JP2006196426A - 燃料電池 - Google Patents

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光志 高田
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Abstract

【課題】 薄板型セパレータを用いてガス流路の密封性を確保できる燃料電池を提供する。
【解決手段】 電解質膜をアノード側電極及びカソード側電極の間に配置してなる電極膜接合体(MEA)2と、この電極膜接合体2に沿って燃料ガス、酸化剤ガスをそれぞれ導く各ガス流路と、この各ガス流路を仕切る対のセパレータ3と、電極膜接合体2及び各セパレータ3を貫通して燃料ガス、酸化剤ガスをそれぞれ導くマニホールドと、電極膜接合体2及び各セパレータ3の間に画成され燃料ガス、酸化剤ガスをそれぞれ導く各マニホールド連通路13とを備える燃料電池において、各マニホールド連通路13に各セパレータ3と電極膜接合体2に接するシール反力受け部材20を介装し、このシール反力受け部材20が各セパレータ3に付与されるシール反力を支える構成とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、薄板型セパレータを介して電極膜接合体を積層する燃料電池の改良に関するものである。
燃料電池は、セルと呼ばれる発電素子を複数並べて接続し、燃料電池スタックとして使用するのが一般的である。このセルは、水素イオンを通す電解質膜をアノード側電極及びカソード側電極で狭持し、その両側をセパレータで囲む構造である。酸素と水素が、セパレータに設けた通路に互いに独立して供給されると、水素ガスはアノード側電極によって水素イオンとなり、電解質膜を通過してカソード側電極側に移動する。このとき水素は電子を放出しそれが電位差を生じさせる。電位差は一つのセル当りでありわずかであるが、多数のセルを積層して直列接続することで高い電圧が得られる。
燃料電池の出力密度を向上させるために、ガス流路等を仕切るセパレータを薄板状に形成したがものある。
従来、この種の燃料電池として、金属セパレータに圧縮シールを組み合わせたものが特許文献1に開示されている。また、コルゲート構造をした金属セパレータが特許文献2に開示されている。
特開2001−332275号公報 特開平11−354142号公報
しかしながら、このような薄板状のセパレータを用いた従来の燃料電池にあっては、セパレータの剛性が低いと、シール反力によってセパレータが撓んでしまい、流路断面積が減少して圧力損失の増加したり、シール不良を招くという問題点があった。
この種の燃料電池は、セパレータによって画成されマニホールドとガス流路、冷却媒体流路の間にマニホールド連通路が設けられており、このマニホールド連通路に重合する部位でセパレータが撓みやすいため、上記のシール不良の問題が発生しやすい。
また、例えば薄板型の金属セパレータから突出するリブをプレス加工によって形成し、このリブを介してシール反力を支持する構造とした場合、リブが突出した背面は凹状に窪むため、この背面でシール面を構成することが難しいという問題点があった。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、薄板型セパレータを用いてガス流路の密封性を確保できる燃料電池を提供することを目的とする。
本発明の燃料電池は、電解質膜をアノード側電極及びカソード側電極の間に配置してなる電極膜接合体と、この電極膜接合体に沿って燃料ガス、酸化剤ガスをそれぞれ導く各ガス流路と、この各ガス流路に沿って冷却媒体を導く冷却媒体流路と、各ガス流路及びこの冷却媒体流路を仕切るセパレータと、電極膜接合体及びこのセパレータを貫通して燃料ガス、酸化剤ガス、冷却媒体をそれぞれ導くマニホールドと、セパレータによって画成されこのマニホールドと各ガス流路、冷却媒体流路の間に設けられ燃料ガス、酸化剤ガス、冷却媒体をそれぞれ導く各マニホールド連通路とを備え、電極膜接合体とセパレータを圧縮シールを介して積層する。
そして、各マニホールド連通路の少なくとも一つにセパレータに接するシール反力受け部材を介装し、このシール反力受け部材が圧縮シールからセパレータに付与されるシール反力を支える構成とする。
本発明の燃料電池は、各マニホールドとマニホールド連通路を通って各ガス流路を流れる燃料ガス、酸化剤ガスがアノード側電極とカソード側電極にそれぞれ導かれることにより、電極膜接合体に起電力を生じる。
シール反力受け部材は各セパレータと電極膜接合体に接し、圧縮シールを介して各セパレータと電極膜接合体が受けるシール反力を支える。これにより、マニホールド連通路の背後に位置する部位で圧縮シールと電極膜接合体またはセパレータの間に隙間が空くことが回避され、各ガス流路の密封性が確保される。さらに、セパレータまたは電極膜接合体を薄肉化することが可能になり、燃料電池の小型軽量化がはかれる。
まず、図1に本発明が適用可能な燃料電池の一例を示す。この燃料電池は例えば自動車に搭載するものである。
図1は、起電力を生じる単位燃料電池としてのセルの概略的な構造を示す斜視図である。燃料電池は、このセルを複数積層することにより構成する。
このセルは、電解質膜100の両側に、アノード側電極101a及びカソード側電極101cを配置してなる膜−電極接合体を備える。
電解質膜100としては、固体高分子材料、例えばフッ素系樹脂によりなるプロトン伝導性のイオン交換膜を用いる。この電解質膜100は、湿潤状態で良好な電気伝導性を示す。
アノード側電極101a及びカソード側電極101cを、電解質膜100側から電極触媒層、撥水層、及び、ガス拡散層とで構成する。
電極触媒層は、触媒、例えば、白金又は白金と他の金属からなる合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子を、前記撥水層の表面に一様に塗布してなる。電極触媒層は、互いに電解質膜100を介装して対向するように、電解質膜100の両面に接合する。
撥水層は、撥水性を調整すると共に、ガス拡散層の表面の平滑性を向上させる。撥水層は、撥水材と導電材とを含んでおり、撥水材としては、フッ素樹脂、例えば、ポリテトラフルオロエチレンやテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)等からなる。
ガス拡散層は、十分なガス拡散性及び導電性を有する部材、例えば、炭素繊維からなる糸で織成したカーボンクロス、カーボンペーパ、又は、カーボンフエルト等からなる。
アノード側電極101a及びカソード側電極101cは、触媒面へのガス拡散機能と電極としての機能を有する。なお、電極触媒層は、撥水層に担持されて電極を形成する場合に限られず、電解質膜100の表面に担持されて電極を形成してもよい。その場合、ガス拡散層は、表面に積層した撥水層とガス拡散層接合体を形成する。
アノード側電極101a及びカソード側電極101cの外周には、圧縮シール(ガスケット)102a、102cをそれぞれ配置する。圧縮シール102a、102cは、ゴム状弾性材料、例えば、シリコーンゴム、EPDM又はフッ素ゴム等を用いる。圧縮シール102a、102cは、セパレータ103a、103cと一体化していてもよい。また、弾性係数の大きい薄板材料、例えば、ポリカーボネ-ト、ポリエチレンテレフタレート等と一体化してもよい。圧縮シール102a、102cは、前記各部品を積層した際に、電解質膜100とセパレータ103a、103cの隙間を保持し、膜−電極接合体とセパレータ103a、103cの間のガスをシールする役割を担う。
アノード側電極101a、カソード側電極101cの外側には、それぞれセパレータ103a、103cを配置する。薄板型のセパレータ103a、103cは、十分な導電性、強度及び耐食性を有する材料、例えば金属材料等からなる薄板をプレスすることにより形成する。セパレータ103a、103cは、十分な耐食性が実現可能であれば、金属等の他の材料を用いてもよい。
セパレータ103aの表面には、アノード側電極101aとの間に燃料ガス(水素含有ガス)を供給するための、燃料ガス流路104a(図示省略)を設ける。セルには燃料ガスを供給するマニホールド107と余剰の燃料ガスを排出するマニホールド108がそれぞれ貫通して設けられる。このマニホールド107から供給される燃料ガスが後述するマニホールド連通路113を通って燃料ガス流路104aに流入する。一方、燃料ガス流路104aを通過した余剰の燃料ガスは後述するマニホールド連通路113を通ってマニホールド108から排出される。セパレータ103aのもう一方の表面には、必要に応じて冷却媒体流路105aを設ける。
セパレータ103cの表面には、カソード側電極101cとの間に酸化剤ガス(酸素含有ガス又は空気)を供給するための、酸化剤ガス流路104cを設ける。セルには酸化剤ガスを供給するマニホールド109と余剰の酸化剤ガスを排出するマニホールド110がそれぞれ貫通して設けられる。このマニホールド107から供給される酸化剤ガスが後述するマニホールド連通路113を通って酸化剤ガス流路104cに流入する。一方、酸化剤ガス流路104cを通過した余剰の酸化剤ガスは後述するマニホールド連通路113を通ってマニホールド110から排出される。セパレータ103cのもう一方の表面には、必要に応じて冷却媒体流路105c(図示省略)を設ける。
セルには冷却媒体が供給されるマニホールド111と、冷却媒体が排出されるマニホールド112がそれぞれ貫通して設けられ、冷却媒体流路105a、105cに冷却媒体が循環するようになっている。
以下、セルにおける発電反応について説明する。燃料ガスを、マニホールド107から供給される燃料ガスは、各セルのセパレータ103aから燃料ガス流路104aを介してアノード側電極101aに導かれる。そして、アノード側電極101aにおける発電反応により、プロトン及び電子を生成する。プロトンは電解質膜100を透過してカソード側へ移動し、電子は集電板を介して外部回路へ流れる。反応に利用されなかった余剰の燃料ガスは、マニホールド108から排出される。
一方、酸化剤ガスを、マニホールド109から供給される酸化剤ガスは、各セルのセパレータ103cから酸化剤ガス流路104cを介してカソード側電極101cに導かれる。そして、アノード側の発電反応により生じたプロトン及び外部回路からの電子と、酸化剤ガスに含まれる酸素とが反応して水が生成される。反応に利用されなかった余剰の酸化剤ガスは、反応により生じた生成水とともに、マニホールド110から排出される。
燃料電池は、各セルを積層したセル積層体と、このセル積層体を締結する締結機構を備える。この締結機構は、セル積層体の積層方向両端を挟持する対のエンドプレートと、各エンドプレートどうしを締結する複数のテンションロッドとを備え、セパレータ103a、アノード側電極101a、電解質膜100、カソード側電極101c、セパレータ103cどうしを密着する。
ところで、プレス加工によって形成される薄板型のセパレータ103a、103cは、ガス流路104a、104c、冷却媒体流路105a、105cが形成される部位ではコルゲート構造をしているため、各圧縮シール102a、102cから各セパレータ103a、103cに付与されるシール反力に対して十分な剛性が確保される。
しかしながら、薄板型のセパレータ103a、103cはマニホールド連通路113が画成される部位に圧縮シールが介装されていないため、各圧縮シール102a、102cから各セパレータ103a、103cに付与されるシール反力に対してこのマニホールド連通路113を画成する部位で剛性が不足する可能性がある。
これに対処して本発明は、マニホールド連通路にセパレータに接するシール反力受け部材を介装し、このシール反力受け部材がセパレータに付与されるシール反力を受ける構成とする。
図2の(a),(b),(c),(d)は、それぞれ燃料電池の概略的な構造を示す断面図である。図中、2は電解質膜の両側にアノード側電極及びカソード側電極を配置してなる電極膜接合体(MEA)、3は薄板型のセパレータ、4はガス流路、5は冷却媒体流路、7は圧縮シール、9,10,11はマニホールド、13はマニホールド連通路である。
マニホールド9,10と各ガス流路4を連通するマニホールド連通路13は、電極膜接合体2とセパレータ3の間に画成され、燃料ガス、酸化剤ガスをそれぞれ導くものである。マニホールド11と冷却媒体流路5を連通する各マニホールド連通路13は、各セパレータ3の間に画成され、冷却媒体を導くものである。
各マニホールド連通路13に各セパレータ3と電極膜接合体2に接するシール反力受け部材20、各セパレータ3に接するシール反力受け部材20をそれぞれ介装し、この各シール反力受け部材20が各圧縮シール7から各セパレータ3に付与されるシール反力を支える構成とする。
各シール反力受け部材20は、各マニホールド連通路13が画成される矩形の領域に配置される。各シール反力受け部材20が対峙する各セパレータ3の背後に各圧縮シール7が延びている。
図3は、シール反力受け部材20の概略的な構造を示す断面図である。シール反力受け部材20は各セパレータ3に対して略直交する方向に延びる複数のリブ21を備え、各リブ21の間に燃料ガス、酸化剤ガス、冷却媒体を通す流路を画成する。
各リブ21の両端部は各セパレータ3もしくは電極膜接合体2に接する。各リブ21によって各圧縮シール7のシール反力を支える構成とする。
各リブ21は所定の間隔で略平行に並ぶ。各リブ21の間隔は、圧縮シール7のシール反力、ピーク面圧、セパレータ3または電極膜接合体2の物性値、断面形状、許容たわみ量等によって決められる。
以上のように構成されて、次に作用について説明する。
燃料電池は、各マニホールド9,10、マニホールド連通路13を通って各ガス流路4を流れる燃料ガス、酸化剤ガスがアノード側電極とカソード側電極にそれぞれ導かれ、電極膜接合体2に起電力を生じる。そして、各マニホールド11、マニホールド連通路13を通って各冷却媒体流路5を流れる冷却媒体が電極膜接合体2に生じる熱を持ち去る。
各マニホールド連通路13を通過する燃料ガス、酸化剤ガス、冷却媒体は、シール反力受け部材20の各リブ21の間に画成される流路を通って流れる。
シール反力受け部材20の各リブ21はその両端部が各セパレータ3もしくは電極膜接合体2に接し、各圧縮シール7が各セパレータ3に与えるシール反力を支える。これにより、マニホールド連通路13の背後に位置する部位でも各圧縮シール7と各セパレータ3または電極膜接合体2の間に隙間が空くことが回避され、各ガス流路4と各冷却媒体流路5の密封性が確保される。また、セパレータ3を薄肉化しても、マニホールド連通路13を画成する部位に十分な剛性が確保されるため、燃料電池の小型軽量化がはかれる。
シール反力受け部材20は各リブ21の両端部が各セパレータ3と電極膜接合体2にそれぞれ接する構造のため、シール反力受け部材20が各マニホールド連通路13に占める断面積を小さく抑えられ、燃料ガス、酸化剤ガス、冷却媒体の流れに与える抵抗を減らし、圧力損失を小さく抑えられる。
次に図4に示す他の実施形態を説明する。なお、前記実施形態と同一構成部には同一符号を付す。
シール反力受け部材20は、1枚の板状のプレート22と、このプレート22から略直交方向に突出する複数のリブ23を備え、各リブ23の間に燃料ガス、酸化剤ガスを通す流路を画成する。
シール反力受け部材20は、板状のプレート22を電極膜接合体2に平面状に接し、各リブ23の先端部をセパレータ3に接するように介装され、プレート22と各リブ23によって各圧縮シール7のシール反力を支える構成とする。
各リブ23は所定の間隔で略平行に並ぶ。各リブ23の間隔は、圧縮シール7のシール反力、ピーク面圧、セパレータ3の物性値、断面形状、許容たわみ量等によって決められる。図4に示すシール反力受け部材20は、各リブ23の一端に1枚の板状のプレート22を有することにより、図3に示すシール反力受け部材20よりリブ23の間隔を大きくすることができる。
燃料電池はマニホールド連通路13に面する部位においてセパレータ3より電極膜接合体2の剛性が低い。これに対応して、シール反力受け部材20は、板状のプレート22が電極膜接合体2に平面状に接し、電極膜接合体2が受ける圧縮シール7のシール反力を支えるとともに、各リブ23がセパレータ3に接し、セパレータ3が受ける圧縮シール7のシール反力を支えることにより、マニホールド連通路13の背後に位置する部位でも各圧縮シール7と各セパレータ3または電極膜接合体2の間に隙間が空くことが回避され、各ガス流路4と各冷却媒体流路5の密封性が確保される。また、電極膜接合体2またはセパレータ3を薄肉化して燃料電池の小型軽量化がはかれる。
シール反力受け部材20は、板状のプレート22から略直交方向に突出する複数のリブ23を備え、各リブ23の先端部が各セパレータ3にそれぞれ接する構造のため、シール反力受け部材20が各マニホールド連通路13に占める断面積を小さく抑えられ、燃料ガス、酸化剤ガスの流れに与える抵抗を減らし、圧力損失を小さく抑えられる。
次に図5に示す他の実施形態を説明する。なお、前記実施形態と同一構成部には同一符号を付す。
シール反力受け部材20は、2枚の板状のプレート22,24と、この各プレート22,24から略直交方向に突出する複数のリブ23を備え、各リブ23の間に燃料ガス、酸化剤ガスを通す流路を画成する。
シール反力受け部材20は、板状のプレート22が電極膜接合体2に平面状に接し、電極膜接合体2が受ける圧縮シール7のシール反力を支えるとともに、板状のプレート24がセパレータ3に平面状に接し、セパレータ3が受ける圧縮シール7のシール反力を支える。
各リブ23は所定の間隔で略平行に並ぶ。各リブ23の間隔は、圧縮シール7のシール反力、ピーク面圧、セパレータ3の物性値、断面形状、許容たわみ量等によって決められる。図5に示すシール反力受け部材20は、各リブ23の両端に2枚の板状の各プレート22,24を有することにより、図4に示すシール反力受け部材20よりリブ23の間隔を大きくすることができる。このため、シール反力受け部材20が各マニホールド連通路13に占める断面積を小さく抑えられ、燃料ガス、酸化剤ガスの流れに与える抵抗を減らし、圧力損失を小さく抑えられる。
次に図6に示す他の実施形態を説明する。なお、前記実施形態と同一構成部には同一符号を付す。
シール反力受け部材20は、その表裏に溝25,26を有するコルゲート状に形成する。各溝25,26は断面矩形に形成され、互いに平行に延びている。シール反力受け部材20は、各溝25,26を仕切る複数のリブ29と、各リブ29を結んで各溝25,26を画成する底部27,28とを有する。各リブ29と各底部27,28はそれぞれ平板状に形成される。
シール反力受け部材20は、溝25の底部27が電極膜接合体2に平面状に接し、電極膜接合体2が受ける圧縮シール7のシール反力を支えるとともに、溝26の底部28がセパレータ3に平面状に接し、セパレータ3が受ける圧縮シール7のシール反力を支える。
シール反力受け部材20を金属製の薄板をプレス加工により形成することにより、リブ29の枚数を増やしてもシール反力受け部材20が各マニホールド連通路13に占める断面積を小さく抑えられ、燃料ガス、酸化剤ガスの流れに与える抵抗を減らし、圧力損失を小さく抑えられる。
次に図7に示す他の実施形態を説明する。なお、前記実施形態と同一構成部には同一符号を付す。
シール反力受け部材20をセパレータ3にプレス形成した流路リブ3a,3bと圧縮シール7によって位置決めする。
流路リブ3aはマニホールド9とシール反力受け部材20の間に突出し、シール反力受け部材20の位置がマニホールド9側にずれることを規制する。流路リブ3bはガス流路4を画成するように突出し、シール反力受け部材20の位置がガス流路4側にずれることを規制する。
これにより、セパレータ4に対するシール反力受け部材20の位置決めが行われ、これらを積層するスタッキング工程を容易に行うことができる。
次に図8に示す他の実施形態を説明する。なお、前記実施形態と同一構成部には同一符号を付す。
マニホールド9,10と各ガス流路4を連通する各マニホールド連通路13は、その流路断面積がマニホールド9,10から各ガス流路4に向けて次第に増加している。マニホールド9,10からこの各マニホールド連通路13を通って各ガス流路4に向かう燃料ガス、酸化剤ガスの流れは上流から下流にかけて次第に拡がるものとなる。
この各マニホールド連通路13に介装されるシール反力受け部材20は各セパレータ3に対して略直交する方向に延びる複数のリブ21を備え、この各リブ21を互いに傾斜させ燃料ガス、酸化剤ガスの流れ方向に沿うように配置した。
マニホールド11と冷却媒体流路5を連通する各マニホールド連通路13は、その流路断面積がマニホールド11から冷却媒体流路5に向けてその途中から次第に増加している。マニホールド11からこのマニホールド連通路13を通って冷却媒体流路5に向かう冷却媒体の流れは上流から下流にかけて途中から次第に拡がるものとなる。
この各マニホールド連通路13に介装されるシール反力受け部材20は各セパレータ3に対して略直交する方向に延びる複数のリブ21を備え、この各リブ21を互いに傾斜させ燃料ガス、酸化剤ガスの流れ方向に沿うように放射状に配置した。
これにより、シール反力受け部材20は各リブ21を介して燃料ガス、酸化剤ガス、冷却媒体の流れを円滑に案内し、この流れに与える抵抗を減らし、圧力損失を小さく抑えられる。
他の実施の形態として、シール反力受け部材20の表面に親水材料を設ける親水性処理を施しても良い。この親水材料としては、例えば界面活性剤、SiO2 やTiO2 等の酸化物が用いられる。
この場合、セパレータ3と別体で設けられるシール反力受け部材20の表面に親水性処理を施すことにより、水が反応面に詰まることなく排出され、水詰まりによる発電性能の低下、劣化等を抑えられる。
他の実施の形態として、シール反力受け部材20の表面に撥水材料を設ける撥水性処理を施しても良い。
この場合、セパレータ3と別体で設けられるシール反力受け部材20の表面に撥水性処理を施すことにより、水が反応面に詰まることなく排出され、水詰まりによる発電性能の低下、劣化等を抑えられる。
次に図9、図10に示す他の実施形態を説明する。なお、前記実施形態と同一構成部には同一符号を付す。
図9の(a)はセパレータ3及びシール反力受け部材31,32の概略構成を示す断面図である。入口側マニホールド10から導かれる酸化剤ガスはマニホールド連通路13、ディフューザ部15を経てガス流路4に導かれ、発電反応に消費される。反応に利用されなかった余剰の酸化剤ガスは、反応により生じた生成水とともに、ディフューザ部15、マニホールド連通路13を経て出口側マニホールド10より排出される。各マニホールド連通路13には上流側シール反力受け部材31と下流側シール反力受け部材32がそれぞれ介装されている。
図9の(b)に示すように、各シール反力受け部材31,32はその表裏に溝を有するコルゲート状に形成される。各シール反力受け部材31,32はその両端部が各セパレータ3もしくは電極膜接合体2に接し、各圧縮シールが各セパレータ3に与えるシール反力を支える。これにより、マニホールド連通路13の背後に位置する部位でも各圧縮シールと各セパレータ3または電極膜接合体2の間に隙間が空くことが回避され、各ガス流路4と各冷却媒体流路5の密封性が確保される。
図10は、各セパレータ3のアノード側及びカソード側の概略構造を示した分解図である。アノード及びカソードの反応面は電解質膜を挟んで反応ガスがカウンターで流れる構造を有する。
上述したように、酸化剤ガスが流れるアノード側各マニホールド連通路13には上流側、下流側シール反力受け部材31,32がそれぞれ介装されている。
水素ガスが流れるカソード側各マニホールド連通路13には上流側、下流側シール反力受け部材33,34がそれぞれ介装される。
冷却媒体が流れる各マニホールド連通路13には上流側、下流側シール反力受け部材35,36がそれぞれ介装される。
ところで、酸化剤ガスが流れるアノード側では、下流側より上流側で反応が激しく、上流側シール反力受け部材31において腐食が発生すると、これに伴う陽イオン等が反応面全体に拡散し、性能劣化の原因になる。
これに対処して、アノード側では、反応が激しい上流側シール反力受け部材31の耐食性を下流側シール反力受け部材32より高くする。
表1はアノード側に設けられる上流側、下流側シール反力受け部材31,32の材質及び表面処理の組み合わせ例を示す表である。
Figure 2006196426
上流側シール反力受け部材31は、パターン1、2として、ステンレス鋼(例えばSUS316)を母材とし、貴金属メッキ(例えば金メッキ)を施すか、腐食を防止するための塗料を塗る。パターン3として、上流側シール反力受け部材31を腐食しにくいチタンで形成する。パターン4、5として、要求される強度、変形量を満たす場合、上流側シール反力受け部材31を腐食しない樹脂で形成することも可能である。
下流側シール反力受け部材32は、ステンレス鋼(例えばSUS316)または樹脂で形成する。下流側シール反力受け部材32は、チタンを使用することができるが、チタンより安価なステンレス鋼を用いることにより、製品のコストダウンがはかれる。上流側、下流側シール反力受け部材31,32の形状が同一のものであれば上流側、下流側シール反力受け部材32を共に樹脂製の部材を使用することにより、製品のコストダウンがはかれる。
本実施例では、上流側、下流側シール反力受け部材31,32が反応エリア39及び触媒塗布範囲に配置されていないため、上流側、下流側シール反力受け部材31,32に導通性を持たせる必要がない。このため、高価な貴金属メッキ等よりも絶縁性の表面処理を施すことや樹脂部材を使用することが可能となる。
一方、水素ガスが流れるカソード側では、上流側より下流側で水が多く存在し、腐食が発生しやすい。
これに対処して、カソード側では、腐食しやすい下流側シール反力受け部材34の耐食性を上流側シール反力受け部材33より高くする。
表2はカソード側に設けられる上流側、下流側シール反力受け部材33,34の材質及び表面処理の組み合わせ例を示す表である。
Figure 2006196426
下流側シール反力受け部材34は、パターン1、2として、ステンレス鋼(例えばSUS316)を母材とし、貴金属メッキ(例えば金メッキ)を施すか、腐食を防止するための塗料を塗る。パターン3として、下流側シール反力受け部材34を腐食しにくいチタンで形成する。パターン4として、要求される強度、変形量を満たす場合、下流側シール反力受け部材31を腐食しない樹脂で形成することも可能である。パターン5として、ステンレス鋼(例えばSUS316)で形成することも可能である。
上流側シール反力受け部材33は、パターン1、2、3として、チタンにより形成し、パターン4、5として樹脂により形成する。
電位の高いカソード側で、水が多く存在する反応面下流に配置される下流側反力受け部材34は他の部位よりも腐食環境が激しいと考えられる。このため、下流側反力受け部材34の耐食性を高めることによって、長期にわたる信頼性の確保が可能になる。また、特にカソード側の排出液滴を回収し再利用するシステムの場合は、カソード側からの溶出イオンが低減されるため、フィルターやイオン交換膜等の設置が不要になる。
上流側、下流側シール反力受け部材33,34の形状が同一のものであれば上流側、下流側シール反力受け部材32を共に樹脂製の部材を使用することにより、製品のコストダウンがはかれる。
このカソード側においてもアノード側と同様に、上流側、下流側シール反力受け部材33,34が反応エリア39及び触媒塗布範囲に配置されていないため、上流側、下流側シール反力受け部材33,34に導通性を持たせる必要がない。このため、高価な貴金属メッキ等よりも絶縁性の表面処理を施すことや樹脂部材を使用することが可能となる。
本実施例ではステンレス鋼としてSUS316を使用しているが、公知で知られたオーステナイト系、フェライト系、マルテンサイト系等の種々の材質を用いてもよい。
他の実施の形態として、セパレータをプレス加工する際に、マニホールドの穴を打ち抜いた円盤状部材を加工し、マニホールド連通路に介装されるシール反力受け部材として用いることも可能である。この円盤状部材の切断面は母材が露出するため、耐食部材にて被覆することが望ましい。
次に図11に示す他の実施形態を説明する。なお、前記実施形態と同一構成部には同一符号を付す。
この燃料電池はマニホールド9,10とガス流路4が互いに近接しており、電極膜接合体2上の反応エリア39の一部が上流側、下流側シール反力受け部材40,41上に配置されている。この場合、発電時に上流側、下流側シール反力受け部材40,41の腐食環境はセパレータ3に比べて厳しいものになるが、上流側、下流側シール反力受け部材40,41をセパレータ3より耐食性の高い構成とする。
表3に上流側、下流側シール反力受け部材40,41の材質及び表面処理の組み合わせ例を示すものである。
Figure 2006196426
パターン1として、上流側、下流側シール反力受け部材40,41はステンレス鋼(例えばSUS316)を母材とし、貴金属メッキ(例えば金メッキ)を施す。パターン2として、上流側、下流側シール反力受け部材40,41はステンレス鋼(例えばSUS316)を母材とし、導電性塗料を塗布する。パターン3として、上流側、下流側シール反力受け部材40,41をチタンにより形成する。パターン5として、上流側、下流側シール反力受け部材40,41をセパレータ3の母材で形成する。パターン5の例は、セパレータ3をプレス加工する際に、マニホール9ドの穴を打ち抜いた円盤状部材を加工して形成すことも可能である。
電極膜接合体2で発電で発生した電流はGDL(ガス拡散層)42からセパレータ3のリブを介して流れるが、本実施例の場合、上流側、下流側シール反力受け部材40,41にも導通性を持たせることにより、発電エリアにおける見かけの接触面積が増大し、セル抵抗の低減がはかれる。
次に図12〜14に示す他の実施形態を説明する。なお、前記実施形態と同一構成部には同一符号を付す。
図12に、燃料電池に対する流体の流れ方向を示すように、電極膜接合体2を挟んで水素と酸化剤ガスとして空気(Air)をカウンターフローで流し、冷却液(LLC)を空気の流れと同方向に流す。図13に空気と冷却液を隔てるセパレータ3の温度分布を示すように、空気流の上流から下流にかけて温度が上昇する温度勾配が生じ、この温度は反応エリアの終点で最大となる。
本実施例では、冷却液流の下流側に配置されるシール反力受け部材の熱交換性能を、冷却液流の上流側に配置されるシール反力受け部材より高める構成とする。
具体的には、図14の(a)に示すように、冷却液流の上流側に配置されるシール反力受け部材61に形成されるリブ63のチャンネルピッチに対して、図14の(b)に示すように、冷却液流の下流側に配置されるシール反力受け部材62のリブ64のチャンネルピッチを小さく形成する。
冷却液は反応ガスのように上下流で流体体積が変わることが少ないため、下流のシール反力受け部材62上に形成される流路断面が上流の流路断面以下で、かつ圧力損失の許容範囲内でリブ64のチャンネルピッチを小さくする。
これにより冷却液流の下流側に配置されるシール反力受け部材62の冷却液との接触面積を大きくし、熱交換性能を高めることが可能になる。
なお、シール反力受け部材62のリブ64の表面を例えばブラスト法等によって荒らすことにより、熱交換性能を高めることが可能である。
次に図15に示す他の実施形態を説明する。なお、実施形態と同一構成部には同一符号を付す。
シール反力受け部材20はそのベース部分に樹脂からなるバネ部71を備える。シール反力受け部材20は、このバネ部71を持つことによって、その積層前にてセパレータ3に対して略直交する積層方向の自由長がその介装スペースの断面幅より大きく形成され、その積層後にて圧縮シール7からセパレータ3に付与されるシール反力によって圧縮方向に弾性変形する。
図15は、シール反力受け部材20の概略的な構造を示す断面図である。シール反力受け部材20は、セパレータ3もしくは電極膜接合体2に沿って延びる板状のバネ部71と、このバネ部71に沿って延びる板状のプレート72と、このプレート72から略直交方向に突出する複数のリブ73を備え、各リブ73の間に燃料ガス、酸化剤ガスを通す流路を画成する。
バネ部71はセパレータ3もしくは電極膜接合体2よりも弾性率の高い樹脂材によって形成される。
シール反力受け部材20は、板状のバネ部71をセパレータ3もしくは電極膜接合体2に平面状に接し、各リブ73の先端部をセパレータ3に接するように介装され、各圧縮シール7のシール反力を支える構成とする。
以上のように構成されて、次に作用について説明する。
燃料電池は、前記図8に示すように、各マニホールド9,10、マニホールド連通路13を通って各ガス流路4を流れる燃料ガス、酸化剤ガスがアノード側電極とカソード側電極にそれぞれ導かれ、電極膜接合体2に起電力を生じる。そして、各マニホールド11、マニホールド連通路13を通って各冷却媒体流路5を流れる冷却媒体が電極膜接合体2に生じる熱を持ち去る。
各マニホールド連通路13を通過する燃料ガス、酸化剤ガス、冷却媒体は、シール反力受け部材20の各リブ73の間に画成される流路を通って流れる。
シール反力受け部材20は、積層方向の自由長がその介装スペースの断面幅より大きく形成されているため、その積層後にて圧縮シール7からセパレータ3に付与されるシール反力によってバネ部71が圧縮方向に弾性変形する。このため、シール反力受け部材20は、バネ部71の弾性復元力によりシール反力受け部材20の各リブ73の先端部が各セパレータ3に接し、バネ部71がセパレータ3もしくは電極膜接合体2に接し、シール反力受け部材20とセパレータ3もしくは電極膜接合体2の間に隙間が空くことを回避する。これにより、シール反力受け部材20は、セパレータ3もしくは電極膜接合体2の一方に片当たりすることがなく、各圧縮シール7が各セパレータ3に与えるシール反力を確実に支え、各ガス流路4の密封性を確保する。
これに対して、シール反力受け部材20をセパレータ3もしくは電極膜接合体2よりも弾性率の低い剛体で形成した場合、シール反力受け部材20の積層方向の自由長をその介装スペースの断面幅に対して高い精度を持って一致させる必要がある。このため、燃料電池は各部の寸法誤差等に起因して、シール反力受け部材20とセパレータ3もしくは電極膜接合体2の間に隙間が生じやすくなり、各ガス流路4の密封性を確保することが難しい。
また、シール反力受け部材20がセパレータ3もしくは電極膜接合体2よりも柔らかいため、電極膜接合体2に付与する面圧が過大になることを回避でき、電極膜接合体2の発電性能を損なわないで済む。
次に図16、図17に示す他の実施形態を説明する。なお、実施形態と同一構成部には同一符号を付す。
圧縮シール7とシール反力受け部材20をセパレータ3もしくは電極膜接合体2よりも弾性率の高い樹脂材によって一体形成し、圧縮シール7とシール反力受け部材20の間にセパレータ3の穴75を貫通するシール連結部74を形成する。
シール反力受け部材20はセパレータ3からリブ状に突出し、その先端部がセパレータ3もしくは電極膜接合体2に接し、その間を燃料ガス、酸化剤ガス、冷却媒体が図16に矢印で示すように流れる。
シール反力受け部材20は、積層方向の自由長をその介装スペースの断面幅より大きく形成し、その積層後にて圧縮シール7からセパレータ3に付与されるシール反力によって圧縮方向に弾性変形する。これにより、シール反力受け部材20は、セパレータ3もしくは電極膜接合体2の一方に片当たりすることがなく、各圧縮シール7が各セパレータ3に与えるシール反力を確実に支える。
セパレータ3の穴75を貫通するシール連結部74を圧縮シール7の中心線Oに対してオフセットして形成する。これにより、シール連結部74に断面形状が変化する部位がシール反力受け部材20の中心部から離れるため、シール反力受け部材20の中心部に成型不良部が生じることを抑えられ、各ガス流路4の密封性を確保することができる。
圧縮シール7とシール反力受け部材20はセパレータ3を挟んで一体成型することにより、燃料電池の部品点数を削減し、生産性を高められる。
圧縮シール7とシール反力受け部材20はこれらの間にセパレータ3の穴75を貫通するシール連結部74が介在することにより、圧縮シール7とシール反力受け部材20がセパレータ3に対して所定位置に固定され、品質の向上がはかられる。
次に図18に示す他の実施形態を説明する。なお、実施形態と同一構成部には同一符号を付す。
シール反力受け部材20は金属板をコルゲート状にプレス成型して形成され、その途中に階段状に曲折したバネ部77を有する。金属によって形成されるバネ部77は圧縮シール7からセパレータ3に付与されるシール反力によって圧縮方向に弾性変形する。
この場合、シール反力受け部材20はバネ部77を金属によって形成したことにより、その耐熱性を高められ、高温下においても各ガス流路4の密封性を維持することができる。
また、シール反力受け部材20がセパレータ3もしくは電極膜接合体2に対して付与する反力を積層方向の位置によって異なる値に設定しても良い。
この場合、シール反力受け部材20が積層方向の位置によって異なる反力をセパレータ3もしくは電極膜接合体2に対して付与することにより、積層位置に応じてセパレータ3もしくは電極膜接合体2の偏りを効果的に抑えられ、各ガス流路4の密封性を高められる。
なお、セパレータ3もしくは電極膜接合体2の偏りは、積層方向の端部より中央部の方が生じやすい。
これに対応して、シール反力受け部材20がセパレータ3もしくは電極膜接合体2に対して付与する反力を積層方向の端部より中央部が高くなるように設定しても良い。
この場合、シール反力受け部材20が積層方向の端部より中央部で大きな反力をセパレータ3もしくは電極膜接合体2に対して付与することにより、積層位置に応じてセパレータ3もしくは電極膜接合体2の偏りを効果的に抑えられ、各ガス流路4の密封性を高められる。
本発明は上記の実施の形態に限定されずに、例えば、セパレータの材質、加工方法、寸法、シール反力受けパーツの材質、加工方法、圧縮シールのライン取り、圧縮シールの種類、マニホールドの数は任意に設定され、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
本発明の燃料電池スタックを用いた燃料電池は、固体高分子電解質型燃料電池であり、例えば燃料電池自動車に搭載されるが、これに限らず自動車以外のものに用いてもよい。
本発明が適用可能な燃料電池の概略的な構造を示す分解斜視図である。 本発明の実施形態を示す燃料電池の断面図。 同じくシール反力受け部材の断面図。 本発明の他の実施形態を示すシール反力受け部材の断面図。 本発明の他の実施形態を示すシール反力受け部材の断面図。 本発明の他の実施形態を示すシール反力受け部材の断面図。 本発明の他の実施形態を示すシール反力受け部材の断面図。 本発明の他の実施形態を示すシール反力受け部材の断面図。 本発明の他の実施形態においてセパレータ及びシール反力受け部材の概略構成を示す断面図。 本発明の他の実施形態において各セパレータのアノード側及びカソード側の概略構造を示した分解図。 本発明の他の実施形態においてセパレータ及びシール反力受け部材の概略構成を示す断面図。 本発明の他の実施形態において燃料電池に対する流体の流れ方向を示す図。 同じくセパレータの温度分布を示す線図。 同じくシール反力受け部材の平面図及び断面図。 本発明の他の実施形態を示すシール反力受け部材の断面図。 本発明の他の実施形態を示すシール反力受け部材の断面図。 同じく図16のA−A線に沿う断面図。 本発明の他の実施形態を示すシール反力受け部材の断面図。
符号の説明
2 電極膜接合体(MEA)
3 セパレータ
4 ガス流路
5 冷却媒体流路
7 圧縮シール
9〜11 マニホールド
13 マニホールド連通路
20 シール反力受け部材
21,23,29 リブ
22,24 反力受け部材
31〜36,40,41,61,62 シール反力受け部材
71 バネ部
74 シール連結部
77 バネ部

Claims (20)

  1. 電解質膜をアノード側電極及びカソード側電極の間に配置してなる電極膜接合体と、この電極膜接合体に沿って燃料ガス、酸化剤ガスをそれぞれ導く各ガス流路と、この各ガス流路に沿って冷却媒体を導く冷却媒体流路と、前記各ガス流路及びこの冷却媒体流路を仕切るセパレータと、前記電極膜接合体及びこのセパレータを貫通して燃料ガス、酸化剤ガス、冷却媒体をそれぞれ導くマニホールドと、前記セパレータによって画成されこのマニホールドと前記各ガス流路、前記冷却媒体流路の間に設けられ燃料ガス、酸化剤ガス、冷却媒体をそれぞれ導く各マニホールド連通路とを備え、前記電極膜接合体と前記セパレータを圧縮シールを介して積層する燃料電池において、前記各マニホールド連通路の少なくとも一つに前記セパレータに接するシール反力受け部材を介装し、このシール反力受け部材が前記圧縮シールから前記セパレータに付与されるシール反力を支える構成としたことを特徴とする燃料電池。
  2. 前記シール反力受け部材は前記セパレータに対して略直交する方向に延びる複数のリブを備え、この各リブの間に燃料ガス、酸化剤ガスを通す流路を画成したことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
  3. 前記シール反力受け部材は1枚の板状プレートとこのプレートから突出する複数のリブを備え、このプレートを前記電極膜接合体に接し、この各リブの先端部を前記セパレータに接する構造としたことを特徴とする請求項2に記載の燃料電池。
  4. 前記シール反力受け部材は2枚の板状プレートとこの各プレートの間に延びる複数のリブを備え、この各プレートを前記電極膜接合体と前記セパレータに接する構造としたことを特徴とする請求項2に記載の燃料電池。
  5. 前記シール反力受け部材はその表裏に溝を有するコルゲート状に形成したことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
  6. 前記シール反力受け部材を前記セパレータにプレス形成した流路リブによって位置決めする構造としたことを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の燃料電池。
  7. 前記シール反力受け部材を前記圧縮シールによって位置決めする構造としたことを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載の燃料電池。
  8. 前記シール反力受け部材は前記セパレータに対して略直交する方向に延びる複数のリブを備え、この各リブを互いに傾斜させ燃料ガス、酸化剤ガスの流れ方向に沿うように配置したことを特徴とする請求項1から7のいずれか一つに記載の燃料電池。
  9. 燃料ガスを導く前記ガス流路の上流側に介装される前記シール反力受け部材の耐食性を下流側に介装される前記シール反力受け部材より高める構成としたことを特徴とする請求項1から8のいずれか一つに記載の燃料電池。
  10. 酸化剤ガスを導く前記ガス流路の下流側に介装される前記シール反力受け部材の耐食性を上流側に介装される前記シール反力受け部材より高める構成としたことを特徴とする請求項1から9のいずれか一つに記載の燃料電池。
  11. 前記ガス流路の上流側に介装される前記シール反力受け部材と下流側に介装される前記シール反力受け部材の少なくとも一方を共に樹脂によって形成したことを特徴とする請求項1から8のいずれか一つに記載の燃料電池。
  12. 発電エリア内にあって前記ガス流路の上流側に介装される前記シール反力受け部材と下流側に介装される前記シール反力受け部材の少なくとも一方を導電性を有する構成としたことを特徴とする請求項1から10のいずれか一つに記載の燃料電池。
  13. 冷却媒体を導く冷却媒体流路と、この冷却媒体流路を仕切るセパレータと、このセパレータを貫通して冷却媒体を導くマニホールドと、前記セパレータによって画成され冷却媒体を導くマニホールド連通路とを備え、冷却媒体流路の下流側に介装される前記シール反力受け部材の熱伝導性を上流側に介装される前記シール反力受け部材より高める構成としたことを特徴とする請求項1から12のいずれか一つに記載の燃料電池。
  14. 前記シール反力受け部材は前記セパレータに対して略直交する積層方向の自由長をその介装スペースの断面幅より大きく形成し、前記シール反力によって圧縮方向に弾性変形することを特徴とする請求項1から13のいずれか一つに記載の燃料電池。
  15. 前記シール反力受け部材の少なくとも一部を前記セパレータもしくは前記電極膜接合体よりも弾性率の高い樹脂材によって形成したことを特徴とする請求項14に記載の燃料電池。
  16. 前記圧縮シールと前記シール反力受け部材を一体形成し、前記圧縮シールと前記シール反力受け部材の間に前記セパレータを貫通するシール連結部を形成したことを特徴とする請求項15に記載の燃料電池。
  17. 前記シール連結部を前記圧縮シールの中心線に対してオフセットして形成したことを特徴とする請求項16に記載の燃料電池。
  18. 前記シール反力受け部材に前記シール反力によって圧縮変形するバネ部を金属によって形成したことを特徴とする請求項14に記載の燃料電池。
  19. 前記シール反力受け部材が前記セパレータもしくは前記電極膜接合体に対して付与する反力が積層方向の位置によって異なることを特徴とする請求項15から18のいずれか一つに記載の燃料電池。
  20. 前記シール反力受け部材が前記セパレータもしくは前記電極膜接合体に対して付与する反力が積層方向の端部より中央部が高くなることを特徴とする請求項19に記載の燃料電池。
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