JP2006187508A - マスク - Google Patents

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Abstract

【課題】空気中に浮遊する粉塵、細菌、ウイルスなどの病原菌、花粉など、極く微細な有害物質や汚染物質の吸入を効果的に防止できるマスクを提供する。
【解決手段】覆い部2の内面側を非吸湿性の織布又は不織布で覆うか、覆い部2を非吸湿性の不織布を二重に重ねて構成し、不揮発性又は低揮発性で、脱臭剤、殺菌剤、抗菌剤、抗ウイルス剤等を適宜含んだ液体を吸湿性の布又は不織布に含浸させた液含浸シート5を覆い部2に挟んだマスク1は、有害物質や悪臭成分等が液含浸シート5に含浸された液体に吸着され、着用者の鼻孔や口から吸入されたり、着用者の口臭成分や病原菌等が呼気とともに周囲に拡散されることを防止でき、また液含浸シート5により保湿性が向上して、咽喉の乾燥を防き、喘息等の気管支系の疾患の症状を軽減することができ、更に、内面側に位置する非吸湿性の不織布などにより、液体が着用者の鼻や口元等を濡らして不快感を与えることもない。
【選択図】図1

Description

本発明は、マスクに関し、更に詳しくは、花粉、空気中に浮遊する粉塵、結核菌等の細菌類、インフルエンザウイルス、サーズウイルス等のウイルス類等の病原菌、ホルマリン、シンナー、アンモニウム、タバコの臭い等の悪臭成分その他の汚染物質、有害物質の吸入を効果的に防止でき、また湿気吸入による喘息等の呼吸器系疾病患者の症状緩和作用等を有し、花粉症の発症予防、防塵、防臭、病気の感染の予防、更には呼吸器系疾病患者の症状緩和等にも有効なマスクに関する。
近年、大気の汚染、建築材料や塗料に含まれる有機溶剤、新型ウイルスの発生、スギ、ヒノキ等の花粉の大量発生等により、空気中に浮遊する、人体に悪影響を及ぼすおそれのある有害物質や汚染物質の量が増大している。このため、シックハウス症候群、サーズ等のインフルエンザ、花粉症等が大きな社会問題となっている。そこで、前記有害物質や汚染物質の吸入を防止するため、マスクの必要性、重要性が高まってきている。
現在では、多種多様なマスクが市販されている。現在市販されている一般的なマスクは、口及び鼻孔を覆う覆い部がガーゼで出来ており、その両側にゴム紐等からなる伸縮性を有する耳掛け部が設けられた、ガーゼマスクである。また、不織布で作成された、使い捨てタイプのマスクも市販されている(例えば、特許文献1〜3等参照。)。更に、覆い部の形状を工夫して、覆い部が口及び鼻孔に密着しないようにして装着感を向上させたマスクもある(前記特許文献1〜3等参照。)。更には、覆い部を二重にしたマスクも提案されている(例えば、特許文献4参照。)。これらのマスクは、着用者が呼吸したときの吸気が、覆い部を構成するガーゼや不織布を通過する際に、吸気に含まれる空気中の粉塵、病原菌、花粉等の有害物質や汚染物質を前記ガーゼや不織布によりろ過して、鼻孔や口から吸入されるのを防止するものである。このため、従来のマスクは、覆い部のガーゼや不織布の目を出来るだけ小さくして、前記のような空気中の有害物質等を出来るだけ通さないような工夫がなされてきた。
しかし、空気中に浮遊している前記のような各種有害物質や汚染物質は非常に微細である。例えば、花粉の場合、スギ花粉の粒径は30〜40μm、ブタクサの花粉は18〜20μm、ヒノキ花粉は0.5μm〜、更にイネ科植物の花粉は30〜50μmであり、一般的なウイルスは大きさは0.02〜0.3μm程度であり、インフルエンザウイルスの場合は0.11μm程度、また結核菌は幅0.3〜0.6μm、長さ1〜4μmである。また、線香の煙中には1〜2μm程度の微粒子が含まれている。更には、タバコの煙等の悪臭成分等は0.2μm以下の超微粒子である。このような微細な有害物質の吸入を、マスクのガーゼや不織布等の目を細かくすることで効果的に防止することは困難であり、出来るとしても非常に高機能な素材が必要でマスクの値段も高くなる。しかし、鼻孔や口を覆うガーゼや不織布の目を細かくすることには技術的に限界があるだけでなく、ガーゼや不織布の目をあまりに細かくすると、通気性が極端に低下して着用時に息苦しくなるといった問題がある。
また、前記のような空気中の物質が呼吸時に吸気とともに吸入されるのを防止する目的以外に、風邪、その他の病気の予防、花粉症の予防等を目的として、覆い部を構成するガーゼ等に水(湿気)や薬剤を含ませておき、湿気や薬剤を吸気とともに吸入するようにしたマスクも提案されている。例えば、覆い部のガーゼを濡らしておいて吸気を加湿することで風邪等を予防する、ぬれマスク法が提案されている(非特許文献1、2参照。)。また、薬効植物乾燥体等の薬物を充填した収容体をマスクの覆い部に重ね合わせて取着したマスク(特許文献5参照。)、ガーゼに薬物を含ませたり、ガーゼの間に作ったポケットに薬を含ませたものを入れた薬用マスク(特許文献6参照。)、覆い部のガーゼにサイクロデキストリンに揮発性薬剤を包接させた粉体を付着させた揮発性薬剤徐放マスク(特許文献7参照。)。メントールを含有させた微多孔性中空繊維からなるメントール徐放化保持体を設けたメントール含有マスク(特許文献8、9等参照。)、花粉症の改善効果があるプロポリエキス液を含浸させた布をガーゼで包んで使用する花粉症用衛生マスク(特許文献10参照。)、水や薬剤を染み込ませた含水物を多数の通気孔を設けたビニール袋に収納して覆い部に出し入れ可能とした湿気吸入マスク(特許文献11参照。)、ミントエッセンス、メントール、ヒノキチオール等の香料溶液を着用直前に覆い部の内側に噴霧し、鼻孔を覆うようにした、香気による鼻孔の不快感解消方法(特許文献12参照。)、メントール、エタノール等の揮発性薬剤を吸湿性のあるシートに含浸させ、これを孔を開けた包材で包装し、これを装着したマスク(特許文献13参照。)、エタノール、ブチルアルコール、メントール等の1価のアルコール、揮発性の硫化物、酸、塩基化合物、トリハロメタン等、上気道粘膜細胞を生理的に機能不全させる揮発性化合物をマスクにより吸入して風邪、花粉症を治療する方法(特許文献14参照。)等も提案されている。
上記のように、ガーゼ等の覆い部に水分や薬液等を含ませたマスクは、いずれも、呼吸により前記水分や薬液を揮散させて吸気とともに吸入することで風邪等の病気や花粉症等の予防あるいは治療を行うものであるから、薬液としては、前記のような揮発性成分が用いられる。従って、これら従来のマスクでは、湿気や薬液を吸入することはできるが、空気中に浮遊する前記のような極めて微細な有害物質や汚染物質の吸入を防止するという点では十分な効果は期待できない。しかも、前記のようにマスクの覆い部に直接、水や薬液等を含浸させたり、薬液等を含浸させた布等を挿入すると、覆い部が重くなり、マスクが顔からずり落ちるといった問題だけでなく、含浸させた薬液が覆い部から滲みだして着用者の口元や鼻の周りを濡して不快感を与えるといった問題もあった。
特開平9−149946号公報 特開平9−313631号公報 特開2001−245998号公報 特開2003−93527号公報 実開平1−90553号公報 実開平1−133941号公報 実公平2−39470号公報 特公平3−8781号公報 特開平3−143457号公報 特開平5−76597号公報 実開平6−39021号公報 特開平7−39574号公報 実用新案登録第3066215号公報 特開2002−30000号公報 臼田篤伸著、「さらば、かぜ薬」、第1版、株式会社三一書房、1994年12月15日、p213−240 臼田篤伸著、「こんなに効くぞぬれマスク」、第1版、社団法人農山漁村文化協会、1999年3月5日、p123−147
本発明は、上記のような従来のマスクの問題点に鑑み、空気中に浮遊する花粉、粉塵、細菌、ウイルス等の病原菌等、更には悪臭成分等の極めて微細な有害物質や汚染物質の吸入を効果的に防止でき、風邪や花粉症等の予防、更には防臭に優れた効果を発揮しうるマスクであって、しかも着用者に不快感を与えることのないマスクを提供することを目的とするものである。
本発明のマスクは、少なくとも口及び鼻孔を覆うことが可能な形状及び寸法に作成された通気性を有する覆い部と、前記覆い部の両側に設けられた耳掛け部とを備え、前記覆い部の内面側が非吸湿性の織布又は不織布で覆われているとともに、前記覆い部に、吸湿性の布又は不織布に不揮発性又は沸点が120℃以上の液体を含浸させた液含浸シートが挟まれていることを特徴とする。
また、本発明のマスクの他の形態としては、少なくとも口及び鼻孔を覆うことが可能な形状及び寸法に作成された通気性を有する覆い部と、前記覆い部の両側に設けられた耳掛け部とを備え、前記覆い部が、非吸湿性の不織布が少なくとも二重に重ねられており、前記非吸湿性不織布の間に、吸湿性の布又は不織布に不揮発性又は沸点が120℃以上の液体を含浸させた液含浸シートが挟まれているものである。
前記覆い部は、口及び鼻孔に密着しないような立体形状に形成されていることが好ましい。
前記覆い部に、上方又は側方に開口するポケットを設けておき、該ポケット内に前記液含浸シートを収容することが好ましい。
前記覆い部の内面側、即ち、着用者の口や鼻に当たる側は、好ましくは、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂及びナイロン系樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の熱可塑性樹脂からなる不織布で覆われているか、覆い部自体が前記不織布によって構成されていることが好ましい。
前記液含浸シートは、吸湿性の不織布から構成することができ、コットン、レーヨン又はそれらと熱可塑性合成繊維との混紡物からなる不織布が好適に使用される。
前記液含浸シートに含浸された液体は、不揮発性又は沸点が120℃以上の液体であり、例えば、グリセリン、ポリエリレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオールからなる群から選択される少なくとも1種の多価アルコールであることが好ましい。
前記液含浸シートに含浸された液体が、脱臭、殺菌、抗菌及び抗ウイルスの少なくとも1種の作用を有する化合物又はそれらの複合作用を有する化合物を含んでいると、より好ましい。
前記化合物としては、含窒素型ノニオン界面活性剤及びパラオキシ安息香酸エステル類が好適であり、それぞれ単独で使用しても、両者を併用してもよい。
前記前記含窒素型ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアミンオキサイド、及び脂肪酸アルカノールアミドからなる群から選ばれた少なくとも1種であることが好ましく、その中でも、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド及びポリオキシエチレンアルキルアミンの少なくとも1種であることが好ましく、更には、前記ポリオキシエチレン脂肪酸アミドの脂肪酸アミド又は前記ポリオキシエチレンアルキルアミンの高級アルキルアミンの炭素数が12〜24であり、前記脂肪酸アミド又は高級アルキルアミンへのエチレンオキサイドの付加モル数が20以下であることが好ましい。
また、前記前記パラオキシ安息香酸エステルとしては、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸ベンジル、パラオキシ安息香酸イソプロピル、パラオキシ安息香酸イソブチルからなる群から選択される少なくとも1種を用いることができる。
本発明に係るマスクによれば、空気中に浮遊している有害物質や悪臭成分等が、覆い部を構成する、通気性を有する不織布の目より微細であっても、覆い部を通過する際に、該覆い部に挟まれた液含浸シートに含浸された液体に吸着されることで、鼻孔や口から前記有害物質等が吸入されることを防止することができる。従って、このマスクを着用することで、空気中に浮遊する粉塵、細菌、ウイルス等の病原菌、花粉等の有害物質や汚染物質、更には悪臭成分等を吸気とともに吸入することを効果的に防止でき、風邪等の病気や花粉症等の予防、悪臭予防に効果がある。また、前記と反対に、着用者の口臭成分や、着用者が保有する病原菌等が、呼気とともにはき出されて周囲に拡散されることも防止でき、口臭予防や病原菌の拡散防止の効果もある。更に、液含浸シートにより保湿性が向上して、着用者の咽喉の乾燥を防き、喘息等の気管支系の疾患の症状を軽減することもできる。従って、外出時に限らず、室内においても、例えば就寝時にこのマスクを着用しておくことで、部屋の空気の汚れや口臭を気にすることなく、爽やかな気分で安眠することができる。
また、本発明のマスクは、覆い部の内面側が非吸湿性の織布又は不織布で覆われているか、覆い部自体が非吸湿性の不織布などにて作成されていることから、該覆い部に挟んだ液含浸シートに含浸された液体が覆い部から滲みだして着用者の鼻や口元等を濡らして不快感を与えるといったこともない。
更に、前記液体は、非揮発性又はその沸点が120℃以上で低揮発性の液体であるので、呼吸時にマスク本体を通過する空気によっても揮散され難く、前記のような有害物質や汚染物質、悪臭成分等の吸着効果が長時間にわたって維持される。なお、前記液含浸シートに含浸されている液体は、マスク使用時に液体である必要があり、例えば極寒環境下で使用する場合には、前記液体として、そのような極寒環境下でも凍結せずに液体状態を維持可能な融点を有しているものを用いる必要がある。
更に、本発明に係るマスクは、内面側に非吸湿性の織布又は不織布を重ねるか、あるいは非吸湿性の不織布からなる覆い部に、液含浸シートを挟んだだけの簡単構造であり、マスクの素材として特に高機能で高価なものを用いる必要もなく、前記のような高機能なマスクを比較的廉価に製造することができる。
また、前記覆い部を、口及び鼻孔に密着しないような立体形状に形成すれば、装着感が向上するとともに、液含浸シートの重みによってマスクが顔からずり落ちることを確実に防止することができる。
前記覆い部が、上方又は側方に開口するポケットが設けられており、該ポケット内に前記液含浸シートが収容されているマスクは、覆い部への液含浸シートの装着が容易であるだけでなく、液含浸シートを覆い部へ着脱したり、液含浸シートを交換して、マスクを繰り返し使用することも可能である。
前記覆い部の内面側に、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂及びナイロン系樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の熱可塑性樹脂からなる不織布を重ねる、あるいは覆い部を前記不織布で構成することで、覆い部に挟まれた液含浸シートに含浸された液体が覆い部の内面側に位置する非吸湿性の不織布に移行することがなく、前記液体が覆い部から滲みだして着用者の鼻や口元の周辺を濡らして不快感を与えることを確実に防止することができる。
前記液含浸シートが、吸湿性の不織布、とりわけコットン、レーヨン又はそれらと熱可塑性合成繊維との混紡物からなる不織布から構成されていると、液体を液含浸シートに容易に含浸させることができると同時に、含浸された液体が液含浸シートに確実に保持されて、覆い部から滲みだして着用者の鼻や口元周辺等を濡らすおそれがない。
前記液体として、グリセリン、ポリエリレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオールからなる群から選択される少なくとも1種の多価アルコールを使用した場合には、これら多価アルコールは、経時的な蒸発減量が無いか極めて少なく、逆に空気中から水分を吸収し、増量する性質を有することから、マスクの保湿性が向上する。また、これらの多価アルコールは、毒性が非常に低く、着用者に無害であり、かつ無臭であることから装着感を損なうこともない。
含浸液としては、前記多価アルコールを単独で、また2種以上を混合して使用してもよいし、更に、前記多価アルコールと水とを混合して使用してもよい。
前記含浸液に、脱臭、殺菌、抗菌及び抗ウイルスの少なくとも1種の作用を有する化合物を含有させておくことで、液体による脱臭効果が向上し、また吸着された細菌やウイルス等が前記化合物により無害化され、細菌やウイルス等に起因する病気の感染をより確実に防止することができる。
前記化合物として、含窒素型ノニオン界面活性剤、例えばポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアミンオキサイド、及び脂肪酸アルカノールアミドからなる群から選ばれた少なくとも1種の含窒素型ノニオン界面活性剤、特にポリオキシエチレン脂肪酸アミド及びポリオキシエチレンアルキルアミンを用いることにより、脱臭効果と殺菌効果の両方を同時に発揮することができる。前記ポリオキシエチレン脂肪酸アミドやポリオキシエチレンアルキルアミンは、一般のノニオン系界面活性剤とやや異なり、弱いカチオン活性剤の性質を持っており、高級脂肪酸アミドや高級アルキルアミンの炭素数が12〜24で、これに対するエチレンオキサイドの付加モル数が20以下の縮合物が前記のようなカチオン的特性を有し、さらにエチレンオキサイドの低モル付加物がその傾向が強い。従って、本発明に用いる化合物としては、高級脂肪酸アミドや高級アルキルアミンの炭素数が12〜24で、エチレンオキサイド付加モル数20以下のものが望ましく、特に高級脂肪酸アミドや高級アルキルアミンの炭素数が12〜18でエチレンオキサイドの付加モル数10以下のものがより好ましい。
また前記液体に含有させる化合物が、パラオキシ安息香酸エステルである場合には、殺菌効果、防黴効果、更にはアンモニア、硫化水素、ホルマリン等の悪臭、有害成分の除去効果が発揮される。前記パラオキシ安息香酸エステルとしての、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸ベンジル、パラオキシ安息香酸イソプロピル、パラオキシ安息香酸イソブチルは、前記効果を発揮できるとともに、人体に対する毒性が低いことから好ましい。
更に、前記含窒素型ノニオン界面活性剤とパラオキシ安息香酸エステルとを併用することにより、脱臭効果、殺菌効果、防黴効果、更には悪臭防止効果といった、両者の有する効果を同時に発揮させることができる。
図1は、本発明に係るマスクの一実施の形態を示す斜視図、図2は同じく平面図、図3は同じく縦断面図である。このマスク1は、口及び鼻孔を覆うことが可能な形状及び寸法に作成された通気性を有する覆い部2と、覆い部2の両側に設けられた一対の耳掛け部3,3、従来の一般的なマスクと同様の基本構成を有する。覆い部2は、図1、3に示すように、口m及び鼻孔nに密着しないような立体形状に形成されている。なお、覆い部2の形状は、図例のものに限定されるものではなく、種々の立体形状に形成することができる。更に、覆い部2は、必ずしも立体形状でなくてもよく、例えば図4に示すように、覆い部2Aが平面形状であってもよい。また、図1〜3に示すマスク1では、覆い部2の両側に、耳を掛ける孔4を有する耳掛け部3,3が一体に形成されているが、図4に示すマスク1Aのように、覆い部2Aの両側に、ゴム紐等の伸縮性を有する材料からなる耳掛け部3A,3Aを設けたものでもよい。
覆い部2は、非吸湿性の不織布W,Wが重ねられ、上方に開口するポケットPが設けられており、ポケットP内に液含浸シート5が収容されている。図例のマスク1、1Aでは、覆い部2、2Aは、1枚の不織布が折り畳まれた状態で、その両側縁が接着又は融着され、上方に開口したポケットPが形成されているが、2枚の不織布を重ね合わせて、その下端縁及び両側縁を接着又は融着して上方に開口したポケットPを設けてもよく、内部に液含浸シート5を挟むことが出来る構造であればよい。また、図例のマスク1、1Aでは、覆い部2、2Aは不織布を二重にして、間に液含浸シート5を挟んで構成されているが、覆い部2、2Aの内面側、又は外面側が2枚以上の不織布を重ねた構造であってもよい。更に、ポケットPは覆い部2の側方に開口していてもよく、その場合、両側に開口していてもよい。
覆い部2は、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂又はナイロン系樹脂等の熱可塑性樹脂製で非吸湿性の不織布から作成されている。前記ポリエステル系不織布としては、例えば、東洋紡株式会社製の商品名「ボンデン」が挙げられる。また、前記ポリオレフィン系不織布としては、例えば、出光ユニテック株式会社製のポリプロピレン製スパンボンド不織布である商品名「ストラテックス」、例えば「ストラテックスRW2070」や、芯部がポリエステル、鞘部がポリエチレンの芯鞘二重構造繊維からなるオレフィン系スパンボンド不織布、例えばユニチカ株式会社製の商品名「エルベス」等が挙げられる。更に、ナイロン系不織布としては、ユニチカ株式会社製のナイロン系スパンボンド不織布である商品名「ナイエース」が挙げられる。
液含浸シート5は、覆い部2のポケットPに収容できる大きさで、かつ好ましくは口m及び鼻孔nの両方を覆うことができる大きさである。液含浸シート5は、吸湿性の不織布からなり、コットン、レーヨン及びそれらと熱可塑性合成繊維との混紡物からなる不織布等からなる。前記コットン系不織布としては、例えば、ユニチカ株式会社製コットン不織布である商品名「コットエース」、例えば「コットエースC110S/26」(コットン100%)が挙げられる。また前記レーヨン系不織布やレーヨンとポリエステルとの混紡物からなる不織布としては、例えば、金井重要工業株式会社製、商品名「トラベロン」が挙げられる。
液含浸シート5に含浸されている液体は、不揮発性又は沸点が120℃以上の液体である。このような液体は、マスク着用時の呼吸により短時間で揮散してしまうことがなく、10時間以上もの長時間にわたって有害物質や汚染物質の吸入防止効果、脱臭効果等が持続する。また、含浸液は、吸着層を通過する吸気により多少は揮散して吸気とともに吸入されることもあるので、刺激性のない無臭な液体で、かつ低毒性の液体を用いることが好ましい。更に、製造のし易さからは、常温で前記吸湿性不織布に容易に含浸させることができる粘度を有する液体であることが好ましい。更に、極寒環境用途にあっては、使用時に凍結せずに液体状態を維持可能な融点を有しているものを用いる必要がある。
前記含浸液としては、例えばグリセリン、ポリエリレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール等の多価アルコールが好適に使用される。グリセリンは、透明で、糖蜜状態であり、沸点290℃の不揮発性液体であり、特に強湿性であり、保湿性に優れる。ポリエチレングリコールは、不揮発性液体で、吸湿性を有する。ポリプロピレングリコールは、不揮発性液体で、一般に保湿剤として多用されている。1,3−ブタンジオールは、沸点207℃、吸湿性の、経時400時間で25%吸湿する。1,4−ブタンジオールは、沸点228℃で、水と任意の割合で混合する。また、1,5−ペンタンジオールは、沸点238℃で、水と任意の割合で混合する。これらの多価アルコール類は、経時で蒸発減量することがなく、逆に経時により空気中から水分を吸収し、増量する性質を有し、マスクの保湿効果を向上させる。また、これら多価アルコールは毒性が低く、着用者に害を与えるおそれがなく、また無臭であることから、液含浸シートに含浸させる液体として好適である。これらの多価アルコールは、それぞれ単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。更には、水と混合して、適宜粘度や沸点を調整して使用することも好ましい実施の形態である。
更に前記液含浸シート5に含浸させた液体に、脱臭、殺菌、抗菌及び抗ウイルスの少なくとも1種の作用を有する化合物を含有させておけば、覆い部2を通過する際に、液含浸シートに含浸された液体に吸着された悪臭成分や、細菌やウイルス等の病原菌等を、これらの化合物により無臭化、無害化することができる。
前記化合物としては、例えば含窒素型ノニオン界面活性剤を用いることができる。前記含窒素型ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアミンオキサイド又は脂肪酸アルカノールアミド等が挙げられ、これらの含窒素型ノニオン界面活性剤は1種を単独で又は2種以上を混合して使用することもできる。これらの中でも、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド又はポリオキシエチレンアルキルアミンがより好ましい。更にこの場合、前記ポリオキシエチレン脂肪酸アミド中の脂肪酸アミド、又は前記ポリオキシエチレンアルキルアミン中の高級アルキルアミンの炭素数が12〜24であり、前記脂肪酸アミド又は高級アルキルアミンへのエチレンオキサイドの付加モル数が20以下であるものが特に好ましい。この含窒素型ノニオン界面活性剤は、食中毒菌であるグラム陰性菌の大腸菌、グラム陽性菌の黄色ブドウ球菌のいずれに対して優れた滅菌効果を有し、MRSA菌を速効的に滅菌するので消毒効果に優れるとともに、腐敗菌をも完全に滅菌するので脱臭効果にも優れ、しかも、この含窒素型ノニオン界面活性剤は沸点が250℃以上であり、脱臭力、殺菌力を長期間維持することができる。この含窒素型ノニオン界面活性剤は、顔料分散剤、静電気防止剤等として、食品包装容器用のプラスチック添加剤として認可されたものであり、かつ厚生省告示370号(日本)にも合格しており、低毒性が証明されている。
前記含窒素型ノニオン界面活性剤のうち、ポリオキシエチレン 脂肪酸アミド(高級脂肪酸アミド縮合物)は、高級脂肪酸アミドへのエチレンオキサイドの付加重合物又は高級脂肪酸アミドとポリエチレングリコールの脱水縮合物であり、高級脂肪酸アミドの窒素基に結合する2個の活性水素にエチレンオキサイドを付加重合するか、ポリエチレングリコールを脱水縮合することで製造され、カチオン的性質をもったノニオン系界面活性剤である。また、ポリオキシエチレンアルキルアミン(高級アルキルアミン縮合物)は、窒素基に結合する2個の活性水素が存在する高級アルキルアミンとエチレンオキサイドとを縮合した弱カチオン性のノニオン系界面活性剤である。このように、ポリオキシエチレン脂肪酸アミドやポリオキシエチレンアルキルアミンは、一般のノニオン系界面活性剤とやや異なり弱いカチオン活性剤の性質を持っており、高級脂肪酸アミドや高級アルキルアミンの炭素数が12〜24で、これに対するエチレンオキサイドの付加モル数が20以下の縮合物が前記のようなカチオン的特性を有し、さらにエチレンオキサイドの低モル付加物がその傾向が強い。従って、本発明に用いる化合物としては、当然ながら高級脂肪酸アミドや高級アルキルアミンの炭素数が12〜24で、エチレンオキサイド付加モル数20以下のものが望ましく、特に高級脂肪酸アミドや高級アルキルアミンの炭素数が12〜18でエチレンオキサイドの付加モル数10以下のものがより好ましい。また、これらのポリオキシエチレン脂肪酸アミドやポリオキシエチレンアルキルアミンは、製造方法、特に高級脂肪酸アミドや高級アルキルアミンの種類、エチレンオキサイドの付加モル数等を適宜選択調整することにより、水溶性のものも、水に難溶性でアルコール、炭化水素、その他の有機溶剤に可溶性のものも自由に合成できるという特徴を有することから、液含浸シート5に含浸させる液体に対して容易に混合することができる。
含浸液中の前記含窒素型ノニオン界面活性剤の含有量には特に限定はないが、液体に対して0.05重量%以上含有させることが効果上好ましく、一方、1重量%を越えて添加しても、効果が飽和し、コストアップになるだけである。
また、前記含浸液に含有させる化合物として、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸ベンジル、パラオキシ安息香酸イソプロピル、パラオキシ安息香酸イソブチル等のパラオキシ安息香酸エステルを用いることもできる。
前記含浸液に対するパラオキシ安息香酸エステルの配合量としては0.01重量%以上であることが好ましい。これ以下では、効果が発揮されにくい。また1重量%を超えて含有させても効果は飽和し、コストアップになるだけである。
また、前記ポリオキシエチレンアルキルアミン等の含窒素型ノニオン界面活性剤と前記パラオキシ安息香酸エステルとを併用することも効果的である。例えば、1.3−ブテンジオール80重量%、水20重量%からなる含浸液に、含窒素型ノニオン界面活性剤とパラオキシ安息香酸エステルとを、それぞれ0.2重量%ずつ含有させ、前記のような吸湿性不織布に含浸させて液含浸シート5として、非吸湿性不織布からなる覆い部2のポケットPに収容して使用する。
更に、前記含浸液には、前記のような脱臭効果や殺菌効果のある含窒素型ノニオン界面活性剤やパラオキシ安息香酸エステルの代わりに、又はそれらと併用して、その他の公知の殺菌剤、抗菌剤、抗ウイルス剤を含有させることができる。例えば、インフルエンザの感染、予防に有効なものとしては、抗生物質であるアジスロマイシン水和物、抗A型インフルエンザウイルス剤である塩酸アマンタジン、抗インフルエンザ剤であるザナミビル水和物、同じくリン酸オセルタミビル等が挙げられる。また結核の感染、予防としては、抗結核化学療法剤であるパラアミノサリチル酸カルシウム、結核化学療法剤であるピラジナミド、同じくイソニアジド、同じくイソニアジドメタスルホン酸ナトリウム、同じく塩酸エタンブトール、同じくエチオナミド、抗結核剤であるアルミノパラアミノサリチル酸カルシウム等が挙げられる。その他、パラベン、カチオン性界面活性剤等も有効である。これらの殺菌剤等の使用量には特に制限はないが、含浸液100重量部に対して0.01〜20重量部を溶解又は分散させて使用する。これらの殺菌剤、抵ウイルス剤は、マスクの使用目的により単独で、又は適宜複合して使用することができる。
上記のような本発明に係るマスク1によれば、空気中に浮遊している悪臭成分、有害物質、汚染物質等が、覆い部2を構成する非吸湿性不織布W等を通過したとしても、覆い部2の不織布W、W間に挟まれた液含浸シート5を通過する際に、液含浸シート5に含浸させた液体により吸着、除去されて、悪臭成分、有害物質、汚染物質等が吸気とともに鼻孔や口から吸入されることを防止できる。また、逆に、着用者の口腔内からはき出される呼気中に含まれる口臭成分やウイルス等の病原菌等も、同様に液含浸シート5を通過する際に含浸液に捕捉されて、マスク着用者が周囲に口臭や病原菌をまき散らすことが防止される。しかも、含浸液は不揮発性又は沸点が120℃以上の低揮発性であるので、覆い部2を通過する呼気(空気)によっても揮散され難く長時間にわたって効果が持続する。従って、本発明のマスク1を着用することで、風邪、インフルエンザ等の病気の感染や花粉症の発症等を予防することができる。
また、マスク1は、不織布からなる覆い部2のポケットPに液含浸シート5を収容するだけで簡単に製造することができ、高機能な素材を用いたり、複雑な構造で高価なものを用いる必要がなく、高機能マスクを比較的廉価に製造することができる。更に、覆い部2に設けたポケットPに液体含浸させた液含浸シート5を収容したマスク1は、液含浸シート5の着脱や交換も簡単であり、また、異なる液体を含浸したり、異なる化合物を含む液体を含浸した種々の液含浸シート5を用意しておけば、目的に応じた多様な機能を有する他品種のマスクを簡単に製造することができる。
なお、図例のマスク1及び1Aでは、二重の不織布W、Wからなる覆い部2に設けたポケットPに、液体を含浸した液含浸シート5を収容しているが、これに限定されるものではなく、覆い部2を構成する複数枚の不織布Wの間に液含浸シート5を挟んで、接着、溶着又は縫合してもよい。
更に、図例のマスク1及び1Aでは、覆い部2を構成する不織布W,W間に液含浸シート5を一枚のみ挟んであるが、複数枚の液含浸シート5を挟んであってもよく、その場合、各液含浸シート5に含浸する液体は、同一であっても、また異なる液体であってもよく、更には、脱臭剤や殺菌剤等の化合物を含むもの、含まないもの、それらを組み合わせたもの等、いずれであってもよい。
また、覆い部2に、前記のような液含浸シート5に加えて、脱臭層を更に設けておけば、空気中の臭気成分等も前記脱臭層に吸着され、吸気とともに吸入されることがない。使用される脱臭剤は特に制限されるものではなく、活性炭、シリカゲル、ゼオライト等に代表される公知の無機脱臭剤を用いることができる。この脱臭剤は、例えば、通気性を有する不織布などからなる袋体に収容し、これを覆い部2を構成する不織布Wの間に挟み込んでおけばよい。これにより、空気中に浮遊している悪臭成分、汚染物資、有害物質等や、着用者の口腔内から呼気と共にはき出される口臭成分や病原菌等が、覆い部2を通過する際に液含浸シート5の液体に吸着されだけでなく、同時に前記脱臭層によって更に防臭効果に優れたマスクとなる。また、更に無機脱臭剤を充填した袋体を、液含浸シート5と同様に覆い部2に設けたポケットに装着することで、脱臭層を設けたマスクを簡単に製造でき、また、脱臭層を着脱したり交換したりすることもできる。
更に、図例のマスク1、1Aは、覆い部2、2A自体を非吸湿性の不織布で作製し、内部に液含浸シート5を挟んである。しかし、覆い部2は必ずしも非吸湿性の素材で作製する必要はなく、従来から一般的に使用されている、覆い部が、複数枚重ねられた綿布で作製されたコットンマスクの内面側、即ち、着用者の鼻や口などに当たる側に、前記のような非吸湿性の素材からなるシートを重ねるとともに、覆い部の重ねられた綿布の間に、前記のような液含浸シートを挿入し、挟んで使用してもよい。前記の場合、覆い部の内面側に重ねた非吸湿性シートが覆い部から脱落することを防止するために、通気性を損ねないようにして覆い部に対して接着したり、縫い付けたりしてもよい。更に、前記非吸湿性の素材で作製されたシートを、前記コットンマスクの綿布間に挿入し、該綿布間に挟むとともに、前記吸湿性の素材から作製されたシートより外面側、即ち、着用者の顔から離れた側の綿布間に、前記液含浸シートを挟むようにしてもよい。更に、前記非吸湿性シートや液含浸シートを、覆い部からの脱落防止のため、覆い部の綿布に接着したり、縫着してもよい。この場合に使用される非吸湿性の素材や、液含浸シートの吸湿性の素材、更に該液含浸シートに含浸させる液体、更には該液体に含ませる薬剤などについては、先に記載したものと同様のものを使用することができる。
このように、市販のマスクを用い、その覆い部の内側を非吸湿性のシートで覆ったり、前記非吸湿性シートを覆い部に挟み込み、かつ液含浸シートをその外側に挟むことで、本発明の目的とする効果を発揮しうるマスクを簡単に得ることができる。更に、この場合に使用できるマスクは、前記のコットンマスクに限定されることははなく、覆い部が、複数の織布又は不織布などのシートが重ねられて構成されて、前記液含浸シートや非吸湿性シートを挟むことができる構造のマスクであれば、いずれも採用することができる。
本発明のマスクは、従来の一般的なマスクと同様に、鼻孔及び口を被覆した状態で装着するだけで、空気中に浮遊する悪臭成分、粉塵、細菌、ウイルス等の病原菌等、更には花粉等の有害物質や汚染物質が吸気とともに吸入することを効果的に防止して、前記有害物質や汚染物質等に起因する障害、病気の感染、花粉症の発症等を予防することができる。また、着用者の口臭や、着用者が保有する病原菌等が周囲にまき散らされることも防止することができる。本発明のマスクは家庭、職場、病院、介護施設等、あらゆる場所において使用可能である。
本発明に係るマスクの一実施形態を示す斜視図である。 図1に示すマスクの平面図である。 図1に示すマスクの縦断面図である。 本発明に係るマスクの他の実施形態を示す、一部を破断した斜視図である。
符号の説明
1、1A マスク
2、2A 覆い部
3、3A 耳掛け部
4 孔
5 液含浸シート
m 口
n 鼻孔
P ポケット
W 非吸湿性不織布

Claims (13)

  1. 少なくとも口及び鼻孔を覆うことが可能な形状及び寸法に作成された通気性を有する覆い部と、前記覆い部の両側に設けられた耳掛け部とを備え、前記覆い部の内面側が非吸湿性の織布又は不織布で覆われているとともに、前記覆い部に、吸湿性の布又は不織布に不揮発性又は沸点が120℃以上の液体を含浸させた液含浸シートが挟まれていることを特徴とするマスク。
  2. 少なくとも口及び鼻孔を覆うことが可能な形状及び寸法に作成された通気性を有する覆い部と、前記覆い部の両側に設けられた耳掛け部とを備え、前記覆い部が、非吸湿性の不織布が少なくとも二重に重ねられており、前記非吸湿性不織布の間に、吸湿性の布又は不織布に不揮発性又は沸点が120℃以上の液体を含浸させた液含浸シートが挟まれていることを特徴とするマスク。
  3. 前記覆い部が、口及び鼻孔に密着しないような立体形状に形成された請求項1又は2に記載のマスク。
  4. 前記覆い部が、上方又は側方に開口するポケットが設けられており、該ポケット内に前記液含浸シートが収容されている請求項1〜3のいずれかに記載のマスク。
  5. 前記覆い部の内面側が、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂及びナイロン系樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の熱可塑性樹脂からなる不織布で構成されている請求項1〜4のいずれかに記載のマスク。
  6. 前記液含浸シートが、吸湿性の不織布からなる請求項1〜5のいずれかに記載のマスク。
  7. 前記吸湿性の不織布が、コットン、レーヨン又はそれらと熱可塑性合成繊維との混紡物からなる請求項6記載のマスク。
  8. 前記液体が、グリセリン、ポリエリレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオールからなる群から選択される少なくとも1種の多価アルコールである請求項1〜7のいずれかに記載のマスク。
  9. 前記液含浸シートに含浸された液体が、脱臭、殺菌、抗菌及び抗ウイルスの少なくとも1種の作用を有する化合物又はそれらの複合作用を有する化合物を含む請求項1〜8のいずれかに記載のマスク。
  10. 前記化合物が、含窒素型ノニオン界面活性剤及び/又はパラオキシ安息香酸エステルの1種又は2種以上である請求項9に記載のマスク。
  11. 前記含窒素型ノニオン界面活性剤が、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアミンオキサイド、及び脂肪酸アルカノールアミドからなる群から選ばれた少なくとも1種である請求項10に記載のマスク。
  12. 前記含窒素型ノニオン界面活性剤が、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド及びポリオキシエチレンアルキルアミンの少なくとも1種である請求項11に記載のマスク。
  13. 前記パラオキシ安息香酸エステルが、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸ベンジル、パラオキシ安息香酸イソプロピル、パラオキシ安息香酸イソブチルからなる群から選択される少なくとも1種である請求項10に記載のマスク。
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