JP2006220556A - 角度検出装置 - Google Patents

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均 青山
Setsuhei Ri
雪萍 李
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翔 鳳
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Abstract

【課題】ヒンジ部の内部の軸周囲に構成要素を配設する必要のない、小型の開閉角度検出装置を提供すること。
【解決手段】ヒンジを介して開閉する第1部材1及び第2部材2の開閉角度を検出する角度検出装置であって、第1部材1のヒンジ部11の端面12に配設され、ヒンジ部11の延びる方向と直交する面内に磁化方向を持つ磁石4と、第2部材2に配設され、磁石4の磁化方向Aと平行な面内に検出方向Bを持ち磁石4の磁界を検出する磁気センサ5と、を有し、磁気センサ5が磁石4の回転にともなって変化する検出方向Bの磁界成分を検出することで開閉角度を検出することを特徴とする角度検出装置。角度検出のための磁石をヒンジ部の端面に配設するので、ヒンジ部の軸の周囲に磁石を配設しなくてよく、ヒンジ部を小型化するための障害がなくなり、筐体の小型化を容易にすることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ヒンジを介して開閉する2つの部材からなる装置に用いられる角度検出装置に関するものである。詳しくは、携帯電話機やPDA(個人情報端末)、ノート型コンピュータなどの折畳式携帯情報端末において開閉検知を行う角度検出装置に関するものである。
近年発達の著しい携帯電話機やPDA、ノートパソコンなどの持ち運び可能な折畳式携帯情報端末において、表示部と本体の2つの筐体の開閉を検出し、その動作状態、例えば通話、無通話状態の切替や表示パネルのバックライトの点灯、消灯状態の切替を制御することが増えている。
折畳式携帯情報端末において、筐体の開閉の検出には、以前より接点式のスイッチが使われていたが、最近では接点の寿命やチャタリングの問題、あるいは端末表面にスイッチのための凸部や孔を設けることにより美観が失われるという問題から非接触のセンサ、特に磁気センサがよく使用されている。
例えば、磁気センサを使用した角度検出装置としては、第1筐体の第1ヒンジ部の内部の軸の周囲に設けた磁石と、2つの筐体が閉じられている時に最も近接するように第2筐体に設けた磁気センサとからなり、磁石がヒンジ部の軸の周りを回転することによる磁気変化を磁気センサで検出するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、上記従来の角度検出装置では筐体の開閉角度を検出するための磁石を軸の周囲に回動させる空間をヒンジ部の内部に設ける必要があるため、携帯電話、PDAなどの筐体の小型化をはかるときに、ヒンジ部を小径化することができない。
また、上記従来の角度検出装置では磁石の磁化方向が軸の半径方向にあり、それが軸の回りに回転するため、2つの筐体が閉じられている時だけ磁化方向が磁気センサの検出方向と一致し、磁気センサの磁束密度が最大となり、磁気センサの出力信号も最大となり、筐体が開かれると磁気センサの磁束密度は急速に減少し、磁気センサの出力も急速にゼロになる。したがって、従来の角度検出装置は、単に筐体の開閉を検出するだけで、開閉角度を連続的に精度よく検出することができない恐れがある。
特開2004−177327号公報
本発明は、上記従来の角度検出装置の問題に鑑みてなされたものであり、ヒンジ部の内部の軸周囲に構成要素を配設する必要のない、小型の開閉角度検出装置を提供することを課題としている。また、筐体の開閉だけでなく、開閉角度を高精度に検出できる開閉角度検出装置を提供することを課題としている。
課題を解決するためになされた請求項1に係る発明は、ヒンジを介して開閉する第1部材及び第2部材の開閉角度を検出する角度検出装置であって、前記第1部材のヒンジ部の端面に配設され、前記ヒンジ部の延びる方向と直交する面内に磁化方向を持つ磁石と、前記第2部材に配設され、前記磁石の磁化方向と平行な面内に検出方向を持ち前記磁石の磁界を検出する磁気センサと、を有し、前記磁気センサが前記磁石の回転にともなって変化する前記検出方向の磁界成分を検出することで開閉角度を検出することを特徴としている。
角度検出のための磁石をヒンジ部の延びる方向と直交する端面に配設するので、ヒンジ部の軸の周囲に磁石を配設しなくてよく、ヒンジ部を小型化するための障害がなくなり、部材の小型化を容易にすることができる。また、磁気センサが磁石の磁化方向と平行な面内に検出方向を持ち、磁石の回転にともなって変化する検出方向の磁界成分を検出するので、開閉角度を検出することができる。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の角度検出装置であって、さらに、前記磁界の検出方向成分から前記開閉角度を算出する開閉角度演算手段を有することを特徴としている。
開閉角度演算手段で開閉角度を算出するので、角度を出力することができる。したがって、この出力を使って例えば表示パネルのバックライトを徐々に暗くしたり、徐々に明るくしたりすることができる。
また、請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の角度検出装置であって、前記磁気センサは2つの磁気センサを備え、該2つの磁気センサの検出方向が直交することを特徴としている。
検出方向が直交する2つの磁気センサで磁石の回転にともなって変化する検出方向の磁界成分を検出し、開閉角度を検出するので、磁界の変動の影響を受けることがなく、高精度の角度検出ができる。
また、請求項4に係る発明は、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の角度検出装置であって、前記磁気センサはMI(マグネトインピーダンス)磁気センサであることを特徴としている。
MI磁気センサは、小さいので磁石の一様磁界の中に精度よく配設することができ磁界を高精度に検出可能である。
また、請求項5に係る発明は、請求項2ないし4のいずれか1項に記載の角度検出装置であって、さらに、前記開閉角度を2つの所定角度に設定したときの前記磁気センサ出力から誤差係数を算出する誤差係数演算手段を有し、前記開閉角度演算手段は前記誤差係数演算手段が算出した誤差係数を用いて開閉角度を算出することを特徴としている。
誤差係数演算手段が2つの所定角度に対応する磁気センサ出力から誤差係数を算出し、その誤差係数を用いて開閉角度演算手段が開閉角度を算出するので、磁気センサの感度が変化し、出力がドリフトしてもそれらを補償して常に高精度の角度を出力することができる。
角度検出のための磁石をヒンジ部の端面に配設するので、ヒンジ部の軸の周囲に磁石を配設しなくてよく、ヒンジ部を小型化するための障害がなくなり、部材の小型化を容易にすることができる。また、磁気センサが磁石の磁化方向と平行な面内に検出方向を持ち、磁石の回転にともなって変化する検出方向の磁界成分を検出するので、開閉角度を検出することができる。
(実施形態1)
本発明に係る角度検出装置の実施形態1について、図を用いて説明する。図1は、角度検出装置を備えた折畳式携帯情報端末機の部分透視図、図2は、図1の要部拡大図、図3は、磁界と磁気センサの検出方向成分の関係を説明する図、図4はMI(マグネトインピーダンス)磁気センサの概略構成図、図5は磁気センサの出力特性を示す図、図6は、信号処理部のブロック図、図7は、検出値θsと筐体の開閉角度θの関係を示すグラフである。なお、同一要素には同じ符号・番号を付す。
図1に示す折畳式携帯情報端末機は、表示部を備えた第1筐体(第1部材に相当)1と、操作部および制御部を備えた本体である第2筐体(第2部材に相当)2とを有している。第1筐体1と第2筐体2とはヒンジ軸3を介して回転自由に結合され、不図示の付勢手段によって開放状態または閉鎖状態を維持するよう付勢されている。
ここで、第1筐体1と一体に形成され、ヒンジ軸3を枢支する部分を第1ヒンジ部11、11’という。同様に、第2筐体2と一体に形成され、ヒンジ軸3を枢支する部分を第2ヒンジ部21、21’という。第1ヒンジ部11、11’と第2ヒンジ部21、21’とは、筐体の開閉に伴って相対的に回転する。
ここで、第1ヒンジ部11はヒンジ構造の概念図であり、ヒンジ部11’は筐体1によって覆われているヒンジ部を表している。また、第2ヒンジ部21はヒンジ構造の概念図であり、ヒンジ部21’は筐体2によって覆われているヒンジ部を表している。
これより以下の記述で、開閉とは第1筐体1を軸3のまわりに回転させる例で説明するが、第2筐体2を回転させても、あるいは両方の筐体を回転させても同じことである。また、ここで、全閉とは折り畳んで第1筐体1と第2筐体2を重ねた状態とし、全開とは第1筐体1と第2筐体2が互いに最も離れた位置にある状態とする。
第1筐体1および第2筐体2の開閉角度検出装置は、磁石4、磁気センサ5及び信号処理部6を備えている。
磁石4は、たとえば縦4mm、横4mm、厚さ2mmのフェライト磁石であり、第1ヒンジ部11の端面12に矢印で示す磁化方向Aが軸3と直交する面内に含まれるべく接着手段により固着されており、第1筐体を開閉させると共に回転する。これにより磁石4は第1筐体1の開閉に伴って軸3を中心にヒンジ部11の端面12でヒンジ部11と共に回転する構造であるため、従来技術が必要とした軸の周囲に磁石を回動させるための空間を不要とするものである。
磁気センサ5は、その検出方向Bが磁石4の磁化方向Aと平行な面内に含まれるように磁石4の側面41と対面して第2筐体に一体的に配設されている。ここで磁石4の側面41とは磁化の方向Aと平行な磁石4の面のことである。
磁気センサ5としては、ホール素子、磁気抵抗素子、フラックスゲート磁気センサ等を用いることができるが、MI(マグネトインピーダンス)磁気センサを用いることが好ましい。MI磁気センサは、小さいので磁石4の一様磁界の中に精度よく配設することができ、磁界を高精度に検出可能になるからである。
MI磁気センサは、図4に示すように、センサ部51、パルス発生器52、サンプルホールド回路53とからなる。センサ部51は、アモルファスワイヤ511とワイヤ511に巻回した検出コイル512とからなる。アモルファスワイヤ511にパルス発生器52からパルス電流を印加すると、その電流の立ち上がり、または立ち下がり時にアモルファスワイヤ511に卷回した検出コイル512に生じるアモルファスワイヤ511周辺の外部磁界に対応する電圧を、前記パルス電流と同期して開閉するアナログ電子スイッチ531とコンデンサ532および増幅器533からなるサンプルホールド回路53により検出し、直流電圧として出力する。
このMI磁気センサは、超小型かつ高感度であることが特徴である。本実施形態で用いたアモルファスワイヤ511は直径が20μm、長さが1mmであり、図2に示すごとく縦3.5mm、横3.5mm、高さ1.5mmの小型のパッケージ501に収納され、磁石4の一様な磁界の中に精度よく配設することができ、高精度な磁界計測が可能である。
第1筐体1の開閉に伴って磁石4の磁化の方向A すなわちN極から磁力線J(点線で示す閉ループ曲線)が出る方向は、軸3と直交する面内で軸3を中心に回転し、これに伴い磁気センサ5の周辺の磁界も回転する。この磁界の回転、すなわち磁石4の回転を磁気センサ5で検出することで筐体の開閉角度θを求めることができる。すなわち、磁石4のN極から出発してやがて方向が反転してS極へ到達する磁力線Jの経路のほぼ中央位置に配設された磁気センサ5によって、ベクトル値である磁界H0の方向成分を検出して電気信号に変換するものである。磁気センサ5が位置する周辺は、磁力線Jの経路のほぼ中央であり、磁力線Jによる磁界が一様であるので、第1筐体1の開閉によって磁石4が回転すると、図3のごとく、磁気センサ5の周辺の磁界の強さH0はその大きさは変化せず、磁界H0の方向のみが矢印で示すRのように変化(回転)する。したがって磁界H0と磁気センサ5の検出方向Bとがなす角度θに対応する磁気センサの出力Eθはcosθの関数になる。
筐体の開閉にともなって磁石4の磁界H0と磁気センサ5の検出方向Bとのなす角度が変化するので、磁気センサ5の出力から磁石4の回転角すなわち筐体の開閉角度θに対応する信号を得ることができる。
本実施形態では第1筐体1が全閉のときに、前記磁界H0の方向と磁気センサ5の検出方向Bとを一致するよう設定した。これにより全閉のときに磁気センサ5が検出する磁界H0の成分は正の最大値H0になり、その出力E0の値はH0である。
また、全開のときの第1筐体1と第2筐体2の角度θが180°のとき、磁気センサ5の検出方向Bに対する前記磁界H0の方向は全閉のときに対して逆向きになる。したがって、磁気センサ5の出力E180は、極性が逆になり負の最大値−H0になる。これにより、全閉から全開までの筐体の開閉角度θと磁気センサ5の出力信号Eθの関係は図5のごとく、cos(コサイン)の関数で求めることができる。
信号処理部6は、筐体の開閉角度θと磁気センサ5の出力Eθとの関係を線形化するためのもので、第2筐体2に配置されている。この、信号処理部6は、図6に示すごとく磁気センサ5の出力EθをA/Dコンバータ61を介して開閉角度演算手段62に入力し、下記の数1に示す演算を実行することにより、cos関数として検出された角度信号Eθから筐体の開閉角度θと線形関係になる開閉角度信号θSを求めている。これによって、図7に示すように、筐体の開閉角度θと開閉角度演算手段62の出力θSとは直線関係になり、角度検出装置の出力、すなわち開閉角度演算手段62の出力θSから開閉角度θを1対1で求めることができる。
Figure 2006220556
なお、磁界H0は前記のごとく基本的には変化しないから、あらかじめ求めておく定数である。
(実施形態2)
本発明に係る角度検出装置の実施形態2について、図を用いて説明する。図8は、角度検出装置を備えた折畳式携帯情報端末機の部分透視図の要部拡大図、図9は、磁界と2つの磁気センサの検出方向成分の関係を説明する図、図10は、信号処理部のブロック図である。
図8では、実施形態1と同じ構成要素には同じ符号が付してあるので、その説明を省略し、相違分のみを説明する。
本実施形態における角度検出装置は、図2に示す実施形態1の磁気センサ5に換わって、検出方向が磁石4の磁化方向Aと平行な面内で互いの検出方向が直交するように配設された2つの磁気センサ5、5’と、信号処理部6’を備えている。したがって、本実施形態の角度検出装置は、図2に示す実施形態1の磁気センサ5の代わりに、検出方向が直交するように配設された2つの磁気センサ5、5’を用いて磁石4の磁界H0を2つのベクトル量として検出するものである。
磁気センサ5および5’は実施形態1と同じ原理のMI磁気センサからなり、第1筐体1が全開のときに磁気センサ5の検出方向Bと磁石4の磁気センサ位置における磁界H0の方向が一致するように配設されている。この磁気センサ5および5’は縦3.5mm、横3.5mm、高さ1.5mmの小型のパッケージ501’に収納されているので、磁石4による一様磁界の中に精度よく配設することができ高精度の磁気検出が可能である。
磁気センサ5の検出方向Bをx軸方向とし、磁気センサ5’の検出方向をy軸方向とすると、磁界H0の方向θと2つの磁気センサ5、5’の出力信号Exθ、Eyθとの関係は、図9のごとく、Exθ=H0cosθ、Eyθ=H0sinθの関係になる。三角関数sinθ/cosθ=tanθの関係を利用すると、この2つの信号Exθ、Eyθから筐体の開閉角度θと線形関係になる開閉角度信号θSを以下に示す数2を演算することで求めることができる。
Figure 2006220556
すなわち、磁気センサ5および5’の出力ExθおよびEyθを計測し、上記数2の演算を施すことによって筐体の開閉角度θと計測した角度信号θSとは線形関係化する。
信号処理部6’は、図10に示すごとく磁気センサ5、5’の出力Exθ、EyθをA/Dコンバータ61’を介して開閉角度演算手段62’に入力し、上記の数2に示す演算を実行して筐体の開閉角度θと線形関係になる開閉角度信号θSを求める。
なお、数2の展開を行うと以下に示す数3が得られ、最終的にはH0が含まれず角度演算手段62’の演算結果には前記磁界強さH0が関与しないことが分かる。
Figure 2006220556
すなわち、本実施形態の角度検出装置は、磁界強さH0の変動に対して無関係になるので、H0の変動の原因となる磁石4の磁化強さの変化や、磁気センサ5、5’と磁石4との距離変化などの影響を受けない。したがって、本実施形態の角度検出装置は、温度変化や経年変化により磁界の強さH0が変動しても誤差が生じないので、長期間にわたり正確な角度計測の精度を維持することができる。
(実施形態3)
本発明に係る角度検出装置の実施形態3について、図を用いて説明する。図11は、信号処理部のブロック図、図12は、誤差係数演算の流れを示すフローチャートである。
本実施形態の角度検出装置は、実施形態1の信号処理部に校正開始スイッチと誤差係数演算手段を追加して磁気センサの感度変化とドリフトを校正することで長期的に正確な開閉角度の計測精度を維持するようにするものである。すなわち、磁気センサ5が経年変化により検出感度の変化あるいはゼロ点オフセット(磁界がゼロのときの出力電圧)を生じると、その出力Eθは以下の数4のごとくになり、このEθを前記数1に適用して開閉角度演算を行うと誤差を生じる。
Figure 2006220556
ここでH0’は本来磁石4による磁界H0として検出されるべきものであるが、感度が変化したため誤差成分を含んでH0’として検出されるものである。このH0’の値は感度が減少したときは前記H0よりも小さな数値であり、感度が増加したときはH0よりも大きな数値である。また、mはオフセット誤差成分であり、検出した磁界とは無関係な磁気センサ5の出力に含まれる直流電圧である。
本実施形態の角度検出装置は、たとえば全閉と全開状態のように筐体の機械的条件によって操作者が再現性よく容易に設定でき、かつあらかじめ分かっている筐体の2つの所定の開閉角度に対応する磁気センサの2つの出力を使用して、数4のH0’およびmを算出し、この2つの信号を角度演算手段に適用することで、角度検出装置を校正し正確な開閉角度信号θsを出力するものである。
本実施形態の信号処理部6’’は、図11に示すように、A/Dコンバータ61’’、コンピュータ62’’、 メモリ63’’、校正開始スイッチ65’’を有し、コンピュータ62’’は、開閉角度演算手段621’’、誤差係数演算手段622’’を有している。
校正開始スイッチ65’’は、本発明の角度検出装置を校正するときに使用するものであり、筐体が所定の開き角度、例えば全開のθ2の状態で校正開始スイッチ65’’が押されると誤差係数演算手段622’’の制御ソフトウエアにより、校正ルーチンが起動し、誤差係数演算手段622’’は、校正開始スイッチ65’’の状態判定や磁気センサ5の出力の記憶、誤差係数信号の算出を行う。
メモリー63’’は、誤差係数演算手段622’’の指令に従って磁気センサ5の出力Eθ1、Eθ2および算出された誤差係数信号H0’、mを逐次記憶する。また開閉角度演算手段621’’は、磁気センサ5の出力Eθと誤差係数演算手段622’’で算出された誤差係数信号H0’、mを使用して校正された正確な筐体の開閉角度θSを演算し出力する。
筐体の機械的条件によって決まる2つの角度、たとえば全閉状態のθ1と全開状態のθ2は既知の定数であるから予めコンピュータ62’’のROM(図示省略)に記憶しておき、校正を必要とするときに全開状態における磁気センサ5が検出した出力Eθ2および全閉状態における磁気センサ5が検出した出力Eθ1を、メモリ623’’に記憶する。
ここで前記Eθ1およびEθ2には磁気センサ5の感度変化により前記数4に示したごとく誤差成分が含まれるので、この2つの角度θ1、θ2に対する磁気センサ5の出力は、それぞれEθ1=H0’+m、Eθ2=H0’cosθ2 +mである(ここで全閉状態の角度θ1を0としてcosθ1=1である)。
また、Eθ1、Eθ2は前述のメモリ63’’に記憶した定数であり、θ1、θ2は前記ROMに記憶してある定数であるから、2つの未知数であるH0’、mは以下の数5、数6のように算出できる。
Figure 2006220556
Figure 2006220556
上記のEθ1およびEθ2のメモリ63’’への記憶、さらに数5および数6の演算は誤差係数演算手段622’’の制御ソフトウエアで行われる。
また算出された誤差係数信号H0’、mは、誤差係数演算手段622’’によってメモリ63’’へ記憶されるので、信号処理部6’’の開閉角度演算手段621’’は、メモリ63’’に記憶されている誤差係数信号H0’、mを使用して以下に示す数7の演算を行うことによって校正された正確な筐体の開閉角度θSを出力する。
Figure 2006220556
なお、前記θ1、θ2の値を前記のROMに記憶するのはメーカーの工場で出荷時に前もって行うものである。また前記Eθ1、Eθ2の記憶は、筐体の操作者が校正を必要とするときに校正開始スイッチ65’’を押すことで誤差係数演算手段622’’の制御ソフトウエアが起動して実行される。
以下図11、図12を使って本実施形態の角度検出装置の動作を説明する。
筐体が全開状態において校正開始スイッチ65’’が押されるとステップs11においてこれを検出し、これによってステップs12で磁気センサ5の出力Eθ2をメモリ63’’に記憶する。次に、ステップs13において筐体が全閉であることを検知すると、ステップs14において全閉状態における磁気センサ5の信号Eθ1をメモリ63’’に記憶する。次に、ステップs15において数5、数6により誤差係数信号H0’、mを算出しメモリ63’’に記憶する。
ステップs13で全閉状態の検出は、本開閉角度検出装置とは別に設けられている、筐体を閉じると一定時間後に電子装置の電源を切断するために用意された電源スイッチ7の信号を利用して、実際に電源が切断されるよりも前にステップs13からステップs15までの処理を終える。なお、電源スイッチ7の情報を利用するのとは別に、逐次測定されている開閉角度信号θSがあらかじめ定めておいた所定の角度以下になったことで全閉状態と判断することも可能である。ここで所定の角度とは例えば10°である。
以上で誤差係数演算手段622’’の制御ソフトウエアの動作は終了するが、その後に本筐体が開かれて再び電源が投入されると開閉角度演算手段621’’は、磁気センサ5の出力Eθを読み込むと共に、メモリ63’’から誤差係数信号H0’、mを読み込んで数7の演算により時々刻々の開閉角度θSを出力する。
(実施形態4)
本発明に係る角度検出装置の実施形態4について、図を用いて説明する。図13は、信号処理部のブロック図、図14は、誤差係数演算の流れを示すフローチャートである。
実施形態3の角度検出装置は、実施形態1の信号処理部に誤差係数演算手段等を追加して磁気センサの感度変化とドリフトを校正するものであった。本実施形態の角度検出装置は、実施形態2の信号処理部に校正開始スイッチと誤差係数演算手段を追加して磁気センサの感度変化とドリフトを校正するものである。すなわち、2つの磁気センサ5,5’が経年変化により検出感度の変化あるいはゼロ点オフセット(磁界がゼロのときの出力電圧)を生じると、その出力Exθ、Eyθは以下の数8、数9のごとくになり、このExθ、Eyθを数2に適用して開閉角度演算を行うと誤差を生じる。
Figure 2006220556
Figure 2006220556
ここでH’0、H’’0は、それぞれ磁気センサ5、5’の感度変化による磁石4による磁界である。また、m’、m’’は、それぞれ磁気センサ5,5’のドリフトによるオフセット誤差成分である。
本実施形態の信号処理部6’’’は、図13に示すように、A/Dコンバータ61’’’、コンピュータ62’’’、 メモリ63’’’、校正開始スイッチ65’’’を有し、コンピュータ62’’’は、開閉角度演算手段621’’’、 誤差係数演算手段622’’’を有している。
校正開始スイッチ65’’’は、本発明の開閉角度検出装置を校正するときに使用するものであり、筐体が所定の開き角度、例えば全開のθ2の状態で校正開始スイッチ65’’’が押されると誤差係数演算手段622’’’の制御ソフトウエアにより、校正ルーチンが起動し、誤差係数演算手段622’’’は、校正開始スイッチ65’’’の状態判定や磁気センサ5、5’の出力の記憶、誤差係数信号の算出を行う。
メモリー63’’は、誤差係数演算手段622’’’の指令に従って磁気センサ5、5’の出力Exθ1、Exθ2、Eyθ1、Eyθ2及び算出された誤差係数信号H’0、H’’0、m’、m’’を逐次記憶する。また開閉角度演算手段621’’’は、磁気センサ5、5’の出力Exθ、Eyθと誤差係数演算手段622’’’で算出された誤差係数信号H’0、H‘’0、m’、m’’を使用して校正された正確な筐体の開閉角度θSを演算し出力する。
筐体の機械的条件によって決まる2つの角度、たとえば全閉状態のθ1と全開状態のθ2は既知の定数であるから予めコンピュータ62’’のROM(図示省略)に記憶しておき、校正を必要とするときに全開状態における磁気センサ5、5’が検出した出力Exθ2、Eyθ2および全閉状態における磁気センサ5、5’が検出した出力Exθ1、Eyθ1を、メモリ63’’’に記憶する。
ここで前記Exθ1、Eyθ1およびExθ2、Eyθ2には磁気センサ5、5’の感度変化により数8、数9に示したごとく誤差成分が含まれるので、この2つの角度θ1、θ2に対する磁気センサ5、5’の出力は、それぞれExθ1=H’0+m’、 Eyθ1=m’’、Exθ2=H’0cosθ2 +m’、 Eyθ2=H’’0sinθ2+m’’である(ここで全閉状態の角度θ1を0としてcosθ1=1、sinθ1=0である)。
また、Exθ1、Eyθ1及びExθ2、Eyθ2は、メモリ63’’’に記憶した定数であり、θ1、θ2は前記ROMに記憶してある定数であるから、4つの未知数であるH’0、H’'o、m’、m’’は、以下の数10〜数13のように算出できる。
Figure 2006220556
Figure 2006220556
Figure 2006220556
Figure 2006220556
上記のExθ1、Eyθ1及びExθ2、Eyθ2のメモリ63’’’への記憶と、数10〜数13の演算は誤差係数演算手段622’’’の制御ソフトウエアで行われる。
また算出された誤差係数信号H’0、H’’o、m’、m’’は、誤差係数演算手段622’’によってメモリ63’’へ記憶されるので、信号処理部6’’’の開閉角度演算手段621’’’は、メモリ63’’’に記憶されている誤差係数信号H’0、H’’o、m’、m’’を使用して以下に示す数14の演算を行うことによって校正された正確な筐体の開閉角度θSを出力する。
Figure 2006220556
以下図13、図14を使って本実施形態の角度検出装置の動作を説明する。
筐体が全開状態において校正開始スイッチ65’’’が押されるとステップs21においてこれを検出し、これによってステップs22で磁気センサ5、5’の出力Exθ2、Eyθ2をメモリ63’’’に記憶する。次に、ステップs23において筐体が全閉であることを検知すると、ステップs24において全閉状態における磁気センサ5、5’の信号Exθ1、Eyθ1をメモリ63’’’に記憶する。次にステップs25において数10〜数13により誤差係数信号H’0、H’’0、m’、m’’を算出しメモリ63’’’に記憶する。
以上で誤差係数演算手段622’’’の制御ソフトウエアの動作は終了するが、その後に筐体が開かれて再び電源が投入されると開閉角度演算手段621’’’は、磁気センサ5、5’の出力Exθ、Eyθを読み込むと共に、メモリ63’’’から誤差係数信号H’0、H’’0、m’、m’’を読み込んで数14の演算により時々刻々の開閉角度θSを出力する。
実施形態1の角度検出装置を備えた折畳式携帯情報端末機の部分透視図である。 図1の要部拡大図である。 実施形態1の角度検出装置における磁界と磁気センサの検出方向成分の関係を説明する図である。 実施形態1の角度検出装置におけるMI(マグネトインピーダンス)磁気センサの概略構成図である。 実施形態1の角度検出装置における磁気センサの出力特性を示す図である。 実施形態1の角度検出装置における信号処理部のブロック図である。 実施形態1の角度検出装置の検出値θsと筐体の開閉角度θの関係を示すグラフである。 実施形態2の角度検出装置を備えた折畳式携帯情報端末機の部分透視図の要部拡大図である。 実施形態2の角度検出装置における磁界と2つの磁気センサの検出方向成分の関係を説明する図である。 実施形態2の角度検出装置における信号処理部のブロック図である。 実施形態3の角度検出装置における信号処理部のブロック図である。 実施形態3の角度検出装置における誤差係数演算の流れを示すフローチャートである。 実施形態4の角度検出装置における信号処理部のブロック図である。 実施形態4の角度検出装置における誤差係数演算の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1・・・第1筐体(第1部材)
2・・・第2筐体(第2部材)
4・・・磁石
5、5’・・・磁気センサ
11・・・第1筐体のヒンジ部
12・・・ヒンジ部の端面
62、62’、621’’、621’’’・・・開閉角度演算手段
622’’、622’’’・・・・誤差係数演算手段
A・・・磁石の磁化方向
B・・・磁気センサの検出方向

Claims (5)

  1. ヒンジを介して開閉する第1部材及び第2部材の開閉角度を検出する角度検出装置であって、
    前記第1部材のヒンジ部の端面に配設され、前記ヒンジ部の延びる方向と直交する面内に磁化方向を持つ磁石と、
    前記第2部材に配設され、前記磁石の磁化方向と平行な面内に検出方向を持ち前記磁石の磁界を検出する磁気センサと、
    を有し、前記磁気センサが前記磁石の回転にともなって変化する前記検出方向の磁界成分を検出することで開閉角度を検出することを特徴とする角度検出装置。
  2. さらに、前記磁界の検出方向成分から前記開閉角度を算出する開閉角度演算手段を有することを特徴とする請求項1に記載の角度検出装置。
  3. 前記磁気センサは2つの磁気センサを備え、該2つの磁気センサの検出方向が直交することを特徴とする請求項1または2に記載の角度検出装置。
  4. 前記磁気センサはMI(マグネトインピーダンス)磁気センサであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の角度検出装置。
  5. さらに、前記開閉角度を2つの所定角度に設定したときの前記磁気センサ出力から誤差係数を算出する誤差係数演算手段を有し、前記開閉角度演算手段は前記誤差係数演算手段が算出した誤差係数を用いて開閉角度を算出することを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1項に記載の角度検出装置。
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WO2008084798A1 (ja) * 2007-01-11 2008-07-17 Alps Electric Co., Ltd. 回動部を有する電子機器
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