JP2006192533A - 有機コーティング層を有する無機ナノ結晶、それらの製造方法、および前記ナノ結晶により構成される材料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ナノ結晶であって、少なくとも1種の金属、および/または、少なくとも1種の金属を含む少なくとも1種の半導体化合物からなる無機コアを備え、前記ナノ結晶の外側表面に、少なくとも1種の、式(I):
X-Y-Z (I)
(式中、
Xは、2つの硫黄もしくはセレンの原子により、前記ナノ結晶の外側表面の金属原子に結合されている1,1-ジチオレートまたは1,1-ジセレノエート基を表し;
Yは、電荷を移動させることが可能な基、または絶縁性基などのスペーサー基を表し;
Zはナノ結晶に特有の性質を伝達することが可能な基の中から選択される基である)の配位子化合物からなる有機コーティング層を備えるナノ結晶。
それらの製造方法。
【選択図】なし
Description
ナノ結晶の大きさであり、既に示したように、それが発光の波長を、したがって発光される色を決定し;
ナノ結晶の粒径分布であり、それが発光バンドの幅を制御し;
ナノ結晶の表面の不動態化であり、それが蛍光量子効率を担っている。
これらの結晶を調製する第1の方法は、水性媒質において開発されており(J.Am.Chem.Soc、109、5649〜5655頁(1987);J.Phys.Chem.、98、7665〜7673頁(1994))、または水/有機媒質混合物において開発されたもので、これには例えば「逆ミセル」と呼ばれる方法が含まれる(Langmuir、13、3266〜3276頁(1997))。
従来の有機金属合成方法は、ジアルキルカドミウム、好ましくはジメチルまたはジエチルカドミウムをセレンと、両者をトリオクチルホスフィン(TOP)中に分散させて反応させることにあり、この分散液を高温でトリオクチルホスフィンオキシド(TOPO)中に注入し、このトリオクチルホスフィンオキシドが反応媒質として作用する。この合成は、文献J.Am.Chem.Soc、115、8706〜8715頁(1993)中に記載されている。
上記の合成方法を修正したものが、文献Nanoletters、1(4)、207〜211頁(2001)中に記載されている。この方法では、反応媒質が、TOPOの代わりにTOPOとヘキサデシルアミン(HDA)との混合物である。著者らは、粒度分布幅の改善をもたらし、それは5%前後である。
他の修正が、Z.A.PENGおよびX.PENGにより文献J.Am.Chem.Soc、123、183〜184頁(2001)中に提起されており、これらの著者らは、CdBナノ結晶への無機/有機金属合成方法を記述し(ただしB=S、Se、Te)、その中で自燃性かつ毒性のあるジアルキルカドミウム化合物を、アルキルホスホン酸により錯体を形成した酸化カドミウム(CdO)で置き換えている。この方法の主な利点は、ジアルキルカドミウム化合物よりもはるかに反応性が低く、かつ取り扱い易いCdOがカドミウム源を構成している点である。他の利点は、こうして調製したナノ結晶が非常に狭い粒径分布を有し、それが30nm前後の半値幅を有する狭い発光スペクトルにつながっている点である。
1)ナノ結晶の表面に存在する分子は、疎水性を付与されており、そのため生理学的媒質、換言すると本質的に水性の媒質内におけるその使用が排除される。
2)前記分子は、標識を付けようとする生体分子と有機の結合ができない。
Angew.Chem.Int.Ed.Engl.、32、41〜53頁(1993) J.Am.Chem.Soc、109、5649〜5655頁(1987) J.Phys.Chem.、98、7665〜7673頁(1994) Langmuir、13、3266〜3276頁(1997) J.Am.Chem.Soc、115、8706〜8715頁(1993) Z.A.PENGおよびX.PENG、J.Am.Chem.Soc、123、183〜184頁(2001) J.Phys.Chem.、100、468〜471頁(1996) M.G.BAWENDI等、J.Phys.Chem.B、101、9463〜9475頁(1997)
X-Y-Z (I)
(式中、
Xは、2つの硫黄もしくはセレンの原子により、前記ナノ結晶の外側表面の金属原子に結合されている1,1-ジチオレートまたは1,1-ジセレノエート基を表し;
Yは、電荷を移動させることが可能な基、または絶縁性の基などのスペーサー基を表し;
Zはナノ結晶に特有の性質を伝達することが可能な基の中から選択される基である。)の配位子化合物からなる有機コーティング層を備える。
例えば、本発明の特徴である配位子(I)により、金属原子への前記配位子の高い親和力のため、ナノ結晶の表面に既に存在する配位子を単に置換することによって、非常に容易に調製されること;
キレート配位子(I)によりコーティングされた被覆ナノ結晶の、ナノ結晶表面の金属原子との該配位子の結合が強いことによる、高いコロイド安定性;
従来技術のナノ結晶に比較して非常に改善された光劣化への抵抗性;
特に、コア/シェル型ナノ結晶の場合に、従来技術のナノ結晶におけるよりも、また特にチオール配位子により被覆ナノ結晶よりも長く維持されるフォトルミネセンス性状
である。
a)少なくとも1種の金属、および/または、少なくとも1種の金属を含む少なくとも1種の半導体化合物からなる無機コアを有し、また場合によって、前記コアを取り囲む1つまたはいくつかのシェルを備えることができるナノ結晶であって、前記1つまたは複数のシェルが、(それぞれ)金属、および/または少なくとも1種の金属を含む少なくとも1種の半導体化合物からなるナノ結晶であり、前記ナノ結晶の外側表面に、式(I)の配位子化合物と異なった少なくとも1種の第1の配位子化合物からなる有機コーティング層を備えるナノ結晶の、溶媒中の溶液を調製するステップ;
b)ステップa)の溶液に、前記ステップa)の溶液の溶媒中に可溶な式(I)の配位子化合物を、ナノ結晶が備える式(I)の配位子化合物と異なった第1の配位子化合物に対して、式(I)の配位子化合物が過剰となるように添加するステップ;
c)式(I)の配位子化合物による、第1の配位子化合物の本質的に全体的な交換をナノ結晶の表面上において達成するのに十分な時間の間、好ましくは攪拌のもとで、式(I)の配位子化合物と、ナノ結晶とを接触させたままにしておくステップ。
a)少なくとも1種の金属、および/または、少なくとも1種の金属を含む少なくとも1種の半導体化合物からなる無機コアを有し、場合によって、前記コアを取り囲む1つまたはいくつかのシェルを備えることができるナノ結晶であって、前記1つまたは複数のシェルが、(それぞれ)金属、および/または少なくとも1種の金属を含む少なくとも1種の半導体化合物の層からなるナノ結晶であり、前記ナノ結晶の外側表面に、式(I)の配位子化合物と異なった少なくとも1種の第1の配位子化合物からなる有機コーティング層を備えるナノ結晶の、溶液を第1の溶媒中で調製するステップ;
b)ステップa)の溶液に、第2の溶媒中の式(I)の配位子化合物の溶液を添加するステップであり、前記式(I)の配位子化合物は前記第1の溶媒に溶解せず、その混合液から、第1の溶媒中のナノ結晶の溶液からなる第1の相と、第2の溶媒中の式(I)の配位子化合物の溶液からなる第2の相とを含む二相混合物を得るステップ;
c)好ましくは攪拌のもとで、前記第1および第2の相を、十分な時間の間接触させたままにしておくステップであって、それにより前記第2の相中にナノ結晶が本質的に完全に移動し、かつそのナノ結晶の表面で、式(I)の配位子化合物による、第1の配位子化合物の本質的に全体的な交換が行われるステップ。
(I) X-Y-Z
を満たす特定の配位子からなる有機コーティング層で被覆している。
-R1-R- (II)
(式中、R1は:
単結合;
基
-O-;
-S-;
-Se-
を表し;またRは、炭素原子1〜30個、好ましくは1〜8個を有する線状もしくは分枝状アルキレン基を表し;前記アルキレン基の1個またはいくつかの炭素原子を場合によってO、N、S、P、およびSiの中から選択される1個またはいくつかのヘテロ原子により置換でき;前記アルキレン基は、二重および/または三重炭素-炭素結合などの1つまたはいくつかの二重結合および/または三重結合を、場合によってさらに含むことができ;また前記アルキレン基を、塩素、臭素、ヨウ素およびフッ素などのハロゲン、複素環式化合物、アリール、ヒドロキシル、アルコキシ、アミノ、アシル、カルボキサミド基、=O、-CHO、-CO2H、-SO3H、-PO3H2、-PO4H2、-NHSO3H、スルホンアミド、モノアルキルアミノトリアルキルアンモニウム、またはさらにジアルキルアミノ基であり、その場合2つのアルキル基が、前記ジアルキル(C1〜C4)アミノ基に結合している窒素原子と共に環状環を形成することができ、それが場合によって1個またはいくつかの窒素、酸素または硫黄が割り込んでもよいジアルキルアミノ基、ならびにZ基の中から選択される1つまたはいくつかの基により、場合によってさらに置換でき;あるいは、Rは、複素環式化合物、アリール基、1つまたはいくつかの他のアリール環ならびに/またはアルキルおよび/もしくは複素環式環上に縮合したアリール基、シクロアルキル基、シクロアルキル-アルキル基、アルキル-シクロアルキル基、アリールアルキル基、アルキルアリール基、ヘテロシクロアルキル基、またはアルキル-ヘテロシクロアルキル基を表す。)に対応する。
Zn(RaCOO)2
(式中、Raは、炭素原子1〜24個を有する脂肪族アルキル基を表す。)の亜鉛カルボン酸塩が選択でき、好ましい亜鉛カルボン酸塩は、式:
[CH3(CH2)16CO2]2Zn
のステアリン酸亜鉛である。
る。
この実施例では、発明者らはTOPO/TOPを被覆したコアCdSeナノ結晶の調製について記述する。
この実施例では、発明者らは、亜鉛源としてステアリン酸亜鉛によるTOPO/TOP/HDAを被覆したCdSe/ZnSeコア/シェルナノ結晶の調製について記述する。
この実施例では、発明者らは、1-ジチオトリデカン酸の合成について記述する。
この実施例では、発明者らは、4-ジチオトルイル酸の合成について記述する。
この実施例では、発明者らはジチオレート型の配位子でコーティングした、本発明によるナノ結晶の調製について記述する。
この実施例では、発明者らはチオール型の配位子により被覆したナノ結晶の調製について記述する。
この実施例では、発明者らはナノ結晶の表面について、ドデカンチオール配位子およびトリデカンジチオレート配位子の親和力を比較する。
この実施例では、チオール配位子により被覆したナノ結晶と比較した、ジチオレート型配位子(本発明による)により被覆したナノ結晶の、光束下におけるより良好な安定性を示すために光劣化実験を行った。
この実施例では、その蛍光効率を高めるために、1,1-ジチオレート型配位子(本発明による)により被覆した蛍光性ナノ結晶の試料に、光化学処理を行った。
Claims (55)
- 少なくとも1種の金属、および/または、少なくとも1種の金属を含む少なくとも1種の半導体化合物からなる無機コアを備えるナノ結晶であって、前記ナノ結晶の外側表面に、少なくとも1種の、式(I):
X-Y-Z (I)
(式中、
Xは、2つの硫黄もしくはセレンの原子により、前記ナノ結晶の外側表面の金属原子に結合されている1,1-ジチオレートまたは1,1-ジセレノエート基を表し;
Yは、電荷を移動させることが可能な基、または絶縁性の基などのスペーサー基を表し;
Zはナノ結晶に特有の性質を伝達することが可能な基の中から選択される基である。)
の配位子化合物からなる有機コーティング層を備えるナノ結晶。 - 少なくとも1種の金属からなる、請求項1に記載のナノ結晶。
- 前記金属が、遷移金属と、希土類金属と、元素の周期表のIIIA、IVAおよびVA族の金属と、それらの合金と、前記金属および合金の混合物との中から選択される、請求項1または2に記載のナノ結晶。
- 前記金属が、アルミニウム、銅、銀、金、インジウム、鉄、白金、ニッケル、モリブデン、チタン、タングステン、アンチモン、パラジウム、亜鉛、スズ、それらの合金、ならびに前記金属および合金の混合物の中から選択される、請求項3に記載のナノ結晶。
- 前記ナノ結晶が金からなる、請求項3に記載のナノ結晶。
- 少なくとも1種の半導体化合物からなる、請求項1に記載のナノ結晶。
- 前記半導体化合物が、式ABの半導体(式中、Aは酸化状態+IIにある金属または非金属を表し、Bは酸化状態-IIにある元素を表す)である、請求項1または請求項6に記載のナノ結晶。
- Aが、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、Hg、Sn、Pb、およびそれらの混合物の中から選択され、Bが、O、S、Se、Te、およびそれらの混合物の中から選択される、請求項7に記載のナノ結晶。
- 式ABの前記半導体が、MgS、MgSe、MgTe、CaS、CaSe、CaTe、SrS、SrSe、SrTe、BaS、BaSe、BaTe、ZnO、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdS、CdSe、CdTe、HgS、HgSe、HgTe、SnS、SnSe、SnTe、PbS、PbSe、PbTe、およびそれらの混合物の中から選択される、請求項8に記載のナノ結晶。
- 前記半導体化合物が、式CDの半導体(式中、Cは酸化状態+IIIにある金属または非金属を表し、Dは酸化状態-IIIにある元素を表す)である、請求項1または請求項6に記載のナノ結晶。
- Cが、Ga、In、およびそれらの混合物の中から選択され、Dが、Sb、As、P、N、およびそれらの混合物の中から選択される、請求項10に記載のナノ結晶。
- 式CDの前記半導体が、GaAs、GaSb、GaN、InGaAs、InN、InGaN、InP、InAs、InSb、およびそれらの混合物の中から選択される、請求項11に記載のナノ結晶。
- 前記半導体化合物が、シリコンまたはゲルマニウムなどのIV族半導体である、請求項1または請求項6に記載のナノ結晶。
- 15〜150オングストロームの直径を有する、請求項1から13のいずれかに記載のナノ結晶。
- 前記コアを取り囲む1つまたはいくつかのシェルをさらに備え、前記シェルが金属、および/または、少なくとも1種の金属を含む少なくとも1種の半導体化合物からなる、請求項1から14のいずれかに記載のナノ結晶。
- 前記コアが15〜150オングストロームの直径を有し、前記1つまたは複数のシェルが3〜30オングストロームの厚さを有する、請求項15に記載のナノ結晶。
- 前記有機コーティング層が、5〜100オングストロームの厚さを有する、請求項1から16のいずれかに記載のナノ結晶。
- 前記コアが第1の半導体化合物におけるものであって、単一のシェルが存在する場合、前記コアを取り囲む前記単一のシェルが、または、いくつかのシェルが存在する場合、前記コアを取り囲む第1のシェルが、前記第1の半導体化合物と異なった第2の半導体化合物におけるものである、請求項15に記載のナノ結晶。
- 前記第1の半導体化合物が、CdSeなどのA(II)B(VI)タイプの半導体化合物であり、前記第2の半導体化合物が、ZnSe、ZnS、またはCdSなどの、前記第1の半導体化合物と異なったA(II)B(VI)タイプの半導体化合物である、請求項18に記載のナノ結晶。
- いくつかのシェルを備え、2つの連続するシェルが、異なった半導体化合物におけるものであり、例えば、ZnSe、CdS、またはZnSの中から選択される、請求項15から19のいずれかに記載のナノ結晶。
- ZnSeのまたはCdSの第1のシェルと、ZnSの第2のシェルとを備える、請求項20に記載のナノ結晶。
- Yが、下記の式:
-R1-R- (II)
{式中、R1は:
単結合;
-O-;
-S-;
-Se-
を表し;
Rは、炭素原子1〜30個、好ましくは1〜8個を有する線状もしくは分枝状アルキレン基を表し;前記アルキレン基の1個またはいくつかの炭素原子は、場合によってO、N、S、PおよびSiの中から選択される1個またはいくつかのヘテロ原子により置換でき;前記アルキレン基は、二重および/または三重炭素-炭素結合などの1つまたはいくつかの二重結合および/または三重結合を、場合によってさらに含むことができ;また前記アルキレン基は、塩素、臭素、ヨウ素、フッ素などのハロゲン、複素環式環、アリール、ヒドロキシル、アルコキシ、アミノ、アシル、カルボキサミド基、=O、-CHO、-CO2H、-SO3H、-PO3H2、-PO4H2、-NHSO3H、スルホンアミド、モノアルキルアミノ、トリアルキルアンモニウム、またはさらにジアルキルアミノ基であり、その場合2つのアルキル基が、前記ジアルキル(C1〜C4)アミノ基に結合している窒素原子と共に環状の環を形成することができ、その環は、場合によって1個またはいくつかの窒素、酸素または硫黄が割り込んでもよいジアルキルアミノ基、ならびにZ基の中から選択される1つまたはいくつかの基により、場合によってさらに置換でき;あるいは、Rは、複素環式環、アリール基、1つまたはいくつかの他のアリール環ならびに/またはアルキルおよび/もしくは複素環式環上に縮合したアリール基、シクロアルキル基、シクロアルキル-アルキル基、アルキル-シクロアルキル基、アリールアルキル基、アルキルアリール基、ヘテロシクロアルキル基、またはアルキル-ヘテロシクロアルキル基を表す}に対応する、請求項1から21のいずれかに記載のナノ結晶。 - 前記Z基が、所与の極性により規定される特定の溶媒中でナノ結晶の溶解性を得るために選択される、請求項1から23のいずれかに記載のナノ結晶。
- 前記Z基が、炭化水素などの、無極性溶媒および/または低極性溶媒中におけるナノ結晶の可溶化を可能にする基の中から選択される、請求項24に記載のナノ結晶。
- 前記Z基が、水、アルコール、およびそれらの混合物などの極性溶媒中におけるナノ結晶の可溶化を可能にする基の中から選択される、請求項24に記載のナノ結晶。
- 前記Z基が、ナノ結晶が生体分子ならびに共役ポリマーおよびオリゴマーなどの他の分子に結合されることを可能にする基の中から選択される、請求項1から26のいずれかに記載のナノ結晶。
- 前記Z基が、共役ポリマーもしくはオリゴマーまたは生体分子を含有する、請求項1から27のいずれかに記載のナノ結晶。
- 前記Z基が、1つまたはいくつかの他のナノ結晶と前記ナノ結晶が結合することを可能にする基から選択される、請求項1から28のいずれかに記載のナノ結晶。
- 前記Z基が、親水性基、特に、ヒドロキシル基、ホルミル基、アルコキシド、カルボン酸、アミン、ポリエチレングリコールなどのポリエーテル、などの極性基、およびカルボン酸塩基、スルホン酸塩、ホスホン酸塩、硝酸塩、アンモニウム塩などの荷電基、ならびに類似体の中から選択される、請求項1から29のいずれかに記載のナノ結晶。
- 前記Z基が、前記X基と同一である、請求項1から30のいずれかに記載のナノ結晶。
- 前記同一の配位子上にいくつかの同一のもしくは異なったZ基が存在する、請求項1から31のいずれかに記載のナノ結晶。
- 前記同一の配位子上にいくつかのX基が存在する、請求項1から32のいずれかに記載のナノ結晶。
- 含んでいる(1つもしくは複数の)Yおよび/またはZ基が異なる、いくつかの配位子が、前記同一のナノ結晶上に存在する、請求項1から33のいずれかに記載のナノ結晶。
- 前記ナノ結晶が、蛍光性、フォトルミネセンス性ナノ結晶である、請求項1から34のいずれかに記載のナノ結晶。
- 前記蛍光性、フォトルミネセンス性ナノ結晶が、光による照射を受けた、請求項35に記載のナノ結晶。
- 前記光が紫外光である、請求項36に記載のナノ結晶。
- 請求項1から37のいずれかに記載のナノ結晶を調製する方法であって、下記の連続したステップ:
a)少なくとも1種の金属、および/または、少なくとも1種の金属を含む少なくとも1種の半導体化合物からなる無機コアを有し、場合によって、前記コアを取り囲む1つまたはいくつかのシェルを備えることができるナノ結晶であり、前記1つまたは複数のシェルが、金属、および/または少なくとも1種の金属を含む少なくとも1種の半導体化合物の層からなるナノ結晶であり、前記ナノ結晶の外側表面に、式(I)の配位子化合物と異なった少なくとも1種の第1の配位子化合物からなる有機コーティング層を備えるナノ結晶の溶液を溶媒中で調製するステップ;
b)ステップa)の溶液に、前記ステップa)の溶液の溶媒中に可溶な式(I)の配位子化合物を、前記ナノ結晶が備える、前記式(I)の配位子化合物と異なった前記第1の配位子化合物に比べて、前記式(I)の配位子化合物が過剰となるように添加するステップ;
c)前記式(I)の配位子化合物による、前記第1の配位子化合物の本質的に全体的な交換がナノ結晶上で行われるのに十分な時間の間、好ましくは攪拌のもとで、前記式(I)の配位子化合物と、前記ナノ結晶とを接触させたままにしておくステップ
を実行する方法。 - ステップb)において、前記式(I)の配位子化合物が、HS(S)C-Y-ZまたはHSe(Se)C-Y-Zの酸形態、あるいはM(+)S(S)C-Y-Z(-)またはM(+)Se(Se)C-Y-Z(-)の塩形態(式中、M(+)=Li(+)、Na(+)、K(+)、Rb(+)、Cs(+)、NH4 (+)、PH4 (+)である。)で、ステップa)の溶液中に添加される、請求項38に記載の方法。
- ステップb)において、添加した前記式(I)の配位子化合物の前記第1の配位子化合物に対するモル比が、5:1〜15:1である、請求項38に記載の方法。
- ステップc)における前記接触時間が1〜5時間である、請求項38に記載の方法。
- 前記溶媒が、クロロホルム、ジクロロメタン、トルエン、ヘプタン、他の無極性もしくは低極性溶媒、またはそれらの混合物の中から選択される、請求項38から41のいずれかに記載の方法。
- 請求項1から37のいずれかに記載のナノ結晶を調製する方法であって、下記の連続したステップ:
a)少なくとも1種の金属、および/または、少なくとも1種の金属を含む少なくとも1種の半導体化合物からなる無機コアを有し、場合によって、前記コアを取り囲む1つまたはいくつかのシェルを備えることができるナノ結晶であり、前記1つまたは複数のシェルが、金属、および/または少なくとも1種の金属を含む少なくとも1種の半導体化合物の層からなるナノ結晶であり、前記ナノ結晶の外側表面に、式(I)の配位子化合物と異なった少なくとも1種の第1の配位子化合物からなる有機コーティング層を備えるナノ結晶の溶液を第1の溶媒中で調製するステップ;
b)ステップa)の溶液に、第2の溶媒中の式(I)の配位子化合物の溶液を添加するステップであり、前記式(I)の配位子化合物は前記第1の溶媒に溶解せず、前記混合液から、前記第1の溶媒中のナノ結晶の溶液からなる第1の相と、前記第2の溶媒中の式(I)の配位子化合物の溶液からなる第2の相とを含む二相混合物を得るステップ;
c)好ましくは攪拌のもとで、前記第1および第2の相を、十分な時間の間接触させたままにしておくステップであって、それにより前記第2の相中に前記ナノ結晶が本質的に完全に移動し、かつ前記ナノ結晶の表面で、前記式(I)の配位子化合物による、前記第1の配位子化合物の本質的に全体的な交換が行われるステップ
を実行する方法。 - ステップb)において、前記式(I)の配位子化合物が、HS(S)C-Y-ZまたはHSe(Se)C-Y-Zの酸形態、あるいはM(+)S(S)C-Y-Z(-)またはM(+)Se(Se)C-Y-Z(-)の塩形態(式中、M(+)=Li(+)、Na(+)、K(+)、Rb(+)、Cs(+)、NH4 (+)、PH4 (+)である。)で、ステップa)の溶液中に添加される、請求項43に記載の方法。
- ステップc)の前記接触時間が1〜5時間である、請求項44に記載の方法。
- 前記第1の溶媒が、クロロホルム、ジクロロメタン、トルエン、ヘプタン、ヘキサン、およびそれらの混合物などの、無極性および低極性溶媒の中から選択される、請求項43から45のいずれかに記載の方法。
- 前記第2の溶媒が、メタノールおよびエタノールなどのアルコール、水、ならびにそれらの混合物などの極性溶媒の中から選択される、請求項43から46のいずれかに記載の方法。
- 前記式(I)の配位子化合物と異なった前記第1の配位子化合物が、トリオクチルホスフィンオキシド(TOPO)などの、アルキル基が炭素原子4〜12個を含むトリアルキルホスフィンオキシドなどのホスフィンオキシド;トリオクチルホスフィンセレニド(TOPSe)などの、アルキル基が炭素原子4〜12個を含むトリアルキルホスフィンセレニドなどのホスフィンセレニド;トリオクチルホスフィン(TOP)などの、アルキル基が炭素原子4〜12個を含むトリアルキルホスフィンなどのトリアルキルホスフィン;ヘキサデシルアミン(HDA)などのアルキル基が炭素原子6〜24個を含むアルキルアミンなどの第一級アミン、ドデカンチオールなどのチオール;およびステアリン酸またはオレイン酸などのカルボン酸;ならびにそれらの混合物の中から選択される、請求項38から47のいずれかに記載の方法。
- ステップc)の終わりに、配位子(I)からなる有機コーティング層を備える前記ナノ結晶を沈殿させ、分離し、洗浄し、次いで乾燥する、請求項38から48のいずれかに記載の方法。
- 配位子(I)からなる有機コーティング層を備える前記ナノ結晶が、蛍光性、フォトルミネセンス性のナノ結晶である、請求項38から49のいずれかに記載の方法。
- ステップc)の終わりに、配位子(I)からなる有機コーティング層を備えるナノ結晶であり、場合によって沈殿させ、分離し、洗浄し、次いで乾燥できる前記ナノ結晶が、光による照射を受ける、請求項50に記載の方法。
- 前記光が、例えば365nmの波長を有する紫外光である、請求項51に記載の方法。
- 前記照射が、1分〜10時間、好ましくは10分〜200分、より一層好ましくは50〜100分、例えば60分継続される、請求項51または52に記載の方法。
- 前記照射が、配位子(I)からなる有機コーティング層を備える前記ナノ結晶を溶媒中に分散させるステップと、前記ナノ結晶を光による照射に曝すステップとにより実行される、請求項51から53のいずれかに記載の方法。
- 前記溶媒が、クロロホルム、ジクロロメタン、トルエン、ヘプタン、ヘキサン、およびそれらの混合物などの無極性溶媒および低極性溶媒の中から、またはアルコール、水、およびそれらの混合物などの極性溶媒の中から選択される、請求項54に記載の方法。
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JP2005006912A JP2006192533A (ja) | 2005-01-13 | 2005-01-13 | 有機コーティング層を有する無機ナノ結晶、それらの製造方法、および前記ナノ結晶により構成される材料 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012500175A (ja) * | 2008-08-21 | 2012-01-05 | リミテッド ライアビリティ カンパニー ザ “ナノテックードゥブナ” トライアル センター フォー サイエンス アンド テクノロジー | 半導体量子ドットの合成方法 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03236194A (ja) * | 1990-02-09 | 1991-10-22 | Nippon Sheet Glass Co Ltd | 半導体薄膜発光層の製造方法 |
JP2001279240A (ja) * | 2000-03-29 | 2001-10-10 | Toshiba Corp | 発光体粒子及び発光デバイス |
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JP2002265433A (ja) * | 2000-12-08 | 2002-09-18 | Sony Internatl Europ Gmbh | 多機能性リンカー分子及びアセンブリ並びにその使用方法 |
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-
2005
- 2005-01-13 JP JP2005006912A patent/JP2006192533A/ja active Pending
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