JP2006206121A - キャップ及びキャップ付ボトル缶 - Google Patents

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Abstract

【課題】 打検時のキャップ本体の振動音を正確に測定することができるキャップ及びかかるキャップを提供する。
【解決手段】 キャップ2は、天板部41とこの天板部41の周縁部から垂下された周壁部42が形成されたキャップ本体4と、天板部41の内面41a側に配置されるライナ5とを有しており、ライナ5には、天板部41の内面41a側とボトル缶の内部空間とを区画する隔壁部5fが形成されると共に、天板部41の内面41aと対向される面に、隔壁部5fを内面41aから離間させる凹部5eが形成されており、この凹部5eの深さt2が、ボトル缶の内部空間からの内圧作用時の、隔壁部5fの天板部41側への変位量よりも大きくされている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ミルク入りコーヒー、混合茶、ミルク入り紅茶等を充填するボトル缶の口金部に被着され、特に、キャップ天板部を強制励振させることにより缶内圧を検査するのに好適なキャップ及びキャップ付ボトル缶に関する。
近年、ミルク入りコーヒー、混合茶、ミルク入り紅茶等を充填する容器として、有底円筒状の缶体の上部に向かうに従い縮径された口金部を形成し、該口金部にキャップを螺着した構成のいわゆるキャップ付ボトル缶が広く普及している。
このボトル缶に使用されるキャップとしては、キャップ本体の内面にボトル缶との密封性を確保するためにライナが配置されたものが一般的である。
従来この種のキャップとして、熱可塑性樹脂で構成される円環状の支持層と、エラストマで構成される円板状の機能層とから形成されたシートタイプのライナが、キャップ天板部の内面に配置されたものが知られている(例えば、特許文献1の図6参照。)。
かかる構成とすることにより、この特許文献1に記載のキャップは、レトルト殺菌後の密封性、耐圧性や、開栓トルクの大きさの適正化等に配慮したものとされている。
ボトル缶には、内容物を充填後、室温で缶内圧が0.1MPa程度の圧力にするためにヘッドスペースに液体窒素が充填された後、キャップが巻き締められる。
次いでボトル缶は、レトルト殺菌された後に、カートンケースに梱包されてパレットに積み込まれる。
そして、カートンケース詰めされたボトル缶は、7日程度放置した後、カートンケース毎にいわゆる打検による缶内圧検査を行い、漏れ(いわゆるスローリーク)がないか確認が行われている。
なお、上述した液体窒素は、ボトル缶内側を高圧にし、へこみにくくすることによって、例えば、自動販売機の販売時における落下衝撃を受けてもボトル缶形状が崩れないようにするためのものである。
打検は、キャップ本体の天板部に電磁波を当てて天板部を励振させることにより、キャップ本体の振動音を測定して、キャップ本体の固有振動数を検出し、この検出された固有振動数と、予め種々の内圧において検出されたキャップ本体の固有振動数の基礎データとを比較することによって、ボトル缶内の内圧を算出することにしている。
特開2004−217295号公報
上記特許文献1に記載のキャップにあっては、支持層の厚みは、ライナ全体の厚みの4.0〜50.0%とされている。
しかしながら、打検により缶内圧を的確に測定しようとした場合、支持層の厚みの割合がライナ全体の厚みに対して十分でない場合、エラストマで構成される機能層が円環状の支持層の内側開口部から天板部側に押し出されて、この機能層と天板部の径方向中央部の内面とが接触してしまう事態が生じ得る。
このため、打検時に天板部のキャップ本体が強制的に振動される際に、ライナによってキャップ本体の振動が阻害されてしまい、振動音を良好に集音することができず、缶内の内圧を適切に測定することができないという問題があった。
即ち、ライナの機能層が、天板部の径方向中央部の内面において接触されるため、キャップ本体が振動する際に振動の腹部となる天板部の中央近傍の振動が阻害されることになり、キャップ本体の振動音を正確に測定することが困難であるという問題があった。
この発明は、上記課題に鑑み、打検時のキャップ本体の振動音を正確に測定することができるキャップ及びかかるキャップ付ボトル缶を提供することを目的とする。
上記の課題を解決して、このような目的を達成するために、請求項1記載のキャップは、ボトル缶に被着され、天板部とこの天板部の周縁部から垂下された周壁部が形成されたキャップ本体と、前記天板部の内面側に配置されるライナとを有するものであって、前記ライナには、前記天板部の内面側と前記ボトル缶の内部空間とを区画する隔壁部が形成されると共に、前記天板部の内面と対向される面に、前記隔壁部を前記天板部の内面から離間させる凹部が形成されており、この凹部の深さが、前記ボトル缶の内部空間からの内圧作用時の、前記隔壁部の前記天板部側への変位量よりも大きくされたことを特徴とするものである。
また、請求項2記載のキャップは、前記天板部の径方向中央部に、天板部の外面側に向けて屹立形成された周壁を備える凸部が形成されていることを特徴とするものである。
また、請求項3記載のキャップは、前記天板部の径方向中央部に、天板部の内面側に向けて屹立形成された周壁を備える凹設部が形成されていることを特徴とするものである。
更に、請求項4記載のキャップ付ボトル缶は、請求項1から3のいずれかに記載のキャップが被着されてなることを特徴とするものである。
請求項1に係るキャップによれば、打検時に、ライナに形成された凹部隔壁部が、天板部の径方向中央部の内面と接触されないので、ライナが天板部の中央近傍の振動を阻害することがなく、キャップを自由振動させることができる。
また、請求項2及び請求項3に係るキャップによれば、天板部の径方向中央部に凸部または凹設部を形成することによって、打検時に振動される部分がキャップの他の部分から分離され得るので、キャップの振動特性を一層向上させることができる。
また、請求項4に係るキャップ付ボトル缶によれば、良好な打検特性を備えたキャップ付ボトル缶を提供することができる。
以下、図1及び図2に基づいて、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、キャップ2が、ボトル缶3の口金部3aに被着されたキャップ付ボトル缶1の要部を説明する部分断面図である。
キャップ2は、ボトル缶3の口金部3aに被せられ、図示しないキャッピング装置のネジ形成ローラーが天板部41から垂下された周壁部42に押し当てられた状態で口金部3aの周囲を回転されると共に口金部3aのおねじ部3bに沿って転動することにより、周壁部42にめねじ部42aが形成される。
また、周壁部42のフレア42bの下部がボトル缶3の口金部3aの膨出部3cの下部にすそ巻きされている。
これによりキャップ2は、口金部3aに被着される。
ボトル缶3に被着される前の状態のキャップ2の構造について、図2を参照しつつ説明すると、キャップ2は、アルミニウムまたはアルミニウム合金(好ましくは5000系のアルミニウム合金からなる圧延材)から形成されるキャップ本体4と、このキャップ本体4の天板部41の内面41a側に配置され、スチレン系エラストマからなるライナ5とから構成されている。
天板部41から垂下された周壁部42には、複数の凹所43aが凹設されたナール部43が形成されており、このナール部43にライナ5の周縁を係止させることによって、ライナ5は、天板部41の内面41a側から離脱しないように配置される。
ライナ5は、一端に開口凹部が形成された有底形状を為し、本実施の形態においては、図2に示されるように、ボトル缶の内部空間側に対向された底面(受圧面)5aと、天板部41の内面41aに沿って配置された上面5bと、この上面5bの径方向内側から凹設された周壁面5cと凹部底面5dとにより形成された凹部5eとを備えている。
また、底面5aと凹部底面5dとにより隔壁部5fが形成される。
ライナ5は、例えば、スチレン系エラストマ等からなる円板状のシートとリング状のシートとを貼り合わせることにより形成され、外径φAが28mm〜38mm、凹部5eの内径φBが10mm〜28mm、全体の厚さt1が0.5mm〜1.5mm、及び凹部5eの深さt2のt1に対する割合は55%〜95%とされる。
また、(φA−φB)の値は、10mm〜20mmとされている。
ライナ5の全体の厚さt1を0.5mm〜1.5mmとしたのは以下の理由による。
t1が1.5mmよりも大きいと、キャップ2に絞り加工を施してライナ5をキャップ2とボトル缶3との間で挟持させることが困難となる。
一方、t1が0.5mmよりも小さくライナ5の厚さが不足した場合、絞り加工によりライナ5が潰されてボトル缶3との間の密封性が保とうとしても、内容物を充填後にレトルト殺菌が行われてライナ5の弾性が失われると、密封性を保つことができなくなる。
また、(φA−φB)の値を10mm〜20mmとしたのは、10mmよりも小さいと、キャップ2の絞り加工が困難となる一方、20mmよりも大きいと、ライナ5とキャップ天板部41とが接触していない領域が狭くなるため、打検特性が低下するからである。
以上のように構成されたキャップ2は、内容物としてミルク入りコーヒー、混合茶、ミルク入り紅茶等が充填されると共に微量の液体窒素が充填されたボトル缶3の口金部3aに被せられた後、ねじ部が成形されて被着され、キャップ付ボトル缶1とされる。
また、図1に示されるように、ライナ5がボトル缶3に被着された状態では、このライナ5の外縁がボトル缶3の口金部3aの上端部に回り込むことにより、キャップ2とボトル缶3とは良好にサイドシールされる。
以上の構成とされたキャップ付ボトル缶1において、ライナ5の底面5aに缶内圧が作用した状態では、隔壁部5fは、図3に示されるように、天板部41の内面41a方向に変位させられる。
しかしながら、本実施の形態においては、凹部5eの深さt2のt1に対する割合は55%〜95%とされているので、隔壁部5fが変形されたとしても、この隔壁部5fは内面41aと接触されることがない。
従って、打検時に、隔壁部5fが、天板部41の中央近傍の振動を阻害することがなく、キャップ2を自由振動させることができるので良好な打検特性を得ることができる。
図4は、本発明の第2の実施形態のキャップ51を示すものであり、第1の実施形態と共通する部分には同一の符号を配して説明を省略する。
この第2の実施形態のキャップ51においては、ライナ52が、スチレン系エラストマ等から形成され、ボトル缶の内部空間側に配置されたベース部材53と、このベース部材53の上面53bに設けられると共に、上面54bが天板部41の内面41aに沿って配置された熱可塑性樹脂からなるリング部材54とを貼り合わせて構成されている点が、第1の実施の形態と相違している。
ここで、ライナ52の全体の厚さt5は、0.5mm〜1.5mmとされている。
ベース部材53は円板状に形成され、その外径φCが28mm〜38mmとされると共に、厚さt3は、後述するリング部材54の厚さt4に応じて、ライナ52の全体の厚さt5が、0.5mm〜1.5mmとなるように適宜調整される。
また、ベース部材53のボトル缶の内部空間側に臨む底面53aは受圧面とされ、この底面53aと上面53bとの間がベース部材53の隔壁部53cとされる。
リング部材54は、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等により形成され、その外径φDは、ベース部材53の外径φCとほぼ等しい28mm〜38mmとされていると共に、内径φEは、10mm〜28mmとされている。
また、(φC−φE)の値は、10mm〜20mmとされており、ベース部材53の上面53bと、リング部材54の内周面54aとにより、このライナ52の凹部52aが画成される。
なお、リング部材54の厚さt4の、ライナ52の全体の厚さt5に対する割合は、第1の実施形態と同様、55%〜95%とされる。
ライナ52の全体の厚さt5を0.5mm〜1.5mmとしたのは、第1の実施の形態においてt1を0.5mm〜1.5mmとしたのと同様の理由による。
また、リング部材54の内径φEを10mm〜28mmとしたのは、φEが28mmよりも大きいと、ライナ52をキャップ51とボトル缶3との間で巻き締めることが困難となる一方、φEが10mmよりも小さいと、打検時に天板部41の振動を阻害するからである。
また、(φC−φE)の値を10mm〜20mmとしたのは、第1の実施の形態において(φA−φB)を10mm〜20mmとしたのと同様の理由による。
この第2の実施形態においても、リング部材54の厚さt4の、ライナ52の全体の厚さt5に対する割合が55%〜95%とされているので、第1の実施形態と同様に、隔壁部53cが変形されたとしても、この隔壁部53cは天板部41の内面41aと接触されることがなく、打検特性及びガスの密封性を共に満足させることができる。
また、ライナ52を、柔軟なベース部材53と、強度の高いリング部材54とから形成しているので、落下衝撃に対する強度を一層向上させることができる。
図5は、本発明の第3の実施形態のキャップ61を示すものであり、第1の実施形態と共通する部分には同一の符号を配して説明を省略する。
この第2の実施形態のキャップ61においては、ライナ62が、スチレン系エラストマから形成され、ボトル缶の内部空間側に配置されたベース部材63と、このベース部材63の上面63bに設けられると共に、上面64aが天板部41の内面41aに沿って配置された高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等からなる樹脂部材64とから構成されている点が、第1の実施の形態と相違している。
ベース部材63は円板状に形成され、その外径φGが28mm〜38mm、厚さt6が0.15mm〜0.62mmとされている。
また、ベース部材63のボトル缶の内部空間側に臨む底面63aは受圧面とされる。
樹脂部材64は、一端に開口凹部が形成された有底形状を為し、本実施の形態においては、天板部41の内面41aに沿って配置された上面64aと、この上面64aの径方向内側から凹設された周壁面64bと凹部底面64cとにより形成された凹部64dとを備えている。
また、樹脂部材64の底面64eと凹部底面64cとにより隔壁64fが形成されている。
第3の実施形態においては、この隔壁64fとベース部材63とにより、天板部41の内面41a側とボトル缶3の内部空間とを区画する隔壁部が構成される。
この樹脂部材64の外径φHは、ベース部材63の外径φGとほぼ等しい28mm〜38mmとされていると共に、凹部64dの内径φJは、10mm〜28mmとされている。
ここで、(φH−φJ)の値は、10mm〜20mmとされている。
また、隔壁64fの厚さt7は、0.05mm〜0.50mmとされている。
ベース部材63の厚さt6を0.15mm〜0.62mmとしたのは、t6が0.15mmよりも薄いと破れやすくなる一方、ライナ62全体の厚さt8をなるべく小さく抑えるためには、t6の厚さが0.62mmを超えることは好ましくないからである。
隔壁64fの厚さt7を0.05mm〜0.50としたのも同様の理由による。
また、(φH−φJ)の値を10mm〜20mmとしたのは、第1の実施の形態において(φA−φB)を10mm〜20mmとしたのと同様の理由による。
従って、この第3の実施の形態によれば、例え缶内圧がベース部材63の受圧面63aに作用したとしても、柔軟なベース部材63が、直接天板部41の内面41aに接触されることはないので、ベース部材63に比べて強度の高い樹脂部材64の凹部64dの深さを、従前の実施の形態よりも小さくすることが可能となる。
この第3の実施形態においては、樹脂部材64がエラストマに対して硬度の高い高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等により形成されているので、内圧が作用した場合でも、制振効果の高いベース部材63が天板部41の内面41a側に直接接触されることはなく、打検特性及びガスの密封性を共に満足させることができると共に、ライナ62の全体の厚さt8を小さくすることが可能となる。
図6は、本発明の第4の実施形態のキャップ71を示すものであり、第1の実施形態と共通する部分には同一の符号を配して説明を省略する。
この第4の実施形態のキャップ71においては、天板部41の径方向中央部に、天板部の外面側に向けて屹立形成された周壁面41bと凸部上面41cとを備える凸部41dが形成されている点が第1の実施の形態と異なっている。
この凸部41dの内径φKは、8mm〜26mmとされており、後述するライナ72の凹部72eの内径φBよりも小さくされている。
また、この凸部41dの深さt9は、0.1mm〜2mmとされている。
凸部41dの内径φKを8mm〜26mmとしたのは、φKが26mmよりも大きいと絞り加工が困難となる一方、φKを8mmよりも小さくすると、打検時にこの凸部41dが振動しにくくなるからである。
ライナ72は、一端に開口凹部が形成された有底形状を為し、ボトル缶の内部空間側に対向された底面(受圧面)72aと、天板部41の内面41aに沿って配置された上面72bと凹部72eとを備えており、この凹部72eは、上面72bの径方向内側から凹設された周壁面72cと凹部底面72dとから形成されている。
また、底面72aと凹部底面72dとにより隔壁部72fが形成される。
ライナ72は、第1の実施形態のライナ5と同様に、スチレン系エラストマ等から構成され、外径φAが28mm〜38mm、凹部72eの内径φBが10mm〜28mmとされる。
また、(φA−φB)の値は、10mm〜20mmとされると共に、凹部72eの深さt10は0.25mm〜1.30mm、ライナ72全体の厚さt11は0.5mm〜1.5mmとされている。
ライナ72の全体の厚さt11を0.5mm〜1.5mmとしたのは、第1の実施形態においてt1を0.5mm〜1.5mmとしたのと同様の理由による。
第4の実施形態においては、天板部41に凸部41dが形成されているので、凹部72eの深さt10を第1の実施の形態よりも小さくしても、ライナ72の隔壁部72fと、天板部41の凸部上面41cとは接触されることはない。
従って、この第4の実施の形態においては、ライナ72の全体の厚さt11も、第1の実施の形態よりも小さくすることが可能となる。
この第4の実施形態においても、第1の実施の形態と同様に、打検時に隔壁部72fが天板部41の凸部上面41cと接触されることがなく、打検特性及びガスの密封性を共に満足させることができる。
また、キャップ71の打検時の振動特性は、このキャップ71とボトル缶との組み付け状態のバラツキ、キャップ本体4の材料特性のバラツキにより変動されるが、この第4の実施形態においては、天板部41に形成された凸部41dを打検時の振動部分として構成することにより、振動部分をキャップ71の他の部分から分離することができるので、前記組み付け状態のバラツキ、キャップ本体4の材料特性のバラツキによる影響を低減することができる。
図7は、本発明の第5の実施形態のキャップ81を示すものであり、第3の実施形態と共通する部分には同一の符号を配して説明を省略する。
この第5の実施形態のキャップ81においては、天板部41の径方向中央部に、天板部の内面側に向けて屹立形成された周壁面41eと凹設部底面41fとを備える凹設部41gが形成されている点が第3の実施の形態と異なっている。
この凹設部41gの内径φLは、8mm〜26mmとされており、ライナ62の凹部64dの内径φJよりも小さくされている。
凹設部41gの内径φLを8mm〜26mmとしたのは、φLが26mmよりも大きいと絞り加工が困難となる一方、φLを8mmよりも小さくすると、打検時にこの凹設部41gが振動しにくくなるからである。
また、凹設部41gのライナ62に対向される側の底面41hと、樹脂部材64の凹部底面64cとの間隔t12を、0.05mm〜0.50mmとしておけば、第3の実施の形態と同様に、エラストマに対して硬度の高い樹脂部材64が凹設部41gと接触されることはない。
この第5の実施形態においても、第3の実施の形態と同様に、樹脂部材64がエラストマに対して硬度の高いポリプロピレン等により形成されているので、内圧が作用した場合でも、制振効果の高いベース部材63が凹設部41gの底面41hに直接接触されることがなく、打検特性及びガスの密封性を共に満足させることができる。
また、キャップ81の打検時の振動特性は、このキャップ81とボトル缶との組み付け状態のバラツキ、キャップ本体4の材料特性のバラツキにより変動されるが、この第5の実施形態においては、天板部41に形成された凹設部41gを打検時の振動部分として構成することにより、振動部分をキャップ81の他の部分から分離することができるので、前記組み付け状態のバラツキ、キャップ本体4の材料特性のバラツキによる影響を低減することができる。
更に、第4の実施形態のように膨出空間を形成していないので、キャップ付ボトル缶全体の高さを小さくすることができると共に、カートンケース詰めの際に、カートンの天面とキャップ天面とが接触することがない。
ここで、本発明の効果を検証するために、図4において、外径φDが38mm、凹部の内径φCが28mm、全体の厚さt5を1mmとしたキャップ51において、熱可塑性樹脂からなるリング部材54の厚さt4の、全体の厚さt5に対する割合を変更した以下のような実施例と比較例を作成した。
なお、本検証に用いたキャップ51のベース部材53に用いたスチレン系エラストマは、スチレン/エチレン−ブテン/スチレンブロック共重合体からなるものであり、リング部材54に用いた熱可塑性樹脂は、高密度ポリエチレン(HDPE)からなるものであるが、これらに限定されるものでないことは言うまでもない。
<実施例1>t4のt5に対する割合:55%
<実施例2>t4のt5に対する割合:65%
<実施例3>t4のt5に対する割合:95%
<比較例1>t4のt5に対する割合:50%
<比較例2>t4のt5に対する割合:97%
そして、これら実施例及び比較例のキャップを同一の材質および形状からなるボトル缶の口金部に螺着してキャップ付ボトル缶を形成し、実施例1乃至3と比較例1及び2とについて、缶内圧を0.04MPaから0.20MPaまで0.02MPaずつ上昇させたサンプルを作成し、これらのサンプルをレトルト殺菌処理と同一の処理条件下に置いた後、それぞれの内圧のサンプルについて打検を行った。
ここで、作成したサンプルの缶内圧を0.04MPaから0.20MPaとしたのは、缶内圧が0.04MPaより小さくなると、搬送時の衝撃によりボトル缶が容易に変形してしまうと共に振動音が出にくくなるため固有周波数の判別が困難となる一方、缶内圧が0.20MPaより大きくなると、ベース部材53がリング部材54の内側開口部から押し出されて天板部41の内面41aと接触してしまい、打検時に固有周波数値を捉えることが困難となるからである。
そして、それぞれの内圧に設定された上述のサンプルについて打検を行って固有周波数を得て、これら固有周波数と缶内圧との関係を表す検量線を作成し、
(1)この検量線の傾きが、缶内圧が0.02MPa上昇する毎に、固有周波数が200Hz以上増加する場合を「合格」、
(2)検量線の傾きが、缶内圧を0.02MPa上昇させても、固有周波数の増加が200Hzに満たない場合、固有周波数が得られないものがあり、検量線を作成することができない場合を「不合格」
とした。
評価の結果、実施例1乃至実施例3のキャップ付ボトル缶は、0.04MPaから0.20MPaまでの缶内圧に対し、上述した(1)の条件をいずれも満足することができ、「合格」となった。
これに対し、比較例1及び比較例2のキャップ付ボトル缶は、上述した(1)の条件を満足することができず「不合格」となった。
具体的には、比較例1にあっては、缶内圧を上昇させるにつれてベース部材53の隔壁部53cが変形により天板部41の内面41aに接触されたため、缶内圧に対応したキャップの固有振動が得られず、適正な検量線を作成することができなかった。
また、比較例2にあっては、隔壁部53cの変形量が大きくなって天板部41の内面41aに接触したこと、あるいは、エラストマからなるベース部材53の厚さt3(図4参照)が薄いため、レトルト殺菌処理と同一の処理を行うと、ベース部材53の弾性力が低下すると共にヘッドスペースの窒素ガスが漏れて缶内圧が低下したことにより、適正な検量線を作成することができなかった。
以上の結果から、実施例1乃至3は、比較例1及び2よりも打検特性が優れていることが確認できた。
打検時のキャップ本体の振動音を正確に測定することができるキャップ及びかかるキャップキャップ付ボトル缶を提供できる。
本発明の第1の実施の形態におけるキャップ付ボトル缶の要部を説明する部分断面図である。 本発明の第1の実施の形態におけるキャップ2の要部を示す図である。 本発明の第1の実施の形態において、缶内圧がライナ5に作用し、隔壁部5fがキャップ2の天板部41の方向に変位されている様子を示す図である。 本発明の第2の実施の形態におけるキャップ51の要部を示す図である。 本発明の第3の実施の形態におけるキャップ61の要部を示す図である。 本発明の第4の実施の形態におけるキャップ71の要部を示す図である。 本発明の第5の実施の形態におけるキャップ81の要部を示す図である。
符号の説明
1 キャップ付ボトル缶 2,51,61,71,81 キャップ 5,52,62,72 ライナ 3 ボトル缶 4 キャップ本体 41 天板部 53,63 ベース部材 54 リング部材 64 樹脂部材

Claims (4)

  1. ボトル缶に被着され、
    天板部とこの天板部の周縁部から垂下された周壁部が形成されたキャップ本体と、前記天板部の内面側に配置されるライナとを有するキャップであって、
    前記ライナには、前記天板部の内面側と前記ボトル缶の内部空間とを区画する隔壁部が形成されると共に、前記天板部の内面と対向される面に、前記隔壁部を前記天板部の内面から離間させる凹部が形成されており、
    この凹部の深さが、前記ボトル缶の内部空間からの内圧作用時の、前記隔壁部の前記天板部側への変位量よりも大きくされたことを特徴とするキャップ。
  2. 前記天板部の径方向中央部に、天板部の外面側に向けて屹立形成された周壁を備える凸部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のキャップ。
  3. 前記天板部の径方向中央部に、天板部の内面側に向けて屹立形成された周壁を備える凹設部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のキャップ。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載のキャップが被着されてなるキャップ付ボトル缶。
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