JP2006175036A - 肋骨形状推定装置、肋骨形状推定方法およびそのプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 被写体の胸部画像に撮影された肋骨形状を確実に短時間で推定する。
【解決手段】 被写体を撮影して得た胸部画像Pから被写体肋骨形状Psを抽出し、撮影して得られた複数の胸部画像の肋骨形状Psに基づいて統計的手法を用いて生成した複数の肋骨モデル形状Mのうちから、抽出された被写体肋骨形状と最も類似した肋骨モデル形状Mを探索し、探索された肋骨モデル形状Mを前記被写体を撮影した肋骨形状として推定する。
【選択図】 図1
【解決手段】 被写体を撮影して得た胸部画像Pから被写体肋骨形状Psを抽出し、撮影して得られた複数の胸部画像の肋骨形状Psに基づいて統計的手法を用いて生成した複数の肋骨モデル形状Mのうちから、抽出された被写体肋骨形状と最も類似した肋骨モデル形状Mを探索し、探索された肋骨モデル形状Mを前記被写体を撮影した肋骨形状として推定する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、胸部画像に撮影された被写体の肋骨形状を推定する肋骨推定装置、肋骨推定方法およびそのプログラムに関するものである。
従来、医療分野においては、画像診断における医師等の読影者への負荷を低減する等の目的から、デジタル医用画像(以下、単に医用画像という)を、コンピュータを用いて画像解析する、いわゆるCAD(Computer Aided Diagnosis)処理が行われており、このようなCAD処理としては、例えば、医用画像における異常陰影を自動的に検出する異常陰影検出処理が知られている。
異常陰影検出処理は、医用画像に基づいて、異常陰影の画像上の特徴を表す指標値等を算出し、その指標値等に基づいて異常陰影を検出する処理である。したがって、異常陰影だけでなく、異常陰影と類似した画像上の特徴を有する領域においても、異常陰影と同様な指標値が算出されることがあり、このような領域における正常箇所を、異常陰影として誤って検出してしまうことがある。例えば、胸部画像における診断の場合、肋骨のような正常な構造物が重なった箇所を誤って結節影や腫瘤影として検出してしまうことが少なくない。このような誤検出された正常箇所、いわゆるFP(False Positive)の存在は、読影者への負荷となり、診断の精度を悪化させる虞があるため、FPの低減が強く望まれる。
このため、上記のように、画像診断に供する医用画像中の被写体を構成する正常な構造物が異常陰影検出の精度に影響するような場合には、このような構造物を検出し、当該構造物上においては異常陰影の検出処理を変えたり、当該構造物上に検出された異常陰影候補を別の指標で判定したり、あるいは、医用画像から当該構造物を除去したりする工夫が必要となる。
そこで、このような構造物の構造を検出したり、当該構造物を除去した画像を生成したりする方法が種々提案されている。例えば、胸部画像において肋骨部分を検出する方法があり、このような方法としては、エッジ抽出フィルタや放物線検出するハフ変換などにより肋骨形状を検出する方法(例えば、非特許文献1参照)が知られており、また、医用画像から異常陰影検出の妨げとなる構造物を除去する方法として、診断対象である胸部画像に基づいて当該胸部画像に合致する肋骨と肺野のテクスチャを、これらの構造物を表すモデルを用いて探索して求め、求められた肋骨成分を胸部画像からサブトラクション(減算処理)することにより、肋骨が除去され肺野軟部のみが表された肋骨除去画像を、1枚の胸部画像から生成する方法が検討されている。
しかし、このようなエッジ抽出フィルタにより肋骨形状を検出する方法では、肺野中央部のような解剖学的な構造が比較的簡単な領域では、肋骨の検出が可能であるが、肺尖部や前肋骨・後肋骨が重なり合う肺野外側のような解剖学的な構造が比較的複雑な領域では、肋骨の検出が難しい。また、上記の胸部画像に合致する肋骨と肺野軟部のテクスチャを探索し、胸部画像から肋骨成分を減算して肋骨除去画像を生成する方法では、肋骨と肺野軟部のテクスチャを手探りで探索しなくてはならないため、計算時間が膨大にかかるという問題がある。
そこで、エッジ抽出フィルタを利用して、抽出が比較的簡単な肺野中央部の肋骨形状を抽出し、それを過去撮影された胸部撮影画像から得られた肋骨形状に基づいて統計的手法を用いて作成された肋骨形状モデルに投影することによって、抽出された肺野中央部の肋骨形状以外の、検出が困難な箇所の肋骨形状を推定しようとする試みが、本出願人によりなされている(例えば、特願2004−009363など)。
Peter de Souza, "Automatic Rib Detection in Chest Radiographs", Computer Vision, Graphics and image Processing 23, 129-161 (1983)
Peter de Souza, "Automatic Rib Detection in Chest Radiographs", Computer Vision, Graphics and image Processing 23, 129-161 (1983)
しかしながら、上記の肺野中央部の肋骨形状を抽出し、それを統計的手法を用いて作成された肋骨形状モデルに投影する方法では、肋骨形状の抽出が比較的容易な肺野中央部で検出した肋骨のエッジ上の点と肋骨形状モデル上の点とを対応させて肋骨形状を推定するが、撮影された胸部画像が不鮮明な場合には肺野中央部における肋骨エッジが正確に抽出できないため形状モデル上の点と対応させることができず、肋骨の形状を推定することができないという問題点があった。
そこで、本発明は、上記事情に鑑み、被写体の肋骨の形状を確実に短時間で推定できる肋骨推定装置、肋骨推定方法およびそのプログラムを提供することを目的とするものである。
本発明の肋骨形状推定装置は、撮影して得られた複数の胸部画像の肋骨形状に基づいて統計的手法を用いて生成した複数の肋骨モデル形状を記憶する肋骨形状記憶手段と、
被写体を撮影して得た胸部画像から被写体肋骨形状を抽出する肋骨形状抽出手段と、
前記肋骨形状記憶手段に記憶された複数の肋骨モデル形状のうちから、前記抽出された被写体肋骨形状と最も類似した肋骨モデル形状を探索し、該探索された肋骨モデル形状を前記被写体を撮影した肋骨形状として推定する肋骨形状推定手段とを備えたことを特徴とするものである。
被写体を撮影して得た胸部画像から被写体肋骨形状を抽出する肋骨形状抽出手段と、
前記肋骨形状記憶手段に記憶された複数の肋骨モデル形状のうちから、前記抽出された被写体肋骨形状と最も類似した肋骨モデル形状を探索し、該探索された肋骨モデル形状を前記被写体を撮影した肋骨形状として推定する肋骨形状推定手段とを備えたことを特徴とするものである。
本発明の肋骨形状推定方法は、被写体を撮影して得た胸部画像から被写体肋骨形状を抽出する肋骨形状抽出ステップと、
撮影して得られた複数の胸部画像の肋骨形状に基づいて統計的手法を用いて生成した複数の肋骨モデル形状を記憶する肋骨形状記憶手段から、前記抽出された被写体肋骨形状と最も類似した肋骨モデル形状を探索し、該探索された肋骨モデル形状を前記被写体を撮影した肋骨形状として推定する肋骨形状推定ステップとを備えたことを特徴とするものである。
撮影して得られた複数の胸部画像の肋骨形状に基づいて統計的手法を用いて生成した複数の肋骨モデル形状を記憶する肋骨形状記憶手段から、前記抽出された被写体肋骨形状と最も類似した肋骨モデル形状を探索し、該探索された肋骨モデル形状を前記被写体を撮影した肋骨形状として推定する肋骨形状推定ステップとを備えたことを特徴とするものである。
本願のプログラムは、コンピュータを、
被写体を撮影して得た胸部画像から被写体肋骨形状を抽出する肋骨形状抽出手段と、
撮影して得られた複数の胸部画像の肋骨形状に基づいて統計的手法を用いて生成した複数の肋骨モデル形状を記憶する肋骨形状記憶手段から、前記抽出された被写体肋骨形状と最も類似した肋骨モデル形状を探索し、該探索された肋骨モデル形状を前記被写体を撮影した肋骨形状として推定する肋骨形状推定手段として機能させるためのものである。
被写体を撮影して得た胸部画像から被写体肋骨形状を抽出する肋骨形状抽出手段と、
撮影して得られた複数の胸部画像の肋骨形状に基づいて統計的手法を用いて生成した複数の肋骨モデル形状を記憶する肋骨形状記憶手段から、前記抽出された被写体肋骨形状と最も類似した肋骨モデル形状を探索し、該探索された肋骨モデル形状を前記被写体を撮影した肋骨形状として推定する肋骨形状推定手段として機能させるためのものである。
「肋骨モデル形状」は、正常な肋骨の形状を表した形状であり、「肋骨モデル形状を記憶する」は、肋骨モデル形状の輪郭上の点を記憶するものであっても、肋骨のモデル形状を表した画像を人工的に生成して人口画像として記憶するものであってもよい。
「肋骨形状記憶手段」は、肋骨形状を多数蓄積することが可能なハードディスクなどの記憶装置やCD-ROMなどの記憶媒体であり、検索を確実あるいは高速に処理するための構造を持つデータベースなどの管理用ソフトウェアで管理されるようになっていてもよい。
「胸部画像から被写体肋骨形状を抽出する」は、例えば、非特許文献1に記載されているように肋骨の輪郭上の点を検出するものでも、エッジ強調処理を施すことによって肋骨のエッジを強調した画像を生成するものでもよい。
「被写体肋骨形状と肋骨モデル形状が類似する」とは、被写体肋骨形状と肋骨モデル形状が似通った形状を持っていることをいい、例えば、被写体肋骨形状と肋骨モデル形状の相関値を求めて相関が高いものを類似したものとすることができる。
前記統計的手法は、前記複数の胸部画像の肋骨形状の主成分分析であることが好ましい。
前記肋骨形状推定手段は、前記被写体肋骨形状と前記肋骨モデル形状との相関値が高いものを類似した肋骨モデル形状として探索するものがのぞましい。
本発明によれば、過去に撮影して得られた複数の胸部画像の肋骨形状を統計的手法を用いて分析し、その分析結果に基づいて生成した複数の肋骨モデル形状の中から、被写体の肋骨形状と類似する肋骨形状を探索して被写体の肋骨形状を推定することにより、被写体の肋骨形状に近い形状が必ず推定されるロバスト性の高い装置を提供することが可能になる。
また、過去に撮影された多数の胸部画像の肋骨形状を主成分分析することにより、肋骨形状を独立した少数の成分であらわすことができるため、主成分分析して得た成分に基づいて肋骨モデルを生成することにより、正常な肋骨形状の肋骨の大きさや肋骨間の幅などを変えたモデルを網羅的に生成することが可能になり、肋骨形状を正確に推定することが可能になる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。図1は本発明の肋骨推定装置の概略構成を示す図である。
図1に示す肋骨推定装置1は、撮影して得られた複数の胸部画像の肋骨形状を用いて統計的手法で肋骨のモデル形状を生成した肋骨モデル形状を記憶する肋骨形状記憶手段10と、被写体を撮影して得た胸部画像Pから肋骨形状Psを抽出する肋骨形状抽出手段20と、前記被写体の肋骨形状Psと最も類似した肋骨モデル形状を前記肋骨形状記憶手段10に記憶された肋骨モデル形状の中から探索し、該探索された肋骨モデル形状を被写体の肋骨形状として推定する肋骨形状推定手段30とを備える。
肋骨形状記憶手段10は、肋骨モデル形状を肋骨の外形を表す座標値のデータを記憶するものであっても、肋骨モデル形状を表す胸部画像を人口的に生成した肋骨モデル画像を記憶するようにしてもよい。
本実施の形態では、胸部画像を人口的に生成した肋骨モデル画像Mを記憶する場合について以下説明する。また、被写体を撮影した胸部画像Pの被写体肋骨形状Psとなるべく近似した形状を探索することができるようにするために、肋骨モデル画像Mは多数用意することが望まれる(例えば、1000枚以上)。また、肋骨形状記憶手段10には、検索を確実あるいは高速に処理するための構造を持つデータベースの管理用ソフトウェアを備えるように構成し、性別、年齢、人種等の情報と関連付けて肋骨モデル画像Mを管理し、多数に肋骨モデル画像Mの中から類似した肋骨形状が探索しやすいように記憶管理するものが望ましい。以下、肋骨形状記憶手段10を単に肋骨データベースとして説明する。
ここで、統計的手法を用いて肋骨モデル形状を生成する手法について具体的に説明する。統計的手法を用いて生成した肋骨モデル形状は、過去に撮影された多数の胸部画像から抽出した肋骨形状を統計的な手法を用いて、胸部画像に表れる肋骨形状の変化を分析し、分析結果に基づいて肋骨形状を徐々に変化させた正常な肋骨形状をモデル形状である。本実施の形態では主成分分析の手法を用いて肋骨モデル形状を生成する場合について説明する。
まず、事前に、図2に示すように多くの正常な胸部を表す胸部画像Sから、肋骨の形状(同図(B))を抽出する。肋骨の全体の形状は、肋骨の輪郭を形成する肋骨上の多数の点(特徴点、同図(B)の黒丸)を用いて表す。この肋骨の全体の形状を表す形状ベクトルXは、例えば、非特許文献1に記載されているような手法を用いて肋骨上の100個の点を抽出し、この100個の点の座標(x,y)を順次並べたベクトルとして、式(1)のように表すことができる。
そこで、過去撮影された正常な胸部を表す胸部画像Sを数多く集めたものから、上記式(1)で表される形状ベクトルを抽出して、形状ベクトルに対して主成分分析(具体的には、文献[Matthew Turk,Alex Pentland,Eigenfaces for Recognition,Journal of Cognitive Neuroscience,vol.3,num1,1991]に記載されている主成分分析の手法を用いることができる。)を行って主成分ベクトルを求めることにより、蓄積されている胸部画像Sの肋骨形状を独立した少数のベクトル成分であらわすことができる。主成分分析によって得られた第1〜第nの主成分Ai(i=1,2,・・・,n)を用いて(図2(C)参照)、肋骨モデル形状は式(2)のように表すことができる。
ここで、αiは各主成分ベクトルに対する重み係数である。
あるいは、本出願人が特願2004-009363で提案しているように、胸部画像から肋骨の平均形状を表す平均形状ベクトルXbを求め、正常な胸部を表す胸部画像における肋骨の形状ベクトルXの平均形状ベクトルXbかとの差分(つまり、標準形状からの変化)を表す差分ベクトルX−Xbを求めて、この差分ベクトルを主成分分析して、標準形状からの変化を独立した少数のベクトル成分で表すようにしてもよい。肋骨モデル形状Mは、差分ベクトルX−Xbを主成分分析して得られた第1〜第nまでの主成分ベクトルAi(i=1,2,・・・,n)と、平均形状ベクトルXbを用いて、平均形状ベクトルXbを変形させて複数の肋骨モデル形状Mを得る。各肋骨モデル形状Mは式(3)のように表すことができる。
ここで、αiは各主成分ベクトルに対する重み係数である。この主成分ベクトルに対する重み係数を以下肋骨生成パラメーターという。
上記式(2)、あるいは式(3)における肋骨生成パラメーターαiを様々に振って、肋骨モデル形状を含んだ肋骨モデル画像Mを多数生成する(図2(D)参照)。例えば、肋骨生成パラメーターαiは、蓄積された画像の正常な肋骨形状から得られる肋骨生成パラメーターαiの最大値と最小値の間で等間隔に割り振るようにしてもよい。
このようにして、正常な肋骨形状に表れる、例えば、肋骨形状の肺野の大きさや肋骨間の幅などの特徴を徐々に変えた肋骨モデル形状を網羅的に生成して、この肋骨モデル形状を有する画像を肋骨モデル画像Mとして肋骨データベース10に記憶する。肋骨モデル画像Mは骨部と肺野軟部のテクスチャが異なる画像であればよく、例えば、骨部が白いテクスチャをもち、軟部がグレーのテクスチャを持ったものでもよい。また、肋骨モデル画像Mを過去撮影された胸部画像と比較することにより、肋骨モデル画像Mの対象となる被写体の性別、年齢、人種等と関連付けて肋骨データベース10に記憶したものが好ましい。
これより、本実施例における肋骨形状推定装置1の作用について、図3のフローチャートに従って説明する。
まず、肋骨形状抽出手段20により、被写体を撮影した胸部画像Pに対して肋骨を強調するフィルタを用いて肋骨強調画像を作成して、肋骨形状を抽出する。肋骨を強調するフィルタとは、肋骨に適した太さと方向を持つ棒状のものを強調するようにフィルタ係数を調整した画像処理フィルタのことで、例えば、図4に示すようなフィルタ係数を持つものである。このフィルタの場合、横方向の棒状の構造に対しては値が大きくなり、縦方向の棒状構造に対しては感度を持たず、横方向の構造でも長い構造であるほど値が大きくなるものであるが、このフィルタを回転させ、色々な方向のフィルタを作成し、それらのフィルタ出力値の最大値を取って肋骨強調画像を作成する(S100)。
次に、肋骨データベース10に記憶されている肋骨モデル画像Mに対しても、上記肋骨を強調するフィルタを用いた肋骨強調処理を施し、肋骨強調画像を作成する(S101)。
そこで、肋骨形状推定手段30は、胸部画像Pの肋骨形状を強調した肋骨強調画像と肋骨データベース10に記憶されている肋骨モデル画像Mの肋骨形状を強調した肋骨強調画像との相関を求め、相関が最大となる肋骨モデル画像Mの中から探索し、相関が最大となる肋骨モデル画像Mの肋骨形状を胸部画像Pに撮影された被写体の肋骨形状として推定する。
具体的には、胸部画像Pの肋骨強調画像と肋骨モデル画像Mの肋骨強調画像との相関を正規化相互相関用いて求める(S102)。正規化相互相関は、胸部画像Pの肋骨強調画像に含まれる画素の画素値I1(x、y)と、肋骨モデル画像Mの肋骨強調画像に含まれる画素の画素値I2(x、y)とすると、式(4)のように表される。
この正規化相互相関を用いて、肋骨データベース10に記憶されている肋骨モデル画像Mを探索して、相関が最も高い肋骨モデル画像Mの肋骨形状を胸部画像Pの肋骨形状として推定する(S103)。探索する際には、胸部画像Pに付帯された撮影した被写体の性別、年齢、人種等を参考にして探索を行うようにすることにより高速に探索を行うことが可能になる。さらに、バイナリーサーチなどの探索を高速に行うための様々な手法を併用するようにしてもよい。
以上、詳細に説明したように、過去撮影された複数の胸部画像の肋骨形状に基づいて統計的に分析した結果に基づいてモデル画像を多数生成し、そのモデル画像の中から被写体が撮影された胸部画像の肋骨形状と相関が高いものを、被写体の肋骨形状であると推定するようすれば、短時間で確実に肋骨形状を推定することができ、ロバスト性の高い肋骨認識が実現できる。また、肺野内部の肋骨のエッジが検出しやすい箇所に限らず肺尖部や前肋骨と後肋骨の重なり合った肺野外側などの肋骨のエッジが検出しにくい箇所の肋骨の形状も推定することができる。
上述では、肋骨モデル形状の肋骨が表れた人工的に生成した肋骨モデル画像をデータベースに記憶しておき、その肋骨モデル画像から被写体を撮影した胸部画像の肋骨形状に類似した肋骨形状を探索する場合について説明したが、肋骨モデル形状を表す肋骨上の特徴点のデータを記憶しておき、被写体を撮影した胸部画像の肋骨形状を表す肋骨上の特徴点を抽出して、特徴点を比較して類似する肋骨形状を探索するようにしてもよい。
上述で説明した被写体を撮影した肋骨形状であると推定された肋骨モデル画像を用いて、CADや種々の画像処理に利用することができる。
例えば、本出願人が特願2003-182092で提案しているように、構造物の正常な肋骨の形状を表した肋骨の正常画像を人工的に生成して、被写体画像と生成された肋骨の正常画像との画像間演算を行ってサブトラクションを行う場合においても、推定された肋骨モデル画像を人工的に生成した肋骨の正常画像として用いることが可能である。
あるいは、被写体を撮影した胸部画像から腫瘤を検出しておき、この胸部画像に対応する肋骨モデル画像を推定して、肋骨モデル画像と腫瘤の位置の関係から、CADでは腫瘤の位置を自動的に、例えば、腫瘤の位置を「右肺第7肋骨と第8肋骨の間」と表示して、レポートするようにしてもよい。
以上詳細に説明したように、肋骨の形状を正確に確実に推定することが可能になる。
1 肋骨推定装置
10 肋骨形状記憶手段
20 肋骨形状抽出手段
30 肋骨形状推定手段
P 胸部画像
Ps 肋骨形状
M 肋骨モデル画像
10 肋骨形状記憶手段
20 肋骨形状抽出手段
30 肋骨形状推定手段
P 胸部画像
Ps 肋骨形状
M 肋骨モデル画像
Claims (5)
- 撮影して得られた複数の胸部画像の肋骨形状に基づいて統計的手法を用いて生成した複数の肋骨モデル形状を記憶する肋骨形状記憶手段と、
被写体を撮影して得た胸部画像から被写体肋骨形状を抽出する肋骨形状抽出手段と、
前記肋骨形状記憶手段に記憶された複数の肋骨モデル形状のうちから、前記抽出された被写体肋骨形状と最も類似した肋骨モデル形状を探索し、該探索された肋骨モデル形状を前記被写体を撮影した肋骨形状として推定する肋骨形状推定手段とを備えたことを特徴とする肋骨形状推定装置。 - 前記統計的手法が、前記複数の胸部画像の肋骨形状の主成分分析であることを特徴とする請求項1記載の肋骨形状推定装置。
- 前記肋骨形状推定手段が、前記被写体肋骨形状と前記肋骨モデル形状との相関値が高いものを類似した肋骨モデル形状として探索することを特徴とする請求項1または2記載の肋骨形状推定装置。
- 被写体を撮影して得た胸部画像から被写体肋骨形状を抽出する肋骨形状抽出ステップと、
撮影して得られた複数の胸部画像の肋骨形状に基づいて統計的手法を用いて生成した複数の肋骨モデル形状を記憶する肋骨形状記憶手段から、前記抽出された被写体肋骨形状と最も類似した肋骨モデル形状を探索し、該探索された肋骨モデル形状を前記被写体を撮影した肋骨形状として推定する肋骨形状推定ステップとを備えたことを特徴とする肋骨形状推定方法。 - コンピュータを、
被写体を撮影して得た胸部画像から被写体肋骨形状を抽出する肋骨形状抽出手段と、
撮影して得られた複数の胸部画像の肋骨形状に基づいて統計的手法を用いて生成した複数の肋骨モデル形状を記憶する肋骨形状記憶手段から、前記抽出された被写体肋骨形状と最も類似した肋骨モデル形状を探索し、該探索された肋骨モデル形状を前記被写体を撮影した肋骨形状として推定する肋骨形状推定手段として機能させるためのプログラム。
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