JP2006177031A - 施開錠装置、及びその施開錠装置を備えた開口部装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 身体的ハンディキャップを有する人であっても室内側押し口によって容易に施開錠操作ができ、該施開錠操作が繰り返し行われても耐久性を有し、かつ、ドアの厚み方向にコンパクトな構造を備えた施開錠装置を提供する。
【解決手段】 室内側に配置されるとともに、室内外方向に移動可能に構成された操作部材10、20と、操作部材に与えられる室内外方向の直線運動を室内外方向に直交する方向の直線運動に変換する第一の変換機構13、15;52、53と、第一の変換機構により変換された直線運動を、不動の軸心の周りを回る軸60の回転運動に変換する第二の変換機構44、54;62とを設ける。
【選択図】 図3
【解決手段】 室内側に配置されるとともに、室内外方向に移動可能に構成された操作部材10、20と、操作部材に与えられる室内外方向の直線運動を室内外方向に直交する方向の直線運動に変換する第一の変換機構13、15;52、53と、第一の変換機構により変換された直線運動を、不動の軸心の周りを回る軸60の回転運動に変換する第二の変換機構44、54;62とを設ける。
【選択図】 図3
Description
本発明は、施開錠装置、及びその施開錠装置を備えた開口部装置に関し、特に身体的ハンディキャップを有する人が室内側から容易に操作することが可能な、施開錠装置に関する。
通常、住宅の玄関ドアなどには、居住者が室内側からキー操作を要せず容易に施開錠操作を行うためのサムターンが設けられている。このサムターンはその語源が意味するように、操作つまみを指でつまんで回動させ、施錠開錠を行うものである。かかる指による操作は、身体的なハンディキャップを有する人にとっては困難である場合があり、より容易な操作により施錠開錠を行いえる施錠装置が求められている。
特許文献1には、操作部材たる押し口を押圧すると、てこの原理により駆動体が回転し、かかる駆動体の回転を歯車によりダルマ軸に伝え、このダルマ軸の回転によりデッドボルトをストライクボックス中から脱出させて開錠を行う「本施錠のワンタッチ式非常開装置」が開示されている。
また、特許文献2には、操作部材としての押し口先端にラックギアを形成し、この押し口を押し込むことによりピニオンギアを回転させ、さらにこのピニオンギアの回転をデッドボルトの一端側に形成されたラックギアに伝えて、該デッドボルトをストライクボックス中に突没させる構造を有する「ギアを使ったプッシュ錠」が開示されている。
特開2001−115713号公報
特開2003−343141号公報
しかし特許文献1に開示されている装置は、非常時の開錠のみを考慮しているため、開錠したものを再び施錠するためには、室外側からの鍵の操作を必要とする。また、非常時に開錠することを念頭においているため、各部材の繰り返し使用による耐久性には考慮が払われていないものと思われる。
また、特許文献2に開示されている「ギアを使ったプッシュ錠」は、室外側から操作する施錠装置とは別個独立した施開錠機構であり、二重に施開錠機構を設ける必要があるという問題があった。また、ピニオンギアを挟んで操作押し口と、デッドボルト一端側に直接ラックギアが形成されているため、操作を軽くするためにはドアの厚み方向に大きなストロークを必要とするという問題もあった。
そこで、身体的ハンディキャップを有する人であっても室内側押し口によって容易に施開錠操作ができ、該施開錠操作が繰り返し行われても耐久性を有し、かつ、ドアの厚み方向にコンパクトな構造を備えた施開錠装置を提供することを課題とする。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
請求項1に記載の発明は、室内側に配置されるとともに、室内外方向に移動可能に構成された操作部材(10、20)と、操作部材に与えられる室内外方向の直線運動を室内外方向に直交する方向の直線運動に変換する第一の変換機構(13、15;42a、52a:23、25;43a、53a)と、第一の変換機構により変換された直線運動を、不動の軸心の周りを回る軸(60)の回転運動に変換する第二の変換機構(44、54;62)と、を備えることを特徴とする施開錠装置(100)により前記課題を解決しようとするものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の施開錠装置(100)において、第一の変換機構(13、15;42a、52a:23、25;43a、53a)は、操作部材(10、20)に備えられた室内外方向への斜行面(14、16;24、26)を有する押圧部(13、15;23、25)と、室内外方向の動作が規制されて、室内外方向に直交する一方向にのみ移動可能に構成された駆動部材(40、50)に備えられるとともに斜行面(14、16;24、26)に対応する斜行面(42、52;43、53)を有する受圧部(42a、52a;43a、53a)と、を備えることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の施開錠装置(100)において、第二の変換機構は、駆動部材に形成されたラックギア(44、54)と、軸(60)に形成されたピニオンギア(62)であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載の施開錠装置(100)において、駆動部材(40、50)は軸心を挟んで両側に配置されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の施開錠装置(100)を備えた開口部装置(200)により前記課題を解決するものである。
請求項1の発明によれば、ドアの厚み方向にコンパクトな構造を備え、かつ、身体的なハンディキャップを有する人であっても容易に操作可能な施開錠装置を提供することができる。
請求項2の発明によれば、繰り返し行われる施開錠操作に対しても耐久性を有する施開錠装置を提供することができる。
請求項3の発明によれば、簡素な構造によって、確実に直線運動を回転運動に変換することができる。
請求項4の発明によれば、安定した動作を可能とする施開錠装置を提供することができる。
請求項5の発明によれば、請求項1〜4に記載の施開錠装置の特徴を備えた開口部装置を提供することができる。
本発明のこのような作用及び利得は、次に説明する発明を実施するための最良の形態から明らかにされる。
以下本発明を図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1は、本発明にかかる開口部装置である玄関ドアを示す正面図である。(A)は室外側視点からの図、(B)は室内側視点からの図である。以下の説明においては、特に断りなき限り、原則として室内側からの視点を基準に左右の別を定める。図示の玄関ドア200は、四辺の枠、すなわち上枠210左縦枠220、下枠230、及び右縦枠240を備え、さらに上下の枠210、230に上下両端部が取り付けられた左中枠250、右中枠260が、左縦枠220と右縦枠240との間に配置されている。左縦枠220と左中枠250との間、及び右縦枠240と右中枠260との間にはそれぞれ袖ガラス202、203が配置されている。
左中枠250と右中枠260との間には、ドア201が配置されている。ドア201は一端側が左中枠250に、上下2箇所に設けられた不図示の蝶番により回動可能に取り付けられている。ドア201の図1(A)に示される室外側には、向かって左側に取手204が取り付けられている。ドア201の図1(B)に示される室内側には、向かって右側に取っ手205が取り付けられている。
ドア201の取手が取り付けられている側には施開錠装置100が取り付けられ、室外側にはキー操作により該施開錠装置100の施開錠を行うための施錠口206が設けられている。施開錠装置100からは、ドア201の右中枠260側端面から、後述するデッドボルト90(図2参照)が突没する。右中枠260の上記デッドボルト90に対応する位置には不図示のストライクボックスが設けられている。ストライクボックス中にデッドボルト90が突没することによって、玄関ドア200の施開錠が実現される。
図1(B)に示されるように、ドア201の室内側施開錠装置100の部位に、操作部材たる上部押し口10、及び下部押し口20が設けられている。これら上下の押し口10、20は通常サムターンとして設けられている室内側から施開錠装置100の施錠・開錠を行うためのものである。比較的大きな形状に形成された押し口を押し込むだけで、施錠・開錠が可能であるため指でつまんで回すサムターンと比較して、身体的にハンディを持つ人にも容易に操作することが可能である。
図2は、上下の押し口10、20と固定箱70、及び錠箱80とデッドボルト90とを示す斜視図である。上下の押し口10、20は、固定箱70を介して錠箱80に取り付けられている。錠箱80の端部にはフロントプレート91が取り付けられている。フロントプレート91は、その上下2箇所に設けられた孔92、93に固定金具が差し入れられて、ドア201の側端面に取り付けられる。錠箱80はドア201に内蔵されている。図2(A)は開錠状態を示し、デッドボルト90は錠箱80内に没している。図2(B)は施錠状態を示し、デッドボルト90がフロントプレート91の右方向に突出している。この突出部が右中枠260に設けられたストライクボックス内に差し入れられて、施錠が行われる。
図3は、本発明にかかる施開錠装置100を構成する主要部材を室内側の視点から表した分解斜視図である。図3においては紙面右手前方向が室内側、左奥方向が室外側である。図示の施開錠装置100の主要部材は、室内側から上下の押し口10、20、仕切り部材30、左右の駆動部材40、50、駆動部材40、50の間に配置される軸60、固定箱70、及び錠箱80により構成されている。
図4は、上部押し口を示す斜視図である。図4では、紙面上部右奥方向が室内側、紙面下部左手前方向が室外側を表している。図示の上部押し口10は、室内側壁11a、左側壁11b、天井壁11c、及び右側壁11dの4面からなる外殻11を備えている。外殻11の下面側は開口されている(以下において「下面側開口19」という。)。室内側壁11aの室外側の面から室外方向(手前)に向けて、摺動管12、及びその両側に押圧部13、15が延設されている。押圧部13は、室外方向に上向きの斜行面14を備えている。また、押圧部13の下端面には切欠き部17が形成されている。一方、押圧部15は室外方向に下向きの斜行面16を備えている。また、押圧部15の上端面には切欠き部18が形成されている。
図5は、下部押し口を示す斜視図である。図5では、紙面下部右奥方向が室内側、紙面上部左手前方向が室外側を表している。図示の下部押し口20は、室内側壁21a、左側壁21b、底板21c、及び右側壁21dの4面からなる外殻21を備えている。外殻21の上面側は開口されている(以下において「上面側開口29」という。)。室内側壁21aの室外側の面から室外方向(手前)に向けて、摺動管22、及びその両側に押圧部23、25が延設されている。押圧部23は、室外方向に下向きの斜行面24を備えている。また、押圧部23の上端面には切欠き部27が形成されている。一方、押圧部25は室外方向に上向きの斜行面26を備えている。また、押圧部25の下端面には切欠き部28が形成されている。
図7は、錠箱80を除き、図3の主要部材を組み立てたものを、一部を切り欠いて示す斜視図である。以下に図3、及び図7を参照しつつ、他の主要部材に関する説明を続ける。
仕切り部材30は、室内外方向に直交する垂直方向に立設された規制板31と、規制板31の中央部から室内方向に水平に延設された上下仕切り板32を備えている。規制板31の上下の端部近傍には孔37a、37bが設けられている。これらの孔37a、37bに差し入れられた固定金具101、102はさらに、後述する固定箱70の螺入孔77a、77bに差し入れられて螺合され、仕切り部材30は固定箱70に取り付けられる。
規制板31の上下2箇所には、上下の押し口の摺動管12、22に対応する部位に孔35a、35bが設けられている。組み立て状態(図7参照)においては、摺動管12、22は、規制板30の孔35a、35bを貫通するように配置されている。孔35aの左右両側にはスリット33a、33bが形成されている。また、孔35bの左右両側にはスリット34a、34bが形成されている。スリット33a、33bは、上部押し口10を室外方向に押し込んだ際に、押圧部13、15の通路となる。また、スリット34a、34bは、下部押し口20を室外方向に押し込んだ際に、押圧部23、25の通路となる。
規制板31の中央部には、円形の孔である軸受け部36が形成されている。組み立て状態においては、後述する軸60の室内側端部64がこの軸受け部36により、回転自在に支えられる。
フロントプレート91によりドア201に固定されている錠箱80に固定箱70が固定され(後述する。)、さらにこの固定箱70に仕切り部材30が固定されているので、上下仕切り板32は、ドア201に対して位置が固定されている。しかして、上部押し口10を押圧するとその下面側開口19が、下部押し口20を押圧するとその上面側開口29が、上下仕切り板32により塞がれるので、開口部19、29で指を挟むような事故が未然に防止される。また、開口部19、29から異物が押し口10、20の内部に侵入することも防止され、装置の耐久性も向上する。さらに、開口内部を隠蔽するので、意匠的な効果もある。
軸60は、室外側から室内側に向けて、共通の軸芯上に、ダルマ部63、主軸部61、ピニオンギア部62、室内側端部64がこの順に配置されている。ダルマ部63は、錠箱80の孔81から錠箱80の内部に差し入れられて回転することにより、デッドボルト90を突没させる。軸60のピニオンギア部62の両側には、右駆動部材40と、左駆動部材50とが配置されている。
図6は、左右の駆動部材を示す図である。(A)は左駆動部材50を室内側右上方の視点から示す斜視図であり、(B)は右駆動部材40を室内側左上方の視点から示す斜視図である。左駆動部材50は、室内外方向に設けられた4面の板、すなわち天板501、右側板502、底板503、及び左側板504からなる枠体500を備えている。枠体500の内部には上下にスリット51a、51bが形成されている。スリット51a、51bの室内側中央部から室外方向に、斜行面52、53が形成されている。斜行面52は室外方向に向かって上向き上り斜面を形成している。一方、斜行面53は室外方向に向かって下向き下り斜面を形成している。枠体500の室外側上下の端部近傍にはそれぞれノッチ55、56が形成されている(図6(A)においては、ノッチ55は、天板501の背後にあるため図面には現れていない。)。右側板502の中央部には、ラックギア面54が形成されている(図6(A)において、鎖線で囲まれた範囲である。)。ラックギア面54は、軸60のピニオンギア部62と噛み合うように形成されている。
右駆動部材40は、室内外方向に設けられた4面の板、すなわち天板401、右側板402、底板403、及び左側板404からなる枠体400を備えている。枠体400の内部にはスリット41が形成されている。スリット41の室内側上下の端部から室外方向に、斜行面42、43が形成されている。斜行面42は室外方向に向かって下向き下り斜面を形成している。一方、斜行面43は室外方向に向かって上向き上り斜面を形成している。枠体500の室外側中央部にはそれぞれノッチ45、46が一体に形成されている。左側板404の中央部には、ラックギア面44が形成されている(図6(B)において、鎖線で囲まれた範囲である。)。ラックギア面44は、軸60のピニオンギア部62と噛み合うように形成されている。
再び図3に戻り説明を続ける。固定箱70は、室内外方向に設けられた4面の板、すなわち天板70a、右側板70b、底板70c、及び左側板70dからなる枠体700を備えている。枠体700の室内外方向の中央付近には室内外方向と直交する方向の垂直面を有する規制板70eが設けられている。規制板70eの高さ方向中央には、横一列に孔75a、主軸孔75b、及び孔75cが設けられている(図3においては孔75a、主軸孔75bは左側板70dに隠れて現れていない。)。孔75a、75cには固定箱取り付けネジ103、104が差し入れられ、さらに錠箱80の孔82、83に室外側シリンダとはさみ込まれて、固定箱70が錠箱80に固定される。主軸孔75bは主軸61が貫通すべき孔であり、ダルマ部63は、主軸孔75bを貫通して錠箱80の主軸孔81に差し入れられる。組み立て状態においては、主軸61は、主軸孔75bに回転自在に支えられている。
枠体700の内部には、天板70aの下面側に上部内箱71が、底板70cの上面側には下部内箱72が設けられている。上部内箱71、下部内箱72と右側板70bとの間には、隙間73a、73bが設けられている。一方、上部内箱71、下部内箱72と左側板70dとの間には、隙間74a、74bが設けられている。隙間73a、73bの幅は、右駆動部材40の厚さよりわずかに大きく設けられている。組み立て状態においては、右駆動部材40が隙間73a、73b内に、左駆動部材50が隙間74a、74b内に配置される。そして、固定箱70の規制板70eと、仕切り部材30の規制板31との間隔は、左右の駆動部材40、50の室内外方向長さと略等しく設定されている。しかして、右駆動部材40は隙間73a、73b内において、左駆動部材50は隙間74a、74b内において、上下の垂直方向にのみ移動可能である。
上部内箱71のさらに内部には、上部に螺入孔77aが、下部には案内外筒76aがそれぞれ室内外方向に設けられている。一方、下部内箱72の内部には、下部に螺入孔77bが、上部には案内外筒76bがそれぞれ室内外方向に設けられている。前記したとおり、仕切り板固定ネジ101、102を羅入孔77a、77bに差し入れて螺合することにより、仕切り部材30が固定箱70に取り付けられる。
案内外筒76a、76bの内径は、押し口10、20の摺動管12、22の外径よりわずかに大きく形成されている。押し口10、20を室外方向に押し込むと、摺動管12、22はそれぞれ案内外筒76a、76b内を摺動して室外方向に移動される。しかも押し口10、20の外殻11、21の内面側形状は、固定部材70の上部及び下部の外面側形状よりそれぞれわずかに大きく設けられており、押し口10、20は、その姿勢を保ちつつ、室外方向に押し込むことができる。
なお、上部押し口10の左側壁11b、天井壁11c、及び右側壁11d、並びに下部押し口20の左側壁21b、天井壁21c、及び右側壁21dには、各外殻11、21の内面側に、室内外方向に溝が形成されている。溝は各壁の室外側開口までは達しておらず、その少し手前までの長さに形成されている。なお、図3では、これらの溝のうち符号11e、11f、21fで指し示すもののみ表されている。
一方、固定箱70の室内側開口の外周には、上記各溝に対応する位置に6つの突起が設けられている。図3にはこれらの突起のうち符号78a、78b、78cで指し示すもののみが表されている。そして各部材が組み立てられた状態においては、固定箱70に形成されている各突起は、各押し口10、11に形成されている溝にはまり込んでいる。
かかる構成では、各溝は室外側開口の手前までで、その長さが止められているので、押し口10、11が固定部材70から脱落する事がない。
図8は、上下の押し口10、20及び固定箱70を示す3面図である。図9は、図8のA−A線に沿った断面図である。また、図10は、図8のB−B線に沿った断面図である。以下にこれら図8〜10を参照しつつ、施開錠装置100の動作について説明する。
図9において、下部押し口20を室外方向(図面右方向)に押し込むと、押圧部23の斜行面24は、右駆動部材40の斜行面43に当接される。そして、受圧部43aが室外方向への押圧力を受けて、右駆動部材40は、固定箱70内を下方に移動される。右駆動部材40が下方に移動されることにより、右駆動部材40の左側板404に形成されたラック44が噛み合っているピニオンギア部62を有する軸60を室内側から見て、時計回り方向に回転させる。かかる回転が、組み立て状態において錠箱80内に配置されているダルマ部63に伝えられ、デッドボルト90が動作される。
さらに下部押し口20を室外方向に押し続けると、下降してきた右駆動部材40のノッチ46が、押圧部23の上面に形成された切欠き部27に嵌まり込み、それ以上の下部押し口20の室外方向への移動が規制される。この状態においては、それまで離隔されていた、上部押し口10の押圧板13の斜行面14と、右駆動部材40の斜行面42とが当接された状態になる。従ってこの状態からは、上部押し口10を室外方向に押し込むことにより押圧板13の斜行面14が、右駆動部材40の斜行面42を押圧して、右駆動部材40を上方に移動させ始める。
一方、右駆動部材40が上方に移動されることにより、ラックギア部44を介して、ピニオンギア部62は、反時計回り方向に回転される。それにより、左駆動部材50は下方に移動される。左駆動部材50が下方に移動されると、その斜行面53が、下部押し口20の押圧部25の斜行面26を下向きに押圧するため、摺動管22と案内外筒76bとの協働により室内外方向にのみ移動可能とされている下部押し口20は、室内側に押し戻される。同時に、右駆動部材の方は、上方に移動されるため、その斜行面が下部押し口20の押圧部23の斜行面を上向きに押圧する。このように、押圧部を二つで構成する事で、より確実にエネルギーを伝えて操作出来るようにしている。
一方、左駆動部材50の動作は次のように行われる。図10において、下部押し口20を室外方向(図面右方向)に押し込むと、押圧部25の斜行面26は、左駆動部材50の斜行面53に当接される。そして、受圧部53aが室外方向への押圧力を受けて、左駆動部材50は、固定箱70内を上方に移動される。左駆動部材50が上方に移動されることにより、左駆動部材50の右側板502に形成されたラック54が噛み合っているピニオンギア部62を有する軸60を室内側から見て、時計回り方向に回転させる。かかる回転が組み立て状態において錠箱80内に配置されているダルマ部63に伝えられ、デッドボルト90が錠箱80内に戻されて、施開錠装置100の開錠が行われる。
さらに下部押し口20を室外方向に押し続けると、上昇してきた左駆動部材50のノッチ56が、押圧部25の下面に形成された切欠き部28に嵌まり込み、それ以上の下部押し口20の室外方向への移動が規制される。この状態においては、それまで離隔されていた、部押し口10の押圧板15の斜行面16と、左駆動部材50の斜行面52とが当接された状態になる。従ってこの状態からは、上部押し口10を室外方向に押し込むことにより押圧板15の斜行面16が、左駆動部材50の斜行面52を押圧して、左駆動部材50を下方に移動させ始める。
一方、左駆動部材50が下方に移動されることにより、ラックギア部54を介して、ピニオンギア部62は、反時計回り方向に回転される。それにより、右駆動部材40は上方に移動される。右駆動部材40が上方に移動されると、その斜行面43が、下部押し口20の押圧部23の斜行面24を上向きに押圧するため、室内外方向にのみ移動可能とされている下部押し口20は、室内側に押し戻される。同時に、右駆動部材の方は、上方に移動されるため、その斜行面が下部押し口20の押圧部23の斜行面を上向きに押圧する。このように、押圧部を二つで構成する事で、より確実にエネルギーを伝えて操作出来るようにしている。
以上に説明した左右の駆動部材40、50の上下方向への動作は軸60の回転と調和するように各ギア、斜行面の角度等が設定されていて、一連の動作が円滑に行われる。
また、上部押し口10を室外方向に押し込んだ場合には、斜行面14、16がそれぞれ駆動部材の斜行面42、52に当接されて、右駆動部材40が押し上げられる一方、左駆動部材50が押し下げられて、軸60は室内側から見て、反時計回りの方向に回転され、デッドボルト90の動作も下部押し口20を押し込んだ場合と反対のものとなり、施開錠装置100の施錠が行われる。
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う施開錠装置、及びその施開錠装置を備えた開口部装置もまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
10 (上部)押し口(操作部材)
11 外殻
11a 室内側壁
11b 左側壁
11c 天井壁
11d 右側壁
11e、11f 溝
12 摺動管
13、15 押圧部
14、16 斜行面
17、18 切欠き部
19 下面側開口
20 (下部)押し口(操作部材)
21 外殻
21a 室内側壁
21b 左側壁
21c 底板
21d 右側壁
21f 溝
22 摺動管
23、25 押圧部
24、26 斜行面
27、28 切欠き部
29 上面側開口
30 仕切り部材
31 規制板
32 上下仕切り板
33a、33b スリット
34a、34b スリット
35a、35b 孔
36 軸受け部
37a、37b 孔
40 右駆動部材(駆動部材)
41 スリット
42、43 斜行面
42a、43a 受圧部
44 ラックギア面
45、46 ノッチ
50 左駆動部材(駆動部材)
51a、51b スリット
52、53 斜行面
52a、53a 受圧部
54 ラックギア面
55、56 ノッチ
60 軸
61 主軸部
62 ピニオンギア部
63 ダルマ部
64 室内側端部
70 固定箱
70a 天板
70b 右側板
70c 底板
70d 左側板
70e 規制板
71 上部内箱
72 下部内箱
73a、73b 隙間
74a、74b 隙間
75a、75c 孔
75b 主軸孔
76a、76b 案内外筒
77a、77b 螺入孔
78a、78b、78c 突起
80 錠箱
81 主軸孔
82、83 孔
90 デッドボルト
91 フロントプレート
92、93 孔
100 施開錠装置
101、102 仕切り板固定ネジ
103、104 固定箱取り付けネジ
200 玄関ドア(開口部装置)
201 ドア
202 左袖ガラス
203 右袖ガラス
204、205 取手
206 施錠口
210 上枠
220 左縦枠
230 下枠
240 右縦枠
250 左中枠
260 右中枠
400 枠体
401 天板
402 右側板
403 底板
404 左側板
500 枠体
501 天板
502 右側板
503 底板
504 左側板
700 枠体
11 外殻
11a 室内側壁
11b 左側壁
11c 天井壁
11d 右側壁
11e、11f 溝
12 摺動管
13、15 押圧部
14、16 斜行面
17、18 切欠き部
19 下面側開口
20 (下部)押し口(操作部材)
21 外殻
21a 室内側壁
21b 左側壁
21c 底板
21d 右側壁
21f 溝
22 摺動管
23、25 押圧部
24、26 斜行面
27、28 切欠き部
29 上面側開口
30 仕切り部材
31 規制板
32 上下仕切り板
33a、33b スリット
34a、34b スリット
35a、35b 孔
36 軸受け部
37a、37b 孔
40 右駆動部材(駆動部材)
41 スリット
42、43 斜行面
42a、43a 受圧部
44 ラックギア面
45、46 ノッチ
50 左駆動部材(駆動部材)
51a、51b スリット
52、53 斜行面
52a、53a 受圧部
54 ラックギア面
55、56 ノッチ
60 軸
61 主軸部
62 ピニオンギア部
63 ダルマ部
64 室内側端部
70 固定箱
70a 天板
70b 右側板
70c 底板
70d 左側板
70e 規制板
71 上部内箱
72 下部内箱
73a、73b 隙間
74a、74b 隙間
75a、75c 孔
75b 主軸孔
76a、76b 案内外筒
77a、77b 螺入孔
78a、78b、78c 突起
80 錠箱
81 主軸孔
82、83 孔
90 デッドボルト
91 フロントプレート
92、93 孔
100 施開錠装置
101、102 仕切り板固定ネジ
103、104 固定箱取り付けネジ
200 玄関ドア(開口部装置)
201 ドア
202 左袖ガラス
203 右袖ガラス
204、205 取手
206 施錠口
210 上枠
220 左縦枠
230 下枠
240 右縦枠
250 左中枠
260 右中枠
400 枠体
401 天板
402 右側板
403 底板
404 左側板
500 枠体
501 天板
502 右側板
503 底板
504 左側板
700 枠体
Claims (5)
- 室内側に配置されるとともに、室内外方向に移動可能に構成された操作部材と、
前記操作部材に与えられる室内外方向の直線運動を前記室内外方向に直交する方向の直線運動に変換する第一の変換機構と、
前記第一の変換機構により変換された直線運動を、不動の軸心の周りを回る軸の回転運動に変換する第二の変換機構と、を備えることを特徴とする、施開錠装置。 - 前記第一の変換機構は、前記操作部材に備えられた室内外方向への斜行面を有する押圧部と、
室内外方向の動作が規制されて、前記室内外方向に直交する一方向にのみ移動可能に構成された駆動部材に備えられるとともに、前記斜行面に対応する斜行面を有する受圧部と、を備えることを特徴とする、請求項1に記載の施開錠装置。 - 前記第二の変換機構は、前記駆動部材に形成されたラックギアと、前記軸に形成されたピニオンギアであることを特徴とする請求項2に記載の施開錠装置。
- 前記駆動部材は、前記軸心を挟んで両側に配置されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の施開錠装置。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の施開錠装置を備えた開口部装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004370993A JP2006177031A (ja) | 2004-12-22 | 2004-12-22 | 施開錠装置、及びその施開錠装置を備えた開口部装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004370993A JP2006177031A (ja) | 2004-12-22 | 2004-12-22 | 施開錠装置、及びその施開錠装置を備えた開口部装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006177031A true JP2006177031A (ja) | 2006-07-06 |
Family
ID=36731385
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004370993A Pending JP2006177031A (ja) | 2004-12-22 | 2004-12-22 | 施開錠装置、及びその施開錠装置を備えた開口部装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006177031A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014185493A (ja) * | 2013-03-25 | 2014-10-02 | Giken Kanamono Kk | 扉錠用のロック装置 |
-
2004
- 2004-12-22 JP JP2004370993A patent/JP2006177031A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014185493A (ja) * | 2013-03-25 | 2014-10-02 | Giken Kanamono Kk | 扉錠用のロック装置 |
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