JP2006214786A - 高温金属材の移動速度測定装置 - Google Patents

高温金属材の移動速度測定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006214786A
JP2006214786A JP2005025927A JP2005025927A JP2006214786A JP 2006214786 A JP2006214786 A JP 2006214786A JP 2005025927 A JP2005025927 A JP 2005025927A JP 2005025927 A JP2005025927 A JP 2005025927A JP 2006214786 A JP2006214786 A JP 2006214786A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal material
temperature metal
detection target
captured image
moving speed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005025927A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4470173B2 (ja
Inventor
Takashi Ando
孝 安東
Tetsuya Yadoguchi
哲也 宿口
Tadayasu Kawamura
忠康 河村
Hiroshi Sazuka
宏史 佐塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP2005025927A priority Critical patent/JP4470173B2/ja
Publication of JP2006214786A publication Critical patent/JP2006214786A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4470173B2 publication Critical patent/JP4470173B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Radiation Pyrometers (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)

Abstract

【課題】 高温金属材の移動速度を非接触で精度良く測定することができると共にメンテナンス性に優れた移動速度測定装置を提供する。
【解決手段】 本発明に係る移動速度測定装置10は、移動する高温金属材Sの表面を撮像する撮像装置1と、撮像装置で撮像した撮像画像を画像処理して高温金属材の移動速度を算出する画像処理装置2とを備えている。画像処理装置は、撮像装置で撮像した第1の撮像画像について、高温金属材のエッジ部E近傍を除く領域であって且つスケールが存在する領域に対応する所定の画素領域を検知対象として抽出し登録し、所定時間経過後に撮像装置で撮像した第2の撮像画像について、登録した検知対象と相関性を有する画素領域を抽出し、第1の撮像画像と第2の撮像画像のそれぞれについて抽出した各画素領域の離間距離を前記所定時間で除算することにより、高温金属材の移動速度を算出する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、高温金属材の移動速度を非接触で精度良く測定することができると共にメンテナンス性に優れた移動速度測定装置に関する。
金属材、例えば鋼材の製造プロセスでは、溶鋼を連続鋳造機によって凝固させるのが一般的である。鋼材の品質は凝固のプロセスに大きく影響されるため、連続鋳造機での製造管理基準は非常に厳格なものとされており、その中でも鋳込み速度、すなわち連続鋳造機における高温鋼材の移動速度の管理は特に重要な管理事項とされている。
従来、上記のような高温鋼材を含む高温金属材の移動速度を測定するため、一般的にはタッチロールを用いた接触式の速度測定装置が使用されている。すなわち、高温鋼材の表面にタッチロールを接触させ、高温鋼材の移動に伴った当該タッチロールの回転数をパルスジェネレータ等によって測定することにより高温鋼材の移動速度を測定するように構成された速度測定装置が使用されている。
しかしながら、上記タッチロール式の速度測定装置は、タッチロールを高温鋼材の表面に接触させる必要があることから、必然的にメンテナンス性が悪く維持管理に手間が掛かる他、タッチロールの摩耗やスリップによって測定精度が悪化し易いという問題がある。
これに対し、上記のような接触式の速度装置装置における問題を解決するべく、非接触式の速度測定装置が種々開発されてきている。
例えば、特許文献1には、いわゆるドップラー効果を利用して移動物体の速度を非接触で測定するレーザドップラー速度測定装置が開示されている。より具体的に説明すれば、レーザ発生手段から発信したレーザ光をビームスプリッタで2分割し、互いに反対方向から移動物体上に交差させて照射すると、各々の送光ビームに対応した移動物体の散乱光の波長は、移動物体の速度に応じて、正負のドップラーシフトを起こす。この2つの正負のドップラーシフトを受けた散乱光を受信光学系で受信し電気信号に変換すると、この電気信号の中にドップラー周波数の交流信号が存在する。このドップラー周波数は、測定対象たる移動物体の移動速度、レーザー光の波長及び2つの送光ビームの交差角の関数であるため、ドップラー周波数を測定することにより移動物体の速度を測定する構成が開示されている。
また、特許文献2には、いわゆるレーザスペックルパターンを利用して移動物体の速度を非接触で測定する速度測定装置が開示されている。より具体的に説明すれば、レーザ光源から移動物体に対してレーザ光を照射し、移動物体から反射したレーザスペックルパターンをリニアイメージセンサで検出する。そして、リニアイメージセンサからのレーザスペックルパターン(出力信号)が演算部に送信され、演算部において、まずある時刻における出力信号がメモリーに蓄えられ、参照信号として繰り返し読み出される。これと現在の信号との相互相関が計算されて、そのピーク位置としてリニアイメージセンサの軸方向のスペックル移動量が算出される。そして、この移動量から移動物体の移動速度を測定する構成が開示されている。
さらに、特許文献3には、カメラ等の映像撮影装置を利用して移動物体の速度を非接触で測定する速度測定装置が開示されている。より具体的に説明すれば、映像撮影装置で移動物体を撮影し、連続して取得した静止画に同一の検知対象物が撮影されている場合に、その重心位置を比較して移動距離を算出することにより移動物体の移動速度を測定する構成が開示されている。
特開平5−40176号公報 特開2000−275011号公報 特開2002−190027号公報
特許文献1及び2に記載された速度測定装置は、共にレーザ光を利用する装置であるが、例えば、500℃以上の高温の鋼材表面からは、一般的に計測装置に用いられるレーザ光の波長(赤外域)に近い波長の光が多量に放出されている。従って、これがノイズとなり、特許文献1及び2に記載された速度測定装置では、精度良く高温金属材の速度を測定することができないという問題がある。また、特許文献1に記載された速度測定装置は、光学系が複雑となるため、メンテナンス性が悪いという問題もある。
一方、特許文献3に記載された速度測定装置は、カメラ等の映像撮影装置を利用するものであるため、上記特許文献1、2のような問題は生じない。しかしながら、表面に特徴的な模様や色彩が人工的に施された移動物体と異なり、高温金属材を対象とする場合について、重心位置を比較する検知対象物を何にするべきかについては、特許文献3には開示も示唆もなく、特許文献3に記載された速度測定装置をそのまま高温金属材の移動速度測定に用いることは困難である。
本発明は、斯かる従来技術の問題点を解決するべくなされたものであり、高温金属材の移動速度を非接触で精度良く測定することができると共にメンテナンス性に優れた移動速度測定装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するべく、本発明の発明者らは鋭意検討した結果、(1)高温鋼材等の高温金属材の表面を撮像した場合、スケールが付着した部分に対応する画素と付着していない部分に対応する画素とでは、その輝度(濃度)が大きく異なる(スケールが付着した部分に対応する画素は明るく、付着していない部分に対応する画素は暗い)ため、スケールが適度に存在する領域に対応する所定の画素領域を検知対象とすれば、当該検知対象にはスケール付着の状態に応じた特徴的なパターン(濃淡パターン)が形成される。従って、高温金属材が移動した所定時間経過後の撮像画像についてパターンマッチング手法を用いて検知対象を抽出し、当該検知対象の所定時間当たりの移動距離を算出すれば、精度良く高温金属材の移動速度を測定できることを見出した。さらに、(2)高温金属材のエッジ部近傍は温度が低下していることに起因してスケールが非常に多く付着しているため、エッジ部近傍の領域に対応する画素領域を検知対象としたのでは、当該検知対象には特徴的なパターンが形成され難く、この結果、高温金属材が移動した所定時間経過後の撮像画像についてパターンマッチング手法を用いても検知対象を精度良く抽出できないことも見出した。
本発明は、上記発明者らの知見に基づいて完成されたものである。すなわち、本発明は、移動する高温金属材の表面を撮像する撮像装置と、前記撮像装置で撮像した撮像画像を画像処理して高温金属材の移動速度を算出する画像処理装置とを備え、前記画像処理装置は、前記撮像装置で撮像した第1の撮像画像について、高温金属材のエッジ部近傍を除く領域であって且つスケールが存在する領域に対応する所定の画素領域を検知対象として抽出し登録するステップと、所定時間経過後に前記撮像装置で撮像した第2の撮像画像について、前記登録した検知対象と相関性を有する画素領域を抽出するステップと、前記第1の撮像画像について抽出した画素領域と前記第2の撮像画像について抽出した画素領域との離間距離を前記所定時間で除算することにより、高温金属材の移動速度を算出するステップとを実行することを特徴とする高温金属材の移動速度測定装置を提供するものである。
斯かる発明によれば、高温金属材のエッジ部近傍を除く領域であって且つスケールが存在する領域に対応する所定の画素領域を検知対象とするため、当該検知対象にはスケールの状態に応じた特徴的なパターンが形成されることになる。そして、第1の撮像画像について当該検知対象を抽出し登録する一方、所定時間経過後(高温金属材の移動後)に撮像装置で撮像した第2の撮像画像について、前記登録した検知対象と相関性を有する画素領域が抽出される。換言すれば、高温金属材の移動に伴い、撮像装置の撮像視野内で前記検知対象の位置が移動するため、当該移動後の検知対象の位置を検出するべく、第2の撮像画像について前記登録した検知対象と相関性を有する画素領域が抽出される。この際、前述のように、検知対象にはスケールの状態に応じた特徴的なパターンが形成されているため、公知のパターンマッチング手法を用いて検知対象と相関性を有する画素領域(移動後の検知対象)を精度良く抽出することが可能である。そして、第1の撮像画像について抽出した画素領域(すなわち、移動前の検知対象)と第2の撮像画像について抽出した画素領域(すなわち、移動後の検知対象)との離間距離を前記所定時間で除算することにより、高温金属材の移動速度が算出されることになる。
以上のように、本発明に係る高温金属材の移動速度測定装置によれば、高温金属材の移動速度を非接触で精度良く測定することができると共に、撮像装置と画像処理装置とで構成されているためメンテナンス性に優れるという利点を有する。なお、第1の撮像画像を撮像してから第2の撮像画像を撮像するまでの経過時間としては、登録した検知対象が撮像装置の撮像視野外に移動してしまわない限りにおいて任意の時間を設定することが可能である。すなわち、撮像装置の視野、第1の撮像画像における検知対象の位置、大きさ及び高温金属材のおおよその移動時間に基づいて、登録した検知対象が撮像装置の撮像視野外に移動してしまうまでのおおよその時間を予測できるため、当該予測時間を超えない時間を設定すれば良いことになる。
好ましくは、前記画像処理装置は、所定時間経過毎に、前記検知対象を新たに抽出し更新登録するように構成される。
前述のように、登録した検知対象はいずれ撮像装置の視野外に移動してしまうため、撮像画像(第2の撮像画像)から、登録した検知対象と相関性を有する画素領域を抽出できなくなってしまう。すなわち、登録した検知対象が撮像装置の視野外に移動してしまった後には、高温金属材の移動速度を算出することができなくなってしまう。
しかしながら、前記好ましい構成によれば、所定時間経過毎に、前記検知対象を新たに抽出し更新登録するため、先に登録した検知対象が撮像装置の視野外に移動してしまったとしても、更新登録された検知対象と相関性を有する画素領域を撮像画像(第2の撮像画像)から抽出し、これにより高温金属材の移動速度を算出することが可能である。すなわち、連続して(高温金属材の全長に亘って)高温金属材の移動速度を測定することが可能である。なお、検知対象を先に登録してから新たに検知対象を抽出し更新登録するまでの経過時間としては、前述したのと同様に、先に登録した検知対象が撮像装置の撮像視野外に移動してしまわない限りにおいて任意の時間を設定することが可能である。すなわち、撮像装置の視野、第1の撮像画像における検知対象の位置、大きさ及び高温金属材のおおよその移動時間に基づいて、登録した検知対象が撮像装置の撮像視野外に移動してしまうまでのおおよその時間を予測できるため、当該予測時間を超えない時間を設定すれば良いことになる。
また、好ましくは、高温金属材の表面にマーキングを施すマーキング装置をさらに備え、前記撮像装置は、前記マーキング装置によってマーキングが施された高温金属材の表面を撮像し、前記画像処理装置は、前記撮像装置で撮像した撮像画像について、マーキングが存在する領域に対応する所定の画素領域を前記検知対象として抽出し登録するように構成される。
高温金属材の材質(例えば、低炭素鋼)によってはスケールの生成量が少なくなる結果、検知対象に特徴的なパターンが形成されず、検知対象と相関性を有する画素領域の抽出精度が低下する(ひいては高温金属材の移動速度測定精度が低下する)ことが懸念される。
しかしながら、前記好ましい構成によれば、マーキング装置によって高温金属材表面にマーキングが施され、マーキングが存在する領域に対応する所定の画素領域を検知対象として抽出し登録することが可能であるため、当該検知対象にはマーキングに応じた特徴的なパターンが形成されることになる。従って、検知対象と相関性を有する画素領域を精度良く抽出する(ひいては高温金属材の移動速度を精度良く測定する)ことが可能である。なお、マーキング装置によってマーキングを施すか否かの判断は、速度を測定するべき高温金属材の材質等を予め画像処理装置に登録しておき、スケールの生成量が少なくなる材質の高温金属材が移動してきた場合には自動的にマーキングを施すように構成する他、オペレータがスケールの生成状態を目視で確認し、スケールの生成量が少ないと判断した場合には、マニュアル操作でマーキングを施すように構成することも可能である。
本発明に係る高温金属材の移動速度測定装置によれば、高温金属材の移動速度を非接触で精度良く測定することができると共にメンテナンス性に優れるという優れた効果を奏することが可能である。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の一実施形態について、連続鋳造機における高温鋼材の移動速度を測定する場合を例に挙げて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る高温鋼材の移動速度測定装置(以下、適宜「速度測定装置」という)10の概略構成を模式的に示す平面図である。図1に示すように、本実施形態に係る速度測定装置10は、連続鋳造機内を移動する高温鋼材Sの表面(本実施形態では幅方向側面)を撮像する撮像装置1と、撮像装置1で撮像した撮像画像を画像処理して高温鋼材Sの移動速度を算出する画像処理装置2とを備えている。
本実施形態において移動速度を測定する対象となる高温鋼材Sは、その表面温度が約600℃〜1000℃であり、移動速度は約0.6m/min〜1.0m/minの範囲で設定されている。
本実施形態に係る撮像装置1は、横方向640画素、縦方向480画素のCCDカメラとされており、高温鋼材Sの表面から約2m離間した位置において、光軸が高温鋼材Sの表面に対して略垂直になるように設置され、撮像視野の寸法は横100mm×縦75mmに設定されている。本実施形態では、上記のように、高温鋼材Sの表面から十分離間した位置に撮像装置1を設置しているため、撮像装置1周辺の雰囲気温度は約40℃であり、工場圧空による空冷で十分に冷却可能である。
本実施形態に係る画像処理装置2は、撮像装置1で撮像した高温鋼材S表面の撮像画像を適宜のタイミングにおいて8ビット(256階調)で取り込み、取り込んだ撮像画像に対して画像処理を施すことによって、高温鋼材Sの移動速度(鋳造速度)を算出するように構成されている。以下、図2及び図3を適宜参照しつつ、画像処理装置2における処理の内容について具体的に説明する。
図2は、本実施形態に係る撮像装置1によって撮像される高温鋼材S表面の状態を模式的に示す側面図である。図3は、本実施形態に係る画像処理装置2における処理内容を説明するための説明図である。図2又は図3(a)に示すように、画像処理装置2は、先ず最初に、撮像装置1によって適宜のタイミングで撮像した第1の撮像画像(図2において破線の矩形で囲った領域が撮像視野であり、前述のように、その寸法は横100mm×縦75mmである)を取り込み、当該第1の撮像画像について、高温鋼材Sのエッジ部E近傍を除く領域であって且つスケールが存在する領域に対応する所定の画素領域(図2において実線の矩形で囲った領域であり、その寸法は横10mm×縦60mmである)を検知対象として抽出し登録する。より具体的に説明すれば、高温鋼材Sのエッジ部E近傍を除く領域であって且つスケールが存在する領域に対応するように、撮像画像内で予め定められた位置及び寸法の画素領域の画素情報(画素領域を構成する各画素の濃度値)を抽出し、記憶するように構成されている。なお、図2に示すように、高温鋼材Sのエッジ部E近傍は温度が低下していることに起因してスケールが非常に多く付着しているため、エッジ部E近傍の領域に対応する画素領域を検知対象としたのでは、当該検知対象には特徴的なパターンが形成され難い。従って、本実施形態では、高温鋼材Sのエッジ部E近傍を除く領域に対応する画素領域を検知対象として設定している。
次に、図3(b)に示すように、画像処理装置2は、所定時間経過後(本実施形態では、200msec経過毎)に撮像装置1で撮像した第2の撮像画像を取り込み、当該第2の撮像画像について、前記登録した検知対象と相関性を有する画素領域を抽出する。より具体的に説明すれば、第2の撮像画像内において、前記登録した検知対象と同寸法の画素領域を順次走査し、当該走査した画素領域内の各画素と、前記登録した検知対象を構成する各画素との間でいわゆる正規化相関処理を行って、画像の一致度を示す相関値が最も大きくなった画素領域を前記登録した検知対象と相関性を有する画素領域として抽出するように構成されている。
画像処理装置2は、前記第1の撮像画像について抽出した画素領域(図3(a)に示す矩形線で囲った領域)と前記第2の撮像画像について抽出した画素領域(図3(b)に示す矩形線で囲った領域)との離間距離(各矩形の中心位置同士の離間距離)Lを算出する。より具体的に説明すれば、画像処理装置2には、撮像装置1の撮像視野に応じた1画素当たりの実寸法が予め登録されており、画素単位で算出した離間距離に前記予め登録された1画素当たりの実寸法を乗算することにより、実寸法単位で離間距離Lを算出するように構成されている。
最後に、画像処理装置2は、前記算出した離間距離Lを前記所定時間で除算することにより、高温鋼材Sの移動速度を算出する。すなわち、第1の撮像画像を取り込んでから200msec経過後に取り込んだ第2の撮像画像に基づいて離間距離Lを算出し、これを200msecで除算することにより高温鋼材Sの移動速度を算出する。次に、第1の撮像画像を取り込んでから400msec経過後に取り込んだ第2の撮像画像に基づいて新たな離間距離Lを算出し、これを400msecで除算することにより高温鋼材Sの次の移動速度を算出する。このような演算を200msec毎に繰り返し、連続的に移動速度を算出している。なお、本実施形態では、急激な移動速度(鋳込み速度)の変動が生じた場合に、これに応じて鋳込み速度を制御したのでは、所謂ブレークアウトを引き起こして操業停止に陥る危険性があるため、上記のようにして200msec毎に算出した移動速度を移動平均処理(例えば、10回分の移動速度の平均値を200msec毎に算出)し、当該移動平均処理後の移動速度を測定結果として出力し、これに基づいて鋳込み速度を制御する(すなわち、緩やかに鋳込み速度を追従させる)ように構成している。
以上に説明したように、本実施形態に係る速度測定装置10は、高温鋼材Sのエッジ部E近傍を除く領域であって且つスケールが存在する領域に対応する所定の画素領域を検知対象とするため、当該検知対象にはスケールの状態に応じた特徴的なパターンが形成される。そして、第1の撮像画像について当該検知対象を抽出し登録する一方、所定時間経過後(高温鋼材Sの移動後)に撮像装置1で撮像した第2の撮像画像について、前記登録した検知対象と相関性を有する画素領域が抽出される。換言すれば、高温鋼材Sの移動に伴い、撮像装置1の同一の撮像視野内で前記検知対象の位置が移動するため、当該移動後の検知対象の位置を検出するべく、第2の撮像画像について前記登録した検知対象と相関性を有する画素領域が抽出される。この際、前述のように、検知対象にはスケールの状態に応じた特徴的なパターンが形成されているため、公知のパターンマッチング手法(本実施形態では、正規化相関処理)を用いて検知対象と相関性を有する画素領域(移動後の検知対象)を精度良く抽出することが可能である。そして、第1の撮像画像について抽出した画素領域(すなわち、移動前の検知対象)と第2の撮像画像について抽出した画素領域(すなわち、移動後の検知対象)との離間距離Lを前記所定時間で除算することにより、高温鋼材Sの移動速度を精度良く算出することが可能である。
なお、本実施形態に係る速度測定装置10では、高温鋼材Sの移動速度を連続して(全長に亘って)測定するべく、図3(c)に示すように、画像処理装置2が、所定時間経過毎に、前記検知対象を新たに抽出し更新登録するように構成されている。すなわち、初めに登録した検知対象(図3(a)参照)は、いずれ撮像装置1の視野外に移動してしまうため、撮像画像(第2の撮像画像)から、登録した検知対象と相関性を有する画素領域を抽出できなくなってしまう。しかしながら、本実施形態のように、所定時間経過毎に、前記検知対象を新たに抽出し更新登録する構成とすれば、先に登録した検知対象が撮像装置1の視野外に移動してしまったとしても、新たに更新登録された検知対象と相関性を有する画素領域を撮像画像(第2の撮像画像)から抽出できるため、これにより高温鋼材Sの移動速度を途切れることなく算出することが可能である。なお、検知対象を先に登録してから新たに検知対象を抽出し更新登録するまでの経過時間としては、先に登録した検知対象が撮像装置1の撮像視野外に移動してしまわない限りにおいて任意の時間を設定することが可能であり、本実施形態では、撮像視野外に移動する直前である約7秒毎に検知対象を更新登録するように構成している。
また、本実施形態に係る速度測定装置10は、好ましい構成として、高温鋼材Sの表面にマーキングを施すマーキング装置(図示せず)をさらに備えている。そして、撮像装置1は、前記マーキング装置によってマーキングが施された高温鋼材Sの表面を撮像するように構成されており(具体的には、撮像装置1の視野内にある高温鋼材Sの表面にマーキングを施すように構成されている)、画像処理装置2は、撮像装置1で撮像した撮像画像について、マーキングが存在する領域に対応する所定の画素領域を前記検知対象として抽出し登録できるように構成されている(マーキング装置を使用するか否かは適宜選択可能とされている)。
斯かる好ましい構成により、例えば、低炭素鋼からなる鋼材Sのように、スケールの生成量が少なくなる結果、検知対象に特徴的なパターンが形成されず、検知対象と相関性を有する画素領域の抽出精度が低下する(ひいては高温鋼材Sの移動速度測定精度が低下する)ことが懸念される場合であっても、マーキング装置によって高温鋼材S表面にマーキングが施され、マーキングが存在する領域に対応する所定の画素領域を検知対象として抽出し登録することが可能であるため、当該検知対象にはマーキングに応じた特徴的なパターンが形成されることになる。従って、検知対象と相関性を有する画素領域を精度良く抽出する(ひいては高温金属材の移動速度を精度良く測定する)ことが可能である。なお、マーキング装置の構成やマーキング媒体の材質については、公知のものを種々適用可能であるため、ここではその詳細な説明は省略する。また、マーキングを施すタイミング(時間間隔)としては、先に施したマーキングが撮像装置1の撮像視野外に移動してしまわない限りにおいて任意の時間間隔を設定することが可能であり、本実施形態では、撮像視野外に移動する直前である約7秒毎に新たなマーキングを施すように構成している。
図4は、以上に説明した本実施形態に係る速度測定装置10(ただし、マーキング装置は不使用)を用いて高温鋼材の移動速度(設定速度は0.8m/min)を測定した場合と、同じ高温鋼材の移動速度を従来のタッチロール式の速度測定装置で測定した場合との比較結果の一例を示す。図4に示すように、本実施形態に係る速度測定装置10の測定値(図4において「本発明」と表記したデータ)及び従来のタッチロール式速度測定装置の測定値(図4において「従来例」と表記したデータ)の何れの場合にも、その値は設定速度に略等しい値となっており、短時間(図4に示す例では1時間)で評価した場合の測定精度は同等であるといえる。ただし、タッチロール式速度測定装置を用いる場合には、前述のように、タッチロールを高温鋼材の表面に接触させる必要があることから、必然的にメンテナンス性が悪く維持管理に手間が掛かる他、タッチロールの摩耗によって長期的に見れば測定精度が悪化してしまう(摩耗すればその分だけタッチロールの外周長が短くなる結果、測定値が実速度よりも大きくなる)という問題がある。これに対して、本実施形態に係る速度測定装置10によれば、上記のような問題が生じず、高温鋼材の移動速度を非接触で長期間に亘って精度良く測定することができると共に、撮像装置と画像処理装置とで構成されているためメンテナンス性に優れるという利点を有する。
図1は、本発明の一実施形態に係る高温鋼材の移動速度測定装置の概略構成を模式的に示す平面図である。 図2は、図1に示す撮像装置によって撮像される高温鋼材表面の状態を模式的に示す側面図である。 図3は、図1に示す画像処理装置における処理内容を説明するための説明図である。 図4は、本発明に係る速度測定装置を用いて高温鋼材の移動速度を測定した場合と、同じ高温鋼材の移動速度を従来のタッチロール式の速度測定装置で測定した場合との比較結果の一例を示す。
符号の説明
1・・・撮像装置
2・・・画像処理装置
10・・・移動速度測定装置
E・・・エッジ部
S・・・高温鋼材(高温金属材)

Claims (3)

  1. 移動する高温金属材の表面を撮像する撮像装置と、
    前記撮像装置で撮像した撮像画像を画像処理して高温金属材の移動速度を算出する画像処理装置とを備え、
    前記画像処理装置は、
    前記撮像装置で撮像した第1の撮像画像について、高温金属材のエッジ部近傍を除く領域であって且つスケールが存在する領域に対応する所定の画素領域を検知対象として抽出し登録するステップと、
    所定時間経過後に前記撮像装置で撮像した第2の撮像画像について、前記登録した検知対象と相関性を有する画素領域を抽出するステップと、
    前記第1の撮像画像について抽出した画素領域と前記第2の撮像画像について抽出した画素領域との離間距離を前記所定時間で除算することにより、高温金属材の移動速度を算出するステップとを実行することを特徴とする高温金属材の移動速度測定装置。
  2. 前記画像処理装置は、所定時間経過毎に、前記検知対象を新たに抽出し更新登録するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の高温金属材の移動速度測定装置。
  3. 高温金属材の表面にマーキングを施すマーキング装置をさらに備え、
    前記撮像装置は、前記マーキング装置によってマーキングが施された高温金属材の表面を撮像し、
    前記画像処理装置は、前記撮像装置で撮像した撮像画像について、マーキングが存在する領域に対応する所定の画素領域を前記検知対象として抽出し登録できるように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の高温金属材の移動速度測定装置。
JP2005025927A 2005-02-02 2005-02-02 高温金属材の移動速度測定装置 Expired - Fee Related JP4470173B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005025927A JP4470173B2 (ja) 2005-02-02 2005-02-02 高温金属材の移動速度測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005025927A JP4470173B2 (ja) 2005-02-02 2005-02-02 高温金属材の移動速度測定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006214786A true JP2006214786A (ja) 2006-08-17
JP4470173B2 JP4470173B2 (ja) 2010-06-02

Family

ID=36978149

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005025927A Expired - Fee Related JP4470173B2 (ja) 2005-02-02 2005-02-02 高温金属材の移動速度測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4470173B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015010912A (ja) * 2013-06-28 2015-01-19 新日鐵住金株式会社 被検査材の測定装置および測定方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015010912A (ja) * 2013-06-28 2015-01-19 新日鐵住金株式会社 被検査材の測定装置および測定方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4470173B2 (ja) 2010-06-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8060234B2 (en) Accurate tracking of web features through converting processes
JP3909377B2 (ja) 屋外用距離計測装置
JP3810657B2 (ja) 運動物体検出方法および装置
KR102044196B1 (ko) 조도 측정 장치 및 조도 측정 방법
CN102428341A (zh) 受电弓位移测定装置以及滑触线硬点检测方法
WO2012144430A1 (ja) タイヤ表面形状測定装置及びタイヤ表面形状測定方法
JP2001201320A (ja) 試験片の伸び測定方法及び装置
US20130058539A1 (en) Method and a system to detect and to determine geometrical, dimensional and positional features of products transported by a continuous conveyor, particularly of raw, roughly shaped, roughed or half-finished steel products
JP2014517601A5 (ja)
EP3889589A1 (en) Surface defect detecting method, surface defect detecting device, method for manufacturing steel material, steel material quality control method, steel material manufacturing equipment, method for creating surface defect determination model, and surface defect determination model
CN112517868B (zh) 连铸铸坯长度测量装置及方法
KR20220153642A (ko) 2차원 및 3차원 결합 이미징을 이용한 빌릿 연속주조를 위한 표면 검출 시스템 및 방법
WO2008075905A1 (en) Apparatus for detecting surface defect on slab
US20210267461A1 (en) Optical measuring method and optical measuring apparatus
Veitch-Michaelis et al. Crack detection in" as-cast" steel using laser triangulation and machine learning
JP4470173B2 (ja) 高温金属材の移動速度測定装置
JP2009052907A (ja) 異物検出システム
JP2009266155A (ja) 移動体追跡装置及びその方法
JPH08313454A (ja) 画像処理装置
KR101649181B1 (ko) 비행물체의 비행정보 추정 장치 및 비행정보 추정 방법
JP5073529B2 (ja) 表面形状測定装置,表面形状測定方法
WO2020080091A1 (ja) 車両点検装置および方法
JP2003260551A (ja) 連続鋳造鋳片の寸法測定方法
JP6780533B2 (ja) 形状測定システム及び形状測定方法
JP6146389B2 (ja) 鋼材表面検査装置及びその方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070322

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090824

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090904

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091015

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091113

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091228

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100205

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100218

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130312

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4470173

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130312

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130312

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140312

Year of fee payment: 4

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees