JP2006201101A - ガス濃度制御槽 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明の培養装置1は、環境制御室10の壁部22に設けられた貫通孔22aにガス濃度検知器12が挿入されて取り付けられている。ガス濃度検知器12には、光源30と検出部31が設けられ、槽内ガス通過穴27に流入した環境制御室10内のガスが交差部35に流れ、光源から発光され交差部を通過した赤外線の強度を検出部によって測定し、ガス濃度を検知することができる。そして、検出部31は、壁部22よりも外側に突出した外側突出部41に配置している。
【選択図】 図4
Description
このような槽における雰囲気ガス条件の制御は、雰囲気ガス濃度を検出し、その結果を基にガスを供給するなどして行われている。
赤外線式ガスセンサーには、赤外線を発する光源と、サファイヤガラスなどで形成されるガス通過部(セル)と、赤外線の強度を検出できる検出部とを有している。
特に、CO2ガス用の高精度センサーについては、長時間高温で使用できる赤外線式のものがなく、高精度でCO2を制御する装置の場合には、高温運転する場合には赤外線式ガスセンサーを取り外していた。
また、このガス濃度制御槽のガス濃度検知器には、赤外線を発光する光源と、赤外線の強度を検知可能な検出部とが設けられて、光源から発光され環境制御室に通じる隙間を通過した赤外線の強度を検出部によって測定することにより、環境制御室内の所定のガスの濃度を検知するものであり、光源は環境制御室内に配置され、検出部は環境制御室外に配置され、赤外線透過部材は光源と検出部との間に環境制御室の内外を仕切るように配置されているので、環境制御室が高温となるように運転された場合にも、検出部の温度上昇を防ぐことができ、ガス検知器を取り外す必要がない。
また、このガス濃度制御槽のガス濃度検知器には、赤外線を発光する光源と、赤外線の強度を検知可能な検出部とが設けられて、光源から発光され交差部を通過した赤外線の強度を検出部によって測定することが可能であって、槽内ガス通過穴に設けられた開口から交差部に環境制御室内のガスを流入させて赤外線の強度を測定することにより環境制御室内の所定のガスの濃度を検知するものであり、前記環境制御室を形成する壁部には内外を貫通する貫通孔が設けられ、ガス濃度検知器は一部が壁部よりも外側に突出するように貫通孔内に挿入され、壁部よりも外側に突出した外側突出部に検出部が配置されているので、環境制御室が高温となるように運転された場合にも、検出部の温度上昇を防ぐことができ、ガス検知器を取り外す必要がない。
また、環境制御室内で細胞の培養ができるようにすることもできる(請求項10)。
環境制御室10には本体部20と扉部21が設けられており、扉部21を閉めて環境制御室10内をほぼ密閉状態とすることができる。そして、後述するように、環境制御室10は制御部11によって入力された環境条件となるように制御されており、培養装置1を使用する際には、環境制御室10内の環境を所定の条件に保つことができる。
また、ガス濃度検知器12によってCO2ガス濃度を検知して、必要に応じて培養装置1に接続されているガスボンベ25からCO2ガスを導入して、環境制御室10内を操作部23で設定したCO2ガス濃度に保つことができる。
なお、壁部22には、ガス濃度検知器12が挿入される貫通孔22a以外に、外気導入管36が挿入される貫通孔22bが設けられている。
そして、セル部材32は光源30と交差部35との間に配置され、セル部材33は検出部31と交差部35との間に配置されている。このため、槽内ガス通過穴27からのガスが、光源30側や検出部31側に流れにくくすることができる。また、セル部材33は、光源30と検出部31との間であって環境制御室10の内外を仕切るように配置されている。
なお、図3はガス濃度検知器12の断面斜視図であるが、断面部分のハッチングは省略している。
したがって、光源30は環境制御室10内に配置され、検出部31は環境制御室10外に配置されている。
そして、交差部35の位置は、赤外線通過穴26に配置された2枚のセル部材32、33の間であり、上記した環境制御室10内のガスは2枚のセル部材32、33の間を通過することとなる。
したがって、2枚のセル部材32、33の間に位置する交差部35は、光源30とセル部材33との間に設けられ、環境制御室10に通じる隙間である。
基準ガス穴28と赤外線通過穴26とは、ほぼ直交しており、基準ガス穴28と槽内ガス通過穴27とは約45°の角度で交わっている。
また、検出部31にはセンサー部31aと基板部31bが設けられ、センサー部31aが受ける赤外線の量に応じて発する信号を基板部31bで増幅して出力される。そして、この出力は、電線31cを通じて制御部11へ伝達される。
本実施形態のガス濃度検知器12の槽内ガス通過穴27は、ガス濃度検知器12の外形の円柱の軸心に対して垂直な方向に貫通した貫通孔であるので、ガス濃度検知器12が取り付けられると、壁部22の面に沿う方向となり、槽内ガス通過穴27へ環境制御室10内のガスが流入しやすい。
そうすると、環境制御室10内や、ガス濃度検知器12の槽内ガス通過穴27内がかかる温度になり、扉部21の開閉の際などに進入した雑菌などを死滅させることができる。
また、壁部22の環境制御室10側には固定部材61が固定されており、固定部材61に光源30が固定されている。また、光源30は貫通孔22aの位置に合わせて配置されており、固定部材61の光源30が固定される部分は壁部22や赤外線透過部材62から離れている。そのため、光源30と赤外線透過部材62との間には環境制御室10内に通じる隙間63が形成される。
そのため、光源30から発光された赤外線は、隙間63、赤外線透過部材62及び貫通孔22aを通過して検出部31に至る。そして、検出部31で赤外線の強度を測定し、この強度によって、環境制御室10内のCO2ガス濃度を検知することができる。
また、環境制御室10で制御されるガスは、CO2ガス以外であってもよい。そして、ガス濃度検知器12、60を有する培養装置1、2を細胞の培養以外の用途に用いてもよい。
10 環境制御室
11 制御部
12、60 ガス濃度検知器
12a フランジ部
12b 内部空間
22 壁部
22a 貫通孔
26 赤外線通過穴
27 槽内ガス通過穴
27a、27b 開口
28 基準ガス穴
29 本体部材
30 光源
31 検出部
32、33 セル部材
35 交差部
62 赤外線透過部材
63 隙間
Claims (10)
- 環境制御室、ガス濃度検知器及び制御部が設けられ、前記ガス濃度検知器によって環境制御室内の所定の種類のガス濃度を検知することができ、制御部は検知されたガス濃度の結果に基づいて、環境制御室内のガス濃度が所定の範囲となるように制御を行うことができるガス濃度制御槽であって、
ガス濃度検知器には、赤外線を発光する光源と、赤外線の強度を検知可能な検出部と、ガスの透過を阻止しつつ赤外線を透過させることができる赤外線透過部材が設けられ、前記光源は環境制御室内に配置され、前記検出部は環境制御室外に配置され、赤外線透過部材は光源と検出部との間に環境制御室の内外を仕切るように配置されており、光源と赤外線透過部材との間には環境制御室に通じる隙間が設けられ、
光源から発光され前記隙間を通過した赤外線の強度を検出部によって測定することが可能であって、赤外線の強度を測定することにより環境制御室内の所定のガスの濃度を検知するものであることを特徴とするガス濃度制御槽。 - 環境制御室、ガス濃度検知器及び制御部が設けられ、前記ガス濃度検知器によって環境制御室内の所定の種類のガス濃度を検知することができ、制御部は検知されたガス濃度の結果に基づいて、環境制御室内のガス濃度が所定の範囲となるように制御を行うことができるガス濃度制御槽であって、
ガス濃度検知器には、内部空間を有する本体部材と、赤外線を発光する光源と、赤外線の強度を検知可能な検出部とが設けられ、前記内部空間は赤外線通過穴及び槽内ガス通過穴を有し、赤外線通過穴と槽内ガス通過穴とは交差部で交差するものであり、前記光源及び検出部は赤外線通過穴内に配置されて、前記交差部は光源と検出部との間に位置し、光源から発光され交差部を通過した赤外線の強度を検出部によって測定することが可能であって、槽内ガス通過穴に設けられた開口から交差部に環境制御室内のガスを流入させて赤外線の強度を測定することにより環境制御室内の所定のガスの濃度を検知するものであり、
前記環境制御室を形成する壁部には内外を貫通する貫通孔が設けられ、ガス濃度検知器は一部が壁部よりも外側に突出するように貫通孔内に挿入され、壁部よりも外側に突出した外側突出部に検出部が配置されていることを特徴とするガス濃度制御槽。 - ガス濃度検知器は一部が壁部よりも内側に突出するように貫通孔内に挿入され、壁部よりも内側に突出した内側突出部に槽内ガス通過穴の開口が位置していることを特徴とする請求項2に記載のガス濃度制御槽。
- 槽内ガス通過穴は直線状に貫通した貫通孔であり、ガス濃度検知器が壁部に取り付けられた状態では、槽内ガス通過穴の方向が壁部の面に沿う方向となっていることを特徴とする請求項3に記載のガス濃度制御槽。
- ガス濃度検知器の本体部材の外形は、フランジ部を有する円柱状であり、赤外線通過穴は、本体部材の円柱の軸心付近に設けられていることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のガス濃度制御槽。
- ガス濃度検知器の本体部材には交差部とつながる基準ガス穴が設けられ、基準ガスを基準ガス穴から交差部へ導入することができることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載のガス濃度制御槽。
- 赤外線を透過することが可能なセル部材が設けられ、前記セル部材は光源と交差部との間、及び、検出部と交差部との間の2ヵ所に配置されていることを特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載のガス濃度制御槽。
- 光源は発熱するものであり、光源の発熱によってセル部材を加熱することができることを特徴とする請求項7に記載のガス濃度制御槽。
- 環境制御室の温度を135℃以上に加熱することが可能であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のガス濃度制御槽。
- 環境制御室内で細胞の培養が可能であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のガス濃度制御槽。
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