JP2006208395A - 動的風洞試験方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】風試模型制御初期には風試模型を拘束しておき、模型の制御が成立後に、この拘束を速やかに離脱して拘束解除に伴う風試模型へ加わる外乱を小さくし、風試模型初期条件(風速、推力等)の設定を容易とし、離陸状態を制御することなく模型制御成立後の過渡現象を小さくすることができる動的風洞試験のフライトへの移行が可能な動的風洞試験方法を提供する。
【解決手段】風洞計測部71内で立設した支持棒202の先端により風試模型50の重心部51を支持して風試模型50を配置し、支持棒202先端で風試模型50を支持した状態で風速等の初期条件を設定して風洞の運転を開始し、前記初期条件で運転が維持された後に支持棒202を下降させ前記風試模型50からその支持棒202先端を離脱させ、風試模型50を風洞計測部71内でフリーフライトへ移行させる。
【選択図】図9

Description

本発明は、動的風洞試験方法に関し、回転運動に伴う位置変位量が大きい場合においても風試模型が風洞計測部から逸脱することがなく風試模型の大規模運動模擬を可能とし、また、フリーフライトへの移行もスムーズに行う構成も提供し、制御開始時の外乱を小さくすると共に、高精度な位置の保持を可能として試験人員も少なくすることができるものである。
従来の動的風試模型は、航空機の模型を風洞の計測部内の空間にケーブル等で配置し、風洞から発生する気流により空間に浮かせ、風洞内でフリーフライト状態を作り出し、動的風試模型の6自由度運動を模擬していた。図26は動的風試模型のフリーフライトの状態を示す説明図であり、風試模型50は気流60により風洞内の計測部の空間に浮いており、機体の重心51を中心としてピッチP、ヨーY、ロールR、前後方向F、左右方向L、上下方向Uの6自由度の運動模擬を行い、航空機の動的模擬試験がなされている。
上記の6自由度運動模擬は航空機の機体の各種の空力的性能試験が可能であるが、回転運動に伴う位置変位が大きい場合には、狭い風洞計測部内の空間から模型が逸脱してしまい、回転運動模擬範囲には制限がある。即ち、風洞の計測部の空間は、一例として3.3m×3.3mの空間であり、その中に飛行する模型は長さが1m〜1.6m程度、幅も1m程度の大きさ、重さは17kg程度であり、その移動範囲もおのずと制限があり、大きな変位量には対応できず、模型の風洞構造部への接触等により破損が生じてしまう。
上記の6自由度運動模擬は航空機の機体の各種の空力的性能試験が可能であるが、模型制御初期条件(風速、推力等)設定までの間の模型の挙動を何らかの方法で制御する必要があり、模型にケーブル、ひも等を取付けて模型挙動を拘束する場合には、フリーフライト移行時には、ケーブル、ひも等をゆるめる必要があり、この場合には大きな外乱が入る可能性が高い。また、積極的に飛行を制御する場合には、別途離陸専用の複雑な制御システムを検討しなければならず、簡略な方法では不可能である。
また、航空機の模型の動的風洞試験においては、風洞内に模型を配置し、気流を流して各種、空力試験を実施している。図24は米国で行われている動的風洞試験設備の斜視図であり、風洞前部520と風洞後部521との間の計測部には気流60により揚力を受けて航空機の風試模型522が自由飛行している。模型522には制御用の電線やセンサからの信号線を伝送するケーブル523の一端が接続され、ケーブル523の他端はコンピュータ525へ接続されている。また、模型522には安全ケーブル524が接続され、万一、模型522の挙動が不安定となっても、風洞外へ飛び出さないようにしている。
上記の風洞試験においては、試験時には、安全ケーブルのオペレータ530、風洞オペレータ531、ピッチ操作オペレータ532、推力操作オペレータ533、ロール操作オペレータ534等の多くのオペレータが試験を実施している。
図25は従来の動的風洞試験設備の斜視図であり、主に国内で実施している例である。図において、風洞540内には航空機の風試模型541がケーブルで空間部に保持され、気流60を受けるようになっている。模型541は前方ケーブル542の途中により前部が取付けられ、前方ケーブル542は一端が風洞内の固定部544に固定され、他端はプーリ543を介して基礎へ固定されている。また、模型541の後部には後方ケーブル545の一端が取付けられ、後方ケーブル545の他端はプーリ546を介して基礎に弾性力を付与して固定されている。模型541の風洞側面には2台のTVカメラ548a,548bが装備され、カメラからの信号は電線549で位置計測装置550へ接続されている。模型541には、模型の姿勢制御用の電線やセンサへ接続される電線からなるケーブル547の一端が接続され、ケーブル547の他端は制御用の計算機551へ接続されている。この例では模型541をケーブル542,545で支持して試験を行っているが、模型541を上下位置保持装置で支持し、ピッチ姿勢の変化を可能とした試験も行われている。
上記に説明した従来の動的風洞試験においては、図24の例では試験人員が多数必要であり、操縦に熟練が必要となる。また、人の反応速度は遅く、模型、風洞が大規模になり、試験の再現性や試験効率も悪い。また、図25の例では、ケーブルで模型を支持しているので、前後、左右の移動に対応できず、高い迎角の試験も難しくなる等の問題がある。
前述のように従来の航空機の動的風試模型による風洞試験では回転運動に伴う位置変位量が大きいと、狭い風洞計測部から模型が逸脱してしまい、その位置変位量が大きい回転運動には模擬範囲が制限されてしまい大規模な運動模擬ができなかった。また、計測部から模型が逸脱すると高価な模型が風洞の構造部へ接触して破損することもあり模型の取り換えが生じてしまい、効率的な風洞試験の障害となってしまう。
また、前述のように従来の航空機の模型による動的風試フリーフライトへの移行は、ケーブルやひも等により模型を拘束しておき、フリーフライト移行時にケーブルやひもをゆるめて模型のフリーフライトへの制御を開始しているが、このような方式では、ケーブルやひもをゆるめる際に模型の挙動に大きな外乱が加わってしまう可能性があり、模型制御初期における正確な試験結果が得られない、という課題があった。
また、前述のように、従来の動的風洞試験においては、自由飛行をさせる図24の例では試験に多くの人員を必要とし、人員の熟練度も必要となる。また、ケーブルで模型を支持する図25に示すような試験設備では、模型の動きに自由度がなく、前後、左右の動きに対応できず、高迎角の姿勢の保持ができず、試験の適用範囲が制限されてしまう。
そこで本発明は、風試模型制御初期には風試模型を拘束しておき、模型の制御が成立後に、この拘束を速やかに離脱して拘束解除に伴う風試模型へ加わる外乱を小さくし、風試模型初期条件(風速、推力等)の設定を容易とし、離陸状態を制御することなく模型制御成立後の過渡現象を小さくすることができる動的風洞試験のフライトへの移行が可能な動的風洞試験方法を提供することを課題としてなされたものである。
また、本発明は、模型制御の初期には模型を補助支持装置で支持して拘束しておき、初期条件を設定後に補助支持装置の拘束を解除して、模型運動模擬の制御を行い、初期条件と制御開始時の条件とをスムーズに一致させ制御開始時の外乱を小さくすることのできる動的風洞試験方法を提供するものである。
更に、本発明は模型の位置保持、姿勢保持、機体安定化、コマンド分配、推力発生の各機能を、それぞれの演算によって適正な指令値を求め、模型の姿勢を高精度に制御する駆動信号を出力し、模型の前後の位置保持も可能とし、高迎角にも対応でき、試験の手順を自動化して試験の再現性を向上させ、そのために試験人員も少なくできる動的風洞試験方法を提供することを課題としてなされたものである。
本発明のその他の目的や新規な特徴は後述の実施の形態において明らかにする。
本発明は前述の課題を解決するために次の(1)〜(10)の手段を提供する。
(1)風洞計測部内で立設した支持棒の先端により風試模型の重心部を支持して該風試模型を配置し、前記支持棒先端で前記風試模型を支持した状態で風速等の初期条件を設定して風洞の運転を開始し、前記初期条件で運転が維持された後に前記支持棒を下降させ前記風試模型からその前記支持棒先端を離脱させ、前記風試模型を前記風洞計測部内でフリーフライトへ移行させることを特徴とする動的風洞試験方法。
(2)前記支持棒は前記風洞計測部の気流流路の下方に配置したシリンダで上下動させることを特徴とする(1)記載の動的風洞試験方法。
(3)風洞計測部内で立設した支持棒により風試模型の重心部を互いに直交する3軸廻りに回転自在に支持して風洞試験を行う動的風洞試験方法であって、前記風試模型の制御開始初期条件設定時には前記風試模型の前、後を、立設した2本の補助支持棒で支持して初期条件を設立し、当該初期条件で運転を開始し、その後前記補助支持棒を下降させて前記補助支持棒先端を前記風試模型から離脱させて試験の制御を開始することを特徴とする動的風洞試験方法。
(4)風洞計測部内で立設した支持棒を風試模型の重心部へ貫通させ、該支持棒に沿って前記風試模型を上下動させて風洞試験を行う動的風洞試験方法において、前記風試模型の制御開始初期条件設定時には前記風試模型の前、後を立設した2本の補助支持棒で支持して初期条件を設立し、該初期条件で運転を開始し、その後前記補助支持棒を下降させて前記補助支持棒先端を前記風試模型から離脱させて試験の制御を開始することを特徴とする動的風洞試験方法。
(5)風洞計測部内で立設した支持棒で風試模型を支持し初期条件を設定し、その後前記支持棒を下降させて前記風試模型の支持を離脱させて前記風試模型をフリーフライト状態として風洞試験を行う動的風洞試験方法において、前記風試模型の制御開始初期条件設定時には前記風試模型の前、後を立設した2本の補助支持棒で支持して初期条件を設定し、該初期条件で運転を開始し、その後前記補助支持棒を下降させて前記補助支持棒先端を前記風試模型から離脱させると共に、前記支持棒も離脱させて試験の制御を開始することを特徴とする動的風洞試験方法。
(6)前記補助支持棒は前記風洞計測部の気流流路の下方に配置したシリンダで上下動させることを特徴とする(3),(4),(5)いずれかに記載の動的風洞試験方法。
(7)前記風試模型が前記風洞内の計測部の一定位置に留まるように、制御信号により姿勢を制御する制御装置と、前記風洞に設けられていて前記模型の位置を測定する少なくとも2台のカメラとを用い、前記制御装置は、前記カメラからの信号と位置指定信号とを入力する位置保持機能部により、前記模型を指定位置に変位させるためのピッチ姿勢角、ロール姿勢角、スピードブレーキ作動指令、フラップ作動指令の各信号を出力し、前記位置保持機能部からの前記ピッチ姿勢角及びロール姿勢角の信号を受ける機体安定化機能部により、前記模型を回転させる信号を出力し、前記位置保持機能部からのスピードブレーキ作動指令、フラップ作動指令の各信号を受けるコマンド分配部により、前記模型の変化を小さくするように各舵面の駆動信号を配分して出力することを特徴とする(1),(2),(3),(4),(5),(6)いずれかに記載の動的風洞試験方法。
(8)前記位置保持機能部は、推力作動指令信号を出力する機能を有し、該推力作動指令信号を受ける推力信号発生部は、高圧空気を噴出させる弁の開閉、弁の開度を調整する推力発生信号を出力することを特徴とする(7)記載の動的風洞試験方法
(9)前記位置保持機能部からのピッチ、ロール姿勢角の信号は姿勢保持機能部に入力され、該姿勢保持機能部は前記姿勢角を保持し、又は同姿勢角指令の直前の指令を維持し、又は出力を停止させる信号を前記機体安定化機能部へ出力することを特徴とする(7)又は(8)記載の動的風洞試験方法。
(10)前記位置保持機能部は、出力する信号をトリム信号により変更し、又は出力する信号を保持し、又は出力を停止させる機能を有することを特徴とする(7)から(9)のいずれかに記載の動的風洞試験方法。
本発明の(1)の方法においては、フリーフライトの初期には、風試模型はその重心部が支持棒先端で支持され、拘束されている。この状態で風速、推力等の初期条件を設定し風洞の運転を開始し、初期条件で風試模型の試験が充分維持され、立ち上がると、支持棒先端を下降させて風試模型から支持棒を離脱させる。この状態では風試模型は気流によりフリーフライトの状態となりフリーフライトへスムーズに移行し、移行時の大きな外乱もなく、また、模型離脱時の制御もないので、正確なフリーフライトの試験が実施できる。
本発明の(2)では、支持棒の上下動はシリンダによりなされ、フリーフライト移行時の支持棒の操作が容易になされ、また、シリンダは気流流路の下方へ配置されているので、シリンダや支持棒が気流の流れの邪魔とならずに正確な制御を可能とする。
本発明の(3)においては、3自由度で運動を模擬する風試模型の風洞試験を行う場合に、制御開始時の風速や、推力等の初期条件を設定する際には風試模型は前後を2本の補助支持棒で支持して行う。初期条件が設定され、風洞の運転が行われ初期条件で運転が充分なされると、その後補助支持棒を下降し、制御開始が行われ、風試模型は3自由度の運動を行い、運転模擬が開始される。このような方法によれば、制御開始時の状態と初期条件とをスムーズに一致させることができ、制御開始時の外乱を小さくすることができる。また、制御開始時に不備や不具合が発生した場合には模型の拘束がなされているので、模型回収が安全になされる。
本発明の(4)では、補助支持棒を用いて模型を拘束し、初期条件を設定する風試模型は、支持棒が重心部に貫通し、支持棒に沿って上下動する運転の模擬を行うものであり、このような運転模擬の場合にも補助支持棒を用いることにより制御開始時の初期条件を設定することにより上記(3)の発明と同様に制御開始時の状態と初期条件とをスムーズに一致させることができ、制御開始時の外乱を小さくすることができる。また、制御開始時に不備や不具合が発生した場合には模型の拘束がなされているので、模型回収が安全になされる。
本発明の(5)では、補助支持棒を用いて模型を拘束し、初期条件を設定する風試模型は、支持棒が重心部を支持し、初期条件を設定後、この支持棒を下降させて風試模型をフリーフライト状態とするものであり、このような運転模擬の場合にも補助支持棒を用いることにより制御開始時の初期条件を設定することにより上記(3)の発明と同様に制御開始時の状態と初期条件とをスムーズに一致させることができ、制御開始時の外乱を小さくすることができる。また、制御開始時に不備や不具合が発生した場合には模型の拘束がなされているので、模型回収が安全になされる。
本発明の(6)では、補助支持棒の上下動はシリンダによってなされるので、補助支持棒の操作が容易となり、また、シリンダは風洞計測部の気流の下方へ位置しているので気流の邪魔にはならず、正確な風試模擬の実施がなされる。
本発明の(7)においては、制御装置の位置保持機能は風洞内のカメラから模型の位置信号を入力しており、位置指定信号が入力されると、指定された位置へ模型を変位させるためのピッチ姿勢角、ロール姿勢角、スピードブレーキ作動指令、フラップ作動指令の信号を出力する。ピッチ、ロール姿勢角は機体安定化機能部へ入力し、模型の姿勢を安定して作動させる駆動信号として出力される。また、スピードブレーキ作動指令、フラップ作動指令はコマンド分配部へ入力され、コマンド分配部において、前記模型の翼に設けた各舵面へ適正な駆動信号として出力される。このような本発明の(7)では、模型の前後、左右の変位に対しても位置の保持が可能となり、高迎角のバックサイド領域においても位置保持の制御が可能となり、位置保持の精度が向上する。また、試験手順が自動化され、試験効率が向上し、試験の再現性が高まり、試験人員も少なくできる。
本発明の(8)では、上記(7)の発明に推力信号発生部が付加され、高圧空気の弁を作動する駆動信号が出力されるので、上記(7)の発明の姿勢保持の制御性が推力発生による制御により、より一層向上するものである。
本発明の(9)では、上記(7)の発明に姿勢保持機能部が付加された場合、姿勢角の指令を保持したり、停止したりする機体安定化機能部へ出力するので模型の姿勢制御がきめ細かくなされ、上記(7)の発明において正確な位置保持を可能とするものである。また、上記(8)の発明に姿勢保持機能部が付加された場合、上記(8)の推力信号発生部の追加に加え、更に姿勢保持機能部が加わり、位置保持、姿勢保持、機体安定化の各機能部、コマンド分配部、推力発生部の5段階の手順により、上記(7)〜(8)の発明の作用、効果をすべて備え、模型の前後、左右の変化に対して位置保持を可能とし、高迎角のバックサイド領域でも位置保持を可能として位置保持の精度が一層高まるものである。また、試験手順も5段階の機能により自動化され、試験効率が向上し、試験の再現性が高まり、試験人員も少なくできる。
本発明の(10)では、位置保持機能部は、その指令信号をトリム信号を入力することにより変更したり、指令信号を維持したり、停止する機能も有するので模型の姿勢制御の融通性が高まり広範囲な試験を効果的に実施できるものである。
本発明の(1)の動的風洞試験方法は、風洞計測部内で立設した支持棒の先端により風試模型の重心部を支持して該風試模型を配置し、前記支持棒先端で前記風試模型を支持した状態で風速等の初期条件を設定して風洞の運転を開始し、前記初期条件で運転が維持された後に前記支持棒を下降させ前記風試模型からその前記支持棒先端を離脱させ、前記風試模型を前記風洞計測部内でフリーフライトへ移行させることを特徴としている。
このような方法により、風試模型のフリーフライト開始時には離陸状態の制御をする必要がなく、模型制御成立後へのフリーフライトへの移行がスムーズになされ、移行時の過渡現象を小さくし正確なフリーフライトの試験が実施できる。
本発明の(2)の動的風洞試験方法では、支持棒の上下動はシリンダによりなされ、フリーフライト移行時の支持棒の操作が容易になされ、また、シリンダは気流流路の下方へ配置されているので、シリンダや支持棒が気流の流れの邪魔とならずに正確な制御を可能とする。
本発明の(3)の動的風洞試験方法は、風洞計測部内で立設した支持棒により風試模型の重心部を互いに直交する3軸廻りに回転自在に支持して風洞試験を行う動的風洞試験方法であって、前記風試模型の制御開始初期条件設定時には前記風試模型の前、後を、立設した2本の補助支持棒で支持して初期条件を設立し、当該初期条件で運転を開始し、その後前記補助支持棒を下降させて前記補助支持棒先端を前記風試模型から離脱させて試験の制御を開始することを特徴としている。
上記の方法により、制御開始時の風速や、推力等の初期条件を設定する際には風試模型は前後を2本の補助支持棒で支持して行う。初期条件が設定され、風洞の運転が行われ初期条件で運転が充分なされると、その後補助支持棒を下降し、制御開始が行われるので、制御開始時の状態と初期条件とをスムーズに一致させることができ、制御開始時の外乱を小さくすることができる。また、制御開始時に不備や不具合が発生した場合には模型の拘束がなされているので、模型回収が安全になされる。
本発明の(4)の動的風洞試験方法では、補助支持棒を用いて模型を拘束し、初期条件を設定する風試模型は、支持棒が重心部に貫通し、支持棒に沿って上下動する運転の模擬を行うものであり、このような運転模擬の場合にも補助支持棒を用いることにより制御開始時の初期条件を設定することにより上記(3)の発明と同様に制御開始時の状態と初期条件とをスムーズに一致させることができ、制御開始時の外乱を小さくすることができる。また、制御開始時に不備や不具合が発生した場合には模型の拘束がなされているので、模型回収が安全になされる。
本発明の(5)の動的風洞試験方法では、補助支持棒を用いて模型を拘束し、初期条件を設定する風試模型は、支持棒が重心部を支持し、初期条件を設定後、この支持棒を下降させて風試模型をフリーフライト状態とするものであり、このような運転模擬の場合にも補助支持棒を用いることにより制御開始時の初期条件を設定することにより上記(3)の発明と同様に制御開始時の状態と初期条件とをスムーズに一致させることができ、制御開始時の外乱を小さくすることができる。また、制御開始時に不備や不具合が発生した場合には模型の拘束がなされているので、模型回収が安全になされる。
本発明の(6)の動的風洞試験方法では、補助支持棒の上下動はシリンダによってなされるので、補助支持棒の操作が容易となり、また、シリンダは風洞計測部の気流の下方へ位置しているので気流の邪魔にはならず、正確な風試模擬の実施がなされる。
本発明の(7)は、上記各動的風洞試験装置において、前記風試模型が前記風洞内の計測部の一定位置に留まるように、制御信号により姿勢を制御する制御装置と、前記風洞に設けられていて前記模型の位置を測定する少なくとも2台のカメラとを用い、前記制御装置は、前記カメラからの信号と位置指定信号とを入力する位置保持機能部により、前記模型を指定位置に変位させるためのピッチ姿勢角、ロール姿勢角、スピードブレーキ作動指令、フラップ作動指令の各信号を出力し、前記位置保持機能部からの前記ピッチ姿勢角及びロール姿勢角の信号を受ける機体安定化機能部により、前記模型を回転させる信号を出力し、前記位置保持機能部からのスピードブレーキ作動指令、フラップ作動指令の各信号を受けるコマンド分配部により、前記模型の変化を小さくするように各舵面の駆動信号を配分して出力することを特徴としている。
上記の構成により、模型の前後、左右の変位に対しても位置の保持が可能となり、高迎角のバックサイド領域においても位置保持の制御が可能となり、位置保持の精度が向上する。また、試験手順が自動化され、試験効率が向上し、試験の再現性が高まり、試験人員も少なくできる。
本発明の(8)の動的風洞試験方法では、上記(7)の発明に推力信号発生部が付加され、高圧空気の弁を作動する駆動信号が出力されるので、上記(7)の発明の位置保持の制御性が推力発生による制御により、より一層向上するものである。
本発明の(9)の動的風洞試験方法では、上記(7)の発明に姿勢保持機能部が付加された場合、姿勢角の指令を保持したり、停止したりする機体安定化機能部へ出力するので模型の姿勢制御がきめ細かくなされ、上記(7)の発明において正確な位置保持を可能とするものである。また、上記(8)の発明に姿勢保持機能部が付加された場合、上記(8)の発明の推力信号発生部の追加に加え、更に姿勢保持機能部が加わり、位置保持、姿勢保持、機体安定化の各機能部、コマンド分配部、推力発生部の5段階の手順により、上記(7)〜(8)の発明の作用、効果をすべて備え、模型の前後、左右の変化に対して位置保持を可能とし、高迎角のバックサイド領域でも位置保持を可能として位置保持の精度が一層高まるものである。また、試験手順も5段階の機能により自動化され、試験効率が向上し、試験の再現性が高まり、試験人員も少なくできる。
本発明の(10)の動的風洞試験方法では、位置保持機能部は、その指令信号をトリム信号を入力することにより変更したり、指令信号を維持したり、停止する機能も有するので模型の姿勢制御の融通性が高まり広範囲な試験を効果的に実施できるものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態として、動的風洞試験方法の実施の形態を図面に従って説明する。
図1は本発明の基本となる第1の参考例であって、動的風洞試験装置における3自由度運動模擬機構の構成図である。図において、50は風試模型であり、従来と同じく航空機の縮小模型である。風試模型50は風洞前部70と風洞後部72との間の計測部71内へ配設されている。風試模型の寸法の一例としては計測部71の空間部が3.3m×3.3m、模型50の長さが1.6m、幅が1.0m、重さが17kg程度の大きさである。
1はジンバル機構であり、後述するように、互いに直交する3軸を中心として3自由度の回転が可能な構造であり、風試模型50の重心51に3軸の中心が一致するように取り付け配置されている。2は支持棒で、風試模型50をジンバル機構1を介して支持する棒であり、支持棒2は下方支持装置4により基礎61に支持され、垂直に立設している。3は力計測センサ(天秤)であり、支持棒2の途中に取付けられ、支持棒2に加わる上下方向、前後方向及び左右方向の力をそれぞれ計測する。
上記構成の動的風洞試験装置の3自由度運動模擬機構において、風洞前部70からの気流60は計測部71へ向かって流れており風試模型50は、その気流により受ける揚力と共に、図示省略の模型の主翼、尾翼の舵面操作により、それぞれジンバル機構1を中心としてロールR、ピッチP、ヨーYの回転を行い動的風洞試験がなされる。この場合には風試模型50は、支持棒2により下方支持装置4を介して基礎61に固定されているので、移動することなくジンバル機構1を中心として3軸方向にのみ回転することになる。
また、支持棒2には力計測センサ3が取付けられており、この力計測センサ3は風試模型50が3軸で回転した時に支持棒2が受ける上下方向、前後方向及び左右方向の力をそれぞれ計測し、図示していない制御装置へ送り、その時の模型が受ける力を推定することができる。なお、支持棒基部を固定支持する下方支持装置4は風洞前部70と風洞後部72とで形成される気流60の流路よりも下方に設け気流の邪魔にならないような配置としている。
図2は第1の参考例に係る動的風洞試験装置の3自由度運動模擬機構を用いた全体のシステム構成図である。図において、風試模型50は図1に示したように計測部71に配置され、支持棒2で下方支持装置4を介して基礎61に支持されている。計測部71の前後両側には基礎61から柱を立設した架台40が配設され、架台40の上部にはコネクタ42が設けられた配線・配管用支持台41が取付けられている。コネクタ42には風試模型50への配線・配管からなるアンビリカルケーブル43が接続されている。44,45,46は拘束索であり、万一風試模型50が支持棒2から外れた時の安全用の索で、通常はたるんでいる。47はカメラであり風試模型50の位置を2台のカメラで測定している。
また、コネクタ42へはアンビリカルケーブル43へ接続する空気供給管30が接続され、空気供給管30は制御バルブ31、遮断弁32、空気供給管33を通して高圧空気源34へ接続されている。また、コネクタ42には、後述するようにアンビリカルケーブル43へ接続される制御装置21からの配線が接続されている。空気供給管30からの空気は風試模型50後部より噴出され、推力を得るものであり、また、制御装置21からの電気信号は風試模型50内のモータやアクチュエータを制御するものである。
上記構成の機構において、飛行制御装置20は風試模型50の各種飛行条件の指令を制御装置21へ送る。制御装置21は飛行制御装置20からの指令に基づいてバルブ制御装置23へ信号を送り、バルブ制御装置23は遮断弁32の開閉、制御バルブ31の弁開度を制御して設定された飛行条件において空気の流量を制御し、また、制御装置21はコネクタ42を介して制御信号を送り、模型内部のモータやアクチュエータを制御し、これら空気と電気信号により風試模型50の主翼、尾翼の可動翼(つまり舵面)を動かし、風試模型50のロールR、ピッチP、ヨーYの各回転を飛行条件に応じて制御する。また、制御装置21は2台のカメラ47が取り込んだ風試模型50の位置信号を位置計測装置22から受け、これを飛行制御装置20へ送る。更に、制御装置21は前述のように、力計測センサ3からの信号を取込み、この信号は支持棒2に加わる上下、前後及び左右方向の力の信号であり、これら信号を飛行制御装置20へ送る。
図3は上記の風試模型50に用いるジンバル機構1の一例を示す詳細図であり、(a)は側面図、(b)は正面図である。両図において、11はピッチ軸であり、12はロール軸、13はヨー軸である。14はブラケットであり、下面にヨー軸13が固定され、ヨー軸13は軸受16内でヨー方向に回転自在に支持されている。15は軸支持部であり、ロール軸12を回転自在に保持し、ロール軸12をロール方向Rに回転自在に支持すると共に、ブラケット14内にピッチ軸11を中心にピッチ方向Pへ回転自在に支持されている。支持棒2の先端は軸受16に固定されヨー軸13を介してジンバル機構1全体を支持している。前記ロール軸12に模型50が取り付けられる。
上記構成のジンバル機構1を風試模型50の重心51へ組み込んでピッチ軸11とロール軸12の中心に前記重心51を一致させ、支持棒2で風試模型50を支持し、動的風洞試験を行うと、風試模型50は計測部71内へ3自由度運動を可能にして固定、支持するので、風試模型50の位置が拘束され、風試模型50の計測部71からの逸脱が防止され回転運動模擬範囲の制限の大幅な緩和がなされる。
以上説明の第1の参考例によれば、風試模型50をジンバル機構1と支持棒2で支持することにより、風試模型50の計測部71からの逸脱が防止されて回転運動模擬範囲の制限が大幅に緩和される。また、力計測センサ3により風試模型50に加わる上下方向、前後方向及び左右方向の力が測定されるので、これを飛行制御部20(図2参照)に取込み、従来の風洞内フリーフライトでは風洞計測部71からの模型の逸脱のため不可能であった大規模運動模擬が可能となる。
図4は本発明の第2の参考例に係る動的風洞試験装置の3自由度運動模擬機構を示す構成図であり、第1の参考例では風試模型を下から支持した構成から第2の参考例では風試模型を上方より吊り下げて支持する方式としたものである。
即ち、図4において、風試模型50の重心51には、ジンバル機構1が組み込まれており、ジンバル機構1は、支持棒82により支持棒支持部84を介して計測部空間の上方固定部としての架台40に取付けられている。つまり、風試模型50は架台40上部から支持棒82により垂直に懸吊される構成である。その他の構成は前述の第1の参考例と同様であり、同一又は相当部分に同一符号を付して説明を省略する。この第2の参考例においても、第1の参考例のものと同様の作用効果が得られるものである。
なお、上記の第2の参考例においては、図3に示すジンバル機構1を用いる場合には、ジンバル機構1を介して支持棒2から風試模型50が懸吊するため、図3に示す軸受16とヨー軸13とは脱落防止のための係止部が必要となり、例えば、ヨー軸先端に軸径よりも大径となるフランジを設け、軸受16の溝内に、拡大溝部を設けて、ヨー軸が回転自在に軸受と係合するようにすれば良い。
また、上記に説明の図3に示すジンバル機構1は、この構造に限定するものではなく、直交する3軸でそれぞれ回転可能とする構造であれば、どのような構造の機構でも良いものである。
図5は本発明の第3の参考例に係る動的風洞試験装置における上下運動模擬機構の構成図である。図において、風試模型50は従来と同じく航空機の縮小模型であり、風洞前部70と風洞後部72との間の計測部71内へ配設されている。風試模型50の一例としては、計測部71の空洞部が3.3m×3.3mで、模型の長さが1.6m、幅(主翼の長さ)が1.0m、重さが17kg程度の設備である。
101は上下に貫通する穴を有するインターフェイス部であり、その上下に貫通する穴を風試模型50の重心51に一致させて装着され、後述するように支持棒を貫通させるものである。102は支持棒であり風試模型50が上下動可能にインターフェイス部101を介して貫通している。支持棒102は基礎61面に下方支持装置4により垂直に立設して固定し、風試模型50の上下動は許すが左右、前後の動きを拘束するものである。なお、インターフェイス部101には重心51を中心としてロールR、ピッチP及びヨーY方向に回転可能なジンバル機構(第1の参考例のジンバル機構1と実質的に同じ機能のもの)を介して風試模型50が取り付けられている。また、支持棒102の基部を固定支持する下方支持装置4は風洞後部70と前部71間の気流60の流路よりも下方に配置し、気流の流れの邪魔にならないようにしている。
3は力計測センサであり、支持棒102の途中に取付けられ、支持棒102に加わる前後、左右の力を計測し、それらの信号を計測装置105へ送る。計測装置105では、これら計測値より風試模型50に加わる前後、左右の力を推定して上下動以外の前後、左右の並進運動を推定することができる。なお、風試模型50を支持する機構以外の装置は第1の参考例に示した図2の構成と同様である。
図6は第3の参考例におけるインターフェイス部を示し、(a)はその縦断面図、(b)は(a)におけるA−A断面図である。図において、支持棒102には長手方向に2本のレール110a,110bが形成されている。また、インターフェイス部101には支持棒102の外径が自由に上下動できるように支持棒102の外径よりもやや大きな径の貫通穴113が設けられている。貫通穴113には支持棒102のレール110a,110bが係合し、摺動して支持棒102が上下動可能なようにレール110a,110bよりもやや大きな形状のガイド溝111a,111bが長手方向に形成されている。
上記構成の第3の参考例の上下運動模擬機構において、風洞前部70からの気流60は計測部71へ向かって流れており、風試模型50はこの気流を受け気流の状態により揚力が生じ、支持棒102のレール110a,110bに沿って上下動する。風試模型50は支持棒102のレール110a,110bとはガイド溝111a,111bで係合し、ガイド溝111a,111bはレール110a,110bよりも大きな形状の溝であるのでレール110a,110bに沿って容易に上下動でき、風試模型50の上下運動の模擬が容易に実現できる。風試模型50は横方向への動きは支持棒102により拘束されているので計測部71から逸脱することがなく、これにより試験範囲の制限が大幅に緩和される。
また、力計測センサ3により支持棒102に加わる横方向、前後方向の力を計測し、それらの信号は計測装置105へ入力されており、計測装置105において、風試模型50の横方向、前後方向の並進運動の推定がなされるので、この第3の参考例の構成により風試模型50の上下、左右、前後方向の運動の模擬が容易になされるものである。
図7は本発明の第4の参考例に係る動的風洞試験装置のインターフェイス部を示し、(a)は縦断面図、(b)は(a)におけるB−B断面図である。この第4の参考例においては、第3の参考例における支持棒のレールはインターフェイス部へ、インターフェイス部のガイド溝は支持棒へ、それぞれ設けるようにしたもので、その他の構成は第3の参考例のものと同じである。
即ち、図7において、支持棒102へはガイド溝121a,121bが長手方向に形成され、インターフェイス部101には支持棒102の外径よりもやや大きい貫通穴123を設ける。貫通穴123には支持棒102のガイド溝121a,121bに係合し、ガイド溝121a,121bの溝形状よりもやや小さな形状のレール120a,120bを形成する。このような構造のインターフェイス部101と支持棒102のガイド溝121a,121bとレール120a,120bとを組み合わせても、風試模型50は支持棒102に沿って容易に上下動可能となり、第3の参考例と同じ効果が得られるものである。
図8は本発明の第5の参考例に係る動的風洞試験装置の構成図である。この第5の参考例では、図5に示す第3の参考例の支持棒下部を基礎で支持する方式から、支持棒は上方より懸吊し、風試模型を上方から吊るす方式としたものである。その他の構成は図5に示す第3参考例のものと同じである。
即ち、図8において、支持棒132は支持棒支持部133から下方へ垂直に吊り下げられており、支持棒支持部133は架台40に支持固定されている。架台40は風洞前部70と風洞後部72の両側において柱を立設して架台を構成し、上方で支持棒支持部133を支持する。支持棒132は風試模型50をインターフェイス部101において貫通しており、風試模型50は第3及び第4の参考例と同じく、インターフェイス部101において上下動可能に支持棒132に挿通されている。支持棒132には力計測センサ3が取付けられ、支持棒132に加わる横方向、前後方向の力を測定し、計測装置105へ入力している。
上記構成の第5の参考例によれば、支持棒132を上方の架台40から懸吊し、先端で風試模型50をインターフェイス部101を介して上下動可能に貫通させて横方向、前後方向の動きを拘束するので、計測部71からの風試模型50の逸脱が防止され、試験範囲の制限が大幅に緩和され、また、力計測センサ3の計測信号により風試模型50の横方向、前後方向の並進運動の推定も可能となり、第3及び第4の参考例と同様の効果が得られる。
図9は本発明の第1の実施の形態に係る動的風洞試験方法におけるフリーフライトへの移行方法を実施する装置の構成図である。図において、風洞前部70と風洞後部72との間の計測部71には風試模型50が配置されている。これらの寸法の一例を示すと、計測部が3.3m×3.3m、風試模型50の長さが1.6m、幅が1m程度で、その重さは約17kg程度のものである。
201は風試模型50の重心51に装着されたインターフェイス部であり、後述するようにフリーフライトへ移行するまで風試模型50を支持棒で計測部71の空間に支持するものである。202は垂直に支持された支持棒であり、インターフェイス部201に先端が挿入されて風試模型50を支持するためのものである。203は下方支持装置であり、内部にはシリンダ204が設けられ、シリンダ作動アーム205が上下動する。シリンダ作動アーム205の先端は支持棒202に接続されている。
シリンダ204は空気又は油圧のいずれかを用いても良い。206は制御装置であり、動的風試の開始時に、シリンダ204を作動させてシリンダ作動アーム205を上昇させ、支持棒202で支えている風試模型50を計測部71内へ配置し、フリーフライト移行時にはシリンダ作動アーム205を下降させ、支持棒202先端をインターフェイス部201から離脱させるように制御する。なお、風試模型50を支持する機構以外の装置は第1の参考例に示した図2の構成と同様である。
図10は第1の実施の形態においてフリーフライトへ移行し、風試模型50のフリーフライト状態を示す図であり、上記したように、風試模型50の風速、推力等の制御初期条件は図9に示す支持状態で設定しておき、図9の状態で風洞の運転を開始する。フリーフライト開始後に制御が成立すると、制御装置206の指令によりシリンダ204を作動させ、シリンダ作動アーム205を下げて支持棒202を図示のようにインターフェイス部201より離脱させて下方へ下げる。この状態では支持棒202は、計測部71での気流220の流路の下方へ位置し、フリーフライト時の気流220を乱さないようにすることが好ましい。
図11はインターフェイス部201の詳細を示し、(a)はその中心部の断面図、(b)は(a)におけるC−C断面図である。両図において、インターフェイス部201には中央部に係止穴201aが設けられている。係止穴201aの内径は支持棒202の先端部202aの外径よりもやや大きく、支持棒202の先端部202aが下方から容易に挿入可能とする隙間を保有している。
支持棒202の先端部202aの基部にはフランジ202bが形成され、先端部202aが充分に係止穴201aに挿入された時には、フランジ202bの外周囲上面をインターフェイス部201底面に当接させ、全体を係止させて支持する構成である。このようなインターフェイス部201は図9,図10に示すように風試模型50の重心に中心部が一致するように取付けられる。なお、インターフェイス部201には重心51を中心としてロールR、ピッチP方向に回転可能なジンバル機構を介して風試模型50が取り付けられている。
図12は上記に説明した動的風洞試験方法におけるフリーフライト移行の手順を示す説明図である。まず、(a)ではインターフェイス部201の係止穴201aへ支持棒202の先端部202aが挿入され、フランジ202bでインターフェイス部201を支持している状態である。この状態は図9に示すように、制御装置206がシリンダ204を作動させ、シリンダ作動アーム205を伸張して風試模型50を計測部71の中央部に位置させる。
図12(b)は、風試の制御初期条件が設定され、模型の制御が開始されて支持棒202での模型の支持を離脱させる時の状態を示し、まず、制御装置206はシリンダ204を少し作動させ、支持棒202の先端部202aが少し下がり、フランジ202bがインターフェイス部201の底面よりΔLだけ下がり、この状態でインターフェイス部201との摩擦力を解除する。
その後、図12(c)に示すようにシリンダ204を連続して作動させ、支持棒202及び先端部202aを急速に下降させ、その時は風試模型50は気流220によりフリーフライトの状態となり計測部71内の空間でフリーフライトを行う。これら一連の作動は制御装置206によりシリンダ204を作動させ自動的になされる。
以上説明の本発明の第1の実施の形態の動的風洞試験方法によれば、風試模型50を制御初期には下方支持装置203内のシリンダ204を作動させて支持棒202の先端部202aをインターフェイス部201の係止穴201aに挿入して風試模型50を計測部71内にセットし、風速、推力等の初期条件を設定し、風洞の運転を開始する。初期条件が設定され、模型制御が成立すると、シリンダ204の作動アーム205を下降させて支持棒202の先端部202aをインターフェイス部201から離脱させて支持棒202及び先端部202aを下方へ降ろし、風試模型50は計測部71においてフリーフライトを開始する。
このようなフリーフライトの移行方法により、風試模型50でのフリーフライト開始時の離陸状態を制御する必要がなく、模型制御成立後の過渡現象を小さくし、正確な模型のフリーフライトを実施することができる。
図13は本発明の第2の実施の形態に係る動的風洞試験方法における模型保持方法を実施する装置の構成図である。図において、風洞前部70と風洞後部72との間の計測部71には風試模型50が支持棒2と補助支持棒320,321とで支持されている。風試模型50は航空機の縮小模型である。これらの大きさの一例を示すと、計測部71が3.3m×3.3m、風試模型50の長さは1.6m,幅が1.6m,重さが17kg程度の規模のものである。
風試模型50の重心51にはジンバル機構1が組み込まれており、ジンバル機構1は支持棒2の先端で支持され、支持棒2は垂直に下方支持装置4で基礎61に固定されている。また、支持棒2の途中には力計測センサ3が取付けられている。この構成は図1に示すものと同じである。この第2の実施の形態では支持棒2に加わる上下方向、横方向及び前後方向の力を計測し、その計測した信号を制御装置326へ入力する。ジンバル機構1は支持棒2先端で支持され、直交する3軸を中心として回転可能な機構であり、これを組み込んだ風試模型50は重心51を中心にロールR、ピッチP、ヨーYの各3軸方向に自由な回転運動が可能となる。
風試模型50は、更に前後において補助支持棒320,321の先端で下方から支持され、その動きが拘束されている。垂直に支持される補助支持棒320,321は基部322,323内のシリンダ324,325の作動アームとなっており、シリンダ324,325は基部322,323で基礎61に固定されている。従って、補助支持棒320,321はシリンダ324,325が作動することにより上下動し、下降することによりその先端は風試模型50から離脱可能としている。補助支持棒320,321先端には力計測センサ327,328が取付けられ、先端と風試模型50との接触時の力を計測し、その計測信号を制御装置326へ入力している。なお、風試模型50を支持する機構以外の装置は第1の参考例に示した図2の構成と同様である。
補助支持棒320先端部は図16の断面図に示すように、球状となっており、その表面には力計測センサ327が埋め込まれている。補助支持棒先端部が挿入される風試模型50の前胴部には補助支持棒320の外径よりやや大きめの曲面形状の溝329が設けられ、その入口周辺には補助支持棒320先端が挿入されやすいようにテーパ状のガイド部330が形成されている。補助支持棒320先端が溝329内に充分に挿入され、先端が溝329の曲面に当接すると、その時の力は力計測センサ327で計測され、その信号は制御装置326へ入力される(図13参照)。なお、風試模型側に溝329を設けたくない場合には、支持棒先端は平面とし、模型表面との摩擦力により模型を保持する。具体的には、前方支持棒320の場合、正面からみるとY字型にしてY字の内面と模型側面の摩擦で横方向を保持する。後方の補助支持棒321の場合、正面からみるとT字型とし、T字の右舷側及び左舷側の2ヵ所に突起を設け、突起上面と模型表面で模型を保持する。
なお、図16では補助支持棒320で説明したが後胴部の補助支持棒321も同様の構成であり、その先端には力計測センサ328が埋め込まれている。これら両補助支持棒320,321が風試模型50の溝329内に挿入され模型を支持すると、風試模型50はその位置が完全に拘束される。また、上記に説明の補助支持棒320,321を下降させた時には補助支持棒が計測部71の気流60の流路の下に収納され、気流の流路の邪魔にならないように配置することが好ましい。
上記構成の第2の実施の形態において、風試模型50は支持棒2及び下方支持装置4に支持され、そのジンバル機構1により3自由度を有する運動の模擬試験がなされ、その時の上下、前後、左右方向模型50の動きは、力計測センサ3が計測する支持棒2の上下、前後、左右方向に加わる力の信号が制御装置326へ入力されており、この信号に基づいて風試模型50の上下、前後、左右の動きを推定する。この時の試験において、模型を制御する初期においては次のような方法で開始する。
風試試験を開始する際には、まず制御装置326からの指令により基部322,323内のシリンダ324,325を作動させ、補助支持棒320,321を上昇させて補助支持棒320,321先端部を風試模型50の前胴、後胴底面に設けられた溝329内へ挿入し、当接させる(図16参照)。この状態では風試模型50は、その動きが拘束される。
次に、風速、推力等の模型初期条件を設定後運転を開始し、初期条件が充分に成立すると、制御装置326はシリンダ324,325へ指令し、補助支持棒320,321を少し下げ、力計測センサ327,328からの信号により溝329から先端部が離脱し、摩擦力をなくし、先端が自由状態となったことを確認する。この確認は補助支持棒先端の力計測センサ327,328から制御装置326へ入力される信号により制御装置326で確認される。
その後、制御装置326は両補助支持棒320,321を同時に急速に下降させるように制御し、補助支持棒320,321を完全に下降させ、風試模型50を支持棒2のみの支持とし、模型運動の模擬の制御を開始する。これにより風試模型50はジンバル機構1により重心を中心として3自由度、即ち、ロールR,ピッチP,ヨーYの方向の運動を行い風試模型の運動模擬が実施される。
上記の第2の実施の形態によれば、制御開始時には、風試模型50は補助支持棒320,321の支持により初期条件が設定されるので、制御開始時の状態と初期条件とを一致させることができる。これにより制御開始時の外乱を小さくすることができる。また、制御開始時に不備や不具合が発生しても、風試模型50は動きが拘束されているので、安全に模型の回収が可能となる。
図14は本発明の第3の実施の形態に係る動的風洞試験方法による模型保持方法を実施する装置の構成図である。図14の第3の実施の形態においては、風試模型50は模型の重心51に取付けたインターフェイス部101に支持棒102を貫通させて風試模型50の上下運動を模擬する場合であり、図5に示す構成と同じである。第3の実施の形態では、更に補助支持棒320,321を適用したもので、符号320〜325,327,328の補助支持棒関連部分は図13の第2の実施の形態と同じである。従って、これらの詳しい説明は省略する。
即ち、風試模型50には、その重心51の位置にインターフェイス部101が取付けられている。インターフェイス部101は支持棒102を上下に貫通させ、かつ支持棒102に沿って風試模型50が上下に自由に移動できるようにする構造体である。支持棒102は下方支持装置4により垂直に支持され、基礎61に固定されている。また、支持棒102には力計測センサ3が取付けられ、支持棒102に加わる横方向、前後方向の力を測定し、制御装置336へ入力している。補助支持棒320,321は第2の実施の形態で説明したように風試模型50の前胴部、後胴部を支持しており、その支持部の構造は図16のものと同じである。
上記構成の第3の実施の形態においては、風試模型50は支持棒102が貫通して支持棒102に沿って上下動するように運動が模擬されるが、制御を開始する前において、まず制御装置336はシリンダ324,325へ指令を送り補助支持棒320,321を伸ばして上昇させ、先端部を風試模型50の前胴、後胴底面に設けられた溝329内へ挿入し、当接させる(図16参照)。この状態では風試模型50は、その動きが拘束される。
次に、風速、推力等の模型初期条件を設定後運転を開始し、初期条件が充分に成立すると、制御装置336はシリンダ324,325へ指令し、補助支持棒320,321を少し下げ、力計測センサ327,328からの信号により溝329から先端部が離脱し、摩擦力をなくし、先端が自由状態となったことを確認する。この確認は補助支持棒320,321先端の力計測センサ327,328からの信号によりなされる。
その後、制御装置336は両補助支持棒320,321を同時に急速に下降させるように制御し、補助支持棒320,321を完全に下降させ、模型を支持棒102のみの支持とし、模型運動の模擬の制御を開始する。これにより風試模型50は支持棒102に沿って上下動し風試模型の上下運動模擬がなされる。なお、補助支持棒320,321は第2の実施の形態と同様に、下降した時には計測部71の気流60の流路の下方になるように配置されることが好ましい。
上記の第3の実施の形態によれば、制御開始時には、風試模型50は補助支持棒320,321の支持により初期条件が設定されるので、制御開始時の状態と初期条件とを一致させることができる。これにより制御開始時の外乱を小さくすることができる。また、制御開始時に不備や不具合が発生しても、風試模型50は動きが拘束されているので、安全に模型の回収が可能となる。
図15は本発明の第4の実施の形態に係る動的風洞試験方法における補助支持棒による模型保持方法を実施する装置の構成図である。図15の第4の実施の形態においては、風試模型50は模型の重心51に取付けたインターフェイス部201に支持棒202先端を挿入し、風試模型50を初期条件設定の間のみ支持し、初期条件設定後にシリンダ作動アーム205を下降させて支持棒202先端を模型から離脱させてフリーフライト状態とする場合であり、図9に示す構成と同じである。この第4の実施の形態では、更に補助支持棒320,321を適用したもので、符号320〜325,327,328の補助支持棒関連部分は図13の第2の実施の形態と同じである。従って、これらの詳しい説明は省略する。
即ち、風試模型50には、その重心部にインターフェイス部201が取付けられており、支持棒202先端がインターフェイス部201を支持している。支持棒202はシリンダ作動アーム205に接続され、シリンダ作動アーム205はシリンダ204の作動アームであり、シリンダ204は下方支持装置203で基礎61へ固定されている。補助支持棒320,321は第2の実施の形態で説明したように風試模型50の前胴部、後胴部を支持しており、その支持部の構造は図16のものと同じである。なお、この場合も補助支持棒320,321は下降した状態では計測部の気流60の流路の下となり、気流の邪魔にならないように配置することが好ましい。
上記構成の第4の実施の形態においては、風試模型50は支持棒202により支持され、風試模型で試験を行う際には、まず制御装置346の指令により風試模型50を支持棒202先端で支持した状態でシリンダ204を作動させてシリンダ作動アーム205を伸ばして風試模型50を計測部71へ配置する。次に、制御を開始する前において、まず、制御装置346はシリンダ324,325へ指令を送り補助支持棒320,321を伸ばして上昇させ、先端部を風試模型50の前胴、後胴底面に設けられた溝329内へ挿入し、当接させる(図16参照)。この状態では風試模型50は、その動きが拘束される。
次に、風速、推力等の模型初期条件を設定後運転を開始し、初期条件が充分に成立すると、制御装置346はシリンダ324,325へ指令し、補助支持棒320,321を少し下げ、力計測センサ327,328からの信号により溝329から先端部が離脱し、摩擦力をなくし、先端が自由状態となったことを確認する。
その後、制御装置346は両補助支持棒320,321を同時に急速に下降させるように制御し、補助支持棒320,321を完全に下降させる。同時にシリンダ204も作動させてシリンダ作動アーム205及び支持棒202も下降させ、風試模型50を計測部71内で支持をなくし、フリーフライトの状態として模擬の制御がなされる。
上記の第4の実施の形態によれば、制御開始時には、風試模型50は補助支持棒320,321の支持により初期条件が設定されるので、制御開始時の状態と初期条件とを一致させることができる。これにより制御開始時の外乱を小さくすることができる。また、制御開始時に不備や不具合が発生しても、風試模型50は動きが拘束されているので、安全に模型の回収が可能となる。
図17は本発明の第5の実施の形態であって、第1〜第4の実施の形態の動的風洞試験方法における位置保持システムの全体構成図である。図において、風洞前部70と風洞後部72との間の計測部71には航空機の風試模型50が気流60を受けて自由飛行している。風試模型50にはケーブル414の一端が接続され、ケーブルの他端はコネクタ415に接続され、コネクタ415からケーブル415aで制御装置、即ちコンピュータ418へ接続されている。また、風洞には2台のカメラ416,417が装備され、その信号はコンピュータ418へケーブルで入力されて姿勢制御に利用される。コンピュータ418では、後述のように位置保持の演算がなされ、ケーブル414の信号線により、その制御信号が風試模型50に伝えられ、模型50の位置保持の制御がなされる。
図18は本発明の第5の実施の形態に係る動的風洞試験方法における位置保持システムのコンピュータ418で実施される機能部のブロック図である。図において、401は位置保持機能部であり、位置指定信号(P)と光学計測系404、即ち図17のカメラ416,417からの信号が入力され、指定された位置へ風試模型50を保持するために、風試模型50が横に変位した場合はロール角指令(バンク角指令)、上下に変位した場合にはピッチ姿勢角指令、またはフラップ作動指令、前後に変位した場合にはスピードブレーキ作動指令をそれぞれ出力する。
上記の位置保持機能部401では、風試条件がフロントサイド領域の場合には、上下の変位に対しては、ピッチ姿勢角指令を機体安定化機能部402へ与え、前後の変位に対しては、コマンド分配部403へスピードブレーキ作動指令を与える。風試条件が高迎角などのバックサイド領域の場合には、上下の変位に対してはコマンド分配部403へフラップ作動指令を与え、前後の変位に対しては機体安定化機能部402へピッチ姿勢角指令を与える。
402は機体安定化機能部であり、位置保持機能部401からの指令信号に基づいて風試模型50の姿勢を所望の姿勢に運動させる信号を制御デバイス駆動信号(A)として出力する。403はコマンド分配部であり、位置保持機能部401から出力されるスピードブレーキ作動指令信号、フラップ作動信号を実現し、模型の動きの変化が極力小さくなるように制御デバイス駆動信号(B)として分配する。
上記第5の実施の形態によれば、位置保持機能部401から出力される風試模型50の位置保持の指令信号により機体安定化機能部402で風試模型50の姿勢を安定させて所望の運動を実施させる指令信号を制御デバイス駆動信号(A)として各デバイスに出力し、コマンド分配部403において、スピードブレーキ信号、フラップ作動信号を運動の変化が最小となるように駆動信号(B)として各デバイスへ分配するので、模型の前後、左右の変位に対しても位置保持が可能となり、高迎角の姿勢にも対応でき、風洞試験の自動化を可能とし、少ない人員で実験が実施できる。
図19は本発明の第6の実施の形態に係る動的風洞試験方法における位置保持システムのコンピュータ418で実施される機能部のブロック図である。図において、この第6の実施の形態では、図18に示す第5の実施の形態における構成に推力信号発生部405を付加した構成であり、その他の構成は図18と同じであるので共通部分の詳しい説明は省略し、第6の実施の形態の特徴部分を中心に説明する。
位置保持機能部401は位置指定信号(P)に基づいて現在の姿勢から指定された位置に風試模型50を移動させるために推力作動指令を出力する。この推力作動指令信号により推力信号発生部405において推力発生器を作動させる推力発生信号(C)を出力する。この推力発生信号(C)は図示していない高圧空気を吹き出す推力発生器の弁を開閉し、また、弁の開度を調整して推力を発生させ、風試模型50を所望の位置に保つように制御する。
上記の第6の実施の形態においては、図18に示す第5の実施の形態の構成に、推力信号発生部405を加え、推力発生器を作動させるようにしたので、第5の実施の形態と同様に前後、左右の変位に対しても位置保持が可能となり、より一層確実に制御ができるものである。
図20は本発明の第7の実施の形態に係る動的風洞試験方法における位置保持システムのコンピュータ418で実施する機能部のブロック図である。図において、この第7の実施の形態においては、図18に示す第5の実施の形態の構成に姿勢保持機能部406を付加した構成であり、その他構成は図18と同じであるので共通部分の詳しい説明は省略し、本発明の特徴部分を中心に説明する。
姿勢保持機能部406は、位置保持機能部401から出力される姿勢角指令信号を受け、所望の姿勢に模型を保持するように演算を行いピッチ姿勢角保持、ロール姿勢角保持の指令を出力し、機体安定化機能部402へ指令を与える。姿勢保持機能部406は、更に操作員によるトリム信号(操舵のための外部からの姿勢信号)(D)により風試模型50の姿勢変更を可能とし、操作員からのトリム信号か、姿勢指令信号のいずれかに模型の姿勢を維持させる信号を出力する。
また、姿勢保持機能部406は、上記のモードの切り換え前の直前の状態を保持するように同保持した信号を継続して出力する指令を出す機能も有し、また、出力を停止させる機能も有する。
上記に説明の第7の実施の形態においては、図17に示す第5の実施の形態の構成に、姿勢保持機能部406を加え、姿勢角信号から、それぞれ所望の姿勢角保持指令信号を作り出し、また、これら姿勢角保持の指令信号を変更したり、保持を継続したり、停止したりする機能を有するので、第5の実施の形態と同様に前後、左右の変位に対しても位置保持が可能となり、より一層確実に制御ができるものである。
図21は本発明の第8の実施の形態に係る動的風洞試験方法における位置保持システムのコンピュータ418で実施する機能部のブロック図である。この第8の実施の形態においては、図19に示す第6の実施の形態の構成に姿勢保持機能部406を付加した構成であり、その他構成は図19と同じであるので共通部分の詳しい説明は省略し、第8の実施の形態の特徴部分を中心に説明する。
姿勢保持機能部406は、位置保持機能部401から出力される姿勢角指令信号を受け、所望の姿勢に模型を保持するように演算を行いピッチ姿勢保持、ロール角保持の指令を出力し、機体安定化機能部402へ指令を与える。姿勢保持機能部406は、更に操作員によるトリム信号(D)により模型の姿勢変更を可能とし、操作員からのトリム信号か、姿勢指令信号のいずれかに模型の姿勢を維持させる信号を出力する。
また、姿勢保持機能部406は、上記のモードの切り換え前の直前の状態を保持するように同保持した信号を継続して出力する指令を出す機能も有し、また、出力を停止させる機能も有する。
この第8の実施の形態においては、位置保持機能部401、機体安定化機能部402、コマンド分配部403、推力信号発生部405、姿勢保持機能部406の5段階の機能を備えた構成とし、2台のカメラで光学的に計測した模型の信号と位置指定信号(P)とを位置保持機能部401に入力する。
機体位置保持機能部401は、光学的に計測された位置情報から、風試模型50が横に変位した場合は姿勢保持機能部406に対しロール角指令を与える。上下、前後の場合は、風試条件がフロントサイド領域の場合は、上下に変位した場合は姿勢保持機能部406に対しピッチ姿勢角指令を与え、前後に変位した場合はコマンド分配部403に対しスピードブレーキ作動指令、または推力信号発生部405に対し推力作動指令の発生信号(C)を与える。風試条件が高迎角などのバックサイド領域の場合は、上下に変位した場合はコマンド分配部403に対しフラップ作動指令または推力信号発生部405に対し推力発生信号(C)を与え、前後に変位した場合は姿勢保持機能部406に対しピッチ姿勢角指令を与える。
機体安定化機能部402は風試模型の機体の安定化を図り、所望の運動を行わせる。姿勢保持機能部406は所望の姿勢に模型を保持するように機体安定化機能に指令を与える。
次に、上記第5〜第8の実施の形態に係る各機能部について詳細に説明する。まず、光学計測系404は2台のカメラ416,417で風試模型50の特定位置、例えば風試模型50に貼り付けたマーカーの位置を測定し風試模型50の位置を測定する。
位置保持機能部401は、光学計測系404から得られた風試模型50の位置情報をもとに、図22に示すブロック図によってピッチ姿勢角信号、ロール角信号、スピードブレーキ信号、フラップ作動信号、推力発生指令を算出する。この際、操作者によるトリム信号により風試模型50の位置の変更が可能であり、「開始」、「HOLD」、「停止」の3つのモードを持つ。「開始」は、位置保持を開始し位置指定信号とトリム信号に風試模型50の位置を保持する。「HOLD」は、本モードに移行する直前指令を出力しつづけ、本位置保持機能の閉ループ回路の影響を下位の機能から切り離す。「停止」は出力をクリアする。
姿勢保持機能部406は、位置保持機能部401から出力された姿勢角指令信号をうけ、図23に示すブロック図によって機体安定化機能部402に対する運動指令を算出する。この際、操作者によるトリム信号により模型の姿勢の変更が可能であり、「開始」、「HOLD」、「停止」の3つのモードを持つ。「開始」は、姿勢保持を開始し姿勢指令信号とトリム信号に模型の姿勢を保持する。「HOLD」は、本モードに移行する直前の指令を出力しつづけ、本姿勢保持機能の閉ループ回路の影響を下位の機能から切り離す。「停止」は、出力をクリアする。
機体安定化機能部402は、風試模型50の安定化を行ない所望の運動を実施させる機能であり、一般の飛行制御則と同等のものである。コマンド分配部403は、位置保持機能から入力されるスピードブレーキ信号、フラップ作動信号を下記(2)式のように実現し、かつ、模型の運動の変化が極力小さくなるように下記(1)式における評価値Jを最小にするように分配する。この際の配分は、下記(3)式で与えられる。この際、スピードブレーキ専用舵面、フラップ専用舵面を装備する必要はない。
Figure 2006208395
推力信号発生部405は、高圧空気を排出する弁を開閉して推力を発生する推力発生信号(C)を発生させるものである。この推力発生信号に併せて弁開度を開き所望の推力を発生させる。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されることなく請求項の記載の範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当業者には自明であろう。
本発明の第1の参考例に係る動的風洞試験装置であって、模擬機構の構成図である。 本発明の第1の参考例に係る模擬機構を用いた風洞試験の全体のシステム構成図である。 本発明の第1の参考例に係る模擬機構に適用されるジンバル機構を示し、(a)は側面図、(b)は正面図である。 本発明の第2の参考例に係る動的風洞試験装置の構成図である。 本発明の第3の参考例に係る動的風洞試験装置の構成図である。 本発明の第3の参考例に係る動的風洞試験装置のインターフェイス部を示し、(a)は縦断面図、(b)は(a)におけるA−A断面図である。 本発明の第4の参考例に係る動的風洞試験装置における動的風試模型上下運動模擬機構のインターフェイス部を示し、(a)は縦断面図、(b)は(a)におけるB−B断面図である。 本発明の第5の参考例に係る動的風洞試験装置であって、動的風試模型上下運動模擬機構の構成図である。 本発明の第1の実施の形態に係る動的風洞試験方法を実施するフリーフライト初期の状態を示す構成図である。 本発明の第1の実施の形態に係る動的風洞試験方法を実施するフリーフライト時の状態を示す構成図である。 図9,図10の装置に適用されるインターフェイス部を示し、(a)は中心部の断面図、(b)は(a)におけるC−C断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る動的風洞試験方法におけるフリーフライトへの移行方法を示す説明図で、(a)はインターフェイス部を支持している状態、(b)は支持棒の離脱初期の状態、(c)は離脱後の状態を、それぞれ示す。 本発明の第2の実施の形態に係る動的風洞試験方法による模型保持方法を実施する装置の構成図である。 本発明の第3の実施の形態に係る動的風洞試験方法による模型保持方法を実施する装置の構成図である。 本発明の第4の実施の形態に係る動的風洞試験方法による模型保持方法を実施する装置の構成図である。 本発明の第2〜第4の実施の形態において用いる支持棒先端の支持部構造の断面図である。 本発明の第5〜第8の実施の形態に係る動的風洞試験方法における位置保持システムの全体構成図である。 本発明の第5の実施の形態に係る動的風洞試験方法における位置保持システムの機能部のブロック図である。 本発明の第6の実施の形態に係る動的風洞試験方法における位置保持システムの機能部のブロック図である。 本発明の第7の実施の形態に係る動的風洞試験方法における位置保持システムの機能部のブロック図である。 本発明の第8の実施の形態に係る動的風洞試験方法における位置保持システムの機能部のブロック図である。 本発明の第5〜第8の実施の形態に係る位置保持機能部の詳細な内部のブロック図である。 本発明の第7及び第8の実施の形態に係る姿勢保持機能部の詳細な内部のブロック図である。 従来の風洞試験設備の一例を示す斜視図である。 従来の風洞試験設備の他の例を示す斜視図である。 航空機の動的風試模型の6自由度運動模擬の一般的な説明図である。
符号の説明
1 ジンバル機構
2,82,102,132,202 支持棒
3,327,328 力計測センサ
4,203 下方支持装置
11 ピッチ軸
12 ロール軸
13 ヨー軸
14 ブラケット
15 軸支持部
16 軸受
20 飛行制御装置
21,206,326,336,346 制御装置
22 位置計測装置
23 バルブ制御装置
30,33 空気供給管
31 制御バルブ
32 遮断弁
34 高圧空気源
40 架台
41 配線・配管用支持台
42 コネクタ
43 アンビリカルケーブル
44,45,46 拘束索
47 カメラ
50,522,541 風試模型
51 重心
60,220 気流
61 基礎
70,520 風洞前部
71 計測部
72,521 風洞後部
84 支持棒支持部
101,201 インターフェイス部
105 計測装置
110a,110b,120a,120b レール
111a,111b,121a,121b ガイド溝
113,123 貫通穴
133 支持棒支持部
201a 係止穴
202a 先端部
202b フランジ
204,324,325 シリンダ
205 シリンダ作動アーム
320,321 補助支持棒
322,323 基部
329 溝
330 ガイド部
401 位置保持機能部
402 機体安定化機能部
403 コマンド分配部
404 光学計測系
405 推力信号発生部
406 姿勢保持機能部
414,415a ケーブル
415 コネクタ
416,417 カメラ
418 コンピュータ
523 ケーブル
524 安全ケーブル
525 コンピュータ
530 安全ケーブルのオペレータ
531 風洞オペレータ
532 ピッチ操作オペレータ
533 推力操作オペレータ
534 ロール操作オペレータ
540 風洞
542 前方ケーブル
543,546 プーリ
544 風洞内の固定部
545 後方ケーブル
547 ケーブル
548a,548b TVカメラ
549 電線
550 位置計測装置
551 計算機

Claims (10)

  1. 風洞計測部内で立設した支持棒の先端により風試模型の重心部を支持して該風試模型を配置し、前記支持棒先端で前記風試模型を支持した状態で風速等の初期条件を設定して風洞の運転を開始し、前記初期条件で運転が維持された後に前記支持棒を下降させ前記風試模型からその前記支持棒先端を離脱させ、前記風試模型を前記風洞計測部内でフリーフライトへ移行させることを特徴とする動的風洞試験方法。
  2. 前記支持棒は前記風洞計測部の気流流路の下方に配置したシリンダで上下動させることを特徴とする請求項1記載の動的風洞試験方法。
  3. 風洞計測部内で立設した支持棒により風試模型の重心部を互いに直交する3軸廻りに回転自在に支持して風洞試験を行う動的風洞試験方法であって、前記風試模型の制御開始初期条件設定時には前記風試模型の前、後を、立設した2本の補助支持棒で支持して初期条件を設立し、当該初期条件で運転を開始し、その後前記補助支持棒を下降させて前記補助支持棒先端を前記風試模型から離脱させて試験の制御を開始することを特徴とする動的風洞試験方法。
  4. 風洞計測部内で立設した支持棒を風試模型の重心部へ貫通させ、該支持棒に沿って前記風試模型を上下動させて風洞試験を行う動的風洞試験方法において、前記風試模型の制御開始初期条件設定時には前記風試模型の前、後を立設した2本の補助支持棒で支持して初期条件を設立し、該初期条件で運転を開始し、その後前記補助支持棒を下降させて前記補助支持棒先端を前記風試模型から離脱させて試験の制御を開始することを特徴とする動的風洞試験方法。
  5. 風洞計測部内で立設した支持棒で風試模型を支持し初期条件を設定し、その後前記支持棒を下降させて前記風試模型の支持を離脱させて前記風試模型をフリーフライト状態として風洞試験を行う動的風洞試験方法において、前記風試模型の制御開始初期条件設定時には前記風試模型の前、後を立設した2本の補助支持棒で支持して初期条件を設定し、該初期条件で運転を開始し、その後前記補助支持棒を下降させて前記補助支持棒先端を前記風試模型から離脱させると共に、前記支持棒も離脱させて試験の制御を開始することを特徴とする動的風洞試験方法。
  6. 前記補助支持棒は前記風洞計測部の気流流路の下方に配置したシリンダで上下動させることを特徴とする請求項3,4又は5記載の動的風洞試験方法。
  7. 前記風試模型が前記風洞内の計測部の一定位置に留まるように、制御信号により姿勢を制御する制御装置と、前記風洞に設けられていて前記模型の位置を測定する少なくとも2台のカメラとを用い、前記制御装置は、前記カメラからの信号と位置指定信号とを入力する位置保持機能部により、前記模型を指定位置に変位させるためのピッチ姿勢角、ロール姿勢角、スピードブレーキ作動指令、フラップ作動指令の各信号を出力し、前記位置保持機能部からの前記ピッチ姿勢角及びロール姿勢角の信号を受ける機体安定化機能部により、前記模型を回転させる信号を出力し、前記位置保持機能部からのスピードブレーキ作動指令、フラップ作動指令の各信号を受けるコマンド分配部により、前記模型の変化を小さくするように各舵面の駆動信号を配分して出力することを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6記載の動的風洞試験方法。
  8. 前記位置保持機能部は、推力作動指令信号を出力する機能を有し、該推力作動指令信号を受ける推力信号発生部は、高圧空気を噴出させる弁の開閉、弁の開度を調整する推力発生信号を出力することを特徴とする請求項7記載の動的風洞試験方法。
  9. 前記位置保持機能部からのピッチ、ロール姿勢角の信号は姿勢保持機能部に入力され、該姿勢保持機能部は前記姿勢角を保持し、又は前記姿勢角指令の直前の指令を維持し、又は出力を停止させる信号を前記機体安定化機能部へ出力することを特徴とする請求項7又は8記載の動的風洞試験方法。
  10. 前記位置保持機能部は、出力する信号をトリム信号により変更し、又は出力する信号を保持し、又は出力を停止させる機能を有することを特徴とする請求項7,8又は9記載の動的風洞試験方法。
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