JP2006183665A - 流送通路断面積増加装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】
ディフューザの長さが短くてもディフューザでの圧力損失を低減させると同時に、ディフユーザの出口での流れを均一化することにより、装置全体の長さを長く取らなくても、圧力損失が小さく、大面積の下流側流送管内の流れの分布の良好な被処理流体が流送される流送通路断面積増加装置を提供する。
【解決手段】
被処理流体が流送される小断面積の上流側流送管と、大断面積の下流側流送管、並びにその間をディフューザで連結してなる流送体の流送通路断面積増加装置において、ディフューザ内方の上流側部分の中心軸上にコア部材を設け、かつコア部材とディフューザ壁との間に形成されるディフューザ内の流路断面積の増加率が一定となるようにコア部材形状を形成した
【選択図】 図3
ディフューザの長さが短くてもディフューザでの圧力損失を低減させると同時に、ディフユーザの出口での流れを均一化することにより、装置全体の長さを長く取らなくても、圧力損失が小さく、大面積の下流側流送管内の流れの分布の良好な被処理流体が流送される流送通路断面積増加装置を提供する。
【解決手段】
被処理流体が流送される小断面積の上流側流送管と、大断面積の下流側流送管、並びにその間をディフューザで連結してなる流送体の流送通路断面積増加装置において、ディフューザ内方の上流側部分の中心軸上にコア部材を設け、かつコア部材とディフューザ壁との間に形成されるディフューザ内の流路断面積の増加率が一定となるようにコア部材形状を形成した
【選択図】 図3
Description
本発明は、被処理流体が流送される小断面積の上流側流送管と、大面積の下流側流送管、並びにその間をディフューザで連結してなる流送体の流送通路断面積増加装置に関し、特に自動車、ガスタービン等の内燃機関からの排ガス処理装置や熱交換器等における流送気体の流送に適した流送通路断面積増加装置に関するものである。
近年、世界的規模で自動車の排気ガスが大気環境に深刻な影響を及ぼしている。
その一例が光化学スモッグである。この光化学スモッグは、太陽光の下で大気中の窒素酸化物NOxと炭化水素HCが反応して有害な催涙物質を合成する。
窒素酸化物NOxと炭化水素HCの主な発生源は自動車の排ガスであって、凡そ炭化水素排ガスの70%、窒素酸化物の60%が排出されており、これが光化学スモッグの最大の発生源となっている。
その一例が光化学スモッグである。この光化学スモッグは、太陽光の下で大気中の窒素酸化物NOxと炭化水素HCが反応して有害な催涙物質を合成する。
窒素酸化物NOxと炭化水素HCの主な発生源は自動車の排ガスであって、凡そ炭化水素排ガスの70%、窒素酸化物の60%が排出されており、これが光化学スモッグの最大の発生源となっている。
そこで自動車等からの排出ガス基準が設けられるなど、世界のあらゆる自動車会社が環境保全を最重要課題の一つとして取り組んでいる。
こうした排ガスを処理する装置として、排ガス中の有害ガスを無害な水H2Oと二酸化炭素CO2に変える装置、所謂触媒コンバータが開発され、これが排気ガス経路中に装着されて有害な成分を処理するようにしている。
因みに、触媒コンバータが開発される以前、米国では全車輌から年間14t/Km2の汚染物質が排出されていたものが、触媒コンバータの開発によって、年間0.3t/Km2まで削減されており、大気環境に対する触媒コンバータの効果は多大なものである。
こうした排ガスを処理する装置として、排ガス中の有害ガスを無害な水H2Oと二酸化炭素CO2に変える装置、所謂触媒コンバータが開発され、これが排気ガス経路中に装着されて有害な成分を処理するようにしている。
因みに、触媒コンバータが開発される以前、米国では全車輌から年間14t/Km2の汚染物質が排出されていたものが、触媒コンバータの開発によって、年間0.3t/Km2まで削減されており、大気環境に対する触媒コンバータの効果は多大なものである。
触媒コンバータの処理効率を向上させるためには、処理部分の体積を出来るだけ大きく取るのが好ましい。このために一般的な触媒コンバータの構造としては、モノリス担体の直前にディフューザが備え付けられたものが使用されている。(非特許文献1)ディフューザとは「断面積がゆるやかに拡大する」広がり管である。ディフューザの役割は、できるだけわずかな圧力損失で流体を所要箇所へ導くこと、流れが流路断面内でできる限り一様に分布した状態で下流側へ導くことにある。
ディフューザの広がり角度が小さいと、所望の大きさにまで拡大するのにディフューザを長くする必要があり、スペースの点からディフューザの広がり角度は通常70°程度のものが使用されている。このようなディフューザを使用すると、ディフューザの管壁付近での流れは、管壁との摩擦によって、しだいに速度エネルギを失い、ついには停止する。その後は圧力の逆勾配による逆流によって流れは壁から剥離する。このように圧力損失によるエネルギーロスが発生することや管内の流れの均一性が損なわれることは、エンジンの最高出力の低下や燃費の悪化、あるいは排ガスの処理性能の低下といった問題に繋がっていく。
ディフューザの広がり角度が小さいと、所望の大きさにまで拡大するのにディフューザを長くする必要があり、スペースの点からディフューザの広がり角度は通常70°程度のものが使用されている。このようなディフューザを使用すると、ディフューザの管壁付近での流れは、管壁との摩擦によって、しだいに速度エネルギを失い、ついには停止する。その後は圧力の逆勾配による逆流によって流れは壁から剥離する。このように圧力損失によるエネルギーロスが発生することや管内の流れの均一性が損なわれることは、エンジンの最高出力の低下や燃費の悪化、あるいは排ガスの処理性能の低下といった問題に繋がっていく。
非特許文献1には、ディフューザの長さを考慮し、圧力損失を小さくするディフューザの形状の提案がなされている。このディフューザは、図8に示すように、ディフューザの入口側では広がり角度を3.5°〜11°と小さくしておき、触媒コンバータに繋ぐ直前に急拡大するものである。このような形状のディフューザを使用すると、圧力損失を小さくすることができるが、触媒コンバータに入る時点での中心付近と周辺付近での流速の差は大きくなっている。
触媒作用を向上させるためには、モノリス担体内の温度を一定の温度(約700℃)以上に上昇させることが重要である。排気ガスの流速が速い部分は温度が上がり易く、流速が遅い部分では低温となるために、モノリス担体直前の流れが不均一分布になると、触媒による浄化作用が低下してしまうという問題がある。
米国雑誌Automotive Engineering/June 1996 第69頁 Reducing catalytic converter pressure loss
触媒作用を向上させるためには、モノリス担体内の温度を一定の温度(約700℃)以上に上昇させることが重要である。排気ガスの流速が速い部分は温度が上がり易く、流速が遅い部分では低温となるために、モノリス担体直前の流れが不均一分布になると、触媒による浄化作用が低下してしまうという問題がある。
米国雑誌Automotive Engineering/June 1996 第69頁 Reducing catalytic converter pressure loss
本発明は、被処理流体が流送される小断面積の上流側流送管と、大断面積の下流側流送管、並びにその間をディフューザで連結してなる流送流体の流送通路断面積増加装置において、ディフューザの長さを長く取らなくても、圧力損失が小さく、大面積の下流側流送管内の流れの分布の良好な被処理流体が流送され、且つ、被処理流体の処理用立ち上がりを速やかに行なえるようにした流送通路断面積増加装置を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成する為に本発明は、被処理流体が流送される小断面積の上流側流送管と、大断面積の下流側流送管、並びにその間をディフューザで連結してなる流送体の流送通路断面積増加装置において、ディフューザ内方の上流側部分の中心軸上にコア部材を設け、かつコア部材とディフューザ壁との間に形成される流路断面積の増加率が一定となるようにコア部材形状を形成したことを最も主要な特徴とするものである。
また、本発明の流送流体の流送通路断面積増加装置では、コア部材の長さがディフューザ部分の長さの1/2から3/4にすること、上流側流送管および下流側流送管の断面形状が円形であること、コア部材の下流側の端における流路断面積が上流側流送管の流路断面積の2倍以下であること、コア部材の中心軸上にオリフィスを設けること、コア部材が、下流側の背面側に空洞を形成して熱容量を小さくしたことや、そのコア部材をプレス成形することにより空洞を形成したこと、さらには、上流側流送管から供給される被処理流体が内燃機関から供給される排気ガスであって、下流側流送管が排気ガスを処理する触媒コンバータであることも特徴とするものである。
本発明によれば、ディフューザの傾斜状部分の内方にコア部材をディフューザの中心軸上に、かつ上流側流送管との境から下流側流送管側に向けて設けるとともに、このコア部材の形状を、ディフューザ内の流路断面積の増加率が一定となる形状としてあり、上流側流送管から供給された被処理流体を被処理部に略均一に供給することができる。
これにより被処理流体のディフユーザ内の流れを均一化すると同時に、圧力損失を低減させ、流送経路全体の圧力損失を減少させることができる。
これにより被処理流体のディフユーザ内の流れを均一化すると同時に、圧力損失を低減させ、流送経路全体の圧力損失を減少させることができる。
また、コア部材が、下流側の背面側に空洞を形成して熱容量を小さくしたものでは、コア部材の温度が即座に上昇するので、未処理の被処理流体の排出を可及的に減少させることができる利点もある。
さらに、コア部材をプレス成形することにより空洞を形成するようにしたものでは、上記効果に加えて、コア部材の軽量化を図るとともに安価に実施することができる利点もある。
加えて、本発明を自動車や船舶等の内燃機の排気ガス処理に実施すれば、ディフユーザ内の流れを均一化して、且つ、圧力損失を可及的に減少できるので、エンジンの最高出力の低下や燃費の悪化を防止できる利点もある。
さらに、コア部材をプレス成形することにより空洞を形成するようにしたものでは、上記効果に加えて、コア部材の軽量化を図るとともに安価に実施することができる利点もある。
加えて、本発明を自動車や船舶等の内燃機の排気ガス処理に実施すれば、ディフユーザ内の流れを均一化して、且つ、圧力損失を可及的に減少できるので、エンジンの最高出力の低下や燃費の悪化を防止できる利点もある。
以下本発明にかかる流送気体の拡散装置の好ましい実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は自動車等の排気ガス処理装置を模した実験装置の概略図であって、図中符号1は排ガス処理用実験装置を全体的に示す。
この実験装置1は自動車のエンジンに相当するブロア2と、モノリス担体型の触媒コンバータ(下流側流送管)3と、触媒コンバータ3に入口部分に取り付けられたディフューザ4とを連通連結する流送管(上流側流送管)5と、触媒コンバータ3の出口側部分に取り付けられた出口管6とを備えてなる。
ここで、上記触媒コンバータ3、ディフューザ4及び連通連結する流送管(上流側流送管)5は断面形状が円形のものとなっている。
流送管5の入口助走区間部分7を1000mmとし、流送管5と出口管6は、内径D=26mmのものを使用している。
図1は自動車等の排気ガス処理装置を模した実験装置の概略図であって、図中符号1は排ガス処理用実験装置を全体的に示す。
この実験装置1は自動車のエンジンに相当するブロア2と、モノリス担体型の触媒コンバータ(下流側流送管)3と、触媒コンバータ3に入口部分に取り付けられたディフューザ4とを連通連結する流送管(上流側流送管)5と、触媒コンバータ3の出口側部分に取り付けられた出口管6とを備えてなる。
ここで、上記触媒コンバータ3、ディフューザ4及び連通連結する流送管(上流側流送管)5は断面形状が円形のものとなっている。
流送管5の入口助走区間部分7を1000mmとし、流送管5と出口管6は、内径D=26mmのものを使用している。
また、本例では、ディフユーザ4の広がり角を一般的な70°とし、ディフユーザ4の寸法は図2に示すとおりである。
モノリス担体型の触媒コンバータ3は、壁厚さが4mm、セル密度が400cpsiのものを使用した。
流速等の計測器具としては、図1に示すように、ステンレス製のピトー管8・8aと、精密微差圧計9、液柱型圧力計を使用した。
この精密微差圧計9及び液柱型圧力計は下記のものを使用した。
尚、ピトー管8は、流れが十分に発達した部分に設置してある。
1)精密微差圧計
柴田科学器機工業株式会社製 ISP−3−50SS型 測定範囲 0〜50(mmH2O)
2)液柱型圧力計
株式会社岡野製作所製 測定範囲0〜300mmH2O
モノリス担体型の触媒コンバータ3は、壁厚さが4mm、セル密度が400cpsiのものを使用した。
流速等の計測器具としては、図1に示すように、ステンレス製のピトー管8・8aと、精密微差圧計9、液柱型圧力計を使用した。
この精密微差圧計9及び液柱型圧力計は下記のものを使用した。
尚、ピトー管8は、流れが十分に発達した部分に設置してある。
1)精密微差圧計
柴田科学器機工業株式会社製 ISP−3−50SS型 測定範囲 0〜50(mmH2O)
2)液柱型圧力計
株式会社岡野製作所製 測定範囲0〜300mmH2O
さらに、触媒コンバータ3内の圧力損失の測定するために、図1に示すように、流送管5と出口管6にそれぞれ静圧孔11、12を開け、此処に精密微差圧計9に連通する検出用管13、14を取り付けてある。
尚、出口管6に開けた静圧孔12は、縮小部15による縮流が影響しないと考えられる場所に設けてある。
尚、出口管6に開けた静圧孔12は、縮小部15による縮流が影響しないと考えられる場所に設けてある。
上記のように構成された排気ガス処理装置を模した実験装置1での流量算出方法及び触媒コンバータ3内の圧力損失の測定方法を次に説明する。
先ず、流量算出方法は、図1に示すように流送管5に設けられたピトー管8で、円管中心の総圧と静圧の差を微差圧計9により測定し、最大流速を算出し、その後、後述する1/7乗則を用いて全流量を算出する。
次に、触媒コンバータ3内の圧力損失の測定方法は、図1に示すように、触媒コンバータ3全体の圧力損失として流送管5と触媒コンバータ3を通過後の出口管6との静圧の差を微差圧計で測定する。
そして、触媒コンバータ3を通過後の出口管6部分の流速計測方法は、触媒コンバータ3の直後から約70mmの位置の静圧孔12にピトー管8aの先端がくるように設置する。
先ず、流量算出方法は、図1に示すように流送管5に設けられたピトー管8で、円管中心の総圧と静圧の差を微差圧計9により測定し、最大流速を算出し、その後、後述する1/7乗則を用いて全流量を算出する。
次に、触媒コンバータ3内の圧力損失の測定方法は、図1に示すように、触媒コンバータ3全体の圧力損失として流送管5と触媒コンバータ3を通過後の出口管6との静圧の差を微差圧計で測定する。
そして、触媒コンバータ3を通過後の出口管6部分の流速計測方法は、触媒コンバータ3の直後から約70mmの位置の静圧孔12にピトー管8aの先端がくるように設置する。
その後、流送管5の側壁から順にピトー管8を1mm間隔で流送管5の中心まで動かし、出口管6内の総圧と静圧の差を微差圧計9で測定し、その差圧から流速を算出する。
ここで、触媒コンバータ3の直後で流速測定を行なわなかった理由は、触媒コンバータ3から出てくる流れは非常に乱れているためである。
触媒コンバータ3の直後から約70mmの位置では、流れの乱れは小さく、再現性が取れたことにより、この位置で計測することにしたものである。
ここで、触媒コンバータ3の直後で流速測定を行なわなかった理由は、触媒コンバータ3から出てくる流れは非常に乱れているためである。
触媒コンバータ3の直後から約70mmの位置では、流れの乱れは小さく、再現性が取れたことにより、この位置で計測することにしたものである。
本例では、ディフユーザ4の広がり角を一般的な70°とし、中に物体を設置することで、ディフユーザ4内の圧力損失の低減と流れの一様化とを同時に達成することを目標とする。
まず、圧力損失については,触媒コンバータ3の前後の圧力差を計測し、無次元化させて評価した。
また、レイノルズ数はRe:1.0×104〜7.0×104とした。
まず、圧力損失については,触媒コンバータ3の前後の圧力差を計測し、無次元化させて評価した。
また、レイノルズ数はRe:1.0×104〜7.0×104とした。
此処で以下の理論式で使用する用語について説明する。
A :円管断面積[m2]
A1 :入口管断面積[m2]
AL :Z=Lでの流路断面積[m2]
aL :Z=Lでのコア部材の断面積[m2]
D1 :入口円管直径[m]
D2 :出口円管直径[m]
L :コア部材の長さ[m]
P :静圧[Pa]
Pc(r):任意半径rでの総圧[Pa]
Q :全流量[m3/S]
r :任意半径距離[m]
R :円管半径[m]
Re :レイノルズ数
V(r) :任意半径rでの流速[m/S]
Vav :断面平均流速[m/S](数式中ではVの上に−を付す)
Vmax :最大流速[m/S]
z :流れ方向距離[m]
△P :触媒コンバータ前後の静圧の差[Pa]
△P* :無次元圧力損失
ψ :広がり角[°]
ρ :流体密度[kg/m3]
υ :流体動粘度[m2/S]
A :円管断面積[m2]
A1 :入口管断面積[m2]
AL :Z=Lでの流路断面積[m2]
aL :Z=Lでのコア部材の断面積[m2]
D1 :入口円管直径[m]
D2 :出口円管直径[m]
L :コア部材の長さ[m]
P :静圧[Pa]
Pc(r):任意半径rでの総圧[Pa]
Q :全流量[m3/S]
r :任意半径距離[m]
R :円管半径[m]
Re :レイノルズ数
V(r) :任意半径rでの流速[m/S]
Vav :断面平均流速[m/S](数式中ではVの上に−を付す)
Vmax :最大流速[m/S]
z :流れ方向距離[m]
△P :触媒コンバータ前後の静圧の差[Pa]
△P* :無次元圧力損失
ψ :広がり角[°]
ρ :流体密度[kg/m3]
υ :流体動粘度[m2/S]
流量算出方法の理論式
半径R(m)の円管内にピトー管の先端が流れ方同に向かって開いているように設置させて、流れ方同と垂直の方同に円管中心から任意半径距離R(m)の流速をV(r)(m/S)とすると,ベルヌーイの定理から
全流量Q(m2/S)は、プラントルの1/7乗則(市川常雄 “水力学・流体力学”朝倉書房(2001))から算出する。
プラントルの1/7乗則は、
上式から平均流速Vav(m/S)および、全流量Qは、
となる。
半径R(m)の円管内にピトー管の先端が流れ方同に向かって開いているように設置させて、流れ方同と垂直の方同に円管中心から任意半径距離R(m)の流速をV(r)(m/S)とすると,ベルヌーイの定理から
プラントルの1/7乗則は、
本発明では、図3や図7に例示するようなコア部材10をディフューザ4内に設ける。コア部材10は、ディフューザ4と中心軸が同一で、かつ上流側流送管との境から下流側流送管側に向けて設ける。コア部材10の形状は、ディフューザ4内の流路断面積の増加率が一定となる形状となっている。本装置が円管である場合、コア部材は、下式で表す外形を有するものとなる。
ここで、rはコア部材の半径である
zは原点がディフューザ上流端となる流れ方向距離である。
zは原点がディフューザ上流端となる流れ方向距離である。
図2の形状のディフューザ4内に、長さLが20mmであって、その形状をディフューザ4内の流路断面積の増加率が一定で、コア部材10の下流側の端におけるディフューザ4内の流路断面積の上流側流送管の通路断面積に対する比率(面積比Ar)が1.5倍から0.1倍刻みで異なる6種類のコア部材を作成し、圧力損失への影響を調べた結果を図4に示す。
例えば、面積比Arが1.7の場合のコア部材の形状を示す数8の式は、
図4は、レイノルズ数に対する圧力損失を示していて、コア部材10を使用していない場合に比して、圧力損失の小さいのは、面積比Arが1.7倍の場合で、面積比が2.0倍を超えたり、1.5倍未満である場合には、圧力損失が増大する。
例えば、面積比Arが1.7の場合のコア部材の形状を示す数8の式は、
図4は、レイノルズ数に対する圧力損失を示していて、コア部材10を使用していない場合に比して、圧力損失の小さいのは、面積比Arが1.7倍の場合で、面積比が2.0倍を超えたり、1.5倍未満である場合には、圧力損失が増大する。
そして、ディフューザ4内のコア部材10の長さLの変更によっても図5に示すように圧力損失に影響がある。
図5は、上記面積比Arが1.7倍であり、ディフューザ4の長さ40mmに対して、その1/4の10mmから5mm刻みで35mmまでの6種類のコア部材10で実験を行った結果を示す図である。
この図から、コア部材10の長さはディフューザ4の長さ40mmに対してその3/4にあたる30mmが最も好ましく、長さ20mm未満ではコア部材10をディフューザ4内に介在させないときよりも圧力損失が大きいことがわかる。
図5は、上記面積比Arが1.7倍であり、ディフューザ4の長さ40mmに対して、その1/4の10mmから5mm刻みで35mmまでの6種類のコア部材10で実験を行った結果を示す図である。
この図から、コア部材10の長さはディフューザ4の長さ40mmに対してその3/4にあたる30mmが最も好ましく、長さ20mm未満ではコア部材10をディフューザ4内に介在させないときよりも圧力損失が大きいことがわかる。
図6は、図7に示すコア部材10の長さが20mmであって、ディフューザ壁とコア部材10との間の断面積が上流側流送管の通路断面積と同じになる形状にし、ディフューザ入口部での直径が10mm、下流に向かって広がり角度が10°の円錐状のオリフィス16をディフューザ4と同芯状に設けたコア部材(図8で「E−10−10」と表記)、同じくディフューザ入口部での直径が15mmであるコア部材(図8で「E−15−10」と表記)、同じくディフューザ入口部での直径が20mmであるコア部材(図8で「E−20−10」と表記)の3種のコア部材10を用いて、実験した結果を示す図である。
図6から、Re=1.0×104〜7.0×104の領域では、E−10−10、E−15−10、E−20−10の時、コア部材10がない時よりも△P*を低減させることができた。
図6から、Re=1.0×104〜7.0×104の領域では、E−10−10、E−15−10、E−20−10の時、コア部材10がない時よりも△P*を低減させることができた。
尚、ディフューザ4内に、図9に示す背面(下流側)部分をくり抜いて空洞17を形成したコア部材10を介在させた状態のレイノルズ数に対する圧力損失で、特に面積比Arの効果を示したのが図10のグラフである。
この図で明らかなように、空洞17を形成したものと、しないものとは効果的には殆どの変わりがない。逆に、空洞17を形成することによりコア部分10の重量が減少して軽量化を図れるとともに、熱容量を小さくすることもできる。
これをさらに発展させたのが図11である。
即ち、図11に示すものは、不銹性を有する金属製板材をプレス成形でコア部分10を成形するようにしたものであって、これにより、コア部分10の可及的な重量の軽量化と熱容量の減少を図ることができる。
この図で明らかなように、空洞17を形成したものと、しないものとは効果的には殆どの変わりがない。逆に、空洞17を形成することによりコア部分10の重量が減少して軽量化を図れるとともに、熱容量を小さくすることもできる。
これをさらに発展させたのが図11である。
即ち、図11に示すものは、不銹性を有する金属製板材をプレス成形でコア部分10を成形するようにしたものであって、これにより、コア部分10の可及的な重量の軽量化と熱容量の減少を図ることができる。
上記実施の例は自動車用の排気ガスを処理するための装置にしてあるが、船舶等の内燃機関の排気ガス処理にも行なうことができる。
3・・・処理部(触媒コンバータ)
4・・・ディフユーザ
10・・・コア部材
17・・・空洞
4・・・ディフユーザ
10・・・コア部材
17・・・空洞
Claims (8)
- 被処理流体が流送される小断面積の上流側流送管と、大断面積の下流側流送管、並びにその間をディフューザで連結してなる流送体の流送通路断面積増加装置において、ディフューザ内方の上流側部分の中心軸上にコア部材を設け、かつコア部材とディフューザ壁との間に形成される流路断面積の増加率が一定となるようにコア部材形状を形成したことを特徴とする流送通路断面積増加装置。
- コア部材の長さがディフューザ部分の長さの1/2から3/4である請求項1に記載の流送通路断面積増加装置。
- 上流側流送管および下流側流送管の断面形状が円形である請求項1または請求項2に記載の流送通路断面積増加装置。
- コア部材の下流側の端における流路断面積が上流側流送管の流路断面積の2倍以下である請求項3に記載の流送通路断面積増加装置。
- コア部材の中心軸上にオリフィスを設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の流送通路断面積増加装置。
- コア部材が、下流側の背面側に空洞を形成して熱容量を小さくしたことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の流送通路断面積増加装置。
- コア部材をプレス成形することにより空洞を形成したことを特徴とする請求項6に記載の流送通路断面積増加装置。
- 上流側流送管から供給される被処理流体が内燃機関から供給される排気ガスであって、下流側流送管が排気ガスを処理する触媒コンバータである請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の流送通路断面積増加装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005349205A JP2006183665A (ja) | 2004-12-03 | 2005-12-02 | 流送通路断面積増加装置 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
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- 2005-12-02 JP JP2005349205A patent/JP2006183665A/ja active Pending
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US9845689B2 (en) | 2011-03-29 | 2017-12-19 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Turbine exhaust structure and gas turbine |
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