JP2006184897A - 光記録媒体用フィルタ、光記録媒体及びその製造方法、並びに光記録方法及び光再生方法 - Google Patents

光記録媒体用フィルタ、光記録媒体及びその製造方法、並びに光記録方法及び光再生方法 Download PDF

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【課題】入射角が変化しても選択反射波長にずれが生じることなく、情報光及び参照光による光記録媒体の反射膜からの乱反射を防止し、ノイズの発生を防止することが可能な光記録媒体用フィルタ、該フィルタを用いた高密度記録可能な光記録媒体などの提供。
【解決手段】顔料及び染料の少なくともいずれかの色材を含有する色材含有層を有する光記録媒体用フィルタである。該色材が赤色顔料である態様、互いに屈折率の異なる誘電体薄膜を複数積層した誘電体蒸着層を有する態様、誘電体蒸着層が前記色材含有層上にある態様、などが好ましい。基板と、該基板上にホログラフィを利用して情報が記録される記録層と、前記基板と該記録層との間にフィルタ層とを有してなり、前記フィルタ層が顔料及び染料の少なくともいずれかの色材を含有する色材含有層を有する光記録媒体である。
【選択図】図5

Description

本発明は、今までにない高密度画像記録が可能なホログラム型の光記録媒体における波長選択反射膜として好適に用いられる光記録媒体用フィルタ、該光記録媒体用フィルタを用いた光記録媒体及び該光記録媒体の製造方法、並びに該光記録媒体を用いた光記録方法及び光再生方法に関する。
高密度画像データ等の大容量の情報を書き込み可能な記録媒体の一つとして光記録媒体が挙げられる。この光記録媒体としては、例えば、光磁気ディスク、相変化型光ディスク等の書換型光記録媒体やCD−R等の追記型光記録媒体については既に実用化されているが、光記録媒体の更なる大容量化に対する要求は高まる一方である。しかし、従来より提案されている光記録媒体は全て二次元記録であり、記録容量の増大化には限界があった。そこで、近時、三次元的に情報を記録可能なホログラム型光記録媒体が注目されている。
前記ホログラム型光記録媒体は、一般に、二次元的な強度分布が与えられた情報光と、該情報光と強度がほぼ一定な参照光とを感光性の記録層内部で重ね合わせ、それらが形成する干渉パターンを利用して記録層内部に光学特性の分布を生じさせることにより、情報を記録する。一方、書き込んだ情報を読み出す(再生する)際には、記録時と同様の配置で参照光のみを記録層に照射し、記録層内部に形成された光学特性分布に対応した強度分布を有する再生光として記録層から出射される。
このホログラム型光記録媒体では、記録層内に光学特性分布が三次元的に形成されるので、一の情報光により情報が書き込まれた領域と、他の情報光により情報が書き込まれた領域とを部分的に重ね合わせること、即ち多重記録が可能である。デジタルボリュームホログラフィを利用した場合には、1スポットの信号対雑音比(S/N比)は極めて高くなるので、重ね書きによりS/N比が多少低くなっても元の情報を忠実に再現できる。その結果、多重記録回数が数百回までに及び、光記録媒体の記録容量を著しく増大させることができる(特許文献1参照)。
このようなホログラム型の光記録媒体としては、例えば、図1に示すように、下側基板1表面にサーボピットパターン3を設け、このサーボピットパターン表面にアルミニウム等からなる反射膜2と、この反射膜上に記録層4と、この記録層上に上側基板5とを有するものが提案されている(特許文献2参照)。
しかし、図1に示す構成の光記録媒体20では、サーボゾーンと記録ゾーンとが面内で分かれており、その分、記録密度が半減してしまうという問題がある。
このため、特許文献3では、情報光及び参照光として円偏光を用い、記録層と反射膜との間に、フィルタ層としてのコレステリック液晶層又はダイクロイックミラーを設け、記録層とサーボ層を厚み方向に重ねている。この手法により記録密度は倍増する。また、前記フィルタ層として情報光の円偏光と同じ旋回方向を螺旋構造に持つ単層のコレステリック液晶層を用いると、生産性に優れ、光記録媒体を安価に大量生産することができ、垂直入射0°におけるフィルタ効果は良好となる。しかし、この提案では、入射角が変化すると選択反射波長にずれが生じ、入射光が10°以上傾くと情報光及び参照光がフィルタ層を通過して反射膜まで到達して反射され、ノイズが生じる。このことは、レンズで絞った±10°以上の通常の光記録媒体におけるレンズ光学系の入射光には使用できないことを意味する。
また、前記コレステリック液晶層によるフィルタは、生産コストが低く抑えることができ、量産に適した手法である。しかし、このコレステリック液晶層からなるフィルタは書き込み光、又は読み取り光(350〜600nm)が円偏光のみの場合には十分な反射ができるが、線偏光や常光に記録システムの設計が変わると反射率が最低20%まで落ち込み、その分、漏れ光が多くなってしまうという問題がある。
一方、前記ダイクロイックミラーを用いて前記通常のレンズ光学系に対応できる膜を設計すると50層以上の多層蒸着が必要となり、極めて高コストな光記録媒体となってしまう。
したがって入射角が変化しても選択反射波長にずれが生じることなく、情報光及び参照光による光記録媒体の反射膜からの乱反射を防止し、ノイズの発生を防止することが可能なホログラム型の光記録媒体を効率よく低コストに大量生産することは未だ実現されておらず、その速やかな提供が望まれているのが現状である。
特開2002−123949号公報 特開平11−311936号公報 特開2004−265472号公報
本発明は、従来における前記問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、入射角が変化しても選択反射波長にずれが生じることなく、情報光及び参照光による光記録媒体の反射膜からの乱反射を防止し、ノイズの発生を防止することが可能な光記録媒体用フィルタ、該光記録媒体用フィルタを用いた今までにない高密度記録可能なホログラム型の光記録媒体及び該光記録媒体を効率よく低コストで製造できる光記録媒体の製造方法、並びに、該光記録媒体を用いた光記録方法及び光再生方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 顔料及び染料の少なくともいずれかの色材を含有する色材含有層を有することを特徴とする光記録媒体用フィルタである。
<2> 色材が赤色顔料である前記<1>に記載の光記録媒体用フィルタである。
<3> 赤色顔料における532nmの光に対する透過率が33%以下であり、かつ655nmの光に対する透過率が66%以上である前記<2>に記載の光記録媒体用フィルタである。
該<1>から<3>のいずれかに記載の光記録媒体用フィルタにおいては、顔料及び染料の少なくともいずれかの色材を含有する色材含有層を有するので、例えば、532nmの光に対する透過率が33%以下であり、かつ655nmの光に対する透過率が66%以上であり、フィルタを通過した漏れ光(532nm)を吸収し、サーボ光(655nm)を通過させることができ、ノイズの発生を防止できる。
<4> 互いに屈折率の異なる誘電体薄膜を複数層積層した誘電体蒸着層を有する前記<1>から<3>のいずれかに記載の光記録媒体用フィルタである。
<5> 誘電体蒸着層が、高屈折率の誘電体薄膜と低屈折率の誘電体薄膜とを交互に複数層積層した前記<4>に記載の光記録媒体用フィルタである。
<6> 誘電体蒸着層が、誘電体薄膜を2〜20層積層した前記<4>から<5>のいずれかに記載の光記録媒体用フィルタである。
<7> 色材含有層上に誘電体蒸着層を有する前記<4>から<6>のいずれかに記載の光記録媒体用フィルタである。
該<4>から<7>のいずれかに記載の光記録媒体用フィルタにおいては、色材含有層、好ましくは色材含有層上に誘電体蒸着層を積層することによって、入射角が変化しても選択反射波長にずれが生じることなく、例えば、入射角度±40°における、655nmでの光透過率が50%以上であり、かつ532nmでの光反射率が30%以上となり、照射光反射の角度依存性を解消することができる。
<8> 第一の波長の光を透過し、該第一の波長の光と異なる第二の波長の光を反射する前記<1>から<7>のいずれかに記載の光記録媒体用フィルタである。
<9> 第一の波長の光が350〜600nmであり、かつ第二の波長の光が600〜900nmである前記<8>に記載の光記録媒体用フィルタである。
<10> 入射角度±40°における、655nmでの光透過率が50%以上であり、かつ532nmでの光反射率が30%以上である前記<1>から<9>のいずれかに記載の光記録媒体用フィルタである。
<11> ホログラフィを利用して情報を記録する光記録媒体の選択反射膜として用いられる前記<1>から<10>のいずれかに記載の光記録媒体用フィルタである。
<12> 光記録媒体が、情報光及び参照光を同軸光束として該光記録媒体に照射し、前記情報光と前記参照光との干渉による干渉パターンによって情報を記録する前記<11>に記載の光記録媒体用フィルタである。
<13> 上側基板と、下側基板と、該下側基板上にホログラフィを利用して情報を記録する記録層と、前記下側基板と該記録層との間にフィルタ層とを有してなり、前記フィルタ層が、顔料及び染料の少なくともいずれかの色材を含有する色材含有層を有することを特徴とする光記録媒体である。
本発明の光記録媒体においては、上記構成により、入射角が変化しても選択反射波長にずれが生じることなく、記録又は再生時に用いられる情報光及び参照光、さらに再生光は、反射膜に到達しないので、反射面上での乱反射による拡散光が発生することを防ぐことができる。従って、この拡散光によって生じるノイズが再生像に重畳されてCMOSセンサ又はCCD上で検出されることもなく、再生像が少なくともエラー訂正可能な程度に検出することができるようになる。拡散光によるノイズ成分はホログラムの多重度が大きくなればなるほど大きな問題となる。つまり、多重度が大きくなればなるほど、例えば多重度が10以上になると、1つのホログラムからの回折効率が極めて小さくなり、拡散ノイズがあると再生像の検出が非常に困難となるのである。本発明によれば、このような困難性は除去することができ、今までにない高密度画像記録が実現できる。
<14> 色材が赤色顔料である前記<13>に記載の光記録媒体である。
<15> 赤色顔料における532nmの光に対する透過率が33%以下であり、かつ655nmの光に対する透過率が66%以上である前記<14>に記載の光記録媒体である。
該<14>から<15>のいずれかに記載の光記録媒体においては、顔料及び染料の少なくともいずれかの色材を含有する色材含有層を有するので、例えば、532nmの光に対する透過率が33%以下であり、かつ655nmの光に対する透過率が66%以上であり、フィルタを通過した漏れ光(532nm)を吸収し、サーボ光(655nm)を通過させることができ、ノイズの発生を防止できる。
<16> フィルタ層が、互いに屈折率の異なる誘電体薄膜を複数層積層した誘電体蒸着層を有する前記<13>から<15>のいずれかに記載の光記録媒体である。
<17> 誘電体蒸着層が、高屈折率の誘電体薄膜と低屈折率の誘電体薄膜とを交互に複数層積層した前記<16>に記載の光記録媒体である。
<18> 誘電体蒸着層が、誘電体薄膜を2〜20層積層した前記<16>から<17>のいずれかに記載の光記録媒体である。
<19> フィルタ層が、色材含有層上に誘電体蒸着層を有する前記<16>から<18>のいずれかに記載の光記録媒体である。
該<16>から<19>のいずれかに記載の光記録媒体においては、色材含有層、好ましくは色材含有層上に誘電体蒸着層を積層することによって、入射角が変化しても選択反射波長にずれが生じることなく、例えば、入射角度±40°の光における、655nmでの光透過率が50%以上であり、かつ532nmでの光反射率が30%以上となり、照射光反射の角度依存性を解消することができる。
<20> フィルタ層が、第一の波長の光を透過し、該第一の波長の光と異なる第二の波長の光を反射する前記<13>から<19>のいずれかに記載の光記録媒体である。
<21> 第一の波長の光が350〜600nmであり、かつ第二の波長の光が600〜900nmである前記<20>に記載の光記録媒体である。
<22> フィルタ層内の±40°以内の光における655nmでの光透過率が50%以上であり、かつ532nmでの光反射率が30%以上である前記<13>から<21>のいずれかに記載の光記録媒体である。
<23> 基板が、サーボピットパターンを有する前記<13>から<22>のいずれかに記載の光記録媒体である。
<24> サーボピットパターン表面に反射膜を有する前記<23>に記載の光記録媒体である。
<25> 反射膜が、金属反射膜である前記<24>に記載の光記録媒体である。
<26> フィルタ層と反射膜との間に、基板表面を平滑化するための第1ギャップ層を有する前記<24>から<25>のいずれかに記載の光記録媒体である。該<26>に記載の光記録媒体においては、フィルタ層と反射膜との間に第1ギャップ層を設けることにより、反射膜を保護すると共に、記録層に生成されるホログラムの大きさを調整することができる。
<27> 記録層とフィルタ層との間に、第2ギャップ層を有する前記<13>から<26>のいずれかに記載の光記録媒体である。該<27>に記載の光記録媒体においては、前記第2ギャップ層を設けて、情報光及び再生光がフォーカシングするポイントを存在させることができる。このエリアをフォトポリマーで埋めていると過剰露光によるモノマーの過剰消費が起こり多重記録能が下がってしまう。そこで、無反応で透明な第2ギャップ層を設けることが有効となる。
<28> 上側基板と、下側基板と、該下側基板上にホログラフィを利用して情報を記録する記録層と、前記下側基板と該記録層との間にフィルタ層とを有する光記録媒体の製造方法であって、
前記<1>から<12>のいずれかに記載の光記録媒体用フィルタを光記録媒体形状に加工し、該加工したフィルタを前記下側基板と貼り合わせてフィルタ層を形成するフィルタ層形成工程を少なくとも含むことを特徴とする光記録媒体の製造方法である。
本発明の光記録媒体の製造方法においては、前記フィルタ層形成工程では、光記録媒体用フィルタを光記録媒体形状に切り出し、該切り出したフィルタを前記下側基板と貼り合わせてフィルタ層を形成するので、従来に比べて効率よく、低コストで光記録媒体を大量生産することができる。
<29> 前記<13>から<27>のいずれかに記載の光記録媒体に対し情報光及び参照光を同軸光束として照射し、該情報光と参照光との干渉による干渉パターンによって情報を記録層に記録することを特徴とする光記録方法である。
本発明の光記録方法においては、本発明の前記光記録媒体を用いて、情報光及び参照光を同軸光束として照射し、該情報光と参照光との干渉による干渉パターンによって情報を記録層に記録することにより、今までにない高密度記録を実現することができる。
<30> 前記<29>に記載の光記録方法により記録層に記録された干渉パターンに参照光を照射して情報を再生することを特徴とする光再生方法である。
本発明の光再生方法においては、本発明の前記光記録方法により記録層に記録された干渉パターンを効率よく、正確に読み取って高密度記録情報を再生することができる。
(光記録媒体用フィルタ)
本発明の光記録媒体用フィルタは、少なくとも色材含有層を有してなり、誘電体蒸着層、基材、更に必要に応じてその他の層を有してなる。
−色材含有層−
前記色材含有層は、色材を含有してなり、バインダー樹脂、溶剤、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記色材としては、顔料及び染料の少なくともいずれかが好適に挙げられ、これらの中でも、532nmの光を吸収し、655nmのサーボ光を透過させる観点から、赤色染料、赤色顔料が好ましく、赤色顔料が特に好ましい。
前記赤色染料としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、C.I.アシッドレッド1,8,13,14,18,26,27,35,37,42,52,82,87,89,92,97,106,111,114,115,134,186,249,254,289等の酸性染料;C.I.ベーシックレッド2,12,13,14,15,18,22,23,24,27,29,35,36,38,39,46,49,51,52,54,59,68,69,70,73,78,82,102,104,109,112等の塩基性染料;C.I.リアクティブレッド1,14,17,25,26,32,37,44,46,55,60,66,74,79,96,97等の反応性染料、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記赤色顔料としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、C.I.ピグメントレッド9、C.I.ピグメントレッド97、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド168、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド180、C.I.ピグメントレッド192、C.I.ピグメントレッド209、C.I.ピグメントレッド215、C.I.ピグメントレッド216、C.I.ピグメントレッド217、C.I.ピグメントレッド220、C.I.ピグメントレッド223、C.I.ピグメントレッド224、C.I.ピグメントレッド226、C.I.ピグメントレッド227、C.I.ピグメントレッド228、C.I.ピグメントレッド240、C.I.ピグメントレッド48:1、パーマネント・カーミンFBB(C.I.ピグメントレッド146)、パーマネント・ルビーFBH(C.I.ピグメントレッド11)、ファステル・ピンクBスプラ(C.I.ピグメントレッド81)、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、図2に示すように、532nmの光に対する透過率が10%以下であり、かつ655nmの光に対する透過率が90%以上である透過スペクトルを示す赤色顔料が特に好ましく用いられる。
前記色材の含有量としては、前記色材含有層の全固形質量に対し0.05〜90質量%が好ましく、0.1〜70質量%がより好ましい。前記含有量が0.05質量%未満であると、色材含有層の厚みが500μm以上必要となってしまうことがあり、90質量%を超えると、色材含有層の自己支持性がなくなり、色材含有層の作製工程中に膜が崩れてしまうことがある。
−バインダー樹脂−
前記バインダー樹脂としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリビニルアルコール樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体;塩化ビニル、酢酸ビニルとビニルアルコール、マレイン酸及びアクリル酸の少なくともいずれかとの共重合体;塩化ビニル/塩化ビニリデン共重合体;塩化ビニル/アクリロニロリル共重合体;エチレン/酢酸ビニル共重合体;ニトロセルロース樹脂等のセルロース誘導体;ポリアクリル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、分散性及び耐久性を更に高めるため、以上に挙げたバインダー樹脂分子中に、極性基(エポキシ基、COH、OH、NH、SOM、OSOM、PO、OPO(ただし、Mは水素原子、アルカリ金属、又はアンモニウムであり、一つの基の中に複数のMがあるときは互いに異なっていてもよい)を導入したものが好ましい。該極性基の含有量とてしてはバインダー樹脂1グラム当り10−6〜10−4当量が好ましい範囲である。
以上列挙したバインダー樹脂は、イソシアネート系の公知の架橋剤を添加して硬化処理されることが好ましい。
前記バインダー樹脂の含有量としては、前記色材含有層の全固形質量に対し10〜99.95質量%が好ましく、30〜99.9質量%がより好ましい。
前記各成分は、適当な溶媒に溶解乃至は分散し、塗布液に調製し、この塗布液を所望の塗布方法により後述する基材上に塗布することにより、色材含有層を形成することができる。
前記溶媒としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水、3−メトキシプロピオン酸メチルエステル、3−メトキシプロピオン酸エチルエステル、3−メトキシプロピオン酸プロピルエステル、3−エトキシプロピオン酸メチルエステル、3−エトキシプロピオン酸エチルエステル、3−エトキシプロピオン酸プロピルエステル等のアルコキシプロピオン酸エステル類;2−メトキシプロピルアセテート、2−エトキシプロピルアセテート、3−メトキシブチルアセテート等のアルコキシアルコールのエステル類;乳酸メチル、乳酸エチル等の乳酸エステル類;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン等のケトン類;γ−ブチロラクトン、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、クロロホルム、テトラヒドロフラン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記塗布方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、インクジェット法、スピンコート法、ニーダーコート法、バーコート法、ブレードコート法、キャスト法、ディップ法、カーテンコート法、などが挙げられる。
前記色材含有層の厚みは、例えば、0.5〜200μmが好ましく、1.0〜100μmがより好ましい。前記厚みが0.5μm未満であると、色材を包んで膜とするためのバインダー樹脂を十分な量添加することができなくなることがあり、200μmを超えると、フィルタの厚みが大きくなりすぎて、照射光及びサーボ光の光学系として過大なものが必要になることがある。
−誘電体蒸着層−
前記誘電体蒸着層は、前記色材含有層上に形成され、互いに屈折率の異なる誘電体薄膜を複数層積層してなり、波長選択反射膜とするためには、高屈折率の誘電体薄膜と低屈折率の誘電体薄膜とを交互に複数層積層することが好ましいが、2種以上に限定されず、それ以上の種類であっても構わない。
前記積層数は、2〜20層が好ましく、2〜12層がより好ましく、4〜10層が更に好ましく、6〜8層が特に好ましい。前記積層数が20層を超えると、多層蒸着により生産効率性が低下し、本発明の目的及び効果を達成できなくなることがある。
前記誘電体薄膜の積層順については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、隣接する膜の屈折率が高い場合にはそれより低い屈折率の膜を最初に積層する。その逆に隣接する層の屈折率が低い場合にはそれより高い屈折率の膜を最初に積層する。前記屈折率が高いか低いかの境目は1.8である。なお、屈折率が高いか低いかは絶対的なものではなく、高屈折率の材料の中でも、相対的に屈折率の大きいものと小さいものとが存在してもよく、これらを交互に使用しても構わない。
前記高屈折率の誘電体薄膜の材料としては、例えば、Sb、Sb、Bi、CeO、CeF、HfO、La、Nd、Pr11、Sc、SiO、Ta、TiO、TlCl、Y、ZnSe、ZnS、ZrO、などが挙げられる。これらの中でも、Bi、CeO、CeF、HfO、SiO、Ta、TiO、Y、ZnSe、ZnS、ZrOが好ましく、これらの中でも、SiO、Ta、TiO、Y、ZnSe、ZnS、ZrOが特に好ましい。
前記低屈折率の誘電体薄膜の材料としては、例えば、Al、BiF、CaF、LaF、PbCl、PbF、LiF、MgF、MgO、NdF、SiO、Si、NaF、ThO、ThF、などが挙げられる。これらの中でも、Al、BiF、CaF、MgF、MgO、SiO、Siが好ましく、これらの中でも、Al、CaF、MgF、MgO、SiO、Siが特に好ましい。
なお、前記誘電体薄膜の材料においては、原子比についても特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、成膜時に雰囲気ガス濃度を変えることにより、原子比を調整することができる。
前記誘電体薄膜の成膜方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビーム法、イオンアシスト法、レーザーアブレーション法等の物理的気相成長(PVD)法、熱CVD法、光CVD法、プラズマCVD法等の化学的気相成長(CVD)法、などが挙げられる。これらの中でも、物理的気相成長(PVD)法が好ましく、スパッタリング法が特に好ましい。
前記スパッタリングとしては、成膜レートの高いDCスパッタリング法が好ましい。なお、DCスパッタリング法においては、導電性が高い材料を用いることが好ましい。
また、前記スパッタリングにより多層成膜する方法としては、例えば、(1)1つのチャンバで複数のターゲットから交互又は順番に成膜する1チャンバ法と、(2)複数のチャンバで連続的に成膜するマルチチャンバ法とがある。これらの中でも、生産性及び材料コンタミネーションを防ぐ観点から、マルチチャンバ法が特に好ましい。
前記誘電体薄膜の厚みとしては、光学波長オーダーで、λ/16〜λの厚みが好ましく、λ/8〜3λ/4がより好ましく、λ/6〜3λ/8がより好ましい。
前記誘電体蒸着層は、該誘電体蒸着層中を伝播する光は、各誘電体薄膜毎に光の一部が多重反射し、それらの反射光が干渉して誘電体薄膜の厚みと光に対する膜の屈折率との積で決まる波長の光のみが選択的に透過される。また、誘電体蒸着層の中心透過波長は入射光に対して角度依存性を有しており、入射光を変化させると透過波長を変えることができる。
ただし、前記誘電体蒸着層の積層数を20層以下としたことにより、数%〜数十%の選択反射波長光がフィルタを漏れて透過するが、該漏れ光を前記誘電体蒸着層の直下に仕込んだ色材含有層で吸収してしまう。なお、前記色材含有層は赤色顔料や赤色染料を含んでいるので、350〜600nmの光は吸収するが、サーボ光として使用する600〜900nmの光は透過する。
前記色材含有層と前記誘電体蒸着層とを有する光記録媒体用フィルタの機能は、第一の波長の光を透過し、該第一の波長の光と異なる第二の波長の光を反射することが好ましく、前記第一の波長の光が350〜600nmであり、かつ第二の波長の光が600〜900nmであることが好ましい。そのためには、光学系側から見て、記録層、誘電体蒸着層、色材含有層、及びサーボビットパターンの順に積層されている構造の光記録媒体であることが好ましい。
また、前記光記録媒体用フィルタは、入射角度±40°における、655nmでの光透過率が50%以上(好ましくは80%以上)であり、かつ532nmでの光反射率が30%以上(好ましくは40%以上)であることが好ましい。
具体的には、色材含有層と誘電体蒸着層とを有する光記録媒体用フィルタは、正面(0°)からの垂直入射光に対して図3に示す反射特性を有する。これに対し、斜め方向からの入射光になると次第に短波長側にシフトしていき、40°傾斜時には図4に示すような反射特性を示す。
したがって図3及び図4の結果から、入射光がフィルタ層内において0°〜40°傾斜しても532nmでの30%以上の反射率が確保できているので、信号読み取りには何ら支障のない光記録媒体用フィルタが得られる。
次に、前記光記録媒体用フィルタの製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(1)後述する基材上に色材含有層を塗布形成し、該色材含有層上に誘電体蒸着層をスパッタリング法等により成膜する方法、(2)図5及び図6における第1ギャップ層8として前記バインダー樹脂と色材の混合物を添加する方法、などが挙げられる。
前記光記録媒体用フィルタの厚み(基材を除く色材含有層及び誘電体蒸着層の合計厚み)は、例えば、0.5〜200μmが好ましく、1〜100μmがより好ましい。
前記光記録媒体用フィルタは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、後述する基材上ごとディスク形状に加工(例えば、打ち抜き加工)されて、光記録媒体の下側基板上に配置されるのが好ましい。また、光記録媒体のフィルタ層に用いる場合には、基材を介さず直接下側基板上にフィルタ層を設けることもできる。
<基材>
前記基材としては、その形状、構造、大きさ等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記形状としては、例えば平板状、シート状などが挙げられ、前記構造としては、単層構造であってもいし、積層構造であってもよく、前記大きさとしては、前記光記録媒体用フィルタの大きさ等に応じて適宜選択することができる。
前記基材の材料としては、特に制限はなく、無機材料及び有機材料のいずれをも好適に用いることができる。
前記無機材料としては、例えば、ガラス、石英、シリコン、などが挙げられる。
前記有機材料としては、例えば、トリアセチルセルロース等のアセテート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリノルボルネン系樹脂、セルロース系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記基材は、適宜合成したものであってもよいし、市販品を使用してもよい。
前記基材の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、10〜500μmが好ましく、50〜300μmがより好ましい。前記基材の厚みが、10μm未満であると、基板の撓みにより密着性が低下することがある。一方、500μmを超えると、情報光と参照光の焦点位置を大きくずらさなければならなくなり、光学系サイズが大きくなってしまう。
本発明の光記録媒体用フィルタは、各種分野において使用することができ、ホログラム型の光記録媒体の形成乃至製造に好適に使用することができ、以下の本発明のホログラム型の光記録媒体及びその製造方法並びに光記録方法及び光再生方法に特に好適に使用することができる。
(光記録媒体)
本発明の光記録媒体は、上側基板と、下側基板と、該下側基板上に記録層と、前記下側基板と前記記録層との間にフィルタ層とを有してなり、反射膜、第1ギャップ層、第2ギャップ層、更に必要に応じてその他の層を有してなる。
前記フィルタ層としては、本発明の前記光記録媒体用フィルタが用いられる。
−基板−
前記基板は、その形状、構造、大きさ等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記形状としては、例えば、ディスク形状、カード形状などが挙げられ、光記録媒体の機械的強度を確保できる材料のものを選定する必要がある。また、記録及び再生に用いる光が基板を通して入射する場合は、用いる光の波長領域で十分に透明であることが必要である。
前記基板材料としては、通常、ガラス、セラミックス、樹脂、などが用いられるが、成形性、コストの点から、樹脂が特に好適である。
前記樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ABS樹脂、ウレタン樹脂、などが挙げられる。これらの中でも、成形性、光学特性、コストの点から、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂が特に好ましい。
前記基板は、適宜合成したものであってもよいし、市販品を使用してもよい。
前記基板には、半径方向に線状に延びる複数の位置決め領域としてのアドレス−サーボエリアが所定の角度間隔で設けられ、隣り合うアドレス−サーボエリア間の扇形の区間がデータエリアになっている。アドレス−サーボエリアには、サンプルドサーボ方式によってフォーカスサーボ及びトラッキングサーボを行うための情報とアドレス情報とが、予めエンボスピット(サーボピット)等によって記録されている(プリフォーマット)。なお、フォーカスサーボは、反射膜の反射面を用いて行うことができる。トラッキングサーボを行うための情報としては、例えば、ウォブルピットを用いることができる。なお、光記録媒体がカード形状の場合には、サーボピットパターンは無くても構わない。
前記基板の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、0.1〜5mmが好ましく、0.3〜2mmがより好ましい。前記基板の厚みが、0.1mm未満であると、ディスク保存時の形状の歪みを抑えられなくなることがあり、5mmを超えると、ディスク全体の重量が大きくなってドライブモーターに過剰な負荷をかけることがある。
−記録層−
前記記録層は、ホログラフィを利用して情報が記録され得るものであり、所定の波長の電磁波を照射すると、その強度に応じて吸光係数や屈折率などの光学特性が変化する材料が用いられる。
前記記録層の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(1)光照射で重合反応が起こり高分子化するフォトポリマー、(2)フォトリフラクティブ効果(光照射で空間電荷分布が生じて屈折率が変調する)を示すフォトリフラクティブ材料、(3)光照射で分子の異性化が起こり屈折率が変調するフォトクロミック材料、(4)ニオブ酸リチウム、チタン酸バリウム等の無機材料、(5)カルコゲン材料、などが挙げられる。
前記(1)のフォトポリマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、モノマー、及び光開始剤を含有してなり、更に必要に応じて増感剤、オリゴマー等のその他の成分を含有してなる。
前記フォトポリマーとしては、例えば、「フォトポリマーハンドブック」(工業調査会、1989年)、「フォトポリマーテクノロジー」(日刊工業新聞社、1989年)、SPIE予稿集 Vol.3010 p354−372(1997)、及びSPIE予稿集 Vol.3291 p89−103(1998)に記載されているものを用いることができる。また、米国特許第5,759,721号明細書、同第4,942,112号明細書、同第4,959,284号明細書、同第6,221,536号明細書、国際公開第97/44714号パンフレット、同第97/13183号パンフレット、同第99/26112号パンフレット、同第97/13183号パンフレット、特許第2880342号公報、同第2873126号公報、同第2849021号公報、同第3057082号公報、同第3161230号公報、特開2001−316416号公報、特開2000−275859号公報、などに記載されているフォトポリマーを用いることができる。
前記フォトポリマーに記録光を照射して光学特性を変化させる方法としては、低分子成分の拡散を利用した方法などが挙げられる。また、重合時の体積変化を緩和するため、重合成分とは逆方向へ拡散する成分を添加してもよく、或いは、酸開裂構造を有する化合物を重合体のほかに別途添加してもよい。なお、前記低分子成分を含むフォトポリマーを用いて記録層を形成する場合には、記録層中に液体を保持可能な構造を必要とすることがある。また、前記酸開裂構造を有する化合物を添加する場合には、その開裂によって生じる膨張と、モノマーの重合によって生じる収縮とを補償させることにより体積変化を抑制してもよい。
前記モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリル基やメタクリル基のような不飽和結合を有するラジカル重合型のモノマー、エポキシ環やオキセタン環のようなエーテル構造を有するカチオン重合型系モノマーなどが挙げられる。これらのモノマーは、単官能であっても多官能であっても構わない。また、光架橋反応を利用したものであっても構わない。
前記ラジカル重合型のモノマーとしては、例えば、アクリロイルモルホリン、フェノキシエチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールPO変性ジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、EO変性ビスフェノールAジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールヘキサアクリレート、EO変性グリセロールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、2−ナフト−1−オキシエチルアクリレート、2−カルバゾイル−9−イルエチルアクリレート、(トリメチルシリルオキシ)ジメチルシリルプロピルアクリレート、ビニル−1−ナフトエート、N−ビニルカルバゾール、などが挙げられる。
前記カチオン重合型系モノマーとしては、例えば、ビスフェノールAエポキシ樹脂、フェノールノボラックエポキシ樹脂、グリセロールトリグリシジルエーテル、1,6−ヘキサングリシジルエーテル、ビニルトリメトキシシラン、4−ビニルフェニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、下記構造式(A)〜(E)で表される化合物、などが挙げられる。
これらモノマーは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記光開始剤としては、記録光に感度を有するものであれば特に制限はなく、光照射によりラジカル重合、カチオン重合、架橋反応などを引き起こす材料などが挙げられる。
前記光開始剤としては、例えば、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,1’−ビイミダゾール、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(p−メトキシフェニルビニル)−1,3,5−トリアジン、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、4,4’−ジ−t−ブチルジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、4−ジエチルアミノフェニルベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロホスフェート、ベンゾイン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−2−オン、ベンゾフェノン、チオキサントン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルアシルホスフィンオキシド、トリフェニルブチルボレートテトラエチルアンモニウム、下記構造式で表されるチタノセン化合物、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、照射する光の波長に合わせて増感色素を併用しても構わない。
前記フォトポリマーは、前記モノマー、前記光開始剤、更に必要に応じてその他の成分を攪拌混合し、反応させることによって得られる。得られたフォトポリマーが十分低い粘度ならばキャスティングすることによって記録層を形成することができる。一方、キャスティングできない高粘度フォトポリマーである場合には、ディスペンサーを用いて下側基板にフォトポリマーを盛りつけ、このフォトポリマー上に上側基板で蓋をするように押し付けて、全面に広げて記録層を形成することができる。
前記(2)のフォトリフラクティブ材料としては、フォトリフラクティブ効果を示すものであるならば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電荷発生材、及び電荷輸送材を含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記電荷発生材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン、又はそれらの誘導体等のフタロシアニン色素/顔料;ナフタロシアニン色素/顔料;モノアゾ、ジスアゾ、トリスアゾ等のアゾ系色素/顔料;ペリレン系染料/顔料;インジゴ系染料/顔料;キナクリドン系染料/顔料;アントラキノン、アントアントロン等の多環キノン系染料/顔料;シアニン系染料/顔料;TTF−TCNQで代表されるような電子受容性物質と電子供与性物質とからなる電荷移動錯体;アズレニウム塩;C60及びC70で代表されるフラーレン並びにその誘導体であるメタノフラーレン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記電荷輸送材は、ホール又はエレクトロンを輸送する材料であり、低分子化合物であってもよく、又は高分子化合物であってもよい。
前記電荷輸送材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、インドール、カルバゾール、オキサゾール、インオキサゾール、チアゾール、イミダゾール、ピラゾール、オキサアジアゾール、ピラゾリン、チアチアゾール、トリアゾール等の含窒素環式化合物、又はその誘導体;ヒドラゾン化合物;トリフェニルアミン類;トリフェニルメタン類;ブタジエン類;スチルベン類;アントラキノンジフェノキノン等のキノン化合物、又はその誘導体;C60及びC70等のフラーレン並びにその誘導体;ポリアセチレン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン等のπ共役系高分子又はオリゴマー;ポリシラン、ポリゲルマン等のσ共役系高分子又はオリゴマー;アントラセン、ピレン、フェナントレン、コロネン等の多環芳香族化合物、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記フォトリフラクティブ材料を用いて記録層を形成方法としては、例えば、前記フォトリフラクティブ材料を溶媒中に溶解乃至は分散させてなる塗布液を用いて塗膜を形成し、この塗膜から溶媒を除去することにより記録層を形成することができる。また、加熱して流動化させた前記フォトリフラクティブ材料を用いて塗膜を形成し、この塗膜を急冷することにより記録層を形成することもできる。
前記(3)のフォトクロミック材料は、フォトクロミック反応を起こす材料であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アゾベンゼン化合物、スチルベン化合物、インジゴ化合物、チオインジゴ化合物、スピロピラン化合物、スピロオキサジン化合物、フルキド化合物、アントラセン化合物、ヒドラゾン化合物、桂皮酸化合物、などが挙げられる。これらの中でも、光照射によりシス−トランス異性化により構造変化を起こすアゾベンゼン誘導体、スチルベン誘導体、光照射により開環−閉環の構造変化を起こすスピロピラン誘導体、スピロオキサジン誘導体が特に好ましい。
前記(5)のカルコゲン材料としては、例えば、カルコゲン元素を含むカルコゲナイドガラスと、このカルコゲナイドガラス中に分散されており光の照射によりカルコゲナイドガラス中に拡散可能な金属からなる金属粒子とを含む材料、などが挙げられる。
前記カルコゲナイドガラスは、S、Te又はSeのカルコゲン元素を含む非酸化物系の非晶質材料から構成されるものであり、金属粒子の光ドープが可能なものであれば特に限定されない。
前記カルコゲン元素を含む非晶質材料としては、例えば、Ge−S系ガラス、As−S系ガラス、As−Se系ガラス、As−Se−Ce系ガラス等が挙げられ、これらの中ではGe−S系ガラスが好ましい。前記カルコゲナイドガラスとしてGe−S系ガラスを用いる場合には、ガラスを構成するGe及びSの組成比は照射する光の波長に応じて任意に変化させることができるが、主としてGeSで表される化学組成を有するカルコゲナイドガラスが好ましい。
前記金属粒子は、光の照射によりカルコゲナイドガラス中に光ドープされる特性を有するものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、Al、Au、Cu、Cr、Ni、Pt、Sn、In、Pd、Ti、Fe、Ta、W、Zn、Ag等が挙げられる。これらの中では、Ag、Au又はCuが光ドープをより生じやすい特性を有しており、Agは光ドープを顕著に生じるため特に好ましい。
前記カルコゲナイドガラスに分散されている金属粒子の含有量としては、前記記録層の全体積基準で0.1〜2体積%が好ましく、0.1〜1.0体積%がより好ましい。前記金属粒子の含有量が0.1体積%未満であると、光ドープによる透過率変化が不充分となって記録の精度が低下することがあり、2体積%を超えると、記録材料の光透過率が低下して光ドープを充分に生じさせることが困難となることがある。
前記記録層は、材料に応じて公知の方法に従って形成することができるが、例えば、蒸着法、湿式成膜法、MBE(分子線エピタキシー)法、クラスターイオンビーム法、分子積層法、LB法、印刷法、転写法、などにより好適に形成することができる。これらの中でも、蒸着法、湿式成膜法が好ましい。
前記蒸着法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができるが、例えば、真空蒸着法、抵抗加熱蒸着、化学蒸着法、物理蒸着法、などが挙げられる。該化学蒸着法としては、例えば、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、ガスソースCVD法、などが挙げられる。
前記湿式成膜法による前記記録層の形成は、例えば、前記記録層材料を溶剤に溶解乃至分散させた溶液(塗布液)を用いる(塗布し乾燥する)ことにより、好適に行うことができる。該湿式成膜法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、インクジェット法、スピンコート法、ニーダーコート法、バーコート法、ブレードコート法、キャスト法、ディップ法、カーテンコート法などが挙げられる。
前記記録層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、1〜1000μmが好ましく、100〜700μmがより好ましい。
前記記録層の厚みが、前記好ましい数値範囲であると、10〜300多重のシフト多重を行っても十分なS/N比を得ることができ、前記より好ましい数値範囲であるとそれが顕著である点で有利である。
−反射膜−
前記反射膜は、前記基板のサーボピットパターン表面に形成される。
前記反射膜の材料としては、記録光や参照光に対して高い反射率を有する材料を用いることが好ましい。使用する光の波長が400〜780nmである場合には、例えば、Al、Al合金、Ag、Ag合金、などを使用することが好ましい。使用する光の波長が650nm以上である場合には、Al、Al合金、Ag、Ag合金、Au、Cu合金、TiN、などを使用することが好ましい。
なお、前記反射膜として、光を反射すると共に、追記及び消去のいずれかが可能な光記録媒体、例えば、DVD(ディジタル ビデオ ディスク)などを用い、ホログラムをどのエリアまで記録したかとか、いつ書き換えたかとか、どの部分にエラーが存在し交替処理をどのように行ったかなどのディレクトリ情報などをホログラムに影響を与えずに追記及び書き換えすることも可能となる。
前記反射膜の形成は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、各種気相成長法、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法、光CVD法、イオンプレーティング法、電子ビーム蒸着法などが用いられる。これらの中でも、スパッタリング法が、量産性、膜質等の点で優れている。
前記反射膜の厚みは、十分な反射率を実現し得るように、50nm以上が好ましく、100nm以上がより好ましい。
−第1ギャップ層−
前記第1ギャップ層は、必要に応じて前記フィルタ層と前記反射膜との間に設けられ、下側基板表面を平滑化する目的で形成される。また、記録層内に生成されるホログラムの大きさを調整するのにも有効である。即ち、前記記録層は、記録用参照光及び情報光の干渉領域をある程度の大きさに形成する必要があるので、前記記録層とサーボピットパターンとの間にギャップを設けることが有効となる。
前記第1ギャップ層は、例えば、サーボピットパターンの上から紫外線硬化樹脂等の材料をスピンコート等で塗布し、硬化させることにより形成することができる。また、フィルタ層として透明基材の上に塗布形成したものを使用する場合には、該透明基材が第1ギャップ層としても働くことになる。
前記第1ギャップ層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、1〜200μmが好ましい。
−第2ギャップ層−
前記第2ギャップ層は、必要に応じて記録層とフィルタ層との間に設けられる。
前記第2ギャップ層の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリスチレン(PS)、ポリスルホン(PSF)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリメタクリル酸メチル=ポリメチルメタクリレート(PMMA)等のような透明樹脂フィルム、又は、JSR社製商品名ARTONフィルムや日本ゼオン社製商品名ゼオノアのような、ノルボルネン系樹脂フィルム、などが挙げられる。これらの中でも、等方性の高いものが好ましく、TAC、PC、商品名ARTON、及び商品名ゼオノアが特に好ましい。
前記第2ギャップ層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、1〜200μmが好ましい。
ここで、本発明の光記録媒体について、図面を参照して更に詳しく説明する。
<第一の実施形態>
図5は、本発明の第一の実施形態における光記録媒体の構成を示す概略断面図である。この第一の実施形態に係る光記録媒体21では、ポリカーボネート樹脂製基板又はガラス基板1にサーボピットパターン3が形成され、該サーボピットパターン3上にアルミニウム、金、白金等でコーティングして反射膜2が設けられている。なお、図5では下側基板1全面にサーボピットパターン3が形成されているが、図1に示すように周期的に形成されていてもよい。また、このサーボピットパターン3の高さは、通常1750Å(175nm)であり、基板を始め他の層の厚みに比べて充分に小さいものである。
第1ギャップ層8は、紫外線硬化樹脂等の材料を下側基板1の反射膜2上にスピンコート等により塗布して形成される。第1ギャップ層8は、反射膜2を保護すると共に、記録層4内に生成されるホログラムの大きさを調整するためにも有効である。つまり、記録層4において記録用参照光と情報光の干渉領域をある程度の大きさに形成する必要があるため、記録層4とサーボピットパターン3との間にギャップを設けると有効である。
第1ギャップ層8上にはフィルタ層6が設けられ、該フィルタ層6と上側基板5(ポリカーボネート樹脂基板やガラス基板)によって記録層4を挟むことによって光記録媒体21が構成される。
図5において、フィルタ層6は、赤色光のみを透過し、それ以外の色の光を通さないものである。従って、情報光、記録及び再生用参照光は緑色又は青色の光であるので、フィルタ層6を透過せず、反射膜2まで達することなく、戻り光となり、入出射面Aから出射することになる。
このフィルタ層6は、色材含有層6b上に、互いに屈折率の異なる誘電体薄膜が7層積層された誘電体蒸着層とを形成した積層体である。この色材含有層と誘電体蒸着膜との組み合わせであるフィルタ層6は、第1ギャップ層8上に塗布及び蒸着により直接形成してもよいし、基材上に色材含有層及び誘電体蒸着膜を形成したフィルムを光記録媒体形状に打ち抜いて配置してもよい。フィルタ層として色材含有層と誘電体蒸着膜との組み合わせを用いることによって、入射角度±40°における、655nmでの光透過率が50%以上であり、かつ532nmでの光反射率が30%以上となり、入射角が変化しても選択反射波長にずれが生じることがなくなる。
本実施形態における光記録媒体21は、ディスク形状でもいいし、カード形状であってもよい。カード形状の場合にはサーボピットパターンは無くてもよい。また、この光記録媒体21では、下側基板1は0.6mm、第1ギャップ層8は100μm、フィルタ層6は2〜3μm、記録層4は0.6mm、上側基板5は0.6mmの厚みであって、合計厚みは約1.9mmとなっている。
次に、図7を参照して、光記録媒体21周辺での光学的動作を説明する。まず、サーボ用レーザーから出射した光(赤色光)は、ダイクロイックミラー13でほぼ100%反射して、対物レンズ12を通過する。対物レンズ12によってサーボ用光は反射膜2上で焦点を結ぶように光記録媒体21に対して照射される。つまり、ダイクロイックミラー13は緑色や青色の波長の光を透過し、赤色の波長の光をほぼ100%反射させるようになっている。光記録媒体21の光の入出射面Aから入射したサーボ用光は、上側基板5、記録層4、フィルタ層6、及び第1ギャップ層8を通過し、反射膜2で反射され、再度、第1ギャップ層8、フィルタ層6、記録層4、及び上側基板5を透過して入出射面Aから出射する。出射した戻り光は、対物レンズ12を通過し、ダイクロイックミラー13でほぼ100%反射して、サーボ情報検出器(不図示)でサーボ情報が検出される。検出されたサーボ情報は、フォーカスサーボ、トラッキングサーボ、スライドサーボ等に用いられる。記録層4を構成するホログラム材料は、赤色の光では感光しないようになっているので、サーボ用光が記録層4を通過したり、サーボ用光が反射膜2で乱反射したとしても、記録層4には影響を与えない。また、サーボ用光の反射膜2による戻り光は、ダイクロイックミラー13によってほぼ100%反射するようになっているので、サーボ用光が再生像検出のためのCMOSセンサ又はCCD14で検出されることはなく、再生光に対してノイズとなることもない。
また、記録用/再生用レーザーから生成された情報光及び記録用参照光は、偏光板16を通過して線偏光となりハーフミラー17を通過して1/4波長板15を通った時点で円偏光になる。ダイクロイックミラー13を透過し、対物レンズ11によって情報光と記録用参照光が記録層4内で干渉パターンを生成するように光記録媒体21に照射される。情報光及び記録用参照光は入出射面Aから入射し、記録層4で干渉し合って干渉パターンをそこに生成する。その後、情報光及び記録用参照光は記録層4を通過し、フィルタ層6に入射するが、該フィルタ層6の底面までの間に反射されて戻り光となる。つまり、情報光と記録用参照光は反射膜2までは到達しない。フィルタ層6は色材含有層と誘電体蒸着膜とを組み合わせており、赤色光のみを透過する性質を有するからである。或いは、フィルタ層を漏れて通過する光を入射光強度の20%以下に抑えていれば、たとえその漏れ光が底面に到達して戻り光となっても、再度フィルタ層で反射されるので再生光へ混じる光強度は20%×20%=4%以下となり、実質的に問題とはならない。
<第二の実施形態>
図6は、本発明の第二の実施形態における光記録媒体の構成を示す概略断面図である。この第二の実施形態に係る光記録媒体22では、ポリカーボネート樹脂又はガラス基板1にサーボピットパターン3が形成され、該サーボピットパターン3表面にアルミニウム、金、白金等でコーティングして反射膜2が設けられている。また、このサーボピットパターン3の高さは、通常1750Å(175nm)である点については、第一の実施形態と同様である。
第二の実施形態と第一の実施形態の構造の差異は、第二の実施形態の光記録媒体22では、フィルタ層6と記録層4との間に第2ギャップ層7が設けられていることである。
色材含有層と誘電体蒸着膜との組み合わせであるフィルタ層6は、第1ギャップ層8を形成した後、該第1ギャップ層8上に形成され、前記第一実施形態と同様のものを用いることができる。
第2ギャップ層7は、情報光及び再生光がフォーカシングするポイントが存在する。このエリアをフォトポリマーで埋めていると過剰露光によるモノマーの過剰消費が起こり多重記録能が下がってしまう。そこで、無反応で透明な第2ギャップ層を設けることが有効となる。
また、光記録媒体22では、下側基板1は1.0mm、第1ギャップ層8は100μm、フィルタ層6は3〜5μm、第2ギャップ層7は70μm、記録層4は0.6mm、上側基板5は0.4mmの厚みであって、合計厚みは約2.2mmとなっている。
情報の記録又は再生を行う場合、このような構造を有する光記録媒体22に対して、赤色のサーボ用光及び緑色の情報光並びに記録及び再生用参照光が照射される。サーボ用光は、入出射面Aから入射し、記録層4、第2ギャップ層7、フィルタ層6、及び第1ギャップ層8を通過して反射膜2で反射して戻り光となる。この戻り光は、再度、第1ギャップ層8、フィルタ層6、第2ギャップ層7、記録層4及び上側基板5をこの順序で通過して、入出射面Aより出射する。出射した戻り光は、フォーカスサーボやトラッキングサーボ等に用いられる。記録層4を構成するホログラム材料は、赤色の光では感光しないようになっているので、サーボ用光が記録層4を通過したり、サーボ用光が反射膜2で乱反射したとしても、記録層4には影響を与えない。緑色の情報光等は、入出射面Aから入射し、記録層4、第2ギャップ層7を通過して、フィルタ層6で反射して戻り光となる。この戻り光は、再度、第2ギャップ層7、記録層4及び上側基板5をこの順序で通過して、入出射面Aより出射する。また、再生時についても再生用参照光はもちろん、再生用参照光を記録層4に照射することによって発生する再生光も反射膜2に到達せずに入出射面Aから出射する。なお、光記録媒体22周辺(図7における対物レンズ12、フィルタ層6、検出器たるCMOSセンサ又はCCD14)での光学的動作は、第一の実施形態(図7)と同様なので説明を省略する。
(光記録媒体の製造方法)
本発明の光記録媒体の製造方法は、フィルタ層形成工程を少なくとも含んでなり、反射膜形成工程、記録層形成工程、更に必要に応じてその他の工程を含んでなる。
−フィルタ層形成工程−
前記フィルタ層形成工程は、本発明の前記光記録媒体用フィルタを光記録媒体形状に加工し、該加工したフィルタを前記下側基板に貼り合わせてフィルタ層を形成する工程である。ここで、本発明の前記光記録媒体用フィルタの製造方法については、上述した通りである。
前記光記録媒体形状としては、ディスク形状、カード形状、などが挙げられる。
前記加工としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、プレスカッターによる切り出し加工、打ち抜きカッターによる打ち抜き加工、などが挙げられる。
前記貼り合わせでは、例えば、接着剤、粘着剤、などを用いて気泡が入らないようにフィルタを基板に貼り付ける。
前記接着剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、UV硬化型、エマルジョン型、一液硬化型、二液硬化型等の各種接着剤が挙げられ、それぞれ公知の接着剤を任意に組み合わせて使用することができる。
前記粘着剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、ポリビニルアルコール系粘着剤、ポリビニルピロリドン系粘着剤、ポリアクリルアミド系粘着剤、セルロース系粘着剤、などが挙げられる。
前記接着剤又は前記粘着剤の塗布厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、光学特性や薄型化の観点から、接着剤の場合、0.1〜10μmが好ましく、0.1〜5μmがより好ましい。また、粘着剤の場合、1〜50μmが好ましく、2〜30μmがより好ましい。
なお、場合によっては、基板上に直接フィルタ層を形成することもできる。例えば、基板上に色材含有層用塗布液を塗布して色材含有層を形成し、該色材含有層上にスパッタリング法により誘電体蒸着膜を形成する方法などが挙げられる。
(光記録方法及び光再生方法)
本発明の光記録方法は、本発明の光記録媒体に情報光及び参照光を同軸光束として照射し、該情報光と参照光との干渉による干渉パターンによって情報を記録層に記録する。
本発明の光再生方法は、本発明の前記光記録方法により記録層に記録された干渉パターンに参照光を照射して情報を再生する。
本発明の光記録方法及び光再生方法では、上述したように、二次元的な強度分布が与えられた情報光と、該情報光と強度がほぼ一定な参照光とを感光性の記録層内部で重ね合わせ、それらが形成する干渉パターンを利用して記録層内部に光学特性の分布を生じさせることにより、情報を記録する。一方、書き込んだ情報を読み出す(再生する)際には、記録時と同様の配置で参照光のみを記録層に照射し、記録層内部に形成された光学特性分布に対応した強度分布を有する再生光として記録層から出射される。
ここで、本発明の光記録方法及び光再生方法は、以下に説明する本発明の光記録再生装置を用いて行われる。
本発明の光記録方法及び光再生方法に使用される光記録再生装置について図8を参照して説明する。
図8は、本発明の一実施形態に係る光記録再生装置の全体構成図である。なお、光記録再生装置は、光記録装置と光再生装置を含んでなる。
この光記録再生装置100は、光記録媒体20が取り付けられるスピンドル81と、このスピンドル81を回転させるスピンドルモータ82と、光記録媒体20の回転数を所定の値に保つようにスピンドルモータ82を制御するスピンドルサーボ回路83とを備えている。
また、光記録再生装置100は、光記録媒体20に対して情報光と記録用参照光とを照射して情報を記録すると共に、光記録媒体20に対して再生用参照光を照射し、再生光を検出して、光記録媒体20に記録されている情報を再生するためのピックアップ31と、このピックアップ31を光記録媒体20の半径方向に移動可能とする駆動装置84とを備えている。
光記録再生装置100は、ピックアップ31の出力信号よりフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TE、及び再生信号RFを検出するための検出回路85と、この検出回路85によって検出されるフォーカスエラー信号FEに基づいて、ピックアップ31内のアクチュエータを駆動して対物レンズ(不図示)を光記録媒体20の厚み方向に移動させてフォーカスサーボを行うフォーカスサーボ回路86と、検出回路85によって検出されるトラッキングエラー信号TEに基づいてピックアップ31内のアクチュエータを駆動して対物レンズを光記録媒体20の半径方向に移動させてトラッキングサーボを行うトラッキングサーボ回路87と、トラッキングエラー信号TE及び後述するコントローラからの指令に基づいて駆動装置84を制御してピックアップ31を光記録媒体20の半径方向に移動させるスライドサーボを行うスライドサーボ回路88とを備えている。
光記録再生装置100は、更に、ピックアップ31内の後述するCMOS又はCCDアレイの出力データをデコードして、光記録媒体20のデータエリアに記録されたデータを再生したり、検出回路85からの再生信号RFより基本クロックを再生したりアドレスを判別したりする信号処理回路89と、光記録再生装置100の全体を制御するコントローラ90と、このコントローラ90に対して種々の指示を与える操作部91とを備えている。コントローラ90は、信号処理回路89より出力される基本クロックやアドレス情報を入力すると共に、ピックアップ31、スピンドルサーボ回路83、及びスライドサーボ回路88等を制御するようになっている。スピンドルサーボ回路83は、信号処理回路89より出力される基本クロックを入力するようになっている。コントローラ90は、CPU(中央処理装置)、ROM(リード オンリ メモリ)、及びRAM(ランダム アクセス メモリ)を有し、CPUが、RAMを作業領域として、ROMに格納されたプログラムを実行することによって、コントローラ90の機能を実現するようになっている。
本発明の光記録方法及び光再生方法に使用される光記録再生装置は、本発明の前記光記録媒体を用いているので、入射角が変化しても選択反射波長にずれが生じることなく、情報光及び参照光による光記録媒体の反射膜からの乱反射を防止し、ノイズの発生を防止することができ、今までにない高密度記録を実現することができる。
本発明によると、従来における諸問題を解決でき、入射角が変化しても選択反射波長にずれが生じることなく、情報光及び参照光による光記録媒体の反射膜からの乱反射を防止し、ノイズの発生を防止することが可能な光記録媒体用フィルタ、該光記録媒体用フィルタを用いた高密度記録可能なホログラム型の光記録媒体及び該光記録媒体を効率よく低コストで製造できる光記録媒体の製造方法、並びに該光記録媒体を用いた光記録方法及び光再生方法を提供することができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
−誘電体蒸着層の厚み構成及び反射特性についてのシミュレーション−
次に、光学薄膜計算ソフト(商品名:TFCalc、Software Spectra社製)を用いて、以下の計算条件で誘電体蒸着層の厚み構成及び反射特性についてのシミュレーションを行った。
<計算条件>
・TiOやMgFの屈折率はTFCalcのデータベース値を用いた。
・535nmの反射率、及び650nmの透過率をそれぞれ高めるように厚みを最適化した。
・媒質の屈折率は1.52とした。
・波長は、535nm記録及び650nmトラッキングで計算した。なお、535nm記録及び780nmトラッキング、405nm記録及び650nmトラッキング、405nm記録及び780nmトラッキング、などの組み合わせであっても構わない。
<3層積層の場合>
誘電体薄膜を3層積層した場合のシミュレーションの結果を、表1及び表2、並びに図9に示す。
<5層積層の場合>
誘電体薄膜を5層積層した場合のシミュレーションの結果を、表3及び表4、並びに図10に示す。
<7層積層の場合>
誘電体薄膜を7層積層した場合のシミュレーションの結果を、表5及び表6、並びに図11に示す。
<9層積層の場合>
誘電体薄膜を9層積層した場合のシミュレーションの結果を、表7及び表8、並びに図12に示す。
以上のシミュレーションの結果から、誘電体薄膜を3層〜9層の積層した場合において、実用的な反射特性の結果が得られ、反射特性及び生産性とのバランスから7層の積層が最も好ましいことが確認できた。
(実施例1)
<光記録媒体用フィルタの作製>
−色材含有層の形成−
まず、厚み100μmのポリカーボネートフィルム(三菱瓦斯化学株式会社製、商品名ユーピロン)上に、ポリビニルアルコール(株式会社クラレ製、商品名MP203)を厚み1μmとなるように塗布したベースフィルムを用意した。
次に、下記組成の色材含有層用塗布液を常法により調製した。
・赤色顔料(C.I.ピグメントレッド9)・・・10質量部
・バインダー樹脂(ポリビニルアルコール樹脂、株式会社クラレ製)・・・100質量部
・水・・・700質量部
次に、前記ベースフィルム上に、前記色材含有層用塗布液をバーコーターで塗布し、乾燥させて、厚み3μmの色材含有層を形成したベースフィルムを作製した。
−誘電体蒸着フィルタの形成−
まず、厚み100μmのトリアセチルセルロースフィルム(富士写真フイルム株式会社製、フジタック12/3)上にジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬株式会社製)を厚み0.5μmとなるように塗布した基材フィルムを用意した。
次に、前記基材フィルム上に、マルチチャンバ法によるスパッタリング(Unaxis社製、Cube)により、上記3層積層の場合のシミュレーションと同様にして、3層積層した誘電体蒸着フィルタを作製した。
次に、前記色材含有層を設けたベースフィルムと前記誘電体蒸着フィルタとを接着剤で貼り合わせて、実施例1の光記録媒体用フィルタを作製した。
(実施例2)
−光記録媒体用フィルタの作製−
実施例1において、上記5層積層の場合のシミュレーションと同様にして、5層積層した誘電体蒸着フィルタを作製した以外は、実施例1と同様にして、実施例2の光記録媒体用フィルタを作製した。
(実施例3)
−光記録媒体用フィルタの作製−
実施例1において、上記7層積層の場合のシミュレーションと同様にして、7層積層した誘電体蒸着フィルタを作製した以外は、実施例1と同様にして、実施例3の光記録媒体用フィルタを作製した。
(実施例4)
−光記録媒体用フィルタの作製−
実施例1において、上記9層積層の場合のシミュレーションと同様にして、9層積層した誘電体蒸着フィルタを作製した以外は、実施例1と同様にして、実施例4の光記録媒体用フィルタを作製した。
次に、得られた実施例1〜4の各光記録媒体用フィルタについて、光反射特性を分光反射測定器(光源として浜松ホトニクス株式会社製、L−5662、フォトマルチチャンネルアナライザーとして浜松ホトニクス株式会社製、PMA−11)を用いて測定した。その結果、実施例1〜4の各光記録媒体用フィルタは、図3及び図4に示すように入射角度±40°以内の光に対して選択波長である532nm光を30%以上反射できることが認められた。
(実施例5)
−光記録媒体の作製−
下側基板としては、直径120mm、板厚0.6mmのDVD+RW用に用いられている一般的なポリカーボネート樹脂製基板を使用した。この基板表面には、全面にわたってサーボピットパターンが形成されており、そのトラックピッチは0.74μmであり、溝深さは175nm、溝幅は300nmである。
まず、下側基板のサーボピットパターン表面に反射膜を成膜した。反射膜材料にはアルミニウム(Al)を用いた。成膜はDCマグネトロンスパッタリング法により厚み200nmのAl反射膜を成膜した。
次に、前記Al反射膜上に下記組成を混合した色材含有粘着剤をディスペンサーを用いて盛りつけた。
<色材含有粘着剤の組成>
・赤色顔料(C.I.ピグメントレッド9)・・・10質量部
・アクリル系粘着剤・・・100質量部
次に、実施例1で作製した誘電体蒸着フィルタを、前記下側基板に設置できるように所定のディスクサイズに打ち抜き、ベースフィルム面をサーボピットパターン側にして貼り合せて、色材含有層の厚みが40μmとなるように調整した。以上によりフィルタ層を形成した。
次に、記録層材料としては、下記組成のフォトポリマー塗布液を調製した。
<フォトポリマー塗布液の組成>
・ジ(ウレタンアクリレート)オリゴマー(Echo Resins社製、ALU−351)・・・59質量部
・イソボルニルアクリレート・・・30質量部
・ビニルベンゾエート・・・10質量部
・重合開始剤(チバスペシャルティケミカルズ社製、イルガキュア784)・・・1質量部
得られたフォトポリマー塗布液を前記フィルタ層上にディスペンサーを用いて盛りつけ、このフォトポリマー上に、直径12cm、厚み0.6mmのポリカーボネート樹脂製上側基板を押し付けながらディスク端部と該上側基板を接着剤で貼り合せた。なお、ディスク端部には、該フォトポリマー層が厚み500μmとなるようにフランジ部が設けてあり、ここに、前記上側基板を接着することによってフォトポリマー層の厚みは決定され、余分なフォトポリマーはあふれ出て、除去される。以上により、実施例5の光記録媒体を作製した。
(実施例6)
−光記録媒体の作製−
実施例5において、実施例1で作製した誘電体蒸着フィルタを、実施例2で作製した誘電体蒸着フィルタに代え、色材含有層の厚みが30μmとなるように調整した以外は、実施例5と同様にして、実施例6の光記録媒体を作製した。
(実施例7)
−光記録媒体の作製−
実施例5において、実施例1で作製した誘電体蒸着フィルタを、実施例3で作製した誘電体蒸着フィルタに代え、色材含有層の厚みが20μmとなるように調整した以外は、実施例5と同様にして、実施例7の光記録媒体を作製した。
(実施例8)
−光記録媒体の作製−
実施例5において、実施例1で作製した誘電体蒸着フィルタを、実施例4で作製した誘電体蒸着フィルタに代え、色材含有層の厚みが10μmとなるように調整した以外は、実施例5と同様にして、実施例8の光記録媒体を作製した。
(実施例9)
−光記録媒体の作製−
実施例7において、反射膜とフィルタ層の間に第2ギャップ層を設けた以外は、実施例7と同様にして、実施例9の光記録媒体を作製した。なお、第2ギャップ層としては厚み100μmのポリカーボネートフィルムを用い、紫外線硬化樹脂にて接着した。
(比較例1)
−光記録媒体の作製−
実施例7において、フィルタ層(色材含有層+誘電体蒸着膜)を形成しない以外は、実施例7と同様にして、比較例1の光記録媒体を作製した。
(比較例2)
−光記録媒体の作製−
実施例8において、実施例1で作製した誘電体蒸着フィルタ上に色材含有層を形成しないフィルタ層(誘電体多層膜のみ)を用いた以外は、実施例8と同様にして、比較例2の光記録媒体を作製した。
<性能評価>
次に、得られた実施例5〜9及び比較例1〜2の各光記録媒体について、図8に示すような光記録再生装置に搭載して、実際に情報の記録を行い、多重記録可能回数を測定した。結果を表9に示す。
表9の結果から、実施例5〜9は、比較例1〜2に比べて、情報光及び再生光の強度を調整することで、多少のふれ幅は生じるが色材含有層と誘電体蒸着膜とを組み合わせることにより、ホログラム型の光記録媒体の最終目的である多重高密度記録が可能となることが認められる。
本発明の光記録媒体用フィルタは、入射角が変化しても選択反射波長にずれが生じることなく、ノイズの発生を防止でき、今までにない高密度画像記録が可能なホログラム型の光記録媒体における波長選択反射膜として好適に用いられる。
本発明の光記録媒体は、入射角が変化しても選択反射波長にずれが生じることなく、ノイズの発生を防止でき、今までにない高密度画像記録が可能なホログラム型の各種光記録媒体として幅広く用いられる。
図1は、従来の光記録媒体の構造を示す概略断面図である。 図2は、赤色顔料の透過スペクトルを示すグラフである。 図3は、光記録媒体用フィルタの正面(0°)からの入射光に対する反射特性を示すグラフである。 図4は、光記録媒体用フィルタ層内の40°傾斜方向からの入射光に対する反射特性を示すグラフである。 図5は、本発明による第一の実施形態に係る光記録媒体の一例を示す概略断面図である。 図6は、本発明による第二の実施形態に係る光記録媒体の一例を示す概略断面図である。 図7は、本発明による光記録媒体周辺の光学系の一例を示す説明図である。 図8は、本発明の光記録媒体を搭載した光記録再生装置の全体構成の一例を表すブロック図である。 図9は、誘電体薄膜を3層積層した場合のシミュレーションによる反射特性を示し、左側は0°入射角の結果、右側は40°入射角の結果を表す。 図10は、誘電体薄膜を5層積層した場合のシミュレーションによる反射特性を示し、左側は0°入射角の結果、右側は40°入射角の結果を表す。 図11は、誘電体薄膜を7層積層した場合のシミュレーションによる反射特性を示し、左側は0°入射角の結果、右側は40°入射角の結果を表す。 図12は、誘電体薄膜を9層積層した場合のシミュレーションによる反射特性を示し、左側は0°入射角の結果、右側は40°入射角の結果を表す。
符号の説明
1 下側基板
2 反射膜
3 サーボビットパターン
4 記録層
5 上側基板
6 フィルタ層
6a 誘電体蒸着層
6b 色材含有層
7 第2ギャップ層
8 第1ギャップ層
12 対物レンズ
13 ダイクロイックミラー
14 検出器
15 1/4波長板
16 偏光板
17 ハーフミラー
20 光記録媒体
21 光記録媒体
22 光記録媒体
31 ピックアップ
81 スピンドル
82 スピンドルモータ
83 スピンドルサーボ回路
84 駆動装置
85 検出回路
86 フォーカスサーボ回路
87 トラッキングサーボ回路
88 スライドサーボ回路
89 信号処理回路
90 コントローラ
91 走査部
100 光記録再生装置
A 入出射面
FE フォーカスエラー信号
TE トラッキングエラー信号
RF 再生信号

Claims (30)

  1. 顔料及び染料の少なくともいずれかの色材を含有する色材含有層を有することを特徴とする光記録媒体用フィルタ。
  2. 色材が赤色顔料である請求項1に記載の光記録媒体用フィルタ。
  3. 赤色顔料における532nmの光に対する透過率が33%以下であり、かつ655nmの光に対する透過率が66%以上である請求項2に記載の光記録媒体用フィルタ。
  4. 互いに屈折率の異なる誘電体薄膜を複数層積層した誘電体蒸着層を有する請求項1から3のいずれかに記載の光記録媒体用フィルタ。
  5. 誘電体蒸着層が、高屈折率の誘電体薄膜と低屈折率の誘電体薄膜とを交互に複数層積層した請求項4に記載の光記録媒体用フィルタ。
  6. 誘電体蒸着層が、誘電体薄膜を2〜20層積層した請求項4から5のいずれかに記載の光記録媒体用フィルタ。
  7. 色材含有層上に誘電体蒸着層を有する請求項4から6のいずれかに記載の光記録媒体用フィルタ。
  8. 第一の波長の光を透過し、該第一の波長の光と異なる第二の波長の光を反射する請求項1から7のいずれかに記載の光記録媒体用フィルタ。
  9. 第一の波長の光が350〜600nmであり、かつ第二の波長の光が600〜900nmである請求項8に記載の光記録媒体用フィルタ。
  10. 入射角度±40°における655nmでの光透過率が50%以上であり、かつ532nmでの光反射率が30%以上である請求項1から9のいずれかに記載の光記録媒体用フィルタ。
  11. ホログラフィを利用して情報を記録する光記録媒体の選択反射膜として用いられる請求項1から10のいずれかに記載の光記録媒体用フィルタ。
  12. 光記録媒体が、情報光及び参照光を同軸光束として該光記録媒体に照射し、前記情報光と前記参照光との干渉による干渉パターンによって情報を記録する請求項11に記載の光記録媒体用フィルタ。
  13. 上側基板と、下側基板と、該下側基板上にホログラフィを利用して情報を記録する記録層と、前記下側基板と該記録層との間にフィルタ層とを有してなり、前記フィルタ層が、顔料及び染料の少なくともいずれかの色材を含有する色材含有層を有することを特徴とする光記録媒体。
  14. 色材が赤色顔料である請求項13に記載の光記録媒体。
  15. 赤色顔料における532nmの光に対する透過率が33%以下であり、かつ655nmの光に対する透過率が66%以上である請求項14に記載の光記録媒体。
  16. フィルタ層が、互いに屈折率の異なる誘電体薄膜を複数層積層した誘電体蒸着層を有する請求項13から15のいずれかに記載の光記録媒体。
  17. 誘電体蒸着層が、高屈折率の誘電体薄膜と低屈折率の誘電体薄膜とを交互に複数層積層した請求項16に記載の光記録媒体。
  18. 誘電体蒸着層が、誘電体薄膜を2〜20層積層した請求項16から17のいずれかに記載の光記録媒体。
  19. フィルタ層が、色材含有層上に誘電体蒸着層を有する請求項16から18のいずれかに記載の光記録媒体。
  20. フィルタ層が、第一の波長の光を透過し、該第一の波長の光と異なる第二の波長の光を反射する請求項13から19のいずれかに記載の光記録媒体。
  21. 第一の波長の光が350〜600nmであり、かつ第二の波長の光が600〜900nmである請求項20に記載の光記録媒体。
  22. フィルタ層内の±40°以内の光における655nmでの光透過率が50%以上であり、かつ532nmでの光反射率が30%以上である請求項13から21のいずれかに記載の光記録媒体。
  23. 基板が、サーボピットパターンを有する請求項13から22のいずれかに記載の光記録媒体。
  24. サーボピットパターン表面に反射膜を有する請求項23に記載の光記録媒体。
  25. 反射膜が、金属反射膜である請求項24に記載の光記録媒体。
  26. フィルタ層と反射膜との間に、下側基板表面を平滑化するための第1ギャップ層を有する請求項24から25のいずれかに記載の光記録媒体。
  27. 記録層とフィルタ層との間に、第2ギャップ層を有する請求項13から26のいずれかに記載の光記録媒体。
  28. 上側基板と、下側基板と、該下側基板上にホログラフィを利用して情報を記録する記録層と、前記下側基板と該記録層との間にフィルタ層とを有する光記録媒体の製造方法であって、
    請求項1から12のいずれかに記載の光記録媒体用フィルタを光記録媒体形状に加工し、該加工したフィルタを前記下側基板と貼り合わせてフィルタ層を形成するフィルタ層形成工程を少なくとも含むことを特徴とする光記録媒体の製造方法。
  29. 請求項13から27のいずれかに記載の光記録媒体に対し情報光及び参照光を同軸光束として照射し、該情報光と参照光との干渉による干渉パターンによって情報を記録層に記録することを特徴とする光記録方法。
  30. 請求項29に記載の光記録方法により記録層に記録された干渉パターンに参照光を照射して情報を再生することを特徴とする光再生方法。
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