JP2006220487A - 位置推定装置、位置推定方法及び位置推定プログラム - Google Patents

位置推定装置、位置推定方法及び位置推定プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 複数の受信機を配置したフィールド内において、発信機を持たせた移動体の位置を簡易に推定する。
【解決手段】 複数の受信機が配置されたフィールド内において発信機を持たせた移動体の位置を推定するために:予め取得した各前記受信機による前記発信機の検出状況を時系列に記録した検出記録データから、単位時間における前記複数の受信機の各々による前記発信機の検出状況を表す特徴ベクトルの群を生成し;前記特徴ベクトルの群を所定のグループ化基準に基づいてグループ化し、各グループの各々に対して前記グループを代表する代表特徴ベクトルを生成し;前記代表特徴ベクトルごとに、前記フィールド内の場所をラベル付けする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、位置推定装置、位置推定方法及び位置推定プログラムに関する。
現在、移動体に持たせた微弱な電波を発信する発信機と、フィールド内に配置した受信機の位置とから屋内での移動体の位置や動線を得るシステムの開発が行われており、それらに関する技術が、例えば特許文献1などに提案されている。移動体位置検出システムでは、移動体に発信機を持たせ、移動体が訪れたことを知りたい場所を中心に、フィールド全域をカバーするように受信機を設置する。移動体が受信機の近傍(観測スポット)に訪れると、移動体が持つ発信機の電波を受信機が受信し、発信機の電波を受信した受信機の位置から移動体の位置を特定する。
特願2002-378609号
発信機を用いた移動体位置検出システムにおいて、特に狭いフィールドに多くの観測スポットを設置して移動体の移動軌跡を観測する際に、近接する受信機が同時に、移動体が持つ同一の発信機から発信されている電波を受信することがある。この時、発信機を持った移動体はどちらの観測スポットの中心の近傍にいたのか分からないという問題が生じる。
この問題は、各発信機からの電波を受信する受信機が必ず1つになるように、受信機のアンテナの感度や設置する観測スポットの位置を調整することにより回避することは可能だが、調整には大変手間がかかる。また、観測スポットの形状はフィールドの環境によって決定され自由に変形させることができないため、フィールド全域をカバーするには、観測スポットを小さくするとともに多量の受信機が必要になるといった問題がある。また、同一発信機からの電波を複数の受信機が受信した場合、電波を同時に受信した受信機の組み合わせに応じてユーザがどこの観測スポットに位置するかをひとつひとつ決定する方法が考えられるが、様々な組み合わせが多数存在した場合、そのすべての組み合わせに対して観測スポットを定義するのは困難である。また、発信機の発信電波は発信機に搭載された電池量や発信機の特性に応じて強弱があることや環境等の種々の要因によって、移動体が複数の発信機を所持する場合、受信機において、所持された発信機のすべてが検出されるとは限らない。そのような場合、移動体がどの観測スポットの中心の近傍にいたのかを判断することは難しい。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、複数の受信機を配置したフィールド内において、発信機を持たせた移動体の位置を簡易に推定できる位置推定装置、位置推定方法及び位置推定プログラムを提供する。
本発明の一態様に従った位置推定装置は、複数の受信機が配置されたフィールド内において発信機を持たせた移動体の位置を推定する位置推定装置であって:予め取得した各前記受信機による前記発信機の検出状況を時系列に記録した検出記録データから、単位時間における前記複数の受信機の各々による前記発信機の検出状況を表した特徴ベクトルの群を生成する特徴ベクトル生成部と;前記特徴ベクトルの群を所定のグループ化基準に基づいてグループ化し、各グループの各々に対して前記グループを代表する代表特徴ベクトルを生成する代表特徴ベクトル生成部と;前記代表特徴ベクトルごとに、前記フィールド内の場所をラベル付けする位置推定基準生成部と;を備える。
本発明の一態様に従った位置推定方法は、複数の受信機が配置されたフィールド内において発信機を持たせた移動体の位置を推定する位置推定方法であって:予め取得した各前記受信機による前記発信機の検出状況を時系列に記録した検出記録データから、単位時間における前記複数の受信機の各々による前記発信機の検出状況を表す特徴ベクトルの群を生成し;前記特徴ベクトルの群を所定のグループ化基準に基づいてグループ化し、各グループの各々に対して前記グループを代表する代表特徴ベクトルを生成し;前記代表特徴ベクトルごとに、前記フィールド内の場所をラベル付けする;ことを特徴とする。
本発明の一態様としての位置推定プログラムは、複数の受信機が配置されたフィールド内において発信機を持たせた移動体の位置を推定する手段としてコンピュータを機能させる位置推定プログラムであって:予め取得した各前記受信機による前記発信機の検出状況を時系列に記録した検出記録データから、単位時間における前記複数の受信機の各々による前記発信機の検出状況を表した特徴ベクトルの群を生成する手段;前記特徴ベクトルの群を所定のグループ化基準に基づいてグループ化し、各グループの各々に対して前記グループを代表する代表特徴ベクトルを生成する手段;前記代表特徴ベクトルごとに、前記フィールド内の場所をラベル付けする手段;として前記コンピュータを機能させる。
本発明により、複数の受信機を配置したフィールド内において、発信機を持たせた移動体の位置を簡易に推定できる。
以下、本発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態としての位置推定装置の構成を概略的に示すブロック図である。
この位置推定装置は、受信機取得データ記憶部1、移動体所持発信機ID記憶部2、特徴ベクトル変換部3、位置推定基準生成条件設定部4、位置推定基準生成部5、位置推定基準記憶部6、位置推定部7、移動制約データ記憶部8、位置判定基準設定部9、推定位置判定部10、代替案生成条件設定部11、代替案生成部12、および行動履歴記憶部13を備える。これらの機能部の全部又は一部による機能は、通常のプログラミング技法を用いて生成したプログラムをコンピュータに実行させることによって実現しても良いし、ハードウェア的に実現してもよい。
受信機取得データ記憶部1は、受信機による発信機の電波観測状況を記録し、受信機取得データとして記憶する。
図2は、受信機取得データ記憶部の内容の一例を示す。
受信機取得データ記憶部1は、複数のイベントレコードで構成される。イベントは、今まで受信されていなかった発信機の電波を受信、すなわち観測スポット内になかった発信機が観測スポット内に移動した時と、今まで電波を受信していた発信機の電波を受信しなくなった、すなわち発信機が観測スポットの外へ移動した時に発生し、イベントレコードとして記録される。
イベントレコードは、電波の取得状況(今までに受信していなかった発信機を受信したのか、今まで受信していた発信機の電波を受信しなくなったのか等)を識別するための電波状況識別符号(AorL)、電波を発信している発信機を識別するための発信機ID(TAGID001、TAGID002、・・・)、電波を観測した受信機を識別するための受信機ID(L1、L2、L3、・・・)、イベントが発生した時刻を表すイベント発生時刻(Time1、Time2、Time3、Time4、・・・)で構成される。
上記イベントレコードは受信機取得データ記憶部1内に時系列に格納されている。例えば、受信機取得データの1行目は、発信機TAGID001が、時刻Time1に観測スポットL1に訪れたことを示す。また、4行目は、発信機TAGID001が、時刻Time4に観測スポットL1から立ち去ったことを示す。すなわち、1行目と4行目とにより、発信機TAGID001が時刻Time1から時刻Time4までの間観測スポットL1に滞在していたことが表される。
図1において、移動体所持発信機ID記憶部2には、移動体の持つ発信機の発信機IDが移動体ごとに単数又は複数記録されている。
図3は、移動体所持発信機ID記憶部2の内容の一例を示す。
移動体所持発信機ID記憶部2は、複数の移動体レコードで構成される。移動体レコードは、移動体IDと単数又は複数の発信機IDとで構成される。例えば、1行目は、移動体PID001が、TAG001、TAG002、TAG003の3つの発信機を所持していることを表す。なお、これらの内容に性別や仕事内容、年齢といったような移動体の属性情報やアンケート結果などを加えたものを移動体レコードとしても良い。
図1において、特徴ベクトル変換部3は、受信機取得データ記憶部1に時系列に格納されたイベントレコードと、移動体所持発信機ID記憶部2に格納された移動体レコードとに基づいて、移動体ごとに時系列に特徴ベクトルレコードを生成し、生成した特徴ベクトルレコードを位置推定基準生成部5と位置推定部7とに出力する。
図4は、特徴ベクトルレコードの内容を一例として示す図である。
特徴ベクトルレコードは、移動体を識別する移動体IDと、時刻と、受信機による発信機の電波の受信状況を表す特徴ベクトル(電波受信状況データ)とで構成される。
移動体IDと時刻の要素数は1、電波受信状況データの要素数はフィールド内に設置した受信機の総数である。
電波受信状況データの要素は、所定時間(単位時間)における、各受信機による、同一移動体の持つ発信機の検出数を格納する。1行目は、移動体PID001が時刻Time001(時刻Time001-基準時刻の間)に、受信機L1でTL1001個の発信機の電波が受信され、受信機L2でTL2001個の発信機からの電波が受信され、受信機L3でTL3001個の発信機からの電波が受信されたことを表す。(Time001-基準時刻)と(Time002-Time001)と(Time003-Time002)とは等しく、それぞれが単位時間に相当する。特徴ベクトルレコードは、移動体1体に対して(総観測時間/単位時間)個生成される。移動体が複数の発信機を所持する場合は、特徴ベクトルの電波受信状況データを正規化しても良い(例えば検出数を所持数で除算する)。
図1において、位置推定基準生成条件設定部4は、後述する位置基準レコードの生成に必要なパラメータ(基準生成パラメータ)を、例えばユーザ選択に基づき設定する。
ユーザが選択する基準生成パラメータとしては、ベクトル間の類似度を算出するための類似度パラメータ、発信機グループ(後述)の生成手法を示すためのパラメータ、発信機グループの生成に必要な条件を定めるためのパラメータなどがある。発信機グループの生成に必要な条件は、グループ生成手法に応じて異なり、ユーザが直接入力してもよい。
上記ベクトル間の類似度は、2つのベクトルがどれだけ類似しているかを表す指標である。類似度としては、例えば2つのベクトル間の距離がある。距離の算出方法の違いによって、ユークリッド距離、ユークリッド平方距離、標準化ユークリッド距離、ミンコフスキー距離、マハラノビス距離などがある。2つのベクトル間の距離が小さいほど、その2つのベクトルは類似度が高いと考える。
上記発信機グループの生成手法には、最短距離法、最小距離法、メジアン法、重心法、群平均法、K-means法、ニューラルネットワーク法、自己組織化マップ法などが考えられる。
図1において、位置推定基準生成部5は、特徴ベクトル変換部3によって生成された特徴ベクトルレコードと、位置推定基準生成条件設定部4によって設定された基準生成パラメータとに基づいて、移動体の位置を推定する基準となる位置基準レコードを生成し位置推定基準記憶部6に出力する。
位置推定基準生成部5は、特徴ベクトル変換部3によって生成されたすべての特徴ベクトルレコードに基づいて、特徴ベクトルレコードにおける電波受信状況データ(特徴ベクトル)が互いに類似するもの同士を集めた発信機グループを生成する。生成した各発信機グループについて、その発信機グループを代表するようなベクトル(代表特徴ベクトル)を計算する。代表特徴ベクトル(代表電波受信状況データ)の要素数はフィールド内に設置した受信機の総数である。この後、各代表特徴ベクトルに対し、フィールド内の特定の場所を表す場所IDを付することにより、位置基準レコードが生成される。
発信機グループを生成する詳しい手順、代表特徴ベクトルの計算方法、および場所IDの付け方の詳細については後述する。場所IDは、代表特徴ベクトルを見てユーザが判断して付けても良いし、ラベル付けする場所IDは受信機が置いてあった場所に限る必要はない。
図1において、位置推定基準記憶部6は、位置推定基準生成部5によって生成された位置基準レコードを記録し、位置推定部7および代替案生成部12に位置基準レコードを出力する。
図5は、位置推定基準記憶部6の内容の一例を示す。
位置推定基準記憶部6は複数の位置基準レコードを格納し、各位置基準レコードは、上述したように、発信機グループの代表電波受信状況データ(代表特徴ベクトル)と場所IDとで構成される。例えば、位置基準レコードの1行目において、場所P1の発信機グループの代表特徴ベクトルは、TNC01L1、TNC01L2、TNC01L3、TNC01L4、・・・である。同一の場所IDに対して、複数の代表特徴ベクトルが存在しても良い。
図1において、位置推定部7は、特徴ベクトル変換部3によって生成された特徴ベクトルレコードと、位置推定基準生成条件設定部4によって設定された基準生成パラメータと、位置推定基準記憶部6に記録された位置基準レコードとに基づいて、移動体の位置を推定した移動体レコードを生成して推定位置判定部10に出力する。
位置推定部7は、特徴ベクトルレコード内の電波受信状況データ(特徴ベクトル)と、すべての位置基準レコード内の代表電波受信状況データ(代表特徴ベクトル)との類似度を計算し、最も類似度の高い代表電波受信状況データを含む位置基準レコードの場所IDを、移動体の場所として推定する。位置推定部7は、推定した場所IDを特徴ベクトルレコードに付加して移動体レコードを生成する。以上のことをすべての特徴ベクトルレコードについて行う。
図6は、位置推定部7によって生成された移動体レコードの一例を示す。
移動体レコードは、レコード番号、移動体ID、場所ID、時刻および電波受信状況データで構成される。
移動体ID、時刻、電波受信状況データは、特徴ベクトルレコードにおける移動体ID、時刻および電波受信状況データ(特徴ベクトル)からそれぞれ得る。例えば、図6の1行目は、図4の1行目の特徴ベクトルレコードにおける電波受信状況データ(TNL1001,TNL2001,TNL3001,・・・)が、図5の1行目の位置基準レコードにおける代表電波受信状況データ(TNCI01L1,TNCI01L2,TNCI01L3,TNCI01L4,・・・)と最も類似度が高いと判定された結果、当該特徴ベクトルレコードに場所P1が付されたものである。つまり、移動体PID001は、時刻Time001(時刻Time001-基準時刻の間)に場所P1にいたと推定されている。
以上において、複数行に連続して同一場所IDまたは同一の電波受信状況データが続いて現れた場合、それらまとめて記録したものを移動体レコードとして用いても良い。その場合、移動体レコードは、レコード番号、移動体ID、場所ID、時刻、滞在時間(まとめたレコード数(行数)×単位時間)、及び電波受信状況データで構成される。同一の場所IDでまとめた場合、電波受信状況データは平均値または中間値を取る。
図7は、複数行に連続して同一の電波受信状況データ及び同一の場所IDが出現する例を示す。
図7において、連続して同一の電波受信状況データをもつレコードをまとめて1つのレコードとした例を図8に示す。例えば、図7におけるレコード番号001とレコード番号002の電波受信状況データは同一のため、これらのレコードがまとめられて、図8におけるレコード番号001のレコードとされている。このとき、図8におけるレコード番号001の滞在時間ST001は、図7におけるTime003(レコード番号003の時刻)とTime001(レコード番号001の時刻)との差である。つまり、図8におけるレコード番号001の移動体レコードは、移動体PID001が時刻Time001からST001の時間、場所P1にいたと推定されること、及びこの時の電波受信状況データは(1、0、0、0、0)であることを表している。
図7において、連続して同一場所IDをもつレコードをまとめて1つのレコードとした例を図9に示す。この例では、まとめられたレコードの電波受信状況データは、まとめられる前の各レコードにおける電波受信状況データの平均値である。例えば、図7におけるレコード番号001からレコード番号004の場所IDは同一のため、これらのレコードがまとめられて、図9におけるレコード番号001のレコードとされている。このとき、図9におけるレコード番号001の滞在時間ST‘001は、図7におけるTime005(レコード番号005の時刻)とTime001(レコード番号001の時刻)との差である。また、図9におけるレコード番号001の電波受信状況データは、図7におけるレコード番号001〜004の電波受信状況データの平均値(1、0.3、0、0、0)である。つまり、図9におけるレコード番号001の移動体レコードは、移動体PID001が時刻Time001からST’001の時間、場所P1にいたと推定されること、及びこの時の電波受信状況データは(1、0.3、0、0、0)であることを表している。
図1において、移動制約データ記憶部8は、移動体がフィールド内における移動の際に満たさなければならない条件(移動制約条件)を表した移動体制約テーブルを記憶している。
図10は、移動制約データ記憶部8の内容(移動体制約テーブル)の一例を示す。
移動体制約テーブルは、例えば場所総数×場所総数の正方行列で表される。ある場所ID(行)とある場所ID(列)が交わる部分が、2場所間を移動する際に、満たさなければならない移動制約条件を表す。例えば、移動制約条件としては、2場所間を移動する際に通過しなければならない場所数の最小値が考えられる。
ここで、図11のようなフィールドFに観測スポット(場所)P1〜P5が配置されている場合、移動体制約テーブルは、例えば図12のように記述される。場所P1からP2へは他の場所を通過せずに移動可能なためこれらの交差部には0が格納される。場所P1から場所P3への移動は、必ず場所P2又はP4を通過する必要があるためこれらの交差部には1が格納される。
移動制約条件としては、2場所間に存在する最小場所数の他に、2場所間の移動に必要な移動時間を用いてもよい。この場合は、ある場所ID(行)とある場所ID(列)が交わる部分が、2場所間を移動するのにかかる最短移動時間を表す。
例えば、各場所間の最短移動時間が図13に示すような場合、移動体制約テーブルは図14のように記述される。場所P1から場所P2への移動は8秒間要するためこれらの交差部には「8」が格納される。
地理的な移動制約条件の他に移動体の職業や役割に応じて、移動体の訪問する観測スポットが制限されており、訪問可能な場所がフィールド内の一部である場合、その制限を2値(0:移動可、1:移動不可)で表現したものを移動制約として用いても良い。
移動制約データ記憶部8は、上記のように2場所間を移動する際に必ず通過しなければならない場所数といったような地理的制約、2場所間を移動する際にかかる最短移動時間といったような時間的制約のどちらか一方だけを移動体の移動制約条件として含んでもよいし、これらの両方を含んでもよい。また、場合によっては、移動体ごとに別々に移動制約条件を保持してもよい。
なお、図11又は図13の地理条件においては、2場所間の移動がすべて両方向での通行が可能であれば、移動体制約テーブルは対象行列になるため(図12又は図14参照)、移動体制約テーブルにおける右下三角部分は省略してもよい。
図1において、位置判定基準設定部9は、推定位置判定部10が、位置推定部7から出力された移動体レコードに格納される場所IDが正しいか否かを判定するために必要な条件(推定位置判定パラメータ)を、例えばユーザ選択又はユーザ直接入力に基づき、設定する。
例えば、移動制約データ記憶部8に記憶された移動制約条件を満たす移動が何回行われたかによって場所IDが正しいか否かを判断する場合は、位置判定パラメータは、当該場所IDが正しいと判断されるために必要な移動回数となる。例えば第1の場所、第2の場所、第3の場所、・・・第nの場所と移動し、第n−1までの場所は確定済みで、第nの場所について正しいか否かを判断する状況を考える。この場合、第n−1から第nの場所への移動制約、第n−2から第nの場所への移動制約、第n−3から第nの場所への移動制約・・・が存在するが、これらの制約条件のうち1つ(例えば第n−1から第nの場所への移動制約)でも満たせば良い場合は、上記移動回数を示す推定位置判定パラメータは「1」となる。
推定位置判定パラメータは、場所IDすべてに共通に設定しても良いし、場所IDごとに設定しても良い。また、移動体すべてに共通に設定しても良いし、移動体ごとに設定しても良い。
図1において、推定位置判定部10は、位置推定部7によって生成された移動体の推定位置を示す移動体レコードと、移動制約データ記憶部8に記憶された移動体制約テーブルと、位置判定基準設定部9で設定された推定位置判定パラメータとに基づき、移動体レコードにおける場所IDが正しいか否かの判定を行う。
移動体レコードにおける場所IDが正しい場合は、移動体レコードから行動履歴レコード(図15参照)を生成し、行動履歴記憶部13へ出力する。一方、移動体レコードにおける場所IDが正しくない場合は、代替案生成部12へ、移動体レコードを出力して、代替案生成部12から代替案(場所ID)シーケンス(場所IDの1以上のシーケンスで最初、シーケンス長は1)を取得する。この状態で、次の移動体レコードを推定位置判定部10に入力し、当該移動体レコードにおける場所IDが正しくない場合(上記代替案シーケンスが正しくないと判断される場合)は、代替案生成部12から代替案シーケンス(シーケンス長2)を取得し、先に取得した代替案シーケンス(シーケンス長1)を更新する。この状態で、次の移動体レコードを推定位置判定部10に入力し、当該移動体レコードにおける場所IDが正しいと判定されるまで(最新の代替案シーケンスが正しいと判定されるまで)、以上を繰り返す。推定位置判定部10は、順次シーケンス長が増加する代替案シーケンスを取得する代わりに、シーケンス長1の代替案を逐次追加的に代替案生成部12から取得してもよい。移動体レコードにおける場所IDが正しいと判定された場合(最新の代替案シーケンスが正しいと判定された場合)は、保持されている代替案シーケンスを受け入れ、これまで正しくないと判定された移動体レコードの数分(代替案シーケンスに含まれる代替案の数分)の行動履歴レコードを生成して、行動履歴記憶部13へ出力する。推定位置判定部10による判定手法の詳細については後述する。
図1において、代替案生成条件設定部11は、代替案生成部12が代替案を生成する際に必要な条件(代替案生成条件パラメータ)を、例えばユーザによる選択又はユーザによる直接入力に基づいて、設定する。
代替案生成条件パラメータとしては、例えば生成した(伸ばした)代替案を含む位置基準レコードの電波受信状況データと、対象としている移動体レコードの電波受信状況データとの類似度が満たさなければならない最小類似度などが考えられる。このように最小類似度を用いて代替案の枝きりを行うことで、生成される(伸ばされる)代替案の数が膨大になることを防ぐ。代替案の枝きりを行わずに、生成したすべての代替案を候補として扱っても良い。
図1において、代替案生成部12は、位置推定基準生成条件設定部4によって設定された基準生成パラメータと、位置推定基準生成部6に記憶された位置基準レコードと、移動体制約データ記憶部8に記憶された移動体制約テーブルと、位置判定基準設定部9によって設定された推定位置判定パラメータと、推定位置判定部10によって推定位置が正しくないと判断された移動体レコードと、代替案生成条件設定部11によって設定された代替案生成条件パラメータとに基づき、移動体制約テーブルと推定位置判定パラメータと代替案生成条件パラメータとを満たす代替案シーケンスを単数又は複数生成し、その中の1つを位置判定部10へ出力する。代替案生成部12は、既に代替案シーケンスが生成されている場合は記録されている代替案のシーケンスを1つ伸ばし、その中の1つを位置判定部10へ出力する。代替案生成部12は、推定位置判定部10において移動体レコードの場所IDが正しいと判定されるまで(代替案シーケンスが正しいと判定されるまで)、生成した全ての代替案シーケンスを保持し続ける。
代替案生成部12は、生成した(伸ばした)代替案(場所ID)1つ1つについて、当該代替案に対応する位置基準レコードにおける電波受信状況データと、対象としている移動体レコードの電波受信状況データとの類似度を計算する。類似度の合計が最も高い代替案シーケンスを選び、推定位置判定部10に出力する。推定位置判定部10に入力される移動体レコードにおける場所IDが正しいと判定されるまでは(代替案シーケンスが正しいと判定されるまでは)、生成した全ての代替案シーケンスは保存される。代替案生成部12に推定位置判定部10から移動体レコードが1つ入力されるごとに、保存された代替案シーケンスは更新される(シーケンスが1つ伸ばされる)。推定位置判定部10において移動体レコードにおける場所IDが正しいと判定された場合(代替案シーケンスが正しいと判定された場合)は、代替案生成部12は、生成した全ての代替案シーケンスを消去する。
代替案生成条件設定部11で設定された代替案生成条件パラメータ(例えば最小類似度)を満たす代替案(場所ID)が存在しない場合は、例えばメッセージを返し、プログラムを停止する。なお、上記方式では、代替案シーケンスとして選択されるのは、もっとも類似度の合計が高いもののみだが、推定位置判定部10で、次の移動体レコードにおける場所IDが正しいと判定されなかった場合(代替案シーケンスが正しくなかった場合)は、2番目に類似度の合計が高い代替案シーケンスを次候補として抽出して推定位置判定部10に出力し、推定位置判定部10において上記次の移動体レコードにおける場所IDを判定してもよい。すなわち、代替案シーケンスの選択と、移動体レコードIDにおける場所IDの判定とを何度か繰り返し行っても良い。代替案シーケンスの生成については後にさらに詳細に説明する。
図1において、行動履歴記憶部13は、移動体の移動履歴を行動履歴レコードとして記録する。
図15は、行動履歴記憶部13の内容を一例として示す図である。
行動履歴記憶部13は、複数の行動履歴レコードを含む。各行動履歴レコードは、移動体ID、時刻および場所IDで構成される。例えば、1行目の行動履歴レコードは、移動体PID001がTime001の時(Time001−基準時刻の間)、場所P1にいることを表している。
以上のような位置推定装置において、まず、位置推定基準生成部5が行う処理の手順(Step501〜Step505)を以下に詳細に説明する。ここでは、ベクトル間の類似度の算出にはユークリッド距離を、発信機グループの分類手法についてはK-means法を用いる。K-means法では生成するグループ数kをユーザによってあらかじめ設定する。全特徴ベクトル数をmとし、各特徴ベクトルの要素数は、フィールド内に設置された受信機の数nとする。
Step501: 各グループ(C1,C2,・・・Cx,・・・Cn)の代表ベクトルの初期値l1…lkを決定する。
初期値は、乱数を用いて自動的に決定してもよいし、あらかじめユーザによって設定しても良い。
l1=(l11,l12,…,l1n),l2=(l21,l22,…,l2n)…,lk=(lk1,lk2,…,lkn)
ただし,(l1≠l2≠l3≠…≠lk
lijグループiのj番目の要素
Step502: 全入力特徴ベクトル(p1,p2,・・・,px,・・・,pm)と各グループの代表ベクトルとの類似度を計算し、類似度の高いグループに分類をおこなう。
入力特徴ベクトルpx=(px1,px2,・・・,pxy,・・・,pxn)と各グループ代表ベクトル(l1,l2,・・・,li,・・・,lk)とのユークリッド距離(E1,E2,・・・,Ei,・・・,Ek)を以下の式を用いて計算する.
Figure 2006220487
最もユークリッド距離が小さいグループCiにデータを分類する。
Figure 2006220487
Step503: 各グループ内に分類された電波受信状況データの平均を以下の式で求め、その値を新たにグループの代表ベクトルとする。
Figure 2006220487
Step504: すべてのグループ(C1,C2,・・・Cx,・・・Cn)について以下の式が成り立つか判定する。
Figure 2006220487
少なくともいずれかのグループについて上記式が成り立たない場合は、li=l'i (l1,l2,・・・,li,・・・,lk)として、Step502へ戻り、Step502からStep504まで繰り返す。
Step505: 生成された各グループ(C1,C2,・・・Cx,・・・Cn)の代表ベクトル(l'1,l'2,・・・,l'i,・・・,l'k)を用いて各グループに場所のラベル付けを行う。より詳細には以下の通りである。入力特徴ベクトルpx=(px1,px2,・・・,pxy,・・・,pxn)の各要素はフィールドに配置された各受信機(L1,L2,・・・,Ly,・・・Ln)の発信機検出数を表している。
そこで、入力特徴ベクトルのうちL1に対応する要素に最大発信機数(対象とするユーザが保持する発信機数)rを含み、他の要素を0とした場所単位ベクトルe1=(r,0,・・・0,・・・0)を、受信機L1の中心近傍の場所P1を表すベクトルとする。
受信機(L1,L2,・・・,Ly,・・・Ln)の中心近傍の場所(例えば受信機間で検出範囲が重ならない程度の受信機の検出領域)(P1,P2,・・・,Py,・・・Pn)を示す場所ベクトル(e1,e2,・・・,ex,・・・en)と、Setp504で生成した代表ベクトル(l'1,l'2,・・・,l'i,・・・,l'k)との類似度を以下の式で求める。
Figure 2006220487
ユークリッド距離Exが最も小さい(類似度が最も高い)場所単位ベクトルexに示される場所Pxを代表ベクトルに対してラベル付けする。
Figure 2006220487
ここで、ユーザがあらかじめ設定した類似度に満たない代表ベクトルについては、自動的に受信機の設置場所以外の新しい観測スポットを生成して、新たな場所ラベルを付するようにしてもよい。また、各受信機近傍の場所としてラベル付けされる代表ベクトルの数(この数は、場所ごとに決めても良いし、一律に決めても良い)をユーザがあらかじめ設定し、その数を超える代表ベクトルは、新たな場所又は次に類似度が高い場所に自動的にラベル付けされるようにしてもよい。また、受信機の中心近傍の場所だけでなくすべての受信機の組み合わせを考慮した新たな場所単位ベクトル(例えば受信機間で検出領域が重なる領域についての場所単位ベクトル)を生成し、それとの類似度を計算するようにしてもよい。この他、自動的にラベル付けされた場所IDをユーザが訂正してもよい。
次に、推定位置判定部10により行われる処理手順を、図16を用いて説明する。
図16は、推定位置判定部10による処理手順を示したフローチャートである。
ここでは、移動制約データ記憶部8に記憶された移動制約条件を満たす移動回数が1回行われたら、対象とする移動体レコードにおける場所IDは正しいと判定する。また図6のようなレコード番号、移動体ID、場所ID、時刻および電波受信状況データで構成される移動体レコードを用い、単位時間を1(s)とする。推定位置判定は、移動体ごとに時系列にソートされた移動体レコードを逐次的に読み込むことで行う。レコード番号iは時系列に並んだ移動体レコードの順番とする。移動体観測開始時のレコード番号を1とする。
Step1001では、移動体観測開始時刻の移動体レコードを読み込む。読み込まれた移動体レコードが観測開始時の移動体レコードであるか、それ以外の移動体レコードであるかによって、その後の処理手順が異なる。そこで、Step1002において処理を2パターンに分岐させる。また本推定位置判定を終了するか否かの判定をStep1004において行う。
読み込んだ移動体レコードが観測開始時のものである場合は(Step1002のYES)、Step1003へ進む。読み込んだ移動体レコードが観測開始時以外のものであり(Step1002のNO)、かつ、レコード番号iが移動体レコードの総レコード数以下である場合(Step1004のYES)Step1005へ進む。レコード番号iが上記総レコード数より大きい場合(Step1004のNO)は、処理を終了する。
Step1003では、i=1の時の移動体レコードの場所ID(Ei=1)を Si=1 としてシーケンスSに加える。Sは同一移動体の滞在した場所を時系列に保存するシーケンスであり、
S=<Si=1、Si=2、・・・Si=in>と表される(in: 総レコード数)。iの値を1増分しStep1002へ戻る。
Step1005では、シーケンスSに保存されている時間i−1における場所Si-1と、レコード番号iにおける移動体レコードの場所Eiとが移動制約データ記憶部8に記憶された移動制約条件を満たしているかを判定する(上述したように本例では移動制約条件を満たす移動回数が1回行われればよい)。移動制約条件を満たしている場合は(Step1005のYES)、Step1006へ進み、満たしていない場合は(Step1005のNO)、Step1010へ進む。
Step1006では、代替案生成部12に代替案シーケンスAが存在するか否かを判定する。代替案シーケンスAは、代替案生成部12で生成された複数の代替案シーケンスから選択されたものであり、場所IDが時系列に保存されている。代替案シーケンスAはA=<A,A,・・・,A>と表す(k:代替案のシーケンス長)。
代替案シーケンスAが存在する場合は(Step1006のYES)、Step1009へ、存在しない場合は(Step1006のNO)、Step1007へ進む。
Step1007では、行動履歴記録部13に移動体IDと時刻(移動体レコードのレコード番号i-1の時刻)と場所IDSi−1とを行動履歴レコードとして記録する。図7又は図8に示す移動体レコードを対象とする場合は、これらに加えて、滞在時間(移動体レコードのレコード番号i-1に記録された滞在時間)を記録する。記録後、Step1008へ進む。
Step1008では、レコード番号iにおける移動体レコードの場所ID(Ei)を Si としてシーケンスSに加える。iの値を1増分しStep1002へ戻る。
Step1009では、代替案シーケンスAに含まれるすべての場所IDを移動体IDと時刻と共に時系列になるように行動履歴レコードとして行動履歴記録部13に記録する。記録後、Step1008へ進む。
Step1010では、代替案生成部12においてシーケンス長k(最初k=0とする)を1増分した代替案シーケンスを生成し、その中から候補となる代替案シーケンスAを抽出する。抽出した代替案シーケンスAを推定位置判定部10に渡す。この後、Step1011へ進む。もし、Step1010において、代替案シーケンスAを抽出できなかった場合は、処理を停止する。
Step1011では、代替案シーケンスAに含まれるk番目の要素A(代替案シーケンスの再後尾の要素)を Si としてシーケンスSに加える。シーケンスS内に、抽出した代替案シーケンスAの要素と異なるものが存在する場合は(代替案シーケンスAの再後尾以外の要素が前回の代替案シーケンスAと異なる場合は)、代替案シーケンスAに含まれる要素によって、シーケンスSにおける当該要素を更新する。この後、iの値を1増分しStep1002へ戻る。
次に、代替案生成部12により行われる処理手順を説明する。
まず、代替案生成部12による処理手順を説明するに先立ち、代替案シーケンスについて簡単に説明しておく。
本実施の形態では、代替案シーケンスをツリー構造によって表現する。ツリー構造の一例を図17に示す。ツリー構造とは、1つのノード(根ノード)から始まり、枝分かれを繰り返して階層が深くなるデータ構造のことである。枝分かれにより生成されたノードを子ノード、枝分かれする元になったノードを親ノードと呼ぶ。1つのノードが持つ事ができる親ノードは1つだけである。例えば、(T21, LT21)は(T11,LT11)の子ノードであり、(T11,LT11)は(T21,LT21)の親ノードである。各ノードには、場所ID(Tx:xは任意の整数)と類似度(LTy:yは任意の整数)とが格納されている。格納される類似度は、(親ノードに格納される類似度)+(子ノードに含まれる場所IDをもつ位置基準レコードにおける電波受信状況データと、対象とする移動体レコードにおける電波受信状況データとの類似度)によって求める。
代替案シーケンスは、最下層の子ノードと、ルートを除く当該子ノードの上位ノードとに含まれる場所IDを、階層の浅い順に並べたものである。例えば、(T11,T21)、(T11,T22)、(T12,T23)、(T13,T24)、(T13,T25)が図17の代替案ツリーに含まれる代替案シーケンスである。代替案のシーケンス長kに対して生成される代替案ツリーはk+1の深さをもち、代替案シーケンス数は深さk+1のノード数となる。
以下、代替案生成部12による処理手順をStep1201〜Step1206によって詳細に説明する。
Setp1201では、推定位置判定部10によって正しいと判定された最も遅い時刻の場所T(図16のStep1007で最後に記録された場所ID)をツリー構造の親ノードとする。このときシーケンス長をk=1とする(k=0の状態でkを1増分してk=1とする)。
Step1202では、移動制約データ記録部8に格納された移動体制約テーブルを用いて、場所Tに対して移動制約条件を満たす場所集合Tを抽出し、抽出した場所それぞれを上記親ノードの子ノードに格納する。
集合TはT=(Tk1,Tk2,・・・,Tkn)と表す(n: Tに対して移動制約条件を満たす場所の総数)。
例えば、T=P1のとき、図12の移動体制約テーブルにおいてP1から直接移動できる場所集合をTとすると、T=(P1,P2,P4)となる。
Setp1203では、各子ノードに格納された場所に対応する位置基準レコードにおける電波受信状況データと、対象とする移動体レコードにおける電波受信状況データとの類似度を以下の式を用いて計算し、保存する。
Figure 2006220487
R:移動体レコードの電波受信状況データ、mtki:場所集合Tの要素iに対応する位置基準レコードにおける電波受信状況データ、lk:Tkの親ノードに記録されている類似度(T=0とする)
例えば、対象とする移動体レコードの電波受信状況データがP=(0,0,0.8,0.7,0)である場合に、当該移動体レコードと、T=(P1,P2,P4)における各要素との類似度を計算すると以下のようになる。但し、位置推定基準記憶部6において、位置基準レコードとして、(P1,1,0,0,0,0)、(P2,0,1,0,0,0)、(P4,0,0,0,1,0)が記憶されているとする。
p1p1=0+(1+0+0.64+0.49+0)=2.13
p1p2=0+(0+1+0.64+0.49+0)=2.13
p1p4=0+(0+0+0.64+0.09+0)=0.73
Step1204では、Step1203で計算した類似度を、シーケンス長kを用いて正規化する(例えば類似度をシーケンス長kで除算する)。代替案生成条件設定部11で設定された最小類似度に満たない子ノードを消去する。また、子ノードの消去により、子ノードをもたない親ノードが発生する場合は当該親ノードも消去する。
Step1205では、Step1203で計算した結果の中でもっとも高い類似度を有する子ノードにおける場所IDを含むシーケンスを、代替案シーケンスAとして、推定位置判定部10に出力する。例えば、上記の場合は、A=<P4>となる。
Step1206では、推定位置判定部10において代替案シーケンスAが正しいと判定された場合(次の移動体レコードにおける場所IDが正しいと判定された場合)は、代替案ツリーを消去する。正しいと判定されなかった場合(図16のStep1005のNO参照)は、kを1増分してStep1202へ戻る。
以上に説明した本実施の形態において、位置推定基準生成部5によって生成される位置基準レコードは、受信機により受信機取得データを逐次取得しながら生成してもよいし、予め取得した受信機取得データ(サンプルデータ)を元に生成してもよい。前者の場合、ほぼリアルタイムに近い状態での位置推定が可能となる。
また、推定位置判定部10において、位置推定部7による推定結果が訂正された場合、任意の手法を用いて、訂正結果を位置推定基準データベースにフィードバックしてもよい。これにより、位置推定部7の精度を向上させることができる。
また、予め設置した観測スポット数(受信機数)よりも多い数のグループを生成し、受信範囲が重なり合う部分を新たな観測スポットとすることで、少ない受信機で多くの観測スポットを生成できる。これにより、少ない受信機でフィールドをカバーできる。
以上に説明した本実施の形態によれば、複数の受信機で発信機が受信された場合においても、地理制約及び時間制約の少なくとも一方を考慮した上で、最も妥当と思われる移動体の位置を、従来の技術よりも手間をかけずに、簡易に推定できる。
本発明の実施の形態による位置推定装置の構成を示すブロック図である。 受信機による発信機の検出記録を示す例である。 各移動体が保持する発信機例を示す図である。 特徴ベクトルレコードの一例を示す図である。 位置基準レコードの一例を示す図である。 移動体レコードの一例を示す図である。 複数行に連続して同一の電波受信状況データ及び同一の場所IDが出現する例を示す図である。 図7において、連続して同一の電波受信状況データをもつレコードをまとめて1つのレコードとした例を示す図である。 図7において、連続して同一場所IDをもつレコードをまとめて1つのレコードとした例を示す図である。 移動体制約テーブルの一例を示す図である。 フィールドマップ例を示す図である。 図11のフィールドマップにおける地理制約を行列式で示した図である。 フィールドマップ例を示す図である。 図13のフィールドマップにおける時間制約を行列式で示した図である。 行動履歴レコードの一例を示す図である。 推定位置判定部の処理手順を示すフローチャートである。 代替案生成部で生成される代替案の一例を示す図である。
符号の説明
1 受信機取得データ記憶部
2 移動体所持発信機ID記憶部
3 特徴ベクトル変換部
4 位置推定基準生成条件設定部
5 位置推定基準生成部
6 位置推定基準記憶部
7 位置推定部
8 移動制約データ記憶部
9 位置判定基準設定部
10 推定位置判定部
11 代替案生成条件設定部
12 代替案生成部
13 行動履歴記憶部

Claims (14)

  1. 複数の受信機が配置されたフィールド内において発信機を持たせた移動体の位置を推定する位置推定装置であって:
    予め取得した各前記受信機による前記発信機の検出状況を時系列に記録した検出記録データから、単位時間における前記複数の受信機の各々による前記発信機の検出状況を表した特徴ベクトルの群を生成する特徴ベクトル生成部と;
    前記特徴ベクトルの群を所定のグループ化基準に基づいてグループ化し、各グループの各々に対して前記グループを代表する代表特徴ベクトルを生成する代表特徴ベクトル生成部と;
    前記代表特徴ベクトルごとに、前記フィールド内の場所をラベル付けする位置推定基準生成部と;
    を備えた位置推定装置。
  2. 前記位置推定基準生成部は、前記代表特徴ベクトルと、前記フィールド内の複数の場所に対して夫々設定された場所ベクトルとの類似度を算出し、この類似度に基づいて前記代表特徴ベクトルに対して前記フィールド内の場所をラベル付けすることを特徴とする請求項1に記載の位置推定装置。
  3. 各前記受信機による前記発信機の検出状況を時系列に記録する記録部をさらに備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の位置推定装置。
  4. 前記特徴ベクトルごとに、前記特徴ベクトルと、各前記代表特徴ベクトルとの類似度を算出し、この類似度に基づいて前記特徴ベクトルに対して前記フィールド内の場所をラベル付けする位置推定部をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の位置推定装置。
  5. 前記フィールド内における各場所間を移動するために前記移動体が満たすべき条件を定めた移動制約条件に基づき、前記特徴ベクトルにラベル付けされた場所が正しいか否かを推定する推定位置判定部をさらに備えたことを特徴とする請求項4に記載の位置推定装置。
  6. 前記移動制約条件は、前記移動体が前記フィールド内における各場所間を移動するために通過する場所数を含むことを特徴とする請求項5に記載の位置推定装置
  7. 前記移動制約条件は、前記移動体が前記フィールド内における各場所間を移動するために必要な移動時間を含むことを特徴とする請求項5に記載の位置推定装置。
  8. 前記移動制約条件は、前記移動体の属性によって制限される前記フィールド内における場所を含むことを特徴とする請求項5に記載の位置推定装置。
  9. 前記推定位置判定部によって前記特徴ベクトルにラベル付けされた場所が正しくないと判定された場合は、前記移動制約条件を満たす代替案を生成する代替案生成部をさらに備えたことを特徴とする請求項5乃至8のいずれかに記載の位置推定装置。
  10. 前記代替案生成部は、前記移動制約条件を満たす代替案が複数存在する場合は、各前記代替案による場所がラベル付けされた代表特徴ベクトルを各々検出し、前記ラベル付けされた場所が正しくないと判定された特徴ベクトルと、検出された各前記代表特徴ベクトルとの類似度を算出し、前記類似度が最も高い代表特徴ベクトルにラベル付けされた場所を前記代替案として選択することを特徴とする請求項9に記載の位置推定装置。
  11. 前記代替案生成部は、前記推定位置判定部によって前記特徴ベクトルにラベル付けされた場所が正しくないと判定されるごとに、シーケンス長を1増加した代替案のシーケンスを生成し、
    前記推定位置判定部は、前記移動制約条件と前記代替案のシーケンスとに基づいて前記特徴ベクトルにラベル付けされた場所の正否を判定し、前記特徴ベクトルにラベル付けされた場所を正しいと判定した場合は、前記代替案のシーケンスを受け入れることを特徴とする請求項9又は10に記載の位置推定装置。
  12. 前記推定位置判定部によって正しいと判定された前記場所又は前記推定位置判定部によって受け入れられた前記代替案のシーケンスと、当該場所に対応する特徴ベクトル又は当該代替案のシーケンスに含まれる各前記代替案に対応する特徴ベクトルとから、前記移動体の前記フィールド内における行動履歴を生成する行動履歴生成部をさらに備えたことを特徴とする請求項11に記載の位置推定装置。
  13. 複数の受信機が配置されたフィールド内において発信機を持たせた移動体の位置を推定する位置推定方法であって:
    予め取得した各前記受信機による前記発信機の検出状況を時系列に記録した検出記録データから、単位時間における前記複数の受信機の各々による前記発信機の検出状況を表す特徴ベクトルの群を生成し;
    前記特徴ベクトルの群を所定のグループ化基準に基づいてグループ化し、各グループの各々に対して前記グループを代表する代表特徴ベクトルを生成し;
    前記代表特徴ベクトルごとに、前記フィールド内の場所をラベル付けする;
    位置推定方法。
  14. 複数の受信機が配置されたフィールド内において発信機を持たせた移動体の位置を推定する手段としてコンピュータを機能させる位置推定プログラムであって:
    予め取得した各前記受信機による前記発信機の検出状況を時系列に記録した検出記録データから、単位時間における前記複数の受信機の各々による前記発信機の検出状況を表した特徴ベクトルの群を生成する手段;
    前記特徴ベクトルの群を所定のグループ化基準に基づいてグループ化し、各グループの各々に対して前記グループを代表する代表特徴ベクトルを生成する手段;
    前記代表特徴ベクトルごとに、前記フィールド内の場所をラベル付けする手段;
    として前記コンピュータを機能させる位置推定プログラム。
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