JP2006200585A - 湿式多板クラッチ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ヒートスポットの発生を効率よく抑制して、摩擦特性の変化が少ない湿式多板クラッチ装置を提供する。
【解決手段】 本発明の湿式多板クラッチ装置10は、複数の凹部14b及び凸部14cが形成された摩擦面を有するセパレータプレート14を有する。凹部14b及び凸部14cは、セパレータプレート14とフリクションプレート15との摩擦熱によるセパレータプレート14の蛇行変形の円周方向間隔Psより短い円周方向間隔pで、凹部14b同士および凸部14c同士が表裏の互いに対応する位置に配置されてセパレータプレート14の半径方向に延び、且つ凹部14bの深さdがフリクションプレート15の摩擦材19の厚さtfより深く形成されている。また、フリクションプレート15は、摩擦面に複数セグセメントの摩擦材19が固着されており、摩擦材19の一セグメントの円周方向長さLfが、セパレータプレート14の凹部14b及び凸部14cの円周方向間隔pより長く形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、湿式多板クラッチ装置に関し、より詳細には、自動車のオートマチックトランスミッションに用いられる湿式多板クラッチ装置に関する。
従来の湿式多板クラッチ装置1は、図5に示すように、相対回転するクラッチケース2とハブ3とを備えている。クラッチケース2には複数のセパレータプレート4が、またハブ3には複数のフリクションプレート5が夫々スプライン嵌合しており、セパレータプレート4とフリクションプレート5とが交互に配置されている。また、圧縮ばね7によって一方向(図5において右方向)に付勢されたピストン6が、セパレータプレート4およびフリクションプレート5に対向して配設されて構成されている。そして、シリンダ室8に作動油(ATF)を供給して圧縮ばね7に抗してピストン6を図に於いて左方向に移動させ、セパレータプレート4とフリクションプレート5とを圧接することにより、動力がハブ3とクラッチケース2との間で伝達される。また、シリンダ室8の作動油(ATF)を排出すると、圧縮ばね7の力によりピストン6が右方向に移動してセパレータプレート4とフリクションプレート5とが離間し、クラッチが解放される。
このような自動車のオートマチックトランスミッションに用いられる湿式多板クラッチ装置は、以下の性能が要求される。
1)摩擦係数が高く、伝達トルクが大きいこと。
2)温度、圧力、経時による摩擦係数の変化が小さいこと。
3)摩擦係数が滑り速度の影響を受けにくいこと。(動摩擦係数μ>静摩擦係数μ
4)耐熱性、耐摩耗性に優れること。
5)機械的強度、耐面圧性に優れること。
特に、上記2)、3)項は、トランスミッション変速時の不快な衝撃(変速ショック)の抑制に必要な性能であり、湿式多板クラッチ装置に特徴的な摩擦特性である。しかしながら、セパレータプレート4は、クラッチの係合初期段階においてフリクションプレート5との摩擦熱により局所的に高温となって、いわゆるヒートスポットと呼ばれる焼付き跡が発生することがある。ヒートスポットが発生すると、湿式多板クラッチ装置1の摩擦特性が変化するので、オートマチックトランスミッションの変速時の不快な衝撃(変速ショック)が大きくなる問題があった。また、近年の自動車エンジンの高性能化に伴ってオートマチックトランスミッションの伝達トルクも増加する傾向にあり、セパレータプレート4とフリクションプレート5との摩擦面における摩擦発熱量が大きくなっており、有効なヒートスポット対策が熱望されている。
ヒートスポットの発生を抑制する従来の技術としては、フリクションプレートの間に複数のセパレータプレートを配置したものが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。また、各部にオイル通路およびオイル案内手段を設けて効率よくフリクションプレートおよびセパレータプレートを冷却するようにしたものもある(例えば、特許文献2参照。)。
特許文献1に開示されている湿式多板クラッチは、フリクションプレートの間に複数のセパレータプレートを配置して、セパレータプレートの厚さを薄くし、発生熱量の抑制を図ったものである。また、特許文献2に開示されている湿式クラッチの潤滑装置は、フリクションプレートに冷却オイル通過用孔部を設けると共に、エンドプレート側の壁体に冷却オイル吐出口を設け、更にエンドプレートの内周端面およびプレッシャプレートの内周端面に、夫々第1、第2案内手段を形成して、オイルによってエンドプレート、フリクションプレート、およびプレッシャプレートを効率的に冷却するようにしたものである。
特開2002−147491号公報(第2−3頁、図1) 特開平5−209635号公報(第3−4頁、図1)
ところで、出願人は、ヒートスポットが発生したセパレータプレート4を詳細に調査したところ、図6(a)、(b)に示すように、ヒートスポット9は、セパレータプレート4の表裏両面4a,4bに発生しており、その発生部位は、表面4aの隣接するヒートスポット9(A、B部)の円周方向中間に、裏面4bのヒートスポット9(C部)が発生していることが分かった。これは、図7に示すように、セパレータプレート4がフリクションプレート5と摩擦して局部的に加熱されると、表面4aと裏面4bとに温度差が生じる。加熱された表面4a側が大きく熱膨張することによりセパレータプレート4が板厚方向に湾曲し、ピッチPsで蛇行する蛇行変形が生じる。これにより、表面4aおよび裏面4bにおける湾曲の山部がフリクションプレート5に強く押圧されて更に発熱してヒートスポット9となる。しかし、特許文献1および特許文献2に開示されている湿式多板クラッチ装置では、このようなヒートスポットの発生を十分に抑制することはできず、改善の余地があった。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ヒートスポットの発生を効率よく抑制して、摩擦特性の変化が少ない湿式多板クラッチ装置を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) 本発明の湿式多板クラッチ装置は、
両面に摩擦材が配設された複数のフリクションプレートと、
前記複数のフリクションプレートとの間に交互に配置された複数のセパレータプレートと、を備え、
前記セパレータプレートは、その両面に複数の凹部及び凸部が全周に亘って交互に配置され、且つ、前記凹部同士および前記凸部同士が表裏の互いに対応する位置に配置される摩擦面を形成し、
前記凹部と前記凸部による円周方向間隔は、前記セパレータプレートと前記フリクションプレートとの摩擦熱により前記セパレータプレートが板厚方向に蛇行して変形する蛇行変形の円周方向間隔より短く、
前記凹部及び凸部は前記セパレータプレートの半径方向に延び、
前記凹部の深さは前記摩擦材の厚さより深く形成されており、
前記摩擦材の一セグメントの円周方向長さは、前記セパレータプレートの前記凹部と前記凸部による前記円周方向間隔より長いことを特徴とする。
(2) (1)の湿式多板クラッチ装置において、前記摩擦材間に前記フリクションプレートの半径方向に対して傾斜して設けられた潤滑油溝の円周方向長さは、前記セパレータプレートの前記凹部及び前記凸部による前記円周方向間隔より長いことを特徴とする。
(3) (1)又は(2)の湿式多板クラッチ装置において、前記セパレータプレートの前記凸部の境界部が、前記摩擦材の厚さより大きな曲率半径を有する円弧状に形成されたことを特徴とする。
(4) (1)〜(3)のいずれかの湿式多板クラッチ装置において、前記セパレータプレートの両面には、前記凹部及び前記凸部が60箇所以上配置されていることを特徴とする。
従って、上記構成の湿式多板クラッチ装置によれば、セパレータプレートは、その両面に複数の凹部及び凸部が全周に亘って交互に配置され、且つ、凹部同士および凸部同士が表裏の互いに対応する位置に配置される摩擦面を形成し、凹部及び凸部はセパレータプレートの半径方向に延びているので、摩擦による局部的な発熱部が対向する位置に生じ、均等に熱膨張する。これにより、セパレータプレートの板厚方向に生じる蛇行変形を抑制してヒートスポットの発生を抑制することができる。
また、凹部の深さは、フリクションプレートに配設された摩擦材の厚さより深くなっているので、クラッチの断接にかかわらず、凹部は常にフリクションプレートに接触しない。これにより、セパレータプレートの発熱部と非発熱部とが分散されて、セパレータプレートの蛇行変形が抑制される。
さらに、凹部と凸部による円周方向間隔は、セパレータプレートとフリクションプレートとの摩擦熱によりセパレータプレートが板厚方向に蛇行して変形する蛇行変形の円周方向間隔より短く形成されているので、セパレータプレートの発熱部と非発熱部とが全周に亘って均一に分散されて、セパレータプレートの板厚方向に生じる蛇行変形が抑制され、ヒートスポットが生じにくい。
また、フリクションプレートに配設された摩擦材の一セグメントの円周方向長さは、セパレータプレートの凹部と凸部による円周方向間隔より長く長く形成されているので、摩擦材の一つのセグメント全体がセパレータプレートの凹部内に落ち込むことがなく、摩擦発熱点の分散効果が阻害されず、ヒートスポットが生じにくい。
また、上記構成の湿式多板クラッチ装置によれば、摩擦材間にフリクションプレートの半径方向に対して傾斜して設けられた潤滑油溝の円周方向長さが、セパレータプレートの凹部及び凸部の前記円周方向間隔より長く形成されているので、摩擦材の端部が、セパレータプレートの凹部内に落ち込むことがなく、摩擦材の損傷が防止されて長寿命とすることができる。
さらに、上記構成の湿式多板クラッチ装置によれば、セパレータプレートの凸部の境界部が、摩擦材の厚さより大きな曲率半径を有する円弧状に形成されているので、セパレータプレートの凹部と凸部の角部による摩擦材の損傷を防止することができる。
本発明の湿式多板クラッチ置によれば、発熱部がセパレータプレートの全周にわたって分散されるので、摩擦熱によるセパレータプレートの蛇行変形が阻止されてヒートスポットの発生が抑制され、摩擦特性の変化が少なく、変速時の変速ショックが低減された湿式多板クラッチ装置が得られる。
以下、本発明に係る湿式多板クラッチ装置の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態である湿式多板クラッチ装置に組み込まれたセパレータプレートの正面図、図2はセパレータプレートの径方向中間位置における断面図、図3はフリクションプレートの正面図、図4はセパレータプレートに設けられた凹部及び凸部により、セパレータプレートの蛇行変形が防止される状態を示す模式図である。
本発明の湿式多板クラッチ装置10は、セパレータプレート14とフリクションプレート15とが交互に配置されて押圧されることにより動力を伝達するようになっており、その基本構造は、図5で既に説明したものと同様に構成されているので説明を省略する。
湿式多板クラッチ装置10は、セパレータプレート14とフリクションプレート15とを備える。図1および図2に示すように、セパレータプレート14は、JIS記号、S20C、S35C相当の軟鋼材板により略リング状に形成されたものであり、外周部に湿式多板クラッチ装置10のクラッチケースとスプライン嵌合のための複数対(本実施形態においては8対)の爪部14aが円周方向に等間隔で形成されている。
より具体的には、セパレータプレート14は、厚さ(t1)が2.65mmの軟質板材(JIS記号、YSH)を、外径(de)151.5mm、内径(di)131.5mmの略リング状に形成したものである。セパレータプレート14の表裏両面には、ピッチ(p)が4.45mm間隔で全周に100個の凹部14bおよび凸部14cが形成されており、セパレータプレート14とフリクションプレート15との摩擦熱によりセパレータプレート14が板厚方向に蛇行して変形する蛇行変形の円周方向間隔より短く設定されている。セパレータプレート14の両面に形成された凹部14b同士および凸部14c同士は、セパレータプレート14の表裏面の互いに対応する位置に配置され、セパレータプレート14の半径方向に延びて形成されている。凸部14cの円周方向幅(m)は2.0mmであり、凹部14bの深さ(d)は、0.6mmとされており、後述するフリクションプレート15に配設された摩擦材19の厚さ(tf)0.5mmより深くなっている。凸部14cの境界部14dには、摩擦材19の厚さ(tf)0.5mmより大きい曲率半径(R)1.0mmで円弧状に面取りされている。
このような加工は、例えばダイス(図示せず)をセパレータプレート14の素材に押圧することにより容易に形成できる。或いは、プレス成形などの他の加工法によってもよい。尚、図1に示す実施形態においては、成形の都合上、爪部14aにまで凹部14bおよび凸部14cが形成された例を示しているが、必ずしも爪部14aにまで凹部14bおよび凸部14cを設ける必要はない。
図3に示すように、フリクションプレート15は、コアプレート17と複数の摩擦材19とから構成されている。コアプレート17は、板厚(tp)が0.8mmのJIS記号、SPCCを外径(de’)が151.5mm、内径(di’)が131.5mmの略リング状にプレス加工などによって形成されており、内周部に湿式多板クラッチ装置10のハブとスプライン嵌合のための複数(本実施形態においては36ヶ所)の爪部17aが円周方向に等間隔で形成されている。
摩擦材19は、いわゆるペーパ摩擦材であり、16セグメントに分割されてコアプレート17の両面に接着などによって固着されている。摩擦材の厚さ(tf)は、0.50mmであり、即ち、フリクションプレート15の全体の厚さ(t2)は、1.8mmとなっている。1セグメントの摩擦材19は略円弧状板であり、半径方向の両辺19aは半径方向に対して略60°傾斜して形成されている。また、1セグメントの摩擦材19の周方向長さ(Lf)は27.8mmであり、セパレータプレート14の凹部14b及び凸部14cによる円周方向間隔(p)4.45mmの3倍以上(6.2倍)の長さとなっている。
16セグメントに分割された摩擦材19は、円周方向に互いに隙間が設けられてコアプレート17の両面に固着されており、隣接する摩擦材19間に形成された隙間は、潤滑油溝21として機能し、自動変速機油(AFT)をセパレータプレート14とフリクションプレート15との摺接面に供給してこれを冷却する。潤滑油溝21は、フリクションプレート15の半径方向に対して傾斜して形成され、その円周方向長さ(Lo)は略8mmであり、セパレータプレート14の凹部14b及び凸部14cによる円周方向間隔(p)より長く、フリクションプレート15の全周に円周方向に等間隔で合計16ヶ所配置される。
本実施形態の作用を説明する。本発明の実施形態である湿式多板クラッチ装置10は、図5において、シリンダ室8に圧油を供給すると、ピストン6は圧縮ばね7の力に抗してを図において左方向に移動し、セパレータプレート14とフリクションプレート15とが圧接されて動力が伝達される。このとき、セパレータプレート14とフリクションプレート15とが摺接して摩擦熱が発生し、熱膨張する。
しかし、図4に示すように、セパレータプレート14の摩擦面には、多数の凹部14b及び凸部14cが全周に亘って交互に、且つ、表裏面に互いに対向して配置されているので、熱膨張による周方向に波長の長いセパレータプレート14の蛇行変形を抑制できるので、ヒートスポットが発生しにくい。また、凹部14b及び凸部14cは、摩擦熱によるセパレータプレート14の蛇行変形の円周方向間隔Ps(図7の従来におけるヒートスポットの波長)より短い円周方向間隔pで全周に配置されているので、発熱点23がセパレータプレート14の表裏の対向する位置に分散されて生じるので、局部的な発熱が起こり難く、セパレータプレート14が均等に熱膨張してヒートスポットの発生が阻止される。また、凹部14b及び凸部14cは、半径方向に延びて形成されているので、発熱点23が周方向に等間隔で分散され、効率的に蛇行変形の発生が抑制される。なお、凹部14b及び凸部14cはセパレータプレート14の全周に亘ってそれぞれ60箇所以上配置することが望ましく、本実施形態では100個としている。
また、 凹部14bの深さ(d)は、フリクションプレート15に配設された摩擦材19の厚さ(tf)より深くなっているので、クラッチの断接にかかわらず、凹部14bは常にフリクションプレート15に接触しない。これにより、セパレータプレート14の発熱部23が分散されて、セパレータプレート14の蛇行変形が抑制される。更に、凸部14cの境界部14dには、摩擦材19の厚さ(tf)より大きい曲率半径(R)で円弧状に面取りされているので、セパレータプレート14の凸部14cの角部14dによる摩擦材19の損傷を防止することができる。
フリクションプレート15は、摩擦材19の一セグメントの円周方向長さ(Lf)がセパレータプレート14の凹部14b及び凸部14cによる円周方向間隔(p)より長く形成されているので、摩擦材19の1セグメント全体が凹部14bに落ち込んで凹部14bとフリクションプレート15とが接触することはない。従って、凹部14bでの発熱はなく、凸部14cでのみ発熱するので、発熱点23が確実に分散される。一セグメントの円周方向長さ(Lf)は、凹部14b及び凸部14cによる円周方向間隔(p)の3倍以上とするのが望ましく、本実施形態では、略6.2倍としている。
また、隣接する摩擦材19間に形成された半径方向に傾斜する潤滑油溝21の円周方向相当長さ(Lo)が、セパレータプレート14の凹部14b及び凸部14cによる円周方向間隔(ピッチp)より長く形成されているので、摩擦材19の端部がセパレータプレート14の凹部14b内に落ち込むことが防止され、摩擦材19が剥がれるなどの損傷が防止され、長寿命とすることができる。尚、上記した効果を確実にするためには、潤滑油溝21の円周方向相当長さ(Lo)を、凹部14b及び凸部14cによる円周方向間隔(ピッチp)の1.5倍以上とすることが望ましく、本実施形態では、1.8倍としている。
従って、本実施形態の湿式多板クラッチ装置10によれば、摩擦熱によるセパレータプレート14の蛇行変形が阻止されてヒートスポット9の発生が抑制されるので、摩擦特性の変化が少なく、変速時の変速ショックが低減された湿式多板クラッチ装置10とすることができる。
尚、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
本発明のセパレータプレートの正面図である。 セパレータプレートの半径方向中間位置における断面図である。 本発明のフリクションプレートの正面図である。 セパレータプレートに設けられた凹部及び凸部により、セパレータプレートの蛇行変形が防止される状態を示す模式図である。 湿式多板クラッチ装置の概略構成図である。 セパレータプレートに発生したヒートスポット発生場所を示し、(a)はセパレータプレートの表面の正面図、(b)はセパレータプレートの裏面の正面図である。 ヒートスポットの発生メカニズムを示す模式図である。
符号の説明
10 湿式多板クラッチ装置
14 セパレータプレート
14b 凹部
14c 凸部
14d 凸部の境界部
15 フリクションプレート
19 摩擦材
21 潤滑油溝
d 凹部の深さ
tf 摩擦材の厚さ
Lf 摩擦材の一セグメントの円周方向長さ
Lo 潤滑油溝の円周方向相当長さ
Ps 蛇行変形の間隔

Claims (4)

  1. 湿式多板クラッチ装置であって、
    両面に摩擦材が配設された複数のフリクションプレートと、
    前記複数のフリクションプレートとの間に交互に配置された複数のセパレータプレートと、を備え、
    前記セパレータプレートは、その両面に複数の凹部及び凸部が全周に亘って交互に配置され、且つ、前記凹部同士および前記凸部同士が表裏の互いに対応する位置に配置される摩擦面を形成し、
    前記凹部と前記凸部による円周方向間隔は、前記セパレータプレートと前記フリクションプレートとの摩擦熱により前記セパレータプレートが板厚方向に蛇行して変形する蛇行変形の円周方向間隔より短く、
    前記凹部及び凸部は前記セパレータプレートの半径方向に延び、
    前記凹部の深さは前記摩擦材の厚さより深く形成されており、
    前記摩擦材の一セグメントの円周方向長さは、前記セパレータプレートの前記凹部と前記凸部による前記円周方向間隔より長いことを特徴とする湿式多板クラッチ装置。
  2. 前記摩擦材間に前記フリクションプレートの半径方向に対して傾斜して設けられた潤滑油溝の円周方向長さは、前記セパレータプレートの前記凹部及び前記凸部による前記円周方向間隔より長いことを特徴とする請求項1に記載の湿式多板クラッチ装置。
  3. 前記セパレータプレートの前記凸部の境界部が、前記摩擦材の厚さより大きな曲率半径を有する円弧状に形成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の湿式多板クラッチ装置。
  4. 前記セパレータプレートの両面には、前記凹部及び前記凸部が60箇所以上配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の湿式多板クラッチ装置。
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