JP2006184534A - 光ファイバ - Google Patents

光ファイバ Download PDF

Info

Publication number
JP2006184534A
JP2006184534A JP2004377800A JP2004377800A JP2006184534A JP 2006184534 A JP2006184534 A JP 2006184534A JP 2004377800 A JP2004377800 A JP 2004377800A JP 2004377800 A JP2004377800 A JP 2004377800A JP 2006184534 A JP2006184534 A JP 2006184534A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
region
optical
acoustic
optical fiber
core
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004377800A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4400454B2 (ja
Inventor
Takemi Hasegawa
健美 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP2004377800A priority Critical patent/JP4400454B2/ja
Priority to AU2005246948A priority patent/AU2005246948A1/en
Priority to CA002531243A priority patent/CA2531243A1/en
Priority to EP05028377A priority patent/EP1674901A1/en
Priority to US11/317,016 priority patent/US7440665B2/en
Priority to CNB200510132896XA priority patent/CN100523884C/zh
Priority to KR1020050130895A priority patent/KR20060074904A/ko
Publication of JP2006184534A publication Critical patent/JP2006184534A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4400454B2 publication Critical patent/JP4400454B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/02Optical fibres with cladding with or without a coating
    • G02B6/028Optical fibres with cladding with or without a coating with core or cladding having graded refractive index
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/02Optical fibres with cladding with or without a coating
    • G02B6/036Optical fibres with cladding with or without a coating core or cladding comprising multiple layers
    • G02B6/03616Optical fibres characterised both by the number of different refractive index layers around the central core segment, i.e. around the innermost high index core layer, and their relative refractive index difference
    • G02B6/03638Optical fibres characterised both by the number of different refractive index layers around the central core segment, i.e. around the innermost high index core layer, and their relative refractive index difference having 3 layers only
    • G02B6/03644Optical fibres characterised both by the number of different refractive index layers around the central core segment, i.e. around the innermost high index core layer, and their relative refractive index difference having 3 layers only arranged - + -
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/02Optical fibres with cladding with or without a coating
    • G02B6/02004Optical fibres with cladding with or without a coating characterised by the core effective area or mode field radius
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/02Optical fibres with cladding with or without a coating
    • G02B6/036Optical fibres with cladding with or without a coating core or cladding comprising multiple layers
    • G02B6/03605Highest refractive index not on central axis
    • G02B6/03611Highest index adjacent to central axis region, e.g. annular core, coaxial ring, centreline depression affecting waveguiding

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)
  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
  • Optical Communication System (AREA)

Abstract

【課題】 容易に製造することができてSBSを抑圧することができる光ファイバを提供する。
【解決手段】 光ファイバ1は、中心軸を含む光学コア領域10と、この光学コア領域10を囲む光学クラッド領域11とを備える。光学コア領域10は、内側から順に第1領域11,第2領域12および第3領域13からなる。光学領域10の一部である第3領域13が環状の音響コア領域であり、この第3領域に音響波の導波モードを局在させることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光信号伝送または光パワー伝送に用いるのに好適な光ファイバに関するものである。
誘導ブリルアン散乱(Stimulated Brillouin Scattering、以下「SBS」という。)の発現を抑制することを意図した光ファイバが特許文献1に提案されている。この特許文献1に開示された光ファイバは、被覆やクラッド領域の形状や性質に関して長手方向に不規則性が設けられていて、これによって音響波が径方向に放射され、SBSが抑圧されるというものである。
米国特許第6687440号明細書
しかしながら、上記文献に開示された光ファイバの製造は容易ではない。本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、容易に製造することができてSBSを抑圧することができる光ファイバを提供することを目的とする。
本発明に係る光ファイバは、(1) 中心軸を含む光学コア領域と、この光学コア領域の屈折率より低い屈折率を有し光学コア領域を囲む光学クラッド領域と、光学コア領域の一部として環状の音響コア領域とを備え、(2) 光学コア領域,音響コア領域および光学クラッド領域それぞれが、中心軸の周りに同心状に配置されて、中心軸に沿って延び、(3) 音響コア領域の縦モード音速が、音響コア領域の内側および外側それぞれに隣接する領域の縦モード音速より遅く、(4) 音響コア領域に局在して中心軸に沿って伝搬する縦モード音響波が存在するように音響コア領域の縦モード音速および径方向厚さが設定され、(5) ブリルアンゲインスペクトルの3dB幅が60MHz以上であることを特徴とする。
このように構成される本発明に係る光ファイバでは、光モードの振幅分布は中心位置にピークを有する形状であるのに対して、音響波モードの振幅分布は中心位置および音響コア領域それぞれにピークを有する形状となる。このことから、従来の光ファイバと比べて、本発明に係る光ファイバでは、光モードと音響波モードとの重なりが小さくなり、ブリルアンゲインが小さくなる。また、この光ファイバは、ファイバ構造や被覆構造の長手方向変化が不要であるので、容易に製造することができる。
本発明に係る光ファイバは、音響コア領域の内側および外側それぞれに隣接する領域の縦モード音速のうちの遅い方の縦モード音速をVとし、音響コア領域の縦モード音速をVとし、音響コア領域の径方向厚さをtとし、音響波の波長λを0.537μmとしたときに、これらのパラメータの間に下記(1)式の関係が成立するのが好適である。この場合には、音響波の導波モードを環状の音響コアに強く局在させることができ、その結果、誘導ブリルアン散乱を良く抑圧することができる。
Figure 2006184534
本発明に係る光ファイバの好ましい第1の態様として、(1) 光学コア領域が内側から順に第1領域,第2領域および第3領域からなり、(2) 第3領域が音響コア領域であり、(3) 第1領域,第2領域,第3領域および光学クラッド領域それぞれが、純石英ガラスまたはGeOが添加された石英ガラスからなり、(4) 第1領域のGeO濃度をX[1]とし、第2領域のGeO濃度をX[2]とし、第3領域のGeO濃度をX[3]とし、光学クラッド領域のGeO濃度をX[4]としたときに、これらのパラメータの間に下記(2)式の関係が成立するのが好適である。この場合には光ファイバの製造が特に容易である。
Figure 2006184534
上記第1の態様において、第1領域および第3領域それぞれの縦モード音速が互いに異なり、第1領域に局在した音響波モードと第3領域に局在した音響波モードとが存在し、それぞれの音響波モードの間の周波数差が50MHz以上であるのが好適である。このように第1コア領域に局在した音響波モードおよび第3コア領域に局在した音響波モードそれぞれの周波数に差を付けることによって、ブリルアンゲインスペクトルのピーク高さを低減し、SBSしきい値を増大させることができる。
上記第1の態様において、波長1310nmにおけるモードフィールド径が8〜10μmの範囲にあり、ケーブルカットオフ波長が1260nm以下であり、ゼロ分散波長が1300nm〜1324nmの範囲にあり、波長1550nmにおける直径32mm曲げによる曲げ損失が4dB/m以下であり、波長1550nmにおける損失が0.25dB/km以下であり、波長1550nmにおけるSBSしきい値の無限長換算値が9dBm以上であるのが好適である。この場合には、広く用いられているITU-T G.652ファイバとの互換性を保ちながらSBSしきい値を改善することができる。
本発明に係る光ファイバの好ましい第2の態様として、(1) 光学コア領域が内側から順に第1領域,第2領域および第3領域からなり、(2) 第2領域が音響コア領域であり、(3) 第1領域,第2領域,第3領域および光学クラッド領域それぞれが、純石英ガラスまたはF元素が添加された石英ガラスからなり、(4) 第1領域のF元素濃度をY[1]とし、第2領域のF元素濃度をY[2]とし、第3領域のF元素濃度をY[3]とし、光学クラッド領域のF元素濃度をY[4]としたときに、これらのパラメータの間に下記(3)式の関係が成立するのが好適である。この場合にも光ファイバの製造が特に容易である。
Figure 2006184534
本発明に係る光ファイバは、容易に製造することができて、SBSを抑圧することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
初めに、本願発明者が開発した解析手法について説明する。この解析手法は、音響モード方程式をフルベクトル有限要素法によって解いて、光モードと音響モードとの重なりを評価するものである。
この解析手法では、光ファイバの屈折率分布を組成分布に変換して音響モード方程式を解く。すなわち、まず、文献1「Y. Koyamada, et al., J. Lightwave Technol. Vol.22, No.2, pp.631-639 (2004)」に記載されている下記(4)〜(7)式を用いて、屈折率分布を組成分布に変換し、音速と媒質密度とを求める。
Figure 2006184534
Figure 2006184534
Figure 2006184534
Figure 2006184534
ここで、Δ[%]は比屈折率差であり、wGeO2はSiOに添加されるGeOの濃度であり、wはSiOに添加されるF元素の濃度であり、V[m/s]は縦モードの音速であり、V[m/s]は剪断モードの音速であり、ρ[kg/m]は媒質密度である。弾性定数は下記(8)式で得られる。ここで、媒質は等方的であると仮定する。その結果、弾性マトリクス[c]はc11およびc44の2成分で表される。
Figure 2006184534
次に、音速の分布を下記(9)式のモード方程式に代入して音響モードを求める。ここで、uは、音響モードの変位ベクトルであり、下記(10)式の関数形を取る。空間座標はファイバの長手方向をz軸と定める。
Figure 2006184534
Figure 2006184534
SBSに寄与する音響モードは、文献2「G. P. Agrawal, "Nonlinear fiber optics", Academic Press (1989), Sec.9.1」などによって公知のように、光波長をλとし、屈折率をnとすると、下記(11)式で表される伝搬定数を持つ。
Figure 2006184534
したがって、光波長λと屈折率分布Δ(r,θ)とから音響モードの角周波数ωと変位ベクトル分布uとを求めることができる。
一方、光のモードの電界分布Eは、Maxwell方程式から導かれる波動方程式を解くことによって、光波長λと屈折率分布Δ(r,θ)とから求められる。これらを用いて、光が感じる音響波の平均振幅<Δρ>/ρは下記(12)式で求められる。ここで、Δρは、音響波による媒質密度変化であり、下記(13)式で与えられる。
Figure 2006184534
Figure 2006184534
また、音響波の変位ベクトルuおよび光電界Eは、下記(14),(15)式のように規格化されている。
Figure 2006184534
Figure 2006184534
以下では、この解析手法を用いた検討に基づいて為された本願発明の2つの実施形態について比較例と対比しつつ説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る光ファイバ1の説明図である。同図(a)は光ファイバ1の比音響屈折率Δの径方向分布を示し、同図(b)は光ファイバ1の比屈折率Δの径方向分布を示し、また、同図(c)は光ファイバ1の構造を示す。
この図に示されるように、光ファイバ1は、図中で一点鎖線で示される中心軸を含む光学コア領域10と、この光学コア領域10を囲む光学クラッド領域11とを備える。また、光学コア領域10は、内側から順に第1領域11,第2領域12および第3領域13からなる。これら各領域は、中心軸の周りに同心状に配置され、中心軸に沿って延びている(図1(c))。
光学コア領域10の平均屈折率は光学クラッド領域14の屈折率より高い。したがって、この光ファイバ1は、光学コア領域10に光の導波モードを局在させることができて、光を導波することができる。第1実施形態では、光学領域10の一部である第3領域13が環状の音響コア領域であり、この第3領域(音響コア領域)13に音響波の導波モードを局在させることができる。
第1領域11の屈折率をn[1]とし、第2領域12の屈折率をn[2]とし、第3領域13の屈折率をn[3]とし、光学クラッド領域14の屈折率をn[4]とする。また、第1領域11の比屈折率差をΔ[1]とし、第2領域12の比屈折率差をΔ[2]とし、第3領域13の比屈折率差をΔ[3]とし、光学クラッド領域14の比屈折率差をΔ[4]とする。各領域の比屈折率差Δ[k]は、該領域の屈折率n[k]および純石英ガラスの屈折率nから、下記(16)式で表される。このとき、これら各領域の屈折率の大小関係および比屈折率差の大小関係は下記(17)式のとおりである(図1(b))。
Figure 2006184534
Figure 2006184534
第1領域11の縦モード音速をV[1]とし、第2領域12の縦モード音速をV[2]とし、第3領域13の縦モード音速をV[3]とし、光学クラッド領域14の縦モード音速をV[4]とする。また、第1領域11の比音響屈折率差をΔ[1]とし、第2領域12の比音響屈折率差をΔ[2]とし、第3領域13の比音響屈折率差をΔ[3]とし、光学クラッド領域14の比音響屈折率差をΔ[4]とする。各領域の比音響屈折率差Δ[k]は、該領域の縦モード音速V[k]および純石英ガラスの縦モード音速Vから、下記(18)式で表される。このとき、これら各領域の縦モード音速の大小関係および比音響屈折率差の大小関係は下記(19)式のとおりである(図1(a))。
Figure 2006184534
Figure 2006184534
なお、各領域で屈折率および縦モード音速それぞれは厳密に一定である必要はない。一定でない場合には領域内で体積によって重み付け平均した値を用いることができる。
このように、第3領域(音響コア領域)13の縦モード音速V[3]は、第3領域13の内側に隣接する第2領域12の縦モード音速V[2]より遅く、且つ、第3領域13の外側に隣接する光学クラッド領域14の縦モード音速V[4]より遅い。そして、第3領域(音響コア領域)13に局在して中心軸に沿って伝搬する縦モード音響波が存在するように、第3領域(音響コア領域)13の縦モード音速および径方向厚さが設定されている、
好適には、第1領域11,第2領域12,第3領域13および光学クラッド領域14それぞれは、純石英ガラスまたはGeOが添加された石英ガラスからなる。第1領域11のGeO濃度をX[1]とし、第2領域12のGeO濃度をX[2]とし、第3領域13のGeO濃度をX[3]とし、光学クラッド領域14のGeO濃度をX[4]としたときに、これらのパラメータの間に下記(20)式の関係がある。
Figure 2006184534
また、好適には、第1領域11および第3領域13それぞれの縦モード音速が互いに異なり、第1領域11に局在した音響波モードと第3領域13に局在した音響波モードとが存在し、それぞれの音響波モードの間の周波数差が50MHz以上である。このように第1コア領域11に局在した音響波モードおよび第3コア領域13に局在した音響波モードそれぞれの周波数に差を付けることによって、ブリルアンゲインスペクトルのピーク高さを低減し、SBSしきい値を増大させることができる。
また、好適には、波長1310nmにおけるモードフィールド径が8〜10μmの範囲にあり、ケーブルカットオフ波長が1260nm以下であり、ゼロ分散波長が1300nm〜1324nmの範囲にあり、波長1550nmにおける直径32mm曲げによる曲げ損失が4dB/m以下であり、波長1550nmにおける損失が0.25dB/km以下であり、波長1550nmにおけるSBSしきい値の無限長換算値が9dBm以上である。この場合には、本実施形態に係る光ファイバ1は、広く用いられているITU-T G.652ファイバとの互換性を保ちながらSBSしきい値を改善することができる。
次に、第1実施形態に係る光ファイバ1のより具体的な実施例1Aの光ファイバについて、比較例1の光ファイバとともに説明する。
実施例1Aの光ファイバでは、第1領域11のGeO濃度X[1]は4.36mol%であり、第2領域12のGeO濃度X[2]は1.93mol%であり、第3領域13のGeO濃度X[3]は4.36mol%であり、光学クラッド領域14のGeO濃度X[4]は0mol%である。そして、第1領域11の比屈折率差Δ[1]は0.45%であり、第2領域12の比屈折率差Δ[2]は0.20%であり、第3領域13の比屈折率差Δ[3]は0.45%であり、光学クラッド領域14の比屈折率差Δ[4]は0%である。また、第1領域11の縦モード音速V[1]は5751m/sであり、第2領域12の縦モード音速V[2]は5858m/sであり、第3領域13の縦モード音速V[3]は5751m/sであり、光学クラッド領域14の縦モード音速V[4]は5944m/sである。さらに、第1領域11の外半径をR[1]とし、第2領域12の外半径をR[2]とし、第3領域13の外半径をR[3]としたときに、第1領域11および第2領域12それぞれの外径の比(R[1]/R[2])は0.52であり、第2領域12および第3領域13それぞれの外径の比(R[2]/R[3])は0.69であり、第3領域13の直径(2R[3])は10.57μmである。
一方、比較例1の光ファイバは、ステップインデックス型の屈折率プロファイルを有するものであって、コア領域がGeO添加の石英ガラスからなり、クラッド領域が純石英ガラスからなり、コア領域の比屈折率差が0.45%であり、コア領域の外径が8.89μmである。コア領域における比屈折率差は一定であるとする。
図2は、実施例1Aおよび比較例1それぞれの光ファイバの諸特性を纏めた図表である。この図表には、実施例1Aおよび比較例1それぞれの光ファイバそれぞれについて、コア径、実効コア断面積Aeff、ブリルアンゲインピーク波長、SBSピークゲインおよびSBSしきい値(無限長換算)それぞれの値が示されている。図3は、波長1550nmにおける実施例1Aおよび比較例1それぞれの光ファイバのブリルアンゲインスペクトルを示す図である。これら図2および図3に示された計算結果は、上記(9)式の音響モード方程式をフルベクトル有限要素法によって解いて、光モードと音響モードとの重なりを上記(12)式によって評価して得られたものであって、波長1550nmにおける値が示されている。
実施例1Aおよび比較例1それぞれの光ファイバの実効コア断面積は略84μmであって互いに略等しい。したがって、各光ファイバ中の光パワー密度分布も互いに略等しい。しかし、ブリルアンゲインスペクトルについては、比較例1の光ファイバと比べて実施例1Aの光ファイバでは、ピーク幅が広く、ピーク値が小さい。
これは、光モードとの重なりが大きい音響モードが、比較例1の光ファイバでは中心にピークを持つ1つのモードだけであるのに対し、実施例1Aの光ファイバでは中心にピークを持つモードと第3コア領域13にピークを持つモードとの2つが存在するからである。このようなブリルアンゲインの違いは、図4および図5に示されるように、各ファイバにおける音響モードの挙動の違いによってもたらされる。
図4は、比較例1の光ファイバの音響モードの挙動を説明する図である。同図(a)は、比屈折率差Δおよび比音響屈折率差Δの径方向分布を示し、同図(b)は、音響波モード振幅,規格化した光パワー密度および規格化した屈折率それぞれの径方向分布を示す。
図5は、実施例1Aの光ファイバの音響モードの挙動を説明する図である。同図(a)は、比屈折率差Δおよび比音響屈折率差Δの径方向分布を示し、同図(b)および(c)は、音響波モード振幅,規格化した光パワー密度および規格化した屈折率それぞれの径方向分布を示す。同図(b)および同図(c)は、互いに異なる2つの音響モードについて示したものである。
図4および図5で、音響波モードの振幅は上記(13)式で与えられるΔρ/ρである。光パワー密度および屈折率それぞれの規格化については、最小値が0となって最大値が1となるように1次関数によって変換することによって行われている。
図4から判るように、比較例1の光ファイバでは、光モードと音響波モードとは、互いに類似した形状の径方向分布を有して、重なりが大きい。すなわち、音響波モード周波数10.723GHzにおいて、音響モードと光モードとの重なり<Δρ>/ρ は0.0036と大きく、このことから、ブリルアンゲインスペクトルにおけるピーク値が大きい。
これに対して、図5から判るように、実施例1Aの光ファイバでは、光学コア領域10において第1領域11および第3領域13と比較して両者間にある第2領域12の比音響屈折率比Δが小さいことから、第1コア領域11に局在する周波数10.732GHzの音響波モード(同図(b))と、第3コア領域13に局在する周波数10.762GHzの音響波モード(同図(c))とが共に生じる。それぞれの音響波モードは互いに異なる周波数を有し、また、各音響波モードと光モードとの重なりは比較例1の場合よりも小さい。周波数10.732GHzの音響波モードと光モードとの重なりは0.0026であり、周波数10.762GHzの音響波モードと光モードとの重なりは0.002である。その結果、それぞれの音響波モードの周波数において、比較例1におけるよりも小さなブリルアンゲインが生じ、かつ、ブリルアンゲインの生じる周波数が30MHz異なるので、結果的に、実施例1Aでは比較例1に比べて、ブリルアンゲインスペクトルのピークの幅が広がり高さが減少する。
ここで、ブリルアンゲインスペクトルのピーク幅の広がりは、下記(21)式で与えられる3dB幅Δf3dBによって評価することができる。ここで、g(f)はブリルアンゲインスペクトルであり、gは該スペクトルのピークゲインである。図3に示されたブリルアンゲインスペクトルから、比較例1の光ファイバの3dB幅Δf3dBは40MHzであるのに対して、実施例1Aの光ファイバの3dB幅Δf3dBは63MHzであり、実施例1Aの光ファイバのブリルアンゲインスペクトルのピーク幅が増大していることが判る。
Figure 2006184534
文献3「A. Hook et al., J. Lightwave Technol. Vol.10, No.4, pp.493-502 (1992)」などによって公知のように、ブリルアンゲインスペクトルのピーク高さをPとしたときに、SBSしきい値Pthは「Pth=定数−P」で表される。実施例1Aでは比較例1よりもSBSしきい値が高くなる。すなわち、実施例1AはSBSを生じさせることなく伝送できる光パワーが比較例1よりも高い。また、SBSしきい値は、ファイバが無限に長く損失係数をαとして実効ファイバ長が1/αで近似できる場合の値で表示した。文献2に示されているように、SBSしきい値は実効ファイバ長に比例するので、この関係に基づいて任意のファイバ長でのSBSしきい値を予測できる。
実施例1Aのように、第1コア領域11および第3コア領域13のような分離した2つの領域が光学コア領域10の中に存在し、第1コア領域11および第3コア領域13それぞれに局在した音響波モードが存在できることは、光と音響波との重なりを低減することができるので好ましい。
また、実施例1Aの光ファイバの他の光学特性は、波長1310nmでのモードフィールド径が9.2μmであり、ケーブルカットオフ波長が1.24μmであり、波長1550nmでの直径32mm曲げ損失が0.036dB/mであり、ゼロ分散波長が1.303μmであって、ITU-T G.652Dの規格を満たすことができる。このことから、実施例1Aの光ファイバは、現在広く用いられているG.652ファイバと互換性を保ちながらSBSしきい値を増大させ、より多くの光パワーを伝送することができる。
波長分散やモードフィールド径などの特性に関してG.652ファイバと互換であることは、G.652ファイバ用に開発されて既に広く用いられている送受信機などの伝送機器を用いて伝送容量や距離の拡大を可能とするので重要である。例えば、図6に示すような信号分配系では、各受信器へ接続される分岐後線路に十分な光パワーを分配するために、送信器から分岐前線路に大きな光パワーを入射する必要があり、特にアナログ映像信号などの分配でSBSによる信号歪みが問題となる。従来は図6(a)のように汎用のG.652ファイバを用いて線路を構成するのが一般的であったが、図6(b)のようにSBSしきい値の高い実施例1Aのファイバを用いて線路を構成することにより、分岐前線路に入力可能な光パワーが大きくなり、伝送距離の拡大や受信SN比の向上や分岐数の増大が可能となる一方、従来の送受信機を流用してコストを低く押さえることができる。
次に、第1実施形態に係る光ファイバ1の第2コア領域12の屈折率n[2]を変化させた場合の光ファイバ1の特性の変化について図7を用いて説明する。同図(a)は、第1実施形態に係る光ファイバ1の第2コア領域12の屈折率n[2]を変化させた場合の光ファイバ1のSBSしきい値Pthおよび実効コア断面積Aeffそれぞれの変化を示す図である。同図(b)は、第1実施形態に係る光ファイバ1の第2コア領域12の屈折率n[2]を変化させた場合の光ファイバ1の規格化しきい値(Pth/Aeff)および音響コアv値それぞれの変化を示す図である。
第1コア領域11の比屈折率差Δ[1]および第3コア領域13の比屈折率差Δ[3]それぞれについては0.45%として固定し、第2コア領域12の比屈折率差Δ[2]については、「Δ[2]=Δ[1]−δΔ」なる式で定義される第2コア領域12のΔ深さδΔを変化させた。その際、実効コア断面積Aeffが約85μmで一定となるようにコア径2R[3]を定めた。また、比(R[1]/R[2])を0.52として固定し、また、比(R[2]/R[3])を0.69として固定した。
図7(a)の結果に示されるように、第2コア領域12のΔ深さδΔを0とした場合(比較例1に相当)から増大させていくと、SBSしきい値Pthは増大していき、第2コア領域12のΔ深さδΔが0.25%となるとき(実施例1Aに相当)において、SBSしきい値Pthは極大値9.33dBmとなり、第2コア領域12がない場合(δΔ=0)の6.73dBmから2.60dB増大する。
SBSしきい値Pthが実効コア断面積Aeffに比例して増大することは文献2などによって知られているが、図7(b)に示されるように、SBSしきい値Pthを実効コア断面積Aeffで除した規格化しきい値(Pth/Aeff)も同様に、δΔが0.25%であるときに極大をとることから、従来知られた実効コア断面積Aeff増大ではない原理によってSBSしきい値Pthが改善していることが示される。
また、音響波の波長をλとし、音響コア領域である第3コア領域13の径方向厚さをtとし、第3コア領域13における縦モード音速をVとし、第3コア領域13の内側および外側の領域のうち縦モード音速が遅いほう(ここでは第2コア領域12)の縦モード音速をVとして、下記(22)式で定義される音響コアのv値が大きいほど、音響コア領域である第3コア領域13への音響波の閉じ込めが強くなる。図7(b)では、λは0.537μmである。これは、光波長λを1.55μmとし屈折率nを1.444として(11)式に代入して得られる波数k=11.7/μmを、「λ=2π/k」に代入して得られる値である。
Figure 2006184534
図7(b)に示されるように、この音響コアのv値が約0.35より大きいときに、SBSしきい値が高くなる。また、第2コア領域12のΔ深さδΔが0.35%では第2の極大値10.52dBmとなるが、δΔが0.3%より大きい範囲では光閉じ込めが弱まることから実効コア断面積Aeffが増大している。
したがって、SBSしきい値の増大を優先させる場合には、第2コア領域12のΔ深さδΔを0.35%程度まで大きくしてもよいが、第2コア領域12のΔ深さを約0.25%とすることによって、第2コア領域12が無い場合の光学特性を実質的に保ちつつSBSしきい値を増大させることができる。これは、第2コア領域12のΔ深さδΔが約0.25%であれば、光電界の分布を実質的に変えることなく、音響モード振幅の分布を変えることができるからである。この原理は、本実施形態だけでなく、他のファイバ構造にも適用することができる。
また、図7に示した例では、δΔの増大と共にSBSしきい値が増大しているが、このときブリルアンゲインスペクトルのピーク幅の増大が伴っている。図8は、第1実施形態に係る光ファイバ1のブリルアンゲインスペクトルのピーク幅とSBSしきい値との関係を示す図である。図8の横軸は、3dB幅拡大率であって、δΔ=0(比較例1)の場合の3dB幅fからの3dB幅の拡大を相対値として表した量であり、100×(Δf3dB/Δf−1) [%]で定義される量である。また、縦軸は、δΔ=0(比較例1)の場合を基準とするSBSしきい値増大量である。図8より、3dB幅の拡大に伴ってSBSしきい値が改善していることが分かる。3dB幅拡大率を50%とすると、SBSしきい値が約2dB増大し、伝送距離、容量、分岐数を拡大できるので好ましい。さらに、3dB拡大率を75%とすると、SBSしきい値が約3dB増大し、さらに好ましい。
次に、第1実施形態に係る光ファイバ1の第2コア領域12の位置を変化させた場合の光ファイバ1の特性の変化について図9を用いて説明する。同図(a)は、第1実施形態に係る光ファイバ1の第2コア領域12の位置を変化させた場合の光ファイバ1のSBSしきい値Pthおよび実効コア断面積Aeffそれぞれの変化を示す図である。同図(b)は、第1実施形態に係る光ファイバ1の第2コア領域12の位置を変化させた場合の光ファイバ1の規格化しきい値(Pth/Aeff)および音響コアv値それぞれの変化を示す図である。
第2コア領域12の相対的な幅d(=(R[2]−R[2])/R[3])については0.33として固定し、第2コア領域12の相対的な位置p(=(R[2]+R[1])/(2*R[3]))を変化させた。その際、実効コア断面積Aeffが約85μmで一定となるようにコア径2R[3]を定めた。第1コア領域11の比屈折率差Δ[1]を0.45%とし、第2コア領域12の比屈折率差Δ[2]を0.20%とし、第3コア領域13の比屈折率差Δ[3]を0.45%とし、光学クラッド領域14の比屈折率差Δ[4]を0%として、それぞれ固定した。図9(a)の結果に示されるように、第2コア領域12の相対的な位置pを0.3から0.8まで変化させると、位置pが0.524であるときに、SBSしきい値が極大をとるが、これは実施例1Aにおける値であり、これが最適であることが分かる。
次に、第1実施形態に係る光ファイバ1のより具体的な実施例1Bの光ファイバについて説明する。
実施例1Bの光ファイバでは、第1領域11のGeO濃度X[1]は4.36mol%であり、第2領域12のGeO濃度X[2]は1.93mol%であり、第3領域13のGeO濃度X[3]は2.99mol%であり、光学クラッド領域14のGeO濃度X[4]は0mol%である。そして、第1領域11の比屈折率差Δ[1]は0.45%であり、第2領域12の比屈折率差Δ[2]は0.20%であり、第3領域13の比屈折率差Δ[3]は0.31%であり、光学クラッド領域14の比屈折率差Δ[4]は0%である。また、第1領域11の縦モード音速V[1]は5751m/sであり、第2領域12の縦モード音速V[2]は5858m/sであり、第3領域13の縦モード音速V[3]は5811m/sであり、光学クラッド領域14の縦モード音速V[4]は5944m/sである。さらに、第1領域11の外半径をR[1]とし、第2領域12の外半径をR[2]とし、第3領域13の外半径をR[3]としたときに、第1領域11および第2領域12それぞれの外径の比(R[1]/R[2])は0.50であり、第2領域12および第3領域13それぞれの外径の比(R[2]/R[3])は0.60であり、第3領域13の直径(2R[3])は8.27μmである。したがって、(22)式によるv値は0.39となる。ただしλを0.537μmとする。
図10は、実施例1Bの光ファイバの諸特性を纏めた図表である。この図表には、実施例1Bの光ファイバについて、コア径、実効コア断面積Aeff、ブリルアンゲインピーク波長、SBSピークゲインおよびSBSしきい値(無限長換算)それぞれの値が示されている。図11は、波長1550nmにおける実施例1Bの光ファイバのブリルアンゲインスペクトルを示す図である。これら図10および図11に示された計算結果は、上記(9)式の音響モード方程式をフルベクトル有限要素法によって解いて、光モードと音響モードとの重なりを上記(12)式によって評価して得られたものであって、波長1550nmにおける値が示されている。
図12は、実施例1Bの光ファイバの音響モードの挙動を説明する図である。同図(a)は、比屈折率差Δおよび比音響屈折率差Δの径方向分布を示し、同図(b)および(c)は、音響波モード振幅,規格化した光パワー密度および規格化した屈折率それぞれの径方向分布を示す。同図(b)および同図(c)は、互いに異なる2つの音響モードについて示したものである。
実施例1Bの光ファイバでは、光学コア領域10において第1領域11および第3領域13と比較して両者間にある第2領域12の比音響屈折率比Δが小さいことから、第1コア領域11に局在する周波数10.784GHzの音響波モード(同図(b))と、第3コア領域13に局在する周波数10.887GHzの音響波モード(同図(c))とが共に生じる。それぞれの音響波モードは互いに異なる周波数を有し、また、各音響波モードと光モードとの重なりは比較例1の場合よりも小さい。周波数10.784GHzの音響波モードと光モードとの重なりは0.0024であり、周波数10.887GHzの音響波モードと光モードとの重なりは0.0024である。その結果、それぞれの音響波モードの周波数において、比較例1におけるよりも小さなブリルアンゲインが生じ、かつ、ブリルアンゲインの生じる周波数が103MHz異なるので、結果的結果的に、実施例1Bでは比較例1に比べて、ブリルアンゲインスペクトルのピークの幅が広がり高さが減少する。
この実施例1Bの光ファイバにおいても、前述の実施例1Aの光ファイバと同様に、環状音響コアである第3領域13に局在する音響モードが存在する結果として、ゲインスペクトルのピークが広がってピークゲインが減少し、SBSしきい値が増大している。実施例1Bの光ファイバでは、音響コア領域である第3領域13の形状がより最適化された結果、ブリルアンゲインスペクトルは高さのほぼ等しい2本のピークを有し、SBSしきい値も実施例1Aの光ファイバに比べてより増大して10.29dBmとなり、比較例1の光ファイバからの増大量は3.56dBとなる。ブリルアンゲインスペクトルの3dB幅は81MHzであり、拡大前の比較例1の光ファイバに比べて約2倍となっている。これは、ブリルアンゲインスペクトルのピークの本数が1本から2本に増えたことによる。
以上に説明した実施例1Bの光ファイバはステップ状の屈折率分布を有しているが、実際に作製される光ファイバは必ずしもここに示したようなシャープなステップ状の屈折率分布を有さなくてもよい。その例として、実施例1Cの光ファイバの構造と特性を以下に示す。実施例1Cの光ファイバは、図1に示された構造を有するが、各領域での組成は空間的に一様ではない。
実施例1Cの光ファイバでは、第1領域11のGeO濃度X[1]は5.04mol%であり、第2領域12のGeO濃度X[2]は1.25mol%であり、第3領域13のGeO濃度X[3]は4.36mol%であり、光学クラッド領域14のGeO濃度X[4]は0mol%である。そして、第1領域11の比屈折率差Δ[1]は0.52%であり、第2領域12の比屈折率差Δ[2]は0.13%であり、第3領域13の比屈折率差Δ[3]は0.45%であり、光学クラッド領域14の比屈折率差Δ[4]は0%である。また、第1領域11の縦モード音速V[1]は5721m/sであり、第2領域12の縦モード音速V[2]は5888m/sであり、第3領域13の縦モード音速V[3]は5751m/sであり、光学クラッド領域14の縦モード音速V[4]は5944m/sである。さらに、第1領域11の外半径をR[1]とし、第2領域12の外半径をR[2]とし、第3領域13の外半径をR[3]としたときに、第1領域11および第2領域12それぞれの外径の比(R[1]/R[2])は0.56であり、第2領域12および第3領域13それぞれの外径の比(R[2]/R[3])は0.61であり、第3領域13の直径(2R[3])は10.00μmである。したがって、(22)式によるv値は0.8となる。ただしλを0.537μmとする。
図13は、実施例1Cの光ファイバの諸特性を纏めた図表である。この図表には、実施例1Cの光ファイバについて、コア径、実効コア断面積Aeff、ブリルアンゲインピーク波長、SBSピークゲインおよびSBSしきい値(無限長換算)それぞれの値が示されている。図14は、波長1550nmにおける実施例1Cの光ファイバのブリルアンゲインスペクトルを示す図である。これら図13および図14に示された計算結果は、上記(9)式の音響モード方程式をフルベクトル有限要素法によって解いて、光モードと音響モードとの重なりを上記(12)式によって評価して得られたものであって、波長1550nmにおける値が示されている。
図15は、実施例1Cの光ファイバの音響モードの挙動を説明する図である。同図(a)は、比屈折率差Δおよび比音響屈折率差Δの径方向分布を示し、同図(b)および(c)は、音響波モード振幅,規格化した光パワー密度および規格化した屈折率それぞれの径方向分布を示す。同図(b)および同図(c)は、互いに異なる2つの音響モードについて示したものである。
実施例1Cの光ファイバでは、光学コア領域10において第1領域11および第3領域13と比較して両者間にある第2領域12の比音響屈折率比Δが小さいことから、第1コア領域11に局在する周波数10.735GHzの音響波モード(同図(b))と、第3コア領域13に局在する周波数10.829GHzの音響波モード(同図(c))とが共に生じる。それぞれの音響波モードは互いに異なる周波数を有し、また、各音響波モードと光モードとの重なりは比較例1の場合よりも小さい。周波数10.735GHzの音響波モードと光モードとの重なりは0.0025であり、周波数10.829GHzの音響波モードと光モードとの重なりは0.002である。その結果、それぞれの音響波モードの周波数において、比較例1におけるよりも小さなブリルアンゲインが生じ、かつ、ブリルアンゲインの生じる周波数が94MHz異なるので、結果的に、実施例1Cでは比較例1に比べて、ブリルアンゲインスペクトルのピークの幅が広がり高さが減少する。
この実施例1Cの光ファイバにおいても、前述の実施例1Aの光ファイバと同様に、環状音響コアである第3領域13に局在する音響モードが存在する結果として、ゲインスペクトルのピークが広がってピークゲインが減少し、SBSしきい値が増大している。実施例1Cの光ファイバでは、音響コア領域である第3領域13の形状がより最適化された結果、ブリルアンゲインスペクトルは2本のピークを有し、SBSしきい値も実施例1Aの光ファイバに比べてより増大して10.23dBmとなり、比較例1の光ファイバからの増大量は3.50dBとなる。ブリルアンゲインスペクトルの3dB幅は68MHzであり、拡大前の比較例1の光ファイバに比べて約1.7倍となっている。
また、実施例1Cの光ファイバの他の光学特性は、波長1310nmでのモードフィールド径が9.34μmであり、ケーブルカットオフ波長が1.13μmであり、波長1550nmでの直径32mm曲げ損失が0.73dB/mであり、ゼロ分散波長が1.319μmであり、ITU-T G.652Dの規格を満たすことができるため、現在広く用いられているG.652ファイバと互換性を保ちながらSBSしきい値を増大させ、より多くの光パワーを伝送することができる。
(第2実施形態)
図16は、第2実施形態に係る光ファイバ2の説明図である。同図(a)は光ファイバ2の比音響屈折率Δの径方向分布を示し、同図(b)は光ファイバ2の比屈折率Δの径方向分布を示し、また、同図(c)は光ファイバ2の構造を示す。
この図に示されるように、光ファイバ2は、図中で一点鎖線で示される中心軸を含む光学コア領域20と、この光学コア領域20を囲む光学クラッド領域21とを備える。また、光学コア領域20は、内側から順に第1領域21,第2領域22および第3領域23からなる。これら各領域は、中心軸の周りに同心状に配置され、中心軸に沿って延びている(図16(c))。
光学コア領域20の平均屈折率は光学クラッド領域24の屈折率より高い。したがって、この光ファイバ2は、光学コア領域20に光の導波モードを局在させることができて、光を導波することができる。第2実施形態では、光学領域20の一部である第2領域22が環状の音響コア領域であり、この第2領域(音響コア領域)22に音響波の導波モードを局在させることができる。
第1領域21の屈折率をn[1]とし、第2領域22の屈折率をn[2]とし、第3領域23の屈折率をn[3]とし、光学クラッド領域24の屈折率をn[4]とする。また、第1領域21の比屈折率差をΔ[1]とし、第2領域22の比屈折率差をΔ[2]とし、第3領域23の比屈折率差をΔ[3]とし、光学クラッド領域24の比屈折率差をΔ[4]とする。各領域の比屈折率差Δ[k]は、該領域の屈折率n[k]および純石英ガラスの屈折率nから、上記(16)式で表される。このとき、これら各領域の屈折率の大小関係および比屈折率差の大小関係は上記(17)式のとおりである(図16(b))。
第1領域21の縦モード音速をV[1]とし、第2領域22の縦モード音速をV[2]とし、第3領域23の縦モード音速をV[3]とし、光学クラッド領域24の縦モード音速をV[4]とする。また、第1領域21の比音響屈折率差をΔ[1]とし、第2領域22の比音響屈折率差をΔ[2]とし、第3領域23の比音響屈折率差をΔ[3]とし、光学クラッド領域24の比音響屈折率差をΔ[4]とする。各領域の比音響屈折率差Δ[k]は、該領域の縦モード音速V[k]および純石英ガラスの縦モード音速Vから、上記(18)式で表される。このとき、これら各領域の縦モード音速の大小関係および比音響屈折率差の大小関係は下記(23)式のとおりである(図16(a))。
Figure 2006184534
なお、各領域で屈折率および縦モード音速それぞれは厳密に一定である必要はない。一定でない場合には領域内で体積によって重み付け平均した値を用いることができる。
このように、第2領域(音響コア領域)22の縦モード音速V[2]は、第2領域22の内側に隣接する第1領域21の縦モード音速V[1]より遅く、且つ、第2領域22の外側に隣接する第3コア領域23の縦モード音速V[3]より遅い。そして、第2領域(音響コア領域)22に局在して中心軸に沿って伝搬する縦モード音響波が存在するように、第2領域(音響コア領域)22の縦モード音速および径方向厚さが設定されている、
好適には、第1領域21,第2領域22,第3領域23および光学クラッド領域24それぞれは、純石英ガラスまたはF元素が添加された石英ガラスからなる。第1領域21のF元素濃度をY[1]とし、第2領域22のF元素濃度をY[2]とし、第3領域23のF元素濃度をY[3]とし、光学クラッド領域24のF元素濃度をY[4]としたときに、これらのパラメータの間に下記(24)式の関係がある。
Figure 2006184534
次に、第2実施形態に係る光ファイバ2のより具体的な実施例2の光ファイバについて、比較例2の光ファイバとともに説明する。
実施例2の光ファイバでは、第1領域21のF元素濃度X[1]は0重量%であり、第2領域22のF元素濃度X[2]は1.367重量%であり、第3領域23のF元素濃度X[3]は0重量%であり、光学クラッド領域24のF元素濃度X[4]は1.367重量%である。そして、第1領域21の比屈折率差Δ[1]は0%であり、第2領域22の比屈折率差Δ[2]は−0.5%であり、第3領域23の比屈折率差Δ[3]は0%であり、光学クラッド領域24の比屈折率差Δ[4]は−0.5%である。また、第1領域21の縦モード音速V[1]は5944m/sであり、第2領域22の縦モード音速V[2]は5701m/sであり、第3領域23の縦モード音速V[3]は5944m/sであり、光学クラッド領域24の縦モード音速V[4]は5701m/sである。さらに、第1領域21の外半径をR[1]とし、第2領域22の外半径をR[2]とし、第3領域23の外半径をR[3]としたときに、第1領域21および第2領域22それぞれの外径の比(R[1]/R[2])は0.33であり、第2領域22および第3領域23それぞれの外径の比(R[2]/R[3])は0.60であり、第3領域23の直径(2R[3])は11.47μmである。上記(22)式で定義される音響コアのv値は1.22である。ただしλを0.537μmとする。
一方、比較例2の光ファイバは、ステップインデックス型の屈折率プロファイルを有するものであって、コア領域およびクラッド領域それぞれがF元素添加の石英ガラスからなり、コア領域の比屈折率差が−0.24%であり、クラッド領域の比屈折率差が−0.5%であり、コア領域の外径が14.16μmである。コア領域における比屈折率差は一定であるとする。
図17は、実施例2および比較例2それぞれの光ファイバの諸特性を纏めた図表である。この図表には、実施例2および比較例2それぞれの光ファイバそれぞれについて、コア径、実効コア断面積Aeff、ブリルアンゲインピーク波長、SBSピークゲインおよびSBSしきい値(無限長換算)それぞれの値が示されている。図18は、波長1550nmにおける実施例2および比較例2それぞれの光ファイバのブリルアンゲインスペクトルを示す図である。これら図17および図18に示された計算結果は、上記(9)式の音響モード方程式をフルベクトル有限要素法によって解いて、光モードと音響モードとの重なりを上記(12)式によって評価して得られたものであって、波長1550nmにおける値が示されている。
実施例2および比較例2それぞれの光ファイバの実効コア断面積は略125μmであって互いに略等しい。したがって、各光ファイバ中の光パワー密度分布も互いに略等しい。しかし、ブリルアンゲインスペクトルについては、比較例2の光ファイバと実施例2の光ファイバとでは相違している。
これは、比較例2の光ファイバでは、光学コア領域20全体に広がった音響モードが存在して、その音響モードと光モードとを重なりが強い結果、音響モードの周波数10.864GHzに強いブリルアンゲインピークが生じるのに対し、実施例2の光ファイバでは、環状の音響コア領域である第2コア領域22に局在した音響モードが存在し、それと光との重なりが小さい結果、音響モードの周波数10.681に生じるブリルアンゲインピークが比較的弱いからである。また、実施例2の光ファイバでは、第1コア領域21に弱く局在した周波数11.064GHzの音響モードも存在し、これも光との重なりが小さいことから、11.064GHzにおける弱いブリルアンゲインピークを生じさせる。このようなブリルアンゲインの違いは、図19および図20に示されるように、各ファイバにおける音響モードの挙動の違いから説明することができる。
図19は、比較例2の光ファイバの音響モードの挙動を説明する図である。同図(a)は、比屈折率差Δおよび比音響屈折率差Δの径方向分布を示し、同図(b)は、音響波モード振幅,規格化した光パワー密度および規格化した屈折率それぞれの径方向分布を示す。
図20は、実施例2の光ファイバの音響モードの挙動を説明する図である。同図(a)は、比屈折率差Δおよび比音響屈折率差Δの径方向分布を示し、同図(b)および(c)は、音響波モード振幅,規格化した光パワー密度および規格化した屈折率それぞれの径方向分布を示す。同図(b)および同図(c)は、互いに異なる2つの音響モードについて示したものである。
図19および図20で、音響波モードの振幅は上記(13)式で与えられるΔρ/ρである。光パワー密度および屈折率それぞれの規格化については、最小値が0となって最大値が1となるように1次関数によって変換することによって行われている。
図19から判るように、比較例2の光ファイバでは、光モードと音響波モードとは、互いに類似した形状の径方向分布を有して、重なりが0.0029であって大きい。その結果、SBSによるゲインが大きくなり、ゲインスペクトルは音響波の周波数10.864GHzにおいて強いピークを持つ。
これに対して、図20から判るように、実施例2の光ファイバでは、環状の音響コア領域として第2コア領域22が存在する結果、音響コア領域に局在する音響波が存在し、この音響波と光との重なりは、比較例2の光ファイバより小さい0.0019となる。その結果、実施例2の光ファイバでは、比較例2の光ファイバと比べて、音響波モードの周波数10.681GHzにおいて小さなゲインが生じ、結果的に、ブリルアンゲインスペクトルのピークの高さが減少し、SBSしきい値が増大する。すなわち、実施例2の光ファイバは、SBSを生じさせることなく伝送できる光パワーが比較例2の光ファイバより高い。また、実施例2の光ファイバでは、第1コア領域21に弱く局在した音響波が11.064GHzの周波数に存在し、この音響波と光との重なりが0.001であって小さいことから、低いブリルアンゲインピークを11.064GHzに生じさせる。このように、実施例2の光ファイバにおいても、第1コア領域21および第2コア領域22という互いに異なる位置それぞれに局在した音響波モードが存在することが好ましく、これによって個々の音響モードと光との重なりが低減されてブリルアンゲインが低下し、SBSしきい値が上昇する。なお、比較例2の光ファイバにおける3dB幅は40MHzであるのに対して、実施例2の光ファイバにおける3dB幅は76MHzであり、実施例2の光ファイバのブリルアンゲインスペクトルのピーク幅が拡大していることが分かる。
第1実施形態に係る光ファイバ1の説明図である。 実施例1Aおよび比較例1それぞれの光ファイバの諸特性を纏めた図表である。 波長1550nmにおける実施例1Aおよび比較例1それぞれの光ファイバのブリルアンゲインスペクトルを示す図である。 比較例1の光ファイバの音響モードの挙動を説明する図である。 実施例1Aの光ファイバの音響モードの挙動を説明する図である。 信号分配系システムを示す図である。 第1実施形態に係る光ファイバ1の第2コア領域12の屈折率n[2]を変化させた場合の光ファイバ1の特性の変化を示す図である。 第1実施形態に係る光ファイバ1のブリルアンゲインスペクトルのピーク幅とSBSしきい値との関係を示す図である。 第1実施形態に係る光ファイバ1の第2コア領域12の位置を変化させた場合の光ファイバ1の特性の変化を示す図である。 実施例1Bの光ファイバの諸特性を纏めた図表である。 波長1550nmにおける実施例1Bの光ファイバのブリルアンゲインスペクトルを示す図である。 実施例1Bの光ファイバの音響モードの挙動を説明する図である。 実施例1Cの光ファイバの諸特性を纏めた図表である。 波長1550nmにおける実施例1Cの光ファイバのブリルアンゲインスペクトルを示す図である。 実施例1Cの光ファイバの音響モードの挙動を説明する図である。 第2実施形態に係る光ファイバ2の説明図である。 実施例2および比較例2それぞれの光ファイバの諸特性を纏めた図表である。 波長1550nmにおける実施例2および比較例2それぞれの光ファイバのブリルアンゲインスペクトルを示す図である。 比較例2の光ファイバの音響モードの挙動を説明する図である。 実施例2の光ファイバの音響モードの挙動を説明する図である。
符号の説明
1,2…光ファイバ、10…光学コア領域、11…第1領域、12…第2領域、13…第3領域(音響コア領域)、14…光学クラッド領域、10…光学コア領域、21…第1領域、22…第2領域(音響コア領域)、23…第3領域、24…光学クラッド領域。

Claims (6)

  1. 中心軸を含む光学コア領域と、この光学コア領域の屈折率より低い屈折率を有し前記光学コア領域を囲む光学クラッド領域と、前記光学コア領域の一部として環状の音響コア領域とを備え、
    前記光学コア領域,前記音響コア領域および前記光学クラッド領域それぞれが、前記中心軸の周りに同心状に配置されて、前記中心軸に沿って延び、
    前記音響コア領域の縦モード音速が、前記音響コア領域の内側および外側それぞれに隣接する領域の縦モード音速より遅く、
    前記音響コア領域に局在して前記中心軸に沿って伝搬する縦モード音響波が存在するように前記音響コア領域の縦モード音速および径方向厚さが設定され、
    ブリルアンゲインスペクトルの3dB幅が60MHz以上である、
    ことを特徴とする光ファイバ。
  2. 前記音響コア領域の内側および外側それぞれに隣接する領域の縦モード音速のうちの遅い方の縦モード音速をVとし、前記音響コア領域の縦モード音速をVとし、前記音響コア領域の径方向厚さをtとし、音響波の波長λを0.537μmとしたときに、これらのパラメータの間に、
    Figure 2006184534
    なる関係が成立することを特徴とする請求項1記載の光ファイバ。
  3. 前記光学コア領域が内側から順に第1領域,第2領域および第3領域からなり、
    前記第3領域が前記音響コア領域であり、
    前記第1領域,前記第2領域,前記第3領域および前記光学クラッド領域それぞれが、純石英ガラスまたはGeOが添加された石英ガラスからなり、
    前記第1領域のGeO濃度をX[1]とし、前記第2領域のGeO濃度をX[2]とし、前記第3領域のGeO濃度をX[3]とし、前記光学クラッド領域のGeO濃度をX[4]としたときに、これらのパラメータの間に、
    Figure 2006184534
    なる関係が成立する、
    ことを特徴とする請求項1記載の光ファイバ。
  4. 前記第1領域および前記第3領域それぞれの縦モード音速が互いに異なり、
    前記第1領域に局在した音響波モードと前記第3領域に局在した音響波モードとが存在し、それぞれの音響波モードの間の周波数差が50MHz以上である、
    ことを特徴とする請求項3記載の光ファイバ。
  5. 波長1310nmにおけるモードフィールド径が8〜10μmの範囲にあり、ケーブルカットオフ波長が1260nm以下であり、ゼロ分散波長が1300nm〜1324nmの範囲にあり、波長1550nmにおける直径32mm曲げによる曲げ損失が4dB/m以下であり、波長1550nmにおける損失が0.25dB/km以下であり、波長1550nmにおけるSBSしきい値の無限長換算値が9dBm以上である、ことを特徴とする請求項3記載の光ファイバ。
  6. 前記光学コア領域が内側から順に第1領域,第2領域および第3領域からなり、
    前記第2領域が前記音響コア領域であり、
    前記第1領域,前記第2領域,前記第3領域および前記光学クラッド領域それぞれが、純石英ガラスまたはF元素が添加された石英ガラスからなり、
    前記第1領域のF元素濃度をY[1]とし、前記第2領域のF元素濃度をY[2]とし、前記第3領域のF元素濃度をY[3]とし、前記光学クラッド領域のF元素濃度をY[4]としたときに、これらのパラメータの間に、
    Figure 2006184534
    なる関係が成立する、
    ことを特徴とする請求項1記載の光ファイバ。
JP2004377800A 2004-12-27 2004-12-27 光ファイバ Expired - Fee Related JP4400454B2 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004377800A JP4400454B2 (ja) 2004-12-27 2004-12-27 光ファイバ
AU2005246948A AU2005246948A1 (en) 2004-12-27 2005-12-20 Optical fiber
CA002531243A CA2531243A1 (en) 2004-12-27 2005-12-21 Optical fiber
EP05028377A EP1674901A1 (en) 2004-12-27 2005-12-23 Optical fiber with reduced stimulated Brillouin scattering
US11/317,016 US7440665B2 (en) 2004-12-27 2005-12-27 Optical fiber
CNB200510132896XA CN100523884C (zh) 2004-12-27 2005-12-27 光纤
KR1020050130895A KR20060074904A (ko) 2004-12-27 2005-12-27 광파이버

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004377800A JP4400454B2 (ja) 2004-12-27 2004-12-27 光ファイバ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006184534A true JP2006184534A (ja) 2006-07-13
JP4400454B2 JP4400454B2 (ja) 2010-01-20

Family

ID=35810852

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004377800A Expired - Fee Related JP4400454B2 (ja) 2004-12-27 2004-12-27 光ファイバ

Country Status (7)

Country Link
US (1) US7440665B2 (ja)
EP (1) EP1674901A1 (ja)
JP (1) JP4400454B2 (ja)
KR (1) KR20060074904A (ja)
CN (1) CN100523884C (ja)
AU (1) AU2005246948A1 (ja)
CA (1) CA2531243A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006317658A (ja) * 2005-05-12 2006-11-24 Furukawa Electric Co Ltd:The 光ファイバ
WO2008032779A1 (fr) 2006-09-14 2008-03-20 Fujikura Ltd. Fibre optique et matériau à base de fibre optique

Families Citing this family (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2302428A3 (en) * 2004-11-05 2011-08-03 Fujikura, Ltd. Optical fiber with increased Brillouin threshold, transmission system and multiple-wavelength transmission system
US7228039B2 (en) * 2005-06-15 2007-06-05 Corning Incorporated High SBS threshold optical fiber with fluorine dopant
FR2893149B1 (fr) * 2005-11-10 2008-01-11 Draka Comteq France Fibre optique monomode.
FR2899693B1 (fr) 2006-04-10 2008-08-22 Draka Comteq France Fibre optique monomode.
CN101389989B (zh) * 2006-06-30 2010-08-18 古河电气工业株式会社 光纤
US7463807B2 (en) * 2006-07-06 2008-12-09 Peter Dragic Waveguide configuration
US8965162B2 (en) * 2006-09-27 2015-02-24 Peter Dragic Anti-guiding waveguides
US7840110B1 (en) * 2006-09-27 2010-11-23 Peter Danny Dragic Optical waveguide
DK1930753T3 (en) 2006-12-04 2015-03-30 Draka Comteq Bv Optical fiber having a high Brillouin threshold strength and low bending
WO2009047782A2 (en) * 2007-06-05 2009-04-16 Sterlite Technologies Ltd Optical fiber having high sbs threshold as well as minimized marcobending loss
ES2480190T3 (es) 2007-11-09 2014-07-25 Draka Comteq B.V. Fibra óptica resistente a microcurvatura
FR2930997B1 (fr) 2008-05-06 2010-08-13 Draka Comteq France Sa Fibre optique monomode
US7974319B2 (en) 2008-11-21 2011-07-05 Institut National D'optique Spectrally tailored pulsed fiber laser oscillator
WO2010085605A1 (en) 2009-01-23 2010-07-29 Nufern Optical fiber with suppressed stimulated brillouin scattering
CN104865637B (zh) * 2015-06-08 2017-11-17 华中科技大学 一种受激布里渊散射效应增强型光纤
JP6335949B2 (ja) * 2016-02-12 2018-05-30 株式会社フジクラ マルチコアファイバ
US10281646B2 (en) 2016-09-20 2019-05-07 Honeywell International Inc. Etchless acoustic waveguiding in integrated acousto-optic waveguides
US10429677B2 (en) * 2016-09-20 2019-10-01 Honeywell International Inc. Optical waveguide having a wide brillouin bandwidth
CN112368615B (zh) 2018-07-02 2023-05-02 住友电气工业株式会社 光纤
CN115498486B (zh) * 2022-11-18 2023-04-07 中国航天三江集团有限公司 利用磁致伸缩效应提升高功率激光器sbs阈值的方法及系统

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2053212A1 (en) * 1991-10-11 1993-04-11 Cheng-Kuei Jen Optical fibers with preset stimulated backward brillouin scattering thresholds
AU745481B2 (en) * 1997-07-15 2002-03-21 Corning Incorporated Suppression of stimulated brillouin scattering in optical fiber
US6587623B1 (en) * 2000-08-14 2003-07-01 The Board Of Trustees Of The University Of Illinois Method for reducing stimulated brillouin scattering in waveguide systems and devices
US6687440B2 (en) 2001-02-28 2004-02-03 The Boeing Company Optical fiber having an elevated threshold for stimulated brillouin scattering
US7079749B2 (en) * 2003-01-27 2006-07-18 Peter Dragic Waveguide configuration
US6952519B2 (en) * 2003-05-02 2005-10-04 Corning Incorporated Large effective area high SBS threshold optical fiber

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006317658A (ja) * 2005-05-12 2006-11-24 Furukawa Electric Co Ltd:The 光ファイバ
JP4630124B2 (ja) * 2005-05-12 2011-02-09 古河電気工業株式会社 光ファイバ
WO2008032779A1 (fr) 2006-09-14 2008-03-20 Fujikura Ltd. Fibre optique et matériau à base de fibre optique
EP2060938A1 (en) * 2006-09-14 2009-05-20 Fujikura, Ltd. Optical fiber and optical fiber base material
JPWO2008032779A1 (ja) * 2006-09-14 2010-01-28 株式会社フジクラ 光ファイバ及び光ファイバ母材
US7835609B2 (en) 2006-09-14 2010-11-16 Fujikura Ltd. Optical fiber and optical fiber preform
JP4677491B2 (ja) * 2006-09-14 2011-04-27 株式会社フジクラ 光ファイバ及び光ファイバ母材
EP2060938A4 (en) * 2006-09-14 2013-08-07 Fujikura Ltd OPTICAL FIBER AND BASIC MATERIAL OF AN OPTICAL FIBER

Also Published As

Publication number Publication date
AU2005246948A1 (en) 2006-07-13
CA2531243A1 (en) 2006-06-27
US7440665B2 (en) 2008-10-21
EP1674901A1 (en) 2006-06-28
CN1797048A (zh) 2006-07-05
US20060171648A1 (en) 2006-08-03
JP4400454B2 (ja) 2010-01-20
CN100523884C (zh) 2009-08-05
KR20060074904A (ko) 2006-07-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4400454B2 (ja) 光ファイバ
KR100642035B1 (ko) 광 파이버 및 이를 포함하는 광 전송 시스템
JP5925842B2 (ja) 拡大実効面積ファイバ
JP3320745B2 (ja) 分散フラット光ファイバ
US9020316B2 (en) Low attenuation optical fibers with an F-graded index core
JP5379396B2 (ja) 大きい実効面積を有する伝送用光ファイバ
AU710444B2 (en) Dispersion-shifted fiber
US7082243B2 (en) Large effective area high SBS threshold optical fiber
JP4065716B2 (ja) 有効面積の広い正分散光ファイバ
JP5534671B2 (ja) 光ファイバ
US6434311B1 (en) Reducing mode interference in transmission of a high order mode in optical fibers
KR20060006957A (ko) 넓은 유효영역과 높은 sbs 임계값을 가지는 광섬유
JP2010520496A (ja) 広有効面積光ファイバー
WO2000060389A1 (fr) Fibre optique multimode a fonction de suppression du mode d'ordre superieur
KR101731743B1 (ko) 대유효면적 광섬유
JPWO2012108467A1 (ja) 光ファイバおよび光伝送システム
JP2016534376A (ja) 空間分割多重のための少モード光ファイバ
WO2008044600A1 (fr) Fibre optique et voie de transmission par fibre optique
JP2013138229A (ja) 高sbs閾値の光ファイバ
JPH09211249A (ja) シングルモード光ファイバ
US10884183B2 (en) Weakly-coupled few mode optical fibers for mode division multiplexing and corresponding optical transmission system
US20210033781A1 (en) Cutoff shifted optical fibre
KR100635688B1 (ko) 유도 브릴루앙 산란 문턱값이 향상된 광섬유, 이를 이용한광전송선 및 광통신 시스템
KR20140147502A (ko) 복수의 서브 코어 영역을 포함한 광섬유
CN104345383A (zh) 弯曲不敏感的宽带色散平坦单模光纤

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070914

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090217

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090420

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090728

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090827

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091006

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091019

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121106

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121106

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131106

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees