JP2006196134A - 磁気情報消去方法及びその装置並びに磁界発生装置収納ケース及び磁気記憶媒体移動装置収納ケース - Google Patents
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Abstract
【課題】 長尺、大容量の磁気テープ等の短時間内の消去等を達成する。
【解決手段】 永久磁石21と永久磁石22との磁界空間29に生じている磁界方向に対して直角に磁気テープ移動装置14のテーブル35を移動させる。そのテーブル35には、磁気テープ容器34が磁気テープ固定バンド36で固定されている。磁気テープ容器34内の磁気テープ45の磁化方向は、磁界方向に一致している。したがって、磁気テープ45が磁界方向と直角に移動される際に、記憶面上に形成されるトラックに記憶されているデータの磁化は磁界方向に整列される、つまり、トラック方向への磁気テープの移動によるデータの直列的な消去でなく、磁気テープのデータの平行的な消去を行う。
【選択図】 図1
Description
この発明は、磁気情報消去方法及びその装置並びにそのための磁界発生装置収納ケース、磁気記憶媒体移動装置収納ケース、磁界発生装置台車及び磁気記憶媒体移動装置台車に関し、さらに詳しくは磁気記憶媒体の磁化方向に磁界を印加しつつその磁界に対して直角に磁気記憶媒体を移動させて磁気記憶媒体のデータを消去する磁気情報消去方法及びその装置並びにそのための磁界発生装置収納ケース、磁気記憶媒体移動装置収納ケース、磁界発生装置台車及び磁気記憶媒体移動装置台車に関する。
磁気テープ等の磁気記憶媒体のデータ消去装置及びその方法は、従来から各種のものが知られている。
その第1の例が、特許文献1に記載されている。この特許文献に記載されるデータ消去装置は、図10に示すように、交流電源101と、直流変換部102と、リアクトル103と、コンデンサー104と、スイッチ105と、コイル106とから構成されている。
コイル106は、コイルスプール上に巻回されている。コイルスプールは中空であり、その中にハードディスク装置が挿入された状態でハードディスクのデータの消去を行うように構成されている。
その第1の例が、特許文献1に記載されている。この特許文献に記載されるデータ消去装置は、図10に示すように、交流電源101と、直流変換部102と、リアクトル103と、コンデンサー104と、スイッチ105と、コイル106とから構成されている。
コイル106は、コイルスプール上に巻回されている。コイルスプールは中空であり、その中にハードディスク装置が挿入された状態でハードディスクのデータの消去を行うように構成されている。
このデータ消去装置の動作の概要を説明すると、次のようになる。コイル106内にハードディスク装置を挿入するまでに、交流電源101からの交流電力を直流変換部102で直流に変換し、その直流でコンデンサー104を充電しておく。ハードディスク装置の挿入後に、スイッチ105を閉成して充電されているコンデンサー104を瞬時に放電することにより放電される直流がコイル106に流れ、コイル106から発生する磁界によってコイル106内に挿入されているハードディスク装置内のハードディスク(図示せず)のデータを消去する。
また、第2の例が、特許文献2に記載されている。この特許文献に記載されるデータ消去装置は、図11に示すように、永久磁石111、113によって発生されている直流磁界と平行に磁気ディスク装置115を移動させて磁気ディスク装置115内の磁気ディスク(図示せず)のデータを消去するものである。
また、第3の例が、特許文献3に記載されている。この特許文献に記載されるデータ消去装置は、図12に示すように、巻回した磁気テープTPをターンテーブル121上に載置し、そのターンテーブル121をスライドテーブル駆動手段123により空芯コイル125内へ前進通過させて磁気テープTPに対して1回目の磁気消去作用を施す。そして、ターンテーブル121を所定の角度、例えば、90度だけターンテーブル駆動手段127により回転させた後、ターンテーブル121を空芯コイル123内へスライドテーブル駆動手段123により後退させて磁気テープTPに対して2回目の磁気消去作用を施す。これにより、磁気テープTPの消去ムラを除去するものである。
なお、ターンテーブル121は、スライドテーブル129上に回転可能に支承され、かつ、スライドテーブル駆動手段123により往復動可能になっている。そのために、スライドテーブル129には、インナーガイド131が固定され、そのインナーガイド131がアウターガイド133内を往復動可能となっている。
なお、ターンテーブル121は、スライドテーブル129上に回転可能に支承され、かつ、スライドテーブル駆動手段123により往復動可能になっている。そのために、スライドテーブル129には、インナーガイド131が固定され、そのインナーガイド131がアウターガイド133内を往復動可能となっている。
このような手段を取るのは、巻回した磁気テープTPを空芯コイル123内に通過させただけでは磁気テープTPの配向方向(磁化方向)と空芯コイル123が発生する磁界との整合が取れず、巻回した磁気テープTPの巻回位置により消去の程度に差が生ずるので、上記整合が十分に取れていなかった磁気テープTPの部分の整合を取るために上述のようなターンテーブル121を回転させる手段を採用している。
特許文献1に記載されるデータ消去装置では、ハードディスク装置全体を中空コイル内に収めた状態でハードディスクのデータの消去を行うものであるから、データ消去装置の大型化を避けることができない。装置のコンパクト化が阻害されるし、可搬性に劣る。
ハードディスクのトラックの磁化方向と磁界との整合がハードディスク全体に亘って均一でないという技術的課題や誘導磁界の人体への影響が解決されないまま残っているという技術的課題もある。
ハードディスクのトラックの磁化方向と磁界との整合がハードディスク全体に亘って均一でないという技術的課題や誘導磁界の人体への影響が解決されないまま残っているという技術的課題もある。
特許文献2に記載されるデータ消去装置は、直流磁界内に磁気ディスク装置を移動させるという技術手段の採用により装置の大型化を回避し得るが、なお、ハードディスクのトラックの磁化方向と磁界との整合がハードディスク全体に亘って均一でないという技術的課題や、装置のコンパクト化、可搬型に係る問題が残っている。
特許文献3に記載されるデータ消去装置は、空芯コイル内へ巻回した磁気テープを移動させる手段と、巻回した磁気テープに所定角度たけの回転を与える手段との採用により、装置のコンパクト化と磁気的整合の問題を解決してはいるが、磁気的整合を得るために回転手段を必要不可欠としている。
また、コンパクト化も空芯コイルと磁気テープ移動手段とが一体構成であるため、コンパクト化が、なお、不十分である。
また、このデータ消去装置は、空芯コイルが発生する磁界方向に磁気テープを移動させてのデータの消去である。
また、コンパクト化も空芯コイルと磁気テープ移動手段とが一体構成であるため、コンパクト化が、なお、不十分である。
また、このデータ消去装置は、空芯コイルが発生する磁界方向に磁気テープを移動させてのデータの消去である。
この発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、磁気記憶媒体に記憶されているデータの消去の短時間化、コンパクト化、可搬型が得られる磁気情報消去方法及びその装置並びにそのための磁界発生装置収納ケース、磁気記憶媒体移動装置収納ケース、磁界発生装置台車及び磁気記憶媒体移動装置台車を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、磁気記憶媒体を磁界内に移動させて該磁気記憶媒体の磁気情報を消去する磁気情報消去方法に係り、上記磁気記憶媒体の記憶磁化方向に対して第1の所定の角度で上記磁界を上記磁気記憶媒体に対して印加し、上記磁界が印加されている上記磁気記憶媒体を上記磁界の磁界方向に対して第2の所定の角度で移動させることを特徴としている。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の磁気情報消去方法に係り、上記磁界は、磁気回路に形成される磁界空間の一方の端と他方の端との間に向けて生ずる磁界であることを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の磁気情報消去方法に係り、上記磁界空間は、一方の上記端に配置される第1の直流磁界発生手段の磁極と他方の上記端に配置され第1の上記直流磁界発生手段の極性とは逆極性の第2の直流磁界発生手段の磁極との間に形成される空間であることを特徴としている。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の磁気情報消去方法に係り、上記直流磁界発生手段は、永久磁石で形成されることを特徴としている。
請求項5記載の発明は、請求項1、2、3又は4記載の磁気情報消去方法に係り、第1の上記所定の角度は、平行であることを特徴としている。
請求項6記載の発明は、請求項1、2、3又は4記載の磁気情報消去方法に係り、第2の上記所定の角度は、直角であることを特徴としている。
請求項7記載の発明は、請求項1乃至6のいずれか一に記載の磁気情報消去方法に係り、上記磁気記憶媒体は、巻回された磁気テープであることを特徴としている。
請求項8記載の発明は、磁界発生手段と、該磁界発生手段によって発生されている磁界内へ磁気記憶媒体を移動させる移動手段とを備えて該磁気記憶媒体の磁気情報を消去する磁気情報消去装置に係り、上記磁界発生手段は、上記磁気記憶媒体の記憶磁化方向に対して第1の所定の角度で上記磁界を上記磁気記憶媒体に対して印加し、上記移動手段は、上記磁界発生手段によって上記磁界が印加されている上記磁気記憶媒体を上記磁界の方向に対して第2の所定の角度で移動させることを特徴としている。
請求項9記載の発明は、請求項8記載の磁気情報消去装置に係り、上記磁界は、磁気回路に形成される磁界空間の一方の端と他方の端との間に向けて生ずる磁界であることを特徴としている。
請求項10記載の発明は、請求項9記載の磁気情報消去装置に係り、上記磁界空間は、一方の上記端に配置される第1の直流磁界発生手段の磁極と他方の上記端に配置され第1の上記直流磁界発生手段の極性とは逆極性の第2の直流磁界発生手段の磁極との間に形成される空間であることを特徴としている。
請求項11記載の発明は、請求項10記載の磁気情報消去装置に係り、上記直流磁界発生手段は、永久磁石によって形成されることを特徴としている。
請求項12記載の発明は、請求項8乃至11のいずれか一に記載の磁気情報消去装置に係り、第1の上記所定の角度は、平行であることを特徴としている。
請求項13記載の発明は、請求項8乃至11のいずれか一に記載の磁気情報消去装置に係り、第2の上記所定の角度は、直角であることを特徴としている。
請求項14記載の発明は、請求項8乃至13のいずれか一に記載の磁気情報消去装置に係り、記磁気記憶媒体は、巻回された磁気テープであることを特徴としている。
請求項15記載の発明は、請求項8乃至14のいずれか一に記載の磁気情報消去装置に係り、上記磁界発生手段は、2分割された磁界発生装置収納ケースの下ケース内に緩衝材を介して収納されると共に、上記移動手段は、上記磁界発生装置収納ケースとは別体の、2分割された磁気記憶媒体移動装置収納ケースの下ケース内に緩衝材を介して収納されていることを特徴としている。
請求項16記載の発明は、磁界発生手段の磁界発生装置収納ケースに係り、磁界発生手段を緩衝材を介して収納する下ケースと、該下ケースに被せて固定される上ケースとから成ることを特徴としている。
請求項17記載の発明は、磁界発生装置収納ケースを載置する磁界発生装置台車に係り、請求項16記載の磁界発生装置収納ケースを載置して固定することを特徴としている。
請求項18記載の発明は、移動手段を収納する磁気記憶媒体移動装置収納ケースに係り、移動手段を緩衝材を介して収納する下ケースと、該下ケースに被せて固定される上ケースとから成ることを特徴としている。
請求項19記載の発明は、磁気記憶媒体移動装置収納ケースを載置する磁気記憶媒体移動装置台車に係り、請求項18記載の磁気記憶媒体移動装置収納ケースを載置して固定することを特徴としている。
この発明によれば、磁気記憶媒体を磁界内に移動させて該磁気記憶媒体の磁気情報を消去するに際して、磁気記憶媒体の記憶磁化方向に対して第1の所定の角度で磁界を磁気記憶媒体に対して印加し、磁界が印加されている磁気記憶媒体を磁界の磁界方向に対して第2の所定の角度で移動させるように構成したので、磁気記憶媒体に記憶されている磁気情報の消去の短時間化、コンパクト化、そして可搬型を得るのに役立つ。
この発明は、磁界方向に磁気記憶媒体の記憶磁化方向を合わせて磁界を磁気記憶媒体に対して印加し、磁界が印加されている磁気記憶媒体を磁界の磁界方向と直角に移動させるように構成する。
図1は、この発明の実施例1である磁気テープデータ消去装置の構成を示す図、図2は、同磁気テープデータ消去装置のデータ消去用磁気回路と漏洩磁束の流れを示す図、図3は、同磁気テープデータ消去装置の磁気テープ移動装置の動作状態の一部を示す図、図4は、同磁気テープデータ消去装置の磁気テープ移動装置の動作状態の残部を示す図、図5は、同磁気テープデータ消去装置のデータ消去用磁気回路ケースの構成図、図6は、同磁気テープデータ消去装置のデータ消去用磁気回路台車の構成図、図7は、同磁気テープデータ消去装置の磁気テープ移動装置ケースの構成図、図8は、同磁気テープデータ消去装置の磁気テープ移動装置台車の構成図、また、図9は、同磁気テープデータ消去装置の動作説明のためのフローチャートである。
この実施例の磁気テープデータ消去装置1は、巻回した磁気テープを収納した円筒状で非磁性の磁気テープ容器の磁気テープの磁化方向に磁界を印加しつつその磁界と直角な方向に磁気テープ容器を移動させて磁気テープのデータ(情報)を消去する装置に係り、図1乃至図4に示すように、データ消去用磁気回路12と磁気テープ移動装置14とから概略構成されている。
データ消去用磁気回路12は、図5に示すように、データ消去用磁気回路ケース50内に収納されて運搬可能とされている。データ消去用磁気回路ケース50は、図6に示すように、データ消去用磁気回路台車60に載置されて運搬される。
データ消去用磁気回路12は、図5に示すように、データ消去用磁気回路ケース50内に収納されて運搬可能とされている。データ消去用磁気回路ケース50は、図6に示すように、データ消去用磁気回路台車60に載置されて運搬される。
データ消去用磁気回路12は、図1及び図2の(a)に示すように、上側をN極とし下側をS極とし水平方向に配置された8個の上部永久磁石21と、上側をS極とし下側をN極とし水平方向に配置された8個の下部永久磁石22と、8個の上部永久磁石21を固定する上部ベースヨーク23と、8個の下部永久磁石22を固定する下部ベースヨーク24と、上部ベースヨーク23と下部ベースヨーク24とを固定する左サイドヨーク25及び右サイドヨーク26と、上部永久磁石保護カバー27と、下部永久磁石保護カバー28とから構成され、上部永久磁石21と下部永久磁石22との間に所定間隔の磁界空間29が形成されている。
上部永久磁石21と下部永久磁石22との間に所定間隔の磁界空間29に発生される直流高磁界は、次のような値の強さの磁界に設定される。
これを具体的に説明すると、現状における最高記録密度を誇る磁気テープの保磁力は、200KA/M=2500 Oe(エルステッド)ほどあり、このような磁気テープを磁化容易軸の直角方向に磁化するためには400KA/M=5000 Oe程度の磁界を必要とする。
そして、そのように磁化されている磁気テープに記録されているデータを消去するために、永久磁石で形成されるデータ消去用磁気回路12の直流高磁界を6200 Oe程度にした。
これを具体的に説明すると、現状における最高記録密度を誇る磁気テープの保磁力は、200KA/M=2500 Oe(エルステッド)ほどあり、このような磁気テープを磁化容易軸の直角方向に磁化するためには400KA/M=5000 Oe程度の磁界を必要とする。
そして、そのように磁化されている磁気テープに記録されているデータを消去するために、永久磁石で形成されるデータ消去用磁気回路12の直流高磁界を6200 Oe程度にした。
上部永久磁石21及び下部永久磁石22は、図2の(b)に矢印で示すように、直流高磁界の漏洩磁束を常に発生している。
上部ベースヨーク23、下部ベースヨーク24、左サイドヨーク25及び右サイドヨーク26の4つのヨークは、漏洩磁束が外部空間へ漏れなくする機能を果たす。
上部永久磁石保護カバー27は、上部永久磁石21の破損防止のための部材であり、下部永久磁石保護カバー28は、下部永久磁石22の破損防止のための部材である。
なお 、上部永久磁石保護カバー27は、ねじ31で上部ベースヨーク23に固定され、下部永久磁石保護カバー28は、ねじ32で下部ベースヨーク24に固定されている。
上部ベースヨーク23、下部ベースヨーク24、左サイドヨーク25及び右サイドヨーク26の4つのヨークは、漏洩磁束が外部空間へ漏れなくする機能を果たす。
上部永久磁石保護カバー27は、上部永久磁石21の破損防止のための部材であり、下部永久磁石保護カバー28は、下部永久磁石22の破損防止のための部材である。
なお 、上部永久磁石保護カバー27は、ねじ31で上部ベースヨーク23に固定され、下部永久磁石保護カバー28は、ねじ32で下部ベースヨーク24に固定されている。
また、データ消去用磁気回路12は、図5に示すように、データ消去用磁気回路ケース50内に収納されている。
データ消去用磁気回路ケース15は、上ケース51(図5の(a)、(b)、(c))と、下ケース52(図5の(a)、(b)、(d))と、下ケース52の前後のケース壁に設けられた1対の把手53(後側の一対の把手は図示せず)(図5の(a)、(d))と、下ケース52の底壁の前側と後側との双方に設けられた1対のプラスチック製脚54(後側の一対のプラスチック製脚は図示せず)(図5の(a)、(b)、(d))と、上ケース51内に収納された上ケース緩衝材55(図5の(b)、(c))と、下ケース52内に収納された下ケース緩衝材56(図5の(b)、(d))と、上ケース51と下ケース52との間に設けられたロック金具57(図5の(a)、(d))と、留め具58(図5の(a))とから構成されている。
なお、図1、図3及び図4には、データ消去用磁気回路ケースのうちの下ケース52と、把手53と、プラスチック製脚54と、ロック金具57と、留め具58とが図示されている。
データ消去用磁気回路ケース15は、上ケース51(図5の(a)、(b)、(c))と、下ケース52(図5の(a)、(b)、(d))と、下ケース52の前後のケース壁に設けられた1対の把手53(後側の一対の把手は図示せず)(図5の(a)、(d))と、下ケース52の底壁の前側と後側との双方に設けられた1対のプラスチック製脚54(後側の一対のプラスチック製脚は図示せず)(図5の(a)、(b)、(d))と、上ケース51内に収納された上ケース緩衝材55(図5の(b)、(c))と、下ケース52内に収納された下ケース緩衝材56(図5の(b)、(d))と、上ケース51と下ケース52との間に設けられたロック金具57(図5の(a)、(d))と、留め具58(図5の(a))とから構成されている。
なお、図1、図3及び図4には、データ消去用磁気回路ケースのうちの下ケース52と、把手53と、プラスチック製脚54と、ロック金具57と、留め具58とが図示されている。
図6は、データ消去用磁気回路台車60を示す。
データ消去用磁気回路台車60は、把手61と、台車60の下部に設けられた左右一対のキャスタ62と、上側ケース固定用バンド63と、下側ケース固定用バンド64と、底部65と、台車固定用ストッパー66とから構成されている。
データ消去用磁気回路台車60は、把手61と、台車60の下部に設けられた左右一対のキャスタ62と、上側ケース固定用バンド63と、下側ケース固定用バンド64と、底部65と、台車固定用ストッパー66とから構成されている。
磁気テープ移動装置14は、図7に示すように、磁気テープ移動装置ケース70内に収納されて運搬可能とされている。磁気テープ移動装置ケース70は、図8に示すように、磁気テープ移動装置台車80に載置されて運搬される。
磁気テープ移動装置14は、図3の(a)、(b)及び(c)に示すように、消去しようとする磁気テープ45を巻回して収納する円筒状で非磁性の磁気テープ容器34を載置するテーブル35と、磁気テープ容器34を固定する磁気テープ固定バンド36と、アクチュエートモータ制御部37と、アクチュエートモータ制御部37のコントローラに書き込まれているプログラムの制御によって往復動作可能なアクチュエートモータ38と、アクチュエートモータ(Actuate Motor)38に給電する給電スイッチ39と、アクチュエートモータ38の動作を有効にする起動スイッチ40と、何らかの不具合によりテーブル35がトラブルを起こしたときアクチュエートモータ38を緊急停止させ得る緊急停止スイッチ41と、アクチュエートモータ38の往復動作をガイドするアクチュエートモータガイドレール42と、リニアガイドレール43とから構成されている。
磁気テープ移動装置14は、図3の(a)、(b)及び(c)に示すように、消去しようとする磁気テープ45を巻回して収納する円筒状で非磁性の磁気テープ容器34を載置するテーブル35と、磁気テープ容器34を固定する磁気テープ固定バンド36と、アクチュエートモータ制御部37と、アクチュエートモータ制御部37のコントローラに書き込まれているプログラムの制御によって往復動作可能なアクチュエートモータ38と、アクチュエートモータ(Actuate Motor)38に給電する給電スイッチ39と、アクチュエートモータ38の動作を有効にする起動スイッチ40と、何らかの不具合によりテーブル35がトラブルを起こしたときアクチュエートモータ38を緊急停止させ得る緊急停止スイッチ41と、アクチュエートモータ38の往復動作をガイドするアクチュエートモータガイドレール42と、リニアガイドレール43とから構成されている。
磁気テープ容器34は、非磁性の材料で形成された上ケース46と下ケース47とで構成され、下ケース46内に巻回された磁気テープ45を入れ、その下ケース47に上ケース46を被せることで巻回された磁気テープ45を収納するものである。
磁気テープ移動装置14は、図7を参照して説明するように、磁気テープ移動装置ケース70内に収納されている。
磁気テープ移動装置ケース70は、上ケース71(図7の(a)、(b)、(c))と、下ケース72(図7の(a)、(b)、(d))と、下ケース72の前後のケース壁に設けられた1対の把手73(後側の一対の把手は図示せず)(図7の(a)、(d))と、下ケース72の底壁の前側と後側との双方に設けられた1対のプラスチック製脚74(後側の一対のプラスチック製脚は図示せず)(図7の(a)、(b)、(d))と、上ケース71内に収納された上ケース緩衝材75(図7の(b)、(c))と、下ケース72内に収納された下ケース緩衝材76(図7の(b)、(d))と、上ケース71と下ケース72との間に設けられたロック金具77と、留め具78(図7の(a))とから構成されている。
なお、図1、図3及び図4には、磁気テープ移動装置ケース70のうちの下ケース72と、把手73と、プラスチック製脚74と、ロック金具77と、留め具78とが図示されている。
磁気テープ移動装置ケース70は、上ケース71(図7の(a)、(b)、(c))と、下ケース72(図7の(a)、(b)、(d))と、下ケース72の前後のケース壁に設けられた1対の把手73(後側の一対の把手は図示せず)(図7の(a)、(d))と、下ケース72の底壁の前側と後側との双方に設けられた1対のプラスチック製脚74(後側の一対のプラスチック製脚は図示せず)(図7の(a)、(b)、(d))と、上ケース71内に収納された上ケース緩衝材75(図7の(b)、(c))と、下ケース72内に収納された下ケース緩衝材76(図7の(b)、(d))と、上ケース71と下ケース72との間に設けられたロック金具77と、留め具78(図7の(a))とから構成されている。
なお、図1、図3及び図4には、磁気テープ移動装置ケース70のうちの下ケース72と、把手73と、プラスチック製脚74と、ロック金具77と、留め具78とが図示されている。
図8は、磁気テープ移動装置台車80を示す。
磁気テープ移動装置台車80は、把手81と、台車80の下部に設けられた左右一対のキャスタ82と、上側ケース固定用バンド83と、下側ケース固定用バンド84と、底部85と、台車固定用ストッパー86とから構成されている。
磁気テープ移動装置台車80は、把手81と、台車80の下部に設けられた左右一対のキャスタ82と、上側ケース固定用バンド83と、下側ケース固定用バンド84と、底部85と、台車固定用ストッパー86とから構成されている。
この実施例の磁気テープデータ消去装置1は、データ消去用磁気回路12をデータ消去用磁気回路ケース50内に収納し、かつ、磁気テープ容器34を磁気テープ移動装置ケース70に収納した状態で、磁気テープ容器34内に収納された磁気テープ45のデータ(磁気情報)を消去するのに用いられる。
データ消去用磁気回路12は、その下部を下ケース緩衝材56で包んだ状態でデータ消去用磁気回路ケース50の下ケース52内に収納される。また、磁気テープ移動装置14は、その下部を下ケース緩衝材76で包んだ状態で磁気テープ移動装置ケース70の下ケース72内に収納されている。
データ消去用磁気回路12は、その下部を下ケース緩衝材56で包んだ状態でデータ消去用磁気回路ケース50の下ケース52内に収納される。また、磁気テープ移動装置14は、その下部を下ケース緩衝材76で包んだ状態で磁気テープ移動装置ケース70の下ケース72内に収納されている。
データ消去用磁気回路ケース50と磁気テープ移動装置ケース70とを水平な支持台上に載置し、磁気テープ移動装置14のテーブル35とデータ消去用磁気回路12の磁界空間29との水平方向の位置関係を合わせ込むと、磁気テープ移動装置14のテーブル35及びその上に載置され磁気テープ固定バンド36で固定された磁気テープ容器34がデータ消去用磁気回路12の磁界空間29内を通過し得るような幾何学的な寸法で、磁気テープ移動装置14のテーブル35とデータ消去用磁気回路12の磁界空間29とが形作られている。
次に、図1乃至図9を参照して、この実施例の動作について説明する。
磁気テープ容器34内に収納された磁気テープ45の消去に際して、データ消去用磁気回路12は、その下部を下ケース緩衝材56で包んだ状態でデータ消去用磁気回路ケース50の下ケース52内に収納される一方、磁気テープ移動装置14は、その下部を下ケース緩衝材76で包んだ状態で磁気テープ移動装置ケース70の下ケース72内に収納されている。
磁気テープ容器34内に収納された磁気テープ45の消去に際して、データ消去用磁気回路12は、その下部を下ケース緩衝材56で包んだ状態でデータ消去用磁気回路ケース50の下ケース52内に収納される一方、磁気テープ移動装置14は、その下部を下ケース緩衝材76で包んだ状態で磁気テープ移動装置ケース70の下ケース72内に収納されている。
そのようなデータ消去用磁気回路ケース50と磁気テープ移動装置ケース70とが、磁気テープ移動装置14のテーブル35がデータ消去用磁気回路12の磁界空間29内を通過し得る位置関係に、磁気テープ移動装置14のテーブル35とデータ消去用磁気回路12の磁界空間29との位置関係を合わせ込むようにして、水平な支持台上に載置される(図3の(a))。
その位置付け状態にある磁気テープ移動装置14のテーブル35上の据付位置(テーブル35の前進方向の開始位置)に巻回された磁気テープ45を収納した磁気テープ容器34を置く(図9のS1、図3の(a))。
テーブル35上に載置された磁気テープ容器34内に収納された磁気テープ45のトラックに記憶されているデータの磁化方向は、データ消去用磁気回路が発生している磁界の方向となる。
テーブル35上に載置された磁気テープ容器34内に収納された磁気テープ45のトラックに記憶されているデータの磁化方向は、データ消去用磁気回路が発生している磁界の方向となる。
その磁気テープ容器34を磁気テープ固定バンド36で固定する(S2、図3の(a))。
この固定は、磁気テープ45のテープ表面に塗布されている磁性粉がデータ消去用磁気回路12の上部永久磁石21に吸引されて磁気テープ容器34が上部永久磁石21に接触するのを防止すると共に、テーブル35が移動する際に生ずる磁気テープ容器34の振動及びズレを防止するためである。
この固定は、磁気テープ45のテープ表面に塗布されている磁性粉がデータ消去用磁気回路12の上部永久磁石21に吸引されて磁気テープ容器34が上部永久磁石21に接触するのを防止すると共に、テーブル35が移動する際に生ずる磁気テープ容器34の振動及びズレを防止するためである。
アクチュエート制御部37の給電スイッチ39を押下してアクチュエートモータ38に給電する(S3)。
次いで、アクチュエート制御部37の起動スイッチ40を押下して(図9のS4)アクチュエート制御部37のコントローラに書き込まれているプログラムの実行を開始させる。
このプログラムの実行により、アクチュエートモータ38が始動し始め、このモータ38の回転によりテーブル35はアクチュエートモータガイドレール42及びリニアガイドレール43に沿って前進させられて磁気テープ容器34をデータ消去用磁気回路12の磁界空間29を通過させて行く(図9の(S5)、図3の(b)、図4の白抜き矢印の前進方向)。
次いで、アクチュエート制御部37の起動スイッチ40を押下して(図9のS4)アクチュエート制御部37のコントローラに書き込まれているプログラムの実行を開始させる。
このプログラムの実行により、アクチュエートモータ38が始動し始め、このモータ38の回転によりテーブル35はアクチュエートモータガイドレール42及びリニアガイドレール43に沿って前進させられて磁気テープ容器34をデータ消去用磁気回路12の磁界空間29を通過させて行く(図9の(S5)、図3の(b)、図4の白抜き矢印の前進方向)。
この通過の際に、磁気テープ容器34の磁気テープ45は、データ消去用磁気回路12の下部永久磁石22から上部永久磁石21へ上向きに発生している直流磁界と直角方向に移動して行く。つまり、直流磁界は、磁気テープ45の長さ方向に形成されているトラックにデータを記憶している磁化方向に作用する。
上述のような直流磁界の作用を受ける磁気テープ容器34は、データ消去用磁気回路12の下部永久磁石22と上部永久磁石21との間に磁界空間の通過で、磁気テープ45に記憶されているデータは、磁気テープ45の磁界空間内の通過で瞬時的に消去される(図9の(S6))。
また、テーブル35の往復動の際に何らかのトラブルが発生したときは、緊急停止スイッチ41を作動させて緊急停止する。
上述のような直流磁界の作用を受ける磁気テープ容器34は、データ消去用磁気回路12の下部永久磁石22と上部永久磁石21との間に磁界空間の通過で、磁気テープ45に記憶されているデータは、磁気テープ45の磁界空間内の通過で瞬時的に消去される(図9の(S6))。
また、テーブル35の往復動の際に何らかのトラブルが発生したときは、緊急停止スイッチ41を作動させて緊急停止する。
磁気テープ45のデータの消去について具体的な例を説明すると、現在の最高記録密度を誇る磁気テープの保磁力は、200KA/M=2500 Oe(エルステッド)ほどあり、このような磁気テープを磁化容易軸の直角方向に磁化するためには400KA/M=5000 Oe程度の磁界を磁気テープ45に印加している。
そして、そのようにして磁化されている磁気テープに記録されているデータを消去するために、永久磁石で形成されるデータ消去用磁気回路12の磁界空間29に生じている6200 Oe程度の直流高磁界の中を磁気テープ45を通過させて磁気テープ45のデータを消去した。
そして、そのようにして磁化されている磁気テープに記録されているデータを消去するために、永久磁石で形成されるデータ消去用磁気回路12の磁界空間29に生じている6200 Oe程度の直流高磁界の中を磁気テープ45を通過させて磁気テープ45のデータを消去した。
このような直流高磁界の発生に永久磁石を使用すると、電源が必要で無くなり、磁気テープデータ消去装置の軽量化に役立つばかりでなく、装置自体のコンパクト化にも役立ち、その運搬をし易くなる。
磁気テープデータ消去装置の軽量化やコンパクト化は、その使用場所の制限緩和になるし、磁気テープの消去をどこでも施行し得ることにもなる。
磁気テープデータ消去装置の軽量化やコンパクト化は、その使用場所の制限緩和になるし、磁気テープの消去をどこでも施行し得ることにもなる。
上述した磁気テープ容器34の移動は、前進方向の所定位置まで続行される。この所定位置は、アクチュエートモータ制御部37内のコントローラに書き込まれているプログラムにより規定されており、その所定位置で磁気テープ容器34の移動は停止される(図9の(S7)、図4)。
磁気テープ容器34は、上記所定位置まで移動された後、アクチュエートモータ制御部37内のコントローラに書き込まれているプログラムにより後退させられ(図4の白抜き矢印の後退方向)、上記開始位置(図3の(a))まで後退されたときその位置で磁気テープ容器34の移動は停止される(図9の(S8)、図3)
磁気テープ容器34は、上記所定位置まで移動された後、アクチュエートモータ制御部37内のコントローラに書き込まれているプログラムにより後退させられ(図4の白抜き矢印の後退方向)、上記開始位置(図3の(a))まで後退されたときその位置で磁気テープ容器34の移動は停止される(図9の(S8)、図3)
このようにして、磁気テープ45の消去が行われ、開始位置まで復帰した磁気テープ容器34は、磁気テープ固定用バンド36を外されて(図9の(S9))テーブル35から取り除かれる(図9の(S10))。
上述のようにして、磁気テープ容器34に収納されている磁気テープ45のデータ消去に用いたデータ消去用磁気回路12のデータ消去用磁気回路ケース50内への収納及びそのデータ消去用磁気回路ケース50の運搬について説明する。
磁気テープ45の消去に際して、データ消去用磁気回路12を下ケース緩衝材56で包んで収納した状態で使用した下ケース52(図5の(d))に、上ケース緩衝材55を接着固定している上ケース51(図5の(c))を被せる(図5の(b))。
そして、下ケース52の左右に設けてあるロック金具57を上ケース51の左右に設けてある留め具58に掛けて上ケース51を下ケース52に固定する(図5の(a))。
この固定は、運搬する際の振動、衝撃及び脱落の防止に役立つ。
磁気テープ45の消去に際して、データ消去用磁気回路12を下ケース緩衝材56で包んで収納した状態で使用した下ケース52(図5の(d))に、上ケース緩衝材55を接着固定している上ケース51(図5の(c))を被せる(図5の(b))。
そして、下ケース52の左右に設けてあるロック金具57を上ケース51の左右に設けてある留め具58に掛けて上ケース51を下ケース52に固定する(図5の(a))。
この固定は、運搬する際の振動、衝撃及び脱落の防止に役立つ。
このようにして、下ケース52に上ケース51を被せたデータ消去用磁気回路ケース50の把手53(図5の(a))を握ってデータ消去用磁気回路ケース50を持ち上げ、そのデータ消去用磁気回路ケース50をデータ消去用磁気回路台車60の底部65に載せ(図6の(a))、ケース固定バンド63、64でデータ消去用磁気回路ケース50をデータ消去用磁気回路台車60に固定する(図6の(b))。
データ消去用磁気回路ケース50を載せ固定されているデータ消去用磁気回路台車60は、その把手61(図6)を握り、運搬方向前方にやや傾けて引いて行けば、そのキャスター62の回転により安全に、且つ容易に運搬することができる。
また、データ消去用磁気回路台車60の停止及び保管時には台車固定ストッパー62によって確実に固定することができる。
データ消去用磁気回路ケース50を載せ固定されているデータ消去用磁気回路台車60は、その把手61(図6)を握り、運搬方向前方にやや傾けて引いて行けば、そのキャスター62の回転により安全に、且つ容易に運搬することができる。
また、データ消去用磁気回路台車60の停止及び保管時には台車固定ストッパー62によって確実に固定することができる。
次に、上述のようにして、磁気テープ容器34に収納されている磁気テープ45のデータ消去に使用した磁気テープ移動装置14の磁気テープ移動装置ケース70内への収納及びその磁気テープ移動装置ケース70の運搬について説明する。
磁気テープ45の消去に際して、磁気テープ移動装置14を下ケース緩衝材76で包んで収納した状態で使用した下ケース72(図7の(d))に、上ケース緩衝材75を接着固定している上ケース71(図7の(c))を被せる(図7の(b))。
そして、下ケース72の左右に設けてあるロック金具77を上ケース71の左右に設けてある留め具78に掛けて上ケース71を下ケース72に固定する(図7の(a))。
この固定は、運搬する際の振動、衝撃及び脱落の防止に役立つ。
磁気テープ45の消去に際して、磁気テープ移動装置14を下ケース緩衝材76で包んで収納した状態で使用した下ケース72(図7の(d))に、上ケース緩衝材75を接着固定している上ケース71(図7の(c))を被せる(図7の(b))。
そして、下ケース72の左右に設けてあるロック金具77を上ケース71の左右に設けてある留め具78に掛けて上ケース71を下ケース72に固定する(図7の(a))。
この固定は、運搬する際の振動、衝撃及び脱落の防止に役立つ。
このようにして、下ケース72に上ケース71を被せた磁気テープ移動装置ケース70の把手73(図7の(a))を握って磁気テープ移動装置ケース70を持ち上げ、その磁気テープ移動装置ケース70を磁気テープ移動装置台車80の底部85に載せ(図8の(a))、ケース固定バンド83、84で磁気テープ移動装置ケース70を磁気テープ移動装置台車80に固定する(図8の(b))。
磁気テープ移動装置ケース70を載せ固定されている磁気テープ移動装置台車80は、その把手81(図8)を握り、運搬方向前方にやや傾けて引いて行けば、そのキャスター82の回転により安全に、且つ容易に運搬することができる。
また、磁気テープ移動装置ケース70の停止及び保管時には台車固定ストッパー82によって確実に固定することができる。
磁気テープ移動装置ケース70を載せ固定されている磁気テープ移動装置台車80は、その把手81(図8)を握り、運搬方向前方にやや傾けて引いて行けば、そのキャスター82の回転により安全に、且つ容易に運搬することができる。
また、磁気テープ移動装置ケース70の停止及び保管時には台車固定ストッパー82によって確実に固定することができる。
このように、この実施例の構成によれば、磁気テープ容器に収納された磁気テープは、データ消去用磁気回路の磁界空間に発生している直流磁界と直角方向に移動させられ、その直流磁界内に磁気テープに記憶されているデータの磁化方向が置かれることにより磁気テープのデータは消去される。
この消去により、長尺、かつ、大容量の磁気テープの消去を短時間のうちに行うことかできるし、この磁気テープの消去に電源は不要である。
電源の不要化は、装置の軽量化、コンパクト化となり、次のような装置の運搬性や広域的な使用性に役立つ。
データ消去用磁気回路を永久磁石で構成する場合には、人体への影響を完全に除去し得る。
この消去により、長尺、かつ、大容量の磁気テープの消去を短時間のうちに行うことかできるし、この磁気テープの消去に電源は不要である。
電源の不要化は、装置の軽量化、コンパクト化となり、次のような装置の運搬性や広域的な使用性に役立つ。
データ消去用磁気回路を永久磁石で構成する場合には、人体への影響を完全に除去し得る。
すなわち、そのデータ消去用磁気回路をデータ消去用磁気回路ケース内に収納し、そのデータ消去用磁気回路ケースをデータ消去用磁気回路台車に載せて運搬可能にしていると共に、磁気テープ移動装置を磁気テープ移動装置ケース内に収納し、その磁気テープ移動装置ケースを磁気テープ移動装置台車に載せて運搬可能にしているので、磁気テープデータ消去装置を据え付ける場所さえ確保し得れば、消去作業の場所的制限はなく、磁気テープの消去をどこでも行うことができる。
また、テーブル上に磁気テープの巻回体を固定してその磁気テープの巻回体をデータ消去用磁気回路の磁界空間を移動させて磁気テープの消去を行うようにしているから、大量の磁気テープを短時間で消去することができる。
さらに、運搬可能にあるデータ消去用磁気回路ケース内のデータ消去用磁気回路を消去可能な状態に設置すると共に、運搬可能にある磁気テープ移動装置ケース内の磁気テープ移動装置を消去可能な状態に設置して磁気テープの消去を行い、消去終了後に、データ消去用磁気回路を緩衝材で囲むようにデータ消去用磁気回路ケース内に戻して運搬し得る状態にし、そのデータ消去用磁気回路ケースをデータ消去用磁気回路台車に固定すると共に、磁気テープ移動装置を緩衝材で囲むように磁気テープ移動装置ケース内に戻して運搬し得る状態にし、その磁気テープ移動装置ケースを磁気テープ移動装置台車に固定して運搬できるようにしているから、データ消去用磁気回路をデータ消去用磁気回路ケースに収納した状態で、かつ、磁気テープ移動装置を磁気テープ移動装置ケースに収納した状態で、磁気テープの消去を行うことができるし、その消去終了後には、データ消去用磁気回路及び磁気テープ移動装置を安全、かつ、簡単に運搬することができる。
以上、この発明の実施例を、図面を参照して詳述してきたが、この発明の具体的な構成は、これらの実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもそれらはこの発明に含まれる。
例えば、実施例では、データ消去用磁気回路を永久磁石で構成する例について説明したが、直流電磁石で代替することもできる。
また、人体への影響を除去し得る手段を施せば、交流電磁石で構成してこの発明を実施し得る。
また、磁気テープだけでなく、磁気ディスク等の他のデータ記憶媒体でも実施し得る。
例えば、実施例では、データ消去用磁気回路を永久磁石で構成する例について説明したが、直流電磁石で代替することもできる。
また、人体への影響を除去し得る手段を施せば、交流電磁石で構成してこの発明を実施し得る。
また、磁気テープだけでなく、磁気ディスク等の他のデータ記憶媒体でも実施し得る。
ここに開示しているデータ消去方法及びその装置は、各種の磁気情報記憶装置、例えば、デジタルオーディオテープ、アドバンスドインテリジェントテープ等の磁気情報の消去に利用し得る。
1 磁気テープデータ消去装置(磁気情報消去装置)
12 データ消去用磁気回路(磁界発生手段)
14 磁気テープ移動装置(移動手段)
50 データ消去用磁気回路収納ケース(磁界発生装置収納ケース)
60 データ消去用磁気回路台車(磁界発生装置台車)
70 磁気テープ移動装置ケース(磁気記憶媒体移動装置収納ケース)
80 磁気テープ移動装置台車(磁気記憶媒体移動装置台車)
12 データ消去用磁気回路(磁界発生手段)
14 磁気テープ移動装置(移動手段)
50 データ消去用磁気回路収納ケース(磁界発生装置収納ケース)
60 データ消去用磁気回路台車(磁界発生装置台車)
70 磁気テープ移動装置ケース(磁気記憶媒体移動装置収納ケース)
80 磁気テープ移動装置台車(磁気記憶媒体移動装置台車)
Claims (19)
- 磁気記憶媒体を磁界内に移動させて該磁気記憶媒体の磁気情報を消去する磁気情報消去方法であって、
前記磁気記憶媒体の記憶磁化方向に対して第1の所定の角度で前記磁界を前記磁気記憶媒体に対して印加し、
前記磁界が印加されている前記磁気記憶媒体を前記磁界の磁界方向に対して第2の所定の角度で移動させることを特徴とする磁気情報消去方法。 - 前記磁界は、磁気回路に形成される磁界空間の一方の端と他方の端との間に向けて生ずる磁界であることを特徴とする請求項1記載の磁気情報消去方法。
- 前記磁界空間は、一方の前記端に配置される第1の直流磁界発生手段の磁極と他方の前記端に配置され第1の前記直流磁界発生手段の極性とは逆極性の第2の直流磁界発生手段の磁極との間に形成される空間であることを特徴とする請求項2記載の磁気情報消去方法。
- 前記直流磁界発生手段は、永久磁石で形成されることを特徴とする請求項3記載の磁気情報消去方法。
- 第1の前記所定の角度は、平行であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の磁気情報消去方法。
- 第2の前記所定の角度は、直角であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の磁気情報消去方法。
- 前記磁気記憶媒体は、巻回された磁気テープであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一に記載の磁気情報消去方法。
- 磁界発生手段と、該磁界発生手段によって発生されている磁界内へ磁気記憶媒体を移動させる移動手段とを備えて該磁気記憶媒体の磁気情報を消去する磁気情報消去装置であって、
前記磁界発生手段は、前記磁気記憶媒体の記憶磁化方向に対して第1の所定の角度で前記磁界を前記磁気記憶媒体に対して印加し、
前記移動手段は、前記磁界発生手段によって前記磁界が印加されている前記磁気記憶媒体を前記磁界の方向に対して第2の所定の角度で移動させることを特徴とする磁気情報消去装置。 - 前記磁界は、磁気回路に形成される磁界空間の一方の端と他方の端との間に向けて生ずる磁界であることを特徴とする請求項8記載の磁気情報消去装置。
- 前記磁界空間は、一方の前記端に配置される第1の直流磁界発生手段の磁極と他方の前記端に配置され第1の前記直流磁界発生手段の極性とは逆極性の第2の直流磁界発生手段の磁極との間に形成される空間であることを特徴とする請求項9記載の磁気情報消去装置。
- 前記直流磁界発生手段は、永久磁石によって形成されることを特徴とする請求項10記載の磁気情報消去装置。
- 第1の前記所定の角度は、平行であることを特徴とする請求項8乃至11のいずれか一に記載の磁気情報消去装置。
- 第2の前記所定の角度は、直角であることを特徴とする請求項8乃至11のいずれか一に記載の磁気情報消去装置。
- 前記磁気記憶媒体は、巻回された磁気テープであることを特徴とする請求項8乃至13のいずれか一に記載の磁気情報消去装置。
- 前記磁界発生手段は、2分割された磁界発生装置収納ケースの下ケース内に緩衝材を介して収納されると共に、前記移動手段は、前記磁界発生装置収納ケースとは別体の、2分割された磁気記憶媒体移動装置収納ケースの下ケース内に緩衝材を介して収納されていることを特徴とする請求項8乃至14のいずれか一に記載の磁気情報消去装置。
- 磁界発生手段を緩衝材を介して収納する下ケースと、該下ケースに被せて固定される上ケースとから成ることを特徴とする磁界発生装置収納ケース。
- 請求項16記載の磁界発生装置収納ケースを載置して固定することを特徴とする磁界発生装置台車。
- 移動手段を緩衝材を介して収納する下ケースと、該下ケースに被せて固定される上ケースとから成ることを特徴とする磁気記憶媒体移動装置収納ケース。
- 請求項18記載の磁気記憶媒体移動装置収納ケースを載置して固定することを特徴とする磁気記憶媒体移動装置台車。
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Cited By (2)
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---|---|---|---|---|
WO2009140079A2 (en) * | 2008-05-16 | 2009-11-19 | Data Security, Inc. | Improved mechanism and method for permanent magnet degaussing |
JP2012099207A (ja) * | 2010-11-02 | 2012-05-24 | Hitachi Global Storage Technologies Netherlands Bv | 磁気記録ディスクにおける磁気バイアスの誘導 |
-
2005
- 2005-01-17 JP JP2005009319A patent/JP2006196134A/ja active Pending
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