JP2006187369A - 歯科用金属冠及び歯科用インプラント - Google Patents

歯科用金属冠及び歯科用インプラント Download PDF

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正一 野瀬
Masuo Nose
益夫 野瀬
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Abstract

【課題】生体内に溶出した金属イオンに起因した皮膚病を未然に防止し得る歯科用金属冠1及び歯科用インプラントを提供する。
【解決手段】歯科用金属冠1及び歯科用インプラントであって、金属材料からなる本体2に、該本体2の金属とはイオン化傾向の強さが異なり且つ純度が特定割合を超える金属3を溶着又はメッキしたものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、歯に嵌着するように使用される歯科用金属冠、及び、義歯の固定などに使用される歯科用インプラントに関するものであり、特に生体に金属アレルギー(皮膚病)を誘発させ難くなすものである。
歯科用金属冠には金Auを含む金冠やプラチナ(白金)を含むプラチナ冠などがあり、また歯科用インプラントにはチタン、ジルコニウム、ハフニウム又はタンタルなどの金属材料で形成されたものが存在している(特許文献1、特許文献2など)。
そして、1人の口腔内において、一部の歯には金Au冠を使用し、該一部を除いた他の歯にプラチナ冠を使用することがあったり、或いは、1人の口腔内において、一部の義歯の固定にチタンからなる歯科用インプラントを使用し、該一部を除いた他の歯に金Au冠を使用することなどがある。
このような使用が行われると、金Au冠と、プラチナ冠又は歯科用インプラントの何れかとが同時に同一人の生体内で体液に浸された状態となり、また体液には塩分などが含まれていることから、金Au冠が陽極(+)となりプラチナが陰極(−)となって電池が形成されるのであり、これがために金Au冠と、プラチナ冠又は歯科用インプラントの何れかとの間に電流が流れるものとなる。
該電流の発生は、陰極としてのプラチナをイオン化させて体液中に溶出させるのであり、このように溶出されたプラチナイオンは血液と一緒に生体の全体に循環され漸次に蓄積され、やがて重金属作用による金属アレルギーを誘発し、皮膚病を発症させるのである。
該皮膚病は、薬品による治療では治り難く長年に亘って通院する者も少なくないのであり、やっと近年、歯科処置に起因した該皮膚病が問題視されるようになり、研究の進んでいる病院において具体的な対策が取られ始めているのが実情である。
特開2002−143185号公報 特表2002−533165号公報
上記背景技術における金Au冠と、プラチナ冠などとの関係は代表例であり、このような関係は、金Au冠に代えてイオン化傾向の比較的弱い金属を含む金属冠を使用し、他方ではプラチナ冠に代えてイオン化傾向の比較的強い金属を含む金属冠を使用したときも同じであり、この場合には、前者金属冠が陽極(+)となり、後者金属冠が陰極(−)となる電池が形成されるのであり、やはり、後者の金属冠に含まれる金属がイオン化されて体内に溶出し、該溶出した金属イオンが程度の違いはあるものの既述と同様に金属アレルギーを誘発し皮膚病を発症させる恐れがある。
該皮膚病に対する病院での対策として、生体内で有害となっている金属イオンの所在などを検査し、該金属イオンの原因をなしている金属を口腔内から取り出して支障のない金属や非金属材料で補修するような治療が行われている。
しかし、このような治療は上記皮膚病が発症した後に行われるものであって、上記皮膚病を未然に防止するものではないのである。
本発明は、生体内に溶出した金属イオンに起因した上記皮膚病を未然に防止し得る歯科用金属冠及び歯科用インプラントを提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため、本発明の歯科用金属冠及び歯科用インプラントは次のようなものとなされている。
即ち、本発明に係る歯科用金属冠は、請求項1に記載したように、金属材料からなる本体に、該本体の金属材料とはイオン化傾向の強さが異なり且つ純度が特定割合を超える金属が溶着され若しくはメッキされたものである。
具体的な金属冠としては、例えば、請求項2〜5に記載したようなものがある。
即ち、請求項2に記載した金属冠は、金Auを含む金属材料からなる本体の内面に、純度が特定割合を超えるプラチナ又はチタンが溶着され若しくはメッキされたものである。
請求項3に記載した金属冠は、金Auを含む金属材料からなる本体の外面で且つ、口腔内での使用状態において他人が直視し難い範囲となる箇所に、純度が特定割合を超えるプラチナ又はチタンが溶着され若しくはメッキされたものである。
請求項4に記載した金属冠は、プラチナを含む金属材料からなる本体の内面に、純度が特定割合を超える金Auが溶着され若しくはメッキされたものである。
請求項5に記載した金属冠は、プラチナを含む金属材料からなる本体の外面で且つ、口腔内での使用状態において他人が直視し難い範囲となる箇所に、純度が特定割合を超える金Auが溶着され若しくはメッキされたものである。
次に本発明に係る歯科用インプラントは次のようなものとなすのであって、即ち、請求項6に記載したように、チタン、ジルコニウム、ハフニウム又はタンタルなどを含む金属材料からなる本体の上部表面に金Auが溶着され若しくはメッキされたものである。ここに、本体は歯茎に埋め込まれる側が下部であり、該下部の反対側が上部である。
以上に記載した本発明によれば、次のような効果が得られる。
即ち、1人の口腔内において離れて位置している少なくとも2箇所のうちの一方の箇所にイオン化傾向の強い金属を含む本体を備えた歯科用金属冠又は歯科用インプラントを使用し、他方の箇所にイオン化傾向の弱い金属を含む本体を備えた歯科用金属冠又は歯科用インプラントを使用する場合、前記2箇所のそれぞれに、対応する金属からなる本発明に係る歯科用金属冠又は歯科用インプラントを使用することにより、一方の箇所に使用された歯科用金属冠又は歯科用インプラントと、他方の箇所に使用された歯科用金属冠又は歯科用インプラントとの間に体液を通じて電流が流れることはなくなるのであり、従って電流の発生により生体内に生成されていた金属イオンに起因した金属アレルギーによる従来の皮膚病の発症を防止することができるのである。
さらに具体的に説明すると、前記一方の箇所に使用される歯科用金属冠又は歯科用インプラントはその本体にイオン化傾向が弱く且つ純度が特定割合を超える金属を溶着又はメッキしたものとなし、また前記他方の箇所に使用される歯科用金属冠又は歯科用インプラントはその本体にイオン化傾向が強く且つ純度が特定割合を超える金属を溶着又はメッキしたものとなすのであり、これにより歯科用金属冠又は歯科用インプラントに起因した電流は発生せず、該電流に起因した金属アレルギーの誘発は阻止されるものとなる。
特に、前記他方の箇所にイオン化傾向の最も弱い金属である金Auを含む本体を備えた歯科用金属冠を使用する場合においては、何らの対策も取らないと、前記一方の箇所の歯科用金属冠又は歯科用インプラントと、前記他方の箇所に使用された歯科用金属冠との間に体液(塩分が含まれている)を通じて比較的強い電流が流れ、障害となる金属イオンが比較的多く発生するようになるのであり、またイオン化傾向の比較的強い金属を含む本体を備えた歯科用金属冠としては本体にプラチナを含むものが多用されると共に、イオン化傾向の比較的強い材料からなる本体を備えた歯科用インプラントとしてはチタン、ジルコニウム、ハフニウム又はタンタルなどの金属材料を含むものが多用されているのであり、このような実情を考慮すると、請求項2〜6に記載された本発明に係る歯科用金属冠や歯科用インプラントは、歯科用金属冠又は歯科用インプラントに起因した金属アレルギーの誘発を阻止する上で特に効果的に寄与するものである。
また請求項2又は4記載の歯科用金属冠によればその本体の内面に溶着又はメッキが施されたものとなされるため、口腔内で長く使用されても、本体に溶着又はメッキされた金属が摩耗することはないのであり、また請求項6記載の歯科用インプラントによれば義歯で覆われる本体の上部表面に溶着又はメッキが施されたときは、先と同様に、口腔内で長く使用されても、本体に溶着又はメッキされた金属が摩耗することはないのであり、従って歯科用金属冠又は歯科用インプラントに起因した金属アレルギーの誘発は永続的に防止されるのである。また請求項2〜6に記載の歯科用金属冠又は歯科用インプラントはその使用状態において溶着箇所やメッキ箇所が他人に直視されない状態となって口腔内の歯色の美観を損ねることのないものとなる。
さらに本発明に係る歯科用金属冠であってメッキされたものにおいては、メッキされた金属が極めて少量で均等な薄厚となるため、歯科医が本発明品を歯に嵌着する処置を従来の金属冠の場合と殆ど変わりなく行えるものとなすことができ、また本発明に係る歯科用金属冠又は歯科用インプラントであってメッキされたものにおいては、メッキされた金属が極めて少量で均等な薄厚となるため、本発明品の重量や製造コストの過度な増大を回避できるものである。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る歯科用金属冠を示す断面図、図2は本発明に係る歯科用インプラントを示す断面図、図3は口腔内の下側の顎の歯列に前記歯科用金属冠や前記歯科用インプラントを使用した状態を示す平面図、図4は口腔内の下顎に前記歯科用インプラントなどを使用した状態を示す側面図である。
図1に示すように、本発明に係る歯科用金属冠1は、金属材料からなる本体2の内面に本体2の金属材料とはイオン化傾向の強さが異なり且つ純度が特定割合を超える金属3を溶着又はメッキしたものとなす。
該歯科用金属冠1は、例えば、次の第1から第5までのものとなす。
即ち、第1の歯科用金属冠1は、金Auを含む金属材料からなる本体2の内面に、純度が特定割合を超えるプラチナからなる金属3を溶着又はメッキしたものとなす。
第2の歯科用金属冠1は、金Auを含む金属材料からなる本体2の内面に、純度が特定割合を超えるチタンからなる金属3を溶着又はメッキしたものとなす。
第3の歯科用金属冠1は、金Auを含む金属材料からなる本体2の外面で且つ、口腔内での使用状態において他人が直視し難い範囲となる箇所に、純度が特定割合を超えるプラチナからなる金属3を溶着又はメッキしたものとなす。
第4の歯科用金属冠1は、金Auを含む金属材料からなる本体2の外面で且つ、口腔内での使用状態において他人が直視し難い範囲となる箇所に、純度が特定割合を超えるチタンからなる金属3を溶着又はメッキしたものとなす。
第5の歯科用金属冠1は、プラチナを含む金属材料からなる本体2の内面に、純度が特定割合を超える金Auからなる金属3を溶着又はメッキしたものとなす。
第6の歯科用金属冠1は、プラチナを含む金属材料からなる本体2の外面で且つ、口腔内での使用状態において他人が直視し難い範囲となる箇所に、純度が特定割合を越える金Auからなる金属3を溶着又はメッキしたものとなす。
また本発明に係る歯科用インプラント4は、図2に示すように、チタン、ジルコニウム、ハフニウム又はタンタルなどを含む金属材料からなる本体5の上部表面に純度が特定割合を超える金Auからなる金属6を溶着又はメッキしたものとなす。
上記した歯科用金属冠1や歯科用インプラント4の本体2、5に溶着され又はメッキされる金属3、6の純度は成る可く高くなすのがよいのであって、例えば重量割合で90%程度以上のものとなす。
歯科用金属冠1のメッキは例えば、図示のように本体2の内面の頂部のみに施してもよいし、或いは本体2の内面の全体に施してもよい。
一方、歯科用インプラント4の溶着又はメッキは、本体5の上部表面にのみ施し下部に施してはならない。本体5に溶着又はメッキされた金属6が生体との馴染みを阻害するからである。さらに具体的に説明すると、歯科用インプラント4が歯茎に埋め込まれた状態において歯茎の表面よりも上側となる巾3mm程度の範囲に施すのが好ましいのであるが、これに限定するものではなく、支障の生じない範囲で歯茎表面より上側の適宜な位置に施すことも差し支えない。
歯科用金属冠1や歯科用インプラント4における溶着又はメッキされる金属の厚さは可能な範囲で薄厚となすのがよいのであって、例えば好ましくは0.2mm〜0.3mm程度となすのであり、また1個の歯科用金属冠1や歯科用インプラント4の本体2、5に溶着又はメッキされる金属3の重量は可能な範囲で多い方が好ましいものの、本発明の効果を得る上では例えば百分の1グラム〜数百分の1グラム程度で足りる。
次に上記した歯科用金属冠1や歯科用インプラント4の使用例について説明する。
図3に示すように、1人の口腔内において離れて位置している少なくとも2箇所p1、p2のうちの一方の箇所p1にイオン化傾向の強い金属を含む本体2、5を備えた歯科用金属冠1又は歯科用インプラント4を使用し、他方の箇所p2にイオン化傾向の弱い金属を含む本体2、5を備えた歯科用金属冠1又は歯科用インプラント2を使用する場合において、前記2箇所p1、p2のそれぞれに、本発明に係る歯科用金属冠1又は歯科用インプラント4を使用するのである。
さらに具体的には一方の箇所p1の歯科用金属冠1又は歯科用インプラント4はこれの本体2、5にイオン化傾向が弱くて純度が比較的高い金属3、6を溶着又はメッキしたものとなし、他方の箇所p2の歯科用金属冠1又は歯科用インプラント4はその本体2、5にイオン化傾向が強くて純度が比較的高い金属3、6を溶着又はメッキしたものとなす。
これにより、一方の箇所p1の歯科用金属冠1又は歯科用インプラント4と、前記他方の箇所p2の歯科用金属冠1又は歯科用インプラント4との間で、体液を通じて電流が流れることはなくなり、従って一方の箇所p1の歯科用金属冠1又は歯科用インプラント4の本体2、5の金属がイオンとなって生体内に溶出することはなくなり、該金属イオンによる金属アレルギーの誘発は阻止される。
次に本発明に係る歯科用金属冠1又は歯科用インプラント4をさらに限定した場合の複数の使用例について説明する。
a:使用例1
前記2箇所p1、p2のうちの一方の箇所p1の歯科用金属冠1として、第5又は第6の歯科用金属冠(本体2にプラチナを含み且つ金Auを溶着又はメッキされた金属冠)1を使用する場合においては、他方の箇所p2の歯科用金属冠1として、第1又は第3の歯科用金属冠(本体2に金Auを含み且つプラチナを溶着又はメッキされた金属冠)1を使用するのが好ましい。この際、第1又は第3の歯科用金属冠1を使用することに代えて、第2又は第4の歯科用金属冠(本体2に金Auを含み且つチタンを溶着又はメッキされた金属冠)1を使用することも次善の策として有益である。また他方の箇所p2に使用される第1又は第3の歯科用金属冠1に代えて、本発明に係る歯科用インプラント(本体に例えばチタンを含み且つ金Auを溶着又はメッキされたインプラント)4を使用することも体液に電流を生じ難くする上で有益である。
この場合、一方の箇所p1の前記第5又は第6の歯科用金属冠(本体にプラチナを含み且つ金を溶着又はメッキされた金属冠)2においてはイオン化傾向の異なる金属、即ち本体2に含まれるプラチナと、溶着又はメッキされた金Auとが通電可能に接続されているため、プラチナを含む本体2と、溶着又はメッキされた金属3である金Auとの間の電位差はゼロであり、プラチナを含む本体2と、溶着又はメッキされた金属3である金Auの間に体液を通じて電流が流れることはないのであり、また他方の箇所p2の第1又は第3の歯科用金属冠(本体2に金Auを含み且つプラチナを溶着又はメッキされた金属冠)1においても、イオン化傾向の異なる金属、即ち本体2に含まれる金Auと、溶着又はメッキされた金属3であるプラチナとが通電可能に接続されているため、金Auを含む本体2と、溶着又はメッキされた金属3であるプラチナとの間の電位差はゼロであり、これら金Auを含む本体2と、溶着又はメッキされた金属3であるプラチナの間に体液を通じて電流が流れることはない。また一方の箇所p1の第5又は第6の歯科用金属冠(本体2にプラチナを含み且つ金Auを溶着又はメッキされた金属冠)1と、他方の箇所p2の第1又は第3の歯科用金属冠(本体2に金Auを含み且つプラチナを溶着又はメッキされた金属冠)1とは、何れも、金Auとプラチナを組み合せているため、口腔内において殆ど電位差は生じるものとならず、これら2箇所p1、p2のそれぞれに位置された歯科用金属冠1、1同士の間に体液を通じ電流が流れることはない。従って一方の箇所p1の第5又は第6の歯科用金属冠1の本体2のプラチナや、他方の箇所p2の第1又は第3の歯科用金属冠1に溶着又はメッキされたプラチナが有害な重金属イオンとなって生体内に溶出することは防止される。
また上記のように他方の箇所p2に使用した第1又は第3の歯科用金属冠1に代えて、第2又は第4の歯科用金属冠(本体に金Auを含み且つチタンを溶着又はメッキされた金属冠)1を使用した場合には、第2又は第4の歯科用金属冠1は、イオン化傾向の異なる金属、即ち本体2に含まれる金Auと、溶着又はメッキされた金属3であるチタンとが通電可能に接続されているため、金Auを含む本体2と、溶着又はメッキされた金属3であるチタンとの間の電位差がゼロとなって、金Auを含む本体と、溶着又はメッキされた金属3であるチタンとの間に体液を通じて電流が流れることはないのである。そして、一方の箇所p1に使用した第5又は第6の歯科用金属冠1はプラチナと金Auを組み合わせたものであり、また他方の箇所p2の第2又は第4の歯科用金属冠1はチタンと金Auを組み合わせたものであることから、一方の箇所p1に使用した第2又は第4の歯科用金属冠1と、他方の箇所p2に使用した第5又は第6の歯科用金属冠1との間の材料の差異は、一方にプラチナが含まれ他方にチタンが含まれているということであり、これらプラチナとチタンのイオン化傾向の相違はこれらの何れかが金Auである場合のそれに較べると小さくなり、従って一方の箇所p1に使用した第5又は第6の歯科用金属冠1と、他方の箇所p2に使用した第5又は第6の歯科用金属冠p2との間に体液を通じて電流が流れることは抑制されるものとなる。従って、この場合も一方の箇所p1の第5又は第6の歯科用金属冠1の本体2のプラチナや、他方の個所の第2又は第4の歯科用金属冠1にメッキされたチタンが有害な重金属イオンとなって生体内に溶出することは防止される。
b:使用例2
前記一方の箇所p1に本発明に係る歯科用インプラント(本体5にチタンを含み且つ金Auを溶着又はメッキされたインプラント)1を使用する場合においては、前記他方の箇所p2に使用される歯科用金属冠として、本発明に係る第2又は第4の歯科用金属冠(本体に金Auを含み且つチタンを溶着又はメッキされた金属冠)1を使用するのが好ましい。この際、第2又は第4の歯科用金属冠1を使用することに代えて、第1又は第3の歯科用金属冠1を使用することも次善の策として有益である。
この場合、一方の箇所p1の本発明に係る歯科用インプラントにおいてはイオン化傾向の異なる金属、即ち本体5に含まれるチタンと、溶着又はメッキされた金属6である金Auが通電可能に接続されているため、チタンを含む本体5と、溶着又はメッキされた金属6である金Auの間の電位差はゼロであり、チタンを含む本体5と、溶着又はメッキされた金Auとの間に体液を通じて電流が流れることはないのであり、また他方の箇所p2の第2又は第4の歯科用金属冠(本体2に金Auを含み且つチタンを溶着又はメッキされた金属冠)1においても、イオン化傾向の異なる金属、即ち本体に含まれる金Auと、溶着又はメッキされた金属3であるチタンとが通電可能に接続されているため、金Auを含む本体2と、溶着又はメッキされた金属3であるチタンの間の電位差はゼロであり、金Auを含む本体2と、溶着又はメッキされた金属3であるチタンの間に体液を通じて電流が流れることはない。また一方の箇所p1の本発明に係る歯科用インプラント4と、他方の箇所の第2又は第4の歯科用金属冠1とは、何れも、金Auとチタンを組み合せているため、口腔内において殆ど電位差は生じるものとならず、電流がこれら歯科用インプラント4と歯科用金属冠1同士の間に体液を通じて流れることはない。従って一方の箇所p1の本発明に係る歯科用インプラント4の本体5に含まれるチタンや、他方の箇所p2の第2又は第4の歯科用金属冠に溶着又はメッキされたチタンが有害な重金属イオンとなって生体内に溶出することは防止される。
また上記のように前記他方の箇所p2に使用した前記第2又は第4の歯科用金属冠1に代えて、第1又は第3の歯科用金属冠1を使用した場合には、第1又は第3の歯科用金属冠(本体2に金Auを含み且つプラチナを溶着又はメッキされた金属冠)1は、イオン化傾向の異なる金属、即ち本体2に含まれる金Auと、溶着又はメッキされた金属3であるプラチナが通電可能に接続されているため、金Auを含む本体2と、溶着又はメッキされた金属であるプラチナとの間の電位差がゼロとなって、これら金Auを含む本体2と、溶着又はメッキされた金属3であるプラチナの間に体液を通じて電流が流れることはないのである。そして、一方の箇所p1に使用した本発明に係る歯科用インプラント4はチタンと金Auを組み合わせたものであり、他方の箇所p2の第1又は第3の歯科用金属冠1は金Auとプラチナを組み合わせたものであることから、一方の箇所p1に使用した本発明に係る歯科用インプラント4と、他方の箇所p2に使用した第1又は第3の歯科用金属冠1との間の材料の差異は一方にチタンが含まれ他方にプラチナが含まれるということであり、これらチタンとプラチナのイオン化傾向の相違はこれらの何れかが金Auである場合のそれに較べると小さくなり、従って電流が一方の箇所p1に使用した本発明に係る歯科用インプラント4と、他方の箇所p2に使用した第1又は第3の歯科用金属冠1との間に体液を通じて流れることは抑制されるものとなり、この場合も一方の箇所p1の本発明に係る歯科用インプラント4の本体5のチタンや、他方の箇所p2の第1又は第3の歯科用金属冠1に溶着又はメッキされたプラチナが有害な重金属イオンとなって生体内に溶出することは防止される。
c:使用例3
本発明に係る歯科用インプラント4は本体5の下寄り部位を顎骨にねじ込まれ本体5の上部に義歯7が固定される。この際、本体5上の溶着箇所又はメッキ個所は生体に触れないようになされるのであり、従って歯科用インプラント4は生体と接触する範囲での生体との馴染み性を維持され生体に確実に固定されるものとなる。
このような歯科用インプラント4の使用において義歯7が金属材料となされる場合について説明すると、義歯7と歯科用インプラント4とは一般には非通電性の接着剤を介して固定されるため、該義歯7はこれの内面箇所に、或いは、これの外面となる箇所でしかも口腔内での使用状態において他人が直視し難い範囲となる箇所に所要の金属(金又はプラチナ又はチタンなど)を溶着又はメッキしたものとなす必要があるのである。該義歯7も本発明の金属冠の範疇に含まれるものであり、既述したところと同様に作用するものである。
なお、上記義歯7が金属材料で歯科用インプラント4の本体5上部に通電可能に固定されるときは、歯科用インプラント4の溶着又はメッキを省略して、該義歯7の内面箇所に、或いは、該義歯7の外面箇所でしかも口腔内での使用状態において他人が直視し難い範囲となる箇所に所要の金属(金又はプラチナ又はチタンなど)を溶着又はメッキするようになすことも差し支えない。この場合には歯科用インプラント(溶着又はメッキの省略されたもの)は義歯7と同電位となって陰極(−)となるのを防止され金属イオンの体内への溶出は阻止される。
d:使用例4
上述した使用例1、2では、1人の口腔内において少なくとも2箇所p1、p2にイオン化傾向の強さの異なる金属を含む本体2、5を備えた歯科用金属冠1又は歯科用インプラント4を使用する場合について説明したが、この使用例では、前記一方の箇所p1内において隣接した歯同士のそれぞれについて、本発明に係る歯科用金属冠1又は本発明に係る歯科用インプラント4を既述したところに準じて使用するのである。
該使用状態では、本発明に係る歯科用金属冠1や、金属材料で形成された義歯7を固定された本発明に係る歯科用インプラント4は互いに接触した状態の下ではこれらの間での通電が可能になるため、本発明に係る歯科用金属冠1や本発明に係る歯科用インプラント4を使用する意味はない。しかし、歯科用金属冠1や歯科用インプラント4は使用しているうちに歯茎上で僅かではあるが動くことがあり、これに起因して一方の箇所p1の範囲内で該範囲内に存在している歯科用金属冠1や歯科用インプラント4の何れかが他の歯科用金属冠1や歯科用インプラント4から電気的に非接続の状態に離れることがある。このような状態になったとき、一方の個所p1の範囲内で互いに離れた複数の歯科用金属冠1又は歯科用インプラント4のそれぞれの関係は使用例1、2における2つの個所p1、p2の歯科用金属冠1又は歯科用インプラント4の関係と等価となり、従って互いに隣接した複数の歯のみに歯科用金属冠又は歯科用インプラントを使用する場合においても、それらの歯のそれぞれに本発明に係る歯科用金属冠1又は歯科用インプラントを使用することで、使用例1、2におけると同様な利益が得られることがあり得るのである。
本発明に係る歯科用金属冠を示す断面図である。 本発明に係る歯科用インプラントを示す図である。 口腔内の下側の顎の歯列に前記歯科用金属冠や前記歯科用インプラントを使用した状態を示す平面図である。 口腔内の下顎に前記歯科用インプラントなどを使用した状態を示す側面図である。
符号の説明
1 歯科用金属冠
2 本体
3 金属
4 歯科用インプラント
5 本体
6 金属

Claims (6)

  1. 金属材料からなる本体に、該本体の金属材料とはイオン化傾向の強さが異なり且つ純度が特定割合を超える金属が溶着され若しくはメッキされたことを特徴とする歯科用金属冠。
  2. 金Auを含む金属材料からなる本体の内面に、純度が特定割合を超えるプラチナ又はチタンが溶着され若しくはメッキされたことを特徴とする歯科用金属冠。
  3. 金Auを含む金属材料からなる本体の外面で且つ、口腔内での使用状態において他人が直視し難い範囲となる箇所に、純度が特定割合を超えるプラチナ又はチタンが溶着され若しくはメッキされたことを特徴とする歯科用金属冠。
  4. プラチナを含む金属材料からなる本体の内面に、純度が特定割合を超える金Auが溶着され若しくはメッキされたことを特徴とする歯科用金属冠。
  5. プラチナを含む金属材料からなる本体の外面で且つ、口腔内での使用状態において他人が直視し難い範囲となる箇所に、純度が特定割合を超える金Auが溶着され若しくはメッキされたことを特徴とする歯科用金属冠。
  6. チタン、ジルコニウム、ハフニウム又はタンタルなどを含む金属材料からなる本体の上部表面に金Auが溶着され若しくはメッキされたことを特徴とする歯科用インプラント。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011527200A (ja) * 2008-07-09 2011-10-27 ノベル バイオケア サーヴィシィズ アーゲー 医療用インプラントおよび植設方法
WO2012142127A1 (en) * 2011-04-11 2012-10-18 Triodent Holdings Limited Dental implant and crown and method of placing a dental implant and crown in a single visit

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