JP2006203340A - リソース管理装置および方法、ならびにシステム - Google Patents

リソース管理装置および方法、ならびにシステム Download PDF

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Abstract

【課題】リソース管理サーバ内の簡便な処理により、リソースを解放できるようにする。
【解決手段】自己の管理範囲内でリソースを確保するリソース管理部303と、確保されたリソースを特定する情報が登録されたリソース管理テーブル203と、確保されたリソースを特定する情報が付加されたリソース擬似解放要求メッセージを作成しリソース管理部303へ出力するリソース擬似解放処理部305とを備える。リソース管理部303は、リソース管理テーブル203を参照してリソース擬似解放要求メッセージに付加された情報によりリソースを特定し、特定されたリソースを解放する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、通信ネットワークにおけるリソースを管理するリソース管理装置および方法、ならびにシステムに関する。
通信ネットワーク、特にIP(Internet Protocol)ネットワークを利用して音声や映像等のコンテンツを提供する場合には、通信路の容量を超えた利用要求によって輻輳が発生すると、パケットの損失等に伴い通信品質が劣化してしまう。従来より、このような通信品質の劣化を防ぐことを目的として、リソース管理装置(リソース管理サーバ)によるネットワークレイヤにおけるリソース管理が研究されている。
この種のリソース管理は、通信ネットワークを構成するルータとは独立したリソース管理サーバによって、通信ネットワークを構成するノード間(リンク)の伝送容量とその利用状況を管理するとともに、ユーザ端末等からのリソース確保要求に対して適切なリソースを払い出すものである。
このようなリソース管理の一例として、次のような方法が開示されている。
まず、通信ネットワークの運用開始前に、その通信ネットワーク中のリンク(接続情報)および各リンクのリソース容量を含むルーティング情報に基づいて、パケットが通過する経路を計算し、これを「経路テーブル」に記憶させるとともに、各リンクのリソース容量を「リソース管理テーブル」に記憶させる。このリソース管理テーブルによって、その通信ネットワークにおける「総リソース容量」と「利用中のリソース容量」または「利用可能な残りリソース容量」とが管理される。
通信ネットワークの運用開始後にあっては、リソース管理サーバにおいて、通信サービスの利用要求(リソース確保要求)を受け付けると、要求された通信の発着IPアドレスを基に経路テーブルから当該通信に必要となるリンクを特定する。そして、リソース管理テーブルを参照し、これらのリンクのそれぞれについて当該通信に必要となる容量が利用可能か否かをチェックする。その結果、十分な容量が利用可能である場合には、通信サービスの利用要求に対して許諾応答するとともに、上記リンクからなるリソースを確保する。具体的には、リソース管理テーブルの「利用中のリソース容量」に当該通信に割り当てられる容量を加算して記憶させる。これに対し、リソースを確保できない場合には、利用要求に対して拒絶応答する(例えば、特許文献1および非特許文献1を参照)。
また、リソースの使用終了時には、それまで通信用に確保していたリソースを速やかに解放する。
なお、出願人は、本明細書に記載した先行技術文献情報で特定される先行技術文献以外には、本発明に関連する先行技術文献を出願時までに発見するには至らなかった。
特開2003−258855号公報 矢口他、「大規模IP網における管理サーバを用いたリソース管理方式の一提案と具体例」、信学総合大会、B−6−31(2002)
通信ネットワークが大規模になると、管理しなければならないリソースが膨大になるとともに、リソース管理サーバで対応すべきリソース確保要求が増大するので、1台のリソース管理サーバで通信ネットワーク全体のリソースを管理することは困難となる。このような問題に対処するには、通信ネットワークを、例えば地域ごとに複数の管理範囲に分割し、これらの管理範囲にそれぞれリソース管理サーバを設けることが考えられる。
異なる事業者によって運用されている複数の通信ネットワークを接続する場合には、各通信ネットワークにそれぞれリソース管理サーバを設ければよい。この場合には、大きな通信ネットワークを事業者ごとに分割し、それぞれに各事業者の通信ネットワークを管理範囲とするリソース管理装置を設けたものと捉えることができる。
このような通信ネットワークにおいて、通信を行う発端末と着端末とがそれぞれ異なる管理範囲に属する場合には、複数の管理範囲にまたがる一連のリソースを複数のリソース管理サーバの間で連携しながら管理する必要がある。その一つの管理方法として、管理範囲が隣接するリソース管理サーバ同士でリソースに関するメッセージを送受信し、このメッセージに基づいてそれぞれが管理範囲内のリソースを管理する方法が考えられる。
具体的に言えば、通信を開始するにあたって、リソース確保要求を受信したリソース管理サーバがその管理範囲内において必要なリソースを確保するとともに、必要に応じて管理範囲が隣接するリソース管理サーバ(以下、「隣接サーバ」と略記する)へリソース確保要求のメッセージを送信する。このメッセージを受信した隣接サーバもまたその管理範囲内においてリソースを確保し、必要に応じて他の隣接サーバへリソース確保要求のメッセージを送信する。
また、通信終了の際には、リソース解放要求を受信したリソース管理サーバがその管理範囲内において当該通信のために確保されていたリソースを解放するとともに、先にリソース確保要求のメッセージを送信した隣接サーバへ今度はリソース解放要求のメッセージを送信する。このメッセージを受信した隣接サーバもまたその管理範囲内においてリソースを解放し、先にリソース確保要求のメッセージを送信した他の隣接サーバへリソース解放要求のメッセージを送信する。
しかし、この方法では、リソース確保要求のメッセージを受信したリソース管理サーバがその管理範囲内でリソースを確保して通信が開始した後、この通信の終了前に、当該リソース管理サーバとメッセージ送信元の隣接サーバとの間の接続が切断された場合や、この隣接サーバがダウンした場合などには、当該リソース管理サーバは、隣接サーバからリソース解放要求のメッセージを受信することができない。このような場合には、通信のために確保されたリソースが、その通信の終了後も長期間にわたって解放されることはない。リソースが確保され続ける間は、このリソースを新規の通信に使用することもできず、無駄なリソース消費となるという問題があった。
また、当該リソース管理サーバがリソース解放要求のメッセージを受信できないと、リソース確保要求のメッセージ送信先の隣接サーバへリソース解放要求のメッセージを送信することもできない。このため、リソースを確保した隣接サーバにおいても同様に、無駄なリソース消費となるという問題があった。
さらに、リソース管理サーバの保守者からは、複数の管理範囲にまたがる一連のリソースを任意に解放できるようにしたいという要望があった。
例えば、リソース管理テーブルの「利用中のリソース容量」から、確保されているリソースの容量を減算する作業をマニュアルで行うことで、リソースを解放することが可能である。しかし、リソースが多数のリンクからなる場合には、その作業は困難なものとなる。また、一連のリソースを確保するすべてのリソース管理サーバにおいて同様の作業を行うことは極めて困難である。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、リソース管理サーバ内の簡便な処理により、その管理範囲内およびそれに隣接する管理範囲内において確保されたリソースを解放できるようにする。
このような目的を達成するために、本発明にかかるリソース管理装置は、互いにリンクされた複数のルータと端末とから構成される通信ネットワークを分割した複数の管理範囲ごとに設けられ、それぞれの管理範囲内におけるリソースを管理するリソース管理装置であって、当該リソース管理装置の管理範囲内でリソースを確保するリソース確保手段と、確保された前記リソースを特定する情報を記録する記録手段と、前記情報が付加された第1のリソース解放要求メッセージを作成するメッセージ作成手段と、前記記録手段を参照して前記第1のリソース解放要求メッセージに付加された前記情報により前記リソースを特定し、特定された前記リソースを解放するリソース解放手段とを備えることを特徴とする。
このリソース管理装置は、要求される通信における着端末の識別子および確保したいリソース量を含むリソース確保要求メッセージを受信するメッセージ受信手段と、前記リソース確保要求メッセージに含まれる前記識別子に対応する前記着端末が前記当該リソース管理装置の管理範囲内にないときに、管理範囲が隣接する他のリソース管理装置へ前記リソース確保要求メッセージを送信するメッセージ送信手段とを更に備え、前記リソース確保手段は、前記リソース確保要求メッセージが受信されたときに前記リソースを確保するとともに、確保された前記リソースを特定する前記情報を前記記録手段に記録し、前記リソース確保要求メッセージが前記他のリソース管理装置へ送信されたときに、前記記録手段に記録されている前記情報に前記他のリソース管理装置の識別子を関連づけて記録するものであってもよい。
ここで、前記メッセージ送信手段は、前記第1のリソース解放要求メッセージに基づく前記リソースの解放時に、前記記録手段において前記リソースを特定する前記情報に関係づけられた前記識別子に対応する前記他のリソース管理装置へ、前記他のリソース管理装置の管理範囲内で確保されたリソースを特定する情報が付加された第2のリソース解放要求メッセージを送信するものであってもよい。
また、前記メッセージ受信手段は、前記当該リソース管理装置の管理範囲内で確保された前記リソースを特定する前記情報が付加された第3のリソース解放要求メッセージを受信し、前記リソース解放手段は、前記記録手段を参照して前記第3のリソース解放要求メッセージに付加された前記情報により前記リソースを特定し、特定された前記リソースを解放するものであってもよい。
上述したリソース管理装置は、前記リソース確保手段により前記リソースが確保されてからの時間をカウントするタイマを更に備え、前記メッセージ作成手段は、確保された前記リソースが解放されることなく所定時間を経過したときに、前記リソースに対する前記第1のリソース解放要求メッセージを作成するものであってもよい。
または、前記リソース確保要求メッセージの送信元との通信状態を検出する通信状態検出手段と、前記送信元との通信不能が検出されたときに、前記送信元からの前記リソース確保要求メッセージにより前記当該リソース管理装置の管理範囲内で確保されてから未だに解放されていないリソースを検索する未解放リソース検索手段とを更に備え、前記メッセージ作成手段は、検索されたリソースに対する前記第1のリソース解放要求メッセージを作成するものであってもよい。
または、前記当該リソース管理装置の保守者による操作に基づき確保済みのリソースに対する解放要求を前記メッセージ作成手段へ出力する管理端末を更に備え、前記メッセージ作成手段は、前記解放要求に基づき前記第1のリソース解放要求メッセージを作成するものであってもよい。
また、上述したリソース管理装置は、リソースの解放に失敗したときに解放失敗を示すログを作成し保持するログ管理手段を更に備えるものであってもよい。
また、本発明に係るリソース管理方法は、互いにリンクされた複数のルータと端末とから構成される通信ネットワークを複数の管理範囲に分割し、これらの管理範囲ごとに設けられたリソース管理装置によって前記通信ネットワークのリソースを管理するリソース管理方法であって、一のリソース管理装置において、前記一のリソース管理装置の管理範囲内でリソースを確保するとともに、前記リソースを特定する情報を記録手段に記録するステップと、前記情報が付加された第1のリソース解放要求メッセージを作成するステップと、前記第1のリソース解放要求メッセージに基づき、前記記録手段を参照して前記情報により前記リソースを特定し、特定された前記リソースを解放するステップとを備えることを特徴とする。
このリソース管理方法は、要求される通信における着端末の識別子および確保したいリソース量を含むリソース確保要求メッセージを受信するステップと、前記リソース確保要求メッセージに含まれる前記識別子に対応する前記着端末が前記一のリソース管理装置の管理範囲内にないときに、管理範囲が隣接する他のリソース管理装置へ前記リソース確保要求メッセージを送信するとともに、前記記録手段に記録されている前記情報に前記他のリソース管理装置の識別子を関連づけて記録するステップとを更に備え、前記リソースを確保するステップは、前記リソース確保要求メッセージが受信されたときに前記リソースを確保するものであってもよい。
また、前記第1のリソース解放要求メッセージに基づく前記リソースの解放時に、前記記録手段から前記リソースを特定する前記情報に関係づけられた前記識別子を検索するステップと、検索された前記識別子に対応する前記他のリソース管理装置へ、前記他のリソース管理装置の管理範囲内で確保されたリソースを特定する情報が付加された第2のリソース解放要求メッセージを送信するステップとを更に備えるものであってもよい。
ここで、前記他のリソース管理装置において、前記第2のリソース解放要求メッセージを受信するステップと、前記第2のリソース解放要求メッセージに付加された前記情報により、前記他のリソース管理装置の管理範囲内で確保された前記リソースを特定し、特定された前記リソースを解放するステップとを備えるものであってもよい。
また、上述したリソース管理方法において、前記第1のリソース解放要求メッセージを作成するステップは、確保された前記リソースが解放されることなく所定時間を経過したときに、前記リソースに対する前記第1のリソース解放要求メッセージを作成するものであってもよい。
または、前記リソース確保要求メッセージの送信元との通信状態を検出するステップと、前記送信元との通信不能が検出されたときに、前記送信元からの前記リソース確保要求メッセージにより前記一のリソース管理装置の管理範囲内で確保されてから未だに解放されていないリソースを検索するステップとを更に備え、前記第1のリソース解放要求メッセージを作成するステップは、検索されたリソースに対する前記第1のリソース解放要求メッセージを作成するものであってもよい。
または、前記第1のリソース解放要求メッセージを作成するステップは、前記一のリソース管理装置の保守者による確保済みのリソースに対する解放要求に基づき、前記第1のリソース解放要求メッセージを作成するものであってもよい。
また、上述したリソース管理方法は、リソースの解放に失敗したときに解放失敗を示すログを作成し保持するステップを更に備えるものであってもよい。
また、本発明に係るリソース管理システムは、互いにリンクされた複数のルータと端末とから構成される通信ネットワークを複数の管理範囲に分割し、これらの管理範囲ごとに設けられたリソース管理装置によって前記通信ネットワークのリソースを管理するリソース管理システムであって、前記リソース管理装置は、上述したリソース管理装置であることを特徴とする。
本発明では、当該リソース管理装置の内部でリソース解放要求メッセージを作成し、このメッセージに基づいて自己の管理範囲内において確保されたリソースを解放する。このため、リソース確保要求メッセージの送信元がダウンするなどしてリソース解放要求メッセージが送られて来なくても、リソースを解放することができる。
さらに、当該リソース管理装置からリソース確保要求メッセージの送信先へリソース解放要求メッセージを送信することによって、この送信先の管理範囲内において確保されたリソースを解放することができる。
したがって、リソース解放要求メッセージが送られて来なくても、複数の管理範囲にまたがる一連のリソースを解放し、新規の通信に使用することが可能となり、リソースを有効に利用することができる。
また、自装置内で作成されたリソース解放要求メッセージを用いて、あたかもリソース解放要求メッセージを受信したときと同様の処理を擬似的に行うことにより、通常の解放処理と同じ性能で、解放処理を行うことができる。したがって、リソース容量の減算作業をマニュアルで行う必要がないので、解放処理を正確かつ簡便に行うことができる。
また、当該リソース管理装置の保守者からの指示に基づいてリソース解放要求メッセージを作成することによって、保守者が任意にリソースを解放できるようになる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
1.第1の実施の形態
1−1.リソース管理システムの概要
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかるリソース管理システムの概要を示すブロック図である。
このリソース管理システムは、通信ネットワークのリソースを管理する複数のリソース管理サーバRMS1,RMS2,RMS3から構成される。
ここで、管理対象となる通信ネットワークは、インターネットプロトコル(IP)に基づく通信ネットワークであり、互いにリンクされた複数のルータR(R11,R12,R13,R14,R21,R22,R23,R24,R31,R32,R33,R34)と端末T(T11,T12,T31,T32)とから構成される。この通信ネットワークのリソースとは、通信を行う2つの端末(発端末および着端末)間の通信路を構成する、端末TとルータRとの間のアクセスラインおよびルータR相互間のリンクのことをいう。
このリソース管理システムでは、通信ネットワークが複数の管理範囲NW1,NW2,NW3に分割され、これらの管理範囲NW1〜NW3に対して、それぞれリソース管理サーバRMS1〜RMS3が設けられている。図1においては、リソース管理サーバRMS1は、管理範囲NW1のリソースを管理するリソース管理装置、リソース管理サーバRMS2は、管理範囲NW2のリソースを管理するリソース管理装置、リソース管理サーバRMS3は、管理範囲NW3のリソースを管理するリソース管理装置である。これらのリソース管理サーバRMS1〜RMS3は、互いに通信可能に接続される。
上述した構成は、個々の管理範囲NW1〜NW3をそれぞれ一つの通信ネットワーク、リソース管理サーバRMS1〜RMS3をそれぞれ通信ネットワークNW1〜NW3のリソースを管理するリソース管理装置と捉えることもできる。
アプリケーションサーバASは、端末(例えば、端末T11)からの通信要求を受けて、この端末が属する管理範囲(例えば、管理範囲NW1)のリソースを管理するリソース管理サーバ(例えば、リソース管理サーバRMS1)に要求メッセージを送信するサーバである。要求メッセージには、通信に必要なリソースの確保を要求するリソース確保要求メッセージ、確保されたリソースの変更を要求するリソース変更要求メッセージ、および確保されたリソースの解放を要求するリソース解放要求メッセージ等がある。
なお、図1には3つのリソース管理サーバRMS1〜RMS3と3つの管理範囲NW1〜NW3とが描かれているが、通信ネットワークが4つ以上の管理範囲に分割された場合にも、それぞれの管理範囲にリソース管理サーバを設ければよい。
1−2.リソース管理サーバの構成
リソース管理サーバRMS1〜RMS3は、それぞれ通信機能を有するコンピュータであり、それぞれ送受信部とデータベース部とリソース管理サーバ本体とを有する。これらの基本的な機能はリソース管理サーバRMS1〜RMS3のそれぞれにおいて共通している。
なお、これらの機能は、演算装置(MPU)や記憶装置(ROMおよびRAM等の内部メモリの他、HDD等の外部記憶装置を含む)などのコンピュータのハードウェア資源とこのコンピュータにインストールされたコンピュータ・プログラム(ソフトウェア)とが協働することによって実現される。
図2は、リソース管理サーバRMSi(i=1,2,3)の機能ブロック図である。
送受信部i1は、通信インターフェースを備え、アプリケーションサーバASや、当該リソース管理サーバRMSiの管理範囲NWiに隣接する他の管理範囲NWi−1,NWi+1を管理する他のリソース管理サーバ(以下、単に「隣接サーバ」という)RMSi−1,RMSi+1との間で、各種メッセージを送信および受信する。
データベース部(記録手段)i2には、リソース管理サーバ本体i3によるリソース管理に必要な各種情報が記録される。
リソース管理サーバ本体i3は、受信された要求メッセージに応じて当該リソース管理サーバRMSiの管理範囲NWi内におけるリソースの確保および解放を行うとともに、必要に応じて着側の隣接サーバRMSi+1へ送信すべきメッセージを作成する。
なお、リソース管理サーバRMSiには、保守者によるリソース管理サーバRMSiの保守管理に用いられる保守端末i4が接続されている。
以下、リソース管理サーバRMSiの各部の機能について、さらに詳しく説明する。
1−2−1.データベース部i2
図2に示すように、データベース部i2は、アドレスリスト201、経路情報202およびリソース管理テーブル203を有する。
ここで、アドレスリスト201は、当該リソース管理サーバRMSiの管理範囲NWi内にある端末のIPアドレスのリストである。例えば、アドレスリスト201は、各端末のIPアドレスと、その端末を収容するエッジノード(例えば、端末T11を収容するルータR11)の名称と、そのエッジノードのIPアドレスからなる。
経路情報202は、当該リソース管理サーバRMSiの管理範囲NWi内にあるリソースから構成される通信経路のリストである。例えば、経路情報201は、管理範囲NWi内における経路の入口となるエッジノード(入口ノード)のIPアドレスと、経路の出口となるエッジノード(出口ノード)のIPアドレスと、これらのノード間を接続するリソースの容量(総容量および利用中の容量(または利用可能な残りの容量))と、これらのリソースの詳細情報とからなる。
リソースの詳細情報には、入口ノードと出口ノードとの間や発端末と着端末との間の経路を構成する個々のリソース、すなわちアクセスライン(端末とルータまたはスイッチングハブとの間のパス)やアクセス集線ライン(スイッチングハブとルータとの間のパス)およびリンク(ルータとルータとの間のパス)、発端末のIP、着端末のIP、当該経路を使用しているユーザIDが列挙されている。ただし、発端末IPや着端末IPは必ずしも表記されていなくてもよい。当該リソース管理装置の管理範囲NWi内で経路の入口ノードのIPアドレスと出口ノードのIPアドレスが特定できればよい。
また、各経路には、「リソースID」が付与されている。このリソースIDは、当該リソース管理サーバRMSiの管理範囲NWi内においてユニークな識別子である。したがって、リソースIDを参照することによって、経路を構成するノード間のアクセスラインやリンクを列挙しなくても、管理範囲NWi内における経路(リソースの集合)を特定することができる。
リソース管理テーブル203は、リソース管理サーバ本体i3によって確保されたリソースに関する情報(リソース情報)を管理するテーブルである。リソース管理テーブル202は、例えば図3に示すように、「リソースID」、「着端末IP」、「リソース容量」、「送信元サーバID」、「送信元リソースID」、「送信先サーバID」、「送信先リソースID」、「タイマ」および「リソース確保状態」という項目を含む。
ここで、「リソースID」は、リソース管理サーバ本体i3によって確保されたリソース(経路)を識別するものであり、上述した経路情報202において使用されるリソースIDと同じものである。
「着端末IP」は、通信の着端末のIPアドレスである。
「リソース容量」は、リソースを構成するリンク等の総容量および利用中の容量(または利用可能な残りの容量)である。
「送信元サーバID」および「送信先サーバID」は、発端末と着端末との間の通信経路が管理範囲に含まれるリソース管理サーバのうち、管理範囲が当該リソース管理サーバRMSiに隣接する隣接サーバ等の識別子である。より詳しくは、「送信元サーバID」は、リソース確保要求メッセージの送信元、すなわち当該リソース管理サーバRMSiへリソース確保要求メッセージを送信した隣接サーバRMSi−1(またはアプリケーションサーバAS)の識別子である。また、「送信先サーバID」は、リソース確保要求メッセージの送信先、すなわち当該リソース管理サーバRMSiからリソース確保要求メッセージを送信した隣接サーバRMSi+1の識別子である。
「送信元リソースID」は、リソース確保要求メッセージの送信元、すなわち隣接サーバRMSi−1によって確保されたリソースに付与されたリソースIDである。「送信先リソースID」は、リソース確保要求メッセージの送信先、すなわち隣接サーバRMSi+1によって確保されたリソースに付与されたリソースIDである。
「タイマ」には、当該リソース管理サーバRMSiの管理範囲NWiにおいてリソースが確保されたときに始動し、確保されたリソースが解放されるまで時間をカウントするタイマの値が表示される。
「リソース確保状態」は、タイマの値が基準時間を超えたか否かを示す。例えば、初期値を「0」とし、タイマの値が基準時間を超えたときに「1」を立てる。リソース確保状態が「1」になったときには、リソースが確保されてから解放されることなく基準時間が経過したことが分かる。なお、基準時間は任意に設定可能であり、例えば24時間とすることができる。
1−2−2.リソース管理サーバ本体i3
図2に示すように、リソース管理サーバ本体i3は、メッセージ解析部301と、着端末存否判定部302と、リソース管理部303と、メッセージ作成部304と、リソース擬似解放処理部(リソース擬似解放要求メッセージ作成部)305と、エラーログ管理部306とから構成される。
ここで、メッセージ解析部301は、送受信部i1で受信された各種メッセージを分析する。例えば、リソース確保要求メッセージに含まれる着端末のIPアドレスは、このメッセージ解析部301において識別される。
着端末存否判定部302は、データベース部i2のアドレスリスト201を参照して、受信されたリソース確保要求メッセージに含まれるIPアドレスに対応する着端末が当該リソース管理サーバRMSiの管理範囲NWi内にあるか否かを判定する。
リソース管理部303は、受信された要求メッセージに応じて、データベース部i2の経路情報202を参照してリソース管理テーブル203の内容を更新し、当該リソース管理サーバRMSiの管理範囲NWi内において通信に必要なリソースの確保、および確保されたリソースの解放を行う。したがって、リソース管理部303は、リソース確保手段およびリソース解放手段として作用する。リソース管理部303はまた、定期的にリソース管理テーブル203の「リソース確保状態」をチェックし、確保されてから解放されることなく基準時間が経過したリソースを検出する。このリソースを「未解放リソース」と呼ぶ。
メッセージ作成部304は、着端末存否判定部302による判定の結果、着端末が当該リソース管理サーバRMSiの管理範囲NWi内にないと判定されたときに、隣接サーバRMSi+1へ送信すべきリソース確保要求メッセージを作成する。また、リソース管理部303によって解放されたリソースに繋がるリソースが隣接サーバRMSi+1によって確保されている場合に、この隣接サーバRMSi+1へ送信すべきリソース解放要求メッセージを作成する。
リソース擬似解放処理部305は、リソース管理部303によって未解放リソースが検出されたときに、その旨を保守端末i4に通知し、これに対する保守端末i4からの指示に基づいてリソース擬似解放要求メッセージ(第1のリソース解放要求メッセージ)をメッセージ解析部301へ出力し、隣接サーバRMSi−1からのリソース解放要求メッセージが受信されたときと同様の処理をメッセージ解析部301、リソース管理部303およびメッセージ作成部304等に擬似的に行わせる。具体的には、リソース管理部303によって検出された未解放リソースを強制的に解放させる。解放させたリソースに繋がるリソースが隣接サーバRMSi+1によって確保されている場合には、そのリソースを解放させるリソース擬似解放要求メッセージ(第2のリソース解放要求メッセージ)を作成させ、隣接サーバRMSi+1へ送信させる。
エラーログ管理部306は、リソース管理部303によるリソースの解放に失敗したときにエラーログを作成し、保持する。エラーログには、yyyymmddhhss(日付と時刻)、「エラー内容:解放失敗」、「リソースID」、「リソース管理サーバID」が記載される。エラーログ管理部306で保持されているエラーログは、保守端末i4から閲覧可能である。
図4は、リソース擬似解放要求メッセージのフォーマットの一例を示す図である。
図4(a)に示すように、リソース擬似解放要求メッセージは、リソース管理サーバ間メッセージのヘッダ、このメッセージがリソース擬似解放要求メッセージであることを表すメッセージ番号、ホップ数、リソース擬似解放要求メッセージ送信元のリソース管理サーバ固有の識別子、各種コード(コード番号、コード一式の長さ、データ)およびベンダーIDが含まれる。
リソース擬似解放要求メッセージに記載されるコードには、図4(b)に示す3種類がある。
(1)「リソースID」:リソース管理サーバにおいて独自に付与されたリソースIDである。
(2)「リソース管理サーバID」:上記(1)のリソースIDを付与したリソース管理サーバ固有の識別子である。
(3)「解放後のリソース量」:解放後に指定のリソース量である。この値を「0」に設定すれば、リソースを完全に解放できる。また、「0」以外の値に設定すれば、リソースを部分的に解放し、リソース量を変更できる。
1−3.リソース管理サーバの動作
次に、複数の管理範囲を経由する通信を行う際のリソースの確保から解放または擬似解放までの一連の処理について説明する。
図5は、リソース管理サーバRMSiによって行われるリソースの確保から解放または擬似解放までの一連の処理の流れの概略を示すフローチャートである。
複数の管理範囲を経由する通信を開始する際には、その通信に必要なリソースの確保を要求するリソース確保要求メッセージが隣接サーバRMSi−1から送られて来る。リソース管理サーバRMSiは、このリソース確保要求メッセージを受信すると(ステップS1,YES)、自己の管理範囲NWi内において、要求されたリソースを確保する(ステップS2)。
その後、通信を終了する際に、その通信のために確保されていたリソースの解放を要求するリソース解放要求メッセージが隣接サーバRMSi−1から送られて来る。リソース管理サーバRMSiは、このリソース解放要求メッセージを受信すると(ステップS3,YES)、自己の管理範囲NWi内において、確保されていたリソースを解放し(ステップS4)、一連の処理を終了する。
しかし、隣接サーバRMSi−1がダウンするなどしてリソース解放要求メッセージが送られて来ない場合には(ステップS3,NO)、リソース管理サーバRMSiは、ステップS2でリソースを確保してから基準時間経過後に(ステップS5,YES)、リソース解放要求メッセージが受信されたときと同様に、確保されていたリソースの解放処理を擬似的に行い(ステップS6)、一連の処理を終了する。
以下、各処理の詳細を説明する。
1−3−1.リソース確保処理(ステップS2)
図6は、リソース管理サーバRMSiによるリソース確保処理の流れを示すフローチャートである。
送受信部i1において隣接サーバRMSi−1からのリソース確保要求メッセージが受信されると(図5のステップS1,YES)、メッセージ解析部301は、リソース確保要求メッセージに含まれる「着端末IP」、「確保したいリソース量」、「サーバID」および「リソースID」を抽出する。ここで、「着端末IP」は、通信を行う着端末のIPアドレス、「確保したいリソース量」は、通信に必要なリソース量、「サーバID」は、リソース確保要求メッセージの送信元である隣接サーバRMSi−1のサーバID、「リソースID」は、隣接サーバRMSi−1の管理範囲NWi−1において確保されたリソースを特定するリソースIDである。
そして、着端末存否判定部302は、アドレスリスト201を参照し、着端末が当該リソース管理サーバRMSiの管理範囲NWi内にあるか否かを判定する(ステップS21)。
着端末が管理範囲NWi内にあった場合には(ステップS21,YES)、リソース管理部303は、経路情報202を参照し、管理範囲NWi内におけるリソースを検索する。そして、検索されたリソースの利用中容量に、メッセージに含まれていた「確保したいリソース量」を加算する。さらに、このリソースを特定するリソースIDをリソース管理テーブル203に登録する。この際、リソース管理テーブル203の「リソース容量」の欄に、加算処理後のリソース容量を記載する。また、「着端末IP」、「送信元サーバID」および「送信元リソースID」の欄に、リソース確保要求メッセージに含まれていた着端末IP、サーバIDおよびリソースIDをそれぞれ記載する(ステップS22)。
このようにして管理範囲NWi内におけるリソース確保が終了すると、リソースが確保されてから解放されるまで時間をカウントするタイマを始動させる(ステップS23)。
メッセージ作成部304は、図5のステップS1で受信されたリソース確保要求メッセージの送信元である隣接サーバRMSi−1を、リソース確保要求メッセージから抽出された「サーバID」によって特定し、この隣接サーバRMSi−1へ送信する応答メッセージを作成する。応答メッセージには、リソース確保要求メッセージから抽出された「リソースID」および当該リソース管理サーバRMSiにおいて確保されたリソースを特定するリソースIDを、それぞれ「送信元リソースID」および「リソースID」として付加する。この応答メッセージを送受信部i1より隣接サーバRMSi−1へ送信することによって(ステップS24)、隣接サーバRMSi−1は、応答メッセージに付加された情報から、どのリソースに繋がるリソースがリソース確保要求メッセージの送信先で確保されたのか、また送信先で確保されたリソースの識別子を知ることができる。ここで、メインルーチンに戻る。
これに対し、着端末存否判定部302による判定の結果、着端末が管理範囲NWi内になかった場合には(ステップS21,NO)、ステップS22と同様にして管理範囲NWi内においてリソースを確保し(ステップS25)、タイマを始動させる(ステップS26)。さらに、メッセージ作成部304がリソース確保要求メッセージを作成して、送受信部i1より隣接サーバRMSi+1へ送信する(ステップS27)。このリソース確保要求メッセージには、受信されたリソース確保要求メッセージから抽出された「着端末IP」および「確保したいリソース量」をそのまま付加し、当該リソース管理サーバRMSiの識別子および当該リソース管理サーバRMSiの管理範囲NWiにおいて確保されたリソースを特定するリソースIDを、それぞれ「サーバID」および「リソースID」として付加する。リソース確保要求メッセージを送信する際には、リソース管理テーブル203の「リソースID」に関連づけて、「送信先サーバID」に隣接サーバRMSi+1の識別子を記載する。
その後、リソース確保要求メッセージの送信先となった隣接サーバRMSi+1からの応答メッセージを送受信部i1において受信すると(ステップS28,YES)、メッセージ解析部301は、応答メッセージに含まれる「リソースID」および「送信元リソースID」を抽出する。ここで、「リソースID」は、隣接サーバRMSi+1の管理範囲NWi+1において確保されたリソースを特定するリソースIDであり、当該リソース管理サーバRMSiから見ると「送信先リソースID」に当たるものである。したがって、抽出されたリソースIDをリソース管理テーブル203の「送信先リソースID」に記載する。
また、応答メッセージ中の「送信元リソースID」は、当該リソース管理サーバRMSiの管理範囲NWi内において確保されたリソースを特定するリソースIDである。したがって、リソース管理部303は、リソース管理テーブル203を参照して、このリソースIDに関係づけられた「送信元サーバID」および「送信元リソースID」を検索する。このようにして取得した「送信元サーバID」から、図5のステップS1で受信されたリソース確保要求メッセージの送信元である隣接サーバRMSi−1を特定し(ステップS29)、この隣接サーバRMSi−1へ送信する応答メッセージをメッセージ作成部304が作成する。応答メッセージには、取得した「送信元リソースID」および当該リソース管理サーバRMSiの管理範囲NWiにおいて確保されたリソースを特定する「リソースID」を付加する。この応答メッセージを送受信部i1より隣接サーバRMSi−1へ送信する(ステップS30)。ここで、メインルーチンに戻る。
例えば、通信の発端末および着端末がそれぞれ管理範囲NW1内および管理範囲NW3内にある場合には、リソース管理サーバRMS1が図5のステップS1および図6のステップS21,S25〜S30の処理を行い、リソース管理サーバRMS2が図5のステップS1および図6のS21,S25〜S30の処理を行い、リソース管理サーバRMS3が図5のステップS1および図6のステップS21〜S24の処理を行うことによって、3つの管理範囲NW1〜NW3にまたがる一連のリソースを確保することができる。
なお、リソース管理サーバRMS1は、図5のステップS1において、アプリケーションサーバASからのリソース確保要求メッセージを受信する。このリソース確保要求メッセージには「リソースID」が含まれていないので、リソース管理テーブル203の「送信元リソースID」は空欄となる。
1−3−2.リソース解放処理(ステップS4)
図7は、リソース管理サーバRMSiによるリソース解放処理の流れを示すフローチャートである。
送受信部i1において隣接サーバRMSi−1からのリソース解放要求メッセージが受信されると(図5のステップS3,YES)、メッセージ解析部301は、リソース解放要求メッセージに含まれる「リソースID」を抽出する。このリソースIDは、リソース確保要求メッセージの送信元である隣接サーバRMSi−1の管理範囲NWi−1において確保されたリソースを特定するリソースIDであり、当該リソース管理サーバRMSiから見ると「送信元リソースID」に当たるものである。したがって、リソース管理部303は、この送信元リソースIDをキーにしてリソース管理テーブル203を参照し、送信元リソースIDに関係づけられた自己の管理範囲NWi内における「リソースID」を検索する。このリソースIDに関係づけられた情報(例えば「送信先リソースID」)から、リソースIDによって特定されるリソースに繋がるリソースが隣接サーバRMSi+1によって確保されているか否かを判定する(ステップS41)。
隣接サーバRMSi+1によってリソースが確保されていない場合には(ステップS41,NO)、自己の管理範囲NWi内におけるリソースの利用中容量から、図6のステップS22またはS25で確保したリソース量を減算する。さらに、リソースIDおよびこれに関連づけられた情報をリソース管理テーブル203から削除する。これにより、自己の管理範囲NWi内において、リソースが解放される(ステップS43)。
これに対し、隣接サーバRMSi+1によってリソースが確保されている場合には(ステップS41,YES)、メッセージ作成部304がリソース解放要求メッセージを作成し、送受信部i1より隣接サーバRMSi+1へ送信する(ステップS42)。このリソース解放要求メッセージには、当該リソース管理サーバRMSiの「サーバID」および検索された「リソースID」を付加する。
そして更に、上述したように、リソース管理部303が、自己の管理範囲NWi内において、リソースを解放する(ステップS43)。
ステップS43において、リソースの解放に成功した場合には(ステップS44,YES)、タイマをリセットし(ステップS45)、メインルーチンに戻る。
これに対し、万が一、リソースの解放に失敗した場合には(ステップS44,NO)、エラーログ管理部306が、解放に失敗したことを示すエラーログを作成し(ステップS46)、メインルーチンに戻る。
例えば、通信の発端末および着端末がそれぞれ管理範囲NW1内および管理範囲NW3内にある場合には、リソース管理サーバRMS1が図5のステップS1および図7のステップS41〜S46の処理を行い、リソース管理サーバRMS2が図5のステップS1および図7のステップS41〜S46の処理を行い、リソース管理サーバRMS3が図5のステップS1および図7のステップS41,S43〜S46の処理を行うことによって、3つの管理範囲NW1〜NW3にまたがって確保された一連のリソースを解放することができる。
なお、アプリケーションサーバASは、リソースIDに相当するものを保持しないので、リソースIDに代わる情報をリソース解放要求メッセージに付加する。例えば、初段のリソース管理サーバRMS1からの応答メッセージに付加されたリソースIDをリソース解放要求メッセージに付加することができる。このリソースIDは、リソース管理サーバRMS1で確保されたリソースを特定するIDである。なお、リソース管理サーバRMS1からの応答メッセージに送信先リソースID(後段のリソース管理サーバRMS2で確保されたリソースを特定するID)が付加されている場合には、この送信先リソースIDをリソース解放要求メッセージに付加するようにしてもよい。
これに対し、リソース管理サーバRMSiは一般に、リソース管理テーブル203の「送信元リソースID」、「リソースID」、「送信先リソースID」の順に、リソース解放要求メッセージに付加された情報を検索していくものとする。これにより、アプリケーションサーバASからリソース解放要求メッセージを受信したリソース管理サーバRMS1は、リソース管理テーブル203の「リソースID」または「送信先リソースID」の中から、リソース解放要求メッセージに付加された情報を見つけ、解放要求の対象リソースを特定することが可能となる。
なお、リソース解放要求メッセージに「送信元リソースID」、「リソースID」、「送信先リソースID」のいずれを付加しているかを表すフラグを立てるようにしてもよい。あるいは、それぞれのリソース管理サーバRMSiが管理範囲NWiにおいて「送信元リソースID」、「リソースID」、「送信先リソースID」のいずれを用いるかのルールを設けるようにしてもよい。これにより、リソース解放要求メッセージを受信したリソース管理サーバによる検索処理を高速化することができる。
応答メッセージを返信しないシステムの場合には、リソース確保処理において、アプリケーションサーバASが独自の識別子を付加したリソース確保要求メッセージをリソース管理サーバRMS1へ送信する。このリソース確保要求メッセージを受信したリソース管理サーバRMS1は、リソース確保処理を行ったときに、リソース確保要求メッセージに付加された上記識別子をリソース管理テーブル203に記載する。リソース解放処理の際に、アプリケーションサーバASがリソース解放要求メッセージに同じ識別子を付加することにより、リソース管理サーバRMS1は解放要求の対象リソースを特定することができる。
1−3−3.リソース擬似解放処理(ステップS6)
図8は、リソース管理サーバRMSiによるリソース擬似解放処理の流れを示すフローチャートである。
図6のステップS22,S25でリソース管理サーバRMSiの管理範囲NWiにおいてリソースが確保されてから基準時間が経過してもリソース解放要求メッセージが送られて来ない場合には(ステップS5,YES)、リソース管理テーブル203の「リソース確保状態」に「1」が立つ。これを検出したリソース管理部303は、確保されてから基準時間が経過した未解放リソースR1の情報(「送信元サーバID」および「送信元リソースID」を含む)をリソース擬似解放処理部305へ出力する。
これを受けて、リソース擬似解放処理部305は、保守端末i4に対し、確保されてから基準時間が経過した未解放リソースR1が検出されたことと、この未解放リソースR1の情報とを通知する(ステップS61)。これらは、保守端末i4のディスプレイに表示される。
この表示を見た保守者が保守端末i4を操作し、リソース擬似解放処理部305に対し未解放リソースR1の解放を指示すると、リソース擬似解放処理部305は、未解放リソースR1の解放を要求するリソース擬似解放要求メッセージ(第1のリソース解放要求メッセージ)を作成し、メッセージ解析部301へ出力する(ステップS62)。リソース擬似解放要求メッセージは、このメッセージがリソース擬似解放要求メッセージであることを表すメッセージ番号を除き、基本的にはリソース解放要求メッセージと同じものであり、解放したい未解放リソースR1に関連する「送信元サーバID」および「送信元リソースID」がそれぞれ「サーバID」および「リソースID」として付加されている。したがって、リソース擬似解放要求メッセージが入力されたメッセージ解析部301は、リソース解放要求メッセージが受信されたときと同じように動作し、その後のリソース管理部303、メッセージ作成部304およびエラーログ管理部306の動作もリソース解放要求メッセージが受信されたときと同様である。以下、具体的に説明する。
リソース擬似解放要求メッセージが入力されたメッセージ解析部301は、リソース擬似解放要求メッセージに含まれる「リソースID」を抽出する。このリソースIDは、リソース確保要求メッセージの送信元である隣接サーバRMSi−1の管理範囲NWi−1において確保されたリソースを特定するリソースIDであり、当該リソース管理サーバRMSiから見ると「送信元リソースID」に当たるものである。したがって、リソース管理部303は、この送信元リソースIDをキーにしてリソース管理テーブル203を参照し、送信元リソースIDに関係づけられた自己の管理範囲NWi内における「リソースID」を検索する。このリソースIDに関係づけられた情報(例えば「送信先リソースID」)から、リソースIDによって特定される未解放リソースR1に繋がるリソースが隣接サーバRMSi+1によって確保されているか否かを判定する(ステップS63)。
隣接サーバRMSi+1によってリソースが確保されていない場合には(ステップS63,NO)、自己の管理範囲NWi内における未解放リソースR1の利用中容量から、図6のステップS22またはS25で確保したリソース量を減算する。さらに、リソースIDおよびこれに関連づけられた情報をリソース管理テーブル203から削除する。これにより、管理範囲NWi内において、未解放リソースR1が解放される(ステップS65)。
これに対し、隣接サーバRMSi+1によってリソースが確保されている場合には(ステップS63,YES)、メッセージ作成部304がリソース擬似解放要求メッセージ(第2のリソース解放要求メッセージ)を作成し、送受信部i1より隣接サーバRMSi+1へ送信する(ステップS64)。このリソース擬似解放要求メッセージには、当該リソース管理サーバRMSiの「サーバID」および検索された「リソースID」を付加する。
そして更に、上述したように、リソース管理部303が、自己の管理範囲NWi内において、未解放リソースR1を解放する(ステップS65)。
ステップS65において、リソースの解放に成功した場合には(ステップS66,YES)、タイマをリセットし(ステップS67)、メインルーチンに戻る。
これに対し、万が一、リソースの解放に失敗した場合には(ステップS66,NO)、エラーログ管理部306が、解放に失敗したことを示すエラーログを作成し(ステップS68)、メインルーチンに戻る。
例えば、通信の発端末および着端末がそれぞれ管理範囲NW1内および管理範囲NW3内にあり、管理範囲NW1を管理するリソース管理サーバRMS1がダウンした場合には、ダウンしたリソース管理サーバRMS1からリソース解放要求メッセージが送られて来なくても、リソース管理サーバRMS2がステップS61〜S68の処理を行うことによって、自己の管理範囲NW2において確保されたリソースを解放することができる。
また、リソース管理サーバRMS2からリソース管理サーバRMS3へリソース擬似解放要求メッセージを送信することによって、リソース管理サーバRMS3がリソース解放要求メッセージを受信したときの同様に図7のステップS41,S43〜S46と同様の処理を行い、自己の管理範囲NW3において確保されたリソースを解放することができる。
このように、リソース管理サーバRMS1がダウンし、リソース解放要求メッセージが送られて来なくても、リソース管理サーバRMS2,RMS3の管理範囲NW2,NW3において確保されたリソースが解放されるので、解放されたリソースを新規の通信に使用することが可能となり、リソースを有効に利用することができる。
なお、この例において、リソース管理サーバRMS2,RMS3は同一の構成を有しているので、前段のリソース管理サーバRMS2よりも先に後段のリソース管理サーバRMS3から擬似解放処理が開始される場合もある。しかし、リソース管理サーバRMS2,RMS3において、擬似解放処理を開始する基準時間を同じ値に設定した場合には、リソースが確保された順に擬似解放処理を開始することになる。したがって、前段のリソース管理サーバRMS2から擬似解放処理が開始し、後段のリソース管理サーバRMS3へ伝えられるため、この逆の順で擬似解放処理が行われる可能性は低い。たまたまリソース擬似解放要求メッセージが送られてくる前にリソース管理サーバRMS3において擬似解放処理が行われたとしても、解放済みのリソースに対するリソース擬似解放要求メッセージを無効とすることによって、リソース管理サーバRMS3において処理が錯綜することを防止することができる。
また、本実施の形態では、本来リソース確保要求メッセージの送信元から送信されるリソース解放要求メッセージと同様のリソース擬似解放要求メッセージを自サーバ内で作成し、このリソース擬似解放要求メッセージを用いて、あたかもリソース解放要求メッセージを受信したときと同様の処理を行うことにより、通常の解放処理と同じ性能で、擬似的な解放処理を行うことができる。本実施の形態では、リソース容量の減算をマニュアルで行う作業を伴わないので、解放処理を正確かつ簡便に行うことができる。
また、本実施の形態では、解放対象の未解放リソースR1を特定する情報として、リソース擬似解放要求メッセージに、「リソースID」を付加する例を示したが、これに限定されるものではない。例えば、リソースIDの代わりに、「送信先リソースID」、「着端末IP」、発端末から着端末までの一連のリソースにリソースIDが付与されている場合には、このリソースIDを付加してもよい。
ここで、「リソースID」、「着端末IP」、一連のリソースに付与されたリソースIDの何れかをリソース擬似解放要求メッセージに付与する場合には、メッセージ送信先からリソース確保要求メッセージに対する応答メッセージが来なくても、メッセージ送信先に対しリソースの擬似解放処理を要求することができる。より詳しく言えば、何らかの理由によって応答メッセージが欠落した場合に、先に送信したメッセージによるリソース確保要求をキャンセルし、メッセージ送信先ですでにリソースが確保されている場合には、確保されたリソースを解放することができる。
さらに、上述したように、リソース擬似解放要求メッセージの「解放後のリソース量」に「0」以外の値に設定することによって、リソース量の変更が可能である。
また、本実施の形態では、リソース擬似解放処理部305が保守端末i4からの指示に基づいてリソース擬似解放処理を開始する例を示したが、リソース管理部303から未解放リソースR1の情報を受けた時点で、保守端末i4からの指示に基づくことなくリソース擬似解放処理を開始するようにしてもよい。
2.第2の実施の形態
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、各リソース管理サーバRMSiがそれぞれの隣接サーバRMSi−1,i+1の通信状態を検出し、隣接サーバRMSi−1,i+1が通信不能となったときに、リソース擬似解放処理を行うものである。
2−1.リソース管理サーバRMSiの構成
図9は、本実施の形態で用いられるリソース管理サーバRMSiの機能ブロック図である。この図において、図2における構成要素に相当する構成要素を同一符号で示し、その説明を適宜省略する。
図9に示すリソース管理サーバRMSiは、通信状態検出部307を備えている。通信状態検出部307は、隣接サーバRMSi−1,RMSi+1との間で、アプリケーションレベル(起動しているプログラムまたは開始しているサービスレベル)で相互に通信可能か否かを検出する。例えば、隣接サーバRMSi−1,RMSi+1との間で所定の通信状態確認メッセージを定期的に送信し合い、隣接サーバRMSi−1,RMSi+1からの通信状態確認メッセージが定期的に受信されているときには、隣接サーバRMSi−1,RMSi+1は通信可能であると判定し、先の通信状態確認メッセージが受信されてから所定時間以上にわたって次の通信状態確認メッセージが受信されないときには、隣接サーバRMSi−1,RMSi+1は通信不能になったと判断することができる。なお、通信不能となる原因としては、サーバ間のTCPコネクションの切断や、サーバのダウン等が考えられる。
リソース擬似解放処理部(リソース擬似解放要求メッセージ作成部)315は、リソース確保要求メッセージの送信元である隣接サーバRMSi−1の通信不能が検出されたときに、その旨を保守端末i4に通知し、これに対する保守端末i4からの指示に基づいてリソース擬似解放要求メッセージ(第1のリソース解放要求メッセージ)をメッセージ解析部301へ出力し、隣接サーバRMSi−1からのリソース解放要求メッセージが受信されたときと同様の処理をメッセージ解析部301、リソース管理部313、メッセージ作成部304およびエラーログ管理部306に擬似的に行わせる。
本実施の形態では、各リソース管理サーバRMSiでそれぞれの隣接サーバRMSi−1,i+1の通信状態を検出する機能を有するため、第1の実施の形態のようにリソースが確保されてから解放されることなく基準時間が経過したか否かを検出する必要がない。したがって、リソース管理テーブル213には、「タイマ」および「リソース確保状態」の項目がなくてもよい。
2−2.リソース管理サーバRMSiの動作
次に、複数の管理範囲を経由する通信を行う際のリソースの確保から解放または擬似解放までの一連の処理について説明する。
図10は、リソース管理サーバRMSiによって行われるリソースの確保から解放または擬似解放までの一連の処理の流れの概略を示すフローチャートである。
複数の管理範囲を経由する通信を開始する際には、その通信に必要なリソースの確保を要求するリソース確保要求メッセージが隣接サーバRMSi−1から送られて来る。リソース管理サーバRMSiは、このリソース確保要求メッセージを受信すると(ステップS101,YES)、自己の管理範囲NWi内において、要求されたリソースを確保する(ステップS102)。
その後、通信を終了する際に、その通信のために確保されていたリソースの解放を要求するリソース解放要求メッセージが隣接サーバRMSi−1から送られて来る。リソース管理サーバRMSiは、このリソース解放要求メッセージを受信すると(ステップS103,YES)、自己の管理範囲NWi内において、確保されていたリソースを解放し(ステップS104)、一連の処理を終了する。
しかし、リソース解放要求メッセージが送られて来る前に(ステップS103,NO)、隣接サーバRMSi−1がダウンするなどして通信不能となると(ステップS105,YES)、リソース解放要求メッセージが受信されたときと同様に、確保されていたリソースの解放処理を擬似的に行い(ステップS106)、一連の処理を終了する。
以上の処理において、ステップS102のリソース確保処理およびS104のリソース解放処理は、第1の実施の形態における図6および図7に示した処理と概ね同じであるから、その説明は省略する。ただし、本実施の形態では、リソースが確保されてからの時間をカウントしないので、図6のステップS23,S26および図7のステップS45は不要である。
ここでは、ステップS106のリソース擬似解放処理について詳細に説明する。図11は、リソース管理サーバRMSiによるリソース擬似解放処理の流れを示すフローチャートである。
リソース管理サーバRMSiは、隣接サーバRMSi−1,RMSi+1と、通信状態確認メッセージを定期的に送信し合う。隣接サーバRMSi−1がダウンすると、この隣接サーバRMSi−1からの通信状態確認メッセージが、リソース管理サーバRMSiで受信されなくなる。隣接サーバRMSi−1からの通信状態確認メッセージが所定時間以上にわたって受信されなくなった時点で、リソース管理サーバRMSiの通信状態検出部307は、隣接サーバRMSi−1が通信不能になったと判断し、その旨をリソース擬似解放処理部315へ通知する。
この通知を受けたリソース擬似解放処理部315は、リソース管理部303に対し、隣接サーバRMSi−1からのリソース確保要求メッセージの受信によって自己の管理範囲NWi内において確保されてから未だに解放されていないリソースの検索を依頼する。上述したように、隣接サーバRMSi−1からのリソース確保要求メッセージの受信によってリソースが確保されると、リソース管理テーブル203の「送信元サーバID」に、隣接サーバRMSi−1のサーバIDが記載される。そこで、リソース擬似解放処理部315からの依頼を受けたリソース管理部303は、リソース管理テーブル203を参照して、「送信元サーバID」として隣接サーバRMSi−1のサーバIDが記載された未解放リソースR2の情報(「リソースID」、「送信元リソースID」等を含む)を検索する(ステップS161)。
この未解放リソースR2の情報をリソース擬似解放処理部315に返信すると、リソース擬似解放処理部315は、保守端末i4に対し、隣接サーバRMSi−1が通信不能になったことと、隣接サーバRMSi−1からのリソース確保要求メッセージの受信によって確保された未解放リソースR2の情報のリストとを通知する(ステップS162)。これらは、保守端末i4のディスプレイに表示される。
この表示を見た保守者が保守端末i4を操作し、リソース擬似解放処理部315に対し未解放リソースR2の解放を指示すると、リソース擬似解放処理部315は、未解放リソースR2の解放を要求するリソース擬似解放要求メッセージ(第1のリソース解放要求メッセージ)を作成し、メッセージ解析部301へ出力する(ステップS163)。リソース擬似解放要求メッセージが入力されたメッセージ解析部301は、リソース解放要求メッセージが受信されたときと同じように動作し、その後のリソース管理部303、メッセージ作成部304およびエラーログ管理部306の動作もリソース解放要求メッセージが受信されたときと同様である(ステップS164〜S168)。その動作は図8のステップS63〜S66,S68と概ね同じであるから、その説明は省略する。ただし、本実施の形態では、リソースが確保されてからの時間をカウントしないので、図8のステップS67は不要である。
例えば、通信の発端末および着端末がそれぞれ管理範囲NW1内および管理範囲NW3内にあり、管理範囲NW1を管理するリソース管理サーバRMS1がダウンした場合には、ダウンしたリソース管理サーバRMS1からリソース解放要求メッセージが送られて来なくても、リソース管理サーバRMS2がステップS161〜S168の処理を行うことによって、自己の管理範囲NW2において確保されたリソースを解放することができる。
また、リソース管理サーバRMS2からリソース管理サーバRMS3へリソース擬似解放要求メッセージ(第2のリソース解放要求メッセージ)を送信することによって、リソース管理サーバRMS3がリソース解放要求メッセージを受信したときの同様に図7のステップS41,S43,S44,S46と同様の処理を行い、自己の管理範囲NW3において確保されたリソースを解放することができる。
なお、本実施の形態では、リソース擬似解放処理部315が保守端末i4からの指示に基づいてリソース擬似解放処理を開始する例を示したが、通信状態検出部307からリソース管理サーバRMSiの通信不能が通知された時点で、保守端末i4からの指示に基づくことなくリソース擬似解放処理を開始するようにしてもよい。
3.第3の実施の形態
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態は、各リソース管理サーバRMSiの管理者が、その管理範囲NWiにおいて確保されているリソースを強制的に解放できるようにしたものである。
3−1.リソース管理サーバRMSiの構成
図12は、本実施の形態で用いられるリソース管理サーバRMSiの機能ブロック図である。この図において、図2における構成要素に相当する構成要素を同一符号で示し、その説明を適宜省略する。
図12に示すリソース管理サーバRMSiは、保守運用部(リソース擬似解放要求メッセージ作成部)325を備えている。保守運用部325は、保守端末i4からの指示を受けて、当該リソース管理サーバRMSiの保守・運用に必要な処理を行う。具体的には、保守端末i4からのリソース情報閲覧要求を受けて、リソース管理部303を制御し、リソース管理テーブル202に登録されているリソースの情報を読み出し、送受信部i1より保守端末i4へ送信する。また、保守端末i4からのリソース解放要求を受けて、リソース擬似解放要求メッセージ(第1のリソース解放要求メッセージ)をメッセージ解析部301へ出力し、隣接サーバRMSi−1からのリソース解放要求メッセージが受信されたときと同様の処理をメッセージ解析部301、リソース管理部303、メッセージ作成部304およびエラーログ管理部306に擬似的に行わせる。
3−2.リソース管理サーバRMSiの動作
次に、複数の管理範囲を経由する通信を行う際のリソースの確保から解放または擬似解放までの一連の処理について説明する。
図13は、リソース管理サーバRMSiによって行われるリソースの確保から解放または擬似解放までの一連の処理の流れの概略を示すフローチャートである。この図のステップS1〜S4は図5のステップS1〜S4と同じであるから、その説明は省略する。
保守者が保守端末i4を操作し、保守運用部325に対し、未解放リソースの情報についての閲覧要求を送信する(ステップS205,YES)。この要求を受けた保守運用部325は、リソース管理部303を制御し、自己の管理範囲NWi内において確保されている未解放リソースR3の情報(「リソースID」、「送信元サーバID」、「送信元リソースID」等を含む)をリソース管理テーブル203から読み出し、読み出されたリソースR3の情報を保守端末i4へ返信する。このリソースR3の情報は保守端末i4のディスプレイに表示される(ステップS206)。
この表示を見た保守者が保守端末i4を再び操作し、保守運用部325に対し未解放リソースR3の解放要求を送信すると(ステップS207,YES)、この要求を受けた保守運用部325は、未解放リソースR3の解放処理を擬似的に行う(ステップS208)。すなわち、保守運用部325は、未解放リソースR3の解放を要求するリソース擬似解放要求メッセージ(第1のリソース解放要求メッセージ)を作成し、メッセージ解析部301へ出力する。リソース擬似解放要求メッセージが入力されたメッセージ解析部301は、リソース解放要求メッセージが受信されたときと同じように動作し、その後のリソース管理部303、メッセージ作成部304およびエラーログ管理部306の動作もまた、リソース解放要求メッセージが受信されたときと同様である。このリソース擬似解放処理の詳細は、図8のステップS63〜S68と同様であるから、その説明は省略する。
本実施の形態によれば、リソース解放要求が送られて来なくても、リソース管理サーバRMSiの保守者の指示により、自己の管理範囲NWiにおいて確保されたリソースを解放することができる。また、図8のステップS64のように、隣接サーバRMSi+1へリソース擬似解放要求メッセージ(第2のリソース解放要求メッセージ)を送信することによって、隣接サーバRMSi+1がリソース解放要求メッセージを受信したときの同様に図7のステップS41〜S46と同様の処理を行い、その管理範囲NWi+1において確保されたリソースを解放することができる。したがって、リソース管理サーバRMSiの保守者の指示により、複数の管理範囲にまたがる一連のリソースを解放することが可能となる。
本発明は、広域通信ネットワークを利用した高品質の通信サービスに利用することができる。
本発明の第1の実施の形態にかかるリソース管理システムの概要を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態におけるリソース管理サーバの機能ブロック図である。 リソース管理テーブルのデータ構造の一例を示す図である。 リソース擬似解放要求メッセージのフォーマットの一例を示す図である。 リソース管理サーバによって行われるリソースの確保から解放または擬似解放までの一連の処理の流れの概略を示すフローチャートである。 リソース管理サーバによるリソース確保処理の流れを示すフローチャートである。 リソース管理サーバによるリソース解放処理の流れを示すフローチャートである。 リソース管理サーバによるリソース擬似解放処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態におけるリソース管理サーバの機能ブロック図である。 リソース管理サーバによって行われるリソースの確保から解放または擬似解放までの一連の処理の流れの概略を示すフローチャートである。 リソース管理サーバによるリソース擬似解放処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態におけるリソース管理サーバの機能ブロック図である。 リソース管理サーバによって行われるリソースの確保から解放または擬似解放までの一連の処理の流れの概略を示すフローチャートである。
符号の説明
11,21,31…送受信部、12,22,32…データベース部、13,23,33…サーバ本体、14,24,34…保守端末、201…アドレスリスト、202…経路情報、203,213…リソース管理テーブル、301…メッセージ解析部、302…着端末存否判定部、303,313…リソース管理部、304…メッセージ作成部、305,315…リソース擬似解放処理部、306…エラーログ管理部、307…通信状態検出部、325…保守運用部、AS…アプリケーションサーバ、NW1〜NW3…管理範囲(通信ネットワーク)、R11〜R14,R21〜R24,R31〜R34,…ルータ、RMS1〜RMS3…リソース管理サーバ、T11,T12,T31,T32…端末。

Claims (17)

  1. 互いにリンクされた複数のルータと端末とから構成される通信ネットワークを分割した複数の管理範囲ごとに設けられ、それぞれの管理範囲内におけるリソースを管理するリソース管理装置であって、
    当該リソース管理装置の管理範囲内でリソースを確保するリソース確保手段と、
    確保された前記リソースを特定する情報を記録する記録手段と、
    前記情報が付加された第1のリソース解放要求メッセージを作成するメッセージ作成手段と、
    前記記録手段を参照して前記第1のリソース解放要求メッセージに付加された前記情報により前記リソースを特定し、特定された前記リソースを解放するリソース解放手段と
    を備えることを特徴とするリソース管理装置。
  2. 請求項1に記載のリソース管理装置において、
    要求される通信における着端末の識別子および確保したいリソース量を含むリソース確保要求メッセージを受信するメッセージ受信手段と、
    前記リソース確保要求メッセージに含まれる前記識別子に対応する前記着端末が前記当該リソース管理装置の管理範囲内にないときに、管理範囲が隣接する他のリソース管理装置へ前記リソース確保要求メッセージを送信するメッセージ送信手段とを更に備え、
    前記リソース確保手段は、
    前記リソース確保要求メッセージが受信されたときに前記リソースを確保するとともに、確保された前記リソースを特定する前記情報を前記記録手段に記録し、
    前記リソース確保要求メッセージが前記他のリソース管理装置へ送信されたときに、前記記録手段に記録されている前記情報に前記他のリソース管理装置の識別子を関連づけて記録することを特徴とするリソース管理装置。
  3. 請求項2に記載のリソース管理装置において、
    前記メッセージ送信手段は、前記第1のリソース解放要求メッセージに基づく前記リソースの解放時に、前記記録手段において前記リソースを特定する前記情報に関係づけられた前記識別子に対応する前記他のリソース管理装置へ、前記他のリソース管理装置の管理範囲内で確保されたリソースを特定する情報が付加された第2のリソース解放要求メッセージを送信することを特徴とするリソース管理装置。
  4. 請求項3に記載のリソース管理装置において、
    前記メッセージ受信手段は、前記当該リソース管理装置の管理範囲内で確保された前記リソースを特定する前記情報が付加された第3のリソース解放要求メッセージを受信し、
    前記リソース解放手段は、前記記録手段を参照して前記第3のリソース解放要求メッセージに付加された前記情報により前記リソースを特定し、特定された前記リソースを解放することを特徴とするリソース管理装置。
  5. 請求項1に記載のリソース管理装置において、
    前記リソース確保手段により前記リソースが確保されてからの時間をカウントするタイマを更に備え、
    前記メッセージ作成手段は、確保された前記リソースが解放されることなく所定時間を経過したときに、前記リソースに対する前記第1のリソース解放要求メッセージを作成することを特徴とするリソース管理装置。
  6. 請求項2に記載のリソース管理装置において、
    前記リソース確保要求メッセージの送信元との通信状態を検出する通信状態検出手段と、
    前記送信元との通信不能が検出されたときに、前記送信元からの前記リソース確保要求メッセージにより前記当該リソース管理装置の管理範囲内で確保されてから未だに解放されていないリソースを検索する未解放リソース検索手段とを更に備え、
    前記メッセージ作成手段は、検索されたリソースに対する前記第1のリソース解放要求メッセージを作成することを特徴とするリソース管理装置。
  7. 請求項1に記載のリソース管理装置において、
    前記当該リソース管理装置の保守者による操作に基づき確保済みのリソースに対する解放要求を前記メッセージ作成手段へ出力する管理端末を更に備え、
    前記メッセージ作成手段は、前記解放要求に基づき前記第1のリソース解放要求メッセージを作成することを特徴とするリソース管理装置。
  8. 請求項1〜7の何れか1項に記載のリソース管理装置において、
    リソースの解放に失敗したときに解放失敗を示すログを作成し保持するログ管理手段を更に備えることを特徴とするリソース管理装置。
  9. 互いにリンクされた複数のルータと端末とから構成される通信ネットワークを複数の管理範囲に分割し、これらの管理範囲ごとに設けられたリソース管理装置によって前記通信ネットワークのリソースを管理するリソース管理方法であって、
    一のリソース管理装置において、前記一のリソース管理装置の管理範囲内でリソースを確保するとともに、前記リソースを特定する情報を記録手段に記録するステップと、
    前記情報が付加された第1のリソース解放要求メッセージを作成するステップと、
    前記第1のリソース解放要求メッセージに基づき、前記記録手段を参照して前記情報により前記リソースを特定し、特定された前記リソースを解放するステップと
    を備えることを特徴とするリソース管理方法。
  10. 請求項9に記載のリソース管理方法において、
    要求される通信における着端末の識別子および確保したいリソース量を含むリソース確保要求メッセージを受信するステップと、
    前記リソース確保要求メッセージに含まれる前記識別子に対応する前記着端末が前記一のリソース管理装置の管理範囲内にないときに、管理範囲が隣接する他のリソース管理装置へ前記リソース確保要求メッセージを送信するとともに、前記記録手段に記録されている前記情報に前記他のリソース管理装置の識別子を関連づけて記録するステップとを更に備え、
    前記リソースを確保するステップは、前記リソース確保要求メッセージが受信されたときに前記リソースを確保することを特徴とするリソース管理方法。
  11. 請求項10に記載のリソース管理方法において、
    前記第1のリソース解放要求メッセージに基づく前記リソースの解放時に、前記記録手段から前記リソースを特定する前記情報に関係づけられた前記識別子を検索するステップと、
    検索された前記識別子に対応する前記他のリソース管理装置へ、前記他のリソース管理装置の管理範囲内で確保されたリソースを特定する情報が付加された第2のリソース解放要求メッセージを送信するステップと
    を更に備えることを特徴とするリソース管理方法。
  12. 請求項11に記載のリソース管理方法において、
    前記他のリソース管理装置において、前記第2のリソース解放要求メッセージを受信するステップと、
    前記第2のリソース解放要求メッセージに付加された前記情報により、前記他のリソース管理装置の管理範囲内で確保された前記リソースを特定し、特定された前記リソースを解放するステップと
    を備えることを特徴とするリソース管理方法。
  13. 請求項9に記載のリソース管理方法において、
    前記第1のリソース解放要求メッセージを作成するステップは、確保された前記リソースが解放されることなく所定時間を経過したときに、前記リソースに対する前記第1のリソース解放要求メッセージを作成することを特徴とするリソース管理方法。
  14. 請求項10に記載のリソース管理方法において、
    前記リソース確保要求メッセージの送信元との通信状態を検出するステップと、
    前記送信元との通信不能が検出されたときに、前記送信元からの前記リソース確保要求メッセージにより前記一のリソース管理装置の管理範囲内で確保されてから未だに解放されていないリソースを検索するステップとを更に備え、
    前記第1のリソース解放要求メッセージを作成するステップは、検索されたリソースに対する前記第1のリソース解放要求メッセージを作成することを特徴とするリソース管理方法。
  15. 請求項9に記載のリソース管理方法において、
    前記第1のリソース解放要求メッセージを作成するステップは、前記一のリソース管理装置の保守者による確保済みのリソースに対する解放要求に基づき、前記第1のリソース解放要求メッセージを作成することを特徴とするリソース管理方法。
  16. 請求項9〜15の何れか1項に記載のリソース管理方法において、
    リソースの解放に失敗したときに解放失敗を示すログを作成し保持するステップを更に備えることを特徴とするリソース管理方法。
  17. 互いにリンクされた複数のルータと端末とから構成される通信ネットワークを複数の管理範囲に分割し、これらの管理範囲ごとに設けられたリソース管理装置によって前記通信ネットワークのリソースを管理するリソース管理システムであって、
    前記リソース管理装置は、請求項1〜8の何れか1項に記載のリソース管理装置であることを特徴とするリソース管理システム。
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