以下に、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施の形態では、再生出力装置としてのコンテンツデータ再生システムは、移動体としての車両であって、移動方向において搭乗席が前側と後側に複数配置された車両に搭載され、前席側および後席側のそれぞれに複数のコンテンツデータ取得部と複数の出力部とが設けられた構成を例示して説明するが、これに限らない。すなわち、車両において少なくとも1つのコンテンツデータ取得部と複数の出力部とが設けられる構成であればいずれの配置構成としてもよい。また、本発明のコンテンツデータ再生システムは、搭乗席が前席側および後席側に複数配置された車両において設けられる構成を例示して説明するが、これに限らず、ワゴン車やバス、あるいは飛行機や船舶などの多数の搭乗席が設けられたいずれの移動体に設置される構成にも適用できる。なお、以下において、DVD(Digital Versatile Disc)に記憶されたコンテンツデータを取得し再生出力することをDVDを再生出力すると適宜称し、CD(Compact Disc)に記憶されたコンテンツデータを取得し再生出力することをCDを再生出力すると適宜称す。また、AM/FMラジオ放送波として配信されるコンテンツデータを取得し再生出力することをラジオを再生出力すると適宜称し、TV放送波として配信されるコンテンツデータを取得し再生出力することをTVを再生出力すると適宜称して説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係るコンテンツデータ再生システムの概略構成を示す概念図である。図2は、コンテンツデータ再生システムの概略構成を示すブロック図である。図3は、設定情報の概略構成を示す模式図である。図4は、スロットイン設定情報の概略構成を示す模式図である。図5は、スロットイン設定メニュー画面の一例を示す図である。図6は、設定メニューの一例を示す図である。
〔コンテンツデータ再生システムの構成〕
図1および図2において、100はコンテンツデータ再生システムである。このコンテンツデータ再生システム100は、複数のコンテンツデータ取得部で取得したコンテンツデータを複数の出力部のうち所定の出力部で再生出力する。そして、このコンテンツデータ再生システム100は、第1ヘッドユニット200と、第2ヘッドユニット300と、第1出力部400と、第2出力部500と、を備えている。
第1出力部400は、第1ヘッドユニット200または第2ヘッドユニット300と各種情報が送受信可能に接続されており、第1ヘッドユニット200または第2ヘッドユニット300で取得されたコンテンツデータを適宜再生出力する。この第1出力部400は、図2に示すように、第1音声出力部410と、表示装置としての第1表示部420と、を備えている。
第1音声出力部410は、例えば前席側の左右両側に配設されたスピーカなどの発音手段を備えている。この第1音声出力部410は、第1ヘッドユニット200または第2ヘッドユニット300と各種情報が送受信可能に接続されており、第1ヘッドユニット200または第2ヘッドユニット300からアナログ信号やデジタル信号として送信される音声データを発音手段から音声として再生出力する。
第1表示部420は、例えば前席側におけるフロント側の中央部に設けられ、前席に搭乗した利用者に視認可能な状態に設置される。この第1表示部420は、第1ヘッドユニット200または第2ヘッドユニット300と各種情報が送受信可能に接続されており、第1ヘッドユニット200または第2ヘッドユニット300からアナログ信号やデジタル信号として送信される映像データ、TV放送データ、合成データなどを表示出力する。なお、第1表示部420としては、例えば液晶表示パネルや有機EL(Electro Luminescence)パネル、PDP(Plasma Display Panel)、CRT(Cathode-Ray Tube)、FED(Field Emission Display)、電気泳動ディスプレイパネルなどが例示できる。また、この第1表示部420は、利用者がディスプレイを直接触り各種入力操作を実施するタッチパネル式とすることもできる。
第2出力部500は、第1出力部400と同様の構成であり、第1ヘッドユニット200または第2ヘッドユニット300で取得されたコンテンツデータを適宜再生出力する。この第2出力部500は、図2に示すように、第2音声出力部510と、表示装置としての第2表示部520と、を備えている。
第2音声出力部510は、例えば後述する第2ヘッドユニット300の正面に臨む位置に設けられ、例えばヘッドホンなどの発音手段と各種信号が送受信可能な状態に接続される図示しないジャックを備えている。この第2音声出力部510は、第1ヘッドユニット200または第2ヘッドユニット300と各種情報が送受信可能に接続されており、第1ヘッドユニット200または第2ヘッドユニット300からアナログ信号やデジタル信号として送信される音声データを発音手段から音声として再生出力させる。なお、図1では、説明の便宜のために、第2音声出力部510の発音手段が後席側の左右両側に配置されて示されているが、これは後席側の搭乗者を対象とした発音手段であることを示すためである。
第2表示部520は、例えば後席側における天井の略中央に設けられ、後席に搭乗した利用者に視認可能な状態に設置される。この第2表示部520は、第1ヘッドユニット200または第2ヘッドユニット300と各種情報が送受信可能に接続されており、第1ヘッドユニット200または第2ヘッドユニット300からアナログ信号やデジタル信号として送信される映像データ、TV放送データ、合成データなどを表示出力する。なお、第2表示部520としては、例えば液晶表示パネルや有機ELパネル、PDP、CRT、FED、電気泳動ディスプレイパネルなどが例示できる。なお、この第2表示部520は、利用者がディスプレイを直接触り各種入力操作を実施するタッチパネル式とすることもできる。
第1ヘッドユニット200は、例えば前席側中央部におけるダッシュボード内部に設けられ、例えば合成樹脂や金属などにより形成された図示しない第1の筐体を備えている。この第1の筐体には、第1再生装置210と、第1の操作手段としての第1入力操作部220と、セレクタ230と、移動検知部240と、メモリ250と、再生制御装置としての制御部260と、などが一体として設けられている。なお、第1再生装置210と、第1入力操作部220と、セレクタ230と、移動検知部240と、メモリ250と、をそれぞれ別体として設け、それぞれを任意の組み合わせで筐体に設けるなどの構成としてもよい。
第1再生装置210は、制御部260と各種情報が送受信可能な状態に接続され、制御部260の制御により複数のコンテンツデータを取得する。そして、第1再生装置210は、第1出力部400および第2出力部500と各種信号が送受信可能に接続されており、取得したコンテンツデータを適宜処理して第1出力部400または第2出力部500にアナログ信号やデジタル信号としての音声データまたは映像データを送信する。そして、第1再生装置210は、コンテンツデータ取得部としての第1ディスク処理部211と、コンテンツデータ取得部としての第1チューナ部212と、などを備えている。
第1ディスク処理部211は、例えばスロットイン型のディスク処理装置である。この第1ディスク処理部211は、制御部260と各種情報が送受信可能な状態に接続されており、制御部260の制御によりDVDやCDなどのディスク状記録媒体に記憶されたコンテンツデータを取得する。そして、第1ディスク処理部211は、第1出力部400および第2出力部500と各種信号が送受信可能に接続されており、第1出力部400および第2出力部500にアナログ信号やデジタル信号としての音声データまたは映像データを送信する。また、第1ディスク処理部211は、図示しない第1スロットイン検出手段を備えている。この第1スロットイン検出手段は、ディスク状記録媒体がスロットインされたことを検出すると、このディスク状記録媒体に記憶されたコンテンツデータの取得を要求するスロットインによる取得要求信号と、取得したコンテンツデータを所定の出力部に出力させる要求に関するスロットインによる出力要求信号と、を生成し、これら信号を制御部260に送信する。
第1チューナ部212には、AM/FMラジオやTVなどの放送波を受信する図示しないアンテナが接続されている。また、第1チューナ部212は、制御部260と各種情報が送受信可能な状態に接続されている。そして、制御部260の制御によりアンテナにて受信したAM/FMラジオやTVなどのコンテンツデータを取得する。さらに、第1チューナ部212は、第1出力部400および第2出力部500と各種信号が送受信可能に接続されており、第1出力部400および第2出力部500に、アナログ信号やデジタル信号としての音声データまたは映像データを送信する。
第1入力操作部220は、制御部260と各種情報が送受信可能に接続され、コンテンツデータ再生システム100の動作を適宜制御する。この第1入力操作部220は、図示しない第1の筐体の例えば正面に臨んで入力操作可能に配設された図示しない各種操作ボタンや操作つまみなどを有した構成であり、コンテンツデータ再生システム100の動作を適宜制御するための入力信号を生成する。ここで、この第1入力操作部220の入力信号としては、例えば第1再生装置210にコンテンツデータの取得を要求する際の入力操作による取得要求信号、複数の出力部のうち所定の出力部で再生出力させる要求をする際の設定操作による出力要求信号、第1再生装置210にコンテンツデータの取得を停止させる際の入力操作による停止要求信号、前席スロットイン設定情報710の設定をする際の入力操作によるスロットイン設定要求信号、などが例示できる。
そして、第1入力操作部220は、これら入力信号を制御部260へ送信する。なお、第1入力操作部220は、例えば、第1表示部420をタッチパネル式とし、第1表示部420と一体とする構成としてもよい。また、図示しないリモートコントローラ(以下、リモコンと称す)より赤外線を介して送信される各種情報を受信して、この各種情報を入力信号として制御部260へ送信するリモコン受光部を備えた構成などとしてもよい。そして、第1入力操作部220が複数設けられる構成などとしてもよい。
第2ヘッドユニット300は、例えば運転席と助手席との間における後席側近傍で後席に臨む位置に設けられ、例えば合成樹脂や金属などにより形成された図示しない第2の筐体を備えている。この第2の筐体には、第2再生装置310と、第2の操作手段としての第2入力操作部320と、などが一体として設けられている。なお、第2再生装置310と、第2入力操作部320と、セレクタ230と、移動検知部240と、メモリ250と、をそれぞれ別体として設け、それぞれを任意の組み合わせで筐体に設けるなどの構成としてもよい。
第2再生装置310は、制御部260と各種情報が送受信可能な状態に接続され、制御部260の制御により複数のコンテンツデータを取得する。そして、第2再生装置210は、第1出力部400および第2出力部500と各種信号が送受信可能に接続されており、取得したコンテンツデータを適宜処理して第1出力部400または第2出力部500にアナログ信号やデジタル信号としての音声データまたは映像データを送信する。そして、第2再生装置210は、コンテンツデータ取得部としての第2ディスク処理部311と、コンテンツデータ取得部としての第2チューナ部312と、などを備えている。
第2ディスク処理部311は、例えばスロットイン型のディスク処理装置である。この第2ディスク処理部311は、制御部260と各種情報が送受信可能な状態に接続されており、制御部260の制御によりDVDやCDなどのディスク状記録媒体に記憶されたコンテンツデータを取得する。そして、第2ディスク処理部311は、第1出力部400および第2出力部500と各種信号が送受信可能に接続されており、第1出力部400および第2出力部500にアナログ信号やデジタル信号としての音声データまたは映像データを送信する。また、第2ディスク処理部311は、図示しない第2スロットイン検出手段を備えている。この第2スロットイン検出手段は、ディスク状記録媒体がスロットインされたことを検出すると、このディスク状記録媒体に記憶されたコンテンツデータの取得を要求するスロットインによる取得要求信号と、取得したコンテンツデータを所定の出力部に出力させる要求に関するスロットインによる出力要求信号と、を生成し、これら信号を制御部260に送信する。
第2チューナ部312には、AM/FMラジオやTVなどの放送波を受信する図示しないアンテナが接続されている。また、第2チューナ部312は、制御部260と各種情報が送受信可能な状態に接続されている。そして、制御部260の制御によりアンテナにて受信したAM/FMラジオやTVなどのコンテンツデータを取得する。さらに、第2チューナ部312は、第1出力部400および第2出力部500と各種信号が送受信可能に接続されており、第1出力部400および第2出力部500に、アナログ信号やデジタル信号としての音声データまたは映像データを送信する。
第2入力操作部320は、制御部260と各種情報が送受信可能に接続され、コンテンツデータ再生システム100の動作を適宜制御する。この第2入力操作部320は、図示しない第2の筐体の例えば正面に臨んで入力操作可能に配設された図示しない各種操作ボタンや操作つまみなどを有した構成であり、コンテンツデータ再生システム100の動作を適宜制御するための入力信号を生成する。ここで、この第2入力操作部320の入力信号としては、例えば第2再生装置310にコンテンツデータの取得を要求する際の入力操作による取得要求信号、複数の出力部のうち所定の出力部で再生出力させる要求をする際の設定操作による出力要求信号、第2再生装置310にコンテンツデータの取得を停止させる際の入力操作による停止要求信号、後席スロットイン設定情報720の設定をする際の入力操作によるスロットイン設定要求信号、などが例示できる。
そして、第2入力操作部320は、これら入力信号を制御部260へ送信する。なお、第2入力操作部320は、例えば、第2表示部520をタッチパネル式とし、第2表示部520と一体とする構成としてもよい。また、図示しないリモートコントローラ(以下、リモコンと称す)より赤外線を介して送信される各種情報を受信して、この各種情報を入力信号として制御部260へ送信するリモコン受光部を備えた構成などとしてもよい。そして、第2入力操作部320が複数設けられる構成などとしてもよい。
セレクタ230は、制御部260と各種情報が送受信可能な状態に接続されている。また、セレクタ230は、第1ディスク処理部211と、第1チューナ部212と、第2ディスク処理部311と、第2チューナ部312と各種情報が送受信可能な状態に接続されている。そして、セレクタ230は、制御部260の制御により第1再生装置210または第2再生装置310で取得した複数のコンテンツデータを所定の出力部で再生出力させるよう出力回路を切り換える。
移動検知部240は、車両の移動状況を検知するセンサであり、制御部260と各種情報が送受信可能に接続されている。この移動検知部240は、車両が移動している際、または、移動しておらずとも直ちに移動可能な状況にある際などに、移動信号を生成する。また、移動検知部240は、車両が移動を停止している際、または車両のエンジンを切りアクセサリーキーのみをONにしている際などに、移動停止信号を生成する。そして、移動検知部240は、これら移動信号および移動停止信号を制御部260へ送信する。なお、この移動検知部240としては、例えば、車両の走行方向における加速度を検出する加速度センサ、緯度および経度情報で表された車両の絶対的な位置情報を検出するGPS受信機、車両のホイールに使用されるハブユニットに装着されかつこのホイールの回転数を検出するABSセンサなどが適用できる。
メモリ250は、制御部260と各種情報が送受信可能に接続されている。そして、メモリ250は、所望のコンテンツデータを所定の出力部に再生出力させる際に必要な各種データなどを適宜読み出し可能に記憶する。すなわち、メモリ250は、図示しない設定情報記憶領域と、スロットイン設定情報記憶領域と、などを備えている。また、メモリ250は、コンテンツデータ再生システム100全体を動作制御するOS(Operating System)上に展開される各種プログラムなどを記憶している。このメモリ250としては、例えば停電などにより突然電源が落ちた際にも記憶が保持される構成のメモリ、例えばCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)メモリなどを用いることが望ましい。なお、メモリ250としては、HD、DVD、光ディスクなどの記録媒体に読み出し可能に記憶するドライブやドライバなどを備えた構成としてもよい。
設定情報記憶領域は、例えば図3に示すような設定情報600を適宜読み出し可能に記憶する。この設定情報600は、所定の再生装置で取得されたコンテンツデータを所定の出力部で再生出力可能な状態とするための情報である。また、設定情報600は、第1入力操作部220または第2入力操作部320からの出力要求信号に基づいて制御部260により生成される。そして、設定情報600は、前席設定情報610と、後席設定情報620と、などが1つのデータ構造として関連付けられて構成されている。
前席設定情報610は、第1再生装置210で取得したコンテンツデータを所定の出力部で再生出力可能な状態とするセレクタ230の出力回路に関する情報である。この前席設定情報610は、第1前席出力フラグ情報611と、第1前後席出力フラグ情報612と、前席非出力フラグ情報613と、などが1つのデータ構造として関連付けられて構成されている。
第1前席出力フラグ情報611は、第1再生装置210で取得したコンテンツデータを、前席すなわち第1出力部400のみから再生出力可能な状態であることを示すフラグ情報である。具体的には、第1前席出力フラグ情報611のフラグが「1」であれば、第1再生装置210で取得したコンテンツデータを第1出力部400のみから再生出力可能な状態であることを示す。一方、第1前席出力フラグ情報611のフラグが「0」であれば、第1出力部400のみから再生出力させないことを示す。
第1前後席出力フラグ情報612は、第1再生装置210で取得したコンテンツデータを、前後席すなわち第1出力部400および第2出力部500の双方から再生出力可能な状態であることを示すフラグ情報である。具体的には、第1前後席出力フラグ情報612のフラグが「1」であれば、第1再生装置210で取得したコンテンツデータを第1出力部400および第2出力部500の双方から再生出力可能な状態であることを示す。一方、第1前後席出力フラグ情報612のフラグが「0」であれば第1出力部400および第2出力部500の双方から再生出力させないことを示す。
前席非出力フラグ情報613は、第1再生装置210および第2再生装置310で取得したコンテンツデータを第1出力部400で再生出力させないためのフラグ情報である。具体的には、前席非出力フラグ情報613のフラグが「1」であれば、第1再生装置210および第2再生装置310で取得したコンテンツデータを第1出力部400から出力させないことを示す。なお、第1前席出力フラグ情報611のフラグが「1」に設定されていても、前席非出力フラグ情報613のフラグが「1」であれば制御部260は第1出力部400からは出力させない。一方、前席非出力フラグ情報613のフラグが「0」であれば第1再生装置210および第2再生装置310で取得したコンテンツデータを第1出力部400から出力可能であることを示す。なお、前席非出力フラグ情報613は、移動検知部240から制御部260へ移動信号が送信されると制御部260によりフラグが「1」に適宜設定され、移動検知部240から制御部260へ移動停止信号が送信されると制御部260によりフラグが「0」に適宜設定される。
なお、本実施の形態では、第1再生装置210は同時に複数のコンテンツデータを取得しない構成としているため、第1前席出力フラグ情報611のフラグが「1」である場合は、第1前後席出力フラグ情報612のフラグが「0」となる。また、第1前後席出力フラグ情報612のフラグが「1」である場合は、第1前席出力フラグ情報611のフラグが「0」となる。
後席設定情報620は、第2再生装置310で取得したコンテンツデータを所定の出力部で再生出力可能な状態とするセレクタ230の出力回路に関する情報である。この後席設定情報620は、第2後席出力フラグ情報621と、第2前後席出力フラグ情報622と、後席非出力フラグ情報623と、などが1つのデータ構造として関連付けられて構成されている。
第2後席出力フラグ情報621は、第2再生装置310で取得したコンテンツデータを、後席すなわち第2出力部500のみから再生出力可能な状態であることを示すフラグ情報である。具体的には、第2後席出力フラグ情報621のフラグが「1」であれば、第2再生装置310で取得したコンテンツデータを第2出力部500のみから再生出力可能な状態であることを示す。一方、第2後席出力フラグ情報621のフラグが「0」であれば第2出力部500のみから再生出力させないことを示す。
第2前後席出力フラグ情報622は、第2再生装置310で取得したコンテンツデータを、前後席すなわち第1出力部400および第2出力部500の双方から再生出力可能な状態であることを示すフラグ情報である。具体的には、第2前後席出力フラグ情報622のフラグが「1」であれば、第2再生装置310で取得したコンテンツデータを第1出力部400および第2出力部500の双方から再生出力可能な状態であることを示す。そして、第2前後席出力フラグ情報622のフラグが「0」であれば第1出力部400および第2出力部500の双方から再生出力させないことを示す。
後席非出力フラグ情報623は、第1再生装置210および第2再生装置で取得したコンテンツデータを第2出力部500で再生出力させないことを示すフラグ情報である。具体的には、後席非出力フラグ情報623のフラグが「1」であれば、第1再生装置210および第2再生装置310で取得したコンテンツデータを第2出力部500から再生出力させないことを示す。なお、第2後席出力フラグ情報621のフラグが「1」に設定されていても、後席非出力フラグ情報623のフラグが「1」であれば制御部260は第2出力部500からは出力させない。一方、後席非出力フラグ情報623のフラグが「0」であれば、第1再生装置210および第2再生装置310で取得したコンテンツデータを第2出力部500から再生出力可能であることを示す。
なお、本実施の形態では、第2再生装置310は同時に複数のコンテンツデータを取得しない構成としているため、第2後席出力フラグ情報621のフラグが「1」である場合は、第2前後席出力フラグ情報622のフラグが「0」となる。また、第2前後席出力フラグ情報622のフラグが「1」である場合は、第2後席出力フラグ情報621のフラグが「0」となる。そして、制御部260の制御により、第1前後席出力フラグ情報612のフラグが「1」である場合は、第2後席出力フラグ情報621および第2前後席出力フラグ情報622のフラグが「0」に設定される。また、第2前後席出力フラグ情報622のフラグが「1」である場合は、第1前席出力フラグ情報611および第1前後席出力フラグ情報612のフラグが「0」に設定される。以上の条件を踏まえると、設定情報600におけるフラグの組み合わせは、表1に示す設定1ないし設定12に示す組み合わせに限られる。
スロットイン設定情報記憶領域は、例えば図4に示すようなスロットイン設定情報700を適宜読み出し可能に記憶する。このスロットイン設定情報700は、CDやDVDなどのディスク状記録媒体を第1ディスク処理部211または第2ディスク処理部311にスロットインした際の、セレクタ230の出力回路に関する情報である。そして、スロットイン設定情報700は、第1入力操作部220または第2入力操作部320からのスロットイン設定要求信号に基づいて制御部260により生成される。そして、スロットイン設定情報700は、前席スロットイン設定情報710と、後席スロットイン設定情報720と、などが1つのデータ構造として関連付けられて構成されている。
前席スロットイン設定情報710は、第1ディスク処理部211にディスク状記録媒体をスロットインした際、第1ディスク処理部211で取得したコンテンツデータを所定の出力部で再生出力可能な状態にするセレクタ230の出力回路に関する情報である。この前席スロットイン設定情報710は、第1入力操作部220からのスロットイン設定要求信号に基づいて制御部260により生成される。そして、前席スロットイン設定情報710は、第1前席出力フラグ情報711と、第1前後席出力フラグ情報712と、前席非再生フラグ情報713と、などが1つのデータ構造として関連付けられて構成されている。
第1前席出力フラグ情報711は、第1ディスク処理部211にディスク状記録媒体をスロットインした際に、第1ディスク処理部211で取得したコンテンツデータを第1出力部400のみで再生出力可能な状態にするためのフラグ情報である。具体的には、第1前席出力フラグ情報711のフラグが「1」であれば、第1ディスク処理部211にディスク状記録媒体をスロットインした際に第1出力部400のみで再生出力可能な状態にすることを示す。つまり、第1前席出力フラグ情報611のフラグが「1」に設定される、すなわち、セレクタ230の出力回路が上記表1における設定1ないし設定4のいずれかに設定されることを示す。一方、第1前席出力フラグ情報711のフラグが「0」であればセレクタ230の出力回路の設定に関与しないことを示す。
第1前後席出力フラグ情報712は、第1ディスク処理部211にディスク状記録媒体をスロットインした際に、第1ディスク処理部211で取得したコンテンツデータを第1出力部400および第2出力部500の双方で再生出力可能な状態にするためのフラグ情報である。具体的には、第1前後席出力フラグ情報712のフラグが「1」であれば、第1ディスク処理部でスロットイン再生した際に第1出力部400および第2出力部500の双方で再生出力可能な状態にすることを示す。つまり、第1前後席出力フラグ情報612のフラグが「1」に設定される、すなわち、セレクタ230の出力回路が上記表1における設定5ないし設定8のいずれかに設定されることを示す。一方、第1前後席出力フラグ情報712のフラグが「0」であれば、セレクタ230の出力回路の設定に関与しないことを示す。
前席非再生フラグ情報713は、第1ディスク処理部211にスロットインした際に、第1ディスク処理部211にコンテンツデータの取得を実施させないためのフラグ情報である。具体的には、前席非再生フラグ情報713が「1」であれば第1ディスク処理部211にディスク状記録媒体をスロットインしてもコンテンツデータの取得を実施しないことを示し、「0」であれば第1ディスク処理部211にスロットインするとディスク状記録媒体に記載されたコンテンツデータの取得を実施することを示す。
後席スロットイン設定情報720は、第2ディスク処理部311にディスク状記録媒体をスロットインした際、第2ディスク処理部311により取得したコンテンツデータを所定の出力部で再生出力可能な状態にするセレクタ230の出力回路に関する情報である。この後席スロットイン設定情報720は、第2入力操作部320からのスロットイン設定要求信号に基づいて制御部260により生成される。そして、後席スロットイン設定情報720は、第2後席出力フラグ情報721と、第2前後席出力フラグ情報722と、後席非再生フラグ情報723と、などが1つのデータ構造として関連付けられて構成されている。
第2後席出力フラグ情報721は、第2ディスク処理部311にディスク状記録媒体をスロットインした際に、第2ディスク処理部311で取得したコンテンツデータを第2出力部500のみで再生出力可能な状態にするためのフラグ情報である。具体的には、第2後席出力フラグ情報721のフラグが「1」であれば、第2ディスク処理部311にディスク状記録媒体をスロットインした際に第2出力部500のみで再生出力可能な状態にすることを示す。つまり、第2後席出力フラグ情報621のフラグが「1」に設定される、すなわち、セレクタ230の出力回路が上記表1における設定1ないし設定4のいずれかに設定されることを示す。一方、第2後席出力フラグ情報721のフラグが「0」であれば、セレクタ230の出力回路の設定に関与しないことを示す。
第2前後席出力フラグ情報722は、第2ディスク処理部311にディスク状記録媒体をスロットインした際に、第2ディスク処理部311で取得したコンテンツデータを第1出力部400および第2出力部500の双方で再生出力可能な状態にするためのフラグ情報である。具体的には、第2前後席出力フラグ情報722のフラグが「1」であれば、第2ディスク処理部にスロットイン再生した際に第1出力部400および第2出力部500の双方で再生出力可能な状態にすることを示す。つまり、第2前後席出力フラグ情報622のフラグが「1」に設定される、すなわち、セレクタ230の出力回路が上記表1における設定9ないし設定12のいずれかに設定されることを示す。一方、第2前後席出力フラグ情報722のフラグが「0」であれば、セレクタ230の出力回路の設定に関与しないことを示す。
後席非再生フラグ情報723は、第2ディスク処理部311にスロットインした際に、第2ディスク処理部311にコンテンツデータの取得を実施させないためのフラグ情報である。具体的には、後席非再生フラグ情報723が「1」であれば第2ディスク処理部311にディスク状記録媒体をスロットインしてもコンテンツデータの取得を実施しないことを示し、「0」であれば第2ディスク処理部311にスロットインするとディスク状記録媒体に記載されたコンテンツデータの取得を実施することを示す。
制御部260は、例えばCPU(Central Processing Unit)を備え、図示しない各入出力ポート、例えば第1再生装置210および第2再生装置310が接続される再生ポート、第1入力操作部220および第2入力操作部320が接続される操作ポート、セレクタ230が接続される切換ポート、移動検知部240が接続される移動検出ポート、メモリ250が接続されるメモリポート、などを有する。そして、制御部260は、各種プログラムとして、図2に示すように、移動状況認識手段261と、取得要求認識手段および出力要求認識手段としての入力信号認識手段262と、再生出力制御手段としても機能する出力設定認識手段263と、再生出力制御手段としても機能する設定情報生成手段264と、再生出力制御手段としても機能する出力切換制御手段266と、再生出力制御手段265と、設定画面生成手段267と、などを備えている。
移動状況認識手段261は、車両の移動状況を認識する。具体的には、移動状況認識手段261は、移動検知部240から送信された移動信号を受信すると、車両が移動している移動状況または前記車両が直ちに移動できる移動状況であることを認識する。また、移動状況認識手段261は、移動検知部240から送信された移動停止信号を受信すると、車両が直ちに移動できない移動状況であることを認識する。
入力信号認識手段262は、第1入力操作部220および第2入力操作部320からの入力操作による取得要求信号と、第1ディスク処理部211および第2ディスク処理部311からのスロットインによる取得要求信号と、を認識する。具体的には、入力信号認識手段262は、取得要求信号を受信するとその取得要求信号が第1入力操作部220または第2入力操作部320のいずれから送信されたものかを認識し、また、スロットインによる取得要求信号が第1スロットイン検出手段または第2スロットイン検出手段のいずれから送信されたものかを認識する。そして、取得要求されているコンテンツデータの種類、すなわち、第1再生装置210もしくは第2再生装置310における複数のコンテンツデータのうちどのコンテンツデータの取得を要求しているかを認識する。
また、入力信号認識手段262は、第1入力操作部220および第2入力操作部320からの入力操作による出力要求信号と、第1ディスク処理部211および第2ディスク処理部311からのスロットインによる出力要求信号と、を認識する。具体的には、入力信号認識手段262は、出力要求信号を受信するとその出力要求信号が第1入力操作部220または第2入力操作部320のいずれから送信されたものかを認識し、また、スロットインによる出力要求信号が第1スロットイン検出手段または第2スロットイン検出手段のいずれから送信されたものかを認識する。
そして、入力信号認識手段262は、第1入力操作部220および第2入力操作部320から操作入力される停止要求信号を認識する。具体的には、入力信号認識手段262は、停止要求信号を受信するとその停止要求信号が第1入力操作部220または第2入力操作部320のいずれから送信されたものかを認識する。そして、第1再生装置210または第2再生装置310におけるいずれのコンテンツデータの取得を停止要求しているのかを認識する。
さらに、入力信号認識手段262は、現在再生出力中のコンテンツデータが動画データであるか否かを認識する。具体的には入力信号認識手段262は、第1再生装置210または第2再生装置でのDVDまたはTVの再生要求がされたことを認識してから、当該DVDまたはTVの再生を停止する要求がされたことを認識するまで、あるいは、新たにDVDまたはTV以外の再生要求がされたことを認識するまで、現在再生出力中のコンテンツデータが動画データであると認識する。
また、入力信号認識手段262は、第1入力操作部220および第2入力操作部320から操作入力されるスロットイン設定要求信号を認識する。具体的には、入力信号認識手段262は、第1入力操作部220からスロットイン設定要求信号を認識すると、前席スロットイン設定情報710の設定をする旨の要求を認識する。また、入力信号認識手段262は、第2入力操作部320からスロットイン設定要求信号を認識すると、後席スロットイン設定情報720の設定をする旨の要求を認識する。
出力設定認識手段263は、第1入力操作部220または第2入力操作部320からの出力要求信号に基づいて、要求された設定を適宜認識する。具体的には、出力設定認識手段263は、入力信号認識手段262により第1入力操作部220または第2入力操作部320からの出力要求信号が認識されると、認識された出力要求信号に基づいて、要求されたセレクタ230の出力回路の設定を認識する。
また、出力設定認識手段263は、入力信号認識手段262によりスロットインによる出力要求信号が認識されると、スロットイン設定情報700に基づいて、要求された設定を適宜認識する。具体的には、出力設定認識手段263は、入力信号認識手段262により第1ディスク処理部211からのスロットインによる出力要求信号が認識されると、前席スロットイン設定情報710に基づいて、要求されたセレクタ230の出力回路の設定を認識する。また、入力信号認識手段262により第2ディスク処理部311からのスロットインによる出力要求信号が認識されると、後席スロットイン設定情報720に基づいて、要求されたセレクタ230の出力回路の設定を認識する。
そして、出力設定認識手段263は、第1出力部400への出力が制限されている場合、前席に出力可能な設定を認識する。具体的には、出力設定認識手段263は、第1出力部400への出力が制限されている場合、入力信号認識手段262により認識された出力要求信号に基づいて、要求された設定で第1出力部400が出力要求の対象に含まれているか否かに関わらず、要求されたセレクタ230の出力回路の設定を認識する。
また、出力設定認識手段263は、第1出力部400への出力が制限されている場合、前席に出力しない設定を認識する。具体的には、出力設定認識手段263は、第1出力部400への出力が制限されている場合、入力信号認識手段262により認識された出力要求信号に基づいて、前席に出力しない設定を認識する。すなわち、要求された設定において第1出力部400が出力要求の対象に含まれている場合は、要求されたセレクタ230の出力回路の設定で第1出力部400を出力対象に含まないセレクタ230の出力回路の設定を認識する。また、要求された設定において第1出力部400が出力要求の対象に含まれていない場合は、要求されたセレクタ230の出力回路の設定を認識する。つまり、前席に出力しない設定とは、要求されたセレクタ230の出力回路の設定のうち、第1出力部400を出力対象に含まないセレクタ230の出力回路の設定である。
すなわち、例えば、出力設定認識手段263は、現在再生出力中のコンテンツデータが動画データである場合、車両の移動状況に応じてセレクタ230の出力回路の設定を適宜認識する。具体的には、出力設定認識手段263は、移動状況認識手段261により車両が移動している移動状況または前記車両が直ちに移動できる移動状況であることが認識され、入力信号認識手段262により現在再生出力中のコンテンツデータが動画データであると認識されている場合、前席に出力させない設定、すなわち第1出力部400で再生出力させないセレクタ230の出力回路の設定を認識する。また、設定情報生成手段264は、移動状況認識手段261により車両が直ちに移動できない移動状況であることが認識され、入力信号認識手段262により現在再生出力中のコンテンツデータが動画データであると認識されている場合、前席で出力可能な設定、すなわち第1出力部400で再生出力可能なセレクタ230の出力回路の設定を認識する。
また、出力設定認識手段263は、車両が移動中に動画データの再生要求がされた場合、要求の発信元に応じて出力要求信号の要求を適宜調整したセレクタ230の出力回路の設定を適宜認識する。具体的には、出力設定認識手段263は、移動状況認識手段261により車両が移動している移動状況または前記車両が直ちに移動できる移動状況であることが認識され、入力信号認識手段262により第1入力操作部220または第1ディスク処理部211からDVDまたはTVの再生要求がされたことが認識された場合、前席で出力可能な設定、すなわち出力要求信号に基づきかつ第1出力部400で再生出力可能なセレクタ230の出力回路の設定を認識する。また、出力設定認識手段263は、移動状況認識手段261により車両が移動している移動状況または前記車両が直ちに移動できる移動状況であることが認識され、入力信号認識手段262により第2入力操作部320または第2ディスク処理部311からDVDまたはTVの再生要求がされたことが認識された場合、前席に出力させない設定、すなわち出力要求信号に基づきかつ第1出力部400で再生出力させないセレクタ230の出力回路の設定を認識する。
そして、出力設定認識手段263は、車両が移動停止中に動画データの再生要求がされた場合、要求の発信元に関係なく出力要求信号に基づいてセレクタ230の出力回路の設定を適宜認識する。具体的には、出力設定認識手段263は、移動状況認識手段261により車両が移動している移動状況または前記車両が直ちに移動できる移動状況であることが認識され、入力信号認識手段262により第1入力操作部220または第1ディスク処理部211からDVDまたはTVの再生要求がされたことが認識された場合、前席で出力可能な設定、すなわち出力要求信号に基づきかつ第1出力部400で再生出力可能なセレクタ230の出力回路の設定を認識する。また、出力設定認識手段263は、移動状況認識手段261により車両が移動している移動状況または前記車両が直ちに移動できる移動状況であることが認識され、入力信号認識手段262により第2入力操作部320または第2ディスク処理部311からDVDまたはTVの再生要求がされたことが認識された場合、前席で出力可能な設定、すなわち出力要求信号に基づきかつ第1出力部400で再生出力可能なセレクタ230の出力回路の設定を認識する。
さらに、出力設定認識手段263は、現在車両が移動中であって動画データを再生出力中に出力部の変更が要求された場合、要求の発信元に応じて適宜調整したセレクタ230の出力回路の設定を適宜認識する。具体的には、出力設定認識手段263は、移動状況認識手段261により車両が移動している移動状況または前記車両が直ちに移動できる移動状況であることが認識され、入力信号認識手段262により現在再生出力中のコンテンツデータが動画データであると認識されている場合において、入力信号認識手段262により出力部の変更を要求する出力要求信号が第1入力操作部220より送信されたと認識されると、前席で出力可能な設定、すなわち第1出力部400で再生出力可能なセレクタ230の出力回路の設定を認識する。また、上記の場合において、入力信号認識手段262により出力部の変更を要求する出力要求信号が第2入力操作部320より送信されたと認識されると、前席に出力させない設定、すなわち出力要求信号に基づきかつ第1出力部400で再生出力させないセレクタ230の出力回路の設定を認識する。
設定情報生成手段264は、出力設定認識手段263により認識されたセレクタ230の出力回路の設定に基づいて設定情報600を適宜生成する。具体的には、設定情報生成手段264は、入力信号認識手段262により出力要求信号が認識され、これにより出力設定認識手段263がセレクタ230の出力回路の設定を認識すると、認識されたセレクタ230の出力回路の設定に基づいて設定情報600における種々の情報を変更する。すなわち、出力設定認識手段263により認識されたセレクタ230の出力回路の設定に対応した、フラグ第1前席出力フラグ情報611と、第1前後席出力フラグ情報612と、前席非出力フラグ情報613と、第2後席出力フラグ情報621と、第2前後席出力フラグ情報622と、後席非出力フラグ情報623と、を生成し、これらのフラグ情報を設定情報600に組み込んでメモリ250の設定情報記憶領域に記憶させる。
そして、設定情報生成手段264は、第1入力操作部220からの入力操作により、前席スロットイン設定情報710についてのスロットイン設定要求信号を入力信号認識手段262が認識すると、入力信号認識手段262にて認識されたスロットイン設定要求信号に基づいて前席スロットイン設定情報710を設定する。すなわち、設定情報生成手段264は、第1前席出力フラグ情報711のフラグを「1」に設定する要求がされたときは、第1前席出力フラグ情報711のフラグを「1」に設定し、第1前後席出力フラグ情報712および前席非再生フラグ情報713のフラグを「0」に設定する。また、第1前後席出力フラグ情報712のフラグを「1」に設定する要求がされたときは、第1前後席出力フラグ情報712のフラグを「1」に設定し、第1前席出力フラグ情報711および前席非再生フラグ情報713のフラグを「0」に設定する。そして、前席非再生フラグ情報713のフラグを「1」に設定する要求がされたときは、前席非再生フラグ情報713のフラグを「1」に設定し、第1前席出力フラグ情報711および第1前後席出力フラグ情報712のフラグを「0」に設定する。さらに、これらのフラグ情報を前席スロットイン設定情報710に組み込んでメモリ250のスロットイン設定情報記憶領域に記憶させる。
また、設定情報生成手段264は、第2入力操作部320からの入力操作により、後席スロットイン設定情報720についてのスロットイン設定要求信号を入力信号認識手段262が認識すると、入力信号認識手段262にて認識されたスロットイン設定要求信号に基づいて後席スロットイン設定情報720を設定する。すなわち、設定情報生成手段264は、第2後席出力フラグ情報721のフラグを「1」に設定する要求がされたときは、第2後席出力フラグ情報721のフラグを「1」に設定し、第2前後席出力フラグ情報722および後席非再生フラグ情報723のフラグを「0」に設定する。また、第2前後席出力フラグ情報722のフラグを「1」に設定する要求がされたときは、第2前後席出力フラグ情報722のフラグを「1」に設定し、第2後席出力フラグ情報721および後席非再生フラグ情報723のフラグを「0」に設定する。そして、後席非再生フラグ情報723のフラグを「1」に設定する要求がされたときは、後席非再生フラグ情報723のフラグを「1」に設定し、第2後席出力フラグ情報721および第2前後席出力フラグ情報722のフラグを「0」に設定する。さらに、これらのフラグ情報を後席スロットイン設定情報720に組み込んでメモリ250のスロットイン設定情報記憶領域に記憶させる。
再生出力制御手段265は、入力信号認識手段262により認識された取得要求信号に基づいて、第1再生装置210または第2再生装置310に所定のコンテンツデータを再生出力させる制御をする。具体的には、再生出力制御手段265は、入力信号認識手段262により認識された第1入力操作部220または第2入力操作部320からの取得要求信号に基づいて、第1再生装置210または第2再生装置310に所定のコンテンツデータを取得させる。そして、再生出力制御手段265は、第1再生装置210または第2再生装置310に取得させたコンテンツデータを適宜処理させた後に、このコンテンツデータをセレクタ230に送信させる。
また、再生出力制御手段265は、入力信号認識手段262により認識された第1ディスク処理部211または第2ディスク処理部311からのスロットインによる取得要求信号に基づいて、第1ディスク処理部211または第2ディスク処理部311に所定のコンテンツデータを取得させる。そして、再生出力制御手段265は、第1ディスク処理部211または第2ディスク処理部311に取得させたコンテンツデータを適宜処理させた後に、このコンテンツデータをセレクタ230に送信させる。
そして、再生出力制御手段265は、入力信号認識手段262により第1入力操作部220または第2入力操作部320から送信された停止要求信号が認識されると、第1再生装置210および第2再生装置310にコンテンツデータの取得を停止させる。
出力切換制御手段266は、設定情報生成手段264により生成された設定情報600に基づいてセレクタ230の出力回路を適宜切り換えさせ、第1再生装置210および第2再生装置310から送信された所定のコンテンツデータを所定の出力部に再生出力させる。具体的には、入力信号認識手段262により出力要求信号が認識されると、設定情報生成手段264により生成された設定情報600に基づいてセレクタ230に出力回路を切り換えさせ、第1再生装置210および第2再生装置310からセレクタ230に送信された所定のコンテンツデータを所定の出力部に再生出力させる。
すなわち、出力切換制御手段266は、設定情報生成手段264にて生成された設定情報600において、第1前席出力フラグ情報611のフラグが「1」に設定されていれば、第1再生装置210で取得したコンテンツデータを第1出力部400のみから再生出力させるようにセレクタ230の出力回路を適宜切り換える。第1前後席出力フラグ情報612のフラグが「1」に設定されていれば、第1再生装置210で取得したコンテンツデータを第1出力部400および第2出力部500の双方から再生出力させるようにセレクタ230の出力回路を適宜切り換える。前席非出力フラグ情報613のフラグが「1」に設定されていれば、第1再生装置210および第2再生装置310で取得したコンテンツデータを第1出力部400から出力させないようにセレクタ230の出力回路を適宜切り換える。
また、出力切換制御手段266は、第2後席出力フラグ情報621のフラグが「1」に設定されていれば、第2再生装置310で取得したコンテンツデータを第2出力部500のみから再生出力させるようにセレクタ230の出力回路を適宜切り換える。第2前後席出力フラグ情報622のフラグが「1」に設定されていれば、第2再生装置310で取得したコンテンツデータを第1出力部400および第2出力部500の双方から再生出力させるようにセレクタ230の出力回路を適宜切り換える。後席非出力フラグ情報623のフラグが「1」に設定されていれば、第1再生装置210および第2再生装置310で取得したコンテンツデータを第2出力部500から再生出力させないようにセレクタ230の出力回路を適宜切り換える。
設定画面生成手段267は、例えば図5に示すスロットイン設定メニュー800を生成し、第1表示部420または第2表示部520に表示させる。具体的には、設定画面生成手段267は、第1入力操作部220からの入力操作による前席スロットイン設定情報710についてのスロットイン設定要求信号が入力信号認識手段262により認識されると、スロットイン設定メニュー800を第1表示部420に表示させる。また、第2入力操作部320からの入力操作による後席スロットイン設定情報720についてのスロットイン設定要求信号が入力信号認識手段262により認識されると、スロットイン設定メニュー800を第2表示部520に表示させる。
ここで、スロットイン設定メニュー800は、第1入力操作部220または第2入力操作部320からの入力操作によりスロットイン設定情報700についての変更を要求する際に表示される設定画面である。このスロットイン設定メニュー800は、図5に示すように、前席のみ設定表示領域810と、後席のみ設定表示領域820と、前席&後席設定表示領域830と、再生しない設定表示領域840と、がそれぞれ縦横に配置された構成となっている。
前席のみ設定表示領域810は、第1前席出力フラグ情報711のフラグを「1」に設定するための表示領域であり、第1入力操作部220からの入力操作の際に選択可能な状態で表示される。そして、この前席のみ設定表示領域810を第1入力操作部220にて選択することにより、第1前席出力フラグ情報711のフラグを「1」に設定する旨のスロットイン設定要求信号が入力信号認識手段262に送信される。後席のみ設定表示領域820は、第2後席出力フラグ情報721のフラグを「1」に設定するための表示領域であり、第2入力操作部320からの入力操作の際に選択可能な状態で表示される。そして、この後席のみ設定表示領域820を第2入力操作部320にて選択することにより、第2後席出力フラグ情報721のフラグを「1」に設定する旨のスロットイン設定要求信号が入力信号認識手段262に送信される。
また、前席&後席設定表示領域830は、第1前後席出力フラグ情報712または第2前後席出力フラグ情報722のフラグを「1」に設定するための表示領域であり、第1入力操作部220または第2入力操作部320からの入力操作の際に選択可能な状態で表示される。そして、この前席&後席設定表示領域830を第1入力操作部220または第2入力操作部320にて選択することにより、第1前後席出力フラグ情報712または第2前後席出力フラグ情報722のフラグを「1」に設定する旨のスロットイン設定要求信号が入力信号認識手段262に送信される。再生しない設定表示領域840は、前席非再生フラグ情報713または後席非再生フラグ情報723のフラグを「1」に設定するための表示領域であり、第1入力操作部220または第2入力操作部320からの入力操作の際に選択可能な状態で表示される。そして、この再生しない設定表示領域840を第1入力操作部220または第2入力操作部320にて選択することにより、前席非再生フラグ情報713または後席非再生フラグ情報723のフラグを「1」に設定する旨のスロットイン設定要求信号が入力信号認識手段262に送信される。
また、設定画面生成手段267は、例えば図6に示す設定画面としての設定メニュー900を生成し、第1表示部420または第2表示部520に表示させる。具体的には、設定画面生成手段267は、第1入力操作部220からの操作による出力部の変更要求に関する出力要求信号が入力信号認識手段262により認識されると、設定メニュー900を第1表示部420に表示させる。同様に、第2入力操作部320からの操作による出力部の変更要求に関する出力要求信号が入力信号認識手段262により認識されると、設定メニュー900を第2表示部520に表示させる。
ここで、設定メニュー900は、第1入力操作部220または第2入力操作部320からの入力操作により設定情報600についての変更を要求する際に表示される設定画面である。この設定メニュー900は、図6に示すように、配置表示領域910と、前席再生ソース情報表示領域920と、後席再生ソース情報表示領域930と、OKボタン表示領域940と、キャンセルボタン表示領域950と、が所定の位置に配設されて構成されている。
配置表示領域910には、車両内における第1再生装置210と、第2再生装置310と、第1出力部400と、第2出力部500と、のそれぞれの概略的な配置が示されている。この配置表示領域910は、第1再生装置表示領域911と、第2再生装置表示領域912と、第1出力部表示領域913と、第2出力部表示領域914と、が所定の位置に配設されている。
第1再生装置表示領域911は、第1再生装置210の配置および第1再生装置210が備える各ソースを示し、第1入力操作部220または第2入力操作部320からの入力操作で第1再生装置表示領域911の所定のソースを選択することにより、第1再生装置210の所定のソースでコンテンツデータを取得する旨の取得要求信号が生成される。第2再生装置表示領域912は、第2再生装置310の配置および第2再生装置310が備える各ソースを示し、第1入力操作部220または第2入力操作部320からの入力操作で第2再生装置表示領域912の所定のソースを選択することにより、第2再生装置310の所定のソースでコンテンツデータを取得する旨の取得要求信号が生成される。なお、選択された第1再生装置表示領域911の所定のソースや第2再生装置表示領域912の所定のソースは、例えば図6に示すように所定の線で表示を囲むなどして差別化して表示する構成とすることができる。
第1出力部表示領域913は、第1出力部400の配置を示し、第1入力操作部220または第2入力操作部320からの入力操作で第1出力部表示領域913を選択することにより、第1出力部400に出力させる旨の出力変更要求信号が生成される。第2出力部表示領域914は、第2出力部500の配置を示し、第1入力操作部220または第2入力操作部320からの入力操作で第1出力部表示領域913を選択することにより、第1出力部400に出力させる旨の出力変更要求信号が生成される。なお、選択された第1出力部表示領域913や第2出力部表示領域914は、例えば図6に示すように点灯表示させるなどして差別化して表示する構成とすることができる。
前席再生ソース情報表示領域920は、第1再生装置210における現在再生中のソース、再生時間など、再生ソース情報における所定の情報が示される。後席再生ソース情報表示領域930は、第2再生装置310における現在再生中のソース、再生時間など、再生ソース情報における所定の情報が示される。
OKボタン表示領域940は、第1入力操作部220または第2入力操作部320からの入力操作により配置表示領域910の種々の表示を選択した際、この選択を確定させ入力信号認識手段262に取得要求信号または出力変更要求信号を送信するために使用される表示である。すなわち、第1入力操作部220または第2入力操作部320からの入力操作により配置表示領域910の種々の表示を選択して取得要求信号または出力変更要求信号を生成させた後に、このOKボタン表示領域940を選択することで入力信号認識手段262に取得要求信号または出力変更要求信号が送信される。
キャンセルボタン表示領域950は、第1入力操作部220または第2入力操作部320からの入力操作で配置表示領域910の種々の表示を選択した際、この選択を解除させるために使用される表示である。すなわち、第1入力操作部220または第2入力操作部320からの入力操作により配置表示領域910の種々の表示を選択して取得要求信号または出力変更要求信号を生成させた後に、このキャンセルボタン表示領域950を選択することで生成した取得要求信号または出力変更要求信号が消去される。
〔コンテンツデータ再生システムの動作〕
次に、コンテンツデータ再生システム100の動作について、図面に基づいて説明する。
(コンテンツデータ再生システム100の再生出力処理)
まず、コンテンツデータ再生システム100の動作として、コンテンツデータ再生システム100の再生出力処理について図7に基づいて説明する。図7は、コンテンツデータ再生システム100の再生出力処理を示すフローチャートである。
まず、コンテンツデータ再生システム100の電源がONの状態で利用者からの入力を待機する状態となっている場合において、利用者からの入力操作により所定のコンテンツデータの再生出力が要求されると、入力信号認識手段262は取得要求信号および出力要求信号を認識する。そして、入力信号認識手段262は、取得要求信号に基づいて再生出力要求されたコンテンツデータが動画データであるか否かを認識する(ステップS101)。そして、入力信号認識手段262により再生出力要求されたコンテンツデータが動画データでないと判断された場合、出力設定認識手段263は、入力信号認識手段262にて認識された出力要求信号に基づいて、要求された設定を認識する(ステップS102)。
すなわち、出力設定認識手段263は、入力信号認識手段262により認識された第1入力操作部220または第2入力操作部320からの出力要求信号に基づいて、要求されたセレクタ230の出力回路の設定を認識する。また、出力設定認識手段263は、第1ディスク処理部211または第2ディスク処理部311へのCDのスロットインによる出力要求信号であると入力信号認識手段262により認識された場合、前席スロットイン設定情報710または後席スロットイン設定情報720におけるセレクタ230の出力回路の設定を認識する。
この後、制御部260は、要求された設定で再生出力させる(ステップS103)。すなわち、設定情報生成手段264は、出力設定認識手段263により認識された要求された設定に基づいて、設定情報600を生成する。そして、再生出力制御手段265は、入力信号認識手段262により認識された取得要求信号に基づいて、所定の再生装置に所定のコンテンツデータを取得させ、取得したコンテンツデータをセレクタ230に送信させる。さらに、出力切換制御手段266は、設定情報生成手段264により生成された設定情報600に基づいてセレクタ230の出力回路を切り換えさせ、所定のコンテンツデータを所定の出力部に再生出力させる。
一方、ステップS101において、入力信号認識手段262により再生要求されたコンテンツデータが動画コンテンツを含むと判断された場合、移動状況認識手段261は、移動中であるか否か、すなわち現在車両が移動している移動状況または前記車両が直ちに移動できる移動状況であるか否かを認識する(ステップS104)。そして、移動状況認識手段261により移動中でないと認識された場合、出力設定認識手段263は、入力信号認識手段262にて認識された出力要求信号に基づいて前席に出力可能な設定を認識する(ステップS105)。
すなわち、出力設定認識手段263は、入力信号認識手段262により認識された第1入力操作部220または第2入力操作部320からの出力要求信号に基づいて、前席に出力可能なセレクタ230の出力回路の設定を認識する。また、出力設定認識手段263は、第1ディスク処理部211または第2ディスク処理部311へのDVDのスロットインによる出力要求信号であると入力信号認識手段262により認識された場合、前席スロットイン設定情報710または後席スロットイン設定情報720に基づいて前席に出力可能なセレクタ230の出力回路の設定を認識する。
そして、制御部260は、前席に出力可能な設定で再生出力させる(ステップS106)。すなわち、設定情報生成手段264は、出力設定認識手段263により認識された前席に出力可能な設定に基づいて、設定情報600を生成する。そして、再生出力制御手段265は、入力信号認識手段262により認識された取得要求信号に基づいて、所定の再生装置に所定のコンテンツデータを取得させ、取得したコンテンツデータをセレクタ230に送信させる。さらに、出力切換制御手段266は、設定情報生成手段264により生成された設定情報600に基づいてセレクタ230の出力回路を切り換えさせ、所定のコンテンツデータを所定の出力部に再生出力させる。
一方、ステップS104において、移動状況認識手段261により移動中であると認識された場合、入力信号認識手段262は、前席からの要求か否か、すなわち第1入力操作部220または第1ディスク処理部211からの要求であるか否かを認識する(ステップS107)。そして、入力信号認識手段262により前席からの要求であると認識された場合、出力設定認識手段263は、入力信号認識手段262にて認識された出力要求信号に基づいて前席に出力可能な設定を認識する(ステップS108)。
すなわち、出力設定認識手段263は、入力信号認識手段262により認識された第1入力操作部220からの出力要求信号に基づいて、前席に出力可能なセレクタ230の出力回路の設定を認識する。また、出力設定認識手段263は、第1ディスク処理部211へのDVDのスロットインによる出力要求信号であると入力信号認識手段262により認識された場合、前席スロットイン設定情報710に基づいて、前席に出力可能なセレクタ230の出力回路の設定を認識する。
そして、制御部260は、前席に出力可能な設定で再生出力させる(ステップS109)。すなわち、設定情報生成手段264は、出力設定認識手段263により認識された前席に出力可能な設定に基づいて、設定情報600を生成する。そして、再生出力制御手段265は、入力信号認識手段262により認識された取得要求信号に基づいて、所定の再生装置に所定のコンテンツデータを取得させ、取得したコンテンツデータをセレクタ230に送信させる。さらに、出力切換制御手段266は、設定情報生成手段264により生成された設定情報600に基づいてセレクタ230の出力回路を切り換えさせ、所定のコンテンツデータを所定の出力部に再生出力させる。
一方、ステップS107において、入力信号認識手段262により前席からの要求でない、すなわち第2入力操作部320または第2ディスク処理部311からの要求であると認識された場合、出力設定認識手段263は、前席に出力しない設定を認識する(ステップS110)。すなわち、出力設定認識手段263は、出力要求信号が第2入力操作部320から送信された場合、入力信号認識手段262により認識された第2入力操作部320からの出力要求信号に基づいて、要求されたセレクタ230の出力回路の設定を認識する。そして、要求されたセレクタ230の出力回路の設定で第1出力部400を出力対象に含まない出力回路の設定を認識する。また、出力設定認識手段263は、出力要求信号が第2ディスク処理部311へのDVDのスロットインによる出力要求信号であると入力信号認識手段262により認識された場合、後席スロットイン設定情報720に基づいて、要求されたセレクタ230の出力回路の設定を認識する。そして、後席スロットイン設定情報720に基づくセレクタ230の出力回路の設定で第1出力部400を出力対象に含まない出力回路の設定を認識する。
この後、制御部260は、前席に出力しない設定で再生出力させる(ステップS111)。すなわち、設定情報生成手段264は、出力設定認識手段263により認識された前席に出力しない設定に基づいて、設定情報600を生成する。そして、再生出力制御手段265は、入力信号認識手段262により認識された取得要求信号に基づいて、第2再生装置310に所定のコンテンツデータを取得させ、取得したコンテンツデータをセレクタ230に送信させる。さらに、出力切換制御手段266は、設定情報生成手段264により生成された設定情報600に基づいてセレクタ230の出力回路を切り換えさせ、所定のコンテンツデータを第2出力部500のみに適宜再生出力させる。
ここで、上記した再生処理について具体的な一例を挙げて説明する。例えば、前席側の運転者が車両を移動させている時にDVDを第1ディスク処理部211にスロットインしたとする。このとき、例えば前席スロットイン設定情報710における第1前後席出力フラグ情報712のフラグが「1」に設定されていた場合、制御部260は、車両が移動中であっても前席に出力可能な設定でセレクタ230の出力回路を調整する。すなわち、制御部260は、前席スロットイン設定情報710に基づいて設定情報600における第1前後席出力フラグ情報612のフラグを「1」に設定する、つまり上記表1に示す設定5ないし設定8のいずれかの状態となるようセレクタ230の出力回路を調整する。そして、第1出力部400および第2出力部500の少なくともいずれか一方に第1ディスク処理部211で取得したDVDを適宜再生出力させる。
また、例えば、車両が移動している際に、後席側の利用者がDVDを第2ディスク処理部311にスロットインしたとする。このとき、例えば後席スロットイン設定情報720における第2前後席出力フラグ情報722のフラグが「1」に設定されていた場合、制御部260は、前席に出力しない設定でセレクタ230の出力回路を調整する。すなわち、制御部360は、第1前席出力フラグ情報611および第1前後席出力フラグ情報612のフラグを「0」に適宜設定する、つまり上記表1に示す設定10または設定12の状態となるようセレクタ230の出力回路を調整する。そして、第2出力部500のみに第2ディスク処理部311で取得したDVDを適宜再生出力させる。
そして、例えば、車両が移動していない際に、後席側の利用者がDVDを第2ディスク処理部311にスロットインしたとする。このとき、例えば後席スロットイン設定情報720における第2前後席出力フラグ情報722のフラグが「1」に設定されていた場合、制御部260は、後席からのDVDのスロットインでも、前席に出力可能な設定でセレクタ230の出力回路を調整する。すなわち、制御部260は、第1前席出力フラグ情報611および第1前後席出力フラグ情報612のフラグを「0」に適宜設定する、つまり表1に示す設定9ないし設定12のいずれかの状態となるようセレクタ230の出力回路を調整する。そして、第1出力部400および第2出力部500の少なくともいずれか一方に第2ディスク処理部311で取得したDVDを適宜再生出力する。
この他、例えば、車両が移動している際に、後席側の利用者がCDを第2ディスク処理部311にスロットインしたとする。このとき、例えば後席スロットイン設定情報720における第2前後席出力フラグ情報722のフラグが「1」に設定されていた場合、制御部260は、後席からのCDのスロットインでも、前席に出力可能な設定でセレクタ230の出力回路を調整する。すなわち、制御部260は、第1前席出力フラグ情報611および第1前後席出力フラグ情報612のフラグを「0」に適宜設定する、つまり表1に示す設定9ないし設定12のいずれかの状態となるようセレクタ230の出力回路を調整する。そして、第1出力部400および第2出力部500の少なくともいずれか一方に第2ディスク処理部311で取得したCDを適宜再生出力する。
また、例えば、現在、車両が移動停止し、セレクタ230の出力回路が上記表1の設定9に設定されている状態、すなわち、第2ディスク処理部311にて取得されたコンテンツデータが第1出力部400および第2出力部500の双方に再生出力可能な状態に調整されているとする。また、この状態において、第2ディスク処理部311にてDVDが取得され、第1出力部400および第2出力部500の双方にてDVDが再生出力されているとする。ここで、車両が移動することにより、移動状況認識手段261にて車両が移動している移動状況または直ちに移動できる移動状況であると認識されると、制御部260は、前席に出力しない設定となるようセレクタ230の出力回路を調整する。すなわち、前席非出力フラグ情報613のフラグを「1」に設定する、つまり上記表1の設定10の状態となるようセレクタ230の出力回路を調整する。そして、第1出力部400でのDVDの再生出力を停止させ、第2出力部500のみに第2ディスク処理部311で取得したDVDを再生出力させる。
そして、この後、車両が移動を停止し、移動状況認識手段261にて車両が直ちに移動できない状況であると認識されると、制御部260は、前席に出力可能な設定となるようセレクタ230の出力回路を調整する。すなわち、前席非出力フラグ情報613のフラグを「0」に設定する、つまり上記表1の設定9の状態となるようセレクタ230の出力回路を調整する。そして、第1出力部400および第2出力部500の双方に第2ディスク処理部311で取得したDVDを再生出力させる。
(動画再生時出力変更処理)
次に、コンテンツデータ再生システム100の動作として、動画再生時出力変更処理、すなわち、コンテンツデータ再生システム100において動画データが現在再生出力されている際において出力回路を変更する処理について図8に基づいて説明する。図8は、動画再生時出力変更処理を示すフローチャートである。
現在、コンテンツデータ再生システム100にて動画データが再生処理されている際、利用者が、第1入力操作部220あるいは第2入力操作部320のいずれかの操作入力により、再生出力している出力部の変更を要求する。そして、入力信号認識手段262が出力要求信号を受信すると、移動状況認識手段261は、移動中であるか否か、すなわち現在車両が移動している移動状況または前記車両が直ちに移動できる移動状況であるか否かを認識する(ステップS201)。ここで、移動状況認識手段261により移動中でないと認識された場合、出力設定認識手段263は、入力信号認識手段262にて認識された出力要求信号に基づいて前席に出力可能な設定を認識する(ステップS202)。すなわち、出力設定認識手段263は、入力信号認識手段262により認識された第1入力操作部220または第2入力操作部320からの出力要求信号に基づいて、前席に出力可能なセレクタ230の出力回路の設定を認識する。
そして、設定情報生成手段264は、出力設定認識手段263により認識された前席に出力可能な設定に基づいて、設定情報600を適宜生成する。さらに、出力切換制御手段266は、設定情報生成手段264により認識された設定情報600に基づいて、セレクタ230の出力回路を切り換える(ステップS203)。そして、再生出力制御手段265の制御により現在所定の再生装置で取得中のコンテンツデータを所定の出力部に再生出力させる。
一方、ステップS201において、移動状況認識手段261により移動中であると認識された場合、入力信号認識手段262は、前席からの要求か否か、すなわち第1入力操作部220からの出力要求信号であるか否かを認識する(ステップS204)。そして、入力信号認識手段262により前席からの出力要求信号であると認識された場合、出力設定認識手段263は、入力信号認識手段262にて認識された出力要求信号に基づいて前席に出力可能な設定を認識する(ステップS205)。すなわち、出力設定認識手段263は、入力信号認識手段262により認識された第1入力操作部220からの出力要求信号に基づいて、前席に出力可能なセレクタ230の出力回路の設定を認識する。
そして、設定情報生成手段264は、出力設定認識手段263により認識された前席に出力可能な設定に基づいて、設定情報600を適宜生成する。また、出力切換制御手段266は、設定情報生成手段264により認識された生成された設定情報600に基づいて、セレクタ230の出力回路を切り換える(ステップS206)。そして、再生出力制御手段265の制御により現在所定の再生装置で取得中のコンテンツデータを所定の出力部に再生出力させる。
一方、ステップS204において、入力信号認識手段262により前席からの要求でない、すなわち第2入力操作部320からの出力要求信号であると認識された場合、出力設定認識手段263は、前席に出力しない設定を認識する(ステップS207)。すなわち、出力設定認識手段263は、入力信号認識手段262により認識された第2入力操作部320からの出力要求信号に基づいて、要求されたセレクタ230の出力回路の設定を認識する。そして、要求されたセレクタ230の出力回路の設定で第1出力部400を出力対象に含まない出力回路の設定を認識する。
そして、設定情報生成手段264は、出力設定認識手段263により認識された前席に出力しない設定に基づいて、設定情報600を適宜生成する。さらに、出力切換制御手段266は、設定情報生成手段264により生成された設定情報600に基づいて、セレクタ230の出力回路を切り換える(ステップS208)。そして、再生出力制御手段265の制御により現在所定の再生装置で取得中のコンテンツデータを第2出力部500のみに適宜再生出力させる。
ここで、上記した再生時出力変更処理について具体的な一例を挙げて説明する。例えば、現在車両が移動している際に、設定情報600が表1の設定1に示すように設定された状態で、前席側でラジオを再生出力し、後席側でDVDを再生出力していたとする。このとき、前席の利用者が第1入力操作部220からの操作により後席側で再生出力しているDVDを前席側にも出力する要求をした場合、制御部260は、表1の設定9となるようにセレクタ230の出力回路を切り換え、第1チューナ部212でラジオのコンテンツデータを取得することを停止し、第2ディスク処理部311で再生しているDVDを前席および後席に再生出力する。
また、例えば、現在車両が移動している際に、設定情報600が表1の設定1に示すように設定された状態で、前席側でラジオを再生出力し、後席側でDVDを再生出力していたとする。このとき、後席の利用者が第2入力操作部320からの操作により後席側で再生出力しているDVDを前席側にも出力する要求をした場合、制御部260は、出力回路の切り換えを拒絶し、そのままの設定で再生出力を実施する。
この他、例えば、現在車両が移動していない際に、設定情報600が表1の設定1に示すように設定された状態で、前席側でラジオを再生出力し、後席側でDVDを再生出力していたとする。このとき、後席の利用者が第2入力操作部320からの操作により後席側で再生出力しているDVDを前席側にも出力する要求をした場合、制御部260は、表1の設定9となるようにセレクタ230の出力回路を切り換え、第1チューナ部212でラジオのコンテンツデータを取得することを停止し、第2ディスク処理部311で再生しているDVDを前席および後席に適宜再生出力する。
〔コンテンツデータ再生システムの作用効果〕
上述したように、上記実施の形態では、コンテンツデータ再生システム100は、第1ディスク処理部211と、第1チューナ部212と、第2ディスク処理部311と、第2チューナ部312と、のいずれかで取得したコンテンツデータを、車両に搭載された第1出力部400および第2出力部500で再生出力させる制御をする制御部260を具備している。この制御部260は、入力操作に応じて出力され第1出力部400および第2出力部500のうち所定の出力部で再生出力させる要求に関する出力要求信号を認識する入力信号認識手段262と、認識した出力要求信号に基づいて、第1出力部400および第2出力部500の少なくともいずれか一方で再生出力させる状態を制御する出力切換制御手段266と、を備えている。このため、車両内に搭乗した利用者の入力操作により、所定のコンテンツデータを所望の出力部で出力するよう任意に設定することができる。すなわち、例えば、前席側の利用者が後席でのみ視聴されているDVDコンテンツを視聴したいときに、第1入力操作部220で前側にも再生出力する旨の入力操作をすることにより、前席側および後席側の双方でDVDを再生出力することができる。したがって、コンテンツデータ再生システム100は、好適にコンテンツデータを再生出力することができる。
そして、コンテンツデータ再生システム100において、第1再生装置210は第1ディスク処理部211と、第1チューナ部212と、を備えている。また、第2再生装置310は、第2ディスク処理部311と、第2チューナ部312と、を備えている。このため、第1再生装置210で取得したコンテンツデータを第1出力部400で再生出力させ、これと同時に第2再生装置310で取得させたコンテンツデータを第2出力部500に再生出力させることができる。したがって、車両内に搭乗した複数の利用者が所定の再生装置で所望のコンテンツデータを再生させ、それぞれ異なるコンテンツデータを同時に視聴できる。すなわち、例えば前席側と後席側とでそれぞれ異なるTV放送コンテンツを視聴している際、後席側で視聴しているTV放送コンテンツが前側の利用者の嗜好に合致する内容である場合に前側にも再生出力させるよう出力を切り換えるなど、多彩なコンテンツデータの再生が実現できる。
また、移動状況認識手段261は、車両の移動状況を認識する。そして、入力信号認識手段262は、第1再生装置210および第2再生装置310で取得したコンテンツデータの種類を認識し、出力要求信号を認識する。また、出力切換制御手段266は、入力信号認識手段262にて認識されたコンテンツデータの種類および出力要求信号と、移動状況認識手段261にて認識された移動状況に基づいて、第1出力部400および第2出力部500で再生出力させる状態を制御する。このため、例えば、移動中は運転者が搭乗する前席側への動画コンテンツを再生出力を制限する制御や、移動停止中は前席側にも動画コンテンツを再生出力させるなどの制御が実施できる。したがって、コンテンツデータの種類および移動状況に応じて臨機応変に対応した最適な再生出力を実現するコンテンツデータ再生システム100を提供できる。
そして、制御部260による第1出力部400および第2出力部500で再生出力させる状態の制御として、例えば、現在動画データが再生出力されていて、移動状況認識手段261にて車両が移動している移動状況または直ちに移動できる移動状況であると認識されると、出力設定認識手段263が前席に出力しない設定を認識し、設定情報生成手段264は、設定情報600の前席非出力フラグ情報613のフラグを「1」に変更する。そして、出力切換制御手段266は、設定情報生成手段264により生成された設定情報600に基づいてセレクタ230の出力回路を切り換えさせ、第2ディスク処理部311にて取得された動画データを第2出力部500のみで再生出力させる。そして、この後、移動状況認識手段261にて車両が直ちに移動できない状況であると認識されると、出力設定認識手段263が前席に出力可能な設定を認識し、設定情報生成手段264は、設定情報600の前席非出力フラグ情報613のフラグを「0」に変更する。そして、出力切換制御手段266は、設定情報生成手段264により生成された設定情報600に基づいてセレクタ230の出力回路を切り換えさせ、第2ディスク処理部311にて取得された動画データを第1出力部400および第2出力部500の双方で再生出力させる。
このため、複数の出力部のうち運転者が搭乗する前席側の第1出力部400での再生出力を車両の移動状況に応じて制限しつつ、第2出力部500ではコンテンツデータの再生出力が可能となる。また、移動状況認識手段261が車両の移動状況を認識することにより、再生出力制御手段265は第1出力部400での再生出力状態を適宜制御するので、利用者が自分で入力操作せずとも車両の移動状況に合わせて自動的に出力を切り換える制御が実現できる。したがって、利用者の利便性を向上できる。
そして、入力信号認識手段262は、入力操作に応じて出力され第1再生装置210または第2再生装置310に所定のコンテンツデータを取得させる要求に関する取得要求信号を認識する。また、出力設定認識手段263は、例えば、現在第2再生装置310にて所定のコンテンツデータが取得されており、かつ移動状況認識手段261により移動中であると認識された場合、入力信号認識手段262により第2入力操作部320からの出力要求信号が認識されると、前席に出力しない設定を認識する。このため、車両の移動中に前席側の運転手以外の搭乗者からの操作により、前席側に動画コンテンツなどを再生出力させることを防ぐことができ、前席側の運転手の良好な運転を確保できる。したがって、コンテンツデータ再生システム100は、前席側の運転手の立場に立った好適なコンテンツデータの再生出力を実現できる。
第1ディスク処理部211または第2ディスク処理部311は、コンテンツデータを記録したディスク状記録媒体がスロットインされたことを検出するとこのコンテンツデータの取得を要求する取得要求信号および出力要求信号を生成する第1スロットイン検出手段または第2スロットイン検出手段を備えている。そして、設定情報生成手段264は、利用者の設定入力によりスロットイン設定情報700を生成する。出力切換制御手段266は、スロットイン設定情報700に基づいて、スロットインされたディスクのコンテンツデータを所定の出力部に再生出力させる。このため、利用者が第1ディスク処理部211または第2ディスク処理部311にスロットインした際に再生出力する出力部を予め設定できるので、例えば、前席側の利用者が第1ディスク処理部211にスロットインしたのにもかかわらず後席側第2出力部500からしかDVDが再生出力されない、などの不具合が解消される。また、前席スロットイン設定情報710と後席スロットイン設定情報720をそれぞれ設けているので、前席側からスロットインした場合と後席側からスロットインした場合とでそれぞれ異なる再生出力を実現できる。
入力信号認識手段262は、出力要求信号を認識するとともに、その出力要求信号が前席の利用者からの要求か否か、すなわち第1入力操作部220または第1ディスク処理部211からの要求であるか否かを認識する。そして、例えば、移動中に動画データの再生が要求された際、入力信号認識手段262により前席からの要求であると認識された場合、出力設定認識手段263は、入力信号認識手段262にて認識された出力要求信号に基づいて前席に出力可能な設定を認識する。また、入力信号認識手段262により前席からの要求でない、すなわち第2入力操作部320または第2ディスク処理部311からの要求であると認識された場合、出力設定認識手段263は、前席に出力しない設定を認識する。このため、例えば、前席側からの入力操作では前後双方の出力部で再生出力をし、後席側の入力操作では後席側の出力部でのみ再生出力させる制御ができる。したがって、再生出力を要求する利用者の位置に応じて再生出力する出力部を適宜設定できる。
制御部260は、例えば、移動状況認識手段261により移動中であると認識されかつ入力信号認識手段262により例えば第2ディスク処理部311にDVDがスロットインされたと認識された場合、前席にはDVDを再生出力させない制御をする。このため、後席スロットイン設定情報720において第2前後席出力フラグ情報722のフラグが「1」に設定された状況、すなわち、第2ディスク処理部311にDVDをスロットインすると前席側にも再生出力されてしまう状況でも、例えば運転者の予期しないときに前席側でDVDが再生出力されてしまう事態を防ぐことができる。
制御部260は、第1再生装置210および第1出力部400と、第2再生装置310および第2出力部500と、それぞれ再生装置と出力部とを複数対設けられたコンテンツデータ再生システム100を制御する。そして、入力操作に応じて出力され複数の出力部のうち所定の出力部で再生出力させる要求に関する出力要求信号を認識する出力要求認識手段としての入力信号認識手段262を具備している。そして、例えば、車両が移動している際は動画コンテンツを含むコンテンツデータは前側に再生出力しない制御をしている場合においても、第1入力操作部220からの操作により第1出力部400に出力させる要求についての出力要求信号が送信された場合は、第1出力部400に出力させる制御をする出力切換制御手段266を具備している。このため、例えば、前側の搭乗者が後席側で視聴しているTV放送を前側でも視聴したいような場合に、車両が移動している際は動画コンテンツを含むコンテンツデータは前側に再生出力しないとした制御を解除して、前側に再生出力させることができる。したがって、前席側の利用者の意思によって再生出力を変更し得る柔軟な再生出力が実現できる。
入力信号認識手段262は、出力要求信号が前席側の利用者による入力操作か後席側の利用者による入力操作かを認識する。そして、再生出力制御手段265は、例えば、車両が移動している際は動画コンテンツを含むコンテンツデータは前側に再生出力しない制限的な制御をしている場合においても、前席側の利用者からの操作により第1出力部400に再生出力させる場合は制限を解除して第1出力部400に再生出力させる。一方、後席側の利用者からの操作により第1出力部400に出力させる場合は制限を解除せず第1出力部400に再生出力させない制御をする。このため、前席側の利用者の意思に反して後席側に再生出力状態を変更されることを防ぐことができる。したがって、前席側の利用者の立場に立った好適な再生出力状態を制御することができる。
入力信号認識手段262は、第1入力操作部220または第2入力操作部320からの出力要求信号を認識し、第1入力操作部220からの入力操作であれば前席側の利用者からの出力要求であると認識し、第2入力操作部320からの入力操作であれば後席側からの出力要求であると認識する。また、入力信号認識手段262は、第1ディスク処理部211または第2ディスク処理部311からのスロットインによる出力要求信号を認識し、第1ディスク処理部211へのスロットインであれば前席側の利用者からの出力要求であると認識し、第2ディスク処理部311へのスロットインであれば後席側からの出力要求であると認識する。このため、入力操作する利用者の位置を第1入力操作部220、第2入力操作部320または第1ディスク処理部211、第2ディスク処理部311の位置により把握し、入力操作する利用者毎に最適な再生出力状態を設定できる。
コンテンツデータ再生システム100は、第1ディスク処理部211と、第1チューナ部212と、第2ディスク処理部311と、第2チューナ部312と、第1出力部400と、第2出力部500と、制御部260と、などを備えている。制御部260は、コンテンツデータ再生システム100を制御しコンテンツデータの再生出力状態を設定する。また、制御部260は、前席側の利用者が入力操作可能な第1入力操作部220および第1ディスク処理部211からの出力要求信号と、後席側の利用者が入力操作可能な第2入力操作部320および第2ディスク処理部311からの出力要求信号と、を認識する。そして、例えば、車両が移動している際は動画コンテンツを含むコンテンツデータは前側に再生出力しない制限的な制御をしている場合において、第1ディスク処理部211および第2ディスク処理部311のいずれにスロットインしても第1出力部400および第2出力部500の双方に再生出力されるスロットイン設定がされているとする。この場合、前席側の第1ディスク処理部211にスロットインした際は制限を解除し、第1出力部400および第2出力部500の双方に再生出力させる。一方、後席側の第2ディスク処理部311にスロットインした際は制限を解除せず、第2出力部500のみに再生出力させる制御をする。このため、前席側の利用者による入力操作の場合は利用者の意向を反映した再生出力状態に制御し、後席側の利用者による入力操作の場合は前席側の運転者の支障とならないよう後席側でのみ再生出力をさせる制御を実現できる。したがって、入力操作する利用者毎に最適な再生出力状態を設定でき、かつ前席側の運転者の良好な運転を確保できる。
また、設定情報生成手段264は、スロットイン設定情報700の設定において、例えば、第1ディスク処理部211にスロットインした際は第1出力部400および第2出力部500の双方に再生出力させるスロットイン設定を設定するための出力要求信号に基づいて、第1前後席出力フラグ情報712のフラグを「1」に設定する。また、第2ディスク処理部311にスロットインした際は第2出力部500のみに再生出力させるスロットイン設定を設定するための出力要求信号に基づいて、第2後席出力フラグ情報721のフラグを「1」に設定する。このため、第1ディスク処理部211にスロットインした場合は第1出力部400および第2出力部500の双方に再生出力させ、第2ディスク処理部311にスロットインした場合は第2出力部500のみに再生出力させる制御ができる。したがって、前席側の利用者による入力操作の場合は利用者の意向を反映した再生出力状態に制御し、後席側の利用者による入力操作の場合は前席側の運転者の支障とならないよう後席側でのみ再生出力をさせる制御を実現できる。
制御部260は、車両の移動状況を認識する移動状況認識手段261を備えている。そして、例えば、移動状況認識手段261にて車両が直ちに移動できない状況であると認識されると、出力設定認識手段263が前席に出力可能な設定を認識し、設定情報生成手段264は、設定情報600の前席非出力フラグ情報613のフラグを「0」に変更する。すなわち、第1出力部400での再生出力の制限を解除する。このため、第1出力部400での再生出力が制限されていても、移動状況に応じて、例えば、第2ディスク処理部311にて取得された動画データを、第1出力部400および第2出力部500の双方で再生出力させる制御ができる。したがって、運転手が搭乗する前席側での再生出力を車両の移動状況に応じて制限しつつ、車両が移動を停止している状況では前席側の第1出力部400で再生出力させる制御ができる。つまり、車両の移動状況に応じて運転手にとって好適な機会にコンテンツデータを再生出力させることができる。
制御部260は、動画データを含むコンテンツデータを再生出力する際に、動画データを表示する表示部での再生出力を制御する。このため、例えば、前席側の運転者が運転中に第1表示部420に表示された動画データにより、運転に集中できなくなる、などの問題を解決できる。
制御部260は、第1表示部420および第2表示部520に表示され、第1再生装置210および第2再生装置310と、第1出力部400および第2出力部500の配置を示す表示を備えた設定メニュー900を生成する設定画面生成手段267を具備している。そして、第1表示部420および第2表示部520をタッチパネル式とした場合、設定メニュー900において所定の再生装置の配置を示す表示を利用者により触れられることにより取得要求信号が生成され、設定メニュー900において所定の前記出力部の配置を示す表示を利用者により触れられることにより出力要求信号が生成される。このような構成の場合、所定の再生装置から所定の出力部に再生出力させる際に、利用者は設定メニュー900にて所望の再生装置、ソース、および出力部を触ることにより、所望の再生出力を設定できる。すなわち、簡易な構成で所望の再生出力設定を実施できる。
設定情報600において、第1再生装置210および第2再生装置で取得したコンテンツデータを第1出力部400から出力させないための前席非出力フラグ情報613と、第1再生装置210および第2再生装置で取得したコンテンツデータを第2出力部400から出力させないための後席非出力フラグ情報623が設けられている。このため、例えば、前席側の利用者が第1出力部400からコンテンツデータを再生出力させたくないような場合、第1入力操作部220からの入力操作により前席非出力フラグ情報613におけるフラグを「1」に設定しておく。そして、仮に後席スロットイン設定情報720における第2前後席出力フラグ情報722のフラグが「1」に設定され、後席側の利用者が第2ディスク処理部311にスロットインした場合においても後席側でしか再生出力されず、第1出力部400から再生出力されることを未然に防ぐことができる。したがって、利用者の要求に応じて好適な再生出力を実現でき、かつ、利用者の利便性を向上できる。
そして、制御部260を例えばCPU(Central Processing Unit)などを用いてプログラムとして構成しているので、プログラムをインストールすることで、コンテンツデータを好適に再生出力させる制御をできる構成が容易に得られ、利用の拡大が容易に図れる。さらには、そのプログラムを記録媒体に記録し、制御部260、すなわちコンピュータに読み取らせる構成とすることで、コンテンツデータを好適に再生出力させる制御をできる構成が得られるとともに、プログラムを容易に取り扱いでき、利用の拡大が容易にできる。なお、本発明における演算手段としては、1つのコンピュータに限らず、複数のコンピュータをネットワーク状に組み合わせた構成、上述したようなCPUやマイクロコンピュータなどの素子、あるいは複数の電子部品が搭載された回路基板などをも含む。
〔実施の形態の変形〕
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で以下に示される変形をも含むものである。
すなわち、上述したように、本実施の形態では、再生出力装置としてのコンテンツデータ再生システムは、移動体としての車両であって、移動方向において搭乗席が前側と後側に複数配置された車両に搭載され、前席側および後席側のそれぞれに複数のコンテンツデータ取得部と複数の出力部とが設けられた構成を例示して説明するが、これに限らない。すなわち、車両において少なくとも1つのコンテンツデータ取得部と複数の出力部とが設けられる構成であればいずれの配置構成としてもよい。また、本発明のコンテンツデータ再生システムは、搭乗席が前席側および後席側に複数配置された車両において設けられる構成を例示して説明するが、これに限らず、ワゴン車やバス、あるいは飛行機や船舶などの多数の搭乗席が設けられたいずれの移動体に設置される構成にも適用できる。
また、コンテンツデータ再生システム100において、車両室内の前席側および後席側にそれぞれ第1ヘッドユニット200および第2ヘッドユニット300が設けられる構成としたが、これに限らず、ヘッドユニットは車両室内の前席側に1つ、後席側に2つ設けられる構成など、ヘッドユニットの個数は任意である。また、第1ヘッドユニット200および第2ヘッドユニット300のいずれか一方だけが設けられる構成としてもよい。
また、第1再生装置210は第1ディスク処理部211と第1チューナ部212とを備え、また第2再生装置310は第2ディスク処理部311と第2チューナ部312とを備え、それぞれDVD、CD、ラジオ、テレビなどのコンテンツデータの再生が可能な構成としたが、これに限らず、さらに、MD(Mini Disk)、衛生放送、MP3、などのいずれのコンテンツデータを再生可能な構成とすることができる。また、コンテンツデータ取得部の取得する複数のコンテンツデータの組み合わせは、例えばDVD、CD、ラジオなど、任意である。さらに、第1再生装置210は第1ディスク処理部211と第1チューナ部212とを備え、また第2再生装置310は第2ディスク処理部311のみを備える構成としてもよい。また、これらコンテンツデータを取得する手段は1つでもよい。
第1音声出力部410は、例えば前席側の左右両側に配設されたスピーカなどの発音手段を備えている。そして、第2音声出力部510は、例えば後述する第2ヘッドユニット300の正面に臨む位置に設けられ、例えばヘッドホンなどの発音手段と各種信号が送受信可能な状態に接続される図示しないジャックを備えているとしたが、これに限らない。すなわち、第1音声出力部410のスピーカなどの発音手段は、例えば前席側のダッシュボードの下側、後席側の左右もしくは後席側などにも設けられる構成としてもよい。また、第2音声出力部510のジャックは、第2ヘッドユニット300に複数設けられてもよく、またジャックの位置も第2表示部520や第1ヘッドユニット200に設けられてもよい。さらに、第1音声出力部410の発音手段および第2音声出力部510の発音手段がそれぞれスピーカである構成でもよく、この場合はそれぞれの発音手段からの発音が互いに干渉しないように適宜工夫された構成とする。
第1表示部420は、例えば前席側におけるフロント側の中央部に設けられ、前席に搭乗した利用者に視認可能な状態に設置される。第2表示部520は、例えば後席側における天井の略中央に設けられ、後席に搭乗した利用者に視認可能な状態に設置されるとしたが、これに限らない。すなわち、第1表示部420は、前席に搭乗した利用者に視認可能な状態に設置されればよく、例えば前席側における助手席側に臨む位置に設けられてもよい。また、第2表示部520は、後席に搭乗した利用者に視認可能な状態に設置されればよく、例えば前席の運転席と助手席の間において後席側に臨む位置や前席の運転席と助手席の背面側で後席側に臨む位置に設けられてもよい。そして、第1表示部420または第2表示部520は、それぞれ複数設けられる構成としてもよい。
第1再生装置210および第2再生装置310は、それぞれの再生装置で同時に複数のコンテンツデータを取得しない構成としたがこれに限らず、それぞれの再生装置で同時に複数のコンテンツデータを取得する構成としてもよい。例えば、第1再生装置210における第1ディスク処理部211と第1チューナ部212とでそれぞれ同時にコンテンツデータを取得し、一方を第1出力部400で出力させ、他方を第2出力部500で出力させる構成などとしてもよい。また、このような構成の場合、設定情報600で設定されるフラグ情報の数も増え、上記した表1に示す設定情報600におけるフラグの組み合わせも増える。すなわち、設定情報600におけるフラグの組み合わせは、上記した表1に示す設定情報600におけるフラグの組み合わせに限らない。
また、本実施の形態では、コンテンツデータ再生システム100の電源を起動した際の再生出力について言及していないが、例えばメモリ250が前回に再生出力を停止した際の再生出力状態を記憶し、コンテンツデータ再生システム100の電源を起動すると前回の再生出力状態を再現して再生出力する構成としてもよい。また、コンテンツデータ再生システム100の電源は、第1ディスク処理部211または第2ディスク処理部311にスロットインした際にも起動する構成としてもよく、この場合、スロットイン設定情報700に基づいてスロットインしたディスク状記録媒体に記録されたコンテンツデータを所定の出力部に再生出力する構成とすることができる。
制御部260は、例えば第1再生装置210および第2再生装置310が接続される再生ポート、第1入力操作部220および第2入力操作部320が接続される操作ポート、セレクタ230が接続される切換ポート、メモリ250が接続されるメモリポート、などを有している構成としたが、これに限らない。すなわち、例えば、制御部260にさらに外部設置型の再生装置が種々の信号が送受信可能な状態に接続される外部機器用接続ポートを設け、例えば、コンテンツデータ再生システム100に外部設置型DVD再生装置、外部設置型HDD再生装置、あるいはCDチェンジャーを組み込む構成などとしてもよい。
スロットイン設定情報700は、第1ディスク処理部211または第2ディスク処理部311にスロットインした際、第1出力部400のみで出力、第2出力部500のみで出力、第1出力部400および第2出力部500の双方で出力、あるいはスロットインしても再生しないなどとした上記実施の形態に示した構成に限らない。すなわち、例えば、第1出力部400のうち第1音声出力部410のみで出力させる設定など、出力部でもさらに音声出力部や表示部毎にスロットイン設定情報を設ける構成などとしてもよい。また、例えば第1音声出力部410のうち右側のスピーカのみで出力するなど音声出力部でもさらに詳細にスロットイン設定情報を設ける構成などとしてもよい。そして、スロットイン設定情報700は、ディスク状記録媒体でもDVDについてのスロットイン設定情報や、CDについてのスロットイン設定情報など、取得するコンテンツデータの種類に応じてスロットイン設定情報を設ける構成などとしてもよい。また、再生処理装置がMDを備えた構成においては、MDについてのスロットイン設定情報を設ける構成としてもよい。
前席スロットイン設定情報710は第1入力操作部220からの入力操作により変更可能であり、後席スロットイン設定情報720は第2入力操作部320からの入力操作により変更可能であるとしたが、このような構成に限らない。すなわち、例えば、第1入力操作部220あるいは第2入力操作部320のいずれからの入力操作でも前席スロットイン設定情報710および後席スロットイン設定情報720を変更し得る構成などとしてもよい。また、スロットイン設定情報700は入力操作により予め設定しておく構成としたが、これに限らず、第1ディスク処理部211および第2ディスク処理部311にスロットインする毎に設定する構成としてもよい。
図5において、スロットイン設定メニュー800は、第1入力操作部220からの入力操作の場合と第2入力操作部320からの入力操作の場合とで同様に表示される構成としたが、これに限らず、第1入力操作部220からの入力操作の場合についての前側スロットイン設定メニューと、第2入力操作部320からの入力操作の場合についての後側スロットイン設定メニューとをそれぞれ別に設ける構成としてもよい。また、ディスク状記録媒体でもDVDについてのスロットイン設定メニューや、CDについてのスロットイン設定メニューなど、取得するコンテンツデータの種類に応じてスロットイン設定メニューを設ける構成などとしてもよい。
図6において、設定メニュー900の配置表示領域910には、車両内における第1再生装置210と、第2再生装置310と、第1出力部400と、第2出力部500と、のそれぞれの概略的な配置が示される構成としたが、これに限らない。すなわち、例えば配置表示領域910は、車両内における第1再生装置210と、第2再生装置310と、第1出力部400と、第2出力部500と、の配置を斜視図や立体図などとして表示する構成としてもよく、再生装置および出力部の配置が視覚的に捉えられ、かつ複数のソースが表示される構成であればいずれでも構わない。また、図6において、前席再生ソース情報表示領域920と、後席再生ソース情報表示領域930と、OKボタン表示領域940と、キャンセルボタン表示領域950と、は必ずしも必要ではなく、省略したとしても構わない。さらに、設定メニュー900には配置表示領域910に併せて再生中のコンテンツデータを出力表示する領域を設ける構成などとしても構わない。
なお、本実施の形態では、制御部260は、取得要求したコンテンツデータの種類と、車両の移動状況と、出力要求信号の発信元と、を適宜認識し、これらの条件に基づいて出力状態を適宜制限する構成としたが、これに限らない。すなわち、制御部260は、取得要求したコンテンツデータの種類と、車両の移動状況と、出力要求信号の発信元のそれぞれの条件に関係なく、利用者からの入力操作により所定のコンテンツデータを所望の出力装置に再生出力させるなどの構成としてもよい。
また、コンテンツデータ再生システム100における再生出力処理についても、図7に示した再生出力処理に限らない。すなわち、現在、所定の出力部で所定のコンテンツデータが再生出力されている際に入力信号認識手段262にて新たな取得要求信号が認識された場合、出力設定認識手段263は新たな取得要求信号で要求された出力回路の設定を認識し、現在の出力回路の設定を認識する。また、新たな再生要求信号に基づく要求された出力回路の設定に基づいて再生出力したとすると、所定の出力部にて現在再生出力中のコンテンツデータが異なるコンテンツデータに置換されるか否かを認識する。そして、出力切換制御手段266は、出力設定認識手段263にて前記置換されないと認識された場合、出力設定認識手段263にて認識された新たな再生要求信号に基づく要求された出力回路の設定に基づいてセレクタ230の出力回路を切り換えさせる。一方、出力設定認識手段263にて前記置換されると認識された場合に、設定画面生成手段267は、出力設定認識手段263にて認識された新たな再生要求信号に基づく要求された出力回路の設定および現在の出力回路の設定のうちいずれかを選択するよう促す画面を生成する。そして、出力切換制御手段266は、選択された出力回路の設定に基づいてセレクタ230の出力回路を切り換えさせる、などの構成を図7に示した再生出力処理に加えてもよい。
つまり、例えば、設定情報600が表1に示す設定1の状態に各フラグ情報が設定されている場合、すなわち前席側で再生したコンテンツデータは前席側に出力させ、後席側で再生したコンテンツデータは後席側に出力させる場合、この状態で第1の再生装置から第1出力部400にラジオを再生出力し、第2の再生装置から第2出力部500にDVDを再生出力しているとする。ここで、スロットイン設定情報700における第1前後席出力フラグ情報712が「1」に設定されている場合、第1ディスク処理部にDVDディスクをスロットインすると、出力設定認識手段263は出力回路が表1における設定5の状態となり第2出力部500において出力が重複すると認識する。そして、第2表示部520に例えば「前席のDVDを出力しますか?Yes/No」などの設定選択画面が表示され、これに対し後席側の利用者がYesを選択すると、第1出力部400および第2出力部500の双方で第1ディスク処理部211のDVDが再生出力される。このような構成の場合、再生中の再生出力状態と要求された再生出力状態とが重複しないように調整してくれるので、利用者の意図しない出力状態とならないように適宜調整が可能となり、利用者に不快感を与えない好適な再生制御をすることができる。
また、コンテンツデータ再生システム100における再生出力処理についても、図8に示した動画再生時出力変更処理に限らない。すなわち、現在所定の出力部で所定のコンテンツデータが再生出力されている際に入力信号認識手段262にて出力要求信号が認識された場合、出力設定認識手段263は出力要求信号で要求された出力回路の設定を認識し、現在の出力回路の設定を認識する。また、出力要求信号に基づく要求された出力回路の設定に基づいて再生出力を実施したとすると、所定の出力部にて現在再生出力中のコンテンツデータが異なるコンテンツデータに置換されるか否かを認識する。そして、出力切換制御手段266は、出力設定認識手段263にて前記置換されないと認識された場合、出力設定認識手段263にて認識された出力要求信号に基づく要求された出力回路の設定に基づいてセレクタ230に切換処理をさせる。一方、出力設定認識手段263にて前記置換されると認識された場合に、設定画面生成手段267は、出力設定認識手段263にて認識された出力要求信号に基づく要求された出力回路の設定および現在の出力回路の設定のうちいずれかを選択するよう促す画面を生成する。そして、出力切換制御手段266は、選択された出力回路の設定に基づいてセレクタ230の出力回路を切り換えさせる、などの構成を図8に示した動画再生時出力変更処理に加えてもよい。
つまり、例えば、設定情報600が表1に示す設定1の状態に各フラグ情報が設定されている場合、すなわち前側で再生したコンテンツデータは前側に出力させ、後側で再生したコンテンツデータは後側に出力させる場合、この状態で第1の再生装置でラジオ放送のコンテンツデータを再生し、第2の再生装置でDVDのコンテンツデータを再生出力しているとする。ここで、後席側の利用者が第2入力操作部320にて出力設定の変更を要求すると図6に示す設定メニュー900が例えばタッチパネル式の第2表示部に表示される。そして、第2再生装置表示領域912におけるDVDに対応する画面部分と、第1出力部表示領域913および第2出力部表示領域914に対応する画面部分を触り、そしてOKボタン表示領域940に対応する画面部分を触ることにより、第2ディスク処理部311で再生したコンテンツを第1出力部400および第2出力部500に再生出力させる旨の出力要求信号が制御部260に送信される。この後、出力設定認識手段263は出力回路が表1における設定9の状態となり第1出力部400において出力が重複すると認識する。そして、第1表示部420に例えば「後席のDVDを出力しますか?Yes/No」などの設定選択画面が表示され、これに対し前席側の利用者がYesを選択すると、第1出力部400および第2出力部500の双方で第2ディスク処理部311のDVDが再生出力される。このような構成の場合、再生中の再生出力状態と要求された再生出力状態とが重複しないように調整してくれるので、利用者の意図しない出力状態とならないように適宜調整が可能となり、利用者に不快感を与えない好適な再生制御をすることができる。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造および手順は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造などに適宜変更できる。
〔実施の形態の作用効果〕
上述したように、上記実施の形態では、コンテンツデータ再生システム100は、第1ディスク処理部211と、第1チューナ部212と、第2ディスク処理部311と、第2チューナ部312と、のいずれかで取得したコンテンツデータを、車両に搭載された第1出力部400および第2出力部500で再生出力させる制御をする制御部260を具備している。この制御部260は、入力操作に応じて出力され第1出力部400および第2出力部500のうち所定の出力部で再生出力させる要求に関する出力要求信号を認識する入力信号認識手段262と、認識した出力要求信号に基づいて、第1出力部400および第2出力部500の少なくともいずれか一方で再生出力させる状態を制御する出力切換制御手段266と、を備えている。このため、車両内に搭乗した利用者の入力操作により、所定のコンテンツデータを複数の出力部のうち所望の出力部で再生出力させることができる。したがって、コンテンツデータ再生システム100は、好適にコンテンツデータを再生出力することができる。