JP2006218324A - 静磁界調整方法およびmri装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】静磁界発生用マグネットの永久磁石1M、ヨークYB,YPおよび整磁板Spの少なくとも一つに静磁界調整用ユニット着脱部20を設け、前記静磁界調整用ユニット着脱部20に着脱自在で磁気抵抗値の異なる複数の静磁界調整用ユニット21の中から選択した静磁界調整用ユニット21を前記静磁界調整用ユニット着脱部20に装着することによって静磁界均一性を調整する
【選択図】図6
Description
このMRI装置500は、垂直方向に静磁界Boを発生させるオープン型MRI装置である。
静磁界発生用マグネットは、上下に対向して設置された永久磁石1M1,1M2と、ベースヨークYBと、支柱ヨークYpと、整磁板Sp1とにより構成されている。
上記第1の観点による静磁界調整方法では、永久磁石、ヨークおよび整磁板の少なくとも一つに装着する静磁界調整用ユニットを、磁気抵抗値の異なるものに交換する。これによって、静磁界均一性を調整することが出来る。また、全体を交換してしまうため、磁気抵抗値の差の大きな物に交換すれば調整可能な範囲を広くでき、磁気抵抗値の差の小さな物に交換すれば調整の精度を細かく出来る。
上記第2の観点によるMRI装置では、永久磁石、ヨークおよび整磁板の少なくとも一つに装着する静磁界調整用ユニットを、磁気抵抗値の異なるものに交換することによって、静磁界均一性を調整することが出来る。また、静磁界調整用ユニットを交換してしまうため、磁気抵抗値の差の大きな物に交換すれば調整可能な範囲を広くでき、磁気抵抗値の差の小さな物に交換すれば調整の精度を細かく出来る。
上記第3の観点によるMRI装置では、静磁界調整用ユニットをネジとして着脱できるので、作業が容易となる。
上記第4の観点によるMRI装置では、中実円柱体の外径を変えることによって磁気抵抗値を自由に変えられる。
上記第5の観点によるMRI装置では、磁性体の材料を変えることによって、磁気抵抗値を変えられる。
上記第6の観点によるMRI装置では、中実円柱体と初段中空円筒体と終段中空円筒体の材料を変えることによって磁気抵抗値を自由に変えられる。
上記第7の観点によるMRI装置では、例えば撮像領域の中心を通る静磁界方向の軸(Z軸)上で且つ対向する永久磁石の両方に対で静磁界調整用ユニットを設置することにより、静磁界方向の静磁界均一性を調整可能となる。
上記第8の観点によるMRI装置では、例えば撮像領域の中心を通る静磁界方向の軸(Z軸)に直交する軸(X軸,Y軸)上で且つ一つの永久磁石の面上に対で静磁界調整用ユニットを設置することにより、静磁界方向に直交する方向の静磁界均一性を調整可能となる。
図1は、本発明の第1の実施形態にかかるMRI装置を示す要部断面図である。図2は、図1のK−K’断面図である。
このMRI装置100は、上下に対向して設置された永久磁石すなわち永久磁石1M1,1M2により垂直方向に静磁界Boを発生させるオープン型MRI装置である。
永久磁石1M1,1M2と、整磁板Sp1,Sp2と、ベースヨークYBおよび支柱ヨークYPとにより、磁気回路が構成される。永久磁石1M1,1M2の材料は、例えばネオジウム(Nd−Fe−B)系磁石材料,サマリウムコバルト(SmCo)系磁石材料,アルニコ(MK鋼)系磁石材料,フェライト系磁石材料である。
永久磁石1M2およびベースヨークYBの各部には、局所的に温度を調整するための永久磁石ブロック11−6〜11−10が埋設または着設されている。
ヒータ2を流れる電流iは、温度調節器4により、温度センサ5で測定された永久磁石ブロック11の温度sが、温度設定部12により設定された温度tと等しくなるように制御される。
温度設定部12は、各永久磁石ブロック11が静磁界Boを均一化する補正磁界を生成するときの温度s1〜s10を設定する。
なお、ベースヨークYBに全体の温度を調節するためのヒータが設けられることがあるが、これとは別に前記ヒータ2を設ける。
一方、図4に示すように、温度調節器4が前記ヒータ2に電流iを流し、永久磁石ブロック11の温度を上げると、永久磁石ブロック11が発生する磁力が弱まる。これは、永久磁石ブロック11が負の温度特性を持つからである。
ステップST1では、被検体を挿入しない状態で、テスラメータ(tesla meter)などで撮像領域KKにおける静磁界強度を測定し、温度設定部12へ送る。
例えば、X方向の正側の磁界をX方向の負側の磁界よりも補強する場合、永久磁石ブロック11−2の温度のみを上げ、永久磁石ブロック11−3の温度を上げない温度調節を行う(永久磁石1M2側も同様に調整する)。
また、Y方向の正側の磁界をY方向の負側の磁界よりも補強する場合、永久磁石ブロック11−5の温度のみを上げ、永久磁石ブロック11−4の温度を上げない温度調節を行う。
さらに、Z方向の上側の磁界を下側の磁界よりも補強する場合、永久磁石ブロック11−6の温度のみを上げ、永久磁石ブロック11−1の温度を上げない温度調節を行う。
(1)永久磁石1M1やベースヨークYBの局所的温度を調節する代わりに又はそれに加えて、整磁板Sp1,Sp2の局所的温度を調節してもよい。
(2)ヒータ2の代わりに、ペリチエ(peltier)素子などの加熱器/冷却器を用いて永久磁石ブロック11の温度を調節してもよい。また、ヒータ2と冷却器とを併用してもよい。
(3)永久磁石部材(着磁した磁性体)を用いた永久磁石ブロック11の代わりに、非着磁の磁性体を用いた磁性体ブロックを用いてもよい。
図6は、本発明の第2の実施形態にかかるMRI装置を示す要部断面図である。図7は、図7は、図6のK−K’断面図である。
このMRI装置200において、永久磁石1M1およびベースヨークYBの各部には、複数のタイプ(図8の21α,21β,21γ)のうちから選択された静磁界調整用ユニット21−1〜21−10を任意に着脱可能なネジ穴すなわち静磁界調整用ユニット着脱部20−1〜20−10が穿設されている。
図8の(b)に示すように、静磁界調整用ユニット21βは、非磁性体ソケット210βと,その中心部に貫設された直径r2(r2>r1)の磁性体コア211βとからなる。
図8の(c)に示すように、静磁界調整用ユニット21γは、中実円柱体であり、全体が磁性体である。
各静磁界調整用ユニット21α,21β,21γの外周には、静磁界調整用ユニット着脱部20に螺入できるネジ溝Mが刻設されている。
第3の実施形態におけるMRI装置では、前述の第2の実施形態における静磁界調整用ユニット21(図8参照)に代えて、図9に示す静磁界調整用ユニット31を用いる。すなわち、中空円筒体の終段リング310の中心穴に中空円筒体の初段リング311を螺入し、初段リング311の中心穴に中実円柱体のコア312を螺入した組立体の静磁界調整用ユニット31を用いる。
また、図10の(a2)(b2)に示すように、初段リング311として、磁性体の初段リング311Aと,非磁性体の初段リング311Bのどちらかが選択される。
また、図10の(a3)(b3)に示すように、コア312として、磁性体のコア312Aと,非磁性体のコア312Bのどちらかが選択される。
また、初段リングと終段リングの間に中間リングを挟んで段数を増やせば、構造パターンの数を更に増やすことが出来る。
1M1,1M2 永久磁石
2 ヒータ
3 断熱材
4 温度調節器
5 温度センサ
11 永久磁石ブロック
12 温度設定部
20 静磁界調整用ユニット着脱部
21,31 静磁界調整用ユニット
210 非磁性体ソケット
211 磁性体コア
310 終段リング
311 初段リング
312 コア
Bo 静磁界
KK 撮像領域
Sp1,Sp2 整磁板
YB ベースヨーク
YP 支柱ヨーク
Claims (8)
- 静磁界発生用マグネットの永久磁石、ヨークおよび整磁板の少なくとも一つに静磁界調整用ユニット着脱部を設け、前記静磁界調整用ユニット着脱部に着脱自在で磁気抵抗値の異なる複数の静磁界調整用ユニットの中から選択した静磁界調整用ユニットを前記静磁界調整用ユニット着脱部に装着することによって静磁界均一性を調整することを特徴とする静磁界調整方法。
- 静磁界発生用マグネットの永久磁石、ヨークおよび整磁板の少なくとも一つに静磁界調整用ユニット着脱部が設けられ、前記静磁界調整用ユニット着脱部に着脱自在で磁気抵抗値の異なる複数の静磁界調整用ユニットの中から選択した静磁界調整用ユニットが前記静磁界調整用ユニット着脱部に装着されて静磁界均一性が調整されていることを特徴とするMRI装置。
- 請求項2に記載のMRI装置において、静磁界調整用ユニット着脱部は、ネジ穴であり、前記静磁界調整用ユニットの外形は、前記ネジ穴に螺入されるネジ形状であることを特徴とするMRI装置。
- 請求項3に記載のMRI装置において、前記複数の静磁界調整用ユニットは、第1の中実円柱体と該第1の中実円柱体の周面を取り巻くように保持する第1の中空円筒体とを一体化した組立体であって前記第1の中実円柱体および前記第1の中空円筒体の一方が磁性体で他方が非磁性体からなる第1の静磁界調整用ユニット、および、前記第1の中実円柱体とは外径が異なる第2の中実円柱体と該第2の中実円柱体の周面を取り巻くように保持し前記第1の中空円筒体とは外径が同一の第2の中空円筒体とを一体化した組立体であって前記第2の中実円柱体および前記第2の中空円筒体の一方が磁性体で他方が非磁性体からなる第2の静磁界調整用ユニットを含むことを特徴とするMRI装置。
- 請求項3に記載のMRI装置において、前記複数の静磁界調整用ユニットは、前記ネジ穴に螺入される中実円柱体の磁性体からなる静磁界調整用ユニットを含むことを特徴とするMRI装置。
- 請求項3に記載のMRI装置において、前記複数の静磁界調整用ユニットは、ネジ形状の中実円柱体と該中実円柱体を螺入するネジ穴を中心穴として有し外形がネジ形状の初段中空円筒体と該初段中空円筒体を螺入するネジ穴を中心穴として有し外形が前記静磁界調整用ユニット着脱部のネジ穴に螺入されるネジ形状の終段中空円筒体とを一体的に螺合した組立体であり、前記中実円柱体と前記初段中空円筒体と前記終段中空円筒体のそれぞれを磁性体とするか非磁性体とするかの組合せにより磁気抵抗値を変更可能な静磁界調整用ユニットを含むことを特徴とするMRI装置。
- 請求項2から請求項6のいずれかに記載のMRI装置において、前記静磁界調整用ユニット着脱部は、静磁界方向の静磁界均一性を調整可能な位置に配置されていることを特徴とするMRI装置。
- 請求項2から請求項7のいずれかに記載のMRI装置において、前記静磁界調整用ユニット着脱部は、静磁界方向に直交する方向の静磁界均一性を調整可能な位置に配置されていることを特徴とするMRI装置。
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