JP2006191690A - 無線通信システムおよび無線端末装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数の基地局と無線端末装置を有し、ハンドオーバ時に複数の基地局からの信号を無線端末装置が受信可能である移動通信システムにおいて、前記複数の基地局の各々が、前記無線端末装置に対して下り信号を送信する送信手段を有し、前記端末装置が、無線伝送路を介して到来する時刻の偏差がある第一の下り信号及びその他の複数の下り信号を並行して受信する受信手段と、第一の下り信号を受信してから所定時間内に受信した他の下り信号を受信処理の対象として処理する処理手段とを有して構成される。
【選択図】 図1
Description
図において、2つの無線基地局(BTS)71-1、71-2は図示されない通信リンクを介して接続され、かつそれぞれ無線ゾーン72-1、72-2を形成する。無線ゾーン72-1、72-2の内、両者が重なる領域には移動局(MS)73-1が位置し、かつ無線ゾーン72-2の内、無線ゾーン72-1とは重ならない領域には移動局(MS)73-2〜73-4が位置する。
図において、移動局73-1は、アンテナ81-1と、そのアンテナ81-1の給電端にアンテナ端子が接続された空中線インタフェース部82-1と、無線基地局71-1−71-2宛に送信されるべき「上りの伝送情報」が与えられる送信情報生成部83-1と、その送信情報生成部83-1の出力と空中線インタフェース部82-1の入力との間に縦続接続された拡散部84-1、直交変調部85-1および送信部86-1と、空中線インタフェース部82-1の出力に縦続接続された受信部87-1、直交復調部88-1および逆拡散部89-1と、その逆拡散部89-1の後段に配置され、かつ「下りの伝送情報」を出力する復調部90-1と、直交復調部88-1の出力に逆拡散部89-1と共に直結された受信タイミング検出部91-1と、その受信タイミング検出部91-1に縦続接続され、かつ一方の出力が拡散部84-1の一方の制御入力に接続されたCDMA制御部92-1と、逆拡散部89-1の制御入力と共にCDMA制御部92-1の他方の出力に接続された第一の入力に併せて、逆拡散部89-1および復調部90-1の出力にそれぞれ接続された第二、第三の入力と、CDMA制御部92-1の入力と共に受信タイミング検出部91-1の出力に接続された第四の入力とを有し、かつ送信情報生成部83-1、直交変調部85-1および送信部86-1の制御入力と拡散部84-1の他方の制御入力とに個別に接続された4つの出力を有する受信信号処理部93-1とから構成される。
このような構成の移動通信システムでは、無線基地局71-1、71-2は、図11(1)、(2)に示すように、
・ 値が「0」、「1」、…、「36863」、「0」、…とリサイクリックに 順次更新されるフレーム番号SFNに併せて、チャネル制御に供されるべき報 知情報その他の制御情報を含み、
・ かつ語長が一定である
フレーム(以下、「下りフレーム」という。)の列で変調された送信波信号P1、P2をそれぞれ特定の無線チャネルに送出する。
また、以下では、既述の送信波信号P1、P2および特定の無線チャネルについては、それぞれ「報知信号」および「制御チャネル」と称することとする。
さらに、この「報知信号」については、簡単のため、無線基地局71-1、71-2によって規定の送信電力で送信され、後述する送信電力制御の対象とならないと仮定する。
一方、移動局73-1では、例えば、自局に生起した完了呼が存続し、かつ無線基地局71-1との間に形成された何らかの無線チャネルを介して通話信号等の送受が行われている期間であっても、受信部87-1は、無線基地局71-2からアンテナ81-1に到来し、かつ空中線インタフェース部82-1を介して与えられた報知信号P2(図11(3))を所定の中間周波信号に変換する。
直交復調部88-1は、その中間周波信号を直交復調することによってベースバンド領域で互いに直交する2つのベースバンド信号を生成する。逆拡散部89-1は、これらのベースバンド信号に対して所定の逆拡散符号に基づいて逆拡散処理を施す。復調部90-1は、この逆拡散処理の過程で伝送帯域内に逆拡散した信号に所定の復調処理を施すことによって、「下りの伝送情報」を得る。また、受信タイミング検出部91-1は、上述したフレームの列を得る。
なお、このようなチャネル制御にかかわる事項の内、本願発明に関係がない事項については、その記載を省略することとする。
CDMA制御部92-1は、自局が無線ゾーン72-1と無線ゾーン72-2とが重なる領域に位置し、かつ上述した完了呼が存続している期間には、図11(4) に示すように、後述するタイミング補正値TDHO を適宜含むフレーム(以下、「上りフレーム」という。)の列で変調された送信信号TX1を送信する。
TDHO=tt−t0
の式で与えられる。
なお、このような送信信号TX1が送信されるべき時点を決定するために、CDMA制御部92-1が行うべき処理の詳細については、簡単のため、ここでは省略し、かつ後述することとする。
したがって、無線基地局71-1から移動局73-1に至る無線伝送路の伝搬遅延時間D1と、無線基地局71-2からその移動局73-1に至る無線伝送路の伝搬遅延時間D2との差に相当する位相差と、無線基地局71-1、71-2の送信波の位相差との和である位相差δは、これらの無線伝送路における上りのリンク(移動局73-1から無線基地局71-1、71-2に至る。)と下りのリンク(無線基地局71-1、71-2から移動局73-1に至る。)とにおいて伝送されるべきフレームの時間軸上における位相の差dが既知である場合には、
δ=TDHO−d
の式で与えられる。
無線基地局71-1は、移動局73-1から上述した送信信号TX1を受信し、かつ該当する完了呼についてダイバーシチハンドオーバが行われるべき期間には、その送信信号TX1に含まれるタイミング補正値TDHO を抽出し、かつ既述の通信リンクを介して無線基地局71-2宛にそのタイミング補正値TDHO (該当する呼の識別情報を含む。)を通知する。
移動局73-1では、受信部87-1、直交復調部88-1、逆拡散部89-1、復調部90-1および受信信号処理部93-1は、このようにして並行して到来するフレームをCDMA制御部92-1の配下で並行して受信する。
なお、このようにして送信時点を決定するために行われるべき演算の手順および演算対象については、本願発明の特徴ではなく、かつ多様な公知の技術の適用が可能であるので、ここでは、その説明を省略する。
しかし、反対に無線伝送路の伝送特性の変動が著しい状態では、先行して到来した下りスロットが受信されても上述したアルゴリズムに基づいて決定された基準時点を基準として送信時点が決定される。無線基地局71-1、71-2の双方あるいは何れか一方では、後続して何らかの下りスロットを送信する前に完了すべき処理に要する処理量が確保されない可能性があった。
さらに、このような処理量が不足となる状態は、一般に、シンボルレートが小さな値に設定されるほど発生し易い。
本発明は、システムの多様な構成に対して柔軟に適応し、かつ確度が高いチャネル制御と良好な伝送品質とが達成される無線通信システムおよび無線端末装置を提供することを目的とする。
請求項3に記載の発明は、複数の基地局と無線端末装置を有し、ハンドオーバ時に複数の基地局からの信号を無線端末装置が受信可能である移動通信システムにおける無線端末装置において、無線伝送路を介して到来する時刻の偏差がある第一の下り信号及びその他の複数の下り信号を並行して受信する受信手段と、第一の下り信号を受信してから所定時間内に受信した他の下り信号を受信処理の対象として処理する処理手段と、を有することを特徴とする。
図1は、本発明に関連した第1ないし第16の技術の原理ブロック図である。
本発明に関連した第1の技術は、無線伝送路を介して到来する時刻の偏差がある複数の受信波を並行して受信する受信手段11と、受信手段11によって受信された複数の受信波の内、何れかの受信波にチャネル設定の手順に基づく処理を施すチャネル制御手段12と、チャネル制御手段12によって施される処理の対象となった受信波に対する応答を示す送信波を無線伝送路に送信する送信手段13とを備え、チャネル制御手段12は、処理の所要時間と、無線伝送路を介して対向する無線局が送信波に施すべき処理の所要時間との双方がチャネル制御の方式に適応した値となり、かつこの無線伝送路の伝送方式に適応した期間が予め与えられ、複数の受信波の内、その期間に受信手段11によって受信された受信波をこの処理の対象とすることを特徴とする。
本発明に関連した第3の技術は、本発明に関連した第1または第2の技術において、受信手段11は、複数の受信波について、個別に受信された時刻と伝送品質あるいは電界強度とを計測し、チャネル制御手段12は、予め与えられた期間に受信手段11によって計測された時刻と伝送品質あるいは電界強度との積和の平均値に等しい時点に対する相対値として、送信波が送信されるべき時点を求め、送信手段13は、チャネル制御手段12によって求められた時点に送信波を送信することを特徴とする。
本発明に関連した第5の技術は、本発明に関連した第2または第3の技術において、複数の受信波は、公称値が同じである共通の周期で個別に順次到来し、期間は、先行する周期に複数の受信波が最先に到来した時点から最も遅れて到来した時点に至る期間の部分集合として与えられることを特徴とする。
本発明に関連した第9の技術は、本発明に関連した第1ないし第8の何れかの技術において、チャネル制御手段12は、受信手段11、そのチャネル制御手段12および送信手段13を構成する要素の内、この受信手段11によって受信された受信波にチャネル制御の手順に基づいて施されるべき処理に供されない要素の稼働をその処理の過程で規制することを特徴とする。
本発明に関連した第14の技術は、本発明に関連した第1ないし第12の何れかの技術において、無線伝送路を介して到来し、かつ受信手段11によって並行して受信された複数の受信波の全てもしくは一部を復調し、または所定の重み付けの下で復調することによって伝送情報を得る復調手段31を備えたことを特徴とする。
本発明に関連した第16の技術は、本発明に関連した第15の技術において、無線伝送路に送信波が送信されるべき時点は、チャネル制御の過程でチャネル制御手段12によって識別され得る事象に応じて変化し、チャネル制御手段12は、チャネル制御の手順に基づいて識別された事象に応じて送信波が送信されるべき時点を求めることを特徴とする。
送信手段13は、その処理の対象となった受信波に対する応答を示す送信波を無線伝送路に送信する。
したがって、このような受信波が何ら限定されない従来例に比べて、チャネル制御が安定に確度高く行われる。
すなわち、チャネル制御にかかわる処理が施されるべき受信波は、上述した特定の受信波が受信された時点が与えられる限り、時間領域における単純なウインドウを介して特定される。
本発明に関連した第3の技術にかかわる無線端末装置では、本発明に関連した第1または第2の技術において、受信手段11は、複数の受信波について、個別に受信された時刻と伝送品質あるいは電界強度とを計測する。チャネル制御手段12は、予め与えられた期間に計測された時刻と伝送品質あるいは電界強度との積和の平均値に等しい時点に対する相対値として、送信波が送信されるべき時点を求める。送信手段13は、このようにして求められた時点に送信波を送信する。
本発明に関連した第4の技術にかかわる無線端末装置では、本発明に関連した第2または第3の技術において、複数の受信波は、公称値が同じである周期で個別に順次到来する。
すなわち、無線伝送路を介して到来した複数の受信波の内、チャネル制御手段12がチャネル制御にかかわる処理を施すべき受信波は、これらの受信波の周期にほぼ等しいインターバルで与えられる期間に到来した受信波に限定される。
本発明に関連した第5の技術にかかわる無線端末装置では、本発明に関連した第2または第3の技術において、複数の受信波は、公称値が同じである共通の周期で個別に順次到来する。
すなわち、無線伝送路を介して到来した複数の受信波の内、チャネル制御手段12がチャネル制御にかかわる処理を施すべき受信波は、単純な計時の下で与えられ、かつこれらの受信波の周期にほぼ等しいインターバルで与えられる期間に到来した受信波に限定される。
本発明に関連した第6の技術にかかわる無線端末装置では、本発明に関連した第1ないし第5の何れかの技術において、チャネル制御手段12は、受信手段11によって受信された受信波にチャネル制御の手順に基づいて施されるべき処理の所要時間と、その処理の手順の下で送信手段13によって送信された応答に無線伝送路を介して対向する無線局が施すべき処理の所要時間とを求める。
すなわち、チャネル制御の手順に基づいてチャネル制御手段12によって行われる処理は上述した無線局の負荷が適正に保たれることによって安定に行われるので、性能およびサービス品質が高く維持される。
すなわち、上述した所要時間は、システムの稼働状況、本発明にかかわる無線端末装置がアクセスすべき無線ゾーン、無線チャネルその他に応じて異なる場合であっても、その要因が上述したチャネル制御の過程で事象として識別される限り、柔軟に所望の確度で求められる。
すなわち、チャネル制御手段12によって受信波に施されるべき処理の所要時間は、本発明にかかわる無線端末装置が移動している状態であっても、伝送速度の低下に起因して性能の低下が生じることなく簡便に求められる。
本発明に関連した第9の技術にかかわる無線端末装置では、本発明に関連した第1ないし第8の何れかの技術において、チャネル制御手段12は、受信手段11、そのチャネル制御手段12および送信手段13を構成する要素の内、この受信手段11によって受信された受信波にチャネル制御の手順に基づいて施されるべき処理に供されない要素の稼働をその処理の過程で規制する。
本発明に関連した第10の技術にかかわる無線端末装置では、本発明に関連した第9の技術において、受信手段11によって受信された受信波にチャネル制御の手順に基づいて施されるべき処理に供されない要素は、その受信手段11、チャネル制御手段12および送信手段13を構成する要素の内、無線伝送路の伝送方式に適応した期間と、その期間の基点との双方あるいは何れか一方を求める処理に供されない要素である。
したがって、本発明に関連した第9の技術に比べて、信頼性が高められ、かつランニングコストの削減がはかられる。
本発明に関連した第12の技術にかかわる無線端末装置では、本発明に関連した第1ないし第11の何れかの技術において、チャネル制御手段12は、ゾーン構成およびチャネル配置に基づいて無線ゾーン毎に受信手段11によって受信される受信波の伝送品質あるいは電界強度を監視し、その伝送品質あるいは電界強度が最大である無線ゾーンにかかわるチャネル制御を行う。
本発明に関連した第13の技術にかかわる無線端末装置では、本発明に関連した第1ないし第12の何れかの技術において、復調手段21は、チャネル制御手段12が行う処理の対象となった受信波の全てもしくは一部を復調し、または所定の重み付けの下で復調することによって伝送情報を得る。
本発明に関連した第14の技術にかかわる無線端末装置では、本発明に関連した第1ないし第12の何れかの技術において、復調手段31は、無線伝送路を介して到来し、かつ受信手段11によって並行して受信された複数の受信波の全てもしくは一部を復調し、または所定の重み付けの下で復調することによって伝送情報を得る。
本発明に関連した第15の技術にかかわる無線端末装置では、本発明に関連した第1、2、4〜12の何れかの技術において、チャネル制御手段12は、無線伝送路に送信波が送信されるべき時点を求める。また、送信手段13は、このようにして求められた時点にその送信波を送信する。
本発明に関連した第16の技術にかかわる無線端末装置では、本発明に関連した第15の技術において、無線伝送路に送信波が送信されるべき時点は、チャネル制御の過程でチャネル制御手段12によって識別され得る事象に応じて変化する。
すなわち、無線伝送路に上述送信波が送信されるべき時点は、システムの稼働状況、本発明にかかわる無線端末装置がアクセスすべき無線ゾーン、無線チャネルその他に応じて異なる場合であっても、その要因が上述したチャネル制御の過程で事象として識別される限り、柔軟に所望の確度で求められる。
また、本発明では、処理の簡略化および応答性の向上がはかられる。
さらに、本発明では、無線伝送路の伝送特性が急激に変動した場合であってもその無線伝送路に送信波が送信されるべき時点は安定に維持される。
さらに、本発明では、構成の簡略化がはかられる。
また、本発明では、性能およびサービス品質が高く維持される。
さらに、本発明では、システムの稼働状況、本発明にかかわる無線端末装置がアクセスすべき無線ゾーン、無線チャネルその他の要因に対する柔軟な適応が可能となる。
さらに、本発明では、信頼性が高められ、かつランニングコストの削減がはかられる。
また、本発明では、信頼性が高められ、かつランニングコストの削減がはかられる。
さらに、本発明では、高速に送信電力制御が行われ、かつ本来的に遠近問題を伴うCDMA方式が適用された無線伝送系に対する本発明の適用が可能となる。
さらに、本発明では、伝送品質およびサービス品質が高く維持される。
また、本発明では、多様な無線伝送系に対する既述の第1ないし第12の技術の適用が可能となる。
したがって、これらの発明が適用された無線伝送系では、ハードウエアやソフトウエアの構成について大幅な制約が課されることなく、適用されるべき多元接続方式や変調方式に柔軟に適応し、かつ伝送品質が高い通信路が安定に確保される。
図2は、本発明の第一ないし第六の実施形態を示す図である。
図において、図10に示すものと機能および構成が同じものについては、同じ符号を付与して示し、ここでは、その説明を省略する。
本実施形態と図10に示す従来例との構成の相違点は、図9に示す移動局73-1〜73-4に代えて備えられた移動局61-1〜61-4の構成にある。
また、このような構成の移動局61-1〜61-4に通信サービスを提供する移動通信システムの構成については、基本的に図9に示す従来例と同じである。
さらに、本実施形態と図1に示すブロック図との対応関係については、アンテナ81-1、空中線インタフェース部82-1、受信部87-1、直交復調部88-1および逆拡散部89-1は受信タイミング検出部63-1および受信手段11に対応し、CDMA制御部62-1および受信信号処理部64-1はチャネル制御手段12に対応し、送信情報生成部83-1、拡散部84-1、直交変調部85-1、送信部86-1、空中線インタフェース部82-1およびアンテナ81-1は送信手段13に対応し、復調部90-1は復調手段21、31に対応する。
図4は、本発明の第一および第四の実施形態の動作フローチャートである。
以下、図2〜図4および図8を参照して本発明の第一の実施形態の動作を説明する。
受信信号処理部64-1は、空中線インタフェース部82-1、受信部87-1、直交復調部88-1、逆拡散部89-1、復調部90-1および受信タイミング検出部63-1が従来例と同様にして連係することによって得られた「下りの伝送情報」を取り込み、その「下りの伝送情報」に含まれる個々の下りスロットとの同期をとる。
一方、CDMA制御部62-1には、このようにして通知される時点について、
・ 対応する下りスロットに含まれる情報にチャネル制御の手順に基づいて施さ れる処理(CDMA制御部62-1のみによって行われる内部処理のみに限らず 、受信信号処理部64-1等との連係の下で行われる処理を含む。)に要する時 間と、
・ 無線基地局(自局が位置する無線ゾーンを形成する無線基地局に限らず、ハ ンドオーバによる移行先となり得る無線基地局が含まれてもよい。)宛に送信 すべき情報を含む上りスロット(フレーム)の生成と送信とに要する時間と、
・ 宛先の無線基地局がこのような上りスロットを確実に受信し、かつ所望の応 答性やサービス品質を保証しつつその上りスロットにチャネル制御の手順に基 づく処理を施すために要する時間と、
が全て確保される条件を満たす期間(タイムスロット長(=625μs)以上後続する期間であってもよい。)を図3に示すように 後続する上りスロットの先頭となり得る時点に対する相対値として与える監視時間tW(=TF/16−τ)が予め与えられる。
受信タイミング検出部63-1は、その制御信号で示される期間に限って、無線基地局71-1、71-2の双方あるいは何れか一方から受信される下りスロット(無線伝送路に形成されたマルチパス等に起因して単一のフレームが異なる時点に到来する受信波として受信された場合には、これらの下りスロットの全てを含む。)の電界強度を検出し、所定のアルゴリズムによりある時点(以下、「基準時点」という。)tr を検出する。
さらに、CDMA制御部62-1は、従来例と同様にして受信信号処理部64-1および拡散部84-1と連係することによって、無線基地局71-1、71-2に送出すべき通話信号と、何れか宛に該当する呼のチャネル制御にかかわる何らかの制御情報との双方あるいは何れか一方が含まれる上りスロットの送信を既述の送信時点に開始し、かつ先行して受信された何れかの下りスロットに含まれるTCPビットの値に適応したレベルを送信部86-1に与えることによって、送信電力制御を行う。
したがって、上述した監視時間tW 以外の時点にも基準時点tr が設定され得る従来例に比べて、サービス品質が高く維持される。
なお、本実施形態では、上述した送信電力制御が行われているが、このような送信電力制御は、チャネル制御の手順に基づいて行われるべき処理に該当するが、遠近問題や伝送品質の低下が許容される無線伝送系に本願発明が適用される場合には、行われなくてもよい。
しかし、例えば、CDMA制御部62-1が既述の制御信号に併せて監視時間tW を復調部90-1や逆拡散部89-1に与えることによって、受信信号処理部64-1によって通知された時点からその監視時間tW に亘る期間に受信された受信波のみが復調の対象となってもよく、あるいは従来例と同様にこのような監視時間tW の如何にかかわらず全ての受信波が復調の対象となってもよい。
本実施形態と既述の第一の実施形態との相違点は、受信タイミング検出部63-1が行う下記の動作と、CDMA制御部62-1が基準時点tr を求める処理の手順とにある。
受信タイミング検出部63-1は、CDMA制御部62-1によって与えられる制御信号で示される期間に限って、無線基地局71-1、71-2の双方あるいは何れか一方から受信される下りスロットの全てについて、受信された時点t1〜tn(以下、「個別時点」という。)を検出する。
CDMA制御部62-1は、これらの組み合わせの列に対して
さらに、CDMA制御部62-1は、この基準時点tr に基づいて先行して既述の第一の実施形態と同様にして送信時点を特定する。
したがって、移動局61-1の移動、その移動局61-1と無線基地局71-1、71-2との間に形成された無線伝送路に介在する地形や地物の変化に応じてこの無線伝送路の伝送特性が大幅に変動した場合であっても、基準時点が急激に変化することが回避され、チャネル制御の確度や通話品質が安定に高く保たれる。
図5は、本発明の第三の実施形態の動作を説明する図である。
本実施形態と既述の各実施形態との相違点は、受信タイミング検出部63-1に与えるべき制御信号を生成するためにCDMA制御部62-1が行う下記の処理の手順にある。
受信信号処理部64-1は、既述の実施形態と同様にして「下りの伝送情報」を取り込み、その「下りの伝送情報」に含まれる個々のフレームとの同期をとる。
また、CDMA制御部62-1は、自局が何れかの無線ゾーンにおいて待ち受け状態に移行した直後には、従来例、あるいは既述の実施形態の何れかと同様にして、基準時点tr を求め、その基準時点に対する相対的な送信時点を求める。
また、この制御信号で示される期間に受信タイミング検出部63-1によって受信される下りスロットの数については、以下では、簡単のため「N」であると仮定する。
さらに、CDMA制御部62-1は、図5に示すように、その暫定期間の内、この暫定期間の先頭の時点から既述の監視期間tW に亘る期間にも該当する期間を示す制御信号を受信タイミング検出部63-1に与える。
すなわち、タイミング検出部63-1が基準時点tr を検出するために電界強度を識別すべき下りスロットは、先行して受信された下りスロットに対してほぼ単一の下りスロットの周期後に再び受信される下りスロットに限定される。
なお、本実施形態では、CDMA制御部62-1は、暫定期間の内、その暫定期間の先頭の時点に対して既述の監視期間tW に亘る期間にも該当する期間を示す制御信号を受信タイミング検出部63-1に与えている。
また、本実施形態では、上述した絶対値mN、mPが具体的に示されていない。
以下、図2および図4を参照して本発明の第四の実施形態の動作を説明する。
本実施形態と上述した各実施形態との相違点は、CDMA制御部62-1が行う下記の処理の手順にある。
・ チャネル制御の手順に基づいて行われるべき処理の項目を示す処理識別子I DPと、
・ その処理識別子IDP で示される処理に要する処理量に適応した値に既述の 監視時間tW を補正するために適用されるべき係数Δtと
の組み合わせが予め登録された監視時間補正テーブル62Aが配置される。
また、このような処理量については、CDMA制御部62-1のみによって行われる処理の処理量に併せて、そのCDMA制御部62-1と連係することによって所定の負荷や機能を分担する各部の応答時間の変動分が含まれる。
また、CDMA制御部62-1は、既述の監視時間tW に代えて、その監視時間tW とこのようにして取得された係数値との和として与えられる補正値を適用する(図4(d))。
したがって、本実施形態によれば、監視時間tW が何ら更新されない場合に比べて、応答性や伝送品質の低下が緩和され、かつ多様な手順に基づく柔軟なチャネル制御の達成が可能となる。
しかし、CDMA制御部62-1の主記憶の記憶容量および処理量の範囲で所望の確度および精度で監視時間tW の更新が行われる限り、これらの処理の項目の区分の形態や係数値Δtの精度は、どのように設定されてもよい。
本実施形態と既述の第四の実施形態との相違点は、CDMA制御部62-1が行う下記の処理の手順にある。
CDMA制御部62-1の主記憶には、
・ 逆拡散部89-1、受信タイミング検出部63-1、送信情報生成部83-1、拡 散部84-1、直交変調部85-1、送信部86-1および受信信号処理部64-1の 全てあるいは一部を示す制御対象識別子idC と、
・ 無線基地局71-1、71-2宛に送信されるべき上りスロットの先頭(あるい は末尾)の時点、あるいはこれらの無線基地局71-1、71-2から受信される 下りスロットの先頭(あるいは末尾)の時点(以下、「基準点」という。)に 対する相対値として与えられ、上述した制御対象識別子idC で個別に示され る各部の動作が規制されるべき期間を示す規制期間情報idP と
が既述の処理識別子IDP に個別に対応付けられて予め格納された監視時間補正テーブル62Bが監視時間補正テーブル62Aに代えて配置される。
さらに、CDMA制御部62-1は、逆拡散部89-1、受信タイミング検出部63-1、送信情報生成部83-1、拡散部84-1、直交変調部85-1、送信部86-1および受信信号処理部64-1の内、この制御対象識別子idC で示される全てあるいは一部について、基準時に対して相対的に規制期間情報idP で与えられる期間に亘って動作を規制する。
したがって、このような動作の規制が何ら行われない場合に比べて消費電力の節減がはかられ、バッテリの充電等が行われることなく連続して通信サービスが提供される時間が長くなる。
しかし、制御対象識別子idC に複数の識別子が含まれ、これらの識別子で個別に示される各部について動作が規制されるべき期間を示す識別子が規制期間情報idP に含まれることによって各部において無用に消費され得る電力がより確度高く節減されてもよい。
しかし、これらの動作の規制については、ハードウエアあるいはソフトウエアの内、無用な処理や消費電力の消費が行われるモジュールの単位で適宜行われてもよい。
図8は、本発明の第六の実施形態の動作を説明する図である。
以下、図2、図7および図8を参照して本発明の第六の実施形態の動作を説明する。
本実施形態と既述の第一ないし第五の実施形態との相違点は、CDMA制御部62-1が行う下記の処理の手順と、そのCDMA制御部62-1の配下で行われる各部の動作とにある。
また、このような報知信号は、無線基地局71-1、71-2によって公称値が無線端末装置で既知である一定の送信電力で送信され、既述の送信電力制御の対象とはならない。
CDMA制御部62-1は、これらの電界強度を無線ゾーン(無線基地局)毎に並行して積分する(図7(1))と共に、無線基地局71-1、71-2との間に形成された無線伝送路の内、その積分の結果として最大値を与える無線伝送路を選択する(図7(2))。
したがって、本実施形態によれば、無線伝送路の伝送特性の変動に柔軟に適応したチャネル制御が可能となる。
しかし、本願発明は、ワイドバンドCDMAに限定されず、複数の無線局から伝送遅延時間の差がある複数の無線伝送路を介して到来する受信波を受信し、その受信波で与えられる情報に何らかのチャネル制御にかかわる処理を行うべき無線端末装置であれば、如何なる多元接続方式や変調方式が適用された無線伝送系にも適用可能である。
しかし、本願発明は、このような送信電力制御が行われない無線伝送系にも同様にして適用可能である。
さらに、上述した各実施形態では、送信時点の決定に適用される演算の手順が開示されていないが、その演算の手順については、本願発明の特徴ではなく、かつ公知の多様な技術の適用が可能である。
12 チャネル制御手段
13 送信手段
21,31 復調手段
61,73 移動局(MS)
62,92 CDMA制御部
62A,62B 監視時間補正テーブル
63,91 受信タイミング検出部
64 受信信号処理部
71 無線基地局(BTS)
72 無線ゾーン
81 アンテナ
82 空中線インタフェース部
83 送信情報生成部
84 拡散部
85 直交変調部
86 送信部
87 受信部
88 直交復調部
89 逆拡散部
90 復調部
Claims (4)
- 複数の基地局と無線端末装置を有し、ハンドオーバ時に複数の基地局からの信号を無線端末装置が受信可能である移動通信システムにおいて、
前記複数の基地局の各々が、前記無線端末装置に対して下り信号を送信する送信手段を有し、
前記端末装置が、
無線伝送路を介して到来する時刻の偏差がある第一の下り信号及びその他の複数の下り信号を並行して受信する受信手段と、第一の下り信号を受信してから所定時間内に受信した他の下り信号を受信処理の対象として処理する処理手段と、を有することを特徴とする移動通信システム。 - 請求項1に記載の移動通信システムにおいて、
前記処理手段は、処理対象にした下り信号の受信状態に応じて、送信電力制御信号を生成することを特徴とする移動通信システム。 - 複数の基地局と無線端末装置を有し、ハンドオーバ時に複数の基地局からの信号を無線端末装置が受信可能である移動通信システムにおける無線端末装置において、
無線伝送路を介して到来する時刻の偏差がある第一の下り信号及びその他の複数の下り信号を並行して受信する受信手段と、第一の下り信号を受信してから所定時間内に受信した他の下り信号を受信処理の対象として処理する処理手段と、
を有することを特徴とする無線端末装置。 - 請求項1に記載の無線端末装置において、
前記処理手段は、処理対象にした下り信号の受信状態に応じて、送信電力制御信号を生成することを特徴とする移動通信システム。
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- 2006-03-28 JP JP2006088535A patent/JP2006191690A/ja active Pending
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