JP2006193033A - ケースカート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】樹脂製のコーナブロック2を金属製のパイプ3で相互に連結することによりケース類K1を載置する荷台部を形成し、コーナブロック2にキャスター4を固定したケースカート1において、パイプ3の外周面を多角形に形成する一方、パイプ3を差し込む差込孔7をコーナブロック2に断面多角形になるよう形成し、差込孔7に差し込んだパイプ3の端部をコーナブロック2にタッピングネジ8で固定する。
【選択図】 図6
Description
コーナブロック101は、樹脂をブロック状に射出成形したものであり、2個の差込孔104,104が側面から円柱状に穿設されている。丸パイプ102は、剛性を有する金属パイプを樹脂でコーティングし、防錆性と接着性の向上を図ったものである。丸パイプ102は、コーナブロック101の差込孔104にきっちり差し込まれた後にコーナブロック101に接着剤で溶着され、コーナブロック101に対して空転したり、抜け出さないようにされている。キャスター103は、金属プレート105をコーナブロック101の底面に当接させ、4本の金属製ボルト106,106,106,106を金属プレート105からコーナブロック101へと貫き通して、コーナブロック101に内設された金属製のナット107,107,107,107にそれぞれ締結することにより、コーナブロック101に固定される。ナット107は、インサート成形によってコーナブロック101に埋設され、外れないようにされている。そのため、コーナブロック101には、製作時にナット107を押さえる金型によって孔108を形成されている。
尚、上記従来技術は公用されているため、本明細書では先行技術文献を挙げていない。
(1)従来のケースカート100は、コーナブロック101と丸パイプ102が接着剤で溶着されており、廃棄時や故障時にコーナブロック101と丸パイプ102を分離できなかった。そのため、廃棄時には、樹脂製のコーナブロック101をリサイクルできるにもかかわらず、ケースカート100全体を産業廃棄物として廃棄しなければならなかった。
(2)また、従来のケースカート100は、ナット107がコーナブロック101にインサート成形されており、廃棄時には、金属製のナット107をコーナブロック101から分離することができなかった。そのため、樹脂製のコーナブロック101と金属製のナット107を分別して廃棄することができず、コーナブロック101をリサイクルできなかった。
(1)樹脂製のコーナブロックを金属製のパイプで相互に連結することによりケース類を載置する荷台部を形成し、コーナブロックにキャスターを固定したケースカートにおいて、パイプが、外周面を多角形に形成される一方、コーナブロックが、パイプを差し込まれる差込孔を断面多角形に形成されており、差込孔に差し込んだパイプの端部をコーナブロックに固定する固定部材を有することを特徴とする。
(2)(1)に記載の発明において、キャスターをコーナブロックに固定するプレートが、固定部材を覆っていることを特徴とする。
(4)(3)に記載の発明において、ボルトを貫き通されてキャスターをコーナブロックに固定するプレートを有し、プレートの一部を差し込まれて保持する保持部が、コーナブロックに形成されていることを特徴とする。
本発明のケースカートは、外周面を多角形に形成されたパイプを多角柱形状をなす差込孔に差し込んでパイプの空転を阻止し、固定部材を用いてパイプの端部をコーナブロックに固定してパイプを抜け止めしているため、固定部材を取り外せば、パイプを差込孔から引き出してコーナブロックから簡単に分離できる。樹脂製のコーナブロックと金属製のパイプは材質が異なっており、廃棄時には、コーナブロックとパイプとを分離して容易に分別することができ、リサイクル性を向上させることができる。
本実施の形態のケースカート1は、例えば、郵便局で葉書等を収納するケースを運搬又は保管するために使用される。ケースカート1は、4個のコーナブロック2,2,2,2を4本のパイプ3,3,3,3で相互に連結して長方形状の荷台部を構成し、コーナブロック2,2,2,2の底面にキャスター4,4,4,4を固設している。
コーナブロック2は、PP(ポリプロピレン)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PA(ポリアミド)等の樹脂を略立方体形状に射出成形したものである。コーナブロック2は、底面形状の異なるケースK1,K2を横ずれさせることなく載置できるように、上面に段差5,6を設けられている。
コーナブロック2には、2本のパイプ3が差込孔7に差し込まれ、それぞれタッピングネジ(「固定部材」に相当するもの。)8で固定されている。コーナブロック2には、差込孔7,7が90度の位相差を持つように側面から水平に穿設されている。パイプ3は、軽量化及びリサイクルを図るためにアルミを材質としている。パイプ3は、円筒形状のアルミパイプの外周面を八角形にしたものであり、一側面に位置決め溝3a(図6参照。)が軸方向に沿って形成されている。差込孔7は、パイプ3の外周面形状に対応して八角柱形状に穿設され、パイプ3の廻り止めとして機能している。コーナブロック2には、タッピングネジ8を底面側から差込孔7へと案内するガイド孔9が形成されている。ガイド孔9は、タッピングネジ8の先端部をパイプ3の位置決め溝3a(図6参照。)に対して垂直に突き当てるように設けられている。タッピングネジ8は、パイプ3より剛性の高い鉄等を材質とし、パイプ3をタッピングしてパイプ3との間でコーナブロック2を狭持している。
コーナブロック2の底面には、キャスター4が保持部17と2本のボルト10,10で固定されている。キャスター4は、車輪11を回転自在に軸支する支持部材12がプレート13に回転自在に取り付けられている。プレート13は、荷重に対する剛性を確保するために剛性の高い金属を材質とし、コーナブロック2に対する取付方向を容易に判別するために略長方形状に成形されている。プレート13の角部には、ボルト孔がそれぞれ形成されている。コーナブロック2は、プレート13のボルト孔に連通する挿通孔14が底面から垂直に2個穿設されている。コーナブロック2は、挿通孔14より大径の挿入孔15が挿通孔14と同軸上に上面から穿設され、挿通孔14と挿入孔15との間に段差が設けられている。挿入孔15は、内周面が六角ナット16の形状に合わせて六角形にされ、六角ナット16の廻り止めをしている。
ケースカート1は、各コーナブロック2にプレート13を介してキャスター4が2本のボルト10で固定されている。プレート13は、コーナブロック2に固定されたときに、タッピングネジ8の少なくとも一部を覆う大きさの長方形に形成されている。タッピングネジ8の一部を覆うようにすれば、タッピングネジ8の装着状態を外部から目視することが可能である。
先ず、コーナブロック2の挿入孔15に六角ナット16を押し込んで、挿入孔15内の突起(図示せず)を押し潰し、六角ナット16を挿入孔15内に圧入固定する。そして、パイプ13の位置決め溝3aを底面側に向け、端面がコーナブロック2に突き当たって係止されるまで、パイプ3を差込孔7にそれぞれ差し込む。パイプ3の位置決め溝3aはコーナブロック2のガイド孔9から露出し、タッピングネジ8をガイド孔9に挿入すると、タッピングネジ8の先端部が位置決め溝3aに突き当たって位置決めされる。そして、タッピングネジ8をハンドドリル等で回転させると、パイプ3がタッピングされ、パイプ3とタッピングネジ8との間でコーナブロック2が挟み込まれる。これにより、パイプ3がコーナブロック2に固定される。
ケースカート1は、図7に示すケースK1の場合にはコーナブロック2の段差5上に、図8に示すケースK2の場合にはコーナブロック2の段差6上に載置し、ケースK1,K2を床から持ち上げて保管する。ケースK1,K2を所定の位置に移動させるときには、ケースK1,K2を載せたままケースカート1を押し、キャスター4を利用して任意の方向に移動させる。
(5)例えば、上記実施の形態では、挿入孔15全体を六角ナット16に対応して六角柱形状としたが、六角ナット16を保持する段差付近の断面のみを多角形としてもよい。この場合でも、六角ナット16の角部を断面多角形の部分で支持し、六角ナット16の回転止めを行うことができる。
(7)例えば、上記実施の形態では、プレート13を長方形にしたが、正方形など別形状にしてもよい。また、保持部17に差し込まないプレート13の縁部にカーブを設けるなどして目印を設け、取付方向の判別を容易にしてもよい。
(8)例えば、上記実施の形態では、ボルト10を直接コーナブロック2に固定したが、ワッシャやスプリング部材等を用いてボルト10の緩み止めをしてもよい。
(10)例えば、上記実施の形態のキャスター4にロック機構を設けてもよい。
(11)例えば、上記実施の形態では、軽量化やリサイクルの観点よりパイプ8をアルミ製にしたが、他の金属にしてもよい。
(12)例えば、上記実施の形態では、挿入孔15の内周面に突起(図示せず)を設けて六角ナット16を圧入固定したが、挿入孔15の段差付近断面積を小さくし、該小径部分に六角ナット16を押し込んで圧入固定するようにしてもよい。つまり、挿入孔15の一部に六角ナット16より断面積が小さくなる部位を設け、六角ナット16を圧入固定するようにするとよい。
2 コーナブロック
3,21,31 パイプ
4 キャスター
7 差込孔
8 タッピングネジ
10 ボルト
13 プレート
15 挿入孔
16 六角ナット
17 保持部
Claims (5)
- 樹脂製のコーナブロックを金属製のパイプで相互に連結することによりケース類を載置する荷台部を形成し、前記コーナブロックにキャスターを固定したケースカートにおいて、
前記パイプが、外周面を多角形に形成される一方、
前記コーナブロックが、前記パイプを差し込まれる差込孔を断面多角形に形成されており、
前記差込孔に差し込んだパイプの端部を前記コーナブロックに固定する固定部材を有することを特徴とするケースカート。 - 請求項1に記載するケースカートにおいて、
前記キャスターを前記コーナブロックに固定するプレートが、前記固定部材を覆っていることを特徴とするケースカート。 - 樹脂製のコーナブロックをパイプで相互に連結することによりケース類を載置する荷台部を形成し、前記コーナブロックにキャスターを固定したケースカートにおいて、
前記キャスターを前記コーナブロックに固定する複数のボルトと、
前記ボルトを締結される多角形ナットとを有し、
前記多角形ナットを挿入される挿入孔が前記コーナブロックに形成され、該挿入孔の断面が前記多角形ナットの外形に対応する多角形をなすことを特徴とするケースカート。 - 請求項3に記載するケースカートにおいて、
前記ボルトを貫き通されて前記キャスターを前記コーナブロックに固定するプレートを有し、
前記プレートの一部を差し込まれて保持する保持部が、前記コーナブロックに形成されていることを特徴とするケースカート。 - 樹脂製のコーナブロックを金属製のパイプで相互に連結することによりケース類を載置する荷台部を形成し、前記コーナブロックにキャスターを固定したケースカートにおいて、
前記パイプが外周面を多角形に形成され、
前記パイプを差し込むために前記コーナブロックに設けられた差込孔の断面が、前記パイプに対応する多角形をなし、
前記差込孔に差し込んだパイプの端部を前記コーナブロックに固定する固定部材を有する一方、
前記キャスターを前記コーナブロックに固定する複数のボルトと、
前記ボルトを締結される多角形ナットとを有し、
前記多角形ナットを挿入するために前記コーナブロックに設けられた挿入孔の断面が、前記多角形ナットの外形に対応する多角形をなすことを特徴とするケースカート。
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