連結しているが、係止部22の面を直線にして複数連結しても差し支えない。
以上の構成で次に隙間調整具20の使用例を説明する。隙間調整具20を使用する際、図11、図13に示すように前述同様接着剤50で第2調整片41を柱11或いは枠材12の所定の位置に貼り付けて固定する。この場合、隙間調整具20(第2調整片41)の一側(厚い方)が隙間16の奥に位置するように、柱11と枠材12間の隙間に貼り付ける(図12)。その状態で柱11或いは枠材12からはみ出た第2調整片41を切り込み46から折り取る。
次に、図13に示すように複数連結された第1調整片21を手で持って、隙間16に貼り付けた第2調整片41の係止部42に第1調整片21の係止部22を対向させる。そして、第1調整片21を一側の薄い方から第2調整片41と、柱11或いは枠材12との隙間16に挿入する。このときも、第2調整片41の凹部44に第1調整片21の凸部24を合致させてから挿入すると共に、第1調整片21をスライドして枠材12に変形や歪みがでないように隙間調整具20の厚さ寸法を調整する。また、第1調整片21の係止部22と第2調整片41の係止部42を、図14の矢印で示すように第2調整片41の緩やか斜面45に第1調整片21の緩やか斜面25を当接させながらスライドしていけば、第1調整片21を円滑に挿入することができる。尚、図14では第1調整片21と第2調整片41とを離間して図示しているが、実際は両係止部22、42が略接して挿入される。また、厚さ寸法を調整した隙間調整具20は、釘やネジなどの止め具62で柱11に固定される。
このように、第1及び第2調整片21、41、若しくは、当該第1調整片21又は第2調整片41の何れか一方を、長手方向に複数連結しているので、隙間調整具20の全長を長くすることができる。これにより、隙間調整具20が長くなり手で持ち易くなるので、隙間調整具20の一側を手で持てば容易に他側を隙間に挿入することが可能となる。また、隙間調整具20は、柱11と枠材12との隙間16に挿入する以外の箇所を手で持って隙間16に挿入することができる。更に、第1、第2調整片21、41を複数連結して長くしているので、手で残余部分を折り取ることもでき便利である。
また、枠材12と柱11間に隙間調整具20を容易に取り付けることができるようになると共に、図示しない食器棚やタンス、或いは、サイドボードなどの家具や本箱などの傾き調整に好適に用いることができる。尚、柱11と枠材12間の隙間16が隙間調整具20の厚さより広い場合は図15に示すように、その隙間16に合わせて所定の厚さの補助板54を使用すれば、隙間調整具20を当該隙間調整具20の厚さより広い隙間でも使用することができるのは言うまでもない。
次に、図16、図17には本発明の他の実施例の隙間調整具20を示している。該隙間調整具20は、前述の各実施例と略同じ構成を有している。以下、異なる部分について説明する。尚、前述の実施例と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、説明を省略する。隙間調整具20は、図16、図17に示すように、第1及び第2調整片21、41の一面には凸部24及び凹部44が形成されている。凸部24は図18に示すように第1及び第2調整片21、41の一面より所定寸法突出している。また、凹部44は、第1及び第2調整片21、41の一面より所定寸法凹陥形成されてると共に、くさび状の第1及び第2調整片21、41の厚い側から薄い側に渡って略同じ深さにて形成されている。これによって、第1及び第2調整片21、41の薄い側は凹部44が突抜けて切欠44Aが形成される。該凹部44は凸部24の内側に平行に形成されると共に、凸部24は凹部44より所定寸法幅狭く形成されている。
また、凸部24の他方の一面(この場合、凹部44の反対側の面)に保持構造64を設けている。この保持構造64は、半球形状に凸出した突起66が、凸部24の側面に形成されており、この突起66少なくとも凸部24の長手方向両端近傍にそれぞれ1カ所ずつ2カ所所定寸法突出している(図17、図19に図示)。この状態で、第1及び第2調整片21、41は同一形状に形成されている。尚、保持構造64は2カ所に限らず複数箇所設けても差し支えない。
該突起66を含む凸部24は、凸部24を凹部44内に進入させた状態で、凹部44より所定寸法幅広に形成されると共に、凸部24の頂点と凹部44の底部とは所定の間隔が空くようになっている。そして、凸部24が凹部44内に挿入された状態で、凸部24が凹部44内に保持されると共に、凸部24は凹部44内を移動可能に構成されている。即ち、第1及び第2調整片21、41は、凸部24が凹部44内に挿入された状態で保持構造64によって保持されると共に、長手方向に少し渋い状態で動作するように構成されている。即ち、第1調整片21の凹部44に第2調整片41の凸部24を挿入し、隙間調整具20を厚くなる方向に調整すると、第1調整片21と第2調整片41とが離間していく。このとき、切欠44Aに凸部24が挿入されるので、第1調整片21と第2調整片41との傾斜面を密着させることができる。これにより、凸部24にて隙間調整具20の厚さが不安定になるような不都合を防止することができる。
これにより、凸部24が凹部44内に挿入された状態で、第1調整片21と第2調整片41とが相互に少し渋く動作する状態で保持される。従って、第1調整片21から第2調整片41、或いは、第2調整片41から第1調整片21が外れてしまうのを防止することができる。
そして、第1及び第2調整片21、41の他面が平行になるように、第1調整片21の厚い方と、第2調整片41の薄い方を当接させる。次に、第1及び第2調整片21、41の一面(この場合、凸部24と凹部44を形成した面)を相互に当接させて、図20矢印のように反転させた第1調整片21の凸部24を、第2調整片41の凹部44内に進入させる。これにより、第1調整片21と第2調整片41とが相互に保持されて、図21、図22に示すように第2調整片41の凸部24は、第1調整片21の外側に位置する。これにより、第1調整片と第2調整片とが保持されるので、隙間調整具20の取り付け作業時に第1調整片21と第2調整片41とが脱落してしまうなどの不都合を防止することができる。
この状態で、第1調整片21或いは第2調整片41の何れかを長手方向に動作させれば、保持構造64によって第1調整片21或いは第2調整片41が外れることなく、隙間調整具20の厚さを調整することができる。これにより前述同様、柱11と枠材12間の隙間16を容易に調整することができる。また、第1及び第2調整片21、41を木材、弾性合成樹脂、或いは、硬質ゴムにて構成した場合には、凸部24と突起66の合計厚さを凹部44より所定寸法幅広に形成した場合でも、突起66の直径を小さくしているので容易に弾性変形する。これにより、第1調整片21の凹部44に第2調整片41の凸部24を挿入した場合でも、凹部44と凸部24が固く嵌め込まれることもなく、第1調整片21の長さ方向に第2調整片41を容易に移動させることができ、隙間調整を容易に行うことができる。
このように、凸部24を凹部44内に進入させた状態で、凸部24と凹部44とを保持する保持構造64を設け、この保持構造64を第1調整片21の凸部24の側面、若しくは、第2調整片41の凹部44の内面に突設する突起66にて構成しているので、第1調整片21と第2調整片41としっくり保持(堅過ぎず、緩過ぎない状態で、第1調整片21に対して第2調整片41を容易にスライドできる保持状態)させることができる。これにより、第1又は第2調整片21、41の凹部44内に、第2又は第1調整片41、21の凸部24を進入させた状態で、第2又は第1調整片41、21をしっくり移動させることが可能になる、従って、隙間調整具20を例えば片手で取り扱うことが可能になると共に、隙間調整具20の厚さ調整を容易に行うことができるので、間調整具の作業性を極めて向上させることができる。尚、保持構造64の突起66を凸部24の他方の一面(この場合、凹部44の反対側の面)に設けたが、凸部24の一方の一面(この場合、凹部44側の面)に設けても同様の効果を得ることができる。
次に、図23には本発明の他の実施例の隙間調整具20を示している。該隙間調整具20は、前述の実施例3と略同じ構成を有している。以下、異なる部分について説明する。尚、前述の実施例と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、説明を省略する。隙間調整具20は、図23に示すように、第1及び第2調整片21、41に保持構造64を設けている。該保持構造64は、第1及び第2調整片21、41の一面に形成した凹部44に切欠穴44Bを設け、この切欠穴44Bは凹部44を貫通している。これによって、凸部24に弾性を持たせて、凸部24を凹部44側、或いは、凹部44に弾性変形できるように構成している。尚、実施例4では実施例3で設けた突起66は設けていない。
また、切欠穴44Bに隣接する凸部24には、凹部44側、或いは、凹部44の離間側に反らせた弾性を有する反り部68を形成している。この凸部24(反り部68を含む)を凹部44内に進入させた状態で、凸部24(この場合、反り部68の頂点)は凹部44より所定寸法幅広に形成されている。この弾性反り部68を有する凸部24によって、実施例3同様第1調整片21と第2調整片41とをしっくり保持させることができるようになっている。尚、切欠穴44Bを設けず、切欠44Aを凹部44の長手方向両端に設け、この凹部44に対応する凸部24を凹部44より離間する方向に反り部68同様に反らせた反り部を設けても良い。この場合も、前述の反り部68同様の効果を得ることができる。
このように、弾性を有する凸部24を凹部44側、或は、凹部44の離間側に反らせることにより保持構造64を構成している。これにより、凹部44内に凸部24を挿入した状態で、凸部24を所定の圧力で凹部44の側面に接触させることができるので、第1調整片21と第2調整片41とをしっくり保持させることができる。他、前記各実施例同様の効果を得ることができる。尚、凸部24に反り部68を設けず、反り部68の頂点となる部分に実施例3の突起66を設けても差し支えない。この場合も、前述同様の効果を得ることができる。
次に、図24には本発明の他の実施例の隙間調整具20を示している。該隙間調整具20は、前述の実施例3と略同じ構成を有している。以下、異なる部分について説明する。尚、前述の実施例と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、説明を省略する。隙間調整具20は、図24に示すように、第1及び第2調整片21、41に保持構造64を設けている。該保持構造64は、実施例3の凸部24を先端に向けて拡幅させ、凹部44内を奥部に向けて拡開させている。
該凸部24と凹部44の対向する面には山部22Aと谷部22Bとを備えた前述の係止部22同様な係止部70が形成されている。この凸部24と凹部44は、第1又は第2調整片21、41の凹部44内に、第2又は第1調整片41、21の凸部24を進入させた状態で、第1調整片21に対して第2調整片41が相互に面方向に離間しないように構成されると共に、長手方向にしっくり移動可能に構成されている。尚、実施例5では実施例3で設けた突起66、及び、実施例4で設けた反り部68は設けていない。
該隙間調整具20(第1及び第2調整片21、41)は、釘を打ち付ける際、釘が貫通可能で、容易に割れないABS樹脂などの弾性を有する軟質合成樹脂が射出成形されることによりできている。即ち、第1、第2調整片21、41の係止部22、42及び凸部24や凹部44などが合成樹脂の成形品にて一体にできている。この場合、第1、第2調整片21、41の係止部22、42は、成形による変形を防止するため、中央部を切り欠いた肉盗部72が設けられている。また、肉盗部72以外は第1、第2調整片21、41が柱11と枠材12間に挟まれたときの応力で変形したり割れたりせずに、その応力に耐えられる厚さにて構成されている。該肉盗部72を設けることにより、第1及び第2調整片21、41の肉厚を薄くすることができるので、第1及び第2調整片21、41を木材、弾性合成樹脂、或いは、硬質ゴムにて構成した場合に、薄くした部分の強度を弱くすることができる。これにより、釘やネジなどの止め具62で第1及び第2調整片21、41を固定する際、第1及び第2調整片21、41が割れしまったり(第1及び第2調整片21、41が木材の場合)、或は、止め具62が止め難い(第1及び第2調整片21、41が合成樹脂や硬質ゴムの場合)などの不都合を防止することができる。
そして、隙間調整具20を使用する際は、予め第1、第2調整片21、41の長手方向端部を突き合わせた状態で、第1調整片21の凹部44に、第2調整片41の凸部24を僅か挿入しておく。次に、一方の調整片(この場合、第1調整片21)を手で持って、前述した如き第2調整片41を柱11或いは枠材12の所定の位置に挿入し、接着剤50(図24、図25では図示していない)で柱11或いは枠材12に貼り付けて固定する(この場合、必要に応じて釘を打っても差し支えない)。その後は前述同様、柱11と枠材12との隙間16の厚さになるように、第1調整片21を長手方向に移動して隙間調整具20を柱11と枠材12との隙間16の厚さに調整し、第1及び第2調整片21、41の残余部分を切り込み26、46から折り取って終了する。
このように、弾性を備えた凸部24を先端に向けて拡幅させ、凹部44内を奥部に向けて拡開させることにより、保持構造64を構成しているので、第1又は第2調整片21、41の凹部44内に、第2又は第1調整片41、21の凸部24を進入させた状態で、第1調整片21に対して第2調整片41が相互に面方向に離間してしまうのを防止することができるようになると共に、長手方向に容易に移動させることが可能になる。これにより、第1調整片21と第2調整片41とを確実に保持することが可能になり、隙間調整時に第1調整片21或いは第2調整片41が脱落してしまうなどの不都合を確実に防止することができ、隙間調整具20の取り付け作業性を大幅に向上させることができる。この場合、隙間調整具20は合成樹脂に限らず硬質ゴムにて構成しても同様の効果を得ることができる。
尚、実施例では、第1及び第2調整片21、41の係止部22、42、70は、先端をノコギリ形状に形成したが、係止部22、42の形状は湾曲形状、或いは、直角形状に形成しても差し支えない。この場合も、前述同様の効果を得ることができる。
また、第1及び第2調整片21、41の係止部22、42と反対側の面に、当該第1及び第2調整片21、41を折り取り可能な切り込み26、46を設けたが、切り込み26、46は係止部22、42側の面に設けても差し支えない。また、寸法目盛り28、48を係止部22、42側の側面に設けたが、寸法目盛り28、48を係止部22、42と反対側の面の側面に設けても差し支えない。この場合も前述同様の効果を得ることができる。
また、第1調整片21又は第2調整片41の何れか一方を、長手方向に3個連結したが、第1調整片21又は第2調整片41の連結は3個に限らず、2個、4個、5個或いはそれ以上の数を連結しても差し支えない。この場合も、前述同様の効果を得ることができる。
また、第1調整片21に凸部24、第2調整片41に凹部44を形成したが、第1調整片21に凹部44、第2調整片41に凸部24を形成しても差し支えない。この場合も、第1調整片21に凸部24、第2調整片41に凹部44を形成したのと同様の効果を得ることができる。更に、各実施例において第1及び第2調整片21、41の係止部22、42に山部22A、42Aと谷部22B、42Bを形成したが、第1及び第2調整片21、41の係止部22、42に山部22A、42Aと谷部22B、42Bを形成しなくても隙間調整具20にて柱11と枠材12との隙間を調整することができるのは言うまでもない。
また、第1及び第2調整片21、41を木材にて製作した場合は、余った建築材(木材)を使用することができる。これにより、建築材の無駄を大幅に削減することが可能となり、限りある森林資源の節約にも寄与することができる。
また、隙間調整具20の形状や寸法或いは角度などを記載したが、隙間調整具20の要旨を逸脱しない範囲内で隙間調整具20の形状や寸法を変更しても良いのは言うまでもない。
本発明の隙間調整具を柱と枠材との隙間に取り付けた建物の一部を示す図である(実施例1)。
同図1の隙間調整具を使用した建物の要部を示す図である。
本発明の隙間調整具の斜視図である。
本発明の隙間調整具(寸法目盛りと切り込みを図示)の側面図である。
本発明の隙間調整具の側面図(厚さ調整図)である。
本発明の隙間調整具の側面図(補助板使用時の厚さ調整図)である。
本発明の隙間調整具(凸部及び凹部を図示)の側面図である。
本発明の隙間調整具(凸部及び凹部を図示)の側面図である。
本発明の隙間調整具(凸部及び凹部を図示)の側面図である。
本発明の隙間調整具(第1調整片又は第2調整片の連結状態を示す)の側面図である(実施例2)。
同図10の隙間調整具の取り付ける状態を示す図である。
同図10の隙間調整具の取り付ける状態を示す図である。
同図10の隙間調整具の取り付ける状態を示す図である。
第2調整片の係止部に第1調整片21の係止部をスライドさせる状態を示す図である。
隙間が広いときの隙間調整具の取り付ける状態を示す図である。
本発明の隙間調整具(第1調整片及び第2調整片)の斜視図である(実施例3)。
同図16の隙間調整具(第1調整片及び第2調整片)の平面図である。
同図17の隙間調整具(第1調整片及び第2調整片)の側面図である。
同図17の隙間調整具(第1調整片及び第2調整片)の側面図である。
本発明の隙間調整具(第1調整片と第2調整片の一面を相互に当接させる状態)の斜視図である。
本発明の隙間調整具(第1調整片と第2調整片の一面を相互に当接させた状態)の斜視図である。
同図21の隙間調整具の側面図である。
本発明の隙間調整具(第1調整片及び第2調整片)の平面図である(実施例4)。
本発明の隙間調整具(第1調整片及び第2調整片)の側面図である(実施例5)。
本発明の隙間調整具(第1調整片と第2調整片の一面を相互に当接させた状態)の側面図である。
従来の隙間調整具を柱と枠材との隙間に取り付けた建物の一部を示す図である。
従来の隙間調整具を柱と枠材との隙間に取り付けた建物の一部を示す図である。
従来の隙間調整具を柱と枠材との隙間に取り付けた建物の一部を示す図である。
従来の隙間調整具を柱と枠材との隙間に取り付けた建物の一部を示す図である。
従来の隙間調整具を柱と枠材との隙間に取り付けた建物の一部を示す図である。
従来の隙間調整具を柱と枠材との隙間に取り付けた建物の一部を示す図である。
従来の隙間調整具を柱と枠材との隙間に取り付けた建物の一部を示す図である。
符号の説明
10 建物
11 柱
12 枠材
16 隙間
20 隙間調整具
21 第1調整片
22 係止部
24 凸部
26 切り込み
28 寸法目盛り
41 第2調整片
42 係止部
44 凹部
46 切り込み
48 寸法目盛り
50 接着剤
66 突起