JP2006211908A - 新規微生物およびその微生物を利用したアンモニア含有排水の硝化処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、銅、鉛および亜鉛等の重金属に耐性を有し、重金属存在下でも活性低下の少ない硝化菌、ならびにこのような重金属耐性を有する硝化菌を利用したアンモニア含有排水の処理方法および処理装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明によると、新規微生物ニトロバクター属(Nitrobacter sp.)IM−203株(FERM P−12556)、ならびに、その微生物を利用したアンモニア含有排水の硝化処理方法および硝化処理装置が提供される。
【選択図】 図1
【解決手段】 本発明によると、新規微生物ニトロバクター属(Nitrobacter sp.)IM−203株(FERM P−12556)、ならびに、その微生物を利用したアンモニア含有排水の硝化処理方法および硝化処理装置が提供される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、新規微生物およびその微生物を利用したアンモニア含有排水の硝化処理方法に関し、特に、し尿、下水、産業排水、石炭または石油燃焼排ガス処理プロセスの排水、水族館飼育水、養殖場飼育水、活魚蓄養装置飼育水、および実験施設における水棲生物飼育水等、アンモニアを含有する排水の処理方法に関する。
従来の排水処理設備、し尿処理設備、または発電所等の石油燃焼排ガス処理プロセスから発生するアンモニアを含有する排水の処理施設には、生物を利用した硝化脱窒方法が広く適用されている。
図3に、このような生物硝化脱窒装置の一例の模式図を示す。図3に示すように、当該生物硝化脱窒装置は排水受槽5を有し、ここに、処理すべき排水を一時的に溜めることができる。さらに、生物硝化脱窒装置は、排水受槽に連結された硝化槽6を有する。生物硝化脱窒装置は、排水受槽と硝化槽との間に原水ポンプ7を有し、原水ポンプを介して、処理すべき排水を、排水受槽から硝化槽へ供給することができる。以下に述べるように、硝化槽内では、硝化菌の働きにより、排水中のアンモニアを硝酸にまで酸化することができる。また、生物硝化脱窒装置は、硝化槽に連結された脱窒槽8を有し、ここに、硝化槽で処理された排水が供給される。以下に述べるように、脱窒槽内では、脱窒菌の働きにより、硝化菌の働きによって生成した硝酸を窒素ガスに還元し、排水中から除去することができる。また、生物硝化脱窒装置は、脱窒槽に連結された再曝気槽9を有し、ここに、脱窒槽で処理された排水が供給される。再曝気槽では好気性従属栄養微生物の働きにより、脱窒槽に供給した水素供与体のうち、過剰分として再曝気槽に流出してきたものを炭酸ガスに酸化分解できる。また、生物硝化脱窒装置は、再曝気槽に連結された沈殿槽10を有し、ここに、再曝気槽で処理された排水が供給される。沈殿槽により、排水中の懸濁物等を除去することができる。懸濁物等を除去された排水(処理水)は、目的に応じて、廃棄、またはさらなる処理をすることができる。また、生物硝化脱窒装置は、硝化槽に連結されたアルカリタンク11を有し、これにより、硝化槽にアルカリを供給することができる。また、生物硝化脱窒装置は、硝化槽に連結されたリン酸タンク12を有し、これにより、硝化槽にリン酸を供給することができる。また、生物硝化脱窒装置は、脱窒槽に連結された水素供与体タンク14を有し、これにより、以下に述べるように、脱窒槽に水素供与体を供給することができる。また、生物硝化脱窒装置は、沈殿槽と硝化槽との間に汚泥返送ポンプ14を有し、これにより、沈殿槽で除去された懸濁物等を含む汚泥を、沈殿槽から硝化槽へ返送することができる。また、生物硝化脱窒装置は、硝化槽および脱窒槽に連結されたブロワ15を有し、これにより、硝化槽および脱窒槽の各々に、溶存酸素を供給することができる。
排水中のアンモニアは、硝化槽6の中の硝化菌の働きにより、式(1)および式(2)の反応で硝酸にまで酸化される。式(1)を担う微生物は亜硝酸菌(またはアンモニア酸化菌)と、式(2)を担う微生物は硝酸菌(または亜硝酸酸化菌)と呼ばれており、共に独立栄養性の微生物である。
NH4 + + 1.5 O2 → NO2 - + H2O + 2H+ ・・・式(1)
NO2 - + 0.5 O2 → NO3 - ・・・式(2)
NH4 + + 1.5 O2 → NO2 - + H2O + 2H+ ・・・式(1)
NO2 - + 0.5 O2 → NO3 - ・・・式(2)
硝化菌の働きによって生成した硝酸は、脱窒槽8において、脱窒菌の働きにより式(3)の反応で窒素ガスに還元され、排水中から除去される。
NO3 - + 10H+ → N2 + 4 H2O + 2OH- ・・・式(3)
NO3 - + 10H+ → N2 + 4 H2O + 2OH- ・・・式(3)
ここで、式(3)の水素は、水素供与体タンク13から排水中に添加された有機化合物の分解反応から供与される。これらの有機化合物は水素供与体と呼ばれ、工業的には安価で取扱いの容易なメタノールが用いられることが多い。その後、排水は再曝気槽9から沈殿槽10を経て、処理水として後の工程に送られる。
しかしながら、従来の硝化脱窒技術においては、硝化菌が極めて低濃度の重金属により阻害を受けることが知られている。このため、硝化菌を利用した硝化脱窒装置では、硝化槽に流入する排水中の重金属濃度を低減させるため、重金属を含まない工水等による稀釈や重金属除去のための前処理を必要としている。
重金属による硝化菌の阻害について、非特許文献1には、銅および亜鉛に対するIC50(硝化反応を50%阻害する濃度)がそれぞれ、0.1mg/Lおよび0.5mg/Lであることが記載されている。また、非特許文献2には、硝化菌に対する銅、鉛および亜鉛の阻害濃度がそれぞれ、0.005〜0.5mg/L,0.5mg/Lおよび0.08〜0.5mg/Lであることが記載されている。
また、水族館飼育水、養殖場飼育水、活魚蓄養装置飼育水および実験施設における水棲生物飼育水等では、水棲生物の排泄物や残餌等に由来するアンモニアが生物に対して毒性を有し、水槽中に数mg/L蓄積すると魚を死滅させてしまう場合がある。このため、多くの場合、硝化菌を保持した飼育水浄化装置により、飼育水中のアンモニアを除去している。
図4に、このような水棲生物飼育水浄化装置の一例の模式図を示す。図4に示すように、当該飼育水浄化装置は、飼育水槽16を有する。また、飼育水浄化装置は、飼育水槽に連結されたフィルタ濾過槽17を有する。飼育水浄化装置は、飼育水槽とフィルタ濾過槽との間に循環ポンプ18を有し、これにより、処理すべき飼育水を、飼育水槽からフィルタ濾過槽へ供給することができる。このように飼育水槽16内の水を循環ポンプ18によりフィルタ濾過槽17に導入し、これを通過させて糞等の荒いゴミを除去する。また、飼育水浄化装置は、フィルタ濾過槽に連結された曝気槽19を有し、ここに、フィルタ濾過槽で処理された飼育水が供給される。飼育水浄化装置は、曝気槽に連結されたブロワ20を有し、これにより、曝気槽に、溶存酸素を供給することができる。フィルタ濾過槽で処理された飼育水を曝気槽19に導入し、ブロワ20により溶存酸素を供給しながら、細かいゴミを気泡に付着させ、曝気槽上部から泡と一緒に取り除く。これにより、懸濁物をほとんど除去することができる。さらに、飼育水浄化装置は、曝気槽および硝化槽に連結された冷凍機21を有し、曝気槽で処理された飼育水の一部を冷凍機21に通し、熱交換を行わせて温度調整することができる。さらに、飼育水浄化装置は、曝気槽および飼育水槽に連結された硝化槽22を有し、ここに、曝気槽で処理され、必要に応じて温度調整された飼育水が供給される。このように、アンモニアを除去するために飼育水は硝化槽22へ送られる。該硝化槽には、微生物を付着保持できるように各種担体が充填されており、ここで、硝化菌の働きによって、式(1)および式(2)の反応により飼育水中の有害なアンモニアを比較的無害な硝酸へと変換し、処理の終わった飼育水を再び飼育水槽に戻し、以下同様に循環使用する。
ところで、水棲生物の飼育においては時に各種の病気が発生し、飼育生物を死に至らしめることがある。魚類の飼育において魚病の発生は、養殖の場合は歩留まり低下によるコストの増加を招き、また、水族館の場合は絶滅危惧種等の貴重な飼育生物を失うことになり、共に大きな問題となる。魚病の中でも特に発生頻度、死亡率が高いものとして、白点病が挙げられる。白点病は、Cryptocarion irritans, Ichthyphthirius multifilis等の原生生物が魚に寄生することによって発病する病気で、感染力が強く、一度発病すると水槽内の多くの魚が感染、死亡し、甚大な被害が発生する。
白点病の治療薬として最も効果的なものとして、銅イオンが挙げられる。実際の治療において銅イオンは、硫酸銅、有機銅等の形態で添加される。銅イオンは白点病の原因となる原生動物を効果的に殺滅するが、魚毒性も有するため、一般に使用濃度は、治療効果と魚への影響を考慮して、1mg/L以下とされている。しかしながら、銅イオンは水槽内のアンモニアの除去に重要な役割を持つ硝化菌に対しても阻害作用があり、前記した様に硝化菌に対する阻害濃度が1mg/L以下であるとする報告もある。このため、実際の銅イオンの使用においては、硝化菌への影響を低減させるために使用濃度を更に制限し、その上限を0.5〜0.8mg/L程度として、治療効果を犠牲にすることが多い。
Environ.Eng.Sci.,20,(2003),p.86
Water Pollution Control Federation MOP8,(1977),Table14-III
井出哲夫,「水処理工学−理論と応用−」,第2版,技報堂出版株式会社,1990年4月20日,p.296-309
Bull.Jpn.Soc.Microbiol.Ecol.,4,(1989),p.101
Bergey's Manual of Systematic Bacteriology,Williams & Wilkins
本発明は、従来技術に存する前記課題を解決するためになされたものであり、銅、鉛および亜鉛等の重金属に耐性を有し、重金属存在下でも活性低下の少ない硝化菌を提供することを目的とする。また、本発明の他の側面にあっては、このような重金属耐性を有する硝化菌を利用したアンモニア含有排水の処理方法を提供することを目的とする。
本発明の一の側面によると、微生物ニトロバクター属(Nitrobacter sp.)IM−203株(FERM P−12556)(以下、単にIM−203株と記す。)が提供される。
また、本発明の他の側面によると、IM−203株をアンモニア含有排水の硝化処理に利用することを特徴とするアンモニア含有排水を硝化処理する方法が提供される。
また、本発明の他の側面によると、アンモニア含有排水を硝化処理するための装置であって、
アンモニア酸化菌およびIM−203株を収容した硝化槽であって、該アンモニア含有排水を収容することができ、硝化処理されたアンモニア含有排水を排出するための排出口を有する硝化槽と、
該硝化槽に該アンモニア含有排水を供給する手段と
を有する装置が提供される。
アンモニア酸化菌およびIM−203株を収容した硝化槽であって、該アンモニア含有排水を収容することができ、硝化処理されたアンモニア含有排水を排出するための排出口を有する硝化槽と、
該硝化槽に該アンモニア含有排水を供給する手段と
を有する装置が提供される。
以下に詳細に説明するように、本発明にかかるIM−203株は、硝酸菌(すなわち、亜硝酸酸化菌)の一種であり、銅、鉛および亜鉛に対する耐性を有する菌株である。このため、本発明にかかるIM−203株は、し尿、下水、産業排水、石炭または石油燃焼排ガス処理プロセスの排水、水族館飼育水、養殖場飼育水、活魚蓄養装置飼育水、および実験施設における水棲生物飼育水等、アンモニアを含有する排水の生物処理に、特に、銅、鉛および亜鉛等の重金属が存在する排水の処理に利用すると多大な効果を発揮することが出来る。
以下に、本発明の実施の形態を、添付図面を参照しながら説明する。もっとも、本発明は、以下に説明する実施の形態に限定されるものではない。なお、他に明記しない限り、本明細書で使用されるすべての技術的および科学的用語は、本発明が属する技術分野における当業者によって一般的に理解されている意味と同じ意味を有する。
本発明者らは、上記課題を解決すべく種々検討した結果、従来知られている硝化菌よりも非常に高い重金属耐性を有する、新規な硝化菌を単離することに成功し、本発明を完成させた。さらに、当該硝化菌についての研究を重ね、ニトロバクター属(Nitrobacter sp.)IM−203株と命名し、通商産業省工業技術院生命工学工業研究所に受託番号FERM P−12556として、平成3年10月4日付けで寄託した。なお、当該硝化菌の分類学的性質については後述する。
本発明にかかるIM−203株は、アンモニア含有排水の硝化処理に適用することができる。すなわち、本発明の他の側面によると、IM−203株をアンモニア含有排水の硝化処理に利用することを特徴とするアンモニア含有排水を硝化処理する方法が提供される。より具体的には、当該方法は、アンモニア含有排水を供するステップと、アンモニア酸化菌およびIM−203株をアンモニア含有排水と接触させるステップとを含む。上記したように、アンモニア酸化菌と、亜硝酸酸化菌であるIM−203株とにより、アンモニア含有排水中のアンモニアを、硝酸にまで酸化することができる。
なお、当業者には明らかなように、公知の任意のアンモニア酸化菌が、本発明にかかる硝化処理方法に用いることができる。アンモニア酸化菌の例としてNitrosomonas属,Nitrosospira属,Nitrosococcus属,Nitrosolobus属等が挙げられるが、公知の任意の硝化菌が使用でき、これらに限定されるものではない。
ここで、本発明で処理可能なアンモニア含有排水の例として、し尿、下水、産業排水、石炭または石油燃焼排ガス処理プロセスの排水、水族館飼育水、養殖場飼育水、活魚蓄養装置飼育水および実験施設における水棲生物飼育水等の排水が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
なお、アンモニア含有排水におけるアンモニアの濃度は、好ましくは1mg-N/L以上であり、さらに好ましくは10mg-N/L以上であり、また、好ましくは1,000mg-N/L以下であり、さらに好ましくは200mg-N/L以下である。これは、アンモニア濃度が低すぎると硝化菌の増殖量が流出量を下回り菌濃度が維持できなくなるおそれがあるためであり、また、アンモニア濃度が高すぎると硝化反応が阻害されるおそれがあるためである。
ここで、本発明にかかる硝化処理方法は、アンモニア含有排水が重金属を含む場合に好適である。特に、本発明にかかる硝化処理方法は、重金属が、銅、鉛および亜鉛からなる群から選ばれる1種類以上である場合に好適である。以下に詳細に説明するように、IM−203株は、重金属耐性を有する、すなわち、銅、鉛および亜鉛の存在下であっても、有効に硝化作用を発揮することができるためである。
ここで、アンモニア含有排水における重金属の濃度は、好ましくは100mg/L以下であり、さらに好ましくは50mg/L以下である。特に、アンモニア含有排水が銅を含む場合、アンモニア含有排水における銅の濃度は、好ましくは100mg/L以下であり、さらに好ましくは50mg/L以下である。また、アンモニア含有排水が鉛を含む場合、アンモニア含有排水における鉛の濃度は、好ましくは100mg/L以下であり、さらに好ましくは15mg/L以下である。また、アンモニア含有排水が亜鉛を含む場合、アンモニア含有排水における亜鉛の濃度は、好ましくは100mg/L以下であり、さらに好ましくは20mg/L以下である。
また、本発明にかかるアンモニア含有排水を硝化処理する方法は、アンモニア酸化菌およびIM−203株をアンモニア含有排水と接触させるステップにおいて、アンモニア含有排水のpHを調整するステップを含むことが好ましい。具体的には、アンモニア含有排水のpHは、好ましくは6以上であり、さらに好ましくは7以上であり、また、好ましくは9以下であり、さらに好ましくは8.5以下である。この範囲において、IM−203株が良好な硝化作用を発揮することができるためである。なお、アンモニア含有排水のpHは、例えば、苛性ソーダなどのアルカリ剤をアンモニア含有排水に添加することで調整することができる。
また、本発明にかかるアンモニア含有排水を硝化処理する方法は、アンモニア酸化菌およびIM−203株をアンモニア含有排水と接触させるステップにおいて、アンモニア含有排水のリン酸の濃度を調整するステップを含むことが好ましい。具体的には、アンモニア含有排水におけるリン酸の濃度は、好ましくはN:P=5:1(重量比)である。この場合において、IM−203株を良好に生育させることができるためである。なお、アンモニア含有排水のリン酸の濃度は、例えば、燐酸,燐酸塩等をアンモニア含有排水に添加することで調整することができる。
なお、アンモニア含有排水の硝化処理方法にあっては、一般的に、アンモニア酸化菌と亜硝酸酸化菌(IM−203株はこれに属する。)を、硝化槽内に共存させた状態で処理が行われる。すなわち、一般的に、アンモニア酸化菌がアンモニア含有排水と接触させられるのと同時に、IM−203株がアンモニア含有排水と接触させられる。なお、硝化処理は、好気的条件で行うことが好ましい。アンモニア酸化菌およびIM−203株が好気性であるためである。
また、本発明にかかるアンモニア含有排水の硝化処理方法は、脱窒処理と組み合わせることで、硝化脱窒処理に適用することができる。すなわち、本発明の他の側面によると、アンモニア含有排水を硝化脱窒処理する方法が提供される。具体的には、本発明にかかる硝化脱窒処理方法は、脱窒菌をアンモニア含有排水と接触させるステップをさらに含む。なお、当業者には明らかなように、脱窒菌を接触させるステップは、アンモニア酸化菌およびIM−203株を接触させるステップの後に行うことができ、また、そのステップの前または間に行うこともできる(非特許文献3参照)。また、公知の任意の脱窒菌が、本発明にかかる硝化脱窒処理方法に用いることができる。また、本発明にかかる硝化脱窒処理方法は、脱窒菌をアンモニア含有排水と接触させるステップにおいて、水素供与体をアンモニア含有排水に添加するステップをさらに含む。なお、排水に水素供与体に代わる有機物が含まれる場合は、添加する水素供与体の量を減らすことや、水素供与体の添加を省略することが可能である。
なお、本発明にかかるアンモニア含有排水の硝化処理方法は、IM−203株を利用することで、一般的に使用されている全ての硝化処理装置で実施することができる。すなわち、本発明の他の側面によると、アンモニア含有排水を硝化処理するための装置が提供される。当該装置は、アンモニア酸化菌およびIM−203株を収容した硝化槽と、硝化槽にアンモニア含有排水を供給する手段とを有する。当該硝化槽は、アンモニア含有排水を収容することができ、また、硝化処理されたアンモニア含有排水を排出するための排出口を有する。なお、硝化槽において、IM−203株は、担体に保持されていても良いし、浮遊状態でも良い。すなわち、担体を有する硝化槽、または有しない硝化槽のどちらを用いても良い。図3に示した装置は、IM−203株を浮遊状態で利用するものである。(このため、当該装置は、沈殿槽を有する。)一方で、図4に示した装置は、IM−203株を担体に保持して利用するものである。また、本発明にかかる硝化処理装置は、硝化槽に酸素を供給することができる空気供給装置(ブロワ)をさらに有する。また、硝化処理装置は、硝化槽に連結されたアルカリタンクを有することが好ましい。また、硝化処理装置は、硝化槽に連結されたリン酸タンクを有することが好ましい。
なお、本発明にかかる硝化処理装置は、脱窒槽と組み合わせることで、硝化脱窒処理に適用することができる。すなわち、本発明の他の側面によると、アンモニア含有排水を硝化脱窒処理するための装置が提供される。具体的には、本発明にかかる硝化脱窒処理装置は、硝化槽に連結され、脱窒菌を収容した脱窒槽をさらに有し、ここに、硝化槽で硝化処理されたアンモニア含有排水が供給される。また、硝化脱窒処理装置は、硝化槽に連結された水素供与体タンクを有する。なお、上記したように、排水中に水素供与体に代わる有機物がある場合は、水素供与体タンクを省略できる場合がる。
具体的には、図3に示した排水処理装置や、図4に示した水棲生物飼育装置等を用い、その硝化槽にIM−203株を投入することで、本発明を実施することができるが、本発明にかかる硝化処理装置は、これらに限られるものではない。
なお、菌体は、任意の方法で硝化処理装置に投入することができる。具体的には、培養液のような浮遊懸濁状態、セラミックやプラスチック等の担体に付着させた状態、または、ゲル化剤等に包含された状態等で、菌体を硝化処理装置に投入することができる。
以下に、本発明の実施例を、添付図面を参照しながら説明する。もっとも、本発明は、以下に説明する実施例に限定されるものではない。
〔実施例1:重金属耐性硝酸菌の単離〕
各地から採取した、硝化汚泥、活性汚泥等のサンプルの10〜20mLを、硝酸菌用培地200mLを分注した500mL容三角フラスコに接種し、28℃で振盪培養を行った。表1に、使用した培地の組成を示す。
各地から採取した、硝化汚泥、活性汚泥等のサンプルの10〜20mLを、硝酸菌用培地200mLを分注した500mL容三角フラスコに接種し、28℃で振盪培養を行った。表1に、使用した培地の組成を示す。
数日に一度、培養液中の亜硝酸イオン濃度をナフチルエチレンジアミン吸光光度法(JIS K0102)により測定し、亜硝酸イオンが消失したものについて、培養液20mLを新鮮培地180mLに植継ぎ、合計で6ヶ月〜12ヶ月集積培養を行った。
滅菌水を用いて集積培養液を適当な濃度に稀釈し、平板培地に塗沫、培養した。平板培地は、表1の培地に非特許文献4に記載されているゲランガムを10g/L添加して作成し、培養は28℃で3〜6週間行った。
平板培養後、出現したコロニーを釣菌して、表1の組成の液体培地5mLに接種し、28℃で3〜4週間培養した。数日に一度、培養液中の亜硝酸イオン濃度を測定した。この結果、釣菌した98株中22株に亜硝酸酸化活性が認められた。さらに、亜硝酸イオンの減少の認められた株について、上記操作を繰返して純化を進めた。
また、銅、鉛および亜鉛の一つ以上を含む硝酸菌培地で同様のスクリーニングを行うことにより、重金属存在下でも硝化活性の低下の少ないIM−203株を単離した。具体的には、銅、鉛および亜鉛によるスクリーニングは以下のように行った。すなわち、上記したように純化した硝化菌について、重金属を20〜50mg/L含む表1の培地を用いて、培養および亜硝酸イオン濃度の測定の操作を行い、重金属存在下でも亜硝酸イオンを減少させる株を選定した。
IM−203株の基本的な細菌学的特徴(形態学的性質および生化学的性質)を、非特許文献5に基づき、一般に公知の方法により調べた。表2に、IM−203株の細菌学的特徴を示す。
更に、IM−203株の16sRNAの塩基配列を解析し、配列番号1に示す配列を得た。配列番号1の配列と既知の微生物の塩基配列(国立遺伝学研究所のデータベースDDBJ中のデータ)を比較した結果、本菌株がニトロバクター属(Nitrobacter)の微生物と高い相同性を有することが明らかとなった。表3に、IM−203株の16sRNAと、既知の微生物の16sRNAとの塩基配列の相同性を示す。
表2に示した細菌学的性質と表3に示した16sRNAの相同性の結果から、IM−203株をニトロバクター属に属する硝酸菌(亜硝酸酸化菌)と同定し、上記したように、通商産業省工業技術院生命工学工業研究所に、受託番号FERM P−12556として、平成3年10月4日付けで寄託した。
IM−203株は、一般に硝化菌が阻害を受けると報告されている濃度を大きく上回る、10mg/L程度の高濃度の銅、鉛または亜鉛を含む培地で、それぞれ62.6%,51.9%および80.5%の活性(重金属無添加の培地での活性を100%とした時の亜硝酸酸化速度)を示す重金属耐性の硝酸菌であった。
以下、本発明に係る微生物を下記の実施例により更に詳しく説明する。
〔実施例2:IM−203株の重金属耐性試験1〕
100mL容三角フラスコに入れた10mLの硝酸菌用培養液(表1参照)に各種重金属を10mg/Lとなるように添加し、重金属を含まない培地で3日間前培養したIM−203株を最終濃度がおよそ108cell/mLとなるように接種した。28℃で5日間培養した後、培養液中の亜硝酸イオン濃度を測定した。
100mL容三角フラスコに入れた10mLの硝酸菌用培養液(表1参照)に各種重金属を10mg/Lとなるように添加し、重金属を含まない培地で3日間前培養したIM−203株を最終濃度がおよそ108cell/mLとなるように接種した。28℃で5日間培養した後、培養液中の亜硝酸イオン濃度を測定した。
表4に、IM−203株の重金属耐性試験の結果を示す。表4に示すように、IM−203株は10mg/Lの銅、鉛または亜鉛が存在しても亜硝酸酸化活性を示すことが明らかとなった。この重金属濃度が、従来報告されている硝化菌の阻害濃度よりも高いことから、IM−203株の重金属耐性は極めて高いと思われる。
〔実施例3:IM−203株の重金属耐性試験2〕
100mL容三角フラスコに入れた10mLの硝酸菌用培養液(表1参照)に銅、鉛または亜鉛を10,20,30,40,50mg/Lとなるように添加し、重金属を含まない培地で3日間前培養したIM−203株を最終濃度がおよそ108cell/mLとなるように接種した。28℃で培養し、経時的に培養液中の亜硝酸イオン濃度を測定した。亜硝酸イオン濃度の変化から、亜硝酸酸化速度(mg−N/L/日)を求め、重金属を含まない培地での亜硝酸酸化速度を100%とした際の、重金属存在下での亜硝酸酸化速度の相対値から、各重金属に対するIC50(亜硝酸酸化活性を50%阻害する時の重金属濃度)を推算した。また、これらの値を、非特許文献1および2に記載の値と比較した。表5に、IM−203株のIC50と文献値とを示す。この結果、表5に示すように、IM−203株は従来の報告に比べて、極めて高い重金属耐性を有することが明らかとなった。
100mL容三角フラスコに入れた10mLの硝酸菌用培養液(表1参照)に銅、鉛または亜鉛を10,20,30,40,50mg/Lとなるように添加し、重金属を含まない培地で3日間前培養したIM−203株を最終濃度がおよそ108cell/mLとなるように接種した。28℃で培養し、経時的に培養液中の亜硝酸イオン濃度を測定した。亜硝酸イオン濃度の変化から、亜硝酸酸化速度(mg−N/L/日)を求め、重金属を含まない培地での亜硝酸酸化速度を100%とした際の、重金属存在下での亜硝酸酸化速度の相対値から、各重金属に対するIC50(亜硝酸酸化活性を50%阻害する時の重金属濃度)を推算した。また、これらの値を、非特許文献1および2に記載の値と比較した。表5に、IM−203株のIC50と文献値とを示す。この結果、表5に示すように、IM−203株は従来の報告に比べて、極めて高い重金属耐性を有することが明らかとなった。
〔実施例4:IM−203株を用いたリアクタ試験〕
さらに、IM−203株により、処理対象水中の亜硝酸の硝化試験を行った。図1に、本発明の一実施例にかかる硝化処理装置の模式図を示す。当該硝化処理装置(リアクタ)は、処理対象水500mLを含む水槽1と、重金属耐性硝酸菌IM−203株を付着させた5mLφのセラミックビーズ50mLが充填してある硝化菌リアクタ2と、処理対象水を循環させる循環ポンプ3と、酸素を供給するためのブロワ4とにより構成されている。運転開始前の水槽1内の処理対象水は、200mg−N/Lの亜硝酸イオンと0(対照試験)、10,30,50mg/Lの銅イオンが含まれている。水槽1内の処理対象水は循環ポンプ3によって、硝化菌リアクタ2に送られ、亜硝酸の処理が行われた後、再び水槽1に返送される。
さらに、IM−203株により、処理対象水中の亜硝酸の硝化試験を行った。図1に、本発明の一実施例にかかる硝化処理装置の模式図を示す。当該硝化処理装置(リアクタ)は、処理対象水500mLを含む水槽1と、重金属耐性硝酸菌IM−203株を付着させた5mLφのセラミックビーズ50mLが充填してある硝化菌リアクタ2と、処理対象水を循環させる循環ポンプ3と、酸素を供給するためのブロワ4とにより構成されている。運転開始前の水槽1内の処理対象水は、200mg−N/Lの亜硝酸イオンと0(対照試験)、10,30,50mg/Lの銅イオンが含まれている。水槽1内の処理対象水は循環ポンプ3によって、硝化菌リアクタ2に送られ、亜硝酸の処理が行われた後、再び水槽1に返送される。
図2に、IM−203株による処理対象水中の亜硝酸の硝化試験における、各銅濃度と亜硝酸イオン濃度の変化との関係を示す。図2から明らかなように、IM−203株を利用した硝化菌リアクタは、高濃度の銅イオンの存在下でも、銅イオン無添加時の活性の50%を超える硝化性能を有することが確認された。
1:水槽
2:硝化菌リアクタ
3:循環ポンプ
4:ブロワ
5:排水受槽
6:硝化槽
7:原水ポンプ
8:脱窒槽
9:再曝気槽
10:沈殿槽
11:アルカリタンク
12:リン酸タンク
13:水素供与体タンク
14:汚泥返送ポンプ
15:ブロワ
16:飼育水槽
17:フィルタ濾過槽
18:循環ポンプ
19:曝気槽
20:ブロワ
21:冷凍機
22:硝化槽
2:硝化菌リアクタ
3:循環ポンプ
4:ブロワ
5:排水受槽
6:硝化槽
7:原水ポンプ
8:脱窒槽
9:再曝気槽
10:沈殿槽
11:アルカリタンク
12:リン酸タンク
13:水素供与体タンク
14:汚泥返送ポンプ
15:ブロワ
16:飼育水槽
17:フィルタ濾過槽
18:循環ポンプ
19:曝気槽
20:ブロワ
21:冷凍機
22:硝化槽
Claims (5)
- 微生物ニトロバクター属(Nitrobacter sp.)IM−203株(FERM P−12556)。
- 請求項1に記載の微生物をアンモニア含有排水の硝化処理に利用することを特徴とするアンモニア含有排水を硝化処理する方法。
- 前記アンモニア含有排水が重金属を含む請求項2に記載の方法。
- 前記重金属が、銅、鉛および亜鉛からなる群から選ばれる1種類以上である請求項3に記載の方法。
- アンモニア含有排水を硝化処理するための装置であって、
アンモニア酸化菌および請求項1に記載の微生物を収容した硝化槽であって、該アンモニア含有排水を収容することができ、硝化処理されたアンモニア含有排水を排出するための排出口を有する硝化槽と、
該硝化槽に該アンモニア含有排水を供給する手段と
を有する装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005024832A JP2006211908A (ja) | 2005-02-01 | 2005-02-01 | 新規微生物およびその微生物を利用したアンモニア含有排水の硝化処理方法 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009002667A (ja) * | 2007-06-19 | 2009-01-08 | Metawater Co Ltd | 硝化細菌バイオセンサ応用水質計測器 |
CN103602613A (zh) * | 2013-11-11 | 2014-02-26 | 武汉科技大学 | 一株耐酚异养硝化—好氧反硝化菌及其应用 |
JP2016077954A (ja) * | 2014-10-15 | 2016-05-16 | 新日鐵住金株式会社 | 生物学的窒素除去方法 |
CN108395004A (zh) * | 2018-04-27 | 2018-08-14 | 成都渤茂科技有限公司 | 一种印制线路板污水残余铜的处理方法 |
-
2005
- 2005-02-01 JP JP2005024832A patent/JP2006211908A/ja not_active Withdrawn
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