JP2006220274A - Metal belt - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、無端状の金属リング集合体に多数の金属エレメントを支持してなり、プーリに巻き掛けられて駆動力を伝達する金属ベルトであって、前記金属エレメントは金属リング集合体に当接する金属リング接触部を備えたものに関する。 The present invention is a metal belt that supports a number of metal elements on an endless metal ring assembly and is wound around a pulley to transmit a driving force. The metal element abuts on the metal ring assembly. The present invention relates to a device provided with a metal ring contact portion.
下記特許文献1、2には、金属ベルトの金属リング集合体に支持される金属エレメントのネック部の金属リング接触面を二つの円弧状曲線で構成することで、あるいは金属リング接触面の角を丸めることで、金属リング集合体の側面が金属リング接触面に接触したときの接触面圧を低く抑え、金属ベルトの寿命の延長を図るものが記載されている。
しかしながら上記従来のものは、金属リング集合体の側面とネック部の金属リング接触面との接触面圧を考慮しているが、接触部の潤滑状態、つまり面粗度の大小による油膜の保持状態を考慮していないため、接触面圧が小さく保たれていても接触部の摩耗が進行して金属リング集合体の寿命を低下させる可能性があった。 However, the above conventional one considers the contact surface pressure between the side surface of the metal ring assembly and the metal ring contact surface of the neck portion, but the lubrication state of the contact portion, that is, the state of holding the oil film due to the size of the surface roughness Therefore, even if the contact surface pressure is kept small, there is a possibility that the wear of the contact portion proceeds and the life of the metal ring assembly is reduced.
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、金属エレメントの金属リング接触部との接触による金属リング集合体の寿命低下を最小限に抑えることを目的とする。 The present invention has been made in view of the above-described circumstances, and an object thereof is to minimize a reduction in the life of a metal ring assembly due to contact with a metal ring contact portion of a metal element.
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、無端状の金属リング集合体に多数の金属エレメントを支持してなり、プーリに巻き掛けられて駆動力を伝達する金属ベルトであって、前記金属エレメントは金属リング集合体に当接する金属リング接触部を備えたものにおいて、前記金属リング接触部の金属リング集合体の移動方向の負荷長さ率1を、それに直交する方向の負荷長さ率1よりも小さくしたことを特徴とする金属ベルトが提案される。
In order to achieve the above object, according to the first aspect of the present invention, a metal that supports a large number of metal elements on an endless metal ring assembly and is wound around a pulley to transmit a driving force. A belt, wherein the metal element includes a metal ring contact portion that abuts the metal ring assembly, and a
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記金属リング接触部は前記金属リング集合体の内周面を支持するサドル面と、該サドル面から径方向外側に立ち上がって金属リング集合体の側面に当接する金属リング接触面とからなり、前記金属リング接触面の金属リング集合体の移動方向の負荷長さ率1を、それに直交する方向の負荷長さ率1よりも小さくしたことを特徴とする金属ベルトが提案される。
According to the second aspect of the present invention, in addition to the configuration of the first aspect, the metal ring contact portion includes a saddle surface that supports an inner peripheral surface of the metal ring assembly, and a radial direction from the saddle surface. A metal ring contact surface that rises outward and contacts the side surface of the metal ring assembly. The
また請求項3に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、金属リング接触面の仕上げ加工をウオータジェットにて行い、金属リング接触面の法線に対するウオータジェットのビーズの投射方向を、金属リング集合体の移動方向に傾斜させたことを特徴とする金属ベルトが提案される。
According to the invention described in
また請求項4に記載された発明によれば、請求項3の構成に加えて、前記投射方向が前記金属リング接触面の法線に対して前記移動方向に35°から55°傾斜した方向であることを特徴とする金属ベルトが提案される。
According to the invention described in
請求項1の構成によれば、金属エレメントの金属リング接触部における金属リング集合体の移動方向の負荷長さ率1を、それに直交する方向の負荷長さ率1よりも小さくしたので、金属リング接触部の表面の初期摩耗を金属リング集合体の移動方向において小さくして短時間の運転後に摩耗を停止させ、その後の長い期間に亘って多くの接触率を有する摺動面を保持して金属リング集合体の摩耗を抑制し、金属ベルトの寿命の延長を図ることができる。
According to the configuration of
請求項2の構成によれば、金属リング接触部は金属リング集合体の内周面を支持するサドル面と、該サドル面から径方向外側に立ち上がって金属リング集合体の側面に当接する金属リング接触面とからなり、金属リング接触面における金属リング集合体の移動方向の負荷長さ率1を、それに直交する方向の負荷長さ率1よりも小さくしたので、金属リング接触面の表面の初期摩耗を金属リング集合体の移動方向において小さくして短時間の運転後に摩耗を停止させ、その後の長い期間に亘って多くの接触率を有する摺動面を保持して金属リング集合体の側面の摩耗を抑制し、金属ベルトの寿命の延長を図ることができる。
According to the configuration of claim 2, the metal ring contact portion includes a saddle surface that supports the inner peripheral surface of the metal ring assembly, and a metal ring that rises radially outward from the saddle surface and contacts the side surface of the metal ring assembly. Since the
請求項3の構成によれば、金属リング接触面をウオータジェットで仕上げ加工する際に、そのウオータジェットのビーズの投射方向を、金属リング接触面の法線から金属リング集合体の移動方向に傾斜させたので、金属リング接触面の金属リング集合体の移動方向の負荷長さ率1を、それに直交する方向の負荷長さ率1よりも小さくすることができる。しかもウオータジェットのビーズの投射方向を傾斜させることで、大径のビーズを使用して金属リング接触面に大きな残留応力を付与して強度を高めながら、金属リング接触面の面粗度を低くして潤滑油の保持効果を高めることができる。
According to the configuration of
請求項4の構成によれば、ウオータジェットのビーズの投射方向を、金属リング接触面の法線に対して金属リング集合体の移動方向に35°から55°傾斜させたので、金属リング接触面の金属リング集合体の移動方向の負荷長さ率1と、それに直交する方向の負荷長さ率1との比を適切に設定することができる。
According to the configuration of
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。 DESCRIPTION OF THE PREFERRED EMBODIMENTS Embodiments of the present invention will be described below based on examples of the present invention shown in the accompanying drawings.
図1〜図11は本発明の一実施例を示すもので、図1はベルト式無段変速機を搭載した車両の動力伝達系のスケルトン図、図2は金属ベルトの部分斜視図、図3は金属リング接触面に対するウオータジェットによるビーズの投射方向を示す図、図4は負荷長さ率1を説明する図、図5は電気抵抗法の説明図、図6は比Mr1Y/Mr1Xと分離電圧との関係を示すグラフ、図7はビーズの投射方向と比Mr1Y/Mr1Xとの関係を示すグラフ、図8は金属リング接触面の面粗度と分離電圧との関係を示すグラフ、図9は金属エレメントのサドル面先端に繰り返し荷重を加えた場合の耐久性を示すグラフ(大径ビーズ、90°投射)、図10は金属エレメントのサドル面先端に繰り返し荷重を加えた場合の耐久性を示すグラフ(小径ビーズ、90°投射)、図11は金属エレメントのサドル面先端に繰り返し荷重を加えた場合の耐久性を示すグラフ(大径ビーズ、45°投射)である。
1 to 11 show an embodiment of the present invention. FIG. 1 is a skeleton diagram of a power transmission system of a vehicle equipped with a belt type continuously variable transmission, FIG. 2 is a partial perspective view of a metal belt, and FIG. Is a diagram showing the projection direction of the beads by the water jet on the metal ring contact surface, FIG. 4 is a diagram for explaining the
尚、本実施例で用いる金属エレメントあるいは金属リングの前後方向(X方向)、径方向(Y方向)、幅方向(Z方向)の定義は図2に示されている。径方向はその金属エレメントが当接するプーリの径方向として定義されるもので、プーリのシャフトに近い側が径方向内側であり、プーリのシャフトに遠い側が径方向外側である。また幅方向は金属エレメントが当接するプーリのシャフトに沿う方向として定義され、前後方向は金属エレメントの車両の前進走行時における進行方向に沿う方向として定義される。 The definitions of the front and rear direction (X direction), the radial direction (Y direction), and the width direction (Z direction) of the metal element or metal ring used in this embodiment are shown in FIG. The radial direction is defined as the radial direction of the pulley with which the metal element abuts. The side closer to the pulley shaft is the radially inner side, and the side farther from the pulley shaft is the radially outer side. The width direction is defined as the direction along the pulley shaft with which the metal element abuts, and the front-rear direction is defined as the direction along the traveling direction of the metal element when the vehicle is traveling forward.
図1に示すように、車両用のベルト式無段変速機Tは平行に配置されたドライブシャフト1およびドリブンシャフト2を備えており、エンジンEのクランクシャフト3の左端はダンパー4を介してドライブシャフト1の右端に接続される。
As shown in FIG. 1, a belt type continuously variable transmission T for a vehicle includes a
ドライブシャフト1を支持するドライブプーリ5は、該ドライブシャフト1に対して相対回転自在な固定側プーリ半体5aと、この固定側プーリ半体5aに対して軸方向摺動自在な可動側プーリ半体5bとを備える。可動側プーリ半体5bは、作動油室6に作用する油圧により固定側プーリ半体5aとの間の溝幅が可変である。ドリブンシャフト2に支持されたドリブンプーリ7は、該ドリブンシャフト2に一体に形成された固定側プーリ半体7aと、この固定側プーリ半体7aに対して軸方向摺動自在な可動側プーリ半体7bとを備える。可動側プーリ半体7bは、作動油室8に作用する油圧により固定側プーリ半体7aとの間の溝幅が可変である。そしてドライブプーリ5とドリブンプーリ7との間に、2本の金属リング集合体に多数の金属エレメントを装着した金属ベルト9が巻き掛けられる。
The
ドライブシャフト1の左端に、前進変速段を確立する際に係合してドライブシャフト1の回転を同方向にドライブプーリ5に伝達するフォワードクラッチ10と、後進変速段を確立する際に係合してドライブシャフト1の回転を逆方向にドライブプーリ5に伝達するリバースブレーキ11とを備えた、シングルピニオン式の遊星歯車機構よりなる前後進切換機構12が設けられる。前後進切換機構12のサンギヤ27はドライブシャフト1に固定され、プラネタリキャリヤ28はリバースブレーキ11によりケーシングに拘束可能であり、リングギヤ29はフォワードクラッチ10によりドライブプーリ5に結合可能である。
A
ドリブンシャフト2の右端に設けられる発進用クラッチ13は、ドリブンシャフト2に相対回転自在に支持した第1中間ギヤ14を該ドリブンシャフト2に結合する。ドリブンシャフト2と平行に配置された中間軸15に、前記第1中間ギヤ14に噛合する第2中間ギヤ16が設けられる。ディファレンシャルギヤ17のギヤボックス18に設けた入力ギヤ19に、前記中間軸15に設けた第3中間ギヤ20が噛合する。ギヤボックス18にピニオンシャフト21,21を介して支持した一対のピニオン22,22に、ギヤボックス18に相対回転自在に支持した左車軸23および右車軸24の先端に設けたサイドギヤ25,26が噛合する。左車軸23および右車軸24の先端にそれぞれ駆動輪W,Wが接続される。
The starting
しかして、セレクトレバーでフォワードレンジを選択すると、電子制御ユニットU1により作動する油圧制御ユニットU2からの指令により、先ずフォワードクラッチ10が係合し、その結果ドライブシャフト1はドライブプーリ5に一体に結合される。続いて発進用クラッチ13が係合し、エンジンEのトルクがドライブシャフト1、ドライブプーリ5、金属ベルト9、ドリブンプーリ7、ドリブンシャフト2およびディファレンシャルギヤ17を経て駆動輪W,Wに伝達され、車両は前進発進する。セレクトレバーでリバースレンジを選択すると、油圧制御ユニットU2からの指令により、リバースブレーキ11が係合してドライブプーリ5がドライブシャフト1の回転方向と逆方向に駆動されるため、発進用クラッチ13の係合により車両は後進発進する。
Thus, when the forward range is selected by the select lever, the
このようにして車両が発進すると、油圧制御ユニットU2からの指令でドライブプーリ5の作動油室6に供給される油圧が増加し、ドライブプーリ5の可動側プーリ半体5bが固定側プーリ半体5aに接近して有効半径が増加するとともに、ドリブンプーリ7の作動油室8に供給される油圧が減少し、ドリブンプーリ7の可動側プーリ半体7bが固定側プーリ半体7aから離反して有効半径が減少することにより、ベルト式無段変速機TのレシオがLOWレシオ(最大レシオ)の状態からODレシオ(最小レシオ)に向けて連続的に変化する。
When the vehicle starts in this way, the hydraulic pressure supplied to the
図2に示すように、金属ベルト9は左右一対の金属リング集合体31,31に多数の金属エレメント32…を支持したもので、各々の金属リング集合体31は複数枚(実施例では12枚)の金属リング33…を積層して構成される。金属板材から打ち抜いて成形した金属エレメント32は、エレメント本体34と、金属リング集合体31,31が係合する左右一対のリングスロット35,35間に位置するネック部36と、ネック部36を介して前記エレメント本体34の径方向外側に接続される概略三角形のイヤー部37とを備える。エレメント本体34の幅方向両端部には、ドライブプーリ5およびドリブンプーリ7のV面に当接可能な一対のプーリ接触面39,39が形成される。また金属エレメント32の進行方向前側および後側には相互に当接する主面40がそれぞれ形成され、また進行方向前側の主面40の下部には幅方向に延びるロッキングエッジ41を介して傾斜面
42が形成される。更に、前後に隣接する金属エレメント32,32を結合すべく、イヤー部37の前後面に相互に嵌合可能な凹凸部43が形成される。そして左右のリングスロット35,35の下縁に、金属リング集合体31,31の内周面を支持するサドル面44,44が形成される。
As shown in FIG. 2, the
42 is formed. Further, in order to join the
図3に示すように、金属エレメント32のネック部36のうち、金属リング集合体31の側面が当接する金属リング接触面36aは、ガラスビーズを含む水を高圧で吹きつけるウオータジェットによって表面処理される。金属エレメント32の前後方向をX方向、径方向をY方向、幅方向をZ方向とすると、ウオータジェットによるビーズの投射方向は、金属リング集合体31の成す平面であるX−Z平面内で、X方向に対して35°〜55°だけ傾斜した方向に設定される。言い換えると、ウオータジェットによるビーズの投射方向は、金属リング接触面36aの法線(Z方向)に対してX方向に55°〜35°傾斜している。
As shown in FIG. 3, the metal
ウオータジェットによる金属リング接触面36a…の表面処理は、多数の金属エレメント32…を積層した状態で、ウオータジェットのノズルをリングスロット35…に沿ってX方向に移動させることで行われる。このとき、ウオータジェットのノズルの方向がX−Z平面からY方向に多少外れても支障はない。
The surface treatment of the metal
次に、負荷長さ率1Mr1を説明する。図4(A)に示すように、物体の表面の粗さ曲線から、その平均線方向に基準長さLだけ抜き取り、この抜き取り部分の粗さ曲線を山頂線に平行な初期摩耗終了時の切断レベルで切断したときに得られる切断長さのb1,b2,b3…bnの和ηpの前記基準長さLに対する比を100分率で表したものである。 Next, the load length ratio 1Mr1 will be described. As shown in FIG. 4A, a reference length L is extracted in the average line direction from the surface roughness curve of the object, and the roughness curve of the extracted portion is cut at the end of initial wear parallel to the peak line. The ratio of the sum ηp of the cutting lengths b1, b2, b3... Bn obtained when cutting at a level to the reference length L is expressed in 100%.
Mr1=(ηp/L)×100
ηp=b1+b2+b3+…+bn
図4(B)に示すように、粗さ曲線の最大高さaのうち所定の高さまでは初期に摩耗し、その後に摩耗速度は減少する。前記初期に摩耗する所定高さa1を前記切断レベルとする。
Mr1 = (ηp / L) × 100
ηp = b1 + b2 + b3 +... + bn
As shown in FIG. 4B, at the predetermined height of the maximum height “a” of the roughness curve, it is initially worn, and thereafter the wear rate decreases. The predetermined height a1 that is initially worn is defined as the cutting level.
ところで、金属エレメント21のネック部36の金属リング接触面36aの潤滑油保持特性は、図5に示される電気抵抗法により測定可能であり、検出される分離電圧が大きいほど金属リング接触面36aの金属どうしの接触率が小さい値になり、油膜保持特性が高くなって潤滑性能が向上する。ネック部36の金属リング接触面36aと金属リング集合体31の側面とは、金属リング集合体31の長手方向(X方向)に摺動するため、X方向の負荷長さ率1Mr1XとY方向の負荷長さ率1Mr1Yとの比であるMr1Y/Mr1Xの値に応じて潤滑油の保持特性が異なってくる。
By the way, the lubricating oil retention characteristic of the metal
即ち、図6に示すように、比Mr1Y/Mr1Xの値が1よりも大きいときに電気抵抗法により測定された分離電圧が大きくなり、分離電圧が大きいほど金属リング接触面36aの油膜保持特性が高くなって潤滑性能が向上する。つまり、X方向の負荷長さ率1Mr1XをY方向の負荷長さ率1Mr1Yよりも大きくすれば、金属リング接触面36aの潤滑性能が向上し、金属リング集合体31の側面の摩耗が抑制されて寿命が延長される。
That is, as shown in FIG. 6, when the value of the ratio Mr1Y / Mr1X is larger than 1, the separation voltage measured by the electric resistance method becomes larger, and the larger the separation voltage, the more the oil film retaining property of the metal
なぜならば、金属リング接触面36aのX方向の負荷長さ率1Mr1Xが大きいということは、金属リング接触面36aの表面のX方向(金属リング集合体31の移動方向)の初期摩耗を小さくして短時間の運転後に摩耗を停止させ、その後の長い期間に亘って金属リング集合体31の側面に対する多くの接触率を有する油膜を保持して摩耗を抑制できるからである。
This is because the large load length ratio 1Mr1X in the X direction of the metal
図7に示すように、X方向の負荷長さ率1Mr1XとY方向の負荷長さ率1Mr1Yとの比Mr1Y/Mr1Xが1よりも大きくなるのは、ウオータジェットによるビーズの投射方向が、X方向に対して35°〜55°の範囲にあるときである。 As shown in FIG. 7, the ratio Mr1Y / Mr1X between the load length ratio 1Mr1X in the X direction and the load length ratio 1Mr1Y in the Y direction is larger than 1, because the projection direction of the beads by the water jet is in the X direction. Is in the range of 35 ° to 55 °.
またウオータジェットを金属リング接触面36aに対して斜めに投射するので、ウオータジェットに含まれるガラスビーズを大径にしても、小径のものに匹敵する良好な面粗度を得ることができる。図8に示すように、ウオータジェットの投射角度を90°(金属リング接触面36aに対して垂直)にすると、♯100の大径ビーズを使用した場合に面粗度Rzは1.67まで悪化するが、♯220の小径ビーズを使用すると面粗度Rzは0.70まで向上する。それに対し、ウオータジェットの投射角度を45°にすると、♯100の大径ビーズを使用した場合であっても面粗度Rzを0.72まで向上させることができ、♯220の小径ビーズを使用した場合と同様の効果を得ることができる。
Further, since the water jet is projected obliquely with respect to the metal
また大径ビーズを使用することで、ネック部36に大きな圧縮残留応力を与えることができ、しかもネック部36のエッジや、ネック部36がエレメント本体34あるいはイヤー部37に連なる部分のエッジを効果的に丸めることができるため、ネック部36の強度を高めることができる。
Further, by using large-diameter beads, a large compressive residual stress can be applied to the
図9〜図11は、金属エレメント32のサドル面44の幅方向(Z方向)先端に種々の大きさの繰り返し圧縮荷重を加えた試験結果により、その破損率が10%になる繰り返し数を曲線で示したものである。L側およびR側は左側サドル面および右側サドル面を表している。
FIG. 9 to FIG. 11 show the number of repetitions at which the failure rate becomes 10% based on the test results obtained by applying repeated compressive loads of various sizes to the front end of the
図9は♯100の大径ビーズを90°の角度で投射した場合であり、最大圧縮荷重が560N以下であれば、実用に耐える耐久性が得られることが分かる。図10は♯220の小径ビーズを90°の角度で投射した場合であり、最大圧縮荷重が470N(L側およびR側の平均値)以下であれば、実用に耐える耐久性が得られることが分かる。このように、ビーズの直径を小さくすると、金属リング接触面36aの面粗度を向上させて潤滑油の保持性能を高めることができる反面、ネック部26の圧縮残留応力が不足して強度が低下してしまう問題がある。しかしながら、図11に示すように、♯100の大径ビーズを45°の角度で投射した場合には、最大圧縮荷重が580Nに達し、♯100の大径ビーズを90°の角度で投射した場合と同等以上の耐久性を得ながら、ビーズを斜めに投射したことで金属リング接触面36aの面粗度を向上させて潤滑油の保持性能を高めることができる。
FIG. 9 shows a case where # 100 large-diameter beads are projected at an angle of 90 °, and it can be seen that if the maximum compressive load is 560 N or less, durability that is practical can be obtained. FIG. 10 shows a case where # 220 small-diameter beads are projected at an angle of 90 °, and if the maximum compressive load is 470 N (average value on the L side and R side) or less, durability that can be practically used can be obtained. I understand. As described above, when the bead diameter is reduced, the surface roughness of the metal
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。 Although the embodiments of the present invention have been described above, the present invention is not limited to the above-described embodiments, and various design changes can be made without departing from the present invention described in the claims. It is.
例えば、実施例の金属エレメント32は幅方向中央に位置するネック部26の両側に一対の金属リング集合体31,31を支持するものであるが、本発明の金属エレメントはその幅方向両端に設けた一対のネック部間に単一の金属リング集合体を支持するものであっても良い。
For example, the
5 ドライブプーリ(プーリ)
7 ドリブンプーリ(プーリ)
31 金属リング集合体
32 金属エレメント
36a ネック部の金属リング接触面
44 サドル面
Mr1X ベルト移動方向の負荷長さ率1
Mr1Y 径方向の負荷長さ率1
5 Drive pulley (pulley)
7 Driven pulley (pulley)
31
Mr1Y radial
Claims (4)
前記金属リング接触部の金属リング集合体(31)の移動方向の負荷長さ率1(Mr1X)を、それに直交する方向の負荷長さ率1(Mr1Y)よりも小さくしたことを特徴とする金属ベルト。 A metal belt that supports a large number of metal elements (32) on an endless metal ring assembly (31), is wound around pulleys (5, 7), and transmits a driving force. 32) is provided with a metal ring contact portion that comes into contact with the metal ring assembly (31),
The metal characterized in that the load length ratio 1 (Mr1X) in the moving direction of the metal ring assembly (31) of the metal ring contact portion is smaller than the load length ratio 1 (Mr1Y) in the direction orthogonal thereto. belt.
前記金属リング接触面(36a)の金属リング集合体(31)の移動方向の負荷長さ率1(Mr1X)を、それに直交する方向の負荷長さ率1(Mr1Y)よりも小さくしたことを特徴とする、請求項1に記載の金属ベルト。 The metal ring contact portion includes a saddle surface (44) that supports an inner peripheral surface of the metal ring assembly (31), and a side surface of the metal ring assembly (31) that rises radially outward from the saddle surface (44). And a metal ring contact surface (36a) that contacts
The load length ratio 1 (Mr1X) in the moving direction of the metal ring assembly (31) on the metal ring contact surface (36a) is smaller than the load length ratio 1 (Mr1Y) in the direction orthogonal thereto. The metal belt according to claim 1.
The metal belt according to claim 3, wherein the projection direction is a direction inclined by 35 ° to 55 ° in the moving direction with respect to a normal line of the metal ring contact surface (36 a).
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