JP2006182598A - 水素製造システム - Google Patents
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Abstract
【課題】水素製造時の反応での水の使用を避けることができる水素製造システムを提供する。
【解決手段】有機ハイドライドを貯蔵する燃料タンク1と、有機ハイドライドから水素とその副生成物を生成する反応層19と、生成された水素と副生成物を分離して水素を抽出する水素分離膜4および抽出層21と、を備える。さらに、副生成物と未分離の水素を反応させて有機ハイドライドを生成する回収タンク9を備え、回収タンク9で生成した有機ハイドライドを燃料タンク1に回収して再利用する。
【選択図】 図1
【解決手段】有機ハイドライドを貯蔵する燃料タンク1と、有機ハイドライドから水素とその副生成物を生成する反応層19と、生成された水素と副生成物を分離して水素を抽出する水素分離膜4および抽出層21と、を備える。さらに、副生成物と未分離の水素を反応させて有機ハイドライドを生成する回収タンク9を備え、回収タンク9で生成した有機ハイドライドを燃料タンク1に回収して再利用する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、水素製造システムに関する。特に、移動体搭載用の燃料電池に用いる水素を生成するための水素製造システムに関する。
従来の水素製造装置として、ケミカルハイドライドと呼ばれる金属水素化合物を用いて、水素リッチな燃料ガスを生成するシステムが知られている。
これは、反応器内に金属水素化物を微細化して供給しつつ、噴射機から水を噴射し、金属水素化物を加水分解して水素を生成する。供給される水は燃料電池の生成水を用いる。こうすることにより、加水分解用の水タンクを小型化または省略でき、システム全体の小型化を図ることができる。燃料電池の廃熱を反応器に供給して金属水素化物を熱分解する構成、加水分解時に発生した熱を用いて別の金属水素化物を熱分解する構成などを採っている(例えば、特許文献1、参照。)。
特開2002−80202号公報
しかしながら、上記従来技術のように、燃料電池の生成水を用いて加水分解を行う構成とした場合、水タンクを備えないと水マネージメントが複雑化、または困難となってしまう。また、水タンクを備えると、システムが巨大化する、重量が増大するといった問題が生じてしまう。
そこで本発明は、上記問題を鑑みて、水素製造時の反応での水の使用を避けることができる水素製造システムを提供することを目的とする。
本発明は、有機ハイドライドを貯蔵する燃料タンクと、前記有機ハイドライドから水素とその副生成物を生成する水素生成機構と、生成された水素と副生成物を分離して水素を抽出する水素抽出機構と、前記副生成物と未分離の水素を反応させて有機ハイドライドを生成する有機ハイドライド回生機構と、を備え、前記有機ハイドライド回生機構で生成した有機ハイドライドを前記燃料タンクに回収して再利用する。
有機ハイドライドから水素とその副生成物を生成するため、水タンクおよび水を供給するための機構が不要となり、水マネージメントを単純化し、かつ、システムをコンパクト化することができる。また、水素抽出機構で抽出されなかった水素を、有機ハイドライドに回生して、再利用することができるので、燃料効率を向上することができる。
第1の実施形態について説明する。水素製造システムの概略構成を、図1に示す。
水素製造システムには、燃料として有機ハイドライドを貯蔵する燃料タンク1を備える。有機ハイドライドとしては、デカリン、シクロヘキサンといった水素キャリアとなる燃料を貯蔵する。また、燃料タンク1から燃料を取り出す燃料ポンプ2と、取り出された燃料を化学反応により水素と副生成物に分解する水素抽出器3を備える。
ここでは、水素抽出器3を図2に示すような積層型の熱交換器により構成する。水素抽出器3を、抽出層21と、その両側に水素分離膜4を介して隣接する反応層19と、さらにその両側に熱伝達の優れた隔壁を介して隣接する加熱層18と、を積層することにより構成する。加熱層18には燃焼触媒を備え、反応層19を加熱可能に構成する。反応層19には、化学反応を促進させるために、貴金属やニッケルといった触媒を担持させる。
反応層19には、燃料タンク1からの燃料が供給され、以下のような分解が生じる。
デカリンC10H18−ナフタレンC10H8反応:C10H18⇔C10H8+5H2 …(1)
シクロヘキサンC6H12−ベンゼンC6H6反応:C6H12⇔C6H6+3H2 …(2)
デカリンは触媒下、水素雰囲気中200℃〜350℃で水素を放出し、副生成物としてナフタレンを生成する。また、シクロヘキサンは触媒下、水素雰囲気中200℃〜350℃で水素を放出し、副生成物としてベンゼンを生成する。なお、反応層19に供給される有機ハイドライドは、噴射弁により供給される噴霧状の液体でも、気化された気体でもよい。
シクロヘキサンC6H12−ベンゼンC6H6反応:C6H12⇔C6H6+3H2 …(2)
デカリンは触媒下、水素雰囲気中200℃〜350℃で水素を放出し、副生成物としてナフタレンを生成する。また、シクロヘキサンは触媒下、水素雰囲気中200℃〜350℃で水素を放出し、副生成物としてベンゼンを生成する。なお、反応層19に供給される有機ハイドライドは、噴射弁により供給される噴霧状の液体でも、気化された気体でもよい。
これらの反応は、水素の授受の際にCO2を生成せず、水素を気体以外の状態で貯蔵することができる。つまり、移動体用燃料電池など小型化が望まれるシステムにおいて、燃料となる水素のキャリアとして有機ハイドライドを利用することで、CO2の排出を防止し、燃料タンク1の容量を抑制しつつ長い航続距離を得ることができる。また、反応に水を用いないため、システムの水マネージメントを簡易化することができ、水タンクが不要となるため、システムをコンパクト化することができる。
反応ガス層19の温度は、加熱層18における燃焼反応に伴って生じる熱により維持される。加熱層18では、後述するように回収タンク9からの残ガス、または水素抽出器3で抽出された水素の一部と、燃料電池8からのカソード排ガスが供給されて燃焼反応を生じ、反応層19を200℃〜350℃に維持する。
反応層19で生成された水素は、水素分離膜4を透過して抽出層21に分離される。水素分離膜4と抽出層21により、水素の抽出機構を構成する。水素抽出器3を積層型の熱交換器としているため、水素分離膜4の透過性能を維持するための必要熱は、加熱層18から反応層19に伝達された熱を使用することができる。
また、水素製造システムには、水素抽出器3の抽出層21から水素を取り出す水素回収通路16と、水素蓄圧ポンプ5を備え、さらに取り出した水素を貯蔵する蓄圧タンク6を備える。また、蓄圧タンク6に貯蔵された水素をアノード側に、コンプレッサ等により外部より供給された空気をカソード側に導入することにより発電を行う燃料電池8と、燃料電池8に導入する水素流量を調整する流量調整バルブ7を備える。
さらに、水素抽出器3で反応層19に残留する副生成物と残水素からなる残ガスを回収する回収タンク9を備える。回収タンク9では、水素抽出器3から供給された副生成物と残水素からなる残ガスから有機ハイドライドを生成する。回収タンク9の構成を、図3、図4を用いて説明する。図4は図3におけるA−A断面図である。
回収タンク9を、冷却室23、副生成物貯蔵室26、燃料回収室28から構成する。ここでは、冷却室23を最上層に、燃料回収室28を最下層に構成する。
冷却室23には、副生成物と残水素からなる残ガスの入り口となる残ガス入口22と、フィン付き冷却配管24を備える。フィン付き冷却配管24には、例えば、燃料電池8にて生成される水蒸気が途中の放熱で冷却されて液体となったもの、あるいは、燃料電池8の温度を調整するためのLLC(Long Life Coolant)などを流通させる。また、冷却室23と副生成物貯蔵室26の間には、中央部分に設けた孔が最下部に位置するように斜面を形成するジョロウ板25を備える。
残ガス入口22から導入された残ガスが、フィン付き冷却配管24と熱交換を行う。これにより、残ガス中の副生成物が液化または固体化し、下方のジョロウ板25に集められ、副生成物貯蔵室26に落下する。
また、副生成物貯蔵室26の下面には、副生成物と残水素との有機ハイドライドへの反応を促進する為の貴金属触媒、または、ニッケル触媒等が担持された回生メッシュ27を備える。冷却室23から落下した固体化された副生成物は、副生成物貯蔵室26で回生メッシュ27上に蓄積される。回生メッシュ27で、副生成物貯蔵室26内の残水素と副生成物とが反応し、有機ハイドライドを生成する。
ここで、副生成物と残水素との有機ハイドライドへの反応を、以下に示す。
ナフタレンC10H8−デカリンC10H18反応:C10H8+5H2⇔C10H18
ベンゼンC6H6−シクロヘキサンC6H12反応:C6H6+3H2⇔C6H12
ナフタレンは触媒下、50℃〜150℃の温度で加熱すると水素(5H2)を吸収し、デカリンを生成する。同様に、ベンゼンは触媒下、50℃〜150℃の温度で加熱すると水素(3H2)を吸収し、シクロヘキサンを生成する。
ベンゼンC6H6−シクロヘキサンC6H12反応:C6H6+3H2⇔C6H12
ナフタレンは触媒下、50℃〜150℃の温度で加熱すると水素(5H2)を吸収し、デカリンを生成する。同様に、ベンゼンは触媒下、50℃〜150℃の温度で加熱すると水素(3H2)を吸収し、シクロヘキサンを生成する。
回生メッシュ27には、反応に必要な温度(50℃〜150℃)を維持するために、図4に示すように、全体に配管30を敷設する。配管30には、水素抽出器3の反応層19からの残ガスを、前述した冷却室23の残ガス入口22に導入する以前に流通させる。反応層19から排出された残ガスは比較的高温であり、残ガスを冷却する以前に配管30に流通させることで、残ガスが有する熱を有効利用することができ、回生メッシュ27に担持させた触媒を適切な温度に維持することができる。生成されたゲル状の有機ハイドライドは、回生メッシュ27を透過して、下方の燃料回収室28に回収される。燃料回収室28には、燃料の取り出し口となる燃料取り出し口37を備える。
また、図1に示すように、水素製造システムには、回収タンク9と燃料タンク1とを、回収燃料バルブ11を介して接続する燃料回収通路10を備える。燃料回収通路10を通って、回収タンク9の燃料回収室28から有機ハイドライドを取り出し、燃料タンク1に導入することで、水素抽出器3で抽出されなかった水素を無駄にすることなく有機ハイドライドに回生させることができ、燃料効率を向上することができる。
また、図3に示すように、回収タンク9の副生成物貯蔵室26に、主に水素からなる気体状の残ガスを取り出す残ガス取り出し口31を供える。また、図1に示すように、回収タンク9と水素抽出器3を接続する加熱用残ガス通路12を備え、さらに加熱用残ガス通路12に流量制御バルブ13を備える。加熱用残ガス通路12は、回収タンク9の副生成物貯蔵室26の残ガス取り出し口31と、水素抽出器3の加熱層18を接続し、残ガスの一部を加熱層18に導入することで、反応層19における反応に必要な熱を発生する。
また、図1に示すように、蓄圧タンク6と、水素抽出器3の加熱層18を結ぶ圧縮水素通路14を備え、さらに圧縮水素通路14に流量制御バルブ15を備える。起動時に、蓄圧タンク6内に存在する圧縮水素を水素抽出器3の加熱層18に供給することにより暖機のための熱を発生する。その後、暖機が終了し、定常的に水素抽出器3から水素が取り出されるようになったら流量制御バルブ15を閉じて蓄圧タンク6から水素抽出器3への水素の供給を停止する。前述したように回収タンク9で有機ハイドライドの回生に使用されなかった残水素を、加熱用残ガス通路12を通って水素抽出器3の加熱層18に供給することにより、水素を生成するための熱を得る。
なお、回収タンク9で有機ハイドライドの回生に使用されなかった水素のみでは、生成される熱が不足する可能性がある。そこで、水素抽出器3で抽出された水素の流通路である水素回収通路16から分岐して、水素抽出器3の加熱層18に連通する加熱水素通路36を備え、さらに加熱水素通路36に流量制御バルブ17を備える。
また、回収タンク9で有機ハイドライドに回生されなかった副生成物は、回収タンク9の回収メッシュ27上に蓄積される。ステーションにて有機ハイドライドを供給する際などに、副生成物として回収し、オフサイト工場などで水素を添加して再び有機ハイドライドとしてステーションで供給することによりリサイクルが為される。
このように、水素抽出器3から排出される残ガスを再度化学反応させて、燃料となる有機ハイドライドを生成し、燃料タンク1に回収する。また、有機ハイドライドの回生に使用されなかった残ガスを、有機ハイドライドの分解に必要な熱の生成に使用することで、燃料効率を向上することができる。
次に、本実施形態の効果について説明する。
有機ハイドライドを貯蔵する燃料タンク1と、有機ハイドライドから水素とその副生成物を生成する反応層19と、生成された水素と副生成物を分離して水素を抽出する水素分離膜4および抽出層21と、を備える。さらに、副生成物と未分離の水素を反応させて有機ハイドライドを生成する回収タンク9を備え、回収タンク9で生成した有機ハイドライドを燃料タンク1に回収して再利用する。有機ハイドライドから水素を生成する反応では水が不要となるので、システムの水マネージメントを簡易化することができ、また、水タンクが不要となるので、システムを小型化することができる。また、生成後の残ガスから、再度、有機ハイドライドを生成して再利用することができるので、燃料効率を向上することができる。
反応層19、または、水素分離膜5を加熱する加熱層18を備え、回収タンク9で有機ハイドライドに戻しきれなかった残ガスを加熱層18に供給する。このように、有機ハイドライドに回生されなかった残ガスを水素生成に必要な熱に使用することができるので、燃料効率を向上することができる。
水素分離膜4で分離された水素を貯蓄する蓄圧タンク6を備え、蓄圧タンク6に導入された水素を、選択的に加熱層18に供給する。これにより、反応層19で必要な熱を確実に確保することができる。また、起動時に、蓄圧タンク6より加熱層18に水素を供給することにより、反応層19を暖機することができる。また、蓄圧タンク6を備えることで、負荷に応じて適切に水素を燃料電池8に供給することができる。
反応層19と、水素分離膜4および抽出層21と、加熱層18と、からなる積層型の熱交換器を備える。積層型の熱交換器に構成することで、コンパクト化でき、また、放熱を抑えることができる。
回収タンク9を、副生成物を冷却し、副生成物を液化または固体化させるための冷却室23と、液化または固体化された副生成物を貯める為の副生成物貯蔵室26と、を備える。さらに、副生成物貯蔵室26には、前記副生成物と未分離の水素が反応して燃料としての有機ハイドライドに戻すための触媒を有する、液化または固体化された副生成物の受け面となる回生メッシュ27を備える。さらに、回生メッシュ27の下には、有機ハイドライドを回収する燃料回収室28を備える。このように構成することで、回収タンク9で有機ハイドライドを生成することができる。また、層状とすることで、コンパクト化することができる。
また、回生メッシュ27と熱交換可能な配管30を備え、配管30には、冷却室23に供給される以前の、未分離の水素と副生成物を流通させる。これにより、冷却される以前の残ガスの持つ熱を使用して、回収メッシュ27上の触媒温度を適切に維持することができる。
回生メッシュ27に蓄積された副生成物を外部に取り出し可能に構成する。これにより、蓄積された副生成物を回収してリサイクルすることができる。
次に、第2の実施形態について説明する。回収タンク9の構成を図5に示す。以下、第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
回収タンク9を、集合室32と、燃料回収室28から構成する。集合室32には、水素抽出器3からの残ガスを導入する残ガス入口22を備える。また、集合室32と燃料回収室28の間には、貴金属触媒またはニッケル触媒等が担持された膜状の回生メッシュ39を備える。回収メッシュ39には、第1の実施形態と同様に、温度を有機ハイドライド生成に適切に維持するために、集合室28に導入される以前の残ガスが流通する配管30を備える。
残ガス入口22から導入された副生成物と残水素は、回生メッシュ39を透過する際に反応して、有機ハイドライドを生成する。有機ハイドライドは燃料回収室28に蓄積され、燃料回収通路10を介して燃料タンク1に回収される。このように、反応層19から排出された残ガスを再び有機ハイドライドに戻して燃料タンク1に回収することで、燃料の利用効率を向上することができる。
また、回収タンク9の燃料回収室28には、回生メッシュ39を透過する際に有機ハイドライドに戻されなかった残ガスを取り出す残ガス出口31を備える。残ガス出口31を介して取り出された残ガスは、加熱用残ガス通路12を通って水素抽出器3の加熱層18に導入されて燃焼され、有機ハイドライドの分解に必要な熱を生成する。
次に、本実施形態の効果について説明する。以下、第1の実施形態異なる効果のみを説明する。
回収タンク9は、副生成物と未分離の水素を反応させ、燃料となる有機ハイドライドを生成するための触媒が担持された集合室32と、集合室32に面し、有機ハイドライドを通過することのできる回生メッシュ39と、回生メッシュ39の集合室32の反対側に、回生メッシュ39を通過した有機ハイドライドを貯蔵する燃料回収室28と、を備える。このように構成することで、回収タンク9で有機ハイドライドを生成することができる。また、層状とすることで、コンパクト化することができる。
回生メッシュ39と熱交換可能な配管30を備え、配管30には、冷却室23に供給される以前の、未分離の水素と副生成物を流通させる。これにより、冷却される以前の残ガスの持つ熱を使用して、回収メッシュ39上の触媒温度を適切に維持することができる。
次に、第3の実施形態について説明する。以下、第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
水素製造システムの概略を図6に示す。
燃料電池8のアノード排ガスを回収タンク9に回収する回収配管33を備え、さらに回収配管33に流量制御バルブ34を備える。回収配管33は、図7に示すように、回収タンク9の燃料回収室28に設けた水素戻し口35に接続される。回収タンク9に回収されたアノード排ガス中の水素は、燃料回収室28から回生メッシュ27に向かって上昇し、回生メッシュ27で副生成物と反応して有機ハイドライドを生成する。
このように、燃料電池8からのアノード排ガスを回収タンク9に回収することで、回収タンク9内の水素分圧が増大するため、有機ハイドライドの生成反応が促進され、燃料効率をさらに向上することができる。
なお、第2の実施形態と同様に回収タンク9を集合室32と燃料回収室28から構成し、水素戻し口35を回生メッシュ27の下方に位置する燃料回収室28に備えてもよい。
次に、本実施形態の効果について説明する。以下、第1の実施形態と異なる効果のみを説明する。
水素分離膜4で抽出された水素を用いて発電を行う燃料電池8を備え、燃料電池8からの排水素を、回収タンク8に供給する。これにより、余剰水素を捨てることなく、有機ハイドライドの生成に使用することができるので、燃料効率を向上することができる。
なお、本発明は、上記発明を実施するための最良の形態に限定されるわけではなく、特許請求の範囲に記載の技術思想の範囲内で、様々な変更を為し得ることはいうまでもない。
本発明は、水素製造システムに適用することができる。例えば、移動体搭載用の燃料電池に用いる水素を製造するためのシステムに適用することで、適切な効果を得ることができる。
1 燃料タンク
3 水素抽出器
4 水素分離膜(水素抽出機構)
6 蓄圧タンク
9 回収タンク(有機ハイドライド回生機構)
8 燃料電池
18 加熱層(燃焼機構)
19 反応層(水素生成機構)
21 抽出層(水素抽出機構)
23 冷却室
26 副生成物貯蔵室
27 回生メッシュ(受け面)
28 燃料回収室
32 集合室
39 回生メッシュ(通過膜)
3 水素抽出器
4 水素分離膜(水素抽出機構)
6 蓄圧タンク
9 回収タンク(有機ハイドライド回生機構)
8 燃料電池
18 加熱層(燃焼機構)
19 反応層(水素生成機構)
21 抽出層(水素抽出機構)
23 冷却室
26 副生成物貯蔵室
27 回生メッシュ(受け面)
28 燃料回収室
32 集合室
39 回生メッシュ(通過膜)
Claims (10)
- 有機ハイドライドを貯蔵する燃料タンクと、
前記有機ハイドライドから水素とその副生成物を生成する水素生成機構と、
生成された水素と副生成物を分離して水素を抽出する水素抽出機構と、
前記副生成物と未分離の水素を反応させて有機ハイドライドを生成する有機ハイドライド回生機構と、を備え、
前記有機ハイドライド回生機構で生成した有機ハイドライドを前記燃料タンクに回収して再利用することを特徴とする水素製造システム。 - 前記水素生成機構、または、前記水素抽出機構を加熱する燃焼機構を備え、
前記有機ハイドライド回生機構で有機ハイドライドに戻しきれなかったガスを前記燃焼機構に供給する請求項1に記載の水素製造システム。 - 前記水素抽出機構で抽出された水素を貯蓄する蓄圧タンクを備え、
前記蓄圧タンクに導入された水素を、選択的に前記燃焼機構に供給する請求項2に記載の水素製造システム。 - 前記水素生成機構と、前記水素抽出機構と、前記燃焼機構と、からなる積層型の熱交換器を備える請求項2に記載の水素製造システム。
- 前記有機ハイドライド回生機構は、
前記副生成物を冷却し、前記副生成物を液化または固体化させるための冷却室と、
前記液化または固体化された副生成物を貯める為の副生成物貯蔵室と、を備え、
さらに、前記副生成物貯蔵室には、前記副生成物と未分離の水素が反応して燃料としての有機ハイドライドに戻すための触媒を有する、液化または固体化された前記副生成物の受け面を備え、
さらに、前記受け面の下には、有機ハイドライドを回収する回収室を備える請求項1に記載の水素製造システム。 - 前記受け面と熱交換可能な配管を備え、
前記配管には、前記冷却室に供給される以前の、前記未分離の水素と前記副生成物を流通させる請求項5に記載の水素製造システム。 - 前記受け面に蓄積された前記副生成物を外部に取り出し可能に構成する請求項5に記載の水素製造システム。
- 前記有機ハイドライド回生機構は、
前記副生成物と未分離の水素を反応させ、燃料となる有機ハイドライドを生成するための触媒が担持された集合室と、
前記集合室に面し、前記有機ハイドライドを通過することのできる通過膜と、
前記通過膜の前記集合室の反対側に、前記通過膜を通過した有機ハイドライドを貯蔵する燃料回収室と、を備える請求項1に記載の水素製造システム。 - 前記通過膜と熱交換可能な配管を備え、
前記配管には、前記冷却室に供給される以前の、前記未分離の水素と前記副生成物を流通させる請求項8に記載の水素製造システム。 - 前記水素抽出機構で抽出された水素を用いて発電を行う燃料電池を備え、
前記燃料電池からの排水素を、前記有機ハイドライド回生機構に供給する請求項1に記載の水素製造システム。
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