JP2006169081A - アルミナ粉末の製造方法及びその方法で得られるアルミナ粉末 - Google Patents

アルミナ粉末の製造方法及びその方法で得られるアルミナ粉末 Download PDF

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Abstract

【課題】高表面積、高気孔率のアルミナ粉末、その製造方法及びその焼結体を提供する。
【解決手段】粉末焼結用原料粉体や触媒、触媒担体として好適な高表面積、高気孔率のアルミナ粉末であって、粒子サイズが0.1〜1μm程度で、1250℃までの焼結まではほぼθ相を維持する高い転移温度を有する低密度高比表面積のアルミナ粉末、該アルミナ粉末を、安価な無機アルミニウム塩を出発原料として、取り扱いの容易な操作法で多量に作製する方法であって、無機アルミニウム塩水溶液を塩基で中和し、生じる沈殿を酸で粘調ゾル状態に解コウしたものの液相を、アルコールに置換し、アルコール超臨界乾燥を行ってアルミナ粉末を得ることから成るアルミナ粉末の製造方法、及び該アルミナ粉末の焼結体。
【効果】高い転移温度を有し、アルミナ焼結体作製用材料として有用なアルミナ粉体及びその焼結体を提供することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、高表面積及び高気孔率のアルミナ粉末に関するものであり、更に詳しくは、転移温度が高く、高い温度域でも高い表面積を維持することが可能な高性能で、低密度高比表面積のアルミナ粉末に関するものである。本発明は、従来法では、高表面積及び高気孔率のアルミナ粉末を製造するには、高価な原料と、精密な反応条件の制御及び多種の有機溶媒等の使用が必要とされていたことを踏まえ、アルミナ粉末の応用の一層の拡大を図ることを実現するために、より低コストの無機アルミニウム原料から優れた特性を有するアルミナ粉末を簡便な手段で合成し、提供するものである。本発明は、触媒や触媒担体、また、電子セラミックスや構造用セラミックス及び金属−セラミックスコンポジットなどの製造に用いる原料粉体として期待される低密度高比表面積のアルミナ多孔質微粉体、その作製方法及び該アルミナ粉末の焼結体を提供するものとして有用である。
アルミナは、その高い熱的・化学的安定性のため、極めて広範囲に応用されている無機材料である。このうちで、触媒、触媒担体、吸着剤などへのアルミナの応用のために、高気孔率、高表面積、高い熱的安定性などの特徴を持つアルミナが求められてきた。このような特徴を持つアルミナの作製法として、先行技術文献には、例えば、Yoldasによる米国特許で、アルミニウムアルコキシドの加水分解による透明、活性、非粒子形態で気孔率が63%のものの合成法が開示された(特許文献1)。また、Ziegenhainは米国特許で、このようなアルミナ粉末を得るためにアルミニウムアルコキシドの加水分解で得た水系スラリーに有機溶媒を加えて乾燥する方法を開示した(特許文献2)。
超臨界乾燥により作製されるアルミナエアロゲルも、その低密度、高比表面積、高温における高比表面積の保持性の良さなどの特徴を持ち、単体として触媒燃焼用の触媒に、また、ニッケルを担持させて水素添加触媒とするなど、金属や金属酸化物の担体として盛んに研究が進められている。また、高比表面積による焼結性の良さを生かした電子セラミックスや構造用セラミックスの原料粉体としての応用も研究され始めている。アルコキシド前駆体からのアルミナエアロゲル作製の一般的なルートはChengらにより米国特許で開示された(特許文献3)。
上記Yoldas法で開示されているベーマイトゾルからのアルミナエアロゲルの製造法は、堀内らにより日本国特許として開示されている(特許文献4)。Pocoらは、米国特許で、アルコキシド前駆体から丈夫なモノリシック多結晶アルミナエアロゲルを作製する方法を開示している(特許文献5)。また、Jengらは、米国特許公開公報で、アルミニウムアルコキシドの加水分解と溶媒交換、アルコールでの亜臨界乾燥によりエアロゲルと同等の触媒担体に適した高表面積高気孔率のγアルミナを作製する方法を開示している(特許文献6)。
このように、触媒、触媒担体などへの応用を目的とした高気孔率、高表面積のアルミナの作製に関する研究は数多く行われてきているが、その作製法は、透明性やモノリシック体の作製を視野に入れているため、専らモノリシックアルミナウェットゲルの作製が可能なアルミニウムトリsec−ブトキシドをはじめとするアルミニウムアルコキシドを出発原料としており、原料が高価であり、また、精密な反応条件制御が必要であるとともに、多種の有機溶媒等を必要とした。
ところで、触媒、触媒担体、セラミックス原料粉体など応用分野の多くでは、必要とする形態は粉体であり、モノリシック体は必要としない。そこで、アルミナ粉末の応用の拡大のためには、より低コストの原料を用いて、精密で複雑な反応条件制御を必要としないアルミナ粉体の作製法の開発が必要である。
高気孔率、高表面積、高い熱安定性等の優れた性質を有するアルミナ粉末を、低コストの原料から、精密な反応制御を必要とすることなく作製することができる新しい量産技術が確立できれば、アルミナ粉体及びアルミナ焼結体の利用及び応用の拡大とそれらの普及及び発展が実現可能となり、その意義はきわめて大きいものがある。
米国特許第3941719号明細書 米国特許第3987155号明細書 米国特許第4717708号明細書 特許第2590433号明細書 米国特許第6620458号明細書 米国特許公開2003−0077220号公報
このような状況下において、本発明者らは、上記従来技術に鑑みて、より低コストの原料を用いて、高気孔率、高表面積のアルミナ粉末を合成する方法を開発することを目標として鋭意研究を重ねた結果、安価な無機アルミニウム塩から作製したアルミナ粉末が、通常のアルミナ粉末よりも優れた特性を有することを見出し、更に研究を重ねて、本発明を完成するに至った。本発明は、安価な無機アルミニウム塩からアルミナ粉末を作製する技術、低密度高比表面積のアルミナ粉末及び該アルミナ粉末の焼結体を提供することを目的とするものである。また、本発明は、高気孔率、高表面積、高い転移温度を有し、1250℃までの焼結まではほぼθ相を維持し、1350℃以上での焼結でα相に転移し、通常のαアルミナ粉体と比べて、高い表面積が高温域でも維持され、得られるアルミナ焼結体が優れた機械的性質を示すアルミナ粉末及びそのアルミナ焼結体を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するための本発明は、高比表面積のアルミナ粉末において、粒子サイズが0.1〜1μm程度であり、1250℃での焼結まではほぼθ相を維持する高い転移温度を有することを特徴とする低密度高比表面積のアルミナ粉末、である。本アルミナ粉末は、表面積359m/g、粒子径151nm、孔径76.3nm、かさ密度0.219g/ccの条件を満たす表面積及び気孔率を有していること、を好ましい態様としている。また、本発明は、上記の低密度高比表面積のアルミナ粉末の単体焼結体又は他物質との複合コンポジット焼結体から成ることを特徴とするアルミナ焼結体、である。本アルミナ焼結体は、α相に転移しても表面積12.7m/gの条件を満たすこと、を好ましい態様としている。また、本発明は、上記のアルミナ焼結体から成ることを特徴とする触媒又は触媒担体用アルミナ部材、である。
本発明は、1種以上の無機アルミニウム塩の水溶液に中和用塩基を加えて得られる反応生成物固体を含む水溶液中に、酸を加えて反応生成物固体を部分解コウしたものを、アルコールの還流条件で、液相をアルコールに置換させ、アルコールの超臨界条件となる温度・圧力にて超臨界乾燥を行うことを特徴とするアルミナ粉末の作製方法、である。本方法は、1)無機アルミニウム塩が、硝酸アルミニウム又はその水和物であること、2)中和用塩基が、所定濃度のアンモニア水溶液であること、3)無機アルミニウム塩の水溶液に中和用塩基を同水溶液のpHが約9になるまで加えること、4)加える酸が、濃塩酸又は濃硝酸であること、5)加える酸の量が、水溶液のpHの値を5〜6の間にする量であること、6)アルコールが、エタノールであること、7)酸を加えて反応生成物固体をホモジナイザー中で混合処理して解コウを行うこと、8)約90℃でのアルコールの還流条件で液相をアルコールに置換する操作を行い、かつこの操作を数時間間隔で繰り返すこと、9)超臨界乾燥が、オートクレーブ中でのアルコール抽出と続く減圧除去と冷却で行われること、を好ましい態様としている。
次に、本発明について更に詳細に説明する。
本発明の低密度高比表面積のアルミナ粉末は、粒子サイズが0.1〜1μm程度であり、高い転移温度(1250℃での焼結まではほぼθ相を維持する)を有し、高い表面積及び高気孔率(表面積359m/g、粒子径151nm、孔径76.3nm、かさ密度0.219g/ccの条件を満たす)を有していることを特徴とするものである。また、本発明のアルミナ粉末の作製方法は、1種以上の無機アルミニウム塩の水溶液に中和用塩基を加えて得られる反応生成物固体を含む水溶液中に、酸を加えて反応生成物固体を少なくとも部分解コウしたものを、アルコールの還流条件で、液相をアルコールに置換させ、アルコールの超臨界条件となる温度・圧力にて超臨界乾燥を行うことを特徴とするものである。
本発明のアルミナ粉末は、基本的には、(1)1種以上の無機アルミニウム塩の水溶液に中和用塩基を加えて反応生成物固体を含む水溶液を調製する、(2)この水溶液中に酸を加えて上記反応生成物を少なくとも部分解コウする、(3)液相を、エタノール等のアルコールによる還流条件で、エタノール等のアルコールに置換させる、(4)エタノール等のアルコールによる超臨界条件となる温度及び圧力で超臨界乾燥を行い、粒子サイズ0.1〜1μm程度のアルミナ粉末を調製する、ことにより合成される。
すなわち、本発明においては、まず、例えば、アルミナの出発原料として、硝酸アルミニウム9水和物などの安価な無機アルミニウム塩を用い、同無機アルミニウム塩を水に溶解させた後、例えば、約28%のアンモニア水などの中和用塩基を用いて加水分解反応を行わせ、水酸化アルミニウムの沈殿を生じさせる。この場合、液のpHが約9になるまで中和用塩基を加えれば、アルミニウムのほとんどは沈殿する。この沈殿を含んだ溶液を、濃塩酸などの酸を用い、液のpHが約5〜6、好ましくは約5.5になるまで酸を加えて部分的に解コウさせ、粘性の相当高いゾル液とする。この際に、均一に解コウを行わせるために、ホモジナイザー等で混合処理することができる。その後、酸及び塩基イオンを除去するために、エタノール等のアルコールを用いて90℃程度で還流を行い、静置して濃厚ゾル部分を沈降させてから上澄みを捨て、新たにアルコールを加えて再び還流を行うことを数回繰り返す。この際、上澄みの分離を促進するために、遠心分離機を用いることもできる。これを、最後に99%以上のエタノール等のアルコールに半日から1日浸してから、用いたアルコールの超臨界乾燥条件にて乾燥を行い、アルミナ粉末を得る。上記還流の操作は、例えば、約6時間間隔で4回行う方法が例示されるが、これらに制限されるものではない。
無機アルミニウム塩水溶液に塩基を加えて得た沈殿、あるいはアルミニウムアルコキシドを加水分解して得た沈殿、を乾燥熱処理して得られるアルミナは、非多孔質のアルミナ粉末である。低密度多孔質で高表面積のアルミナを得るための方法として、アルミニウムアルコキシドを出発物質とする方法では、アルコキシドを加水分解した後、酸で解コウしてベーマイトゾルを作製し、それをゲル化してから乾燥、熱処理することで、低密度、多孔質で、高表面積のアルミナを得ている。一方、本発明では、無機アルミニウム塩を出発物質として用いるため、塩基での中和による沈殿を含んだ混合液に酸を加えて解コウを行わせるが、溶液中のアルミニウム濃度を高くして大量のアルミナ粉末を作製できるようにしたいこと、並びにモノリシック体の作製を必要としないことから、透明均質なゾルのコロイド溶液が得られるまで解コウを完全に行わせてからゲル化させる道筋は通らず、pHが約5.5になった時点で酸の添加を止め、得られた半透明でのり状の粘調ゾル物質について、以後の処理を行う。
前述の粘調ゾル物質中の液相は、酸、塩基イオンを含んだ水溶液である。超臨界乾燥を行うには、液相をエタノール等の溶媒に交換するとともに、酸、塩基イオンを除去する必要がある。特に、酸イオンが多量に残留したままで超臨界乾燥を行うと、特に、高温(アルコール)超臨界乾燥の場合には、オートクレーブ容器を激しく腐食する。このため、前述の粘調ゾルをエタノール等のアルコールに浸して、約90℃で加熱還流を約6時間行い、ゾル中液相のアルコールとの置換を促進させてから上澄み液を新しいアルコールと交換する操作を4回以上行い、液相置換を行う。なお、上澄み液の分離を完全に近くするため、遠心分離機を用いてゾル部の分離を促進してから上澄みを交換してもよい。また、酸、塩基イオンの除去を促進するために、アルコールでの交換操作の前に、粘調ゾルを水洗するか、アルコールとの交換操作と同様の操作を水で行ってもよい。なお、このゾルはモノリシック体ではなく、多少の凝集は次の操作である超臨界乾燥時に再分散させられるので、完全に乾燥させなければ湿った粉体のかたまりとして保管や取り扱いをすることも可能であり、ウエットゲルを用いる方法に比べて、取り扱いが容易なことも本発明の利点の一つである。
液相がアルコールにほぼ置換されたゾルは、エタノール等のアルコールで満たされたオートクレーブ中に入れられ、アルコールの臨界点(エタノールでは243℃、63気圧)以上の条件にしてからその温度を維持しつつアルコールを除去する超臨界乾燥が行われ、乾燥粉末を得る。この粉末は、表面が超臨界乾燥媒体のアルコールに対応するアルコキシル基で覆われているため、空気雰囲気中約400℃以上の温度で数時間熱処理を行って有機成分を除去し、アルミナ粉末を得る。なお、超臨界乾燥法には、二酸化炭素を超臨界媒体として用いる低温超臨界乾燥法もあるが、本方法では、ゾルの液相置換が完全ではいため、超臨界乾燥操作後もアルミナ表面に水が残り、得られる粉末の特性はアルコール超臨界乾燥処理のものより劣る。
本発明では、出発原料として、無機アルミニウム塩が使用され、該無機アルミニウム塩として、好適には、例えば、硝酸アルミニウム、塩化アルミニウム又はそれらの水和物等が例示されるが、これらに制限されるものではなく、これらと同等又は類似のものであれば使用することができる。また、本発明では、中和用塩基として、所定濃度のアンモニア水、例えば、約28%のアンモニア水溶液が用いられるが、これと同効の中和作用を持つものであれば同様に使用することができる。また、解コウのために、濃塩酸又は濃硝酸を水溶液のpHの値が5〜6の間になる量で加える方法が例示される。解コウを行う際には、反応生成物固体を含む水溶液中に、酸を加えてからホモジナイザー中で約24,000rpmで約20分間混合処理して解コウを行う方法が例示されるが、これに制限されるものではなく、これと同効の方法であれば同様に使用することができる。
アルコールの還流に用いるアルコールとしては、エタノールが好ましい。また、超臨界乾燥は、例えば、ホートクレーブ中で、243〜280℃、約8MPa程度でのアルコール抽出と続く減圧除去と冷却で行う方法が例示されるが、これらに制限されるものではない。本発明では、原料の無機アルミニウム塩、中和用塩基、酸、アルコール等の種類、反応条件、アルコールによる還流条件、超臨界乾燥の方法及び条件等により、それらの反応及び処理の方法及び条件は任意に設計し、設定することができる。
このようにして、本発明では、既に開示されているアルミニウムアルコキシドを出発原料として作製した高気孔率、高表面積のアルミナ粉末と比べて、それを上回る高気孔率、高表面積を持ち、高い転移温度(1250℃での焼結まではほぼθ相を維持する)を有している低密度高比表面積のアルミナ粉末が得られる。本発明のアルミナ粉末は、粒子サイズが0.1〜1μm程度であり、高い転移温度(1250℃での焼結まではほぼθ相を維持する)を有し、高い表面積及び高気孔率(表面積359m/g、粒子径151nm、孔径76.3nm、かさ密度0.219g/ccの条件を満たす)を有している。本発明のアルミナ粉末を焼結することにより、単体焼結体、あるいは他物質と複合させたコンポジット焼結体から成る、優れた機械的特性を有するアルミナ焼結体を製造し、提供することができる。
高表面積及び高気孔率のアルミナ粉末を製造する場合、従来法では、金属アルコキシドを出発原料とする方法が採用されており、高価な原料と、精密な反応条件の制御及び多種の有機溶媒等の使用が必要とされていた。これに対し、本発明では、出発原料として、高価な金属アルコキシドを用いることなく、低コストの無機アルミニウム塩を使用し、簡単な製造工程で、精密で複雑な反応条件の制御を必要とすることなく、しかも、通常のアルミナ粉末にない優れた特性を持つアルミナ粉末を製造することができる。
無機アルミニウム塩を出発原料とする本発明のアルミナ粉末は、粒子サイズが0.1〜1μm程度であり、1250℃での焼結まではほぼθ相を維持し、1350℃以上での焼結でα相に転移する高転移温度を有している。そのため、高温域でも高い表面積を維持することが可能であり、α相に転移しても、例えば、1350℃での焼結体では、12.7m/gの表面積を示し、通常のαアルミナ粉体の数m/gという値に比べて、はるかに高表面積のαアルミナが合成される。また、得られるアルミナ焼結体は、従来のアルミナ焼結体に比べて、優れた機械的特性(例えば、3点曲げ試験による破壊強度は296MPa、シングルエッジVノッチビーム法による破壊靭性は4.1MPam1/2)を有しており、本発明は、通常のアルミナ粉体では得られない優れた性質を持つアルミナ焼結体の作製を可能とするアルミナ焼結体作製用アルミナ材料を提供するものとして有用である。
本発明により、以下のような効果が奏される。
(1)安価な無機アルミニウム塩から通常のアルミナ粉末にはない優れた性質を有するアルミナ粉末を作製する技術を提供することができる。
(2)高い転移温度を有し、そのため、高温域でも高い表面積が維持される低密度高比表面積のアルミナ多孔質粉体を提供することができる。
(3)低コストの原料を用い、精密で複雑な反応条件制御を必要としないアルミナ粉体の作製方法を提供することができる。
(4)本発明のアルミナ粉末は、触媒や触媒担体、電子セラミックスや構造用セラミックス、及び金属−セラミックスコンポジットなどの製造に用いる原料粉末として好適に使用することができる。
(5)本発明のアルミナ粉末は、焼結により、従来のアルミナ粉末の焼結体よりも優れた機械的性質を持つアルミナ焼結体を生成するので、特に、アルミナ焼結体作製用アルミナ粉末材料として優れている。
次に、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明は、当該実施例によって何ら限定されるものではない。
硝酸アルミニウム9水和物331gを300mlの蒸留水に溶解し、28%アンモニア水を水溶液のpHが8〜9の範囲になるまで攪拌しながら加えた。この場合の28%アンモニア水の添加量は約190mlであった。混合物をホモジナイザーに入れて強力に攪拌しつつ、濃塩酸(35%HCl)を加えてpHを約5.5とした。この際に必要な濃塩酸の量は約15mlであった。そして、この混合物は、ホモジナイザー中で20分間、24000回転/分の速度で強力に攪拌された。
このようにして得られた粘調なゾルをエタノール中に入れ、90℃で6時間加熱還流を行い、上澄み液を除去して新しいエタノールを加え、再び加熱還流する操作を4回繰り返した。そのゾルを最後に99%エタノールに漬けて18時間放置した。その後、そのゾルをオートクレーブに入れてエタノールで満たし、約80気圧の圧力を維持しつつ253℃に加熱した後、253℃を維持しつつエタノールを放出除去するエタノール超臨界乾燥を行い、放冷してアルミナ粉末を得た。
得られたアルミナ粉末をそのまま、及び下表に示す950℃から1450℃の各温度で3時間空気雰囲気中で焼成したものについて、表面積(m/g)、粒子径(nm)、孔径(nm)、かさ密度(g/cc)の値を調べた。その結果を表1に示した。表1に示されるように、表面積は、超臨界乾燥から取り出したそのままのものも359m/gと大きいが、950℃での焼成後では、244m/gの表面積を示し、1150℃での焼成後でも77.4m/g、1250℃での焼成後でも39.3m/gの表面積を示し、通常のアルミナとは異なって、先行技術文献(前述の特許文献4)に示されたアルミナエアロゲルと同等の高い表面積が維持されることがわかった。
Figure 2006169081
各温度での焼結によるアルミナ粉末の相変化を粉末X線回折により測定した。図1に、粉末X線回折パターンを示す。図1に示されるように、アルミナ粉末は、1250℃での焼結まではほぼθ相を維持し、1350℃以上での焼結でα相に転移することがわかる。本発明のアルミナ粉末では、通常のアルミナ粉体が1000℃付近からα相に転移し始めるのに比べて、転移温度が高くなり、そのため、高い表面積が高温域でも維持される。α相に転移しても、1350℃で焼結した焼結体では12.7m/gの表面積を示し、通常のαアルミナ粉体の数m/gという値に比べて表面積の高いαアルミナが得られている。
得られたアルミナ粉末を、パルス電流焼結法を用い、30MPaの圧力下で50℃/分の昇温速度で1450℃まで加熱し、1450℃を30分間保持して焼結した。得られた試料は、4.1g/ccのかさ密度を示し、緻密に焼結されていた。この焼結体の3点曲げ試験による破壊強度は296MPaであり、シングルエッジVノッチビーム法による破壊靭性は4.1MPam1/2であった。この焼結体のこれらの機械的性質は、従来のアルミナ焼結体のものに比べて非常に優れており、本発明によるアルミナ粉末は、アルミナ焼結体作製用の材料としても非常に優れていることがわかる。
実施例1と同様の作製法により、解コウに用いる酸を濃硝酸に代えて、実施例1と同様に操作してアルミナ粉末の作製を行った。実施例1の結果と同様の特性を持ったアルミナ粉末が得られた。
アルミニウム原料として塩化アルミニウム6水和物を用い、混合液中のアルミニウム濃度が実施例1と同じになるような比率(水300mlに対し、塩化アルミニウム6水和物213g)でアルミナ粉末の作製を行った。実施例1の結果と同様の特性を持ったアルミナ粉末が得られた。しかし、実施例1と比べると、アルミニウム原料を水に溶解する際に発熱反応であるので取り扱いがやや難しく、また、実施例1に示したエタノールによる置換の回数では、塩素イオンの除去が不十分となるため、超臨界乾燥でのオートクレーブ等の腐食が大きくなることがわかった。このため、塩化アルミニウム6水和物と比べて、硝酸アルミニウム9水和物をアルミニウム原料とする方が好ましいことがわかった。
実施例1に記載した方法で作製したゾルをエタノールで満たしたオートクレーブ中に入れ、25℃以下の温度で60気圧以上を維持しつつエタノールを液体二酸化炭素に置換してから、50℃以上80気圧以上という二酸化炭素超臨界乾燥条件にて超臨界乾燥を行い、アルミナ粉末を得た。得られたアルミナ粉末は、表面に若干の水分が残り、水分除去後の表面積は120m/gであり、アルコール超臨界乾燥で得られたアルミナ粉末よりも低い値を示した。このため、高温(アルコール)超臨界乾燥を行う方が好ましいことがわかった。
以上詳述したように、本発明は、低密度高比表面積のアルミナ多孔質微粉体に係るものであり、本発明により、安価な無機アルミニウム塩を出発物質として、精密な取り扱いをあまり必要とせず、大量に、高温においても高表面積、高気孔率を維持するアルミナ粉末を作製し、提供することができる。本発明のアルミナ粉末は、焼結により、従来のアルミナ焼結体よりも優れた機械的性質を持つアルミナ焼結体を生成する。粉末焼結法では、単体焼結体だけでなく、他物質と複合させたコンポジット焼結体としての利用も研究が進められているため、本発明は、これらのアルミナ焼結体を作製するための好ましい粉末原料を提供し、当技術分野における新しいアルミナ粉末及びそのアルミナ焼結体の応用の拡大に寄与すると考えられる。
作製されたアルミナ粉末を空気中において各温度で熱処理したものの粉末X線回折パターンを示す。

Claims (15)

  1. 高比表面積のアルミナ粉末において、粒子サイズが0.1〜1μm程度であり、1250℃での焼結まではほぼθ相を維持する高い転移温度を有することを特徴とする低密度高比表面積のアルミナ粉末。
  2. 表面積359m/g、粒子径151nm、孔径76.3nm、かさ密度0.219g/ccの条件を満たす表面積及び気孔率を有している、請求項1に記載の低密度高比表面積のアルミナ粉末。
  3. 請求項1に記載の低密度高比表面積のアルミナ粉末の単体焼結体又は他物質との複合コンポジット焼結体から成ることを特徴とするアルミナ焼結体。
  4. α相に転移しても表面積12.7m/gの条件を満たす、請求項3に記載のアルミナ焼結体。
  5. 請求項3に記載のアルミナ焼結体から成ることを特徴とする触媒又は触媒担体用アルミナ部材。
  6. 1種以上の無機アルミニウム塩の水溶液に中和用塩基を加えて得られる反応生成物固体を含む水溶液中に、酸を加えて反応生成物固体を部分解コウしたものを、アルコールの還流条件で、液相をアルコールに置換させ、アルコールの超臨界条件となる温度・圧力にて超臨界乾燥を行うことを特徴とするアルミナ粉末の作製方法。
  7. 無機アルミニウム塩が、硝酸アルミニウム又はその水和物である、請求項6に記載のアルミナ粉末の作製方法。
  8. 中和用塩基が、所定濃度のアンモニア水溶液である、請求項6に記載のアルミナ粉末の作製方法。
  9. 無機アルミニウム塩の水溶液に中和用塩基を同水溶液のpHが約9になるまで加える、請求項6に記載のアルミナ粉末の作製方法。
  10. 加える酸が、濃塩酸又は濃硝酸である、請求項6に記載のアルミナ粉末の作製方法。
  11. 加える酸の量が、水溶液のpHの値を5〜6の間にする量である、請求項6に記載のアルミナ粉末の作製方法。
  12. アルコールが、エタノールである、請求項6に記載のアルミナ粉末の作製方法。
  13. 酸を加えて反応生成物固体をホモジナイザー中で混合処理して解コウを行う請求項6に記載のアルミナ粉末の作製方法。
  14. 約90℃でのアルコールの還流条件で液相をアルコールに置換する操作を行い、かつこの操作を数時間間隔で繰り返す、請求項6に記載のアルミナ粉末の作製方法。
  15. 超臨界乾燥が、オートクレーブ中でのアルコール抽出と続く減圧除去と冷却で行われる、請求項6に記載のアルミナ粉末の作製方法。
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