JP2006197486A - 端末装置、それに用いる無線モジュール、および通信方法 - Google Patents

端末装置、それに用いる無線モジュール、および通信方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006197486A
JP2006197486A JP2005009257A JP2005009257A JP2006197486A JP 2006197486 A JP2006197486 A JP 2006197486A JP 2005009257 A JP2005009257 A JP 2005009257A JP 2005009257 A JP2005009257 A JP 2005009257A JP 2006197486 A JP2006197486 A JP 2006197486A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wired
module
wireless
terminal device
address
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005009257A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Watanabe
正浩 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ATR Advanced Telecommunications Research Institute International
Original Assignee
ATR Advanced Telecommunications Research Institute International
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ATR Advanced Telecommunications Research Institute International filed Critical ATR Advanced Telecommunications Research Institute International
Priority to JP2005009257A priority Critical patent/JP2006197486A/ja
Publication of JP2006197486A publication Critical patent/JP2006197486A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Small-Scale Networks (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Abstract

【課題】 スループットの低下を抑制可能な端末装置を提供する。
【解決手段】 端末装置1の有線モジュール20は、送信先の端末装置2の有線モジュール20のMACアドレスMAC2とデータとを含む有線フレームWIRF1を生成し、イーサネット30(登録商標)を介して無線モジュール40へ送信する。端末装置1の無線モジュール40は、有線フレームWIRF1と、送信先の端末装置2の有線モジュール20に対応して設けられた無線モジュール40のMACアドレスMAC21とを含む無線フレームRFF1を生成して送信先の端末装置2の無線モジュール40へ送信する。送信先の端末装置2において、無線モジュール40は、端末装置1の無線モジュール40から受信した無線フレームRFF1から有線フレームWIRF1を抽出して有線モジュール20へ送信する。
【選択図】 図11

Description

この発明は、自律的に確立される無線ネットワークを構成する端末装置、それに用いる無線モジュール、および通信方法に関するものである。
アドホックネットワークは、複数の端末装置が相互に無線通信を行なうことによって自律的、かつ、即時的に構築されるネットワークである。そして、アドホックネットワークでは、通信する2つの端末装置が互いの通信エリアに存在しない場合、2つの端末装置の中間に位置する端末装置がルータとして機能し、データパケットを中継するので、広範囲のマルチホップネットワークを形成することができる。
このようなアドホックネットワークは、被災地での無線通信網やITS(Intelligent Transport Systems)車車間通信でのストリーミングなど、様々な方面に応用されようとしている(非特許文献1)。
マルチホップ通信をサポートする動的なルーティングプロトコルとしては、テーブル駆動型プロトコルとオンデマンド型プロトコルとがある。テーブル駆動型プロトコルは、定期的に経路に関する制御情報の交換を行ない、予め経路表を構築しておくものであり、GSR(Global State Routing)、FSR(Fish−eye State Routing)、OLSR(Optimized Link State Routing)およびDSDV(Destination Sequenced Distance Vector)等が知られている。
また、オンデマンド型プロトコルは、データ送信の要求が発生した時点で、初めて宛先までの経路を構築するものであり、DSR(Dynamic Source Routing)およびAODV(Ad Hoc On−Demand Distance Vector Routing)等が知られている。
そして、従来のアドホックネットワークにおいては、送信元から送信先へデータ通信を行なう場合、送信元から送信先までのホップ数ができる限り少なくなるように経路が決定される(非特許文献2)。
このようなアドホックネットワークを構成する端末装置として、ノート型のパーソナルコンピュータをPCMCIA(Personal Computer Memory Card International Association)ドライバーおよびケーブルによって無線モジュールに接続した端末装置が知られている(非特許文献3)。
この端末装置においては、PCMCIAドライバーは、パーソナルコンピュータに装着され、無線モジュールは、パーソナルコンピュータに装着されたPCMCIAドライバーにケーブルによって接続される。そして、無線モジュールには、アンテナが接続されている。
パーソナルコンピュータは、送信先のパーソナルコンピュータのアドレスを送信先アドレスに設定した有線通信用の有線フレームを生成し、その生成した有線フレームをPCMCIAドライバーおよびケーブルを介して無線モジュールへ送信し、無線モジュールは、パーソナルコンピュータから受信した有線フレームを無線通信用の無線フレームに変換し、その変換した無線フレームをアンテナを介して送信先へ送信する。
このように、有線ケーブルを介して通信を行なうパーソナルコンピュータは、PCMCIAドライバーおよびケーブルを介して無線モジュールと接続されることにより、無線通信により自律的、かつ、即時的にネットワークを確立するアドホックネットワーク用の端末装置として機能する。
渡辺正浩"無線アドホックネットワーク",自動車技術会春季大会ヒューマトロニクスフォーラム,pp18−23,横浜,5月2003年 Guangyu Pei, at al, "Fisheye state routing: a routing scheme for ad hoc wireless networks", ICC2000. Commun., Volume 1, pp70-74, L.A., June 2000. Tetsuro Ueda, Kazunari Masayama, Shingo Horisawa, Masakatsu Kosuga, Kazuo Hasuike, "Wireless Ad Hoc Network Testbed using Smart Antenna", 2002年電子情報通信学会通信ソサイエティ大会,SB−3−17,p579−580.
しかし、パーソナルコンピュータをPCMCIAドライバーおよびケーブルによって無線モジュールに接続した場合、特に、ケーブルを長く設定すると、パーソナルコンピュータから無線モジュールへデータを送信するときにエラーが生じ易く、パーソナルコンピュータの機能を拡張することが困難であるという問題がある。
また、パーソナルコンピュータをイーサネット(登録商標)によって無線モジュールに接続した従来の端末装置においては、パーソナルコンピュータは、無線モジュールのアドレスを送信先アドレスに設定した有線フレームを生成してイーサネット(登録商標)を介して無線モジュールへ送信し、無線モジュールは、送信先の端末装置を構成する無線モジュールのアドレスを送信先アドレスに設定して送信先の端末装置を構成する無線モジュールへ送信する。従って、パーソナルコンピュータから無線モジュールへデータを送信すると、“1ホップ”になり、パーソナルコンピュータをイーサネット(登録商標)によって無線モジュールに接続した端末装置を用いると、送信元から送信先までのホップ数が増加し、スループットが低下するという問題がある。
そこで、この発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、スループットの低下を抑制可能な端末装置を提供することを目的とする。
また、この発明の別の目的は、機能の拡張性に優れた端末装置を提供することである。
更に、この発明の別の目的は、スループットの低下を抑制可能な端末装置に用いられる無線モジュールを提供することである。
更に、この発明の別の目的は、機能の拡張性に優れた端末装置に用いられる無線モジュールを提供することである。
更に、この発明の別の目的は、スループットの低下を抑制可能な端末装置を用いた通信方法を提供することである。
更に、この発明の別の目的は、機能の拡張性に優れた端末装置を用いた通信方法を提供することである。
この発明によれば、端末装置は、自律的に確立される無線ネットワークを構成する端末装置であって、有線モジュールと、無線モジュールとを備える。有線モジュールは、有線通信用の有線フレームを生成する。無線モジュールは、無線通信用の無線フレームを生成する。そして、有線モジュールは、送信先の端末装置を構成する送信先有線モジュールのアドレスを示す第1の送信先アドレスとデータとを含む第1の有線データフレームを生成し、その生成した第1の有線データフレームを無線モジュールへ送信する。また、無線モジュールは、有線モジュールから受信した第1の有線データフレームに含まれる第1の送信先アドレスに基づいて、送信先有線モジュールに対応して設けられた送信先無線モジュールのアドレスを示す第2の送信先アドレスを抽出し、その抽出した第2の送信先アドレスと第1の有線データフレームとを含む第1の無線データフレームを生成し、その生成した第1の無線データフレームをアンテナを介して送信先無線モジュールへ送信する。
好ましくは、無線モジュールは、有線モジュールへ送信するための第2の有線データフレームを含む第2の無線データフレームをアンテナを介して送信先無線モジュールから受信すると、第2の無線データフレームに含まれる第2の有線データフレームを抽出し、その抽出した第2の有線データフレームを有線モジュールへ送信する。
好ましくは、無線モジュールは、無線ネットワーク内に存在する複数の端末装置を構成する複数の有線モジュールと複数の無線モジュールとに対して各端末装置ごとに有線モジュールのアドレスと無線モジュールのアドレスとを対応付けたアドレス変換テーブルを保持し、第1の有線データフレームに含まれる第1の送信先アドレスに対応する無線モジュールのアドレスを第2の送信先アドレスとしてアドレス変換テーブルから抽出する。
また、この発明によれば、無線モジュールは、自律的に確立される無線ネットワーク内に存在する端末装置を構成する無線モジュールであって、有線インターフェースと、送信手段とを備える。有線インターフェースは、端末装置を構成する有線モジュールと有線ケーブルを介して接続される。送信手段は、送信先の端末装置を構成する送信先有線モジュールのアドレスを示す第1の送信先アドレスとデータとを含む第1の有線データフレームを有線モジュールから有線ケーブルおよび有線インターフェースを介して受信するとともに、その受信した第1の有線データフレームに含まれる第1の送信先アドレスに基づいて、送信先有線モジュールに対応して設けられた送信先無線モジュールのアドレスを示す第2の送信先アドレスを抽出し、その抽出した第2の送信先アドレスと第1の有線データフレームとを含む第1の無線データフレームを生成し、その生成した第1の無線データフレームをアンテナを介して送信先無線モジュールへ送信する。
好ましくは、無線モジュールは、受信手段を更に備える。受信手段は、有線モジュールへ送信するための第2の有線データフレームを含む第2の無線データフレームをアンテナを介して送信先無線モジュールから受信し、その受信した第2の無線データフレームに含まれる第2の有線データフレームを抽出し、その抽出した第2の有線データフレームを有線インターフェースおよび有線ケーブルを介して有線モジュールへ送信する。
好ましくは、無線モジュールは、記憶手段を更に備える。記憶手段は、無線ネットワーク内に存在する複数の端末装置を構成する複数の有線モジュールと複数の無線モジュールとに対して各端末装置ごとに有線モジュールのアドレスと無線モジュールのアドレスとを対応付けたアドレス変換テーブルを記憶する。そして、送信手段は、第1の有線データフレームに含まれる第1の送信先アドレスに対応する無線モジュールのアドレスを第2の送信先アドレスとしてアドレス変換テーブルから抽出する。
更に、この発明によれば、通信方法は、自律的に確立される無線ネットワーク内に存在する送信元の端末装置と送信先の端末装置との間で通信を行なう通信方法である。送信元の端末装置は、有線通信用の有線フレームを生成する第1の有線モジュールと、有線フレームを含む無線通信用の無線フレームを生成する第1の無線モジュールとを備える。また、送信先の端末装置は、第1の有線モジュールによって生成された有線フレームを受信する第2の有線モジュールと、第1の無線モジュールから無線フレームを受信し、その受信した無線フレームに含まれる有線フレームを抽出して第2の有線モジュールへ送信する第2の無線モジュールとを備える。
通信方法は、第1の有線モジュールが第2の有線モジュールのアドレスを示す第1の送信先アドレスとデータとを含む有線データフレームを生成して第1の無線モジュールへ送信する第1のステップと、第1の無線モジュールが第1の有線モジュールから受信した有線データフレームに含まれる第1の送信先アドレスに基づいて、第2の無線モジュールのアドレスを示す第2の送信先アドレスを抽出し、その抽出した第2の送信先アドレスと有線データフレームとを含む無線データフレームを生成して第2の無線モジュールへ送信する第2のステップと、第2の無線モジュールが第1の無線モジュールから無線データフレームを受信し、その受信した無線データフレームから有線データフレームを抽出して第2の有線モジュールへ送信する第3のステップとを含む。
好ましくは、第1の無線モジュールは、無線ネットワーク内に存在する複数の端末装置を構成する複数の有線モジュールと複数の無線モジュールとに対して各端末装置ごとに有線モジュールのアドレスと無線モジュールのアドレスとを対応付けたアドレス変換テーブルを保持する。そして、第2のステップは、第1の無線モジュールが有線データフレームを受信し、その受信した有線データフレームに含まれる第1の送信先アドレスを抽出する第1のサブステップと、第1の無線モジュールが第1の送信先アドレスに対応する無線モジュールのアドレスを第2の送信先アドレスとしてアドレス変換テーブルから抽出する第2のサブステップと、第1の無線モジュールが第1のサブステップにおいて受信した有線データフレームと抽出した第2の送信先アドレスとを含む無線データフレームを生成して第2の無線モジュールへ送信する第3のサブステップとを含む。
好ましくは、第1のステップにおいて、第1の有線モジュールは、第1の有線ケーブルを介して有線データフレームを第1の無線モジュールへ送信する。また、第3のステップにおいて、第2の無線モジュールは、第2の有線ケーブルを介して有線データフレームを第2の有線モジュールへ送信する。
この発明による端末装置においては、データ(フレーム)を送信先の端末装置へ送信するとき、有線モジュールは、送信先の端末装置を構成する有線モジュールのアドレスとデータとを含む有線データフレームを生成し、その生成した有線データフレームを無線モジュールへ送信する。そして、無線モジュールは、有線データフレームに含まれる送信先の端末装置を構成する有線モジュールのアドレスに基づいて、その有線モジュールに対応して設けられた無線モジュールのアドレスを抽出し、その抽出したアドレスと、有線データフレームとを含む無線データフレームを生成して送信先の端末装置を構成する無線モジュールへ送信する。
従って、この発明によれば、各端末装置における有線モジュールから無線モジュールへの有線データフレームの送信は、1ホップにならないため、各端末装置を有線モジュールと無線モジュールとにより構成した場合でも、各端末装置は、スループットの低下を抑制してデータを送信先へ送信できる。
また、各端末装置において、有線モジュールは、有線ケーブルによって無線モジュールに接続されるため、無線モジュール以外の装置と有線ケーブルによって接続可能である。
従って、この発明によれば、各端末装置の機能を容易に拡張できる。即ち、端末装置の機能の拡張性を向上できる。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
図1は、この発明の実施の形態による無線ネットワークシステムの概略図である。無線ネットワークシステム10は、端末装置1〜8を備える。端末装置1〜8は、無線通信空間に配置され、自律的にネットワークを構成している。そして、端末装置1から端末装置3へデータを送信する場合、端末装置2,5〜8は、端末装置1からのデータを中継して端末装置3へ届ける。
この場合、端末装置1は、異なる3個の経路を介して端末装置3との間で無線通信を行なうことができる。即ち、端末装置1は、端末装置2,7を介して端末装置3との間で無線通信を行なうことができ、端末装置2,5,6を介して端末装置3との間で無線通信を行なうこともでき、端末装置8を介して端末装置3との間で無線通信を行なうこともできる。
端末装置8を介して無線通信を行なう場合、ホップ数が”2”と最も少なく、端末装置2,7を介して無線通信を行なう場合、ホップ数が”3”であり、端末装置2,5,6を介して無線通信を行なう場合、ホップ数が”4”と最も多い。
従って、端末装置8を介して無線通信を行なう経路を選択すると、ホップ数が”2”と最も少なくなるので、一般的には、端末装置1から端末装置3への無線通信のスループットが高くなる。
しかし、端末装置1と端末装置8との間の受信信号強度が弱いとき、端末装置1と端末装置8との間の無線通信のスループットが低下するので、ホップ数が少ない経路を選択すれば、スループットが高くなるというものではない。
そこで、この発明においては、送信元の端末装置は、ホップ数よりも受信信号強度に重みを置いて送信先の端末装置までの無線通信経路を確立する。
なお、送信元と送信先との間で無線通信経路を確立するプロトコルとしてFSRプロトコルを基本として用いた。このFSRプロトコルは、テーブル駆動型のルーティングプロトコルであり、比較的、近くに存在する端末装置との間で経路情報の交換を密に行ない、遠くに存在する端末装置との間の経路情報の交換を減らすことによりトラフィックの負荷を減らすプロトコルである。
図2は、図1に示す端末装置1の構成を示す概略ブロック図である。端末装置1は、有線モジュール20と、イーサネット(登録商標)30と、無線モジュール40と、アレーアンテナ50とを含む。
有線モジュール20は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC:Personal Computer)からなり、入力部21と、表示部22と、電子メールアプリケーション23と、通信制御部24とを含む。
入力部21は、端末装置1の操作者が入力したメッセージおよびデータの宛先を受付け、その受付けたメッセージおよび宛先を電子メールアプリケーション23へ出力する。表示部22は、電子メールアプリケーション23からの制御に従ってメッセージを表示する。
電子メールアプリケーション23は、入力部21からのメッセージおよび宛先に基づいてデータを生成して通信制御部24へ出力する。
通信制御部24は、ARPA(Advanced Research Projects Agency)インターネット階層構造の上位層からなる。即ち、通信制御部15は、有線インターフェース25と、IP(Internet Protocol)モジュール26と、ルーティングテーブル27と、TCPモジュール28と、UDPモジュール29と、ルーティングデーモン31と、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)モジュール32とからなる。
無線モジュール40は、ARPAインターネット階層構造の下位層からなる。即ち、無線モジュール40は、アンテナ制御モジュール41と、無線インターフェースモジュール42と、MAC(Media Access Control)モジュール43と、アドレス変換テーブル44と、LLC(Logical Link Control)モジュール45と、有線インターフェース46とからなる。
イーサネット(登録商標)30は、有線モジュール20の有線インターフェース25を無線モジュール40の有線インターフェース46に接続する。これによって、有線モジュール20は、イーサネット(登録商標)30によって無線モジュール40に接続され、有線モジュール20の通信制御部24および無線モジュール40は、通信制御を行なうARPAインターネット階層構造を構成する。
アレーアンテナ50は、アンテナ素子51〜57と、バラクタダイオード61〜66とからなる。アンテナ素子51〜56は、無給電素子であり、アンテナ素子57は、給電素子である。そして、アンテナ素子51〜57は、xyz直交座標のx−y平面に略垂直に、即ち、z軸に略平行に配置される。
バラクタダイオード61〜66は、それぞれ、アンテナ素子51〜56と接地ノードとの間に接続される。これにより、可変容量素子であるバラクタダイオード61〜66がそれぞれ無給電素子であるアンテナ素子51〜56に装荷される。
このように、アレーアンテナ50は、1本の給電素子(アンテナ素子57)と6本の無給電素子(アンテナ素子51〜56)とからなる。
無線モジュール40のアンテナ制御モジュール41は、物理層に属し、アレーアンテナ50のバラクタダイオード61〜66に制御電圧セットCLV1〜CLV6を供給してアレーアンテナ50が放射するビームパターンを制御する。
無線インターフェースモジュール42は、物理層に属し、アレーアンテナ50のアンテナ素子57(給電素子)に接続される。そして、無線インターフェースモジュール42は、MACモジュール43から受信した有線フレームWIRFまたは無線フレームRFFを所定の規定に従って変調および周波数変換してアレーアンテナ50のアンテナ素子57(給電素子)へ供給するとともに、アレーアンテナ50のアンテナ素子57から受信した有線フレームWIRFまたは無線フレームRFFを所定の規定に従って復調および周波数変換してMACモジュール43へ送信する。なお、この有線フレームWIRFは、イーサネット(登録商標)に対応したフレームである(以下、同じ)。
また、無線インターフェースモジュール42は、アレーアンテナ50が信号を受信したときの受信信号強度を検出し、その検出した受信信号強度を有線インターフェース46およびイーサネット(登録商標)30を介して有線モジュール20のルーティングデーモン31へ出力する。
MACモジュール43は、MAC層に属し、有線モジュール20から有線フレームWIRFを受信する。そして、MACモジュール43は、有線フレームWIRFに含まれる宛先MACアドレスがブロードキャストアドレスである場合、有線フレームWIRFをそのままブロードキャストし、有線フレームWIRFの宛先MACアドレスがマルチキャストアドレスである場合、有線フレームWIRFをそのままマルチキャストする。
また、MACモジュール43は、有線フレームWIRFの宛先MACアドレスが送信先の端末装置(端末装置1〜8のいずれか)である場合、後述する方法によって有線フレームWIRFを無線フレームRFFに変換する。そして、MACモジュール43は、無線フレームRFFをアレーアンテナ50を介して送信先の端末装置の無線モジュール40へ送信する。
更に、MACモジュール43は、無線インターフェースモジュール42から有線フレームWIRFを受信すると、その受信した有線フレームWIRFをLLCモジュール45へ送信し、無線インターフェースモジュール42から無線フレームRFFを受信すると、その受信した無線フレームRFFを後述する方法によって有線フレームWIRFに変換してLLCモジュール45へ送信する。
更に、MACモジュール43は、MACプロトコルを実行してデータ(フレーム)の再送制御等を行なう。そして、MACモジュール43は、データ(フレーム)の再送回数が所定値を超えるとリンクが切断されたことを検知し、リンクが切断されたことを有線インターフェース46およびイーサネット(登録商標)30を介して有線モジュール20のルーティングデーモン31に通知する。
アドレス変換テーブル44は、MAC層に属し、無線ネットワークシステム10を構成する8個の端末装置1〜8に対して、端末装置ごとに無線モジュール40のMACアドレスを有線モジュール20のMACアドレスに対応付けて格納する。
LLCモジュール45は、データリンク層に属し、LLCプロトコルを実行して隣接する端末装置との間でリンクの接続および解放を行なう。
有線インターフェース46は、イーサネット(登録商標)30を介して有線モジュール20から受信した有線フレームWIRFをLLCモジュール45へ出力するとともに、LLCモジュール45から受信した有線フレームWIRFをイーサネット(登録商標)30を介して有線モジュール20へ送信する。
有線モジュール20の有線インターフェース25は、IPモジュール26からの有線フレームWIRFをイーサネット(登録商標)30を介して無線モジュール40へ送信するとともに、イーサネット(登録商標)30を介して無線モジュール40から受信した有線フレームWIRFをIPモジュール26へ送信する。
IPモジュール26は、インターネット層に属し、IPパケットを生成する。IPパケットは、IPヘッダと、上位のプロトコルのパケットを格納するためのIPデータ部とからなる。そして、IPモジュール26は、TCPモジュール28からデータを受けると、その受けたデータをIPデータ部に格納してIPパケットを生成する。
IPモジュール26は、IPパケットを生成すると、その生成したIPパケットをフレーム本体に格納し、宛先MACアドレスをヘッダに格納して有線フレームWIRFを生成する。
そうすると、IPモジュール26は、テーブル駆動型のルーティングプロトコルであるFSRプロトコルに従ってルーティングテーブル27を検索し、生成した有線フレームWIRFを送信するための経路が正常であるか否かを判定する。IPモジュール26は、データを送信するための経路が正常であるとき、生成した有線フレームWIRFを有線インターフェース25およびイーサネット(登録商標)30を介して無線モジュール40へ送信する。
また、IPモジュール26は、有線インターフェース25から有線フレームWIRFを受信すると、その受信した有線フレームWIRFからデータを抽出してTCPモジュール28またはUDPモジュール29へ送信する。
ルーティングテーブル27は、インターネット層に属し、後述するように、各送信先アドレスに対応付けて経路情報を格納する。
TCPモジュール28は、トランスポート層に属し、TCPパケットを生成する。TCPパケットは、TCPヘッダと、上位のプロトコルのデータを格納するためのTCPデータ部とからなる。そして、TCPモジュール28は、生成したTCPパケットをIPモジュール26へ送信する。
UDPモジュール29は、トランスポート層に属し、ルーティングデーモン31によって作成されたUpdateパケットをブロードキャストし、他の端末装置からブロードキャストされたUpdateパケットを受信してルーティングデーモン31へ出力する。
ルーティングデーモン31は、プロセス/アプリケーション層に属し、他の通信制御モジュールの実行状態を監視するとともに、他の通信制御モジュールからのリクエストを処理する。また、ルーティングデーモン31は、FSRプロトコルに従って比較的近くに存
在する他の端末装置と経路情報を定期的に交換し合い、取得した経路情報および無線インターフェースモジュール42から受けた受信信号強度に基づいて、後述する方法によって最適な経路を算出してインターネット層にルーティングテーブル27を動的に作成する。
SMTPモジュール32は、プロセス/アプリケーション層に属し、電子メールアプリケーション23から受け取ったデータに基づいて、全二重通信チャネルの確保およびメッセージの交換等を行なう。
なお、図1に示す端末装置2〜9の各々も、図2に示す端末装置1の構成と同じ構成からなる。
図3は、図2に示すアレーアンテナ50のx−y平面における平面図である。アンテナ素子51〜56は、アンテナ素子57の周囲に略円形に配置される。そして、アレーアンテナ50が送受信する電波の波長をλとすると、アンテナ素子51〜56とアンテナ素子57との間隔は、略λ/4である。
このように、アレーアンテナ50は、給電素子であるアンテナ素子57の周囲に無給電素子であるアンテナ素子51〜56を略円形配置した構造からなる。
アンテナ制御モジュール41は、制御電圧セットCLV1〜CLV6をバラクタダイオード61〜66へ供給してアレーアンテナ50が放射するビームパターンを制御する場合、バラクタダイオード61〜66のリアクタンスセットx=xm1〜xm6が表1に示すリアクタンスセットに従って変化するように制御電圧セットCLV1〜CLV6をバラクタダイオード61〜66へ供給する。
Figure 2006197486
アンテナ制御モジュール41は、例えば、20Vからなる制御電圧CLV1〜CLV6をそれぞれバラクタダイオード61〜66へ供給してバラクタダイオード61〜66のリアクタンスxm1〜xm6を“hi”に設定し、0Vからなる制御電圧CLV1〜CLV6をそれぞれバラクタダイオード61〜66へ供給してバラクタダイオード61〜66のリアクタンスxm1〜xm6を“lo”に設定する。
バラクタダイオード61〜66のリアクタンスxm1〜xm6が全て“hi”である場合(m=0)、アレーアンテナ50は、オムニパターンに近いビームパターンBPM0を放射する。また、バラクタダイオード61のリアクタンスxm1が“lo”であり、バラクタダイオード62〜66のリアクタンスxm2〜xm6が“hi”である場合(m=1)、アレーアンテナ50は、0度の方向に指向性を有するビームパターンBPM1を放射する。なお、x軸の正の方向を0度の方向とする。
更に、バラクタダイオード62のリアクタンスxm2が“lo”であり、バラクタダイオード61,63〜66のリアクタンスxm1,xm3〜xm6が“hi”である場合(m=2)、アレーアンテナ50は、60度の方向に指向性を有するビームパターンBPM2を放射する。
以下、同様にして、バラクタダイオード63,64,65,66のリアクタンスxm3,xm4,xm5,xm6が“lo”であり、バラクタダイオード61,62,64〜66;61〜63,65,66;61〜64,66;61〜65のリアクタンスxm1,xm2,xm4〜xm6;xm1〜xm3,xm5,xm6;xm1〜xm4,xm6;xm1〜xm5が“hi”である場合(m=3〜6)、アレーアンテナ50は、それぞれ、120度、180度、240度、300度の方向に指向性を有するビームパターンBPM3〜BPM6を放射する。
このように、アレーアンテナ50は、アンテナ制御モジュール41からの制御に従って、オムニビームパターン(ビームパターンBPM0)および指向性を有するビームパターン(ビームパターンBPM1〜BPM6)を選択的に放射可能である。
図4は、IPヘッダの構成図である。IPヘッダは、バージョン、ヘッダ長、サービスタイプ、パケット長、識別番号、フラグ、フラグメントオフセット、生存時間、プロトコル、ヘッダチェックサム、送信元IPアドレス、送信先IPアドレス、およびオプションからなる。
図5は、TCPヘッダの構成図である。TCPヘッダは、送信元ポート番号、送信先ポート番号、シーケンス番号、確認応答(ACK)番号、データオフセット、予約、フラグ、ウィンドサイズ、ヘッダチェックサムおよびアージェントポインタからなる。
送信元ポート番号は、送信元の端末装置で複数のアプリケーションが動作しているときに、TCPパケットを出力したアプリケーションを特定する番号である。また、送信先ポート番号は、送信先の端末装置で複数のアプリケーションが動作しているときに、TCPパケットを届けるアプリケーションを特定する番号である。
TCP通信は、エンド・ツー・エンドのコネクション型通信プロトコルである。TCP通信のコネクション接続を要求する端末装置(以下、「TCP通信接続要求装置」という。)のTCPモジュール28は、コネクションの確立時に、TCPヘッダ内のCode BitにSYN(Synchronize Flag)を設定したコネクションの接続要求を示す第1パケットをTCP通信のコネクション接続を受理する端末(以下、「TCP通信接続受理装置」という。)のTCPモジュール28へ送信する。これを受けて、TCP通信接続受理装置のTCPモジュール28は、TCPヘッダ内のCode BitにSYNおよびACK(確認応答)を設定したコネクションの接続要求受理および接続完了を示す第2パケットをTCP通信接続要求装置のTCPモジュール28へ送信する。更に、これを受けて、TCP通信接続要求装置のTCPモジュール28は、TCPヘッダ内のCode BitをACK(確認応答)に設定したコネクションの接続完了を示す第3パケットをTCP通信接続受理装置のTCPモジュール28へ送信する。
コネクションの切断要求は、TCP通信要求装置およびTCP通信受理装置のいずれの側からでも行なうことができる。TCP通信のコネクション切断を要求する端末装置(以下、「TCP通信切断要求装置」という。)のTCPモジュール28は、コネクションの切断時に、TCPヘッダ内のCode BitをFIN(Finish Flag)に設定したコネクションの切断要求を示す第1パケットをTCP通信のコネクション切断を受理する端末装置(以下、「TCP通信切断受理装置」という。)へ送信する。これを受けて、TCP通信切断受理装置のTCPモジュール28は、TCPヘッダ内のCode BitをACK(確認応答)に設定したコネクションの切断要求受理を示す第2パケットと、TCPヘッダ内のCode BitをFINに設定したコネクションの切断完了を示す第3パケットをTCP通信切断要求装置のTCPモジュール28へ送信する。更に、これを受けて、TCP通信切断要求装置のTCPモジュール28は、TCPヘッダ内のCode BitをACK(確認応答)に設定したコネクションの切断完了を示す第4パケットをTCP通信切断受理装置のTCPモジュール28へ送信する。
図6は、図2に示すルーティングテーブル27の例を示す図である。ルーティングテーブル27は、送信先アドレスと、隣接する端末装置のアドレス(NextHopアドレス)と、メトリックと、総合メトリック数と、シーケンス番号(SeqNum)とからなる。そして、送信先アドレス、NextHopアドレス、メトリック、総合メトリック数およびSeqNumは、相互に対応付けられている。
送信先アドレスは、送信先の端末装置のIPアドレスおよびMACアドレスを表す。NextHopアドレスは、次にホップする端末装置のIPアドレスおよびMACアドレスを表す。メトリックは、送信元の端末装置と送信先の端末装置との間の経路状態を示す経路指標を表す。そして、メトリックは、送信元の端末装置と送信先の端末装置との間の経路が正常であるとき、送信元の端末装置から送信先の端末装置までのホップ数が格納され、送信元の端末装置と送信先の端末装置との間の経路が異常であるとき、無限大(∞)が格納される。総合メトリック数は、受信信号強度に応じて決定される数値が格納される。そして、総合メトリック数は、受信信号強度が相対的に弱いとき、相対的に大きい数値が格納され、受信信号強度が相対的に強いとき、相対的に小さい数値が格納される。受信信号強度を総合メトリック数へ変換する方法については、後述する。SeqNumは、経路情報が生成された順番を表す。
図6に示すルーティングテーブル27の例では、第1の経路は、送信元の端末装置を端末装置1とし、送信先の端末装置を端末装置3とする経路であり、端末装置1が送信したフレームを最初に中継する端末が端末装置2であり、端末装置1が送信したフレームが3つの端末装置によって中継されて端末装置3に届くことを示している。メトリックが4であるからである。そして、総合メトリック数は、”5”である。
また、第2の経路は、送信元の端末装置を端末装置1とし、送信先の端末装置を端末装置3とする経路であり、端末装置1が送信したフレームを最初に中継する端末装置が端末装置8であり、端末装置1が送信したフレームが1つの端末装置によって中継されて端末装置3に届くことを示している。メトリックが2であるからである。そして、総合メトリック数は”16”である。
更に、第3の経路は、送信元の端末装置を端末装置1とし、送信先の端末装置を端末装置3とする経路であり、端末装置1が送信したフレームを最初に中継する端末装置が端末装置2であり、端末装置1が送信したフレームが2つの端末装置によって中継されて端末装置3に届くことを示している。メトリックが3であるからである。そして、総合メトリック数は、”11”である。
他の端末装置から受信した受信信号強度を総合メトリック数に変換する方法について説明する。表2は、受信信号強度とメトリック値との関係を示す。
Figure 2006197486
なお、表2に示す「メトリック値」は、ルーティングテーブル27のメトリックに格納された値とは異なるものであり、以下に説明するように、受信信号強度RSSIに応じて決定される値である(以下、同じ。)。
受信信号強度が−60dBmよりも強いとき、メトリック値は、”1”となり、受信信号強度が−60dBm〜−65dBmまでの範囲であるとき、メトリック値は、”2”となり、受信信号強度が−65dBm〜−70dBmまでの範囲であるとき、メトリック値は、”4”となり、受信信号強度が−70dBm〜−80dBmまでの範囲であるとき、メトリック値は、”8”となり、受信信号強度が−80dBmよりも弱いとき、メトリック値は、”16”となる。
従って、ルーティングデーモン31は、無線インターフェースモジュール42から受信信号強度を受けると、その受けた受信信号強度に対応するメトリック値を表2を参照して検出し、その検出したメトリック値を経路情報を送信した端末装置を介する経路の総合メトリック数に加算してルーティングテーブル27を作成する。
具体的に説明する。図7は、図6に示すルーティングテーブル27の作成方法を説明するための図である。端末装置1は、図7の(a)に示す経路情報を含むUpdateパケットUDP1を端末装置2からブロードキャストにより受信し、図7の(b)に示す経路情報を含むUpdateパケットUDP2を端末装置8からブロードキャストにより受信する。
この場合、端末装置1において、無線インターフェースモジュール42は、端末装置2からUpdateパケットUDP1を受信したときの受信信号強度RSSI1(>−60dBm)を検出し、端末装置8からUpdateパケットUDP2を受信したときの受信信号強度RSSI2(=−80dBm〜−70dBm)を検出する。そして、無線インターフェースモジュール42は、その検出した受信信号強度RSSI1,RSSI2を有線インターフェース46およびイーサネット(登録商標)30を介して有線モジュール20のルーティングデーモン31へ出力する。
また、有線モジュール20のUDPモジュール29は、端末装置2からUpdateパケットUDP2を受信し、端末装置8からUpdateパケットUDP2を受信する。そして、UDPモジュール29は、その受信したUpdateパケットUDP1,UDP2をルーティングデーモン31へ出力する。
そうすると、ルーティングデーモン31は、UpdateパケットUDP1のIPヘッダから送信元IPアドレスとして端末装置2のIPアドレスおよびMACアドレスを抽出し、UpdateパケットUDP1を端末装置2から受信したことを認識する。また、ルーティングデーモン31は、UpdateパケットUDP2のIPヘッダから送信元IPアドレスとして端末装置8のIPアドレスおよびMACアドレスを抽出し、UpdateパケットUDP2を端末装置8から受信したことを認識する。
そして、ルーティングデーモン31は、UpdateパケットUDP1の送信先アドレスに格納された”端末装置3のアドレス”(端末装置3のIPアドレスおよびMACアドレスからなる)に基づいて、UpdateパケットUDP1が端末装置3を送信先とする経路情報であることを認識する。また、ルーティングデーモン31は、UpdateパケットUDP2の送信先アドレスに格納された”端末装置3のアドレス” (端末装置3のIPアドレスおよびMACアドレスからなる)に基づいて、UpdateパケットUDP2が端末装置3を送信先とする経路情報であることを認識する。
更に、ルーティングデーモン31は、無線インターフェースモジュール42から受けた受信信号強度RSSI1(<−60dBm)に対応するメトリック値(=1)を表2を参照して検出し、無線インターフェースモジュール42から受けた受信信号強度RSSI2(=−80dB〜−70dB)に対応するメトリック値(=8)を表2を参照して検出する。
そうすると、ルーティングテーブル31は、UpdateパケットUDP1に基づいて、ルーティングテーブル27の第1行目および第2行目の経路情報を作成し、UpdateパケットUDP2に基づいて、ルーティングテーブル27の第3行目の経路情報を作成する。
即ち、ルーティングデーモン31は、UpdateパケットUDP1の送信先アドレスから”端末装置3のアドレス” (端末装置3のIPアドレスおよびMACアドレスからなる)を抽出してルーティングテーブル27の送信先アドレスに格納し、UpdateパケットUDP1を端末装置2から受信したのでルーティングテーブル27のNextHopアドレスに”端末装置2のアドレス” (端末装置2のIPアドレスおよびMACアドレスからなる)を格納する。そして、ルーティングデーモン31は、UpdateパケットUDP1のメトリックに格納された”3”,”2”に”1”を加算して”4”,”3”をルーティングテーブル27のメトリックに格納する。また、ルーティングデーモン31は、UpdateパケットUDP1の総合メトリック数に格納された”3”,”10”を抽出し、受信信号強度RSSI1に対応して検出したメトリック値(=1)を総合メトリック数”3”,”10”に加算し、その加算結果”4”,”11”をルーティングテーブル27の総合メトリック数に格納する。更に、ルーティングデーモン31は、UpdateパケットUDP1からシーケンス番号SeqNum(=10)を抽出してルーティングテーブル27のシーケンス番号SeqNumに格納する。
これにより、ルーティングテーブル27の第1行目および第2行目の経路情報が作成される(図7の(c)参照)。
引き続いて、ルーティングデーモン31は、UpdateパケットUDP2の送信先アドレスから”端末装置3のアドレス” (端末装置3のIPアドレスおよびMACアドレスからなる)を抽出してルーティングテーブル27の送信先アドレスに格納し、UpdateパケットUDP2を端末装置8から受信したのでルーティングテーブル27のNextHopアドレスに”端末装置8のアドレス” (端末装置8のIPアドレスおよびMACアドレスからなる)を格納する。そして、ルーティングデーモン31は、UpdateパケットUDP2のメトリックに格納された”1”に”1”を加算して”2”をルーティングテーブル27のメトリックに格納する。また、ルーティングデーモン31は、UpdateパケットUDP2の総合メトリック数に格納された”8”を抽出し、受信信号強度RSSI2に対応して検出したメトリック値(=8)を総合メトリック数”8”に加算し、その加算結果”16”をルーティングテーブル27の総合メトリック数に格納する。更に、ルーティングデーモン31は、UpdateパケットUDP2からシーケンス番号SeqNum(=10)を抽出してルーティングテーブル27のシーケンス番号SeqNumに格納する。
これにより、ルーティングテーブル27が作成される(図7の(c)参照)。
このように、この発明においては、端末装置間の無線通信における受信信号強度RSSIをメトリック値に変換し、その変換したメトリック値を経路の安定度合を示す経路安定指標として経路情報に含めてルーティングテーブル27を作成する。そして、表2に示すように、受信信号強度RSSIが相対的に強くなれば、メトリック値は、相対的に小さくなり、受信信号強度RSSIが相対的に弱くなれば、メトリック値は、相対的に大きくなる。従って、メトリック値が相対的に小さいことは、経路がより安定していることを意味し、メトリック値が相対的に大きいことは、経路がより不安定であることを意味する。
受信信号強度RSSIをメトリック値に変換する場合、受信信号強度RSSIを複数の領域(−60dBmよりも強い領域RGE1、−60dBm〜−65dBmの領域RGE2、−65dBm〜−70dBmの領域RGE3、−70dBm〜−80dBmの領域RGE4、−80dBmよりも弱い領域RGE5)に分割し、受信信号強度RSSIが領域RGE1から領域RGE5の方向へ弱くなるに従って、メトリック値は、2の累乗に従って大きくなる。即ち、受信信号強度RSSIが直線的に弱くなるに従って、メトリック値は、指数関数的に大きくなる。
このように、受信信号強度RSSIが直線的に弱くなるに従って経路安定指標としてのメトリック値を指数関数的に大きくすることによって(即ち、受信信号強度RSSIが直線的に強くなるに従って経路安定指標としてのメトリック値を指数関数的に小さくすることによって)、安定度合がより大きい経路を容易に選択できる。
即ち、受信信号強度RSSIが直線的に弱くなるに従ってメトリック値を直線的に大きくした場合、受信信号強度RSSIの違いによるメトリック値の差は小さくなる。そして、ルーティングテーブル27においては、端末装置1から端末装置3までの全体の経路における総合メトリック数(=各経路のメトリック値の加算値)が格納されるので、受信信号強度RSSIが変動しても値が大きく変化しないメトリック値を用いた場合には、送信元から送信先までの複数の経路に付与された複数の総合メトリック数に大きな差が生じないことになる。
これに対し、受信信号強度RSSIが直線的に弱くなるに従ってメトリック値を指数関数的に大きくした場合、受信信号強度RSSIの変化に対してメトリック値が大きく変化するので、総合メトリック数も大きく変化することになり、送信元から送信先までの複数の経路に付与された複数の総合メトリック数に大きな差が生じることになる。
従って、この発明においては、受信信号強度RSSIが直線的に弱くなるに従ってメトリック値が指数関数的に大きくなるようにしたものである。
図1に示す他の端末装置2〜8も、上述した端末装置1と同じようにしてルーティングテーブル27を作成する。
図8は、図2に示すアドレス変換テーブル44の例を示す図である。アドレス変換テーブル44は、有線モジュール20のMACアドレスと、無線モジュール40のMACアドレスとからなる。そして、アドレス変換テーブル44は、端末装置1〜8の有線モジュール20のMACアドレスMAC1〜MAC8をそれぞれ端末装置1〜8の無線モジュール40のMACアドレスMAC11〜MAC81に対応付けて格納する。即ち、アドレス変換テーブル44は、端末装置1〜8に対して、端末装置ごとに有線モジュール20のMACアドレスを無線モジュール40のMACアドレスに対応付けて格納する。
このように、端末装置1〜8の各々において、無線モジュール40は、無線ネットワークシステム10内に存在する全ての端末装置1〜8に対して、有線モジュール20のMACアドレスと無線モジュール40のMACアドレスとを対応付けたアドレス変換テーブル44を保持する。
図9は、有線フレームWIRFの構成図である。有線フレームWIRFは、FCS(Frame Control Sequence)11と、フレーム本体12と、データタイプ(Data Type)13と、送信元アドレス(SA:Source Address)14と、送信先アドレス(DA:Destination Address)15とからなる。
FCS11は、4Octetの長さを有する。フレーム本体12は、46Octet以上の長さを有し、送信対象であるデータを格納する。データタイプ13、送信元アドレス(SA)14および送信先アドレス(DA)15は、イーサネット(登録商標)ヘッダを構成し、全体で14Octetの長さを有する。そして、データタイプ13は、フレーム本体12に格納されるデータの種類を示す。
送信元アドレス(SA)14は、送信元の端末装置の有線モジュール20のMACアドレス(MAC1〜MAC8のいずれか)を格納する。送信先アドレス(DA)15は、送信先の端末装置の有線モジュール20のMACアドレス(MAC1〜MAC8のいずれか)を格納する。
図10は、無線フレームRFFの構成図である。無線フレームRFFは、FCS11Aと、フレーム本体12Aと、PAD13Aと、802.2SNAP14Aと、802.2LLC15Aと、IEEE802.11MACヘッダ16Aとからなる。
FCS11Aは、4Octetの長さを有する。フレーム本体12Aは、各種のデータを格納する。PAD13Aは、2Octetの長さを有し、“0x0000”を格納する。802.2SNAP14Aは、5Octetの長さを有し、“0x000000CAFE”を格納する。802.2LLC15Aは、3Octetの長さを有し、“0xAAAA03”を格納する。なお、802.2SNAP14Aおよび802.2LLC15Aは、論理リンク制御部を構成する。
IEEE802.11MACヘッダ16Aは、送信元の端末装置の無線モジュール40のMACアドレス(MAC11〜MAC81のいずれか)、および送信先の端末装置の無線モジュール40のMACアドレス(MAC11〜MAC81のいずれか)等を含む。
図1に示す端末装置1〜8の各々は、上述したように、有線モジュール20と無線モジュール40とからなる。そして、各端末装置1〜8がデータを送信する場合、有線モジュール20は、送信先の端末装置(端末装置1〜8のいずれか)を構成する有線モジュール20のMACアドレス(MAC1〜MAC8のいずれか)を含む有線フレームWIRFを生成し、その生成した有線フレームWIRFをイーサネット(登録商標)30を介して無線モジュール40へ送信する。そして、無線モジュール40は、有線モジュール20から受信した有線フレームWIRFを無線フレームRFFに変換し、その変換した無線フレームRFFをアレーアンテナ50を介して送信先の端末装置を構成する無線モジュール40へ送信する。
図11は、有線フレームWIRFと無線フレームRFFとの間の変換を示す概念図である。なお、図11は、端末装置1を送信元の端末装置とし、端末装置2を送信先の端末装置とした場合における有線フレームWIRFと無線フレームRFFとの間の変換を示す。
端末装置1の有線モジュール20は、自己のMACアドレスMAC1を送信元アドレス(SA)14に格納し、端末装置2の有線モジュール20のMACアドレスMAC2を送信先アドレス(DA)15に格納し、データをフレーム本体12に格納した有線フレームWIRF1を生成し、その生成した有線フレームWIRF1をイーサネット(登録商標)30を介して無線モジュール40へ送信する。
端末装置1の無線モジュール40は、イーサネット(登録商標)30を介して有線フレームWIRF1を受信すると、有線フレームWIRF1に含まれているMACアドレスMAC2を送信先アドレスとして検出する。そして、端末装置1の無線モジュール40は、アドレス変換テーブル44を参照してMACアドレスMAC2に対応するMACアドレスMAC21を抽出する。即ち、端末装置1の無線モジュール40は、MACアドレスMAC2に基づいて、有線フレームWIRF1の送信先である端末装置2の有線モジュール20に対応して設けられた無線モジュール40のMACアドレスMAC21をアドレス変換テーブル44を参照して抽出する。
そうすると、端末装置1の無線モジュール40は、有線フレームWIRF1の[フレーム本体12/データタイプ13/送信元アドレス(SA)14/送信先アドレス(DA)15]をフレーム12Aに格納し、自己のMACアドレスMAC11と、抽出したMACアドレスMAC21とをIEEE802.11MACヘッダ16Aに格納し、更に、FCS11Aを付加した無線フレームRFF1を生成する。
そして、端末装置1の無線モジュール40は、その生成した無線フレームRFF1をアレーアンテナ50を介して端末装置2の無線モジュール40へ送信する。この場合、端末装置1のアンテナ制御モジュール41は、上述した方法によって、オムニビームパターンBPM0を放射するようにアレーアンテナ50を制御する。つまり、端末装置1の無線モジュール40は、オムニビームパターンBPM0によって無線フレームRFF1を端末装置2の無線モジュール40へ送信する。
端末装置2の無線モジュール40は、アレーアンテナ50のビームパターンをオムニビームパターンBPM0に設定して無線フレームRFF1を受信し、その受信した無線フレームRFF1のフレーム本体12Aに格納された[フレーム本体12/データタイプ13/送信元アドレス(SA)14/送信先アドレス(DA)15]を抽出し、その抽出した[フレーム本体12/データタイプ13/送信元アドレス(SA)14/送信先アドレス(DA)15]にFCS11を付加して端末装置1の有線モジュール20によって生成された有線フレームWIRF1を再現する。
そうすると、端末装置2の無線モジュール40は、その再現した有線フレームWIRF1をイーサネット(登録商標)30を介して有線モジュール20へ送信する。そして、端末装置2の有線モジュール20は、端末装置1の有線モジュール20によって生成された有線フレームWIRF1を受信する。
このように、この発明においては、データを送信先の端末装置2へ送信する場合、送信元の端末装置1において、有線モジュール20は、送信先の端末装置2を構成する有線モジュール20のMACアドレスMAC2を宛先MACアドレスとする有線フレームWIRF1を生成してイーサネット(登録商標)30(有線ケーブル)を介して無線モジュール40へ送信し、無線モジュール40は、送信先の端末装置2を構成する有線モジュール20に対応して設けられた無線モジュール40のMACアドレスMAC21をアドレス変換テーブル44を参照して抽出し、その抽出したMACアドレスMAC21を宛先MACアドレスに格納し、有線モジュール20によって生成された有線フレームWIRF1をフレーム本体12Aに格納して無線フレームRFF1を生成することにより、有線フレームWIRF1を無線フレームRFF1に変換する。
また、送信先の端末装置2において、無線モジュール40は、無線フレームRFF1から有線フレームWIRF1の[フレーム本体12/データタイプ13/送信元アドレス(SA)14/送信先アドレス(DA)15]を抽出して有線フレームWIRF1を再現し、有線モジュール20は、無線モジュール40によって再現された有線フレームWIRF1を受信する。
このように、送信元の端末装置1の有線モジュール20は、送信先である端末装置2の有線モジュール20のMACアドレスMAC1を宛先MACアドレスとして設定した有線フレームWIRF1を生成して無線モジュール40へ送信すれば、送信元の端末装置1の無線モジュール40は、送信先である端末装置2の有線モジュール20に対応する無線モジュール40のMACアドレスMAC21を宛先MACアドレスとする無線フレームRFF1に有線フレームWIRF1を変換して送信する。
この場合、送信元の端末装置1において、有線モジュール20は、端末装置1の無線モジュール40を宛先とする有線フレームを生成するのではなく、送信先の端末装置2の有線モジュール20を宛先とする有線フレームWIRF1を生成して無線モジュール40へ送信し、かつ、無線モジュール40は、有線フレームWIRF1と、送信先の端末装置2を構成する無線モジュール40のMACアドレスMAC21とを含む無線フレームRFF1を生成して送信するので、端末装置1における有線モジュール20から無線モジュール40への有線フレームWIRF1の送信は、“1ホップ”に該当しない。
また、送信先の端末装置2においても、無線モジュール40は、自己のMACアドレスMAC21を送信元のMACアドレスとして設定した有線フレームを生成するのではなく、端末装置1の有線モジュール20を送信元とする有線フレームWIRF1を有線モジュール20へ送信するので、端末装置2における無線モジュール40から有線モジュール20への有線フレームWIRF1の送信は、“1ホップ”に該当しない。
従って、送信元である端末装置1の有線モジュール20から送信先である端末装置2の有線モジュール20への有線フレームWIRF1の送信は、端末装置1の無線モジュール40と端末装置2の無線モジュール40との間における無線フレームRFF1の送信による“1ホップ”からなる。
その結果、端末装置1〜8の各々を有線モジュール20および無線モジュール40によって構成した場合にも、各端末装置1〜8は、ホップ数の増加を抑制して、即ち、スループットの低下を抑制してデータを送信先へ送信できる。
また、上述したように、端末装置1〜8の各々において、無線モジュール40は、無線ネットワークシステム10内に存在する全ての端末装置1〜8に対して、有線モジュール20のMACアドレスと無線モジュール40のMACアドレスとを対応付けたアドレス変換テーブル44を保持する。
従って、各端末装置1〜8の無線モジュール40は、有線モジュール20から有線フレームWIRF1を受信すると、有線フレームWIRF1に含まれる送信先の端末装置を構成する有線モジュール20のMACアドレスに対応する無線モジュール40のMACアドレスを容易に抽出できる。その結果、各端末装置1〜8の無線モジュール40は、有線フレームWIRF1を無線フレームRFF1に容易に変換できる。
なお、上述したように、有線フレームWIRFを無線フレームRFFに変換して送信するのは、有線フレームWIRFが1つの端末装置を宛先とする場合であり、有線フレームWIRFがブロードキャストアドレスまたはマルチキャストアドレスを含む場合、送信元の端末装置の無線モジュール40は、有線モジュール20から受信した有線フレームWIRFをそのままブロードキャストまたはマルチキャストする。
従って、ルーティングテーブル27を作成する際、各端末装置1〜8の有線モジュール20は、UpdateパケットUDP1,UDP2をフレーム本体12に格納し、かつ、送信先アドレス(DA)15にブロードキャストアドレスを格納した有線フレームWIRF2を作成して無線モジュール40へ送信し、無線モジュール40は、有線モジュール20から受信した有線フレームWIRF2の送信先アドレス(DA)15にブロードキャストアドレスが格納されていることを検出して有線フレームWIRF2をブロードキャストする。
図12は、隣接する2つの端末装置間におけるデータフレームの通信動作を説明するためのフローチャートである。一連の動作が開始されると、送信元の端末装置の有線モジュール20において、送信先の端末装置を構成する有線モジュール20のMACアドレスと、データとを含む有線フレームWIRFを生成し、その生成した有線フレームWIRFをイーサネット(登録商標)30(有線ケーブル)を介して無線モジュール40へ送信する(ステップS1)。
そして、送信元の端末装置の無線モジュール40においてMACモジュール43は、有線モジュール20から受信した有線フレームWIRFの宛先MACアドレスを抽出し(ステップS2)、その抽出した宛先MACアドレスに対応する無線モジュール40のMACアドレスが存在するか否かをアドレス変換テーブル44を参照して判定する(ステップS3)。
ステップS3において、宛先MACアドレスに対応する無線モジュール40のMACアドレスが存在しないと判定されたとき、無線モジュール40のMACモジュール43は、有線フレームWIRFを廃棄し、一連の動作は終了する。
一方、ステップS3において、宛先MACアドレスに対応する無線モジュール40のMACアドレスが存在すると判定されたとき、送信元の端末装置の無線モジュール40においてMACモジュール43は、抽出した宛先MACアドレスに対応する無線モジュール40のMACアドレス、即ち、送信先の端末装置を構成する有線モジュール20に対応する無線モジュール40のMACアドレスをアドレス変換テーブル44を参照して抽出する(ステップS4)。
そして、送信元の端末装置の無線モジュール40においてMACモジュール43は、抽出した無線モジュール40のMACアドレスと、有線フレームWIRFとを含む無線フレームRFFを生成して無線インターフェースモジュール42へ送信する。無線インターフェースモジュール42は、無線フレームRFFに所定の変調を施し、周波数変換してアレーアンテナ50のアンテナ素子57へ出力する。また、アンテナ制御モジュール41は、アレーアンテナ50のビームパターンをオムニビームパターンBPM0に設定する。これにより、送信元の端末装置の無線モジュール40は、オムニビームパターンBPM0によって無線フレームRFFを送信先の端末装置を構成する無線モジュール40へ送信する(ステップS5)。つまり、送信元の端末装置の無線モジュール40は、有線モジュール20から受信した有線フレームWIRFを無線フレームRFFに変換して送信先の端末装置を構成する無線モジュール40へ送信する。
そうすると、送信先の端末装置の無線モジュール40においてMACモジュール43は、アレーアンテナ50および無線インターフェースモジュール42を介して無線フレームRFFを受信し(ステップS6)、その受信した無線フレームRFFから上述した方法によって有線フレームWIRFを抽出する(ステップS7)。そして、送信先の端末装置の無線モジュール40においてMACモジュール43は、その抽出した有線フレームWIRFを有線インターフェース46およびイーサネット(登録商標)30(有線ケーブル)を介して有線モジュール20へ送信し(ステップS8)、送信先の有線モジュール20は、送信元の有線モジュール20によって生成された有線フレームWIRFを受信する。
これによって、一連の動作は終了する。
このように、2つの端末装置間でデータフレームを送受信する場合、送信元の有線モジュール20は、送信先の有線モジュール20のMACアドレスとデータとを含む有線フレームWIRFを生成して無線モジュール40へ有線ケーブルによって送信すれば、送信元の無線モジュール40と送信先の無線モジュール40との間で行なわれる無線通信を意識することなく、有線フレームWIRFを送信先の有線モジュール20へ送信できる。
そして、送信元の端末装置において、有線モジュール20は、送信元の無線モジュール40を宛先とする有線フレームを生成するのではなく、送信先の端末装置の有線モジュール20を宛先とする有線フレームWIRFを生成して無線モジュール40へ送信し、かつ、無線モジュール40は、有線フレームWIRFと、送信先の有線モジュール20に対応して設けられた無線モジュール40のMACアドレスとを含む無線フレームRFFを送信するので、送信元の端末装置における有線モジュール20から無線モジュール40への有線フレームWIRFの送信は、“1ホップ”に該当しない。
また、送信先の端末装置においても、無線モジュール40は、自己のMACアドレスを送信元のMACアドレスとして設定した有線フレームを生成するのではなく、送信元の有線モジュール20を送信元とする有線フレームWIRFを有線モジュール20へ送信するので、送信先の端末装置における無線モジュール40から有線モジュール20への有線フレームWIRFの送信は、“1ホップ”に該当しない。
従って、送信元である端末装置の有線モジュール20から送信先である端末装置の有線モジュール20への有線フレームWIRFの送信は、送信元の無線モジュール40と送信先の無線モジュール40との間における無線フレームRFFの送信による“1ホップ”からなる。
従って、有線モジュール20と無線モジュール40とをイーサネット(登録商標)30によって接続して端末装置を構成した場合にも、スループットの低下を抑制してデータフレームを送信できる。
アドホックネットワークにおいて、送信元(端末装置1)と送信先(端末装置3)との間で無線通信を行なう動作について説明する。図13は、アドホックネットワークにおいて、送信元と送信先との間で無線通信を行なう動作を説明するためのフローチャートである。一連の動作が開始されると、送信元である端末装置1のルーティングデーモン31は、より安定な経路を選択してデータをユニキャストする(ステップS11)。そして、端末装置2等の中継器は、より安定な経路を選択してデータをユニキャストする(ステップS12)。その後、送信先である端末装置3は、端末装置1からのデータを受信する(ステップS13)。
これにより、端末装置1から端末装置3へのデータの送信が終了する。
図14は、図13に示すステップS11,S12における詳細な動作を説明するためのフローチャートである。一連の動作が開始されると、端末装置1または中継器(端末装置2等)のルーティングデーモン31は、ルーティングテーブル27を参照し、送信先(端末装置3)に対して総合メトリック数が同じである複数の経路が存在するか否かを判定する(ステップS21)。
そして、総合メトリック数が同じである複数の経路が存在しないとき、端末装置1または中継器(端末装置2等)のルーティングデーモン31は、総合メトリック数が最小である経路を複数の経路から選択し、その選択した経路に沿ってデータ(フレーム)を送信または中継する(ステップS22)。
一方、ステップS21において、総合メトリック数が同じである複数の経路が存在すると判定されたとき、端末装置1または中継器(端末装置2等)のルーティングデーモン31は、送信先(端末装置3)に対してホップ数が同じ複数の経路が存在するか否かを判定する(ステップS23)。
そして、ホップ数が同じである複数の経路が存在するとき、端末装置1または中継器(端末装置2等)のルーティングデーモン31は、いずれかの経路を複数の経路から選択し、その選択した経路に沿ってデータを送信または中継する(ステップS24)。
一方、ステップS23において、ホップ数が同じ複数の経路が存在しないと判定されたとき、端末装置1または中継器(端末装置2等)のルーティングデーモン31は、ホップ数が最小である経路を複数の経路から選択し、その選択した経路に沿ってデータ(フレーム)を送信または中継する(ステップS25)。
これにより、図13に示すステップS11,S12の詳細な動作が終了する。
端末装置1のルーティングデーモン31が図14に示すフローチャートに従ってデータ(フレーム)を送信するとき、ルーティングデーモン31は、図6または図7の(c)に示すルーティングテーブル27を参照し、送信先(端末装置3)に対して総合メトリック数が同じである複数の経路が存在するか否かを判定する(ステップS21参照)。
この場合、ルーティングテーブル27には、送信先である端末装置3に対して、総合メトリック数が同じである複数の経路が存在しないので、端末装置1のルーティングデーモン31は、総合メトリック数が最小である経路を選択し、その選択した経路に沿ってデータ(フレーム)を送信する(ステップS22参照)。
ルーティングテーブル27には、3つの総合メトリック数”5”,”11”,”16”が存在するが、総合メトリック数が”5”および”11”である経路は、共に端末装置2を経由する経路であるので、結局、端末装置2を経由する経路と、端末装置8を経由する経路とが存在することになる。
そうすると、端末装置1のルーティングデーモン31は、端末装置8を経由する経路の総合メトリック数が”16”であり、端末装置2を経由する経路の総合メトリック数が”5”(”5”および”11”のうち小さい総合メトリック数で判断)であるので、総合メトリック数がより小さい端末装置2を経由する経路を選択し、データを端末装置2へ送信する。
この場合、端末装置1から端末装置2へのデータ(フレーム)の送信は、図12に示すフローチャートに従って実行される。
次に、端末装置2が図14に示すフローチャートに従って端末装置1からのデータを中継する場合について説明する。図15は、ルーティングテーブルの他の例である。端末装置2のルーティングデーモン31は、図15に示すルーティングテーブル27Aを作成している。
端末装置2のルーティングデーモン31は、端末装置1からデータ(フレーム)を受信すると、その受信したデータ(フレーム)が端末装置3へ送信するデータであることを検知する。そして、ルーティングデーモン31は、ルーティングテーブル27Aを参照して、送信先である端末装置3に対して総合メトリック数が同じである複数の経路が存在するか否かを判定する(ステップS21参照)。ルーティングテーブル27Aには、端末装置3に対して総合メトリック数が同じである複数の経路が存在しないので、端末装置2のルーティングデーモン31は、総合メトリック数が最小である経路を選択し、その選択した経路に沿ってデータ(フレーム)を中継する(ステップS22参照)。
ルーティングテーブル27Aにおいては、端末装置3に対して総合メトリック数が”4”である端末装置5を経由する経路と、総合メトリック数が”10”である端末装置7を経由する経路とが存在するので、端末装置2のルーティングデーモン31は、総合メトリック数がより小さい端末装置5を経由する経路を選択し、データを端末装置5へ送信する。この場合、端末装置2から端末装置5へのデータの送信は、図12に示すフローチャートに従って実行される。
端末装置6も、端末装置2と同様にして、端末装置2から受信したデータを端末装置3へ中継する。
上述した端末装置1によるデータの送信においては、総合メトリック数が”5”である端末装置2を経由する経路の方が、総合メトリック数が”16”である端末装置8を経由する経路よりもホップ数が多いにも拘わらず、端末装置2を経由する経路が選択される。また、端末装置2によるデータの中継においては、総合メトリック数が”4”である端末装置5を経由する経路の方が、総合メトリック数が”10”である端末装置7を経由する経路よりもホップ数が多いにも拘わらず、端末装置5を経由する経路が選択される。
このように、この発明においては、総合メトリック数が異なる複数の経路が存在すれば、送信先までのホップ数に関係なく総合メトリック数がより小さい経路が選択される。
図16は、ルーティングテーブルの更に他の例である。端末装置2が図16の(a)に示すルーティングテーブル27Bを保持する場合について説明する。この場合、送信先である端末装置3に対して総合メトリック数が同じである2つの経路が存在するので、端末装置2のルーティングデーモン31は、図14に示すステップS21において、総合メトリック数が同じである複数の経路が存在すると判定し、更に、送信先である端末装置3に対してホップ数が同じである複数の経路が存在するか否かを判定する(ステップS23参照)。
ルーティングテーブル27Bには、ホップ数が”2”である端末装置7を経由する経路と、ホップ数が”3”である端末装置5を経由する経路とが存在するので、端末装置2のルーティングデーモン31は、ホップ数がより少ない端末装置7を経由する経路を選択し、その選択した経路に沿ってデータ(フレーム)を中継する(ステップS25参照)。
総合メトリック数が同じであり、かつ、ホップ数が異なる複数の経路がルーティングテーブル27に存在する場合、端末装置1のルーティングデーモン31は、ホップ数がより少ない経路を選択してデータ(フレーム)を送信する。
端末装置2が図16の(b)に示すルーティングテーブル27Cを保持する場合について説明する。この場合、送信先である端末装置3に対して、総合メトリック数およびホップ数が同じである2つの経路が存在するので、端末装置2のルーティングテーブル31は、ステップS21において、総合メトリック数が同じである複数の経路が存在すると判定し、更に、ステップS23において、ホップ数が同じである複数の経路が存在すると判定する。
そして、端末装置2のルーティングデーモン31は、端末装置5を経由する経路と、端末装置7を経由する経路とのうち、いずれかの経路を選択してデータ(フレーム)を中継する(ステップS24参照)。
総合メトリック数およびホップ数が同じである複数の経路がルーティングテーブル27に存在する場合、端末装置1のルーティングデーモン24は、いずれかの経路を選択してデータ(フレーム)を送信する。
上述したように、この発明は、総合メトリック数に基づいて、データ(フレーム)を送信または中継する経路を決定し、総合メトリック数によって経路を決定できないとき、送信先までのホップ数に基づいて、データ(フレーム)を送信または中継する経路を決定する。即ち、この発明は、経路の安定度合に基づいて、より安定な経路をデータ(フレーム)を送信または中継する経路として決定し、経路の安定度合によって経路を決定できないとき、送信先までのホップ数に基づいて、データ(フレーム)を送信または中継する経路を決定する。
これによって、安定な経路を介してデータ(フレーム)を送信先へ送信することができ、その結果、データ(フレーム)を送信するときのスループットを向上できる。従来のアドホックネットワークにおいては、送信先までのホップ数が増加すると、そのホップ数の増加に伴ってスループットは低下するが、この発明は、送信先までのホップ数が多くても、総合メトリック数がより小さい、即ち、より安定度合が大きい経路を介してデータ(フレーム)を送信先まで送信するので、ホップ数が多くなってもスループットを向上できる。つまり、より安定度合が大きい経路を選択してデータ(フレーム)を送信または中継するので、各端末装置間においてデータ(フレーム)の再送が発生することが極めて低くなり、スループットを向上できる。
上述したように、無線ネットワークシステム10内の端末装置1、端末装置2、端末装置5、端末装置6および端末装置3によってアドホックネットワークが確立され、端末装置1がデータ(フレーム)を端末装置3へ送信する場合、端末装置1−端末装置2間の通信、端末装置2−端末装置5間の通信、端末装置5−端末装置6間の通信、および端末装置6−端末装置3間の通信が図12に示すフローチャートに従って順次実行される。
この場合、端末装置1の有線モジュール20によって生成された有線フレームWIRFを中継する端末装置2,5,6においては、無線モジュール40は、端末装置1,2,5から受信した無線フレームRFFから有線フレームWIRFを抽出して有線モジュール20へ送信し、有線モジュール20は、有線フレームWIRFの送信元アドレス(SA)14をMACアドレスMAC1,MAC2,MAC5からMACアドレスMAC2,MAC5,MAC6へ変えて有線フレームWIRFを生成し、その生成した有線フレームWIRFを無線モジュール40へ送信する。そして、端末装置2,5,6の無線モジュール40は、有線モジュール20から受信した有線フレームWIRFと、端末装置5,6,3を構成する無線モジュール40のMACアドレスMAC51,MAC61,MAC31とを含む無線フレームRFFを生成して端末装置5,6,3へ送信する。これにより、端末装置2,5,6は、データ(フレーム)を端末装置3へ中継する。
従って、端末装置1〜8の各々を有線モジュール20および無線モジュール40によって構成した場合にも、端末装置1,2,5,6,3からなるアドホックネットワークにおいて、スループットの低下を抑制して送信元から送信先へデータ(フレーム)を送信できる。
各端末装置1〜8を構成する有線モジュール20は、上述したようにパーソナルコンピュータ(PC)からなるので、有線モジュール20は、イーサネット(登録商標)30によって無線モジュール40と接続する他に、他のイーサネット(有線ケーブル)によってハブ(hub)と接続し、その接続したハブ(hub)を介してコーデックおよびプロバイダ等と接続可能である。
従って、端末装置1〜8の各々を有線モジュール20および無線モジュール40によって構成することによって端末装置1〜8の機能の拡張性を向上できる。
上記においては、各端末装置1〜8の無線モジュール40は、アレーアンテナ50のビームパターンをオムニビームパターンBPM0に設定してデータ(フレーム)を送受信すると説明したが、この発明においては、これに限らず、各端末装置1〜8の無線モジュール40は、アレーアンテナ50のビームパターンを指向性を有するビームパターンBPM1〜BPM6に設定してデータ(フレーム)を送信先の端末装置へ送信してもよい。
この場合、各端末装置1〜8は、自己に対する他の端末装置の方向を次の方法により検出しておき、その検出した方向に指向性を有するビームパターン(ビームパターンBPM1〜BPM6のいずれか)を用いてデータ(フレーム)を送信する。
端末装置1に対する端末装置2の方向を端末装置1が検出する場合、端末装置2の無線モジュール40は、アレーアンテナ50のビームパターンをオムニビームパターンBPM0に設定してデータ(フレーム)を送信し、端末装置1の無線モジュール40は、アレーアンテナ50のビームパターンをビームパターンBPM1〜BPM6に順次切り換えながら端末装置2からのデータ(フレーム)を受信する。そして、端末装置1の無線モジュール40は、各ビームパターンBPM1〜BPM6で受信した信号の受信信号強度RSSI1〜RSSI6を検出し、その検出した受信信号強度RSSI1〜RSSI6のうち最大の受信信号強度が得られたときのビームパターンの方向を端末装置2の方向として検出する。例えば、ビームパターンBPM2で信号を受信したときの受信信号強度が最大であるとき、端末装置1の無線モジュール40は、60度の方向を端末装置2の方向として検出する。
また、上記においては、各端末装置1〜8は、オムニビームパターンBPM0および指向性を有するビームパターンBPM1〜BPM6を選択的に放射可能なアレーアンテナ50を備えると説明したが、この発明においては、これに限られず、各端末装置1〜8は、オムニビームパターン(無指向性のビームパターン)を放射するアンテナを備えていてもよい。
更に、上記においては、ルーティングプロトコルとしてテーブル駆動型のプロトコルであるFSRプロトコルを用いると説明したが、この発明においては、これに限らず、FSRプロトコル以外のプロトコルを用いてもよく、テーブル駆動型のプロトコル以外のオンデマンド型のプロトコルを用いてもよい。
なお、この発明においては、有線フレームWIRFは、「有線データフレーム」、「第1の有線データフレーム」および「第2の有線データフレーム」を構成する。
また、無線フレームRFFは、「無線データフレーム」、「第1の無線データフレーム」、および「第2の無線データフレーム」を構成する。
更に、有線フレームWIRF1を無線フレームRFF1に変換して送信先の端末装置の無線モジュール40へ送信するMACモジュール43は、「送信手段」を構成する。
更に、無線フレームRFF1を有線フレームWIRF1に変換して有線モジュール20へ送信するMACモジュール43は、「受信手段」を構成する。
更に、アドレス変換テーブル44を保持するMAC層は、「記憶手段」を構成する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、スループットの低下を抑制可能な端末装置に適用される。また、この発明は、機能の拡張性に優れた端末装置に適用される。更に、この発明は、スループットの低下を抑制可能な端末装置に用いられる無線モジュールに適用される。更に、この発明は、機能の拡張性に優れた端末装置に用いられる無線モジュールに適用される。更に、この発明は、スループットの低下を抑制可能な端末装置を用いた通信方法に適用される。更に、この発明は、機能の拡張性に優れた端末装置を用いた通信方法に適用される。
この発明の実施の形態による無線ネットワークシステムの概略図である。 図1に示す端末装置の構成を示す概略ブロック図である。 図2に示すアレーアンテナのx−y平面における平面図である。 IPヘッダの構成図である。 TCPヘッダの構成図である。 図2に示すルーティングテーブルの例を示す図である。 図6に示すルーティングテーブルの作成方法を説明するための図である。 図2に示すアドレス変換テーブルの例を示す図である。 有線フレームの構成図である。 無線フレームの構成図である。 有線フレームと無線フレームとの間の変換を示す概念図である。 隣接する2つの端末装置間におけるデータフレームの通信動作を説明するためのフローチャートである。 アドホックネットワークにおいて、送信元と送信先との間で無線通信を行なう動作を説明するためのフローチャートである。 図13に示すステップS11,S12における詳細な動作を説明するためのフローチャートである。 ルーティングテーブルの他の例である。 ルーティングテーブルの更に他の例である。
符号の説明
1〜8 端末装置、10 無線ネットワークシステム、11,11A FCS、12,12A フレーム本体、13 データタイプ、13A PAD、14 送信元アドレス、14A 802.2SNAP、15 送信先アドレス、15A 802.2LLC、16A IEEE802.11 MACヘッダ、20 有線モジュール、21 入力部、22 表示部、23 電子メールアプリケーション、24 通信制御部、25,46 有線インターフェース、26 IPモジュール、27,27A,27B,27C ルーティングテーブル、28 TCPモジュール、29 UDPモジュール、31 ルーティングデーモン、32 SMTPモジュール、30 イーサネット(登録商標)、40 無線モジュール、41 アンテナ制御モジュール、42 無線インターフェースモジュール、43 MACモジュール、44 アドレス変換テーブル、45 LLCモジュール、50 アレーアンテナ、51〜57 アンテナ素子、61〜66 バラクタダイオード。

Claims (9)

  1. 自律的に確立される無線ネットワークを構成する端末装置であって、
    有線通信用の有線フレームを生成する有線モジュールと、
    無線通信用の無線フレームを生成する無線モジュールとを備え、
    前記有線モジュールは、送信先の端末装置を構成する送信先有線モジュールのアドレスを示す第1の送信先アドレスとデータとを含む第1の有線データフレームを生成し、その生成した第1の有線データフレームを前記無線モジュールへ送信し、
    前記無線モジュールは、前記有線モジュールから受信した前記第1の有線データフレームに含まれる前記第1の送信先アドレスに基づいて、前記送信先有線モジュールに対応して設けられた送信先無線モジュールのアドレスを示す第2の送信先アドレスを抽出し、その抽出した第2の送信先アドレスと前記第1の有線データフレームとを含む第1の無線データフレームを生成し、その生成した第1の無線データフレームをアンテナを介して前記送信先無線モジュールへ送信する、端末装置。
  2. 前記無線モジュールは、前記有線モジュールへ送信するための第2の有線データフレームを含む第2の無線データフレームを前記アンテナを介して前記送信先無線モジュールから受信すると、前記第2の無線データフレームに含まれる前記第2の有線データフレームを抽出し、その抽出した第2の有線データフレームを前記有線モジュールへ送信する、請求項1に記載の端末装置。
  3. 前記無線モジュールは、前記無線ネットワーク内に存在する複数の端末装置を構成する複数の有線モジュールと複数の無線モジュールとに対して各端末装置ごとに有線モジュールのアドレスと無線モジュールのアドレスとを対応付けたアドレス変換テーブルを保持し、前記第1の有線データフレームに含まれる前記第1の送信先アドレスに対応する無線モジュールのアドレスを前記第2の送信先アドレスとして前記アドレス変換テーブルから抽出する、請求項1または請求項2に記載の端末装置。
  4. 自律的に確立される無線ネットワーク内に存在する端末装置を構成する無線モジュールであって、
    前記端末装置を構成する有線モジュールと有線ケーブルを介して接続される有線インターフェースと、
    送信先の端末装置を構成する送信先有線モジュールのアドレスを示す第1の送信先アドレスとデータとを含む第1の有線データフレームを前記有線モジュールから前記有線ケーブルおよび前記有線インターフェースを介して受信するとともに、その受信した第1の有線データフレームに含まれる前記第1の送信先アドレスに基づいて、前記送信先有線モジュールに対応して設けられた送信先無線モジュールのアドレスを示す第2の送信先アドレスを抽出し、その抽出した第2の送信先アドレスと前記第1の有線データフレームとを含む第1の無線データフレームを生成し、その生成した第1の無線データフレームをアンテナを介して前記送信先無線モジュールへ送信する送信手段とを備える無線モジュール。
  5. 前記有線モジュールへ送信するための第2の有線データフレームを含む第2の無線データフレームを前記アンテナを介して前記送信先無線モジュールから受信し、その受信した第2の無線データフレームに含まれる前記第2の有線データフレームを抽出し、その抽出した第2の有線データフレームを前記有線インターフェースおよび前記有線ケーブルを介して前記有線モジュールへ送信する受信手段を更に備える、請求項4に記載の無線モジュール。
  6. 前記無線ネットワーク内に存在する複数の端末装置を構成する複数の有線モジュールと複数の無線モジュールとに対して各端末装置ごとに有線モジュールのアドレスと無線モジュールのアドレスとを対応付けたアドレス変換テーブルを記憶する記憶手段を更に備え、
    前記送信手段は、前記第1の有線データフレームに含まれる前記第1の送信先アドレスに対応する無線モジュールのアドレスを前記第2の送信先アドレスとして前記アドレス変換テーブルから抽出する、請求項4または請求項5に記載の無線モジュール。
  7. 自律的に確立される無線ネットワーク内に存在する送信元の端末装置と送信先の端末装置との間で通信を行なう通信方法であって、
    前記送信元の端末装置は、
    有線通信用の有線フレームを生成する第1の有線モジュールと、
    前記有線フレームを含む無線通信用の無線フレームを生成する第1の無線モジュールとを備え、
    前記送信先の端末装置は、
    前記第1の有線モジュールによって生成された前記有線フレームを受信する第2の有線モジュールと、
    前記第1の無線モジュールから前記無線フレームを受信し、その受信した無線フレームに含まれる前記有線フレームを抽出して前記第2の有線モジュールへ送信する第2の無線モジュールとを備え、
    前記通信方法は、
    前記第1の有線モジュールが前記第2の有線モジュールのアドレスを示す第1の送信先アドレスとデータとを含む有線データフレームを生成して前記第1の無線モジュールへ送信する第1のステップと、
    前記第1の無線モジュールが前記第1の有線モジュールから受信した前記有線データフレームに含まれる前記第1の送信先アドレスに基づいて、前記第2の無線モジュールのアドレスを示す第2の送信先アドレスを抽出し、その抽出した第2の送信先アドレスと前記有線データフレームとを含む無線データフレームを生成して前記第2の無線モジュールへ送信する第2のステップと、
    前記第2の無線モジュールが前記第1の無線モジュールから前記無線データフレームを受信し、その受信した無線データフレームから前記有線データフレームを抽出して前記第2の有線モジュールへ送信する第3のステップとを含む通信方法。
  8. 前記第1の無線モジュールは、前記無線ネットワーク内に存在する複数の端末装置を構成する複数の有線モジュールと複数の無線モジュールとに対して各端末装置ごとに有線モジュールのアドレスと無線モジュールのアドレスとを対応付けたアドレス変換テーブルを保持し、
    前記第2のステップは、
    前記第1の無線モジュールが前記有線データフレームを受信し、その受信した有線データフレームに含まれる前記第1の送信先アドレスを抽出する第1のサブステップと、
    前記第1の無線モジュールが前記第1の送信先アドレスに対応する無線モジュールのアドレスを前記第2の送信先アドレスとして前記アドレス変換テーブルから抽出する第2のサブステップと、
    前記第1の無線モジュールが前記第1のサブステップにおいて受信した前記有線データフレームと前記抽出した前記第2の送信先アドレスとを含む前記無線データフレームを生成して前記第2の無線モジュールへ送信する第3のサブステップとを含む、請求項7に記載の通信方法。
  9. 前記第1のステップにおいて、前記第1の有線モジュールは、第1の有線ケーブルを介して前記有線データフレームを前記第1の無線モジュールへ送信し、
    前記第3のステップにおいて、前記第2の無線モジュールは、第2の有線ケーブルを介して前記有線データフレームを前記第2の有線モジュールへ送信する、請求項7または請求項8に記載の通信方法。
JP2005009257A 2005-01-17 2005-01-17 端末装置、それに用いる無線モジュール、および通信方法 Pending JP2006197486A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005009257A JP2006197486A (ja) 2005-01-17 2005-01-17 端末装置、それに用いる無線モジュール、および通信方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005009257A JP2006197486A (ja) 2005-01-17 2005-01-17 端末装置、それに用いる無線モジュール、および通信方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006197486A true JP2006197486A (ja) 2006-07-27

Family

ID=36803162

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005009257A Pending JP2006197486A (ja) 2005-01-17 2005-01-17 端末装置、それに用いる無線モジュール、および通信方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006197486A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011010279A (ja) * 2009-05-22 2011-01-13 Koito Ind Ltd 交信用データ付与方法及び装置、移動体情報収集システム及び該システムの移動体上装置、並びに、車両編成ネットワークシステム及び該システムの車上装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011010279A (ja) * 2009-05-22 2011-01-13 Koito Ind Ltd 交信用データ付与方法及び装置、移動体情報収集システム及び該システムの移動体上装置、並びに、車両編成ネットワークシステム及び該システムの車上装置
US8855009B2 (en) 2009-05-22 2014-10-07 Koito Electric Industries, Ltd. Method and a device for providing communication data, data gathering system for a mobile object, a device on the mobile object for the data gathering system, a network system for organizing vehicles, and a on-vehicle device for the system

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2052497B1 (en) Route tree building in a wireless mesh network
KR100605907B1 (ko) 이동 애드혹 망에서 액티브 루트 망 구조 정보를 수집하는장치 및 방법
JP4768750B2 (ja) 無線ネットワークシステム
US9979626B2 (en) Establishing a mesh network with wired and wireless links
JP4247259B2 (ja) 無線装置
US8213352B2 (en) Wireless communication system, wireless communication device, wireless communication method, and program
JP2006081163A (ja) 無線装置およびそれを備えた無線ネットワークシステム
US20110119401A1 (en) Determining Role Assignment in a Hybrid Mesh Network
CN110249634B (zh) 包括电力线接口和至少一个射频接口的电表
JP4669991B2 (ja) 無線装置
US20080107033A1 (en) Radio communication network capable of radio communication with reduced overhead
JP2009212865A (ja) 通信装置および通信方法、並びにプログラム
JP4696314B2 (ja) 無線装置およびそれを備えた無線ネットワークシステム
JP2007174368A (ja) 端末装置およびそれを備えた無線ネットワークシステム
JP4853869B2 (ja) 無線装置、それにおける隠れ端末の検出方法および通信制御方法
JP2007235895A (ja) 無線装置およびそれを備えた無線通信ネットワーク
Alabady et al. Overview of Wireless Mesh Networks.
JP2002064546A (ja) パケット転送経路検索方法及び無線ノードのゲートウェイノードとの通信可能性調査方法
JP2006287477A (ja) 無線装置
JP4696318B2 (ja) 無線装置およびそれを備えた無線通信ネットワーク
JP2006197486A (ja) 端末装置、それに用いる無線モジュール、および通信方法
JP7326230B2 (ja) 通信システム、ノード、通信方法及びプログラム
JP4966115B2 (ja) 無線通信装置
JP4827049B2 (ja) 無線装置およびそれを備えた無線ネットワークシステム
JP4735202B2 (ja) アドホックネットワークについてルーティングプロトコルを選択する携帯端末及びプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20070131