JP2006223245A - 自動給餌機 - Google Patents
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Abstract
【課題】 魚用の自動給餌器において、コンパクト且つ省電力なものとしてコストを低廉に抑えることに加え、作動トラブルの発生を回避しながら管理者の手間を要することなく好適な給餌タイミング・給餌量を実現する。
【解決手段】 餌貯留容器20への接続部から下方に延設された略L字状の餌搬送通路12を備え、その水平部12d末端側からコイル状搬送体14dが屈曲部12cに向かって挿設され、非給餌時に水平部12d底壁の供給孔13をバネ15dで上向きに付勢された閉鎖手段で外側から塞いで内部を略密閉する自動給餌器10Aとして、閉鎖手段に連結された紐部材15e先端の引き子15fを魚が引くことで、栓体15aが供給孔13開口部13aから離間して開放するとともに先端側を屈曲部12c側の餌溜まりに挿入したコイル状搬送体14dが回転して、餌を取り崩しながら供給孔13に搬送し連続投下するものとした。
【選択図】 図3
Description
本発明は、養殖魚用または観賞魚用の自動給餌機に関し、殊に、管理者の操作を要さずに魚の求餌行動により駆動されて給餌する自動給餌機に関する。
従来より、管理者が設定した時間・量で自動的に給餌を実施するものとした養魚場用の自動給餌機が知られている。この自動給餌機を養魚槽の水面上方に設置することにより、例えば真夜中や早朝、或いは悪天候の場合でも魚の摂食時間帯に合わせて自動的に給餌することができるため、管理者の手間を大きく削減することができる。
しかし、斯かる自動給餌機による給餌は、自然条件の変化などにより魚の食欲が変動したり摂食パターンが変化したりすると、給餌量に過不足が生じて魚の食欲を満たすことができなかったり、或いは給餌した餌が余ったりしてしまうことがある。また、魚の成長段階により魚の摂食量および摂食パターンは微妙に変化するため、これに合わせて最適な給餌タイミング・給餌量を決定して自動給餌機の設定を行うことは、管理者の長年の経験をもってしても容易なことではない。
そして、養魚場においては短期間で効率的に魚を成長させて予定時期に出荷できることが経営上重要となるが、給餌量が少ないと魚の成長が遅くなったり魚のサイズにバラツキが出ることになり、給餌量が多すぎると餌代が無駄になったり余った餌で水質を悪化させて病気の発生を招いたりするため、魚の食欲に合った適当量を適切なタイミングで給餌できるか否かが需要なポイントとなる。
一方、自動給餌機は観賞魚用としても用いられるが、上述した給餌タイミング・給餌量の適正化は、比較的小さな水槽等で飼育する観賞魚においても同様に問題となりやすい。殊に、飼育者が養魚場の管理者等と異なり飼育知識と経験に乏しい場合が多いことから、飼育者自ら給餌タイミング・給餌量を設定する従来の自動給餌機では、餌の過不足が一層生じやすく、飼育に失敗する例が多い。
上述した問題に対し、魚の求餌行動(催餌行動)や学習能力を利用して給餌タイミング・給餌量の適正化をはかるものとした自動給餌機が実用化されている。例えば、空腹時に自動給餌機の近くで活発に動き回る魚の求餌行動をセンサで検知して、検知した分だけ給餌を行うようにしたものが実公平4−16994号公報に記載され、また、空腹時に被つつき体をつつく求餌行動を検知して給餌を行うようにした自動給餌機が特開平5−276849号公報に記載されている。
これらは、魚の食欲等に起因する求餌行動を利用し、或いは魚本来の習性としての求餌行動でなくても学習により求餌行動となったものを利用して、魚が餌を欲するときに給餌する構成として、給餌タイミングの適正化をはかるものである。また、給餌量が足りなければ、魚は同様の求餌行動を繰り返すことになることから、給餌量と魚の食欲とが合致しやすいものとなる。
ところが、斯かる魚の習性等を利用した自動給餌機は、魚の行動を検出するためのセンサを必要として構成が複雑となりやすく、製作コストも高騰しやすい。また、装置が比較的大掛かりになるとともに、固形粒状の餌を拘束状態で詰め込まれた閉所から切り出して搬送する構造であるため、駆動用の電力消費量も大きくなり、また、高出力で切り出すことで固形粒状の餌を粉砕することから、魚の捕食しない粉状餌を生じて餌の無駄が多くなってしまう。従って、これらは導入コストおよび維持コストが嵩みやすいものとなり、小規模の施設などでは導入が困難となりやすく、また電源設備事情の悪い施設においては設置が困難となりやすいため広く普及しにくいものとなっている。
さらに、これらの自動給餌機は、魚の求餌行動を起因としてモータが予め設定された時間だけ駆動することで所定量の給餌がされるものであるが、魚の成長段階によって変化する摂食量の変化や変更された餌のサイズ等に応じて、この一回の駆動時間を適切に設定することも容易ではない。
これらの問題に対し、本願発明者は、先に実登3103232号において、養魚槽内に糸で吊した球状の疑似餌(引き子)を魚が引く求餌行動によりスイッチが入り、引かれている間はモータを駆動して粒状の餌を投下する構成として、自動給餌機を極めて簡易かつコンパクトにしたものを提案し、これを実用化した。この自動給餌機はペレット状の餌を供給口に搬送して給餌するのに、モータ駆動のコイルコンベアを用いたことで回転抵抗を少なくして、餌を粉砕することなく少ない電力で効率的に給餌できるものとなった。
即ち、この自動給餌機は模型用等の小型モータと乾電池との組合せでも実施可能となり、大幅なコンパクト化・低コスト化を実現し、小規模な施設でも導入し易いものとなった。また、魚が疑似餌を引いている間だけ餌を投下する構成としたことで求餌行動の内容が給餌内容に反映されやすいものとなって、駆動時間は結果的に魚が決めることになり、一回の求餌行動に対する一回の駆動時間を予め設定する管理者の手間を不要として、適切な給餌量が実現しやすいものとなった。
しかしながら、この自動給餌機は、餌貯留容器から餌供給路内で垂直に降下した餌を屈曲部の安息角で受け止めることで形成される餌溜りの餌を、搬送手段で斜め上方に開口した供給口まで餌を掻き上げる構成であることから、消費電力に対する餌搬送量が小さく給餌能力が充分に高くはないため、比較的長い給餌時間を要してしまう。さらに、この自動給餌機および上述した従来の自動給餌機に共通して、これらの供給口は常に開放されており、装置内部にしぶきや湿気が侵入しやすいため、乾燥粒からなる餌が湿潤して詰まりを生じ、作動トラブルを招いてスムースで正確な給餌を妨げる、という問題が生じやすい。
実公平4−16994号公報
特開平5−276849号公報
実登3103232号
本発明は、上記のような問題点を解決しようとするものであり、魚用の自動給餌機において、コンパクト且つ省電力なものとしてコストを低廉に抑えるとともに、作動トラブルの発生を回避しながら求餌行動の内容と給餌内容を一致させるようにして、管理者の手間を要することなく好適な給餌タイミング・給餌量を実現することを課題とする。
そこで、本発明は、固形粒状の餌を貯留する餌貯留容器の開口部下側に接続され、紐部材で水中に下垂された引き子を魚が引くことにより餌搬送手段が駆動して供給口から水面に餌を投下して給餌するものとした魚用の自動給餌機において、その本体に、餌貯留容器への接続部から下方に延設された垂直部とこれに続く屈曲部とこれを介して略水平に延長された水平部とを有する略L字状の餌搬送通路を備え、水平部末端側から餌搬送手段の螺旋状搬送体が屈曲部に向かって挿設されており、非給餌時に水平部の底壁所定位置に開口した供給口を、付勢手段で上向きに付勢された閉鎖手段の栓体で外側から塞いで内部を略密閉しており、この閉鎖手段に連結された紐部材先端の引き子を魚が引くことで、栓体が供給口から離間して開放するとともに、スイッチ手段がONとなり先端側を屈曲部側の餌溜まりに挿入した螺旋状搬送体が回転し、餌を供給口側に取り崩しながら搬送して連続投下するものとした。
このような構成とすることで、自動給餌機を極めて簡易な構成且つコストの低廉なものとしながら、魚の求餌行動の内容を反映した給餌内容を実現することができる。即ち、魚が引いている間だけ餌が投下されるとともに、螺旋状搬送体で餌溜りを取り崩すことで屈曲部から所定距離離れた供給口に餌が崩落して投下されるため、極めて省電力で比較的多量の餌を搬送することに加え魚の動作をダイレクトに反映した給餌となる。しかも、通常は栓体が供給口を塞ぐ構成としたことで装置内部への水分の侵入が最小限となり、餌が湿潤して作動トラブルを起こす心配の少ないものとなって、スムース且つ正確な給餌を実現しやすいものとなる。
また、その餌搬送手段を、餌搬送通路の水平部末端側に設けられ駆動軸を水平部の中心軸線と略一致させたモータと、その駆動軸から水平部の中心軸線に略沿うように延設され水平部内に挿通されたコイル状搬送体と、からなるコイルコンベアとして、付設された電池で駆動するものとすれば、餌溜りの餌を取り崩して搬送する場合に他の餌搬送手段と比べて回転抵抗が一層少なくなるとともに、餌の粉砕が極めて少ないものとなり、低出力でも安定した餌搬送能力を発揮できるものとなる。また、消費電力が少なくなることで電源に乾電池などの小型電池を用いても比較的長期間に亘って安定して駆動させることができるため、電源設備を確保する必要がないとともにメンテナンスの手間が極めて少ないものとなる。
さらに、この餌搬送手段のコイル状搬送体とモータの回転軸とを弾性部材で接続したものとして、回転時にコイル状搬送体の先端側が所定範囲で揺動可能とすれば、餌の圧密によりロック状態となり回転抵抗が増大した場合に、回転によりコイル状搬送体の先端側が揺動することで振動して、バイブレーション効果を発揮して餌を拡散させることができるため、回転が停止したり餌を粉砕したりすることもなく安定した餌の搬送量を確保することができる。
さらにまた、この餌搬送手段の駆動開始および停止は、栓体が所定開度の開放位置で行われるようにスイッチ手段にあそびが設けられており、栓体閉鎖中の所定開度で餌搬送手段が停止して餌の供給口への搬送が停止するものとすれば、栓体と供給口内壁との間に餌が挟まって内部の密閉度が低下してしまうトラブルを最小限に抑えることができる。
加えて、上述した自動給餌機において、供給口の栓体が接する位置に沿ってシール部材を設けたものとすれば、閉鎖時の密閉度を一層良好なものにすることができ、また、この栓体を、少なくとも供給口を塞ぐ上面側が球面状とされたものとすれば、開閉動作がスムースとなって高い密閉度を実現しやすいとともに、給餌時に餌が球面状の栓体上面に当たり水平方向に適度に拡散しながら給餌するものとなるため、複数の魚が同時に捕食しやすいものとなる。
さらに加えて、上述した自動給餌機において、閉鎖手段を支持部材により腕部材が揺動可能に釣支されたシーソー状のものとして、腕部材の一端側に上向きに栓体を備え、他端側に固定位置を長さ方向に変更可能に設けられた錘部材を備えたものとすれば、付勢手段にバネ部材のみを用いた場合と比べて引き子を引く魚に違和感を与えにくいものとなり、腕部材における固定位置を調整することで魚の引く力に応じて栓体閉鎖方向の付勢力を容易に調整できるものとなる。
さらに加えて、上述した自動給餌機において、餌搬送手段を餌搬送通路の水平部分の中心軸線に沿って所定範囲で水平方向に移動自在として、コイル状搬送体の餌供給通路内への挿入深さを所定範囲で変更して固定できるものとすれば、垂直部を降下して屈曲部底壁で受け止められ屈曲部から水平部基端側に溜まった餌を供給口側に掻き出す搬送量について、簡単な操作で容易に調整することができる。
上述したように、本発明によると、自動給餌機を極めてコンパクト且つ省電力なものとしながら、導入コストおよび維持コストを極めて低廉に抑えることができるものとなった。また、通常は栓体で内部を密閉するとともに魚の引き動作で供給口を直接開放するようにしたことで、求餌内容と給餌内容とが一致しやすいとともに、水分の侵入による作動トラブルの発生を確実に回避することができ、面倒な設定を要することなく最適な給餌タイミング・給餌量を実現することができるものである。
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明における第一の実施の形態である、養殖魚用または鑑賞魚用の自動給餌装置の側面図を示しており、図2はその背面図、図3は図1の自動給餌機の縦断面図を示している。この自動給餌装置は、餌貯留容器20の開口部である供給孔の下側に自動給餌機10Aが接続されてなり、飼育槽の水面から所定の高さで上方に設置されるものである。
図1,図2を参照して、餌貯留容器20は先端に供給孔を有するボトル状の容器で所定粒径の乾燥粒からなるペレット状餌を内部に貯留するものであり、例えば、比較的給餌量の少ない小規模の飼育槽であれば、1.5〜3リットル程度の容量の飲料用ペットボトルで代用することができる。そして、その供給孔外周に設けたキャップ固定ネジ21に、キャップ状部材11c内周の接合部12aで螺着させることにより自動給餌機10Aを固定して、1台の自動給餌装置となる。
図3を参照して、自動給餌機10Aは本体が側面視略L字状の管状部材11からなり、内部に、基端側の接合部12aと、これから下向きに略垂直に延設された垂直部12bと、その下端側で屈曲する屈曲部12cと、これから略水平方向に延長した水平部12dとからなる略L字状の餌搬送通路12を形成している。
そして、餌搬送通路12の水平部12dには、その略中間位置から屈曲部12c寄りにおいて底壁を貫通した供給孔13が開口して外部と連通している。また、水平部12dの末端開口部側には、管状部材11とほぼ同一の内径および外径を有する有底筒状のモータケース14bが先端側を嵌挿されており、内装されたモータ14aがその駆動軸140を水平部12dの中心軸線にほぼ一致させている。そして、その駆動軸140に弾性部材であるゴム管14cを介して、鋼線を螺旋状に屈曲させてなるコイル状搬送体14dが水平部12d内でその中心軸線に略沿う状態で接続され、これらで餌搬送手段を構成している。
また、水平部12dの供給孔13外側の開口部13aは餌の供給口となっており、非給餌時に腕部材15bで支持された球状の栓体15aで下側から塞がれるようになっている。即ち、モータケース14b下面側から下方に延設された支持部材15cで一端を軸支された腕部材15bが管状部材11下面との間に張設されたバネ15dにより上向きに付勢されおり、これに支持された栓体15aの球面状の上面が開口部13aの周縁に密着してこれを塞ぐようになっている。尚、この開口部13aにはリング状のゴムシール130が設けられており、内外の密閉性を高いものとしている。
さらに、この栓体15aの先端側には、紐部材15eが一端をネジで固定され下垂された他端に引き子15fが設けられている。図1および図2を再度参照して、栓体15aの側面にはリンク紐15hが一端を固定され、その他端が管状部材11の側面に設けたスイッチ16から延設したスイッチ軸16a先端に連結されている。スイッチ16は、管状部材11外壁に固定された電池ケース17b内の乾電池17aと導電線17c,17dで接続されているとともに、導電線17e,17fでモータ14aに接続しており、魚がバネ15dの付勢力に抗して引き子15fを引いたとき、栓体15aが所定開度となった時点でスイッチONとなり、所定開度以上引かれている間にモータ14aを駆動させるようになっている。
次に、本実施の形態の作用について、図面を用いながら説明する。例えば、3×5mの養魚槽で70g程度のヤマメを1000匹飼育する比較的小規模の養魚施設で実施する場合を想定すると、3.2mm×3.5mm程度の鱒用のペレットで一日合計2.5kgの給餌量が必要となる。この場合、餌搬送通路12の内径を3cm、供給孔13の内径を2cmとすると、魚が引き子15fを通常の力で1回3秒程度引くことで、6g前後の餌投下量となる。
斯かる給餌条件においては、容量2〜3リットルの飲料用ペットボトルを餌貯留容器20として用いることができ、電池17aは単一乾電池(1.5V)程度でもよく、これに対応する出力の模型用モータ等の小型のモータ14aを用いることで充分な給餌量を実現することができる。このように、自動給餌装置は極めて簡易且つコンパクトな構成であり、自動給餌機10Aも極めてコンパクト且つコストの低廉なものであって、様々なサイズの飲料用ペットボトルを用いることで、餌のサイズ・魚の種類・成長段階に対応した仕様に変更することができる。
図4を参照して、自動給餌装置は養魚槽の上方約1mの位置に支持・固定し、引き子15fが水面下に位置するように紐部材15eを下垂させる。ヤマメ等の鱒類は引き子15fを引くと餌が投下されることを良く学習することから、空腹時に求餌行動として引き子15fを毎回引きに来る。魚の引く力が、栓体15aを閉鎖方向に付勢するバネ15dの付勢力に抗して供給孔13の開口部13aを大きく開放することで餌が投下され、給餌を開始する(図5参照)。
本実施の形態では、餌のサイズ・形状と栓体15aのサイズ・形状の関係から栓体15a閉鎖時に餌が開口部13aと栓体15aとの間に挟まりにくい場合を想定しており、栓体15aの開放/閉鎖とスイッチのON/OFFとに時間差(あそび)の少ない設定とした場合を説明する。図6(A)の自動給餌機10Aの縦断面図を参照して、先ず、非給餌時に供給孔13中に残っている餌が投下されるものであるが、図6(B)に示すように、栓体15aが引かれて下降し僅かに開いた時点でスイッチ16がONになり、乾電池17aから電力が供給されてモータ14aを駆動し、コイル状搬送体14dを回転させ、屈曲部12cから水平部12d基端側に溜まった餌溜りを先端側で取り崩し、供給孔13側に送る。尚、水平部12dの基端側頂壁には透明板からなるのぞき窓18が設けられており、外部から餌の通過状況や餌詰まりの発生を確認できるようになっている。
コイル状搬送体14dは、供給孔13が開放するのとほぼ同時に回転を開始し、供給孔13側に餌を連続して搬送するものであり、栓体15a開放中にほぼ連続して餌を投下する。また、引き子15fを引く量に応じてバネ15dに抗する力を要することになるが、魚の食欲が強い程引く力は強くなり、開放度は大きくなる。そして、魚が引き子15fを離すと同時に、バネ15dの付勢力で栓体15aが開口部13aを閉鎖して、餌の投下が止まるとともにスイッチ16がOFFとなり、モータ17aが停止して搬送も停止し、図6(A)の状態に戻る。
このように、魚の求餌行動の内容が、給餌の内容にダイレクトに反映するものであり、学習により魚もこれを容易に覚えやすいものとなっている。従って、給餌タイミング・給餌量を魚自身が決めて実行されることになるため、管理者による事前の精密な設定を要することなく、給餌タイミングおよび給餌量の最適化が実現しやすいものとなる。
尚、引き子15fは、養魚槽内の総ての魚が満足するまでいずれかの魚により引かれるが、給餌後半に魚が満腹に近くなるにつれて引く力・量が低下し栓体15aの開放度が小さくなるため一回の投下量が次第に減少することから、投下した餌が最後に余ってしまうことは殆どない。また、給餌が終了すると、栓体15aが開口部13aの周縁部に密着し、しかもその密着部分にリング状のゴムシール130が配設されていることで内部の密閉度が高いものとなっており、下からのしぶきや湿気が装置内部に侵入して餌を湿潤させることが殆どなく、餌の湿潤に起因する作動トラブルの発生を回避できるものである。
図6(A)を再度参照して、非給餌時において、餌は餌搬送通路12の垂直部12bを降下して屈曲部12cから水平部12dの基端部側に留まって餌溜りを形成しているとともに、供給孔13内にも流入している。そして、給餌時において、図6(B)に示すように、先端を餌溜りに挿入したコイル状搬送体14dはモータ14aの駆動により回転し、餌を供給孔13側に取り崩して開放中の開口部13aから投下させる。このときのコイル状搬送体14d所定時間当たりの餌搬送量は、栓体15a最大開放時における所定時間当たりの餌投下量に見合うように設定しておけば、餌供給不足を生じにくいものとなる。
ところが、魚の引く力が弱い場合、開口部13aの開放度が小さくコイル状搬送体14dによる餌の搬送量が投下量を上回り、供給孔13上から屈曲部12cかけて溜まることで餌に圧密を生じてロック状態となって、コイル状搬送体14dの回転抵抗を増して餌を粉砕したりモータを破損したりすることも懸念される。しかし、本実施の形態では、コイル状搬送体14dとモータ17aの駆動軸140との連結にゴム管14cを用いたことにより、コイル状搬送体14dの先端側が揺動可能となり回転により細かく振動するため、バイブレーション効果を発揮して粒状餌を拡散させ、餌のロック状態を解消するものとなり上記のようなトラブルを発生させずに餌を安定的に搬送することができる。
ところで、図6(A)に示すように、垂直部12bを降下した餌は屈曲部12cで形成される安息角により受け止められ、流動性の少ない固形粒は屈曲部12cおよび水平部12d基端側に堆積して餌溜りとなり、水平方向には殆ど移動しない。この餌溜りにコイル状搬送体14dの先端側を挿入することで餌を取り崩し、供給孔13まで搬送するものであるが、このコイル状搬送体14dの水平部12d内への挿入深さにより餌の搬送量は異なってくる。そこで、図7に示すように、モータケース14b先端側の管状部材11末端開放部への挿入深さを、所定範囲で調整できるようにしておくことで、コイル状搬送体14dの挿入深さを適宜調整して、最適な餌搬送量に設定することが極めて容易なものとなる。
図8,図9は本発明における第二の実施の形態の自動給餌機10Bを示すものであり、餌のサイズ・形状と栓体15kのサイズ・形状との関係により、閉鎖時に餌が供給孔13内にあるとき開口部13aと栓体15kとの間に餌が挟まりやすい場合を想定したものである。この場合において、自動給餌機10Bは上述した自動給餌機10Aよりもスイッチ16bのあそびを大きくし、栓体15kがある程度大きく開放された時点でスイッチ16bがONとなり、またその開度以下に閉まったときOFFとなるように設定したものとする。
図8を参照して、この設定の場合、非給餌時に餌供給孔13内には餌が残っておらず(図8(A))、引き子15fを魚が引くことで栓体15kが開放し始め、栓体15kが図8(B)に示す角度となったとき初めてモータ14aが駆動してコイル状搬送体14dが回転し、餌溜まりを取り崩しながら給餌を開始する。
図9を参照して、引き子15fを引く力が弱まり、栓体15kが図9(A)に示す角度まで閉まった時点でモータ14aの駆動が停止し、餌の投下が止まる。そして、これから栓体15fが完全閉鎖するまでの間に供給孔13内に餌は搬送されず、栓体15fと開口部13aとの間に餌が挟まらないようになっているため、内部の密閉度は確保されやすいものとなる(図9(B))。
一方、図10(A),(B)は、本発明の第三の実施の形態である自動給餌機10C,10Dを示すものであり、自動給餌機10Aの栓体15aを支持する腕部材15bを、支持部材15cを挟んで栓体15aの反対方向に延長したシーソー状の腕部材15iとし、延長した側に錘15jを挿通して腕部材15iの長さ方向における位置を変更可能としたものである。
図10(A)に示す自動給餌機10Cにおいては、錘15jが引力で下降することにより栓体15aを押し上げる方向に付勢することから、バネ15dがなくとも開口部13aは閉鎖される。一方、図10(B)に示す自動給餌機10Bは、バネ15dよりも付勢力の弱いバネ15kに換えて錘15jと協働するようにしたものである。これらにより、引き子15fを引く魚に違和感を与えにくくなるとともに、栓体15a閉鎖時の動きがゆっくりとなって、より自然な給餌を実現することができる。
また、錘15jの貫通孔内にネジを切るとともにこれを挿通する腕部材15iにネジ山を設けてボルト状とした錘位置調整手段を設けたことで、テコの原理による栓体15aの閉鎖方向の付勢力を変更することができるようになっている。これにより、魚の成長段階に合わせて錘15jの位置を少しずつ調整すれば最適な付勢力に調整することが容易なものとなる。
尚、上述した各実施の形態における自動給餌機は、それぞれの特徴を組み合わせることで、それぞれの作用・効果を併存させることができ、また、各部分の内径やコイル状搬送体の外径および巻きピッチ等の各サイズを変更することで、異なる粒径のペレットにも対応できることから、より大きな魚やより小さな魚の養魚施設にも適用できる。また、設置数を増やすことでより大きな養魚槽にも適用することができ、さらに装置サイズを変更することで観賞魚用等の小さな水槽にも適用することができ、それぞれ上述した効果と同様の効果が期待できるものである。
10A,10B,10C,10D 自動給餌機、11 管状部材、12 餌搬送通路、12a 接合部、12b 垂直部、12c 屈曲部、12d 水平部、13 供給孔、13a 開口部、 14a モータ、14b モータケース、14c ゴム管、14d コイル状搬送体、15a,15k 栓体、15b,15i 腕部材、15c 支持部材、15d バネ、15e 紐部材、15f 引き子、15j 錘、17a 電池、130 ゴムシール、140 駆動軸
Claims (8)
- 固形粒状の餌を貯留する餌貯留容器の開口部下側に接続され、紐部材で水中に下垂された引き子を魚が引くことにより餌搬送手段が駆動し供給口から水面に餌を投下して給餌するものとした魚用の自動給餌機において、
本体に、前記餌貯留容器への接続部から下方に延設された垂直部と該垂直部に続く屈曲部と該屈曲部を介して略水平に延長された水平部とを有する略L字状の餌搬送通路を備え、前記水平部末端側から前記餌搬送手段の螺旋状搬送体が屈曲部に向かって挿設されており、非給餌時に前記水平部の底壁所定位置に開口した前記供給口を付勢手段で上向きに付勢された閉鎖手段の栓体で外側から塞いで内部を略密閉しており、前記閉鎖手段に連結された前記紐部材先端側の引き子を魚が引くことで、前記栓体が前記供給口から離間して開放するとともにスイッチ手段がONとなって先端側を前記屈曲部側の餌溜まりに挿入した前記螺旋状搬送体が回転し、前記供給口側に餌を取り崩しながら搬送して連続投下するものとされている、
ことを特徴とする自動給餌機。 - 前記餌搬送手段は、前記餌搬送通路の水平部末端側に設けられ駆動軸を該水平部の中心軸線と略一致させたモータと、前記駆動軸から前記中心軸線に略沿うように延設され該水平部内に挿通されたコイル状搬送体と、からなるコイルコンベアとされ付設された電池で駆動するものとされている、ことを特徴とする請求項1に記載した自動給餌機。
- 請求項2に記載した自動給餌機において、前記餌搬送手段のコイル状搬送体とモータの回転軸とが弾性部材で接続されており、回転時に前記コイル状搬送体の先端側が所定範囲で揺動可能とされている、ことを特徴とする自動給餌機。
- 前記餌搬送手段の駆動開始および停止は、前記栓体における所定開度の開放位置で行われるように前記スイッチ手段にあそびが設けられており、前記栓体閉鎖中の所定開度において前記餌搬送手段が停止して前記供給口への餌の搬送が停止するものとされている、ことを特徴とする請求項1,2または3に記載した自動給餌機。
- 前記供給口は、前記栓体が接する位置に沿ってシール部材が設けられていることを特徴とする請求項1,2,3または4に記載した自動給餌機。
- 前記栓体は、少なくとも供給口を塞ぐ上面側が球面状であることを特徴とする請求項1,2,3,4または5に記載した自動給餌機。
- 前記閉鎖手段は、支持部材により腕部材が揺動可能に釣支されたシーソー状のものであって、該腕部材の一端側に前記栓体を上向きに備え、他端側に固定位置を長さ方向に変更可能に設けられた錘部材を備えている、ことを特徴とする請求項1,2,3,4,5または6に記載した自動給餌機。
- 前記餌搬送手段は、前記餌搬送通路の水平部分の中心軸線に沿って水平方向に所定範囲で移動自在とされ、前記コイル状搬送体の前記餌供給路内への挿入深さを変更して固定可能とされている、ことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6または7に記載した自動給餌機。
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