JP2006169113A - インドール類の合成方法および合成中間体 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、β3−アドレナリン受容体刺激薬として有用なインドール類の合成方法および合成中間体に関する。
(2−(2−アリール−2−ヒドロキシ)エチルアミノ)エチルインドール誘導体および(2−(2−ピリジル−2−ヒドロキシ)エチルアミノ)エチルインドール誘導体の合成法および合成中間体としていくつかの方法が知られている(例えば、特許文献1、2および3参照)。
特開平2−231486号公報
特開平8−231504号公報
国際公開第03/106418号パンフレット
国際公開第03/106418号パンフレットには、下記式(10a)で表される化合物がβ3−アドレナリン受容体刺激薬として有用であることが開示されている。
R4aは、存在しないか、1つまたは複数、同一もしくは異なって存在し、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、ハロゲン原子、水酸基、またはアミノ基を表す。
R5は水素原子、または置換もしくは無置換のアルキル基を表す。
R8およびR9はそれぞれ独立して、水素原子、または置換もしくは無置換のアルキル基を表す。
R12は水素原子、または置換もしくは無置換のアルキル基を表す。)
国際公開第03/106418号パンフレットには、以下の合成ルートが記載されている。
R1は、存在しないか、1つまたは複数、同一もしくは異なって存在し、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、ハロゲン原子、保護された水酸基、または保護されたアミノ基を表す。
R4は、存在しないか、1つまたは複数、同一もしくは異なって存在し、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、ハロゲン原子、保護された水酸基、または保護されたアミノ基を表す。
R2は水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、または窒素原子の保護基を表す。
R3a、R6およびR6aは、同一または異なって水酸基の保護基を表す。
R7aはアミノ基の保護基を表す。
R13は、存在しないか、1つまたは複数、同一もしくは異なって存在し、置換もしくは無置換のアルキル基を表す。
X2は脱離基を表す。)
本発明者らは、特開平2−231486号公報、特開平8−231504号公報および国際公開第03/106418号パンフレットに記載の化合物の一般的な製法を検討した結果、式(13)で表される化合物の収率が低く、副生成物との分離が困難であり、また、保護基の導入および保護基の除去を行うため、工程数が長いという課題を見出した。
本発明者は、鋭意検討の結果、下記式(5)で表される化合物の新しい合成ルート、および中間体を見出した。
即ち本発明は、次のものに関する。
〔1〕 式(1):
即ち本発明は、次のものに関する。
〔1〕 式(1):
(COX1)2
(式中、X1は脱離基を表す。)で表される化合物と反応させ、次いで式(3):
〔3〕 式(5b):
〔1〕の合成方法は、収率が高く、副生成物が少ない。従ってこれらの効果により特に大量合成に際し利点を有する。即ち、大量合成に於いては経済性の面から収率の向上ならびに工程数の削減が重要である。また大量合成に於いては不純物を除去することが困難であるため、収率がよいことはそのまま反応副生成物の減少につながる。
〔2〕〜〔4〕の化合物は、医薬品の合成中間体として有用である。
〔2〕〜〔4〕の化合物は、医薬品の合成中間体として有用である。
本発明における各種の用語を詳細に説明すると次の通りである。なお、特に指示のない限り、各々の基の説明は他の置換基の一部である場合も含む。
ハロゲン原子としては例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。
アルキル基としては、例えば直鎖または分枝した炭素原子数1〜6個のアルキル基等が挙げられ、具体的には例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、2−ブチル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、ペンチル、3−ペンチル、3−メチルブチル、ヘキシル、3−ヘキシル、4−メチルペンチル等が挙げられる。
アルケニル基としては、例えばビニル、アリル、プロペニル、2−プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル等の直鎖または分枝した炭素原子数6以下のアルケニル基等が挙げられる。
アルコキシ基としては、上記アルキル基の結合手に酸素原子が結合した基が挙げられる。
アシル基としては、ホルミル基、例えばアセチル、プロパノイルなどの炭素原子数2〜6のアルカノイル基、例えばシクロプロパンカルボニル、シクロブタンカルボニル、シクロペンタンカルボニル、シクロヘキサンカルボニルなどの炭素原子数4〜7のシクロアルカンカルボニル基、例えばシクロペンテンカルボニル、シクロヘキセンカルボニルなどの炭素原子数3〜6のシクロアルケンカルボニル基、例えばベンゾイル、トルオイル、ナフトイルなどの炭素原子数6〜10のアロイル基、例えば2−ピペリジンカルボニル、3−モルホリンカルボニルなどの窒素原子、酸素原子、硫黄原子から選ばれる複素原子1〜2個を含む5又は6員の飽和複素環を有する飽和複素環−カルボニル基、例えばフロイル、テノイル、ニコチノイル、イソニコチノイルなどの窒素原子、酸素原子、硫黄原子から選ばれる複素原子1〜2個を含む5又は6員の複素芳香族環を有する複素芳香族アシル基などが挙げられる。
アラルキル基のアリール部分としては、例えばフェニル、1−または2−ナフチル等の炭素原子数10以下のアリール基等が、アルキル部分としては、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル等の炭素原子数6以下のアルキル基等が挙げられる。代表的なアラルキル基としては、例えばベンジル基、1−または2−フェネチル基等が挙げられる。
置換アルキル基、および置換アルコキシ基の置換基は一個または同一もしくは異なって複数個あってもよく、置換基としては、例えばハロゲン原子、シアノ基、フェノキシ基、ベンジルオキシ基、トリフルオロメチル基、水酸基、低級アルコキシ基、低級アルカノイルオキシ基、アミノ基、モノ低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、カルバモイル基、低級アルキルアミノカルボニル基、ジ低級アルキルアミノカルボニル基、低級アルコキシカルボニルアミノ基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルフィニル基、低級アルキルスルホニル基、低級アルカノイルアミノ基、低級アルキルスルホンアミド基、フタルイミド基、アリール基(ハロゲン原子、低級アルキル基、または低級アルコキシ基によって、1または複数、同一または異なって置換されていてもよい)またはヘテロアリール基(ハロゲン原子、低級アルキル基、または低級アルコキシ基によって、1または複数、同一または異なって置換されていてもよい)等が挙げられる。
本発明でいう低級とは当該基のアルキル部分が低級アルキル基であることを意味し、そのような低級アルキル基としてはメチル、エチル、プロピル、2−プロピル、ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等の炭素原子数が1〜6個の低級アルキル基等を挙げることができる。当該炭素原子数は、低級アルカノイルオキシ基、低級アルキルアミノカルボニル基、ジ低級アルキルアミノカルボニル基、低級アルコキシカルボニルアミノ基、低級アルコキシカルボニル基、および低級アルカノイルアミノ基等に於いてはカルボニル基の炭素原子以外の炭素原子数を意味する。
アリール基としては、例えばフェニル、1−または2−ナフチル等の炭素原子数10以下のアリール基等が挙げられる。
ヘテロアリール基としては、例えば窒素原子を1〜2個含む5〜6員単環式の基、窒素原子を1〜2個と酸素原子を1個もしくは硫黄原子を1個含む5〜6員単環式の基、酸素原子を1個もしくは硫黄原子を1個含む5員単環式の基、または窒素原子1〜4個を含み、6員環と5または6員環が縮合した二環式の基等が挙げられ、具体的には、例えば、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−イミダゾリル、ピラジニル、2−ピリミジニル、3−ピリダジニル、3−オキサジアゾリル、2−チアゾリル、3−イソチアゾリル、2−オキサゾリル、3−イソオキサゾリル、2−フリル、3−フリル、2−チエニル、3−チエニル、2−キノリル、8−キノリル、2−キナゾリニルまたは8−プリニル等が挙げられる。
アリールメチル基のアリール部分としては、上記のアリール基として例示したものが挙げられる。
置換アリールメチル基のアリール部分の置換基は一個または同一もしくは異なって複数個あってもよく、置換基としては、例えばハロゲン原子、アルキル基、またはアルコキシ基等が挙げられる。好ましい置換基としては、例えばメトキシ等のアルコキシ基等が挙げられる。
メチル部分の置換基は一個または同一もしくは異なって複数個あってもよく、置換基としては、例えばアルキル基、またはアリール基等が挙げられる。
好ましい置換もしくは無置換のアリールメチル基としては、例えばベンジル、1−フェニルエチル、1−ナフチルエチル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル等が挙げられる。
置換アリールメチル基のアリール部分の置換基は一個または同一もしくは異なって複数個あってもよく、置換基としては、例えばハロゲン原子、アルキル基、またはアルコキシ基等が挙げられる。好ましい置換基としては、例えばメトキシ等のアルコキシ基等が挙げられる。
メチル部分の置換基は一個または同一もしくは異なって複数個あってもよく、置換基としては、例えばアルキル基、またはアリール基等が挙げられる。
好ましい置換もしくは無置換のアリールメチル基としては、例えばベンジル、1−フェニルエチル、1−ナフチルエチル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル等が挙げられる。
水酸基の保護基としては、例えばトリメチルシリル、トリエチルシリル、tert−ブチルジメチルシリルなどのトリアルキルシリル基、テトラヒドロピラン−2−イル、メトキシメチル、メトキシエトキシメチルなどのアセタール型保護基、tert−ブトキシカルボニルなどのアルコキシカルボニル基、ベンジルなどのアラルキル基などが挙げられる。
アミノ基の保護基、およびR2で表される窒素原子の保護基としては、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニルなどのアルコキシカルボニル基、ビニルオキシカルボニルなどのアルケニルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル、9−フルオレニルメトキシカルボニルなどのアラルキルオキシカルボニル基、ベンジルなどのアラルキル基、ホルミル、アセチル、トリフルオロアセチル、ベンゾイルなどのアシル基、p−トルエンスルホニル、ベンゼンスルホニルなどのアリールスルホニル基、メタンスルホニルなどのアルキルスルホニル基などが挙げられる。
X1で表される脱離基としては、例えば、塩素原子、臭素原子、沃素原子などのハロゲン原子等が挙げられ、X2で表される脱離基としては例えば、塩素原子、臭素原子、沃素原子などのハロゲン原子、メタンスルホニルオキシ基などのアルキルスルホニルオキシ基、ベンゼンスルホニルオキシ、パラトルエンスルホニルオキシなどのアリールスルホニルオキシ基等が挙げられる。
好ましいR2としては、水素原子が挙げられる。
次に本発明の合成方法および合成中間体について詳細に説明する。
(A)〔1〕の合成方法
(A)〔1〕の合成方法
式(1)で表される化合物を、通常1.0〜2.0当量、好ましくは1.5〜2.0当量の式(2)で表される化合物と反応させ、次いで通常1.0〜5.0当量、好ましくは1.0〜1.5当量の式(3)で表される化合物と反応させることにより、式(4)で表される化合物を合成することができる。
式(1)で表される化合物は、公知化合物であるか公知化合物から公知の方法(例えば文献(J.Am.Chem.Soc.,1954,76,5579またはJ.Med.Chem.,1985,28,892)記載の方法等)により合成できる化合物である。
式(1)で表される化合物と式(2)で表される化合物との反応溶媒としては、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素系溶媒、トルエン、ベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン性極性溶媒等が挙げられ、これらの溶媒は単独でまたは2種以上混合して用いられる。反応温度としては通常0℃〜40℃、好ましくは20℃〜30℃で行う。反応時間としては10分から1日程度であり、通常10分から3時間程度で反応が終了する。
式(1)で表される化合物は、公知化合物であるか公知化合物から公知の方法(例えば文献(J.Am.Chem.Soc.,1954,76,5579またはJ.Med.Chem.,1985,28,892)記載の方法等)により合成できる化合物である。
式(1)で表される化合物と式(2)で表される化合物との反応溶媒としては、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素系溶媒、トルエン、ベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン性極性溶媒等が挙げられ、これらの溶媒は単独でまたは2種以上混合して用いられる。反応温度としては通常0℃〜40℃、好ましくは20℃〜30℃で行う。反応時間としては10分から1日程度であり、通常10分から3時間程度で反応が終了する。
このようにして得られる式(1')で表される化合物と、式(3)で表される化合物との反応溶媒としては、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素系溶媒、トルエン、ベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン性極性溶媒等が挙げられ、これらの溶媒は単独でまたは2種以上混合して用いられる。反応温度としては通常0℃〜40℃、好ましくは20℃〜30℃で行う。反応時間としては10分から1日程度であり、通常10分から3時間程度で反応が終了する。
反応混合物中にはX1で表される脱離基と式(3)で表される化合物のアミノ基の水素原子から酸が生成し、式(3)で表される化合物と塩を形成して系中に析出する場合があるのでこれを防止する為、またR6で表される保護基が脱離する場合があるのでこれを防止する為等の目的で、必要に応じ通常1.0〜2.0当量、好ましくは1.5〜2.0当量の塩基を加えることができる。塩基としては、例えばトリエチルアミンなどのアミン類等が挙げられる。本反応に於いては、式(1')で表される化合物が生成した反応混合液のまま、または反応後の反応混合液を濃縮した後、上記条件下で式(3)で表される化合物と反応させることもできる。
式(3)で表される化合物は、公知化合物であるか公知化合物から公知の方法(例えば文献(Organic Process Research & Development 2003,7,285−288またはBull.Chem.Soc.Jpn.,1986,59,2537)記載の方法等)により合成できる化合物である。
反応混合物中にはX1で表される脱離基と式(3)で表される化合物のアミノ基の水素原子から酸が生成し、式(3)で表される化合物と塩を形成して系中に析出する場合があるのでこれを防止する為、またR6で表される保護基が脱離する場合があるのでこれを防止する為等の目的で、必要に応じ通常1.0〜2.0当量、好ましくは1.5〜2.0当量の塩基を加えることができる。塩基としては、例えばトリエチルアミンなどのアミン類等が挙げられる。本反応に於いては、式(1')で表される化合物が生成した反応混合液のまま、または反応後の反応混合液を濃縮した後、上記条件下で式(3)で表される化合物と反応させることもできる。
式(3)で表される化合物は、公知化合物であるか公知化合物から公知の方法(例えば文献(Organic Process Research & Development 2003,7,285−288またはBull.Chem.Soc.Jpn.,1986,59,2537)記載の方法等)により合成できる化合物である。
式(4)で表される化合物を、還元することにより、式(5)で表される化合物を合成することができる。還元剤としては、水素化リチウムアルミニウムおよび水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウムなどが挙げられ、これらは2.0〜10.0当量、好ましくは3.0〜8.0当量用いられる。反応溶媒としては例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、トルエン、ベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒等が挙げられ、これらの溶媒は単独でまたは2種以上混合して用いられる。反応温度としては通常0℃〜60℃、好ましくは0℃〜30℃で行う。反応時間としては10分から1日程度であり、通常30分から8時間程度で反応が終了する。
(B)式(5)で表される化合物から式(10)で表される化合物への変換
式(5)で表される化合物を、接触還元により、式(6)で表される化合物を合成することができる。反応溶媒としては例えばメタノール、エタノールなどのアルコール系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶媒、酢酸エチルなどのエステル系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン性極性溶媒、酢酸などのプロトン性極性溶媒等が挙げられ、これらの溶媒は単独でまたは2種以上混合して用いられる。反応温度としては通常20℃〜溶媒の沸点までの温度、好ましくは20℃〜40℃で行う。接触還元としては例えば触媒存在下での水素と反応させる接触水素添加反応等が挙げられ、触媒としては、例えばパラジウム炭素、水酸化パラジウムに代表されるパラジウム系触媒等の不均一触媒が挙げられる。また塩基性添加物としては、例えば炭酸カリウム、炭酸セシウムなどの炭酸塩等が挙げられ、これらは0.5〜4モル倍、好ましくは1.0〜3モル倍用いられる。反応時間としては5分から1日程度であり、通常10分から3時間程度で反応が終了する。
式(6)で表される化合物を、炭酸セシウムの存在下、式(7)で表される化合物と反応させることにより、式(8)で表される化合物を合成することができる。
炭酸セシウムの使用量としては、式(6)で表される化合物に対し通常1.0〜5.0当量、好ましくは1.2〜2.0当量が挙げられる。
式(7)で表される化合物の使用量としては、式(6)で表される化合物に対し通常1.0〜3.0当量、好ましくは1.0〜1.5当量が挙げられる。
反応溶媒としては、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン性極性溶媒等が挙げられる。反応温度としては通常0℃〜溶媒の沸点までの温度で行うが、0℃〜30℃で行うのが、収率の向上がみられる点と、副生成物が少なくその後の精製が容易になる点で好ましい。
反応時間としては通常10分から1日程度であり、好ましくは10分から3時間程度で反応が終了する。
このようにして得られる式(8)で表される化合物の、R6およびR7で表される水酸基およびアミノ基の保護基を脱保護して式(9)で表される化合物を合成することができる。反応条件としては文献公知の方法(例えば、Green, T. W.およびWuts, P. G. M., Protective Groups in Organic Synthesis, John Wiley & Sons, Inc. (1999)等)が挙げられる。
このようにして得られる式(9)で表される化合物を、塩基性条件下または酸性条件下で処理することにより、式(10)で表される化合物を合成することができる。
塩基としては、例えば水酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物等、酸としては、例えば塩酸、硫酸等の無機酸等が挙げられ、塩基または酸の使用量としては、通常1.0〜10.0当量、好ましくは2.0〜5.0当量が挙げられる。
反応溶媒としては、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、メタノール、エタノールなどのアルコール系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン性極性溶媒、またはそれらの混合溶媒等が挙げられる。反応温度としては通常0℃〜100℃、好ましくは10℃〜30℃が挙げられる。
反応時間としては通常10分から1日程度であり、好ましくは10分から3時間程度で反応が終了する。
式(9)において、R1および/またはR4が、それぞれ保護された水酸基および/または保護されたアミノ基である場合、さらに文献公知の方法(例えば、Green, T. W.およびWuts, P. G. M., Protective Groups in Organic Synthesis, John Wiley & Sons, Inc. (1999)等)により脱保護を行い、それぞれ水酸基またはアミノ基へと変換して、式(10)で表される化合物を合成することができる。
R1およびR4における保護された水酸基および保護されたアミノ基の保護基としては、式(9)を合成するまでの反応において脱保護されないものであれば、いかなる保護基でもよい。
R1およびR4における保護された水酸基および保護されたアミノ基の保護基としては、式(9)を合成するまでの反応において脱保護されないものであれば、いかなる保護基でもよい。
上記説明した各反応により得られる化合物は、慣用の分離手段である分別再結晶法、クロマトグラフィーを用いた精製方法、溶媒抽出法、再沈殿等により単離精製することができる。
またいずれの反応においても得られる生成物は、反応条件により酸付加塩または遊離塩基の形をとる。これらの生成物は常法により所望の酸付加塩または遊離塩基の形に変換することができる。
前記各反応により得られる本発明の化合物または原料化合物がラセミ体またはジアステレオマー混合物である場合には、常法、例えば欧州特許出願公開第455006号明細書に記載の方法に従って各立体異性体に分離することができる。
なお、以上説明した反応において、特定の保護基を例示した場合に限らず、各出発化合物がカルボキシ基や水酸基、アミノ基のような、反応に活性な基を有する場合には、これらの基を予め適当な保護基で保護しておき、本反応を実施した後に保護基を除去することにより、目的化合物を合成することができる。保護、脱保護の方法としては各々の保護基に応じ、文献(例えば、Green, T. W.およびWuts, P. G. M., Protective Groups in Organic Synthesis, John Wiley & Sons, Inc. (1999)等)記載の方法により行うことができる。
またいずれの反応においても得られる生成物は、反応条件により酸付加塩または遊離塩基の形をとる。これらの生成物は常法により所望の酸付加塩または遊離塩基の形に変換することができる。
前記各反応により得られる本発明の化合物または原料化合物がラセミ体またはジアステレオマー混合物である場合には、常法、例えば欧州特許出願公開第455006号明細書に記載の方法に従って各立体異性体に分離することができる。
なお、以上説明した反応において、特定の保護基を例示した場合に限らず、各出発化合物がカルボキシ基や水酸基、アミノ基のような、反応に活性な基を有する場合には、これらの基を予め適当な保護基で保護しておき、本反応を実施した後に保護基を除去することにより、目的化合物を合成することができる。保護、脱保護の方法としては各々の保護基に応じ、文献(例えば、Green, T. W.およびWuts, P. G. M., Protective Groups in Organic Synthesis, John Wiley & Sons, Inc. (1999)等)記載の方法により行うことができる。
このようにして得られる式(10)で表される化合物は、これらを医薬として用いるにあたり経口的または非経口的に投与することができる。すなわち通常用いられる投与形態、例えば粉末、顆粒、錠剤、カプセル剤、シロップ剤、懸濁液等の剤型で経口的に投与することができ、あるいは、例えば、その溶液、乳剤、懸濁液の剤型にしたものを注射の型で非経口投与することができる。坐剤の型で直腸投与することもできる。前記の適当な投与剤型は、例えば、許容される通常の担体、賦型剤、結合剤、安定剤、希釈剤に本発明化合物を配合することにより製造することができる。注射剤型で用いる場合には、例えば、許容される緩衝剤、溶解補助剤、等張剤を添加することもできる。投与量および投与回数は、例えば、対象疾患、症状、年齢、体重、投与形態によって異なるが、通常は成人に対し1日あたり0.1〜2000mg好ましくは1〜200mgを1回または数回(例えば2〜4回)に分けて投与することができる。
以下に実施例および参考例により本発明の製造方法および製造中間体をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。
参考例1−1
(2R)−N−ベンジル−2−ヒドロキシ−2−ピリジン−3−イルアセトアミドの合成
窒素雰囲気下、(2R)−ヒドロキシ(ピリジン−3−イル)酢酸・硫酸塩(32.3g)のテトラヒドロフラン(300mL)溶液に、氷冷下でベンジルアミン(15mL)、トリエチルアミン(25mL)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(23.0g)および1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(37.0g)を加え、室温で4時間攪拌した。反応液に飽和重曹水(150mL)と水(150mL)を加え、室温で30分攪拌した後、酢酸エチル(600mL)で2回抽出した。有機層を10%食塩水、飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、溶媒を減圧留去した。残渣に酢酸エチルを加えて超音波照射し、溶媒を減圧留去した。残渣に酢酸エチルを加えて氷冷下で攪拌後、固体をろ取して標題化合物(31.6g,収率100%)を得た。
LC/MS;(M+1)=243,保持時間=0.84分.
分析条件(以下、分析条件Aと表記する):
本体:API 150EX(アプライドバイオシステムズ社)
イオン化法:ESI
カラム:CombiScreen Hydrosphere C18 S−5μm(4.6×50mm)(YMC社)
移動相:
A液:0.05%トリフルオロ酢酸水
B液:0.035%トリフルオロ酢酸アセトニトリル
流速:3.5mL/min
HPLC条件:
0.0min→0.5min:A液90%一定
0.5min→4.2min:A液90%→1%
4.2min→4.4min:A液1%一定
4.4min→4.8min:A液1%→99%
4.8min→6.3min:A液99%一定
(2R)−N−ベンジル−2−ヒドロキシ−2−ピリジン−3−イルアセトアミドの合成
窒素雰囲気下、(2R)−ヒドロキシ(ピリジン−3−イル)酢酸・硫酸塩(32.3g)のテトラヒドロフラン(300mL)溶液に、氷冷下でベンジルアミン(15mL)、トリエチルアミン(25mL)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(23.0g)および1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(37.0g)を加え、室温で4時間攪拌した。反応液に飽和重曹水(150mL)と水(150mL)を加え、室温で30分攪拌した後、酢酸エチル(600mL)で2回抽出した。有機層を10%食塩水、飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、溶媒を減圧留去した。残渣に酢酸エチルを加えて超音波照射し、溶媒を減圧留去した。残渣に酢酸エチルを加えて氷冷下で攪拌後、固体をろ取して標題化合物(31.6g,収率100%)を得た。
LC/MS;(M+1)=243,保持時間=0.84分.
分析条件(以下、分析条件Aと表記する):
本体:API 150EX(アプライドバイオシステムズ社)
イオン化法:ESI
カラム:CombiScreen Hydrosphere C18 S−5μm(4.6×50mm)(YMC社)
移動相:
A液:0.05%トリフルオロ酢酸水
B液:0.035%トリフルオロ酢酸アセトニトリル
流速:3.5mL/min
HPLC条件:
0.0min→0.5min:A液90%一定
0.5min→4.2min:A液90%→1%
4.2min→4.4min:A液1%一定
4.4min→4.8min:A液1%→99%
4.8min→6.3min:A液99%一定
参考例1−2
(1R)−2−(ベンジルアミノ)−1−ピリジン−3−イルエタノール・2塩酸塩の合成
窒素雰囲気下、(2R)−N−ベンジル−2−ヒドロキシ−2−ピリジン−3−イルアセトアミド(30.0g)のテトラヒドロフラン(660mL)溶液に、氷冷下で水素化ホウ素ナトリウム(22.5g)を加え、30℃以下で三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体(94mL)を加え、6時間加熱還流した。反応液を50℃に冷却し、10%塩酸メタノール溶液(420mL)を滴下後、1時間加熱還流した。反応液を氷冷後、ろ過して、テトラヒドロフラン(200mL)で洗浄した。ろ液に酢酸エチル(800mL)と水(1000mL)および20%水酸化ナトリウム水溶液(280mL)を加えて分配し、水層を酢酸エチル(1000mL)で2回抽出した。有機層を飽和食塩水(800mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、溶媒を減圧留去した。残渣(24.0g)にメタノール(180mL)を加えて還流し、室温まで冷却後、1M−塩酸ジエチルエーテル溶液(30mL)を加え、種晶を入れ、1M−塩酸ジエチルエーテル溶液(210mL)を加え、室温で攪拌した。テトラヒドロフラン(360mL)を加えて氷冷し、結晶をろ取して標題化合物(28.7g,収率77%)を得た。
1H−NMR(DMSO−d6)δ:9.72(brs,1H),9.56(brs,1H),8.88(d,1H,J=1.6Hz),8.84(dd,1H,J=1.0,5.6Hz),8.50(d,1H,J=8.1Hz),8.00(dd,1H,J=5.6,8.1Hz),7.60−7.58(m,2H),7.45−7.39(m,3H),5.35(dd,1H,J=3.4,8.6Hz),4.20(s,2H),3.31−3.27(m,1H),3.14−3.09(m,1H).
(1R)−2−(ベンジルアミノ)−1−ピリジン−3−イルエタノール・2塩酸塩の合成
窒素雰囲気下、(2R)−N−ベンジル−2−ヒドロキシ−2−ピリジン−3−イルアセトアミド(30.0g)のテトラヒドロフラン(660mL)溶液に、氷冷下で水素化ホウ素ナトリウム(22.5g)を加え、30℃以下で三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体(94mL)を加え、6時間加熱還流した。反応液を50℃に冷却し、10%塩酸メタノール溶液(420mL)を滴下後、1時間加熱還流した。反応液を氷冷後、ろ過して、テトラヒドロフラン(200mL)で洗浄した。ろ液に酢酸エチル(800mL)と水(1000mL)および20%水酸化ナトリウム水溶液(280mL)を加えて分配し、水層を酢酸エチル(1000mL)で2回抽出した。有機層を飽和食塩水(800mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、溶媒を減圧留去した。残渣(24.0g)にメタノール(180mL)を加えて還流し、室温まで冷却後、1M−塩酸ジエチルエーテル溶液(30mL)を加え、種晶を入れ、1M−塩酸ジエチルエーテル溶液(210mL)を加え、室温で攪拌した。テトラヒドロフラン(360mL)を加えて氷冷し、結晶をろ取して標題化合物(28.7g,収率77%)を得た。
1H−NMR(DMSO−d6)δ:9.72(brs,1H),9.56(brs,1H),8.88(d,1H,J=1.6Hz),8.84(dd,1H,J=1.0,5.6Hz),8.50(d,1H,J=8.1Hz),8.00(dd,1H,J=5.6,8.1Hz),7.60−7.58(m,2H),7.45−7.39(m,3H),5.35(dd,1H,J=3.4,8.6Hz),4.20(s,2H),3.31−3.27(m,1H),3.14−3.09(m,1H).
参考例1−3
(2R)−N−ベンジル−2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−2−ピリジン−3−イルエタンアミンの合成
窒素雰囲気下、(1R)−2−(ベンジルアミノ)−1−ピリジン−3−イルエタノール・2塩酸塩(25.0g)のN−メチルピロリドン(250mL)溶液に、塩化tert−ブチルジメチルシラン(31.3g)とイミダゾール(25.4g)を加え、室温で一晩攪拌した。さらにt−ブチルジメチルシラン(0.50g)とイミダゾール(0.50g)を加え、室温で攪拌後、反応液に水と飽和重曹水を加え、トルエンで3回抽出した。有機層を半飽和食塩水で3回、続いて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過後、溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム〜飽和アンモニアクロロホルム溶液/メタノール=100/1)で精製することにより、標題化合物(27.2g,収率96%)を得た。
LC/MS;(M+1)=343,保持時間=2.59分(分析条件A).
(2R)−N−ベンジル−2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−2−ピリジン−3−イルエタンアミンの合成
窒素雰囲気下、(1R)−2−(ベンジルアミノ)−1−ピリジン−3−イルエタノール・2塩酸塩(25.0g)のN−メチルピロリドン(250mL)溶液に、塩化tert−ブチルジメチルシラン(31.3g)とイミダゾール(25.4g)を加え、室温で一晩攪拌した。さらにt−ブチルジメチルシラン(0.50g)とイミダゾール(0.50g)を加え、室温で攪拌後、反応液に水と飽和重曹水を加え、トルエンで3回抽出した。有機層を半飽和食塩水で3回、続いて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過後、溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム〜飽和アンモニアクロロホルム溶液/メタノール=100/1)で精製することにより、標題化合物(27.2g,収率96%)を得た。
LC/MS;(M+1)=343,保持時間=2.59分(分析条件A).
実施例1−1
N−ベンジル−2−[7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル]−N−((2R)−2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−2−ピリジン−3−イルエチル)−2−オキソアセトアミドの合成
窒素雰囲気下、7−ベンジルオキシインドール(1.51g)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液に、氷冷下にて、二塩化オキサリル(0.65mL)を滴下し、室温で3時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、テトラヒドロフラン(20mL)を加えて溶液Aを得た。窒素雰囲気下、氷冷下にて(2R)−N−ベンジル−2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−2−ピリジン−3−イルエタンアミン(1.93g)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液にトリエチルアミン(2.0mL)を加え、これに溶液Aを滴下し、室温で2時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を10%炭酸カリウム水溶液で2回、続いて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過後、溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=2/1〜1/1)で精製することにより、標題化合物(3.40g,収率97%)を得た。
LC/MS;(M+1)=620,保持時間=3.88分(分析条件A).
N−ベンジル−2−[7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル]−N−((2R)−2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−2−ピリジン−3−イルエチル)−2−オキソアセトアミドの合成
窒素雰囲気下、7−ベンジルオキシインドール(1.51g)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液に、氷冷下にて、二塩化オキサリル(0.65mL)を滴下し、室温で3時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、テトラヒドロフラン(20mL)を加えて溶液Aを得た。窒素雰囲気下、氷冷下にて(2R)−N−ベンジル−2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−2−ピリジン−3−イルエタンアミン(1.93g)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液にトリエチルアミン(2.0mL)を加え、これに溶液Aを滴下し、室温で2時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を10%炭酸カリウム水溶液で2回、続いて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過後、溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=2/1〜1/1)で精製することにより、標題化合物(3.40g,収率97%)を得た。
LC/MS;(M+1)=620,保持時間=3.88分(分析条件A).
実施例1−2
(2R)−N−ベンジル−N−{2−[7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル]エチル}−2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−2−ピリジン−3−イルエタンアミンの合成
窒素雰囲気下、氷冷下にて、水素化アルミニウムリチウム(2.46g)のシクロペンチルメチルエーテル(50mL)溶液に、N−ベンジル−2−[7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル]−N−((2R)−2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−2−ピリジン−3−イルエチル)−2−オキソアセトアミド(5.02g)のシクロペンチルメチルエーテル(60mL)溶液を滴下し、室温で4時間攪拌した。反応液を氷冷し、アンモニア水(9.5mL)とシクロペンチルメチルエーテル(120mL)を交互に加え、室温で1.5時間攪拌し、その後セライトを入れて攪拌した。反応液をセライトろ過し、ろ液を減圧濃縮して、標題化合物(4.73g,収率99%)を得た。
LC/MS;(M+1)=592,保持時間=3.31分(分析条件A).
(2R)−N−ベンジル−N−{2−[7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル]エチル}−2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−2−ピリジン−3−イルエタンアミンの合成
窒素雰囲気下、氷冷下にて、水素化アルミニウムリチウム(2.46g)のシクロペンチルメチルエーテル(50mL)溶液に、N−ベンジル−2−[7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル]−N−((2R)−2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−2−ピリジン−3−イルエチル)−2−オキソアセトアミド(5.02g)のシクロペンチルメチルエーテル(60mL)溶液を滴下し、室温で4時間攪拌した。反応液を氷冷し、アンモニア水(9.5mL)とシクロペンチルメチルエーテル(120mL)を交互に加え、室温で1.5時間攪拌し、その後セライトを入れて攪拌した。反応液をセライトろ過し、ろ液を減圧濃縮して、標題化合物(4.73g,収率99%)を得た。
LC/MS;(M+1)=592,保持時間=3.31分(分析条件A).
参考例1−4
(2R)−N−ベンジル−N−[2−(7−ヒドロキシ−1H−インドール−3−イル)エチル]−2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−2−ピリジン−3−イルエタンアミン・ビス(4−メチルベンゼンスルホン酸)塩の合成
(2R)−N−ベンジル−N−{2−[7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル]エチル}−2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−2−ピリジン−3−イルエタンアミン(337mg)の酢酸エチル(5mL)溶液に炭酸カリウム(157mg)と10%パラジウム/炭素(50%wet)(168mg)を加え、水素雰囲気下、20〜30℃で2時間攪拌後、反応液をセライトろ過した。
LC/MS;(M+1)=502,保持時間=2.84分(分析条件A).
氷冷下、ろ液にp−トルエンスルホン酸・一水和物(216mg)の酢酸エチル(5mL)を加え、しばらく攪拌した後、溶媒を減圧留去した。残渣にジエチルエーテルを加え、超音波照射することにより、結晶化させ、結晶をろ取して標題化合物(419mg,収率87%)を得た。
(2R)−N−ベンジル−N−[2−(7−ヒドロキシ−1H−インドール−3−イル)エチル]−2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−2−ピリジン−3−イルエタンアミン・ビス(4−メチルベンゼンスルホン酸)塩の合成
(2R)−N−ベンジル−N−{2−[7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル]エチル}−2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−2−ピリジン−3−イルエタンアミン(337mg)の酢酸エチル(5mL)溶液に炭酸カリウム(157mg)と10%パラジウム/炭素(50%wet)(168mg)を加え、水素雰囲気下、20〜30℃で2時間攪拌後、反応液をセライトろ過した。
LC/MS;(M+1)=502,保持時間=2.84分(分析条件A).
氷冷下、ろ液にp−トルエンスルホン酸・一水和物(216mg)の酢酸エチル(5mL)を加え、しばらく攪拌した後、溶媒を減圧留去した。残渣にジエチルエーテルを加え、超音波照射することにより、結晶化させ、結晶をろ取して標題化合物(419mg,収率87%)を得た。
参考例1−5
(2R)−N−ベンジル−2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−N−(2−{7−[(1S)−1−メチル−2−モルホリン−4−イル−2−オキソエトキシ]−1H−インドール−3−イル−}エチル)−2−ピリジン−3−イルエタンアミンの合成
窒素雰囲気下、(2R)−N−ベンジル−N−[2−(7−ヒドロキシ−1H−インドール−3−イル)エチル]−2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−2−ピリジン−3−イルエタンアミン・ビス(4−メチルベンゼンスルホン酸)塩(379mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(3.5mL)溶液に氷冷下、炭酸セシウム(584mg)を加え、10分攪拌した。これに(1R)−1−メチル−2−モルホリン−4−イル−2−オキソエチル 4−メチルベンセンスルホン酸エステル(特開2000−273085号公報参照)(147mg)を加え、室温で2.5時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を水、半飽和食塩水で2回、および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル/トリエチルアミン=1/3/0.1〜0/4/0.1〜酢酸エチル/メタノール/トリエチルアミン=25/1/0.5)で精製することにより、標題化合物(233mg,収率81%)を得た。
LC/MS;(M+1)=643,保持時間=2.92分(分析条件A).
(2R)−N−ベンジル−2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−N−(2−{7−[(1S)−1−メチル−2−モルホリン−4−イル−2−オキソエトキシ]−1H−インドール−3−イル−}エチル)−2−ピリジン−3−イルエタンアミンの合成
窒素雰囲気下、(2R)−N−ベンジル−N−[2−(7−ヒドロキシ−1H−インドール−3−イル)エチル]−2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−2−ピリジン−3−イルエタンアミン・ビス(4−メチルベンゼンスルホン酸)塩(379mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(3.5mL)溶液に氷冷下、炭酸セシウム(584mg)を加え、10分攪拌した。これに(1R)−1−メチル−2−モルホリン−4−イル−2−オキソエチル 4−メチルベンセンスルホン酸エステル(特開2000−273085号公報参照)(147mg)を加え、室温で2.5時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を水、半飽和食塩水で2回、および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル/トリエチルアミン=1/3/0.1〜0/4/0.1〜酢酸エチル/メタノール/トリエチルアミン=25/1/0.5)で精製することにより、標題化合物(233mg,収率81%)を得た。
LC/MS;(M+1)=643,保持時間=2.92分(分析条件A).
参考例1−6
((2R)−2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−N−(2−{7−[(1S)−1−メチル−2−モルホリン−4−イル−2−オキソエトキシ]−1H−インドール−3−イル−}エチル)−2−ピリジン−3−イルエタンアミンの合成
(2R)−N−ベンジル−2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−N−(2−{7−[(1S)−1−メチル−2−モルホリン−4−イル−2−オキソエトキシ]−1H−インドール−3−イル−}エチル)−2−ピリジン−3−イルエタンアミン(76.6mg)のメタノール(1mL)溶液に、20%水酸化パラジウム/炭素(50%wet)(7.7mg)を加え、水素雰囲気下、40℃で3.5時間攪拌した。反応液をセライトろ過し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール/トリエチルアミン=30/1/0.1〜20/1/0.1〜10/1/0.1)で精製することにより、標題化合物(53.8mg,収率82%)を得た。
LC/MS;(M+1)=553,保持時間=2.61分(分析条件A).
((2R)−2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−N−(2−{7−[(1S)−1−メチル−2−モルホリン−4−イル−2−オキソエトキシ]−1H−インドール−3−イル−}エチル)−2−ピリジン−3−イルエタンアミンの合成
(2R)−N−ベンジル−2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−N−(2−{7−[(1S)−1−メチル−2−モルホリン−4−イル−2−オキソエトキシ]−1H−インドール−3−イル−}エチル)−2−ピリジン−3−イルエタンアミン(76.6mg)のメタノール(1mL)溶液に、20%水酸化パラジウム/炭素(50%wet)(7.7mg)を加え、水素雰囲気下、40℃で3.5時間攪拌した。反応液をセライトろ過し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール/トリエチルアミン=30/1/0.1〜20/1/0.1〜10/1/0.1)で精製することにより、標題化合物(53.8mg,収率82%)を得た。
LC/MS;(M+1)=553,保持時間=2.61分(分析条件A).
参考例1−7
(1R)−2−((2−(7−((1S)−1−メチル−2−モルホリン−4−イル−2−オキソエトキシ)−1H−インドール−3−イル)エチル)アミノ)−1−ピリジン−3−イルエタノールの合成
窒素雰囲気下、((2R)−2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−N−(2−{7−[(1S)−1−メチル−2−モルホリン−4−イル−2−オキソエトキシ]−1H−インドール−3−イル−}エチル)−2−ピリジン−3−イルエタンアミン(53.8mg)のテトラヒドロフラン(1mL)溶液に、氷冷下、1M−フッ化テトラn−ブチルアンモニウム/テトラヒドロフラン溶液(0.15mL)を加え、氷冷から室温で4時間攪拌した。反応液に水と飽和食塩水を加え、クロロホルムで5回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣を分取薄相クロマトグラフィー(飽和アンモニアクロロホルム溶液/メタノール=10/1)で精製することにより、標題化合物(37.7mg,収率88%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:8.83(brs,1H),8.85(d,1H,J=1.8Hz),8.49(dd,1H,J=4.8,1.3Hz),7.69(d,1H,J=7.9Hz),7.23−7.26(m,2H),7.01(d,1H,J=1.8Hz),6.99(dd,1H,J=8.0,7.7Hz),6.63(d,1H,J=7.7Hz),5.15(q,1H,J=6.6Hz),4.70(dd,1H,J=9.3,3.4Hz),3.41−3.61(m,8H),2.94−3.08(m,4H),2.93(dd,1H,J=12.2,3.4Hz),2.69(dd,1H,J=12.2,9.3Hz),1.65(d,3H,J=6.6Hz).
(1R)−2−((2−(7−((1S)−1−メチル−2−モルホリン−4−イル−2−オキソエトキシ)−1H−インドール−3−イル)エチル)アミノ)−1−ピリジン−3−イルエタノールの合成
窒素雰囲気下、((2R)−2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−N−(2−{7−[(1S)−1−メチル−2−モルホリン−4−イル−2−オキソエトキシ]−1H−インドール−3−イル−}エチル)−2−ピリジン−3−イルエタンアミン(53.8mg)のテトラヒドロフラン(1mL)溶液に、氷冷下、1M−フッ化テトラn−ブチルアンモニウム/テトラヒドロフラン溶液(0.15mL)を加え、氷冷から室温で4時間攪拌した。反応液に水と飽和食塩水を加え、クロロホルムで5回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣を分取薄相クロマトグラフィー(飽和アンモニアクロロホルム溶液/メタノール=10/1)で精製することにより、標題化合物(37.7mg,収率88%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:8.83(brs,1H),8.85(d,1H,J=1.8Hz),8.49(dd,1H,J=4.8,1.3Hz),7.69(d,1H,J=7.9Hz),7.23−7.26(m,2H),7.01(d,1H,J=1.8Hz),6.99(dd,1H,J=8.0,7.7Hz),6.63(d,1H,J=7.7Hz),5.15(q,1H,J=6.6Hz),4.70(dd,1H,J=9.3,3.4Hz),3.41−3.61(m,8H),2.94−3.08(m,4H),2.93(dd,1H,J=12.2,3.4Hz),2.69(dd,1H,J=12.2,9.3Hz),1.65(d,3H,J=6.6Hz).
参考例2−1
N−((7−ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル)メチル)−N,N−ジメチルアミンの合成
窒素雰囲気下、40%ジメチルアミン水溶液(7.88g,69.9mmol)と37%ホルムアルデヒド水溶液(5.92g,72.9mmol)の酢酸(70mL)溶液に、0℃で7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール(14.2g,63.6mmol)を加えて、室温で3.5時間攪拌した。反応液に水を加えてジエチルエーテルで洗浄し、水層を3N水酸化ナトリウム水溶液でpHを12に調節し、クロロホルムで分配抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水炭酸カリウムで乾燥した。ろ過後、溶媒を留去することにより得られた粗生成物を酢酸エチル(100mL)に溶解し、n−ヘキサン(100mL)を加えて結晶化し、濾取することによりN−((7−ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル)メチル)−N,N−ジメチルアミン(14.3g,50.9mmol,収率80%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:8.35(1H,brs),7.47−7.49(2H,m),7.35−7.43(3H,m),7.32(1H,d,J=8.0Hz),7.10(1H,d,J=2.3Hz),7.03(1H,dd,J=7.9,7.7Hz),6.73(1H,d,J=7.7Hz),5.20(2H,s),3.61(2H,s),2.27(6H,s).
N−((7−ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル)メチル)−N,N−ジメチルアミンの合成
窒素雰囲気下、40%ジメチルアミン水溶液(7.88g,69.9mmol)と37%ホルムアルデヒド水溶液(5.92g,72.9mmol)の酢酸(70mL)溶液に、0℃で7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール(14.2g,63.6mmol)を加えて、室温で3.5時間攪拌した。反応液に水を加えてジエチルエーテルで洗浄し、水層を3N水酸化ナトリウム水溶液でpHを12に調節し、クロロホルムで分配抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水炭酸カリウムで乾燥した。ろ過後、溶媒を留去することにより得られた粗生成物を酢酸エチル(100mL)に溶解し、n−ヘキサン(100mL)を加えて結晶化し、濾取することによりN−((7−ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル)メチル)−N,N−ジメチルアミン(14.3g,50.9mmol,収率80%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:8.35(1H,brs),7.47−7.49(2H,m),7.35−7.43(3H,m),7.32(1H,d,J=8.0Hz),7.10(1H,d,J=2.3Hz),7.03(1H,dd,J=7.9,7.7Hz),6.73(1H,d,J=7.7Hz),5.20(2H,s),3.61(2H,s),2.27(6H,s).
参考例2−2
(7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル)アセトニトリルの合成
窒素雰囲気下、N−((7−ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル)メチル)−N,N−ジメチルアミン(14.2g,50.6mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(150mL)溶液に、シアン化カリウム(13.2g,202.7mmol)の水(25ml)溶液を加え、氷冷後ヨウ化メチル(34.5g,243.1mmol)を滴下して、室温で14時間攪拌した。反応液を水にあけて酢酸エチルで分配抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=2:1)で分離精製して、(7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル)アセトニトリル(12.0g,45.7mmol,収率90%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:8.42(1H,brs),7.46−7.48(2H,m),7.34−7.43(3H,m),7.19−7.21(2H,m),7.08(1H,t,J=7.9Hz),7.68(1H,d,J=7.7Hz),5.21(2H,s),3.83(2H,d,J=0.84Hz).
(7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル)アセトニトリルの合成
窒素雰囲気下、N−((7−ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル)メチル)−N,N−ジメチルアミン(14.2g,50.6mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(150mL)溶液に、シアン化カリウム(13.2g,202.7mmol)の水(25ml)溶液を加え、氷冷後ヨウ化メチル(34.5g,243.1mmol)を滴下して、室温で14時間攪拌した。反応液を水にあけて酢酸エチルで分配抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=2:1)で分離精製して、(7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル)アセトニトリル(12.0g,45.7mmol,収率90%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:8.42(1H,brs),7.46−7.48(2H,m),7.34−7.43(3H,m),7.19−7.21(2H,m),7.08(1H,t,J=7.9Hz),7.68(1H,d,J=7.7Hz),5.21(2H,s),3.83(2H,d,J=0.84Hz).
参考例2−3
(7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル)酢酸の合成
窒素雰囲気下、(7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル)アセトニトリル(13.2g,50.3mmol)のメタノール(400mL) 懸濁液に、10規定水酸化ナトリウム水溶液 (130mL)を加えて、5時間加熱還流した。反応液を室温に戻し,メタノールのみを留去し、氷冷しながら濃塩酸によりpH1に調節した。生じた析出物を濾取し、濾上物をクロロホルムに溶解して無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過後、溶媒を留去することにより(7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル)酢酸(12.2g,43.4mmol,収率86%) を得た。
1H−NMR(DMSO−d6)δ:12.09(1H,brs),11.04(1H,s),7.55−7.57(2H,m),7.39−7.42(2H,m),7.31−7.35(1H,m),7.14(1H,d,J=2.4Hz),7.09(1H,d,J=7.9Hz),6.88(1H,dd,J=7.9,7.6Hz),6.73(1H,d,J=7.6Hz),5.26(2H,s),3.61(2H,s).
(7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル)酢酸の合成
窒素雰囲気下、(7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル)アセトニトリル(13.2g,50.3mmol)のメタノール(400mL) 懸濁液に、10規定水酸化ナトリウム水溶液 (130mL)を加えて、5時間加熱還流した。反応液を室温に戻し,メタノールのみを留去し、氷冷しながら濃塩酸によりpH1に調節した。生じた析出物を濾取し、濾上物をクロロホルムに溶解して無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過後、溶媒を留去することにより(7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル)酢酸(12.2g,43.4mmol,収率86%) を得た。
1H−NMR(DMSO−d6)δ:12.09(1H,brs),11.04(1H,s),7.55−7.57(2H,m),7.39−7.42(2H,m),7.31−7.35(1H,m),7.14(1H,d,J=2.4Hz),7.09(1H,d,J=7.9Hz),6.88(1H,dd,J=7.9,7.6Hz),6.73(1H,d,J=7.6Hz),5.26(2H,s),3.61(2H,s).
参考例2−4
2−(7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル)エタノールの合成
窒素雰囲気下、(7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル)酢酸(7.21g,27.4mmol)のテトラヒドロフラン(150mL)溶液に、1Mボラン・テトラヒドロフラン錯体テトラヒドロフラン溶液(55ml,55mmol)を加えて、室温で17時間撹拌した。反応液にメタノール(100mL)を加えて室温で1時間撹拌し、溶媒を留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=2:1→1:1)で分離精製して、2−(7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル)エタノール(6.37g,23.8mmol,収率87%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:8.31(1H,s),7.47−7.49(2H,m),7.34−7.43(3H,m),7.24(1H,d,J=8.1Hz),7.06(1H,d,J=3.2Hz),7.03(1H,dd,J=8.1,7.7Hz),6.74(1H,dJ=7.7Hz),5.21(2H,s),3.90(2H,td,J=6.3,5.3Hz),3.03(2H,t,J=6.3Hz),1.48(1H,t,J=5.3Hz).
2−(7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル)エタノールの合成
窒素雰囲気下、(7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル)酢酸(7.21g,27.4mmol)のテトラヒドロフラン(150mL)溶液に、1Mボラン・テトラヒドロフラン錯体テトラヒドロフラン溶液(55ml,55mmol)を加えて、室温で17時間撹拌した。反応液にメタノール(100mL)を加えて室温で1時間撹拌し、溶媒を留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=2:1→1:1)で分離精製して、2−(7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル)エタノール(6.37g,23.8mmol,収率87%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:8.31(1H,s),7.47−7.49(2H,m),7.34−7.43(3H,m),7.24(1H,d,J=8.1Hz),7.06(1H,d,J=3.2Hz),7.03(1H,dd,J=8.1,7.7Hz),6.74(1H,dJ=7.7Hz),5.21(2H,s),3.90(2H,td,J=6.3,5.3Hz),3.03(2H,t,J=6.3Hz),1.48(1H,t,J=5.3Hz).
参考例2−5
3−(2−アジドエチル)−7−(ベンジルオキシ)−1H−インドールの合成
窒素雰囲気下、2−(7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル)エタノール(1.65g,6.17mmol)のジクロロメタン(20mL)溶液に、トリエチルアミン(1.72mL,12.3mmol)と塩化メタンスルホニル(0.6mL,7.78mmol)を加えて、室温で16時間攪拌した。反応液を水にあけてクロロホルムで分配抽出した。有機層を1規定塩酸水溶液、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、溶媒を留去して得られる粗生成物をN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)に溶解し、アジ化ナトリウム(1.00g,15.4mmol)を加えて60℃で3時間反応した。反応液を水にあけて酢酸エチルで分配抽出した。有機層を1規定塩酸水溶液、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=10:1→3:1→1:1)で分離精製して表題化合物(1.52g,収率84%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:3.05(2H,t,J=7.2Hz),3.56(2H,t,J=7.2Hz),5.20(2H,s),6.74(1H,d,J=7.7Hz),7.02−7.06(2H,m),7.21(1H,d,J=8.0Hz),7.34−7.43(3H,m),7.47−7.49(2H,m),8.42(1H,brs).
3−(2−アジドエチル)−7−(ベンジルオキシ)−1H−インドールの合成
窒素雰囲気下、2−(7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル)エタノール(1.65g,6.17mmol)のジクロロメタン(20mL)溶液に、トリエチルアミン(1.72mL,12.3mmol)と塩化メタンスルホニル(0.6mL,7.78mmol)を加えて、室温で16時間攪拌した。反応液を水にあけてクロロホルムで分配抽出した。有機層を1規定塩酸水溶液、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、溶媒を留去して得られる粗生成物をN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)に溶解し、アジ化ナトリウム(1.00g,15.4mmol)を加えて60℃で3時間反応した。反応液を水にあけて酢酸エチルで分配抽出した。有機層を1規定塩酸水溶液、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=10:1→3:1→1:1)で分離精製して表題化合物(1.52g,収率84%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:3.05(2H,t,J=7.2Hz),3.56(2H,t,J=7.2Hz),5.20(2H,s),6.74(1H,d,J=7.7Hz),7.02−7.06(2H,m),7.21(1H,d,J=8.0Hz),7.34−7.43(3H,m),7.47−7.49(2H,m),8.42(1H,brs).
参考例2−6
2−(7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル)エチルアミンの合成
窒素雰囲気下、3−(2−アジドエチル)−7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール(5.10g,17.4mmol)のピリジン(100mL)−水(100mL)溶液に、トリフェニルホスフィン(5.02g,19.1mmol)を加えて、室温で18時間攪拌した。反応液を水にあけてクロロホルムで分配抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(飽和アンモニアクロロホルム溶液→飽和アンモニアクロロホルム溶液−メタノール=50:1→10:1)で分離精製して表題化合物(4.38g,収率95%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:2.89(2H,t,J=6.8Hz),3.02(2H,t,J=6.8Hz),5.21(2H,s),6.73(1H,d,J=7.7Hz),7.01(1H,d,J=2.1Hz),7.02(1H,dd,J=8.0,7.7Hz),7.24(1H,d,J=8.0Hz),7.34−7.43(3H,m),7.47−7.49(2H,m),8.29(1H,brs).
2−(7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル)エチルアミンの合成
窒素雰囲気下、3−(2−アジドエチル)−7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール(5.10g,17.4mmol)のピリジン(100mL)−水(100mL)溶液に、トリフェニルホスフィン(5.02g,19.1mmol)を加えて、室温で18時間攪拌した。反応液を水にあけてクロロホルムで分配抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(飽和アンモニアクロロホルム溶液→飽和アンモニアクロロホルム溶液−メタノール=50:1→10:1)で分離精製して表題化合物(4.38g,収率95%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:2.89(2H,t,J=6.8Hz),3.02(2H,t,J=6.8Hz),5.21(2H,s),6.73(1H,d,J=7.7Hz),7.01(1H,d,J=2.1Hz),7.02(1H,dd,J=8.0,7.7Hz),7.24(1H,d,J=8.0Hz),7.34−7.43(3H,m),7.47−7.49(2H,m),8.29(1H,brs).
参考例2−7
(2R)−N−(2−(7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル)エチル)−2−ヒドロキシ−2−ピリジン−3−イルアセトアミドの合成
2−(7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル)エチルアミン(11.1g,41.7mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(300mL)溶液に室温撹拌下、(R)−2−ヒドロキシ−2−(3−ピリジル)酢酸・硫酸塩(12.6g,50mmol)、トリエチルアミン(20mL,143mmol)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・塩酸塩(10.0g,52.1mmol)、および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(7.04g,52.1mmol)を順次加え、室温にて14時間攪拌した。反応混合物を飽和重曹水と水との1:1混合液にて希釈後、酢酸エチルにて3回抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水にて洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥、濾別後、濾液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル→酢酸エチル−メタノール=10:1)で分離精製して表題化合物(11.5g,収率69%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:2.82−2.97(2H,m),3.54−3.65(2H,m),4.99(1H,s),5.20(2H,s),6.37(1H,t,J=5.3Hz),6.73(1H,d,J=7.6Hz),6.80(1H,d,J=2.2Hz),7.02(1H,dd,J=8.0,7.6Hz),7.16(1H,d,J=8.0Hz),7.22(1H,dd,J=7.9,4.8Hz),7.33−7.42(3H,m),7.47−7.49(2H,m),7.65(1H,dt,J=7.9,1.8Hz),8.44(1H,brs),8.47(1H,dd,J=4.8,1.6Hz),8.52(1H,d,J=2.1Hz).
(2R)−N−(2−(7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル)エチル)−2−ヒドロキシ−2−ピリジン−3−イルアセトアミドの合成
2−(7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル)エチルアミン(11.1g,41.7mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(300mL)溶液に室温撹拌下、(R)−2−ヒドロキシ−2−(3−ピリジル)酢酸・硫酸塩(12.6g,50mmol)、トリエチルアミン(20mL,143mmol)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・塩酸塩(10.0g,52.1mmol)、および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(7.04g,52.1mmol)を順次加え、室温にて14時間攪拌した。反応混合物を飽和重曹水と水との1:1混合液にて希釈後、酢酸エチルにて3回抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水にて洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥、濾別後、濾液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル→酢酸エチル−メタノール=10:1)で分離精製して表題化合物(11.5g,収率69%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:2.82−2.97(2H,m),3.54−3.65(2H,m),4.99(1H,s),5.20(2H,s),6.37(1H,t,J=5.3Hz),6.73(1H,d,J=7.6Hz),6.80(1H,d,J=2.2Hz),7.02(1H,dd,J=8.0,7.6Hz),7.16(1H,d,J=8.0Hz),7.22(1H,dd,J=7.9,4.8Hz),7.33−7.42(3H,m),7.47−7.49(2H,m),7.65(1H,dt,J=7.9,1.8Hz),8.44(1H,brs),8.47(1H,dd,J=4.8,1.6Hz),8.52(1H,d,J=2.1Hz).
参考例2−8
tert−ブチル (2−(7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル)エチル)((2R)−2−ヒドロキシ−2−ピリジン−3−イルエチル)カルバメートの合成
(2R)−N−(2−(7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル)エチル)−2−ヒドロキシ−2−ピリジン−3−イルアセトアミド(32.6g,81.2mmol)のテトラヒドロフラン(650mL)溶液に、2Mボランジメチルスルフィド錯体テトラヒドロフラン溶液(122mL,244mmol)を加えて、4時間加熱還流した。反応液に10%塩酸メタノール溶液(200mL)を加えて1時間加熱還流し、溶媒を留去した。残渣に飽和重曹水とクロロホルムを加えて分配した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過後、溶媒を留去することにより還元体を得た。
得られた還元体をテトラヒドロフラン(520mL)に溶解し、室温でジ‐tert‐ブチルジカルボナート(17.5mL,76.2mmol)を加えて、そのまま1時間攪拌した。70%エチルアミン水溶液(10mL)を加えさらに室温で1時間攪拌後、飽和重曹水を加えて分配抽出した。水層をさらに酢酸エチルで分配抽出し、有機層を合わせて飽和食塩水を加えて洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、溶媒を減圧留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン‐酢酸エチル=1:1→1:3)で分離精製して標題化合物(20.0g,41.1mol,収率51%)を得た。
IR(ATR(全反射吸収法)/FT−IR,cm-1):3320,1670,1577,1411,1365,1257,1226,1161,1045,1026.
tert−ブチル (2−(7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル)エチル)((2R)−2−ヒドロキシ−2−ピリジン−3−イルエチル)カルバメートの合成
(2R)−N−(2−(7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル)エチル)−2−ヒドロキシ−2−ピリジン−3−イルアセトアミド(32.6g,81.2mmol)のテトラヒドロフラン(650mL)溶液に、2Mボランジメチルスルフィド錯体テトラヒドロフラン溶液(122mL,244mmol)を加えて、4時間加熱還流した。反応液に10%塩酸メタノール溶液(200mL)を加えて1時間加熱還流し、溶媒を留去した。残渣に飽和重曹水とクロロホルムを加えて分配した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過後、溶媒を留去することにより還元体を得た。
得られた還元体をテトラヒドロフラン(520mL)に溶解し、室温でジ‐tert‐ブチルジカルボナート(17.5mL,76.2mmol)を加えて、そのまま1時間攪拌した。70%エチルアミン水溶液(10mL)を加えさらに室温で1時間攪拌後、飽和重曹水を加えて分配抽出した。水層をさらに酢酸エチルで分配抽出し、有機層を合わせて飽和食塩水を加えて洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、溶媒を減圧留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン‐酢酸エチル=1:1→1:3)で分離精製して標題化合物(20.0g,41.1mol,収率51%)を得た。
IR(ATR(全反射吸収法)/FT−IR,cm-1):3320,1670,1577,1411,1365,1257,1226,1161,1045,1026.
参考例2−9
tert−ブチル (2−(7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル)エチル)((2R)−2−ピリジン−3−イル−2−((トリエチルシリル)オキシ)エチル)カルバメートの合成
窒素雰囲気下,tert−ブチル (2−(7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル)エチル)((2R)−2−ヒドロキシ−2−ピリジン−3−イルエチル)カルバメート(20.0g,41.1mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(200mL)溶液に、イミダゾール(3.50g,51.4mmol)と塩化トリエチルシラン(8.74mL,51.4mmol)を加えて、室温で2時間攪拌した。反応液を水に注ぎ、酢酸エチルで分配抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過後、溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=5:1→3:1)で分離精製して表題化合物(23.6g,収率95%)を得た。
IR(ATR(全反射吸収法)/FT−IR,cm-1):1685,1577,1454,1408,1365,1230,1164,1087.
tert−ブチル (2−(7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル)エチル)((2R)−2−ピリジン−3−イル−2−((トリエチルシリル)オキシ)エチル)カルバメートの合成
窒素雰囲気下,tert−ブチル (2−(7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル)エチル)((2R)−2−ヒドロキシ−2−ピリジン−3−イルエチル)カルバメート(20.0g,41.1mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(200mL)溶液に、イミダゾール(3.50g,51.4mmol)と塩化トリエチルシラン(8.74mL,51.4mmol)を加えて、室温で2時間攪拌した。反応液を水に注ぎ、酢酸エチルで分配抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過後、溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=5:1→3:1)で分離精製して表題化合物(23.6g,収率95%)を得た。
IR(ATR(全反射吸収法)/FT−IR,cm-1):1685,1577,1454,1408,1365,1230,1164,1087.
参考例2−10
tert−ブチル (2−(7−ヒドロキシ−1H−インドール−3−イル)エチル)((2R)−2−ピリジン−3−イル−2−((トリエチルシリル)オキシ)エチル)カルバメートの合成
tert−ブチル (2−(7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル)エチル)((2R)−2−ピリジン−3−イル−2−((トリエチルシリル)オキシ)エチル)カルバメート(12.8g,21.3mmol)のメタノール(130mL)溶液に、リン酸標準緩衝液(pH6.86,13mL)と10%パラジウム炭素(50%wet,12g)を加えて、水素雰囲気下室温で1.5時間攪拌した。反応液をセライトろ過し、濾液の溶媒を減圧留去した。残渣に水と酢酸エチルを加えて分配し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過後、溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=3:1→3:2)で分離精製して表題化合物(8.37g,収率77%)を得た。
IR(ATR(全反射吸収法)/FT−IR,cm-1):3340,1670,1577,1473,1457,1411,1365,1238,1161,1088.
tert−ブチル (2−(7−ヒドロキシ−1H−インドール−3−イル)エチル)((2R)−2−ピリジン−3−イル−2−((トリエチルシリル)オキシ)エチル)カルバメートの合成
tert−ブチル (2−(7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−3−イル)エチル)((2R)−2−ピリジン−3−イル−2−((トリエチルシリル)オキシ)エチル)カルバメート(12.8g,21.3mmol)のメタノール(130mL)溶液に、リン酸標準緩衝液(pH6.86,13mL)と10%パラジウム炭素(50%wet,12g)を加えて、水素雰囲気下室温で1.5時間攪拌した。反応液をセライトろ過し、濾液の溶媒を減圧留去した。残渣に水と酢酸エチルを加えて分配し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過後、溶媒を留去して得られる粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=3:1→3:2)で分離精製して表題化合物(8.37g,収率77%)を得た。
IR(ATR(全反射吸収法)/FT−IR,cm-1):3340,1670,1577,1473,1457,1411,1365,1238,1161,1088.
参考例2−11
(1R)−2−((2−(7−((1S)−1−メチル−2−モルホリン−4−イル−2−オキソエトキシ)−1H−インドール−3−イル)エチル)アミノ)−1−ピリジン−3−イルエタノールの合成
tert−ブチル (2−(7−ヒドロキシ−1H−インドール−3−イル)エチル)((2R)−2−ピリジン−3−イル−2−((トリエチルシリル)オキシ)エチル)カルバメート(10.0g,19.6mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(150mL)溶液に、炭酸カリウム(8.13g,58.8mmol)、(1R)−1−メチル−2−モルホリン−4−イル−2−オキソエチル 4−メチルベンセンスルホン酸エステル(7.68g,24.5mmol)を加え、70℃で1時間攪拌した。放冷後、反応液を水にあけて、酢酸エチルで2回分配抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、減圧濃縮して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル=3/1から0/1)で精製し、tert−ブチル (2−(7−((1S)−1−メチル−2−モルホリン−4−イル−2−オキソエトキシ)−1H−インドール−3−イル)エチル)((2R)−2−ピリジン−3−イル−2−((トリエチルシリル)オキシ)エチル)カルバメート(8.91g)を得た。
さらに、tert−ブチル (2−(7−((1S)−1−メチル−2−モルホリン−4−イル−2−オキソエトキシ)−1H−インドール−3−イル)エチル)((2R)−2−ピリジン−3−イル−2−((トリエチルシリル)オキシ)エチル)カルバメート(8.91g)の1,4−ジオキサン溶液(100mL)に、4規定塩酸/1,4−ジオキサン溶液(75mL,300mmol)を加え、室温で14時間攪拌した。反応液の溶媒を減圧留去し、飽和重曹水を加え酢酸エチルで3回分配抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過し、減圧濃縮して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(飽和アンモニアクロロホルム溶液/メタノール=100/1から100/4)で精製し、表題化合物(12.9g,収率66%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.65(3H,d,J=6.6Hz),2.69(1H,dd,J=12.2,9.3Hz),2.93(1H,dd,J=12.2,3.4Hz),2.94−3.08(4H,m),3.41−3.61(8H,m),4.70(1H,dd,J=9.3,3.4Hz),5.15(1H,q,J=6.6Hz),6.63(1H,d,J=7.7Hz),6.99(1H,dd,J=8.0,7.7Hz),7.01(1H,d,J=1.8Hz),7.23−7.26(2H,m),7.69(1H,d,J=7.9Hz),8.49(1H,dd,J=4.8,1.3Hz),8.55(1H,d,J=1.8Hz),8.83(1H,brs).
(1R)−2−((2−(7−((1S)−1−メチル−2−モルホリン−4−イル−2−オキソエトキシ)−1H−インドール−3−イル)エチル)アミノ)−1−ピリジン−3−イルエタノールの合成
tert−ブチル (2−(7−ヒドロキシ−1H−インドール−3−イル)エチル)((2R)−2−ピリジン−3−イル−2−((トリエチルシリル)オキシ)エチル)カルバメート(10.0g,19.6mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(150mL)溶液に、炭酸カリウム(8.13g,58.8mmol)、(1R)−1−メチル−2−モルホリン−4−イル−2−オキソエチル 4−メチルベンセンスルホン酸エステル(7.68g,24.5mmol)を加え、70℃で1時間攪拌した。放冷後、反応液を水にあけて、酢酸エチルで2回分配抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過し、減圧濃縮して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル=3/1から0/1)で精製し、tert−ブチル (2−(7−((1S)−1−メチル−2−モルホリン−4−イル−2−オキソエトキシ)−1H−インドール−3−イル)エチル)((2R)−2−ピリジン−3−イル−2−((トリエチルシリル)オキシ)エチル)カルバメート(8.91g)を得た。
さらに、tert−ブチル (2−(7−((1S)−1−メチル−2−モルホリン−4−イル−2−オキソエトキシ)−1H−インドール−3−イル)エチル)((2R)−2−ピリジン−3−イル−2−((トリエチルシリル)オキシ)エチル)カルバメート(8.91g)の1,4−ジオキサン溶液(100mL)に、4規定塩酸/1,4−ジオキサン溶液(75mL,300mmol)を加え、室温で14時間攪拌した。反応液の溶媒を減圧留去し、飽和重曹水を加え酢酸エチルで3回分配抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過し、減圧濃縮して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(飽和アンモニアクロロホルム溶液/メタノール=100/1から100/4)で精製し、表題化合物(12.9g,収率66%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.65(3H,d,J=6.6Hz),2.69(1H,dd,J=12.2,9.3Hz),2.93(1H,dd,J=12.2,3.4Hz),2.94−3.08(4H,m),3.41−3.61(8H,m),4.70(1H,dd,J=9.3,3.4Hz),5.15(1H,q,J=6.6Hz),6.63(1H,d,J=7.7Hz),6.99(1H,dd,J=8.0,7.7Hz),7.01(1H,d,J=1.8Hz),7.23−7.26(2H,m),7.69(1H,d,J=7.9Hz),8.49(1H,dd,J=4.8,1.3Hz),8.55(1H,d,J=1.8Hz),8.83(1H,brs).
参考例3
(2S)−2−((3−(2−(((2R)−2−ヒドロキシ−2−ピリジン−3−イルエチル)アミノ)エチル)−1H−インドール−7−イル)オキシ)プロパン酸の合成。
(1R)−2−((2−(7−((1S)−1−メチル−2−モルホリン−4−イル−2−オキソエチトキシ)−1H−インドール−3−イル)エチル)アミノ)−1−ピリジン−3−イルエタノール(5.63g,12.8mmol)のメタノール(30mL)溶液に、テトラヒドロフラン(30mL)、2規定水酸化リチウム(30mL)を加え、室温で2時間攪拌した。0℃で反応液に1規定塩酸を加えて中性として、リン酸標準緩衝液(pH6.8,10mL)を加えた。減圧濃縮し、さらにトルエンを加えて共沸し、残渣に水を加えて、析出物を濾取し減圧乾燥することにより表題化合物(4.17g,収率88%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6)δ:1.55(3H,d,J=6.6Hz),2.60-2.90(5H,m),3.02(1H,dd,J=12.3,3.3Hz),4.60(1H,q,J=6.6Hz),4.93(1H,dd,J=9.9,3.3Hz),6.50(1H,d,J=7.7Hz),6.70(1H,dd,J=7.9,7.7Hz),6.78(1H,d,J=1.8Hz),6.91(1H,d,J=7.9Hz),7.38(1H,dd,J=7.7,4.7Hz),7.79(1H,ddd,J=7.7,1.8,1.5Hz),8.49(1H,dd,J=4.7,1.5Hz),8.59(1H,d,J=1.8Hz),10.87(1H,d,J=1.6Hz).
(2S)−2−((3−(2−(((2R)−2−ヒドロキシ−2−ピリジン−3−イルエチル)アミノ)エチル)−1H−インドール−7−イル)オキシ)プロパン酸の合成。
(1R)−2−((2−(7−((1S)−1−メチル−2−モルホリン−4−イル−2−オキソエチトキシ)−1H−インドール−3−イル)エチル)アミノ)−1−ピリジン−3−イルエタノール(5.63g,12.8mmol)のメタノール(30mL)溶液に、テトラヒドロフラン(30mL)、2規定水酸化リチウム(30mL)を加え、室温で2時間攪拌した。0℃で反応液に1規定塩酸を加えて中性として、リン酸標準緩衝液(pH6.8,10mL)を加えた。減圧濃縮し、さらにトルエンを加えて共沸し、残渣に水を加えて、析出物を濾取し減圧乾燥することにより表題化合物(4.17g,収率88%)を得た。
1H-NMR(DMSO-d6)δ:1.55(3H,d,J=6.6Hz),2.60-2.90(5H,m),3.02(1H,dd,J=12.3,3.3Hz),4.60(1H,q,J=6.6Hz),4.93(1H,dd,J=9.9,3.3Hz),6.50(1H,d,J=7.7Hz),6.70(1H,dd,J=7.9,7.7Hz),6.78(1H,d,J=1.8Hz),6.91(1H,d,J=7.9Hz),7.38(1H,dd,J=7.7,4.7Hz),7.79(1H,ddd,J=7.7,1.8,1.5Hz),8.49(1H,dd,J=4.7,1.5Hz),8.59(1H,d,J=1.8Hz),10.87(1H,d,J=1.6Hz).
上記実施例1−1〜1−2および参考例1−4〜1−7の収率97%×99%×87%×81%×82%×86%=49%を上記参考例2−7〜2−11の収率69%×51%×95%×77%×66%=17%と比較すれば、本発明の製造法が収率の高い、優れた製造方法であることがわかる。
特に、上記実施例1−1〜1−2の収率97%×99%=96%を上記参考例2−7〜2−8の収率69%×51%=35%と比較すれば、本発明の製造法〔1〕が収率の高い、優れた製造方法であることがわかる。
本発明の製造法は、収率の高い有利な製造法である。従ってこれらはβ3−アドレナリン受容体刺激薬として有用な、上記式(10)で表される化合物の製造に好適である。
Claims (4)
- 式(1):
(COX1)2
(式中、X1は脱離基を表す。)で表される化合物と反応させ、次いで式(3):
- 式(5):
- R1およびR4がともに存在しない、請求項3記載の化合物。
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---|---|---|---|---|
JP2016117734A (ja) * | 2009-12-23 | 2016-06-30 | ハー・ルンドベック・アクチエゼルスカベット | 薬学的活性剤の製造方法 |
CN112195201A (zh) * | 2017-07-11 | 2021-01-08 | 弈柯莱生物科技(上海)股份有限公司 | 一种立体选择性的转氨酶在不对称合成手性胺中的应用 |
-
2004
- 2004-12-10 JP JP2004359140A patent/JP2006169113A/ja active Pending
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