JP2006221111A - マッハツェンダー型光素子およびその駆動方法 - Google Patents

マッハツェンダー型光素子およびその駆動方法 Download PDF

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Toshihiro Ito
敏洋 伊藤
Koji Enbutsu
晃治 圓佛
Seiji Toyoda
誠治 豊田
Koichiro Nakamura
孝一郎 中村
Masahiro Sasaura
正弘 笹浦
Kazuo Fujiura
和夫 藤浦
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Abstract

【課題】 バイアス点における出力の温度依存性を低減し、出力効率の向上が可能なマッハツェンダー型光素子およびその駆動方法を提供すること。
【解決手段】 3dBカプラ22と、3dBカプラ22のそれぞれの出力端に接続された、KTNからなる導波路コアを含む光導波路23、24と、光導波路23、24の出力端に連結された3dBカプラ25とを備える。光導波路23には、電源29に電気的に接続された電極27Aおよび27Bが配置され、バイアスVと信号電圧Vとが印加されている。一方、光導波路24には、電源30に電気的に接続された電極28Aおよび28Bが配置され、バイアスVが印加されている。
【選択図】 図7

Description

本発明は、マッハツェンダー型光素子およびその駆動方法に関し、より詳細には、電気信号で光信号の強度を変調もしくはスイッチングするマッハツェンダー型光素子およびその駆動方法に関するものである。
近年、インターネットの発展に伴って大容量の情報の伝達が求められており、様々な通信技術が開発されている。その中でも、大容量通信が可能である、幹線として光ファイバを用いた技術が急速に普及している。これに伴って、光信号を電気信号に変えることなく光信号のままで切り替える光スイッチに対するニーズが高まっている。特に、高速で光信号を切り替えることができる電気光学効果を用いた光スイッチに対する需要は増している。
しかし、これまでの光スイッチはニオブ酸リチウムなどを用いたものであって、動作電圧が高かったり、サイズが大きくて高集積化に向かないという問題があった。さらに、ニオブ酸リチウムは、1次の電気光学効果を有する結晶であるため、偏波依存性を有している。よって、偏波無依存動作を行うためには、構成に工夫をする必要が生じ、コストアップにも繋がっていた。
最近、KTaNb1−x(0<1<1)(KTN)という電気光学材料が、大きな電気光学効果を有するため、小型の光スイッチを作製するのに有利であるために注目されている。
まず、最初の従来技術として、一般の電気光学材料を用いたマッハツェンダー型の光スイッチまたは変調器に、KTNのような二次の電気光学効果を用いた材料を適用した場合にどのような動作をするか説明する。
一般の電気光学材料を用いた光変調器もしくは光スイッチ(共にマッハツェンダー型)としては、図1に示す構成がよく知られている。
図1において、入力ポート1は、カプラ2に連結されており、カプラ2のそれぞれの出力端にはそれぞれ、導波路コアを含む、光導波路3、4が連結されている。光導波路3,4の出力端のそれぞれは、カプラ5の入力端に連結されており、カプラ5の出力端には出力ポート6が連結されている。また、電極7A、7Bは、光導波路3を挟んで略平行に対向して配置されており、電極8A、8Bも同様に、光導波路4を挟んで略平行に対向して配置されている。電極7Aは電源9の+極に、電極7Bは電源9の−極にそれぞれ電気的に接続されている。一方、電極8Aは電源10の+極に、電極8Bは電源10の−極にそれぞれ電気的に接続されている。このような構成において、電源9、電極7A、7Bにより、光導波路3の所定の領域に電圧Vを印加し、電源10、電極8A、8Bにより、光導波路4の所定の領域に電圧Vを印加する。
このように、この技術では、マッハツェンダー型の光スイッチにおいて、両方の光導波路に対して光導波路をはさんでそれぞれ二つの電極を構成する。これによって導波路のコアに電界を印加し、コアの屈折率を電気光学効果によって変化させる。
光導波路3、4に一次の電気光学材料を用いた場合、光導波路3、4での屈折率の変化Δn、Δnは、電圧V、Vに比例して以下のように表せる。
Δn=α×V、 Δn=α×V(α:定数)
二つの光導波路での位相の変化をそれぞれ△φ1,△φ2とすると、これらは、光導波路における電界が印加される部分の長さL(変調器の大きさ)と屈折率の変化△n,△nを用いて以下のように書ける。
Δφ1=2π△n×L/λ、△φ2=2π△n×L/λ
ここで、カプラ2、5が3dBカプラであって、光導波路3、4からカプラ5を介して出力ポート6に入射されるそれぞれの光の量が同量である場合、マッハツェンダー光強度変調器の出力Pは位相差の変化△φ1−△φ2に対して以下のように正弦波的に変化する。
P=Acos(△φ1−△φ2)=0.5A(1+cos{2(△φ1−△φ2)})
=0.5A(1+cos{4παL/λ(V−V)})
(Aは入力信号強度と変調器のロスに応じて決まる定数)となり、図2のようにVとVの差に応じて正弦波的に出力光が変化することがわかる。
このようなマッハツェンダー型光強度変調器を利用する場合は、電圧V、Vをそれぞれ、バイアス電圧Vb1、Vb2(Vb1はVb2と等しくない)とする。すなわち、光導波路3、4にそれぞれ、バイアス電圧Vb1、Vb2を印加すると、図2に示すように、Vb1−Vb2のとき、その点を中心に電圧をふると出力光の強度の変化が最大になる。よって、その点(Vb1−Vb2)を中心に信号電圧を重畳し、出力を変化させることによって信号電圧に対して最大の変換効率を得る。
ここで、以上の通常使用されている技術にKTNのように二次の電気光学効果を有する材料をそのまま適用した場合を考える。光の強度はやはり電圧によって変調することができるが、変調信号の電圧に対する依存性が異なる。KTNは二次の電気光学効果を有し、KTNの屈折率の変化△nの電界・電圧依存性は、図3からも分かるように、次のようになる。
Δn=gε=βε
ここで、gはKTN材料の非線形定数であり、εは誘電率であり、βは電圧と電界との比例定数c(V=cE)を用いてβ=g/cと書ける。
その結果、変調信号は以下のようになる。
Δφ1=2π△n×L/λ=2πβε L/λ
=2πgε L/(λc
ここで、γ=2πgL/(λc)とおくと、
Δφ1=γε 、Δφ2=γε となり、
P=0.5A(1+cos{2(△φ1−△φ2)})
=0.5A(1+cos{2γε(V −V )})となる。
ここまで、マッハツェンダー型光変調器において、一般的に二つの光導波路に電圧をかけた場合について説明したが、より具体的に以下では片側の光導波路だけに電圧をかけた場合について説明する。このとき、変調信号は、
P=0.5A(1+cos(2△φ1))=0.5A{1+cos(2γε )}となる。このままでは、電圧Vに対して変調信号の変化が小さいので、時間的に一定なバイアス電圧Va’を加えた上で、信号電圧Vを加えることにする。こうすると、図3から分かるように、Ea’(=Va’/電極間の距離)を中心として、信号電圧Vに応じて電界が変動するので、大きな変調効果が得られることになる。マッハツェンダーの光変調出力は、
P=0.5A(1+cos(2△φ1))=0.5A(1+cos(2γε(Va’+V)) (1)
となる。KTNでは、誘電率の温度依存性が大きく、誘電率と温度との関係は、例えば図4のようになっている。図4に示されるように、ある相転移温度Tをピークとして、その両側で急激に誘電率が減少する。T<Tでは、強誘電相となっていて、普通は光が通過しない。よって、T>Tに動作温度を設定して使用するが、動作温度がT=Topの一定温度になるように、温度保持回路をつけて使用する。
次に、二番目の従来技術としてKTNのような二次の電気光学効果を有する材料を用いた光スイッチもしくは光変調器として、図5に示す構成がある(非特許文献1参照)。図5に示す構成において、図1にて説明した構成と同様なものについては、同じ符号を付すと共に説明は省略し、図5の構成で特徴的な部分のみを説明する。
図5において、電極7A、7Bが、光導波路3を挟んで略平行に対向して配置されていると共に、電極11が光導波路3上に1つ配置されている。一方、電極8A、8Bは、図1と同様に、光導波路4を挟んで略平行に対向して配置されている。このような電極配置において、電極7A、7Bは電源9の+極に、電極11は電源9の−極にそれぞれ電気的に接続されている。一方、電極8Aは電源10の+極に、電極8Bは電源10の−極にそれぞれ接続されている。このような構成において、電源9、電極7A、7B、11により、光導波路3の所定の領域に電圧Vを印加し、電源10、電極8A、8Bにより、光導波路4の所定の領域に電圧Vを印加する。図5から分かるように、電圧Vに含まれるバイアスVb1と、電圧Vに含まれるバイアスVb2とは異なる値である。
このように、図5に示す構成では、偏波無依存性を実現するために、二つの光導波路に異なるタイプの電極を配置している。図6は、図5のVI−VI線矢視断面図である。
図6において、A側(光導波路3)では、電極11から導波路コア14に向かう方向に電界が印加される。一方、B側(光導波路4)では、導波路コア15を挟むように電極8A、電極8Bが配置されている。よって、図6に示すように、電極8Aから電極8Bに向かう方向に電界が印加される。このような電極構造により、光の伝搬方向に対して直交し、かつ、互いに直交する2方向に電界を印加することになる。
つまり、光導波路3では、図6における縦方向に電界がかかるが、光導波路4では、図6における横方向に電界がかかる。この方法によって、電圧を適切に調整することにより、どの方向の偏光が入力ポート1に入力されても同様の位相変調を実現することができて、偏波無依存性を有する光スイッチ・変調器が実現できる。
しかし、KTNのような二次の電気光学効果を有し、かつ誘電率の温度依存性の高い材料を用いた場合、これらの従来技術には以下のような問題が生じる。
まず、Topからわずかに動作温度が変化したときに、図4からわかるように、KTNの誘電率は変化する。具体的には、光変調器の出力は式(1)に示したように、
P=0.5A(1+cos(2△φ1))=0.5A(1+cos(2γε(Va’+V))
で記述できるが、信号電圧V=0の状態であっても、出力は、
P=0.5A(1+cos(2△φ1))=0.5A(1+cos(2γεa’ ))
と書けるため、温度のわずかな変化に応じて、出力が変化する。つまり、信号=OFFのときであっても、出力信号が動作温度に応じて大きく変化してしまう。
このような問題がおこらないように動作温度が極力変わらない様にモジュールを設計する必要がある。しかしながら、温度の一定性に対する要求が厳しいために、モジュールの熱設計、及び温度制御回路に対する要求が厳しくなって、環境温度の一定性を実現するようにモジュールを作製すると、モジュールの価格が上昇するという問題があった。
さらに、変調器としての効率を考えるともう一つの問題がある。すなわち、変調器出力が最大となるバイアス点(バイアス電圧)は、上述の出力Pが電圧に対して最大の変化をする点であるが、そのような点は、
2γεa’ =(1/2+n)π (但しnは任意の整数)
で決まる。この離散的な点における電圧に対応する電界は、必ずしも二次の電気光学効果を有する材料に対する最善のバイアス電界とはならない点である。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、バイアス点における出力の温度依存性を低減し、出力効率の向上が可能なマッハツェンダー型光素子およびその駆動方法を提供することにある。
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1記載の発明は、入力光を2つに分岐して出力する光分岐手段と、該分岐手段の一方の出力端に接続され、二次の電気光学効果を有する誘電体からなる第1の導波路コアを含む第1の光導波路と、該第1の光導波路に電圧を印加する第1の電圧印加手段と、前記分岐手段の他方の出力端に接続され、二次の電気光学効果を有する誘電体からなる第2の導波路コアを含む第2の光導波路と、該第2の光導波路に電圧を印加する第2の電圧印加手段と、前記第1および第2の光導波路に連結され、前記第1の光導波路から入力された光と前記第2の光導波路から入力された光とを合波して出力する合波手段とを備え、前記第1および第2の電圧印加手段は、対応する光導波路にそれぞれ、絶対値が同一である、有限の値であり、かつ前記二次の電気光学効果を有する誘電体についての、該誘電体を破壊する電圧よりも小さい値のバイアス電圧を印加し、かつ前記第1および第2の電圧印加手段の少なくとも一方は、対応する光導波路に信号電圧を印加することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記第1の電圧印加手段は、前記第1の光導波路に前記バイアス電圧を印加すると共に、該バイアス電圧に対して前記信号電圧を重畳し、前記第2の電圧印加手段は、前記第2の光導波路に前記バイアス電圧を印加することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記第1の電圧印加手段は、前記第1の光導波路に前記バイアス電圧を印加すると共に、該バイアス電圧に対して前記信号電圧を重畳し、前記第2の電圧印加手段は、前記第2の光導波路に前記バイアス電圧を印加すると共に、該バイアス電圧に対して、前記第1の電圧印加手段にて重畳された信号電圧とは逆の符号の前記信号電圧を重畳することを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記第1の電圧印加手段は、前記第1の光導波路に前記バイアス電圧を印加すると共に、該バイアス電圧に対して前記信号電圧を重畳し、前記第2の電圧印加手段は、前記第2の光導波路に、前記第1の電圧印加手段によって印加されたバイアス電圧とは逆符号の前記バイアス電圧を印加すると共に、該バイアス電圧に対して、前記第1の電圧印加手段にて重畳された信号電圧と同符号の前記信号電圧を重畳することを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、前記第1の電圧印加手段は、前記第1の光導波路を挟んで略平行に対向して配置された2つの電極を備え、前記第2の電圧印加手段は、前記第2の光導波路を挟んで略平行に対向して配置された2つの電極を備えることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明において、前記第1の電圧印加手段に備えられた2つの電極のうち、前記第2の光導波路側に配置された電極と、前記第2の電圧印加手段に備えられた2つの電極のうち、前記第1の光導波路側に配置された電極とは一体化されていることを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、前記第1の電圧印加手段は、前記第1の光導波路を挟んで略平行に対向して配置された2つの電極からなる電極対を2つ備え、該2つの電極対は前記第1の光導波路に沿って入力側から出力側にそれぞれ形成されており、該2つの電極対のうちいずれか一方は、前記第1の光導波路上に設けられた第1の電極をさらに有し、前記第2の電圧印加手段は、前記第2の光導波路を挟んで略平行に対向して配置された2つの電極からなる電極対を2つ備え、該2つの電極対は前記第2の光導波路に沿って入力側から出力側にそれぞれ形成されており、該2つの電極対のうち、前記第1の光導波路の入力側および出力側の電極対に対して前記第1の電極が設けられた側に対応する電極対は、前記第2の光導波路上に設けられた第2の電極をさらに有することを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、前記第1の電圧印加手段は、互いに対向して配置した2つの櫛型電極を備え、該2つの櫛型電極により、前記第1の光導波路中を通過する光の進行方向に電界を印加し、前記第2の電圧印加手段は、互いに対向して配置した2つの櫛型電極を備え、該2つの櫛型電極により、前記第2の光導波路中を通過する光の進行方向に電界を印加することを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、前記第1の電圧印加手段は、前記第1の光導波路を挟んで略平行に対向して配置された2つの電極からなる電極対を2つ備え、該2つの電極対は前記第1の光導波路に沿って入力側から出力側にそれぞれ形成されており、前記入力側に形成された電極対を構成する電極のそれぞれは、前記第1の光導波路に含まれる第1の導波路コアに対して、該第1の導波路コアの長手方向に垂直な面内における前記第1の導波路コアが形成される基板に対する水平方向から略45度傾けた第1の方向に電界を印加するように配置され、前記出力側に形成された電極対を構成する電極のそれぞれは、前記第1の導波路コアに対して、前記水平方向から略45度傾けた方向であって、前記第1の方向から90度傾けた第2の方向に電界を印加するように配置され、前記第2の電圧印加手段は、前記第2の光導波路を挟んで略平行に対向して配置された2つの電極からなる電極対を2つ備え、該2つの電極対は前記第2の光導波路に沿って入力側から出力側にそれぞれ形成されており、前記入力側に形成された電極対を構成する電極のそれぞれは、前記第2の光導波路に含まれる第2の導波路コアに対して、前記第1の方向に電界を印加するように配置され、前記出力側に形成された電極対を構成する電極のそれぞれは、前記第2の導波路コアに対して、前記第2の方向に電界を印加するように配置されていることを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項1乃至9のいずれかに記載の発明において、前記バイアス電圧は、材料として最大の特性を引き出すためのバイアス電圧であることを特徴とする。
請求項11記載の発明は、請求億1乃至10のいずれかに記載の発明において、前記信号電圧は、前記マッハツェンダー型光素子の出力と印加電圧との関係式について、前記出力を前記印加電圧で微分した際の微分係数が最大になる場合の電圧を含むことを特徴とする。
請求項12記載の発明は、請求項1乃至10のいずれかに記載の発明において、前記第1の光導波路と第2の光導波路とは異なる長さを有しており、前記第1の光導波路と第2の光導波路との行路差は、該行路差によって生じる位相差が、Nは任意の整数とすると(1/2+N)πと等しくなるように設定されていることを特徴とする。
請求項13記載の発明は、請求項1乃至12のいずれかに記載の発明において、前記マッハツェンダー型光素子の温度を測定する温度測定手段と、前記マッハツェンダー型光素子の温度を制御する温度制御手段と、前記温度測定手段によって測定された温度情報により、前記温度制御手段を制御する温度保持手段とをさらに備えることを特徴とする。
請求項14記載の発明は、請求項13記載の発明において、前記温度制御手段は、前記第1および第2の光導波路に対して同量の熱量のやり取りを行う位置に配置されていることを特徴とする。
請求項15記載の発明は、入力光を2つに分岐し、該分岐された光の一方を、二次の電気光学効果を有する誘電体からなる第1の導波路コアを含む第1の光導波路へと出力し、前記分岐された光の他方を、二次の電気光学効果を有する誘電体からなる第2の導波路コアを含む第2の光導波路へと出力する光分岐工程と、前記分岐された光のそれぞれが入力された前記第1および第2の光導波路に電圧を印加する電圧印加工程と、前記電圧が印加された第1および第2の光導波路から出力されたそれぞれの光を合波して出力する合波工程とを有し、前記電圧印加工程では、第1および第2の光導波路にそれぞれ、絶対値が同一である、有限の値であり、かつ前記二次の電気光学効果を有する誘電体についての、該誘電体を破壊する電圧よりも小さい値のバイアス電圧を印加し、かつ前記第1および第2の光導波路の少なくとも一方に、対応する光導波路に信号電圧を印加することを特徴とする。
請求項16記載の発明は、請求項15記載の発明において、前記電圧印加工程では、前記第1の光導波路に前記バイアス電圧を印加すると共に、該バイアス電圧に対して前記信号電圧を重畳し、前記第2の光導波路に前記バイアス電圧を印加することを特徴とする。
請求項17記載の発明は、請求項15記載の発明において、前記電圧印加工程では、前記第1の光導波路に前記バイアス電圧を印加すると共に、該バイアス電圧に対して前記信号電圧を重畳し、前記第2の光導波路に前記バイアス電圧を印加すると共に、該バイアス電圧に対して、前記第1の光導波路に印加された信号電圧とは逆の符号の前記信号電圧を重畳することを特徴とする。
請求項18記載の発明は、請求項15記載の発明において、前記電圧印加工程では、前記第1の光導波路に前記バイアス電圧を印加すると共に、該バイアス電圧に対して前記信号電圧を重畳し、前記第2の光導波路に、前記第1の光導波路に印加されたバイアス電圧とは逆符号の前記バイアス電圧を印加すると共に、該バイアス電圧に対して、前記第1の光導波路に印加された信号電圧と同符号の前記信号電圧を重畳することを特徴とする。
請求項19記載の発明は、請求項15乃至18のいずれかに記載の発明において、前記電圧印加工程では、前記第1および第2の光導波路のそれぞれ2つの領域に電界を印加し、該2つの領域のうち入力側の領域には、前記第1の光導波路に含まれる第1の導波路コアおよび前記第2の光導波路に含まれる第2の導波路コアに対して、該第1および第2の導波路コアの長手方向に垂直な面内における前記第1および第2の野導波路コアが形成される基板に対する水平方向から略45度傾けた第1の方向に電界を印加し、前記2つの領域のうち出力側の領域には、前記第1および第2の導波路コアに対して、前記水平方向から略45度傾けた方向であって、前記第1の方向から90度傾けた第2の方向に電界を印加することを特徴とする。
請求項20記載の発明は、請求項15乃至19のいずれかに記載の発明において、前記バイアス電圧は、材料として最大の特性を引き出すためのバイアス電圧であることを特徴とする。
請求項21記載の発明は、請求項15乃至20のいずれかに記載の発明において、前記信号電圧は、前記マッハツェンダー型光素子の出力と印加電圧との関係式について、前記出力を前記印加電圧で微分した際の微分係数が最大になる場合の電圧を含むことを特徴とする。
請求項22記載の発明は、請求項15乃至20のいずれかに記載の発明において、前記第1の光導波路と第2の光導波路とは異なる長さを有しており、前記第1の光導波路と第2の光導波路との行路差は、該行路差によって生じる位相差が、Nは任意の整数とすると(1/2+N)πと等しくなるように設定されていることを特徴とする。
請求項23記載の発明は、請求項15乃至22のいずれかに記載の発明において、前記マッハツェンダー型光素子の温度を測定する温度測定工程と、該温度測定工程によって測定された温度情報により、前記マッハツェンダー型光素子の温度を制御する温度制御工程とをさらに有することを特徴とする。
請求項24記載の発明は、請求項23記載の発明において、前記温度制御工程では、前記第1および第2の光導波路に対して同量の熱量のやり取りを行うことを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、二次の電気光学効果を有する誘電体材料からなる導波路コアを有する、第1の光導波路および第2の光導波路にそれぞれ、絶対値が同一であるバイアス電圧を印加しているので、バイアス点における出力の温度依存性を低減することができ、また、出力効率を向上することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、以下で説明する図面で、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
二次の電気光学効果を有する材料を用いた、マッハツェンダー型光強度変調器や光スイッチ等の、マッハツェンダー型光素子において、バイアス電圧Va’に対応するバイアス電界Ea’は大きいほど大きな変調特性が得られるので、二次の電気光学効果を有する材料の特性を最大限に引き出すには、上述のように変調器の大きさLの値とは無関係に、材料として許される最大のバイアス電界をかけて利用することが望ましい。そのためには、変調器の効率を最大にするバイアスと、材料の特性を引き出すバイアスとを独立に印加できることが望ましい。
そこで、本発明の一実施形態は、マッハツェンダー型の変調器もしくは光スイッチ等のマッハツェンダー型光素子において、二つの光導波路に対称的に電極を構成し、両方の光導波路に同じ値のバイアス電圧を印加している。好ましくは、二つの光導波路に同じ値の、材料としての最大の特性を引き出すためのバイアス電圧V(本明細書では、単に「バイアス電圧V」とも呼ぶ)を印加し、二つの光導波路の少なくとも一方に、変調器の特性を最大にするためのバイアス電圧V(本明細書では、単に「バイアス電圧V」とも呼ぶ)を含む信号電圧を印加する。
本明細書において、「材料としての最大の特性を引き出すためのバイアス電圧V」とは、光導波路に含まれる導波路コアの材料に応じて設定される電圧であり、そのバイアス点近傍において電圧をふった場合の屈折率変化が、その材料が印加電圧により破壊されない範囲内において最大となる電圧のことを指す。すなわち、導波路コアとして用いられる、二次の電気光学効果を有する材料について、該材料が印加電圧により破壊される電圧より小さい電圧において、屈折率変化と印加電圧との関係式のバイアス点における傾きが最大になる電圧のことを指す。ただし、材料が印加電圧により破壊される電圧より小さい側の、上記傾きが最大になる電圧の近傍の電圧も含む。
また、本明細書において、「変調器の特性を最大にするためのバイアス電圧V」とは、そのバイアス点近傍において電圧をふった場合の、素子の出力光強度変化が最大になる電圧である。すなわち、出力Pと印加電圧Vの関係式について、出力Pを印加電圧Vで微分した際の微分係数が最大になる場合の電圧を指す。
本発明の一実施形態では、光導波路は、誘電率の温度依存性が大きく、二次の電気光学効果を有する材料からなる導波路コアと、クラッドとを備えている。二次の電気光学効果を有する材料として、KTaNb1−x3(0<x<1)(KTN)が好ましい。
KTN結晶は、立方晶から正方晶さらに菱面体晶へと温度により結晶系を変える性質を有しており、立方晶においては、大きい二次の電気光学効果を有することが知られている。特に、立方晶から正方晶への相転移温度に近い領域では、比誘電率が発散する現象が起こり、比誘電率の自乗に比例する二次の電気光学効果はきわめて大きい値となる。従って、位相変調の際に必要になる印加電圧を低く抑えることが可能となる。
本発明の一実施形態において、導波路コアを構成する材料としてKTNに限定されるものではなく、例えば、K1−yLiTa1−xNb(0<x<1、0<y<1)(KLTN)等、誘電率の温度依存性が大きく、二次の電気光学効果を有する材料であればいずれであっても良い。
(第1の実施例)
図7は、第1の実施例に係るマッハツェンダー型光素子としての光変調器を示す図である。
図7において、入力ポート21は、入力光を分岐して出力する手段としての3dBカプラ22に連結されており、3dBカプラ22のそれぞれの出力端にはそれぞれ、誘電率の温度依存性が大きく、二次の電気光学効果を有する材料であるKTNからなる導波路コアを含む、光導波路23、24が連結されている。光導波路23,24の出力端のそれぞれは、入力光を合波して出力する手段としての3dBカプラ25の入力端に連結されており、3dBカプラ25の出力端には出力ポート26が連結されている。
また、電極27A、27Bは、光導波路23を挟んで略平行に対向して配置されており、電極28A、28Bも同様に、光導波路24を挟んで略平行に対向して配置されている。電極27Aは電源29の+極に、電極27Bは電源29の−極にそれぞれ電気的に接続されている。一方、電極28Aは電源30の+極に、電極28Bは電源30の−極にそれぞれ電気的に接続されている。このような構成において、電源29、電極27A、27Bにより、光導波路3の所定の領域(電極27Aおよび27Bの長手方向の長さに略相当する領域)に、材料としての最大の特性を引き出すためのバイアスVに信号電圧Vを加えた電圧を印加する。また、電源30、電極28A、28Bにより、光導波路24の所定の領域(電極28Aおよび28Bの長手方向の長さに略相当する領域)に、材料としての最大の特性を引き出すためのバイアスVを印加する。本実施例では、V>>Vとしている。
なお、本実施例において、信号電圧Vとは、変調器の特性を最大にするためのバイアスVに、実際に強度を変調するのに用いる信号電圧Vを加えた電圧である。
また、本実施例において、バイアスVは、導波路コアとして用いられるKTNの屈折率変化が、KTNが印加電圧により破壊されない範囲内において最大となるように設定されている。また、バイアスVは、上述の構成の光変調器に対して、電圧をふった場合の、光変調器の出力光強度変化が最大になるように設定されている。
図7に示すように本実施例では、マッハツェンダー型の変調器の光導波路の上に電極を形成するにあたって、二つの導波路の上に対称になるように電極を形成している。そして、双方の光導波路23、24に同じ大きさのバイアス電圧Vを印加し、光導波路23にのみ信号電圧Vを重畳する。その結果、出力信号(出力P)は以下のようになる。
P=0.5A(1+cos{2(△φ1−△φ2)})
=0.5A(1+cos[2γε{(V+V−V }])
=0.5A(1+cos{2γε(2V+V )}) (2)
その結果、温度変化によって光導波路コアを構成するKTNの誘電率が大きく変化しても、バイアス電圧Vを同じように光導波路23、24に印加しているために、屈折率の変化は両方の光導波路に同じように生じる。強度変調は、両方の光導波路23、24の位相の位相差として現れるから、位相変化の効果は相殺して最終的な強度変調結果には現れない。その結果、式(2)におけるV に比例した項が消失する。すなわち、温度のバイアス点に対する影響が大幅に小さくなる。式(2)における残りの項もεの二乗に比例しているから温度依存性は残るが、V>>Vであるため、温度依存性は大幅に小さくなる。例えば、V=10Vである場合、式(1)より、(V+V=121Vとなり、式(2)より、(2V+V )=21Vとなるので、温度依存性はほぼ1/6となる。
図3から分かるように、材料としての最大の特性を引き出すためのバイアスVは、材料が印加電圧によって破壊されない程度に大きくする必要があるが、バイアスVを大きくすると、温度依存性にも大きく影響してしまう。しかしながら、本実施例では、上述のように、光導波路23、24に同じ値のバイアスVを印加することによりバイアスVの二乗の項はキャンセルされるので、バイアスVを材料が印加電圧によって破壊されない程度に大きくしても、出力に対する温度依存性への影響を軽減することができる。すなわち、バイアスVの出力に対する温度依存性への影響を軽減することができる。よって、温度依存性への影響を軽減しつつ、材料の特性を最大限まで発揮した変調を行うことができる。
さらに、本実施例のようにV>>Vとすることで、(2V+V )のV の項を無視できるので、さらに温度依存性を低減することが可能となるので、V>>Vとすることが好ましい。
本実施例では、V>>Vとしているが、V>0、V>0であれば良い。V>0、V>0であれば、上述のように、従来技術に関する式(1)に比べて温度依存性を低減することができる。すなわち、バイアスVを材料が破壊されない程度に大きくしても、バイアスVの二乗の項はキャンセルしているので、温度依存性への影響を軽減することができる。
すなわち、本実施例では、材料の特性を最大限活かした変調を得るためには、図3から分かるようにバイアスVとしてはなるべく電圧を大きくすることが要求される。一方、変調器の特性を最大限活かすためには、図8から分かるようにバイアスVとしては必ずしも電圧を大きくすることは要求されていない。本実施例の構成において、V>0、V>0とすることにより、電圧を大きくすることが要求されているバイアスVによる出力への温度依存性を軽減することができるのである。
実際に信号を変調するときには、出力信号(出力P)のVに対する依存性は図8のようになっているから、強度信号として最大の効率を得るためには、信号電圧Vとしてバイアス電圧Vを加えた上で、信号電圧Vを印加することになる。よって、上述のように、信号電圧V=V+Vとなるのである。
これにより、材料としての最大の特性を引き出すためのバイアスVと、変調器の特性を最大にするためのバイアスVとを独立に印加することができ、変調器全体として最善の特性を得ることが可能になる。
このような構成により、入力ポート21に入力光が入力されると、3dBカプラ22により入力光は2つに分岐される。該分岐光はそれぞれ、光導波路23および24に導かれる。上記分岐光の一方は、電源29、電極27Aおよび27BによりバイアスV+信号電圧Vが印加された光導波路23中を通過して所定量だけ位相が変化され、3dBカプラ25に入力される。一方、上記分岐光の他方は、電源30、電極28Aおよび28BによりバイアスVが印加された光導波路24中を通過して所定量だけ位相が変化され、3dBカプラ25に入力される。
3dBカプラ25にて、入力されたそれぞれの分岐光は合波され、出力ポート26に導かれて出力される。
このように、本実施例では、同じ値のバイアスVを光導波路23、24に印加し、かつバイアスVとは独立にバイアスVを印加しているので、導波路コアを構成する材料(本実施例ではKTN)の特性を最大に発揮するためにバイアスVを可能な限り大きくしても、温度依存性を低減することができ、かつ、変調器の特性を最大に発揮することができる。すなわち、出力に対する温度依存性の影響を低減し、かつ、出力効率を向上することが可能となる。
(第2の実施例)
図9は、第2の実施例に係るマッハツェンダー型光素子としての光変調器を示す図である。
本実施例では、図5の従来技術と同様に、縦方向と横方向の両方の偏光に対応するために、二つのタイプの電極を用いている。この二つのタイプの電極を、光導波路23、24の両方に適用している。
図9において、光導波路23の入力側(図9において左側)には、電極31A、31Bが、光導波路23を挟んで略平行に対向して配置されていると共に、電極31Cが光導波路23上に1つ配置(第1の電極配置)されている。また、光導波路23の出力側(図9において右側)には、電極32A、32Bが、光導波路23を挟んで略平行に対向して配置(第2の電極配置)されている。
一方、光導波路24の入力側には、光導波路23と同様に、電極33A、33Bが、光導波路24を挟んで略平行に対向して配置されていると共に、電極33Cが光導波路24上に1つ配置(第1の電極配置)されている。また、光導波路24の出力側には、電極34A、34Bが、光導波路24を挟んで略平行に対向して配置(第2の電極配置)されている。
このような電極配置において、電極31A、31Bは電源35の+極に、電極31Cは電源35の−極にそれぞれ電気的に接続されており、電極32Aは電源36の+極に、電極32Bは電源36の−極にそれぞれ電気的に接続されている。同様に、電極33A、33Bは電源37の+極に、電極33Cは電源37の−極にそれぞれ電気的に接続されており、電極34Aは電源38の+極に、電極34Bは電源38の−極にそれぞれ電気的に接続されている。
なお、本実施例では、各光導波路23,24それぞれの入力側は第1の電極配置であり、それぞれの出力側は第2の電極配置であるが、これに限らず、各光導波路23、24それぞれの入力側を第2の電極配置に、それぞれの出力側を第1の電極配置にしても良い。
このような構成において、電源35、電極31A、31B、31Cにより、光導波路23の所定の領域(電極31A、31Bおよび31Cの長手方向の長さに略相当する領域)に電圧V1u=Va1+Vx1を印加し、電源37、電極33A、33B、33Cにより、光導波路24の所定の領域(電極33A、33Bおよび33Cの長手方向の長さに略相当する領域)に電圧V1d=Va1を印加する。また、電源36、電極32A、32Bにより、光導波路23の所定の領域(電極32Aおよび32Bの長手方向の長さに略相当する領域)に電圧V2u=Va2+Vx2を印加し、電源38、電極34A、34Bにより、光導波路24の所定の領域(電極34Aおよび34Bの長手方向の長さに略相当する領域)に電圧V2d=Va2を印加する。
ここで、Va1、Va2はそれぞれ、材料としての最大の特性を引き出すためのバイアスであり、同じ値、または異なる値のいずれであっても良い。また、Vx1、Vx2はそれぞれ、信号電圧であり、変調器の特性を最大にするためのバイアスを含んでいる。Vx1、Vx2に含まれる変調器の特性を最大にするためのバイアスはそれぞれ、同じ値、または異なる値のいずれであっても良い。
このような構成により、入力ポート21に入力光が入力されると、3dBカプラ22により入力光は2つに分岐される。該分岐光はそれぞれ、光導波路23および24に導かれる。上記分岐光の一方は、電源35、電極31A、31Bおよび31Cにより電圧V1u=Va1+Vx1が入力側の所定の領域に印加され、電源36、電極32Aおよび32Bにより電圧V2u=Va2+Vx2が出力側の所定の領域に印加された光導波路23中を通過して所定量だけ位相が変化され、3dBカプラ25に入力される。
一方、上記分岐光の他方は、電源37、電極33A、33Bおよび33Cにより電圧V1d=Va1が入力側の所定の領域に印加され、電源38、電極34Aおよび34Bにより電圧V2d=Va2が出力側の所定の領域に印加された光導波路24中を通過して所定量だけ位相が変化され、3dBカプラ25に入力される。
3dBカプラ25にて、入力されたそれぞれの分岐光は合波され、出力ポート26に導かれて出力される。
このような電極構成において、光導波路24には光導波路23と同じバイアスVa1、Va2を印加することにより、微小な温度変動に対する屈折率の変化をキャンセルする。
すなわち、図5と同様の二つのタイプの電極を用いたため、バイアスVa1、信号電圧Vx1、バイアスVa2、信号電圧Vx2を適切に選ぶことにより、二つの偏光を同様に変調することが可能になり、光スイッチに多く要求される偏波無依存動作が実現する。
さらに、変調器としては、第1の実施例と同様に、出力の変化が最大になるようにバイアスVb1、Vb2の値を設計する(Vx1=Vb1+Vs1、Vx2=Vb2+Vs2;Vs1、Vs2は信号電圧)ことで、材料としての最大の特性を引き出すためのバイアスVa1、Va2と、変調器の特性を最大にするためのバイアスVb1、Vb2を独立に決めることができ、変調器全体として最善の特性を得ることが可能になる。また、導波路コアを構成する材料(本実施例ではKTN)の特性を最大に発揮するためにバイアスVa1、Va2を可能な限り大きくしても、出力に対する温度依存性を低減することができる。
(第3の実施例)
本実施例に係るマッハツェンダー型光素子の構成は、第1の実施例と同様な構成である。第1の実施例では、片側の光導波路23のみに信号電圧Vを印加している。これに対し、本実施例では、図10に示すように、両方の光導波路23、24にバイアス電圧Vを印加し、その上で信号電圧Vを各光導波路で正負逆に重畳する方法を用いている。すなわち、本実施例では、電源29、電極27A、27Bにより、光導波路23の所定の領域(電極27Aおよび27Bの長手方向の長さに略相当する領域)に、電圧V=V+Vを印加する。また、電源30、電極28A、28Bにより、光導波路24の所定の領域(電極28Aおよび28Bの長手方向の長さに略相当する領域)に、電圧V=V−Vを印加する。本実施例では、V>>Vとしている。
このような構成により、入力ポート21に入力光が入力されると、3dBカプラ22により入力光は2つに分岐される。該分岐光はそれぞれ、光導波路23および24に導かれる。上記分岐光の一方は、電源29、電極27Aおよび27Bにより電圧V=V+Vが印加された光導波路23中を通過して所定量だけ位相が変化され、3dBカプラ25に入力される。一方、上記分岐光の他方は、電源30、電極28Aおよび28Bにより電圧V=V−Vが印加された光導波路24中を通過して所定量だけ位相が変化され、3dBカプラ25に入力される。
3dBカプラ25にて、入力されたそれぞれの分岐光は合波され、出力ポート26に導かれて出力される。
このように出力された変調器の強度出力は以下のようになる。
P=0.5A(1+cos{2(△φ1−△φ2)})
=0.5A(1+cos[2γε{(V+V−(V−V}])
=0.5A(1+cos{8γε}) (3)
この結果、V>>Vであることを考えると出力信号の温度依存性は大幅に改善する。特に、V=0のときは、出力Pは温度によって変化しなくなる。また、式(2)と比較して、V の項もキャンセルされるので、より出力への温度依存性を軽減することができる。また、式(3)に示されるように、第1の実施例のように片側の光導波路(光導波路23)だけに信号電圧を加える場合と比較して、変調の効率を二倍にすることができ、より高性能な変調器が実現できる。また、変調器の長さを半分にしたり、変調信号を半分にするなどが可能となり、装置の小型化やコストダウンを図ることが可能となる。
(第4の実施例)
本実施例に係るマッハツェンダー型光素子の構成は、第2の実施例と同様な構成である。第2の実施例では、片側の光導波路23のみに信号電圧Vを印加している。これに対し、本実施例では、図11に示すように、両方の光導波路23、24にバイアス電圧Va1、Va2を印加し、その上で信号電圧Vx1、Vx2を各光導波路で正負逆に重畳する方法を用いている。すなわち、本実施例では、電源35、電極31A、31B、31Cにより、光導波路23の所定の領域(電極31A、31Bおよび31Cの長手方向の長さに略相当する領域)に電圧V1u=Va1+Vx1を印加し、電源37、電極33A、33B、33Cにより、光導波路24の所定の領域(電極33A、33Bおよび33Cの長手方向の長さに略相当する領域)に電圧V1d=Va1−Vx1を印加する。また、電源36、電極32A、32Bにより、光導波路23の所定の領域(電極32Aおよび32Bの長手方向の長さに略相当する領域)に電圧V2u=Va2+Vx2を印加し、電源38、電極34A、34Bにより、光導波路24の所定の領域(電極34Aおよび34Bの長手方向の長さに略相当する領域)に電圧V2d=Va2−Vx2を印加する。
このように、各光導波路において二つのタイプの電極を用いたため、バイアスVa1、信号電圧Vx1、バイアスVa2、信号電圧Vx2を適切に選ぶことにより、二つの偏光を同様に変調することが可能になり、光スイッチに多く要求される偏波無依存動作が実現する。
さらに、各光導波路の対応する電極構成において信号電圧をで正負逆に重畳しているので、より出力への温度依存性を軽減することができ、また、式(3)に示されるように、第2の実施例と比較して、変調の効率を二倍にすることができる。
(第5の実施例)
図12は、第5の実施例に係るマッハツェンダー型光素子としての光変調器を示す図である。
図12において、光導波路23には、電極39および41が、光導波路23を挟んで略平行に対向して配置されている。一方、光導波路24には、光導波路23と同様に、電極40および41が、光導波路24を挟んで略平行に対向して配置されている。電極41は、例えば図7における電極27Bおよび28Aを一体化したものに相当する。電極39は電源42に、電極40は電源43に、電極41は電源44にそれぞれ電気的に接続されている。
なお、本実施例に係る電極41は、別個の2つの電極、例えば、図7に示すような、電極27Bおよび28Aであっても良い。このとき、別個の2つの電極はそれぞれ、電源44に電気的に接続するようにすれば良い。
このような構成において、電源42により電極39に材料としての最大の特性を引き出すためのバイアス=Vが印加され、電源43により電極40に材料としての最大の特性を引き出すためのバイアス=−V(電極39に印加されたバイアス電圧Vと逆符号の電圧)印加され、電源44により電極41に信号電圧Vを印加する。
このように、光導波路24に印加されるバイアスを光導波路23に印加されるバイアスに対して正負を逆転した上で、光導波路23、24に挟まれた部分に配置された電極41により信号電圧Vを印加しているので、各光導波路に印加される電界は図10と全く同じになる。よって、第3の実施例と同様の効果をえることができる。さらに、本実施例では、信号電圧Vを一箇所の電極のみに印加すれば良い、という更なる利点がある。
なお、本実施例において、電源44による電極41への信号電圧を−Vとしてもよい。
(第6の実施例)
本実施例は、図11に示された第4の実施例に係る構成について、第5の実施例と同様に電極の共通化を行ったものである。
図13は、第6の実施例に係るマッハツェンダー型光素子としての光変調器を示す図である。
図13において、電極31Aおよび31Bはそれぞれ電源45に、電極32Aは電源46に、電極33Aおよび33Bはそれぞれ電源47に、電極34Bは電源48に、電極31Cおよび33Cはそれぞれ電源49に、電極32Bおよび34Aはそれぞれ電源50に電気的に接続されている。
なお、本実施例では、電極32Bおよび34Aを一体化しても良い。
このような構成において、電源45により電極31Aおよび31Bに、材料としての最大の特性を引き出すためのバイアス=Va1が印加され、電源47により電極33Aおよび33Bに、材料としての最大の特性を引き出すためのバイアス=−Va1が印加され、電源49により電極31Cおよび33Cに信号電圧Vx1を印加する。また、電源46により電極32Aに、材料としての最大の特性を引き出すためのバイアス=Va2が印加され、電源48により電極34Bに、材料としての最大の特性を引き出すためのバイアス=−Va2が印加され、電源50により電極32Bおよび34Aに信号電圧Vx2を印加する。
このように、光導波路24の入力側の電極構成により印加されるバイアスを光導波路23の入力側の電極構成により印加されるバイアスに対して正負を逆転した上で、光導波路23、24のそれぞれに電極31Cおよび33Cにより信号電圧Vx1を印加し、かつ、光導波路24の出力側の電極構成により印加されるバイアスを光導波路23の出力側の電極構成により印加されるバイアスに対して正負を逆転した上で、光導波路23、24に挟まれた部分に配置された電極32Bおよび34Aにより信号電圧Vx2を印加しているので、各光導波路に印加される電界は図11と全く同じになる。よって、第4の実施例と同様の効果をえることができる。さらに、本実施例では、信号電圧Vx1、Vx2を印加する電極の数を4つから2つに減少することができる、という更なる利点がある。
なお、本実施例における信号電圧は、−Vとしてもよい。
(第7の実施例)
本実施例は、図7に示した第1の実施例の構成について、電極部分は全く同じように作製しているが、電界が印加される以外の部分で、3dBカプラ22と3dBカプラ25とを連結する2つの光導波路に行路差ΔLをつけたものである。
KTNのような材料では、屈折率そのものの温度変化は電気光学定数の温度変化に比べるとずっと小さく、このようにつけられた行路差△Lによって発生する位相差n△L/λは、温度によらず一定値をとる。これによって生じる位相差がちょうどπ/2になるように設計することによって、第1の実施例で必要であったバイアスVを印加することが不要になる。
これにより、信号電圧V=0のときの温度依存性が消失し、さらに温度依存性に対する要求がゆるくなる。
図14は、第7の実施例に係るマッハツェンダー型光素子としての光変調器を示す図である。
図14において、3dBカプラ22のそれぞれの出力端にはそれぞれ、二次の電気光学効果を有する材料であるKTNからなる導波路コアを含む、光導波路51、52が連結されている。本実施例では、光導波路51と光導波路52との行路差ΔLは、
n△L/λ=(1/2+N)π (Nは任意の整数)
を満たすように設定されている。ここで、ここでnはKTNの屈折率であり、λは入力光の波長である。
光導波路51、52の出力端のそれぞれは、入力光を合波して出力する手段としての3dBカプラ25の入力端に連結されており、3dBカプラ25の出力端には出力ポート26が連結されている。
このような構成において、電源29、電極27A、27Bにより、光導波路3の所定の領域(電極27Aおよび27Bの長手方向の長さに略相当する領域)に、材料としての最大の特性を引き出すためのバイアスVに信号電圧Vを加えた電圧を印加する。また、電源30、電極28A、28Bにより、光導波路24の所定の領域(電極28Aおよび28Bの長手方向の長さに略相当する領域)に、材料としての最大の特性を引き出すためのバイアスVを印加する。
このように、光導波路51、52において、行路差ΔLを設けるようにしたので、信号電圧にVを重畳しなくても、第1の実施例と同様の効果を得ることができる。
また、本実施例において、第3の実施例のように、光導波路51にはバイアスVに正の信号電圧Vを重畳した電圧を、光導波路52にはバイアスVに負の信号電圧Vを重畳した電圧をそれぞれ印加することで効率をさらに向上することができる。
なお、本実施例において重要なことは、光導波路23、24の行路差を、該行路差によって生じる位相差が、(1/2+N)πと等しくなるように設定することであって、電極構成は、各光導波路に第1の電極配置および第2の電極配置としても良いし、電極27Bと28Aとを一体化しても良い。また、バイアス電圧Vおよび信号電圧Vについても、各光導波路23、24に同じバイアスVを印加し、その上で信号電圧Vを各光導波路で正負逆に重畳するようにしても良い。
(第8の実施例)
図15は、第7の実施例に係るマッハツェンダー型光素子としての光変調器を示す図である。また、図16(a)は、図15のXVIX−XVIX線矢視断面図であり、図16(b)は、図15のXVIY−XVIY線矢視断面図である。
本実施例では導波路コアの長手方向に垂直な面内における、導波路コアが形成される基板に対する水平方向(図15、16における方向D)に対して、導波路コアに印加される電界の方向を略45度傾けた方向(図16(a)、(b)の方向PおよびQ)にしている。すなわち、本実施例では、図16(a)、(b)に示す断面のように、導波路コア59、60に対してそれぞれ水平方向に対して45度傾く方向(方向PおよびQ)に電界をかけるように,電極を設計する。
図15において、電極53Aおよび53Bは、光導波路23に含まれる導波路コア59に対して、方向Dから略45度傾けた第1の方向(図16(a)では方向P)に電界を印加するように配置されており、電極54Aおよび54Bは、光導波路23に含まれる導波路コア59に対して、方向Dから略45度傾けた方向であって第1の方向に対して90度傾けた第2の方向(図16(b)では方向Q)に電界を印加するように配置されている。
同様に、電極55Aおよび55Bは、光導波路24に含まれる導波路コア60に対して、第1の方向(図16(a)では方向P)に電界を印加するように配置されており、電極56Aおよび56Bは、光導波路24に含まれる導波路コア60に対して、第2の方向(図16(b)では方向Q)に電界を印加するように配置されている。
電極53Aおよび54Aは電源57の+極に、電極53Bおよび54Bは電源57の−極にそれぞれ電気的に接続されている。一方、電極55Aおよび56Aは電源58の+極に、電極55Bおよび56Bは電源58の−極にそれぞれ電気的に接続されている。このような構成において、電源57、電極53A、53B、54A、54Bにより、光導波路23の所定の領域(電極53Aおよび53Bの長手方向の長さに略相当する領域、ならびに電極54Aおよび54Bの長手方向の長さに略相当する領域電極)に、電圧V=V+Vを印加する。また、電源58、電極55A、55B、56A、56Bにより、光導波路24の所定の領域(電極55Aおよび55Bの長手方向の長さに略相当する領域、ならびに電極56Aおよび56Bの長手方向の長さに略相当する領域電極)に、電圧V=V−Vを印加する。
このように、導波路コアへの電界の印加方向を、方向Dから45度傾けるようにしたので、図11に示した第4の実施例のように、Va1、Va2の2種類のバイアス電圧と、Vx1、Vx2の2種類の信号電圧とを印加しなくても、1種類のバイアス電圧Vと1種類の信号電圧Vとによって、偏波無依存を実現することができ、かつ温度に対する安定性を実現することが可能となる。
なお、本実施例において、電極53Bと電極55Aとを、また電極54Bと電極56Aとをそれぞれ一体化し、電極53A、54AにVを、電極55B、56Bに−Vを印加し、一体化された電極それぞれにVを印加するようにしても良い。
さらに、光導波路23、24にバイアスVをそれぞれ印加し、光導波路23にのみ信号電圧Vを重畳するようにしても良い。
(第9の実施例)
図17は、第9の実施例に係るマッハツェンダー型光素子としての光変調器を示す図である。
本実施例では、互いに対向して配置された、櫛形電極61および櫛型電極63により光導波路23の光の進行方向に電界が印加される。また、互いに対向して配置された、櫛型電極65および櫛型電極67により光導波路24の光の進行方向に電界が印加される。櫛型電極61は、複数の電極片62Aと、該電極片62Aのそれぞれの一方端を接続する電極部62Bとからなり、櫛型電極63は、複数の電極片64Aと、該電極片64Aのそれぞれの一方端を接続する電極部64Bとからなる。また、櫛型電極65は、複数の電極片66Aと、該電極片66Aのそれぞれの一方端を接続する電極部66Bとからなり、櫛型電極67は、複数の電極片68Aと、該電極片68Aのそれぞれの一方端を接続する電極部68Bとからなる。
各電極片62Aと各電極片64Aとは、互いに略平行に、かつそれら電極片の長手方向が、光導波路23を伝搬する光の進行方向に対してほぼ直交する方向になるように配置されている。同様に、各電極片66Aと各電極片68Aとは、互いに略平行に、かつそれら電極片の長手方向が、光導波路24を伝搬する光の進行方向に対してほぼ直交する方向になるように配置されている。
櫛型電極61は電源69の+極に、櫛型電極63は電源69の−極にそれぞれ電気的に接続されている。一方、櫛型電極65は電源70の+極に、櫛型電極67は電源70の−極にそれぞれ電気的に接続されている。このような構成において、電源69、櫛型電極61、63により、光導波路23の所定の領域(櫛型電極61と63とにより電界が印加される領域)に、電圧V=V+Vを印加する。また、電源70、櫛型電極65、67により、光導波路24の所定の領域(櫛型電極65と67とにより電界が印加される領域)に、電圧V=V−Vを印加する。
このように、二つ光導波路23、24で同じようにバイアス電圧を印加し、かつ信号電圧を逆方向に加えることにより、第3の実施例と同様の効果を得ることができる。
なお、本実施例において、櫛型電極63と櫛型電極66とを一体化し、櫛型電極61にVを、櫛型電極67に−Vを印加し、一体化された電極にVを印加するようにしても良い。
さらに、光導波路23、24にバイアスVをそれぞれ印加し、光導波路23にのみ信号電圧Vを重畳するようにしても良い。
(第10の実施例)
図18は、第10の実施例に係るマッハツェンダー型光素子としての光変調器を示す図である。
図18において、符号71は、上述にて説明した本発明の一実施形態に係るマッハツェンダー型光素子である。温度を検知する手段としての温度測定素子72は、マッハツェンダー型光素子を構成する2つの光導波路の間に配置されている。また、加熱素子73は、マッハツェンダー型光素子71を適切に加熱できるように配置されている。この温度測定素子72および加熱素子73はそれぞれ、温度保持装置74に電気的に接続されており、温度保持装置74は、温度測定素子72から送られてくる温度信号を基に、加熱素子73による加熱を制御する。このような構成により、マッハツェンダー型光素子71の温度は制御される。
なお、本実施例では、温度測定素子72は、マッハツェンダー型光素子71を構成する2つの光導波路の間に配置されているが、これに限定されず、マッハツェンダー型光素子71の温度を適切に測定できる位置であればいずれの位置に配置されていても良い。
また、本実施例では、マッハツェンダー型光素子71を加熱する手段として加熱素子を用いているが、それに限定されず、例えば、加熱・吸熱素子等、電気信号に応じてマッハツェンダー型光素子71の温度を制御できるものであればいずれであっても良い。
このような構成において、マッハツェンダー型光素子の駆動時、または非駆動時に、温度測定素子72によって測定されたマッハツェンダー型光素子71の温度情報が電気信号として温度保持装置74に送られる。温度保持装置74は、送られた温度情報を基に、加熱素子73の加熱を制御する。このように、温度測定素子72によって検知された温度情報を基に加熱素子73を制御するので、マッハツェンダー型光素子71の温度を一定に保つことが可能となる。
(第11の実施例)
図19は、第11の実施例に係るマッハツェンダー型光素子としての光変調器を示す図である。
図19において、加熱素子75は、マッハツェンダー型光素子71の底部に設けられている。すなわち、加熱素子75は、マッハツェンダー型光素子71を構成する2つの光導波路に対して対称になるように配置されている。
本明細書において、「加熱素子を2つの光導波路に対して対称になるように配置」するとは、加熱素子による温度制御によって、マッハツェンダー型光素子を構成する2つの光導波路が同様に温度変化するように加熱素子を配置することを指す。すなわち、2つの光導波路に対して同量の熱量を提供または吸熱できるような配置を指す。
本実施例では、加熱素子75を、マッハツェンダー型光素子71を全て覆うように配置しているが、これに限定されない。本実施例で重要なことは、マッハツェンダー型光素子を構成する2つの光導波路が同様に温度変化することであるので、マッハツェンダー型光素子71よりも小さいサイズの加熱素子の重心と、マッハツェンダー型光素子71の重心とが略一致するように、加熱素子をマッハツェンダー型光素子71の上面または底面に設けるようにしても良い。
このように加熱素子を配置することで、マッハツェンダー型光素子71を構成する2つの光導波路が異なった温度に制御されることはなく、同じ温度になるように制御することが可能となる。
また、本実施例によれば、マッハツェンダー型光素子71を構成する2つの光導波路に同じバイアスVを印加した場合に、電圧印加による位相のずれをキャンセルすることができ、マッハツェンダー型光素子をより有効に動作することが可能となる。
以上のように、本発明の一実施形態に係るマッハツェンダー型光素子を用いると、バイアス点の温度依存性を大幅に緩和することができる。その結果として、モジュールの熱設計や、温度制御回路に対する要求を大幅に緩和して低価格化を実現することができる。また、二種類のバイアス電圧を用いることで、材料として最善のバイアス点を印加した上で、強度変調器として最適なバイアス電圧をかけることができるので、全体として最高の性能をだすことができ、より高性能な光スイッチ・変調器を実現することが出来るというメリットがある。
なお、上記本発明の一実施形態に関する説明では、2つの光導波路に対して、絶対値が同一である、「材料としての最大の特性を引き出すためのバイアス電圧V」を印加する形態について説明した。しかしながら、本発明の一実施形態では、2つの光導波路に対して印加するバイアス電圧がバイアス電圧Vであることが本質ではない。本発明に係るマッハツェンダー型光素子の出力に対する温度依存性の影響を低減することが重要であり、2つの光導波路に印加するバイアス電圧の上記温度依存性への影響を軽減することが重要なのである。そのために、本発明の一実施形態では、2つの光導波路に絶対値が同一のバイアス電圧を印加している。
従って、上記2つの光導波路に印加するそれぞれのバイアス電圧は、必ずしもバイアス電圧Vである必要はない。すなわち、2つの光導波路に印加するバイアス電圧としては、導波路コアに用いられる材料の特性を最大限引き出すことを考慮するとバイアス電圧Vが好ましいが、長期使用による上記材料の劣化等により、上記材料を破壊する電圧が、予め設定されたバイアス電圧Vよりも小さくなる可能性があることを考慮すると、2つの光導波路に印加するバイアス電圧としてバイアス電圧Vよりも小さな電圧を印加することも考えられる。
よって、本発明の一実施形態では、上記2つの光導波路に印加するそれぞれのバイアス電圧は、有限の値(0よりも大きく)であり、かつ導波路コアに用いられる材料(二次の電気光学効果を有する誘電体)についての、該材料を破壊する電圧よりも小さい値の電圧であっても良い。すなわち、上記材料に対する二次の電気光学効果の特性を発現するように設定された電圧であれば良い。
従来技術による、マッハツェンダー型光素子の構成を示す図である。 従来技術によるマッハツェンダー型光素子における、出力光強度の印加電圧依存性を示す図である。 KTNのような二次の電気光学効果を有する材料における、電界Eと屈折率変化△nの関係を表す図である。 KTNのような誘電体において、常誘電・強誘電転移点の周辺での誘電率と温度の関係を表す図である。 従来技術による、マッハツェンダー型光素子の構成を示す図である。 図5のVI−VI線矢視断面図である。 本発明の第1の実施例に係るマッハツェンダー型光強度変調器の構成を示す図である。 第1の実施例の光強度変調器・スイッチにおける、出力光強度の印加電圧依存性を示す図である。 本発明の第2の実施例に係るマッハツェンダー型光強度変調器の構成を示す図である。 本発明の第3の実施例に係るマッハツェンダー型光強度変調器の構成を示す図である。 本発明の第4の実施例に係るマッハツェンダー型光強度変調器の構成を示す図である。 本発明の第5の実施例に係るマッハツェンダー型光強度変調器の構成を示す図である。 本発明の第6の実施例に係るマッハツェンダー型光強度変調器の構成を示す図である。 本発明の第7の実施例に係るマッハツェンダー型光強度変調器の構成を示す図である。 本発明の第8の実施例に係るマッハツェンダー型光強度変調器の構成を示す図である。 (a)は、図15のXVIX−XVIX線矢視断面図であり、(b)は、図15のXVIY−XVIY線矢視断面図である。 本発明の第9の実施例に係るマッハツェンダー型光強度変調器の構成を示す図である。 本発明の第10の実施例に係るマッハツェンダー型光強度変調器の構成を示す図である。 本発明の第11の実施例に係るマッハツェンダー型光強度変調器の構成を示す図である。
符号の説明
21 入力ポート
22、25 3dBカプラ
23、24 光導波路
26 出力ポート
27A、27B、28A、28B 電極
29、30 電源
31A〜31C、32A、32B、33A〜33C、34A、34B 電極
35〜50 電源
51、52 光導波路
53A、53B、54A、54B、55A、55B、56A、56B 電極
57、58 電源
59、60 導波路コア
61、63、65、67 櫛型電極
62A、64A、66A、68A 電極片
62B、64B、66B、68B 電極部
69、70 電源
71 マッハツェンダー型光素子
72 温度測定素子
73、75 加熱素子
74 温度保持装置

Claims (24)

  1. 入力光を2つに分岐して出力する光分岐手段と、
    該分岐手段の一方の出力端に接続され、二次の電気光学効果を有する誘電体からなる第1の導波路コアを含む第1の光導波路と、
    該第1の光導波路に電圧を印加する第1の電圧印加手段と、
    前記分岐手段の他方の出力端に接続され、二次の電気光学効果を有する誘電体からなる第2の導波路コアを含む第2の光導波路と、
    該第2の光導波路に電圧を印加する第2の電圧印加手段と、
    前記第1および第2の光導波路に連結され、前記第1の光導波路から入力された光と前記第2の光導波路から入力された光とを合波して出力する合波手段とを備え、
    前記第1および第2の電圧印加手段は、対応する光導波路にそれぞれ、絶対値が同一である、有限の値であり、かつ前記二次の電気光学効果を有する誘電体についての、該誘電体を破壊する電圧よりも小さい値のバイアス電圧を印加し、かつ前記第1および第2の電圧印加手段の少なくとも一方は、対応する光導波路に信号電圧を印加することを特徴とするマッハツェンダー型光素子。
  2. 前記第1の電圧印加手段は、前記第1の光導波路に前記バイアス電圧を印加すると共に、該バイアス電圧に対して前記信号電圧を重畳し、
    前記第2の電圧印加手段は、前記第2の光導波路に前記バイアス電圧を印加することを特徴とする請求項1記載のマッハツェンダー型光素子。
  3. 前記第1の電圧印加手段は、前記第1の光導波路に前記バイアス電圧を印加すると共に、該バイアス電圧に対して前記信号電圧を重畳し、
    前記第2の電圧印加手段は、前記第2の光導波路に前記バイアス電圧を印加すると共に、該バイアス電圧に対して、前記第1の電圧印加手段にて重畳された信号電圧とは逆の符号の前記信号電圧を重畳することを特徴とする請求項1記載のマッハツェンダー型光素子。
  4. 前記第1の電圧印加手段は、前記第1の光導波路に前記バイアス電圧を印加すると共に、該バイアス電圧に対して前記信号電圧を重畳し、
    前記第2の電圧印加手段は、前記第2の光導波路に、前記第1の電圧印加手段によって印加されたバイアス電圧とは逆符号の前記バイアス電圧を印加すると共に、該バイアス電圧に対して、前記第1の電圧印加手段にて重畳された信号電圧と同符号の前記信号電圧を重畳することを特徴とする請求項1記載のマッハツェンダー型光素子。
  5. 前記第1の電圧印加手段は、前記第1の光導波路を挟んで略平行に対向して配置された2つの電極を備え、
    前記第2の電圧印加手段は、前記第2の光導波路を挟んで略平行に対向して配置された2つの電極を備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のマッハツェンダー型光素子。
  6. 前記第1の電圧印加手段に備えられた2つの電極のうち、前記第2の光導波路側に配置された電極と、前記第2の電圧印加手段に備えられた2つの電極のうち、前記第1の光導波路側に配置された電極とは一体化されていることを特徴とする請求項5記載のマッハツェンダー型光素子。
  7. 前記第1の電圧印加手段は、前記第1の光導波路を挟んで略平行に対向して配置された2つの電極からなる電極対を2つ備え、該2つの電極対は前記第1の光導波路に沿って入力側から出力側にそれぞれ形成されており、該2つの電極対のうちいずれか一方は、前記第1の光導波路上に設けられた第1の電極をさらに有し、
    前記第2の電圧印加手段は、前記第2の光導波路を挟んで略平行に対向して配置された2つの電極からなる電極対を2つ備え、該2つの電極対は前記第2の光導波路に沿って入力側から出力側にそれぞれ形成されており、該2つの電極対のうち、前記第1の光導波路の入力側および出力側の電極対に対して前記第1の電極が設けられた側に対応する電極対は、前記第2の光導波路上に設けられた第2の電極をさらに有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のマッハツェンダー型光素子。
  8. 前記第1の電圧印加手段は、互いに対向して配置した2つの櫛型電極を備え、該2つの櫛型電極により、前記第1の光導波路中を通過する光の進行方向に電界を印加し、
    前記第2の電圧印加手段は、互いに対向して配置した2つの櫛型電極を備え、該2つの櫛型電極により、前記第2の光導波路中を通過する光の進行方向に電界を印加することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のマッハツェンダー型光素子。
  9. 前記第1の電圧印加手段は、前記第1の光導波路を挟んで略平行に対向して配置された2つの電極からなる電極対を2つ備え、該2つの電極対は前記第1の光導波路に沿って入力側から出力側にそれぞれ形成されており、前記入力側に形成された電極対を構成する電極のそれぞれは、前記第1の光導波路に含まれる第1の導波路コアに対して、該第1の導波路コアの長手方向に垂直な面内における前記第1の導波路コアが形成される基板に対する水平方向から略45度傾けた第1の方向に電界を印加するように配置され、前記出力側に形成された電極対を構成する電極のそれぞれは、前記第1の導波路コアに対して、前記水平方向から略45度傾けた方向であって、前記第1の方向から90度傾けた第2の方向に電界を印加するように配置され、
    前記第2の電圧印加手段は、前記第2の光導波路を挟んで略平行に対向して配置された2つの電極からなる電極対を2つ備え、該2つの電極対は前記第2の光導波路に沿って入力側から出力側にそれぞれ形成されており、前記入力側に形成された電極対を構成する電極のそれぞれは、前記第2の光導波路に含まれる第2の導波路コアに対して、前記第1の方向に電界を印加するように配置され、前記出力側に形成された電極対を構成する電極のそれぞれは、前記第2の導波路コアに対して、前記第2の方向に電界を印加するように配置されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のマッハツェンダー型光素子。
  10. 前記バイアス電圧は、材料として最大の特性を引き出すためのバイアス電圧であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のマッハツェンダー型光素子。
  11. 前記信号電圧は、前記マッハツェンダー型光素子の出力と印加電圧との関係式について、前記出力を前記印加電圧で微分した際の微分係数が最大になる場合の電圧を含むことを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載のマッハツェンダー型光素子。
  12. 前記第1の光導波路と第2の光導波路とは異なる長さを有しており、前記第1の光導波路と第2の光導波路との行路差は、該行路差によって生じる位相差が、Nは任意の整数とすると(1/2+N)πと等しくなるように設定されていることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載のマッハツェンダー型光素子。
  13. 前記マッハツェンダー型光素子の温度を測定する温度測定手段と、
    前記マッハツェンダー型光素子の温度を制御する温度制御手段と、
    前記温度測定手段によって測定された温度情報により、前記温度制御手段を制御する温度保持手段と
    をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載のマッハツェンダー型光素子。
  14. 前記温度制御手段は、前記第1および第2の光導波路に対して同量の熱量のやり取りを行う位置に配置されていることを特徴とする請求項13記載のマッハツェンダー型光素子。
  15. 入力光を2つに分岐し、該分岐された光の一方を、二次の電気光学効果を有する誘電体からなる第1の導波路コアを含む第1の光導波路へと出力し、前記分岐された光の他方を、二次の電気光学効果を有する誘電体からなる第2の導波路コアを含む第2の光導波路へと出力する光分岐工程と、
    前記分岐された光のそれぞれが入力された前記第1および第2の光導波路に電圧を印加する電圧印加工程と、
    前記電圧が印加された第1および第2の光導波路から出力されたそれぞれの光を合波して出力する合波工程とを有し、
    前記電圧印加工程では、第1および第2の光導波路にそれぞれ、絶対値が同一である、有限の値であり、かつ前記二次の電気光学効果を有する誘電体についての、該誘電体を破壊する電圧よりも小さい値のバイアス電圧を印加し、かつ前記第1および第2の光導波路の少なくとも一方に、対応する光導波路に信号電圧を印加することを特徴とするマッハツェンダー型光素子の駆動方法。
  16. 前記電圧印加工程では、前記第1の光導波路に前記バイアス電圧を印加すると共に、該バイアス電圧に対して前記信号電圧を重畳し、
    前記第2の光導波路に前記バイアス電圧を印加することを特徴とする請求項15記載のマッハツェンダー型光素子の駆動方法。
  17. 前記電圧印加工程では、前記第1の光導波路に前記バイアス電圧を印加すると共に、該バイアス電圧に対して前記信号電圧を重畳し、
    前記第2の光導波路に前記バイアス電圧を印加すると共に、該バイアス電圧に対して、前記第1の光導波路に印加された信号電圧とは逆の符号の前記信号電圧を重畳することを特徴とする請求項15記載のマッハツェンダー型光素子の駆動方法。
  18. 前記電圧印加工程では、前記第1の光導波路に前記バイアス電圧を印加すると共に、該バイアス電圧に対して前記信号電圧を重畳し、
    前記第2の光導波路に、前記第1の光導波路に印加されたバイアス電圧とは逆符号の前記バイアス電圧を印加すると共に、該バイアス電圧に対して、前記第1の光導波路に印加された信号電圧と同符号の前記信号電圧を重畳することを特徴とする請求項15記載のマッハツェンダー型光素子の駆動方法。
  19. 前記電圧印加工程では、前記第1および第2の光導波路のそれぞれ2つの領域に電界を印加し、該2つの領域のうち入力側の領域には、前記第1の光導波路に含まれる第1の導波路コアおよび前記第2の光導波路に含まれる第2の導波路コアに対して、該第1および第2の導波路コアの長手方向に垂直な面内における前記第1および第2の野導波路コアが形成される基板に対する水平方向から略45度傾けた第1の方向に電界を印加し、前記2つの領域のうち出力側の領域には、前記第1および第2の導波路コアに対して、前記水平方向から略45度傾けた方向であって、前記第1の方向から90度傾けた第2の方向に電界を印加することを特徴とする請求項15乃至18のいずれかに記載のマッハツェンダー型光素子の駆動方法。
  20. 前記バイアス電圧は、材料として最大の特性を引き出すためのバイアス電圧であることを特徴とする請求項15乃至19のいずれかに記載のマッハツェンダー型光素子の駆動方法。
  21. 前記信号電圧は、前記マッハツェンダー型光素子の出力と印加電圧との関係式について、前記出力を前記印加電圧で微分した際の微分係数が最大になる場合の電圧を含むことを特徴とする請求項15乃至20のいずれかに記載のマッハツェンダー型光素子の駆動方法。
  22. 前記第1の光導波路と第2の光導波路とは異なる長さを有しており、前記第1の光導波路と第2の光導波路との行路差は、該行路差によって生じる位相差が、Nは任意の整数とすると(1/2+N)πと等しくなるように設定されていることを特徴とする請求項15乃至20のいずれかに記載のマッハツェンダー型光素子の駆動方法。
  23. 前記マッハツェンダー型光素子の温度を測定する温度測定工程と、
    該温度測定工程によって測定された温度情報により、前記マッハツェンダー型光素子の温度を制御する温度制御工程と
    をさらに有することを特徴とする請求項15乃至22のいずれかに記載のマッハツェンダー型光素子の駆動方法。
  24. 前記温度制御工程では、前記第1および第2の光導波路に対して同量の熱量のやり取りを行うことを特徴とする請求項23記載のマッハツェンダー型光素子の駆動方法。
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