JP2006167207A - 超音波診断装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 受信信号を加算しても飽和せず、遅延時間の差が大きい信号を加算しない、高画質の診断画像を得ることができる超音波診断装置を提供する。
【解決手段】 複数の振動子と、複数の入力端子を有するビームフォーマと、振動子とビームフォーマの入力端子を接続するクロスポイントスイッチと、クロスポイントスイッチのスイッチングを設定する接続設定手段とを備え、接続設定手段は、開口中心部の所定領域内の振動子については、1つまたは、加算した信号がビームフォーマ内において飽和しない複数の振動子を1つの入力端子に接続させ、開口中心の振動子に隣接した端部側の中間領域の振動子については、開口中心部の所定領域内の振動子が1つの入力端子に接続される個数より多数の振動子を1つの入力端子と接続させるとともに、開口中心部側から端部側へ向かうにつれて、1つの入力端子と接続させる振動子の数を漸減させる。
【選択図】 図1
【解決手段】 複数の振動子と、複数の入力端子を有するビームフォーマと、振動子とビームフォーマの入力端子を接続するクロスポイントスイッチと、クロスポイントスイッチのスイッチングを設定する接続設定手段とを備え、接続設定手段は、開口中心部の所定領域内の振動子については、1つまたは、加算した信号がビームフォーマ内において飽和しない複数の振動子を1つの入力端子に接続させ、開口中心の振動子に隣接した端部側の中間領域の振動子については、開口中心部の所定領域内の振動子が1つの入力端子に接続される個数より多数の振動子を1つの入力端子と接続させるとともに、開口中心部側から端部側へ向かうにつれて、1つの入力端子と接続させる振動子の数を漸減させる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、超音波診断装置に関し、特に、配列振動子から得られた受信信号のビームフォーマへの入力に関する。
超音波診断装置において、配列された複数の振動子を用い、ビームの収束を行うフォーカシング技術が利用されている。このフォーカシング技術を用いた超音波診断装置の構成について、図5を用いて説明する。図5は、従来のリニア走査の超音波診断装置のブロック図である。
図5に示す超音波診断装置は、探触子1と、振動子2−1〜2−128と、高耐圧スイッチ3−1〜3−64と、送信パルス発生部4と、電圧−電流変換アンプ5−1〜5−64と、クロスポイントスイッチ6と、電流−電圧変換アンプ7−1〜7−32と、A/D変換器8−1〜8−32と、ビームフォーマ9と、Bモード信号処理回路10と、ドプラ流計信号処理回路11と、カラーフロー信号処理回路12と、画像合成部13と、表示部14と制御部15と操作部16で構成されている。
探触子1は、振動子2−1〜2−128を配列させて構成され、振動子2−1〜2−128は、被検体に超音波を照射し、その反射波を受信する。高耐圧スイッチ3−1〜3−64は、超音波の開口を決定するためのスイッチであり、送信パルス発生部4は、高耐圧スイッチ3−1〜3−64により選択された振動子を駆動させるためのパルスを発生する。
電圧−電流変換アンプ5−1〜5−64は、高耐圧スイッチ3−1〜3−64からの電圧信号を電流信号に変換し、クロスポイントスイッチ6は、その電流信号を並び替え、振動子とビームフォーマ9を接続するスイッチであり、電流−電圧変換アンプ7−1〜7−32は、クロスポイントスイッチ6により並び替えられた電流信号を電圧信号に変換する。A/D変換器8−1〜8−64は、アナログの電圧信号をディジタル信号の電圧信号に変換し、ビームフォーマ9は、ディジタル変換された信号を遅延加算する。
Bモード信号処理回路10は、Bモード表示するために、遅延加算された信号を処理し、ドプラ流計信号処理回路11は、ドプラ血流を計測するために、遅延加算された信号を処理し、カラーフロー信号処理回路12は、血流速をカラーフローで表示するために、遅延加算された信号を処理する。画像合成部13は、Bモード信号処理回路10、ドプラ流計信号処理回路11およびカラーフロー信号処理回路12の各信号処理回路の信号を合成し表示画像を構成し、表示部14は、合成された画像を表示する。制御部15は、超音波診断装置の各部を制御し、操作部16は、操作者が超音波診断装置を操作するために、制御部に対して指令を与える。この構成による超音波診断装置の動作は周知のものであるので、動作の説明は省略する。
配列振動子を用いた超音波診断装置では、複数の振動子の信号を同時に処理する必要があるため、同時に使用する振動子の数だけのA/D変換器や、ディジタル化された信号を入力して遅延加算処理を行うビームフォーマが必要となり、多くのデバイスが必要になるという問題があった。この問題の解決方法について、従来例1として、クロスポイントスイッチ6が図6Aに示す接続を行う超音波診断装置について説明する。
クロスポイントスイッチ6により振動子とビームフォーマ9の入力端子が接続される。1つの入力端子には、複数の振動子が接続される場合があり、その場合それぞれの振動子からの信号(受信信号)を加算した信号(加算信号)として入力される。
図6Aは、振動子からの受信信号に対して、ビームフォーマ9へ入力する信号の数を減らすために、振動子から得られた受信信号a1〜a64を加算した加算信号f1〜f32を、出力するクロスポイントスイッチ6の接続状態を示した図である。振動子からの複数の信号が図6Aの左側から入力され、入力された信号はそれぞれ隣接した2つの信号同士が加算され、1つの加算信号として右側から出力され、信号がビームフォーマ9へ入力される。
受信信号を開口の一端に対応する受信信号から順に、a1、a2、・・・、a64と番号を付す。開口中心は、a32とa33の間に対応する。クロスポイントスイッチ6の前段で受信信号は、電圧から電流に変換される。クロスポイントスイッチ6の2つの入力端子を1つの出力端子に接続することで、出力端子から2つの電流の受信信号が加算された加算信号を取り出すことができる。このクロスポイントスイッチ6の接続を、以下、図6Bのように表わすことにする。このようにして、隣り合う2つの振動子の受信信号を加算することで、A/D変換器8−1〜8−32およびビームフォーマ9の入力数を減らすことができ、デバイス量の低減が可能となる。
しかし、従来例1のような受信信号を2つずつ加算する場合においても、問題が生ずることがある。開口端部の信号は、隣接する信号の遅延時間の差が大きいため、加算することにより、時間的な幅が広がる。この問題を解決するために、例えば特許文献1には、振動子からの信号を加算する際に、受信信号の開口位置により、加算する受信信号の数に変化を与える構成の超音波診断装置が記載されている(従来例2)。
図7は、受信信号a1〜a64を加算信号g1〜g32に変換するための従来例2に係るクロスポイントスイッチの一接続例である。クロスポイントスイッチは、受信信号を開口中心に近いほど加算する受信信号の数を多くし、端部では、加算を行わない構成である。この構成により、開口端部に対応する加算信号において遅延時間の差が大きい受信信号同士を加算することなく、構成するデバイス量の低減を実現することができる。
実開昭58‐70208号公報
従来例2の超音波診断装置では、開口中心において加算する受信信号の数が増加するため、信号の振幅が大きくなり、超音波診断装置内の回路において、信号が飽和するという問題がある。
本発明は、受信信号を加算しても飽和せず、遅延時間の差が大きい受信信号を加算しないことにより、高画質の診断画像を得ることができる超音波診断装置を提供することを目的とする。
上記問題を解決するために、本発明の超音波診断装置は、被検体に超音波を照射してその反射波を受信する複数の振動子と、振動子で受信した受信信号を遅延加算し、複数の入力端子を有するビームフォーマと、振動子とビームフォーマの入力端子を接続するクロスポイントスイッチと、クロスポイントスイッチによる振動子とビームフォーマの入力端子の接続を設定する接続設定手段とを備え、接続設定手段は、開口中心部の所定領域内の振動子については、1つまたは、加算した信号がビームフォーマ内において飽和しない複数の振動子をビームフォーマの1つの入力端子に接続させ、開口中心部の振動子に隣接した端部側の中間領域の振動子については、開口中心部の所定領域内の振動子がビームフォーマの1つの入力端子に接続される個数より多数の振動子をビームフォーマの1つの入力端子と接続させるとともに、開口中心部側から端部側へ向かうにつれて、ビームフォーマの1つの入力端子と接続させる振動子の数を漸減させることを特徴とする。
この構成により、ビームフォーマに入力される信号は、開口中心部における信号においてビームフォーマ内で信号が飽和せず、開口端部における信号において遅延時間の差が大きい信号同士が加算されない。
また、超音波診断装置は、被検体に超音波を照射してその反射波を受信する複数の振動子と、振動子で受信した受信信号を遅延加算し、複数の入力端子を有するビームフォーマと、振動子とビームフォーマの入力端子を接続するクロスポイントスイッチと、クロスポイントスイッチによる振動子とビームフォーマの入力端子の接続を設定する接続設定手段とを備え、接続設定手段は、開口中心部の所定領域内の振動子については、1つまたは、加算した信号がビームフォーマ内において飽和しない複数の振動子をビームフォーマの1つの入力端子に接続させ、開口中心部の振動子に隣接した端部側の中間領域の振動子については、開口中心部の所定領域内の振動子がビームフォーマの1つの入力端子に接続される個数より多数の振動子をビームフォーマの1つの入力端子と接続させるとともに、開口中心部側から端部側へ向かうにつれて、ビームフォーマの1つの入力端子と接続させる振動子の数を漸減させ、さらに端部側へ向かうにつれて、ビームフォーマの1つの入力端子と接続させる振動子の数を漸減させることを特徴とする。
この構成により、中心部近傍においても、ビームフォーマに入力される信号が回路内で飽和することがない。
また、接続設定手段は、振動子に対して開口の位置が変化するに際に、開口の位置に合わせてビームフォーマと振動子を接続する構成にすることもできる。
この構成により、走査中のいずれの時においても同様の効果を得ることができる。
また、接続設定手段は、開口端部の振動子については、1つの振動子に対してビームフォーマの1つの入力端子を接続させる構成にすることもできる。
この構成により、開口端部における振動子間の遅延時間の差を考慮せずに超音波診断装置を設計することができる。
また、接続設定手段は、一部の端部の振動子については、ビームフォーマの入力端子に接続しない構成にすることもできる。
この構成により、開口端部からの信号を減らすことにより、開口中心部の信号を加算する最大本数を少なくすることができる。
本発明の超音波診断装置は、受信信号を加算しても飽和せず、遅延時間の差が大きい受信信号を加算しないことにより、高画質の診断画像を得ることができる超音波診断装置を提供することができる。
以下、本発明の超音波診断装置の好適な例について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態に係る超音波診断装置の構成は、図5のブロック図に示す従来の超音波診断装置とクロスポイントスイッチ6による各振動子とビームフォーマの各入力端子との接続状態が異なる以外は、同じ構成であり、説明を省略する。以下、本実施の形態に係る超音波診断装置のクロスポイントスイッチ6について説明する。
第1の実施の形態に係る超音波診断装置の構成は、図5のブロック図に示す従来の超音波診断装置とクロスポイントスイッチ6による各振動子とビームフォーマの各入力端子との接続状態が異なる以外は、同じ構成であり、説明を省略する。以下、本実施の形態に係る超音波診断装置のクロスポイントスイッチ6について説明する。
図1は、本実施の形態の超音波診断装置に係るクロスポイントスイッチ6のスイッチングを示した図である。
超音波の開口の位置と形状等を決めるために、図5における高耐圧スイッチ3−1〜3−64が128個の振動子2−1〜2−128から動作させる64個の振動子を選択する。選択された振動子は、制御部15(接続設定手段)に制御されたクロスポイントスイッチ6により、ビームフォーマ9の各入力端子と接続される。1つの入力端子には、複数の振動子が接続される場合があり、その場合振動子からの信号(受信信号)それぞれを加算した信号(加算信号)として、入力端子に入力される。以下、本実施の形態について、受信信号と加算信号の関係に基づいて、クロスポイントスイッチ6のスイッチングを説明する。
クロスポイントスイッチ6には、必ずしも開口から中心へ順に受信信号が入力されるのではなく、クロスポイントスイッチ6のスイッチングにより、信号の並び替えが行われる。図1では、分かりやすくするために、開口の一端に対応する受信信号から順に、a1、a2、・・・、a64と並び替えて表記している。超音波の開口中心は、図1のa32とa33の受信信号の間に対応している。
これらの受信信号は、クロスポイントスイッチ6により図1のように加算されて、加算信号b1〜b32となる。本実施の形態において、受信信号a1〜a64がクロスポイントスイッチ6により加算され、加算信号b1〜b32となる。
以下、図1のクロスポイントスイッチ6による受信信号a1〜a64からの加算信号b1〜b32の生成について、具体的に説明する。
超音波の開口中心部に対応する受信信号a31〜a34は、それぞれ1つの加算信号b15〜b18となる。開口中心部より端部側に対応する受信信号a23〜a30、a35〜a42は、4つの受信信号が、1つに加算され加算信号b13、b14、b19、b20を生じる。さらに端部側に相当する受信信号a11〜a22、a43〜a54は、3つの受信信号が、1つに加算され、加算信号b9〜b12、b21〜b24を生じ、受信信号a7〜a10、a55〜a58は、2つの受信信号が1つに加算され、加算信号b7、b8、b25、b26を生じる。そして、開口端部に対応する受信信号a1〜a6、a59〜a64は、他の信号と加算されずに、加算信号b1〜b6、b27〜b32となる。
リニア走査において、ビームの方向は、開口中心部の振動子の配列方向に直角になるように設定され、同じ振動子によりビームが送受される。超音波が生体内(図示せず)で反射したときに、振動子で受信される信号のうち、開口中心部に戻ってくる信号強度が最も大きい。
以上のように、本実施の形態によれば、従来の超音波診断装置における開口中心に対応する受信信号が超音波診断装置内の回路において飽和する問題と、開口端部に対応する受信信号の遅延精度が悪化する問題を解決し、良好な画像を得ることができる。
なお、本実施の形態では、開口中心部に対応する振動子からの信号に関して、他の信号と加算せずに1つずつ独立でビームフォーマ9に入力さたが、信号の振幅が、飽和しなければ2つもしくはそれ以上の受信信号を加算してもよい。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態に係る超音波診断装置の構成は、クロスポイントスイッチ6による各振動子とビームフォーマの各入力端子との接続状態を除いて、第1の実施の形態と同様であり、説明を省略する。以下、図2を用いて本実施の形態について、受信信号と加算信号の関係に基づいて、クロスポイントスイッチ6のスイッチングを説明する。
第2の実施の形態に係る超音波診断装置の構成は、クロスポイントスイッチ6による各振動子とビームフォーマの各入力端子との接続状態を除いて、第1の実施の形態と同様であり、説明を省略する。以下、図2を用いて本実施の形態について、受信信号と加算信号の関係に基づいて、クロスポイントスイッチ6のスイッチングを説明する。
図2は、本実施の形態の超音波診断装置に係るクロスポイントスイッチ6のスイッチングを示した図である。
超音波の開口の位置と形状等を決めるために、高耐圧スイッチが128個の振動子から動作させる64個の振動子を選択する。図2は、選択された64個の振動子から得られた受信信号a1〜a64を開口位置に対応するように、受信信号を並び替えた図であり、開口中心は、a32とa33の間にある。受信信号a1〜a64は、クロスポイントスイッチ6により、加算され、加算信号c1〜c32となる。
開口中心に対応する受信信号は、クロスポイントスイッチ6において、他の受信信号と加算されない構造になっている。また、第1の実施の形態におけるクロスポイントスイッチ6に比べて、開口端部に対応する受信信号の一部を、加算信号として出力しない、つまり、振動子からの一部の受信信号をビームフォーマ9に接続しない構成である点に特徴がある。
以下、図2のクロスポイントスイッチによる受信信号a1〜a64からの加算信号c1〜c32の生成について、具体的に説明する。
超音波の開口中心部に対応する受信信号a31〜a34は、それぞれ1つの加算信号c15〜c18となる。開口中心部より端部側に対応する受信信号a16〜a30、a35〜a49は、3つの受信信号が1つに加算され加算信号c10〜c14、c19〜c23を生じる。
さらに端部側に相当する受信信号a8〜a15、a50〜a57は、2つの受信信号が1つに加算され、加算信号c6〜c9、c24〜c27を生じ、開口端部に対応する受信信号a1〜a7、a58〜a64は、加算信号c1〜c5、c28〜c32を生じる。開口端部に対応する受信信号について、クロスポイントスイッチ6は、受信信号a2、a4、a61、a63をビームフォーマ9と接続せず、受信信号a1、a3、a5〜a7、a58〜a60、a62、a64をそれぞれ加算させずに、加算信号c1〜c5、c28〜c32として出力される。
本実施の形態において、受信信号を加算する信号の最多本数は、第1の実施の形態に比べて、4本から3本に減少している。また、開口端部では、ビームフォーマ9に接続しない受信信号を1つおきに合計4本設けられている。第1の実施の形態と比較すると、加算信号の数は同じであり、信号処理の回路量は増加していない。この構成により、超音波診断装置内の回路において、加算信号が飽和することを防ぐとともに、遅延特性を改善することができ、受信ビームにより表示部14に表示されるBモード画像等の画像をシャープにすることができる。
なお、本実施の形態では、開口中心部に対応する振動子からの信号に関して、他の信号と加算せずに1つずつ独立でビームフォーマ9に入力さたが、信号の振幅が、飽和しなければ2つもしくはそれ以上の振動子からの信号を加算してもよい。
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態に係る超音波診断装置の構成は、クロスポイントスイッチ6の接続状態を除いて、第1の実施の形態と同様であり、説明を省略する。以下、図3を用いて本実施の形態について、受信信号と加算信号の関係に基づいて、クロスポイントスイッチ6のスイッチングを説明する。
第3の実施の形態に係る超音波診断装置の構成は、クロスポイントスイッチ6の接続状態を除いて、第1の実施の形態と同様であり、説明を省略する。以下、図3を用いて本実施の形態について、受信信号と加算信号の関係に基づいて、クロスポイントスイッチ6のスイッチングを説明する。
図3は、本実施の形態の超音波診断装置に係るクロスポイントスイッチ6のスイッチングを示した図である。
超音波の開口の位置と形状等を決めるために、高耐圧スイッチが128個の振動子から動作させる64個の振動子を選択する。図3は、選択された64個の振動子から得られた受信信号a1〜a64を開口に対応するように並び替えた図であり、開口中心は、a32とa33の間にある。受信信号a1〜a64は、クロスポイントスイッチ6により、加算され、加算信号d1〜d32となる。
本実施の形態における超音波診断装置のクロスポイントスイッチ6は、超音波の開口中心部に対応する加算信号が、超音波診断装置内の回路において飽和しないように、1つの受信信号が1つの加算信号となるように接続し、開口中心部から端部側へ行くに従い、それに対応する受信信号の加算する数を増加させる構成である点に特徴がある。さらに、端部側へいくに従い、受信信号の遅延時間の差が大きくなるため、受信信号の加算する数を減少させる。
以下、図3のクロスポイントスイッチによる受信信号a1〜a64からの加算信号d1〜d32の生成について、具体的に説明する。
超音波の開口中心部に対応する受信信号a31〜a34は、それぞれ、1つの加算信号d15〜d18となる。中心部の振動子に隣接した振動子により受信された受信信号a27〜a30、a35〜a38は、2つの受信信号が、1つに加算され加算信号d13、d14、d19、d20を生じる。
さらに端部側の受信信号a24〜a26、a39〜a41は、3つの受信信号が1つに加算され、加算信号d12、d21を生じ、受信信号a16〜a23、a42〜a49は、4つの受信信号がそれぞれ、加算信号d10、d11、d22、d23を生じる。さらに端部側の受信信号a10〜a15、a50〜a55は、3つの受信信号が1つに加算され、加算信号d8、d9、d24、d25を生じ、受信信号a6〜a9、a56〜a59は、2つの受信信号がそれぞれ、加算信号d6、d7、d26、d27を生じる。そして、開口端部に対応する受信信号a1〜a5、a60〜a64は、加算されずに、それぞれ加算信号d1〜d5、d28〜d32となる。
第1、2の実施の形態において、中心部近傍の振動子に対応する受信信号は、遅延時間の差が少ないため、多くの受信信号を加算している。しかし、受信信号は、開口中心部が最も振幅が大きく、端部へいくに従い小さくなるため、開口中心近傍において多くの受信信号を加算すると加算信号が回路内において飽和する可能性もある。本実施の接続によれば、開口中心部から端部へと受信信号の振幅が小さくなるに従い受信信号の加算する数を増加させる構成となっている。また、さらに端部側にいくに従い、加算する受信信号同士の遅延時間の差が大きくなるため加算する数を減少させる構成となっている。
以上のように、本実施の形態によれば、信号の飽和を防ぎ、良好な画像を得ることができる。
なお、本実施の形態では、開口中心部に対応する振動子からの信号に関して、他の信号と加算せずに1つずつ独立でビームフォーマ9に入力さたが、回路内において信号の振幅が、飽和しなければ2つもしくは、それ以上の振動子からの信号を加算してもよい。
(第4の実施の形態)
第4の実施の形態に係る超音波診断装置の構成は、クロスポイントスイッチ6の接続状態を除いて、第1の実施の形態と同様であり、説明を省略する。以下、図4を用いて本実施の形態について、受信信号と加算信号の関係に基づいて、クロスポイントスイッチ6のスイッチングを説明する。
第4の実施の形態に係る超音波診断装置の構成は、クロスポイントスイッチ6の接続状態を除いて、第1の実施の形態と同様であり、説明を省略する。以下、図4を用いて本実施の形態について、受信信号と加算信号の関係に基づいて、クロスポイントスイッチ6のスイッチングを説明する。
図4は、本実施の形態に係る超音波診断装置のクロスポイントスイッチ6のスイッチングを示した図である。
超音波の開口の位置と形状等を決めるために、高耐圧スイッチが128個の振動子から動作させる64個の振動子を選択する。図4は、選択された64個の振動子から得られた受信信号を開口位置に対応するように受信信号a1〜a64を並び替えた図であり、開口中心は、a32とa33の間にある。受信信号a1〜a64は、クロスポイントスイッチ6により、加算され、加算信号e1〜e32となる。
超音波の開口中心に対応する受信信号は、クロスポイントスイッチ6において、他の受信信号と加算されない。また、第3の実施の形態におけるクロスポイントスイッチ6に比べて、開口端部に対応する受信信号の一部を加算信号として出力しない、つまり、受信信号a1〜a64をビームフォーマ9に接続しない構成である点に特徴がある。
以下、図4のクロスポイントスイッチによる受信信号a1〜a64からの加算信号e1〜e32の生成について、具体的に説明する。
超音波の開口中心部に対応する中心部の受信信号a31〜a34は、1つの加算信号e15〜e18を生じる。中心部の振動子に隣接した振動子に対応する受信信号a27〜a30、a35〜a38は、2つの受信信号が1つに加算され、加算信号e13、e14、e19、e20を生じ、受信信号a12〜a26、a39〜a53は、3つの受信信号が1つに加算され、加算信号e8〜e12、e21〜e25を生じる。
さらに端部側の受信信号a8〜a11、a54〜a57は、2つの受信信号が1つに加算され、加算信号e6、e7、e26、e27を生じ、開口端部に対応する受信信号a1〜a7、a58〜a64は、加算信号e1〜e5、e28〜e32を生じる。開口端部に対応する受信信号について、クロスポイントスイッチ6は、受信信号a2、a4、a61、a63をビームフォーマ9と接続せず、受信信号a1、a3、a5〜a7、a58〜a60、a62、a64がそれぞれ加算させずに、加算信号e1〜e5、e28〜e32として出力される。
本実施の形態において、開口中心部に対応する受信信号を加算する信号の最多本数は、第1の実施の形態に比べて、4本から3本に減少している。また、開口の両端に対応する受信信号においては、クロスポイントスイッチ6は、ビームフォーマ9に接続しない受信信号を1つおきに合計4本設けられている。第1の実施の形態と比較すると、加算信号の数は同じであり、信号処理の回路量は増加していない。
以上のように、本実施の形態によれば、超音波診断装置内の回路において、加算信号が飽和することを防ぐとともに、受信信号の遅延特性を改善することができ、受信ビームにより表示部14に表示されるBモード画像等の画像をシャープにすることができる。
なお、本実施の形態では、開口中心部に対応する振動子からの信号に関して、他の信号と加算せずに1つずつ独立でビームフォーマ9に入力さたが、信号振幅が、飽和しなければ2つもしくはそれ以上の振動子からの信号を加算してもよい。
また、実施の形態において、振動子の数を128個、クロスポイントスイッチの入力数を64、出力数を32としたが、この値を用いなくても同様に構成することができる。
本発明の超音波診断装置は、信号の飽和を生じず、遅延時間の差が少ない信号を加算することができるため、高画質の画像を表示可能であり、超音波診断等に有用である。
1 探触子
2−1〜2−128 振動子
3−1〜3−64 高耐圧スイッチ
4 送信パルス発生部
5−1〜5−64 電圧−電流変換アンプ
6 クロスポイントスイッチ
7−1〜7−32 電流−電圧変換アンプ
8−1〜8−32 A/D変換器
9 ビームフォーマ
10 Bモード信号処理回路
11 ドプラ血流計信号処理回路
12 カラーフロー信号処理回路
13 画像合成部
14 表示部
15 制御部
16 操作部
a1〜a64 受信信号
b1〜b32、c1〜c32、d1〜d32、e1〜e32、f1〜f32、g1〜g32 加算信号
2−1〜2−128 振動子
3−1〜3−64 高耐圧スイッチ
4 送信パルス発生部
5−1〜5−64 電圧−電流変換アンプ
6 クロスポイントスイッチ
7−1〜7−32 電流−電圧変換アンプ
8−1〜8−32 A/D変換器
9 ビームフォーマ
10 Bモード信号処理回路
11 ドプラ血流計信号処理回路
12 カラーフロー信号処理回路
13 画像合成部
14 表示部
15 制御部
16 操作部
a1〜a64 受信信号
b1〜b32、c1〜c32、d1〜d32、e1〜e32、f1〜f32、g1〜g32 加算信号
Claims (5)
- 被検体に超音波を照射してその反射波を受信する複数の振動子と、
前記振動子で受信した受信信号を遅延加算し、複数の入力端子を有するビームフォーマと、
前記振動子と前記ビームフォーマの入力端子を接続するクロスポイントスイッチと、
前記クロスポイントスイッチによる前記振動子と前記ビームフォーマの入力端子の接続を設定する接続設定手段とを備え、
前記接続設定手段は、開口中心部の所定領域内の振動子については、1つまたは、加算した信号が前記ビームフォーマ内において飽和しない複数の振動子をビームフォーマの1つの入力端子に接続させ、
前記開口中心部の振動子に隣接した端部側の中間領域の振動子については、前記開口中心部の所定領域内の振動子がビームフォーマの1つの入力端子に接続される個数より多数の振動子をビームフォーマの1つの入力端子と接続させるとともに、前記開口中心部側から端部側へ向かうにつれて、ビームフォーマの1つの入力端子と接続させる振動子の数を漸減させることを特徴とする超音波診断装置。 - 被検体に超音波を照射してその反射波を受信する複数の振動子と、
前記振動子で受信した受信信号を遅延加算し、複数の入力端子を有するビームフォーマと、
前記振動子と前記ビームフォーマの入力端子を接続するクロスポイントスイッチと、
前記クロスポイントスイッチによる前記振動子と前記ビームフォーマの入力端子の接続を設定する接続設定手段とを備え、
前記接続設定手段は、開口中心部の所定領域内の振動子については、1つまたは、加算した信号が前記ビームフォーマ内において飽和しない複数の振動子をビームフォーマの1つの入力端子に接続させ、
前記開口中心部の振動子に隣接した端部側の中間領域の振動子については、前記開口中心部の所定領域内の振動子が前記ビームフォーマの1つの入力端子に接続される個数より多数の振動子を前記ビームフォーマの1つの入力端子と接続させるとともに、前記開口中心部側から端部側へ向かうにつれて、前記ビームフォーマの1つの入力端子と接続させる振動子の数を漸減させ、さらに端部側へ向かうにつれて、前記ビームフォーマの1つの入力端子と接続させる振動子の数を漸減させることを特徴とする超音波診断装置。 - 前記接続設定手段は、前記振動子に対して開口の位置が変化するに際に、開口の位置に合わせて前記ビームフォーマと前記振動子を接続する請求項1または2記載の超音波診断装置。
- 前記接続設定手段は、開口端部の振動子については、1つの振動子に対して前記ビームフォーマの1つの入力端子を接続させる請求項1〜3のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
- 前記接続設定手段は、一部の端部の振動子については、前記ビームフォーマの入力端子に接続しない請求項4記載の超音波診断装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004364762A JP2006167207A (ja) | 2004-12-16 | 2004-12-16 | 超音波診断装置 |
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JP2004364762A JP2006167207A (ja) | 2004-12-16 | 2004-12-16 | 超音波診断装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2014087532A1 (ja) * | 2012-12-07 | 2017-01-05 | 株式会社日立製作所 | 超音波探触子及び超音波診断装置 |
-
2004
- 2004-12-16 JP JP2004364762A patent/JP2006167207A/ja not_active Withdrawn
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