JP2006201008A - 接触面の良否検出方法および良否検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 接触面に生じている微細な間隙や、接触応力の程度を当該接触面の外部から簡易かつ確実に検出する。
【解決手段】 二部材M1,M2の接触面Sにバースト超音波を入射させる超音波発信子2と、接触面Sで反射した超音波を受信する超音波受信子2と、超音波受信子2の受信信号を周波数分析して基本波の振幅A1と二次高調波の振幅A2の比(A2/A1)の値を算出するコンピュータ4とを備える。接触面Sで生じる二次高調波の振幅A2と、当該接触面で反射した基本波の振幅A1の比(A2/A1)の値より、接触面Sにおける微細間隙の有無や接触応力の程度を検出することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 二部材M1,M2の接触面Sにバースト超音波を入射させる超音波発信子2と、接触面Sで反射した超音波を受信する超音波受信子2と、超音波受信子2の受信信号を周波数分析して基本波の振幅A1と二次高調波の振幅A2の比(A2/A1)の値を算出するコンピュータ4とを備える。接触面Sで生じる二次高調波の振幅A2と、当該接触面で反射した基本波の振幅A1の比(A2/A1)の値より、接触面Sにおける微細間隙の有無や接触応力の程度を検出することができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は二部材の接触面における微細間隙の有無や接触応力の程度を検出できる接触面の良否検出方法および良否検出装置に関する。
拡散接合や摩擦攪拌接合等の各種高品位接合法の利用拡大に伴い、接合前あるいは接合後の二部材の接触面(接合面)の接触状態の良否判定を簡易かつ確実に行うことが望まれている。従来、この種の接触面の良否検出には感圧紙やひずみゲージ等が使用されている。なお、特許文献1には、バースト超音波の高調波振幅より固体内部の微視亀裂を検出する方法が示されている。
特開2001−305109
しかし、上記従来の感圧紙やひずみゲージ等を使用した方法では、接触面に生じているnmオーダの微細な間隙や接触応力の程度を当該接触面の外部から簡易かつ確実に検出することができないという問題があった。
そこで、本発明はこのような課題を解決するもので、接触面に生じている微細な間隙や、接触応力の程度を当該接触面の外部から簡易かつ確実に検出することができる接触面の良否検出方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本第1発明における接触面の良否検出方法では、二部材の接触面にバースト超音波を入射させ、接触面で生じる高調波の振幅より、接触面における微細間隙の有無や接触応力の程度を検出する。この場合、上記接触面で生じる二次高調波の振幅(A2)と、当該接触面を通過ないし反射した基本波の振幅(A1)の比(A2/A1)の値より接触面における微細間隙の有無や接触応力の程度を検出するようにしても良い。
本第1発明において、二部材の接触面の圧縮(接触)応力が、入射する超音波の振幅によって励起される引張相の応力より大きい場合には、二部材は常に接触しているので超音波がその界面をほとんど通過し、高調波は励起されない。接触面の応力は、接触部と間隙との境界に生じている入射超音波の振幅程度の微細間隙域に近づくにつれて低下するので、入射超音波の引張相応力によって接触界面が分離し、半周期後に圧縮応力によって再度接触するという過程を繰り返して高調波が励起される。入射超音波の振幅程度よりも大きい間隙が生じている領域では、接触界面が離れたままのために高調波は生じない。これにより、高調波の振幅が大きくなる領域は、接触面の接触部と間隙との境界であることになり、接触面に生じた微細な間隙の有無や位置、範囲を知ることができる。
また、高調波の振幅は、接触面の圧縮応力の減少に応じて大きくなるから、上記振幅値より接触面の圧縮応力を定量的に知ることができる。なお、高調波は二次高調波に限られないが、解析に必要な十分な大きさのものが得易いことと、接触面の接触部と間隙との境界でその振幅がピークを示すことから、他の高調波を使用するよりも有利である。二次高調波の振幅(A2)と基本波の振幅(A1)の比(A2/A1)の値を算出する必要は必ずしも無いが、比の値によったほうが、接触面の接触部と間隙との境界をより明確に識別することができる。
本第2発明における接触面の良否検出装置では、二部材(M1,M2)の接触面(S)にバースト超音波を入射させる超音波発信子(2)と、接触面(S)を通過ないし反射した超音波を受信する超音波受信子(2)と、超音波受信子(2)の受信信号を周波数分析して基本波の振幅(A1)と二次高調波の振幅(A2)の比(A2/A1)の値を算出する演算手段(4)とを具備している。
なお、上記カッコ内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以上のように、本発明の接触面の良否検出方法および良否検出装置によれば、接触面に生じている微細な間隙や、接触応力の程度を当該接触面の外部から簡易かつ確実に検出することができる。
図1には本発明方法を実現するための装置構成の一例を示す。図1において、1はバースト波発振器、2はポイント型プローブやフェースドアレイ等を使用した超音波送受信子、3は受信アンプ、4は受信信号のFFTによる周波数分析等を行うコンピュータである。超音波送受信子2は被験物としての二部材M1,M2の接触面Sに向けて設けられており、バースト波発振器1からのバースト波信号によって励起されて、バースト超音波を接触面(接合面)Sに向けて発信するとともに、接触面Sでの反射波を受信する。なお、超音波送受信子2によるバースト超音波の発信および反射波の受信は接触面S上の適宜の複数点に対して順次行われる。
超音波送受信子2の受信信号は受信アンプ3で増幅された後、コンピュータ4に入力して、ここで、基本波の振幅A1と二次高調波の振幅A2が検出され、両者の振幅比(A2/A1)が算出される。コンピュータ4は振幅比(A2/A1)を接触面S上の各点について算出して、算出値を画面上に二次元的に表示する(Cスキャン画像)。二次高調波はその振幅A2が、バースト超音波の振幅と同程度のnmオ−ダの微細間隙を生じている接触面領域において局部的に大きくなるから、振幅比(A2/A1)の値より、微細間隙の位置および範囲を明瞭に知ることができる。また、二次高調波の振幅A2は、接触面の接触応力が大きくなるのにつれて小さくなるから、振幅A2の値より接触応力の大きさを知ることができる。
被験物として、異なる接触応力の接触部やnmオーダの微細間隙が容易に形成されるように、図2に示すようなニュートンリング用凸レンズ51を平面ガラス52に押し付けたものを使用し、これを、液密性を保つ冶具6内に挿置した。上記凸レンズ51と平面ガラス52の間に生じる間隙dは、中心からの距離をr、曲率半径をRとして、d=r**2/(2R)(式1)で算出される。本実施例では凸レンズ51の曲率半径を100m、直径を80mm、厚さを18mmとした。凸レンズ51の押付け(圧縮)荷重は4.5Kgfとし、これは平面ガラス52の中心部に置いたボタン型ロードセル(図示略)で測定した。バースト波発振器1からは9MHzで10サイクルのバースト波信号を出力するようにし、超音波送受信子2として、被験物に対し平行な面内で走査されるポイント型プローブを、冶具6と共に水中に置く、いわゆる水浸法で使用した。プローブの振動子の直径は6.4mm、焦点距離は100mm、焦点ビーム径は約1.6mm、中心周波数は15MHzとした。コンピュータ4ではFFTによって、受信信号のうち9MHzの基本波と18MHzの二次高調波を抽出して、それぞれの振幅A1,A2より振幅比(A2/A1)を算出した。
ここで、図3には受信信号の基本波のCスキャン画像を示し、図4には受信信号の二次高調波のCスキャン画像を示す。各図中の明暗分布は、暗い領域ほど信号強度が小さい、すなわち反射波強度(振幅の2乗)が小さいことを示している。二次高調波の信号強度を、Cスキャン画像を横断する線に沿って描いたものを図5に示す。図5によれば、二次高調波の強度は径方向のほぼ対称領域でピークを示しており、この領域は凸レンズ51と平面ガラス52の間に生じる間隙dが、バースト超音波の振幅と同程度のnmオーダの大きさとなっている領域である。なお、上記領域における間隙dの大きさは上式1より算出できる。この領域をさらに明瞭にするために基本波と二次高調波の振幅比(A2/A1)を算出してこれをCスキャン画像化したものを図6に示す。図6によれば、間隙dがバースト超音波の振幅と同程度のnmオーダの大きさとなっている環状の境界領域のみが明るく描かれ、二部材51,52の接触面における接触部(本実施例では境界領域よりも内方)と間隙(本実施例では境界領域よりも外方)の境界を明確に識別することができる。
また、図5より明らかなように、二次高調波の信号強度(振幅)は中央の高圧縮応力域で最低値を示し、圧縮(接触)応力がゼロへ減少する径方向のほぼ対称領域に近づくにつれて信号強度は増大する。したがって、二次高調波の振幅より、二部材の接触面における接触応力を定量的に知ることができる。
1...バースト波発振器、2...超音波送受信子、3...受信アンプ、4...コンピュータ、M1,M2...部材、S...接触面。
Claims (3)
- 二部材の接触面にバースト超音波を入射させ、接触面で生じる高調波の振幅より、接触面における微細間隙の有無や接触応力の程度を検出することを特徴とする接触面の良否検出方法。
- 接触面で生じる二次高調波の振幅(A2)と当該接触面を通過ないし反射した基本波の振幅(A1)の比(A2/A1)の値より接触面における微細間隙の有無や接触応力の程度を検出する請求項1に記載の接触面の良否検出方法。
- 二部材の接触面にバースト超音波を入射させる超音波発信子と、接触面を通過ないし反射した超音波を受信する超音波受信子と、超音波受信子の受信信号を周波数分析して基本波の振幅(A1)と二次高調波の振幅(A2)の比の値(A2/A1)を算出する演算手段とを具備する接触面の良否検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005012364A JP2006201008A (ja) | 2005-01-20 | 2005-01-20 | 接触面の良否検出方法および良否検出装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008012999A1 (fr) | 2006-07-24 | 2008-01-31 | Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd. | Composition de réserve positive et procédé de formation d'un motif de réserve |
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JP2010171872A (ja) * | 2009-01-26 | 2010-08-05 | Nec Tokin Corp | 超音波フェイズドアレイ送受波器 |
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JP2012122729A (ja) * | 2010-12-06 | 2012-06-28 | Babcock Hitachi Kk | 超音波を用いた材料劣化検出方法及び装置 |
CN114952068A (zh) * | 2022-08-02 | 2022-08-30 | 江苏时代新能源科技有限公司 | 焊接质量检测方法及检测装置、焊接装置及其控制方法 |
JP7413969B2 (ja) | 2019-10-11 | 2024-01-16 | 新東工業株式会社 | 超音波検査装置及び超音波検査方法 |
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2005
- 2005-01-20 JP JP2005012364A patent/JP2006201008A/ja active Pending
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